JPH01199915A - ウイルス性疾患処置剤 - Google Patents

ウイルス性疾患処置剤

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JPH01199915A
JPH01199915A JP62300690A JP30069087A JPH01199915A JP H01199915 A JPH01199915 A JP H01199915A JP 62300690 A JP62300690 A JP 62300690A JP 30069087 A JP30069087 A JP 30069087A JP H01199915 A JPH01199915 A JP H01199915A
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JP
Japan
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antiviral
agent according
virus
therapeutic agent
compound
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Application number
JP62300690A
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English (en)
Inventor
Ryuzo Ueno
隆三 上野
Takashi Ueno
隆司 上野
Yuko Kuno
祐子 久能
Osamu Yoshida
修 吉田
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Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Original Assignee
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明は、ウィルスによる疾患の予防、治療等を含め
た処置に有用な医薬(動物薬を含む)に関するものであ
る。
[要約] この発明は、ウィルス感染細胞から非感染細胞への細胞
融合による細胞間感染に対する阻害作用および/または
ウィルスの標的細胞への結合に対する阻害作用をもたな
い抗ウィルス剤と、細胞融合阻害作用および/またはウ
ィルス結合阻害作用をもつ化合物との組合わせを有効成
分として含有する医薬を提供するものである。上記組合
わせにより相乗作用が得られ、その結果抗ウイルス効果
の増大あるいは抗ウィルス剤の用量の低減及び副作用の
軽減が可能となる。
[背景技術および発明の経緯] ウィルス性疾患に対する化学療法剤としては、細菌性疾
患に対する化学療法剤に比べ奏効するものがほとんどな
かった。インビトロでウィルスに対して有効なものでも
、生体に投与した場合に副作用が大きなことが多く、実
用可能な水準に達したものでも副作用のために使用が制
限を受けることが多い。例えば、近年アラビノジルアデ
ニン(アラA)やアシクロビルがヘルペスウィルス群に
有効なことが知られ、最近アジドデミジン(AZT)が
エイズ(後天性免疫不全症候群)関連ウィルス(すなわ
ち、ひと免疫不全ウィルスHIV)に効果を有すること
が報告されているが、これらの薬剤も、例えば悪心、お
う吐、下痢、発疹、貧血、投与場所における静脈炎等の
副作用を有するため、投与を中断せざるを得ないことが
ある。そこで、副作用の少ない抗ウィルス剤の開発が望
まれると同時に、より成功の可能性が高いものとして、
既存の抗ウィルス剤の副作用を何らかの手段で低減させ
ることも、重要な研究主題となっている。
ウィルスの増殖は、宿主細胞に対する付着、侵入、アン
コーティング、転写、複製、粒子の組立て、発芽または
細胞融解による放出の過程をとることが知られており、
抗ウィルス剤は上記過程の何れかを阻害するとされてい
る。この発明者は、先に多糖類の硫酸エステルまたはム
コ多糖類もしくはその硫酸化物(以下、これらを硫酸多
糖と総称することがある)がレトロウィルスに対して単
独でレトロウィルス由来の逆転写酵素活性を阻害するこ
と及び細胞へのこのウィルスの感染及び増殖を抑制する
ことを見出した(特願昭62−15574号)。
レトロウィルスの1つであるエイズウィルスの増殖経路
の1つとして、エイズ感染細胞が非感染細胞と融合を起
し、これによってエイズウィルスが直接非感染細胞に侵
入することが知られているが、この発明者らは上記硫酸
多糖の作用機序を研究中、上記硫酸多糖がHIVの標的
細胞への結合を阻止すること、)IIV感染細胞と非感
染細胞の融合によるII I Vの細胞間直接感染を阻
止することによってエイズウィルスの増殖を抑制する能
力を有することを見出した。そして、この硫酸多糖が有
するウィルスの標的細胞への結合阻止、感染細胞と非感
染細胞の融合阻止等のエイズウィルス増殖抑制機序は、
従来の抗ウィルス剤が有する逆転写酵素活性の阻害作用
と異なるものであることから、この併用により20−5
0倍という大きな相乗的抗ウイルス効果が得られること
を見出した。
さらに、従来の、ウィルス感染細胞から非感染細胞への
細胞融合による細胞間感染に対する阻害作用および/ま
たはウィルスの標的細胞への結合に対する阻害作用をも
たない抗ウィルス剤と、細胞融合阻害作用および/また
はウィルス結合阻害作用を有する物質の組合わせである
限り、種々の抗ウィルス剤と物質を用いても普遍的に相
乗的抗ウィルス作用が得られること、すなわちこの組合
せが相乗的抗ウィルス作用を生み出す機序となっている
ことを見出した。
この発明は、上記のような知見に基づいてなされたもの
である。
[先行技術] 抗ウィルス剤については、カーク・オスマー・エンサイ
クロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー(K i
rk −Othmer  E N CY CL OP 
E DIA  OF  CHEMICAL  TE(、
HNOLOGY)5巻542−552頁に総合的な記載
がある。
多糖類の硫酸エステルのうち、低分子量のデキストラン
硫酸は、抗高脂血剤または抗動脈硬化剤として市販され
ている。また、比較的高分子量のデキストラン硫酸はヘ
ルペスウィルスに対して抑制作用を有することが知られ
ている(ヨーロッパ特許公開第0066379号)。し
かし、ヘルペスウィルスはDNAウィルスであるから、
DNAの合成を全面的に逆転写酵素に頼るレトロウィル
スとは増殖機序が全く異なっている。したがって、ヘル
ペスウィルスに対して効果があることはレトロウィルス
に対しても有効であることを意味するものではない。さ
らに、低分子量のデキストラン硫酸(分子ff1lo0
00以下)はヘルペスウィルスにほとんど無効であるこ
とが知られている。
ムコ多糖類もしくはその硫酸化物のうち、コンドロイチ
ン硫酸は、感音性難聴、神経痛、腰痛、慢性腎炎などに
対する治療及び点眼薬として市販されている。また、ケ
ラタン硫酸は軟骨から、ティクロン酸はバヂルス・ズブ
チリス(BacillussubLilis)の細胞壁
から、ヒアルロン酸はさめの皮、くじらの軟骨またはひ
との血清から、ヘパラン硫酸はうしの肝臓または肺臓か
ら、キチンは節足動物または真菌、酵母からそれぞれ得
られることが知られ、コンドロイチン硫酸の硫酸化物の
製造法は特公昭46−9570号に記載されている。
ヘパリンは、インビトロで種々の酵素、例えばフィトヘ
マグルヂニン刺激ひとリンパ球のDNAポリメラーゼお
よびさる肉腫ウィルス(simian  sarcom
a  virus)の逆転写酵素を阻止することが知ら
れている[カンサー・リサーチ(Cancer  Re
search) 38巻2401−2407頁コが、細
胞レベルでレトロウィルス感染を阻害するか否かは知ら
れていない。
[発明の構成] この発明は、(A)ウィルス感染細胞から非感染細胞へ
の細胞融合による細胞間感染に対する阻害作用および/
またはウィルスへの標的細胞への結合に対する阻害作用
をもたない抗ウィルス剤と、(B)細胞融合阻害作用お
よび/またはウィルス結゛ 合阻害作用をもつ化合物と
を組合わせてなる、ウィルス性疾患処置剤を提供するも
のである。
ここにいう処置には、予防(すなわち感染阻止)、維持
(すなわちキャリアの発病の阻止および症状の悪化防止
)、軽減(すなわち症状の改善)および治療を含めたあ
らゆる管理が含まれるものとする。
この発明はまた、処置を必要とする対象(動物またはひ
と)にこの発明の処置剤の有効量を投与することからな
る、ウィルス性疾患の処置法を提供するものである。
この発明の処置剤が対象とするウィルス性疾患には、ポ
ックスウィルス科(P oxviridae)(例えば
痘そう、うさぎ痘、うし痘、ぶた痘、うま痘、にわとり
痘)、ヘルペスウィルス科(Herpesvirida
e)(例えばヘルペス・シンプレックス(herpes
  symplex)ウィルス1または2型、ヘルペス
・シスター(herpes  zoster)ウィルス
、サイトメガロウィルス(cytomegalovir
us))、アデノウィルス科(Adenovirida
e)、オルソミクソウィルス科(Orthomyx。
viridae)(例えばインフルエンザウィルス(i
n「1uenzavirus))、パラミクソウィルス
科(P aramyxoviridae)(例えばパラ
インフルエンザウィルス(parainNuenza 
 virus)、ムンプスウィルス(mumps  v
irus)、RSウィルス(respiratory 
 5yncytialvirus)、麻疹ウィルス(+
++easles  virus))、ラブドウィルス
科(Rhabdoviridae)(例えば狂犬病ウィ
ルス(rhavdo  virus))、 ピコルナウ
ィルス科(P 1cornaviridae)(例えば
ポリオウィルス(p。
1io  virus)、コクサラキーウィルス(co
xsackievirus)、エコーウィルス(ech
ovirus)、肝炎ウィルス(bepatitis 
 virus)、ライノウィルス(rhinoviru
s))、コロナウィルス科(Coronavirida
e)、パルボウイルス科(P arvovlridae
)、レオウィルス科(Reoviridaeまたはデイ
プロルウイルス科)、トガウィルス科(T ogavi
ridaeX例えば日本脳炎(JE)ウィルス)、風疹
ウィルス(rubella  virus))、および
レトロウィルス科(Retroviridae)(例え
ば、HIV類(HTI、v−m、HTLV−IV、LA
V、 ARV等)、ひつじ脱髄性神経炎ウィルス、うま
伝染性貧血症ウィルス、とり白血病ウィルス、とり肉腫
ウィルス、とり細網肉皮腫症ウィルス、マウス乳がんウ
ィルス、マウス白血病ウィルス、マウス肉腫ウィルス、
モルモットタイプCウィルス、ハムスタータイプCウィ
ルス、ラット白血病ウィルス、ねこ白血病ウィルス、ね
こ肉腫ウィルス、ねこタイプCウィルス、ひつじ白血病
ウィルス、うし白血病ウィルス、ぶたタイプCウィルス
、さる白血病ウィルス、メイソン・フイツアーウイルス
(Mason −P r 1zervirus)、さる
肉腫ウィルス、さるT6リンパ球し好性ウィルス、ひひ
タイプCウィルス、ひと成人T細胞白血病ウィルX(H
TLV−1、HT L V−II)、ひと川崎病ウィル
ス等によって起こる疾患が含まれるが、重要なのはレト
ロウィルスによるものであり、最も重要なのはエイズ、
持続性−般リンパ腺症(PGL)、エイズ関連コンプレ
ックス(ARC)、リンホアデノパシー症候群(LAS
)、及びひと成人T細胞白血病である。
この発明で使用するウィルス感染細胞から非感染細胞へ
の細胞融合による細胞間感染に対する阻害作用および/
またはウィルスの標的細胞への結合に対する阻害作用を
もたない抗ウィルス剤としては、上記細胞間感染に対し
て阻害作用をもたないかあるいはウィルス結合に対して
阻害作用をもたない抗ウィルス剤であれば何れも用いら
れるが、核酸系抗ウィルス剤「例えば3°−アジド−3
°−デオキシチミジン(アジドチミジンまたはAZT)
、2′,3′−ジデオキシヌクレオチド類(2′,3′
−ジデオキシ−アデノシン、−グアノシン、−イノシン
、−シチジンまたはチミジン)、リバビリン、イソプリ
ノシン、アシクロビル、アラA1アラT。
アラC1ヨードデオキシウリジン(IDU)、ブロモビ
ニルデオキシウリジン]、フルオロヨードアラシトシン
、2゛−アミノ−2゛−デオキシリボフラノシルアデニ
ン、トリフルリジン、アシクロビル誘導体(デオキシ−
、グリシル−またはヨード−アシクロビル、ジヒドロキ
シプロポキシメチルグアニン、ジヒドロキシブチルグア
ニン)、クロエチルデオキシウリジン、トヨカマイシン
、ピュロマイシン等]、ペプチド系抗ウィルス剤[例え
ばスラミン、ジスタマイシンA1アクチノマイシンD等
]、アンサマイシン系ウィルス剤[例えばアンサマイシ
ン、リファマイシン、リファンピシン、ジメチルベンジ
ルリファンピシン、ストレプトバリシンS等コ、ポリア
ニオン系抗ウィルス剤[例えばHPA−23(NaSb
t、W!、0.)等]、チオセミカルバチド系抗ウィル
ス剤(イムチオール、イサチンーベーターチオセミカル
バゾン(IBT)、マルボラン等]、りん酸系抗ウィル
ス剤[例えばホスカルネット等]。アマンタジン系抗ウ
ィルス剤[例えばアマンタジン、リマンタジン、No−
メチルアダマンタン−スピロ−3°−ピロリジン塩酸塩
等]、内因性抗ウィルス剤[例えばインターフェロン類
、インターロイキン類、ノイロトロビン等]、配糖体系
抗ウィルス剤[例えばグリチルリチン等]および脂質系
抗ウィルス剤[例えばA L 721等コが含まれる。
上記抗ウィルス剤のうち、逆転写酵素阻害作用と抗HI
 V作用を有する抗ウィルス剤(AZT。
2′,3′−ジデオキシヌクレオチド、スラミン、アン
サマイシン、HPA−23、ホスカルネット)および上
記阻害作用はないが抗HIV作用を有するその他のウィ
ルス剤(リバビリン、α−1β−1γ−インターフェロ
ン、AL721、アンプリゲン)が好ましい。
この発明で使用する細胞融合阻害作用および/またはウ
ィルス結合阻害作用をもつ化合物には、天然または合成
の少糖類もしくは多糖類であって、糖構成炭素原子上に
低分子量の連結基を介して少なくとも1個のS−オキソ
酸基が結合しているものが含まれる。これには、天然品
と合成品が含まれる。天然の語は、少糖類または多糖類
が、植物、微生物または動物のような天然資源から抽出
等の手段により得られることを意味する。合成の語は少
糖類または多糖類が、例えばS−オキソ酸基を有するか
または有しない天然もしくは非天然(合成)少糖類また
は多糖類にS−オキソ酸基を導入することにより合成的
に得られることを意味する。
少糖類の語は、互いに結合する2〜約9個の単糖類を含
む炭水化物を意味する。例えば少糖類が3個の単糖類か
らなる場合、そのうち!、2または3個が少なくとも1
個のS−オキソ酸基を有し得る。
多糖類の語は、互いに結合する約10個以上の単糖類を
含む炭水化物を意味する。構成単糖類の少なくとも1個
、小部分、大部分または全部が、少なくとも1個で通常
4個以下のS−オキソ酸基を存し得る。
上記少糖類または多糖類は一部のOHのHが低級アルキ
ル(例えば、メチル)、低級アシル(例えば、アセチル
)等の簡単な基で置換されていてもよい。また、これら
の基を介してさらにS−オキソ酸基を有していてもよい
S−オキソ酸基には、スルホ基(−9OaH)およびヒ
ドロキシスルフィニル基(−SO・0I−r)が含まれ
る。好ましいのはスルホ基である。
糖構成炭素原子の語は、小糖類または多糖類に含まれる
単糖類のテトラヒドロフラン環またはテトラヒドロピラ
ン環を構成する炭素原子を意味する。
低分子量の連結基の語は、オキシ(−0−)、イミノ(
−NH−)、チオ(−S−)、メチレン<−CH2−)
、エチリデン(−CH(CIf3)−)等を含む。
低分子量の語は、その基が約14〜約32の分子量を有
することを意味する。好ましい連結基はオキシおよびイ
ミノである。
この発明で用いる少糖類または多糖類には、植物もしく
は微生物から得られた少なくとも1個の硫酸水素エステ
ル基(−0−SO,H)を有する天然多糖類、または植
物もしくは微生物から得られた多糖類を硫酸エステル化
して生じた少なくとも1個の硫酸水素エステル基(O5
03H)を有する合成多糖類が含まれる。
そのうち好ましいものは、非アミノ単vi(酸を含む)
をくり返し単位とする多糖類の硫酸エステルであるが、
微量の窒素を含有する場合も含まれる。くり返し単位の
非アミノ糖としては、キシロース、アラビノース、ラム
ノース、フコース、グルコース、ガラクトース、グルク
ロン酸、ガラクツロン酸、マンヌロン酸等が含まれる。
天然に産生される多糖類としては、カラゲニン(すぎの
り、やはずつのまた等から得られたガラクタン硫酸エス
テル)およびフコイジン(こんぶ属の褐藻から得られる
ポリフコース硫酸エステル)が含まれる。
カラゲニンには、に−カラゲニン、λ−カラゲニン、l
−カラゲニン等硫酸基含量の異なるものが含まれる。合
成的に得られるものとしては、多糖類、例えばでんぷん
およびその部分加水分解物、ロイコノストック属(L 
eucons toc)が生産するデキストランおよび
その部分加水分解物(通常分子flt500−200万
、普通2000−30万、好ましくは2000−1万、
最適には3000−8000)、ペント−サン、グリコ
ゲン、ペクチン、セルロース、植物粘液質(アラビアゴ
ム、トラガカントゴム等)、植物粘質物(おくら、アロ
エ、じゅんさい等から得られるもの)、海藻および淡水
産藻類の粘液質(アルギン酸、ラミナリン等)、微生物
由来多糖類(レンチアン、プルラン、マンナン、キシラ
ンなど)または合成多糖を硫酸化して得られるものが含
まれる。これらの中には公知のもの(デキストラン硫酸
、ヨーロッパ特許公開第0066379号参照)および
新規なものがある。新規なものは、公知のものと同様に
して製造される。
製造法の一例を示すと次の通りである。
クロルスルホン酸を8−IO倍8の乾燥ピリジンに冷却
しながら滴下する。これに少量のポルムアミドとデキス
トラン(クロルスルホン酸の約4分の1重量)を加え、
撹拌しなから55−65℃に加熱する。数時間撹拌後、
溶媒を留去し、残留物を例えば再沈澱、透析等により精
製する。合成多糖中、硫酸エステル基を有する多糖類を
さらに硫酸化して得られたものは、ポリ硫酸の語で表わ
す。
また、この発明で用いる少糖類または多糖類には、動物
から得られた少なくとも1個のスルホ基(−9O,H)
を有する天然多糖類、または動物から得られた多糖類を
硫酸エステル化して生じた少なくとも1個のスルホ基、
(5OaH)を有する合成多糖類が含まれる。
そのうち好ましいものは、アミノ単糖(N−アシル化さ
れたものおよび硫酸化物(−0−SO,H又は−NHS
OffH)を含む)を基本的くり返し単位とするムコ多
糖類であって、さらに単糖類またはそれから誘導される
酸を別の基本的くり返し単位として含有し得るものであ
る。くり返し単位のアミノ酸またはそのN−アシル化物
(好ましくはN−アセデル化物)としては、グルコサミ
ン、ガラクトサミン、これらのN−アセデル化物および
上記化合物の硫酸化物または部分加水分解物が含まれる
。また、単糖類または酸(好ましくはへキスロン酸)と
しては、グルコース、ガラクトース、グルクロン酸、イ
ズロン酸等が含まれる。このようなくり返し単位を含む
ムコ多糖類には、ヘパリン、ケラタン硫酸、コンドロイ
チン−4−硫酸、コンドロイチン−6−硫酸、デルマタ
ン硫酸、ティクロン酸、ヒアルロン酸、ヘパリチン硫酸
、キチン、キトサンおよびこれらの部分加水分解物、修
飾(例えば部分アシル化)物、並びに上記のようなくり
返し単位を含む合成多糖類が含まれる。
また、ムコ多糖類ポリ硫酸は、上記ムコ多糖類をさらに
硫酸化したものである。硫酸化は、例えば特公昭4B−
9570号公報記載の方法によって行うことができるが
、一般的にはムコ多糖類に濃硫酸またはクロルスルポン
酸のような反応性誘導体を反応させることによって行な
われる。
この反応は、通常無溶媒下または溶媒中、低温で行なわ
れる。反応生成物は、常法、例えば中和、濃縮、沈澱、
再沈澱、クロマトグラフィー等によって単離される。
ムコリピドおよびムコ蛋白質は、ムコ多糖類と脂質また
は蛋白質との複合多糖類である。またこれらの硫酸化物
も上記に準じて合成される。
医薬的に許容される塩の語は、元の化合物の生物活性を
有し、投与濃度において不都合な毒性を示さない塩を意
味する。このような塩としては、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、アルミニウム塩等の無機塩基との塩、およびジェ
タノールアミン塩、アミノ酸塩基との有機塩基との塩が
含まれる。これらの塩は、常法により対応する遊離酸か
ら製造される。これらのムコ多糖類もしくはその硫酸化
物およびその塩は、単独で使用されるほか、亜鉛、アル
ミニウムなどの金属塩との混合物としても使用できる。
抗ウイルス抗体は、ウィルス抗原(例えば表面抗原)ま
たは抗原決定基を有するフラクションをを椎動物(好ま
しくは哺乳類)に投与して免疫反応を起こさせた後、動
物の体液から得られるかあるいは、動物細胞を用いてモ
ノクロナール抗体として得られる。
上記抗ウィルス剤と細胞融合阻害作用およq/またはウ
ィルス結合阻害作用をもつ化合物は、必ずしも完全に同
時に投与する必要はない。しかし、これらは原則として
同日に投与するものとし、できるだけ近接した時間に投
与するのが望ましい。
勿論、両者を組み合わせ製剤の形で同時投与するか、ま
たは同一の製剤に含ませてもよい。
この発明において、用いる上記抗ウィルス剤と細胞融合
阻害作用および/またはウィルス結合阻害作用をもつ化
合物の組合せについては特に限定されるものではなく、
患者の状態、疾患の種類等により組合せる上記抗ウィル
ス剤の種類と細胞融合阻害作用および/またはウィルス
結合阻害作用をもつ化合物の種類を考慮すればよい。例
えば、上記抗ウィルス剤として3゛−アジド−3°−デ
オキシチミジンとアシクロビルを用い、細胞融合阻害作
用および/またはウィルス結合阻害作用をもつ化合物と
してデキストラン硫酸ナトリウムを用いる、組合せ等。
抗ウィルス剤の投与量は、単独で投与したとき体内にお
いて抗ウィルス活性を示す濃度を生ずるに充分な量であ
ってよいが、この発明によると相乗効果がもたらされる
ので、上記濃度を生ずる量より少ない量、例えば2分の
1〜200分の1110分の1〜100分の11または
20分の1〜50分の1でよい場合がある。具体的な投
与量は、個々の製剤により大きく変わり、また患者の状
態、疾患の種類、組合わせる相手の細胞融合阻害作用お
よび/またはウィルス結合阻害作用をもつ化合物の種類
と量により異なる。例えばアマンタジンで15〜150
mg(1日総量)、メチサゾンで20〜400mg/k
gである。
細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合阻害作用
をもつ化合物は、抗ウィルス活性を有するものと有しな
いものを包含する。抗ウィルス活性を有する細胞融合阻
害作用および/またはウィルス結合阻害作用をもつ化合
物(前に例示したものの大部分)の投与量は、単独で投
与したとき体内において抗ウィルス活性を示す濃度を生
ずるに充分な量であってよいが、この発明によると相乗
効果がもたらされるので、上記濃度を生ずる量より少な
い量、例えば2分の1〜500分の1.5分の1〜20
0分の1または20分の1〜50分の1でよい場合があ
る。具体的な投与量は、個々の薬剤、患者の状態、疾患
の種類、組合わせる抗ウィルス剤の種類と量等により異
なる。しかし、一般に0.02〜200 mg/kg、
好ましくは0゜1〜loomg/kgであり、ひとの場
合1口約1mg〜10g、好ましくは約5n+g〜5g
を投与する。
上記薬剤は、1日1回または2〜6回に分割投与するか
、または持効性製剤として投与することができる。
投与方法は、経口、局所、注射等任意の方法をとり得る
投与に際しては、有効成分を経口投与、注射等の投与方
法に適した有機または無機の固体または液体賦形剤のよ
うな医薬用担体と混合して、常用の医薬製剤の形で投与
することができる。このような製剤には、錠剤、顆粒剤
、散剤、カプセル剤等の固体、および液剤、乳剤、懸濁
剤等の液体が含まれる。上記担体としては、でんぷん、
乳糖、ぶとう糖、しょ糖、デキストリン、セルロース、
パラフィン、脂肪酸グリセリド、水、アルコール、アラ
ビアゴム等が含まれる。また必要に応じて、補佐薬、安
定剤、乳化剤、滑沢剤、結合剤、pH調節剤、等張化剤
および池の常用添加剤を加えることができる。
この発明で使用する抗ウィルス剤の急性毒性は一般に公
知である。また細胞融合阻害作用および/またはウィル
ス結合阻害作用をもつ化合物の急性毒性も公知のものが
多いが、−例を示すと、デキストラン硫酸ナトリウム(
分子量7000−8000、硫黄含量17−20%)の
急性毒性(LD、。)は、マウスに経口投与した場合2
1000rrIg/kg、静脈注射した場合4500m
g/kgである。
コンドロイチン硫酸ナトリウムの急性毒性(LDa。)
は、マウスに経口投与した場合7500 ff1g/ 
kg。
腹腔的投与した場合4000 mg/kg以上で中毒例
および致死例がみられない、ヘパリンナトリウムおよび
ヘパリンカルシウムの急性毒性(LDso)は、マウス
に静脈注射した場合、いずれも1500〜2000mg
/kgである。
[実施例] 以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に説明する。
なお、以下の記載において、特にことわらない限り、下
記の培地および培養条件を使用した。
(イ)HT L V −I I E /Mo1t −4
細胞(ひとリンパ球)の細胞培養は、10%仔うし血清
添加RPMl−1640培地を用い、5%COを中37
℃で行なった。
(ロ)i(SV/ベロ細胞(ざるの腎細胞)の細胞培養
は、5%仔うし血清添加イーグル最少必須培地を用い、
5%C02中37℃で行なった。
(ハ)インフルエンザ/MDCK細胞(いぬの腎細胞)
の細胞培養は、10%仔うし血清添加イーグル最少必須
培地を用い、5%GO!中37℃で行なった。
製造例1 コンドロイチン硫酸の硫酸化物(コンドロイチンポリ硫
酸)の製造。
コンドロイチン硫酸(5g)を−25℃以下に冷却した
95%濃硫酸10iffに撹拌しながら加える。
反応混合物を同温度で90分撹拌後、氷(120g)上
に反応液を撹拌しながら注ぎ炭酸カルシウムと混和する
。減圧濾過し、沈澱を洗い、この濾液を洗液に20%(
v/のになるようにエタノールを加え、−夜5℃に放置
し生成した硫酸カルシウムを除く。この濾液に炭酸ナト
リウムを撹拌しながら加えてpH]0にする。次いで酢
酸の微酸性にしたのち20z(lまで濃縮し1003+
12のエタノールを加えて一夜5℃に保存後、沈澱を遠
心分離して、エタノール、次いでエーテルで洗い、減圧
乾燥し、白色粉末の標記化合物(硫黄含量!3%)を得
る。
製造例2 ケラタン硫酸の硫酸化物(ケラタンポリ硫酸)の製造。
ケラタン硫酸(loomg)を出発原料とし濃硫酸Lx
Qを使用するほかは、製造例Iと同様に操作して標記化
合物(硫黄含量10%)を得る。
実施例I (A) デキストラン硫酸ナトリウム(分子量7000−800
0、S−含有17−20%) 00mg コーンスターチ           45zg乳糖 
              300ngステアリン酸
マグネシウム       5mg上記を常法により混
合、造粒、打錠して錠剤とする。
([3) 3゛−アジド−3°−デオキシチミジン 25mgコー
ンスターチ           120mg乳糖  
              300+++gステアリ
ン酸マグネシウム       5mg」1記を常法に
より混合しゼラチン硬カプセルに充填する。
(A)および(B)を組合わせて1回投与用形態とする
実施例2 デキストラン硫酸ナトリウム(分子fi7000−80
00、S含有17−20%) 20mg 3°−アジド−3″−デオキシチミジン00mg 0.9%食塩水  適量加えて全10m1とする。
上記を常法により混合溶解し注射剤とする。
同様にして、分子量5000、S含有13−14%のデ
キストラン硫酸ナトリウムを用いて注射剤を得る。
実施例3 ヘパリンナトリウム        200単位3゛−
アジドー3゛−デオキシチミノン  50mg0.9%
食塩水   適量加えて全10m1とする。
実施例4 ヘパリンカルシウム        500単位アラC
10mg 塩酸ブロカイン           l0mg水  
       適量加えて全10m1とする。
実施例5 (A) ケラタンポリ硫酸ナトリウム    100mg乳糖 
               195Bステアリン酸
マグネシウム       5IIIg上記を常法によ
り混合してゼラチン硬カプセルに充填する。
(B) アマンタジン           100mgコーン
スターチ           195mg乳糖   
            300mg上記を常法により
混合、造粒、打錠して錠剤とする。
実施例6 3“−アジド−3゛−デオキシチミジン00mg 抗tITLV−I I Iウィルス抗体(IgGとして
)0mg 0.9%食塩水  適量加えて全10m1とする。
上記を常法により混合溶解し注射剤とする。
実施例7 デキストラン硫酸ナトリウム (分子量7,000〜8,000、S含量17〜20%
)  300mg3°−アジド−3°−デオキシチミジ
ン  30Bコーンスターチ            
 45mg乳糖                27
0mgステアリン酸マグネシウム        5m
g上記を常法により混合、造粒、打錠して錠剤とする。
実施例8 デキストラン硫酸ナトリウム (分子ff17,000〜8,000、S含ff117
〜20%)  250mg2′,3′−ジデオキシアデ
ニン      5mgコーンスターチ       
      50mg乳糖             
    100mgステアリン酸マグネシウム    
    5mg上記を常法により顆粒化し、ゼラチン硬
カプセルに充填する。
実施例9 デキストラン硫酸ナトリウム (分子量7,000〜8,000、S含ff117〜2
0%)  400mg2’、3’−ジデオキシアデニン
      50mg0mgコーンスターチ     
     50+ng乳糖             
    100mg上記を常法により混合、造粒、打錠
して錠剤とする。
実施例IO デキストラン硫酸ナトリウム (分子量7,000〜8,000、S含量17〜2B)
  200mg3°−アジド−3°−デオキシチミジン
  20mgアシクロビル             
30mg乳糖                 50
mgステアリン酸マグネシウム       l0mg
上記を常法により顆粒化し、ゼラチン硬カプセルに充填
する。
試験例1(HTLV−Inウィルス感染の阻害)ひとT
−リンパ球系培養細胞MT−4にエイズウィルスHTL
V−[1/LAVを加え、37℃で1時間保温した。こ
の細胞をりん酸緩衝食塩水で一度洗浄したのち、種々の
濃度の各薬剤を含むRPM11640培地または薬剤を
含まないRPM11640培地を加え、37℃、5%C
Oを培養器中で培養した。MT−4細胞はHTLV−I
II/LAVに感染すると、ウィルス増殖に伴って細胞
破壊をおこし、生細胞が減少する。それに先行して、H
TLV−III/LAVに感染した細胞が出現する。■
2日目に生細胞数を計数し、感染の程度を知ると共に感
染細胞の出現率を、ウィルス特異抗原に特異的な抗体を
用いる蛍光抗体法で検出した。薬剤としては、3°−ア
ジド−3゛−デオキシチミジン(AZTと略記)とデキ
ストラン硫酸ナトリウム(分子量7,000〜8,00
0、S含量17〜20%XDSと略記)を用いた。結果
を第1−4図に示す。
これらの図から、上記2つの薬剤の併用により、各薬剤
単独では効果のない濃度でも生存細胞数の増加または感
染細胞数の減少すなわち、エイズウィルスの感染・増殖
を抑制することがわかった。
試験例2(ヘルペスウィルス感染の阻害)[方法] 培養試験管に1.0mlのベロ細胞懸濁液を分注し、傾
斜試験管立てに立て、37℃で一夜培養した。1本の試
験管をとり、細胞数を算定した。細胞数から、接種する
ウィルス液の濃度(P F U/mイブII(SAV)
ウィルスストック液を目的のウィルス濃度となるように
培養液[最少必須培地(イーグル最少必須培地(No、
I)9.4gを再蒸留水!00o21.:溶解)450
m(7,2,66%グルタミン溶液5Ri2、子うし血
清25i(7および7,0%NaHC0,7,5+&]
で希釈し、培養試験管内の細胞に0.1mlずつ接種し
た。37℃で1時間感染後、培養液 0.9m!を加え
た。37°Cで20時間培養後、CPE(細胞変性効果
)を判定した。
種々の抗つイスル剤と化合物(硫酸多糖)を用い下記3
つの方法で試験を行なった。
(+)対照試験として、SAVストック液希釈用第1培
養液およびインキュベーソヨン用第2培養液を、試験物
質を加えずに使用。
(2)ライスル結合阻害試験(方法1)のため、第1お
よび第2培養液に試験物質を加えて使用。
(3)細胞融合阻害試験(方法2)のため、試験物質を
第1′培養液には加えず、第2培養液には加えて使用。
CPEの評価結果は下記の記号で表わした。
++:非感染対照とほぼ同じ +: 10〜40%CPE m:40%以上CPE (プラークアッセイ) CPEを観察してから、ドライアイス・アセトンで凍結
融解を3回行った。各試料をハンクス液で10〜lO万
倍に段階希釈し、■検体につき2枚ずつ、2.51のベ
ロ細胞懸濁液を入れたベトリ皿(直径35mm)に同量
分注し、培養した。単層になったことを確認してから、
培養液をほとんど吸引し、前記の希釈したSAVストッ
ク液を0゜1mlずつ上記皿に接種した。37℃で1時
間感染後、2%メチルセルロース含有培養液を約2.5
m1重層した。37℃で3日間培養後、0.015%ニ
ュートラルレッド液を1 、5 mlずつ分注した。
37℃で一夜培養後、プラーク数を計数した。計数した
プラーク数からウィルス収量(P F U/ml)を求
め、処理試料が対照(非処理)の何倍ウィルスを抑えて
いるかを表にした。
計算法 多糖類としては、以下のものを使用した。
アルギン酸の硫酸化物、5〜14% コンドaイfンー4−硫酸の硫酸化物(A)、S=6%
]ンドIイfン−4−硫酸の硫酸化物(B)、5〜16
%]ンドUイfンー6−硫酸の硫酸化物(A)、S=8
%]ンドロイfン−6−硫酸の硫酸化物(13)、5〜
15%キチンの硫酸化物、S=9% キトサンの硫酸化物、5−18% テキストラン硫酸、分子’fft5000、S= 14
%デキストラン硫酸、分子量50万、5〜14%(注)
S(%):(硫黄含量) [結果] それぞれの物質の組合わせについて阻害価をF表に示す
(方法目) (方法1) (方法l) (方法1) (方法I) (方法2) (方法2) (方法1) (方法1) (方法り ウィルス収量(非処理/処理) 上記の結果から、細胞融合による細胞間感染の阻害作用
およびウィルスの標的細胞への結合の阻害作用をもたな
い抗ウィルス剤であるアマンタジン、アシクロビル、ア
ラA1アラC1アラTまたはIDUに細胞融合阻害作用
およびウィルス結合阻害作用をもつ薬剤であるアルギン
酸の硫酸化合物、コンドロイチン硫酸の硫酸化物、キチ
ンの硫酸化合物、キトサンの硫酸化合物またはデキスト
ラン硫酸を加えると抗ウイルス効果が増強されることが
わかった。
試験例3(インフルエンザウィルス感染の阻害)(方法
) いぬの腎臓由来のMDCK細胞を培養試験管中で充分に
増殖させ(単層状態)、−度りん酸緩衝食塩水[P B
 S (−)]で洗った。次いでA型のインフルエンザ
ウィルスを培地で1 、 OX I OePFU/ml
に希釈し、その0.2mlを細胞に接種することによっ
て感染させた。デキストラン硫酸(分子量5000、S
含量14%または50万、S含量14%)とアマンタジ
ンの併用試験では、感染させる直前にウィルス液中に物
質を以下の濃度で加えた。
30分間室温で放置し、ウィルスを感染させた後に薬剤
を以下の濃度で添加した培地をfml加えた。
37℃で24時間培養し、生じたCPEの割合が0〜l
O%なら++、10〜40%なら+、40%〉なら−と
して判定した(この際、薬剤を添加していない培養試験
管は80%以上CPEが生じていた。) (結果) 結果を下表に示す。
テ′キストラン硫酸   Q−−+++++(分子yi
5000)  I   −−十++   ++10− 
    −        +      ++   
   ++100   −      +      
++      ++      ++1.000  
 −      +      ++      ++
      ++テ゛卑スストラン硫酸  0−−  
      −++(分子量50万)0.1−−   
 −++1−−++++ 上記の結果から、アマンタジンとデキストラン硫酸の併
用により抗ウイルス効果の相乗的な向上が得られること
がわかった。
試験例4(ウィルス感染の阻害) (方法) いぬの腎臓由来のMDCK細胞を96穴マイクロプレー
ト中で充分に増殖させ(単層状態)、−度PBS(−)
で洗った。次いでA型のインフルエンザウィルスを培地
で1.OX I O’PFU/mlに希釈し、その0.
025m1を細胞に接種することによって感染させた。
このウィルス液には、感染直前に薬剤を各々以下の濃度
で加えた。30分間室温で放置し、ウィルスを感染させ
た後に薬剤を以下の濃度で添加した培地を100μl加
えた。37℃、5%COt下で44時間培養し、生じた
CPEの割合が0−10%なら++、10〜40%なら
+、40%〈なら−として判定した(この際、薬剤を添
加していない処理区では80%以上CPEが生じていた
。) (結果) 結果を下表に示す。
上記の結果から、アマンタジンとアルギン酸の硫酸化合
物またはコンドロイチン硫酸の硫酸化合物の併用により
抗ウイルス効果の相乗的な向上が得られることがわかっ
た。
試験例5(細胞融合阻害) ひと株化T細胞Mo1t −4(OKT 4 ” )と
そのエイズウィルス産生株化細胞Mo1t −4/ H
T Lv−mで用いた細胞−細胞(cell  to 
 celi)感染系により、デキストラン硫酸分子量7
,000〜s、o o o、S含量17〜20%XDS
)のHTLV−I[1ウイルスの細胞−細胞感染に対す
る作用を調べた。培養法は、以下のようである。
Mo1t−4細胞(非感染)とMo1t −4/ tI
 T L V−m細胞(ウィルス産生)を細胞数比9:
1で混合し、デキストラン硫酸を含む、または含まない
RP tI I培地中で培養した。その系においては、
Mo1t−4/HTLV−III細胞はMo1t  4
細胞と次々と融合し、巨大細胞となったのち、死滅する
デキストラン硫酸を添加せずにMo1t−4細胞とMo
1t−4/I−ITLV−III細胞を同時培養を行う
と、第5図に示すように、細胞融合により感染した巨大
細胞(l視野に約30個)の出現が見られた。
デキストラン硫酸10μg/mlを添加して同時培養を
行なうと、第6図に示すように、巨大細胞の出現は全く
見られなかった。これは、デキストラン硫酸がウィルス
感染細胞と非感染細胞の融合を阻害したこと、すなわち
デキストラン硫酸がエイズウィルスの細胞間直接感染を
阻止したことを示す。
試験例6(ウィルス放出量の減少) (方法) HT L V −I[1産生株化細胞Mo1t −4/
 HT Lv−m細胞(すべてウィルス特異性抗原陽性
)と非感染Mo1t−4細胞を、!:9の割合で混合し
デキストラン硫酸(分子量7000〜8,000、S含
量17〜20%XDS)10,50および100μg/
n+1を含む培地で培養した。培地は3日毎に交換した
。9日目に、生細胞数を計数し、逆転写酵素(RT)活
性によりウィルス放出量を測定(培地中に放出されたウ
ィルスを遠心して分離し、希釈して残存培地中のDSに
よる阻害を除く)シた。
また、免疫蛍光法によるウィルス抗原陽性細胞(感染細
胞)率を測定した。
(結果) 結果を下表に示す。
上記の結果から、ウィルス放出mが減少し、非感染細胞
が出現したこと、すなわちデキストラン硫酸がウィルス
感染を阻害することがわかった。
試験例7(ウィルス除去作用) (方法) HTLV−1のウィルス粒子をIOμg/肩Qの試験物
質を含む培養液に加え、直ちに、MT−4細胞に添加し
た。37℃、60分間、保温したのち、遠心し、上清を
除いた。更に、リン酸生食緩衝液で2回洗浄し、細胞に
未吸着のウィルスを除いたのち、新たに培養液を加え、
3日間37℃、5%COtの条件下に培養した。3日目
に間接蛍光抗体法で感染細胞出現率(%)を測定し、効
力を比較した。
(結果) 下表に示す通りである。
* ここでいうS含有は糖鎖に結合した硫酸基またはス
ルホン酸基に起因するしのである。
**感染細胞出現率−蛍光細胞X 100/総細胞以上
の結果より、デキストラン硫酸をはじめとする硫酸多糖
類は感染成立の第一ステップであるII I Vの標的
細胞レセプターへの結合過程を強く阻害することが確認
される。
従って、デキストラン硫酸をはじめとする硫酸多糖類の
Y了する細胞融合阻止作用は、恐らく感染した細胞の表
面に出現するHIV抗原か非感染細胞レセプターへ結合
することを阻害する結果生ずるしのと考えられる。
試験例8(ウィルス感染の阻害) (方法) 試験例1と同じ方法で、I−I T L V −III
感染処理したMT−4細胞を以下の培地で培養し、生細
胞数と感染細胞率の変化を経時的に観察した。培地の種
類は無添加、10nM−AZT添加、5μg/mlデキ
ストラン硫酸ナトリウム(分子最7゜000〜8,00
0、S含量17〜20%)添加及びIOnM−AZTと
5μg/ff1lデキストラン硫酸の同時添加の4種類
である。
(結果)第7図(生細胞数)および第8図(感染細胞数
)に示すように、10nM−AZT及び5μs/mlデ
キストラン硫酸単独では、無添加に比べやや感染成立が
遅れるものの9日目には無添加の場合と同様に100%
感染が成立した。しかし、■OnM−AZTと5μg/
mlデキストラン硫酸の併用で、効果が飛躍的に増強し
、■22日目で非感染に比べ生細胞数に変化がなく、感
染細胞率も低い値を示した。
試験例9(ウィルス感染の阻害) (方法) 試験例(1)と同様の方法でHT L V −I[1感
染処理したMT−4細胞を以下、表に示す濃度のデキス
トラン硫酸ナトリウム(分子[7,000〜8゜000
、S含量17〜20%XDS)及び各抗ウィルス剤(2
″、3゛−ジデオキシチミジン、2’、3″−ジデオキ
シアデノシン、スラミン、)−[’A−23)を含む培
地で培養し、12日後感染細胞の出現率(%)を試験例
(1)と同様に蛍光抗体法により算出した。
(結果) 表の数値は感染細胞の割合(%)を示す■2°、3′−
ジデオキシチミジンとDSの併用 ■スラミンとDSの併用 ■1−T P A −23とDSの併用以上の結果より
、デキストラン硫酸の相乗的抗エイズウイルス作用は、
3°−アシド−3゛−デオキシチミジン(AZT)のみ
ならず他の抗エイズウィルス剤との併用においても発現
されることが明らかとなった。
試験例10  (細胞融合阻害) ヘルペスウィルスII型は、アフリカミドリザル腎細胞
ベロ(Vero)(第9図)の単層培養細胞に感染する
と、細胞融合をひきおこす。(第1O図)この感染系を
利用して、ヘルペスウィルス感染による細胞融合に対す
る、デキストラン硫酸(分子量5000、S含量14%
)の作用を調べた。
ベロ細胞へのウィルス吸着と同時にデキストラン硫酸も
添加して培養した系では、デキストラン硫酸lμg/m
lを添加した場合、第11図1ご示すように、ウィルス
の感染による細胞変性効果が現れ、なおかつ細胞融合の
発現が見られた。デキストラン10μg/mlを添加し
た場合は、第12図に示すように、細胞感染は全く見ら
れなかった。
ベロ細胞へのウィルス吸着1時間後にデキストラン硫酸
を添加して培養した系では、デキストラン硫酸lμg/
n+1を添加した場合、第13図に示すように、細胞変
性効果が現れ、なおかつ細胞融合の発現がみられた。デ
キストラン硫酸lOμg/itを添加した場合は、ウィ
ルスの感染による細胞変性効果が現れるが、細胞融合の
発現は見られなかった。(第14図) これらの結果は、デキストラン硫酸のヘルペスウィルス
細胞感染に対する効果には、条件によって、十分な効果
を現す段階と全く効果を示さない段階の2者間に、細胞
融合のみを阻害する段階があることを示す。
すなわち、デキストラン硫酸は、ヘルペスウィルスの細
胞感染における細胞融合を阻止する作用があることがわ
かった。
試験例II(ウィルス感染の阻害) (方法)試験例(1)と同様の方法でHTLV−III
感染処理したMT−4細胞を以下、表に示す濃度の細胞
融合阻止作用およびウィルス結合阻止作用を有する化合
物(コンドロイチン−4−硫酸の硫酸化物(S含量16
%)、キトサン硫酸(S含it8%)及び抗つイスル剤
(3°−アジド−3′−デオキシチミジン、2゛3°−
ジデオキシシチジン)を含む培地で培養し12日後、感
染細胞の出現率(%)を試験例(1)と同様に蛍光抗体
法により算出した。
(結果) 表の数値は感染細胞の割合(%)を示す。
■3゛−アジドー3°−デオキシチミジンとコンドロイ
チン−4−硫酸の硫酸化物併用 ■2′,3′−ジデオキシシチジンとコンドロイチン−
4=硫酸の硫酸化物の併用 ■3′−アジドー3°−デオキシチミジンとキトサン硫
酸の併用 ■2°3′−ジデオキシシヂジンとキトサン硫酸の併用
試験例12 (方法) 試験例(1)と同様の方法でHT L V −III感
染処理したMT−4細胞を以下、表に示す濃度のデキス
トラン硫酸ナトリウム(分子量7000−8000、S
含fft+ 7−20%)及び抗つイスル剤(アシクロ
ビル、グリチルリチン、ノイロトビン)を含む培地で培
養し12日後、感染細胞の出現率(%)を試験例(1)
と同様に蛍光抗体法により算出した。
(結果) 表の数値は感染細胞の割合(%)を示す。
試験例I3 (方法) 試験例(1)と同様の方法でHTLV−III感染処理
したMT−4細胞を以下、表に示す濃度の各細胞融合阻
害作用およびウィルス結合阻害作用をもつ化合物及び各
抗つイスル剤を含む培地で培養し12日後、感染細胞の
出現率(%)を試験例(1)と同様に蛍光抗体法により
算出した。
(結果) 表の数値は感染細胞の割合(%)を示す。
すなわち、デキストラン硫酸をはじめとする硫酸化多糖
類は、高濃度で逆転写酵素活性を阻害するが、逆転写酵
素阻害活性を示さないような低濃度においても、ウィル
ス感染細胞と非感染細胞の融合阻害作用並びにウィルス
の標的細胞への結合阻害作用を有する。このことから、
これら硫酸化多糖類は、レトロウィルスにおいては、逆
転写酵素阻害活性を有する抗レトロウィルス剤、例えば
3°−アジド−3°−デオキシチミジン、2′、3゜−
ジデオキシシヂジン、2’、3’−ジデオキンアデノシ
ン、スラミン、P I−I A 23等とすぐれた相乗
的抗ウィルス作用をもたらすと考えられる。さらにデキ
ストラン硫酸をはじめとする硫酸化多糖類は、逆転写酵
素をもたないウィルス、例えばヘルペスウィルス、イン
フルエンザウィルスなどに対しても細胞融合阻害作用ま
たはウィルス結合阻害作用を発現することにより、アシ
クロビル、アラT1アラC1アラA1アマンタジン、I
DUなどの抗ウィルス剤との間にも極めて強い相乗的抗
ウィルス作用を示す。また、従来抗ウィルス作用を有さ
ないとされてきた分子量カ月o、o o o以下である
ような低分子量デキストラン硫酸においても、従来公知
の抗ウィルス剤と併用した場合ウィルスの種類にかかわ
らず、同様に優れた相乗的抗ウィルス作用を示した。従
って、本発明に係る硫酸化多糖類は、レトロウィルスに
対しては逆転写酵素阻害活性の有無とは無関係に細胞融
合阻害作用または、ウィルス結合阻害作用を発現するこ
とにより他の抗ウィルス剤との併用によって、浸れた相
乗的抗ウィルス作用を発現するものと結論づけられる。
【図面の簡単な説明】
第1および2図は、何れも、試験例1において、培養細
胞MT−4+:1−ITLV−111/LAVウイルス
を加え、AZTまたはDSを種々の濃度で添加して培養
したときの生細胞数と濃度の関係を示すグラフ、第3お
よび4図は、上記の試験において感染細胞率と濃度の関
係を示すグラフである。 第5および6図は、それぞれ、試験例5において、デキ
ストラン硫酸0またはIOμg/mlの存在下にMo1
t−4細胞とMo1t −4/ HT L V −■細
胞を同時培養した結果の顕微鏡写真であり、生物の形態
を示す写真である。 第7図および第8図は、それぞれ、試験例8において、
AZTとデキストラン硫酸を単独でまたは同時に添加し
てMo1t −4/ HT L V −III細胞を培
養したときの生細胞数および感染細胞率を示すグラフで
ある。 であり、生物の形態を示す写真である。 第9図は試験例!0において、正常なベロ細胞の顕微鏡
写真であり、生物の形態を示す写真である。 第1O図は試験例IOにおいて、ヘルペスウィルスに感
染して細胞融合を起したベロ細胞の顕微鏡写真であり、
生物の形態を示す写真である。 第11図は試験N10において、ウィルス吸着と同時に
デキストラン硫酸lμg/mlを添加したベロ細胞の顕
微鏡写真であり、生物の形態を示す写真である。 第12図は試験例IOにおいて、ウィルス吸着と同時に
デキストラン硫酸lOμg/mlを添加したベロ細胞の
顕微鏡写真であり、生物の形態を示す写真である。 第13図は試験例10において、ウィルス吸着1時間後
にデキストラン硫酸1μg/mlを添加したベロ細胞の
顕微鏡写真であり、生物の形態を示す写真である。 第14図は試験例10において、ウィルス吸着1時間後
にデキストラン硫酸lOμg/mlを添加したベロ細胞
の顕微鏡写真であり、生物の形態を示す写襄である。 特許出願人 株式会社 上野製薬応用研究所代理人弁理
士 青 山 葆 ほか1名 3田月1   (xlO4;@日月2.zml)細胞数
 (x104茗田J@/ml) 徳染相龍季   (9石) 第5]゛4 第6図 川と染細ハせ率 (ヲ≦) 第9Iλ1 第1−月4 第x:r< 77jじ己4 1力131.ご

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)ウィルス感染細胞から非感染細胞への細胞
    融合による細胞間感染に対する阻害作用および/または
    ウィルスの標的細胞への結合に対する阻害作用をもたな
    い抗ウィルス剤と、(B)細胞融合阻害作用および/ま
    たはウィルス結合阻害作用をもつ化合物とを組合わせて
    なる、ウィルス性疾患処置剤。
  2. (2)抗ウィルス剤がウィルス感染細胞から非感染細胞
    への細胞融合による細胞間感染に対して阻害作用をもた
    ない抗ウィルス剤である特許請求の範囲第1項記載の処
    置剤。
  3. (3)抗ウィルス剤を細胞融合阻害剤と組合わせる特許
    請求の範囲第2項記載の処置剤。
  4. (4)抗ウィルス剤を細胞融合阻害剤であってウィルス
    結合阻害剤である化合物と組合わせる特許請求の範囲第
    2項記載の処置剤。
  5. (5)抗ウィルス剤がウィルスの標的細胞への結合阻害
    作用をもたない抗ウィルス剤である特許請求の範囲第1
    項記載の処置剤。
  6. (6)抗ウィルス剤をウィルス結合阻害剤と組合わせる
    特許請求の範囲第5項記載の処置剤。
  7. (7)抗ウィルス剤をウィルス結合阻害剤であって細胞
    融合阻害剤である化合物と組合わせる特許請求の範囲第
    5項記載の処置剤。
  8. (8)抗ウィルス剤がウィルス感染細胞から非感染細胞
    への細胞融合による細胞間感染に対するおよびウィルス
    の標的細胞への結合に対する阻害作用をもたない抗ウィ
    ルス剤である特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  9. (9)抗ウィルス剤を細胞融合阻害剤またはウィルス結
    合阻害剤と組合わせる特許請求の範囲第8項記載の処置
    剤。
  10. (10)抗ウィルス剤を細胞融合阻害剤であってウィル
    ス結合阻害剤である化合物と組合わせる特許請求の範囲
    第8項記載の処置剤。
  11. (11)抗ウィルス剤および化合物の量がそれぞれ単独
    で用いる場合の抗ウィルス有効量である、特許請求の範
    囲第1項記載の処置剤。
  12. (12)抗ウィルス剤および化合物のうち一方の量が単
    独で用いる場合の抗ウィルス有効量より少ない量である
    、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  13. (13)抗ウィルス剤および化合物の量が相乗作用をも
    たらす量である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  14. (14)抗ウィルス剤の量が抗ウィルス有効量より少な
    い量である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  15. (15)細胞融合および/またはウィルス結合阻害剤が
    抗ウィルス作用をもたないものである、特許請求の範囲
    第1項記載の処置剤。
  16. (16)細胞融合および/またはウィルス結合阻害剤が
    抗ウィルス作用をもち、その量が抗ウィルス有効量より
    少ない量である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  17. (17)抗ウィルス剤がアマンタジン系抗ウィルス剤で
    ある、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  18. (18)抗ウィルス剤が核酸系抗ウィルス剤である、特
    許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  19. (19)抗ウィルス剤がペプチド系抗ウィルス剤である
    、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  20. (20)抗ウィルス剤がポリアニオン系抗ウィルス剤で
    ある、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  21. (21)抗ウィルス剤がリン酸系抗ウィルス剤である、
    特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  22. (22)抗ウィルス剤が内因性抗ウィルス剤である、特
    許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  23. (23)抗ウィルス剤が配糖体系抗ウィルス剤である、
    特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  24. (24)抗ウィルス剤が脂質系抗ウィルス剤である、特
    許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  25. (25)抗ウィルス剤がアンサマイシン系抗ウィルス剤
    である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  26. (26)抗ウィルス剤がチオセミカルバチド系抗ウィル
    ス剤である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  27. (27)核酸系抗ウィルス剤が3′−アジド−3′−デ
    オキシチミジン(AZT)、2′,3′−ジデオキシチ
    ミジン、2′,3′−ジデオキシアデノシン、2′,3
    ′−ジデオキシグアノシン、2′,3′−ジデオキシイ
    ノシン、2′,3′−ジデオキシシチジン、アラA、ア
    ラC、アラT、ヨードデオキシウリジンまたはアシクロ
    ビルである、特許請求の範囲第18項記載の処置剤。
  28. (28)細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合
    阻害作用をもつ化合物が糖構成炭素原子を有する化合物
    であって、 a)天然少糖類 b)合成少糖類 c)天然多糖類 d)合成多糖類 e)上記a)、b)、c)またはd)の医薬的に許容さ
    れる塩 から選ばれたものであり、かつ、糖構成炭素原子上に低
    分子量の連結基を介して少なくとも1個のS−オキソ酸
    基が結合している化合物である、特許請求の範囲第1項
    記載の処置剤。
  29. (29)S−オキソ酸基がスルホ基(−SO_3H)で
    ある、特許請求の範囲第28項記載の処置剤。
  30. (30)連結基がオキシ基(−O−)またはイミノ基(
    −NH−)である、特許請求の範囲第28項記載の処置
    剤。
  31. (31)化合物が a)天然多糖類硫酸エステル b)合成多糖類硫酸エステル c)上記a)またはb)の医薬的に許容される塩から選
    ばれたものである、特許請求の範囲第28項記載の処置
    剤。
  32. (32)化合物が a)植物または微生物から得られ、硫酸水素基(−O−
    SO_3H)を少なくとも1個有する天然多糖類、 b)植物または微生物から得られた多糖類を硫酸化剤で
    エステル化して得られ、硫酸水素基(−O−SO_3H
    )を少なくとも1個有する合成多糖類、 c)上記a)またはb)の医薬的に許容される塩から選
    ばれたものである、特許請求の範囲第31項記載の処置
    剤。
  33. (33)化合物が、デキストラン硫酸、アルギン酸硫酸
    、レンチアン硫酸およびプルラン硫酸から選ばれた合成
    多糖類である、特許請求の範囲第32項記載の処置剤。
  34. (34)デキストラン硫酸が分子量500〜200万の
    ものである、特許請求の範囲第33項記載の処置剤。
  35. (35)デキストラン硫酸が分子量2000〜20万の
    ものである、特許請求の範囲第34項記載の処置剤。
  36. (36)デキストラン硫酸が分子量2000〜1万のも
    のである、特許請求の範囲第35項記載の処置剤。
  37. (37)デキストラン硫酸が分子量3000〜8000
    のものである、特許請求の範囲第36項記載の処置剤。
  38. (38)デキストラン硫酸が硫黄含量約5〜23%のも
    のである、特許請求の範囲第33項記載の処置剤。
  39. (39)天然多糖類がカラゲニンまたはフコイジンであ
    る、特許請求の範囲第32項記載の処置剤。
  40. (40)化合物が a)動物から得られ、スルホ基(−SO_3H)を少な
    くとも1個有する天然多糖類、 b)動物から得られた多糖類を硫酸化剤でエステル化し
    て得られ、スルホ基(−SO_3H)を少なくとも1個
    有する合成多糖類、 c)上記a)またはb)の医薬的に許容される塩から選
    ばれたものである、特許請求の範囲第31項記載の処置
    剤。
  41. (41)化合物がムコ多糖類である、特許請求の範囲第
    40項記載の処置剤。
  42. (42)化合物が天然ムコ多糖類を硫酸化剤でエステル
    化して得られた合成ムコ多糖類硫酸エステルである、特
    許請求の範囲第40項記載の処置剤。
  43. (43)化合物がヘパリン、コンドロイチン硫酸、デル
    マタン硫酸、ヘパリチン硫酸、ケラタン硫酸、ヒアルロ
    ン酸、テイクロン酸、キチン、キトサン、ムコ脂質およ
    びムコ蛋白質から選ばれた天然多糖類またはそれらの医
    薬的に許容される塩である、特許請求の範囲第40項記
    載の処置剤。
  44. (44)化合物がコンドロイチンポリ硫酸、デルマタン
    ポリ硫酸、ヘパリチンポリ硫酸、ケラタンポリ硫酸、ヒ
    アルロン酸硫酸、テイクロン酸硫酸、キチン硫酸および
    キトサン硫酸から選ばれた合成多糖類またはそれらの医
    薬的に許容される塩である、特許請求の範囲第40項記
    載の処置剤。
  45. (45)細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合
    阻害作用をもつ薬剤が抗ウィルス抗体である、特許請求
    の範囲第1項記載の処置剤。
  46. (46)抗ウィルス剤が3′−アジド−3′−デオキシ
    チミジンであり、細胞融合阻害作用および/またはウィ
    ルス結合阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸であ
    る特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  47. (47)抗ウィルス剤が2′,3′−デオキシシチジン
    であり、細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合
    阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特許請
    求の範囲第1項記載の処置剤。
  48. (48)抗ウィルス剤が2′,3′−ジデオキシアデノ
    シンであり、細胞融合阻害作用および/またはウィルス
    結合阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特
    許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  49. (49)ウィルス性疾患がレトロウイルス、ヘルペスウ
    ィルスまたはインフルエンザウイルスによるものである
    、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  50. (50)レトロウイルスがひとまたは動物レトロウイル
    スである、特許請求の範囲第49項記載の処置剤。
  51. (51)ひとレトロウイルスがHTLV− I 、HTL
    V−II、HIV(HTLV−III、HTLV−IV、LA
    V、ARV)および川崎病原因ウィルスから選ばれたも
    のである、特許請求の範囲第50項記載の処置剤。
  52. (52)疾患がHIVによって起るものである、特許請
    求の範囲第50項記載の処置剤。
  53. (53)疾患がヘルペスウィルスによって起るものであ
    る、特許請求の範囲第50項記載の処置剤。
  54. (54)疾患がインフルエンザウイルスによって起るも
    のである、特許請求の範囲第50項記載の処置剤。
  55. (55)動物レトロウイルスがとり骨髄芽球症ウィルス
    またはフレンド・マウス白血病ウィルスである、特許請
    求の範囲第50項記載の処置剤。
  56. (56)ウィルス性疾患がリンホアデノパシー症候群(
    LAS)、持続性一般リンパ腺症(PGL)、エイズ、
    エイズ関連コンプレックス(ARC)、成人T細胞白血
    病(ATL)、川崎病、ヘルペスまたはインフルエンザ
    である、特許請求の範囲第1項記載の処置剤。
  57. (57)ウィルス感染細胞から非感染細胞への細胞融合
    による細胞間感染に対する阻害作用および/またはウィ
    ルスの標的細胞への結合に対する阻害作用をもたない抗
    ウィルス剤と組合わせて最低有効濃度を低下させるため
    の細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合阻害作
    用をもつ化合物からなるシネルギスト。
  58. (58)抗ウィルス剤が3′−アジド−3′−デオキシ
    チミジンであり、細胞融合阻害作用および/またはウィ
    ルス結合阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸であ
    る特許請求の範囲第57項記載のシネルギスト。
  59. (59)抗ウィルス剤が2′,3′−デオキシシチジン
    であり、細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合
    阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特許請
    求の範囲第57項記載のシネルギスト。
  60. (60)抗ウィルス剤が2′,3′−ジデオキシアデノ
    シンであり、細胞融合阻害作用および/またはウィルス
    結合阻害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特
    許請求の範囲第57項記載のシネルギスト。
  61. (61)抗ウィルス剤がアラA、アラCまたはアラTで
    あり、細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合阻
    害作用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特許請求
    の範囲第57項記載のシネルギスト。
  62. (62)抗ウィルス剤がヨードデオキシウリジンであり
    、細胞融合阻害作用および/またはウィルス結合阻害作
    用をもつ化合物がデキストラン硫酸である特許請求の範
    囲第57項記載のシネルギスト。
  63. (63)抗ウィルス剤がアシクロビルであり、細胞融合
    阻害作用および/またはウィルス結合阻害作用をもつ化
    合物がデキストラン硫酸である特許請求の範囲第57項
    記載のシネルギスト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1990009181A1 (fr) * 1989-02-10 1990-08-23 Taiho Pharmaceutical Co., Ltd. Medicament anti-hiv
JP2006016336A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Shiibaion:Kk Il−12産生誘導活性を有するマクロファージ活性化剤
JP2011246409A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Y's Corp インフルエンザウイルスの感染抑制剤

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