JPH0128324Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ この考案は、盲蓋の着脱が容易におこなえる盲
蓋取付構造に関する。

≪従来の技術≫ 一般に、ある部材を他の部材にねじ止めする場
合、ねじ頭が出ていては不体裁になるときは、ね
じ取付穴にこれよりも少し大径の沈み部を設けて
そこにねじ頭を埋没させることが行なわれてい
る。またこのような取付穴の沈み部は、ねじ頭の
底面が傾斜していたり、ねじ頭から相手部材の取
付面までの距離が長い場合にも設けられる。そし
てこのような取付穴がそのままだと不体裁になる
ときは、取付穴に盲蓋すなわちエンドキヤツプを
被せることが一般的に行なわれている。

≪考案が解決しようとする問題点≫ しかしながら、このような構造において、ねじ
を取り外さねばならない場合、従来盲蓋をドライ
バー等の先端でこじあけて取り外していた。この
ため盲蓋や取付穴周辺に傷が付いたり、甚しい場
合は盲蓋が破損して使えなくなつたりすることが
ある。また盲蓋を取り外しやすくするため周辺部
に隙間を設けたりすると見栄が悪くなる。

そこでこの考案の目的は、盲蓋を傷付けずに容
易に取り外すことが可能な盲蓋取付構造を提供す
ることにある。

≪問題点を解決するための手段≫ この目的を達成するために、この考案の盲蓋取
付構造は、取付穴の中間部に盲蓋をシーソー運動
可能に支持するストツパーを設けたことを特徴と
する。

≪作用≫ 盲蓋の片側を押すことによつて盲蓋がストツパ
ーを支点としてシーソー運動するので、盲蓋の取
り外しが容易にでき、盲蓋や取付穴周辺を傷付け
ることもない。

≪実施例≫ 以下、この考案の一実施例について図面を参照
して説明する。

第１図は車両用シート１を示し、この車両用シ
ート１はヘツドレスト２がシートバツク３と一体
になつたハイバツクタイプのものである。このよ
うなハイバツクタイプのシートでは、ヘツドレス
ト２とシートバツク３との境界部におけるシート
カバーのたるみを防止するためにそこにネツクカ
バー４を取り付けることが行なわわれている。

ネツクカバー４の両側２ケ所には、取付穴とな
る楕円状の凹部５が形成され、その底部の貫通穴
６にねじ７を挿通し、このねじ７をシートバツク
３に設けられたねじ穴８にねじ込んで、ネツクカ
バー４をシートバツク３に取り付ける。そしてネ
ツクカバー４の凹部５には、盲蓋９が嵌め込ま
れ、これによつてねじ７の頭が隠れるようになつ
ている。

第２図に示すように盲蓋９は、合成樹脂材で一
体に形成され、その裏面にくい違つて対向する２
本の脚１０を備えている。ネツクカバー４凹部５
内両側の盲蓋９の脚１０に対応する位置には、脚
１０が嵌まり込む角穴１１が設けられており、こ
の角穴１１に脚１０を押し込み、脚１０の先端突
部１０ａを角穴１１の縁部に引掛けて係止させ
る。

また、前記ネツクカバー４の凹部５内の対向す
る両側壁の中間部には、盲蓋９を嵌め込ませた際
の奥行方向の位置決めをするためのストツパー１
２が一体に形成されている。このストツパー１２
は、凹部５の長手方向の寸法の２分の１程度の長
さを有する長方形状に形成されており、その両端
部がそれぞれ４分の１程度ずつ空いている。した
がつて第３図に示すように盲蓋９をネツクカバー
４から取り外す必要のある場合には、ネツクカバ
ー４本体表面側からネツクカバー凹部５内の盲蓋
９の一端を強く手指等により押すことにより、ス
トツパー１２の角１２ａが支点となつて盲蓋９が
回動し、その他端が持ち上がるので、これをネツ
クカバー４から簡単に取り外すことができる。

上記実施例においては、ストツパー１２を長方
形状に形成しているが、このストツパー１２は、
凹部５の中間部に形成されて盲蓋９をシーソ運動
可能にかつその奥行き方向の位置決めを安定的に
行なうものであれば、どのような形状でもよい。
また、凹部５や盲蓋９の形状も任意である。

また、上記実施例では、車両用シートにおける
盲蓋取付構造について説明してきたが、この考案
は他の物品における盲蓋取付構造にも適用できる
ものである。

≪考案の効果≫ 以上説明したように、この考案による盲蓋取付
構造は、盲蓋の片側を強く押すことにより、取付
穴の中間部に設けたストツパーを支点としてシー
ソー運動できるように構成されているので、盲蓋
の取り外しが容易になり、従来品のように無理に
盲蓋をこじあける必要がなく、盲蓋や取付穴周縁
の損傷を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による盲蓋取付構
造を車両用シートのネツクカバーに適用した例を
示す分解斜視図、第２図は盲蓋をネツクカバーに
装着する状態を示す斜視図、第３図は盲蓋をネツ
クカバーから取り外す状態を断面図である。 ４……ネツクカバー、５……ネツクカバー凹部
（取付穴）、９……盲蓋、１２……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付穴に盲蓋を被せる盲蓋取付構造において、
   前記取付穴の中間部に前記盲蓋をシーソー運動可
   能に支持するストツパーを設けたことを特徴とす
   る盲蓋取付構造。