JPH0123176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、全体が略８の字を構成するように配
列された複数個のセグメント穴とランプを用い
て、０〜９の数字をデジタル表示するセグメント
表示器の改良に関する。

上述した表示機能を備える従来のセグメント表
示器は、セグメント穴を穿設し、且つ、ランプを
嵌込む表示枠の全体をダイキヤストによつて一体
成形するか、又は、鈑金加工によつて形成してい
たため、製造が面倒で製造コストが高く、表示器
全体が重く成る等の問題があり、加えて、セグメ
ント表示器は一般的に複数桁の数字を並べて表示
するものであるから、表示桁数が多く成れば成る
程、上記のコスト及び重量が比例的に増大する問
題があつた。

而して、本考案は上述した問題点を改良するべ
く提案されたものであつて、その目的は、全体を
頗る軽量に、且つ、安価に製造できるセグメント
表示器を提供する点にあり、本考案ではこの目的
達成のために、表示器全体を薄板で造つた外枠体
と、この外枠体の内部に嵌込んで各セグメント穴
の部分を独立した状態に囲んでランプ室を構成す
る合計８枚の第１並びに第２仕切枠によつて構成
している。

以下、上述した本考案の好適な一実施例を添附
した図面を参照しながら詳細に説明する。

第１図は本考案に係るセグメント表示器の正面
図を、また、第２図はその背面図を示し、第３図
はランプを嵌込んだ状態の断面図、第４図は外枠
体の底面図、第５図Ａ，Ｂと第６図Ａ，Ｂは夫々
外枠体内に嵌込む第１並びに第２仕切枠を示す。

先ず、第１図乃至第４図に基づいて符号１０で
全体的に示した外枠体の構造を説明する。比較的
肉薄の金属板又は不透明な合成樹脂材を用いて全
体が背面を開放したボツクス形状を成す様に構成
したこの外枠体１０は、周囲に外殻壁１０ｎを備
え、且つ、その表面板１１の部分には、複数個、
具体的には計７個のセグメント穴１２Ａ，１２
Ｂ，１２Ｃ，１２Ｄ，１２Ｅ，１２Ｆ，１２Ｇを
全体が略“８”の字を構成する様に配列して穿設
されている。これ等のセグメント穴１２Ａ〜１２
Ｇは、後述するランプの点滅操作によつて０〜９
迄の数字をデジタル表示するものであるが、この
表示例は従来の表示器と全く同一であるから説明
を省略する。また、以下の説明に当り、上記計７
個のセグメント穴のうち、全体が略“０”を構成
する様に配列された計６個のセグメント穴１２Ａ
〜１２Ｆを“外周セグメント穴”とし、中央横方
向に穿設されたセグメント穴１２Ｇを“中央の横
セグメント穴”として説明する。

次に、上記外枠体１０内に嵌込んで各セグメン
ト穴１２Ａ〜１２Ｇの部分を独立した部屋の状態
に囲んで計７個のランプ室を構成する仕切枠の構
造を、第２図と第３図並びに第５図、第６図の記
載と共に説明する。

第５図に示した第１仕切枠２０は、上述した外
周セグメント穴１２Ａ〜１２Ｆ用に使用するもの
であつて、この第１仕切枠２０は平面部２０ａ
と、この平面部２０ａの両端に連設した傾斜部２
０ｂ，２０b′と、両傾斜部２０ｂ，２０b′に夫々
連設した脚片部２０ｃ，２０c′を以つて断面略コ
字形状に構成されている。以上の如く構成した第
１仕切枠２０は表示される数字が第１図の様にイ
タリツク状に少し右傾斜している関係上、傾斜部
２０ｂ，２０b′と脚片部２０ｃ，２０c′の全体が
平面部２０ａに対して第５図Ａに於いて少し右方
向に角度を持たせて形成されているが、表示数字
が傾斜の無い真直ぐな場合は、両者の角度を同じ
にし、また、傾斜が図示のものより多い場合は、
両者の角度を更に深く構成すればよい。また、第
６図に示した第２仕切枠２１は、上述した中央の
横セグメント穴１２Ｇ用に使用するものであつ
て、この第２仕切枠２１は平面図２１ａの両端に
傾斜部２１ｂ，２１ｂを連設した構成に造られて
いる。

本考案は、以上の如く構成した第１仕切枠２０
を６枚と、第２仕切枠２１を２枚使用して各セグ
メント穴１２Ａ〜１２Ｇの部分を囲んで仕切るも
のであつて、計６個の外周セグメント穴１２Ａ〜
１２Ｆの部分は、第２図の様に外枠体１０の外殻
壁１０ｎと、この外殻壁１０ｎに両脚片部２０
ｃ，２０c′を当接して嵌込んだ各第１仕切枠２０
…によつて夫々独立した状態に仕切られる。これ
等計６枚の第１仕切枠２０…を嵌込むに当つて
は、上下２枚の第１仕切枠２０，２０の各傾斜部
２０ｂと２０b′を、隣接する上下左右の各第１仕
切枠２０…の傾斜部２０ｂと２０b′に夫々弾接す
ると共に、左右計４枚の第１仕切枠２０…は、そ
の上下脚片部２０ｃ，２０c′を上下相互に弾接さ
せることにより、外枠体１０内に於いて相互に弾
発力を受けて嵌込みが維持される。

又、中央の横セグメント穴１２Ｇの部分を囲ん
で仕切る上下２枚の第２仕切枠２１，２１は、第
２図の様に両端の傾斜部２１ｂの部分を夫々左右
の第１仕切枠２０…の各傾斜部２０ｂ，２０b′に
弾接し、且つ、上下各傾斜部２１ｂの先端部を相
互に突合わせる様に嵌込むことにより、上記横セ
グメント穴１２Ｇの仕切りと、嵌込みの維持が果
される。

以上計８枚の第１、第２仕切枠２０…，２１…
の嵌込みによつて区画形成された各セグメント穴
１２Ａ〜１２Ｇ用の外周用と中央横用の各ランプ
室２２…並びに２２′内には、第２図並びに第３
図に示す如く蓋板を兼ねるプリント基板３０に取
付けたランプ３１…が１本ずつ挿入され、これ等
各ランプ３１…を適宜点滅させることにより、０
〜９の数字をデジタル表示するのであるが、これ
等各ランプ３１…の配線と点滅制御装置の説明は
省略する。また、第３図に於いて４０は外枠体１
０の内底に敷設した半透明の拡散板である。

尚、上述した実施例では１桁用の表示器につい
てのみ説明したが、図示した表示器と同じものを
左右に並べて連設すれば、複数桁の表示器を提供
できることは勿論である。

本考案に係るセグメント表示器は以上述べた如
くであつて、表示器を薄板で造つた外枠体と、こ
の外枠体の内部に嵌込んで各セグメント穴の部分
を独立状態に囲んでランプ室を構成する同一形状
に形成した計６枚の第１仕切枠と、同一形状に造
つた上下２枚の第２仕切枠とによつて構成したた
め、従来のダイキヤスト製、或は鈑金製の表示器
に比較して、製造が極めて簡単で材料の節減にも
成り、而も、各仕切枠の取付けには接着とか溶接
等の手間が掛らないから、製造コストを大幅に低
減できる経済性を備えると共に、重量の軽量化も
達成できて各種計器、表示装置等への取付けも容
易に行なえる利点を備えるものであつて、構成は
簡単であるがその実用的効果は洵に多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例で、第１図は本考案に係るセグメ
ント表示器の正面図で、第２図はその背面図、第
３図は第２図Ｘ−Ｘ線の断面図、第４図は外枠体
の底面図、第５図ＡとＢは第１仕切枠の正面図と
側面図で、第６図ＡとＢは第２仕切枠の正面図と
側面図である。 １０……外枠体、１０ｎ……外殻壁、１１……
表面板、１２Ａ〜１２Ｆ…外周セグメント穴、１
２Ｇ……中央横セグメント穴、２０……第１仕切
枠、２０ａ……平面部、２０ｂ，２０b′……傾斜
部、２０ｃ，２０c′……脚片部、２１……第２仕
切枠、２１ａ……平面部、２１ｂ……傾斜部、２
２……外周ランプ室、２２′……中央横ランプ室、
３１……ランプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 全体が背面を開放したボツクス形状を成し、そ
   の表面板１１には、同一形状に形成した計６個の
   外周セグメント穴１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ，１２
   Ｄ，１２Ｅ，１２Ｆと、中央横セグメント穴１２
   Ｇとを全体が略８の字を構成する様に配列して穿
   設した薄板製の外枠体１０と、 平面部２０ａの両端に夫々傾斜部２０ｂ，２０
   b′を介して脚片部２０ｃ，２０c′を連設した全体
   が断面略コ字形状を成し、且つ、上記外枠体１０
   の内側に隣接する各傾斜部２０ｂ，２０b′同士を
   押圧させて嵌込むことによつて、上記各外周セグ
   メント穴１２Ａ〜１２Ｆの周囲を、上記外枠体１
   ０の外殻壁１０ｎとの間で夫々独立した状態に囲
   んで計６個の外周ランプ室２２…を構成する計６
   枚の第１仕切枠２０…と、 平面部２１ａの両端に傾斜部２１ｂ，２１ｂを
   連設した略屋根型形状を成し、且つ、上記外枠体
   １０の内側に上記の傾斜部２１ｂ，２１ｂを夫々
   前記第１仕切枠２０の傾斜部２０ｂ，２０b′に押
   接させて嵌込むことによつて、上記中央横セグメ
   ント穴１２Ｇの周囲を独立した状態に囲んで中央
   横ランプ室２２′を構成する計２枚の第２仕切枠
   ２１，２１とによつて構成したことを特徴とする
   セグメント表示器。