JPH01104161A - 雑種細胞および雑種植物体 - Google Patents

雑種細胞および雑種植物体

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JPH01104161A
JPH01104161A JP63082633A JP8263388A JPH01104161A JP H01104161 A JPH01104161 A JP H01104161A JP 63082633 A JP63082633 A JP 63082633A JP 8263388 A JP8263388 A JP 8263388A JP H01104161 A JPH01104161 A JP H01104161A
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JP
Japan
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hybrid
cell
potato
tomato
cells
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JP63082633A
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English (en)
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Masayoshi Okamura
正愛 岡村
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 産業上の利用分野 本発明は、雑種細胞および雑種植物体に関するものであ
る。
従来の技術 植物の改良は、おもに交配すなわち性的交雑により行な
われている。しかし、性的交雑では同種間あるいはごく
狭い範囲の近縁種との間でしか雑種は得られず、導入で
きる形質も限られていた。
すなわち、種の壁が性的交雑による植物改良の障壁とな
っていた。
しかし、延部ら(Takabe et、al、 (19
71)Naturwissenschaften 58
.318−320 )により、細胞壁をもたぬ細胞であ
るプロトプラストから植物体を再生することができるこ
とが証明され、さらにプロトプラストを融合させて得た
雑種細胞からも植物体を再生させることができることが
示され(Carlson P、S、 et、al、 (
1972) Proc、 Natl、 Acad。
Sei、 U、S、A 89.2292−2294)で
以来、性的交雑が不可能な組み合わせにおいても、細胞
融合による雑種作出が試みられた。その結果、ポマトと
して有名なバレイシーs (Solanum tube
rosum L、)とトマト(Lycopersico
n esculentum Mill、すなわち、栽培
種のトマト)との雑種植物体が作出された(Melch
ers et、al、 (1978) Carlsbe
rg Res。
Con+mun、 43.203−218 )。
しかし、このボマトは先駆的産物であるとの栄誉は担う
ものの、本発明者らの知るところでは未だ完成されたも
のとはいい難い。すなわち、得られる雑種植物は、これ
をバレイショの変種としてみたときには生成する塊茎は
短小であるうえ、この雑種植物はつぎ木をしなければ圃
場で生育しないので、ジャガイモ栽培種と対抗すること
は困難である。また、このバレイショに導入された筈の
トマト由来の形質も、親トマトが栽培種のものであるこ
とに相当して、上記の問題点を相殺するほどに魅力的な
ものではない。
その後、より実育種に踏み込んだ細胞融合による雑種植
物体がタバコ(Kuiashlro and Kub。
(1986) Japan、 ノ、Braed、、  
38.284−290) 、)7ト(大野ら(1985
)育種学雑誌、35巻、別冊2、+4−15 ) 、バ
レイショ(AusLin、 eL、 al、 (198
5)Plant 5cience、 39.75−82
)などで作出され、特にバレイショでは互いに交配不能
な栽培種(S、 Luberosuo+ t、、)と野
生種(S、 brevidens L、)との細胞融合
による雑種が作出され、この雑種を栽培種に戻し交雑し
て、ジャガイモ葉巻きウィルス抵抗性の子孫が得られて
いる(Austln et、al。
(19’86)、Theor、 Appl、 Gene
t、、 7L 682−690 )。
しかし、これらはすべて同属内での組みあわせで得られ
た種間雑種であって、属の壁をこえて有用性に富む細胞
融合によるバレイショとの雑種植物体が得られた報告は
ない。
トマト属野生種には、耐病性、環境ストレス耐性等バレ
イシフ育種上の有用形質を多々持つものがあり、特にり
、 p1mpfnellff’olfumは青枯病、軟
腐病、疫病、炭そ病、葉かび病、斑点病、萎ちょう病、
輪紋病などの病害抵抗性、また耐暑性等の環境ストレス
抵抗性をもち(C,M、 Rick (1982)Pl
ant  IIlprovement and Son
+atic Ce1l  Genetics。
ppl−28,Acadeg+1c Press、 I
nc、および山川(1983)研究ジャーナル、8 、
 No、8.28−31 ) 、バレイショ育種への有
用性に富んでいる。また、バレイショも耐冷性、低温着
果性などトマト育種上の有用形質をもつ。
しかし、バレイシ! (S、 tuberosull)
とトマト野生種(L、 p1mpinelllf’ol
ium )とは交配しても種子は得られず、L、 pi
mplnelllfoliuiの有用特性をバレイショ
に導入することは不可能な状況にある。
〔発明の概要〕
発明が解決しようとする問題点 上g己のよう1こ、L、 piBlnelllf’ol
iumおよびS。
tuberosuIIは、それぞれ数多くの有用形質を
持つにもかかわらず、両者は交配不能のため、その有用
形質を相互に活用することができなかった。
この問題を解決したのが、本発明である。
問題点を解決するための手段 本発明者は、L、 p1mplnellll’oliu
mとS。
LuL+erosumとの融合雑種細胞の培養、および
増殖した雑種細胞からの雑種植物体作出について鋭意検
討した結果、雑種細胞の増殖、および増殖した雑種細胞
からの雑種植物体作出に成功し、本発明を完成した。
すなわち、本発明による雑種細胞は、バレイショ(So
lanuo+ tuberosum L、)の細胞とト
マト野生種(Lycopersieon plmpin
ellifolium (Just、)Mill、 ’
)の細胞との細胞融合によって得られた、分裂増殖能を
有する、ものである。
本発明によるこの雑種細胞は、個々の細胞またはその細
胞由来カルスの外に、再分化した植物体の形態であって
もよい。
従って、本発明は植物体に関するものでもあって、この
植物体は、バレイショ(Solanun+Lubero
su+++ L、)の細胞とトマト野生種(Lycop
erslcon p[IIpinelllf’ollu
n+ (Jusl、) Mill、)の細胞との細胞融
合によって得られた分裂増殖能を有する雑種細胞から再
生させて得たもの、である。
効果 S、 tuberosumとり、 pimpinell
lfoliumとの細胞融合による雑種細胞が得られて
、その再生分化生成物としての雑種植物体が作出された
ことによって、これまでいかなる手段をとっても不可能
であったり、 pimpinelllf’oljun+
のもつ有用形質をバレイショに導入することができる。
また、本発明の雑種植物体は、交配によりり、 pim
pinellif’oliu+nのもつ有用形質をバレ
イショに導入する利用法の他に、本発明の植物体を素材
に、種々の細胞工学的手法を施すことによりさまざまな
変異を誘導し、新たなさらに有用な育種素材や、その植
物自体が有用作物であるところの新型植物を作出すこと
もできる。
〔発明の詳細な説明〕
雑種細胞および雑種植物体 雑種細胞 本発明による雑種細胞は、先ず、バレイショ(S、 t
uberosuIIIL、 )の細胞とトマト野生種(
L、 pimpincllH’ollua+ (jus
l、) Mill、 )の細胞との細胞融合によって得
られたものである。
S、 tuberosuraは、一般に栽培されている
バレイショ(品種名二男しゃく、メイクイーン、紅九な
ど)である。
L、 plIIlpincllifoliumは、トマ
トの野生種であり、トマト育種に最も利用されている植
物である。
L、 pimpinel11f’allumの原産地は
南アメリカのペルー、エクアドルである。本植物は、例
えばTIIE  As1an  Vegetable 
 Re、5earch  and  DevelopI
IentCenLer  (Shanhua、  Ta
1nan、  Taiwan、  Republjc 
 ofCI+1na)より入手することができる。
そして、この雑種細胞には、これが雑種細胞であるとこ
ろから、これら両親のそれぞれの遺伝情報の少なくとも
一部が、活性を持つ状態で存在している。従って、たと
えば、この雑種細胞はそれを再生させて生じる雑種植物
体にバレイショ由来の耐冷性、低温着果性、塊茎形成性
などの特性のうち少なくともひとつの特性を、またトマ
ト野生種由来の青枯病、軟腐病、疫病、炭そ病、葉がび
病、斑点病、萎ちょう病、輪紋病などの病害抵抗性、ま
た耐暑性などの特性のうち少なくともひとつの特性を、
それぞれもたらす。特に、バレイショの育種において、
トマト野生種 (1,、pimpinellRolium )の有する
青枯病、軟腐病、疫病および炭そ病に対する抵抗性をを
する雑種細胞は有用である。
本発明による雑種細胞は、分裂増殖能を有するものであ
る。植物育種の観点からは、雑種細胞はそれを再生させ
て雑種植物体を得ようとするためのものであるから、雑
種細胞は植物体への分化が可能であるように分裂増殖能
を持つものでなければならないが、プロトプラスト経由
の細胞融合法による場合には、そのような分裂増殖能を
持つ雑種細胞は、少なくともバレイショとトマト野生種
のとの間には知られていなかったのであって、本発明に
よってはじめて現実のものとなったのである。
このような雑種細胞から再生させて得られる本発明によ
る雑種植物体は、前記したように、両親由来の遺伝形質
のそれぞれ少なくとも一つを持つものである。すなわち
、この雑種植物体は、前記したように、バレイショ由来
の耐冷性、低温着果性、塊茎形成性などの特性のうち少
なくとも一つの特性を、またトマト野生種由来の青枯病
、軟腐病、疫病、炭そ病、葉かび病、斑点病、萎ちょう
病、輪紋病などの病害抵抗性、また耐暑性などの特性の
うち少なくともひとつの特性を、それぞれ具備している
。特に、バレイショ育種において、トマト野生種(L、
 p1mpinelllf’olium )の有する青
枯病、軟腐病、疫病および炭そ病に対する抵抗性を有す
る雑種植物体は有用である。
雑種細胞および雑種植物体の作成 作成工程 本発明による雑種細胞および雑種植物体は、下記の工程
からなる方法によって作出することができる。
(イ) プロトプラストの調製工程、 (ロ) プロトプラストの融合処理工程、(ハ) 融合
プロトプラストからのコロニー形成工程、 (ニ) コロニーからの不定芽形成工程、および(ホ)
 植物体再生工程。
各工程の詳細は下記の通りである。なお、各工程で使用
する培地は、無機塩、ショ糖、植物ホルモン、ビタミン
等を含むものであって、装置(Vasil (1984
) Ce1l Cu1ture and Soa+at
icCell Ganellcs of’ Plant
s、 Vol、 1.328−404)などに詳しい。
(イ) プロトプラストの調製工程 プロトプラストを得るための植物の器官としては若い展
開葉を用いることが多いが、必要に応じて子葉、茎、花
粉、カルスなどを用いることができる。
プロトプラストを単離する方法は慣用のものであって、
例えばセルラーゼ、ペクチナーゼ等の細胞壁溶解酵素液
中で供試材料を2〜3時間処理し、更に精製して、プロ
トプラストを取得する。この酵素処理の前に、供試材料
をショ糖、無機塩、植物ホルモン等を含む培地で6時間
以上培養する処理(上記酵素処理の前処理)を行うとよ
り良い結果が得られることが多い。
この酵素処理の前処理に用いる培地(前処理培地)とし
ては、例えば、MS培地(Murasihgeand 
Skoog (1982) Physiol、 PIa
nL、15 。
478−497)、B−5培地(Gamborg et
 al、 (1968)IEXp、 Ce1l Res
、、 50.151−158)  などの無機塩および
ビタミン類からなる培地に、10〜50g/Ωのショ糖
、0.1〜5mg/Nの1−ナフタレン酢酸(NAA)
等のオーキシン類および0.1〜5fflfc/1の6
−ベンジルアデニン(B A)等のサイトカイニン類を
添加したものを用いることができる。
(ロ) プロトプラストの融合処理工程上記の方法によ
り、S、 tubcrosuraおよびり。
pimpinel lil’olluIIlから調製し
たプロトプラストを10〜10B細胞/m1程度の濃度
で0. 5M?ニトール溶液に懸濁させ、これに20%
ポリエチレングリコール(M、W、3B50) 、およ
び10%DMSO(すなわち、dimethylsul
f’oxide )を含む0.5Mマニトール溶液を滴
下し、20分間インキュベーションして、プロトプラス
トの融合を開始させる。
その後、慣用の高pH高濃度カルシウム溶液(Kcll
cr and Melchers (1971) Z、
 Naturforsch。
28B 、 737−741 )により希釈することに
よって、細胞融合したプロトプラストが得られる。この
融合処理は、電気パルスによっても行なうことができる
(Zimiersann (1982) Bloche
Il、 BIophys。
AcLa、、 894.227−277 )。
(ハ) 融合プロトプラストからのコロニー形成工程 得られた雑種細胞を含むプロトプラストをプロトプラス
ト培養培地にて培養すると、プロトプラストは細胞壁を
再生し、分裂増殖してコロニー(細胞小集塊)を形成す
る。得られたコロニーは、コロニー増殖培地で培養する
ことによって、不定芽誘導に適切な大きさのコロニーと
なるまで増殖させる。
プロトプラスト培養培地としては、前記底置記載の培地
の他に、例えば、MS培地の無機塩(ただし、アンモニ
ウム塩20mg/l以下)およびビタミン類からなる培
地に2〜10g:/IIのグルコース、2〜10g/I
Iのショ糖、50〜100g/lのマニトール、0. 
01〜lrng/Iの2.4−ジクロロフェノキシ酢酸
(2,4−D)、0.1〜lll1g/gの1−ナフタ
レン酢酸(NAA)および0.01〜2II1g/gの
BA等のサイトカイニン類を添加したものを用いると、
より良い結果が得られることが多い。また、コロニー増
殖培地としては、前記底置記載の培地の他に、例えば、
MS培地の無機塩(ただし、アンモニウム塩は50〜5
00mg/N)およびビタミン類からなる培地に3〜5
0g/f!のショ糖、0〜90g:/IIのマニトール
、0.05〜1■/1のNAA等のオーキシン類および
0. 1〜2mg/NのBA等のサイトカイニン類を添
加したものを用いると、良い結果が得られることが多い
。さらに、添加するホルモン類として、オーキシン類の
量に対し、サイトカイニン類の量が多くなるような比率
で添加した場合に、より好ましい結果が得られる。
(ニ) コロニーからの不定芽形成工程前記工程で得ら
れたコロニーを不定芽誘導培地に移植して、不定芽を形
成させる。
不定芽誘導培地としては、前記底置記載の培地の他に、
例えば、MS培地の無機塩(ただし、アンモニウム塩は
50〜1000mg/l )およびビタミン類からなる
培地に5〜50m1/lのココナツミルク、1〜10g
/Ωのショ糖、10〜50g/IIのマニトール、0.
1〜0.5mg/Rのインドール−3−酢酸(IAA)
等のオーキシン類(ただし、2.4−Dは除く)および
0. 5〜5ff1g/j7のゼアチンを添加したもの
を用いると、より良い結果が得られることが多い。
(ホ)植物体再生工程程 不定芽をMSホルモン無添加培地(Murushige
and Skoog (1982)  Physiol
、 Plant、 15゜473−497 )等適切な
培地に移植して、植物体を再生させる。
雑種性の確認 細胞融合により作出された雑種植物体の雑種性の確認の
方法としては、■アイソザイム解析、■制限酵素による
葉緑体DNAないしミトコンドリアDNAの解析、■r
DNA解析、■葉、花、毛など植物体の形態などがあっ
て、底置に詳しい(たとえば、Gleba and 5
ytnik (1984) Protopla    
St Fusion、 Edited by R,Sh
oeman、 Springer−Verlag、、お
よびUchlmiya et at、 (1983) 
Theor。
Appl、 Genet、、 64.117−118 
)。
また、雑種植物体を構成する個々の細胞の雑種性を確認
する方法として、雑種植物体のプロトプラストからさら
に再生した植物体について雑種性を確認する方法(クロ
ーニング)もある。
実験例 実施例 ■ 融合雑種細胞の作出と雑種植物体の再生(1)プロ
トプラスト単離材料にはMSホルモン無添加培地にて、
25℃、16時間日長下、腋芽増殖したバレイシa (
S、 tuberosui)およびトマト野生種(L、
 pla+pinellif’oliuI+1)の葉を
用いた。
(2)各材料の葉細片を、酵素処理に先立って前処理培
地(表1)にて25℃/暗黒下/10〜40時間の培養
に付した。
(3)前処理した葉細片を0.5Mマニトール液中で1
時間室温でインキュベーションした後、0.5Mマニト
ール、1%セルラーゼオノヅカRS、0.1%ペクトリ
アーゼY23、pH5,5の酵素液中で25℃/3〜4
時間のインキュベーションを行なって、プロトプラスト
を単離した。
(4)単離されたそれぞれのプロトプラストを0.5M
マニトール液で洗浄後、50mMCa C1・2 H2
0を含む0.5Mマニ)−ル液に、1:1の割合で約1
06細胞/mlの濃度に懸濁させ、0.5mlづつシャ
ーレに分注した。
(5)約10分静置後、10%DMSO110mM  
Ca C12e2 H20−および0.3Mマニトール
を含む20% PEG (すなわちpolyethyl
eneglycol  、M、W、 3350 )溶液
を0.5m1滴下した。
(8)20分静置後、5分間隔で2回、0.2Mマニト
ール、100mM  CaCl2”2H20゜および3
mM  CAPS (すなわちcyclohexylaa+1noprop
ane 5ull’onlcacid)を含む高pH液
(pH10,0)を0.3mlずつ滴下した。
(7)さらに20分間静置後、10分間隔でプロトプラ
スト培養培地(表1)を1mlずつ4回滴下して、融合
プロトプラストを作出した。
(8)融合プロトプラストをプロトプラスト培養培地(
表1)に移し、25℃/暗黒下/7〜10ロ間の培養に
付して、プロトプラスト由来のコロニーを得た。また(
4)〜(7)の操作のかわりに慣用法(前記Z1mn+
ermannの文献参照)に従い、電気パルスによって
融合プロトプラストを作出し、同様にプロトプラスト由
来のコロニーを得た。
(9)得られたコロニーをコロニー増殖培地(表1)に
移し、25℃/16時間日長下の培養に付した。なお、
コロニーの生長に応じて、適宜コロニー増殖培地(表1
)を添加した。
(10)  直径2〜3m11に生長したコロニーのう
ち、形態的に雑種細胞のコロニーと思われるものを選ん
で不定芽誘導培地(表1)に移植した。その後、25℃
/16時間日長下の培養に付して、不定芽を誘導した。
(11)得られた不定芽を、ホルモン無添加のMS培地
に移植して、植物体を再生させた。
(12)再生した植物体をポットに移植して、生育させ
た。
■ 雑種性の確認 前記の方法で別々のコロニーより再生させた植物約20
0系統を供試して、その雑種性を検定した。また、対照
として、雑種植物作成の両親に用いたバレイショ(S、
 tuberosui)およびトマト野生種(L、 P
1mpinellif’oliui )を供試した。
(1)MDHおよびASTのアイソザイムの解析各植物
の葉0.1mgを50mMTris緩衝液(pH7,5
,1mM  EDTA、2%TritonX−100を
含む)中ですりつぶし、この摩砕液を遠心分離し、得ら
れた上清をアガロースフィルム中で電気泳動し、MDH
(すなわちialatedehydrogenase 
)およびAST (すなわちaspartate am
inotransrerase)の各酵素基質により染
色して、アイソザイムを解析した。
このMDHおよびASTのアイソザイム解析には、Au
thent! Kit (Innovative Ch
e+m1stry、 Inc。
製)を使用し、方法もそのマニュアルに従った。
その結果、MDHのアイソザイム解析では、バレイショ
で2本、L、 pfmpfne11fl’olluo+
で1本のそれぞれ移動度の異なるバンドが検出され、供
試した系統のうち、134系統でそれぞれ両親のバンド
と同じ移動度を持つ3本のバンドが検出された。AST
のアイソザイム解析では、バレイショおよびり、 pi
mpinelllfoliua+とも多数のバンドが検
出されたが、上記134系統ではそれぞれ両親に特異的
なバンドと同じ移動度を持つバンドを併せ持っていた。
以上の結果より、この134系統はバレイショとり、 
p1mplnelllf’olJun+の雑種であるこ
とが確認された。134系統のうち、11系統(系統A
−K)のアイソザイム解析結果を表2に示した。
(2)形態の解析 上記のアイソザイム解析により選出した134系統につ
いて、葉毛および葉の形態をそれぞれ顕微鏡および肉眼
で観察した。
その結果、葉毛の形態はいずれの系統においてもほぼバ
レイショ型であった。しかし、葉毛の密生度については
、バレイショ程度のものからバレイショに比べるとかな
り密生度の低いものまであった。葉形はバレイショ型に
近いものから、14、pimpinel l Rol 
ium型に近いものまで種々のものがあった。
系統A−にの11系統については、それらの観察結果を
表2に示した。
添付の第1〜6図は葉の写真であって、それぞれバレイ
ショ、L、 pimpincllifolium 、系
統A〜D1を示す。
(3)染色体数の解析 Conn’s Blologlcal 5ta1ns 
(Edited by Li1lie(1977) 4
76−479. The Williams & Wl
lkins Co、)に記載されている方法に従い、各
植物の板端をカルノア液で固定後、アセトカーミン液で
染色し、押しつぶし法で染色体を観察した。その結果、
バレイショでは48本、L、 p!mpinellll
’oliumでは24本、の染色体が観察された。一方
、供試した系統では、いずれも両親の染色体数より多く
、両親の染色体数の合わせた本数の染色体を持っている
系統もあった。系統A〜にの観察結果を第2表に示した
(4)クローニング 系統AおよびDについて、再生植物体から実施例Iの(
1)〜(3)と同じ方法でプロトプラストを単離し、各
プロトプラストを実施例Iの(8)〜(9)と同じ方法
で培養して、多数のプロトプラスト由来のコロニーを得
た。これらのコロニーカラ無作為に系統AおよびD由来
のコロニーをそれぞれ50個づつ供試し、MDIアイソ
ザイムを実施例■の(1)と同じ方法で解析した。その
結果、すべてのコロニーが、バレイショおよびトマト野
生種(L、 pimpinelllf’olium )
にそれぞれ特有のアイソザイムを併せ持っていた。この
ことから、系統AおよびDは、それぞれバレイショおよ
びトマト野生種(L、 pimplnellifoll
um )の雑種細胞で構成されていることが明らかとな
った。
■、雑種植物の特性 (1)圃場生育性 本発明で得られた雑種植物には、草分が強く、つぎ木な
しで圃場で旺盛に生育する系統が多数あった。添付の第
7図および第8図は圃場で生育させた系統Gの植物体の
写真である。
(2)  亡花、結実性 本発明で得られた雑種植物には、旺盛に開花し、結実す
る系統があった。また、1株で40個以上の果実をつけ
た系統もあり、各果実中には多数の種子が入っていた。
系統A−にの種子形成能について、表2に示した。
第9〜12図は系統Gの写真であって、それぞれ開花状
況、着果状況、果実および果実内より取り出した種子、
を示す。
(3)塊茎形成能 本発明で得られた雑種植物では塊茎形成能を有している
ことが多数の系統で確認された。系統A〜にの塊茎形成
能を表2に示した。雑種植物に形成された塊茎の一例と
して、系統Cに形成されたものを第13図(左:対照バ
レイショ、右:系統C)に示す。系統Cの塊茎は萌芽し
く第14図)、再び土壌生育可能な完全な植物体に生育
した。
(4)青枯病抵抗性 ポットにて生育させた植物の根の先端をナイフにて切断
し、切断口のところへ青枯病に罹病したバレイショより
分離した青枯病菌 (Pseudon+onas solanacearu
m)の懸濁液を滴下した。その後、植物体を26℃/1
6時間日長下/14日間栽培することにより、抵抗性検
定を行なった。その結果、バレイショでは、下の葉から
黄変し、その後、急激に萎凋して、青枯病特有の病徴を
示した。
一方、L、 pin+pinelllfo11un+は
青枯病に罹ることなく順調に生育した。また、供試した
雑種植物でも多数の青枯病に抵抗性を示゛す多数の系統
が確認された。本検定結果の一部を表2に示した。
(5)軟腐病抵抗性 ポットにて生育させた植物の葉にナイフで傷をつけ、そ
こに軟腐病に罹ったバレイショより分離した軟腐病菌(
Erwinla eartovora 5ubsp。
cartovora )の懸濁液を滴下した。その後、
約2ジ より、抵抗性検定を行なった。その結果、バレイショで
は、植物体全体が軟化腐敗し、軟腐病特有の病徴が観察
された。
一方、L、 piIIlplnelllfoliumは
軟化腐敗することなく順調に生育した。また、供試した
雑種植物でも軟腐病抵抗性を示す多数の系統が確認され
た。
本検定結果の一部を表2に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は、実施例のプロトプラスト単離材料と
同じ条件で、試験管内で無菌栽培中の植物の葉の写真で
ある。第1図はバレイショ(S、tuberosun 
) 、第2図はトマト野生種(L、 pImpfne1
口fOIiura)、第3図〜第6図はそれぞれ実施例
に示した系統A−D、の葉の写真である。 第7図〜第12図は、実施例に示した系統Gの写真であ
る。第7図および第8図は圃場で生育しているところの
植物体、第9図は開花状況、第10図は着実状況、第1
1図は果実、第12図は果実内より取り出した種子、の
写真である。 第13図および第14図は、実施例に示した系統Cの写
真である。第13図は塊茎(左:対照バレイショ、右:
系統C)、第14図は塊茎の萌芽、の写真である。 出願人代理人  佐  藤  −雄 鳥7図 □ )IIIja図 地11図 声12図 嶌13図 P514図 手続補正書(方式) 昭和63年10月28日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、バレイシヨ(SolanumtuberosumL
    .)の細胞とトマト野生種(Lycopersicon
    pimpinellifolium(Jusl.)Mi
    ll.)の細胞との細胞融合によって得られた、分裂増
    殖能を有する、雑種細胞。 2、バレイシヨ(SolanumtuberosumL
    .)の細胞とトマト野生種(Lycopersicon
    pimpinellifolium(Jusl.)Mi
    ll.)の細胞との細胞融合によって得られた分裂増殖
    能を有する雑種細胞から再生させて得たものである、雑
    種植物体。
JP63082633A 1987-04-03 1988-04-04 雑種細胞および雑種植物体 Pending JPH01104161A (ja)

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JP8242487 1987-04-03
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1009044C2 (nl) * 1998-04-29 1999-11-01 Rijk Zwaan Zaadteelt En Zaadha Strikte zelfbevruchters met een gemodificeerde bloemmorfologie.

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2842179A1 (de) * 1978-09-28 1980-04-17 Gvp Kg Fuer Vegetative Pflanze Somatische hybriden aus kartoffeln und tomaten sowie ein reproduzierbares verfahren zu deren zuechtung

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