JPH01238884A - スカイダイビング風洞 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスカイダイビングを模擬的に体験することがで
きるスカイダイビング風洞に係り、訓練用あるいは娯楽
施設等における遊載用として利用できる。

〔従来の技術〕

近年、スカイダイビングは自らの体が空中に浮遊するよ
うな怒覚が得られることが好まれ、−船釣なスポーツあ
るいはレジャーとして定着しつつあるが、上空から高速
で落下するという性格上、精神的肉体的に緊張を強いら
れるうえ危険性も多く、万人向きとはいえなかった。

これに対し、上下方向に延びる風洞の下方に強力な送風
ファンを設け、上向きに高速気流を発生させて風洞内の
ダイパーを浮上させるスカイダイビング風洞が開発され
ており、誰にでも安全かつ簡単にスカイダイビングを模
擬的に体験することができ、スカイダイビングの初心者
用訓練装置として利用されるほか、娯楽施設としても利
用されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、前述のようなスカイダイビング風洞においては
、人間を浮遊させるために大型で強力な送風ファンが必
要であり、消費エネルギの増大は避けられないほか、回
転翼等の可動部分が多くメンテナンスが煩雑であった。

また、浮遊するダイパーの下方に高速回転する回転翼が
あるためダイパーに恐怖感を与えるうえ、回転翼の風切
音や駆動用モータの動作音が直接上方に響くため、騒音
が太き（不快であるという問題があった。さらに、ダイ
パーを浮上させる高速気流は回転翼に撹拌されて乱流と
なっており、ダイパーがバランスをとりにくいという問
題があった。

本発明の目的は、安定した高速気流を能率よく発生でき
るとともに、騒音や不快感を低減できるスカイダイビン
グ風洞を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕 本発明は、上下方向に延長されかつ内部に人間が泳動可
能な空間を有する略筒状のダイビング室と、このダイビ
ング室の下端側に接続されて上端側に向かってダイビン
グ室内の人間を浮上可能な高速気流を発生する高速気流
発生装置とを設けるとともに、前記高速気流発生装置は
、上流側を外気に開放されかつ下流側を前記ダイビング
室の下端側に連通された風洞と、この風洞の内周面に周
方向に略連続して開口されて外部から供給される圧縮空
気を径方向内向きに噴射可能な駆動用空気供給口と、こ
の駆動用空気供給口の下流側内壁面から連続して径方向
内向きに膨出されかつ滑らかに湾曲して前記風洞の下流
側内壁面に連続されてコアンダ効果を発生可能な駆動用
空気偏向面と、この駆動用空気偏向面から連続して所定
長さに延長された導流部分とを設けてスカイダイビング
風洞を構成するものである。

〔作用〕

このように構成された本発明においては、高速気流発生
装置からの高速気流によりダイビング室内に上向きの高
速気流を発生し、ダイビング室内のダイパーを浮上させ
る。ここで、高速気流発生装置においては、駆動用空気
偏向面におけるコアンダ効果（壁効果とも呼ばれ、直線
噴流の片側に壁面などがあると、その側が周辺圧力に対
し負圧となって噴流が偏向される現象をいう）により、
駆動用空気供給口から風洞内に噴射される圧縮空気噴流
を駆動用空気偏向面に沿って偏向させかつ膨張加速させ
、この噴流に接触する上流側風洞内の空気を吸引して下
流側へ向かって加速するとともに、その際の負圧により
風洞の上流側開口から外気を吸入し、流量が大きくかつ
安定した高速気流を形成する。従って、この噴流をダイ
ビング室の下端側に供給することによりダイビング室内
に上向きの安定した高速気流を能率よく発生することが
でき、かつ従来の送風ファンのような可動部分を省略し
て騒音等の不快感の発生等を防止し、これにより前記目
的を達成する。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図には、本実施例のスカイダイビング風洞１が示さ
れており、地上にはダイビング室１０が設置されている
とともに、当該部分近傍の地下にはダイビング室ｌＯの
下端側から高速の空気噴流を供給するための高速気流発
生装置１２０が埋設されている。

ここで、ダイビング室１０は、上下端面を開放された略
円筒状に形成され、下端側を地中に埋められた状態で垂
直方向に設置されているとともに、内部には防護ネッ）
１１．１２が各々水平に張られており、これらのネット
１１．１２によって挟まれた泳動空間１０Ａはダイパー
２が自由に動き回れる充分な容積とされている。また、
ダイビング室１０の内壁面には、泳動空間１０Ａに面し
た部分に衝撃防止用のクツション材１３が張られている
とともに、外部に連通ずる開閉自在なドア１４およびド
ア１４と地面とを結ぶタラップ１５が設けられており、
ダイパー２はタラップ１５を登ってドア１４から防護ネ
ット１２上に侵入可能である。さらに、ダイビング室１
０の上端開口は天板１６によって覆われているが、天板
１６は複数のブレード１６Ａに支持されて開口面との間
に間隔を置かれており、ダイビング室ｌＯは前記間隔に
よって形成される排気口ｌＯＢにより外部に連通されて
いる。

一方、高速気流発生装置２０は、ダイビング室１０の近
傍の地中に埋設された風洞２１を基本に構成されている
。

この風洞２１は略水平に配置された中間部分２１Ａを有
し、その下流側（図中右側）端は上方に向かって滑らか
に管路を曲げられたエルボ２１Ｂを介してダイビング室
１０の下端に同軸で連通されている。

また、風洞２１の上流側（図中左側）端はエルボ２１Ｃ
を介して外気に開放されているとともに、地表に開口す
る吸気口２２の周囲には、上端面が天板２２Ａによって
覆われた略円筒状の保護ネット２２Ｂが取付けられてお
り、風洞２１は吸気口２２および保護ネット２２Ｂを通
して外気を吸入可能である。

ここで、中間部分２１Ａの上流側の内周面には駆動用空
気供給口２３が周方向に略連続して開口され、この駆動
用空気供給口２３の外周を取り巻くように略ドーナツ状
の調圧タンク２３Ａが配置されている。この調圧タンク
２３Ａには空気圧縮ポンプ２４Ａ１ポンプ駆動用モータ
２４Ｂおよび圧縮空気備蓄タンク２４Ｃからなる圧縮空
気供給源２４が接続されており、調圧タンク２３Ａは圧
・縮空気供給源２４からの圧縮空気を均し、駆動用空気
供給口２３から全周にわたって均等な圧力で風洞２１内
に噴射可能である。

また、駆動用空気供給口２３より下流側の部分は上流側
より小径にされており、その段差部分には駆動用空気偏
向面２５が設けられている。この駆動用空気偏向面２５
は、駆動用空気供給口２３の下流側内壁面から連続して
径方向内向きに膨出されるとともに、断面略円弧状とな
るように滑らかに湾曲されて中間部分２１Ａの下流側内
壁面に連続されており、駆動用空気供給口２３から噴射
された圧縮空気の噴流に対してコアンダ効果を発生可能
である。

さらに、中間部分２１Ａの下流側は導流部分としてエル
ボ２１Ｂまで延長されているとともに、当該部分は下流
側に向かって一度絞られたのち再び拡開されてディフー
ザ２６として形成されてい・る。

なお、エルボ２１Ｂの屈曲部分には図面と交叉する方向
に延びる板状の整流ベーン２７が複数段けられ、各整流
ベーン２７はエルボ２１Ｂの中心軸線の曲がりに対応し
て断面略円弧状に湾曲されているとともに、エルボ２１
Ｂに連続するダイビング室１０の下端近傍には垂直方向
に抜ける多数の小径通路を有するハニカム構造の整流素
子２８が設けられており、高速気流発生装置２ｏで発生
された高速気流はこれら整流ベーン２７および整流素子
２８を通して泳動空間１０Ａ内に送出されるように構成
されている。

このように構成された本実施例においては、圧縮空気供
給源２４から圧縮空気を供給することにより高速気流発
生装置２０を作動させ、風洞２１内に安定しかつ流量の
大きな高速気流を発生させてダイビング室ｌＯ内に供給
する。

すなわち、本実施例の高速気流発生装置２０は、圧縮空
気を加速用空気供給口２３から風洞２１内に噴射し、こ
の噴流を加速用空気偏向面２５に沿って風洞２１の下流
側に偏向させ、偏向される圧縮空気の噴流を膨張加速さ
せて亜音速ないし超音速に達する高速の加速用流れ３を
形成する。この加速用流れ３は、表面に接触する近傍の
空気を順次吸引し、加速用空気偏向面２５より上流側の
風洞２１内を減圧して吸入口２２から吸入される外気４
を周囲から包み込むよう加速し、風洞２１内に下流側に
向かう流量の大きな安定した高速気流５を形成する。こ
こで、加速用流れ３は専ら風洞２１の内壁に沿って流れ
、風洞２１内の高速気流５の流速分布は外側が速く中心
付近が遅いが、ディフーザ２６により加速用流れ３の速
度を圧力に変換するとともに、加速用流れ３と外気４と
を混合させ、圧力分布が均一で安定した流れとする。

また、デイフーザ２６から送られた高速気流５をエルボ
２１Ｂによって上向きに偏向させ、ダイビング室１０内
に上昇気流６を発生させる。このとき、偏向にあたって
は、エルボ２１Ｂ内の整流ベーン２７によって流れの分
布が不均一となることを防止するとともに、泳動空間１
０Ａの直前で整流素子２８による整流を行い、泳動空間
１０Ａ内に送られる上昇気流６の乱れを最小限に抑える
。

従って、ダイビング室１０内にはきわめて安定した高速
の上昇気流６が形成され、ダイパー２は秒速４０〜５０
ｍ程度の高速で安定した上昇気流６を受けて浮遊し、泳
動空間１０Ａ内で模擬スカイダイビングを行う。

このような本実施例によれば、高速気流５を発生する手
段としてコアンダ効果を利用した高速気流発生装置２０
を用いたため、吸入した多量の外気４を加速用流れ３で
能率よく加速して高速気流５とすることができ、圧縮空
気供給源２４からの圧縮空気に対して流量の大きな高速
気流５を発生してエネルギ効率を向上できる。

また、高速気流５を発生するにあたって実際に移動する
のは空気の流れだけであり、動作に伴う騒音を低減でき
るとともに、機械的な可動部分等を省略できるため、保
守性および信軌性を飛躍的に高めることができる。

さらに、吸入した外気４を略筒状に流れる加速用流れ３
によって包み込むように包囲して加速するため、高速気
流５は発生当初から乱流が極めて少ないとともに、エル
ボ２０Ｂにおける偏向にあたっては整流ベーン２７を用
い、かつ整流素子２８により上向きに整流するため、ダ
イビング室ＩＯ内に送られる上昇気流６を均一で安定し
た流れとすることができる。

従って、ダイパー２は泳動空間１０Ａ内でバランスをと
るのが極めて容易であり、ダイビング室１０という有限
空間内でも現実のスカイダイビングに近い均一な上昇気
流６が得られ、快適な模擬スカイタイピングを体験する
ことができる。

また、泳動空間１０Ａは上下を防護ネット１１゜１２に
よって仕切られており、ダイパー２が誤って浪、上昇あ
るいは急降下した場合でもダイビング室１０外への飛び
出しあるいは落下を防止できるとともに、泳動空間１０
Ａの内壁面にはクツション材１３が張っであるため、水
平方向にグライドした場合でも衝突時の衝撃を緩和でき
、ダイパー２の安全を確実に守ることができる。

さらに、ダイビング室１０の下方に従来のような送風フ
ァン等を設ける必要がないため、ファンの風切り音等の
騒音、あるいは直下で大きなファンが回転している際に
避けられないダイパー２の恐怖感等を一掃することがで
き、より快適な模擬スカイダイビングを体験させること
ができる。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
以下に示すような変形をも含むものである。

すなわち、高速気流発生装置２０に用いる圧縮空気供給
′ｒＡ２４の具体的な構成は適宜変更してよく、ポンプ
２４Ａ、モータ２４Ｂ等の形式等は任意であり、圧縮空
気備蓄タンク２４Ｃも省略可能である。しかし、圧縮空
気備蓄タンク２４Ｃを設けることによりポンプ２４Ａの
出力変動に拘らず風洞２１内に噴射される圧縮空気を一
定に維持することができ、高速気流５の安定化に効果が
ある。

また、圧縮空気供給源２４は大型の圧縮空気備蓄タンク
２４Ｃを主体としたものであってもよく、第２図に示す
ように、圧縮空気備蓄タンク２４Ｃの出口側にバルブ２
４Ｄを設けて供給する圧縮空気を加減すれば、風洞２１
内の流量調節のためにポンプ２４Ａおよびモータ２４Ｂ
の出力を微妙に加減するといった煩雑な操作を省略でき
、かつポンプ２４Ａおよびモータ２４Ｂの運転を間歇的
とすることも可能であり、消費エネルギあるいは騒音の
低減にも効果がある。

さらに、高速気流発生装置２０は前記実施例のような配
置に限らず、第３図に示す他の実施例のように、ダイビ
ング室１０の周囲の地中に略筒状の外殻体３１を埋設し
、この外殻体３１内にダイビング室１０から直線的に延
びて下端が吸気口２２とされた風洞２１を複数の支持ス
テー３２で支持し、風洞２１の軸線がダイビング室１０
と同軸となるように配置してもよい。

ここで、風洞２１に前記実施例と同様な駆動用空気供給
口２３、圧縮空気供給源２４、駆動用空気偏向面２５、
ディフーザ２６および整流素子２８等を設けることによ
り、ダイビング室１０の周囲から保護ネット３３を通し
て外殻体３１内に導入される外気４を吸気口２２から吸
入して高速気流５を発生可能であり、前記実施例と同様
な効果が得られるほか、風洞２１からエルボ２０Ｂ、２
０Ｃおよび整流ベーン２７を省略して高速気流５をより
安定かつ均一化することができ、整流素子２８も適宜可
能である。

しかし、前記実施例のように両端が上向きにされた略し
字型の風洞２１を用いれば風洞２１を短くできるととも
に、外殻体３１を埋設する深い穴を掘る必要がなく、か
つ風洞２１全体が地表近いため設置および保守等が容易
である。

一方、風洞２１の導流部分としてはディフーザ２６に限
らず、下流側が拡開した管あるいは単なる直管であって
もよく、要するに内部を流れる加速用流れ３と外気４と
が高速気流５として充分に混じり合う程度の距離にわた
って延長された管路部分であればよい。

また、風洞２１の吸気口２２に保護ネット２２Ｂ等を設
けることは必須ではないが、このような覆いを設ければ
異物の吸入等を防止できる。

さらに、ダイビング室１０内の下側の防護ネット１２は
格子状の床材等であってもよく、上側の防護ネット１１
あるいは側面のクツション材１３は適宜省略可能である
が前記実施例のように構成すればダイパー２の衝突時の
衝撃を緩和して安全性を高めることができる。

また、ダイビング室１０の内壁の一側ないしは略全周に
投影スクリーン等を設け、例えば実際のスカイダイビン
グ時に見られるような上空からの風景を映写すれば、ダ
イパー２によりリアルなスカイダイビング惑を与えるこ
とができる。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、本発明のスカイダイビング風洞
によれば、コアンダ効果を利用した高速気流発生装置に
より安定した高速気流を能率よく発生できるとともに、
ダイビング室内のダイパーに騒音や恐怖窓等のない快適
で安全な模擬スカイダイビングを体験させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２図は本発
明の変形例の要部を示す構成図、第３図は本発明の他の
実施例を示す断面図である。 １・・・スカイダイビング風洞、２・・・ダイパー、圧
縮空気の噴流である加速用流れ、４・・・外気、５・・
・高速気流、６・・・上昇気流、１０・・・ダイビング
室、１０Ａ・・・泳動空間、２０・・・高速気流発生装
置、２１・・・風洞、２２・・・吸気口、２３・・・駆
動用空気供給口、２４・・・圧縮空気供給源、２５・・
・駆動用空気偏向面、２６・・・導流部分であるディフ
ーザ。 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）上下方向に延長されかつ内部に人間が泳動可能な
   空間を有する略筒状のダイビング室と、このダイビング
   室の下端側から上端側に向かってダイビング室内の人間
   を浮上可能な高速気流を発生する高速気流発生装置とを
   備えるとともに、前記高速気流発生装置は、上流側を外
   気に開放されかつ下流側を前記ダイビング室の下端側に
   連通された風洞と、この風洞の内周面に周方向に略連続
   して開口されて外部から供給される圧縮空気を径方向内
   向きに噴射可能な駆動用空気供給口と、この駆動用空気
   供給口の下流側内壁面から連続して径方向内向きに膨出
   されかつ滑らかに湾曲して前記風洞の下流側内壁面に連
   続されてコアンダ効果を発生可能な駆動用空気偏向面と
   、この駆動用空気偏向面から連続して所定長さに延長さ
   れた導流部分とを備えて構成されたことを特徴とするス
   カイダイビング風洞。