JPH0118196Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気集塵器の含塵ガス入口に設けら
れ、集塵室内に被処理含塵ガスを均等に分配する
分配板に附着するダストを除去する装置に関する
ものである。

一般に分配板は多くの開孔を有する多孔板より
なり、含塵ガスが、この開孔を通過することによ
つて被処理含塵ガスをガス流れの後方設置の電気
集塵器荷電部分に均等に分配させているが、この
分配板にダストが附着し、ついには目詰りを生
じ、ガスの流通を阻害し、集塵器の機能をそこな
う恐れがあり、これを防止する為に常時附着ダス
トの除去を行う必要がある。

附着ダストを除去する為には、分配板に槌打器
を取りつけ、槌にて分配板を叩打して附着ダスト
を脱落せしめるか登録実用新案第1382002号によ
る考案の如く分配板を偏心的に吊下げ分配板中央
で２分された分配板を衝突させることによつて附
着ダストを脱落せしめる方法がある。しかし、こ
の方法はいずれも分配板槌打用ハンマの駆動軸及
び駆動用動力源が単独に必要である。そのため装
置を複雑化し、又経済的に高価となるという問題
がある。

本願の考案は、かかる欠点を解決するもので、
構造が簡単であり、槌打ハンマ駆動軸及び動力源
としては後置集塵部の集塵電極槌打ハンマ用駆動
軸及び動力源を共用することによつて分配板用の
駆動軸や動力源を省いてコンパクトに構成するこ
とができ、分配板の叩き座を確実に槌打してダス
トを効果的に払い落とすことができる分配板除塵
装置を提供することを目的とする。

本考案の電気集塵器用含塵ガス分配板除塵装置
は、被処理含塵ガスの流れに直交する方向に吊下
げられ、多数の孔を有する分配板と、該分配板の
下流側に位置して上記含塵ガスの流れに平行する
方向に配置された集塵電極と、上記分配板と集塵
電極の間の下端部に位置し、上記含塵ガスの流れ
に直交する方向に配置された駆動軸にハンマーを
回転自在に設けて、集塵電極の下端部を横方向か
ら槌打せしめる槌打手段と、から成る電気集塵器
に於いて、上記分配板の中央上部を保持して吊下
せしめると共に、該分配板の下端部の側方に偏位
させて叩き座を設け、上記駆動軸に設けた別のハ
ンマーにより上記叩き座を上方から槌打せしめ、
上記分配板の背部に支持パイプを設けたことを特
徴とするものである。

次に、図によつて本考案の１実施例の詳細を説
明する。

第１図はガス水平流型電気集塵器の横断面図で
ある。入口フード１より被処理含塵ガスが流入し
ガス分配板２を通り、集塵部３にてガス中のダス
トが捕集された後、清浄ガスとなつて出口フード
４を通つて器外に流出する。

第２図は、第１図の丸で囲んだ部分を示す拡大
説明図である。分配板下部に叩き座５を取付け、
集塵電極６用槌打ハンマ７を回動させる駆動軸８
に取付けたガス分配板用槌打ハンマ９によつて駆
動軸８が一回転する度に分配板用叩き座５を一回
槌打する。

第３図はガス分配板２と叩き座５並びに槌打ハ
ンマ９の関連を示す斜視図である。ガス分配板は
附着ダストの脱落を確実にするため、適当な大き
さに分割されており、その上部は分配板のほゞ中
央でフツク１０によつて懸垂されている。叩き座
５は分配の一端に取付けてあるため、槌打ハンマ
９による衝撃により分配板５はフツク１０を支点
として横揺れを生じ、衝撃力により分配板５に附
着したダストが効果的に脱落し、しかも、中央一
点支持のため分配板を衝撃により損傷することも
ない。

第４図は集塵電極６の槌打ハンマ７とガス分配
板５の槌打ハンマ９との関連位置を示した図であ
る。ガス分配板５のガス流れ方向に対して背面側
に支持パイプ１１が設けられている。ガス分配板
は風圧を受けて湾曲に曲がろうとするため、それ
を垂直に支持するためと叩き座５を槌打ハンマ９
にて槌打された時の分配板５の横揺れのガイドと
して、この支持パイプ１１が設けられている。集
塵電極６の槌打周期は被処理ガス中の含塵量によ
つて与えられるものであり、又、ガス分配板５の
附着ダストも同様被処理ガス中の含塵量によつて
左右されるため、集塵電極６の槌打周期と合せて
ガス分配板５の槌打周期を選んでおけば充分槌打
効果の目的を果すことができる。

以下、本考案の効果を列記する。

１ 分配板の下端部に設けた叩き座を上方から槌
打できるように構成したので、集塵電極の下端
部を横方向から槌打するように構成されている
集塵電極用ハンマーの駆動軸をそのまま利用す
ることが可能となり、分配板槌打用の駆動軸や
動力源を完全に省いてコンパクトにまとめるこ
とができる。

２ 分配板の中央上部を保持して吊下せしめると
共に、叩き座を分配板の下端部に偏位して設け
たので、該叩き座をハンマーにより上方から槌
打することにより、分配板が動揺して付着した
ダストを効果的に払い落とすことができる。

３ 分配板の背部に支持パイプを設けたので、ガ
ス流により分配板が後方へ揺れるのを完全に防
止することができ、その結果、ハンマーが叩き
座を正確に槌打することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、電気集塵器の横断面図、第２図は第
１図の丸で囲んだ部分の拡大図、第３図はガス分
配板及び槌打機構の斜視図、第４図は分配板の槌
打ハンマと集塵電極の槌打ハンマとの関連図であ
る。尚、図中の主要部の符号は次の通りである。 １……入口フード、２……ガス分配板。３……
集塵部、４……出口フード、５……叩き座、６…
…集塵電極、７……集塵電極用槌打ハンマ、８…
…駆動軸、９……ガス分配板用槌打ハンマ、１０
……分配板支持フツク、１１……支持パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被処理含塵ガスの流れに直交する方向に吊下げ
   られ、多数の孔を有する分配板と、該分配板の下
   流側に位置して上記含塵ガスの流れに平行する方
   向に配置された集塵電極と、上記分配板と集塵電
   極の間の下端部に位置し、上記含塵ガスの流れに
   直交する方向に配置された駆動軸にハンマーを回
   転自在に設けて、集塵電極の下端部を横方向から
   槌打せしめる槌打手段と、から成る電気集塵器に
   於いて、上記分配板の中央上部を保持して吊下せ
   しめると共に、該分配板の下端部の側方に偏位さ
   せて叩き座を設け、上記駆動軸に設けた別のハン
   マーにより上記叩き座を上方から槌打せしめ、上
   記分配板の背部に支持パイプを設けたことを特徴
   とする電気集塵器用含塵ガス分配板除塵装置。