JPH01111711A - タルクの処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、アスベストを含有するタルクからアタルクか
らアスベストのみならず、ドロマイト、マグネサイト、
クロライドなどの不純物を除去するタルクの精製方法に
関する。

（従来の技術） タルクは天然含水ケイ酸マグネシウム鉱物で、この天然
鉱物はアスベスト、ドロマイト、マグネサイト、クロラ
イド等の不純物を含有しており、近年アスベストの発ガ
ン性が、今日的問題となって来ている。

タルクは、医薬品、化粧品、塗料、製紙、プラスチック
その他広範に使用されているが、特に医薬品、化粧品は
その性格上身体に直接使用するため、これに使用するタ
ルクは特にアスベストの混在を避けることが必要である
。

（発明が解決しようとする問題点） タルクの用途の大部分は粉末として使用されるため、こ
の中に混在するアスベストを優先的に除去する事は非常
に困難で、実際上不可能である。

またタルクとアスベストは共に化学的に安定な鉱物で、
通常の酸、アルカリ処理で分離することは困難である。

塩酸、硫酸、硝酸の鉱酸処理で、両者の微量の成分溶出
はあるが結晶自体が崩壊せず、タルクからアスベストを
分離することは現実的にできなかった。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは、種々の実験を重ねた結果、アスベスト含
有タルク粉末を７０°〜２５０℃の加温下で、リン酸ま
たはリン酸化合物（以下リン酸系薬剤という）で処理し
、タルクとアスベストとの溶解度差を利用することによ
り、タルク中のアスベストを除去することが可能である
ことを見出すに至った。

リン酸系薬剤としては、リン酸；ピロリン酸などの縮合
リン酸；リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン
酸カルシウムなどのオルトリン酸塩；トリポリリン酸ナ
トリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウムなどの縮合リン酸塩が使用される。

タルク粉末の処理温度としては、約７０℃〜２５０℃が
好ましい、７０℃より低い温度では反応速度が低下し好
ましくなく、他方２５０℃より高い温度にしても特に幼
果の向上が見られない。

リン酸系薬剤の処理により、タルク粉末中のアスベスト
鉱物中の鉄、アルミニウム、マグネシウム等とリン酸系
薬剤が反応し、塩酸では溶解不能な結晶結合を崩壊させ
て可溶性とし、タルクとの分離除去が可能となるものと
考えられる。また、タルク中に含まれるドロマイト等の
不純物も同様同様の作用はタルクにも働くが、タルクは
その結晶構造上多層であり、リン酸系薬剤によりその表
面層は反応し、溶解するが多層のため内部はタルクとし
ての結晶構造を残しており、タルクの本質は変化しない
ものと考えられる。タルクはこの多層構造のため、アス
ベスト、その他の不純物に比べて溶解速度が遅く、この
溶解速度の差を利用して、タルクからアスベスト、その
他不純物が除去される。さらに、このタルクの多層表面
が反応を受けることにより、本来疎水性であるタルクを
親水性に改質する事ができる。

アスベスト（例えば、トレモライト、クリソタイル）と
タルクとのリン酸系薬剤による溶解度差の試験例を次に
示す。

１５０℃に保持した３つのピロリン酸（市販〉１５ｃｃ
に下記の試料のそれぞれ０．１ｇを投入し、撹拌を行う
、試料投入より、溶液中に試料が完全に溶解し、透明と
なった時点を終点とし、要した時間をもって溶解速度と
する。

１肌友−−血脈１支」］− トレモライト　　　　　　　１６５ クリソタイル　　　　　　１４９ タルク　　　　　　　　　　１９２ ピロリン酸による溶解は上記のように速いが、リン酸に
よる溶解速度はこれらより遅く、このために操作のコン
トロールは容易となる。

次にリン酸系薬剤の濃度差によるクリソタイルの溶解速
度を示す、但し、測定条件は前記の試験例と同じである
。

臥ツ」１１皮μ狗）　　　　溶方ｊＵ１■リーこのリン
酸系薬剤による反応は、薬剤の種類、濃度、加温温度に
より差異があるが、その対象タルクの種類、その他要件
により、適宜に最適条件を還訳することができる。

実施例 タルク粉末（トレモライト２．０％、クリソタイル１、
Ｏｚ金含有試料２００ｇに、８５％リン酸１，６００ｃ
ｃし を加え、撹拌しながら加２５２０℃まで液温を上昇させ
る。この温度で５０分間処理する。加熱停止後遠心分離
によりタルクを回収し、約１０倍量の水で洗浄を行い、
１０５℃で５時間乾燥する。

処理後のタルク中には、トレモライト０．５％、クリソ
タイル検出不能であること及び処理前後でタルクの結晶
構造が破壊されていないことが、処理前後のタルク粉末
のＸ線回折法（電圧／電流：５０Ｚ’Ｌ　１こ　（わ）
１１σノ第　１　レク〜第４　レフ９４児）。

トレモライトはＸ線回折角２θ＝　１０．５°、クリソ
タイル２θ＝１２．１’及び２４．３”にピークが認め
られる。なお、Ｘ線回折法による検出下限はトレモライ
ト０．１％、クリソタイル０．５％である。

また、処理後のタルクは、顕微鏡観察でもアスベスト繊
維は認められなかった。

さらに、処理前のタルク粉末を水に投与した場合、強制
的に撹拌しないと水中分散しないが、処理後のタルク粉
末は外力を加えないでも速やかに水中分散し、親水性に
改質されていることが認められる。

次に、処理前のタルク粉末の白色度は８９，３°であっ
たが、処理後の白色度は９２°に向上した。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は、処理前のタルク粉末のＸ線チャート
を示す。 第３図と第４図は、前記第１図と第２図に対応する処ｆ
ｉｆ＆のタルク粉末のＸ線チャートを示す。 阜２区

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）アスベストなどの不純物を含有するタルク粉末を、
   リン酸系薬剤で、７０°〜２５０℃の加温下で処理し、
   タルクとアスベストとの溶解度差により、タルク粉末か
   らアスベストなどの不純物を除去する方法。 ２）リン酸系薬剤は、リン酸、ピロリン酸、リン酸ナト
   リウム、リン酸アンモニウム、リン酸カルシウム、トリ
   ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサ
   メタリン酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択され
   る特許請求の範囲第１項に記載の方法。