JPH0117187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えば魚の養殖場等に設置され
て、ブロツク状に冷凍された冷凍魚肉を給餌用に
破砕する場合に用いられるようにした冷凍魚肉等
の破砕機の改良に関する。

従来の技術 従来この種の破砕機は、底面を半円形断面に形
成した破砕槽の底部に沿つて、モータ駆動される
回転軸を回転自在に横架して、この回転軸に固定
したアームの先端に、破砕しようとする冷凍魚肉
の幅に対応する間隔に複数個の刃物を回転軸の軸
線方向に沿つて配置した刃物板を固定して、破砕
槽の内側面に沿つて投入されるブロツク状の冷凍
魚肉をその先端から、上記回転軸と共に回転する
上記刃物によつて切削破砕するように構成されて
いる。また、破砕槽の底部にホツパー上端を開口
させてミンチ機を接続して、冷凍魚肉の配砕に続
いて魚肉ミンチを得られるように構成されている
場合もある。

考案が解決しようとする問題点 一般にこの種の破砕機は、回転軸を中心とする
直径方向にアームを具え、その両端に刃物板をそ
れぞれ取り付けることによつて、円周方向を２分
して回転する刃物を有する一方、破砕槽の内側面
に複数個のブロツクを固着し、このブロツクによ
つて破砕槽の内側面に沿つて投入されるブロツク
状の冷凍魚肉の先端下面を保持させながら上記２
個所の刃物によつて切削破砕するようにしていた
が、上記ブロツクの取付け位置が低く小さすぎる
とストツパの役を果さなくなる一方で、刃物によ
つて大型に割れた冷凍魚肉が破砕槽内でいつまで
も踊つて細かく破けるまでに時間がかかるなどの
欠点がある。特に餌内に薬剤や栄養剤を同時に添
加する場合には、その配合が不均一になり易いの
で、投入された材料が順序よく先端からほぼ一定
の大きさに欠けてゆき、短時間で破砕作業を終え
られるようにした冷凍魚肉等の破砕機の開発が望
まれていた。

問題点を解決するための手段 そこで本考案は、破砕槽の底部に沿つて回転軸
を横架して、この回転軸に固定したアームの先端
に、冷凍魚肉の幅に対応する間隔に複数個の刃物
を回転軸の軸線方向に沿つて配置した刃物板を固
定して、破砕槽の内側面に沿つて投入される冷凍
魚肉を回転軸と共に回転する上記刃物によつて切
削破砕するようにした冷凍魚肉等の破砕機におい
て、前記回転軸を中心とする前記刃物の回転軌跡
よりも適宜の内側に位置して該刃物と共に回転す
るストツパガードを設けたことを特徴とする冷凍
魚肉等の破砕機を提供するものである。

作 用 上記のように本考案は、回転軸を中心とする刃
物の回転軌跡よりも適宜の内側に位置して刃物と
共に回転するストツパガードを設けたので、スト
ツパが刃物と非干渉位置にあり、破砕槽の内側面
から離れた高い位置からブロツク状の冷凍魚肉を
槽壁に向けて抑えるように作用するので、前記従
来の欠点を除去することができ、冷凍魚肉をほぼ
意図した大きさに先端から順序よく切欠すること
ができる。

実施例 以下に本考案の実施例を図面について説明す
る。

図において、１は底面を半円形断面に、前後の
内側面を斜面に形成した破砕槽、２は破砕槽１の
底部に長さ方向に沿つて横架され、破砕槽１の両
端面部に軸受けされて図示を省略したモータ駆動
機構に従動して回転する回転軸、３は回転軸２に
それぞれのボス部３′を嵌合して固定された左右
一対のアーム、４はこの左右一対のアーム３の両
先端間にそれぞれの端部を図示省略の取付けボル
トによつて固定されて、互いに180゜の位相差を有
して円周方向を２分するように配置された２枚の
刃物板、５は各刃物板４の前縁に一体形成された
三角形状の刃物である。各刃物５は、冷凍魚肉ｍ
の幅に対応する間隔内に、刃物板４の前縁よりも
その刃先が突出するように、かつ、回転軸２の軸
線方向に沿つて互いに等分に配置されている。６
は前記２枚の刃物板４の前縁中央部に固着されて
回転軸２を中心とするリング状に形成され、前記
刃物５の回転軌跡ｒよりも適宜の内側に位置して
刃物５と共に回転するストツパガードである。こ
のストツパガード６は刃物５と互いに非干渉の位
置にあり、第２図に示すように、破砕槽１の手前
側の内側面に沿つて槽内に投入される前記冷凍魚
肉ｍの先端に、破砕槽１の内側面から離れた高い
位置から接してそれ以上の滑落を防止しつつ、ブ
ロツク状の該冷凍魚肉ｍを槽壁に向けて抑え付け
るように働く。

なお図中、７は冷凍魚肉ｍの後部の振れを防止
する門型のガイド、８は破砕槽１の底部中央にホ
ツパー９の上端を開口させて接続したミンチ機、
１０はホツパー９へ細片を寄せ落すらせん形の撹
拌スクレーバである。また、本考案の実施に際
し、ミンチ機８の付設のない場合には転倒型の破
砕槽を用いる。

また、刃物５を取り付けるアーム３の数は１以
上任意である。そして、ストツパガード６の支持
も実施の態様に限らず、刃物５とは別の支持構造
をとる場合もあり、またその付設は１個所に限ら
ず複数個所に設ける場合もある。

上記のように構成したこの破砕機は、破砕槽１
に投入された冷凍魚肉ｍが、先端をストツパガー
ド６に接しさせながら次に回転してくる刃物５に
よつて切削破砕されて細片になる。

考案の効果 前記のように構成し、上記のように用いられる
ようにした本考案によれば、破砕槽の内側面に沿
つて投入される冷凍魚肉が刃物の回転軌跡よりも
適宜に内側に位置して該刃物と共に回転するスト
ツパガードにその先端を当接させて、破砕槽の内
側面から離れた高い位置から該ストツパガードに
より槽壁に向けて抑え付けられながら、回転して
くる刃物によつて切削破砕されるようになるの
で、破砕片が上記ストツパガードと刃物の回転軌
跡との差に応じたほぼ一定の大きさとなり、従来
のように材料が大型割れしていつまでも破砕槽内
で踊つているようなことがなく、整然と順序よく
砕け短時間で均一に細片化し易く、特に薬剤、栄
養剤などを同時に添加する場合に好適するという
実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠平面
図、第２図は同上の中央部縦断面図である。 １……破砕槽、２……回転軸、３……アーム、
３′……ボス部、４……刃物板、５……刃物、６
……ストツパガード、７……ガイド、８……ミン
チ機、９……ホツパー、１０……撹拌スクレー
バ、ｍ……冷凍魚肉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 破砕槽１の底部に沿つて回転軸２を横架して、
   この回転軸２に固定したアーム３の先端に、冷凍
   魚肉ｍの幅に対応する間隙に複数個の刃物５を回
   転軸２の軸線方向に沿つて配置した刃物板４を固
   定して、破砕槽１の内側面に沿つて投入される冷
   凍魚肉ｍを回転軸２と共に回転する上記刃物５に
   よつて切削破砕するようにした冷凍魚肉等の破砕
   機において、前記回転軸２を中心とする前記刃物
   ５の回転軌跡ｒよりも適宜の内側に位置して該刃
   物５と共に回転するストツパガード６を設けたこ
   とを特徴とする冷凍魚肉等の破砕機。