JP3254963B2 - 部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法 - Google Patents
部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法Info
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Description
における外部ノイズの除去方法に関し、特に、汎用性を
有し、簡易かつ低コストでノイズを判別して除去できる
部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法に
関する。
分放電を測定する場合、一般に、検出インピーダンスで
検出される電力ケーブル等の信号内に含まれる部分放電
信号を計数回路でカウントし、このカウント値に基づい
て部分放電が測定される。ところが、電力ケーブル等以
外でノイズが発生すると、この外部ノイズがケーブルを
伝播して部分放電信号と共に検出インピーダンスで検出
され、部分放電発生の誤認の原因となっている。このた
め、従来より、この外部ノイズを除去するための除去技
術が種々提案されている。
22号第13頁〜第22頁に記載されるような部分放電
測定時のノイズ除去技術が提案されている。また、特開
平5−281284号公報に示されるように、部分放電
測定システムの近い位置で外部ノイズを取り込む方法も
提案されている。しかし、これらは、ある程度の外部ノ
イズが侵入してくるのは止むを得ないという考えに立脚
しており、絶縁診断に要求される検出精度が得られてい
ないのが現状である。
01,原武久ほか,「ケーブルジョイント部コロナ放電
のニューラルネットワークによる判別」に示されるよう
に、パターン認識に優れたニューラルネットワークを用
いて部分放電パルスの波形と外部ノイズとの波形の相違
を自動識別するシステムも提案されている。
電パルスが単調な単極性パルスであり、外部ノイズは複
雑な波形をしている場合が多いというパルスの性質に着
目して部分放電の測定を行なうものである。このシステ
ムによれば、部分放電パルスの波形と外部ノイズの波形
が自動識別できるため、良好なノイズ除去効果が得られ
る。
ニューラルネットワークを用いた部分放電測定システム
によると、良好なノイズ除去効果が得られる反面、検出
感度のレベルを得るために高価なニューラルコンピュー
タが必要となるという問題があった。また、波形を識別
するための波形処理時間として、10〜100秒を要す
るという問題があった。更に、波形処理にニューラルコ
ンピュータを用いるため、波形の学習が必要である等、
汎用性の点で問題があった。
効果が大きく、低コスト、かつ、簡便な部分放電測定シ
ステムにおける外部ノイズの除去方法を提供することに
ある。
処理を可能にすることができる部分放電測定システムに
おける外部ノイズの除去方法を提供することにある。
部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法を
提供することにある。
するために、部分放電信号とともに侵入する外部ノイズ
を除去する部分放電測定システムにおける外部ノイズの
除去方法において、信号入力部から入力された信号の通
過あるいは阻止を行うゲート回路およびこのゲート回路
を通過した信号が出力される信号出力部に対し、前記信
号入力部から入力された信号を遅延させるアナログの遅
延回路、この遅延回路において遅延されたパルスのピー
ク値を保持するピークホールド回路、このピークホール
ド回路で保持されたピーク値と基準値を比較するコンパ
レータ、このコンパレータから出力された比較信号に基
づいてゲート回路を開閉するゲート制御信号を発生する
ゲート制御信号回路を用い、前記コンパレータにおいて
入力信号のレベルを検出し、前記レベルが所定の値より
大きいとき、前記入力信号の持続時間を検出し、前記持
続時間が所定の値より大きいとき、前記入力信号を外部
ノイズと判断して前記入力信号の通過を阻止することを
特徴とする部分放電測定システムにおける外部ノイズの
除去方法を提供するものである。この場合において、前
記入力信号は、部分放電を検出される電圧機器あるいは
電力ケーブルに検出インピーダンスを接続し、前記検出
インピーダンスの両端から電位差信号を検出し、前記電
位差信号を所定の周波数で同調増幅することにより発生
させられても良く、前記所定の周波数は、増幅帯域±5
0kHzの同調増幅器の周波数であっても良く、前記持
続時間は、10μsであっても良い。
固有のパルス幅以上の持続時間を有する信号の通過を阻
止する。
ら詳細に説明する。図1は、本発明が適用される部分放
電測定システムにおける外部ノイズ除去のためのブロッ
ク図である。この回路は、同調増幅器(図示せず)から
得られた外部ノイズ信号を含む部分放電信号が入力され
る信号入力部1と、信号入力部1から入力された信号の
通過あるいは阻止を行なうゲート回路2と、ゲート回路
2を通過した信号が出力される信号出力部3と、信号入
力部1から入力された信号を20μs遅延させるアナロ
グの遅延回路4と、遅延回路4において遅延されたパル
スのピーク値を保持するピークホールド回路5と、ピー
クホールド回路5で保持されたピーク値と基準値を比較
するコンパレータ6と、コンパレータ6から出力された
比較信号に基づいてゲート回路2を開閉するゲート制御
信号を発生するゲート制御信号回路7とから構成されて
いる。
去の原理は以下の通りである。即ち、部分放電はその性
質上単極性パルスであり、この単極性パルスを、例え
ば、増幅帯域±50kHzの同調法によって検出する
と、ほぼ10μsの持続時間の単極性パルスとなる。一
方、外部ノイズパルスの持続幅は、一般的には10μs
より長い場合が多く、しかも複雑な波形をしたパルスの
場合がある。そこで、パルス幅10μs以上の持続幅を
有する信号パルスを「外部ノイズである」とみなしてそ
の信号の通過を阻止する。
の動作を示したものである。図に即して説明すると、 (1)まず、±50kHz帯域幅の同調増幅器から得ら
れた外部ノイズを含む部分放電信号1aが信号入力部1
から入力される(図2の1a)。 (2)この段階では、ゲート制御信号はOFFとなって
いるので、信号入力部1に入力された信号はそのままゲ
ート回路2を通過する。 (3)一方、信号入力部1に入力された信号1aは、同
時に、アナログの遅延回路4に入力され、アナログの遅
延回路4で20μs遅延される(図2の4a)。 (4)この遅延回路4で遅延された20μs遅延後の信
号4aは、ピークホールド回路5においてピーク値で保
持される(図2の5a)。 (5)ピーク値で保持された20μs遅延後の信号5a
は、ある閾値VREF の信号レベルとコンパレータ6によ
って比較され、120μsの幅の矩形のゲートパルス6
aが作られる(図2の6a)。 (6)ゲート制御回路7では、コンパレータ6により作
られた120μs幅の矩形のゲートパルス6aに基づき
ゲート制御信号を発生する。この場合では、ゲートパル
スの幅に応じて、即ち、信号入力部1からの信号が到達
してから20μs経過後120μsの間、ONのゲート
制御信号が発生する。 (7)ゲート回路2では、ゲート制御回路7で発生した
ONのゲート制御信号に基づいてゲートをOFFにし、
この時限の間、信号入力部1から入力される信号の通過
を阻止する。
遅延させることとしたのは、入力信号が部分放電信号の
場合には、持続幅がほぼ10μsであり周期性を有する
ことから、20μs遅延させればその遅延時限内に部分
放電信号はゲート回路2を通過するためである。換言す
れば、10μs以上の持続幅を有する信号は、部分放電
信号ではない、即ち、「外部ノイズである」とみなされ
る。従って、20μs遅延させることによって、所定の
時限にわたって後続の外部ノイズの通過を阻止できるよ
うになる。
ルスは、入力信号の大きさに応じて作られるため、入力
信号が大きければ大きい程ブロック期間が長くなること
になる。
作例を示す。図3(a)は、非常に大きく、かつ、高頻
度で侵入する外部ノイズのブロックを示す図である。I
Nにおいて非常に大きく、かつ、頻繁に侵入してくる信
号(即ち、外部ノイズ信号)は、大きい持続時間幅のた
めに、OUTでは第1波のわずかな信号出力があるのみ
で、以後持続的に侵入する信号に対してはブロックゲー
トが連続的に動作してその後の通過を阻止していること
が判る。図3(b)は、入力信号が(a)よりは若干小
さいが、断続的に侵入する外部ノイズのブロックを示す
図である。入力信号の持続時間幅が(a)より小さいた
め、ブロックゲートの阻止時間が短く、断続的に侵入し
てくる外部ノイズがゲートを通過しているのが判る。こ
のように、持続的に侵入してくる大きな外部ノイズに対
し、信号通過の阻止能力がみられた。
パルスを「外部ノイズである」とみなしてその信号の通
過を阻止することにより、外部ノイズの多くを除去する
ことができる。従って、部分放電測定において障害とな
る外部ノイズの除去効果は非常に大きくなる。特に、突
発性ノイズパルスの場合、一般に、パルス幅は10μs
より長い場合が多く、パルスの大きさは計測している信
号パルスよりはるかに大きい。このため、この持続時間
の長い突発性ノイズパルスは容易に除去することができ
る。
帯域をもつ同調法信号を対象にしたが、これに限られる
ものではなく、従来の広帯域法あるいは低周波信号につ
いても本発明を適用できることはいうまでもない。
定システムにおける外部ノイズの除去方法によれば、パ
ルス幅10μs以上の持続幅を有する信号パルスを「外
部ノイズである」とみなしてその信号の通過を阻止する
ことにより、ノイズ除去の効果が大きくなる。また、外
部からの信号を受信しないで部分放電信号と外部ノイズ
の識別が可能となるため、低コストで、かつ、簡便に外
部ノイズを除去することができる。更に、ニューラルコ
ンピュータで行なうような波形の処理が不要のため、リ
アルタイムで波形処理を可能にすることができる。更
に、また、波形学習等も不要であるため他の広帯域法あ
るいは低周波信号にも適用でき汎用性を有する。
ける外部ノイズ除去のためのブロック図。
Claims (4)
- 【請求項1】部分放電信号とともに侵入する外部ノイズ
を除去する部分放電測定システムにおける外部ノイズの
除去方法において、信号入力部から入力された信号の通過あるいは阻止を行
うゲート回路およびこのゲート回路を通過した信号が出
力される信号出力部に対し、前記信号入力部から入力さ
れた信号を遅延させるアナログの遅延回路、この遅延回
路において遅延されたパルスのピーク値を保持するピー
クホールド回路、このピークホールド回路で保持された
ピーク値と基準値を比較するコンパレータ、このコンパ
レータから出力された比較信号に基づいてゲート回路を
開閉するゲート制御信号を発生するゲート制御信号回路
を用い、 前記コンパレータにおいて 入力信号のレベルを検出し、 前記レベルが所定の値より大きいとき、前記入力信号の
持続時間を検出し、 前記持続時間が所定の値より大きいとき、前記入力信号
を外部ノイズと判断して前記入力信号の通過を阻止する
ことを特徴とする部分放電測定システムにおける外部ノ
イズの除去方法。 - 【請求項2】前記入力信号は、部分放電を検出される高
電圧機器あるいは電力ケーブルに検出インピーダンスを
接続し、前記検出インピーダンスの両端から電位差信号
を検出し、前記電位差信号を所定の周波数で同調増幅す
ることにより発生させられることを特徴とする請求項1
記載の部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去
方法。 - 【請求項3】前記所定の周波数は、増幅帯域±50kH
zの同調増幅器の周波数であることを特徴とする請求項
2記載の部分放電測定システムにおける外部ノイズの除
去方法。 - 【請求項4】前記持続時間は、10μsであることを特
徴とする請求項1記載の部分放電測定システムにおける
外部ノイズの除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12154695A JP3254963B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12154695A JP3254963B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 部分放電測定システムにおける外部ノイズの除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08313562A JPH08313562A (ja) | 1996-11-29 |
JP3254963B2 true JP3254963B2 (ja) | 2002-02-12 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3254963B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP6331521B2 (ja) * | 2014-03-14 | 2018-05-30 | 日新電機株式会社 | 部分放電監視装置および部分放電監視システム |
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1995
- 1995-05-19 JP JP12154695A patent/JP3254963B2/ja not_active Expired - Fee Related
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