JPH01277774A - 部分放電検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野） 本発明は、電気ケーブルの絶縁体等の内部で発生する部
分放電を検出するための部分放電検出装置に関する。

（発明の技術的背景とその課題） 誘電体（絶縁体）に高電圧を印加したとき、その絶縁体
の内部にボイド等の電気的な欠陥があると、その部分に
電界が集中して部分的に放電を生じる。

例えば送電用の高電圧ケーブルの絶縁体中でそのような
部分放電が生じれば、その部分から絶縁体が劣化し、最
悪の場合には絶縁破壊を生じてしまう。これを防止する
ために、事前にケーブル絶縁体中に発生している部分放
電を音響的に検出しようとする方法が知られている。こ
れは、非破壊検査法のうちのアコースティック・エミッ
ション法と呼ばれる方法の一種に属している。

一般に、部分放電を生じた場合、その放電箇所から放電
音が発生する。この放電音は、ケーブル絶縁体中を音波
として伝播する。従って、ケーブル絶縁体外周に超音波
センサのような音響検出素子を接触させておけば、部分
放電の発生箇所やその程度を検出することができる。

ところが、このような音響的な検出を行う場合、外部雑
音対策が特に重要な問題となる。即ち、第７図に示すよ
うに、ケーブル接続部１の外部に部分放電音検出用セン
サ２を接触させて、絶縁体３の内部の欠陥４で発生する
部分放電音５を検出していると、その周囲で発生する騒
音６や、他の物体の落下音７、あるいは部分放電音検出
用センサ２を移動させた場合に発生する雑音８等が同時
にこのセンサ２に検出されてしまう。この外部雑音は、
部分放電検出作業の妨げとなるだけでなく、正常な絶縁
体中に欠陥があるという誤診断をしてしまう原因ともな
る。尚、第７図中ケーブル導体の図示は省略した。

さてそこで、この部分放電音検出用センサ２の検出出力
のうち、実際に絶縁体３の内部の欠陥４で生じた放電音
５による検出出力のみを得るようにする必要がある。こ
れには、検出出力から放電音以外の雑音を有効に除去し
なけばならない。

（発明の目的） 本発明は以上の点に着目してなされたもので、部分放電
音を検出するためのセンサの外に、専ら外部雑音を検出
するセンサを設けて、部分放電音を検出するためのセン
サの検出信号から突発的な外部雑音によるものを、信号
と区別して除去するようにした部分放電検出装置を提供
することを目的とするものである。

（発明の概要） 本発明の部分放電検出装置は、部分放電音検出用センサ
と、この部分放電音検出用センサの検出信号を処理する
信号処理回路と、上記部分放電音検出用センサと上記信
号処理回路との間に挿入した検出信号阻止回路と、突発
的外部雑音を検出する外部雑音センサと、この外部雑音
センサの検出信号を増幅して上記検出信号阻止回路に送
り込む増幅器と、この増幅器の増幅度を可変制御する増
幅度調整回路とを有し、上記検出信号阻止回路は、上記
外部雑音センサが突発的外部雑音を検出し、前記増幅器
から所定レベル以上の外部雑音が入力したとき、上記部
分放電音検出用センサから上記信号処理回路へ入力する
、上記検出信号の入力を阻止するよう動作することを特
徴とするものである。

（発明の実施例） 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。

第１図は、本発明の部分放電検出装置の実施例を示す概
略構成図である。

この装置は、部分放電音検出用センサ１０と、信号処理
回路１１と、検出信号阻止回路１２と、外部雑音センサ
１３とを有している。

部分放電音検出用センサ１０と外部雑音センサ１３とは
、いずれも、この図に示すように、音響振動を受信する
ホーン１０ａ、１３ａと、その音響振動を電気信号に変
換するトランスデユーサ１０ｂ、１３ｂとから構成され
ている。このトランスデユーサ１０ｂ、１３ｂには、例
えば既知の圧電性超音波振動体であるＰＺＴを使用する
。そして両センサ１０，１３は、一体にセンサケース１
４の中に収容されて固定されている。尚、このセンサケ
ース１４中で、部分放電音検出用センサ１０は、被検査
物例えばケーブル接続部１の外面に対して、そのホーン
１０ａを密着させることができるように支持固定されて
いる。これに対して、外部雑音センサ１３は、そのホー
ン１３ａが被検査物とは空間１５を開けて非接触な状態
で保持されるように支持固定されている。従って、外部
雑音センサ１３のホーン１３ａは、部分放電音検出用セ
ンサ１０のホーン１０ａに比べて、被検査物に対向する
部分の音響インピーダンスが著しく異なるように設定さ
れている。

この、部分放電音検出用センサ１０の出力は、プリアン
プ１６により増幅されて、フィルタ１７と検出信号阻止
回路１２を経て信号処理回路１１に入力するよう結線さ
れている。一方、外部雑音センサ１３の出力は、プリア
ンプ１８により増幅されて、フィルタ１９を介して検出
信号阻止回路１２に入力するよう結線されている。プリ
アンプ１６．１８はいずれも、各センサ１０．１３の検
比信号を適切なレベルまで引き上げるためのものでフィ
ルタ１７．１９はその検出信号中から不用波を除去する
ためのものである。

また、信号処理回路１１は、例えば、オシロスコープや
ペンレコーダ、計測器その他、入力信号波形の解析に使
用される種々の回路から構成される。

さて、検出信号阻止回路１２は、部分放電音検出用セン
サ１０の検出信号を受は入れて、信号処理回路１１へこ
れを伝送する回路中に直列に挿入された、アンプ２１と
スイッチ回路２２とを有している。

また、スイッチ回路２２は、例えば、部分放電音検出用
センサ１０の検出信号の信号処理回路１１への伝送路中
に直列に挿入されて、その回路をオンオフするスイッチ
から構成される。これは、例えば、いわゆるリードリレ
ーと呼ばれる素子でもよいし、また、制御信号により入
力信号の増幅度を急激に零まで低下することのできる増
幅回路、あるいは、トランジスタ等から成るスイッヂン
グ素子から構成してもよい。尚、このスイッチ回路２２
は、制御信号により、その入力端子を短絡したり、出力
端子を短絡したりして、実質的に部分放電音検出用セン
サ１０の出力が信号処理回路１１に達しないように処理
する回路であればよい。

このほかに検出信号阻止回路１２には、外部雑音センサ
１３の検出信号を受は入れる、カウンタ制御増幅器２５
と、トリガパルス発生回路２６とが設けられている。こ
のカウンタ制御増幅器２５の増幅度は、増幅度調整回路
２７により調整される。

この増幅度調整回路２７はマイクロプロセッサ（ＣＰＵ
）３１と、その動作プログラムを格納したリード・オン
リ・メモリ（ＲＯＭ）３２と、各種パラメータを格納す
るランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）３３と、制御
用クロックを発生する基準クロック発振器３４と、アイ
オー・インターフェイス（Ｉｌｏ）３５とから構成され
ている。アイオー・インターフェイス３５はカウンタ制
御増幅器２５に、その増幅度を決定する制御信号を出力
し、かつその出力信号を取り込む回路である。

トリガパルス発生回路２６は、外部雑音センサ１３が突
発的な外部雑音を検出したとき、スイッチ回路２２を動
作させるための制御信号を出力する回路である。即ち、
この制御信号がスイッチ回路２２に出力されると、この
スイッチ回路２２が信号処理回路１１に対する検出信号
の伝送を阻止するようスイッチオフ動作する。

ここで始めに、以上の構成の部分放電検出装置の基本的
な動作原理を説明する。

第２図に、部分放電音検出用センサ１０と外部雑音セン
サ１３の検出する検出信号及び、信号処理回路１１の入
力信号の波形を示した。

まず、ケーブル接続部１の絶縁体３中の欠陥４から部分
放電音が発せられると、これを部分放電音検出用センサ
１０が検出する［第２図（ａ）］。一方、外部雑音セン
サ１３は、ケーブル接続部１の外表面に空間１５を開け
て支持されているので、部分放電音の検出はしない〔（
第２図（ｂ）］。この場合、部分放電音検出用センサ１
０の出力する検出信号は、検出信号阻止回路１２を介し
て信号処理回路１１に入力し［第２図（ｃ）］、部分放
電音の解析が進められる。

次に、突発的に、外部雑音が発生すると、部分放電音検
出用センサ１０も外部雑音センサ１３も同時にその雑音
を検出する〔第２図（ａ）、（ｂ）〕。ここで、外部雑
音センサ１３の検出信号が検出信号阻止回路１２に入力
すると、トリガパルス発生回路２６が制御信号を出力し
、スイッチ回路２２を動作させる。即ち、スイッチ回路
２２は、その制御信号により、スイッチをオフにして、
これまで部分放電音検出用センサ１０の出力を信号処理
回路１１に伝送していた回路を遮断する。これにより、
信号処理回路１１の入力信号は、その時間だけＯＦＦ　
（零）になる［第２図（Ｃ）］。

その後、スイッチ回路２２のスイッチがオンに復帰する
と、再び信号処理回路１１に部分放電音検出用センサ１
０の出力する検出信号が入力し、部分放電音の検出と解
析を続行することが出来る。

ところで、実際にこの部分放電検出装置を動作させた場
合、第１図の外部雑音センサ１３の検出信号には、はぼ
一定値の定常的外部雑音が混在している。この外部雑音
センサ１３の検出信号を使用してスイッチ回路２２をオ
ンオフさせるとすれば、所定のレベルのところへ基準値
を設定して、定常的な外部雑音と突発的な外部雑音とを
区別して、突発的な外部雑音が検出された時のみスイッ
チ回路２２をオフさせる必要が生じる。もし、増幅度が
小さすぎてこの突発的な外部雑音のレベルが基準値より
も常に小さければ、スイッチ回路が動作しないし、増幅
度が大きすぎてその逆に定常的な外部雑音のレベルが基
準値よりも常に大きければ、スイッチ回路が動作し続け
、部分放電の検出をすることができなくなる。

そこで、本発明の部分放電検出装置においては、外部雑
音を増幅する増幅器として、その増幅度を可変制御でき
る例えばカウンタ制御増幅器２５を使用した。第１図の
実施例の場合、そのカウンタ制御増幅器２５を増幅度調
整回路２７により制御している。

この増幅度調整回路２７からは、カウンタ制御増幅器２
５に対して、これが最適の増幅度で動作するように選定
されたカウンタ値が出力される。

第１図の実施例においては、カウンタとは、増幅度調整
回路２７中のランダム・アクセス・メモリ３３の一領域
を指す。

第３図に、その増幅度の選定のためのより具体的なブロ
ック図を示し、第４図にその処理のためのフローチャー
トを示した。

まず、第３図において、カウンタ制御増幅器２５には、
入力端子２３から外部雑音センサ１３の検出信号が入力
し、増幅後の検出信号が出力端子２４から出力されるよ
う結線されているものとする。この出力端子２４から出
力される信号をモニタするようにレベル比較部３６が設
けられている。このレベル比較部３６には、さらに基準
値３７が入力する。レベル比較部３６の比較結果は、比
較結果記憶部３８と、カウンタ値読取部３９と、最適カ
ウンタ値演算部４０と、カウンタ値設定部４１とで処理
されて、最終的にカウンタ４２に最適カウンタ値が選定
される。カウンタ４２のカウント値の切り換えは、タイ
マー４３により制御される。

この選定動作を第４図のフローチャートを用いて順に説
明する。

先ず、カウンタ４２に、初期値例えば、“ｌ”を設定す
る（ステップ■）。これにより、カウンタ制御増幅器２
５は、そのカウンタ値に対応した最低のゲインで外部雑
音検出信号を増幅する（ステップ■）。レベル比較部３
６では、その出力を基準と比較する（ステップ■）。こ
のレベル比較部３６は、入力信号を基準値と比較して、
所定時間内にその比較結果を所定回数サンプリングする
回路である。入力信号のレベルが基準値より低ければ、
レベル比較部３６の出力は出力はロウレベルとなる。ま
た、入力信号が基準値より高ければ、レベル比較部３６
の出力はハイレベルとなる。

（発明の効果） 以上説明した本発明の部分放電検出装置は、部分放電音
検出用センサの他に外部雑音センサを設けて、その外部
雑音センサの検出信号により、部分放電音検出用センサ
から信号処理回路への検出信号の入力を阻止するように
したので、信号処理回路に外部雑音による不用な信号が
入力せず、部分放電音の検出と解析を容易にする効果が
ある。

また、外部雑音センサの検出信号を最適値に増幅するよ
う可変制御できるアンプを設けたので、定常的な雑音と
突発的な雑音とを区別して、突発的な雑音の入力したと
きのみスイッチ回路を動作させることができ、効果的な
雑音の除去を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の部分放電検出装置の実施例を示す概略
構成図、第２図はその動作原理を説明するための各部の
信号の波形図、第３図はその具体的な動作を説明するた
めのブロック図、第４図はその増幅度選定動作のフロー
チャート、第５図はレベル比較部の動作の説明図、第６
図はレベル比較結果とカウンタ値の関係を示すグラフ、
第７図は従来の部分放電検出装置の問題点を説明する説
明図である。 １０−−−−−−−一部分放電音検出用センサ、１１−
−−−−−−一信号処理回路、 ｉ　２−−一−−−−−検出信号阻止回路、１３−−−
−一−−−外部雑音センサ、２５−−−−一−−−カウ
ンタ制御増幅器、２７−−−−−−−−増幅度調整回路
。 （他１名） 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 部分放電音検出用センサと、この部分放電音検出用セン
   サの検出信号を処理する信号処理回路と、前記部分放電
   音検出用センサと前記信号処理回路との間に挿入した検
   出信号阻止回路と、突発的外部雑音を検出する外部雑音
   センサと、この外部雑音センサの検出信号を増幅して前
   記検出信号阻止回路に送り込む増幅器と、この増幅器の
   増幅度を可変制御する増幅度調整回路とを有し、前記検
   出信号阻止回路は、前記外部雑音センサが突発的外部雑
   音を検出し、前記増幅器から所定レベル以上の外部雑音
   が入力したとき、前記部分放電音検出用センサから前記
   信号処理回路へ入力する、前記検出信号の入力を阻止す
   るよう動作することを特徴とする部分放電音検出装置。