JPH0122338B2 - - Google Patents

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JPH0122338B2
JPH0122338B2 JP5261881A JP5261881A JPH0122338B2 JP H0122338 B2 JPH0122338 B2 JP H0122338B2 JP 5261881 A JP5261881 A JP 5261881A JP 5261881 A JP5261881 A JP 5261881A JP H0122338 B2 JPH0122338 B2 JP H0122338B2
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matrix
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Koji Yamatsuta
Kenichi Nishio
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Priority to DE3130140A priority patent/DE3130140C2/de
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無機質繊維を強化材とし、金属または
合金(以下金属類と略称する)をマトリツクスと
する機械強度のすぐれた繊維強化金属複合材料
(以下複合材料と略称する)に関する。 近年、無機質繊維にアルミナ繊維、炭素繊維、
シリカ繊維、シリコンカーバイド繊維、ボロン繊
維などを用い、マトリツクスにアルミニウム、マ
グネシウム、銅、ニツケル、チタンなどを用いた
複合材料が開発され、多くの産業分野に使用され
始めている。 無機質繊維と金属類を複合化する際溶融または
高温の金属類と無機質繊維界面で反応が生じ、脆
化層が生ずる。このため複合材料の強度は低下
し、理論強度と比較して低い強度を与える場合が
多い。例えば市販の炭素繊維などは大略300Kg/mm2
程度の強度を有しており、繊維含有率を50体積%
としてマトリツクス材料の強度を無視しても炭素
繊維強化複合材料の理論強度は複合則から150Kg/
mm2程度と推定される。事実エポキシ樹脂をマトリ
ツクスとした炭素繊維強化複合材料は150Kg/mm2
至それ以上の強度を示すが、アルミニウムをマト
リツクスとし、溶融金属含浸法を用いて作られた
炭素繊維強化金属複合材料では、たかだか30〜40
Kg/mm2程度の強度しか与えない。これは前述した
様に繊維が溶融金属と接触することで界面反応が
起こり繊維劣化が起こるためである。かかる繊維
劣化を防止するために種々の方法、例えば繊維の
表面をコーテイング剤等で処理する方法などがと
られている。 例えば、特開昭53−30407号公報に示されるよ
うにシリコンカーバイド繊維表面を炭素に対して
不活性または安定な化合物を形成す金属類、また
はセラミツクスで保護した後にマトリツクス金属
類と複合化する方法などが知られているが、この
方法はシリコンカーバイド繊維には有効である
が、他無機繊維には余り効果が認められないこと
や取扱い上の面倒さ、コスト高などの問題が生じ
実用的でない。一方、特開昭51−70116号公報に
はアルミニウムマトリツクス中にリチウムを数%
添加する事により繊維強化金属複合材料の機械強
度が向上する事を述べている。しかし、この方法
は無機繊維がマトリツクス金属類と全く濡れない
か、反応しない場合には有効であるが、無機繊維
がマトリツクス金属類と反応して劣化する時には
無効である以上に逆に強度低下をもたらす傾向に
ある。 以上に示すごとく容易かつ安価な方法で繊維強
化金属複合材料の機械強度を向上させるに到つて
いないのが現状である。 本発明者らはこれらの現状から繊維強化金属複
合材料の強度を向上させるためには無機繊維とマ
トリツクス金属類の界面での反応による無機繊維
の劣化を防止すればよいのであり、それを容易且
つ安価に実施し得る方法を鋭意検討した。その結
果、アルミニウム、マグネシウムおよび銅または
合金(ただし、合金中にカリウム、セシウム、ル
ビジウムおよびフランシウムを含まない。)をマ
トリツクスとし、該マトリツクスにカリウム、セ
シウム、ルビジウムおよびフランシウムからなる
群から選ばれる金属元素の少なくとも一種を
0.0005重量パーセント以上10重量パーセントより
少なく添加することにより無機繊維とマトリツク
ス金属類との反応による無機繊維の劣化を防止す
る事ができ、この金属類をマトリツクスとした複
合材料の機械強度が飛躍的に向上することを見い
出し本発明に至つた。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明に用いられる無機質繊維は、炭素繊維、
シリカ繊維、遊離炭素を含むシリコンカーバイド
繊維、ボロン繊維及びアルミナ質繊維などであ
る。 本発明複合材料中に含まれる無機質繊維の割合
は特に限定されるものではないが、好ましくは15
〜70容積%の範囲である。15容積%未満では強化
効果が小さく、70容積%を超えると、繊維同志の
接触により、かえつて強度が低下する。繊維形状
は長繊維、短繊維いずれをも使用する事ができ、
目的、用途に応じていずれか、または両者を同時
に使用できる。目的とする機械強度または弾性率
を得るために一方向クロスプライ、ランダム配方
などの配向方法を選択する事が出来る。 これらの無機質強化繊維のうち本発明の金属強
化効果を最も顕著に示しうる繊維は、特公昭51−
13768号に記載されているアルミナ質繊維である。 即ち一般式 (式中、Yは有機残基、ハロゲン、水酸基の一種
または二種以上を示す。) で表わされる構造単位を有するポリアルミノキサ
ンを原料とし、これに得られるシリカアルミナ繊
維中のシリカ含有量が28%以下であるような量の
ケイ素を含む化合物を一種または二種以上混合
し、該混合物を紡糸して得られる前駆体繊維を焼
成してなるアルミナ質繊維であり、好ましくはシ
リカ含有量が2重量%以上25重量%以下の組成の
ものであり、X線的構造においてα―Al2O3の反
射を実質的に示さないアルミナ質繊維である。 このアルミナ質繊維は、本発明の効果をそこな
わない範囲でリチウム、ベリリウム、ホウ素、ナ
トリウム、マグネシウム、ケイ素、リン、カリウ
ム、カルシウム、チタン、クロム、マンガン、イ
ツトリウム、ジルコニウム、ランタン、タングス
テン、バリウムなどの一種または二種以上の酸化
物などのような耐火性化合物を含有することがで
きる。 本発明に用いられるマトリツクス金属類として
好適なものはアルミニウム、マグネシウム、銅ま
たは合金(ただし、合金中にカリウム、セシウ
ム、ルビジウムおよびフランシウムを含まない。)
である。軽量かつ高強度が要求される場合には、
アルミニウムやマグネシウム金属または合金をマ
トリツクスとする系が好適であり、耐熱性かつ高
強度を要求される場合には銅または合金をマトリ
ツクスとする系が好適である。本発明でいうこれ
らの金属類は通常の使用にさしつかえない範囲で
少量の不純物元素を含有していてもさしつかえな
い。 本発明の特徴はこれらの金属類にカリウム、セ
シウム、ルビジウムおよびフランシウムからなる
群から選ばれる金属元素の少なくとも一種を添加
し、この金属類をマトリツクスとして用いること
により複合材料の強度を飛躍的に向上させること
に在るが、この添加金属による強度向上の機構に
ついては、明らかではないが以下の通りと考えら
れる。 ここにあげられている添加元素は金属類に添加
されるとその金属類の表面におけるこれら添加元
素の濃度は平均濃度より高くなる。例えば金属が
アルミニウムの場合、カリウム、セシウム、ルビ
ジウムまたはフランシウム一種以上を含有した金
属をマトリツクスとした繊維強化金属複合材料は
添加元素のない系として繊維/マトリツクス界面
の結合は弱くなつていないにも拘らず、繊維の外
周面に見られたマトリツクス金属との反応相は消
失しているなどの現象が見られる。この複合材料
から塩酸水溶液を用いてマトリツクス金属を溶解
除去して取り出した繊維の強度を測定したところ
複合化前の繊維強度と比較して添加元素のない系
では約半分の強度まで低下しているのに対し、こ
れらの添加元素の存在する系では強度の低下は殆
んど認められなかつた。 以上の事からこれら添加元素は繊維/マトリツ
クス界面に高濃度に存在し、繊維と単層で反応す
ることによつて繊維とマトリツクス金属類との反
応を抑制する働きを有し、従つて複合材料の強度
が飛躍的に向上するものと考えられる。 これら添加金属元素のマトリツクス金属類への
添加方法は種々の方法が取り得、一般の合金の製
造方法に従つて添加して何ら問題は生じない。例
えばマトリツクスとなる金属をるつぼ中で空気中
あるいは不活性雰囲気下で溶融し、希望の添加金
属元素の一種または二種以上を添加し、十分に撹
拌し冷却して作製する方法がある。 また上記の方法以外にマトリツクスとなる金属
類を溶融し希望の添加元素の無機化合物または有
機化合物の少くとも一種以上を添加し、十分撹拌
し、冷却して作製する方法や、繊維強化金属複合
材料のある種の製法に対してマトリツクス金属類
の粉体とこれら金属元素の無機または有機化合物
の粉体とを混合物として使用するような方法も取
り得る。 この方法は金属元素単体では化学的に不安定で
取扱いが困難な時に化合物形態にする事で安定化
し取扱い易くするなどの効果がある。 これらの金属元素の無機化合物または有機化合
物としては如何なる化合物形態にても使用可能で
あるが、一例を挙げれば下記のようなものが有効
である。ハロゲン化物、水素化物、酸化物、水酸
化物、硫酸化物、硝酸化物、炭酸化物、塩素酸化
物、炭化物、窒化物、燐酸化物、硫化物、燐化
物、アルキル化物、有機酸化物、アルコラートな
どである。 これら添加金属元素および金属元素の無機化合
物または有機化合物の好適な添加量は該金属元素
の重量に換算してマトリツクス金属類に対し
0.0005重量%以上10重量%以下である。添加量が
0.0005重量%より少ない場合、本発明の効果が顕
著に認められない。また添加量が10重量%より多
い場合、マトリツクス金属類の特質を損い、耐食
性の低下、伸びの減少などの問題を生ずる。 本発明複合材料は、種々の方法によつて製造し
得る。 すなわちその主なものとして、(1)液体金属含浸
法のような液相法、(2)拡散接合のような固相法、
(3)粉末冶金(焼結、溶結)法、(4)溶射、電析、蒸
着などの沈積法、(5)押出、圧延などの塑性加工
法、(6)高圧凝固鋳造法などが例示される。 本発明の効果が特に顕著に認められる方法は(1)
の液体金属含浸法や(6)の高圧凝固鋳造法などのよ
うに溶融金属と繊維が直接接触する場合である
が、(2)〜(5)に示される製造方法においても明らか
に効果が認められる。 この様にして製造された複合材料は本発明に用
いられる添加金属元素の存在しない場合と比較し
て大幅な機械強度の向上が認められる。また加工
法上も既存の設備、方法を何ら変更することなく
本発明を実行できることは実生産上からも非常に
大きなメリツトである。以下本発明を実施例によ
りさらに詳しく説明するが本発明はこれによつて
限定されるものではない。 実施例 1 アルミニウムを黒鉛製るつぼ中にとり700℃ま
で加熱溶解した。その中に第1表に示される金属
単体または金属化合物の一定量を添加しよく撹拌
混合した。 無機繊維として(1)平均繊維径14μm、引張り強
度150Kg/mm2、弾性率23500Kg/mm2のアルミナ繊維
(Al2O3含有率85重量%、SiO2含有率15重量%)
(2)平均繊維径7.5μm、引張り強度300Kg/mm2、弾性
率23000Kg/mm2の炭素繊維(3)平均繊維径15μm、引
張り強度220Kg/mm2、弾性率20000Kg/mm2の遊離炭素
を含有するシリコンカーバイド繊維を用い、内径
4mmφの鋳型管に平行に引き入れた。次いで上記
合金をアルゴンガス雰囲気中700℃で溶解し、こ
の中に鋳型管の一端を浸漬し、他方を真空で脱気
しつつ溶湯表面に50Kg/cm2の圧力をかけて繊維間
へ合金を浸透させ、これを冷却して複合化を完了
した。複合体の繊維含有率は50±1体積%になる
ように調整した。 また比較のため純Al(純度99.9%)をマトリツ
クスとして全く同じ方法で繊維強化金属複合材料
を得た。このようにして作製した繊維強化金属複
合材料の常温での曲げ強度、曲げ弾性率を測定し
た。結果を第1表に示す。いずれの場合も純アル
ミニウムをマトリツクスとした複合体よりも大巾
な強度の向上が認められた。
【表】 実施例 2 マトリツクス金属をマグネシウムまたは銅に変
えた場合について示す。マグネシウムの場合は、
市販の純マグネシウム(純度99.9%)250gと6.0
gのセシウムを黒鉛製るつぼ中にとりアルゴンガ
ス雰囲気下、このるつぼを約700℃まで加熱し、
十分に撹拌した後室温まで冷却し、Mg―0.08重
量%Cs合金を得た。この合金をマトリツクスと
し、実施例1で用いたアルミナ繊維、及び複合化
方法により700℃にて複合化し、繊維強化金属複
合材料を得た。比較のため純マグネシウムをマト
リツクスとした繊維強化金属複合材料を同じ条件
下にて作製した。 次にCu―0.06重量%Cs合金パウダーを、ポリ
メチルメタクリレートのクロロホルム溶液中に懸
濁したものに実施例1で用いたのと同じアルミナ
繊維を浸漬し、表面をCu―0.06重量%Cs合金粉
でコートされたアルミナ繊維を調整した。このシ
ートは厚み約250μを有し、繊維体積含有率は55.4
%であつた。このシートを10枚重ね合わせ炭素製
鋳型に入れ、真空ホツトプレス中真空度
10-2Torr600℃で2時間結合材のポリメチルメタ
クリレートを分解除去したのち、徐々に加圧、加
熱して最終的に10-3Torr1400℃15Kg/mm2の条件で
2時間保持し、繊維強化複合材料を得た。比較の
ためマトリツクスとしてMgまたはCuのみの繊維
強化金属複合材料を同じ方法、条件下にて作製し
た。これらの複合材料の室温における曲げ強度を
曲げ弾性率を測定した結果を第3表に示す。いず
れの場合も、セシウムを添加することによつて大
巾に曲げ強度が向上している。
【表】 表中%は重量%を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルミニウム、マグネシウムおよび銅または
    合金(ただし、合金中にカリウム、セシウム、ル
    ビジウムおよびフランシウムを含まない。)をマ
    トリツクスとし、強化材として無機質繊維を15〜
    70容積パーセント含む繊維強化金属複合材料にお
    いて、該マトリツクスにカリウム、セシウム、ル
    ビジウムおよびフランシウムからなる群から選ば
    れる金属元素の少なくとも一種を0.0005重量パー
    セント以上10重量パーセントより少なく含むこと
    を特徴とする繊維強化金属複合材料。
JP5261881A 1980-07-30 1981-04-07 Fiber reinforced metallic composite material Granted JPS57169035A (en)

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JP5261881A JPS57169035A (en) 1981-04-07 1981-04-07 Fiber reinforced metallic composite material
US06/285,975 US4489138A (en) 1980-07-30 1981-07-23 Fiber-reinforced metal composite material
GB8123285A GB2081353B (en) 1980-07-30 1981-07-28 Fibre-reinforced metal composite material
IT68062/81A IT1144747B (it) 1980-07-30 1981-07-29 Materiale metallico composito rinforzato con fibre di sostanze inorganiche
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