JPH01233714A - 油入電気機器の内部状態診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、油入変圧器、油入りアクドルなど油入電気
機器の内部状態を診断するための装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 油入変圧器、油入りアクドルなどの油入電気機器の内部
異常、例えば放電や加熱は、その異常全生部周辺の材料
を劣化させ、主としてＨ２（水素）。

ｃｏ（−酸化炭素）　＋　Ｃ２Ｈ４（エチＬ’　ン）　
＋　Ｃ２Ｈｚ　（７セチレン）などの可燃性ガスを発生
させ、この可燃性ガスは絶縁油中に溶解する。従って、
従来、絶縁油中に含まれる可燃性ガスを分析することに
より、油入電気機器内の内部状態（異常状態）の診断を
行なっている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、上述のような従来の油入電気機器の内部状態診
断手段では１絶縁油中のガスを抽出するための抽出装置
や、抽出されたガスの組成を分析するためのガスクロマ
トグラフィなどが必要で、これらの装置は大型でありそ
の操作には熟練を要し、容易に油入電気機器の内部状態
を診断できないなどの問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、絶縁油に含有される可燃性ガスを容易に検知
できるようにして、油入電気機器の内部異常を簡便に診
断できるようにした。油入電気機器の内部状態診断装置
を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る油入電気機器の内部状態診断装置は、油
入電気機器の絶縁油充填部に、同絶縁油充填部内の絶縁
油中に含まれるガスの臭気を検知しうる臭気検知手段を
設けたものである。

［作　　　用］ この発明における油入電気機器の内部状態診断装置では
、油入電気機器の内部異常により発生した可燃性ガスは
、絶縁油中に溶解し絶縁油中に含有されることになるの
で、絶縁油中に含まれるガスの臭気を臭気検知手段によ
り検知し、可燃性ガスの有無等を検出することで、上記
油入電気機器の内部状態が診断される。

［発明の実施例］ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。第１
図は本発明の一実施例による油入電気機器の内部状態診
断装置を示す模式的な断面図であり、この第１図におい
て、１は油入電気機器を収納するとともに絶縁油８を充
填されたタンク（絶縁油充填部）、２はタンク１の側壁
に配管３を介して取り付けられた絶縁油分取箱、４は配
管３に介装された開閉弁、５は絶縁油分取箱２内に分取
された絶縁油８の油面上空間２ａに連通接続されて曲面
上空間２ａに滞留したガスの臭気を検知する臭気検知部
（臭気検知手段）、６は臭気検知部５からの検知信号を
受けて臭気濃度を記録する臭気濃度記録部、７は絶縁油
分取箱２の底部に設けられた絶縁浦排出用の弁である。

なお、臭気検知部５には１例えば、アラバスタ−〔ビー
・アンド・エイチ・ラボ（株）製〕などを用いるが、こ
れら以外にも各種の臭気センサを利用できる。

次に、本実施例の装置の動作について説明する。

油入電気機器の内部状態を診断する際には、まず、開閉
弁４を開放操作することにより、配管３を介してタンク
１内の絶縁油８を適当量だけ（臭気検知部５が絶縁油８
に浸らない程度）絶縁油分取箱２に分取する。そして、
開閉弁４を閉鎖し約８１１４１分取箱２内に絶縁油８を
静置しておくと、絶縁油８中に含有されるガスが、油面
上空間２ａに蒸発し、臭気検知部５に侵入する。

この後、臭気検知部５において、油面上空間２ａ内のガ
スの臭気を検知し、臭気濃度を記録部６により記録する
。そして、検知された臭気に基づき、油面上空間２ａ内
のガスに、可燃性ガスが含まれるか否か、あるいはその
濃度が判明され、判明した組成から油入電気機器の内部
状態、内部異常が診断される。

診断を終了すると、弁７を開放して絶縁油分取箱２内の
絶縁油８を排出する。

ここで、上述の本実施例装置による実験例について示す
。まず、ＪＩＳＣ２３２０の１種４号絶縁油に、各種可
燃性ガス〔Ｈ２（水素）、Ｃ０（−酸化炭素）、ＣＨ４
（メタン）、Ｃ２Ｈ４（エチレン）、Ｃ２Ｈ２（アセチ
レン）、Ｃ２Ｈ，（エタン）、Ｃ３Ｈ６（プロピレン）
、Ｃ３Ｈ８（プロパン）〕を含有した混合ガスを溶解さ
せて、試料油を作成した。作成した試料油あ可燃性ガス
量を次の表に示す。

なお、可燃性ガス量の検出は通常の手段により。

油中の溶解ガスを抽出し、抽出したガス中の可燃性ガス
をガスクロマトグラフで測定した。

上述のようにして作成した３種類の試料油をそれぞれ絶
縁油分取箱２に分取し、５分間臭気濃度を測定した結果
を第２図に示す。この第２図から明らかなように、実、
流側１，２の臭気濃度は未処理の参考例と比較して著し
く高く、また１本実施例装置により、実施例１または２
のような可燃性ガスを臭気濃度として検知できるので、
油入電気機器の内部状態を診断することができる。また
、特に、可燃性ガスの種類が異なっても、単一の臭気検
出部５により容易にその違いが検知される。

このように、本実施例の装置によれば、油入電気機器の
タンク１の側壁に絶縁油分取箱２や臭気検知部５を付設
するという極めて簡素な構成で、絶縁油８に含有される
可燃性ガスを臭気濃度として容易に検知でき、油入電気
機器の内部異常を簡便に診断できる。

なお、゛上記実施例では、タンク１内の絶縁油８を絶縁
油分取箱２に分取した」二で臭気検知部５による臭気検
知を行なうようにしたが、絶縁油８に溶解したガスは、
タンク１内においても蒸発し、タンク１内における絶縁
油８の油面上空間（図示せず）にも滞留する。従って、
タンク１の上部に臭気検知部５を直接付設して、油入電
気機器の内部状態診断装置を構成してもよく、この場合
も、上記実施例と同様の作用効果が得られるほか、絶縁
油分取箱２．配管３．開閉弁４などが不要となり、上記
実施例よりも簡素な構成の装置が得られる。

［発明の効果］ 以上のように、この発明によれば、油入電気機器の絶縁
油充填部に臭気検知部を設けるという極めて簡素な構成
により、絶縁油に含有される可燃性ガスを臭気濃度とし
て容易に検知でき、油入電気機器の内部異常を簡便に診
断できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による油入電気機器の内部
状態診断装置を示す模式的な断面図、第２図は上記実施
例装置の実験例を示すグラフである。 図において、■・・・油入電気機器のタンク（絶縁油充
填部）、２＝−＝Ｎ縁油分取箱、２ａ−油面上空間、３
・・−配管、４−・−・開閉弁、５−臭気検知部、８・
・・絶縁油。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 油入電気機器の絶縁油充填部に、同絶縁油充填部内の絶
   縁油中に含まれるガスの臭気を検知しうる臭気検知手段
   が設けられたことを特徴とする油入電気機器の内部状態
   診断装置。