以下に、本開示による加熱装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示による加熱装置が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、たとえば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
また、以下で参照する各図は、説明の便宜上の模式的なものである。したがって、細部は省略されることがあり、また、寸法比率は必ずしも現実のものとは一致していない。
また、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。
図1は、実施形態に係る加熱装置100をY軸負方向から見た側面図である。以下では、加熱装置100を加熱対象物に接触させる際に加熱対象物側に位置する面が「上面」であり、加熱対象物とは反対側に位置する面が「下面」であるものとする。なお、これに限らず、加熱装置100は、例えば上下反転して使用されてもよく、任意の姿勢で使用されてよい。
図1に示す加熱装置100は、加熱プレート110、固定具120、複数のヒータ130、および支持プレート150を有する。また、加熱装置100は、複数の陽極側集合電極160(第1集合電極の一例)と、複数の陰極側集合電極170(第2集合電極の一例)と、複数の絶縁部材180を有する。
加熱プレート110は、例えば金属製の板状部材である。加熱プレート110は、加熱対象物と接触可能な上面110aを有する。すなわち、加熱プレート110の上面110aが加熱対象物を加熱する加熱面となる。上面110aは、例えば、加熱対象物の一例としての金型の加熱に用いられる。加熱プレート110の加熱面とは反対側の下面110bには、複数のヒータ130がそれぞれ挿入される複数の凹部113(図3、図5等参照)が形成されている。
複数のヒータ130は、複数の凹部113にそれぞれ挿入される。これにより、複数のヒータ130は、加熱面である加熱プレート110の上面110aに対して垂直となるように配置される。このように、複数のヒータ130を加熱プレート110の加熱面に対して垂直に配置することにより、複数のヒータ130と加熱面との間の距離のばらつきが低減されることから、加熱面の面内での均熱性を向上させることができる。また、ヒータ130は、長手方向に温度分布が生じる。これに対し、複数のヒータ130を加熱プレート110の加熱面に対して垂直に配置することにより、上面110aの中央部と外周部とで、ヒータ130の温度分布に起因する温度差が生じることを低減することができる。
ここで、ヒータ130の構成について図2を参照して説明する。図2は、実施形態に係るヒータ130の断面図である。
図2に示すように、実施形態に係るヒータ130は、ヒータ本体131と、カバー部材132と、陽極側リード電極133(第1リード電極の一例)と、陰極側リード電極134(第2リード電極の一例)とを有する。
ヒータ本体131は、セラミックヒータである。ヒータ本体131は、X軸方向に垂直な断面視において、矩形板状であり、先端部130aおよび基端部130bを有する。ヒータ本体131は、先端部130a側から凹部113に挿入される。
ヒータ本体131は、セラミック体の内部に発熱抵抗体131aおよび配線131b、131cを有する。ヒータ本体131をセラミックヒータとすることにより、金属製である加熱プレート110とヒータ本体131との間の焼き付きを低減することができる。したがって、たとえば、ヒータ本体131が加熱プレート110に焼き付くことでヒータ130が交換できなくなるといった不具合が生じにくい。
ヒータ本体131の長さ、すなわちセラミック体の長さは、例えば、1mm以上200mm以下程度とすることができる。また、セラミック体の外寸は、例えば、0.5mm以上100mm以下程度とすることができる。
ヒータ本体131の形状、すなわちセラミック体の形状は、たとえば角柱状である。なお、ヒータ本体131の形状は、角柱状に限らず、例えば円柱状または楕円柱状であってもよい。セラミック体の材料は、例えば、絶縁性を有するセラミックである。セラミック体の材料としては、例えば、酸化物セラミックス、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミックス等を使用することができる。
発熱抵抗体131aは、電流が流れることによって発熱する部材である。発熱抵抗体131aは、一方の端部において配線131bを介して後述する陽極側リード電極133のパッド部133aに接続される。また、発熱抵抗体131aは、他方の端部において配線131cを介して後述する陰極側リード電極134のパッド部134aに接続される。
発熱抵抗体131aは、例えば、タングステン、モリブデンなどを含む高抵抗の導体を含んでよい。発熱抵抗体131aの寸法は、例えば幅を0.1mm以上5mm以下に、厚みを0.05mm以上0.3mm以下に、全長を1mm以上500mm以下にすることができる。また、発熱抵抗体131aは、例えばタングステンカーバイドを含む導電性セラミックスであってもよい。この場合は、セラミック体と発熱抵抗体131aとの熱膨張差を低減できる。これにより、セラミック体と発熱抵抗体131aとの間の熱応力を低減できる。その結果、ヒータ本体131の耐久性を高めることができる。
配線131bは、発熱抵抗体131aの一方の端部と陽極側リード電極133のパッド部133aとを繋いでいる。配線131cは、発熱抵抗体131aの他方の端部と陰極側リード電極134のパッド部134aとを繋いでいる。
配線131b、131cは、発熱抵抗体131aと同様に、例えば、タングステン、モリブデンなどを含む高抵抗の導体を含んでよい。また、配線131b、131cは、例えばタングステンカーバイドを含む導電性セラミックスであってもよい。配線131b、131cは、発熱抵抗体131aよりも幅が大きい。これにより、配線131b、131cの電気抵抗値を発熱抵抗体131aの電気抵抗値よりも小さくすることができる。その結果、配線131b、131cにおける発熱量を低減することができる。
カバー部材132は、ヒータ本体131の外周面を囲む筒状をなしている。カバー部材132は、ヒータ本体131の長手方向において陽極側リード電極133のパッド部133aおよび陰極側リード電極134のパッド部134aに対応する位置に位置している。カバー部材132は、陽極側リード電極133のパッド部133aおよび陰極側リード電極134のパッド部134aを覆っている。カバー部材132の内周面によって形成される空間には、カバー部材132とヒータ本体131とを接合するための接合材132aが充填されている。
カバー部材132は、例えば、絶縁性を有するセラミックである。カバー部材132の材料としては、例えば、アルミナ、窒化ケイ素等であってよい。
陽極側リード電極133および陰極側リード電極134は、ヒータ本体131の一方の端部(基端部130b)側に固定されている。陽極側リード電極133は、一端が後述する陽極側集合電極160を介して外部電源に接続され、他端が配線131bを介して発熱抵抗体131aに電気的に接続される。また、陰極側リード電極134は、一端が後述する陰極側集合電極170を介して外部電源に接続され、他端が配線131cを介して発熱抵抗体131aに電気的に接続される。
陽極側リード電極133および陰極側リード電極134は、例えば、ニッケル、鉄またはニッケル系耐熱合金等の金属材料を含む線材である。
陽極側リード電極133は、パッド部133aと端子部133bとを有する。パッド部133aは、ヒータ本体131の表面に位置する面状の部分であり、発熱抵抗体131aの一方の端部に配線131bを介して電気的に接続されている。端子部133bは、パッド部133aに電気的に接続され、ヒータ本体131の基端部130bからヒータ本体131の長手方向外方(ここでは、Z軸負方向)に延びている。端子部133bの断面は、例えば円形状であってもよく、楕円形状、矩形状であってもよい。端子部133bの外径は、例えば0.5以上2.0mm以下であってもよい。
陰極側リード電極134は、パッド部134aと端子部134bとを有する。パッド部134aは、ヒータ本体131の表面に位置する面状の部分であり、発熱抵抗体131aの他方の端部に配線131cを介して電気的に接続されている。端子部134bは、パッド部134aに電気的に接続され、ヒータ本体131の基端部130bからヒータ本体131の長手方向外方(ここでは、Z軸負方向)に延びている。端子部134bの断面は、例えば円形状であってもよく、楕円形状、矩形状であってもよい。端子部134bの外径は、例えば0.5以上2.0mm以下であってもよい。
このように、ヒータ130のリード電極(陽極側リード電極133および陰極側リード電極134)は、ヒータ本体131の表面に位置するパッド部133a、134aと、パッド部133a、134aに接続された端子部133b、134bとを有する。このように構成されたヒータ130は、パッド部133a、134aが緩衝部材として機能することで、応力が集中しにくい。したがって、このように構成されたヒータ130は、耐久性が高い。
加熱装置100が有する複数のヒータ130は、加熱プレート110の下面110bに形成された複数の凹部113に挿入される。図3は、実施形態に係る加熱装置100をZ軸正方向から見た平面図である。
図3には、加熱面である加熱プレート110の上面110aが矩形板状に示されるとともに、複数の凹部113の位置が破線で示されている。一例として、図3に示す複数の凹部113は、6行6列で配置されている。すなわち、実施形態に係る加熱プレート110は、合計36個の凹部113を有している。なお、複数の凹部113の配置や数は、図示の例に限定されない。
図1に戻り、固定具120について説明する。固定具120は、加熱プレート110から離隔して配置されている。固定具120には、複数の凹部113にそれぞれ挿入される複数のヒータ130が固定されている。固定具120に対するヒータ130の固定態様については、後述する。
支持プレート150は、固定具120から離れた状態で、複数の柱状部材151によって固定具120に固定されている。支持プレート150が固定具120から離れて位置することにより、各ヒータ130の端子部133b、134bを配置するための空間、言い換えれば、後述する陽極側集合電極160および陰極側集合電極170を配置するための空間を支持プレート150と固定具120との間に確保することが可能となる。なお、支持プレート150および複数の柱状部材151は、必要に応じて省略されてもよい。
図4は、図3に示すIV-IV線における断面図である。また、図5は、図3に示すV-V線における断面図である。なお、図4および図5では、支持プレート150および複数の柱状部材151の図示が省略されている。
図4および図5に示すように、加熱装置100は、複数のヒータ130が固定具120に固定されるとともに加熱プレート110の複数の凹部113にそれぞれ挿入されて構成される。
加熱プレート110は、第1のプレート部材111および第2のプレート部材112を有する。
第1のプレート部材111は、加熱面である加熱プレート110の上面110aを有する板状部材である。第1のプレート部材111は、例えばボルト等の固定部材114によって第2のプレート部材112に接合されている。すなわち、第1のプレート部材111の上面110aとは反対側の下面111aは、第2のプレート部材112に接合される接合面である。
第2のプレート部材112は、第1のプレート部材111の接合面に接合される被接合面となる上面112aと、上面112aの反対側に位置する下面110bとを有する板状部材である。下面110bには、複数の貫通孔112bが形成されており、複数の貫通孔112bの各々から第1のプレート部材111の下面111aが露出する。
複数の凹部113の各々は、複数の貫通孔112bの各々と複数の貫通孔112bの各々から露出する第1のプレート部材111の下面111aとによって形成されている。すなわち、各貫通孔112bの内壁面が各凹部113の内側面を形成し、第1のプレート部材111の下面111aが各凹部113の底面(図5に示す姿勢においては天井面)を形成している。そして、複数のヒータ130の先端部130aは、複数のヒータ130が複数の凹部113にそれぞれ挿入された状態で、複数の凹部113内に位置する。また、加熱プレート110は、第1のプレート部材111および第2のプレート部材112の2つの部材に分かれていなくてもよい。加熱プレート110は、第1のプレート部材111および第2のプレート部材112に相当する部分が、金属製の板状部材で一体的に形成されていてもよい。加熱プレート110は、一体的に形成された板状部材の加熱面とは反対に位置する裏面に複数の凹部113を有することになる。加熱プレート110を一体的に形成することにより、加熱装置100の製造工程を簡素化することができる。
なお、複数のヒータ130の各先端部130aは、各凹部113の底面に接触していてもよく、接触していなくてもよい。
固定具120は、固定プレート121と、複数の固定バー122、123とを有する。
固定プレート121は、例えば金属製の板状部材である。固定プレート121は、固定プレート121と加熱プレート110との間に隙間が形成された状態で、例えばボルト等の連結部材124によって加熱プレート110に連結されることにより、加熱プレート110から離隔して配置されている。固定プレート121を加熱プレート110から離隔して配置させることにより、固定具120に対する複数のヒータ130の固定部分(たとえば、固定バー122、123)の昇温を低減することができる。一方で、固定プレート121によって加熱プレート110から奪われる熱が低減するため、加熱プレート110の昇温を促進することができる。
固定プレート121は、複数の凹部113に対応する位置に複数の貫通孔121aを有する。複数の貫通孔121aには、複数のヒータ130がそれぞれ挿通される。以下では、説明の便宜上、特に区別する必要がない場合には、複数の凹部113、複数の貫通孔121aおよび複数のヒータ130をそれぞれ単に「凹部113」、「固定孔120a」および「ヒータ130」と呼ぶ。
ヒータ130のヒータ本体131は、貫通孔121aを貫通しており、その先端部130aが凹部113に挿入されている。ヒータ本体131の基端部130bは、固定プレート121の下面よりも加熱面である加熱プレート110の上面110aから離れる方向に突出している。ヒータ本体131の基端部130bには、上述した陽極側リード電極133および陰極側リード電極134が位置している。加熱面である加熱プレート110の上面110aから離れる方向に突出するヒータ本体131の基端部130bに陽極側リード電極133および陰極側リード電極134を設けることにより、加熱面から陽極側リード電極133および陰極側リード電極134を遠ざけることができる。したがって、かかる構成によれば、陽極側リード電極133および陰極側リード電極134への熱伝達を抑制することができる。
固定バー122、123は、例えば金属製の棒状部材である。固定バー122、123は、複数のヒータ130のカバー部材132を挟み込むとともに、例えばボルト等の連結部材125によって固定プレート121に連結されている。これにより、固定バー122、123は、複数のヒータ130を固定プレート121に固定することができる。実施形態において、加熱装置100は、36個のヒータ130を有しており、一対の固定バー122、123は、これら36個のヒータ130のうち一列に並んだ6個のヒータ130のカバー部材132を挟み込んでいる。これにより、一対の固定バー122、123は、一列に並んだ6個のヒータ130の位置を固定することができる。加熱装置100は、合計で6対の固定バー122、123を有している(図6参照)。
加熱プレート110と固定具120との間には、スペーサ部材140が配置されている。スペーサ部材140は、筒状をなし、連結部材124を挿通させている。加熱プレート110と固定具120との間にスペーサ部材140を設けることにより、加熱プレート110と固定具120とが離隔した状態を保つことができるとともに、加熱プレート110と固定具120との距離を保つことができる。したがって、かかる構成によれば、加熱プレート110からの伝熱に伴う固定具120の温度上昇を継続的に抑えることができる。
スペーサ部材140の材料は、例えば、耐熱性を有するセラミックであることが好ましい。スペーサ部材140の材料としては、例えば、酸化物セラミックス、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミックス等を使用することができる。これにより、スペーサ部材140の熱膨張および熱収縮を低減することができることから、スペーサ部材140の消耗を低減することができる。
図1に戻る。陽極側集合電極160は、複数のヒータ130の陽極側リード電極133に電気的に接続されている。実施形態において、加熱装置100は、36個のヒータ130を有しており、陽極側集合電極160は、これら36個のヒータ130のうち一列に並んで一対の固定バー122、123に固定された6個のヒータ130の陽極側リード電極133に電気的に接続されている。加熱装置100は、合計で6個の陽極側集合電極160を有している(図6参照)。
また、陰極側集合電極170は、複数のヒータ130の陰極側リード電極134に電気的に接続されている。実施形態において、加熱装置100は、36個のヒータ130を有しており、陰極側集合電極170は、これら36個のヒータ130のうち一列に並んで一対の固定バー122、123に固定された6個のヒータ130の陰極側リード電極134に電気的に接続されている。加熱装置100は、合計で6個の陰極側集合電極170を有している(図7参照)。
絶縁部材180は、例えば、絶縁性を有するセラミックで形成された板状の部材であり、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170とに挟まれて位置している。実施形態において、加熱装置100は、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170の組みごとに、2個の絶縁部材180を有しており、これら2個の絶縁部材180が1組の陽極側集合電極160および陰極側集合電極170に挟まれて位置している。
このように、実施形態に係る加熱装置100は、加熱装置100が有する複数のヒータ130のうち2以上のヒータ130が有する2以上の陽極側リード電極133に接続された陽極側集合電極160を有する。また、実施形態に係る加熱装置100は、加熱装置100が有する複数のヒータ130のうち2以上のヒータ130が有する2以上の陰極側リード電極134に接続された陰極側集合電極170を有する。また、実施形態に係る加熱装置100は、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170とに挟まれて位置する絶縁部材180を有する。
複数(ここでは、6個)のヒータ130で発生した熱は、極性が異なるリード電極(陽極側リード電極133および陰極側リード電極134)を介して各極性に対応する2つの集合電極(陽極側集合電極160および陰極側集合電極170)に伝えられる。そして、各極性に対応する2つの集合電極(陽極側集合電極160および陰極側集合電極170)に伝えられた熱は、2つの集合電極に挟まれて位置する絶縁部材180に伝えられる。これにより、各ヒータ130で発生した熱が各ヒータ130の極性が異なるリード電極からバラバラに散逸することを低減することができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、均熱性の向上を図ることができる。
なお、1組の陽極側集合電極160および陰極側集合電極170に挟まれる絶縁部材180の数は、図示の例に限定されない。
以下、陽極側集合電極160、陰極側集合電極170および絶縁部材180の構成について図6および図7を参照してより具体的に説明する。図6は、実施形態に係る加熱装置100をX軸負方向から見た側面図である。図7は、図6に示すVII-VII線矢視における断面図である。
図6および図7に示すように、陽極側集合電極160は、第1金属板161と、第2金属板162と、複数の第1固定部材163とを有する。第1金属板161および第2金属板162は、断面視矩形状の金属製の板材である。第1固定部材163は、第1金属板161と第2金属板162とを着脱自在に固定する。第1固定部材163は、たとえばボルトである。
陽極側集合電極160は、第1金属板161と第2金属板162とで複数の陽極側リード電極133の端子部133bを挟み込むことにより、複数の陽極側リード電極133と電気的に接続される。具体的には、実施形態において、第1金属板161および第2金属板162は、X軸方向に沿って延在しており、X軸方向に沿って並べられた複数(ここでは、6個)の端子部133bを挟み込んでいる。
かかる構成とすることにより、複数の陽極側リード電極133を一直線に接続することができるため、複数の陽極側リード電極133を最短で接続することができる。また、端子部133bの長さにバラツキがある場合であっても、接続が容易である。
また、第1金属板161および第2金属板162は、複数(ここでは、6個)の陽極側リード電極133の端子部133bの間に隙間を設けた状態で、複数の陽極側リード電極133の端子部133bを挟み込んでいる。かかる構成とすることにより、第1金属板161および第2金属板162をバネとして機能させることができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、端子部133bを挟む力を長期間にわたって維持することができる。また、第1金属板161および第2金属板162と絶縁部材180との熱膨張収縮差に起因する応力がバネとしての第1金属板161および第2金属板162によって緩和されることから、絶縁部材180の破損が低減される。
また、第1固定部材163は、隣り合う陽極側リード電極133の端子部133bの間に位置している。そして、第1固定部材163は、複数(ここでは、6個)の陽極側リード電極133の端子部133bの間の隙間に対応する位置で第1金属板161と第2金属板162とを固定している。かかる構成とすることにより、第1金属板161および第2金属板162を互いに近づく方向に撓ませて第2金属板162と絶縁部材180との接触面積を減らすことができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、第1金属板161および第2金属板162と絶縁部材180との熱膨張収縮差に起因する応力の発生が抑制され、絶縁部材180の破損がより低減される。
また、第2金属板162は、絶縁部材180に接している。そして、第2金属板162の厚みは、第1金属板161の厚みよりも薄い。このように、第2金属板162の厚みを薄くすることで、第2金属板162の熱伝達性が向上することから、各ヒータ130の端子部133bから第2金属板162を介した絶縁部材180への熱の移動を促進することができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、均熱性をさらに高めることができる。また、第2金属板162が弾性的に変形し易くなることから、第2金属板162から絶縁部材180へ作用する熱応力を緩和することができる。
図7に示すように、複数(ここでは、6個)の陽極側集合電極160は、Y軸方向に沿って並べられている。図7に示すように、加熱プレート110の加熱面である上面110aと垂直な方向から見た平面視において、各陽極側集合電極160と端子部133bとの接続位置は、加熱プレート110の上面110aと重複している。このように、加熱領域の範囲内において陽極側集合電極160と端子部133bとを接続することで、たとえば、加熱領域の外方において陽極側集合電極160と端子部133bとを接続する場合と比較して、各ヒータ130から加熱装置100の外方への熱の散逸を低減することができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、均熱性をさらに高めることができる。
図6および図7に示すように、陰極側集合電極170は、第3金属板171と、第4金属板172と、複数の第2固定部材173とを有する。第3金属板171および第4金属板172は、断面視矩形状の金属製の板材である。第2固定部材173は、第3金属板171と第4金属板172とを着脱自在に固定する。第2固定部材173は、たとえばボルトである。
陰極側集合電極170は、第3金属板171と第4金属板172とで複数の陰極側リード電極134の端子部134bを挟み込むことにより、複数の陰極側リード電極134と電気的に接続される。具体的には、実施形態において、第3金属板171および第4金属板172は、X軸方向に沿って延在しており、X軸方向に沿って並べられた複数(ここでは、6個)の端子部134bを挟み込んでいる。
かかる構成とすることにより、複数の陰極側リード電極134を一直線に接続することができるため、複数の陰極側リード電極134を最短で接続することができる。また、端子部134bの長さにバラツキがある場合であっても、接続が容易である。
また、第3金属板171および第4金属板172は、複数(ここでは、6個)の陰極側リード電極134の端子部134bの間に隙間を設けた状態で、複数の陰極側リード電極134の端子部134bを挟み込んでいる。かかる構成とすることにより、第3金属板171および第4金属板172をバネとして機能させることができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、端子部134bを挟む力を長期間にわたって維持することができる。また、第3金属板171および第4金属板172と絶縁部材180との熱膨張収縮差に起因する応力がバネとしての第3金属板171および第4金属板172によって緩和されることから、絶縁部材180の破損が低減される。
また、第2固定部材173は、隣り合う陰極側リード電極134の端子部134bの間に位置している。そして、第2固定部材173は、複数(ここでは、6個)の陰極側リード電極134の端子部134bの間の隙間に対応する位置で第3金属板171と第4金属板172とを固定している。かかる構成とすることにより、第3金属板171および第4金属板172を互いに近づく方向に撓ませて第4金属板172と絶縁部材180との接触面積を減らすことができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、第3金属板171および第4金属板172と絶縁部材180との熱膨張収縮差に起因する応力の発生が低減され、絶縁部材180の破損がより低減される。
また、第4金属板172は、絶縁部材180に接している。そして、第4金属板172の厚みは、第3金属板171の厚みよりも薄い。このように、第4金属板172の厚みを薄くすることで、第4金属板172の熱伝達性が向上することから、各ヒータ130の端子部133bから第4金属板172を介した絶縁部材180への熱の移動を促進することができる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、均熱性をさらに高めることができる。また、第4金属板172が弾性的に変形し易くなることから、第4金属板172から絶縁部材180へ作用する熱応力を緩和することができる。
また、図7に示すように、隣り合う陽極側リード電極133の端子部133bと隣り合う陰極側リード電極134の端子部134bとは、絶縁部材180を挟んで互いに反対側に位置している。そして、第1固定部材163は、隣り合う陽極側リード電極133のうちの一方の陽極側リード電極よりも他方の陽極側リード電極に近い位置で第1金属板161と第2金属板162とを固定している。また、第2固定部材173は、隣り合う陰極側リード電極134のうちの上記他方の陽極側リード電極に対応する一方の陰極側リード電極よりも他方の陰極側リード電極に近い位置で第3金属板171と第4金属板172とを固定している。言い換えると、第1固定部材163は、隣り合う陽極側リード電極133の端子部133bの間において偏って位置し、第2固定部材173は、隣り合う陰極側リード電極134の端子部134bの間において偏って位置している。かかる構成とすることで、第1固定部材163による第1金属板161と第2金属板162との固定位置と、第2固定部材173による第3金属板171と第4金属板172との固定位置とがずれるため、金属板(第2金属板162および第4金属板172)と絶縁部材180との接触部位がずれる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、第2金属板162および第4金属板172と絶縁部材180との熱膨張収縮差に起因する応力の発生が低減され、絶縁部材180の破損がより低減される。
また、図6および図7に示すように、絶縁部材180は、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170のうち一方に、例えばボルト等の固定部材181によって固定されている。たとえば、図7に示すように、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170は、加熱プレート110の加熱面である上面110aに平行なX軸方向に沿って延在している。そして、絶縁部材180は、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170のうち一方の延在方向(ここでは、X軸方向)における一方の端部に固定部材181によって片持ち状態で固定されている。具体的には、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170に挟まれた2個の絶縁部材180のうち一方は、陽極側集合電極160の第2金属板162のX軸方向負側における端部に固定部材181によって片持ち状態で固定されている。また、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170に挟まれた2個の絶縁部材180のうち他方は、陰極側集合電極170の第4金属板172のX軸方向正側の端部に固定部材181によって片持ち状態で固定されている。
このように、絶縁部材180を陽極側集合電極160および陰極側集合電極170の一方に固定することで、絶縁部材180を陽極側集合電極160および陰極側集合電極170の両方に固定する場合と比較して、絶縁部材180に作用する熱応力を軽減できる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、絶縁部材180の破損がより低減される。また、絶縁部材180が陽極側集合電極160および陰極側集合電極170のうち一方の延在方向(ここでは、X軸方向)における一方の端部に片持ち状態で固定されることから、絶縁部材180に作用する熱応力をさらに軽減できる。
また、図7に示すように、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170に挟まれた2個の絶縁部材180は、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170との間で加熱プレート110の加熱面である上面110aと平行な方向(X軸方向)に並んで位置する。このように、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170との間に2個の絶縁部材180が並んで位置することで、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170との間に1個の絶縁部材180が位置する場合と比較して、各絶縁部材180への熱応力を軽減できる。したがって、実施形態に係る加熱装置100によれば、絶縁部材180の破損がより低減される。
なお、上述の説明では、2個の絶縁部材180が陽極側集合電極160と陰極側集合電極170との間で加熱プレート110の加熱面である上面110aと平行な方向(X軸方向)に並んで位置する場合を例に示したが、絶縁部材180の配置はこれに限られない。たとえば、2個の絶縁部材180は、陽極側集合電極160と陰極側集合電極170との間で加熱プレート110の加熱面である上面110aと垂直な方向(Z軸方向)に並んで位置してもよい。
(第1変形例)
図8は、第1変形例に係る陽極側集合電極160、陰極側集合電極170および絶縁部材180の断面図である。図8に示すように、絶縁部材180は、複数(ここでは、6個)の陽極側リード電極133の端子部133bの間の隙間に対応する位置に、第1固定用孔180aを有してもよい。言い換えると、絶縁部材180は、隣り合う陽極側リード電極133の端子部133bの間の隙間に対応する位置に、第1固定用孔180aを有してもよい。第1固定用孔180aは、たとえば、絶縁部材180を厚み方向(ここでは、Y軸方向)に貫通する貫通孔である。第1固定用孔180aの内面には陽極側集合電極160の第1固定部材163と係合可能なネジ溝が形成されている。そして、陽極側集合電極160の第1固定部材163は、第1金属板161と第2金属板162とを固定するとともに、第1固定用孔180aに固定される。言い換えると、第1固定部材163は、第1固定用孔180a内に位置している。
かかる構成とすることにより、第1金属板161および第2金属板162から第1固定部材163を介した絶縁部材180への熱の移動を促進することができる。
また、絶縁部材180は、複数(ここでは、6個)の陰極側リード電極134の端子部134bの間の隙間に対応する位置に、第2固定用孔180bを有してもよい。言い換えると、絶縁部材180は、隣り合う陰極側リード電極134の端子部134bの間の隙間に対応する位置に、第2固定用孔180bを有してもよい。第2固定用孔180bは、たとえば、絶縁部材180を厚み方向(ここでは、Y軸方向)に貫通する貫通孔である。第2固定用孔180bの内面には陰極側集合電極170の第2固定部材173と係合可能なネジ溝が形成されている。そして、陰極側集合電極170の第2固定部材173は、第3金属板171と第4金属板172とを固定するとともに、第2固定用孔180bに固定される。言い換えると、第2固定部材173は、第2固定用孔180b内に位置している。
かかる構成とすることにより、第3金属板171および第4金属板172から第1固定部材163を介した絶縁部材180への熱の移動を促進することができる。
また、第1固定用孔180aと第2固定用孔180bとは、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170の延在方向(ここでは、X軸方向)に離れて位置している。かかる構成とすることにより、第1固定用孔180aに固定される第1固定部材163と第2固定用孔180bに固定される第2固定部材173との間での電気的な干渉の発生が低減される。
(第2変形例)
図9は、第2変形例に係る陽極側集合電極160、陰極側集合電極170および絶縁部材180の断面図である。図9に示すように、複数(ここでは、6個)の陰極側リード電極134の端子部134bの少なくとも一つは、他の陰極側リード電極134の端子部134bとは径が異なる。図9の例においては、左側から2番目の陰極側リード電極134の端子部134bは、他の陰極側リード電極134の端子部134bよりも径が大きい。
このように、複数の陰極側リード電極134同士の径に差異がある場合、第3金属板171および第4金属板172のうち少なくとも一方は、面方向において、膨らんでいてもよくまたは凹んでいてもよい。言い換えると、第3金属板171の第4金属板172との対向面と、第4金属板172の第3金属板171との対向面との間隔gは、複数の陰極側リード電極134同士の径の差異に応じて変化してもよい。たとえば、相対的に径が大きい陰極側リード電極134の端子部134b近傍での間隔g(ここでは、間隔g1)は、相対的に径が小さい陰極側リード電極134の端子部134b近傍での間隔g(ここでは、間隔g2)よりも大きい。また、陰極側リード電極134の端子部134bの断面形状は、円形状に限らず、たとえば、楕円形状または小判型形状(円形をつぶした形状)等であってもよい。陰極側リード電極134の端子部134bの形状に関わらず、相対的に径が大きい陰極側リード電極134の端子部134b近傍での間隔g(ここでは、間隔g1)が、相対的に径が小さい陰極側リード電極134の端子部134b近傍での間隔g(ここでは、間隔g2)よりも大きければよい。
かかる構成とすることにより、複数の陰極側リード電極134同士の径に差異がある場合であっても、第3金属板171および第4金属板172によって複数の陰極側リード電極134の端子部134bを挟む力を長期間にわたって維持することができる。
ここでは、陰極側集合電極170の第3金属板171および第4金属板172の間隔が変化する場合の例について説明したが、陽極側集合電極160の第1金属板161および第2金属板162の間隔も同様に変化してもよい。すなわち、複数の陽極側リード電極133同士の径に差異がある場合、第1金属板161の第2金属板162との対向面と、第2金属板162の第1金属板161との対向面との間隔は、複数の陽極側リード電極133同士の径の差異に応じて変化してもよい。言い換えると、第1金属板161および第2金属板162のうち少なくとも一方は、面方向において、膨らんでいてもよくまたは凹んでいてもよい。
(第3変形例)
図10は、第3変形例に係る陽極側集合電極160、陰極側集合電極170および絶縁部材180の部分拡大断面図である。図10に示すように、陽極側集合電極160の第1金属板161は、第2金属板162との対向面のうち陽極側リード電極133の端子部133bと当接する領域ごとに、凹部161a(第1凹部の一例)を有してもよい。また、陽極側集合電極160の第2金属板162は、第1金属板161との対向面のうち陽極側リード電極133の端子部133bと当接する領域ごとに、凹部162a(第2凹部の一例)を有してもよい。凹部161a、162aは、たとえば、端子部133bの延在方向(ここでは、Z軸方向)に沿って延在する溝形状を有している。陽極側リード電極133の端子部133bは、凹部161aの内面と凹部162aの内面とに接している。
このように、陽極側集合電極160は、第1金属板161および第2金属板162の端子部133bと当接する領域ごとに、凹部161a、162aを有してもよい。かかる構成とすることにより、第1金属板161および第2金属板162によって端子部133bを挟む力を端子部133bに適切に伝えることができる。
また、図10に示すように、陰極側集合電極170の第3金属板171は、第4金属板172との対向面のうち陰極側リード電極134の端子部134bと当接する領域ごとに、凹部171a(第3凹部の一例)を有してもよい。また、陰極側集合電極170の第4金属板172は、第3金属板171との対向面のうち陰極側リード電極134の端子部134bと当接する領域ごとに、凹部172a(第4凹部の一例)を有してもよい。凹部171a、172aは、たとえば、端子部134bの延在方向(ここでは、Z軸方向)に沿って延在する溝形状を有している。陰極側リード電極134の端子部134bは、凹部171aの内面と凹部172aの内面とに接している。
このように、陰極側集合電極170は、第3金属板171および第4金属板172の端子部134bと当接する領域ごとに、凹部171a、172aを有してもよい。かかる構成とすることにより、第3金属板171および第4金属板172によって端子部134bを挟む力を端子部134bに適切に伝えることができる。
(第4変形例)
図11は、第4変形例に係る陽極側集合電極160、陰極側集合電極170および絶縁部材180の断面図である。図11に示すように、絶縁部材180の一部と陽極側集合電極160および陰極側集合電極170のうち少なくとも一方の集合電極との間に隙間が設けられてもよい。かかる隙間は、たとえば、絶縁部材180を部分的に湾曲させることにより、形成されてもよい。
かかる構成とすることにより、陽極側集合電極160および陰極側集合電極170のうち少なくとも一方の集合電極から絶縁部材180へ作用する熱応力が緩和されることから、絶縁部材180の破損が低減される。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。