JPH011668A - 車両の組立方法 - Google Patents

車両の組立方法

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JPH011668A
JPH011668A JP63-37006A JP3700688A JPH011668A JP H011668 A JPH011668 A JP H011668A JP 3700688 A JP3700688 A JP 3700688A JP H011668 A JPH011668 A JP H011668A
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front wheel
steering
steering angle
angle
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俊治 坂本
岡水 茂生
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マツダ株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、前輪を転舵する前輪転舵手段と、前輪転舵角
情報伝達手段によって上記前輪転舵手段と連結されると
共に該前輪転舵角情報伝達手段によって入力された前輪
転舵角情報に基づいて予め設定された所定の転舵角特性
の下に後輪を転舵する後輪転舵手段とを備えて成る4輪
操舵装置を有する車両の組立方法に関するものである。
(従来の技術) 従来4輪車両の操舵はステアリングホイールによって前
輪のみを転舵するのが普通であったが、前輪のみを転舵
するのでは走行状況によって後輪に横すべりが生じたり
、旋回半径に限度があって小まわりが効かないなどの操
縦性、操向性の点から問題が指摘され、この点に鑑み最
近前輪と共に後輪をも転舵する4輪操舵装置が提案、研
究されている。
即ち4輪操舵装置では比較的高速での走行時に前輪の転
舵方向と同一の方向に後輪を転舵すれば(これを同位相
転舵という)、前、後輪に同時に横方向の力が加わるの
で操舵輪操舵からの位相のおくれがなく、車両の姿勢を
旋回円の接線上にほぼ保つことが出来、例えば高速走行
時のレーンチェンジなどもスムーズに行なえる。又極低
速走行時に前輪の転舵方向と逆方向に後輪を転舵すれば
(これを逆位相転舵という)、車両の向きを大きく変化
出来るので縦列駐車や車庫入れなどに便利である。
さらに比較的高速では前輪を大きく転舵することはなく
、前輪を大きく転舵するのは比較的低速での走行時であ
ることを考えると、前輪が小さく転舵される範囲では後
輪をも同一方向に転舵し、大きく転舵する時には後輪を
逆方向に転舵する4輪操舵装置が求められることが判る
このようなことから、前輪の転舵に応じて後輪を転舵す
ると共にその際の前輪の転舵角と後輪の転舵角との関係
を規律する転舵角特性、例えば転舵比(前輪の転舵角に
対する後輪の転舵角の比の絶対値)や転舵位相を任意に
可変制御できる機構を設け、車速や前輪転舵角等に応じ
て転舵角特性を可変制御して操縦性、走行安定性等の向
上を図ることが提案されている。例えば、特開昭et−
i。
8070号公報に開示されているように、前輪を転舵す
る前輪転舵手段と後輪を転舵する後輪転舵手段とを備え
、該後輪転舵手段は、前輪転舵角情報をシャフトの回転
変位によって機械的に伝達する回転伝達シャフトから成
る前輪転舵角情報伝達手段によって前輪転舵手段に連結
され、この伝達手段によって入力された前輪転舵角情報
に基づいて予め設定された所定の転舵角特性(転舵比お
よび転舵位相)の下に後輪を転舵させ、かつその転舵角
特性は車速によって可変制御するようにした4輪操舵装
置がある。
また、特開昭62−18367号公報に開示されている
ように、上記4輪操舵装置における機械的前輪転舵角情
報伝達手段の代わりに電気信号によって前輪転舵角情報
を伝達するケーブルから成る電気的前輪転舵角情報伝達
手段を使用した4輪操舵装置もある。
(発明が解決しようとする課題) かかる4輪操舵装置を有する車両を組立てる際には、上
記の様に前輪転舵手段と後輪転舵手段とは前輪転舵角情
報伝達手段によって連結されて成るものであるのでその
連結作業を行なわなければならない。
しかしながら、この連結作業を行なうにあたっては、前
輪転舵手段と後輪転舵手段とを別個独立に調整し、相手
の転舵手段がどの様な状態にあるかを考慮することなく
勝手に連結したのでは所望の4輪操舵特性を得ることは
できない。
なぜならば、上記4輪操舵装置における前輪と後輪とは
上記所定の転舵角特性の下に互いに関連して転舵される
べきものであり、従っていくら前輪転舵手段と後輪転舵
手段とがそれぞれ単独では適正に調整されていたとして
も、連結する際の両者の関係が整合のとれた関係、つま
り上記転舵角特性に合致した関係にないと、連結後にお
ける前後輪の転舵関係はその転舵角特性からずれたもの
となってしまうからである。
この様な問題は上記の如き4輪操舵装置を有する車両を
組立てる際の特有のものであり、従来の2輪操舵車を組
立てる際には当然のことながら存在しなかったものであ
る。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、上記の如き前輪転舵
手段と後輪転舵手段とを連結して成る4輪操舵装置を有
する車両を前後輪が所定の転舵角特性に従って正しく転
舵されるように組立てることのできる車両の組立方法を
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る車両の組立方法は、上記目的を達成するた
め、前輪転舵角情報伝達手段が前輪転舵角情報を機械的
に伝達する例えば上記回転伝達シャフトの如きものであ
る場合、前輪転舵手段と後輪転舵手段とを、前輪の転舵
角と後輪の転舵角とが予め設定された所定の転舵角特性
上の一点に位置する関係となるように整合調整し、その
後上記両転舵手段を上記伝達手段により連結することを
特徴とする。
また、本発明に係る車両の組立方法は、前輪転舵角情報
伝達手段が前輪転舵角情報を電気信号等の非機械的信号
を介して伝達する手段である場合、前輪転舵手段と後輪
転舵手段とを、前輪転舵手段における該転舵手段から出
力される上記非機械的信号の信号量と前輪転舵角との関
係と後輪転舵手段に人力設定された上記非機械的信号と
前輪転舵角との関係とが一致するように調整し、その後
上記両転舵手段を上記伝達手段により連結することを特
徴とする。
なお、車両を組立てる場合には一般にトーイン調整が行
なわれるが、このトーイン調整は上記いずれの方法の場
合も上記両転舵手段の連結の前に行なっても良いし後に
行なっても良い。ここでトーイン調整とは、いわゆる車
輪のトーイン方向の調整のみならず、トーアウト方向の
調整をも含むものである。
(作  用) 上記方法を用いて上記の如き4輪操舵装置を有する車両
を組立てると、前輪転舵手段と後輪転舵手段とは予め設
定された所定の転舵角特性の下で互いに整合のとれた状
態で連結されるので、連結後における前後輪はその所定
の転舵角特性に従って正しく転舵される。
(実 施 例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例について
説明する。
第1図は車両の4輪操舵装置を模式的に示す平面図であ
り、前輪1a、 lbがステアリングホイール3の操作
に応じて前輪転舵手段4により転舵され、後輪2a、2
bは後輪転舵手段10により転舵されるようになってい
る。この後輪転舵手段10には前輪転舵手段4の転舵量
即ち前輪1a、 lbの転舵角情報が前輪転舵角情報伝
達手段5a、5bを介して伝達されており、この転舵量
に基づいて予め設定された所定の転舵角特性の下に後輪
転舵手段10による後輪2a、 2bの転舵制御がなさ
れ4輪操舵がなされるようになっている。なお、上記伝
達手段5a、5bは連結手段6を介して連結されている
が、この伝達手段5a、5bは前輪1a、 lbの転舵
量を後輪転舵手段10に機械的に伝達する例えばシャフ
トのようならのであってもよく、また前輪1a、 Lb
の転舵量を例えば電気信号等の非機械的信号を介して伝
達するためのケーブルのようなものであってもよい。
また、上記転舵角特性は、前輪の転舵角と後輪の転舵角
との関係を規律するものであって例えば前述の転舵比や
転舵位相を意味し、それは固定的なものであっても可変
制御可能なものであっても良い。該可変制御は、車速や
前輪転舵角あるいはその他の各種の要因に基づいて行な
うことができる。
ここで、上記車両の組立方法を概略的に説明する。
まず、上記両転舵手段4,10の整合調整を行なう。
かかる整合調整は、上記前輪転舵角情報伝達手段5a、
5bが前輪転舵角情報を機械的に伝達するものである場
合、前輪の転舵角と後輪の転舵角とが上記予め設定され
た所定の転舵角特性上の一点に位置する関係となるよう
に調整することによって行なわれる。
上記前輪転舵角情報を機械的に伝達するとは、前輪転舵
角情報を例えば回転伝達シャフトの回転変位等の機械的
変位を介して伝達するという意味であり、この伝達方法
の場合は、例えば前輪を所定角度転舵させた状態で前輪
転舵手段と後輪転舵手段とを連結しても、その際前輪が
その所定角度転舵されているという転舵角情報は後輪転
舵手段には伝達されない。
上記整合調整は、例えば前後輪転舵手段4.IOのいず
れか一方を所定の転舵角に調整し、次に他方を上記所定
の転舵角特性の下で上記一方の所定の転舵角に対応する
転舵角に調整しても良いし、あるいは予め上記所定の転
舵角特性上の任意の一点における前輪転舵角と後輪転舵
角とを選定しておき、前輪と後輪とをその前輪転舵角お
よび後輪転舵角になるよう並行して調整しても良い。
また、上記整合調整は、上記前輪転舵角情報伝達手段5
a、5bが前輪転舵角情報を電気信号等の非機械的信号
を介して伝達するものである場合、前輪転舵手段4にお
ける該手段4から出力される非機械的信号の信号量と前
輪転舵角との関係と後輪転舵手段10に入力設定された
上記非機械的信号の信号量と前輪転舵角との関係とを一
致せしめることによって行なわれる。
上記前輪転舵角情報を電気信号等の非機械的信号を介し
て伝達するとは、電気信号、光信号、圧力信号等のそれ
自体は何ら機械的変位を伴なわない信号を介して伝達す
るという意味であり、信号量とは電圧、電流、光量、圧
力等を意味する。この伝達方法の場合は、例えば前輪を
所定角度転舵させた状態で前輪転舵手段と後輪転舵手段
とを連結すると、その際前輪がその所定角度転舵されて
いるという転舵角情報が後輪伝達手段に伝達される。
上記整合調整は、要するに上記非機械的信号に関して該
信号を出力する前輪転舵手段4と該信号が入力せしめら
れる後輪転舵手段10との整合調整を意味する。
即ち、前輪転舵手段4には例えば転舵角センサが設けら
れ、該センサからは前輪転舵角を信号ニー4: である電圧によって示す電気信号が出力される。
一方、後輪転舵手段IOには例えばコントローラが設け
られ、該コントローラには入力される電気信号の電圧と
前輪転舵角との関係および所定の転舵角特性が入力設定
されており、入力された電気信号の電圧から前輪転舵角
が判断され、その前輪転舵角に基づいて上記所定の転舵
角特性に従って後輪が所定量転舵される。従って、もし
前輪転舵手段4における該手段4から出力される電気信
号の電圧と前輪転舵角との関係と後輪転舵手段10に人
力設定された電気信号の電圧と前輪転舵角との関係とが
一致していないと、例えば前輪転舵手段4における上記
関係が前輪転舵角零のとき電圧2.5Vであり、後輪転
舵手段10に入力設定された上記関係が前輪転舵角零の
とき3vであるならば、この状態のままケーブルから成
る伝達手段によって両転舵手段4,10を連結しても、
連結後における前後輪の転舵関係は上記所定の転舵角特
性からずれたものとなってしまう。
上記整合調整は、この様な不都合を回避するためのもの
であり、例えばまず両転舵手段4,10の一方の側を所
定の関係とし次に他方の側をその所定の関係になるよう
に調整しても良いし、予め所定の関係を決めておき、両
方の側を並行してそのような所定の関係になるように調
整しても良い。
そして、上記の如く両転舵手段4.10の整合調整が終
了した後、該両転舵手段4,10を転舵角情報伝達手段
5a、 5bによって連結して車両の組立が行なわれる
概略、以上のようにして車両の組立が行なわれるのであ
るが、以下に、具体的な4輪操舵装置の例を示すととも
に、この装置を有する車両の組立方法であって前後輪の
トーイン調整をも一緒に行なう組立方法について説明す
る。
第2図は機械的に伝達を行なう前輪転舵角情報伝達手段
を備えた4輪操舵装置の1例を示す平面概略図である。
前輪転舵手段4は、ステアリングホイール3の下端に形
成された第1ビニオン3aと噛合する第1ラツクを有す
る前輪転舵ロッド4aと、このロッド4aの両端に連結
されたタイロッド4b、4bと、タイロッド4b、4b
の外端に連結されたナックル4c、4cとからなり、ス
テアリングホイール3の操作に応じて前輪転舵ロッド4
aが車幅方向に移動され、この移動がタイロッド4b、
4bを介してナックル4c 、 4cに伝えられ前輪1
a、 lbが転舵される。
また、前輪転舵ロッド4aには前輪転舵角情報伝達手段
である回転伝達シャフト5aの前端に設けられた第2ビ
ニオン5cが噛合する第2ラツクが形成されており、ス
テアリングホイール3の操作により前輪転舵ロッド4a
が車幅方向に移動されると、同時に第2ピニオン5cを
介して回転伝達シャフト5aが回転される。この回転は
連結手段6およびもう一方の回転伝達シャフト5bを介
して後輪転舵手段lOの転舵比可変機構20に伝達され
、ここで可変制御される転舵角特性、っまり転舵位相お
よび転舵比に応じて後輪が後述のようにして転舵される
一方、後輪転舵手段1(lは、車幅方向に延びて配され
た後輪転舵ロッド15と、このロッド15の両端に連結
されたタイロッド18.18と、このタイロッド16.
16の外端に連結されたナックルアームを有し後輪2a
、2bを転舵自在に支持するナックル17゜17とから
なり、後輪転舵ロッド15の車幅方向の移動により後輪
2a、2bの転舵がなされる。この後輪転舵ロッド15
には、車体に固定されるとともに後輪転舵ロッドI5を
車幅方向に移動自在に支持するシリンダ11と、このシ
リンダ11内空間を2分割するとともに後輪転舵ロッド
15に固設されシリンダ11内を摺動自在なピストン1
2と、このピストン12によって分割画成された左右油
圧室13a、13b内に配設された中立復帰バネ14a
、I4bとからなる油圧アクチュエータが取付けられて
いる。この油圧アクチュエータの左右油圧室L(a、 
L3bにはコントロールバルブ38からの油圧ライン3
9a、39bが接続されており、コントロールバルブ3
8からの供給油圧により油圧アクチュエータが作動され
後輪転舵ロッド15の車幅方向の移動がなされ、これに
より後輪の転舵がなされる。なお、コントロールバルブ
38へはタンク35内の作動油がポンプ3Gにより加圧
されて供給される。このコントロールバルブ38は、公
知のスプールバルブ式のもので構成されており、後輪転
舵ロッド15眸アーム15aを介して一体に連結された
筒状のバルブハウジング38aと、このバルブハウジン
グ38a内に嵌装されたスプールバルブ38bとを備え
てなり、スプールバルブ38bの車幅方向の移動に応じ
てこれに追従して後輪転舵ロッド15とともにバルブハ
ウジング38aを移動させるように油圧アクチュエータ
の油圧室13a、 13bに油圧が選択的に供給制御さ
れる。すなわち、スプールバルブ38bを車幅方向に移
動させることによりこのスプールバルブ38bに追従し
て後輪転舵ロッド15が移動され、後輪の転舵がなされ
る。
また、上記油圧ライン39a、39bはそれぞれ油圧ラ
イン37a、 37bを介して常時閉のフェイルセーフ
用のソレノイドバルブ37に連通されており、このバル
ブ37のソレノイド37cを通電させてこのバルブ37
を開いたときには、油圧アクチュエータの両油圧室13
a、 13b内の油圧が等しくなり、中立復帰バネ14
a、 14bの付勢力によりピストン12を中立位置に
位置せしめ、後輪2a、2bの転舵角を常に零にして、
車両の操舵特性を2輪操舵状態とするフェイルセーフ機
構が働くようになっている。
上記スプールバルブ38bの車幅方向の移動は、回転伝
達シャフト5bからの回転を受けた転舵比可変機構20
によって行なわれるのであるが、この転舵比可変機構2
0を第3図を併用して説明する。この転舵比可変機構2
0は、基端部がU字状ホルダ21に支持ピン22aを介
して揺動自在に支承された揺動アーム22を備え、ホル
ダ21は車体に固定したケーシング(図示せず)に上記
スプールバルブ38bの移動軸線9Jl と直行する回
動輪線見2を持つ支持軸21aを介して回動自在に支持
されている。揺動アーム22の支持ピン22aは両軸線
9.、s 、 fezの交差部に位置して回動軸線9.
zと直行する方向に延びており、ホルダ21を支持軸2
1a(回動軸線9.、z)回りに回動させることにより
、その先端の支持ピン22aとスプールバルブ38bの
移動軸線9J1 とのなす傾斜角、すなわち支持ピン2
2aを中心とする揺動アーム22の揺動軌跡面が移動軸
線z1と直行する面(以下、基準面という)に対してな
す傾斜角を変化させるようになされている。
また、上記揺動アーム22の先端部にはボールジヨイン
ト23aを介してコネクティングロッド23の一端部が
連結され、該コネクティングロッド23の他端部はボー
ルジヨイント23bを介してスプールバルブ38bの他
端部に連結されており、揺動アーム22の揺動に伴う該
アーム22の先端部の第3図左右方向の変位に応じてス
プールバルブ38bを左右方向に変位させるようになさ
れている。
コネクティングロッド23は、そのボールジヨイント2
3aに近い部位において回転付与アーム24にボールジ
ヨイント23cを介して摺動可能に支持されている。こ
の回転付与アーム24は、移動軸線見1上に支持軸24
aを介して回動自在に支持された大径の傘歯車からなり
、該傘歯車には回転伝達シャフト5bの後端に取付けた
傘歯車5dが噛合されており、ステアリングホイール3
の回動を回転付与アーム24に伝達するようになされて
いる。このため、スアリングホイール3の回動角に応じ
た量だけ回転付与アーム24およびコネクティングロッ
ド23が移動軸線Q、1回りに回動し、それに伴って揺
動アーム22が支持ピン22aを中心にして揺動された
場合、ピン22aの軸線がスプールバルブ38bの移動
軸線Q、1と一致しているときには、揺動アーム22先
端のポールジョイン) 23aは上記基準面上を揺動す
るのみで、スプールバルブ38bは静止保持されるが、
ピン22aの軸線が移動軸線Llに対し傾斜して揺動ア
ーム22の揺動軌跡面が基準面からずれていると、この
ピン22aを中心にした揺動アーム22の揺動に伴って
ボールジヨイント23aが第3図の左右方向に変位して
、この変位はコネクティングロッド24を介してスプー
ルバルブ38bに伝達され、該スプールバルブ38bが
移動軸線免1に沿って移動する。すなわち、支持ピン2
2aの軸線を中心とした揺動アーム22の揺動角が同じ
であっても、スプールバルブ38bの左右方向の変位は
ピン22aの傾斜角すなわちホルダ21の回動角の変化
に伴って変化する。
そして、このホルダ21の回動角を変化させるために、
ホルダ21の支持軸21aにはウオームホイールとして
のセクタギヤ25aが取付けられ、このセクタギヤ25
aにはウオームギヤ25bが噛合されている。このウオ
ームギヤ25bの軸上には傘歯車25Cが取付けられ、
この傘歯車25cにはアクチュエータとしてのステッピ
ングモータ26の出力軸上に取付けた傘歯車25dが噛
合されており、ステッピングモータ26を作動させてセ
クタギヤ25aを回動させることにより、ホルダ21の
基準面に対する傾斜角を変更して後輪2a、2bの転舵
角、つまり、前後輪1a、 lb、 2a、 2bの転
舵比および転舵位相を制御する。さらに、上記ホルダ2
■の支持軸21aには、ステッピングモータ26により
制御された実際の転舵比に対応するセクタギヤ25aの
回動角を検出する転舵比検出手段としてのポテンショメ
ータよりなる転舵比センサ27が設けられている。
ステッピングモータ26による転舵比および転舵位相の
制御は車速センサ34から車速信号を受けるとともにバ
ッテリ31から電源供給を受けるコントローラ33によ
りなされ、例えば、第4図に示すように、車速が零の時
には逆位相で転舵比が最大となり、車速が30Ka/H
の時には零位相で2輪操舵状態となり、車速が1201
m/Hの時に同位相で転舵比が最大となるようにしてな
される。
次に、上記のような4輪操舵装置を有する車両の組立を
行なうための装置を示し、その構造とトーイン調整を含
む組立方法について説明する。
第5図は車両の組立を行なうための検査装置40を示す
平面図であり、この装置40は、前輪のトーイン角、転
舵角等の測定を行なう前輪スタティックテスタ41と、
この前輪スタティックテスタ41に左右の前輪を導く前
輪ガイド43と、後輪のトーイン角、転舵角等の測定を
行なう後輪スタティックテスタ45と、この後輪スタテ
ィクテスタ45に左右の後輪を導く後輪ガイド47とが
図示のように一列に並んで配されて構成されており、矢
印A方向に車両を搬送して前後輪をそれぞれ前輪および
後輪ガイド43.47によってガイドして前輪および後
輪スタティクテスタ41.45の上に位置せしめるよう
になっている。
前輪スタティックテスタ41を矢印VI−Vlに沿って
詳細に示すのが第6図の正面図であり、このスタティッ
クテスタ41の詳細平面図が第7図である。
このスタティックテスタ41は図から分るように左右の
前輪のトーイン角や転舵角を77JI定するため左右(
車幅方向)に線対称となった一対のテスタからなるので
あるが、左右対称であるので、同一機能部品には同一番
号を付し、一方の説明のみを行なう。このスタティック
テスタ4■は、支持台41a上に取付けられ前輪を転舵
自在かつ左右および前後に移動可能に支持するフルフロ
ート式のターンテーブル50と、このターンテーブル5
0上に載置された前輪のタイヤ側面に当接して前輪のト
ーイン角、転舵角等の測定を行なう前輪角度」j足手段
60と、上記支持台41a上に取付けられてこの前輪角
度測定手段60を車幅方向に移動させるテスタ移動手段
70とから構成される。前輪角度測定手段60は前輪の
タイヤ側面に当接する測定板61を有し、上記テスタ移
動手段70による移動によってターンテーブル50上に
載置された前輪のタイヤ側面に測定板61を当接させる
。とともにこの測定板61の傾斜を測定してトーイン角
度や転舵角度の測定を行なうようになっている。なお、
この装置40は、検査対象となる車両にフェイル信号等
の各種の信号を送出する信号送出手段105および該装
置40によって測定されたトーイン角を予め設定された
基本特性と比較する比較検査手段100を有している。
このため、比較検査手段100には前輪角度測定手段6
0および以下に説明する後輪角度測定手段160のaP
I定値が入力されるライン100a〜100dが接続さ
れ、信号送出手段105には車両のコントローラと接続
されるコネクタ105bを有したライン105aが接続
されている。
ここで、上記ターンテーブル50を第8図および第9図
に詳細に示しこのターンテーブル50の構造について説
明する。このターンテーブル50は支持台41aに固設
された複数の部材からなるフレーム51を有し、このフ
レーム5Iの上面に同一円周上に並んで複数のベアリン
グ52が固設されている。このベアリング52は回転自
在なボール52aを有し、このボール52aによってテ
ーブル53が回転自在かつ前後左右に移動自在に支持さ
れている。このチー〈 一プル53はその上に前輪を載置させて支持するもので
、前輪の前後方向の位置決めを行なわせる前後ガイド5
3a、53aが設けられるとともに、前輪の内側面に当
接して前輪の幅(左右)方向の位置決めを行なわせる左
右ガイド板53bが設けられている。さらに、テーブル
53にはその中央から下方に伸びる回転軸54が取付け
られており、この回転軸54の下端にはテーブル53の
回転角を検出するエンコーダ55が取付けられている。
上記フレーム51にはテーブル53への前輪の搬送をス
ムーズに行なわせるための搬送板51b、51bがテー
ブル53を前後に挟んで取付けられている。さらに、フ
レーム51には回転軸54を前後に挟むように対向する
とともに前後に移動自在に軸保持板56.58が配設さ
れており、この軸保持板58.56は中央部58aがフ
レーム51に回動自在に取付けられたアーム5Bの上端
とそれぞれ連結されている。アーム58の下端58cは
シリンダ59の両端に連結されており、シリンダ59の
伸縮によりアーム58が回動されて軸保持板5Bが前後
に移動されるようになっており、シリンダ59が【27
一 伸びたときに両軸保持板5[i、5Bが互いに近づき、
縮んだときに互いに遠ざかる。これら両輪保持板513
.56および回転軸54を矢印■−■に沿って断面して
示すのが第8A図で、この図から分かるように、軸保持
板58.56の互いに対向する端部には直角三角形状の
切込み56aが設けられており、回転軸54のこの切込
み58aに対向する部分54aは断面が上記切込みに合
わせた正方形状になっている。
このため、上記シリンダ59が伸ばされて両軸保持板5
6.56が近づくと、切込み58a、 56aが正方形
状部54aを挟持し、この回転軸54を固定保持する。
このため、上記状態ではテーブル53も前後ガイド53
aが前後に向いた状態で固定保持される。
次に、第10図から第12図を用いて前輪角度測定手段
60およびテスタ移動手段70の構造について説明する
。前輪角度測定手段60はフレーム65に車幅方向(図
中の左右方向)に延びて支持シャフト62が取付けられ
るとともに、この支持シャフト62の車幅方向中央側先
端にボールジヨイント62aを介して回動自在に測定板
61が取付けられている。このままでは測定板81はボ
ールジヨイント82aを中心に回動自在であるが、フレ
ーム65に対して圧縮スプリング63a1引張りスプリ
ング83bおよびリンク83cによって図示のように垂
直に起立した状態で保持される。なお、このように起立
した状態で保持されるのは測定板61に外力が作用しな
い場合であって、この測定板61が外力を受けると、上
記スプリング63a、 63bの撓みやリンク63cの
変形によってAIIII板61は外力に応じてボールジ
ヨイント82aを中心に回動される。このため、測定板
61を前輪の外側面に当接させると、この測定板61は
前輪の傾きに応じて傾けられるので、この測定板の傾き
をi9J定すれば、前輪のトーイン角、転舵角、キャン
バ角等の測定を行なうことができる。この測定板61の
傾斜角を測定するために、フレーム65に3個の変位n
1定器64が取付けられている。この変位測定器64は
車幅方向中央側に突出するとともに車幅方向に移動自在
なプローブB4aを有し、第12図に示すように、ボー
ルジヨイント62aの前後(図中の左右)および上方に
取付けられている。
このプローブ64aは測定板61が前輪の外側面に当接
されるときには測定板61に固設された当接圧61aに
当接するようになっており、測定板61が傾斜し5てい
る場合には各プローブ84aの車幅方向の移動gi(変
位測定器64内での車幅方向の移動量)に差が生じるの
でこの差からトーイン角、転舵角、キャンバ角等を検出
することができる。具体的には1ボールジヨイント82
aの前後に配された変位測定器64のプローブ64aの
車幅方向の移動量の差からトーイン角および転舵角を測
定することができ、上記両移動量の平均値とボールジヨ
イント62aの上方に配された変位DI定器64の移動
量とからキャンバ角をflllJ定することができる。
このため、本発明のようにトーイン角の調整および転舵
角の測定を行なうだけであれば、ボールジヨイント62
aの前後に配した2個の変位測定器64のみでもよ0゜
なお、これら変位測定器64等は第10図に2点鎖線で
示すようにカバーBoaにより覆われている。
上記構成の前輪角度測定手段60はフレーム65を介し
てテスタ移動手段70により車幅方向に移動量在に支持
されるのであるが、このテスタ移動手段70の構造およ
びこれによる前輪角度791定手段60の支持について
説明する。テスタ移動手段70は支持台41a上に固設
されたフレーム71を有し、このフレーム71によって
車幅方向に延びる前後一対のガイドロッド72.72お
よびこれらガイドロッド72゜72の間を車幅方向に伸
びる搬送ロッド74が支持されている。各ガイドロッド
72上には前輪角度測定手段60のフレーム85の下面
に固設された2本のガイド脚87.67がそれぞれ摺動
自在に嵌合しており、これにより前輪角度DI定平手段
0はテスタ移動手段70により車幅方向に移動自在に支
持される。さらに、搬送ロッド74にはその外周にネジ
が形成されており、前輪角度測定手段80のフレーム6
5の下面に固設された搬送脚B6のネジブツシュ66a
が上記搬送ロッド74とネジ係合している。搬送ロッド
74はフレーム71により回転自在に支持されるととも
に、その端部に取付けた第1スプロケツト75aがチェ
ーン75bを介してモータ78の軸上に取付けられた第
2スプロケツト75cと噛合しており、モータフ6を回
転駆動して搬送ロッド74を回転させることにより、搬
送脚66を介して前輪角度測定手段60全体を車幅方向
に移動させることができる。この時の車幅方向の移動位
置を設定するため、テスタ移動手段70のフレーム71
には車幅方向方向に離れた2個のリミットスイッチ73
.73が取付けられるとともに、前輪角度検出手段60
のフレーム65には上記リミットスイッチ73と対向す
る一対のスイッチ板68.88が取付けられており、ス
イッチ板68とリミットスイッチ73の当接によるリミ
ットスイッチ73の作動によりモータ76の駆動制御を
行なって、前輪角度測定手段60の車幅方向の移動位置
決めを行なわせている。
以上においては前輪スタティックテスタ41について説
明したが、次に後輪スタティックテスタ45について説
明する。後輪スタティックテスタ45も前輪スタティッ
クテスタ41と同様に、左右一対のテスタからなり、各
テスタは、フルフロート式のターンテーブル150と、
後輪角度測定手段160と、テスタ移動手段170とか
ら構成されている。ターンテーブル150はM2S図に
示すように、フレーム151と、フレーム151に取付
けられた複数のベアリング(図示せず)と、このベアリ
ングにより回転自在且つ前後左右に移動自在に支持され
たテーブル153とを有しており、これらは前輪用のタ
ーンテーブル50と若干形状は異なるが、その機能およ
び本質的な構造は同じであるのでこれらの説明は省略す
る。一方、上記テーブル153から下方に延びる回転軸
154は前輪用のテーブル53の回転軸54と比べて下
方への延長量が少なく、且つその下端には正方形断面部
154aがあるだけでこの軸の回転を検出するエンコー
ダは取付けられていない。
これは、4輪操舵車において前輪の転舵角は大きいため
前輪角度測定手段60のみではその転舵角のΔ1定を行
なえないので、その直進方向を中心として±5″の範囲
の転舵角については前輪角度7111J定手段60によ
って精度の良いn」定を行ない、上記範囲を超える角度
についてはエンコーダ55により測定を行なわせるよう
にしているのであるが、後輪の転舵角はその直進方向を
中心として±5°の範囲内であるので、後輪角度測定手
段180のみにより充分に測定できるためである。なお
、上記回転軸154の下端の正方形断面部154aを前
後に挟むようにして一対の軸保持板158.156が配
されており、両軸保持板158.156は通常はスプリ
ング157によって押し拡げられているのであるが、前
後に配された各シリンダ158,158に押されて両輪
保持板156.156によって正方形断面部154aが
挟持されることにより、回転軸154が固定保持される
ようになっている。後輪のトーイン角、転舵角等を測定
する後輪角度測定手段160およびこの後輪角度DI定
平手段60を車幅方向(左右方向)に移動させるテスタ
移動手段170は前輪スタティックテスタ4■の場合と
その機能および本質的な構造は同じなので、その説明は
省略する。
次に、前輪および後輪を前輪スタティックテスタ41お
よび後輪スタティックテスタ45にそれぞれ導く前輪ガ
イド43および後輪ガイド47について説明する。これ
ら両ガイド43.47は同形状なので第14図に前輪ガ
イド43を示しこれに基づいて説明する。この前輪ガイ
ド43は左右の前輪をそれぞれスタティックテスタ41
の方へ案内するための案内溝90aを有する一対のガイ
ド体90.90を有し、これらガイド体90.90は車
幅方向(左右方向)に移動自在となっている。また、上
記案内溝90aに正しく前輪を導くために後方に向かっ
て“ハ”字状に開いた案内板91.91が取付けられて
いる。両ガイド体90.90の外側面側に対向するフレ
ーム96゜97には図中右方に延びた回動自在な第1ア
ーム92aおよび第2アーム92bが取付けられており
、両アーム92a、 92bは第1連結ロツド93によ
り連結されている。また、第1アーム92aは図示の如
く第2連結ロツド95により右前輪を支持するガイド体
90に連結され、左前輪を支持するガイド体90の外側
面に対向するフレーム97には第2アーム92bの取付
は部から前方(図中左方)に延びた第3アーム92cが
第2アーム92bと一体なって回動自在に取付けられて
おり、この第3アーム92eは図示の如く第3連結ロツ
ド94によって左前輪を支持するガイド体90に連結さ
れている。このため、第1連結ロッド93をシリンダ(
図示せず)等により車幅方向に移動させれば、両ガイド
体90.90を車幅方向で互いに反対方向に移動させる
ことができ、これにより前輪のトレッドが異なる場合で
もこのトレッドに合わせて両ガイド体90.90の距離
を調整することができる。
また、前輪ガイド43の前後に車体を持上げて支持する
りフタ48.49が配設されている(第5図参照)。こ
のりフタは第5図の矢印xv−xvに沿った断面を示す
第15図に示すように、フレーム106と、このフレー
ム106に固設されて上下に延びるシリンダ102とか
らなり、このシリンダ102のロッド101は上方に突
出自在であり、その上端に満101bを有するヘッド1
01aが取付けられている。
このため、シリンダ102のロッド101が上方に伸ば
されるとヘッド101aの溝101bは車体のサイドシ
ルを受けて車体を持上げる。前後車輪がそれぞれフルフ
ロート式のターンテーブルに載置されたときには、車体
に水平方向に外力が加わるとターンテーブルが動かされ
て車体が動かされ、前輪および後輪角度測定手段による
δIIJ定が不正確となるのであるが、上記リフタによ
り車体を持上げるようにして支持することにより車体に
水平方向の外力が加わった場合でも車体が動かされるの
を防止することができる。さらに、上記リフタにより車
体を持上げることによりターンテーブル上に載置される
タイヤに加わる車体重量を軽くすることができ、これに
よりタイヤの変形を小さくすることができるとともに、
ターンテーブルへの荷重を小さくしてターンテーブルの
回転をスムーズに行なわせることができるようにしてい
る。
以上のような検査装置40を用いて行なう上記第2図に
示す4輪操舵装置を備えた車両の組立方法の実施例につ
いて説明する。以下に説明する組立方法の実施例はいず
れもトーイン調整を併せて行なうものであり、かつ前輪
転舵角と後輪転舵角とが予め設定された所定の転舵角特
性上の一点に位置する関係となるように整合調整するに
際して、該転舵角特性として前輪転舵角が00であると
き後輪転舵角も0°になる特性を用い、上記−点として
該両転舵角が06となる中立原点を用いて成るものであ
る。また、以下に説明する実施例は、車両のセンタライ
ンを割り出さないで行なう方法と割り出して行なう方法
とに大別される。
まず、車両のセンタラインを割り出さないで行なう第1
実施例について説明する。まず、前輪ターンテーブル5
0および後輪ターンテーブル150の各シリンダ59,
158,158を伸長させて軸保持板56゜5Gおよび
tse、tseにより回転軸54.154を固定保持さ
せた後、この装置40上に第5図における図中右側から
矢印A方向に上記車両を搬送し、前輪および後輪ガイド
43.47によって前輪La、 lbおよび後輪2a、
2bをそれぞれ前輪および後輪スタティックテスタ41
.45の上に載置せしめる。なお、このとき、前輪転舵
手段4と後輪転舵手段IOとの連結手段6による連結を
解除した状態にしておく。次いで、リフタ48.49の
ヘッド101aを上動させこのヘッド1o1aにより車
体のサイドシル部を持上げて、前後輪からターンテーブ
ル50.150への荷重を軽減させるとともに、車体を
保持して外力による車体の水平方向への移動を防止する
。なお、このリフタ4g、49による車体の持上げ力は
、前輪および後輪の転舵に応じてテーブル53.153
がスムーズに回転される程度の荷重がテーブル53,1
53に残されるように設定する。次いで、前輪ターンテ
ーブル50および後輪ターンテーブル150の各シリン
ダ59,158.158を収縮させて軸保持板56,5
11iおよび156,156による回転軸54,154
の固定保持を解除しテーブル53.153をフルフロー
ト状態にする。
この後、後輪転舵手段10における後輪2a、2bの転
舵角を零(0’ )に整合調整する。この整合調整は以
下の様にして行なう。
すなわち、転舵比可変機構20の機能を詳細に示す第3
図において、ステッピングモータ26の駆動によりピン
22aを図示の状態から適当な角度回動させて正または
負の転舵比が得られるようにする。
このステッピングモータ26の駆動は、信号送出手段1
05から適当な車速の模擬車速信号をコントローラ33
に送出することによって行なう。次にオイルポンプ36
からコントロールバルブ 油圧アクチュエータにオイルを供給した状態で転舵比可
変機構20の回転伝達シャフト5bを左右いずれかの方
向に回転させ、このとき後輪転舵ロッド15の車幅方向
の移動量を測定する。この測定は、後輪角度測定手段1
60をテスタ移動手段170により後輪2a、2bの方
に移動させ、7TP1定板161を後輪2a、2bの外
側面に当接させ、この測定板161の傾斜を前後の変位
測定器のプローブ164aの移動量により測定すること
によって行なう。この測定値から第17図に示すような
グラフが得られる。すなわち、回転伝達シャフト5bを
左右いずれの方向に回転してもその回転角度の変化につ
れて後輪転舵ロッド15が変位するが、ある一定角度範
囲内においては回転伝達シャフト5bの回転角度の変位
に対して後輪転舵ロッド15が変位しないいわゆる不感
帯か存在する。この不感帯は、回転伝達シャフト5bの
回転に伴って上記油圧アクチュエータに供給されるオイ
ルの圧力が、中立復帰バネ14a、14bに付与された
予圧縮力より小さくなるときの回転伝達シャフト5bの
回転角度範囲に対応するものである。
したがって、この不感帯の両端の角度αlおよびα2の
中点の角度α0で回転伝達シャフト5bを固定すれば、
油圧アクチュエータに供給されるオイルの圧力は最低と
なり、後輪転舵ロッド15は中立位置になって後輪2a
、2bの転舵角は零になると共に転舵比可変機構20は
後輪転舵ロッド15の中立位置に対応する正規状態に設
定されたことになる。
第17図のグラフは、ピン22aの回動角度が大きいほ
ど、すなわち転舵比の絶対値が大きいほど、回転伝達シ
ャフト5bの回転角度に対する後輪転舵ロッド15の変
位の割合が高くなるので、不感帯両側の立上がりが明瞭
となり、より好ましい。なお、転舵比の正負はグラフが
上下に半転するだけであり、どちらにしてもよい。また
、第17図のグラフの横軸に油圧アクチュエータの各油
圧室13a、 13bにおける油圧をとってもよく、こ
の場合にも不感帯をグラフ上に得ることができる。
後輪2a、2bの転舵角を零に整合調整するための他の
方法として、例えばソレノイドバルブ37を作動させて
中立復帰バネ14a、14bによって後輪転舵ロッド1
5を中立位置に位置せしめ、しかる後第3図において揺
動アーム22が鉛直に垂下する状態となるように回転伝
達シャフト5bの回転角度位置を調整する方法も考えら
れるが、不感帯を利用した上記の方法によれば後輪転舵
手段lOを構成する各部材のバラツキを加味した上での
正確な後輪2a、2bの転舵角を零とする調整を行なう
ことが可能である。
この様にして後輪2a、 2bの転舵角を零とする調整
(後輪転舵手段10の整合調整)を行なった後、後輪2
a、2bのトーイン調整を行なう。このトーイン調整は
、上記整合調整と同様後輪角度測定手段160をテスタ
移動手段170により後輪2a、2bの方に移動させ、
測定板181を後輪2a、2bの外側面に当接させ、こ
の測定板161の傾斜を前後の変位?#1定器のプロー
ブ1G4aの移動量により711定し、ライン1oOc
、100dを介してこの測定値を受けた比較検査手段1
00において、この測定値が所定のトーイン角に合って
いるかを比較検査し、合っていない場合にはこの検査結
果に基づいて後輪2a、 2bのトーイン角の調整を行
なう。
次に、前輪転舵手段4の整合調整、即ち前輪1a、lb
の転舵角を零にする調整を行なう。これはステアリング
ホイール3の水平調整によって行なう。
この調整は第16A図に示すようにステアリングホイー
ル3に測定器80を取付けて行なう。測定器80は、左
右2つのアーム81.82を備え、この左右アーム81
.82は、それぞれ、その一端にホイールステ一部3a
に係止可能な可動ピン83.84を有し、その他端が測
定器80に回転可能に支持されている。
そして、アーム81J2の他端には、互いに噛み合う歯
車85.86が設けられており、これにより、アーム8
1.82は、同期して回転するようになっている。
なお、アーム81を引張るために、一端がアーム81に
固定され他端が測定器80に固定された引張りバネ81
aが設けられており、アーム82にも図示していないが
同様の引張りバネが設けられている。
また、アーム82の回転を規制するために、アーム82
にはピン82bが固定され、このピン82bの動きを案
内するスロット80aがn1定器80に形成されている
また、測定器80には、ステアリングホイール3に係止
可能な固定ピン87が固定されている。
そして、まず、アーム81.82をステアリングホイー
ル3に係止した後、アーム81.82を回転させて可動
ピン83.84をホイールステ一部3aに係止し、それ
により、2つの可動ピン83.84および1つの固定ピ
ン87によって、ΔIIJ定器80がステアリングホイ
ール3に取付けられる(第16B図参照)。
測定器80には、角度センサ88が取付けられており、
角度センサ88によってステアリングホイール3の角度
が求められる。この角度センサ88は、直線変位用の磁
気抵抗素子を用い、マグネットと振子との組合わせで、
鉛直からの傾斜角を無接触に電圧に変換する検出器であ
り、この角度センサ88によりステアリングホイール3
の水平位置とのずれを検出するとともにこのずれを修正
してステアリングホイール3を水平に向ける。
以上のようにして、ステアリングホイール3の水平調整
を行なってこのステアリングホイール3を水平に向けた
状態で保持し、次いで、前輪スタティックテスタ41の
後輪角度測定手段BOをテスタ移動手段70により前輪
1a、 lbの方に移動させ、測定板61を前輪1a、
 lbの外側面に当接させる。上記のようにステアリン
グホイール3が水平に向いた状態では前輪1a、lbの
転舵角は零であるべきなので、この状態で測定板61の
傾斜を変位測定器により測定する。この測定値を受けた
比較検査手段100においては、まず後輪2a、2bの
直進方向(センタライン)を割り出し、この後輪2a、
2bの直進方向に基づいて前輪1a、 lbが直進方向
を向いているか検査し、さらに、この前輪の直進方向に
対してトーイン角が所定のトーイン角に合っているか検
査し、これらの検査結果に基づいて前輪の方向の調整を
行なうとともに、前輪1a、Lbのトーイン角の調整を
行なう。以上のようにして、前輪および後輪のトーイン
調整を行なった後、前輪転舵手段4と後輪転舵手段lO
とを連結手段6により連結すれば、前輪および後輪のト
ーイン調整を含む車両の組立が完了する。
なお、上記後輪2a、2bの直進方向の割り出しは、例
えば第18図に示す様に、上記後輪角度測定手段160
において測定板161を左右の後輪2a、 2bの外側
面に当接させた状態で各プローブ184aの移動量を測
定し、それによって前側プローブ164aと測定板16
1との接触点200.202の中間点204を求め、同
様にして後側プローブ164aと測定板161との接触
点208.208の中間点210を求め二前後の中間点
204.210を結ぶ線を後輪2a、2bの直進方向つ
まりセンタラインとして割り出せば良い。
また、上記連結手段6は、連結すべき回転伝達シャフト
5a、5bがそれぞれどの様な回転位置にあってもその
ままの状態で連結可能なものであり、例えば連結手段6
であるユニバーサルジヨイントは少なくとも一方の回転
伝達シャフト5aもしくは5bと回転可能に嵌合すると
共にその回転をネジ止め等によって阻止し得る構成とな
っているものである。
なお、例えば後輪転舵装置IOを組み立てる場合に後輪
2a、2bの転舵角が零になるように上記の如き方法で
予め整合調整した上で最終組立を行ない、かつその後輪
2a、2bの転舵角状態が変化しないように、第19図
に示す如く、ロックネジ212で後輪転舵装置側の回転
伝達シャフト5bの回転を阻止するようになっている場
合には、そのままの状態で後輪転舵角が零になるよう整
合調整されているとして扱えば良い。
第20図は上記第1実施例における組立方法の流れを示
すフローチャートである。
以上は車両のセンタラインを割り出さないで車両の組立
を行なう場合の実施例であったが、この実施例において
は検査装置40のセンタラインに対してしかトーイン調
整等ができないので、調整後の各車両間における調整の
バラツキが生じる。このバラツキを回避するためには、
車両のセンタラインを求め、それに対してトーイン調整
等を行なえば良い。
次に、車両のセンタラインを求め、それに基づいてトー
イン調整等を行なう第2実施例について説明する。
この場合は、まず上記第1実施例の場合と同様の方法で
車両を検査装置40上に搬送し、前輪1a、1bおよび
後輪2a、2bをそれぞれ前輪および後輪スタティック
テスタ41,45上に載置せしめ、次いでリフタ48.
49により車体のサイドシル部を持ち上げ、テーブル5
3.153をフルフロート状態にすると共に両転舵手段
4,10の連結を解除した状態にしておく。
この状態から、前記第1実施例と同様の方法で両転舵手
段4,10の整合調整を行なう。この整合調整は前後ど
ちらを先に行なっても良いしあるいは並行して行なって
も良い。
この整合調整後、前記第1実施例と同様の方法で連結手
段6によって回転伝達シャツ)5a、5bを連結するこ
とによりこの回転伝達シャフト5a、5bを介して両転
舵手段4,10の連結を行なう。
しかる後、前輪1a、1bおよび後輪2a、2bのトー
イン調整を次の様にして行なう。
まず、前輪および後輪角度測定手段80.160をテス
タ移動手段70.170により前輪1a、 lbおよび
後輪2a、2bの方に移動させ、測定板et、tetを
前輪1a、 1bおよび後輪2a、2bの外側面に当接
させる。
この状態から、第21図に示す様に、前輪1a、 lb
の中心位置214.216を前後のプローブ64aの位
置から求めると共にその両中心位置214.216のセ
ンタ218を求め、後輪2a、2bの中心位置220,
222を前後のプローブ164aの位置から求めると共
にその両中心位置220.222のセンタ224を求め
、これらの前後のセンタ218.224を結ぶ線を車両
のセンタライン226として求める。さらに、この車両
のセンタライン22Bと検査装置40の比較検査手段1
00内に予め入力されている該装置40のセンタライン
228(第5図参照)との傾きθを求めておく。上記算
出は各プローブ64a、 1fi4aの位置信号をライ
ン100a〜100dを介して受ける上記比較検査手段
100において行なわれる。
そして、上記θを求めた後、この比較検査手段100に
おいて上記各プローブ64a、 164aの位置信号か
ら上記θを用いて車両のセンタライン226を基準とす
る前輪1a、 Lbおよび後輪2a、2bのトーイン角
を算出すると共にこの算出トーイン角が予め設定された
トーイン角にあっているか否かを比較検査し、合ってい
ない場合にはこの検査結果に基づいて前輪1a、Lbお
よび後輪2a、2bのトーイン角の調整を行なう。この
トーイン調整も前後どちらを先に行なっても良いしある
いは並行して行なっても良い。
第22図は上記第2実施例における組立方法の流れを示
すフローチャートである。
次に、電気信号等の非機械的信号を介して前輪転舵角情
報を伝達する前輪転舵角情報伝達手段により前輪転舵手
段と後輪転舵手段とを連結して成る4輪操舵装置を備え
た車両を対象とする第3実施例について説明する。
第23図はかかる車両の一例を示す平面概念図であり、
第2図に示す車両と同一の構成要素には同一の番号を付
してその説明は省略する。
図示の車両においては、前輪転舵手段4は前輪la、 
lbの転舵角を検出する転舵角センサ30口を備えて成
り、該転舵角センサ300は前輪転舵角情報を電気信号
として出力する、さらに具体的には前輪転舵角に対応し
た電圧を出力する。また、後輪転舵手段10はコントロ
ーラ302を備えて成り、該コントローラ302は上記
転舵角センサ300の出力と共に車速センサ34の出力
が入力せしめられ、それらに基づいて後輪2a、2bを
適宜転舵させる。そして、上記両転舵手段4,10は上
記転舵角センサ300からの出力、即ち前輪転舵角情報
である電気信号を上記コントローラ302に伝達する前
輪転舵角情報伝達手段であるケーブル5によって連結さ
れている。
上記コントローラ302による後輪2a、2bの転舵は
次の様にして行なわれる。即ち、コントローラ302に
は転舵角センサ300から前輪転舵角に応じた電圧から
成る電気信号と車速センサ34から車速に応じた電圧か
ら成る電気信号とが入力され、それらの電圧に基づいて
予め入力されている電圧−前輪転舵角関係および電圧−
車速関係から前輪転舵角と車速とを求める。また、コン
トローラ302には予め車速に応じて変化する関数とし
ての転舵角特性が入力されており、従って該コントロー
ラ302は上記車速に応じた転舵角特性を求め、その転
舵角特性と上記前輪転舵角とから後輪2a、2bの転舵
角を算出し、後輪2a、2bをその転舵角だけ転舵させ
るべくステッピングモータから成るアクチュエータ30
4に駆動制御信号を出力する。アクチュエータ304は
、該駆動制御信号に基づいて所定方向に所定量回転し、
この回転は傘歯車308,308を介してピニオン軸3
10に伝達され、該ピニオン軸310のピニオン部31
2は後輪転舵ロッド15に形成されたラック部314に
歯合しており、従ってピニオン軸310の回転によって
後輪転舵ロッド15が車幅方向に移動して後輪2a、2
bが転舵される。また、この後輪2a、 2bの転舵に
あたっては、ビニオン軸310部分にコントロールバル
ブ316が設けられており、このコントロールバルブ3
16はピニオン軸310の回転に応じて油圧ポンプ36
から適宜オイルを油圧アクチュエータの油圧室13a、
 13bに供給すると共に該油圧室13a、 13bか
らオイルをリザーバタンク35に排出せしめ、この油圧
アクチュエータの油圧力によって上記後輪転舵をアシス
トするように構成されている。
第24図は上記転舵角センサ300の一例を示す回路図
であり、このセンサ300は図示の如く摺動端子320
を有し、この端子320は前輪転舵ロッド4aに固設さ
れて該ロッド4aと共に抵抗322上を摺動し、その摺
動によって電圧検出器324により検出される電圧が変
化し、その変化する電圧を電圧調整手段326を介して
ケーブル5に出力するものである。
上記の如き車両の組立方法の実施例(第3実施例)を次
に説明する。
まず、第2図に示す車両の組立方法の実施例であって車
両のセンタラインを求めて行なう第2実施例の場合と同
様にして車両を検査装置40上に載置せしめておく。
次に、前輪転舵角情報伝達手段であるケーブル5による
両転舵手段4,10の連結を解除した、例え°ばケーブ
ル5のコントローラ302への接続を断った状態で、両
転舵手段4,1oの整合調整を行なう。
この場合の整合調整は、前輪転舵手段4の転舵角センサ
300から出力される電気信号における電圧と前輪転舵
角との関係と後輪転舵手段1oのコントローラ302に
予め入力設定された電圧と前輪転舵角との関係とが一致
するように調整する。
即ち、例えばコントローラ302に予め入力設定されて
いた電圧−前輪転舵角関係が例えば第25図に示す様に
転舵角界で電圧3vとなるものであり、かつ転舵角セン
サ300から出力される電気信号における電圧−前輪転
舵角関係が第26図に示す如く転舵角界で2.5vとな
るものである場合に、これらの関係をそのままにしてお
いて上記ケーブル5をコントローラ302に接続すると
、コントローラ302は前輪転舵角を誤まって認識し、
その結果前後輪の転舵角関係は所定の転舵角特性からず
れたものとなってしまう。
従って、この場合には上記両関係を一致させるべく整合
調整する必要があり、そのためには例えばコントローラ
302に人力されている関係を転舵角界のとき2.5v
となるように調整するか、転舵角センサ300の電圧調
整手段326により該センサ300から出力される信号
を転舵角界のとき電圧3Vとなるように調整するか、あ
るいは上記両関係を予め決められた所定の関係になるよ
うそれぞれ調整すれば良い。
上記の如くして両転舵手段4,10の調整が終了したら
、上記ケーブル5をコントローラ302に接続して該両
転舵手段4,10の連結を行なう。
しかる後、上記検査装置40上において前輪1a、 1
bおよび後輪2a、2bのトーイン調整を行なう。この
トーイン調整は例えば上記第2実施例の場合と同様の方
法で車両のセンタラインを求めてそのセンタラインを基
準にして行なえば良い。
なお、上記第2実施例においては両転舵手段4゜10の
整合調整によって前輪La、 lbおよび後輪2a、2
bの転舵角が零になっているので上記トーイン調整を容
易に行なうことができるが、上記第3実施例においては
両転舵手段4,10の整合調整後でも前輪1a、 lb
および後輪2a、2bの転舵角は必ずしも零になってお
らず、従ってそのままの状態でトーイン調整するのは面
倒である。そこで、第3実施例の場合には、前輪1a、
 Lbおよび後輪2a、2bの転舵角を零にしておいて
トーイン調整するのが望ましく、そのためには例えば前
輪側については第1実施例の場合と同様の方法でステア
リングホイール3の水平調整を行なえば良く、後輪側に
ついては、例えばコントローラ302に入力されている
転舵角特性が車速30KJn/Hのときには後輪転舵角
が零になるものである場合には信号送出手段105から
30KIn/Hの模擬車速信号を該コントローラ302
に入力せしめる方法を採用しても良く、上記転舵角特性
が前輪転舵角界のとき後輪転舵角も零になるものである
場合には信号送出手段105から前輪転舵角界の模擬転
舵角信号をコントローラ302に入力せしめる方法を採
用しても良く、油圧アクチュエータの両油圧室13a、
13bの油圧を無くして中立復帰バネ14a、14bに
より転舵角を零にする方法を採用しても良く、また前述
の如く後輪転舵装置10を組み立てる場合に後輪2a、
2bの転舵角が零になるように調整した上で最終組立て
を行ない、かつその後輪2a、2bの転舵角状態が変化
しないように第23図に示すロックネジ212でピニオ
ン軸310の回転を阻止するようになっている場合には
、そのままの状態で後輪転舵角が零であるとして扱えば
良い。
このトーイン調整のための前輪1a、 Lbおよび後輪
2a、2bの転舵角を零にする調整および上記車両のセ
ンタラインの割り出しは、上記両転舵手段4゜10の整
合調整の前に行なっても良い。
なお、上記第3実施例では第2実施例と同様に車両のセ
ンタラインを割り出してトーイン調整を行なったが、非
機械的信号を介して前輪転舵角情報が伝達される第23
図に示す如き車両の場合も、第1実施例と同様にして車
両のセンタラインを割り出さないでトーイン調整を行な
うことも可能である。
ところで、機械的前輪転舵角情報伝達手段によって連結
されている4輪操舵装置を対象とする第1、第2実施例
の場合の整合調整は、前輪転舵手段4と後輪転舵手段■
0との整合調整であって、例えば後輪転舵角を零とする
場合の後輪転舵手段10の整合調整とは、単に後輪転舵
角が零であるlどけでなく前輪転舵角が入力される回転
伝達シャフト5bから後輪2a、2bまでの系全体もそ
の転舵角界に対応する正規の状態になっていることが必
要であり、この意味からすると第2図の4輪操舵装置に
おいては後輪転舵ロッド15を中立位置にして後輪転舵
角を零にするのみでなく転舵比可変機構20も後輪転舵
角窓に対応した正規の状態にすることが必要であるが、
該ロッド15と機構20の動きはコントロールバルブ3
8部分で遮断されているので、これらの双方を調整する
意味で例えば上記した方法により調整する必要があり、
例えば単に中立復帰バネ14a、14bを利用して後輪
転舵ロッド15のみを中立位置にしてもそれだけでは整
合調整をしたことにはならない。
しかるに、本発明に係る方法は例えば上記の如き油圧ア
クチュエータによる油圧アシスト機構を採用せず、従っ
て上記の如きコントロールバルブ38もなく、後輪転舵
手段における前輪転舵角情報入力部から後輪までの系が
機械的に連結されている場合にも適用可能であり、その
場合には後輪転舵ロッドを中立位置にするだけで上記系
全体が後輪転舵角窓に対応する正規の状態となるので、
例えばその様な4輪操舵装置に中立復帰バネが設けられ
ているときには、そのバネにより後輪転舵ロッドを中立
位置にするだけで後輪転舵角を零にする整合調整を行な
うことができる。
なお、上記トーイン調整において後輪転舵角を零にする
場合の転舵角界とは、トーイン調整は車輪のみの問題で
あるので単純に後輪転舵ロッドが中立位置に位置してい
さえすれば良く、従って上記整合調整における転舵角界
とは内容が異なる。
また、上記第1.第2実施例においては両転舵手段4,
10の整合調整を転舵角界の点で行なっているが、所定
の転舵角特性上の他の点で行なっても良い。ただし、第
1.第2実施例における後輪操舵装置は車速によって転
舵角特性が異なるので、その所定の転舵角特性が得られ
る様に、コントローラ33に模擬車速信号を入力させて
おき、しかる後後輪転舵手段10をその所定の転舵角特
性上の上記能の点の後輪転舵角となるように調整すれば
良い。なお、上記第1.第2実施例の場合には全ての転
舵角特性が前輪転舵角情報 合調整時の転舵比特性がどうなっているかを考慮する必
要はない。また、上記第3実施例の整合調整も例えば前
輪転舵角が零以外の所定角度の時の電圧を一致させるよ
うにして行なっても良く、また場合によっては複数の角
度の時の電圧をそれぞれ一致させるようにして行なって
も良い。
さらに、上記各実施例ではいずれもトーイン調整を行な
っているが、このトーイン調整は必要に応じて行なえば
良いものであり、かつ行なう場合には、例えば第2,3
実施例の様に車両のセンタラインを求めてそれを基準に
する方法を採用すれば、そのトーイン調整は第2.3実
施例において両転舵手段4,10の連結後に限らず連結
前に行なうことも可能であり、結局トーイン調整は整合
調整および連結というステップに対して独立して何時の
時点で行なっても良い。勿論、その場合におけるトーイ
ン調整は前後どちらを先に行なっても良いし並行して行
なっても良い。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の方法によれば、前輪転舵
手段と後輪転舵手段とを互いに整合のとれた状態で連結
して車両を組立てるので、連結後における前後輪が所定
の転舵角特性に従って正しく転舵される車両を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は前輪転舵角情報を機械的に伝達する前輪転舵角
情報伝達手段を備えた4輪操舵装置を模式的に示す平面
図、 第2図は上記4輪操舵装置の平面概略図、第3図は転舵
比可変機構を示す斜視概略図、第4図は車速と転舵角と
の関係を示すグラフ、第5図は検査装置を示す平面図、 第6図および第7図は前輪スタティックテスタの正面図
および平面図、 第8図および第9図は前輪用のターンテーブルを示す正
面断面図および側面図、 第8A図は上記ターンテーブルを矢印■−■に沿って示
す断面図、 第10図から第12図は前輪角度測定手段およびテスタ
移動手段を示す正面図、平面図および側面図、第13図
は後輪用のターンテーブルを示す正面図、第14図は前
輪ガイドを示す平面図、 第15図はりフタを示す断面図、 第16A図はステアリングホイールの水平調整を行なう
ための測定器を示す正面図、 第16B図は上記測定器をステアリングホイールに取付
けた時の可動ピン、固定ピンとステアリングホイールと
の関係を示す正面図、 第17図は後輪転舵ロッドの移動量と回転伝達シャフト
の回転角度との関係を示す図、 第18図は後輪のセンタラインを求める方法を説明する
ための平面概略図、 第19図は後輪転舵手段における回転伝達シャフトロッ
クネジ装着部分を示す図、 第20図は本発明に係る組立方法の一実施例の流れを示
すフローチャート、 第21図は車両のセンタラインを求める方法を説明する
ための平面概念図、 第22図は本発明に係る組立方法の他の実施例の流れを
示すフローチャート、 第23図は前輪転舵角情報を電気信号を介して伝達する
前輪転舵角情報伝達手段を備えた4輪操舵装置の平面概
略図、 第24図は転舵角センサの一例を示す回路図、第25図
は前輪転舵手段における電圧と前輪転舵角との関係の一
例を示す図、 第26図は後輪転舵手段における電圧と前輪転舵角との
関係の一例を示す図である。 la、 lb・・・前  輪  2a、2b・・・後 
 輪4・・・前輪転舵手段 5.5a、5b・・・前輪転舵角情報伝達手段10・・
・後輪転舵手段 一 第1図 第4図 第′9 μm ψ       ロ V 3 ψ 第12図 第14図 92CソzD 第15[l −゛ニー′。Ia    /48 第16A図 8目−゛・87 第168図 ’87 第17図 第旧図    第19図 第20図 第21倍1 第22図 第24図 a 第25図    第26図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)前輪を転舵する前輪転舵手段と、前輪転舵角情報
    を機械的に伝達する前輪転舵角情報伝達手段によって上
    記前輪転舵手段と連結されると共に上記前輪転舵角情報
    伝達手段によって入力された前輪転舵角情報に基づいて
    予め設定された所定の転舵角特性の下に後輪を転舵する
    後輪転舵手段とを備えて成る4輪操舵装置を有する車両
    の組立方法であって、 上記前輪転舵手段と後輪転舵手段とを、前輪の転舵角と
    後輪の転舵角とが上記予め設定された所定の転舵角特性
    上の一点に位置する関係となるように整合調整し、 その後上記前輪転舵手段と後輪転舵手段とを上記前輪転
    舵角情報伝達手段により連結することを特徴とする車両
    の組立方法。
  2. (2)前輪を転舵する前輪転舵手段と、前輪転舵角情報
    を電気信号等の非機械的信号を介して伝達する前輪転舵
    角情報伝達手段によって上記前輪転舵手段と連結される
    と共に上記前輪転舵角情報伝達手段によって入力された
    前輪転舵角情報に基づいて予め設定された所定の転舵角
    特性の下に後輪を転舵する後輪転舵手段とを備えて成る
    4輪操舵装置を有する車両の組立方法であって、 上記前輪転舵手段と上記後輪転舵手段とを、上記前輪転
    舵手段における該前輪転舵手段から出力される上記非機
    械的信号の信号量と前輪転舵角との関係を上記後輪転舵
    手段に入力設定された上記非機械的信号の信号量と前輪
    転舵角との関係とが一致するように整合調整し、 その後上記前輪転舵手段と後輪転舵手段とを上記前輪転
    舵角情報伝達手段により連結することを特徴とする車両
    の組立方法。
  3. (3)上記前輪転舵手段の整合調整後前輪のトーイン調
    整を行なうと共に上記後輪転舵手段の整合調整後後輪の
    トーイン調整を行ない、その後上記前輪転舵手段と後輪
    転舵手段との連結を行なうことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の車両の組立方法。
  4. (4)前記前輪転舵手段と後輪転舵手段とを連結した後
    、前輪と後輪のトーイン調整を行なうことを特徴とする
    請求項1または2記載の車両の組立方法。
JP63-37006A 1987-02-20 1988-02-19 車両の組立方法 Pending JPH011668A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE8888102424T DE3871405D1 (de) 1987-02-20 1988-02-19 Vierradlenkung fuer ein fahrzeug und verfahren zu deren einbau.
EP88102424A EP0280207B1 (en) 1987-02-20 1988-02-19 Four-wheel steering for vehicle and method of incorporating same
CA000559338A CA1288053C (en) 1987-02-20 1988-02-19 Method of incorporating four-wheel steering system in vehicle and four-wheel steering system
JP63-37006A JPH011668A (ja) 1987-02-23 1988-02-19 車両の組立方法
US07/158,921 US4854410A (en) 1987-02-20 1988-02-22 Method of incorporating four-wheel steering system in vehicle and four-wheel steering system

Applications Claiming Priority (3)

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JP62-39769 1987-02-23
JP3976987 1987-02-23
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Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS641668A JPS641668A (en) 1989-01-06
JPH011668A true JPH011668A (ja) 1989-01-06

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