JP7841871B2 - 調心方法、調心方法決定装置、及び製造方法 - Google Patents

調心方法、調心方法決定装置、及び製造方法

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Description

本発明は、レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズの調心方法に関する。また、本発明は、そのような調心方法を決定する調心方法決定装置に関する。また、本発明は、そのような調心方法を用いて、レーザ光源とレンズとを備えた光学装置の製造方法に関する。
レーザ光源と、そのレーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズ(コリメートレンズや集光レンズなど)と、を備えた光学装置が広く用いられている。例えば、ファイバレーザに励起光を供給するための励起光源モジュールは、そのような光学装置の一例である。
そのような光学装置においては、レンズを精度良く調心することが重要になる。例えば、コリメートレンズが精度良く調心されていないと、コリメートレンズを透過したレーザ光のビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角などの値が設計値から外れ、後段の光学系(例えば光ファイバ)との結合効率が低下する。コリメートレンズの調心方法を開示した文献としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
特開2019-50242
従来の調心方法は、レンズに対する並進/回転操作を予め定められた順序で実施することにより実現されていた。例えば、並進/回転操作の順序が、(1)y軸を回転軸とする回転、(2)y軸方向への並進、(3)z軸を回転軸とする回転、(4)z軸方向への並進と定められている場合、z軸方向への並進を完了した段階でy軸を回転軸とする回転が必要になっても、それを実施することはできない。このため、従来の調心方法においては、予め定められた精度の調心が完了しないという事態が生じるという問題があった。
本発明の一態様は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、レンズに対する並進/回転操作を予め定められた順序で実施する従来の調心方法と比較して、予め定められた精度の調心が完了しないという事態が生じ難い調心方法を実現することにある。
本発明の態様1に係る調心方法は、レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズの調心方法である。本発明の態様1に係る調心方法においては、前記レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像を生成する生成処理と、前記一又は複数の画像に基づいて、前記レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、前記レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを選択する選択処理と、前記移動方向に前記レンズを前記移動量だけ並進させる、又は、前記回転軸まわりに前記レンズを前記回転量だけ回転させる並進/回転処理と、を含み、前記生成処理、前記選択処理、及び前記並進/回転処理を(含むサイクルを)繰り返すことによって前記レンズを調心する、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像に基づいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせが選択される。したがって、レンズに対する並進/回転操作を予め定められた順序で実施する従来の調心方法と比較して、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じ難くなる。
本発明の態様2に係る調心方法においては、態様1の形態に加えて、前記選択処理は、前記一又は複数の画像を入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするニューラルネットワークであって、機械学習により構築されたニューラルネットワークを用いて実行される、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布に応じて適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様3に係る調心方法においては、態様1の形態に加え、前記選択処理は、前記一又は複数の画像から、前記レンズを透過したレーザ光のビーム特性を表す一又は複数のパラメータを特定する特定工程と、状態として与えられた前記一又は複数のパラメータに応じて、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを行動として選択する選択工程と、を含み、前記選択工程は、強化学習によって構築された方策関数又は状態行動価値関数に基づいて実行される、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光のビーム特性に応じて適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様4に係る調心方法においては、態様3の形態に加えて、前記一又は複数のパラメータは、ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、及びビーム回転角の一部又は全部を含む、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光のビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、及びビーム回転角の一部又は全部に応じて適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様5に係る調心方法においては、態様1の形態に加えて、前記選択処理は、状態として与えられた前記一又は複数の画像に応じて、行動として出力する前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを行動として選択する処理であり、前記選択処理は、強化学習によって構築された方策関数又は状態行動価値関数に基づいて実行される、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光のビーム特性に応じて適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様6に係る調心方法においては、態様1の形態に加えて、前記選択処理は、前記一又は複数の画像を入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするマップであって、強化学習によって構築されたマップを用いて実行される、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、レンズの調心作業を繰り返すことによって、レンズの調心精度を向上させる、又は、レンズの調心時間を短縮することができる。
本発明の態様7に係る調心方法おいては、態様6の形態に加えて、前記選択処理は、前記一又は複数の画像から、前記レンズを透過したレーザ光のビーム特性を表す一又は複数のパラメータを特定する特定工程を含み、前記一又は複数のパラメータを入力とするか、又は、前記一又は複数の画像及び前記一又は複数のパラメータを入力とし、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするマップであって、強化学習によって構築されたマップを用いて実行される、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、レンズの調心作業を繰り返すことによって、レンズの調心精度を向上させる、又は、レンズの調心時間を短縮することができる。
ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
本発明の態様8に係る調心方法においては、態様7の形態に加えて、前記一又は複数のパラメータは、ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角、及びビーム尖度の一部又は全部を含む、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光のビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角、及びビーム尖度の一部又は全部に応じて適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様9に係る調心方法においては、態様6又は7の形態に加えて、前記一又は複数のパラメータの一部又は全部は、前記一又は複数の画像を複数の区間に分割したうえで、各区間を参照して算出された複数の値、又は、前記複数の値から算出された単一の値である、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、各サイクルにおいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを、レンズを透過したレーザ光の区間毎のビーム特性に応じて更に適切に選択することができる。したがって、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じる確率を更に低下させることができる。
本発明の態様10に係る調心方法においては、態様1~9の何れかの形態に加えて、前記一又は複数の画像は、前記レンズを透過したレーザ光の、異なる位置における2次元強度分布を表す複数の画像である、という形態が採用されている。
上記の構成によれば、単一の画像を参照するだけでは算出することが困難な、ビーム拡がり角やビーム伝搬角などのパラメータの値を、容易に算出することができる。
本発明の態様11に係る調心方法決定装置は、レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズの調心方法を決定する調心方法決定装置である。本発明の態様11に係る調心方法決定装置においては、前記レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像に基づいて、前記レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、前記レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせを選択する選択処理を実行する一又は複数のプロセッサを備えている、という形態が採用されている。
上記の形態によれば、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像に基づいて、レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせが選択される。したがって、予め定められた順序で並進/回転操作が実施される従来の調心方法と比較して、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じ難くなる。
本発明の態様12に係る製造方法は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズと、を備えた光学装置の製造方法である。本発明の態様7に係る製造方法においては、態様1~10の何れかに係る調心方法を用いて前記レンズを調心する工程を含んでいる、という形態が採用されている。
上記の構成によれば、精度良く調心されたレンズを備えた光学装置を、効率良く製造することが可能になる。
本発明の一態様によれば、予め定められた順序で並進/回転操作を実施する従来の調心方法と比較して、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じ難い調心方法を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る調心方法の適用態様となる光学装置の構成を示す。(a)は、光学装置の上面図であり、(b)は、光学装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係る調心方法の流れを示すフロー図である。 図2に示す調心方法に含まれる選択処理の第1の具体例を示す模式図である。 図2に示す調心方法に含まれる選択処理の第2の具体例を示す模式図である。 CCDカメラにて生成された、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を示す画像である。ビーム幅及びビーム拡がり角を算出する方法を示す。 (a)は、第1のCCDカメラにて生成された、レーザ光の2次元強度分布を示す画像であり、(b)は、第2のCCDカメラにて生成された、レーザ光の2次元分布を示す画像である。ビーム伝搬角を算出する方法を示す。 CCDカメラにて生成された、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を示す画像である。ビーム回転角及びビーム対称性を算出する方法を示す。 本発明の一実施形態に係る調心方法決定装置の構成を示すブロック図である。 図2に示す調心方法に含まれる選択処理の第1の変形例を示す模式図である。 図2に示す調心方法に含まれる選択処理の第2の変形例を示す模式図である。 図2に示す調心方法に含まれる選択処理の第3の変形例を示す模式図である。 CCDカメラにて生成された、レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を示す画像である。画像を複数の区間に分割したうえで、各区間を参照してパラメータの値を算出する方法を示す。
(光学装置の構成)
本発明の一実施形態に係る調心方法S1の適用対象となる光学装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1において、(a)は、光学装置1の上面図であり、(b)は、光学装置1の側面図である。
光学装置1は、図1に示すように、レーザ光源11と、レンズ12と、を備えている。本実施形態においては、レーザ光源11として、活性層がzx平面と平行に配置され、出射端面がz軸正方向を向いたレーザダイオードを用いている。レンズ12は、レーザ光源11から出力されるレーザ光の光路上に配置されている。本実施形態においては、レンズ12として、平坦面(入射面)がz軸負方向を向き、湾曲面(出射面)がz軸正方向を向き、yz面に平行な断面のz軸正方向側の外縁が円弧を描くように配置されたコリメートレンズ(平凸シリンドリカルレンズ)を用いている。
本実施形態に係る調心方法S1を実施するために、2つのハーフミラーM1,M2と、3つのCCDカメラC1,C2,C3と、調心方法決定装置2が利用される。
ハーフミラーM1は、レンズ12を透過したレーザ光の光路上に配置され、CCDカメラC1は、ハーフミラーM1にて反射されたレーザ光の光路上に配置される。CCDカメラC1は、入射したレーザ光の2次元強度分布を表す画像I1を生成すると共に、生成した画像I1を調心方法決定装置2に提供する。
ハーフミラーM2は、ハーフミラーM1を透過したレーザ光の光路上に配置され、CCDカメラC2は、ハーフミラーM2にて反射されたレーザ光の光路上に配置される。CCDカメラC2は、入射したレーザ光の2次元強度分布を表す画像I2を生成すると共に、生成した画像I2を調心方法決定装置2に提供する。
CCDカメラC3は、ハーフミラーM2を透過したレーザ光の光路上に配置される。CCDカメラC3は、入射したレーザ光の2次元強度分布を表す画像I3を生成すると共に、生成した画像I3を調心方法決定装置2に提供する。
調心方法決定装置2は、画像I1,I2,I3に基づいて、調心手順を決定する。不図示の調心機、又は、不図示の作業者は、調心方法決定装置2が決定した調心手順に従って、レンズ12を並進又は回転させることによって、レンズ12の調心を行う。調心方法決定装置2の構成及び動作については、参照する図面を代えて後述する。
(調心方法の流れ)
本発明の一実施形態に係る調心方法S1について、図2を参照して説明する。図2は、調心方法S1の流れを示すフロー図である。
調心方法S1は、図2に示すように、生成処理S11と、選択処理S12と、並進/回転処理S13と、を含んでいる。
生成処理S11は、レンズ12を透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像を生成する処理である。本実施形態において、生成処理S11は、CCDカメラC1,C2,C3によって実行される。また、本実施形態に係る生成処理S11においては、レンズ12を透過したレーザ光の2次元強度分布を示す3枚の画像I1,I2,I3が生成される。
選択処理S12は、生成処理S11にて生成された一又は複数の画像に基づいて、レンズ12を並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズ12を回転する回転軸と回転量との組み合わせを選択するための処理である。本実施形態において、選択処理S12は、調心方法決定装置2によって実行される。また、本実施形態に係る選択処理S12においては、3枚の画像I1,I2,I3に基づいて、下記の6つの組み合わせの何れかが選択される。選択処理の具体例については、参照する図面を代えて後述する。
(1)移動方向=x軸方向と移動量=Δxとの組み合わせ、
(2)移動方向=y軸方向と移動量=Δyとの組み合わせ、
(3)移動方向=z軸方向と移動量=Δzとの組み合わせ、
(4)回転軸=x軸と回転量(ピッチ角)=θxとの組み合わせ、
(5)回転軸=y軸と回転量(ヨー角)=θyとの組み合わせ、
(6)回転軸=z軸と回転量(ロール角)=θzとの組み合わせ。
なお、本実施形態においては、上記の6つの組み合わせの全てを選択処理S12における選択候補としているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、選択処理S12における選択候補は、上記の6つの組み合わせの一部であってもよい。例えば、調整することが不可能な組み合わせ、或いは、調整してもビーム特性が変化しない組み合わせについては、選択処理S12における選択候補から除外してもよい。一例として、移動方向=x軸方向と移動量=Δxとの組み合わせ、及び、回転軸=x軸と回転量(ピッチ角)=θxとの組み合わせを除外し、残り4つの組み合わせを選択処理S12における選択候補とすることができる。
並進/回転処理S13は、選択処理S12にて選択された移動方向に選択処理S12にて選択された移動量だけレンズ12を並進させる、又は、選択処理S12にて選択された回転軸まわりに選択処理S12にて選択された回転量だけレンズ12を回転させるための処理である。本実施形態において、並進/回転処理S13は、調心機又は作業者によって実行される。
生成処理S11、選択処理S12、並進/回転処理S13は、レンズ12を透過したレーザ光の状態が予め定められた終了条件を充足するまで繰り返される。これにより、例えば、Δxだけx軸方向へ並進→θyだけy軸を回転軸として回転→Δyだけy軸方向へ並進→θzだけz軸を回転軸として回転というように、選択処理S12にて選択された並進操作又は回転操作がレンズ12に対して順次行われ、終了条件を満たす状態が実現される。このため、調心方法S1によれば、必要な精度の調心が完了しないという事態が生じ難くなる。また、調心方法S1によれば、無駄な動作をしなくても済むので、調心時間を短縮することができる。
なお、終了条件は、特に限定されない。一例として、レンズ12を透過したレーザ光が光ファイバに入力される場合を考える。この場合、例えば、レンズ12を透過したレーザ光の光ファイバへの結合効率が予め定められた閾値を超えるという条件を、終了条件とすることができる。
(選択処理の具体例1)
選択処理S12の第1の具体例について、図3を参照して説明する。図3は、選択処理S12の第1の具体例を示す模式図である。
本具体例に係る選択処理S12は、機械学習(本実施形態においては教師あり学習)により構築されたニューラルネットワークNを用いて実行される。ここで、ニューラルネットワークNは、画像I1,I2,I3を入力とし、下記の何れかを出力とするニューラルネットワークである。
(1)移動方向=x軸方向と移動量=Δxとの組み合わせ、
(2)移動方向=y軸方向と移動量=Δyとの組み合わせ、
(3)移動方向=z軸方向と移動量=Δzとの組み合わせ、
(4)回転軸=x軸と回転量(ピッチ角)=θxとの組み合わせ、
(5)回転軸=y軸と回転量(ヨー角)=θyとの組み合わせ、
(6)回転軸=z軸と回転量(ロール角)=θzとの組み合わせ。
移動量Δxは、予め定められた複数の数値の何れかを取る。例えば、0.1mmステップで-1.0mmから+1.0mmまでの範囲を考える場合、21個の数値(-1.0mm,-0.9mm,…,-0.2mm,-0.1mm,0.0mm,+0.1mm,+0.2mm,…,+0.9mm,+1.0mm)の何れかを取る。移動量Δy,Δzについても同様である。回転角θxは、予め定められた複数の数値の何れかを取る。例えば、0.1°ステップで-1.0°から+1.0°までの範囲を考える場合、21個の数値(-1.0°,-0.9°,…,-0.2°,-0.1°,0.0°,+0.1°,+0.2°,…,+0.9°,+1.0°)の何れかを取る。回転角θy,θzについても同様である。
なお、上述した例では、ニューラルネットワークNの出力となるパラメータは、それぞれ、21個の値を取り得る。しかしながら、各パラメータの取り得る値の数が多いと、それぞれの値に対応する教師データの数が少なくなるので、ニューラルネットワークNの機械学習が不十分になり、その結果、ニューラルネットワークNの判定精度が低下する場合がある。このような場合には、各パラメータの取り得る値を5個程度に抑えると良い。一例として、移動量Δx,Δy,Δzは、それぞれ、-大(例えば-1.0mm)、-小(例えば-0.5mm)、許容範囲(例えば0mm)、+小(例えば+0.5mm)、+大(例えば+1.0mm)の5つの値を取り得るものとする。また、回転角θx,θy,θzは、それぞれ、-大(例えば-1.0°)、-小(例えば-0.5°)、許容範囲(例えば0°)、+小(例えば+0.5°)、+大(例えば+1.0°)の5つの値を取り得るものとする。
(選択処理の具体例2)
選択処理S12の第2の具体例について、図4を参照して説明する。図4は、選択処理S12の第2の具体例を示す模式図である。
本具体例に係る選択処理S12は、特定工程S121と、選択工程S122と、を含み。特定工程S121は、画像I1,I2,I3から、レンズ12を透過したレーザ光のビーム特性を表す一又は複数のパラメータの値を特定するための工程である。本具体例においては、ビーム特性を表すパラメータとして、下記のパラメータを用いる。ビーム強度は、例えば、画像I1、画像I2、又は画像I3の中央の画素値(輝度値)から評価することができる。その他のパラメータを画像I1、画像I2、又は画像I3から評価する方法については、参照する図面を代えて後述する。
(1)ビーム強度、
(2)ビーム幅、
(3)ビーム拡がり角、
(4)ビーム伝搬角、
(5)ビーム対称性、
(6)ビーム回転角。
選択工程S122は、特定工程S121にて特定されたパラメータの値から、レンズ12を並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズ12を回転する回転軸と回転量との組み合わせを選択するための工程である。選択工程S122は、特定工程S121にて特定されたパラメータにより規定される状態に応じて、下記の6つの組み合わせの何れかを行動として選択することにより実現される。行動選択は、方策ベースで行ってもよいし、価値ベースで行ってもよい。方策ベースの行動選択は、状態sを入力とし、行動aを出力とする、強化学習により構築された方策関数a=π(s)を用いて行われる。この場合、強化学習のアルゴリズムとしては、例えば、DDPG(Deep Deterministic Policy Gradient)が挙げられる。一方、価値ベースの行動選択は、状態s及び行動aを入力とし、価値Qを出力とする、強化学習により構築された状態行動価値関数Q=Q(s,a)を用いて行われる。この場合、強化学習のアルゴリズムとしては、DDPG(Deep Deterministic Policy Gradient)やDQN(Deep Q-Network)などを用いることができる。
(1)移動方向=x軸方向と移動量=Δxとの組み合わせ、
(2)移動方向=y軸方向と移動量=Δyとの組み合わせ、
(3)移動方向=z軸方向と移動量=Δzとの組み合わせ、
(4)回転軸=x軸と回転量(ピッチ角)=θxとの組み合わせ、
(5)回転軸=y軸と回転量(ヨー角)=θyとの組み合わせ、
(6)回転軸=z軸と回転量(ロール角)=θzとの組み合わせ。
なお、方策関数a=π(s)の強化学習おける報酬は、特に限定されない。一例として、レンズ12を透過したレーザ光が光ファイバに入力される場合を考える。この場合、例えば、選択処理S12にて選択された並進又は回転を行う前の結合効率ηと選択処理S12にて選択された並進又は回転を行った後の結合効率ηとの差(結合効率ηの増加量)を報酬とすることができる。また、状態行動価値関数Q(s,a)は、特に限定されない。一例として、レンズ12を透過したレーザ光が光ファイバに入力される場合を考える。この場合、例えば、終了条件を充足するまでの生成処理S11、選択処理S12、及び並進/回転処理S13の繰り返し回数が少なくなるほど値が大きくなる状態行動価値関数Q(s,a)、或いは、終了条件を充足したときの結合効率ηが大きくなるほど値が大きくなる状態行動価値関数Q(s,a)を用いればよい。
また、本具体例では、ビーム特性を表すパラメータを状態とし、状態に応じた行動を選択する構成を採用しているが、これに限定されない。例えば、画像I1、画像I2、画像I3を状態とし、状態に応じた行動を選択する構成を採用してもよい。この場合、選択処理S12においては、特定工程S121を省略することができる。すなわち、画像I1,I2,I3から各種パラメータを算出することなく、画像I1,I2,I3からレンズ12を並進する移動方向と移動量との組み合わせ、又は、レンズ12を回転する回転軸と回転量との組み合わせを直接導出することになる。
(パラメータの算出方法)
上述した各種パラメータの算出方法について、図5~図7を参照して補足する。図5~図7は、それぞれ、レンズ12を透過したレーザビームの2次元強度分布を表す画像である。これらの画像において、白い領域は、強度がピーク強度の予め定められた割合(例えば50%)以上である領域であり、黒い領域は、強度がピーク強度の予め定められた割合(例えば、50%)未満である領域である。
ビーム幅としては、F軸(Fast軸)方向のビーム幅と、S軸(Slow軸)方向のビーム幅と、が挙げられる。
F軸方向のビーム幅は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、図5に示すように、レンズ12を透過したレーザビームの2次元強度分布f(x,y)をx軸方向に積分することによって1次元強度分布g(y)=∫f(x,y)dxを得る。次に、1次元強度分布g(y)の値がピーク値max[g(y)〕の予め定められた割合(例えば50%)以下となるy軸上の区間Iyを特定する。そして、区間Iyの長さを、F軸方向のビーム幅とする。なお、F軸方向のビーム幅を算出するために参照する画像は、上述した画像I1,I2,I3の何れであってもよい。
S軸方向のビーム幅は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、図5に示すように、レンズ12を透過したレーザビームの2次元強度分布f(x,y)をy軸方向に積分することによって1次元強度分布h(x)=∫f(x,y)dyを得る。次に、1次元強度分布h(x)の値がピーク値max[h(x)〕の予め定められた割合(例えば50%)以下となるx軸上の区間Ixを特定する。そして、区間Ixの長さを、S軸方向のビーム幅とする。なお、S軸方向のビーム幅を算出するために参照する画像は、上述した画像I1,I2,I3の何れであってもよい。
ビーム拡がり角としては、F軸方向のビーム拡がり角と、S軸方向のビーム拡がり角と、が挙げられる。
F軸方向のビーム拡がり角は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、CCDカメラC1により生成された画像I1に基づいてF軸方向のビーム幅(以下、ビーム幅F1と記載する)を算出する。次に、CCDカメラC2により生成された画像I2に基づいてF軸方向のビーム幅(以下、ビーム幅F2と記載する)を算出する。そして、F軸方向のビーム拡がり角を、Arctan[(ビーム幅F2-ビーム幅F1)/d12]に従って算出する。ここで、d12は、CCDカメラC1とCCDカメラC2との距離である。
S軸方向のビーム拡がり角は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、CCDカメラC1により生成された画像I1に基づいてS軸方向のビーム幅(以下、ビーム幅S1と記載する)を算出する。次に、CCDカメラC2により生成された画像I2に基づいてS軸方向のビーム幅(以下、ビーム幅S2と記載する)を算出する。そして、S軸方向のビーム拡がり角を、Arctan[(ビーム幅S2-ビーム幅S1)/d12]に従って算出する。ここで、d12は、CCDカメラC1とCCDカメラC2との距離である。
ビーム伝搬角は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、CCDカメラC1により生成された画像I1に基づいてビーム中心の座標(xc1,yc1)を求める。具体的には、図6の(a)に示すように、S軸方向のビーム幅を求めるために用いた区間Ixの中心の座標を、ビーム中心のx座標xc1とし、F軸方向のビーム幅を求めるために用いた区間Iyの中心の座標を、ビーム中心のy座標yc1とする。次に、CCDカメラC2により生成された画像I2に基づいてビーム中心の座標(xc2,yc2)を求める。具体的には、図6の(b)に示すように、S軸方向のビーム幅を求めるために用いた区間Ixの中心の座標を、ビーム中心のx座標xc2とし、F軸方向のビーム幅を求めるために用いた区間Iyの中心の座標を、ビーム中心のy座標yc2とする。そして、これら2つの中心座標(xc1,yc1),(xc2,yc2)及びCCDカメラC1とCCDカメラC2との距離d12から、ビーム伝搬角を求める。
ビーム回転角は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、図7に示すように、S軸方向のビーム幅を求めるために用いた区間Ixの端点のx座標をxa,xbとする。次に、図7に示すように、xaとxbとを予め定められた第1の比率(例えば1:9)に内分するxcと、xaとxbとを予め定められた第2の比率(例えば9:1)に内分するxdとを求める。ここで、第1の比率は、比の値が1よりも小さくなる比率であり、第2の比率は、比の値が1よりも大きくなる比率である。このため、xcは、xaとxbとの中点よりもxaに近くなり、xdは、xaとxbとの中点よりもxbに近くなる。次に、図7に示すように、直線x=xc上の2次元強度分布f(y,xc)において、f(y,xc)の値がピーク値max[f(y,xc)〕の予め定められた割合(例えば50%)以下となる区間Icの中心点の座標(xc,yc)を求める。次に、図7に示すように、直線x=xd上の2次元強度分布f(y,xd)において、f(y,xd)の値がピーク値max[f(y,xd)]の予め定められた割合(例えば50%)以下となる区間Idの中心点の座標(xd,yd)を求める。最後に、図7に示すように、点(xc,yc)と点(xd,yd)とを通る直線のx軸と平行な直線に対する回転角θをビーム回転角とする。なお、ビーム回転角を算出するために参照する画像は、上述した画像I1,I2,I3の何れであってもよい。
ビーム対称性としては、ビーム幅左右比と、ビーム幅上下比と、が挙げられる。
ビーム幅左右比は、例えば、以下のように算出することができる。すなわち、ビーム回転角を求めるために用いた区間Idの長さ|Id|に対する、ビーム回転角を求めるために用いた区間Icの長さ|Ic|の比|Ic|/|Id|を、ビーム幅左右比とする。ビーム幅上下比は、ビーム幅左右比を同様の方法で算出することができる。
(調心方法決定装置の構成)
本発明の一実施形態に係る調心方法決定装置2の構成について、図8を参照して説明する。図8は、調心方法決定装置2の構成を示すブロック図である。
調心方法決定装置2は、図8に示すように、メモリ21と、プロセッサ22と、ストレージ23と、を備えている。メモリ21、プロセッサ22、及びストレージ23は、不図示のバスを介して互いに接続されている。このバスには、更に、不図示の入出力インタフェース、及び、不図示の通信インタフェースが接続されていてもよい。この入出力インタフェースは、例えば、外部装置(例えば、CCDカメラC1,C2,C3)からデータ(例えば、画像)を取得するため、或いは、調心方法決定装置2から外部装置(例えば、調心装置)に制御信号を出力するために利用される。
メモリ21は、上述したニューラルネットワークN又はポリシーPを記憶するための構成である。なお、メモリ21としては、例えば、半導体RAM(Random Access Memory)等を用いることができる。
プロセッサ22は、メモリ21に記憶されたニューラルネットワークN又はポリシーPを用いて、上述した選択処理S12を実行するための構成である。プロセッサ22としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、TPU(Tensor Processing Unit)等のASIC(Application Specific Integrated Circuit)又は、これらの組み合わせ等を用いることができる。
ストレージ23は、上述したニューラルネットワークN又はポリシーPを格納(不揮発保存)するための構成である。プロセッサ22は、上述した選択処理S12を実行する際にストレージ23に格納されたニューラルネットワークN又はポリシーPをメモリ21上に展開して利用する。なお、ストレージ23としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせ等を用いることができる。
(選択処理の変形例1)
選択処理S12の第1の変形例(以下、選択処理S12Aと記載する)について、図9を参照して説明する。図9は、選択処理S12Aの流れを示すフロー図である。
選択処理S12Aにおいては、マップM1の強化学習を行う。ここで、マップM1は、画像I1,I2,I3を入力とし、下記の6つの行動の組み合わせの何れかを出力とするマップである。マップM1として用いるモデルは特に限定されないが、本変形例においてはニューラルネットワークをマップM1として用いる。
(1)移動方向=x軸方向と移動量=Δxとの組み合わせ、
(2)移動方向=y軸方向と移動量=Δyとの組み合わせ、
(3)移動方向=z軸方向と移動量=Δzとの組み合わせ、
(4)回転軸=x軸と回転量(ピッチ角)=θxとの組み合わせ、
(5)回転軸=y軸と回転量(ヨー角)=θyとの組み合わせ、
(6)回転軸=z軸と回転量(ロール角)=θzとの組み合わせ。
選択処理S12Aは、算出工程S12A1と、更新工程S12A2と、選択工程S12A3とを含む。算出工程S12A1は、画像I1,I2,I3に基づいて、報酬Rを算出する工程である。更新工程S12A2は、算出工程S12A1にて算出された報酬Rを最大化するように、マップM1を更新する工程である。選択工程S12A3は、更新工程S12A2にて更新されたマップM1を用いて、画像I1,I2,I3から、上記6つの行動の組み合わせの何れかを導出する工程である。報酬Rは、例えば、調心完了時の結合効率が大きくなるほど報酬Rが大きくなるように、或いは、調心完了までの調心回数が少なくなるほど報酬Rが大きくなるように定める。
本変形例によれば、レンズ12の調心作業を繰り返すことによって、レンズ12の調心精度を向上させることが可能になる。
(選択処理の変形例2)
選択処理S12の第2の変形例(以下、選択処理S12Bと記載する)について、図10を参照して説明する。図10は、選択処理S12Bの流れを示すフロー図である。
選択処理S12Bにおいては、マップM2の強化学習を行う。ここで、マップM2は、レンズ12を透過したレーザ光のビーム特性を表す下記の7つのパラメータの全部又は一部を入力とし、上述した6つの行動の組み合わせの何れかを出力とするマップである。マップM2として用いるモデルは特定に限定されないが、本変形例においてはニューラルネットワークをモデルとして用いる。
(1)ビーム強度、
(2)ビーム幅、
(3)ビーム拡がり角、
(4)ビーム伝搬角、
(5)ビーム対称性、
(6)ビーム回転角、
(7)ビーム尖度。
ここで、ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角の算出方法は、上述したとおりである。ビーム尖度βは、例えば、図5に示す一次元強度分布g(y)を確率変数Xの確率分布と見做し、下記の式に従って算出することができる。下記の式において、μは、確率変数Xの平均値であり、E[・]は、・の期待値である。
β=E[(X-μ)]/E[(X-μ)
選択処理S12Bは、特定工程S12B0と、算出工程S12B1と、更新工程S12B2と、選択工程S12B3とを含む。特定工程S12B0は、「選択処理の具体例2」と同様、画像I1,I2,I3から、上記の7つのパラメータの全部又は一部を特定するための工程である。算出工程S12B1は、特定工程S12B0にて特定されたパラメータに基づいて、報酬Rを算出する工程である。更新工程S12B2は、算出工程S12B1にて算出された報酬Rを最大化するように、マップM2を更新する工程である。選択工程S12B3は、更新工程S12B2にて更新されたマップM2を用いて、特定工程S12B0にて特定されたパラメータから、上記6つ行動の組み合わせの何れかを導出する工程である。
なお、報酬Rは、(1)ビーム強度が高いほど報酬Rが大きくなるように、(2)ビーム幅が小さいほど報酬Rが大きくなるように、(3)ビーム拡がり角が小さいほど報酬Rが大きくなるように、(4)ビーム伝搬角が0に近いほど報酬Rが大きくなるように、(5)ビーム対称性(ビーム幅左右比及びビーム幅上下比の各々)が1に近いほど報酬Rが大きくなるように、(6)ビーム回転角が0に近いほど報酬Rが大きくなるように、(7)ビーム尖度が大きいほど報酬Rが大きくなるように、定められていることが好ましい。例えば、報酬Rとして、以下の式により定義される報酬を用いることができる。ここで、基準ビーム尖度は、予め定められた基準となるビーム尖度であり、基準ビーム幅は、予め定められた基準となるビーム幅である。Cは、予め定められた定数であり、例えば、0.1である。Sigmoidは、シグモイド関数を表す。
R=Sigmoid(ビーム尖度/基準ビーム尖度)+(基準ビーム幅-ビーム幅)+C。
本変形例によれば、レンズ12の調心作業を繰り返すことによって、レンズ12の調心精度を向上させることが可能になる。
また、変形例1のように、画像I1,I2,I3をマップM1の入力とする場合、画像I1,I2,I3におけるレーザ光の写り方(ビームの幅、ビームの位置、モアレの強さなど)が変化すると、マップM1の出力にその変化の影響が及ぶ。このため、画像I1,I2,I3におけるレーザ光の写り方が変化すると、マップM1を再チューニングする必要が生じる。これに対して、本変形例のように、パラメータをマップM2の入力とする場合、画像I1,I2,I3におけるレーザ光の写り方の違いは、特定工程12B0におけるパラメータ化の過程で吸収される。したがって、画像I1,I2,I3におけるレーザ光の写り方が変化しても、マップM2の出力にその変化の影響が及ばない。このため、画像I1,I2,I3におけるレーザ光の写り方が変化しても、マップM2を再チューニングする必要が生じない。
(選択処理の変形例3)
選択処理S12の第3の変形例(以下、選択処理S12Cと記載する)について、図11を参照して説明する。図11は、選択処理S12Cの流れを示すフロー図である。
選択処理S12Cにおいては、マップM3の強化学習を行う。ここで、マップM3は、画像I1,I2,I3と上述した7つのパラメータの全部又は一部とを入力とし、上述した6つの行動の組み合わせの何れかを出力とするマップである。マップM3として用いるモデルは特定に限定されないが、本変形例においてはニューラルネットワークをモデルとして用いる。
選択処理S12Cは、特定工程S12C0と、算出工程S12C1と、更新工程S12C2と、選択工程S12C3とを含む。特定工程S12C0は、「選択処理の具体例2」と同様、画像I1,I2,I3から、上記7つのパラメータの全部又は一部を特定するための工程である。算出工程S12C1は、画像I1,I2,I3と特定工程S12C0にて特定されたパラメータとに基づいて、報酬Rを算出する工程である。更新工程S12C2は、算出工程S12C1にて算出された報酬Rを最大化するように、マップM3を更新する工程である。選択工程S12C3は、更新工程S12C2にて更新されたマップM3を用いて、画像I1,I2,I3と特定工程S12C0にて特定されたパラメータとから、上記6つの行動の組み合わせの何れかを導出する工程である。
本変形例によれば、レンズ12の調心作業を繰り返すことによって、レンズ12の調心精度を向上させることが可能になる。
(パラメータの変形例)
ビーム特性を表すパラメータ(ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角、又はビーム尖度)は、画像全体を参照して算出してもよいし、画像を複数の区間に分割したうえで、各区間を参照して算出してもよい。例えば、図12には、画像を6つの区間に分割した様子を示している。6つの区間の各々、又は、6つの区間から、両端に位置する2つの区間を除いた4つの区間の各々を参照してパラメータを算出する。
この場合、各区間を参照して算出された複数の値αをニューラルネットワークN又はマップM2,M3の入力としてもよいし、下記の式により定義される単一の値α’をニューラルネットワークN又はマップM2,M3の入力としてもよい。下記の式において、αは、画像全体を参照して算出された値である。また、Σは、iに渡る和を表す。画像をN個の区間に分割する場合、iは、1以上N以下(両端の区間を除かない場合)であってもよいし、2以上N-1以下(両端の区間を除く場合)であってもよい。
α’=[Σ(α-α1/2
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
S1 調心方法
S11 生成処理
S12 選択処理
S121 特定工程
S122 選択工程
S13 並進/回転処理
1 光学装置
11 レーザ光源
12 レンズ
M1,M2 ハーフミラー
C1,C2,C3 CCDカメラ
N ニューラルネットワーク
P ポリシー
2 調心方法決定装置
21 メモリ
22 プロセッサ
23 ストレージ

Claims (12)

  1. レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズの調心方法であって、
    前記レンズを透過したレーザ光の2次元強度分布を表す一又は複数の画像を生成する生成処理と、
    記レンズを並進する移動方向と移動量との組み合わせ、及び、前記レンズを回転する回転軸と回転量との組み合わせの全部又は一部を含む複数の選択候補の中から1つの組み合わせを、機械学習によって構築されたモデルであって、前記一又は複数の画像、又は、前記レンズを透過したレーザ光のビーム特性を表す、前記一又は複数の画像から特定した一又は複数のパラメータを入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするモデルを用いて選択する選択処理と、
    前記選択処理にて選択された組み合わせが移動方向と移動量との組み合わせである場合、当該移動方向に前記レンズを当該移動量だけ並進させ、前記選択処理にて選択された組み合わせが回転軸と回転量との組み合わせである場合、当該回転軸まわりに前記レンズを当該回転量だけ回転させる並進/回転処理と、を含み、
    前記モデルは、機械学習により構築されたニューラルネットワーク、強化学習により構築された方策関数若しくは状態行動価値関数、又は、強化学習により構築されたマップであり、
    前記生成処理、前記選択処理、及び前記並進/回転処理を繰り返すことによって前記レンズを調心する、
    ことを特徴とする調心方法。
  2. 前記モデルは、前記一又は複数の画像を入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするニューラルネットワークであって、機械学習により構築されたニューラルネットワークである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
  3. 前記選択処理は、前記一又は複数の画像から、前記一又は複数のパラメータを特定する特定工程を含み、
    前記モデルは、前記一又は複数のパラメータを入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とする方策関数又は状態行動価値関数であって、強化学習によって構築された方策関数又は状態行動価値関数である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
  4. 前記一又は複数のパラメータは、ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、及びビーム回転角の一部又は全部を含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の調心方法。
  5. 前記モデルは、前記一又は複数の画像を入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とする方策関数又は状態行動価値関数であって、強化学習によって構築された方策関数又は状態行動価値関数である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
  6. 前記モデルは、前記一又は複数の画像を入力とし、前記移動方向と前記移動量との組み合わせ、又は、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするマップであって、強化学習によって構築されたマップである
    ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
  7. 前記選択処理は、前記一又は複数の画像から、前記レンズを透過したレーザ光のビーム特性を表す一又は複数のパラメータを特定する特定工程を含み、
    前記モデルは、前記一又は複数のパラメータを入力とするか、又は、前記一又は複数の画像及び前記一又は複数のパラメータを入力とし、前記回転軸と前記回転量との組み合わせを出力とするマップであって、強化学習によって構築されたマップである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の調心方法。
  8. 前記一又は複数のパラメータは、ビーム強度、ビーム幅、ビーム拡がり角、ビーム伝搬角、ビーム対称性、ビーム回転角、及びビーム尖度の一部又は全部を含む、
    ことを特徴とする請求項7に記載の調心方法。
  9. 前記一又は複数のパラメータの全部又は一部は、前記一又は複数の画像を複数の区間に分割したうえで、各区間を参照して算出された複数の値、又は、前記複数の値から算出された単一の値である、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の調心方法。
  10. 前記一又は複数の画像は、前記レンズを透過したレーザ光の、異なる位置における2次元強度分布を表す複数の画像である、
    ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載の調心方法。
  11. 請求項1~10の何れか一項に記載の調心方法を実施するために用いられる調心方法決定装置であって、
    前記選択処理を実行する一又は複数のプロセッサを備えている、
    ことを特徴とする調心方法決定装置。
  12. レーザ光源と、前記レーザ光源から出力されたレーザ光の光路上に配置されたレンズと、を備えた光学装置の製造方法であって、
    請求項1~10の何れか一項に記載の調心方法を用いて前記レンズを調心する工程を含んでいる、
    ことを特徴とする製造方法。
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