JPH0113554Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は精穀機の精穀排出口に設けた加圧蓋の圧
力調整装置に関するものである。

「従来の技術」 従来精穀機の加圧蓋の圧力調整は作業者による
手動の操作で行つているが、希望する圧力量に達
するまでにその調整量の過不足状態が時間的にあ
つてその変動に対する時間的対応が難かしく併せ
て手動操作の手間が掛つている。又精穀機の加圧
蓋の圧力調整方法は加圧蓋の中央からアームを上
げて支点を設け、その支点より前記アームに直角
方向に重錘を掛けるアームを延した分銅方式とが
あるが（特開昭59−39350号公報）、この方式によ
る加圧蓋は支点を中心とした動きである為に穀類
は排出口の開口面において不均等圧力で排出され
るから精穀室内部迄その不均等圧力が作用し穀類
の均等仕上りが難かしい。そのため精穀排出口の
開口面と直交する案内ガイドに沿つて摺動する摺
動板に加圧蓋を設けたものが開発されたが摺動板
を手動操作しかつストツパー等によつて位置が決
められたため加圧蓋による圧力量調整が排出精穀
に対応させ難くかつ微調整ができないという問題
があつた。

「考案が解決しようとする問題点」 本案は精穀排出口の開口面において不均等圧排
出を防止しかつ排出圧の時間的変動に対応させる
と共に排出圧を排出精穀量又は程度等に無段階に
調整しかつ微調整可能な加圧蓋装置を得ることを
目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本案は精穀排出口に対向する加圧蓋を機枠に設
けてなる精穀機において、上記排出口の開口面と
直交する正逆回動螺杆を設け、該螺杆に螺合する
雌螺子に案内ガイドに沿つて摺動調節可能な摺動
子を設け、同摺動子に発条を介して加圧蓋を配設
し、同加圧蓋の加圧面を上記開口面と平行に支持
しかつ上記摺動子の摺動方向駆動装置が上記螺杆
の正逆回転制御モーターである精穀機の加圧蓋装
置によつて構成される。

「作用」 従つて精穀機排出口の開口面と平行な加圧面を
有する加圧蓋は開口面と直交する案内ガイドに沿
つて上記駆動装置によつて摺動方向位置（開口面
と加圧面との間隔）を所要位置に無段階にかつ微
量調節することができる。そして排出穀類は開口
面において加圧面によつて均等圧に排出されると
共に排出圧力の時間的変動を上記発条によつて吸
収対応することができるものである。又摺動方向
駆動装置によつて人力を要することなく迅速に加
圧面の位置の調整を行うことができる。

「実施例」 機枠１に精穀排出口２が設けられこれに対向し
て加圧蓋３を設けてなる精穀機において、上記排
出口２の開口面２′と直交する螺杆４をその中心
軸線の回りに回動自在に設け、同螺杆４に螺合す
る雌螺子５に回動方向に固定した摺動子６を設
け、その位置を機枠１に設けた案内ガイド７に沿
つて摺動調節可能に形成するものである。この摺
動子６には上記ガイド７と平行方向の案内ピン８
を上記排出口２に向つて突設し、加圧蓋３の背面
に設けた発条受金具９の中心部に穿設した案内孔
１０に上記案内ピン８を摺動自在に嵌合し同金具
９と摺動子６との間にコイル発条１１を介在させ
る。又同加圧蓋３の背面には案内筒１２を設け、
同筒１２に上記案内ガイド７を摺動自在に嵌合
し、その状態において加圧蓋３の加圧面３′を上
記開口面２′と平行に支持するものである。上記
螺杆４の一端は機枠１に軸受１３で支持し他端は
機枠１に設けた正逆回転制御モーター１４の出力
軸１５に接続して摺動子６の摺動方向駆動装置１
６を形成すると良い。尚図中１７で示すものは加
圧蓋３と発条受金具９及び案内筒１２との間に介
設した白度センサーケース、１８は精穀筒、１９
は精穀ロール、２０は送り螺旋、２１は原料ホツ
パーである。

従つて上記制御モーター１４を回動して摺動子
６を案内ガイド７に沿つて摺動させ排出口２の開
口面２′と加圧蓋３の加圧面３′との間隔ｔを発条
１１を介して希望間隔に調節し、上記排出口２か
ら希望圧力で排出させると圧力に過不足を経時的
に発生するが、その圧力に対応して発条１１が動
作し同圧力に対応して加圧蓋３が前後に移動しそ
れに伴つて間隔ｔも拡縮するため上記圧力変動は
吸収されて一定圧に排出される。又加圧蓋３の加
圧面３′と排出口２の開口面２′とは常時平行に保
持され開口面２′において排出精穀は均等圧に保
持される。

「効果」 本案は上述のように構成したので排出口２から
の精穀排出が開口面２′において均等圧に排出さ
れ、かつ希望排出圧力の経時的加不足変動をなら
して速やかに一定圧力に戻し精穀精度を向上し得
るばかりでなく、一定圧力の調整を無段階にかつ
微量に行い得て排出精穀量又は精穀程度等に容易
に対応させ得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の精穀機の加圧蓋装置を示す側面
図、第２図は同装置を備えた精穀機の側面図であ
る。 ２……精穀排出口、３……加圧蓋、１……機
枠、２′……開口面、７……案内ガイド、６……
摺動子、１１……発条、３′……加圧面、１６…
…摺動方向駆動装置、４……正逆回動螺杆、５…
…雌螺子、１４……正逆回転制御モーター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 精穀排出口に対向する加圧蓋を機枠に設けてな
   る精穀機において、上記排出口の開口面と直交す
   る正逆回動螺杆を設け、該螺杆に螺合する雌螺子
   に案内ガイドに沿つて摺動調節可能な摺動子を設
   け、同摺動子に発条を介して加圧蓋を配設し、同
   加圧蓋の加圧面を上記開口面と平行に支持しかつ
   上記摺動子の摺動方向駆動装置が上記螺杆の正逆
   回転制御モーターである精穀機の加圧蓋装置。