JPH01239154A

JPH01239154A - スチーマ装置

Info

Publication number: JPH01239154A
Application number: JP63056889A
Authority: JP
Inventors: Kenji Kitamura; 北村　研治; Shuichi Nakahara; 中原　修一; Toru Koide; 通小出; Kiyotaka Nobukuni; 信國　清隆; Michinobu Kaimori; 道信改森
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1988-03-09
Filing date: 1988-03-09
Publication date: 1989-09-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、スライバーの蒸熱処理に用いられるスチー
マ装置に関するものである。

〔従来の技術］スライバー、トウ、ウェブ等の繊維品（以下「スライバ
ー」と略す）の染色仕上げ加工工程において、染料に含
浸されたスライバーにその染料を固着させるために、ス
ライバーを所定のケーシング内に導入し、このスライバ
ーを導入ケーシング内で一定時間貯留させて蒸気を吹き
付はスライバー内の空気を蒸気に置換する蒸熱処理が行
われている。このようなスライバーの蒸熱処理を行うた
めの装置としては、従来から、振り落とし滞留式装置の
Ｊ−ボックスが採用されている。このＪ−ボックスは、
第３図に示すように、そのケーシング１が５字形状にな
っており、図示°の鎖線と実線の間で首振り運動する揺
動筒２を介してスライバー３を矢印のように折り畳みな
がらケーシング１内に振り落し、この折り畳まれたスラ
イバー３の重量モ順次スライバー３をケーシング１内で
滞留移動させるようになっている。そして、ケーシング
１の底部には、複数個の蒸気吐出口４が設けられており
、蒸気をケーシング１の底部から上方に移動させてスラ
イバー３を蒸し、染料固着を行うようになっている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記Ｊ−ボックスでは、スライバー３は
、３字形状に曲がったケーシング１内を、それ自身の重
量によって押圧されることにより移動する。この押圧の
ため、スライバー３が圧縮されて空隙が減少し、また、
詰め込み密度に差が生じ蒸気吐出口４から吐出される蒸
気の殆どはケーシング１の内壁とスライバー３の隙間お
よびスライバーの空隙間のみを通過して上方に移動して
しまいスライバー３内を通る蒸気はわずかである。

また、空隙の多いところを蒸気がショートバスしてしま
いスライバー３内に蒸気が均一に行きわたることは期待
できない。その結果、スライバー３内の空気と蒸気との
置換が困難になり、スライバー３の充分かつ均一な蒸熱
処理が行えないという問題がある。また、移動中に折れ
しわが発生したり折り畳み層目体が崩れたりしてスライ
バ−３同士の絡まりが生じやすく、このような絡まりを
生じると、スライバー３の貯留後の取り出しが困難とな
り、稼動を停止し手動により上記絡まりをほぐさなけれ
ばならず、効率が悪いという問題も有している。このた
め、本発明者は、スライバー内の空気と蒸熱用の蒸気と
の置換が充分に行え、かつスライバー同士の絡まりを生
じない効率のよい蒸熱処理を行うためのスチーマ装置と
して、蒸気を充填したケーシング内に略水平にコンベア
を通した装置を発明（特願昭６ｌ−２４００５３）した
。この装置は、コンベア上に、折り畳み状のスライバー
を横倒しの状態で載置し、その状態でコンベアを走行さ
せることによりスライバーの蒸熱処理を行うというもの
である。しかしながら、上記蒸熱処理を充分に行うため
には、ケーシング内においてスライバー内の空気を蒸気
に完全置換するとともに、その状態で高温に保持する必
要がある。しかし、上記のスチーマ装置では、ケーシン
グ内の空気の除去作用が不充分であるため、ケーシング
内を高温に保持することができない。したかって、スラ
イバー内に蒸気を完全に行きわたらすことができず、そ
の改善が望まれている。

この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、スラ
イバーを高温蒸気が保持されたスチーマ室に貯留させる
ことにより充分な蒸熱処理が行え、かつその処理を円滑
に行いうるスチーマ装置の提供をその目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、この発明のスチーマ装置は
、スライバーを搬送する蒸気通過性のコンヘアの下方に
蒸気供給手段を設け、この蒸気供給手段から供給される
蒸気を貯留するスチーマ室を上記コンベアを覆うように
設けるとともに、このスチーマ室の少な（とも１箇所に
連通した排気手段を設け、上記コンベア上を搬送される
スライバーに向けて上記蒸気供給手段から蒸気を吐出さ
せることによりスライバーを蒸熱処理するという構成を
とる。

〔作用］すなわち、この発明のスチーマ装置は、本発明者が発明
した前記装置をさらに改良したもので、蒸気通過性のコ
ンベアの下方に蒸気供給手段を設けるとともに、コンベ
アを覆うようにスチーマ室を設け、さらにこのスチーマ
室の少なくとも１箇所に連通した排気手段を備えている
。このため、スライバーを、コンベア上を搬送させなが
ら、このスライバーに向けて蒸気供給手段から蒸気を吐
出させることにより蒸熱処理を行うことができる。

その際、吐出された蒸気がスチーマ室内に貯留され、上
記スライバー内部の空気がこの蒸気に略完全置換されて
高温状態になり、充分な蒸熱処理が行われる。これをよ
り詳しく説明すると、スライバー内に含有されそのスラ
イバーとともにスチーマ室内に入った空気は、残存空気
の分圧を排除する目的で排気手段に連通されたスチーマ
室で、蒸気供給手段から吐出される蒸気と完全置換され
、上記スチーマ室に連通された排気手段により外部に排
除される。そのため、スライバーは、蒸気置換により空
気を含有していない状態で、スチーマ室内を進行してい
く。このように、スチーマ室を通過するスライバーはこ
の蒸気高温状態に充分な時間保持され、蒸熱処理を略完
全に施されるようになる。

つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく説明する
。

〔実施例］第１図は、この発明の一実施例を示している。

図において、５はスライバーをスチーマ装置の手前の振
り落とし機構に導入する目的で、上り傾斜に配置された
第１のコンベアであり、６はその第１のコンヘア５の上
端部５ａの下方に配設された従来公知のスライバー振り
落とし機構である。このスライバー振り落とし機構６は
、第１のコンベア５によりその上端部５ａまで搬送され
てきたスライバー７を、矢印のように往復運動する角筒
状の揺動筒６ａを通し、下方に一定振幅で振り落とすよ
うになっている。８はスライバー振り落とし機構６の下
方に、下り傾斜に配置された第２のコンベアであり、そ
の上部側に上記揺動筒６ａから振り落とされて（るスラ
イバー７を折り畳んだ状態で受け、その状態で下部側に
搬送するようになっている。９は第２のコンベア８の下
端部８ａから多少距離を保った位置に、水平に配置され
た蒸気通過性の第３のコンヘアである。この第３のコン
ベア９は、上記第２のコンベア８の走行速度よりも遅い
速度に設定され（第２のコンベア８の走行速度が０．５
ｍ／分のとき、第３のコンベアの走行速度は０．１６ｍ
／分程度）、第２のコンベア８から搬送されてくるスラ
イバー７を、その折り畳み層を後方に少し横倒しの状態
にして一端９ａから他端９ｂに搬送するようになってい
る。１０は第２のコンベア８の上端側から第３のコンベ
ア９の一端９ａ側にかけて、搬送路の左右両側に相対峙
して設けられた側壁板であり、内面側が摩擦係数の小さ
いフッ素樹脂板で構成されている。また、上記第２のコ
ンベア８の下端部８ａと第３のコンベア９の一端９ａと
の間には、側壁板１０と同様の材質からなる底板１０ａ
が両コンベア８．９に架は渡されている。この底板１０
ａと上記側壁板１０の作用により、上記スライバー７は
搬送方向に対して左右にずれることなくスムーズに第２
のコンベア８から第３のコンヘア９に搬送されるように
なっている。１１は第３のコンベア９により上下に区分
されたケースで、上部がスチーマ室１４に形成され、下
部に蒸気供給系が設けられている。上記ケース１１には
、一端面および他端面にそれぞれ開口部１１ａおよびｌ
ｌｂが設けられており、第３のコンベア９がその開口部
１１ａを通り開口部１１ｂまで延びている。より詳しく
述べると、このケース１１内における第３のコンヘア９
の下方側の中央部は、蒸気吐出管１２ａが配設された蒸
気供給室１２に形成され、その内部におけるコンベアの
走行方向に対する上流側部分（後方）に、蒸気吐出管１
３ａが配設された蒸気補助供給室１３が設けられている
。また、ケース１１内における第３のコンベア９の上方
側は、蒸気供給室１２および蒸気補助供給室１３から吐
出された蒸気を貯留するスチーマ室１４に構成され、そ
のスチーマ室１４において、仕切り板１９により、蒸気
補助供給室１３に対応する部分が前室１４ａに、蒸気供
給室１２の蒸気吐出管１２ａに対応する部分が後室１４
ｂになっている。また、１５ａおよび１５ｂは、蒸気供
給室１２の前後両端側に設けられた排気室であり、配管
１６により排気ブロア１７に連結されている。このため
、排気ブロア１７を作動させることにより、排気室１５
ａから前室１４ａ内の空気を外部に排出でき、排気室１
５ｂから後室１４ｂ内の空気を外部に排出できるように
なっている。１８は、それぞれスチーム室１４内に設け
られた仕切り板１９の下端部および開口部１１ａ、ｌｌ
ｂに設ルナられたゴムシールである。

この構成において、まず、蒸気吐出管１２ａおよび１３
ａから蒸気を吐出させ、スチーマ室１４の前室１４ａお
よび後室１４ｂに蒸気を充填する。

ついで、排気ブロア１７を作動させ、排気室１５ａおよ
び１５ｂからスチーマ室１４内の空気を排出する。その
状態で、前工程から連続的に送られてくるスライバー７
を、第１のコンベア５から第２のコンベア８．第３のコ
ンヘア９へと搬送する。

その結果、ケース１１内において、スライバー７内の空
気は、前室１４ａ内に充填されている蒸気および蒸気吐
出管１３ａから吐出され第３のコンヘア９を通過して上
方に進行して（る蒸気と置換されてスライバー７の外部
に排出される。そして、このスライバー７の外部に排出
された空気は、前室１’４ａから排気室１５ａに流れ、
配管１６および排気ブロア１７を介して外部に排出され
る。また、開口部１１ａから前室１４ａ内に浸入しよう
とする外部の空気は、ゴムシール１８によりその浸入を
防止される。たとえ、その空気が前室１４ａ内に浸入し
ても、排気室１５ａの排気作用により、上記スライバー
７から排除された空気とともに、すぐに外部に排出され
る。つぎに、前室１４ａで、内部の含有空気を蒸気に置
換されたスライバー７は、蒸気の温度により高温状態に
され、その状態で、後室１４ｂに進み、後室１４ｂ内の
高温に保持された蒸気中に保たれ、そこで充分な蒸熱処
理が行われる。この後室１４ｂ内にも、後部の開口部１
１ｂから外部の空気が浸入しようとするが、前室１４ａ
と同様、ゴムシール１８によりその浸入が防止される。

仮に、後室１４ｂ内に空気が浸入しても、その空気は排
気室１５ｂに吸い込まれ配管１６および排気ブロア１７
を介して外部に排出される。また、仕切り板１９の下端
部に設けられたゴムシール１８が、前室１４ａ内の蒸気
および空気が後室１４ｂに浸入することを防いでいる。

これらにより、後室１４ｂは高温状態に保持されている
。上記のようにして、後室１４ｂ内で充分な蒸熱処理が
なされたスライバー７は、第３のコンベア９の他端９ｂ
側から順次取り出されて巻取られるか、そのまま次工程
に導入される。

このように、この発明のスチーマ装置は、スチーマ室１
４の前室１４ａで、スライバー７内の空気を蒸気に置換
してスライバー７を高温状態にし、後室１４ｂでその高
温を保持したまま蒸熱を行うため、充分な蒸熱処理を行
うことができる。また、スライバー７は、第２のコンベ
ア８で折り畳み状になったのち、横ずれすることなく第
３のコンベア９に搬送され、上記折り畳み層を後方に少
し横倒しにした状態で規則正しく第３のコンベア９上を
搬送される。このため、従来例のように、折り畳み状態
が崩れたり、折れしわがついたりしてスライバ−７同士
が絡まるというようなことを防止でき、円滑な処理を行
える。さらに、１２ａおよび１３ａの２種の蒸気吐出管
を設けているため、その吐出量等を変化させることによ
り、種々の条件で蒸熱処理を行うことができる。

第２図は、この発明の他の実施例を示している。

すなわち、このスチーマ装置は、スチーマ室１４の前室
１４ａおよび後室１４ｂに、蒸気通過性の仕切り板２０
ａおよび２０ｂを垂設してそれぞれの室を前後に区分し
ているとともに、その仕切り板２０ａおよび２０ｂの下
端部にゴムシール１８ａを設けて前後の室の下端側を遮
断している。その他の部分については、上記実施例と同
様であり、同一部分もしくは相当部分に同一符号を記し
ている。このように構成することにより、蒸気の流れ方
向をより効果的に規制でき、さらに充分な蒸熱処理が行
えるようになる。それ以外の作用効果については、上記
実施例と同様である。

なお、上記実施例では、スチーマ室１４をそれぞれ前室
１４ａおよび後室１４ｂに区分しているが、これに限定
するものではなくスチーマ室１４を１つの連続した空間
部で構成してもよい。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明のスチーマ装置は、蒸気通過性
のコンベアの下方に蒸気供給手段を設けるとともに、コ
ンベアを覆うようにスチーマ室を設け、さらにこのスチ
ーマ室の少なくとも１箇所に連通した排気手段を設けて
いる。このため、スチーマ室内を通過させながら、スラ
イバー内の空気を蒸気に完全に置換するとともにこのス
ライバーを高温にし、充分かつ均一な蒸熱処理を施すこ
とができる。また、スライバーを、ずれることなく規則
正しく搬送できるため上記処理を円滑に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の縦断面図、第２図は他の
実施例の縦断面図、第３図は従来例の縦断面図である。７・・・スライバー　９・・・第３のコンベア　１２ａ
。１３ａ・・・蒸気吐出管　１４・・・スチーマ室　１４
ａ・・・前室　１４ｂ・・・後室　１５ａ、１５ｂ・・
・排気室１６・・・配管　１７・・・排気ブロア　１９
・・・仕切り（反特許出願人　　鐘　紡　株　式　会　社代理人　　　　
弁理士　西　藤　征　彦１１）３図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）スライバーを搬送する蒸気通過性のコンベアの下
方に蒸気供給手段を設け、この蒸気供給手段から供給さ
れる蒸気を貯留するスチーマ室を上記コンベアを覆うよ
うに設けるとともに、このスチーマ室の少なくとも１箇
所に連通した排気手段を設け、上記コンベア上を搬送さ
れるスライバーに向けて上記蒸気供給手段から蒸気を吐
出させることによりスライバーを蒸熱処理することを特
徴とするスチーマ装置。
（２）スチーマ室を、コンベアの走行方向に沿つて前室
と後室とに区分し、この前室の前部側および後室の後部
側をそれぞれ排気手段に連通した請求項１記載のスチー
マ装置。