本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と、第一方向において前記蓄電素子と並び、かつ、前記蓄電素子を保持するホルダと、前記第一方向と直交する第二方向に開口が形成されたケース本体を有し、前記蓄電素子及び前記ホルダを収容するケースと、を備え、前記ケースは、前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向において前記ホルダと対向するケース壁部を有し、前記ケース壁部は、前記ホルダと接触することで、前記ホルダの前記第一方向への移動を制限する移動制限部を有する。
これによれば、蓄電装置において、蓄電素子及びホルダがケースに収容され、ケースは、第三方向においてホルダと対向するケース壁部を有し、ケース壁部は、ホルダの第一方向への移動を制限する移動制限部を有している。このように、ケース壁部に設けられた移動制限部が、ホルダの移動を制限することで、ケース内でのホルダの移動を制限できる。これにより、ホルダとともに蓄電素子が移動してしまうのを制限できるため、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性の向上を図ることができる。
前記ケース本体は、前記第二方向に向く姿勢で配置される底壁と、前記第三方向に向く姿勢で配置される側壁と、を有し、前記移動制限部は、前記側壁に設けられてもよい。
これによれば、ケース本体の側壁に移動制限部を設けることで、ホルダの移動を制限する移動制限部をケースに容易に設けることができる。これにより、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
前記移動制限部は、前記ホルダに形成された凹部若しくは貫通孔に挿入される凸部、または、前記ホルダに形成された凸部が挿入される凹部若しくは貫通孔であってもよい。
これによれば、ケース壁部に設けられる移動制限部を、ホルダの凹部若しくは貫通孔に挿入される凸部、または、ホルダの凸部が挿入される凹部若しくは貫通孔とする。これにより、凸部を凹部若しくは貫通孔に挿入することで、移動制限部をホルダと接触する位置に配置できるため、簡易な構成で、ケース内でのホルダの移動を制限できる。したがって、簡易な構成で、ホルダに保持されている蓄電素子が移動するのを制限できるため、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
前記移動制限部は、前記凸部であり、前記ホルダは、前記凸部が嵌合する前記凹部を有してもよい。
ケース壁部に凹部を形成する場合、ケース壁部の厚みを厚くする必要がある。このため、ケース壁部の移動制限部を凸部とし、ホルダに、当該凸部が嵌合する凹部を形成する。これにより、ケース壁部の厚みを薄くできるため、蓄電装置の省スペース化を図ることができる。ケース壁部の凸部がホルダの凹部に嵌合することで、ケース壁部に対してホルダを固定できるため、ケース内でのホルダの移動を、第一方向だけではなく、第二方向及び第三方向においても制限できる。これにより、ホルダに保持されている蓄電素子が移動するのをさらに制限できるため、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性の向上をさらに図ることができる。
前記ホルダとで前記蓄電素子を挟む他のホルダをさらに備え、前記他のホルダは、前記ホルダよりも、前記第一方向における厚みが薄くてもよい。
複数のホルダが配置される場合、ケースに対して全てのホルダの移動を制限する必要がない。このため、移動制限部で移動が制限されるホルダ以外の他のホルダは、移動制限部と接触する部位を形成しなくてもよいため、厚みを薄くできる。これにより、蓄電装置の省スペース化を図ることができる。
前記ケースに収容され、前記第三方向において前記蓄電素子と並ぶ他の蓄電素子をさらに備え、前記ケース壁部は、前記ケースの内方における前記蓄電素子と前記他の蓄電素子との間に配置される壁であってもよい。
これによれば、第三方向に並ぶ蓄電素子と他の蓄電素子との間の壁を、移動制限部を有するケース壁部とする。これにより、当該壁を、ホルダの移動を制限するために活用できるため、移動制限部を有するケース壁部を新たに設ける必要がなく、移動制限部をケースに簡易に配置できる。したがって、蓄電装置の省スペース化を図ることができるとともに、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電装置について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器における一対の短側面の対向方向、または、蓄電ユニットの並び方向を、X軸方向と定義する。蓄電素子の容器における一対の長側面の対向方向、蓄電素子の容器の厚み方向(扁平方向)、蓄電ユニットが有する複数の蓄電素子の並び方向、または、蓄電ユニットが有する蓄電素子とスペーサ(ホルダ)との並び方向を、Y軸方向と定義する。蓄電素子の電極端子の突出方向、蓄電素子の容器本体と容器蓋部との並び方向、ケースのケース本体と蓋体との並び方向、ケース本体の開口及び底壁の対向方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。X軸方向の一方側及び他方側という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向のうちの一方及び他方を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。以下では、Y軸方向を第一方向とも呼び、Z軸方向を第二方向とも呼び、X軸方向を第三方向とも呼ぶ。平行及び直交等の、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電装置1の説明]
まず、本実施の形態における蓄電装置1の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る蓄電装置1の構成を示す斜視図である。図1では、蓄電装置1において、ケース300のケース本体310から蓋体320を取り外した状態を示している。これにより、図1では、ケース300の内方に配置される2つの蓄電ユニット10が図示されている。図2は、本実施の形態に係る蓄電装置1が備える蓄電ユニット10が有する蓄電素子100及びスペーサ200を示す分解斜視図である。図2は、蓄電ユニット10が有する構成要素を分解し、蓄電ユニット10のY軸方向中央部に位置する2つの蓄電素子100及び3つのスペーサ200(2つのホルダ200a及び1つのホルダ200b)を図示している。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置である。蓄電装置1は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。蓄電装置1は、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、及び、化石燃料(ガソリン、軽油、液化天然ガス等)自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電装置1は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
図1に示すように、蓄電装置1は、蓄電ユニット10と、蓄電ユニット10を収容するケース300と、を備えている。蓄電装置1は、外部の装置と電気的に接続するための外部端子(正極外部端子及び負極外部端子)等も備えているが、それらの図示及び説明は省略する。蓄電装置1は、上記の構成要素の他、蓄電ユニット10の充電状態及び放電状態等を監視または制御する回路基板及びリレー等の電気機器等も備えていてもよい。
蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子100を有する電池モジュール(組電池)である。蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子100が、スペーサ200と交互にY軸方向(第一方向)に並べられることで、Y軸方向に長い略直方体形状を有している。本実施の形態では、X軸方向に並ぶ2つの蓄電ユニット10が、ケース300の内方に収容されている。蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子100と、複数のスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c)と、を有している。蓄電ユニット10は、蓄電素子100を直列または並列に接続するバスバー、バスバーを保持するバスバーフレーム、及び、蓄電素子100と外部端子とを接続するバスバー等も備えているが、それらの図示は省略する。バスバーは、全ての蓄電素子100を直列に接続してもよいし、いずれかの蓄電素子100を並列に接続してから直列に接続してもよいし、全ての蓄電素子100を並列に接続してもよい。
蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電できる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子100は、Y軸方向に扁平な直方体形状(角形、角型)を有している。本実施の形態では、複数の蓄電素子100がY軸方向に並んで配列されているが、配列される蓄電素子100の個数は特に限定されず、1個でもよいし、数十個でもよいし、それ以上でもよい。蓄電素子100の大きさ及び形状も特に限定されず、長円柱形状、楕円柱形状、円柱形状、直方体以外の多角柱形状等でもよい。蓄電素子100は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子100は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子100は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子100は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。
スペーサ200は、Y軸方向において蓄電素子100と並んで配置され、蓄電素子100と他の部材とを絶縁及び/又は断熱する、Y軸方向に扁平な部材である。スペーサ200は、蓄電素子100のY軸プラス方向またはY軸マイナス方向に配置されて、蓄電素子100同士または蓄電素子100とケース300とを絶縁及び/又は断熱する絶縁板または断熱板である。スペーサ200は、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミド(PA)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、または、マイカ等の断熱性を有する部材等により形成されている。
スペーサ200は、蓄電素子100のX軸方向両側及びZ軸方向両側に壁部を有することで、蓄電素子100を保持し、蓄電素子100の位置決めを行うホルダの機能を有している。このため、蓄電ユニット10のY軸方向中央位置(中央位置の2つの蓄電素子100の間)に配置されるスペーサ200を、ホルダ200bと称する。蓄電ユニット10のY軸方向両端部(端部の蓄電素子100とケース300との間)に配置されるスペーサ200を、ホルダ200cと称する。ホルダ200bとホルダ200cとの間(中央位置以外の2つの蓄電素子100の間)に配置されるスペーサ200を、ホルダ200aと称する。ホルダ200a、200b及び200cは、蓄電素子100と交互に配置される。図2では、2つの蓄電素子100と2つのホルダ200a及び1つのホルダ200bとが、ホルダ200bを中心に交互に配置された構成を示している。
具体的には、ホルダ200aは、ホルダ200aのY軸方向両側に配置される2つの蓄電素子100のX軸方向両側及びZ軸方向両側に壁部を有し、当該2つの蓄電素子100を保持する中間ホルダ(中間スペーサ)である。同様に、ホルダ200bは、ホルダ200bのY軸方向両側に配置される2つの蓄電素子100のX軸方向両側及びZ軸方向両側に壁部を有し、当該2つの蓄電素子100を保持するセンタープレート(センターホルダまたはセンタースペーサ)である(図2参照)。ホルダ200bは、Y軸方向に長い蓄電ユニット10の剛性を高める機能を有している。ホルダ200cは、ホルダ200cのY軸方向片側に配置される1つの蓄電素子100のX軸方向両側及びZ軸方向両側に壁部を有し、当該1つの蓄電素子100を保持するエンドホルダ(エンドスペーサ)である。
つまり、蓄電ユニット10のY軸方向中央部に位置する蓄電素子100は、ホルダ200a及びホルダ200bに保持される(図2参照)。蓄電ユニット10のY軸方向端部に位置する蓄電素子100は、ホルダ200a及びホルダ200cに保持される。それ以外の蓄電素子100は、2つのホルダ200aに保持される。全てのスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c)が同じ材質の部材で形成されていてもよいし、いずれかのスペーサ200が異なる材質の部材で形成されていてもよい。
ケース300は、蓄電装置1の外装体(外殻)を構成する略直方体形状(箱形)の容器である。ケース300は、蓄電ユニット10の外方に配置され、蓄電ユニット10を所定の位置で固定し、衝撃等から保護する。ケース300は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材によって形成された金属ケースである。本実施の形態では、ケース300は、アルミニウムのダイカスト(アルミダイカスト)により形成されている。ケース300は、蓄電ユニット10が有するスペーサ200に使用可能ないずれかの樹脂材料等の絶縁性を有する部材で形成されていてもよい。
図1に示すように、ケース300は、ケース300の本体を構成するケース本体310と、ケース300の蓋体を構成する蓋体320と、を有している。ケース本体310は、Z軸プラス方向(第一方向と直交する第二方向の一方側)に開口310aが形成されたハウジング(筐体)であり、蓄電ユニット10(蓄電素子100並びにスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c))を収容する。蓋体320は、ケース本体310の開口310aを塞ぐ扁平な矩形状の部材である。ケース本体310には、X軸方向に並ぶ2つの矩形状の開口310aが形成されており、それぞれの開口310aから蓄電ユニット10が挿入された後に、ケース本体310と蓋体320とが、ボルト等によるネジ止め、溶接、接着等によって接合される。これにより、ケース300は、内部が密閉(密封)された構造となる。ケース本体310または蓋体320には、外部端子(正極外部端子及び負極外部端子)の端子台が取り付けられ、当該端子台に外部端子が配置されていてもよい。
次に、蓄電素子100、スペーサ200(特に、ホルダ200b)、及び、ケース300(特に、ケース本体310)の構成について、詳細に説明する。
[1.1 蓄電素子100の説明]
図3は、本実施の形態に係る蓄電素子100の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示した蓄電素子100を拡大して示している。蓄電ユニット10が有する複数の蓄電素子100は、全て同様の構成を有するため、図3では、1つの蓄電素子100を示し、かつ、以下では、1つの蓄電素子100の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、蓄電素子100は、容器110と、一対(正極及び負極)の電極端子140と、を有している。容器110の内方には、電極体と、一対(正極及び負極)の集電体と、電解液(非水電解質)とが収容され、電極端子140及び集電体と容器110との間にはガスケットが配置されているが、これらの図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。ガスケットは、絶縁性を有していればどのような素材で形成されていてもよい。蓄電素子100は、上記の構成要素の他、電極体の側方に配置されるスペーサ、電極体等を包み込む絶縁フィルム、及び、容器110の外面を覆う絶縁フィルム(シュリンクチューブ等)等を有していてもよい。
容器110は、開口が形成された容器本体120と、容器本体120の当該開口を閉塞する容器蓋部130と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体120は、容器110の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。容器蓋部130は、容器110の蓋部を構成するX軸方向に長い矩形状の板状部材であり、容器本体120のZ軸プラス方向に配置されている。容器蓋部130には、容器110内方の圧力が過度に上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁131、及び、容器110内方に電解液を注液するための注液部(図示せず)等が設けられている。容器110(容器本体120及び容器蓋部130)の材質は、特に限定されず、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能(接合可能)な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
容器110は、電極体等を容器本体120の内方に収容後、容器本体120と容器蓋部130とが溶接等によって接合されることにより、内部が密閉(密封)される。容器110は、Y軸方向両側の側面に一対の長側面111を有し、X軸方向両側の側面に一対の短側面112を有し、Z軸マイナス方向側に底面113を有している。長側面111は、容器110の長側面を形成する矩形状の平面部であり、隣り合うスペーサ200とY軸方向において対向して配置される。長側面111は、短側面112及び底面113に隣接し、短側面112よりも面積が大きい。短側面112は、容器110の短側面を形成する矩形状の平面部であり、スペーサ200の壁部及びケース300とX軸方向において対向して配置される。短側面112は、長側面111及び底面113に隣接し、長側面111よりも面積が小さい。底面113は、容器110の底面を形成する矩形状の平面部であり、スペーサ200の壁部及びケース300の底壁とZ軸方向において対向して配置される。底面113は、長側面111及び短側面112に隣接して配置される。
電極端子140は、容器蓋部130に配置される、蓄電素子100の端子部材(正極端子及び負極端子)である。具体的には、電極端子140は、容器蓋部130の上面(端子配置面)からZ軸プラス方向に突出した状態で配置される。電極端子140は、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続されている。つまり、電極端子140は、電極体に蓄えられている電気を蓄電素子100の外部空間に導出し、また、電極体に電気を蓄えるために蓄電素子100の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子140は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等で形成されている。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートまたは不織布等を用いることができる。本実施の形態では、電極体は、極板(正極板及び負極板)がY軸方向に積層されて形成されている。電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
集電体は、電極端子140と電極体とに電気的及び機械的に接続される導電性の集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極集電体は、電極体の正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、電極体の負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[1.2 ホルダ200bの説明]
次に、スペーサ200のうちのホルダ200bの構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係るホルダ200bの構成を示す斜視図である。図4は、図2に示したホルダ200bを拡大して示している。
図4に示すように、ホルダ200bは、X軸方向における両端部が同様の形状を有している。つまり、ホルダ200bは、中心位置を通りYZ平面に平行な面に対して対称となる形状を有している。ホルダ200bは、ホルダ本体210と、ホルダ壁部220と、凸部230と、を有している。
ホルダ本体210は、ホルダ200bの本体部を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、XZ平面に平行に配置されている。ホルダ本体210は、蓄電ユニット10のY軸方向中央部に位置する2つの蓄電素子100の間に配置される。ホルダ本体210は、当該2つの蓄電素子100の容器110が有する、ホルダ本体210と対向する長側面111の全面を覆うように、Y軸方向において当該長側面111と対向し、かつ、当該長側面111に接触した状態で配置される。
ホルダ壁部220は、蓄電素子100のZ軸方向両側及びX軸方向両側に配置される壁である。具体的には、ホルダ壁部220は、蓄電素子100のZ軸方向(第二方向)の両側に配置される一対の第一ホルダ壁部221及び222と、蓄電素子100のX軸方向(第一方向及び第二方向に直交する第三方向)の両側に配置される一対の第二ホルダ壁部223及び一対の第二ホルダ壁部224と、を有している。
第一ホルダ壁部221は、ホルダ本体210のZ軸プラス方向端部からY軸方向に突出する平板状の部位であり、XY平面に平行に配置されている。具体的には、ホルダ200bのX軸方向両端部に、ホルダ本体210のZ軸プラス方向端部のX軸方向両端部からY軸方向両側に突出する一対の第一ホルダ壁部221が配置されている。第一ホルダ壁部221は、蓄電素子100のZ軸プラス方向において、蓄電素子100の容器110の容器蓋部130に沿って配置される。詳細には、第一ホルダ壁部221は、蓄電素子100のX軸方向両端部において、容器蓋部130のY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側の略半分を覆うように、Z軸方向において容器蓋部130と対向して配置される。
第一ホルダ壁部222は、ホルダ本体210のZ軸マイナス方向端部からY軸方向に突出し、X軸方向に延びる平板状の部位であり、XY平面に平行に配置されている。具体的には、ホルダ本体210のZ軸マイナス方向端部におけるX軸方向の一端から他端までに亘って、Y軸方向両側に突出し、X軸方向に延びる第一ホルダ壁部222が配置されている。第一ホルダ壁部222は、蓄電素子100のZ軸マイナス方向において、蓄電素子100の容器110の底面113に沿って配置される。詳細には、第一ホルダ壁部222は、底面113のX軸方向の一端から他端までに亘って、底面113のY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側の略半分を覆うように、Z軸方向において底面113と対向して配置される。
第二ホルダ壁部223は、ホルダ本体210のX軸方向端部かつZ軸プラス方向端部からY軸方向に突出する平板状の部位であり、YZ平面に平行に配置されている。具体的には、ホルダ200bのX軸方向両端部に、ホルダ本体210のX軸方向両端部のZ軸プラス方向端部からY軸方向両側に突出する一対の第二ホルダ壁部223が配置されている。第二ホルダ壁部223は、蓄電素子100の容器110の短側面112に沿って配置される。詳細には、第二ホルダ壁部223は、蓄電素子100のX軸方向両側のZ軸プラス方向端部において、短側面112のY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側の略半分を覆うように、X軸方向において短側面112と対向して配置される。
第二ホルダ壁部224は、ホルダ本体210のX軸方向端部かつZ軸マイナス方向端部からY軸方向に突出する平板状の部位であり、YZ平面に平行に配置されている。具体的には、ホルダ200bのX軸方向両端部に、ホルダ本体210のX軸方向両端部のZ軸マイナス方向端部からY軸方向両側に突出する一対の第二ホルダ壁部224が配置されている。第二ホルダ壁部224は、蓄電素子100の容器110の短側面112に沿って配置される。詳細には、第二ホルダ壁部224は、蓄電素子100のX軸方向両側のZ軸マイナス方向端部において、短側面112のY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側の略半分を覆うように、X軸方向において短側面112と対向して配置される。
このように、ホルダ壁部220は、蓄電素子100のZ軸方向両端部及びX軸方向両端部に位置する蓄電素子100の4つの角部を覆うように配置される。これにより、ホルダ200bは、蓄電素子100を保持する。
凸部230は、ケース300と接触することで、ホルダ200bのY軸方向(第一方向)への移動を制限する部位である。ホルダ200bのX軸方向両側に、一対の凸部230が設けられている。X軸プラス方向の凸部230は、ホルダ本体210のX軸プラス方向端部からX軸プラス方向に突出し、Z軸方向に延びる平板状の突出部である。X軸マイナス方向の凸部230は、ホルダ本体210のX軸マイナス方向端部からX軸マイナス方向に突出し、Z軸方向に延びる平板状の突出部である。それぞれの凸部230は、Y軸方向両側に、Y軸方向に向く姿勢でケース300に対向し、Y軸方向でケース300と接触する、XZ平面に平行な平面(平坦面)を有している。図4では、凸部230に、Z軸方向に並ぶ複数の凹部が形成されているが、当該凹部は形成されていなくてもよいし、当該凹部に代えて、凸部230をY軸方向に貫通する貫通孔が形成されて、冷却用の気体(空気)を通す等の目的で用いられてもよい。
[1.3 ケース本体310の説明]
次に、ケース300が有するケース本体310の構成について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係るケース本体310の構成を示す斜視図及び上面図である。具体的には、図5の(a)は、ケース本体310の構成を示す斜視図であり、図5の(b)は、図5の(a)に示したケース本体310のY軸方向中央部をZ軸プラス方向から見た場合の構成を示す上面図である。図6は、本実施の形態に係るケース本体310とホルダ200a及び200bとの位置関係を示す上面図及び断面図である。具体的には、図6の(a)は、ケース本体310に蓄電素子100とホルダ200a及び200bとを配置した状態を示す上面図である。図6の(b)は、図6の(a)に示したホルダ200bの凸部230とケース本体310の移動制限部312aとをXY平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。ケース本体310のX軸プラス方向の半分とX軸マイナス方向の半分とは、同様の構成を有するため、図6では、当該X軸プラス方向の半分について図示し、以下の図6に関する説明は、当該X軸プラス方向の半分について行う。
図5に示すように、ケース本体310は、底壁311と、ケース壁部312、313及び314と、を有している。つまり、ケース本体310は、Z軸マイナス方向(第二方向の他方側)の底面部に底壁311を有し、X軸方向両側の側面部に一対のケース壁部312を有し、X軸方向中央部にケース壁部313を有し、Y軸方向両側の側面部に一対のケース壁部314を有している。ケース本体310は、底壁311と、2つのケース壁部312と、ケース壁部313と、2つのケース壁部314とが一体化された1つの部材である。つまり、ケース本体310は、アルミダイカスト等により一体成形されて、1つの部材(一部品)として一体的に形成されている。
底壁311は、主面がZ軸方向(第二方向)に向く姿勢で配置されて、ケース本体310の底面を形成する、XY平面に平行かつY軸方向に長い平板状かつ矩形状の壁部である。底壁311は、蓄電ユニット10(蓄電素子100及びスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c))とZ軸方向において対向して配置される。具体的には、底壁311は、蓄電ユニット10のZ軸マイナス方向の面の全面を覆うように蓄電ユニット10のZ軸マイナス方向に配置されて、蓄電ユニット10をZ軸マイナス方向から支持する。底壁311は、ケース壁部312、313及び314に隣接した状態で配置される。
ケース壁部312は、主面がX軸方向(第三方向)に向く姿勢で配置されて、ケース本体310のX軸方向の側面(長側面)を形成する、YZ平面に平行かつY軸方向に長い平板状かつ矩形状の壁部(側壁)である。ケース壁部312は、底壁311のX軸方向端部からZ軸プラス方向に立ち上がる壁部であり、蓄電ユニット10(蓄電素子100及びスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c))とX軸方向(第三方向)において対向して配置される。ケース壁部312は、底壁311及びケース壁部314に隣接する。本実施の形態では、ケース本体310のX軸方向両端部に、2つのケース壁部312が互いに対向して配置されている。X軸プラス方向のケース壁部312は、X軸プラス方向の蓄電ユニット10のX軸プラス方向の面の全面を覆うように、当該蓄電ユニット10のX軸プラス方向に配置される。X軸マイナス方向のケース壁部312は、X軸マイナス方向の蓄電ユニット10のX軸マイナス方向の面の全面を覆うように、当該蓄電ユニット10のX軸マイナス方向に配置される。
ケース壁部313は、主面がX軸方向(第三方向)に向く姿勢で配置されて、ケース本体310の内方の空間を仕切る、Y軸方向に長い直方体形状の壁部である。ケース壁部313は、底壁311のX軸方向中央部からZ軸プラス方向に立ち上がる壁部であり、蓄電ユニット10(蓄電素子100及びスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c))とX軸方向(第三方向)において対向して配置される。具体的には、ケース壁部313は、X軸方向に並ぶ2つの蓄電ユニット10の間に配置される。つまり、蓄電装置1は、蓄電素子100と、ケース300に収容され、X軸方向(第三方向)において当該蓄電素子100と並ぶ他の蓄電素子100と、を備えている。そして、ケース壁部313は、ケース300の内方における当該蓄電素子100と当該他の蓄電素子100との間に配置される壁である。これにより、ケース壁部313は、X軸プラス方向の蓄電ユニット10のX軸マイナス方向の面の全面を覆うように、当該蓄電ユニット10のX軸マイナス方向に配置される。ケース壁部313は、X軸マイナス方向の蓄電ユニット10のX軸プラス方向の面の全面を覆うように、当該蓄電ユニット10のX軸プラス方向に配置される。ケース壁部313は、底壁311及びケース壁部314に隣接する。
ケース壁部314は、主面がY軸方向(第一方向)に向く姿勢で配置されて、ケース本体310のY軸方向の側面(短側面)を形成する、XZ平面に平行かつX軸方向に長い平板状かつ矩形状の壁部(側壁)である。ケース壁部314は、底壁311のY軸方向端部からZ軸プラス方向に立ち上がる壁部であり、蓄電ユニット10(スペーサ200のうちのホルダ200c)とY軸方向(第一方向)において対向して配置される。ケース壁部314は、底壁311、ケース壁部312及び313に隣接する。本実施の形態では、ケース本体310のY軸方向両端部に、2つのケース壁部314が互いに対向して配置されている。Y軸プラス方向のケース壁部314は、蓄電ユニット10(Y軸プラス方向のホルダ200c)のY軸プラス方向の面のほぼ全面を覆うように、蓄電ユニット10(当該ホルダ200c)のY軸プラス方向に配置される。Y軸マイナス方向のケース壁部314は、蓄電ユニット10(Y軸マイナス方向のホルダ200c)のY軸マイナス方向の面のほぼ全面を覆うように、蓄電ユニット10(当該ホルダ200c)のY軸マイナス方向に配置される。
以上のような構成により、ケース本体310には、Z軸プラス方向(第二方向の一方側)に向けて開口する開口310aが形成されている。つまり、2つのケース壁部312とケース壁部313と2つのケース壁部314とで、X軸方向に並ぶ2つの開口310aが形成されている。開口310aは、ケース本体310の底壁311と対向する位置に配置される、Z軸方向から見てY軸方向に長い矩形状の開口部である。開口310aは、蓄電ユニット10とZ軸方向で対向する位置に配置され、Z軸方向において蓄電ユニット10が通過可能な大きさに形成されている。つまり、開口310aは、ケース本体310のZ軸プラス方向の面が開口した開口部である。
ケース壁部312は、ホルダ200bと接触することで、ホルダ200bのY軸方向(第一方向)への移動を制限する移動制限部312aを有している。本実施の形態では、移動制限部312aは、ケース壁部312の蓄電ユニット10と対向する面に形成された、X軸方向に凹んだ凹部である。つまり、X軸プラス方向のケース壁部312においては、X軸マイナス方向の面に、X軸プラス方向に凹んだ凹部である移動制限部312aが形成されている。X軸マイナス方向のケース壁部312においては、X軸プラス方向の面に、X軸マイナス方向に凹んだ凹部である移動制限部312aが形成されている。移動制限部312aは、ケース壁部312のY軸方向中央部において、ケース壁部312のZ軸方向の一端から他端までに亘ってZ軸方向に延びる、Z軸方向から見て四角形状の凹部(溝)である。移動制限部312aは、Y軸方向両側の内面に、XZ平面に平行な平面(平坦面)を有し、当該面が、Y軸方向に向く姿勢でホルダ200bの凸部230に対向し、Y軸方向で凸部230と接触する(図6参照)。
同様に、ケース壁部313は、ホルダ200bと接触することで、ホルダ200bのY軸方向(第一方向)への移動を制限する移動制限部313aを有している。本実施の形態では、移動制限部313aは、ケース壁部313の蓄電ユニット10と対向する面に形成された、X軸方向に凹んだ凹部である。つまり、ケース壁部313のX軸プラス方向の面に、X軸マイナス方向に凹んだ凹部である移動制限部313aが形成され、X軸マイナス方向の面に、X軸プラス方向に凹んだ凹部である移動制限部313aが形成されている。移動制限部313aは、ケース壁部313のY軸方向中央部において、ケース壁部313のZ軸方向の一端から他端までに亘ってZ軸方向に延びる、Z軸方向から見て四角形状の凹部(溝)である。移動制限部313aは、Y軸方向両側の内面に、XZ平面に平行な平面(平坦面)を有し、当該面が、Y軸方向に向く姿勢でホルダ200bの凸部230に対向し、Y軸方向で凸部230と接触する(図6参照)。
このように、移動制限部312a及び313aは、ケース本体310における蓄電ユニット10の側方に位置する側壁(ケース壁部312及び313)に設けられ、ホルダ200bの凸部230とY軸方向で接触することで、ホルダ200bのY軸方向への移動を制限する。具体的には、図6に示すように、移動制限部312a及び313aには、ホルダ200bが有する一対の凸部230が挿入される。本実施の形態では、移動制限部312a及び313aに一対の凸部230が圧入されて、移動制限部312a及び313aと一対の凸部230とが互いに嵌合する。
移動制限部312aまたは313aに凸部230が挿入(嵌合)された状態では、移動制限部312aまたは313aと凸部230とのY軸方向で対向する面同士が接触することで、ホルダ200bのY軸方向(第一方向)への移動が制限される。本実施の形態では、移動制限部312aまたは313aは、Y軸方向両側で凸部230と接触しており、ホルダ200bのY軸方向両側への移動を制限している。移動制限部312aまたは313aは、Y軸方向で凸部230と接触していなくてもよく、Y軸方向で凸部230の近傍に配置されていればよい(凸部230との間に小さな隙間があってもよい)。これによっても、移動制限部312aまたは313aは、ホルダ200bがY軸方向へ少し移動して凸部230と接触すれば(接触した状態になると)、ホルダ200bのY軸方向への移動を制限できる。このように、移動制限部312aまたは313aは、凸部230と接触した状態になるとホルダ200bの移動を制限する(位置決めを行う)構成であればよい。移動制限部312aまたは313aは、ホルダ200bのY軸方向の位置決めを行う位置決め部であるとも言える。
本実施の形態では、蓄電装置1は、ホルダ200bとで蓄電素子100を挟む他のホルダであるホルダ200aを備えており、ホルダ200aは、ホルダ200bよりも、Y軸方向(第一方向)における厚みが薄い(図2、6等参照)。つまり、ホルダ200bは凸部230を有しているが、ホルダ200aは凸部230を有していないため、ホルダ200aは、ホルダ200bよりも、Y軸方向における厚みが薄く形成できている。具体的には、ホルダ200bのホルダ本体210よりも、ホルダ200aのホルダ本体の方が、Y軸方向における厚みが薄くなっている。これにより、ホルダ200aを挟む2つの蓄電素子100の間の距離が、ホルダ200bを挟む2つの蓄電素子100の間の距離よりも小さくなっている(図6参照)。
さらに、ホルダ200bは、凸部230がケース壁部312または313に挿入されて、ケース壁部312または313とX軸方向において重なって配置されるが、ホルダ200aは、X軸方向において、ケース壁部312または313から離間して配置される。つまり、ホルダ200aは、ケース壁部312及び313とは接触せずに、ケース壁部312及び313との間に隙間が形成されている。同様に、ホルダ200cは、X軸方向において、ケース壁部312または313から離間して配置される。
以上のような構成のホルダ200b等を有する蓄電ユニット10は、以下のようにしてケース300に収容されて、蓄電装置1が製造される。まず、ホルダ200bを基準に、複数の蓄電素子100と複数のスペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c)とを積層して、蓄電ユニット10を構成する。次に、ホルダ200bを基準に、治具を用いて、蓄電ユニット10をY軸方向に圧縮する。ここで蓄電素子100は、内部に収容した電極体並びに電解液の量及び成分等に応じて、長側面111がY軸方向に向かって膨らんでいる場合がある。また、スペーサ200は、樹脂製であり、圧縮可能な形状として例えばホルダ200aにおける波形のトタン形状、または、その他のホルダ200cのY軸方向を向いたホルダ本体210に形成されたリブなど、弾性変形が可能な場合がある。この際、複数の蓄電素子100の膨らみ分、または、スペーサ200の弾性変形可能な分が圧縮される。次に、蓄電ユニット10の圧縮状態を維持したまま、ホルダ200bの凸部230とケース本体310のケース壁部312、313の移動制限部312a、313aとを合わせて、蓄電ユニット10をケース本体310に挿入する。蓄電ユニット10をケース本体310に挿入し終えた後、蓄電ユニット10の圧縮状態を解除して、治具を取り外す。これにより、圧縮された複数の蓄電素子100の膨らみまたはスペーサ200の弾性変形可能な分が戻り、蓄電ユニット10がY軸方向に伸びて、ケース本体310内に収容された状態となる。蓄電ユニット10は、ケース本体310に挿入される前、または、ケース本体310に挿入した後に、複数の蓄電素子100に対してバスバー及びバスバーフレーム等が配置される。そして、ケース本体310と蓋体320とが接合されて、蓄電ユニット10がケース300に収容され、蓄電装置1が製造される。
[2 効果の説明]
以上のように、本実施の形態に係る蓄電装置1によれば、蓄電素子100及びホルダ200bがケース300に収容され、ケース300は、第三方向(X軸方向)においてホルダ200bと対向するケース壁部312、313を有している。ケース壁部312、313は、ホルダ200bの第一方向(Y軸方向)への移動を制限する移動制限部312a、313aを有している。このように、ケース壁部312、313に設けられた移動制限部312a、313aが、ホルダ200bの移動を制限することで、ケース300内でのホルダ200bの移動を制限できる。これにより、ホルダ200bとともに蓄電素子100が移動してしまうのを制限できるため、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図ることができる。
移動制限部312a、313aによって、ケース300に対してホルダ200bを位置決めできるため、ケース300に蓄電素子100及びホルダ200bを挿入する際に、蓄電素子100及びホルダ200bの位置決め性を向上できる。特に、蓄電ユニット10は、Y軸方向における長さが長く、ケース300に対して位置決めし難いため、位置決め性を向上できることによる効果が高い。ボルト・ナット等の接合部材を設けることなくケース300内でのホルダ200bの移動を制限できるため、接合部材を配置するスペースが不要、かつ、接合部材を接合するための工具を配置するスペースも不要であり、蓄電装置1の省スペース化を図ることができる。以降についても同様である。
ケース本体310の側壁(ケース壁部312、313)に移動制限部312a、313aを設けることで、ホルダ200bの移動を制限する移動制限部312a、313aをケース300に容易に設けることができる。これにより、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
ケース壁部312、313に設けられる移動制限部312a、313aを、ホルダ200bの凸部230が挿入される凹部とする。これにより、凸部230を移動制限部312a、313aとしての凹部に挿入することで、移動制限部312a、313aをホルダ200bと接触する位置に配置できるため、簡易な構成で、ケース300内でのホルダ200bの移動を制限できる。したがって、簡易な構成で、ホルダ200bに保持されている蓄電素子100が移動するのを制限できるため、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
ケース壁部312、313の移動制限部312a、313aにホルダ200bの凸部230が圧入(嵌合)されることで、ケース壁部312、313に対してホルダ200bを固定できる。このため、ケース300内でのホルダ200bの移動を、第一方向(Y軸方向)だけではなく、第二方向(Z軸方向)及び第三方向(X軸方向)においても制限できる。これにより、ホルダ200bに保持されている蓄電素子100が移動するのを制限できるため、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図ることができる。
複数のホルダ200a、200b及び200cが配置される場合、ケース300に対して全てのホルダ200a、200b及び200cの移動を制限する必要がない。このため、移動制限部312a、313aで移動が制限されるホルダ200b以外の他のホルダ200aは、移動制限部312a、313aと接触する部位(凸部230)を形成しなくてもよいため、厚みを薄くできる。これにより、蓄電装置1の省スペース化を図ることができる。ホルダ200cについても同様に、ホルダ200bよりも厚みを薄く形成してもよい。
第三方向(X軸方向)に並ぶ蓄電素子100と他の蓄電素子100との間の壁(ケース壁部313)を、移動制限部313aを有するケース壁部とする。これにより、当該壁(ケース壁部313)を、ホルダ200bの移動を制限するために活用できるため、移動制限部313aを有するケース壁部を新たに設ける必要がなく、移動制限部313aをケース300に簡易に配置できる。したがって、蓄電装置1の省スペース化を図ることができるとともに、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。
[3 変形例の説明]
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であり、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
上記実施の形態では、ケース300の移動制限部312a及び313aは、ホルダ200bの凸部230が挿入される凹部であることとしたが、これには限定されない。移動制限部312aまたは313aは、ホルダ200bに形成された凹部若しくは貫通孔に挿入される凸部、または、ホルダ200bに形成された凸部が挿入される凹部若しくは貫通孔であればよい。以下に、変形例1~3として、具体的に説明する。
(変形例1)
図7は、本実施の形態の変形例1に係るケース本体310A及びホルダ201の構成を示す断面図である。図7は、図6の(b)に対応する図である。図7では、上記実施の形態における移動制限部312aに対応する部位を図示しているが、移動制限部313aに対応する部位についても同様である。
図7に示すように、本変形例におけるケース本体310Aは、上記実施の形態におけるケース本体310の移動制限部312aに代えて、移動制限部312bを有している。本変形例におけるホルダ201は、上記実施の形態におけるホルダ200bの凸部230に代えて、凸部231を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
移動制限部312bは、ケース壁部312AをX軸方向に貫通する貫通孔である。凸部231は、ホルダ本体210からX軸プラス方向に突出する突出部であり、移動制限部312bとしての貫通孔を貫通する。凸部231は、X軸プラス方向端部に雄ネジが形成されており、ナット231aと結合される。凸部231は、ナット231aを有しておらず、移動制限部312bとしての貫通孔を貫通するのみの構成でもよい。移動制限部312b及び凸部231のZ軸方向における長さは特に限定されない。
(変形例2)
図8は、本実施の形態の変形例2に係るケース本体310B及びホルダ202の構成を示す断面図である。図8は、図6の(b)に対応する図である。図8では、上記実施の形態における移動制限部312aに対応する部位を図示しているが、移動制限部313aに対応する部位についても同様である。
図8に示すように、本変形例におけるケース本体310Bは、上記実施の形態におけるケース本体310の移動制限部312aに代えて、移動制限部312cを有している。本変形例におけるホルダ202は、上記実施の形態におけるホルダ200bの凸部230に代えて、凹部232を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
移動制限部312cは、ケース壁部312BからX軸マイナス方向に突出する凸部である。凹部232は、ホルダ本体210のX軸プラス方向端部がX軸マイナス方向に凹んだ凹部であり、移動制限部312cとしての凸部が挿入される。本変形例では、凹部232に移動制限部312cが圧入されて、凹部232と移動制限部312cとが互いに嵌合する。移動制限部312c及び凹部232のZ軸方向における長さは特に限定されない。
(変形例3)
図9は、本実施の形態の変形例3に係るケース本体310C及びホルダ203の構成を示す断面図である。図9は、図6の(b)に対応する図である。図9では、上記実施の形態における移動制限部312aに対応する部位を図示しているが、移動制限部313aに対応する部位についても同様である。
図9に示すように、本変形例におけるケース本体310Cは、上記実施の形態におけるケース本体310の移動制限部312aに代えて、移動制限部312dを有している。本変形例におけるホルダ203は、上記実施の形態におけるホルダ200bの凸部230に代えて、凹部233を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
移動制限部312dは、ケース壁部312Cに形成された貫通孔312eを貫通した状態でケース壁部312CからX軸マイナス方向に突出する凸部であり、X軸マイナス方向端部に雄ネジが形成されている。凹部233は、ホルダ本体210のX軸プラス方向端部がX軸マイナス方向に凹んだ凹部であって内部に雌ネジが形成されており、移動制限部312dの雄ネジが結合される。
以上のように、本変形例に係る蓄電装置1によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、変形例1では、ケース壁部312Aに設けられる移動制限部312bを、ホルダ201の凸部231が挿入される貫通孔とする。これにより、凸部231を移動制限部312bとしての貫通孔に挿入することで、移動制限部312bをホルダ201と接触する位置に配置できる。変形例2、3では、ケース壁部312B、312Cに設けられる移動制限部312c、312dを、ホルダ202、203の凹部232、233に挿入される凸部とする。これにより、移動制限部312c、312dとしての凸部を凹部232、233に挿入することで、移動制限部312c、312dをホルダ202、203と接触する位置に配置できる。このため、簡易な構成で、ケース300内でのホルダ202、203の移動を制限できる。したがって、簡易な構成で、ホルダ202、203に保持されている蓄電素子100が移動するのを制限できるため、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上を図る構成を容易に実現できる。変形例2、3において、凹部232、233を貫通孔としてもよい。
上記実施の形態のように、ケース壁部312、313に凹部(移動制限部312a、313a)を形成する場合、ケース壁部312、313の厚みを厚くする必要がある。これに対し、変形例1では、ケース壁部312Aに貫通孔を形成し、変形例2では、ケース壁部312Bの移動制限部312cを凸部とし、ホルダ202に、当該凸部が嵌合する凹部232を形成する。これにより、ケース壁部312A、312Bの厚みを薄くできるため、蓄電装置1の省スペース化を図ることができる。ケース壁部312Bの凸部がホルダ202の凹部232に嵌合することで、ケース壁部312Bに対してホルダ202を固定できるため、ケース300内でのホルダ202の移動を、第一方向(Y軸方向)だけではなく、第二方向(Z軸方向)及び第三方向(X軸方向)においても制限できる。これにより、ホルダ202に保持されている蓄電素子100が移動するのをさらに制限できるため、蓄電装置1の耐振動性または耐衝撃性の向上をさらに図ることができる。変形例1においても、ケース壁部312Aに対してホルダ201を固定する場合には、変形例2と同様のことが言える。変形例3についても、変形例2と同様のことが言える。
上記変形例において、ケース300の移動制限部及びホルダは、互いに接触することで、ケース300に対するホルダのY軸方向への移動を制限できる形状であればよく、上述した以外にも、種々の形状を取り得る。移動制限部は、ホルダの凸部に接触する凸部でもよいし、ホルダをY軸方向で挟む2つの凸部でもよいし、ホルダに接触する段差状の部位等でもよい。これらによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(その他の変形例)
上記実施の形態では、ケース300の移動制限部312aまたは313aは、ケース本体310のケース壁部312または313に形成されることとしたが、ケース300の側壁(ケース壁部)に形成されていればよい。つまり、移動制限部312aまたは313aは、蓋体320に設けられた側壁(ケース壁部)に形成されていてもよい。ケース300のケース壁部に、1つのホルダ200bに対して複数の移動制限部312a(または複数の移動制限部313a)が形成されて、ホルダ200bの移動を制限してもよい。
上記実施の形態では、ケース300の内方に、X軸方向に並ぶ2つの蓄電ユニット10が収容されていることとしたが、X軸方向に並ぶ3つ以上の蓄電ユニット10が収容されていてもよいし、1つの蓄電ユニット10しか収容されていなくてもよい。ケース300の内方に、1つの蓄電ユニット10しか収容されない場合、ケース300は、ケース壁部313を有することなく、移動制限部312aが形成された一対のケース壁部312を有することとなる。ケース300の内方に、Y軸方向に並ぶ複数の蓄電ユニット10が収容されていてもよい。ケース300に、複数の蓄電ユニット10が収容される場合、複数の蓄電ユニット10のそれぞれに対応して、移動制限部312a等が配置されてもよいし、いずれかの蓄電ユニット10に対しては移動制限部312a等が配置されなくてもよい。
上記実施の形態では、ケース本体310はZ軸方向に十分な高さを有して蓄電ユニット10を収容し、蓄電ユニット10がXY平面から見て露出しないように構成したが、このことは必須ではない。ケース本体310はZ軸方向に蓄電ユニット10の3分の2または半分程度の高さを有して、蓄電ユニット10のZ軸マイナス方向の部位を収容し、蓄電ユニット10のZ軸プラス方向の部位を収容せずに露出させてもよい。この場合、蓋体320がZ軸方向に蓄電ユニット10の3分の1または半分程度の高さを有して、蓄電ユニット10のZ軸プラス方向の部位を収容するようにしてもよい。
上記実施の形態では、ホルダ200bは、一対の第一ホルダ壁部221及び222と一対の第二ホルダ壁部223及び一対の第二ホルダ壁部224とを有していることとしたが、これらの壁部の全てを有することには限定されない。ホルダ200bは、これらの壁部のうちの少なくとも1つの壁部を有することで、蓄電素子100を保持できる構成であればよい。
上記実施の形態及び変形例では、移動制限部312a、312b等、凸部230、231および凹部232、233のY軸方向を向いた面は、Y軸方向に直交するXZ平面に平行なフラットな平坦面として説明したが、このことは必須ではない。移動制限部312a、312b等、凸部230、231および凹部232、233は、Y軸方向に直交する方向から傾斜した平坦面でもよい。また、移動制限部312a、312b等、凸部230、231および凹部232、233は、Z軸方向からみて波形、凹凸またはジグザグ等の形状を有してもよい。
上記実施の形態では、ホルダ200aは、ホルダ200bよりも厚みが薄いこととしたが、ホルダ200bよりも厚みが厚くてもよいし、ホルダ200bと同じ厚みでもよい。
上記実施の形態において、全ての蓄電ユニット10のホルダ200bが上記の構成を有していることとしたが、いずれかの蓄電ユニット10のホルダ200bが上記の構成を有していなくてもよい。ホルダ200bにおいて、X軸方向の両側ともに上記の構成を有していることとしたが、X軸方向の片側が上記の構成を有していなくてもよい。
上記実施の形態では、ホルダ200bが、ケース300によって移動が制限される上記構成を有することとしたが、ホルダ200aまたはホルダ200cがホルダ200bと同様の上記構成を有していてもよい。この場合、ケース300には、当該ホルダ200aまたはホルダ200cに対応して、移動制限部312a等が配置される。
上記実施の形態では、スペーサ200(ホルダ200a、200b及び200c)は、蓄電素子100とY軸方向に交互に並んで配置されるが、いずれかのスペーサ200が配置されない構成でもよい。1つのスペーサ200(ホルダ200a、200bまたは200c)しか配置されない構成でもよい。
上記実施の形態では、ケース300は、ケース本体310と蓋体320とを有していることとしたが、蓋体320を有していなくてもよい。
上記実施の形態において、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子100及びスペーサ200を拘束する拘束部材(エンドプレート、サイドプレート等)等を備えていてもよい。
上記実施の形態及びその変形例が備える各構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。