JPH0110602Y2 - - Google Patents

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JPH0110602Y2
JPH0110602Y2 JP1982106672U JP10667282U JPH0110602Y2 JP H0110602 Y2 JPH0110602 Y2 JP H0110602Y2 JP 1982106672 U JP1982106672 U JP 1982106672U JP 10667282 U JP10667282 U JP 10667282U JP H0110602 Y2 JPH0110602 Y2 JP H0110602Y2
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JP
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tank
gas
liquefaction
liquefied
sample
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JP1982106672U
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JPS5912040U (ja
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電子顕微鏡で生物組織を観察する場
合に、その試料としての生物組織を急速に凍結す
る装置に関するものである。
生物組織を固定する手段として採用されている
いわゆる化学固定法では、生物組織中に存在する
各種の構成要素が特定の試薬によつて必らずしも
一様に固定されず、中には処理過程で溶出したり
組織中を移動したりするものがあり、さらには収
縮や膨潤による組織の変形も避けられないなど、
生存しているまゝの状態で組織を固定するという
観点から多くの問題を含んでいる。これに対して
近時組織を物理的に固定するいわゆる凍結固定法
が注目され、生体に近い微細組織構造の保存とい
う点で成果を挙げている。この凍結固定法で最も
問題となるのは、凍結過程での氷晶の成長及びこ
れに伴う組織の破壊や変形である。氷晶の成長は
試料の冷却速度に大きく依存し、氷晶害が生じな
い非晶凍結状態(いわゆる硝子状凍結)を得るた
めには104K/S以上という冷却速度で急速に凍
結する必要がある。
上記のような速い冷却速度を得るためには、極
く低温の物質との間で熱交換を行わせなければな
らず、その一つの手段として低温の液化ガスを使
用し、これに試料を浸漬してその保有する熱量を
当該液化ガス中に放出させ、急速凍結する方法が
採用されている。そしてこの場合における液化ガ
スとして、取扱い、大気圧中での温度などの点か
ら一般的に液体窒素が使用される。ところがこの
液体窒素は融点が大気圧中で−210℃であるのに
対して沸点が−196℃と、その間の温度が極端に
接近しており、このため試料の保有する熱量をそ
の中で放出させると、その周囲の液体が沸騰して
気泡が試料の表面に付着し、これが試料からの熱
放出を阻害して冷却速度を著しく低下させる。そ
こでこのような液体窒素の欠点を解消するため、
液体窒素中に設けた液化槽にプロパンガスを導入
して液化し、この液化プロパンに試料を浸すこと
により、液体窒素と直接接触させず、間接的に熱
交換を行う方法が提案されている。液化プロパン
は−188℃(融点)から−42℃(沸点)までとい
う幅広い温度域において安定した液相を呈するた
め、液体窒素のような沸騰現象を起こさず、試料
の比較的深い部分まで良好な凍結層が得られる。
しかし他方においてプロパンガスは窒素ガスとは
異なり、気相及び液相で酸素と反応し易く、爆発
を起こす危険を含んでいる。従つて実際の使用に
際しては爆発を起こさないようその防止策が要求
されるところであるが、プロパンの空気中での可
燃濃度が2.2〜9.5%の範囲にあることから、防爆
手段の一つとして窒素の融点以下の融点を有し、
空気より重い不活性ガス(実際には窒素ガスが使
用される。)を液化槽に導入し、プロパンと酸素
(空気)を遮断することが実際において最も適し
ている。しかしこの方法で問題となるのは不活性
ガスの供給源とその供給操作手段に関するもので
ある。即ち、液化槽に導入する不活性ガスは、寒
剤としての液体窒素とは別に気相状態で導入しな
ければならないため、別途ガス供給用の圧力容器
を備える必要がある。従つてこの種の試料凍結を
目的とする装置を構成するにあたつては、寒剤と
しての液体窒素を収納した容器とプロパンガスを
収納した容器に加えて、空気排出用にのみ使用す
る窒素ガス収納容器をも備えなければならず、さ
らに、試料凍結という一連の作業の中で、少くと
もこれら3個以上の圧力容器から順次液体やガス
を所定の場所へ所定の量だけ送つてゆかなければ
ならない。このため装置全体は勢い大形化せざる
を得ず、またその操作も複雑かつ面倒にならざる
を得ない。
この考案は試料凍結装置を構成するにあたつて
上記のような問題点に検討を加えた結果なされた
もので、別途不活性ガス用の圧力容器を使わず、
液化槽内の空気を排除し得るようにしたものであ
る。即ち、この考案による装置は、液体窒素等の
液化不活性ガスを満たす冷却槽内に、一部液面下
において同冷却槽と通じ、かつ液面より上におい
て液化槽と通じる気化室を設け、この気化室にヒ
ータを配置し、このヒータにより加熱して気化さ
せた不活性ガスを上記液化槽へ送るようにしたも
ので、これにより上記目的を達成するものであ
る。
以下、この考案の構成を図示の一実施例に基き
詳細に説明する。
図面に示す通り、この考案による装置は液体窒
素等の液化不活性ガスaを満す冷却槽1と、この
中に配置された液化槽5及び気化室10とからな
り、さらに図示の場合は液化槽5と並んで保管槽
13が設けられている。
冷却槽1は断熱容器2とその蓋体3とからな
り、上記液化不活性ガスaを注入口4から導入し
てその中に満たす。液化槽5は下端及び周囲を完
全に仕切つた透明筒形のものからなつており、こ
の周壁が上記液化不活性ガスaによつて冷却され
る。この液化槽5には供給系配管6と排出系配管
7とが接続され、外部の容器(図示せず)からプ
ロパンガス等の可燃性ガスが上記供給系排管6を
通して液化槽5の下方から同槽5内へ供給され、
さらに同槽5内のガスが上記排出系配管7を通つ
て外部へ排出される。上記蓋体3からその上に臨
んだ液化槽5の上面には開口部8が開設してあ
り、また同槽5には接地された導体9が接続され
ている。
気化室10は液面下において冷却槽1と通じ、
液面より上で液化槽5と連通するもので、図示の
ものは冷却槽1に対して円筒体によつて仕切ら
れ、その開口した下端において冷却槽1に通じて
いると共に、閉じられた上端側において連結管1
1を介して液化槽5と通じている。この気化室1
0にはヒータ12が挿入され、これが同室10内
において液化不活性ガスaに浸漬されている。保
管槽13はやはり円筒体によつて冷却槽1と仕切
られたもので、その上端は蓋体3からその上に臨
んで開口し、その下端には網状や格子状の底板1
4が張設されている。
次にこの装置により、液化不活性ガスaとして
液体窒素を、また可燃性ガスとしてプロパンガス
を使用して試料Sを凍結する手順について説明す
ると、先ず冷却槽1に液体窒素aを満たし、ヒー
タ12に微少電流を通電する。すると気化室10
内部の液体窒素aが加熱されて除々に気化するた
め、窒素ガスが発生し、これが連結管11を通し
て液化槽5へ送られる。窒素ガスは空気中の酸素
に比べて重いので、液化槽5の底部から上方へと
溜つてゆき、これに伴い同槽5内の酸素が排出系
配管7を通して外部へ排除される。このとき液化
槽5の壁面温度は液体窒素の融点である−196℃
前後か、またはそれより稍高い温度となつている
ため液化槽5内の窒素ガスは殆ど液化されず、気
相状態で同槽5内の空間を満たし、その内部を大
気圧より稍高圧に維持する。このような操作によ
り液化槽5内が完全に窒素で満たされたならば、
バルブ15を開き、供給系配管6を通して同槽5
へプロパンガスを送る。するとこのプロパンガス
は液体窒素aの温度(−196℃以下)より高い−
188℃という融点を持つているため、液化槽5内
で液化され、同槽5内に溜つてゆく。このとき液
化された液体プロパンbの上層には上記窒素ガス
が存在し、これが空気中の酸素との接触を遮断す
るため、プロパンと酸素との液相及び気相での混
合は殆ど起こらない。
次に液体プロパンbが適当な量になつたなら
ば、バルブ15,16を閉じ、この状態で試料挿
入棒17の先端に着けた試料Sを開口部8から液
化槽5内に挿入して液体プロパンbに浸漬し、こ
れを急速凍結する。このようにして処理した試料
Sは上記挿入棒17の先端から分離させて予め液
化槽5内に置いたバケツト19に次々と投入して
ゆく。バケツト19内の試料が或る程度の数にな
つたならば、上記開口部8から挿入したバケツト
取出棒18によつてバケツト19を摘んでこれを
保管槽13へ移し、液化槽5には別な空のバケツ
ト19を置いて、以下同様にして数個の試料を処
理してゆく。
この考案によれば、液化槽5内において液化さ
せたプロパン等の可燃性ガスが、窒素ガス等の不
活性ガスによつて空気中の酸素との接触が完全に
遮断され、安全性が確保されるだけでなく、これ
が別途不活性ガス用の容器を備えることなく実現
できるので、装置を全体として小型化できる利点
がある。しかも冷却槽1に満たされた液化不活性
ガスを気化するといつても、気化する個所は気化
室10として冷却槽1と仕切られているので、冷
却槽1内にある液化不活性ガスに殆ど影響を与え
ない。また液化不活性ガスの液化槽5への供給
が、ヒータへの通電またはその停止という純粋に
電気的な操作のみによつて行え、この点でも装置
を簡素化できるなど、所期の目的を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の一実施例を示す略示縦断正面
図である。 1……冷却槽、5……液化槽、10……気化
室、11……連結管、12……ヒータ、a……液
化不活性ガス、b……液化可燃性ガス。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 冷却槽とその内部に配置した液化槽とを備
    え、冷却槽に液体窒素を満たすと共に、上記液
    化槽にプロパンガスを導入して液化し、このプ
    ロパンガス中に試料を浸漬してこれを急速凍結
    する装置において、冷却槽に対して一部液面下
    において通じ、かつ液面より上において液化槽
    の試料導入用の開口部に近い上部に通じる気化
    室を冷却槽内に設け、この気化室にヒータを配
    置し、このヒータにより加熱して気化させた窒
    素ガスを、上記液化槽の上部へ送ることを特徴
    とする試料急速凍結装置。 2 気化室が下端を開口した筒状のものによつて
    冷却槽と仕切られ、液面より上において接続し
    た連結管を介して液化槽と連通している実用新
    案登録請求の範囲第1項記載の試料急速凍結装
    置。
JP10667282U 1982-07-13 1982-07-13 試料急速凍結装置 Granted JPS5912040U (ja)

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JP10667282U JPS5912040U (ja) 1982-07-13 1982-07-13 試料急速凍結装置

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JP10667282U JPS5912040U (ja) 1982-07-13 1982-07-13 試料急速凍結装置

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Publication Number Publication Date
JPS5912040U JPS5912040U (ja) 1984-01-25
JPH0110602Y2 true JPH0110602Y2 (ja) 1989-03-27

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JP10667282U Granted JPS5912040U (ja) 1982-07-13 1982-07-13 試料急速凍結装置

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56157838A (en) * 1980-05-09 1981-12-05 Yukitaka Ajimi Living body tissue sample for electron microscope and method and apparatus for preparing the same

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6135945Y2 (ja) * 1980-10-25 1986-10-18

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56157838A (en) * 1980-05-09 1981-12-05 Yukitaka Ajimi Living body tissue sample for electron microscope and method and apparatus for preparing the same

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JPS5912040U (ja) 1984-01-25

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