JPH0116376Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小形モータのブラシ装置の改良に関す
るものである。

従来小形モータに用いられ帯状ばね板にブラシ
を取付けてなるブラシ装置は第１図、第２図に示
すごとくである。すなわち第１図の場合には帯状
ばね板１に角形の孔部１ａを形成し、該孔部１ａ
からブラシ本体２の頭部を突出し導電性接着剤３
を用い固定したものである。なお図示は省略した
が孔部１ａはブラシ本体２の頭部を挟持する切起
こし片を設けたものもある。第２図の場合には帯
状ばね板４の長手方向の両辺を下方内側に折曲げ
て折曲片部４ａ，４ａを形成し、この折曲片部４
ａ，４ａをブラシ本体５の上方に設けられた側面
溝部５ａ，５ａに押圧係合すると共に、帯状ばね
板４の中央部に切り込みを入れて下方に折り曲げ
た切り起し片４ｃ及び先端を下方に折り曲げてス
トツパー４ｂを形成し、４ｂ及び４ｃでブラシ本
体５の前後を挟持したものである。尚４ｄは切り
起し片４ｃの形成によつて生じた孔である。

しかしながら第１図に示す構造の場合には帯状
ばね板の加工やブラシ本体の接着に多くの工数を
必要とし、また第２図の場合には両折曲片部の押
圧力によりブラシ本体を損傷する欠点があり好ま
しくなかつた。

本考案の目的に上記欠点のない小形モータのブ
ラシ装置を提供することにある。

本考案は、帯状ばね板の長手方向側縁の途中に
下方に向う有孔の側辺部を垂設するとともに、上
記帯状ばね板の先端部を下方内向きに折曲げて上
記側辺部の内側となる折曲部を形成し、該折曲部
にブラシ本体の上面を押し付け、ブラシ本体上方
の側面に設けた孔部及び上記側辺部に設けた孔部
にピンを挿入し、該ピンにより帯状ばね板とブラ
シ本体とを固定してなる小形モーターのブラシ装
置に関する。

本考案における側辺部は通常帯状ばね板の長手
方向の一方の側縁に設けられるが場合によつては
両方の側縁に設けてもよい。さらに側辺部は帯状
ばね板を屈曲して形成してもよいし、別体品を帯
状ばね板に固定してもよい。

次に図面により本考案を説明する。

第３図は本考案の一実施例になるブラシ装置で
あり、リン青銅の帯状ばね板６は第４図に示すよ
うに長手方向側縁の途中において下方に向かい垂
設する側辺部６ａ、および先端部を下方内向きに
折曲げ側辺部６ａの内側となる折曲部６ｂから構
成される。９は側辺部６ａに設けられた孔部であ
る。第５図は本実施例に用いられるブラシ本体７
で７ａは、ブラシ本体７の上方側面における所定
高さの位置に設けた孔部である。

そして第３図に示すように、ブラシ本体７の上
面を帯状ばね板６の折曲部６ｂに押し付け、孔部
７ａ及び孔部９にピン８を挿入し、ピン８により
帯状ばね板６とブラシ本体７とを固定してブラシ
装置とする。

本実施例において例えばブラシ本体７の孔部７
ａの高さ寸法を変えることにより第６図、第７図
に示すようにブラシ本体と整流子１０との取付角
度を簡単に変えることができる。

このように本考案によると帯状ばね板に簡単か
つ確実にブラシ本体を固定することができるとと
もに、取付角度を変えることができるため、整流
子面に良好な状態でブラシを押圧することがで
き、整流特性の安定なブラシ装置を安価に提供し
うるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のブラシ装置でａは一部切欠平面
図、ｂはａのＡ−Ａ断面図、第２図は従来の他の
ブラシ装置でｃは一部切欠平面図、ｄはｃのＢ−
Ｂ断面図、ｅはｃのＣ−Ｃ断面図、第３図は本考
案の一実施例になるブラシ装置の側面図、第４図
は帯状ばね板の側面図、第５図はブラシ本体の側
面図、第６図及び第７図は本考案になるブラシ装
置と整流子との接触状態を示す説明図である。 符号の説明、１……帯状ばね板、１ａ……孔
部、２……ブラシ本体、３……導電性接着剤、４
……帯状ばね板、４ａ……折曲片部、５……ブラ
シ本体、５ａ……側面溝部、６……帯状ばね板、
６ａ……側辺部、６ｂ……折曲部、７……ブラシ
本体、７ａ……孔部、８……ピン、９……孔部、
１０……整流子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯状ばね板の長手方向側縁の途中に下方に向う
   有孔の側辺部を垂設するとともに、上記帯状ばね
   板の先端部を下方内向きに折曲げて上記側辺部の
   内側となる折曲部を形成し、該折曲部にブラシ本
   体の上面を押し付け、ブラシ本体の上方側面に設
   けた孔部及び上記側辺部に設けた孔部にピンを挿
   入し、該ピンにより帯状ばね板とブラシ本体とを
   固定してなる小形モーターのブラシ装置。