JP7841933B2 - 骨用ねじならびにそれを備える骨治療用具および橈骨遠位端用骨治療用具 - Google Patents
骨用ねじならびにそれを備える骨治療用具および橈骨遠位端用骨治療用具Info
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Description
この骨用プレートには、骨用ねじを固定するための開口を有するものがある。そして、特表2012-502687(特許文献1)、特開2006-130317(特許文献2)のように、骨用プレートとして、ねじ固定用の開口の内面に雌ねじ部を備えるものがあり、このような骨用プレートには、上記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部を頭部に備えた骨用ねじ(特許文献1の図29、特許文献2の図5参照)が用いられる。骨用ねじとしては、上記のような雄ねじ部を有するものの方が、骨用プレートへの固定効果は高い。
そのため、近年、骨用プレートに対して骨用ねじを刺入方向に自由度を持たせつつ固定できる角度可変固定機構(ポリアクシャルロッキング機構とも言われる)が求められている。当該機構を採用した場合、骨用ねじを複数の角度に挿入ないし固定することが可能であり、骨片を所望の位置に固定することが可能となる。そして、例えば、特表2016-512711(特許文献3)や特表2019-526375(特許文献4)には、骨ねじを骨用プレートに対して角度可変に固定するための構成が開示されている。
しかしながら、このような構成を採用する場合、骨用プレートに対して骨用ねじを単一の刺入方向において固定する機構(モノアクシャルロッキング機構とも言われる)に比べて、骨用ねじと骨用プレートとの係合が不安定(意図した箇所で確実に係合させることは難しい)となる。それにより、特許文献3の図3C、図3D、図3Fや、特許文献4の図7、図8等に示されるように、骨用ねじの頭部や当該頭部に形成された雄ねじ部が、意図せずに骨用プレートの下方に突出してしまうことがある。そして、そのような場合、骨用プレートの下方に突出した骨用ねじの一部(頭部や当該頭部に形成された雄ねじ部)が骨と干渉してしまい、骨用プレートが骨表面から浮いてしまう等の問題が生じ得ることを、本発明者らは知見した。
そこで、本発明の目的は、内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじならびにそれを備える骨治療用具および橈骨遠位端用骨治療用具であって、頭部が骨用プレートの下方に突出した際の骨との干渉を軽減できる骨用ねじならびにそれを備える骨治療用具および橈骨遠位端用骨治療用具を提供することである。
(1) 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじであって、
前記骨用ねじは、前記骨用プレートの前記貫通孔を貫通可能な軸部と、前記軸部の基端に設けられ、外面に前記骨用プレートの前記貫通孔の雌ねじ部と螺合可能かつ前記螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山を有する雄ねじ部を備える頭部とを備え、
前記頭部の略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部となっており、前記テーパ部に前記雄ねじ部および複数の凹部が形成されており、
前記頭部は、前記凹部の内面であって前記雄ねじ部の回転方向後方側に形成される起立面と、前記起立面の外縁部に位置するエッジ部とを備え、
前記骨用ねじの軸方向において、前記凹部および前記エッジ部の基端は前記雄ねじ部の基端と先端との間に位置し、かつ前記凹部および前記エッジ部の先端は前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置し、
さらに、前記頭部は、先端側部分であって前記エッジ部の前記回転方向後方側に形成された逃がし部を備え、前記頭部は、前記エッジ部の少なくとも先端側部分の一部において、前記エッジ部と、前記起立面と、前記逃がし部とにより形成された骨を切削するための切り刃部を備える骨用ねじ。
(3) 前記骨用ねじの軸方向において、前記雄ねじ部の先端が、前記切り刃部の基端と先端との間に位置している上記(1)または(2)に記載の骨用ねじ。
(4) 前記テーパ部は、前記テーパ部の基端側部分に形成された第1テーパ部と、前記第1テーパ部の先端から延び、前記第1テーパ部よりもテーパ角度が大きい第2テーパ部とを備え、
前記雄ねじ部は、基端が前記第1テーパ部の基端側部分に位置し、先端が前記第2テーパ部の基端および先端を含む前記第2テーパ部の形成部位にまで延びており、
前記切り刃部は、基端が前記第2テーパ部に位置し、先端が前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の骨用ねじ。
(5) 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじであって、
前記骨用ねじは、前記骨用プレートの前記貫通孔を貫通可能な軸部と、前記軸部の基端に設けられ、外面に前記骨用プレートの前記貫通孔の雌ねじ部と螺合可能かつ前記螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山を有する雄ねじ部を備える頭部とを備え、
前記頭部の略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部となっており、前記テーパ部に前記雄ねじ部および複数の凹部が形成されており、
前記頭部は、前記凹部の内面であって前記雄ねじ部の回転方向後方側に形成される起立面と、前記起立面の外縁部に位置するエッジ部とを備え、
前記骨用ねじの軸方向において、前記凹部および前記エッジ部の基端は前記雄ねじ部の基端と先端との間に位置し、かつ前記凹部および前記エッジ部の先端は前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置し、
さらに、前記テーパ部は、前記テーパ部の基端側部分に形成された第1テーパ部と、前記第1テーパ部の先端から延び、前記第1テーパ部よりもテーパ角度が大きい第2テーパ部とを備え、
前記雄ねじ部は、基端が前記第1テーパ部の基端側部分に位置し、先端が前記第2テーパ部の基端および先端を含む前記第2テーパ部の形成部位にまで延びており、
前記骨用ねじの軸方向において、前記雄ねじ部の先端が、前記エッジ部の基端と先端との間に位置し、前記エッジ部の少なくとも先端側部分において骨を切削可能となっている骨用ねじ。
(7) 前記骨用ねじを先端側から見た場合の前記エッジ部の先端と基端を結ぶ仮想線は、前記仮想線と平行かつ前記骨用ねじの中心軸を通る仮想線に対して、前記雄ねじ部の回転方向後方側に位置している上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の骨用ねじ。
(8) 前記骨用ねじを先端側から見た場合の前記エッジ部の先端と基端を結ぶ仮想線は、前記骨用ねじの中心軸を通るものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の骨用ねじ。
(9) 前記凹部の前記起立面は、前記凹部の底面に対して垂直または前記回転方向に前傾もしくは後傾している上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の骨用ねじ。
(10) 前記頭部の前記雄ねじ部は、複数条のねじ山を有し、前記頭部の前記雄ねじ部のねじ山の条数と、前記複数の凹部の個数とが同一である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の骨用ねじ。
(11) 前記第1テーパ部のテーパ角度は30~40°であり、前記第2テーパ部のテーパ角度は80~100°である上記(4)または(5)に記載の骨用ねじ。
(12) 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートと、上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の骨用ねじとを備える骨治療用具であって、
前記骨用ねじを、前記骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能である骨治療用具。
前記プレート側ねじ部は、前記貫通孔の内面に形成され、一の回転方向において、前記貫通孔の軸方向に延びる第1ねじ溝と、前記貫通孔の内面に形成され、前記一の回転方向とは逆の回転方向において、前記貫通孔の軸方向に延び、前記第1ねじ溝と少なくとも一箇所において交差する第2ねじ溝と、前記第1ねじ溝と前記第2ねじ溝とが交差することにより形成されたねじ山分断部を備え、
前記プレート側ねじ部の前記第1ねじ溝は、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部と螺合可能であり、
前記プレート側ねじ部の前記第1ねじ溝と前記第2ねじ溝とが交差することにより形成された前記ねじ山分断部は、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部に圧接ないしは係合可能であり、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部の前記ねじ山分断部への圧接ないしは係合により、前記骨用ねじを、複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能である上記(12)に記載の骨治療用具。
(14) 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートと、上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の骨用ねじとを備え、橈骨遠位端における骨折の治療に用いられる橈骨遠位端用骨治療用具であって、
前記骨用プレートは、基板部と、前記基板部を貫通する前記貫通孔とを備え、
前記基板部は、ヘッド部とプレート本体部を備え、前記ヘッド部と前記プレート本体部とは傾斜して連接されており、前記ヘッド部に前記貫通孔が設けられている橈骨遠位端用骨治療用具。
本発明の骨用ねじ10は、内面にねじ溝を有する雌ねじ部(以下、プレート側ねじ部とも言う)を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじである。骨用ねじ10は、骨用プレートの貫通孔を貫通可能な軸部11と、軸部11の基端に設けられ、外面に骨用プレートの貫通孔の雌ねじ部と螺合可能かつ当該螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山を有する雄ねじ部(以下、骨用ねじ側ねじ部とも言う)12を備える頭部13とを備える。頭部13の略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部14となっており、テーパ部14に雄ねじ部12および複数(ここでは、3個)の凹部15が形成されている。頭部13は、凹部15の内面であって雄ねじ部12の回転方向後方側に形成される起立面16と、起立面16の外縁部に位置するエッジ部17とを備える。骨用ねじ10の軸方向において、凹部15およびエッジ部17の基端は雄ねじ部12の基端と先端との間に位置し、かつ凹部15およびエッジ部17の先端は雄ねじ部12の先端よりも先端側に位置している。さらに、頭部13は、先端側部分であってエッジ部17の回転方向後方側に形成された逃がし部18(この実施例では、軸方向に延びる溝部)を備え、頭部13は、エッジ部17の少なくとも先端側部分の一部において、エッジ部17と、起立面16と、逃がし部18とにより形成された骨を切削するための切り刃部19を備える。
これに対し、本実施例の骨用ねじ10は、頭部13(テーパ部14)の適切な位置に複数の凹部15(起立面16およびエッジ部17を含む)が形成されているとともに、頭部13の先端側部分において、エッジ部17と、起立面16と、逃がし部18とにより形成された骨を切削するための切り刃部19を備えている。
これにより、骨用ねじ10を骨用プレートに対して固定する際に、骨用ねじ10の一部(頭部13や当該頭部13に形成された雄ねじ部12)が意図せずに骨用プレートの下方に突出した場合であっても、当該骨用ねじ10の一部と骨との干渉を回避または軽減できる。また、このような骨用ねじ10を用いることにより、骨用ねじ10の一部(頭部13や当該頭部13に形成された雄ねじ部12)が骨用プレートの下方に若干突出することを許容して、骨用ねじ10を固定するための骨用プレートをできるだけ薄く設計することもできるようになる。
まず、図4に示すように、骨用ねじの外形(1次中間体41)を形成する。ここでは、1次中間体41の頭部形成部42は、テーパ部形成部43(第1テーパ部形成部24および第2テーパ部形成部25)を備えている。
次いで、1次中間体41の頭部形成部42(テーパ部形成部43(第1テーパ部形成部24および第2テーパ部形成部25))に、図5に示すように、複数の凹部15(起立面16およびエッジ部17を含む)を形成する(2次中間体44)。その後、逃がし部18(切り刃部19)を形成する。
そして、最後に、逃がし部18(切り刃部19)が形成された2次中間体44の頭部形成部42(テーパ部形成部43(第1テーパ部形成部24および第2テーパ部形成部25))に雄ねじ部12を形成することで、図2に示すような頭部13を備える本実施例の骨用ねじ10を製造することができる。
また、図9に示すように、骨用ねじ10aにおいては、骨用ねじ10aを先端側から見た場合のエッジ部17の先端と基端を結ぶ仮想線Xは、骨用ねじ10aの中心軸Pを通る。言い換えれば、仮想線Xは、骨用ねじ10aの中心軸Pに対してオフセットしていない。これにより、骨用ねじ10a(雄ねじ部12)を雌ねじ部に固定し易くなる。なお、前述した骨用ねじ10のように、骨用ねじ10aにおいてオフセット(d)を設けてもよい(図3参照)。
骨用ねじ10bは、骨用プレートの貫通孔を貫通可能な軸部11と、軸部11の基端に設けられ、外面に骨用プレートの貫通孔の雌ねじ部(プレート側ねじ部)と螺合可能かつ螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山(26,27,28)を有する雄ねじ部12bを備える頭部13bとを備える。
頭部13bの略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部14bとなっており、テーパ部14bに雄ねじ部12bおよび複数(ここでは、3個)の凹部15bが形成されている。頭部13bは、凹部15bの内面であって雄ねじ部12bの回転方向後方側に形成される起立面16bと、起立面16bの外縁部に位置するエッジ部17bとを備える。骨用ねじ10b軸方向において、凹部15bおよびエッジ部17bの基端は雄ねじ部12bの基端と先端との間に位置し、かつ凹部15bおよびエッジ部17bの先端は雄ねじ部12bの先端よりも先端側に位置している。
さらに、テーパ部14bは、テーパ部14bの基端側部分に形成された第1テーパ部22bと、第1テーパ部22bの先端から延び、第1テーパ部22bよりもテーパ角度が大きい第2テーパ部23bとを備え、雄ねじ部12bは、基端が第1テーパ部22bの基端側部分に位置し、先端が第2テーパ部23bまで延びており、骨用ねじ10bの軸方向において、雄ねじ部12bの先端が、エッジ部17bの基端と先端との間に位置し、エッジ部17bの少なくとも先端側部分において骨を切削可能となっている。
これに対し、本実施例の骨用ねじ10bは、頭部13b(テーパ部14b)の適切な位置に複数の凹部15b(起立面16bおよびエッジ部17bを含む)が形成されており、雄ねじ部12bの先端が、エッジ部17bの基端と先端との間に位置し、エッジ部17bの少なくとも先端側部分において骨を切削可能となっている。
これにより、骨用ねじ10bを骨用プレートに対して固定する際に、骨用ねじ10bの一部(頭部13bや当該頭部13bに形成された雄ねじ部12b)が意図せずに骨用プレートの下方に突出した場合であっても、当該骨用ねじ10bの一部と骨との干渉を回避または軽減できる。また、このような骨用ねじ10bを用いることにより、骨用ねじ10bの一部(頭部13bや当該頭部13bに形成された雄ねじ部12b)が骨用プレートの下方に若干突出することを許容して、骨用ねじ10bを固定するための骨用プレートをできるだけ薄く設計することもできるようになる。
本実施例の骨用プレート50は、基板部51と、基板部51を貫通する貫通孔52と、貫通孔52内に形成されたプレート側ねじ部(雌ねじ部)53とを備える。プレート側ねじ部53は、貫通孔52の内面に形成され、一の回転方向において、貫通孔52の軸方向に延びる第1ねじ溝54と、貫通孔52の内面に形成され、一の回転方向とは逆の回転方向において、貫通孔52の軸方向に延び、第1ねじ溝54と少なくとも一箇所において交差する第2ねじ溝55と、第1ねじ溝54と第2ねじ溝55とが交差することにより形成されたねじ山分断部56を備える。プレート側ねじ部53の第1ねじ溝54は、上述したような骨用ねじに形成された雄ねじ部(骨用ねじ側ねじ部)と螺合可能であり、プレート側ねじ部53の第1ねじ溝54と第2ねじ溝55とが交差することにより形成されたねじ山分断部56は、骨用ねじに形成された雄ねじ部に圧接ないしは係合可能であり、骨用ねじに形成された雄ねじ部のねじ山分断部56への圧接ないしは係合(かみ込み)により、骨用ねじを、複数の角度で、貫通孔52の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能である。
なお、貫通孔52は、骨用プレート50のプレート本体部58に設けられていてもよい。
また、図17に示すように、上部凹部61の軸方向長さH3は0.6~1.0mmの範囲で設定されることが好ましく、雌ねじ部53の軸方向長さH4は0.6~1.2mmの範囲で設定されることが好ましく、下部凹部62の軸方向長さH5は0.1~0.4mmの範囲で設定されることが好ましい。なお、本実施例の骨用ねじ10(10a,10b)と組み合わせて用いる場合、骨用プレート50には下部凹部62が設けられていなくてもよいが、骨用ねじの軸部11と骨用プレート50の雌ねじ部53とが直接接触することを避けるため、および/または、骨と骨用プレート50の雌ねじ部53とが直接接触することを避けるために下部凹部62は設けられていることが好ましい。
また、下部凹部62の軸方向長さH5は、貫通孔52の軸方向長さ(H3+H4+H5)の1/25~1/3の範囲で設定されることが好ましい。これにより、骨用プレート50の全体の厚さを抑えつつ、下部凹部62を有効に設けることができる。
骨用ねじ10(雄ねじ部(骨用ねじ側ねじ部)12)の軸心(中心軸)と骨用プレート50の貫通孔52の軸心(中心軸)とを略一致させた状態で、骨用ねじ10を回転(ここでは、平面視で右回転)させることにより、雄ねじ部(骨用ねじ側ねじ部)12は、雌ねじ部(プレート側ねじ部)53の第1ねじ溝54内に進入ないし螺合する。本実施例では、雄ねじ部12がテーパねじ部とされているため、雄ねじ部12が第1ねじ溝54内を進入していくと、雄ねじ部12が第1ねじ溝54においてプレート側ねじ部53と係合(螺合)する。このように、雄ねじ部12とプレート側ねじ部53の第1ねじ溝54を螺合させることにより、骨用ねじ10を、骨用プレート50に対して貫通孔52の軸方向に沿った角度(貫通孔52の軸方向を基準に0°の角度)で、貫通孔52の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定することができる。
11 軸部
12 雄ねじ部(骨用ねじ側ねじ部)
13 頭部
14 テーパ部
15 凹部
16 起立面
17 エッジ部
18 逃がし部
19 切り刃部
22 第1テーパ部
23 第2テーパ部
50 骨用プレート
51 基板部
52 貫通孔
53 雌ねじ部(骨用プレート側ねじ部)
54 第1ねじ溝
55 第2ねじ溝
56 ねじ山分断部
57 ヘッド部
58 プレート本体部
61 上側凹部
62 下側凹部
Claims (14)
- 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじであって、
前記骨用ねじは、前記骨用プレートの前記貫通孔を貫通可能な軸部と、前記軸部の基端に設けられ、外面に前記骨用プレートの前記貫通孔の雌ねじ部と螺合可能かつ前記螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山を有する雄ねじ部を備える頭部とを備え、
前記頭部の略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部となっており、前記テーパ部に前記雄ねじ部および複数の凹部が形成されており、
前記頭部は、前記凹部の内面であって前記雄ねじ部の回転方向後方側に形成される起立面と、前記起立面の外縁部に位置するエッジ部とを備え、
前記骨用ねじの軸方向において、前記凹部および前記エッジ部の基端は前記雄ねじ部の基端と先端との間に位置し、かつ前記凹部および前記エッジ部の先端は前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置し、
さらに、前記頭部は、先端側部分であって前記エッジ部の前記回転方向後方側に形成された逃がし部を備え、前記頭部は、前記エッジ部の少なくとも先端側部分の一部において、前記エッジ部と、前記起立面と、前記逃がし部とにより形成された骨を切削するための切り刃部を備えることを特徴とする骨用ねじ。 - 前記逃がし部は、前記エッジ部の回転方向後方側に形成された前記骨用ねじの軸方向に延びる溝部である請求項1に記載の骨用ねじ。
- 前記骨用ねじの軸方向において、前記雄ねじ部の先端が、前記切り刃部の基端と先端との間に位置している請求項1に記載の骨用ねじ。
- 前記テーパ部は、前記テーパ部の基端側部分に形成された第1テーパ部と、前記第1テーパ部の先端から延び、前記第1テーパ部よりもテーパ角度が大きい第2テーパ部とを備え、
前記雄ねじ部は、基端が前記第1テーパ部の基端側部分に位置し、先端が前記第2テーパ部の基端および先端を含む前記第2テーパ部の形成部位にまで延びており、
前記切り刃部は、基端が前記第2テーパ部に位置し、先端が前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置している請求項1に記載の骨用ねじ。 - 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能な骨用ねじであって、
前記骨用ねじは、前記骨用プレートの前記貫通孔を貫通可能な軸部と、前記軸部の基端に設けられ、外面に前記骨用プレートの前記貫通孔の雌ねじ部と螺合可能かつ前記螺合による固定角度と異なる角度にてかみ込みによる固定が可能なねじ山を有する雄ねじ部を備える頭部とを備え、
前記頭部の略全体が先端側に向かって小径となるテーパ部となっており、前記テーパ部に前記雄ねじ部および複数の凹部が形成されており、
前記頭部は、前記凹部の内面であって前記雄ねじ部の回転方向後方側に形成される起立面と、前記起立面の外縁部に位置するエッジ部とを備え、
前記骨用ねじの軸方向において、前記凹部および前記エッジ部の基端は前記雄ねじ部の基端と先端との間に位置し、かつ前記凹部および前記エッジ部の先端は前記雄ねじ部の先端よりも先端側に位置し、
さらに、前記テーパ部は、前記テーパ部の基端側部分に形成された第1テーパ部と、前記第1テーパ部の先端から延び、前記第1テーパ部よりもテーパ角度が大きい第2テーパ部とを備え、
前記雄ねじ部は、基端が前記第1テーパ部の基端側部分に位置し、先端が前記第2テーパ部の基端および先端を含む前記第2テーパ部の形成部位にまで延びており、
前記骨用ねじの軸方向において、前記雄ねじ部の先端が、前記エッジ部の基端と先端との間に位置し、前記エッジ部の少なくとも先端側部分において骨を切削可能となっていることを特徴とする骨用ねじ。 - 前記凹部の基端から先端までの軸方向長さは、前記頭部の基端から前記凹部の先端までの軸方向長さの1/3以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじ。
- 前記骨用ねじを先端側から見た場合の前記エッジ部の先端と基端を結ぶ仮想線は、前記仮想線と平行かつ前記骨用ねじの中心軸を通る仮想線に対して、前記雄ねじ部の回転方向後方側に位置している請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじ。
- 前記骨用ねじを先端側から見た場合の前記エッジ部の先端と基端を結ぶ仮想線は、前記骨用ねじの中心軸を通るものである請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじ。
- 前記凹部の前記起立面は、前記凹部の底面に対して垂直または前記回転方向に前傾もしくは後傾している請求項1ないし5に記載の骨用ねじ。
- 前記頭部の前記雄ねじ部は、複数条のねじ山を有し、前記頭部の前記雄ねじ部のねじ山の条数と、前記複数の凹部の個数とが同一である請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじ。
- 前記第1テーパ部のテーパ角度は30~40°であり、前記第2テーパ部のテーパ角度は80~100°である請求項4または5に記載の骨用ねじ。
- 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートと、請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじとを備える骨治療用具であって、
前記骨用ねじを、前記骨用プレートに対して複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能であることを特徴とする骨治療用具。 - 前記骨用プレートは、基板部と、前記基板部を貫通する前記貫通孔と、前記貫通孔内に形成されたプレート側ねじ部とを備え、
前記プレート側ねじ部は、前記貫通孔の内面に形成され、一の回転方向において、前記貫通孔の軸方向に延びる第1ねじ溝と、前記貫通孔の内面に形成され、前記一の回転方向とは逆の回転方向において、前記貫通孔の軸方向に延び、前記第1ねじ溝と少なくとも一箇所において交差する第2ねじ溝と、前記第1ねじ溝と前記第2ねじ溝とが交差することにより形成されたねじ山分断部を備え、
前記プレート側ねじ部の前記第1ねじ溝は、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部と螺合可能であり、
前記プレート側ねじ部の前記第1ねじ溝と前記第2ねじ溝とが交差することにより形成された前記ねじ山分断部は、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部に圧接ないしは係合可能であり、前記骨用ねじに形成された前記雄ねじ部の前記ねじ山分断部への圧接ないしは係合により、前記骨用ねじを、複数の角度で、前記貫通孔の軸方向に移動不可かつ回動不可に固定可能である請求項12に記載の骨治療用具。 - 内面にねじ溝を有する雌ねじ部を備えた貫通孔を有する骨用プレートと、請求項1ないし5のいずれかに記載の骨用ねじとを備え、橈骨遠位端における骨折の治療に用いられる橈骨遠位端用骨治療用具であって、
前記骨用プレートは、基板部と、前記基板部を貫通する前記貫通孔とを備え、
前記基板部は、ヘッド部とプレート本体部を備え、前記ヘッド部と前記プレート本体部とは傾斜して連接されており、前記ヘッド部に前記貫通孔が設けられていることを特徴とする橈骨遠位端用骨治療用具。
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