JP7841901B2 - 物標監視装置、操船システム、物標監視方法、及びプログラム - Google Patents

物標監視装置、操船システム、物標監視方法、及びプログラム

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Description

本発明は、物標監視装置、操船システム、物標監視方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、工事用船舶の周辺水域の画像データを逐次取得するカメラ装置を設置し、周辺水域の画像データを演算装置に逐次入力して、演算装置には、工事用船舶以外の工事用船舶である他の工事用船舶を含む複数種類の船の画像データと船以外の画像データとを教師データとして機械学習された予測モデルを予め記憶しておき、演算装置を用いて、予測モデルと周辺水域の画像データとに基づいて周辺水域の画像データに、予め設定された監視対象種類の船が存在しているか否かを逐次判定する技術が開示されている。
特開2021-187282号公報
ところで、24時間に亘って海上の物標を監視するAI画像認識システムを構築する際に、昼間又は夜間などの様々な場面で撮像された様々な画像を認識可能な1つの学習済みモデルを作成することは、学習コストが高く、精度向上が困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、場面に適した画像認識が可能な物標監視装置、操船システム、物標監視方法、及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一の態様の物標監視装置は、船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得する画像取得部と、前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか判定する場面判定部と、前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する昼間用画像認識部と、前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する夜間用画像認識部とを備える。これによると、場面に適した画像認識が可能となる。
上記態様において、前記場面判定部は、場面判定用の学習済みモデルを用いて、前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか判定してもよい。これによると、場面判定用の学習済みモデルを用いることで、場面判定の精度向上を図ることが可能となる。
上記態様において、前記夜間用画像認識部は、前記夜間用の学習済みモデルにより検出され、且つ所定以上の輝度を有する物標候補を、前記物標として検出してもよい。夜間用の学習済みモデルのみでは、独立した単一の光を物標として検出できないおそれがあるが、所定以上の輝度を有するというルールを組み合わせることで、夜間に撮像された画像であっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
上記態様において、前記昼間用画像認識部は、前記昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、前記物標の種類を判別してもよい。これによると、物標の検出だけでなく、物標の種類の判別が可能となる。
上記態様において、前記夜間用画像認識部は、前記夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、物標であるか否か判別してもよい。夜間に撮像された画像では物標の種類の判別が困難であるため、物標の種類ではなく、物標であるか否か判別することで、夜間に撮像された画像に適した学習済みモデルを用いることが可能となる。
上記態様において、前記場面判定部は、さらに、前記画像が日の出又は日の入の時間帯に撮像されたか判定し、前記画像が日の出又は日の入の時間帯に撮像されたと判定された場合に、日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する日出入用画像認識部をさらに備えてもよい。日の出又は日の入の時間帯は海面の反射が強いため、昼間用又は夜間用の学習済みモデルでは物標検出の精度が十分でないおそれがあるが、日出入用の学習済みモデルを用いることで、日の出又は日の入の時間帯に撮像された画像であっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
上記態様において、前記日出入用画像認識部は、前記日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、前記物標の種類を判別してもよい。これによると、物標の検出だけでなく、物標の種類の判別が可能となる。
上記態様において、前記場面判定部は、さらに、前記画像が逆光で撮像されたか判定し、前記画像が逆光で撮像されたと判定された場合に、前記学習済みモデルに入力される前の前記画像に対してガンマ補正又はコントラスト調整を行う前処理部をさらに備えてもよい。これによると、逆光で撮像された画像であっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
上記態様において、前記場面判定部は、さらに、前記画像が霧中で撮像されたか判定し、前記画像が霧中で撮像されたと判定された場合に、前記学習済みモデルに入力される前の前記画像に対して画像鮮明化処理を行う前処理部をさらに備えてもよい。これによると、霧中で撮像された画像であっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
上記態様において、前記昼間用の学習済みモデルは、昼間に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルであってもよい。これによると、昼間に撮像された画像に適した学習済みモデルを用いることが可能となる。
上記態様において、前記夜間用の学習済みモデルは、夜間に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルであってもよい。これによると、夜間に撮像された画像に適した学習済みモデルを用いることが可能となる。
上記態様において、前記日出入用の学習済みモデルは、日の出又は日の入の時間帯に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルであってもよい。これによると、日の出又は日の入の時間帯に撮像された画像に適した学習済みモデルを用いることが可能となる。
また、本発明の他の態様の操船システムは、上記物標監視装置と、前記物標監視装置により検出された物標に基づいて操船判断を行う操船判断部と、前記操船判断に基づいて前記船舶の操船制御を行う操船制御部と、を備える。これによると、場面に適した画像認識により検出された物標に基づく操船判断及び操船制御が可能となる。
また、本発明の他の態様の物標監視方法は、船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得し、前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか判定し、前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出し、前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する。これによると、場面に適した画像認識が可能となる。
また、本発明の他の態様のプログラムは、船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得すること、前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか判定すること、前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出すること、及び、前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出すること、をコンピュータに実行させる。これによると、場面に適した画像認識が可能となる。
物標監視システムの構成例を示す図である。 物標監視装置の構成例を示す図である。 物標管理DBの内容例を示す図である。 画像処理部の構成例を示す図である。 場面判定用の学習済みモデルによる認識例を示す図である。 昼間用の学習済みモデルによる認識例を示す図である。 夜間用の学習済みモデルによる認識例を示す図である。 日出入用の学習済みモデルによる認識例を示す図である。 物標監視方法の手順例を示す図である。 前処理の手順例を示す図である。 画像認識処理の手順例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、物標監視システム100の構成例を示すブロック図である。物標監視システム100は、船舶に搭載されるシステムである。以下の説明では、物標監視システム100が搭載された船舶を「自船」といい、その他の船舶を「他船」という。
物標監視システム100は、物標監視装置1、表示部2、レーダー3、AIS4、カメラ5、GNSS受信機6、ジャイロコンパス7、ECDIS8、無線通信部9、及び操船制御部を備えている。これらの機器は、例えばLAN等のネットワークNに接続されており、相互にネットワーク通信が可能である。
物標監視装置1は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ、及び入出力インターフェース等を含むコンピュータである。物標監視装置1のCPUは、ROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行する。
プログラムは、光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介して供給されてもよいし、インターネット又はLAN等の通信ネットワークを介して供給されてもよい。
表示部2は、物標監視装置1により生成された表示用画像を表示する。表示部2は、レーダー画像、カメラ画像、又は電子海図なども表示する。
表示部2は、例えばタッチセンサ付き表示装置、いわゆるタッチパネルである。タッチセンサは、ユーザの指等による画面内の指示位置を検出する。これに限らず、トラックボール等により指示位置が入力されてもよい。
レーダー3は、自船の周囲に電波を発するとともにその反射波を受信し、受信信号に基づいてエコーデータを生成する。また、レーダー3は、エコーデータから物標を識別し、物標の位置及び速度を表すTTデータ(Target Tracking Data)を生成する。
AIS(Automatic Identification System)4は、自船の周囲に存在する他船又は陸上の管制からAISデータを受信する。AISに限らず、VDES(VHF Data Exchange System)が用いられてもよい。AISデータは、他船の識別符号、船名、位置、針路、船速、船種、船体長、及び行き先などを含んでいる。
カメラ5は、自船から外部を撮像して画像データを生成するデジタルカメラである。カメラ5は、例えば自船のブリッジに船首方位を向いて設置される。カメラ5は、パン・チルト機能及び光学ズーム機能を有するカメラ、いわゆるPTZカメラであってもよい。
GNSS受信機6は、GNSS(Global Navigation Satellite System)から受信した電波に基づいて自船の位置を検出する。ジャイロコンパス7は、自船の船首方位を検出する。ジャイロコンパスに限らず、GPSコンパスが用いられてもよい。
ECDIS(Electronic Chart Display and Information System)8は、GNSS受信機6から自船の位置を取得し、電子海図上に自船の位置を表示する。また、ECDIS8は、電子海図上に自船の計画航路も表示する。ECDISに限らず、GNSSプロッタが用いられてもよい。
無線通信部9は、例えば極超短波、超短波帯、中短波帯、又は短波帯の無線設備など、他船又は陸上の管制との通信を実現するための種々の無線設備を含んでいる。
操船制御部10は、自動操船を実現するための制御装置であり、自船の操舵機を制御する。また、操船制御部10は、自船のエンジンを制御してもよい。
本実施形態において、物標監視装置1は独立した装置であるが、これに限らず、ECDIS8等の他の装置と一体であってもよい。すなわち、物標監視装置1の機能が他の装置で実現されてもよい。
なお、本実施形態では、物標監視装置1は自船に搭載され、自船の周囲に存在する他船等の物標を監視するために用いられるが、用途はこれに限られない。例えば、物標監視装置1は陸上の管制に設置され、管制海域に存在する船舶を監視するために用いられてもよい。
図2は、物標監視装置1の構成例を示すブロック図である。物標監視装置1の制御部20は、画像取得部11、画像処理部12、表示制御部13、及び操船判断部14を備えている。これらの機能部は、制御部20がプログラムに従って情報処理を実行することによって実現される。なお、操船判断部14は、物標監視装置1の外部にあってもよい。
物標監視装置1の制御部20は、物標管理DB(データベース)19をさらに備えている。物標管理DB19は、物標監視装置1のメモリに設けられる。
画像取得部11は、自船に設置されたカメラ5により撮像された他船等の海上の物標を含む画像を取得する。画像取得部11は、カメラ5から時系列の画像を逐次取得し、画像処理部12に逐次提供する。時系列の画像は、例えば動画像データに含まれる静止画像(フレーム)である。
画像処理部12は、画像取得部11により取得された画像に対して画像認識等の所定の画像処理を行い、画像から認識された物標の物標データを生成し、物標管理DB19に登録する。画像処理部12の詳細については後述する。
物標管理DB19は、画像処理部12により生成された物標データを管理するデータベースである。物標管理DB19には、画像処理部12により生成された物標データだけでなく、レーダー3により生成されたTTデータ又はAIS4により受信されたAISデータ等の他の物標データが統合されてもよい。
表示制御部13は、物標管理DB19に登録された物標データに基づいて、物標を表すオブジェクトを含む表示用画像を生成し、表示部2に出力する。表示用画像は、例えばレーダー画像、電子海図、又はそれらを合成した画像であり、物標を表すオブジェクトは、物標の実際の位置に対応する画像内の位置に配置される。
操船判断部14は、物標管理DB19に登録された物標データに基づいて操船判断を行い、物標を避ける必要があると判断した場合に、操船制御部10に避航操船を行わせる。具体的には、操船制御部10は、避航操船アルゴリズムにより物標を避けるための避航航路を算出し、自船が避航航路に従うように操舵機又はエンジン等を制御する。
図3は、物標管理DB19の内容例を示す図である。物標管理DB19は、例えば「物標ID」「種類」、「画像内位置」、「実位置」、「速度」、及び「針路」等のフィールドを含んでいる。物標管理DB19は、その他に、例えば物標の大きさ及び検出からの経過時間などをさらに含んでもよい。
「種類」は、カメラ5により撮像された画像から判別される物標の種類を表す。物標の種類は、例えばタンカー、プレジャーボード、漁船などの船種である。物標の種類は、例えばブイ等の海上設置物をさらに含んでもよい。
「画像内位置」は、画像内の物標が存在する位置を表す。「実位置」は、物標の画像内位置に基づいて算出される、現実空間における物標の位置を表す。実位置は、まず自船に対する物標の相対位置を画像内位置から算出し、自船の位置を用いて物標の絶対位置に変換することで算出される。なお、「位置」は、レーダー3により検出された物標の相対位置又はAIS4により受信された物標の実位置を統合して算出してもよく、或いはそれに代えてもよい。「速度」及び「針路」は、物標の実位置の時間的変化に基づいて算出される物標の速度及び針路を表す。
物標管理DB19には、カメラ5により撮像された画像から認識された物標の物標データだけでなく、別途設置されたPZTカメラ、定点固定カメラ、360度カメラ、又は赤外線カメラにより撮像された画像から認識された物標の物標データがさらに登録されてもよい。
図4は、画像処理部12の構成例を示す図である。画像処理部12は、場面判定部21、前処理部22、昼間用画像認識部23、夜間用画像認識部24、及び日出入用画像認識部25を備えている。これらの機能部は、制御部20がプログラムに従って情報処理を実行することによって実現される。
画像処理部12は、判定用モデル保持部31、昼間用モデル保持部33、夜間用モデル保持部34、及び日出入用モデル保持部35をさらに備えている。これらの記憶部は、物標監視装置1のメモリに設けられる。
場面判定部21は、判定用モデル保持部31に保持された場面判定用の学習済みモデルを用いて、画像取得部11により取得された画像が昼間に撮像されたか、夜間に撮像されたか、又は日の出若しくは日の入の時間帯に撮像されたか判定する。場面判定部21は、さらに、画像が逆光で撮像されたか、画像が霧中で撮像されたか判定する。
図5に示すように、自船に搭載されたカメラ5により撮像された画像Pが場面判定用の学習済みモデルDMに入力されると、画像Pが撮像された場面を表す判定結果が場面判定用の学習済みモデルDMから出力される。
場面判定用の学習済みモデルDMは、例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNN)等の画像判別モデルである。場面判定用の学習済みモデルDMは、学習用画像を入力データとし、学習用画像に関連付けられたクラスを教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである。
学習用画像は、昼間に撮像された海上の画像、夜間に撮像された海上の画像、日の出又は日の入の時間帯(以下、「日出入時」ともいう)に撮像された海上の画像、逆光で撮像された海上の画像、及び霧中で撮像された海上の画像などを含んでいる。学習用画像は、敵対的生成ネットワーク(GAN)又は 3 Dimensional Computer Graphics(3DCG)により生成された海上の画像を含んでもよい。
学習用画像に関連付けられるクラスは、「昼間」、「夜間」、「日出入」、「逆光」、及び「霧」を含んでいる。
場面判定用の学習済みモデルDMの出力層は、クラスに対応する要素を備えている。「昼間」、「夜間」、及び「日出入」に対応する要素は、例えばソフトマックス関数により確度の合計が1になるように設定される。場面判定部21は、「昼間」、「夜間」、及び「日出入」のうち、最も確度が高いクラスを適用する。
すなわち、場面判定部21は、「昼間」の確度が最も高い場合に画像Pが昼間に撮像されたと判定し、「夜間」の確度が最も高い場合に画像Pが夜間に撮像されたと判定し、「日出入」の確度が最も高い場合に画像Pが日出入時に撮像されたと判定する。
また、「逆光」及び「霧」に対応する要素は、例えばシグモイド関数により0以上1以下の確度を出力するように設定される。場面判定部21は、「逆光」の確度が閾値以上である場合に画像Pが逆光で撮像されたと判定し、「霧」の確度が閾値以上である場合に画像Pが霧中で撮像されたと判定する。
これに限らず、場面判定部21は、画像Pの撮像時刻及び自船の現在位置に基づいて算出される日の出時刻及び日の入時刻に応じて、画像Pが昼間に撮像されたか、夜間に撮像されたか、又は日出入時に撮像されたか判定してもよい。
日の出の時間帯は、日の出時刻を含む所定長さの期間であり、日の入の時間帯は、日の入時刻を含む所定長さの期間である。昼間は、日の出時刻から日の入時刻までの期間から、日の出の時間帯及び日の入の時間帯を除いた期間である。夜間は、日の入時刻から日の出時刻までの期間から、日の出の時間帯及び日の入の時間帯を除いた期間である。
また、場面判定部21は、自船に設けられた照度センサにより検知される周囲の明るさに応じて、画像Pが昼間に撮像されたか、夜間に撮像されたか、又は日出入時に撮像されたか判定してもよい。
前処理部22は、場面判定部21により画像Pが逆光で撮像されたと判定された場合に、画像Pに対してガンマ補正又はコントラスト調整を行い、後段の昼間用、夜間用、又は日出入用の学習済みモデルへの入力に適した画像に加工する。
また、前処理部22は、場面判定部21により画像Pが霧中で撮像されたと判定された場合に、画像Pに対してDefog処理等の画像鮮明化処理を行い、後段の昼間用、夜間用、又は日出入用の学習済みモデルへの入力に適した画像に加工する。
昼間用画像認識部23は、場面判定部21により画像Pが昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用モデル保持部33に保持された昼間用の学習済みモデルを用いて、画像Pに含まれる物標を検出する。
また、昼間用画像認識部23は、画像Pから検出された物標の種類を判別する。物標の種類は、例えばタンカー、プレジャーボード、漁船などの船種である。物標の種類は、例えばブイ等の海上設置物であってもよい。
昼間用の学習済みモデルは、例えば SSD(Single Shot MultiBox Detector)又は YOLO(You Only Look Once)等の物体検出モデルであり、画像に含まれる物標を囲む境界ボックスを出力する。これに限らず、昼間用の学習済みモデルは、Semantic Segmentation 又は Instance Segmentation 等の領域分割モデルであってもよい。
昼間用の学習済みモデルは、昼間に撮像された海上の画像を含む学習用画像を入力データとし、学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである。学習用画像は、敵対的生成ネットワーク(GAN)又は3DCGにより生成された昼間の海上の画像を含んでもよい。
物標の画像内位置は、画像P内の物標を含む矩形状の領域の座標で特定される。物標の画像内位置には、例えば「タンカー」、「プレジャーボード」、「漁船」、「ブイ」等の物標の種類を表すクラス及び推定確度が関連付けられる。
図6は、昼間用の学習済みモデルによる昼間に撮像された画像DPの認識例を示す図である。同図に示すように、昼間に撮像された画像DPに含まれる他船等の物標SHは、矩形状の境界ボックスBBによって囲まれる。境界ボックスBBには、物標の種類及び推定の確度が記載されたラベルCFが付加される。
夜間用画像認識部24は、場面判定部21により画像Pが夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用モデル保持部34に保持された夜間用の学習済みモデルを用いて、画像Pに含まれる物標を検出する。
また、夜間用画像認識部24は、画像Pから検出された物標の種類ではなく、物標であるか否か判別する。すなわち、夜間用画像認識部24は、夜間用の学習済みモデルから出力される推定の確度が閾値以上である場合に、物標であると判別する。
夜間用の学習済みモデルは、上記昼間用の学習済みモデルと同様に、例えば SSD 又は YOLO 等の物体検出モデルであってもよいし、Semantic Segmentation 又は Instance Segmentation 等の領域分割モデルであってもよい。
夜間用の学習済みモデルは、夜間に撮像された海上の画像を含む学習用画像を入力データとし、学習用画像に含まれる物標の画像内位置を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである。夜間用の学習済みモデルは、灯火の配置パターンもパラメータとして学習する。学習用画像は、敵対的生成ネットワーク(GAN)又は3DCGにより生成された夜間の海上の画像を含んでもよい。物標の画像内位置には、物標を表すクラスが関連付けられる。
図7は、夜間用の学習済みモデルによる夜間に撮像された画像NPの認識例を示す図である。同図に示すように、夜間に撮像された画像NPにおいては、他船等の物標が発する光Lしかほぼ見えない状態となる。このような画像NPに夜間用の学習済みモデルを適用すると、物標の光Lが矩形状の境界ボックスBBによって囲まれ、境界ボックスBBには、物標であること及び推定の確度が記載されたラベルCFが付加される。
さらに、夜間用画像認識部24は、夜間用の学習済みモデルにより検出され、且つ所定以上の輝度を有する物標候補を、物標として検出する。すなわち、夜間用の学習済みモデルを適用しただけでは、独立した単一の光を物標として検出できないおそれがあるが、所定以上の輝度を有するというルールを組み合わせることで、夜間に撮像された画像NPであっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
日出入用画像認識部25は、場面判定部21により画像が日出入時に撮像されたと判定された場合に、日出入用モデル保持部35に保持された日出入用の学習済みモデルを用いて、画像Pに含まれる物標を検出する。また、日出入用画像認識部25は、上記昼間用画像認識部23と同様に、画像Pから検出された物標の種類を判別する。
日出入用の学習済みモデルは、上記昼間用及び夜間用の学習済みモデルと同様に、例えば SSD 又は YOLO 等の物体検出モデルであってもよいし、Semantic Segmentation 又は Instance Segmentation 等の領域分割モデルであってもよい。
日出入用の学習済みモデルは、日出入時に撮像された海上の画像を含む学習用画像を入力データとし、学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである。学習用画像は、敵対的生成ネットワーク(GAN)又は3DCGにより生成された日出入時の海上の画像を含んでもよい。
図8は、日出入用の学習済みモデルによる日出入時に撮像された画像SPの認識例を示す図である。同図に示すように、日出入時に撮像された画像SPに含まれる他船等の物標SHは、矩形状の境界ボックスBBによって囲まれる。境界ボックスBBには、物標の種類及び推定の確度が記載されたラベルCFが付加される。
日出入時に撮像された画像SPには海面の反射があるため、昼間用又は夜間用の学習済みモデルでは物標検出の精度が十分でないおそれがあるが、日出入用の学習済みモデルを別途用意することで、日出入時に撮像された画像SPであっても物標検出の精度向上を図ることが可能となる。
図9は、物標監視システム100において実現される物標監視方法の手順例を示す図である。図10は、前処理ルーチンの手順例を示す図である。図11は、画像認識処理ルーチンの手順例を示す図である。物標監視装置1の制御部20は、プログラムに従って同図に示す情報処理を実行する。
まず、制御部20は、カメラ5により生成された画像Pを取得する(S11、画像取得部11としての処理)。
次に、制御部20は、場面判定用の学習済みモデルを用いて、取得された画像Pが昼間に撮像されたか、夜間に撮像されたか、又は日の出若しくは日の入の時間帯に撮像されたか、さらには、画像が逆光で撮像されたか、画像が霧中で撮像されたか判定する(S12、場面判定部21としての処理)。
次に、制御部20は、前処理のルーチンを実行する(S13、前処理部22としての処理)。
図10に示すように、前処理のルーチンにおいて、制御部20は、画像Pが逆光で撮像されたと判定された場合に(S21:YES)、画像Pに対してガンマ補正又はコントラスト調整を行う(S22)。
また、制御部20は、画像Pが霧中で撮像されたと判定された場合に(S23:YES)、画像Pに対してDefog処理等の画像鮮明化処理を行う(S24)。
以上により前処理のルーチンが終了し、図9に示すメインルーチンに戻る。
次に、制御部20は、画像認識処理のルーチンを実行する(S14)。
図11に示すように、画像認識処理のルーチンにおいて、制御部20は、画像Pが昼間に撮像されたと判定された場合には(S31:YES)、昼間用の学習済みモデルを用いて、画像Pに含まれる物標を検出するとともに物標の種類を判別する(S32、昼間用画像認識部23としての処理)。
また、制御部20は、画像Pが夜間に撮像されたと判定された場合には(S33:YES)、夜間用の学習済みモデルを用いて画像Pに含まれる物標候補を検出するとともに、所定以上の輝度を有する物標候補を、物標として抽出する(S34,S35、夜間用画像認識部24としての処理)。
また、制御部20は、画像Pが日出入時に撮像されたと判定された場合には(S36:YES)、日出入用の学習済みモデルを用いて、画像Pに含まれる物標を検出するとともに物標の種類を判別する(S37、日出入用画像認識部25としての処理)。
以上により画像認識処理のルーチンが終了し、図9に示すメインルーチンも終了する。その後、制御部20は、画像Pから検出された物標の物標データを生成し、物標管理DB19に登録する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
1 物標監視装置、2 表示部、3 レーダー、4 AIS、5 カメラ、6 GNSS受信機、7 ジャイロコンパス、8 ECDIS、9 無線通信部、10 操船制御部、11 画像取得部、12 画像処理部、13 表示制御部、14 操船判断部、19 物標管理DB、20 制御部、21 場面判定部、22 前処理部、23 昼間用画像認識部、24 夜間用画像認識部、25 日出入用画像認識部、31 判定用モデル保持部、33 昼間用モデル保持部、34 夜間用モデル保持部、35 日出入用モデル保持部、100 物標監視システム

Claims (14)

  1. 船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得する画像取得部と、
    前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか、日の出又は日の入の時間帯に撮像されたか判定する場面判定部と、
    前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する昼間用画像認識部と、
    前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する夜間用画像認識部と、
    前記画像が日の出又は日の入の時間帯に撮像されたと判定された場合に、日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する日出入用画像認識部と、
    を備える、物標監視装置。
  2. 前記場面判定部は、場面判定用の学習済みモデルを用いて、前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか判定する、
    請求項1に記載の物標監視装置。
  3. 前記夜間用画像認識部は、前記夜間用の学習済みモデルにより検出され、且つ所定以上の輝度を有する物標候補を、前記物標として検出する、
    請求項1または2に記載の物標監視装置。
  4. 前記昼間用画像認識部は、前記昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、前記物標の種類を判別する、
    請求項1ないし3の何れかに記載の物標監視装置。
  5. 前記夜間用画像認識部は、前記夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、物標であるか否か判別する、
    請求項1ないし4の何れかに記載の物標監視装置。
  6. 前記日出入用画像認識部は、前記日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出するとともに、前記物標の種類を判別する、
    請求項1ないし5の何れかに記載の物標監視装置。
  7. 前記場面判定部は、さらに、前記画像が逆光で撮像されたか判定し、
    前記画像が逆光で撮像されたと判定された場合に、前記学習済みモデルに入力される前の前記画像に対してガンマ補正又はコントラスト調整を行う前処理部をさらに備える、
    請求項1ないしの何れかに記載の物標監視装置。
  8. 前記場面判定部は、さらに、前記画像が霧中で撮像されたか判定し、
    前記画像が霧中で撮像されたと判定された場合に、前記学習済みモデルに入力される前の前記画像に対して画像鮮明化処理を行う前処理部をさらに備える、
    請求項1ないしの何れかに記載の物標監視装置。
  9. 前記昼間用の学習済みモデルは、昼間に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである、
    請求項1ないしの何れかに記載の物標監視装置。
  10. 前記夜間用の学習済みモデルは、夜間に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである、
    請求項1ないしの何れかに記載の物標監視装置。
  11. 前記日出入用の学習済みモデルは、日の出又は日の入の時間帯に撮像された画像を含む学習用画像を入力データとし、前記学習用画像に含まれる物標の画像内位置及び種類を教師データとして、機械学習により生成された学習済みモデルである、
    請求項1ないし10の何れかに記載の物標監視装置。
  12. 前記請求項1ないし11の何れかに記載された物標監視装置と、
    前記物標監視装置により検出された物標に基づいて操船判断を行う操船判断部と、
    前記操船判断に基づいて前記船舶の操船制御を行う操船制御部と、
    を備える操船システム。
  13. コンピュータにより、
    船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得し、
    前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか、日の出又は日の入の時間帯に撮像されたか判定し、
    前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出し、
    前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出し、
    前記画像が日の出又は日の入の時間帯に撮像されたと判定された場合に、日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出する、
    物標監視方法。
  14. 船舶に設置されたカメラにより撮像された海上の物標を含む画像を取得すること、
    前記画像が昼間に撮像されたか夜間に撮像されたか、日の出又は日の入の時間帯に撮像されたか判定すること、
    前記画像が昼間に撮像されたと判定された場合に、昼間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出すること、
    前記画像が夜間に撮像されたと判定された場合に、夜間用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出すること、及び、
    前記画像が日の出又は日の入の時間帯に撮像されたと判定された場合に、日出入用の学習済みモデルを用いて、前記画像に含まれる前記物標を検出すること、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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