JP7843378B2 - 百トン級ダクタイル鋳鉄キャスク用高純度鋳造溶鉄の製錬装置及び方法 - Google Patents
百トン級ダクタイル鋳鉄キャスク用高純度鋳造溶鉄の製錬装置及び方法Info
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Description
本発明は、百トン級ダクタイル鋳鉄キャスク用高純度鋳造溶鉄の製錬装置を提供し、前記装置は、
第1ステーションと、第2ステーションとを含み、溶鉄を粗製錬し、第1ステーション粗製錬溶鉄及び第2ステーション粗製錬溶鉄を得るために用いられる誘導炉と、
第1取鍋精錬炉であって、第1ステーション粗製錬溶鉄が前記第1取鍋精錬炉に入って一次精錬を行って、一次精錬溶鉄を得る第1取鍋精錬炉と、
第2取鍋精錬炉であって、前記一次精錬溶鉄、前記第2ステーション粗製錬溶鉄が第2取鍋精錬炉に順次入って二次精錬を行って、二次精錬溶鉄を得る第2取鍋精錬炉と、
分配設備であって、二次精錬溶鉄が前記分配設備の中で分配及び移送される分配設備と、
球状化設備であって、分配及び移送された溶鉄に対して前記球状化設備で球状化処理を行う球状化設備とを含む。
誘導炉による粗製錬であって、冷間鋼材、鋳物用銑鉄、ニッケル合金板、黒鉛粉末を第1ステーションに加えて粗製錬して、第1ステーション粗製錬溶鉄を得て、鋳物用銑鉄、黒鉛粉末を第2ステーションに加えて粗製錬して、第2ステーション粗製錬溶鉄を得ることを含むステップ(1)と、
取鍋精錬炉による二次精錬であって、前記第1ステーション粗製錬溶鉄を第1取鍋精錬炉に加えて一次精錬して、一次精錬溶鉄を得て、前記一次精錬溶鉄、第2ステーション粗製錬溶鉄を第2取鍋精錬炉に順次加えて二次精錬して、二次精錬溶鉄を得るステップ(2)と、
二次精錬溶鉄を分配設備で順次移送及び分配して、球状化処理設備で球状化処理を行うステップ(3)とを含む。
(1)本発明の装置は、従来のダクタイル鋳鉄溶鉄製造装置と比べると、熔錬に誘導炉だけを用いる従来の装置と溶鉄製造プロセスは、溶鉄の成分、温度についての精密制御、球状化用原料溶鉄の成分温度の均一化、同一化などができないという難題を解決しており、本発明は2つの取鍋精錬炉を採用し、誘導炉による粗製錬と取鍋精錬炉による二次精錬を採用することで、溶鉄中のC、P、Sなどの主要な合金成分の精密制御を実現する。二次精錬溶鉄が分配設備によって分配され、さらに球状化処理設備に移送されて球状化処理を行うことで、キャスク鋳物の全体的な成分同一性、均質化レベルを保証する。本発明の装置は、大型専門設備がない場合に、通常の製錬設備を利用してもよく、プロセス及び技術経路イノベーションにより、高度に均質化された百トン級球状化用原料溶鉄を一度に提供できるだけでなく、製品の品質は厳しい技術基準を満たしており、百トン級使用済み核燃料貯蔵・輸送用のダクタイル鋳鉄キャスク装置用溶鉄の単一炉熔錬という難題を解決しており、完成品の物理化学的性状試験で各技術指標項目がいずれも製品要綱の設計要件より優れている。
(2)本発明では、冷間鋼材、鋳物用銑鉄、ニッケル合金板の他に、プロセス中に合金を加えて溶鉄の目標成分を調整することはせず、合金を加えると残留元素が増加し、溶鉄の純度に影響を与え、製品の金属組織の黒鉛形状の最終評価が下がることを避け、特に、溶鉄製造の二次精錬工程で、専用の合金設計成分制御プロセスを厳密に実行しなければならない。
(3)本発明の溶鉄製錬方法は、科学的なスラグ形成プロセスでスラグ成分を制御することにより、硫黄分を規制するとともに溶鉄の浄化処理を実現し、溶鉄中の内生系及び外来系介在物の含有量を大幅に低減させ、大トン数取鍋精錬炉による二次精錬プロセスを採用することにより、溶鉄は、設計成分の精密制御、高純度化と少量の介在物、成分と温度の高い均一性、百トン級製品の一度だけの単一炉製錬に関する特殊な技術基準を同時に満たすことができ、新しい技術経路と技術理念であり、明らかな技術進歩性を有し、これにより、各性能指標項目の優れたダクタイル鋳鉄製品を得る。
(4)リン含有量の高い溶鉄は結晶粒界でリン共晶現象が起きることで、完成品鋳物の母相組織の劣化、機械的性質の低下を招くため、球状化用原料溶鉄にはPが0.020%以下であることが求められ、従来の溶鉄熔錬プロセス(誘導炉溶解+炉外処理)はこの技術基準に到達することができず、その主な原因は、当面国産の鋳物用銑鉄のリン含有量は基本的に0.025%以上であり、誘導炉だけで溶解する場合に、P元素を目標成分範囲に限定できないことである。そのため、本発明の方法で採用された冷間鋼材は、アーク炉による一次粗製錬、取鍋精錬炉による二次精錬を経て、最後に、大気環境下での鋳型によるビレット鋳造により得られたもので、特殊なプロセスにより冷間鋼材のPを0.001%以下に限定することにより、最終の球状化用原料溶鉄のPの重みが0.020%以下であることを実現し、誘導炉で溶鉄を熔錬する場合に脱リン(P)ができないというプロセス上の制限を解消する。
(5)本発明では、球状化処理用原料溶鉄中のCは3.50~4.00%であり、誘導炉熔錬、出銑、移し替え、混合、取鍋炉出銑、分配、球状化処理プロセスで、高温高炭素溶鉄にはいずれもある程度、炭素の燃焼損失又は炭素の流失が発生することから、製品の目標炭素(C)を保証するために、誘導炉熔錬プロセスで黒鉛粉末での復炭作業が必要であり、且つ、誘導炉の出銑中の炭素(C)成分値は精錬工程の最終の炭素の重み値を満たす必要があり、本発明は、原料の精密測定、補助材料の設計、経験による過程炭素損失により、炭素変動の影響要因を最小の範囲に限定することで、製錬過程における炭素の精密制御を実現する。
(6)本発明では、溶鉄の粗製錬及び精錬のプロセス温度を限定し、プロセス設計では、二次精錬の出銑温度で後の移送、分配、待機過程の溶鉄の温度低下を補償することを既に考慮に入れており、これにより、溶鉄の球状化処理に必要な最適なプロセス温度要件を精密に実現する。
(7)本発明の方法は、精錬中に取鍋の底部からアルゴンガスを吹き込んで撹拌する方式で溶鉄の温度、成分を高度に均一にさせ、スラグ形成を併用して溶鉄中の内生系及び外来系介在物が浮上して冶金スラグによって吸着除去されることを促進し、従来の溶鉄製造プロセスでは到達できない溶鉄の高純度化、成分と温度の高い均一性、球状化処理の最適なプロセス温度の精密制御を実現する。高圧アルゴンガスは撹拌により非常に大きな運動エネルギーが付与されているため、溶鉄が底部から湯面に行く物質移動過程が促進され、取鍋の底部のポーラスブリックから発生した微細な高純度アルゴンガス気泡が無数の微小な真空室に相当し、浮上するアルゴンガス気泡は溶鉄の静水圧が低減するにつれて体積が増加する過程で、溶鉄中の水素ガスと窒素ガスがアルゴンガス気泡に入り、様々な介在物も、アルゴンガス気泡の表面と衝突する間に吸着されて鉄-スラグ間界面に来て、塩基性スラグによって吸着除去される。本発明の方法は、球状化用溶鉄中のSを0.004~0.009%に限定することにより、球状化接種の効果を明らかに向上させ、鋳物の金属組織の黒鉛形状を改善することができる。
第1ステーションと、第2ステーションとを含み、溶鉄を粗製錬し、第1ステーション粗製錬溶鉄及び第2ステーション粗製錬溶鉄を得るために用いられる誘導炉と、
第1取鍋精錬炉であって、第1ステーション粗製錬溶鉄が前記第1取鍋精錬炉に入って一次精錬を行って、一次精錬溶鉄を得る第1取鍋精錬炉と、
第2取鍋精錬炉であって、前記一次精錬溶鉄、前記第2ステーション粗製錬溶鉄が第2取鍋精錬炉に順次入って二次精錬を行って、二次精錬溶鉄を得る第2取鍋精錬炉と、
分配設備であって、二次精錬溶鉄が前記分配設備の中で分配及び移送される分配設備と、
球状化設備であって、分配及び移送された溶鉄に対して前記球状化設備で球状化処理を行う球状化設備とを含む。
誘導炉による粗製錬であって、冷間鋼材、鋳物用銑鉄、ニッケル合金板、黒鉛粉末を第1ステーションに加えて粗製錬して、第1ステーション粗製錬溶鉄を得て、鋳物用銑鉄、黒鉛粉末を第2ステーションに加えて粗製錬して、第2ステーション粗製錬溶鉄を得ることを含むステップ(1)と、
取鍋精錬炉による二次精錬であって、前記第1ステーション粗製錬溶鉄を第1取鍋精錬炉に加えて一次精錬して、一次精錬溶鉄を得て、前記一次精錬溶鉄、第2ステーション粗製錬溶鉄を第2取鍋精錬炉に順次加えて二次精錬して、二次精錬溶鉄を得るステップ(2)と、
二次精錬溶鉄を分配設備で順次移送及び分配して、球状化処理設備で球状化処理を行うステップ(3)とを含む。
図1に示すように、本実施例は、百トン級ダクタイル鋳鉄キャスク用高純度鋳造溶鉄の製錬装置であり、前記装置は、
第1ステーションと、第2ステーションとを含み、溶鉄を粗製錬し、第1ステーション粗製錬溶鉄及び第2ステーション粗製錬溶鉄を得るために用いられる誘導炉と、
第1取鍋精錬炉であって、第1ステーション粗製錬溶鉄が前記第1取鍋精錬炉に入って一次精錬を行って、一次精錬溶鉄を得る第1取鍋精錬炉と、
第2取鍋精錬炉であって、前記一次精錬溶鉄、前記第2ステーション粗製錬溶鉄が第2取鍋精錬炉に順次入って二次精錬を行って、二次精錬溶鉄を得る第2取鍋精錬炉と、
分配設備であって、二次精錬溶鉄が前記分配設備の中で分配及び移送される分配設備と、
球状化設備であって、分配及び移送された溶鉄に対して前記球状化設備で球状化処理を行う球状化設備とを含む。
本実施例では、ダクタイル鋳鉄素材がQT400-18ALで、球状化溶鉄の総量が140トンであるものを例に挙げて解釈及び説明をする。
キャスク材料の評価に関する技術基準(熔錬と完成品)(wt.%)は表1を参照する。
ダクタイル鋳鉄専用鋼材に関する技術基準(wt.%)は表2を参照する。
ダクタイル鋳鉄専用超純銑鉄に関する技術基準(wt.%)は表3を参照する。
表1:キャスク材料の評価に関する技術基準(熔錬と完成品)(wt.%)
公称40トンのEBT(偏心炉底出鋼方式、樋出鋼方式よりも出鋼時のスラグ流出量の効果的な制御が可能)アーク炉1基であって、本実施例で冷間鋼材を粗製錬するために用いる。公称60トンのダブルステーション中周波誘導炉1基であって、溶鉄の予備熔錬に用いる。マグネシア・カーボン質レンガで建設された円筒状取鍋4個であって、それぞれ、公称160トン、公称130トン、公称90トン、公称40トンであり、溶鉄の精錬及び移送用の冶金容器として用いる。160トン、130トンの精錬ステーション各1つであって、給電昇温、アルゴンガス吹き込み・撹拌、スラグ形成と脱硫、保温待機などの冶金機能を実現できる。80トン、60トンの円筒状溶鉄取鍋各1つであって、溶鉄球状化処理及び注湯用の冶金容器として用いる。
(1)アーク炉の装入バスケットについて、装入前にバスケットをチェックし、混入防止のために、前の炉の残留廃棄鋼材が付着してはならない。
(2)アーク炉の炉体について、前の炉から製鋼スラグを完全に排出させることが求められ、寿命後期であれば製錬不可であり、且つ前の炉の鋼種の残留成分でMo含有量は0.20%未満である。
(3)誘導炉の炉体について、前の炉から加熱後の製鋼スラグを徹底的に排出し、出鋼樋、炉壁、炉底には粘稠な状態の鋼とスラグがたまっていると視認されない。
(4)精錬取鍋について、新設取鍋であり、加熱後に熱状態が良好であり、アルゴンガス吹き込みを試みて底部のポーラスブリックの通気性能をチェックする。
(5)ペラン法取鍋について、加熱後に取鍋の熱状態が良好であり、底部と口縁部に鋼とスラグが残留せず、且つ前の炉の製錬鋼種のスラグがCaO、SiO2を主とする粉末状スラグ系である精錬取鍋である。
(6)タンディッシュについて、新設取鍋であり、レンガを積み終えた後、出銑側の口縁部の状態をチェックする。新しい取鍋用加熱プロセスを実行し、加熱時間は24時間を超えており、溶鉄注入前に測温し、壁部ライニングの中部は750℃を超えていることが求められ、加熱後に、内部の加熱後耐火物剥離物を吸引除去する。
(7)溶鉄取鍋について、加熱温度は500~800℃であり、新しい取鍋の場合に加熱時間は24時間を超え、古い取鍋の場合に加熱時間は12時間を超え、湿気が多い天候であれば適宜延長させ、球状化処理前に溶鉄取鍋の温度を測定し、ライニングの中部温度は150~300℃であり、取鍋の外殻の中部温度は100℃を超えることが求められる。
鋼材32t、鋳物用銑鉄125t、クラス1の冶金用石灰2000kg、蛍石1000kg、ニッケル合金板1000kg、黒鉛粉末300kgである。前記原料と補助材料はどれも合金成分の化学分析結果を提供し、使用前に現場で再び検査及び確認をしてから使用する。精密に秤量された、表示が明確である、清潔な乾燥品であり、混在は禁じられ、大塊鋼材の場合は、さらに、質量を具体的に表示する必要がある。
前記鋳物用銑鉄は、4.50%のC、0.40%のSi、0.100%以下のMn、0.030%以下のP、0.025%以下のS、0.010%以下のCr、0.10%以下のNi、0.010%以下のMo、0.050%以下のTiを含む。
前記ニッケル合金板中のNiは、99.50%を超えており、グレードがNi9950である。
前記黒鉛粉末中のCは、99%を超えており、且つ黒鉛粉末の粒径が1mm未満であり、クラス1の冶金用石灰の主な技術指標は、CaO 90%以上、MgO 5.0%以下、SiO2 2.0%以下、S 0.03%以下、苛性ソーダ4%以下、活性度320以上(活性度4mol/L、40℃±1℃ 10分間)であり、ランピネス(lumpiness)は20~100mmである。
蛍石は、グレードがFL-85であり、主な技術指標は、CaF2 85%以上、SiO2 14.3%以下、P 0.06%以下、S 0.10%以下、ランピネス(lumpiness)5~100mmである。
(1)誘導炉による粗製錬であって、鋼材25t、鋳物用銑鉄35t、ニッケル合金板800kg、黒鉛粉末75kg、2.75%の配合炭素を、誘導炉の第1ステーションで粗製錬し、清浄化後、サンプリングして全分析し、熔錬過程全体にわたって溶鉄の温度は1550℃以下であり、装入物が全て清浄化した後、1500~1520℃で5~20分間保温して第1保温処理を行うと、出銑して、第1ステーション粗製錬溶鉄を得ることができ、熔錬過程でスラグ量が異常に大きい(目視では200kgを超えている)場合に、移し替えてスラグ流出量を厳密に測定し又はスラグ除去作業を実行する必要がある。
鋳物用銑鉄61t、黒鉛粉末125kg、4.85%の配合炭素を、誘導炉の第2ステーションに加えて粗製錬し、清浄化後、サンプリングして全分析し、熔錬過程全体にわたって溶鉄の温度は1550℃以下であり、装入物が全て清浄化した後、1500~1520℃で5~20分間保温して第2保温処理を行うと、出銑して、第2ステーション粗製錬溶鉄を得ることができる。
(2)第1取鍋精錬炉の容量は130トンを選択し、プロセス制御上のポイントは次のとおりである。取鍋のノズルの穴径Φは100mmであり、加熱温度は1000℃を超えており、溶鉄の温度は900℃を超えており、熱状態が良好であり、溶鉄の温度低下は50℃未満である。前記第1ステーション粗製錬溶鉄を第1取鍋精錬炉に注入した後、サンプリングし、スラグを形成させ、スラグ形成材は冶金用石灰1000kg、蛍石250kgであり、製錬過程でスラグの流動性によって適量の蛍石を補充し、精錬過程全体にわたって溶鉄の温度は1550℃を超えてはならず、中圧レベル電圧で給電して均一に昇温させ、1500~1520℃に昇温させて保温作業を5~20分間実行する。過程全体にわたって底部からアルゴンガスを吹き込み、保温プロセスを実行する時に、アルゴンガスの流量は溶鉄液面にスラグ層が露出しないように調整し、給電昇温と、鋳物用銑鉄、鋼材を加える時には物質移動に伴う溶鉄の熱輸送過程を促進するためにアルゴンガスの流量を適宜上げてもよく、鋼材及び鋳物用銑鉄を加えることにより成分及び溶鉄量を調整し、出銑温度は1500~1520℃であり、溶鉄中のCは3.05~3.15%であり、Siは0.40%以下であり、Pは0.020%以下であり、Sは0.002%以下であり、Niは1.00~1.05%であり、溶鉄量を81~85tに限定し、炭素粉末による復炭をしてはならず、一次精錬溶鉄を得る。
第2取鍋精錬炉の容量は160トンを選択し、プロセス制御上のポイントは次のとおりである。取鍋ノズルの穴径Φは100mmであり、加熱温度は1000℃を超えており、溶鉄の温度は900℃を超えており、熱状態が良好であり、溶鉄の温度低下は50℃未満である。ここ、一次精錬溶鉄を第2取鍋精錬炉に注入し、さらに誘導炉の第2ステーション粗製錬溶鉄を注入する。混合後、サンプリングし、スラグを形成させ、スラグ形成材は第1ロットの蛍石750kgであり、化学成分結果が出たら、S含有量によって適量の冶金用石灰を補充して引き続き脱硫することで規格管理を行い、冶金用石灰を加える溶鉄の温度は1500~1520℃であり、精錬過程全体にわたって溶鉄の温度は1550℃を超えてはならず、中圧レベル電圧で給電して均一に昇温させ、1500~1520℃に昇温させて保温作業を5~20分間実行し、過程全体にわたって底部からアルゴンガスを吹き込み、保温プロセスを実行する時に、アルゴンガスの流量は溶鉄液面にスラグ層が露出しないように調整し、給電昇温時には物質移動に伴う溶鉄の熱輸送過程を促進するためにアルゴンガスの流量を適宜上げてもよい。製錬時間は60~120分間であり、出銑温度Tは1480~1520℃であり、溶鉄の最適な成分範囲は、C 3.70~3.80%、Si 0.30~0.40%、P 0.020%以下、S 0.004~0.009%、Ni 0.55~0.65%であり、溶鉄量を140~145tに限定し、炭素粉末による復炭をしてはならず、二次精錬溶鉄を得る。
(3)溶鉄の移送及び分配プロセスの制御に関するポイントは、次のとおりである。予め秤量設備、天井クレーン設備、油圧システム、モーターシステムなど各機械設備をチェックし、どちらも正常に動作する状態であることを保証する。二次精錬溶鉄分配の30分間前にタンディッシュのライニングの中部温度を測定し、赤熱と視認され、温度は900℃を超えていることが求められ、これをタンディッシュがほぼ熱飽和状態であると見なしてもよく、移送過程中の溶鉄の温度低下経験式は適用される。分配溶鉄量は、順次80t、60tであり、分配後、タンディッシュ内の溶鉄の温度を測定し、サンプリングする。球状化処理温度は1395~1405℃であり、取鍋の底部からアルゴンガスを吹き込む方式で溶鉄の球状化温度を精密制御し、1つのガス供給穴あたりのアルゴンガスの流量は30~50NL/分であり、溶鉄の温度低下速度は1.5~2.0℃/分であり、大流量のアルゴンガスでの溶鉄冷却作業はしてはならない。分配完了から球状化処理開始まで、過程全体の時間は30~45分間に限定される。本実施例の140トンの球状化用溶鉄は、160トン取鍋炉で二次精錬し、成分と温度を調整し、温度均一化と均質化をしてから分配し、球状化処理を行うようにする必要がある。現場では各工程の作業にいずれも責任者を配置し、現場安全作業手順を厳密に実行し、予め安全対策と、事故発生時の応急対策を講じる。球状化処理が完了すると、溶鉄取鍋を鋳造工程に移送して最後の接種、スラグ除去及び注湯作業を行う。
C 3.77%、 Si 1.53%、Mn 0.11%、P 0.015%、 S 0.005%、Ni 0.61%、Cr 0.04%、Mo 0.03%、H 1.6ppm、O 10ppm、N 33ppmである。これにより、本発明の方法を採用して製錬された溶鉄純度は、従来の技術経路で製造されたものより純度が高いことが分かる。
本実施例は、実施例2と同じ方法を採用して溶鉄を製錬し、ただし、原料中の鋼材の質量は鋼材、銑鉄及びニッケル合金板の総質量の15%を占め、鋼材中のCは0.35%であり、鋳物用銑鉄中のCは4.60%であり、Siは0.50%であることで異なっている。
本実施例は、実施例2と同じ方法を採用して溶鉄を製錬し、ただし、原料中の鋼材の質量は鋼材、銑鉄及びニッケル合金板の総質量の17.5%を占め、鋼材中のCは0.45%であり、鋳物用銑鉄中のCは4.70%であり、Siは0.60%であることで異なっている。
Claims (13)
- 百トン級ダクタイル鋳鉄キャスク用高純度鋳造溶鉄の製錬装置を用いる溶鉄製錬方法であって、
前記製錬装置は、
第1ステーションと、第2ステーションとを含み、溶鉄を粗製錬し、第1ステーション粗製錬溶鉄及び第2ステーション粗製錬溶鉄を得るために用いられる誘導炉と、
第1取鍋精錬炉であって、第1ステーション粗製錬溶鉄が前記第1取鍋精錬炉に入って一次精錬を行って、一次精錬溶鉄を得る第1取鍋精錬炉と、
第2取鍋精錬炉であって、前記一次精錬溶鉄、前記第2ステーション粗製錬溶鉄が第2取鍋精錬炉に順次入って二次精錬を行って、二次精錬溶鉄を得る第2取鍋精錬炉と、
分配設備であって、二次精錬溶鉄が前記分配設備の中で分配及び移送される分配設備と、
球状化設備であって、分配及び移送された溶鉄に対して前記球状化設備で球状化処理を行う球状化設備とを含み、
溶鉄製錬方法は、
誘導炉による粗製錬であって、冷間鋼材、鋳物用銑鉄、ニッケル合金板、黒鉛粉末を第1ステーションに加えて粗製錬して、第1ステーション粗製錬溶鉄を得て、鋳物用銑鉄、黒鉛粉末を第2ステーションに加えて粗製錬して、第2ステーション粗製錬溶鉄を得ることを含むステップ(1)と、
取鍋精錬炉による二次精錬であって、前記第1ステーション粗製錬溶鉄を第1取鍋精錬炉に加えて一次精錬して、一次精錬溶鉄を得て、前記一次精錬溶鉄、第2ステーション粗製錬溶鉄を第2取鍋精錬炉に順次加えて二次精錬して、二次精錬溶鉄を得るステップ(2)と、
二次精錬溶鉄を分配設備で順次移送及び分配して、球状化処理設備で球状化処理を行うステップ(3)とを含む、
ことを特徴とする溶鉄製錬方法。 - 溶鉄生産原料中の冷間鋼材の質量が冷間鋼材、銑鉄及びニッケル合金板の総質量の15~20%を占める、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - 前記冷間鋼材が、アーク炉粗製錬による脱リン・脱炭、取鍋炉精錬による炭素調整・脱硫、大気環境下での鋳型によるビレット鋳造により得られる、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(1)に記載の冷間鋼材が、質量パーセント基準で、0.25~0.45%のC、0.01%以下のSi、0.05%以下のMn、0.005%以下のP、0.005%以下のS、0.05%以下のCr、0.05%以下のMo、残部Fe及び不可避不純物
よりなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(1)で、鋳物用銑鉄が、質量パーセント基準で、4.50~4.70%のC、0.40~0.60%のSi、0.100%以下のMn、0.030%以下のP、0.025%以下のS、0.010%以下のCr、0.10%以下のNi、0.010%以下のMo、0.050%以下のTi、残部Fe及び不可避不純物よりなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(1)で、ニッケル合金板中のNiの質量分率は99.5%を超える、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(1)で溶鉄の第1ステーション粗製錬及び第2ステーション粗製錬は、プロセス温度がいずれも1550℃以下であり、且つ、いずれも装入物が全て清浄化した後、1500~1520℃で5~20分間保温してから出銑する、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(2)では、一次精錬及び二次精錬で過程全体にわたって取鍋の底部からアルゴンガスを吹き込んで撹拌する方式を採用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(2)では、一次精錬及び二次精錬でいずれもスラグ形成処理を行い、具体的には、スラグ系の成分要件は、一次精錬でスラグ形成材は冶金用石灰、蛍石であり、冶金用石灰と蛍石の質量比は4:1であり、二次精錬でスラグ形成材は蛍石を採用することである、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(2)で溶鉄の一次精錬及び二次精錬のプロセス温度は1550℃以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(2)では、一次精錬過程で溶鉄の質量、成分の重みを調整するために、さらに冷間鋼材及び鋳物用銑鉄を加える、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(3)で球状化処理前に、取鍋の底部からアルゴンガスを吹き込んで溶鉄の温度を均一にすることにより、球状化処理温度を1350~1450℃にする、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の溶鉄製錬方法。 - ステップ(3)が、さらに、球状化処理後の溶鉄を鋳造工程に移送して最後の接種、スラグ除去及び注湯作業を行うことを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶鉄製錬方法。
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