以下に、本発明の実施形態に係る遊技機について、図面を参照しながら説明する。
<1.第1の実施形態>
<パチンコ機の構造>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパチンコ機の正面図である。また、図2以降には、図1に示したパチンコ機1について、他方向から見た様子や分解した様子等が示されている。図2は、パチンコ機の右側面図であり、図3は、パチンコ機を前方から見た斜視図であり、図4は、パチンコ機を後方から見た斜視図である。また、図5は、前枠からガラス枠を開放させるとともに、外枠から前枠を開放させた状態のパチンコ機を前方から見た斜視図であり、図6は、ガラス枠、遊技盤、前枠、及び外枠に分解したパチンコ機を前方から見た分解斜視図であり、図7は、ガラス枠、遊技盤、前枠、及び外枠に分解したパチンコ機を後方から見た分解斜視図である。
図1等に示したパチンコ機1は、遊技ホールの島設備に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖するガラス枠(扉枠)3と、ガラス枠3を開閉可能に支持し、外枠2に開閉可能に取付けられている前枠4と、前枠4に前から着脱可能に取付けられ、ガラス枠3を通して視認され、遊技球が打込まれる遊技領域5aを有する遊技盤5と、を備えている。
外枠2は、上下で左右に延びるフレーム2a,2bと、左右で上下に延びるフレーム2c,2dとを組み合わせた方形状からなり、そして、正面から左側縁上下のヒンジ部材2e,2fを備え、ヒンジ部材によって、前枠4及びガラス枠3とを、横開き開閉及び着脱自在に支持している。
前枠4の前面側には、ガラス枠3が正面向かって左側縁部のヒンジ機構3a,3bによって横開き開閉及び着脱可能に取り付けられている。ガラス枠3は、施錠装置3cを用いて、その前面を覆っているガラス板によって閉鎖状態に保持されている。ガラス枠3の背後に位置する前枠4の上半分には、遊技盤5が前枠4の正面側から着脱可能に装着されており、上述のように閉鎖保持されているガラス枠3の複層ガラスを通して遊技盤5の正面の遊技領域5aが視認可能になっている。
ガラス枠3は、四角形で前後に貫通している貫通口3dを有するベースユニット3eと、その前面下方において遊技球を貯留する皿ユニット3fと、皿ユニット3fに貯留された遊技球を遊技盤5の遊技領域内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドル4aを収容する領域3gとを備えている。そして、ガラス枠3の前面側には、遊技の進行状況に応じて発光する枠ランプ(LEDランプ)3h、及び、遊技の進行状況に応じて音を出力するスピーカ3iが設けられている。皿ユニット3fの正面中央には、遊技者によって押圧操作される演出ボタン3jが設けられている。また、演出ボタン3jの基部は、手前側(遊技者側)に所定角まで傾けることが可能なレバー構造となっており、遊技者によって引寄操作される第2演出ボタン3kとして機能する。なお、第2演出ボタン3kは、常に引寄操作が可能な構造としてもよいが、演出ボタン3jの操作性等を考慮すると、通常はロック機構等によってOFF側に固定され、特定の演出実行時にロックが解除されて引寄操作(ON操作)を可能にするほうが好ましい。
前枠4は、外枠2の枠内に挿入可能とされ、遊技盤5の外周を支持する枠体4bと、枠体4bの正面視左側の上下に外枠2のヒンジと、扉枠3のヒンジとが回転可能に取付けられるヒンジ4c,4dと、枠体4bの前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための発射装置4eと、枠体4bの正面視右側面に取付けられており、外枠2と前枠4、及び、ガラス枠3との間を施錠する施錠ユニット4fと、枠体4bの後面下部に取付けられている基板ユニット4gと、枠体4bの後側で、枠体4bに取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー4hと、を備えている。基板ユニット4gは、スピーカユニットと、電源基板と、インターフェイス制御基板と、遊技球の払出しを制御する払出制御基板とを収容する。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技者が遊技球の発射装置4eを回転操作すると、その角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、入賞口(入球口)に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができる。
<遊技盤>
次に、遊技盤5を図8~図14を参照して説明する。図8は遊技盤の正面図、図9は遊技盤を右前から見た斜視図、図10は遊技盤の背面図、図11は遊技盤の背面を左後ろから見た斜視図、図12は遊技盤の背面を右後ろから見た斜視図、図13は遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図、図14は遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
遊技盤5は、遊技球が打込まれる遊技領域5aを有する。遊技盤5は、表ユニット100m、裏ユニット200m、液晶ベース300m、液晶表示装置(演出表示装置)70を組み合わせて構成される。表ユニット100mは、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前部材100aと、前部材100aの後側に取付けられ、遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル100bと、を備え、遊技パネル100bの前面において遊技領域5a内となるところに、複数の障害釘が所定の配列で植設されている。
前部材100aは、右下隅に主制御ユニット5b(遊技全般の制御を行う主制御基板100)からの制御信号に基づいて遊技状況を遊技者に視認可能にする機能表示ユニット100cを備える。演出表示装置70は、遊技領域5aの中央に配置され所定の演出画像を表示する。演出表示装置70の背面に、周辺制御ユニット5c(演出全般の制御を行う演出制御基板200)が取り付けられている。液晶ベース300mは、裏ユニット200m側が開放され、裏ユニット200mを収容するとともに、液晶ベース300mの背面に演出表示装置70が取付けられる。
遊技パネル100bは外周の形態が前部材100aとほぼ同じで、透明な平板状のパネル板からなり、前部材100aの後側に取付けられ、さらに後面に裏ユニット200mが取付けられるホルダとを備える。前部材100aは、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能に常時開口する複数の一般入賞口66と、一般入賞口とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第1始動口61と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート63(後述のアタッカユニット500に一体形成)と、遊技球がゲートを通過することにより抽選される普通図柄抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第2始動口62(後述のアタッカユニット500に一体形成)と、第1始動口61への遊技球の受入れにより抽選される第1特別抽選結果又は第2始動口への遊技球の受入れにより抽選される第2特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが何れかにおいて可能となる大入賞口64(後述のアタッカユニット500に一体形成)を備える。なお、ゲート63、第2始動口62と大入賞口64とはアタッカユニット500内にあるため、ここでは図示されていない。
第2始動口には、可動片で構成される普通電動役物と、この普通電動役物を開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイドとが設けられている。普通電動役物は、この普通電動役物ソレノイドの通電状態に応じて、第2始動口へ遊技球が入球し難い閉鎖状態と、当該閉鎖状態よりも遊技球が入球し易い開放状態とが交互に可変可能である。第2始動口は、普通電動役物が開放状態とされなければ遊技球が入球し難い一方、普通電動役物が開放状態とされると遊技球が入球し易い構成となる。前部材100aは、左右方向中央の第1始動口61の直下に第1のアウト口29を備える。アタッカユニット500は、前部材100aの右下にある。アタッカユニット500は、大入賞口64を開閉する、特別電動役物642としての可動片を主として備え、合わせて複数のパーツが一体化されたユニットである。
裏ユニット200mは、後方の液晶表示画面を視認するための開口200aを有する。裏ユニット200mは、一般入賞口66、第1始動口61等に受入れられた遊技球を検知するセンサと、液晶ベース300mを着脱可能に取付けるためのロック機構、遊技球を排出するための通路を備える。
前部材100aは、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前部材100aは、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール100f、外レール100fに略沿って前部材100aの内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール100dと、内レール100dの下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成され後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導路100eと、を備えている。
遊技パネル100bは、前部材100aの開口と同一形状の開口の周りに、前部材100a側に突出するセンター飾り22を備える。遊技パネル100bを前部材100aに固定すると、センター飾り22が前部材100aの開口の形状に合致するように開口に嵌入して、表ユニット100mの開口100hの回りを飾る。遊技者は、開口100hを介して、演出画面や、演出装置の挙動を認識することができる。センター飾り22は装飾体の一種であり、遊技盤5の中心で演出表示装置70の画面等を補助する装飾機能を発揮する。センター飾り22には、遊技の進行状況に応じた演出動作を実行する可動役物(可動演出装置)が設けられてよい。可動役物は、ステッピングモータやソレノイドなどの駆動源によって作動する。センター飾り22には、遊技の進行状況に応じて発光するランプが設けられてもよい。
主制御ユニット5b(図7参照)は、演出表示装置70の背面で、周辺制御ユニット5cの下方に取付けられる。主制御ユニット5bは、遊技内容及び遊技球の払出し等を制御する主制御基板100と、主制御基板100を収容する主制御基板ケース100nを備える(図16参照)。主制御ユニット5bは、遊技内容及び遊技球の賞球等を制御する。
機能表示ユニット100cは、遊技状態を表示する一つのLEDからなる状態表示器と、ゲート63に対する遊技球の通過により抽選される普通図柄抽選結果に基づいて二つのLEDを点滅制御することにより普通図柄を変動表示した後にこれら二つのLEDを普通図柄抽選結果に応じた点灯態様で表示させる普通図柄表示器と、ゲート63に対する遊技球の通過に係る普通図柄の変動表示のうち未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示の個数である保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器と、第1始動口61への遊技球の受入れ(始動入賞の発生)により抽選された第1特別抽選結果に基づいて八つのLEDを点滅制御することにより第1特別図柄を変動表示した後にこれら八つのLEDを第1特別抽選結果に応じた点灯態様で表示させる第1特別図柄表示器と、第1始動口61への遊技球の受入れに係る第1特別図柄の変動表示のうち未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示の個数である保留数を表示する二つのLEDからなる第1特別保留数表示器と、第2始動口への遊技球の受入れ(始動入賞の発生)により抽選された第2特別抽選結果に基づいて八つのLEDを点滅制御することにより第2特別図柄を変動表示した後にこれら八つのLEDを第2特別抽選結果に応じた点灯態様で表示させる第2特別図柄表示器と、第2始動口への遊技球の受入れに係る第2特別図柄の変動表示のうち未だ変動表示の開始条件が成立していない変動表示の個数である保留数を表示する二つのLEDからなる第2特別保留数表示器と、第1特別抽選結果又は第2特別抽選結果が「大当り」等の時に、大入賞口の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する四つのLEDからなるラウンド表示器とを備える。機能表示ユニット100cはLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
周辺制御ユニット5cは、演出表示装置70の後面に取付けられ、主制御基板100からの制御信号に基づいて遊技者に提示する演出(発光演出、サウンド演出、及び可動演出等)を制御する演出制御基板200、並びに、遊技展開に応じた画像表示及び音出力の制御を行う画像制御基板300を備える(図19参照)。演出表示装置70は、遊技領域5aの中央に位置し、裏ユニット200mを収容する液晶ベース300mの略中央の後面に着脱可能に取付けられている。演出表示装置70は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター飾り22の枠内を通して、前面から視認できる。演出表示装置70は、白色LEDをバックライトとしたフルカラーの表示装置であり、静止画像や動画像を表示する。なお、本実施形態では、演出制御基板200と画像制御基板300を2枚の基板に分けて構成したものを記載しているが、それぞれの基板のCPUの機能構成について上記したものに限らず、適宜変更可能(例えば演出制御基板のCPUで音制御を行うなど)としたり、1枚の基板上のCPUで演出全てを制御したりするものであってもよい。
演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・停止する装飾図柄や予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留表示を行う。具体的には、演出表示装置70の画面上に、装飾図柄の変動表示や予告演出表示などが実行される装飾図柄表示部と、第1特図保留ランプと同期して第1特別図柄の保留表示が実行される第1特図保留表示部と、第2特図保留ランプと同期して第2特別図柄の保留表示が実行される第2特図保留表示部と、が設けられている。
液晶表示画面の装飾図柄表示部には、所定の有効ライン上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左表示領域、中表示領域、右表示領域)が設けられており、左表示領域に対応して装飾図柄の左図柄、中表示領域に対応して装飾図柄の中図柄、右表示領域に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示される。特図保留表示部には、通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生じると白丸印の保留画像が表示される一方、当該作動保留球が消化されると対応する保留画像が消失される。この保留画像は、特別図柄の作動保留球の種類や発生順(入球順)など、あらかじめ定められた順番に表示されており、各特図保留表示部に最大で4個ずつ表示が可能である。
<設定変更>
本実施形態に係るパチンコ機1は、複数段階の設定値によって遊技の遊技者に対する有利度合いを変更する設定変更機能を備えることができるとする。ここで、設定値とは、遊技の遊技者に対する有利度合いを指定するための値であって、主制御基板100(図19参照)によって管理される。本例では、有利度合いが低い方から順に、「設定1」、「設定2」、・・・、「設定5」、「設定6」の6段階の設定値が用意されているとする。各設定値によって遊技の遊技者に対する有利度合いを異ならせるためには、例えば、設定値ごとに特別図柄抽選の大当り確率に差異を設ける等が考えられる。主制御基板100は、設定値に基づいて遊技の進行を制御し、後述する設定変更操作によって設定値が変更された場合には、変更後の設定値に基づいて遊技の進行を制御する。
そこで以下では、設定変更機能を備える際の本実施形態に係るパチンコ機1の特徴について詳しく説明する。なお、以降の説明では、設定値を変更/設定することを「設定変更」と称し、設定変更に関する一連の操作を「設定変更操作」と称する。
パチンコ機1における設定変更操作では、まず、主制御基板100(主制御CPU101)によって制御される内部状態を、設定値を変更可能な「設定変更状態」に移行させるための操作が行われ、その後、設定変更状態に制御されているときに、所望の設定値を選択・設定する操作(従来の遊技機における既知の操作方法を利用可能であり、詳細な説明は省略する)が行われることにより、設定値を変更することができる。
そして、上記の設定変更状態に移行させるための操作は、前枠4を開放する第1の手順(枠開放)と、設定キースイッチをオン状態にする第2の手順(設定キースイッチオン)と、初期化スイッチに対して初期化操作を行う第3の手順(RAMクリアスイッチオン)と、電源スイッチに対して電源ON操作を行う第4の手順(電源スイッチオン)と、から構成される。但し、第3の手順と第4の手順は並行して操作されなければならない。
本実施形態に係るパチンコ機1の特徴的な構造を参照しながら、これら第1~第4の手順について詳しく説明する。
第1の手順(枠開放)では、ドアキーを使って前枠4を外枠2から開放する操作が行われる。ドアキーは共通キーとも呼ばれ、一般に、遊技機のメーカーや機種ごとに固有のものではなく、遊技店舗での運用がなされやすいよう、他の機種の遊技機と共用可能な鍵が用いられる。
枠開放の手順をより詳しく説明すると、例えば、外枠2に対する前枠4の閉鎖状態を保持する施錠装置の鍵穴(不図示)にドアキーを挿し込んで所定方向に回しながら前枠4を手前に引くことによって、前枠4を外枠2から開放することができる。なお、前枠4を外枠2から開放するためにドアキーを挿し込む鍵穴は、前枠4に対するガラス枠3の閉鎖状態を保持する施錠装置3cの鍵穴を共用する構造としてもよい。
パチンコ機1では、外枠2に対する前枠4の開閉状態を検知するために、外枠2の幕板部分にドア開センサ2pが設けられ、さらに、前枠4のドア開センサ2pと対応する位置にドア開検知用部材4pが設けられている。例えば、外枠2に対して前枠4が閉鎖しているときは、ドア開検知用部材4pがドア開センサ2pに嵌合することによって、ドア開センサ2pは前枠4の閉鎖状態(ドア閉)を検知する。一方、外枠2に対して前枠4が開放しているときは、ドア開検知用部材4pがドア開センサ2pから離れることにより、ドア開センサ2pは前枠4の開放状態(ドア開)を検知する。ドア開センサ2pによる検知情報は、所定の基板等に出力され、必要に応じてエラーとして処理される。なお、上記の構造は外枠2に対する前枠4の開閉状態を検知するための機構の一例であって、その他の既知の機構で実現されてもよい。
図15は、パチンコ機の背面図(その1)である。図15は、枠開放される前のパチンコ機1の背面図であるが、図15から外枠2を除去すると、前枠4が外枠2に対して開放された(枠開放された)ときの前枠4の背面図に相当する。図15によれば、前枠4の背面側において、遊技盤5の後側を被覆する裏カバー4hが閉鎖状態となっている。裏カバー4hは、通常時は主制御ユニット5b(主制御基板100)や周辺制御ユニット5c(演出制御基板200)を被覆する被覆部材である。したがって、前枠4を開放する第1の手順が行われた場合であっても、裏カバー4hが閉鎖状態にある限り、これらの被覆されたユニットに触れることはできない。
なお、図15には、払出制御基板400(払出制御ユニット)に設けられてRAMクリアスイッチ400qを被覆するRAMクリアスイッチカバー400pや電源基板600(電源ユニット)に設けられて電源スイッチ600qを被覆する電源スイッチカバー600pが示されているが、これらの詳細は後述する。
次に、第2の手順(設定キースイッチオン)では、設定キーを使って設定キースイッチ100qをオン状態にする操作が行われる。設定キーは、前述したドアキーとは異なり、遊技機性能に大きな影響を与える「設定」に関する不正を防止するため、セキュリティ性の観点から遊技機のメーカー(あるいは機種)ごとに固有の鍵である。ここで、本実施形態のパチンコ機1では、設定キースイッチ100qは主制御ユニット5b(例えば、主制御基板100)に設けられている。なお、図15を参照しながら前述したように、第1の手順で前枠4を外枠2から開放しただけでは、主制御ユニット5bは裏カバー4hによって被覆されているため、設定キースイッチ100qに設定キーを挿すことができない。そこで、第2の手順を実行する際は、裏カバー4hを開放する必要がある。
図16は、パチンコ機の背面図(その2)である。図16は、図15から裏カバー4hを取り除いたパチンコ機1の背面図であり、図16から外枠2を除去すると、第2の手順が実行される際(すなわち、前枠4が枠開放され、かつ裏カバー4hが開放された状態)の前枠4の背面図に相当する。図16によれば、裏カバー4hによって被覆されていた主制御ユニット5b(主制御基板100)や周辺制御ユニット5c(演出制御基板200)が露出している。しかし、設定キースイッチ100qはまだ視認可能な位置に現れていない。
本実施形態では、主制御ユニット5bの背面は主制御基板ケース100nによって被覆され、かつ、設定キースイッチ100qが設けられた部分は開閉可能なハーネスカバー100pによって通常時は被覆されている。すなわち、設定キースイッチ100qは通常、裏カバー4h及びハーネスカバー100pによって二重に被覆されており、第2の手順を実行する際は、裏カバー4hを開放した後さらにハーネスカバー100pを開放する必要がある。なお、本実施形態では、図18に示したように、裏カバー4hが左右方向に開閉する構造であるのに対し、ハーネスカバー100pは上下方向に開閉する構造とされている。このように両カバーの開閉方向を異ならせることによって、前枠4を小さく開放した状態で隙間から設定キースイッチ100qに対して操作を行うことを困難にし、防犯性を高めることができる。
図17は、パチンコ機の背面図(その3)である。図17は、図16に示した状態からハーネスカバー100pを開放した状態のパチンコ機1の背面図である。また、図18は、図17の状態におけるパチンコ機の斜視図である。図17や図18に示したように、ハーネスカバー100pが前枠4の背面側に開放されることにより、その奥に設けられた設定キースイッチ100qが操作可能に露出する。
したがって、このとき、設定変更操作の作業者(例えば、ホール管理者)は、ハーネスカバー100pを開放したまま、前枠4の背面側から、対応する設定キーを設定キースイッチ100qに挿し込んで所定方向に回す等の操作を行うことによって、設定キースイッチ100qをオン状態にする第2の手順を実行することができる。
また、図17,図18では、払出制御ユニットに設けられたRAMクリアスイッチカバー400pや電源ユニットに設けられた電源スイッチカバー600pを開放した様子も示されている。
RAMクリアスイッチカバー400pは上下方向に揺動開閉するカバーである。例えば、RAMクリアスイッチカバー400pは閉鎖状態におけるロック機構を有し、RAMクリアスイッチカバー400pを一旦下側に動かすことによってロックを解除した後に、手前側に開放可能となる。そして、RAMクリアスイッチカバー400pが開放されることによってRAMクリアスイッチ400qが操作可能に露出する。
RAMクリアスイッチ400qは、第3の手順で操作される初期化スイッチに相当し、所定の初期化操作(例えば、電源立上げ後の所定期間内におけるRAMクリアスイッチ400qの押下によるON操作)が行われた場合に、主制御RAM103に記憶されている制御情報を初期化(RAMクリア)させるための信号を出力する。なお、RAMクリアのための初期化操作は、RAMクリアスイッチ400qの単独操作に限定されるものではなく、RAMクリアスイッチ400qを押下しながら電源スイッチ600qをオン状態にすること等をRAMクリアのための初期化操作としてもよい。また、RAMクリアの実行時に初期化される情報の範囲は、主制御RAM103に記憶されている制御情報のみに限定されるものではない。
したがって、設定変更操作の作業者は、第2の手順を行った後に、RAMクリアスイッチカバー400pを開放した状態で、前枠4の背面側から、RAMクリアスイッチ400qに対して初期化操作(例えばON操作)を行うことにより、第3の手順(RAMクリアスイッチオン)を実行することができる。
また、電源スイッチカバー600pは、上述したRAMクリアスイッチカバー400pと同様、上下方向に揺動開閉するカバーである。電源スイッチカバー600pもロック機構を有してもよい。そして、電源スイッチカバー600pが開放されることによって電源スイッチ600qが操作可能に露出する。
電源スイッチ600qは、遊技機1(少なくとも主制御基板100)における電源の供給状態を変化させる電源スイッチであって、電源操作が行われた場合に、電源のオン/オフ状態を切り替える信号を出力する。
したがって、設定変更操作の作業者は、第2の手順を行った後に、電源スイッチカバー600pを開放した状態で、前枠4の背面側から、電源スイッチ600qに対して所定の電源操作(電源オン操作)を行うことにより、第4の手順(電源スイッチオン)を実行することができる。なお、前述した通り、第3の手順及び第4の手順は同時に(並行して)並行操作されなければならない。そして第1~第4の手順が行われることにより、パチンコ機1の内部状態が設定変更状態に移行し、設定値の選択・設定が可能となる。
なお、本実施の形態に係るパチンコ機1では、上記した設定変更状態に移行させるための第1~第4の手順のうち、第1の手順(枠開放)及び第2の手順(設定キースイッチオン)が省略されて実行された場合には初期化操作となり、第3の手順(RAMクリアスイッチオン)が省略されて実行された場合には、現在の遊技設定(設定値)を確認する設定確認状態に移行する。
以上のように、パチンコ機1における設定変更操作では、第1の手順によって外枠2から前枠4を開放した状態で、前枠4の背面側から第2~第4の手順を実行しないといけないため、遊技機の前面扉(前枠4)を閉鎖したまま設定変更を行おうとする不正行為を防止することができる。
<遊技機の制御構成>
図19は、本実施形態に係る遊技機の制御構成の一例を示す制御ブロック図である。
<主制御基板>
図19に示すように主制御基板100は、主制御CPU101、主制御ROM102、主制御RAM103及びI/Oポート回路104等を備える。主制御CPU101は、主制御プログラムの動作を制御して遊技に関する各種の演算処理を実行する。主制御ROM102は、この主制御プログラム及び各種データなどが不揮発的に記憶されている。主制御RAM103は、一時的な記憶領域(テンポラリ領域)として利用されるワークエリア及びバッファメモリとして機能する。I/Oポート回路104は、主制御CPU101の制御によって演出制御基板200や払出制御基板400などの周辺の基板や各デバイスとの間の信号を入出力する。
主制御CPU101は、主制御ROM102から主制御プログラムを読み出して主制御RAM103上で各命令を実行することにより、主制御プログラムの各命令に従った遊技動作を制御する。
その他にも、主制御基板100には、図示省略するが、クロック回路、WDT回路、CTC回路及び乱数生成回路等を備える。
クロック回路は、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成する。WDT回路は、主制御CPU101が誤動作または暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させる。CTC回路は、リアルタイム割込みを発生したり時間を計測する。乱数生成回路は、主制御CPU101によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する。これらは、内部バス(図示せず)を介して互いに電気的に接続されている。
主制御CPU101は、第1始動口スイッチ161等の各スイッチからの検出情報などに基づき、主制御ROM102に格納された主制御プログラムを読み出して演算処理を実行することで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
さらに主制御CPU101は、遊技の主制御に伴う演出動作を実行させるための演出制御コマンドを演出制御基板200に出力するための演出コマンド出力ポートの他にも、遊技球の払出動作を実行させるための払出コマンドを出力するための払出コマンド出力ポートを備え、さらには、それら送信コマンドを各々対象基板に受け取らせるタイミングを図るためのストローブ信号を出力する際に用いられるストローブ信号出力ポートを備えている。なお、主制御CPU101は、その他にも様々な出力ポートを備えており、ストローブ信号出力ポート101Bも実際には、他の出力データと合わせた複数のデータを出力するポートとして存在している。
主制御RAM103は、電源基板600において生成されるバックアップ電源によって少なくとも一部の領域がバックアップされる揮発性記憶手段である。主制御RAM103のバックアップ領域は、電源の遮断(以下「電源断」と称する)が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタ及び各レジスタなどのデータの記憶を保持しておくべきエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰される。
主制御基板100は、設定値を変更するための設定キースイッチ100q、第1始動口61に設けられた第1始動口スイッチ161、第2始動口62に設けられた第2始動口スイッチ162、ゲート63に設けられた作動ゲートスイッチ163、大入賞口64に設けられた大入賞口スイッチ164、及び、一般入賞口66に設けられた一般入賞口スイッチ166などの各種スイッチと電気的に接続されている。主制御基板100では、これら各種スイッチからの検出信号がI/Oポート回路104を介して主制御CPU101に入力される。
さらに主制御基板100は、第1特別図柄表示装置171、第2特別図柄表示装置172、第1特図保留ランプ173、第2特図保留ランプ174、普通図柄表示装置175、及び普図保留ランプ176などの各種表示手段に電気的に接続されている。この主制御基板100は、普通電動役物622を作動させる普通電動役物ソレノイド123、及び、特別電動役物642を作動させる特別電動役物ソレノイド124などの各種ソレノイドに電気的に接続されており、主制御CPU101からの制御信号をI/Oポート回路104を介してこれら各種表示手段及び各種ソレノイドに送信する。
主制御基板100と演出制御基板200との間は、例えば、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ信号線で接続されており、主制御基板100から演出制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能とされている。すなわち、主制御基板100から演出制御基板200へ各種の演出制御コマンドを送信することが許容されている一方、演出制御基板200から主制御基板100へコマンドやデータを送信することは許容されていない。
I/Oポート回路104は、主制御基板100において主制御CPU101と演出制御基板接続コネクタ109との間に設けられている。主制御CPU101と演出制御基板接続コネクタ109との間は、8本のデータ線で構成されるデータバス111の他にも、ストローブ信号線で構成されるストローブ信号バス112によって接続されている。I/Oポート回路104より送信されるコマンドデータは、後述するように主制御CPU101の制御によって、演出制御基板接続コネクタ109を介して演出制御基板200によって受け取られる。
<演出制御基板>
一方、図19に示すように演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を実行する演出制御CPU201と、演出制御プログラムや各種データなどを記憶した演出制御ROM202と、一時的な作業領域(テンポラリ領域)としてのワークエリア及びバッファメモリとして機能する演出制御RAM203と、主制御基板100や画像制御基板300などの周辺の基板及び各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路204とを備える。
演出制御CPU201は、演出制御ROM202に記憶された演出制御プログラムを読み出して演出制御RAM203上で実行することにより、この演出制御プログラムに従って遊技の進行に伴う演出動作を制御する。その他、演出制御基板200には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、演出制御CPU201が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、レジスタ設定及びCTC回路からの信号などに基づきタイマ割込みなどの各種割込みを発生させる割込みコントローラ、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路、及び、計時機能を備えるリアルタイムクロック回路(以下「RTC回路」と称する)などが搭載されており、これらが内部バスを介して互いに接続されている。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに応じた演出制御処理において、画像制御基板300へ画像及び音の出力を指示する画像制御コマンドを生成したり、その他にも、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、及び、モータドライバ92を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成したりする。演出制御基板200は、画像制御基板300との間で双方向通信が可能に接続されている。画像及び音に関する画像制御コマンドは、演出制御基板200から画像制御基板300に対して送信される一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(いわゆるACKコマンド)が画像制御基板300から演出制御基板200に対して送信される。
演出制御基板200は、音声を出力するスピーカ11に接続されており、演出制御CPU201が画像制御基板300で生成された音データをスピーカ11に出力する制御を行う。
演出制御基板200は、複数のLEDドライバを搭載したランプ接続基板91と電気的に接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本実施形態では、演出制御基板200及びランプ接続基板91では、クロック同期式のシリアル通信が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。
ランプ接続基板91は、演出制御基板200から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバを内蔵している。ランプ接続基板91は、ランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプ10,25に対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ランプ10,25を点灯させたり消灯させたりする制御を行う。
さらに演出制御基板200は、複数のモータドライバ92と電気的に接続されており、I/Oポート回路204を介して、役物駆動用の駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92に対して出力する。モータドライバ92は、演出制御基板200から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づいて回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、各可動役物のステッピングモータに対して駆動電流を供給したり遮断したりし、各可動役物を動作させる。なお、モータドライバ92へのデータ送信はパラレル通信方式が採用されている。なお、本実施形態に限らず、役物の駆動源として、ステッピングモータ以外の駆動源を有するものであれば、モータドライバ92の代わりに、駆動源に対応したドライバICに対して、制御信号や制御データが送信される。
画像制御基板300は、画像制御CPU301、画像制御ROM304、画像制御RAM305及びI/Oポート回路306を備える。画像制御CPU301は、演出制御基板200からの画像制御コマンドに基づいて画像演出に関する各種の演算処理を実行する。画像制御ROM304は、画像制御プログラムや各種データなどが記憶されている。画像制御RAM305は、一時的に記憶領域(テンポラリ領域)としてのワークエリアやバッファメモリとして機能する。I/Oポート回路306は、周辺の基板や各デバイスとの間の信号を入出力する。
画像制御CPU301は、画像制御ROM304から画像制御プログラムを読み出して画像制御RAM305にロードして実行することにより、この画像制御プログラムに従って演出に係る画像表示動作を制御する。
さらに、画像制御基板300には、画像制御CPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDP302と、画像制御CPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音データを生成する音源IC303とを搭載している。VDP302は、いわゆるグラフィックプロセッサであり、画像制御CPU301からの指示に応じて画像ROM(図示せず)に記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した表示用データの映像信号を演出表示装置70に対して出力する。このVDP302には、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAM(図示せず)が接続されている。音源IC303は、画像制御CPU301からの指示に応じて音声ROM(図示せず)に記憶された音データを読み込み、これを合成処理して音データを生成する。生成された音データは、演出制御基板200を経由して、増幅器を介してスピーカ11に出力される。
<払出制御基板>
払出制御基板400は、払出制御CPU401、払出制御ROM402及び払出制御RAM403を備える。払出制御基板400は、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット34を駆動させて遊技球の払出動作(賞球動作)を制御する一方、発射ハンドル12の操作量に応じて球送り機構13と発射機構14とを同期して駆動させて遊技球の発射動作を制御する。
<電源基板>
電源基板600は、通常電源回路、バックアップ電源回路及び電源断監視回路を備える。通常電源回路は、遊技機島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成する。バックアップ電源回路はバックアップ電源を生成する。電源断監視回路は、電圧低下による電源断を監視する機能を有する。
電源基板600は、各制御基板や遊技用機器などの電子・電気部品に必要な電源電圧を生成して供給する。電源基板600には、電源回路を起動させるための電源スイッチ600qが接続されており、遊技機島の電源装置から一次電源が供給されている状態で電源スイッチ600qがオンになると、電源基板600の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。
電源基板600は、遊技機島の電源装置からの電源供給が遮断されたこと(以下「電源断」とも称する)を検出する機能を有し、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を、主制御基板100、演出制御基板200及び払出制御基板400に対して送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技機島の電源装置から遊技機に電源が供給されている間に充電される構成となっている。電源基板600には、RAMクリアスイッチ400q及びドア開センサ2qが接続されている。RAMクリアスイッチ400qは、遊技機の電源投入時に主制御基板100の主制御RAM103の一時的に記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのスイッチである。ドア開センサ2qは、外枠2に対する前枠4の開閉状態を検知するセンサである。なお、RAMクリアスイッチ400q及びドア開センサ2qは、電源基板600の代わりに、例えば、主制御基板100などその他の基板に接続されていてもよい。
<遊技機の基本的な動作例>
以上のように構成された遊技機は、上球皿8に遊技球が貯留されている状態で遊技が開始される。まず、発射ハンドル12が回動操作されると、上球皿8に貯留された遊技球が、ガラス枠3の背面側に設けられている球送り機構13によって1球ずつ発射機構14に送り出され、発射ハンドル12の操作量に応じた発射強度にて発射機構14により遊技領域20Aに発射される。
遊技領域20Aを転動流下する遊技球が一般入賞口66、第1始動口61、第2始動口62及び大入賞口64のいずれかに入球すると、この検出信号が主制御基板100に入力される。主制御基板100では、主制御CPU101がその入賞口の種別に応じた賞球動作を指示する払出制御コマンドを払出制御基板400に送信することにより、これを受けた払出制御基板400の制御によって貯留タンク31の遊技球が賞球払出ユニット34により上球皿8又は下球皿9に払い出される。
一方、遊技球が第1始動口61又は第2始動口62に入球すると、この検出信号が主制御基板100に入力される。主制御基板100では、主制御CPU101が、第1始動口61又は第2始動口62に対する入球を検出した際に特別図柄の抽選乱数値を取得し、当該乱数値を、所定の上限個数まで特別図柄の保留球として一時的に記憶する。主制御CPU101は、所定の変動開始条件が成立すると、その後、最先の保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定及び図柄判定を実行するとともに、変動パターンを選択する変動パターン判定を実行し、この判定結果に応じた態様で第1特別図柄表示装置171又は第2特別図柄表示装置172を用いて特別図柄を変動表示させる。これに併せて、主制御CPU101は、演出制御コマンドを演出制御基板200に対して送信することにより画像制御基板300に演出表示装置70に装飾図柄の変動表示及び変動演出の表示を実行させる。特別図柄及び装飾図柄の変動表示は、選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。ここで、第1始動口61や第2始動口62に対して入球があり各種の抽選乱数値を取得することや、さらには、取得された乱数値が保留され、変動開始条件を満たした際に、特別図柄表示装置により特別図柄遊技を行うことについて、結果的に特別図柄遊技の実行がなされることになる処理のことを「始動条件(が成立する)」と称する。
第1特別図柄表示装置171又は第2特別図柄表示装置172において第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、特別電動役物642の作動に応じて大入賞口64の開閉動作が開始される。一方、演出表示装置70における大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別遊技として、ラウンド遊技が10回(10ラウンド)に設定された10R特別遊技と、ラウンド遊技が5回(5ラウンド)に設定された5R特別遊技と、ラウンド遊技が2回(2ラウンド)に設定された2R特別遊技とが用意されている。
本実施形態では、10R特別遊技、5R特別遊技及び2R特別遊技のいずれに移行されたとしても、特別遊技の終了後から特別図柄の変動回数が所定の終期回数(「ST回数」とも称する)に達するまでの期間(「ST期間とも称する」)に亘って、特別図柄の確率変動機能(「確変」とも称する)が作動する。すなわち、本実施形態では、特別図柄の確率変動機能が、次の大当りの発生まで継続するのではなく、上記ST回数に達するまでに限定されている。このように特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、特別図柄抽選の大当り確率が低確率状態から高確率状態へ移行するため、比較的早期に新たな大当りに至る確率が高くなる。
一方、特別遊技が終了した後、主制御CPU101は、特別図柄の確率変動機能と付随して又は別途、特別図柄の変動時間短縮機能(以下「時短」ともいう)を作動させる場合がある。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、特別図柄(及び装飾図柄)の平均的な変動時間が通常よりも短縮される傾向となり、単位時間あたりの特別図柄抽選回数が向上し、前回の大当り終了より短期間で次の大当りを獲得し易くなる。
さらに主制御CPU101は、特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、併せて、いわゆる電チューサポート機能(普通電動役物サポート機能)を作動させる。電チューサポート機能では、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物622の開放延長機能のいずれかの機能または組み合わせの機能が作動する。普通図柄の確率変動機能が作動すると、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となり、普通電動役物622の開放態様が通常遊技状態時(電チューサポート機能の非作動時)のものと変更される(例えば普通電動役物622の開放時間が通常よりも延長される)ことによって第2始動口62へ遊技球が入球し易くなる状態(「入球容易状態」とも称する)となる。普通電動役物622の開放時間延長機能が作動すると、普通電動役物622の開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。この入球容易状態においては、普通図柄の変動時間短縮機能の作動により一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常状態よりも増加する可能性が高まる上、普通電動役物622の開放時間の開放時間延長機能の作動により第2始動口62への入球容易性も向上するため、第2始動口62への入球数が増加する可能性が高くなる。従って、特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能の作動により、その期間中は第2始動口62への入球による賞球を得られる機会が増加し、その結果、遊技者は、持ち球を通常遊技状態時に比して減らし難い状態で遊技を継続することが可能となる。
<遊技機の主要な機能構成例>
本実施形態に係る遊技機の遊技動作の概要は以上のようであり、次に、本実施形態に係る遊技機の主要な機能について詳細に説明する。図20は、本実施形態に係る遊技機に搭載された主制御基板100の機能の一例を示すブロック図である。
主制御基板100は、入球判定手段110、遊技抽選乱数発生手段120、保留制御手段130、事前判定手段135、特別図柄抽選処理手段140、普通図柄抽選処理手段145、特別遊技制御手段150、図柄表示制御手段155、電動役物制御手段160、遊技状態制御手段169、エラー監視制御手段170、メイン情報記憶手段180、コマンド送受信手段190、を含む。なお、主制御基板100における上述の各手段は、主制御基板100上に設けられた主制御CPU101、主制御ROM102、主制御RAM103、電子回路などのハードウェア及び主制御ROM102などに格納された主制御プログラムなどのソフトウェアにより構成されるが、ここでは機能的なブロックとして表現している。
入球判定手段110は、第1始動口スイッチ161、第2始動口スイッチ162、作動ゲートスイッチ163、大入賞口スイッチ164、一般入賞口スイッチ166、及びアウト球検出スイッチ167などからの各検出信号に基づき、各入賞口等への遊技球の入球を判定する。
遊技抽選乱数発生手段120は、前述した乱数生成回路において生成された内蔵乱数を取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。遊技抽選乱数発生手段120は、主制御CPU101のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段として機能する。
このソフトウェア乱数としては、前述の内蔵乱数に加算されて特別図柄当り乱数を構成する特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の初期値及び終了値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ、はずれ図柄の組み合わせなど)の決定に使用する特別図柄当り図柄乱数、特別図柄当り図柄乱数の初期値及び終了値を決定するための特別図柄当り図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の初期値及び終了値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。なお、上述した当り図柄とは、当選した図柄を意味する。
これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新し、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段130は、特別図柄保留制御手段131及び普通図柄保留制御手段132を含む。特別図柄保留制御手段131は、第1始動口61又は第2始動口62への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞれ所定の上限個数(例えば4個)まで、当該保留球の入球順序と結合するようにメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時的に記憶する。
第1特別図柄保留格納領域及び第2特別図柄保留格納領域には、各始動口61,62への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)、がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順にいわゆる先入れ先出しの原則に従って消化される。保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタ、を有している。特別図柄保留制御手段131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新(加算又は減算)したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時的に記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれる。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。なお、この優先消化の下では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合は、第1特別図柄の作動保留球が存在していたとしても、第1特別図柄の作動保留球の消化が保留されることになる。
普通図柄保留制御手段132は、遊技領域20Aを転動流下する遊技球がゲート63を通過したことを契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(例えば4個)まで、当該保留球の入球順序と結合するようにメイン情報記憶手段180の普通図柄保留格納領域に一時的に記憶する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段135は、所定の事前判定タイミングにて特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告のための事前判定を実行する。事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。なお、主制御基板100では、どのタイミングで作動保留球を取得した場合であっても事前判定を実行して情報を演出制御基板200へ送信し、先読み予告の実行可否に関してすべて演出制御基板200で決定することも可能である。
具体的には、事前判定手段135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域から読み出して、当否抽選の事前判定(当否事前判定)、図柄抽選の事前判定(図柄事前判定)、変動パターン抽選の事前判定(変動パターン事前判定)を順次実行する。各事前判定で用いられる事前判定テーブルは、図示省略するが、後述の抽選テーブル(特別図柄当否抽選テーブル、特別図柄当り図柄テーブル、変動パターンテーブル)と同様の区切り方で、乱数の総数に相当する領域が複数の領域に区画されており、この領域(判定値数)ごとに、抽選IDが割り当てられている。なお、事前判定手段135による事前判定は、実際に変動が開始される際に抽選に使用される乱数値に対応するものであれば、第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に記憶されたデータではなく、RAMやCPUのレジスタに一時的に保持しているデータを事前判定するものであってもよい。
この抽選IDとしては、事前判定の結果を示す番号(「事前判定番号」とも称する)が設定されている。事前判定手段135は、事前判定結果(事前判定番号)の情報を含む演出制御コマンド(「事前判定コマンド」と称する)を順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。なお、本実施形態のように、事前判定結果をどの乱数値範囲に属するかの情報(抽選ID)として送信する場合に限らず、実際に変動を開始する際に使用する当否抽選テーブル等を使って事前に抽選した結果を送信するものであってもよい。
特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄当否判定手段141、特別図柄停止図柄判定手段142及び特別図柄変動パターン判定手段143を含む。特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄の変動開始条件が成立すると、メイン情報記憶手段180における特別図柄保留格納領域の最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を読み出し、これをメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄判定領域及び特別図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、例えば本実施形態のように第2特別図柄の優先制御を採用する場合には、(1)大当り又は小当り中ではないこと、(2)第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれも変動待機中であること、(3)第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足することをいう。それら全ての条件を満足すると、特別図柄が変動開始可能な状態であると判断される。
特別図柄当否判定手段141は、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が大当り、小当り及びはずれのいずれに該当するかを決定する。この当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに一時的に記憶され(例えば、大当りデータ(例えば「55H」)、小当りデータ(例えば「33H」)、及びはずれデータ(例えば「00H」))、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段141は、この当否判定の際に、特別図柄当否抽選テーブルを参照する。なお、上記各データの後に示す「H」は、「Hexadecimal(16進数)」の頭文字であり、データが16進数であらわされていることを意味している。例えば、「55H」であれば、1バイトデータとして「01010101B(「B」は2進数)」であることを示している。特に10進数表記する場合は、記号を付加しないか、あるいは「D」を付して説明するものとする。
図22(A)は、いわゆる低確率状態としての通常状態において参照される特別図柄当否抽選テーブルの一例を示す図であり、図22(B)は、いわゆる高確率状態としての確変状態において参照される特別図柄当否抽選テーブルの一例を示す図である。
この特別図柄当否抽選テーブルでは、特別図柄当り乱数値と、大当り、小当り及びはずれの判定結果とが対応付けられている。このように対応付けられた乱数範囲に応じて大当り及び小当りの当選確率が定まる。これら図22(A)及び図22(B)からも分かるように、特別図柄遊技の当否抽選において、通常状態(低確率状態)では乱数値が「0~219」の範囲に該当したときのみ大当りとなる。一方、確変状態(高確率状態)では大当りの範囲が拡大されており、乱数値が「0~219」の範囲に該当する場合だけでなく、「220~2184」の範囲に該当する場合にも大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの抽選確率が低確率状態(約1/300)から高確率状態(約1/30)に変動する。
このように大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否抽選と第2特別図柄の当否抽選とで大当りの当選確率は等しい。ここで、特別図柄当り乱数値が大当りの範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当する場合には小当りとなる。本実施形態では、第1特別図柄の当否抽選のみ小当りが存在するように構成しているが、例えば、第2特別図柄の当否抽選にも小当りを用意して、第2特別図柄の当否抽選の方が第1特別図柄の当否抽選よりも高い確率で小当りとなるように構成したり、第2特別図柄の当否抽選のみに小当りを用意したりするものであってもよい。
なお、前述したように、本実施形態に係るパチンコ機1は、複数段階の設定値によって遊技の遊技者に対する有利度合いを変更する設定変更機能を備えることができる。このようなパチンコ機1において設定変更を行うと、設定(設定値)に応じて大当りとなる乱数値範囲が変更される。したがって、設定値に応じて大当り範囲が異なる特別図柄当否抽選テーブルが用意される。但し、パチンコ機1では、低確率状態における大当り抽選確率と高確率状態における大当り抽選確率との比率は、設定値によらず一定とされる。具体的には例えば、設定値が「1」であるときの大当り抽選確率について、低確率状態が1/300かつ高確率状態が1/30(低確率状態の10倍)であるとすれば、設定値が「6」であるときの大当り抽選確率は、低確率状態が1/250であるとき、高確率状態が1/25(低確率状態の10倍)となる。
特別図柄停止図柄判定手段142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄、及び当該停止図柄の属する図柄群を決定する。特別図柄停止図柄判定手段142は、当否抽選の結果が大当りである場合に、第1特別図柄及び第2特別図柄の停止図柄及び図柄群を決定する際に参照される第1特別図柄当り図柄テーブル及び第2特別図柄当り図柄テーブルを有する。
第1特別図柄当り図柄テーブルには、図23(A)に示すように、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能の作動回数、大入賞口64の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。なお、括弧内の数値「100」は、特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能の作動回数、すなわち、ST回数を意味する。このテーブルでは、第1特別図柄の停止図柄「1」~「8」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群A,Bに分類されている。なお、本実施形態においては、当否抽選がはずれ、小当りである場合の当り図柄テーブルを示していないが、はずれや小当りが全て単一動作である場合には、当り図柄テーブルを使用することなく、一義的にはずれ図柄、小当り図柄を決定するものとし、はずれや小当りに種類を持たせて、変動パターンを変更させたり、特別電動役物の制御態様を変更させたりしたい場合には、はずれ、小当りの場合にも当り図柄テーブルを使用して図柄を決定するものであってもよい。
具体的には、図柄「1」,「2」,「3」,「4」には、図柄群A(10R特定時短有図柄)が、図柄「5」,「6」には、図柄群B(5R特定時短有図柄)が、図柄「7」,「8」には、図柄群C(2R特定時短有図柄)がそれぞれ対応付けられている。なお、本実施形態において、「特定図柄」とは、特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることとなる図柄である一方、「通常図柄」とは、特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることのない図柄である(後述する第2特別図柄についても同様である)。
図柄群A,Bは、特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、或いは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間において限定して、特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能並びに電チューサポート機能が付与される。図柄群Aについては、特別遊技の規定ラウンド数は10ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。一方、図柄群Bについては、特別遊技の規定ラウンド数は5ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。
図柄群Cは、上記の「確変当り」と比較して大入賞口64の開放回数及び開放時間が異なるものの、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「突然確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、或いは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間に限定して、特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与されることになる。特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドであり、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は、約1.8秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「9」が一義的に割り当てられる。この図柄「9」には、図柄群F(特電作動図柄1)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)及び変動パターン選択状態の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当該遊技状態が維持される。当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「0」が一義的に割り当てられる。
一方、前述した第2特別図柄当り図柄テーブルには、図23(B)に示すように、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能の作動回数、特別電動役物642の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。この第2特別図柄当り図柄テーブルでは、第2特別図柄の停止図柄「11」~「18」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群D,Eに分類されている。具体的には、図柄「11」,「12」,「13」,「14」には、図柄群D(10R特定時短有図柄)が、図柄「15」,「16」,「17」,「18」には、図柄群E(5R特定時短有図柄)がそれぞれ対応付けられている。
図柄群D,Eは、特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、或いは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間に限定して、特別図柄の確率変動機能、変動時間短縮機能及び電チューサポート機能が付与されうる。図柄群Dについては、特別遊技の規定ラウンド数は10ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。図柄群Eについては、特別遊技の規定ラウンド数は5ラウンドであり、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は、約30秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「19」が一義的に割り当てられる。この図柄「19」には、図柄群G(特電作動図柄2)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)及び変動パターン選択状態の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当選結果がはずれである場合と同様に確率変動機能等の遊技状態の終了条件を満たしていないかを判定し、終了条件を満たしていない場合において、小当りと判定された際の遊技状態が維持される。当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「0」が一義的に割り当てられる。
上述したように本実施形態では、大当り種別として、10R大当り(10R特定時短有図柄)、5R大当り(5R特定時短有図柄)及び2R大当り(2R特定時短有図柄)の3種類が用意されている。特別遊技における賞球獲得の期待値(賞球獲得期待値)は、10R大当り>5R大当り>2R大当りの順となっている。そこで、以下では、10R大当りを、賞球獲得期待値の最も高い「高利益大当り」とも称し、2R大当りを、賞球獲得期待値の最も低い「低利益大当り」とも称する。なお、同一の実行ラウンド数でも、長開放ラウンド遊技(30秒)と短開放ラウンド遊技(1.8秒)とが混在するような場合には、長開放ラウンド遊技が多く存在する大当りが「高利益大当り」となる。
具体的には、特別遊技に実行ラウンド数を10ラウンドに統一するなど、共通の実行ラウンド数を有するものの、所定ラウンドにてラウンド遊技の態様が異なるように変化する特別遊技を含めてもよく、その場合には、大入賞口64の開放時間が相対的に短い短開放ラウンド遊技のみからなる種類の特別遊技と、所定回数の実行ラウンド以降において大入賞口64の開放時間が相対的に長い長開放ラウンド遊技に切り替わる種類の特別遊技とを含めてもよく、後者が「高利益大当り」を構成する。同一の実行ラウンド数の大当りでも、大入賞口開放パターンの差異によって実質的な利益、すなわち、賞球獲得期待値が異なるように構成してもよい。
ここで、前述した説明からも分かるように、第1特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、50%の確率で10R大当りが選択されるのに対して、第2特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、75%の確率で10R大当りが選択される。これにより、遊技球を第1始動口61に入球するよりも第2始動口62に入球した方が、より多くの出玉を獲得できる可能性が高い点で遊技者にとって有利である。なお、カウント数(規定カウント数)とは、ラウンド遊技における大入賞口64への遊技球の最大入球可能数である。
図20に示す特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段143は、後述する図24及び図25に例示するような、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを有する。特別図柄変動パターン判定手段143は、現在の変動パターン選択状態と当否抽選の結果とに基づき、これら複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。なお、変動パターン選択状態と変動パターンテーブルとの関係については後述する。各変動パターンテーブルには、複数種の変動パターンが規定されている。なお、各図中では、説明を分かり易くするため、「選択率」を表記しているが、実際には特別図柄変動パターン乱数値に応じて、変動パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、変動パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、変動パターンが決定される。各種の変動パターンは、その図柄変動の終了条件として当該変動パターンごとに変動時間が定められており、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。なお、本実施形態では、説明の便宜上、複数種の変動パターンのみを例に挙げて説明するが、実際にはさらに多数の変動パターンが存在する。
図24は、大当り・小当り用の変動パターンテーブルの一例を示す図である。上段の(A1)は通常変動パターンテーブルであり、中段の(A2)は確変変動パターンテーブルであり、下段の(A3)は特殊変動パターンテーブルである。本実施形態では、変動パターン選択状態に応じて、または同じ変動パターン選択状態であっても大当り種別に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
通常変動パターンテーブル(A1)では、大当り種別が10R大当りである場合に、変動パターンPX2(ノーマルリーチA)又は変動パターンPX3(スーパーリーチA)が選択されており、5R大当りである場合に、変動パターンPY2(ノーマルリーチA)又は変動パターンPY3(スーパーリーチA)が選択される。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ2(ノーマルリーチA)若しくは変動パターンPZ4(スーパーリーチD)が選択される。この大当り・小当り用の通常変動パターンテーブルでは、非リーチ態様の変動パターンが選択されることはなく、通常状態で大当り又は小当りになった場合には、リーチ態様の変動パターンのみが選択され得る。
確変変動パターンテーブル(A2)では、大当り種別が10R大当り又は5R大当りである場合に、変動パターンPX7(スーパーリーチB)のみが選択される。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ6(ノーマルリーチB)、変動パターンPZ8(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。この大当り・小当り用の確変変動パターンテーブルでは、非リーチ態様の変動パターンが選択されることはなく、特別図柄の確変状態で大当り又は小当りになった場合には、リーチ態様の変動パターンのみが選択され得る。
特殊変動パターンテーブル(A3)では、大当り種別が10R大当りである場合に、変動パターンPX9(非リーチC)のみが選択されており、5R大当りである場合に、変動パターンPY10(スーパーリーチC)のみが選択される。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ10(スーパーリーチC)のみが選択される。ここで、非リーチC態様の変動パターンPX9は超短縮の変動時間(2秒)として構成される一方、スーパーリーチC態様の変動パターンPY10,PZ10は相対的に長い変動時間(120秒)として構成される。
図25は、はずれ用の変動パターンテーブルの一例を示す図である。上段の(B1)は通常変動パターンテーブル、中段の(B2)は確変変動パターンテーブル、下段の(B3)は特殊変動パターンテーブルである。本実施形態では、変動パターン選択状態、及び特別図柄の作動保留球数に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
通常変動パターンテーブル(B1)は、第1特別図柄の変動パターンを選択することを想定している(通常遊技状態においては、第1特別図柄の変動が主体となるため)。通常変動パターンテーブル(B1)では、非リーチAに対応する変動パターンPH1-1,PH1-2,PH1-3、非リーチBに対応する変動パターンPH1-4,PH1-5、ノーマルリーチA(NリーチA)に対応するPH2、スーパーリーチA(SPリーチA)に対応するPH3、またはスーパーリーチD(SPリーチD)に対応するPH4のいずれかが選択される。通常変動パターンテーブル(B1)において、非リーチAの変動は先読みの対象外とし、非リーチA以外の変動は先読み対象とする。
なお、通常変動パターンテーブル(B1)において、非リーチBに対応する変動パターンPH1-4,PH1-5は、保留数によって選択率を変えてもよい。また、リーチ領域(NリーチA,SPリーチA,SPリーチD)に対応する変動パターンは、基本的に保留数に応じて選択率を変えないようにしている。但し、NリーチAのように、低期待度のリーチ種別の場合は、保留数に応じて選択率を変更してもよい。例えば、保留数が少ない場合に、非リーチAや非リーチBの選択率を下げてNリーチAの選択率を高めることにより、変動時間が長くなるため、変動表示が行われない状況を回避する効果が得られ、興趣低下を抑制することができる。
確変変動パターンテーブル(B2)は、第2特別図柄の変動パターンを選択することを想定している(確率変動状態においては、第2特別図柄の変動が主体となるため)。確変変動パターンテーブル(B2)では、非リーチBに対応する変動パターンPH5-1,PH5-2、ノーマルリーチB(NリーチB)に対応するPH6、スーパーリーチB(SPリーチB)に対応するPH7、またはスーパーリーチD(SPリーチD)に対応するPH8のいずれかが選択される。確変変動パターンテーブル(B2)において、非リーチBの変動は先読みの対象外とし、非リーチB以外の変動は先読み対象とする。
特殊変動パターンテーブル(B3)では、非リーチCに対応する変動パターンPH9のみが選択される。ここで、非リーチC態様の変動パターンPH9は、超短縮の変動時間(2秒)として構成される。特殊変動パターンテーブル(B3)では全てを先読みの対象外としている。
なお、図25に例示したように、当否抽選の結果がはずれとなったときは、特別図柄の作動保留球数(0~4)に応じて異なる変動パターンテーブルが選択されるように設定することができる。つまり、特別図柄の作動保留球数に応じた変動パターンテーブルを用いることで、作動保留球数が多いほど相対的に短い変動時間が選択される割合を高くして、逆に作動保留数が少ないほど相対的に長い変動時間が選択される割合を高くすることができる。また、変動パターンテーブルとして、特別図柄の種類別に分けることも可能である。例えば、確率変動状態などの電チューサポート機能が作動している状態においては、第2特別図柄の変動表示が容易な状態であり、図23にも示したように第2特別図柄の大当りの方が有利となる場合には、第1特別図柄の変動時間を長時間とすることで、優先して変動制御されることになる第2特別図柄の保留を溜めさせるための時間を創出させることができる。
例えば、図25の場合、第2特別図柄の変動パターンを選択することを想定している確変変動パターンテーブル(B2)において、非リーチB全体(変動パターンPH5-1,PH5-2)の選択率は、保留数に拘わらず一定の750/1000である。しかし、保留数による変動パターンPH5-1,PH5-2の振分をみると、保留が溜まっている状況(「保留数2→1」、「保留数3→2」、「保留数4→3」)では、変動時間が短い変動パターンPH5-1(5秒)が選ばれやすいのに対し、保留が溜まっていない状況(「保留数1→0」)では、変動時間が長い変動パターンPH5-2(10秒)が選ばれやすい。このように振分によれば、第2特別図柄が優先消化される確変状態において第2特別図柄の保留が少なくなった場合に、長めの変動時間が選ばれやすくなるため、第2特別図柄の保留追加に期待し易くなり、第2特別図柄の全保留が消化されて第1特別図柄の保留消化が開始されるといった不利な状況を抑制することができる。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択した後、演出制御基板200に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、特別図柄の変動パターン情報を含む演出制御コマンド(「変動パターン指定コマンド」と称する)、特別図柄(図柄群)及び遊技状態の情報を含む演出制御コマンド(「図柄指定コマンド」と称する)、変動開始後の保留数の情報を含む演出コマンド(「図柄記憶数コマンド」)などを生成して(以降、これらの演出制御コマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄当否判定手段146と、普通図柄停止図柄判定手段147と、普通図柄変動パターン判定手段148と、を有する。普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。
普通図柄当否判定手段146は、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、当り及びはずれのいずれに該当するかを決定する。この当否抽選の結果は、メイン情報記憶手段180の普通図柄判定フラグとして一時的に記憶されており、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段146は、この当否抽選の際に参照される普通図柄当否抽選テーブルを保持している。この普通図柄当否判定手段146は、通常状態(低確率状態)においては、例えば「160/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照する一方、普通図柄の確変状態(高確率状態)においては、例えば「282/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照することにより、普通図柄の当否抽選を実行する。
本実施形態では、普通図柄停止図柄判定手段147は、図柄抽選テーブルを参照して、当否抽選の結果が当りである場合には所定の当り図柄を選択する一方、はずれである場合には所定のはずれ図柄を選択する。なお、普通電動役物の制御パターンを複数有したい場合においては、普通図柄の図柄抽選テーブルの抽選結果を複数有するように設計すればよい。また、当選した普通図柄が同一であっても、遊技状態が普通電動役物の開放延長機能の作動中であるか否かで、普通電動役物の制御パターンを異ならせることもできる。
普通図柄変動パターン判定手段148は、メイン情報記憶手段180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、普通図柄変動パターンテーブルを参照して、通常状態における普通図柄の変動表示においては、相対的に長い変動時間を選択する(例えば「4秒・5秒・6秒・7秒・8秒・9秒・10秒」の7種類をそれぞれ均一的に選択する)。一方、普通図柄の時短状態(入球容易状態)では相対的に短い変動時間(例えば「0.5秒」)を選択する。
特別遊技制御手段150は、当否抽選の結果が大当りである場合、前記決定された大当りの種別に応じて、特別遊技中に演出表示装置70などに表示される開始デモ演出及び終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。特別遊技制御手段150は、演出制御基板200側に対して、開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」と称する)と、終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。なお、大当り開始デモコマンドは、演出制御基板200側において、特別遊技中に展開される一連の大当り演出(開始デモ演出、ラウンド演出、終了デモ演出)の内容を決定するための契機ともなる。なお、本実施形態に限らず、特別遊技制御手段150において決定されるデモ演出時間は、大当り種別以外にも大当りとなった際の遊技状態を基準として決定することも可能である。
特別遊技制御手段150は、特別遊技中の各ラウンド遊技において、各ラウンド遊技に対応したラウンド演出の開始を指示するための演出制御コマンド(「ラウンド演出指定コマンド」と称する)を生成すると、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。このラウンド演出指定コマンドには、ラウンドの開始時に送信される現在のラウンド数の情報を含んだラウンド開始コマンド、及びラウンド遊技中に大入賞口スイッチ164の検出に基づく入賞演出を実行させるための大入賞口有効入賞コマンドが含まれている。
特別遊技制御手段150は、当否抽選の結果が小当りの場合、小当り遊技中に演出表示装置70などに表示される小当り開始デモ演出及び小当り終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。特別遊技制御手段150は、小当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り開始デモコマンド」)と、小当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り終了デモコマンド」)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
図柄表示制御手段155は、特別図柄表示制御手段156及び普通図柄表示制御手段157を含む。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置171に変動表示させるとともに、この変動表示が終了した後に第1特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置172に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄及び第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有する。第1特別図柄表示装置171及び第2特別図柄表示装置172の動作状態は、メイン情報記憶手段180の特別図柄遊技ステータスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマが変動時間を管理しているときであって、その値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。
一方、普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置175に変動表示させるとともに、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置175の動作状態は、メイン情報記憶手段180の普通図柄遊技ステータスに基づき監視される。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、特別遊技処理として、特別電動役物ソレノイド124に制御信号を出力し、特別電動役物642を所定の作動パターンに従って開放させる。特別遊技は、特別電動役物642の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本実施形態では、10R,5R,2R)だけ連続して実行する。電動役物制御手段160は、特別電動役物642の作動回数(すなわち、実行中のラウンド数)を格納するための大入賞口開放カウンタを保持する。ここで、大当り種別がいわゆる10R大当り(図柄群A,D)又は5R大当り(図柄群B,E)である場合には、1回のラウンド遊技において大入賞口64を最大で約30秒間開放させる。一方、大当り種別がいわゆる2R大当り(図柄群C)である場合には、1回のラウンド遊技において大入賞口64を最大で約1.8秒間開放させる。ここで、特別遊技における大入賞口64の閉鎖条件(ラウンド遊技の終了条件)とは、規定カウント数の遊技球の入賞又は規定秒数の開放可能期間の経過である。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が小当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、小当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド124に制御信号を出力し、特別電動役物642を短期間だけ開放させる。小当り遊技は1回のラウンド遊技で構成される特別遊技であり、複数回のラウンド遊技で構成される特別遊技の大当り遊技とは区別される。特に、小当り遊技、大当り遊技はともに特別電動役物642の作動に基づいて出玉の獲得が容易な遊技である特別遊技であるが、特別電動役物642の連続作動を可能とするための役物連続作動装置が動作しているか否かで切り分けられるものである。
電動役物制御手段160は、普通図柄の当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド123に制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物622を開放させる。ここで、電動役物制御手段160は、通常状態では普通電動役物622を極短時間(例えば0.2秒間)だけ開放させるのに対し、入球容易状態(電チューサポート状態)では普通電動役物622を通常状態と比較して相対的に長い時間(例えば4秒間)に亘り開放させる。
遊技状態制御手段169は、特別図柄の当否抽選の結果が大当りである場合に、当該大当りに係る図柄群の種類に基づき、特別遊技の終了後の遊技状態を決定するとともに、特別遊技の終了後の遊技状態を切り替える。以下では、前述した特別図柄及び普通図柄に関する諸機能のうち、1)特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能が作動する遊技状態を「確変状態」と称し、2)特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能のみが作動する遊技状態を「時短状態」と称し、3)特別図柄の確率変動機能のみが作動する遊技状態を「潜伏確変状態」と称し、4)全ての機能が作動していない状態を「通常状態」と称する。なお、「確変状態」、「時短状態」、「潜伏確変状態」は、いずれも「通常状態」と比べて、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
以下では、各遊技状態を、特別図柄遊技の作動状態(高確率/低確率)と普通図柄遊技の作動状態(電チューサポート機能作動あり/電チューサポート機能作動なし)との組み合わせにより、(1)確変状態を「高確率/高ベース」、(2)時短状態を「低確率/高ベース」、(3)潜伏確変状態を「高確率/低ベース」、(4)通常状態を「低確率/低ベース」、と呼称することもある(「ベース」は発射球数あたりの賞球数を指すものであり、電チューサポート機能作動中は、普通電動役物の作動により賞球獲得可能性が高い「高ベース」と称する)。本実施形態では、一例として、特別遊技の終了後の遊技状態は、特別図柄の変動回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終期回数(すなわち前述のST回数)に到達するまでの間に亘って確変状態が継続する(但し、ST回数内で次回の大当りが発生した場合には当該変動にて確変状態は終了し、大当り遊技の終了時に再度大当り種別、大当り図柄に基づいて対応する遊技状態へ移行する)。なお、ST期間中に小当りとなった場合には、ST回数が0リセットされることはなく、小当り発生の前後でST回数は継続してカウントされている。本実施形態では、ST回数は一例として100回に設定されているが、他の回数に設定されてもよい。なお、確変状態へ移行した場合は、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能が同時に作動し、確変状態が継続する限り各機能も継続することになる。
特別図柄の当否抽選の結果が大当りである場合には、当該大当り前の遊技状態が通常状態及び確変状態のいずれであっても、特別遊技中は通常状態でありかつ特別遊技後はST回数を限度として一律に確変状態となる。一方、特別図柄の当否抽選の結果が小当りである場合には、当該小当り前の遊技状態が通常状態であった場合、小当り遊技中及び小当り遊技後の遊技状態も通常状態となる。当該小当り前の遊技状態が特別図柄の確変状態であった場合には、小当り遊技中及び小当り遊技後の遊技状態も特別図柄の確変状態となる。
遊技状態制御手段169は、当否抽選の結果が大当りである場合に、当該大当りの種別(図柄群A~Eの種類)に基づき、特別遊技後の変動パターン選択状態を決定するとともに、特別遊技後の変動パターン選択状態を切り替える。変動パターン選択状態とは、前述の変動パターンテーブルを選択する際に参照される条件の一つである。変動パターン選択状態の切り替え時期は、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときである。本実施形態では、変動パターン選択状態として、「低確率通常変動状態α」、「高確率短縮変動状態β」、「高確率特殊変動状態γ」などの3種類が存在する。ここで、低確率通常変動状態αとは、遊技状態が通常状態(低確率状態)のときに選択される通常変動パターンテーブル(図24のA1及び図25のB1)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。高確率短縮変動状態βとは、遊技状態が特別図柄の確変状態(後述の限定期間を除く)のときに選択される確変変動パターンテーブル(図24のA2及び図25のB2)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。高確率特殊変動状態γとは、遊技状態が特別図柄の確変状態であって特別遊技の終了直後の一定期間(第2特別図柄の作動保留球の最大数(4個)に対応した図柄変動回数(4回)の変動表示に亘る期間:「限定期間」と称する)のみ選択が許容される特殊変動パターンテーブル(図24のA3及び図25のB3)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。本実施形態では、図柄群A~Dのいずれが選択された場合でも、変動パターン選択状態は、(1)特別遊技の終了直後、図柄変動回数4回の限定期間のみ高確率特殊変動状態γに滞在し、(2)限定期間の終了後、かつ、その実行回数がST回数(100回)内にあるときは高確率短縮変動状態βに滞在し、(3)ST回数の終了後、すなわち、実行回数として101回目以降は低確率通常変動状態αに滞在する。無論、初当たりが発生するまでの期間は、低確率通常変動状態αに滞在することになる。なお、遊技状態制御手段169は、現在の遊技状態情報及び変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。また、本実施形態に限らず、特殊変動状態γを複数有して、1回の変動時間短縮遊技状態の期間の異なるタイミングで、異なる特殊変動状態を参照可能とするものであってもよい(例えば、大当り終了後の4回に特殊変動状態γ1に滞在し、さらに短縮変動状態βに95回滞在したのち1回の特別図柄遊技で滞在する特殊変動状態γ2を設けるなど)。
エラー監視制御手段170は、I/Oポート回路104の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図19において全ては図示しないが、扉開放スイッチはガラス枠3が開放されているか否かを検出する検出手段であり、枠開放スイッチ(ドア開センサ2p)は前枠4が開放されているか否かを検出する検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏セット盤が開放されているか否かを検出する検出手段である。磁気センサ及び電波センサは不正行為(いわゆるゴト行為)を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段180は、特別図柄遊技及び普通図柄遊技にて取得した乱数値情報、特別図柄及び普通図柄の作動保留球情報、特別図柄遊技及び普通図柄遊技に関する遊技状態(確変状態、時短状態、入球容易状態)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、当否抽選の結果情報(大当り、小当り、はずれ)、特別図柄や普通図柄に係る停止図柄及び変動パターンの情報、特別遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置171,172の動作状態を示すステータス情報、特別電動役物642の動作状態を示すステータス情報、演出制御コマンドデータの情報など遊技の進行の制御に必要な情報を一時的に記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板200に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEデータとEVENTデータを区別するために、MODEデータの第7ビットは「1」、EVENTデータの第7ビットは「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEデータ及びEVENTデータの各々に対してストローブ信号が出力される。
演出制御基板200は、このように出力されたストローブ信号を受け取ったことを契機として、MODEデータ及びEVENTデータをそれぞれ受け取ることができる。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って、割込み周期毎に1コマンドずつMODEデータ及びEVENTデータそれぞれ送信される。
設定変更手段195は、遊技設定を変更するための「設定変更処理」を実行する。設定変更手段195は、前枠4が開放状態(ドア開センサ2pがドア開を検知)で、設定キースイッチ100qがオン状態のときに、RAMクリアスイッチ400qを押しながら電源スイッチ600qがオンにされた場合に、上述した設定変更状態に移行させる。
設定変更手段195は、設定変更状態に移行された場合、設定メモリ(例えば、主制御RAM103が提供するRAM記憶領域の一部)に記憶される設定値を設定表示部197に表示させる。設定表示部197は、例えば主制御基板100上に設けられた7セグメント表示器によって設定値を表示する。このとき、設定変更手段195は、所定の設定変更ボタンの押下に応じて、設定表示部197に表示される設定値を「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→・・・のように順番に変更し、設定メモリに記憶される設定値を設定表示部197における表示と同じ値に更新する。本例では、設定変更ボタンとしてRAMクリアスイッチ400qを用いるとするが、他のボタンを利用してもよいし、専用のボタンを設けてもよい。そして、設定変更手段195は、設定キースイッチ100qがオフ状態にされた場合に、設定変更状態を終了させ、設定表示部197を消灯させる。
設定確認手段196は、遊技設定を確認するための「設定確認処理」を実行する。設定確認手段196は、前枠4が開放状態(ドア開センサ2pがドア開を検知)で、設定キースイッチ100qがオン状態のときに、RAMクリアスイッチ400qが押されずに電源スイッチ600qがオンにされた場合に、上述した設定確認状態に移行させる。
設定確認手段196は、設定確認状態に移行された場合、設定メモリに記憶される設定値を設定表示部197に表示させる。但し、上述した設定変更手段195とは異なり、設定確認手段196は、設定変更ボタン(例えばRAMクリアスイッチ400q)が押下されたとしても、設定表示部197に表示される設置値を変更せず、また、設定メモリに記憶される設定値も変更しない。そして、設定確認手段196は、設定キースイッチ100qがオフ状態にされた場合に、設定確認状態を終了させ、設定表示部197を消灯させる。
なお、設定メモリで管理する設定値データは「1」~「6」の数値ではなく、代わりに「0」~「5」の数値を用いてもよい。この場合、設定値「0」が設定1に対応し、設定値「1」が設定2に対応し、設定値「2」が設定3に対応し、設定値「3」が設定4に対応し、設定値「4」が設定5に対応し、設定値「5」が設定6に対応してもよい。設定値データの正常値として「0」を用いることにより、RAM異常時にRAMクリア処理をして設定値データを初期値「0」にセットしたときに異常判定されなくなるため、異常時のRAMクリア処理を簡易化できる。また、設定値データを利用して何らかの抽選を実行する場合、例えば、先読み処理において設定値毎に異なるテーブルやデータを選択する場合に、その選択のためのオフセット処理を簡略化できるという利点もある。例えば、設定値データとして「1」~「6」を用いる場合、テーブルやデータ選択のオフセットデータとしてこれらの値をそのまま使用する際には開始アドレスを-1する等の追加処理が必要となる。一方、設定値データとして「0」~「5」を用いる場合には、設定値データの数値をそのままオフセットデータとして使用できる。なお、設定値データとして「0」~「5」の数値を用いる場合、設定変更手段195及び設定確認手段196は、設定値データの数値をそのまま設定表示部197に表示させてもよいし、設定値データの数値に+1を加えた数値を設定表示部197に表示させてもよい。後者の場合、「0」~「5」の数値データが遊技設定における設定1~設定6の数値に変換されて表示されるため、遊技機の管理者にとって分かりやすい表示とすることができる。
図21は、本実施形態に係る遊技機における演出制御基板200の機能の一例を示す機能ブロック図である。演出制御基板200は、演出抽選乱数発生手段210、演出統括手段220、ランプ演出制御手段230、役物演出制御手段240、エラー演出制御手段250、演出制御情報記憶手段260及びコマンド送受信手段270を含む。なお、演出制御基板200における上述の各手段は、演出制御基板200上に配された演出制御CPU201、演出制御ROM202、演出制御RAM203、電子回路などのハードウェア及び演出制御ROM202に格納された制御プログラムなどのソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段210は、演出制御CPU201のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み予告演出の実行可否の抽選に使用する先読み予告抽選乱数、先読み予告パターンの選択に使用する先読み予告パターン乱数、装飾図柄の停止図柄の選択に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動演出パターンの選択に使用する変動演出パターン乱数、予告演出パターンの選択に使用する予告演出パターン乱数、大当り演出パターンの選択に使用する大当り演出パターン乱数、保留内連荘演出の実行可否の抽選に使用する連荘演出抽選乱数、保留内連荘演出の連荘演出パターンの選択に使用する連荘演出パターン乱数などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合の残余時間を利用して更新する。なお、便宜的に各抽選に使用する乱数に名称を付けてはいるが、共通に使用される乱数を有するものであってもよい。
演出統括手段220は、演出モード制御手段221、保留情報表示制御手段222、先読み予告制御手段223、装飾図柄決定手段224、変動演出決定手段225、予告演出決定手段226及び大当り演出決定手段227を含む。
保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタを有している。保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの図柄記憶数コマンドを受信すると、この図柄記憶数コマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、第1保留球数カウンタ及び第2保留球数カウンタの値を更新する。そして、保留情報表示制御手段222は、第1保留球数カウンタ及び第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置70の保留表示部に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生じると白色表示の保留画像が表示される一方、次述する保留変化先読み予告演出が実行された場合には、先読み予告の対象となった保留画像が通常の表示態様(表示色)の「白色」から特殊な表示態様(表示色)として「青色」、「緑色」、「赤色」及び「虹色」のうちのいずれかを取り得る。上記4種類の特殊な表示態様は、抽選結果が大当りとなる信頼度(「大当り信頼度」と称する)と関係しており、「青色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」の順に1段階ずつ大当り信頼度が高くなるように設定されている。本実施形態では、保留画像が「虹色」に変化した場合には、当該先読み対象の作動保留球において大当りが確定的となる。なお、保留変化先読み予告演出において、保留画像の表示態様の変化を表示色ではなく、形状や模様などで表現してもよい。
先読み予告制御手段223は、主制御基板100から事前判定コマンドを受信したことを契機として、先読み予告の実行可否を抽選にて決定する。先読み予告制御手段223は、第1特別図柄の事前判定結果の情報と第2特別図柄の事前判定結果の情報とを区別して、それぞれ所定の上限個数(4個)まで、作動保留球の入球順序と結合するように演出制御情報記憶手段260の先読み情報格納領域に一時的に記憶する。この先読み情報格納領域は、主制御基板100の保留記憶領域と同様の構成となっており、各始動口61,62への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、当否事前判定結果の情報、図柄事前判定結果の情報、変動パターン事前判定結果の情報を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。
先読み予告制御手段223は、先読み予告の実行可否を判定するとき、主制御基板100による事前判定結果に基づき、この先読み予告の対象となる作動保留球に対して先読み的な判定(「先読み判定」とも称する)を実行する。本実施形態では、先読み予告には、前述した保留変化先読み予告の他に、装飾図柄の連続的な複数回の変動表示に亘って大当り当選又はリーチ演出発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出を有する。先読み予告演出(連続予告演出)を実行可と判定した場合は、主制御基板100からの事前判定コマンドの情報(事前判定の結果)及び図柄記憶数コマンドの情報(現存する作動保留球数)を解析して、今回の先読み予告演出の発生契機となる作動保留球(「トリガ保留」と称する)を対象として連続的な複数回の変動表示に亘る先読み予告演出パターンが抽選で決定される。なお、先読み予告には、保留変化先読み予告演出、チャンス目先読み予告演出、背景変化先読み予告演出など各種のバリエーションが存在する。また別の種類の先読みとして、大当り遊技中や大当り当選となる変動が実行されている時に大当りとなる作動保留球が存在する可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出を有する。
図26は、変動パターン先読み判定テーブルの一例を示す図である。図26に例示した変動パターン先読み判定テーブルは、先読み予告制御手段223による先読み判定で用いられる判定テーブルであって、図25等に示した特別図柄変動パターンテーブルを用いて決定された各変動の変動パターンに基づいて、先読みの種別(A~D)が選択される。
図26によれば、先読み種別A(非先読み)は、先読みの対象外の変動パターン(図25によれば変動パターンPH1-1,PH1-2,PH1-3,PH5-1,PH5-2)から選択される。先読み種別Aが選択された場合、当該変動を対象とする先読み演出は実行されない。
ここで、図25の通常変動パターンテーブル(B1)において先読み対象外とされる非リーチAの選択率は、変動パターンPH1-1,PH1-2,PH1-3を合計すると、保留数に拘わらず750/1000であり、図26の先読み種別Aの選択率と一致する。すなわち、本例では、通常時(第1特別図柄)に非リーチAの変動パターンが決定された場合、当該変動に対する先読み演出は常に実行されず、先読み判定結果は全てID=0となる。また、図25の通常変動パターンテーブル(B1)では、非リーチAだけが保留数によって変動パターンの選択率が変動するように設定されている。このことから、本例では、保留数に選択率が依存する変動パターンが選ばれる乱数値の範囲においては、先読み判定結果は全てID=0となる、とも言える。
先読み種別B(弱先読み)は、通常時の先読み対象の非リーチ(変動パターンPH1-4,PH1-5)、あるいは、確変時のNリーチ(変動パターンPH6)に決定された変動パターンから選択される。先読み種別Bが選択された場合、当該変動を対象として、低い期待度を有する所定の(あるいは任意の)先読み演出が実行される。
先読み種別C(中先読み)は、通常時のNリーチ(変動パターンPH2)、あるいは、確変時のNリーチBまたはSPリーチB(変動パターンPH6,PH7)に決定された変動パターンから選択される。先読み種別Cが選択された場合、当該変動を対象として、中程度の期待度を有する所定の(あるいは任意の)先読み演出が実行される。
先読み種別D(強先読み)は、通常時のSPリーチ以上(変動パターンPH3,PH4)、あるいは、確変時のSPリーチD(変動パターンPH8)に決定された変動パターンから選択される。先読み種別Dが選択された場合、当該変動を対象として、高い期待度を有する所定の(あるいは任意の)先読み演出が実行される。なお、先読み種別B,C,Dによって期待度の異なる先読み演出が実行されるように構成することは、主制御基板100における先読み判定結果のIDに応じて、先読み演出の抽選テーブルを異ならせることや、同一のテーブルを使用した結果に対して当選した先読み演出よりも上位の先読み演出に変更することによって実行し得る。
なお、上記例では通常時用と確変時用の共通テーブルとして図26の変動パターン先読み判定テーブルを示したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、通常時用と確変時用とで異なるテーブルを用意してもよく、また、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで異なるテーブルを用意してもよい。さらに、後述する変動付加パターンに関しての先読みを行うためのテーブルを用意してもよい。
演出モード制御手段221は、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドに基づき、主制御基板100側で管理された遊技状態及び変動パターン選択状態との整合性をとるように演出モードの移行制御を実行する。本実施形態では、3種類の演出モードとして、通常演出モードα、確変演出モードβ、特殊演出モードγが含まれており、主制御基板100から指示された特別図柄の変動パターンが同一であっても、演出モード毎に図柄変動演出の具体的内容を特定する変動演出パターン(詳細後述)が異なるように設定されている。演出表示装置70には、現在滞在中の演出モードに対応した演出モード報知画像(本実施形態では、装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示されており、この背景画像は演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像の種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得る。
各演出モードについて概説する。まず、通常演出モードαは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、低確率通常変動状態αが選択されている場合に設定されており、その背景画像として「通常背景」が表示される。確変演出モードβは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、高確率短縮変動状態βが選択されている場合に設定されており、その背景画像として「確変背景」が表示される。特殊演出モードγは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、高確率特殊変動状態γが選択されている場合に設定される。この特殊演出モードは、特別遊技の終了直後の4回に亘る期間(限定期間)を限度として滞在し、この限定期間を超えると、確変演出モードβに遷移する。特別遊技中に保留内連荘演出が発生した場合、背景画像として「特殊背景」を表示する。一方、特別遊技中に保留内連荘演出が発生しなかった場合、すなわち、連続変動演出が実行されていない場合には、背景画像として確変演出モードと共通の「確変背景」を表示する。
装飾図柄決定手段224は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報、キャラクタ演出番号情報)に基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を抽選により決定する。本実施形態では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成される。この装飾図柄は、例えば、数字又は文字からなる識別要素により形成されている。本実施形態では、識別要素として、「1」~「9」の数字、「S」の文字などの全10種類が設定されている。各装飾図柄は、図柄列の配列に従って「1」→「2」→「3」→・・・→「8」→「9」→「S」の順序で、左表示領域、中表示領域及び右表示領域においてそれぞれ巡回表示される。
装飾図柄決定手段224は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、小当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成されており、「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と、「はずれを示す停止図柄(はずれ図柄)」とを含む。特定大当り(確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば「7・7・7」)となる。通常大当り(非確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば、「2・2・2」)となる。はずれ図柄は、3つの図柄のうちの少なくとも1つが他の数字と異なる数字の図柄となる停止態様の組合せ(例えば「1・3・8」)となる。ここで、はずれ図柄のうちリーチはずれ図柄は、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた停止態様の組合せ(例えば「3・1・3」)となる。なお、「小当りを示す停止図柄(小当り図柄)」や、大当り図柄であっても2R大当り図柄などの場合は、例えば「3・5・7」のような所定の停止態様の組み合わせとなる場合がある。なお、本実施形態では、保留内連荘を確定的に報知するための特殊の大当り図柄として「S・S・S」が設けられている。装飾図柄決定手段224は、保留内連荘演出を実行することが決定された場合に、連荘演出パターンPA2が選択されているときは、通常の大当り図柄(「3・3・3」など)を、特殊の大当り図柄(「S・S・S」)に差し替える。
変動演出決定手段225は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターンを決定する。本実施形態では、リーチ表示後に行われる図柄変動演出(リーチ演出)として、演出内容が単純なリーチ演出(ノーマルリーチ演出)と、演出内容が途中で発展するリーチ演出(スーパーリーチ演出)とが含まれる。変動演出決定手段225は、変動演出パターンを選択する際に参照される複数種の変動演出パターンテーブルを保持しており、これら複数種の変動演出パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターン(変動時間)に対応した変動演出パターンテーブルを選択する。変動演出パターンテーブルでは、特別図柄の変動パターン抽選の結果(すなわち、リーチ種別)に応じて、変動演出パターン乱数値と変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、主制御基板100側では変動パターンとして図柄変動の基本パターン(例えば、「ノーマルリーチA」、「スーパーリーチA」など)が定まるのに対して、演出制御基板200側では変動演出パターンとして当該基本パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した図柄変動の詳細パターン(例えば、「ノーマルリーチA1,A2,A3…」、「スーパーリーチA1,A2,A3…」など)が定まる。このように装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、変動演出パターン毎にあらかじめ定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間の短い変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させ、特定の変動演出パターンである場合には、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止させることもできる。このとき、上記原則の停止順序(左図柄→右図柄→中図柄)でない場合は、大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。
予告演出決定手段226は、上述した変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、可動役物を動作させる演出パターンなどが含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行されており、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりも、リーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り信頼度は高くなっている。予告演出決定手段226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告演出パターンテーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告演出パターンテーブルを選択する。予告演出決定手段226は、上記で選択された予告演出パターンテーブルを参照して、演出抽選乱数発生手段210から取得した予告演出パターン乱数値に基づき、抽選によって、複数種の予告演出パターンの中からいずれかを選択する。なお、具体的な予告演出パターンの種類としては、コメント予告演出パターン、背景予告演出パターン、SU(ステップアップ)予告演出パターン、群予告演出パターン、カットイン予告演出パターン、役物可動予告演出パターン、などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置70での装飾図柄の変動表示に合わせて、1又は複数の予告演出を実行することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
大当り演出決定手段227は、特別遊技中であることを報知する大当り演出の内容(大当り演出パターン)を決定する。大当り演出は、特別遊技の開始を報知する開始デモ演出と、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出と、特別遊技の終了を報知する終了デモ演出とを含む。大当り演出決定手段227は、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信した場合、演出制御情報記憶手段260に格納された大当り種別の情報などに基づき、大当り演出パターン(開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、終了デモ演出パターン)を決定する。この大当り演出パターンには、大当り種別に応じて、大当り開始デモ演出時間とラウンド演出時間(大入賞口64の開放パターンに応じた演出時間)と大当り終了デモ演出時間とが設定されるとともに、その時間軸に沿って一連の演出内容が設定されている。大当り演出決定手段227は、大当り演出パターンに従って、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信したことを契機として開始デモ演出を実行し、ラウンド演出指定コマンドを受信したことを契機として各ラウンド演出を実行し、大当り終了デモコマンドを受信したことを契機として終了デモ演出を実行する。
ここで、通常の大当り開始デモ演出では、例えば画面上に「大当り開始」という文字が表示されて、特別遊技の開始が告げられる。通常のラウンド演出では、例えば画面上の現在実行中のラウンド数や獲得賞球数が表示されるとともに、特別遊技を盛り上げる各種画像(アニメーション画像など)が表示される。通常の大当り終了デモ演出では、例えば画面上に「大当り終了」という文字が表示されて、特別遊技の終了が告げられる。
以上、演出統括手段220は、前記決定された演出内容(先読み演出パターン、連荘演出パターン、変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターン、大当り演出パターンなど)に基づき画像及び音に関する画像制御コマンドを生成して、これを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ演出制御手段230は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ランプの点灯や発光色などを制御する。ランプ演出制御手段230は、演出ランプ10,25(枠ランプ10、盤ランプ25)を点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板91に送信する。
役物演出制御手段240は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って各可動役物の駆動を制御する。役物演出制御手段240は、可動役物を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92に送信する。
エラー演出制御手段250は、主制御基板100からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
演出制御情報記憶手段260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報などを一時的に記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板100からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制御基板300への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板300からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド及びACKコマンドをそれぞれ格納することができる。
コマンド送受信手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを、併せて出力されるストローブ信号の受け取りを契機として受信し、この演出制御コマンドを演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。具体的には、コマンド送受信手段270は、主制御基板100からのストローブ信号が入力されたことを契機として発生した割込みに応じて演出制御コマンドの受信割込み処理を実行し、この受信割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得する。この演出制御コマンドの受信割込み処理の詳細については後述する。なお、コマンド送受信手段270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理よりも優先的に実行する。
コマンド送受信手段270は、演出統括手段220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示するため、演出制御情報記憶手段260に格納された画像制御コマンドを、一例としてシリアル通信方式を用いて画像制御基板300に対して送信する。画像制御コマンドは、原則として、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本実施形態では500μs)毎に送信される。
これにより、画像制御基板300は、演出制御基板200から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置70に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させて予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段270は、画像制御基板300から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをACKコマンドバッファに格納する。
<主制御基板側の処理>
図27~図48は、主制御基板100における動作処理の手順の一例を示すフローチャートである。主制御基板100側の動作処理は、主として主制御側メイン処理及び主制御側タイマ割込み処理を含む。
<主制御側メイン処理>
図27、図28及び図29は、それぞれ、主制御基板100において実行される主制御側メイン処理の一例を示すフローチャートである。この主制御側メイン処理では、電源投入時のリセットにより主制御CPU101のセキュリティチェックが行われた後に主制御プログラムが起動され、この主制御プログラムによって処理が実行される。なお、以下の説明では、適宜、各処理の主体を省略する場合がある。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定するとともに(ステップS1)、主制御RAM103のアクセス許可を行う(ステップS2)。次に、タイマ割込みが発生した場合に処理する主制御プログラムの先頭アドレスが格納されたベクタテーブルを設定し(ステップS3)、主制御CPU101の内蔵レジスタに初期値を設定する(ステップS4)。
次に、主制御CPU101は、設定キースイッチ100qの操作状態を確認し(ステップS5)、設定キースイッチ100qがオン状態であれば(ステップS5のYES)、RAMクリアスイッチ400qの操作状態を確認する(ステップS6)。ステップS6においてRAMクリアスイッチ400qがオン状態であれば(ステップS6のYES)、設定変更処理を実行する(ステップS7)。設定変更処理の詳細は図30を参照しながら後述するが、設定変更処理の終了後はステップS13に進む。一方、ステップS6においてRAMクリアスイッチ400qがオフ状態であれば(ステップS6のNO)、設定確認処理を実行する(ステップS8)。設定確認処理の詳細は図31を参照しながら後述するが、設定確認処理の終了後はステップS10に進む。
なお、ステップS5において設定キースイッチ100qがオフ状態であった場合は(ステップS5のNO)、主制御CPU101はRAMクリアスイッチ400qの操作状態を確認する(ステップS9)。ステップS9においてRAMクリアスイッチ400qがオン状態であれば(ステップS9のYES)、設定変更を伴わない通常のRAMクリア処理を行うため、ステップS13に進む。一方、ステップS9においてRAMクリアスイッチ400qがオフ状態であれば(ステップS6のNO)、特段の処理を行わずにステップS10に進む。
ステップS10では、主制御CPU101は、電源断情報フラグの値を読み込んで、電源断正常の情報が保存されているか否かを判定する(ステップS10)。
ここで、電源断正常の情報が保存されている場合、主制御RAM103の所定領域を対象としてチェックサムを算出する(ステップS11)。このチェックサムが0であるか否か、すなわち、チェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップS12)。なお、ここで算出される電源投入時のチェックサムには、後述の電源断時処理で算出されるチェックサムの補数が含まれているため、正常にバックアップされていれば、電源投入時のチェックサムは「0」となる。このように、電源断前に主制御RAM103に記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源投入時に判断する。
ステップS12においてチェックサムが正常である場合には(ステップS12のYES)、電源断前の状態に復帰すべく、後述するステップS16に移行する。他方、ステップS12においてチェックサムが異常である場合(ステップS12のNO)、または、ステップS7における設定変更処理の終了後は、初期化処理の対象とされる主制御RAM103の全領域をゼロクリアする(ステップS13)。なお、ステップS13の初期化処理では、特定のRAM記憶領域はゼロクリアしない。例えば、設定メモリに記憶される設定値はクリアされず、ステップS7の設定変更処理で設定された設定値がそのまま保持される。
次に、主制御RAM103に電源投入時の初期化データを設定する(ステップS14)。次に、演出表示装置70の初期化、演出ランプ10,25の初期化などを行うため、演出制御基板200への演出制御コマンド(「演出初期コマンド」)を要求する(ステップS15)。
次に、電源断復帰設定処理において、主制御RAM103における、電源投入正常情報の設定、各種エラーの初期設定、払出制御基板400との通信初期設定を順に実行する(ステップS16)。ここで、電源投入正常情報の設定としては、電源投入が正しく行われたことを保存するため、電源断情報フラグに電源投入正常データを格納するとともに、電源断発生の情報を初期化するため、電源断確認フラグをオフにする。次に、データ転送元アドレス、データ転送先アドレス及び転送バイト数をセットして、転送バイト数分のデータを転送する(ステップS17)。電源断時における特別図柄遊技ステータスの値を読み込んで、特別図柄遊技に係る電源断復帰処理を実行する(ステップS18)。
次に、主制御基板100と演出制御基板200との電源断復帰時の演出制御コマンド(「電源断復帰コマンド」)の送信要求を行う(ステップS19)。この電源断復帰コマンドには、通信線の検査、特別図柄の作動状態、確率変動回数、時短回数、入球容易状態回数、変動パターン選択状態、エラー状態に関する情報が含まれている。なお、電源断前の未送信分のコマンド要求はクリアされる。次に、図柄記憶数コマンド要求処理において、電源断時の第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数の情報を読み込み、この作動保留球数の情報を含む演出制御コマンドを要求する(ステップS20)。
次に、普通電動役物622を電源断前の状態(例えば、第2始動口62を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(ステップS21)。さらに、特別電動役物642を電源断前の状態(例えば、大入賞口64を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(ステップS22)。次に、特別図柄モードフラグの値を読み込み、電源断時における特別図柄の確率変動機能の作動状態を設定する(ステップS23)。なお、特別図柄モードフラグとは、特別図柄遊技の作動確率(高確率又は低確率)を設定するためのフラグである。次に、タイマ割込みを起動させるため、上記CTC回路の初期設定として、所定のカウント値を設定して、タイマ割込みを4ms毎に発生させる(ステップS24)。次に、タイマ割込み処理の発生を禁止すべく割込み禁止を設定する(ステップS25)。ウォッチドッグタイマのリスタート準備として、クリアワード1(「55H」)を設定する(ステップS26)。
次に、電源断の発生を判定するため、電源断確認フラグの値を読み込み、電源断が発生しているか否かを判定する(ステップS27)。電源断が発生していない場合には、初期値乱数更新処理を実行する(ステップS28)。この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数及び特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各カウンタの数値を1加算して、数値が各乱数毎に定められた最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ割込み処理の発生を許可すべく割込み許可を設定して(ステップS29)、上述の割込みを禁止する処理(ステップS25)に戻り、ステップS25~S29に亘るループ処理を繰り返し実行する。ここで、タイマ割込み処理は所定の周期ごとに定期的に実行されるが、前回の割込み処理が完了してから次回の割込み処理が発生するまでの間の残余時間を利用して、ステップS25~S29までの処理を繰り返す。割込み禁止状態において割込み要求があった場合には、ステップS29において割込み許可となったときにタイマ割込み処理が起動することとなる。一方、ステップS27において電源断確認フラグがオンとなっている場合、すなわち、電源断が発生している場合には、ステップS30に移行して、次述する電源断時処理を実行する。
次に、電源断時処理(ステップS30~S36)として、まず、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(ステップS30)。次に、電源断情報フラグの内容が電源投入正常データであるか否かを判定する(ステップS31)。電源投入正常情報である場合、電源断情報フラグに電源断正常データを設定する(ステップS32)。他方、電源投入正常情報でない場合、電源断情報フラグに電源断異常データを設定して(ステップS33)、ステップS36に移行する。
次に、主制御RAM103の所定領域(チェックサム領域を除く)に対してチェックサムを算出する(ステップS34)。チェックサムデータに対する補数を算出し、この補数の結果値を主制御RAM103のチェックサム領域に設定する(ステップS35)。次に、主制御RAM103のアクセス禁止設定を実施し(ステップS36)、電源が遮断されるまで処理を繰り返し実行する。
<設定変更処理>
図30は、設定変更処理の一例を示すフローチャートである。図30に例示した一連の処理は、図27におけるステップS107の設定変更処理を詳細に示したものであり、主制御CPU101(主制御プログラム)によって実行される。
図30によればまず、主制御CPU101は、遊技設定の設定値が記憶されるべき設定メモリの値が正常であるか否かを確認する(ステップS101)。ステップS101において設定メモリ値が正常でなければ(S101のNO)、設定値を初期化して初期値にする(S102)。具体的には例えば、設定値データとして「1」~「6」を用いる場合、初期値として「1」をセットし、設定値データとして「0」~「5」を用いる場合、初期値として「0」をセットする。ステップS102の処理後はステップS103に進む。一方、ステップS101において設定メモリ値が正常であれば(S101のYES)、ステップS102の処理をスキップしてステップS103に進む。
ステップS103では、設定変更状態に移行する。そして、設定メモリに記憶された設定値を設定表示部197に表示させる(ステップS104)。
次に、設定変更ボタン(例えばRAMクリアスイッチ400q)による変更操作の有無を確認する(ステップS105)。設定変更ボタンによる変更操作がある場合は(ステップS105のYES)、設定表示部197に表示される設定値を更新するとともに、設定メモリに記憶される設定値を更新する(ステップS106)。設定変更ボタンによる変更操作がない場合は(ステップS105のNO)、ステップS106の処理をスキップする。
次に、設定キースイッチ100qの操作状態がオフ状態であるか否か確認する(ステップS107)。図27のステップS5でNOと判定してから設定キースイッチ100qがオン状態のままであれば(ステップS107のNO)、ステップS104に戻って処理を繰り返す。一方、設定キーが元に戻されて設定キースイッチ100qがオフ状態になった場合は(ステップS107のYES)、設定表示部197を消灯させて設定値が視認できない状態(非表示)にし(ステップS108)、リターンする。前述したように、リターン後は、図27のステップS13の処理を行う。
<設定確認処理>
図31は、設定確認処理の一例を示すフローチャートである。図31に例示した一連の処理は、図27におけるステップS108の設定確認処理を詳細に示したものであり、主制御CPU101(主制御プログラム)によって実行される。
図31によればまず、主制御CPU101は、設定メモリに記憶された設定値を設定表示部197に表示させる(ステップS111)。
その後、主制御CPU101は、設定キースイッチ100qの操作状態がオフ状態であるか否か確認する(ステップS112)。図27のステップS5でNOと判定してから設定キースイッチ100qがオン状態のままであれば(ステップS112のNO)、ステップS111に戻って処理を繰り返し、設定値の表示を継続する。一方、設定キーが元に戻されて設定キースイッチ100qがオフ状態になった場合は(ステップS112のYES)、設定表示部197を消灯させて設定値が視認できない状態(非表示)にし(ステップS113)、リターンする。前述したように、リターン後は、図27のステップS10の処理を行う。
なお、本実施形態の遊技機においては、前述の設定変更処理及び設定確認処理への移行条件として、セキュリティ性を高めるために第1の手順である枠開放を有している。そのため、図27には不図示であるが、ステップS5の設定キースイッチ100qの操作状態の判定においてオン状態(ステップS5のYES)と判定する際は、枠開放スイッチ(ドア開センサ2p)の状態も合わせて確認し、枠が開放状態(ドア開)である場合のみステップS6に移行する。ステップS5の判定時に設定キースイッチ100qがオン状態であっても、枠が開放状態ではない(ドア閉)である場合には、不正や異常が疑われる状態であることから、設定変更処理(ステップS7)または設定確認処理(ステップS8)に進むステップS6には移行せず、設定キースイッチ100qがオフ状態になるまで待機し、オフ状態に切り替わった場合にはステップS9に移行する。
<主制御側タイマ割込み処理>
次に、主制御タイマ割込み処理を説明するための各図の関係について説明する。まず、図32及び図33は、それぞれ、主制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。図34及び図35は、それぞれ、図32に示す始動口監視制御処理の詳細を示すフローチャートである。図36は、図33に示す特別図柄変動開始監視制御処理の詳細を示すフローチャートであり、図37及び図38は、それぞれ、図36に示す特別図柄変動開始監視処理の詳細を示すフローチャートである。図39は、図33に示す特別図柄制御処理の詳細を示すフローチャートである。図40は、図39に示す特別図柄制御汎用処理の詳細を示すフローチャートである。図41~図45は、それぞれ、図40に示す特別図柄変動開始処理、特別図柄変動中処理、及び特別図柄停止図柄表示中処理の詳細を示すフローチャートである。図46~図48は、それぞれ、図33に示す特別電動役物制御処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、図32に示すタイマ割込み処理は、前述したCTC回路からの一定時間(例えば4ms)毎のクロックパルスに応じてタイマ割込みが発生したことを契機として、主制御側メイン処理に割り込んで実行される。なお、以下使用する「条件装置」及び「役物連続作動装置」という用語は概念上の制御機器を意味している。「条件装置」とは、特別図柄遊技で大当りが発生した場合に作動し、「役物連続作動装置」とは、「特別電動役物」を連続して複数回作動させることができる。
まず、このタイマ割込みが発生すると、主制御CPU101内のレジスタの内容(主制御側メイン処理の処理中に使用していたデータ)を主制御RAM103のスタック領域に退避させた後、割込み動作条件を設定する(ステップS51)。次に、割込み動作条件設定値が割込み制御レジスタにセットされる(ステップS52)。次に、クリアワード2がセットされる(ステップS53)。
次に、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(ステップS54)。このとき、あらかじめ設定されたタイムアウト時間内に、主制御CPU101のWDTクリアレジスタに、クリアワード1、クリアワード2が順に書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。すなわち、主制御CPU101が主制御プログラムを正常に実行しているときは、定期的にクリアワード1,2が設定されることにより、ウォッチドッグタイマがタイムアウトする前にクリア及びリスタートされることとなる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
次に、入力処理を実行する(ステップS55)。この入力処理では、主制御基板100に接続されている各種スイッチとして、RAMクリアスイッチ以外のスイッチの情報が読み込まれる。すなわち、第1始動口スイッチ161、第2始動口スイッチ162、作動ゲートスイッチ163、大入賞口スイッチ164、及びアウト球検出スイッチ167、並びに、図示しない扉開放スイッチ、枠開放スイッチ、裏セット開放スイッチ、磁気センサ及び電波センサなどの入力情報を読み込み、それらの状態判定を行ったうえで、これらの検出情報を格納する。
次に、各種乱数更新処理を実行する(ステップS56)。この各種乱数更新処理では、初期値乱数を使用しない普通図柄変動パターン乱数及び特別図柄変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数については、乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。他方、特別図柄変動パターン乱数については、前回の乱数から所定値(例えば3511)を減算する。なお、減算した結果が0未満の場合には、減算した結果に所定値(例えば50000)を加算する。
次に、初期値更新型乱数更新処理を実行する(ステップS57)。この初期値更新型乱数更新処理では、普通図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数及び特別図柄当り図柄乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。カウンタの数値が1周した場合(初期値として設定した値となった場合)には、当該タイミングにおいてカウンタの数値が1周した乱数値と対応する初期値乱数の値を新たな初期値として設定する。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(ステップS58)。この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数及び特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が各乱数毎にあらかじめ定められた最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ減算処理を実行する(ステップS59)。このタイマ減算処理では、遊技機の遊技動作制御に用いる各種タイマの値を減算更新する。なお、各種タイマには、特別図柄表示装置171,172に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマ、特別電動役物642の動作パターンを制御するためのタイマや、普通図柄、普通電動役物など各種制御に使用するタイマなどが含まれる。
次に、第2始動口有効期間設定処理を実行する(ステップS60)。この第2始動口有効期間設定処理では、第2始動口62の入賞有効期間及び入賞無効期間を判定し、この判定結果として、第2始動口62の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、入賞監視処理を実行する(ステップS61)。この入賞監視処理では、前述した入力処理(ステップS55)での第1始動口スイッチ161、第2始動口スイッチ162、作動ゲートスイッチ163、大入賞口スイッチ164、一般入賞口スイッチ166、及びアウト球検出スイッチ167の検出情報に基づき、遊技球のスイッチ通過検査を行い、その結果、遊技球が各スイッチを通過したと判断した場合、遊技球が各スイッチを通過したことを示す情報を含む演出制御コマンドの送信要求などを行う。
次に、賞球制御処理を実行する(ステップS62)。この賞球制御処理では、入賞が有効であるか無効であるかを判定し、入賞の種別に対応する賞球個数の指示をすべく払出制御コマンドを払出制御基板400に送信するとともに、払出制御基板400からの受信データを監視して払出制御基板400との通信検査を行う。
次に、普通図柄作動ゲート監視処理を実行する(ステップS63)。この普通図柄作動ゲート監視処理では、遊技球のゲート63への通過を監視し、ゲート63を通過していると判断した場合、普通図柄抽選に係る乱数を作動保留球情報として取得して、最大4個を限度として作動保留球数の更新を行うとともに、普通図柄抽選に係る乱数の記憶を行う。
次に、普通図柄制御処理を実行する(ステップS64)。この普通図柄制御処理では、普通図柄表示装置175又は普通電動役物622に係る一連の処理を実行するため、普通図柄遊技ステータスの値に応じて、普通図柄変動中処理、普通図柄停止図柄表示中処理、普通電動役物作動中処理、普通電動役物作動終了デモ中処理、などを実行する。なお、普通図柄変動中処理では、普通図柄を変動表示又は確定表示させるべく、普通図柄の表示パターン番号データを作成(更新)する。
次に、普通図柄変動開始監視処理を実行する(ステップS65)。この普通図柄変動開始監視処理では、普通図柄の作動状態を監視して、普通図柄の変動開始条件を充足していると判断したとき、普通図柄作動保留球数を1個消化して、普通図柄の当否判定、図柄の判定、変動パターンの判定、変動時間の設定、などを順に行う。
次に、始動口監視制御処理を実行する(ステップS66)。この始動口監視制御処理では、遊技球の第1始動口61及び第2始動口62への入球を監視して、遊技球が入球したことが検出された場合、例えば、保留球数の更新、特別図柄抽選に係る乱数記憶、先読み予告のための事前判定及び図柄記憶数等のような演出制御基板200に必要な情報を含むコマンドのコマンド要求を順に行う。
次に、特別図柄制御処理を実行する(ステップS67)。この特別図柄制御処理では、特別図柄表示装置171,172に係る一連の処理として、特別図柄遊技ステータスの値に応じて、例えば、後述する特別図柄変動開始処理(後述する図40のステップS420参照)、特別図柄変動中処理(後述する図40のステップS430参照)及び特別図柄停止図柄表示中処理(後述する図40のステップS440参照)を実行する。
次に、特別電動役物制御処理を実行する(ステップS68)。この処理では、特別図柄の抽選結果が「大当り」又は「小当り」となった場合に、特別電動役物642に係る動作処理として、特別電動役物642の作動開始及び作動終了の設定、大入賞口64の開放時間及び開放回数の更新、確率変動機能の作動開始設定、変動時間短縮機能の作動開始設定、変動パターン選択状態の設定、などを順に実行する。
次に、大入賞口有効期間設定処理を実行する(ステップS69)。この大入賞口有効期間設定処理では、大入賞口64の入賞有効期間及び入賞無効期間を判定し、この判定結果として大入賞口64の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、特別図柄変動開始監視制御処理を実行する(ステップS70)。この特別図柄変動開始監視制御処理では、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球が存在する場合、保留球数を1個消化して、図柄記憶数のコマンド要求、特別図柄の当否判定、特別図柄の図柄判定、確率変動機能の判定、時間短縮機能の判定、特別電動役物の作動パターンの設定、デモ演出時間の設定、などを順に行う。
次に、異常検知処理を実行する(ステップS71)。この異常検知処理では、前述した入力処理(ステップS55)での入力情報に基づき、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを順に検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー表示を要求すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を生成する。
次に、入球通過時間異常検出処理を実行する(ステップS72)。この入球通過時間異常検出処理では、入賞検出スイッチのオン信号が連続して所定時間以上検出された場合に、入球通過時間異常を設定して、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)の要求を行うとともに、外部端子へ出力するためのセキュリティ信号の出力要求を行う。
次に、遊技状態表示処理を実行する(ステップS73)。この遊技状態表示処理では、特別電動役物642が連続して作動する回数(規定ラウンド数)、普通図柄及び特別図柄の作動保留球数などの表示データを作成する。前述した異常検知処理で検出したエラー状態の情報を主制御基板100の状態表示灯に表示させるための表示データを作成する。
次に、ハンドル状態信号検査処理を実行する(ステップS74)。このハンドル状態信号検査処理では、ハンドル状態信号を検査する。
次に、LED出力処理を実行する(ステップS75)。このLED出力処理では、特別図柄及び普通図柄の表示、保留球数の表示、特別電動役物が連続して作動する回数、エラーの表示などを行うべく、前述した特別図柄制御処理(ステップS85)、異常検知処理(ステップS89)、遊技状態表示処理(ステップS73)などで作成された表示データを、各特別図柄表示装置171,172、普通図柄表示装置175、各特図保留ランプ173,174、普図保留ランプ176、主制御基板100の状態表示灯などに出力するとともに、これら各種表示装置における表示の初期化を行う。
次に、発射制御信号出力処理を実行する(ステップS76)。この発射制御信号出力処理では、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されていない場合には、払出制御基板400に対して発射許可の信号を出力して遊技球の発射を許可する一方、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されている場合には、払出制御基板400に対して発射禁止の信号を出力して遊技球の発射を禁止する。
次に、試験信号出力処理を実行する(ステップS77)。この試験信号出力処理では、各種の試験データを作成した後にエラー検査処理を実施し、この結果、エラーが検出された場合、各種の試験データを各試験信号出力ポートへ出力する。
次に、ソレノイド出力処理を実行する(ステップS78)。このソレノイド出力処理では、普通電動役物622,特別電動役物642を作動させるべく、普通図柄制御処理(ステップS82)及び特別電動役物制御処理(ステップS86)において取得した制御データに基づき、各電動役物ソレノイド123,124に対して励磁信号を出力する。
次に、演出制御コマンド送信処理を実行する(ステップS79)。この演出制御コマンド送信処理では、前述したようにメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された演出制御コマンドのうちからポインタで指定されたリングバッファに格納されている演出制御コマンドをMODEデータ及びEVENTデータごとにそれぞれ読み出し、後述するように演出制御基板200に対してそれぞれ送信する。
次に、外部情報出力処理を実行する(ステップS80)。この外部情報出力処理では、外部端子板を介して、遊技機の動作状態情報を外部情報としてホールコンピュータやデータカウンタなどの外部装置に出力する。
次に、退避していたレジスタの内容を復帰させて、主制御CPU101について割込み許可状態に設定する(ステップS81)。これにより、主制御側タイマ割込み処理を終了して上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割込みが発生するまで主制御側メイン処理を実行する。
なお、主制御側メイン処理中又は割込み処理中に、主制御基板100が電源断(所定の閾値に基づき供給電圧の低下)を検出すると、ノンマスカブル割込みを発生させて、電源断確認フラグをオンにする。元の処理に戻ったうえで、前述の電源断時処理(ステップS27~S33)を実行することとなる。
<特別図柄遊技処理>
次に、主制御側タイマ割込み処理内の特別図柄遊技に係る一連の処理について説明する。特別図柄遊技に係る処理には、前述した始動口監視制御処理(ステップS84)、特別図柄制御処理(ステップS85)、特別電動役物制御処理(ステップS86)及び特別図柄変動開始監視制御処理(ステップS88)が該当する。
<始動口監視制御処理>
まず、図34に示すように第1始動口61への遊技球の入球を検出したか否かを判定する(ステップS201)。第1始動口61への遊技球の入球を検出した場合には、第1特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
第1特別図柄の作動保留球数が4未満である場合には、第1特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(ステップS203)。第1特別図柄の作動保留球数の更新として、第1特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(ステップS204)、第1始動口61の入賞チェックを終了する。
次に、第2始動口62への遊技球の入球が検出されたか否かを判定する(ステップS205)。第2始動口62への遊技球の入球が検出された場合、第2特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS206)。第2特別図柄の作動保留球数が4未満である場合、第2特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値及び特別図柄変動パターン乱数値を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第2特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(ステップS207)。第2特別図柄の作動保留球数の更新として、第2特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(ステップS208)、第2始動口62の入賞チェックを終了する。
次に、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数の更新があったか否か、すなわち、ステップS204又はステップS208にて第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が加算されたか否かを判定する(ステップS209)。作動保留球数の更新があった場合(ステップS209)には、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS210)。
次に、遊技機の状態を確認し、事前判定タイミングであるか否かを判定する(ステップS211)。事前判定タイミングである場合(ステップS211)には、保留n記憶領域の当り乱数バッファから特別図柄当り乱数値を読み出して、当否事前判定を行う(ステップS212)。この事前判定結果の情報(当否事前判定番号)を含む当否事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS213)。
保留n記憶領域の当り図柄乱数バッファから特別図柄当り図柄乱数値を読み出して、図柄事前判定を行う(ステップS214)。この事前判定結果の情報(図柄事前判定番号)を含む図柄事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS215)。さらに、保留n記憶領域の変動パターン乱数バッファから特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、変動パターン事前判定を行う(ステップS216)。この事前判定結果の情報(変動パターン事前判定番号)を含む変動パターン事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS217)。
<特別図柄変動開始監視制御処理>
図36に示す特別図柄変動開始監視制御処理(ステップS88)では、第1特別図柄及び第2特別図柄のうち、変動開始条件を充足している方の特別図柄側に対して、後述の特別図柄変動開始監視処理(ステップS310)を実行する。なお、第1特別図柄及び第2特別図柄の双方が変動開始条件を充足している場合には、前述したように、一例として第2特別図柄側の処理が優先的に実行される。
まず、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(ステップS301)。次に、第1特別図柄及び第2特別図柄の双方が変動待機中であるか、すなわち、第1特別図柄遊技ステータス及び第2特別図柄遊技ステータスが共に「00H(変動待機中)」であるか否かを判定する(ステップS302)。
次に、第2特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定して(ステップS303)、当該保留球数が「0」でない場合、第2特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第2特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレス及びRAM記憶領域のアドレス)を設定した後に(ステップS304)、第2特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(ステップS310)に移行する。すなわち、本実施形態では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合、第1特別図柄の作動保留球の存在の有無に拘わらず、第2特別図柄の作動保留球が優先的に消化される。この特別図柄変動開始監視処理の詳細については、後述する図37及び図38を用いて説明する。
一方、第2特別図柄の作動保留球数が「0」である場合には、第1特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、当該保留球数が「0」でない場合、第1特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第1特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレス及びRAM記憶領域のアドレス)を設定した後に(ステップS306)、第1特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(ステップS310)に移行する。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件が共に成立していない場合(ステップS301,S302,S305)には、特別図柄変動開始監視処理(ステップS310)の実行を省略する。
<特別図柄変動開始監視処理>
特別図柄変動開始監視処理(ステップS310)では、上述したステップS304又はステップS306で設定された第1特別図柄変動開始監視テーブル又は第2特別図柄変動開始監視テーブルを参照して、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の処理を実行する。なお、第1特別図柄側と第2特別図柄側とでは、処理内容がほぼ同様であるので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。
まず、図37に示すように、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の作動保留球数を1減算する(ステップS311)。減算後の第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS312)。次に、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の特別図柄保留格納領域にアクセスして、最先の保留記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を順に読み出し、これらの乱数値を、後述の特別図柄当否判定処理(ステップS320)、図柄判定処理(ステップS330)、変動パターン選択処理(後述する図41のステップS423)に使用するため、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域に転送する(ステップS313)。保留記憶領域の更新として、保留2記憶領域~保留4記憶領域に格納された保留球情報を順次保留1記憶領域~保留3記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(ステップS314)。
次に、特別図柄当否判定処理を実行する(ステップS320)。特別図柄当否判定処理では、まず、特別図柄当否抽選テーブルを取得する。このとき、遊技状態が特別図柄確変状態である場合は高確率の当否抽選テーブルを取得し、遊技状態が通常状態である場合は低確率の当否抽選テーブルを取得する。次に、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出す。特別図柄当否抽選テーブルを参照して、特別図柄当り乱数値に基づき、特別図柄の当否判定を実行する。この当否判定結果に対応した値(大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)をメイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグとして格納する。
次に、図柄判定処理を実行する(ステップS330)。図柄判定処理では、当否判定の結果に応じて、特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号(変動付加図柄情報)を決定する。今回決定した特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号をメイン情報記憶手段180の図柄格納領域に格納する。なお、キャラクタ演出番号は、決定された図柄群の種類(図柄群A~Gの7パターン)と、特別図柄及び普通図柄の確率変動機能の作動状態(特別図柄の確変オン/特別図柄の確変オフ/普通図柄の確変オン/普通図柄の確変オフの4パターン)との組み合わせに基づき、計28パターン中のいずれかが決定される。なお、当否判定の結果がはずれの場合には、キャラクタ演出番号「0」が決定される。
次に、当否判定の結果が小当りに該当するか否かを判定するとともに(ステップS341)、当否判定の結果が大当りに該当するか否かを判定する(ステップS342)。当否判定の結果が小当りである場合は、ステップS346に移行する一方、当否判定の結果がはずれである場合は、ステップS349に移行する。
一方、当否判定の結果が大当りである場合には、ステップS330で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、特別図柄の確率変動機能を作動させるか否かを判定する(ステップS343)。すなわち、図柄群の種類(大当り種別)が、特定図柄を示すものである場合、確率変動機能を付与することを決定し、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタに確率変動作動データ(ST回数)「64H」を格納する一方、図柄群の種類が通常図柄を示すものである場合、確率変動機能を付与しないことを決定し、確率変動回数カウンタに確率変動未作動データ「00H」を格納する(ステップS344)。この判定結果は、メイン情報記憶手段180の確率変動判定フラグに記憶される。
ステップS330で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、変動時間短縮機能の作動回数を決定するとともに(ステップS345)、電チューサポート機能の作動回数を決定する(ステップS346)。この判定結果(変動時間短縮機能の作動回数情報(以下「変動時間短縮回数情報」と称する)、電チューサポート機能の作動回数情報(以下「入球容易状態回数情報」と称する))は、それぞれ対応するメイン情報記憶手段180の時短回数格納領域及び入球容易状態回数格納領域に記憶される。
次に、ステップS330で決定された図柄群の種類(大当り種別、小当り種別)に基づき、特別電動役物642の作動パターンを設定する(ステップS347)。具体的には、特別電動役物642の作動パターンとして、ラウンド遊技の規定ラウンド数(本実施形態では、10ラウンド、5ラウンド、2ラウンド)、大入賞口64の最大開放時間(本実施形態では、30秒、1.8秒)などを設定する。
次に、ステップS330で決定された図柄群の種類と現在の遊技状態とに基づき、特別遊技終了後の変動パターン選択状態を設定する(ステップS348)。なお、前述の説明では、特殊変動状態に関して、大当り図柄に応じて決定するものを例示したが、小当りの場合であっても、ステップS348において、変動パターン選択状態を特殊なものに変更可能としてもよい。次に、フローに戻り、ステップS330で決定された図柄群の種類に基づき、特別遊技のデモ演出時間(当り開始デモ時間及び当り終了デモ時間)を設定する(ステップS349)。次に、前述の特別図柄当否判定処理(ステップS320)及び図柄判定処理(ステップS330)で使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域及び特別図柄判定領域をクリアする(ステップS351)。今回の変動対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステータスを「00H(待機中)」から「01H(変動開始)」に遷移する(ステップS351)。
<特別図柄制御処理>
次に、図39に示す特別図柄制御処理(ステップS85)について説明する。まず、特別電動役物642が未作動中であるか否か、すなわち、特別電動役物遊技ステータスが「00H(当り待ち状態)」であるか否かを判定する(ステップS401)。次に、特別電動役物642が未作動中である場合(ステップS401)には、第2特別図柄遊技ステータスが「00H(待機中)」でないか否かを判定する(ステップS402)。
第2特別図柄遊技ステータスが「00H(待機中)」でない場合、第2特別図柄に係る処理を実行するため、第2特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレス及びRAM記憶領域のアドレス)を設定して(ステップS403)、特別図柄制御汎用処理(ステップS410)に移行する。一方、第2特別図柄遊技ステータスが「00H(待機中)」である場合、第1特別図柄に係る処理を実行するため、第1特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレス及びRAM記憶領域のアドレス)を設定して(ステップS404)、特別図柄制御汎用処理(ステップS410)に移行する。
なお、以下に説明する特別図柄制御汎用処理では、上述のステップS403又はステップS404で設定された第1特別図柄制御テーブル又は第2特別図柄制御テーブルを使用して、今回の変動の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。この特別図柄制御汎用処理の詳細については後述する。
<特別図柄制御汎用処理>
図40に示す特別図柄制御汎用処理(ステップS410)では、特別図柄遊技ステータスの値(「01H」,「02H」,「03H」)に応じた処理に移行するための分岐処理(ステップS411~ステップS414)を実行する。まず、今回の変動の対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステータスが0でないか否かを判定する(ステップS411)。特別図柄遊技ステータスが「00H」でない場合(ステップS411)には、特別図柄遊技ステータスが「01H(変動開始)」であるか否かを判定する(ステップS412)。特別図柄遊技ステータスが「01H」である場合、特別図柄変動開始処理(ステップS420)に移行する。この特別図柄変動開始処理の詳細については後述する図41を用いて説明する。一方、ステップS412において特別図柄遊技ステータスが「01H」でない場合、特別図柄遊技ステータスが「02H(変動中)」であるか否かを判定する(ステップS413)。特別図柄遊技ステータスが「02H」である場合、特別図柄変動中処理(ステップS430)に移行する。この特別図柄変動中処理の詳細については、後述する図42を用いて説明する。ステップS413において特別図柄遊技ステータスが「02H」でない場合には、特別図柄遊技ステータスが「03H(停止図柄表示中)」であるか否かを判定する(ステップS414)。特別図柄遊技ステータスが「03H」である場合、特別図柄停止図柄表示中処理(ステップS440)に移行する。この特別図柄停止図柄表示中処理の詳細については後述する図43を用いて説明する。
<特別図柄変動開始処理>
まず、図41に示すように、当否抽選の結果や当選図柄、保留数、特別図柄の種別、及び変動パターン選択状態などに基づき、特別図柄変動パターンテーブルを取得する(ステップS421)。次に、メイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域から特別図柄変動パターン乱数値を読み出す(ステップS422)。特別図柄変動パターンテーブルを参照して、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、複数種の変動パターンの中からいずれかを選択する(ステップS423)。
次に、今回選択された変動パターンに対応する変動時間を設定する(ステップS424)。特別図柄の変動開始の設定として、図柄表示制御手段155の特別図柄遊技タイマに変動時間を格納するとともに(ステップS425)、演出制御基板200への変動開始コマンドを生成する(ステップS426)。変動開始コマンドとしては、演出表示装置70における図柄変動演出を開始させるべく、変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に記憶する。
次に、変動パターンの決定に使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域の内容をクリアする(ステップS427)。特別図柄遊技ステータスを「01H(変動開始)」から「02H(変動中)」に遷移する(ステップS428)。
<特別図柄変動中処理>
まず、図42に示すように、特別図柄の変動表示を行うため、特別図柄の表示パターン番号切替処理を実行する(ステップS431)。この表示パターン番号切替処理では、所定の切替時間毎に、特別図柄の表示パターン番号データを更新する。この表示パターン番号データは、特別図柄を変動表示又は確定表示させるべく、LED出力処理(ステップS76)において、第1特別図柄表示装置171又は第2特別図柄表示装置172に対して出力され、所定の切替時間ごとに変動表示中の特別図柄表示装置において特定の表示部が点滅したり、表示部の個別のLEDが順次点灯することによって変動中であることを示す表示を実行する。
次に、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄の変動時間が終了したか否かを判定する(ステップS432)。特別図柄の変動時間が終了した場合、第1特別図柄表示装置171又は第2特別図柄表示装置172に確定表示すべき特別図柄の停止図柄を設定する(ステップS433)。次に、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を指示するための変動停止コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS434)。
次に、特別図柄遊技タイマに確定表示時間として500msに対応したデータである「125」を格納する(ステップS435)。なお、「確定表示時間」とは、特別図柄の変動停止の際に、停止図柄を確定的に停止表示させる時間である。特別図柄遊技ステータスを「02H(変動中)」から「03H(停止図柄表示中)」に遷移する(ステップS436)。
<特別図柄停止図柄表示中処理>
まず、図43に示すように、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄(停止図柄)の確定表示時間が終了したか否かを判定する(ステップS441)。ここで、特別図柄の確定表示時間が終了した場合、特別図柄遊技ステータスを「03H(停止図柄表示中)」から「00H(待機中)」に遷移する(ステップS442)。
次に、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納された当否判定データが大当りデータ「55H」であるか否かを判定する(ステップS443)。当否判定データが大当りデータである場合、特別図柄の確率変動機能の作動停止(ステップS444)、特別図柄の変動時間短縮機能の作動停止(ステップS445)、電チューサポート機能の作動停止(ステップS446)、を順に行う。
次に、特別遊技の開始デモ設定処理として、開始デモ表示時間を設定するとともに、開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り開始デモコマンド)を生成する(ステップS447)。次に、変動パターン選択状態の実行回数(変動パターン選択状態回数カウンタ)をゼロクリアする(ステップS448)。特別電動役物遊技ステータスを「00H(当り待ち状態)」から「01H(特別遊技)」に遷移する(ステップS449)。当否判定フラグの内容をクリアするため、「00H」を設定する(ステップS450)。
一方、当否判定データが大当りデータでない場合(ステップS443)には、特別図柄の確率変動機能が作動中であるか否かを判定する(ステップS451)。図44に示すように、特別図柄の確率変動機能が作動中である場合(ステップS451)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタを1減算する(ステップS452)。次に、確率変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS453)。確率変動回数カウンタがゼロである場合、特別図柄の確率変動機能の作動を停止する(ステップS454)。一方、減算後の確率変動回数カウンタがゼロでない場合、ステップS454をスキップして、ステップS455に移行する。
次に、特別図柄の変動時間短縮機能が作動中であるか否かを判定する(ステップS455)。特別図柄の変動時間短縮機能が作動中である場合、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の時短回数カウンタを1減算する(ステップS456)。次に、時短回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS457)。時短回数カウンタがゼロである場合には、特別図柄時短状態の終了回数に到達したとして、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を停止する(ステップS458)。一方、減算後の時短回数カウンタがゼロでない場合、ステップS458をスキップして、ステップS459に移行する。
次に、電チューサポート機能が作動中であるか否かを判定する(ステップS459)。電チューサポート機能が作動中である場合、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の入球容易状態回数カウンタを1減算する(ステップS460)。次に、入球容易状態回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS461)。入球容易状態回数カウンタがゼロである場合、入球容易状態の終了回数に到達したとして、電チューサポート機能の作動を停止する(ステップS462)。一方、減算後の入球容易状態回数カウンタがゼロでない場合、ステップS462をスキップして、ステップS463に移行する。
次に、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを1減算する(ステップS463)。変動パターン選択状態を更新する(ステップS464)。具体的には、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを参照し、現在の変動パターン選択状態の実行回数があらかじめ設定された終了回数に達したか否かを判定し、終了回数に達している場合には、次に規定された変動パターン選択状態に切り替える。他方、終了回数に達していない場合には、現在の変動パターン選択状態を維持する。
次に、前述したステップS451~S464にて更新された現在の遊技状態情報及び変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS465)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、演出モードの設定及び更新を実行する。
次に、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されているか否かを判定する(ステップS466)。小当りデータが格納されている場合、小当り遊技の開始デモ設定処理として、開始デモ表示時間を設定するとともに、開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(小当り開始デモコマンド)を生成する(ステップS467)。次に、特別電動役物遊技ステータスを「00H(当り待ち状態)」から「02H(小当り遊技)」に遷移する(ステップS468)。当否判定フラグの内容をクリアするため「00H」を設定する(ステップS469)。
一方、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されていない場合、すなわち、特別図柄判定フラグにはずれデータ「00H」が格納されている場合、ステップS467~S469の実行を省略する。なお、特別図柄判定フラグがはずれデータである場合に、当該フラグの内容をクリアする処理をしなかったのは、もともとはずれデータとして「00H」が格納されているからである。
<特別電動役物制御処理>
まず、図46に示すように、特別電動役物遊技ステータスが「01H(特別遊技:大当り)」であるか否かを判定する(ステップS501)。特別電動役物遊技ステータスが「01H」である場合、以降の処理において特別遊技処理を実行する。この特別遊技処理において、まず、特別電動役物642が作動中であるか否かを判定する(ステップS502)。特別電動役物642が作動していない場合、特別電動役物642の作動開始時間であるか否かを判定する(ステップS503)。特別電動役物642の作動開始時間とは、各ラウンド遊技おいて特別電動役物642の作動を開始するタイミングである。
特別電動役物642の作動開始時間である場合、ラウンド演出を開始させるべく演出制御コマンド(ラウンド演出指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS504)。なお、演出制御基板200側では、このラウンド演出指定コマンドの情報(現在のラウンド数などの情報)に基づき、特別遊技中における各ラウンド遊技に対応したラウンド演出を実行する。特別電動役物642の作動を開始して(ステップS505)、特別電動役物642の作動中の処理として、ステップS506~ステップS510の処理を実行する。
特別電動役物642の作動中の処理として、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入球したか否かを判定するとともに(ステップS506)、特別電動役物642の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(ステップS507)。このとき、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入球した場合又は特別電動役物642の作動時間が経過した場合には、特別電動役物642の作動を停止させる(ステップS508)。特別電動役物642の連続作動回数があらかじめ定められた規定ラウンド数に達したか否かを判定する(ステップS509)。連続作動回数が規定ラウンド数に達していない場合、特別電動役物642の連続作動回数を1加算する(ステップS510)。
一方、特別電動役物642の連続作動回数が規定ラウンド数に達している場合、図47に示すステップS511に移行して、特別遊技の当り終了デモ設定処理として、終了デモ表示時間を設定するとともに、終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り終了デモコマンド)を生成する(ステップS511)。
次に、確率変動回数カウンタに上記ステップS344で設定した確率変動回数情報を格納する(ステップS512)。時短回数カウンタに、上記ステップS345で設定した変動時間短縮回数情報を格納する(ステップS513)。入球容易状態回数カウンタに、上記ステップS346で設定した入球容易状態回数情報を格納する(ステップS514)。
次に、上記ステップS343で設定された確率変動判定フラグの内容を参照して、確率変動回数カウンタに記憶された確率変動回数情報が確率変動機能データ(「64H」)であるか否かを判定する(ステップS515)。確率変動回数情報が確率変動機能データである場合、特別図柄の確率変動機能の作動を開始する(ステップS516)。他方、確率変動回数情報が確率変動機能データでない場合(ステップS515がNOの場合)には、ステップS516の実行を省略する。
次に、時短回数カウンタに記憶された変動時間短縮回数情報が変動時間短縮機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(ステップS517)。変動時間短縮機能作動データである場合、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を開始する(ステップS518)。一方、変動時間短縮機能作動データでない場合には、ステップS518の実行を省略する。
次に、入球容易状態回数カウンタに記憶された入球容易状態回数情報が電チューサポート機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(ステップS519)。電チューサポート機能作動データである場合、電チューサポート機能の作動を開始させる(ステップS520~S522)。すなわち、普通図柄の確率変動機能の作動開始(ステップS520)、普通図柄の変動時間短縮機能の作動開始(ステップS521)、普通電動役物622の開放延長機能の作動開始(ステップS522)、を順に実行する。一方、電チューサポート機能作動データでない場合には、ステップS520~S522の実行を省略する。
次に、上記ステップS347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(ステップS523)。次に、前述のステップS512~S523にて設定された特別遊技後の遊技状態情報及び変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS524)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、特別遊技後の演出モードを設定する。特別電動役物遊技ステータスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(ステップS525)。
他方、特別電動役物遊技ステータスが「01H」でない場合(ステップS501)には、ステップS530に移行して、特別電動役物遊技ステータスが「02H(特別遊技:小当り遊技)」であるか否かを判定する(ステップS530)。特別電動役物遊技ステータスが「02H」である場合、以降の処理で小当り遊技処理を実行する。
小当り遊技処理において、まず、特別電動役物642が作動中であるか否かを判定する(ステップS531)。特別電動役物642が作動していない場合、特別電動役物642の作動を開始する(ステップS532)。一方、特別電動役物642が作動中である場合、ステップS532の実行を省略する。
次に、特別電動役物642の作動中の処理として、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入球したか否かを判定するとともに(ステップS533)、特別電動役物642の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(ステップS534)。このとき、大入賞口64に遊技球が最大入賞数だけ入球した場合又は特別電動役物642の作動時間が経過した場合には、特別電動役物642の作動を停止する(ステップS535)。
次に、小当り遊技の終了デモ設定処理として、終了デモ表示時間を設定するとともに、終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(小当り終了デモコマンド)を生成する(ステップS536)。次に、上記ステップS347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(ステップS537)。次に、このステップS537にて設定された特別遊技後の変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(ステップS538)。この遊技状態指定コマンドは、演出制御基板200側で、例えば、演出モードの移行契機の判定、及び、移行先の演出モードの特定に用いられる。特別電動役物遊技ステータスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移させる(ステップS539)。
<演出制御基板側の処理>
次に、図49~図57を参照しながら、演出制御基板200側の処理の手順について説明する。なお、以下では、主として演出制御プログラムが主体であるが、適宜主体を省略して記載する。演出制御基板200側の処理は、電源投入後など演出制御CPU201がリセットされると実行されるリセット開始処理(演出制御側メイン処理を含む)と、一定周期毎に起動される演出制御側タイマ割込み処理と、主制御基板100からのストローブ信号を受け取ったことを契機として実行される演出制御コマンドの受信割込み処理と、変動演出パターンのタイムスケジュールに規定された所定の発生時期の到来を契機として起動されるランプ演出割込み処理と、一定周期毎に起動される画像制御コマンドの送信割込み処理とを含んでいる。
各割込み処理(例外処理)には、複数の割込み処理が同時に発生した際における優先度を示す優先レベルが設定されている。本実施形態では、「電源リセットによるリセット開始処理(図49):最優先」、「各種異常時によるリセット開始処理(図49):最優先」→「演出制御コマンドの受信割込み処理(図57):レベル7」→「WDT(暴走検知時)によるリセット開始処理(図49):レベル3」→「画像制御コマンドの送信割込み処理(図50):レベル2」→「演出制御側タイマ割込み処理(図56):レベル1」などの順に、優先レベルの順位付けがされている。なお、「各種異常時によるリセット開始処理」は、例えば、演出制御CPU201が不正な命令を実行したとき、演出制御CPU201が不正な領域又は不正な方法にてアクセスしようとしたとき、DMA(Direct Memory Access)転送中のエラーが発生したときなどに起動する。本実施形態では、上記の複数種の割込み処理を例示しているが、実際にはその他の割込み処理も存在する。
演出制御側メイン処理では、基本的に、全割込み禁止又は演出制御コマンド受信割込み以外の割込み禁止のいずれかの状態に設定したうえで処理が進められる。その上で、演出制御側メイン処理が割込み許可状態となった場合に、当該メイン処理を中断させて各割込み処理が実行される。各割込み処理では、当該割込み処理の実行中に他の割込み処理の要求があった(多重割込みが発生した)ときは、実行中の割込み処理よりも優先レベルの高い割込み処理であれば、原則的に、当該割込み要求が許可される一方、実行中の割込み処理よりも優先レベルの低い又は優先レベルの同じ割込み処理である場合には当該割込み要求が禁止される。すなわち、各割込み処理は、優先レベルの同じ又は優先レベルの低い他の割込みを禁止した状態で処理が進められる。各割込み処理から演出制御側メイン処理へは、全割込み許可の状態で戻ってくる。なお、このような割込み要因の優先順位(優先レベル)は、前述した割込みコントローラのレジスタ設定によって規定される。
<リセット開始処理>
図49は、演出制御基板200のリセット開始処理の一例を示すフローチャートである。このリセット開始処理では、電源投入時のリセット、各種異常時を起因としたリセット、WDT(暴走検知時)を起因としたリセットのいずれかにより起動し、演出制御CPU201のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、ステップS801以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定する(ステップS801)。各種初期設定が完了するまで全ての割込み処理を禁止する(ステップS802)。
次に、ハードウェアに関する基本的な設定として、演出制御CPU201内に設けられている内蔵レジスタに初期値を設定するとともに、I/Oポート回路204を初期化する(ステップS803)。さらに、演出制御RAM203内のメモリ領域を初期化する(ステップS804)。ここでは、初期値付きの変数には初期値を設定し、初期値なしの変数には0クリアによる初期化を行う。演出制御CPU201が演出制御ROM202に記憶された制御プログラムを演出制御RAM203に適宜展開する。
次に、演出制御コマンドの受信割込み処理以外の割込みを禁止する(ステップS805)。次に、あらかじめ各機種共通で設定された各種のエラーのうち、当該機種で有効とすべきエラーの種別を設定する処理を実行する(ステップS806)。さらに、演出ランプ10,25(枠ランプ10、盤ランプ25)を全消灯状態とするため消灯リクエストを行う(ステップS807)。演出制御CPU201の暴走を監視するためウォッチドッグタイマを起動する(ステップS808)。
次に、演出制御側メイン処理を実行する(ステップS809)。この演出制御側メイン処理の詳細について図50を用いて説明する。なお、前述のステップS809において演出制御側メイン処理へ移行すると、当該リセット開始処理へ復帰することは通常はあり得ないが、プログラムのバグなどの発生によって、万が一、このリセット開始処理へ復帰してきた場合には、消費電力が通常作動時よりも低減された小消費電力モード(スリープモード)へ遷移する。
<演出制御側メイン処理>
図50は、図49に示す演出制御側メイン処理(ステップS809)の詳細を示すフローチャートである。
まず、演出制御側メイン処理内で演出制御プログラムが演出制御RAM203で正確に展開されているか否かのチェックを開始するためのアドレス(演出制御プログラムが展開された先頭アドレス)を取得する(ステップS811)。次に、全ての割込みを許可、すなわち、各種の割込み処理の起動を許可する(ステップS812)。
次に、デバイスの初期化動作を実行する(ステップS813)。この初期化動作は、遊技機の電源投入時(リセット開始時)に1度だけ実行される動作態様のことであり、モータ、ソレノイドなどのデバイスによって可動役物の動作を制御するために必要となる位置情報を確認することを目的として実行される。なお、初期化動作の終了時には、可動役物はあらかじめ設定された初期位置(基準位置)に復帰する。
次に、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、ウォッチドッグタイマをクリアする(ステップS814)。このとき、演出制御CPU201が演出プログラムを正常に実行しているときは、あらかじめ設定されたタイムアウト時間内に、演出制御CPU201のWDTクリアレジスタに、所定のクリアワードが書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
次に、入力ポートチェック処理を実行する(ステップS815)。この入力ポートチェック処理では、後述する演出制御側タイマ割込み処理(図56参照)におけるポート入出力処理(ステップS1112)で、割込みが発生する度にI/Oポート回路204(入力ポート)の読み込みを監視し、複数回(例えば4回)監視した結果、入力ポートの状態が全て「1」の場合には信号レベルを「1(Hレベル)」に変化させ、入力ポートの状態が全て「0」の場合には信号レベルを「0(Lレベル)」に変化させ、入力ポートの状態がそれ以外の場合は信号レベルを変化させない(これにより入力信号が確定される)。
次に、エラー演出管理処理を実行する(ステップS816)。このエラー演出管理処理では、後続のコマンド解析処理(ステップS820)で設定されるエラー演出パターンに基づき、各種デバイスによるエラー演出を開始させる。さらに、エラー演出管理処理では、エラー管理タイマに初期値(エラー演出時間)を設定して、エラー演出の進行を管理する。このエラー管理タイマは、演出制御側タイマ割込み処理のエラー管理タイマ更新処理(ステップS1120)にて16ms周期で減算更新される。エラー管理タイマがタイムアウトした場合は、当該エラー演出を終了させる。
次に、演出ボタン監視制御処理を実行する(ステップS817)。この演出ボタン監視制御処理では、図柄変動中にボタン予告演出を組み込んでいる場合に、操作有効時間内における演出ボタン15の入力状態を監視して、当該ボタン予告演出に応じてあらかじめ設定された複数種の演出内容の中から、演出ボタン15の入力状態に応じた演出の内容を決定する。なお、遊技者によるボタンの入力操作自体は、後述する演出制御側タイマ割込み処理におけるポート入力処理(ステップS1112)において監視し、当該演出ボタン監視制御処理では、ボタン有効操作とみなすフラグや、演出切替のためのフラグが成立しているかどうかを判定してボタン押下に基づく演出の実行制御を行う。
次に、予告抽選管理処理を実行する(ステップS818)。この予告抽選管理処理では、後続のコマンド解析処理(ステップS820)で選択される変動演出パターンのシナリオに沿って、装飾図柄の変動過程の各段階で発生する予告演出の内容を定めた予告演出パターン(予告演出番号)を抽選で決定する。ここで決定された予告演出番号は、演出制御情報記憶手段260の予告演出番号格納領域に一時的に記憶される。この予告演出番号を画像制御基板300側へ指定するための画像制御コマンドを生成して、これを演出制御情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する。このとき、予告演出パターンとして、役物予告演出パターン(役物予告演出番号)が選択された場合には、役物リクエストが発生し、後続のデバイス管理処理(ステップS819)にて、可動役物の駆動パターンが特定される。なお、本実施形態では、装飾図柄の一変動内で発生する複数種の予告演出(予告演出パターン)の全てを、1回のメインループ処理内で抽選するのではなく、当該メインループ処理効率を向上させるため、予告演出の発生時期(例えば、変動開始段階、リーチ発生段階、変動停止段階、演出ボタン15の有効操作時)毎に分けて、複数回のメインループ処理に跨って抽選する構成となっている。その際、装飾図柄の変動開始段階で発生する予告演出については、装飾図柄の変動開始と同期をとる(画像制御コマンドを早急に送信する)必要があるので、前述したメインループ処理内において抽選を実行する。
次に、デバイス管理処理を実行する(ステップS819)。このデバイス管理処理では、後述のコマンド解析処理(ステップS820)にて各種デバイスの動作要求(ランプリクエスト、役物リクエスト)があった場合、演出制御ROM202に記憶された複数種のパターンデータ(ランプパターン、駆動パターン)の中から、演出番号(ランプ演出番号、役物予告演出番号)に対応したパターンデータを特定して、対象デバイスの制御を開始する。演出ランプ10,25のランプパターンデータには、1フレーム時間(画像フレームを1回更新するのに要する時間:16ms)毎に対応付けられたランプデータがスケジュールデータとして格納されている。なお、本実施形態において、1フレーム時間は、演出表示装置70において毎秒約60フレーム(=約60fps)で描画などする場合の1フレームの描画処理に要する時間と対応するものになっている。同様に、可動役物の駆動パターンデータには、割込み周期(1ms)毎に対応付けられた駆動データがスケジュールデータとして格納されている。これにより、後述する演出制御側タイマ割込み処理にて、各制御データ(ランプデータ、駆動データなど)が対象デバイスに対して一定周期毎に出力されており、対象デバイスの動作が開始されることになる。一方、後述の演出制御側タイマ割込み処理において、一連の制御データ(ランプデータ、駆動データ)の出力が全て完了した場合は、演出ランプ10,25を消灯させ、又は、可動役物の動作を停止させ、対象デバイスの制御を終了する。
次に、コマンド解析処理(ステップS820)を実行する。このコマンド解析処理では、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されているか否かを監視し、演出制御コマンドが格納されている場合にはこの演出制御コマンドを読み出してこの演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。このコマンド解析処理の詳細については、後述する図51を用いて説明する。
今回の周期の演出メイン処理のループ処理中において、演出制御コマンドに関して解析(以下「コマンド解析」と称する)を実行したか否かを判定する(ステップS821)。コマンド解析を実行している場合、ステップS814に戻り、ステップS814~ステップS821を繰り返し実行する。一方、コマンド解析を実行しなかった場合、演出抽選乱数更新処理を実行する(ステップS822)。この演出抽選乱数更新処理では、先読み予告抽選乱数、装飾図柄乱数、変動演出パターン乱数、予告演出パターン乱数などの演出抽選乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値に戻す。
<コマンド解析処理>
図51は、図50に示すコマンド解析処理(ステップS820)の詳細を示すフローチャートである。このコマンド解析処理では、主制御基板100において出力ポートに保持された演出制御コマンドが以下に示すように演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に取り込まれているか否かを監視し、演出制御コマンドが取り込まれて格納されている場合、この演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。
まず、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に遊技状態指定コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS831)。遊技状態指定コマンドが格納されている場合、演出状態移行処理(ステップS832)へ移行する。この演出状態移行処理では、遊技状態指定コマンドに含まれる変動パターン選択状態情報に基づき、演出モードを遷移する処理を実行する。この演出状態移行処理の詳細については後述する図52を用いて説明する。
次に、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に保留関連コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS833)。ここで、保留関連コマンドには、図柄記憶数コマンド、事前判定コマンドが含まれる。この保留関連コマンドが格納されている場合、保留情報管理処理(ステップS834)へ移行する。この保留情報管理処理では、演出制御情報記憶手段260から図柄記憶数コマンド又は事前判定コマンドを読み出して、事前判定結果の情報に基づき先読み判定を実行するとともに、演出表示装置70の保留表示部(図示せず)に表示される保留画像の表示個数及び表示態様(表示色など)を更新するための処理を実行する。
次に、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に図柄変動関連コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS835)。ここで、図柄変動関連コマンドには、変動開始コマンド、変動停止コマンドが含まれる。図柄変動関連コマンドが格納されている場合、変動演出内容決定処理(ステップS836)へ移行する。この変動演出内容決定処理では、受信した図柄変動関連コマンドが変動開始コマンドである場合には図柄変動演出を開始させるための処理を実行し、受信した図柄変動関連コマンドが変動停止コマンドである場合には実行中の図柄変動演出を終了させるための処理を実行する。この変動演出内容決定処理の詳細については後述する図53を用いて説明する。
次に、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に大当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS837)。ここで、大当り演出関連コマンドには、大当り開始デモ演出コマンド、ラウンド演出指定コマンド、大当り終了デモ演出コマンドを含む。大当り演出関連コマンドが格納されている場合、大当り演出内容決定処理(ステップS838)へ移行する。この大当り演出内容決定処理では、開始デモ演出、ラウンド演出、終了デモ演出を実行するための処理を実行する。この大当り演出内容決定処理の詳細については後述する図54及び図55を用いて説明する。
次に、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に小当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS839)。ここで、小当り演出関連コマンドには、小当り開始デモ演出コマンド、小当り終了デモ演出コマンドを含む。小当り演出関連コマンドが格納されている場合、小当り演出内容決定処理(ステップS840)へ移行する。この小当り演出内容決定処理では、小当り開始デモ演出、小当り終了デモ演出を実行するための処理を実行する。
次に、演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域にエラー演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS841)。このエラー演出指定コマンドが格納されている場合、エラー演出内容決定処理(ステップS842)へ移行する。このエラー演出内容決定処理では、演出制御情報記憶手段260からエラー演出指定コマンドを読み出して、演出表示装置70の画像表示や演出ランプ10,25の発光態様などによってエラー状態を報知するためのエラー演出パターンを決定する。
なお、ステップS831,S833,S835,S837,S839,S841において演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されていない場合は、コマンド解析処理を終了する。なお、演出制御側メイン処理のループ処理(ステップS814~ステップS822)は、画像制御CPU301の画像表示周期(1フレーム=16ms)と同期するため、ステップS821のコマンド解析処理や、ステップS822の演出抽選乱数更新処理を繰り返し実行し、16msを超える場合には、処理をステップS814へ復帰させる。
<演出状態移行処理>
図52は、図51に示す演出状態移行処理(ステップS832)の詳細を示すフローチャートである。
まず、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる変動パターン選択状態に関する情報を取得する(ステップS901)。次に、上記ステップS901で取得した変動パターン選択状態に関する情報に基づき、演出モードの移行契機が到来したか否かを判定する(ステップS902)。演出モードの移行契機が到来している場合、ステップS903以降で、所定の演出モードへの移行設定を行う。なお、演出モードの移行契機としては、原則的には特別遊技の終了後における確率変動機能や、変動時間短縮機能、電チューサポート機能の作動、及び変動パターン選択状態の移行契機と連動しており、例えば、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときなどである。なお、変動パターン選択状態の終期回数は、特別図柄の変動回数に係る回数である。
始めに、主制御基板100側で管理された変動パターン選択状態の移行先が、低確率通常変動状態αであるか否かを判定する(ステップS903)。移行先が低確率通常変動状態αである場合、演出モードの移行先として通常演出モードMαを設定する(ステップS904)。この通常演出モードMαに移行すると、演出制御情報記憶手段260の背景データ格納領域に通常背景データ番号が設定される(ステップS905)。通常演出モードMαにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「荒野」を表す通常背景画像が表示される。一方、移行先が低確率通常変動状態αではない場合(ステップS903)には、変動パターン選択状態の移行先が、高確率時短変動状態βであるか否かを判定する(ステップS906)。移行先が高確率時短変動状態βである場合、演出モードの移行先として確変演出モードMβを設定する(ステップS907)。この確変演出モードAに移行すると、演出制御情報記憶手段260の背景データ格納領域に確変背景データ番号が設定される(ステップS908)。確変演出モードMβにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70には、例えば「城塞」を表す確変背景画像が表示される。
変動パターン選択状態の移行先が、高確率時短変動状態βでない場合(ステップS906)には、変動パターン選択状態の移行先が、高確率特殊変動状態γであるか否かを判定する(ステップS909)。移行先が高確率特殊変動状態γである場合、演出モードの移行先として特殊演出モードMγを設定する(ステップS910)。次に、演出制御情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS911)。特殊連続演出フラグとは、特殊連続演出が実行される場合にオンとなるフラグである。特殊連続演出フラグがオンである場合、演出制御情報記憶手段260の背景データ格納領域に特殊背景データ番号が設定される(ステップS912)。特殊演出モードMγにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「星空」を表す特殊背景画像が表示される。一方、特殊連続演出フラグがオフである場合には、演出制御情報記憶手段260の背景データ格納領域に確変背景データ番号が設定される(ステップS913)。特殊演出モードMγにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「城塞」を表す確変背景画像(確変演出モードMβのときと実質的に同一の背景画像)が表示される。次に、当該処理で決定した演出内容(背景画像)の表示を指示するための画像制御コマンドを生成し、これを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する(ステップS921)。また、演出モードの変更としては、主制御基板100の遊技状態によるものではない、演出制御基板200側で決定する変更も存在する。例えば、主制御基板100側で通常遊技状態(低確率/低ベース)が、所定回数継続して行われた場合や、特殊な演出態様を実行するための先読み抽選に当選した場合、電源投入からの経過時間を計測するタイマ値やRTC回路が所定時刻になったことと判断して特殊演出を実行する場合などがあげられる。
<変動演出内容決定処理>
図53は、図51に示す変動演出内容決定処理(ステップS836)の詳細を示すフローチャートである。
まず、演出制御情報記憶手段260に変動開始コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS931)。変動開始コマンドが格納されている場合、この変動開始コマンド(変動パターン指定コマンド、変動付加図柄情報指定コマンド、キャラクタ演出番号指定コマンド)の内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる当否抽選の結果、図柄群、変動パターン(変動時間)、遊技状態などを示す情報を取得する(ステップS932)。なお、この取得情報は、演出制御情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納される。
次に、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS933)。この変動演出パターン選択処理では、上記ステップS932で取得した変動パターン情報と上記ステップS832の演出状態移行処理で設定された演出モードとに基づき、変動演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から変動演出パターン乱数値を取得して、複数種の変動演出パターンの中から、いずれかの変動演出パターンを抽選で決定する。変動演出パターンは、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の種類・発生時期、予告演出の種類・発生時期などが規定された演出表示過程のシナリオを構成している。ここで決定された変動演出パターン番号は、演出制御情報記憶手段260の変動演出パターン格納領域に一時的に記憶される。選択された変動演出パターン番号に対応したランプ演出番号をリクエストして、このリクエストされたランプ演出番号を演出制御情報記憶手段260のランプリクエスト記憶領域に設定する。
次に、装飾図柄停止図柄選択処理を実行する(ステップS934)。この装飾図柄停止図柄選択処理では、上記ステップS932で取得した図柄群情報と変動パターン情報に基づき、最終的に停止させる装飾図柄の停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)をそれぞれ抽選で決定する。ここで決定された装飾図柄組合せ番号は、演出制御情報記憶手段260の装飾図柄格納領域に一時的に記憶される。
次に、演出制御情報記憶手段260の先読み情報格納領域の更新として、保留2記憶領域~保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の保留記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(ステップS935)。
上記ステップS933~ステップS935で取得した演出情報に基づき、装飾図柄の変動開始に要する画像制御コマンド(変動演出開始コマンド)を生成し、この画像制御コマンドを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(ステップS939)。
一方、変動開始コマンドが格納されていない場合(ステップS931)には、演出制御情報記憶手段260に変動停止コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS940)。変動停止コマンドが格納されている場合(ステップS940)には、変動停止コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる図柄停止情報を取得する(ステップS941)。装飾図柄の変動停止に要する画像制御コマンド(変動演出停止コマンド)を生成し、この画像制御コマンドを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(ステップS942)。
<大当り演出内容決定処理>
図54及び図55は、図51に示す大当り演出内容決定処理(ステップS836)の詳細を示すフローチャートである。
まず、演出制御情報記憶手段260に開始デモコマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS1001)。開始デモコマンドが格納されている場合には、開始デモコマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる大当り種別などを示す情報を取得する(ステップS1002)。なお、この取得情報は、演出制御情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。次に、連荘回数をカウントするための連荘回数カウンタを更新する(ステップS1003)。具体的には、今回の大当りが通常状態での大当り(「初当り」と称する)である場合は連荘回数カウンタに「1」をセットし、連荘である場合は連荘回数カウンタを「1」加算する。
次に、大当り演出パターン(開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、終了デモ演出パターン)の内容を決定するための大当り演出パターン選択処理を実行する(ステップS1004)。この大当り演出パターン選択処理では、図示しない大当り演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から大当り演出パターン乱数値を取得して、複数種の大当り演出パターンの中から、いずれかの大当り演出パターンを抽選にて決定する。ここで決定された大当り演出パターン番号は、演出制御情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時的に記憶される。この大当り演出パターン番号は、例えば、開始デモパターン番号、ラウンド演出パターン番号及び終了デモパターン番号を含んでいる。
次に、保留内連荘演出判定処理を実行する(ステップS1005)。この保留内連荘演出判定処理では、大当り遊技が実行される際に存在する保留内に、大当り終了後の遊技状態(特に確変遊技状態)で大当りとなる保留が存在する場合に、保留内連荘演出の実行可否を判定するとともに、保留内連荘演出を実行することを決定した場合には特殊連続演出フラグをオンとし、連荘演出パターンを選択する。
次に、大当り演出差し替え処理を実行する(ステップS1006)。この大当り演出差し替え処理では、保留内連荘演出(特殊連続演出)が実行される場合に、通常の開始デモ演出パターン及び通常の終了デモ演出パターンを特殊開始デモ演出パターン及び特殊終了デモ演出パターンに差し替える。なお、本実施形態では、保留内連荘演出における先読み判定の対象となるのは、先行の作動保留球が大当りとなった場合にその特別遊技の開始時点(当該変動終了時)にて存在する後続の作動保留球である。そのため、特別遊技中に生じた作動保留球が特定保留である場合でも、保留内連荘演出判定処理(ステップS1005)と差し替え処理(ステップS1006)は実行されることはないが、当該特別遊技中に特定保留が生じた場合に、当該特別遊技中においても保留内連荘演出判定処理と差し替え処理とを実行し、特別遊技の開始時に設定した大当り演出データを差し替えるように構成してもよい。
上記ステップS1004,S1006で演出制御情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時的に記憶した開始デモ演出パターン番号を演出制御情報記憶手段260の開始デモ演出格納領域に転送して、開始デモ演出の開始を設定する(ステップS1007)。
次に、演出制御情報記憶手段260にラウンド演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS1011)。ラウンド演出指定コマンドが格納されている場合(ステップS1007)には、ラウンド演出指定コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれるラウンド数や、大入賞口64への入賞数を示す情報を取得する(ステップS1012)。なお、この取得情報は、演出制御情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。次に、上記ステップS1012で取得した情報に基づき、演出制御情報記憶手段260のラウンド数カウンタを更新する(ステップS1013)とともに、演出制御情報記憶手段260の大入賞数カウンタを更新する(ステップS1014)。なお、本実施形態では、大入賞口64に遊技球が入球する毎に「14」個の賞球が払い出されるため、大入賞口64への入賞数に「14」を乗算することで、獲得賞球数が算出される。
次に、演出制御情報記憶手段260の擬似カウントフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS1015)。擬似カウントフラグとは、先の特別遊技におけるラウンド数及び獲得賞球数を、後の特別遊技におけるラウンド数及び獲得賞球数に上乗せして報知する擬似カウント演出を実行する場合にオンとなるフラグである。擬似カウントフラグがオンである場合、すなわち、後の大当りにおけるラウンド演出(擬似カウント演出)を実行予定である場合には、ラウンド数擬似加算処理を実行する(ステップS1016)。このラウンド数擬似加算処理では、ラウンド数カウンタに記憶されたラウンド遊技の実行回数(ラウンド回数:1R~10R)に、先の特別遊技で実行されたラウンド遊技の実行回数(ラウンド回数:10R)を加算する。これにより、特殊連続演出において、後の特別遊技における1ラウンド目のラウンド遊技が第11ラウンド目のラウンド遊技として報知される。
次に、獲得賞球数擬似加算処理を実行する(ステップS1017)。この獲得賞球数擬似加算処理では、大入賞数カウンタに格納された入賞数に、先の特別遊技での大入賞口への入賞数を加算する。これにより、特殊連続演出において、後の特別遊技において獲得した賞球数を、先の特別遊技と後の特別遊技で獲得した合計の賞球数として報知される。
上記ステップS1004,S1006において演出制御情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時的に記憶したラウンド演出パターン番号を、ラウンド数カウンタ及び大入賞数カウンタの数値とともに、演出制御情報記憶手段260のラウンド演出格納領域に転送して、ラウンド演出の開始を設定する(ステップS1018)。
次に、演出制御情報記憶手段260に終了デモコマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS1021)。終了デモコマンドが格納されている場合、終了デモコマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる情報を取得する(ステップS1022)。なお、この取得情報は、演出制御情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。次に、演出制御情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS1023)、保留内連荘演出を実行するか否かを判断する。特殊連続演出フラグがオンである場合には、ラウンド数カウンタの値(ラウンド数)及び大入賞数カウンタの値(大入賞数)を演出制御情報記憶手段260の先の大当り記憶領域に一時的に記憶する(ステップS1024)。これは、今回の大当りが特殊連続演出における先の大当りに該当する場合には、先の大当りでの最終的なラウンド数及び大入賞数は、後の大当り演出における擬似加算処理(ステップS1016,S1017)にて使用される予定であるため、先の特別遊技の記録情報として記憶するためである。そのため、上記ステップS1016,S1017での擬似加算処理では、この先の大当り記憶領域に保存された数値(ラウンド数及び大入賞数)が上乗せされることになる。次に、演出制御情報記憶手段260のラウンド数カウンタ及び大入賞数カウンタをクリアする(ステップS1025,S1026)。
次に、演出制御情報記憶手段260の擬似カウントフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS1027)。擬似カウントフラグがオンである場合、擬似カウントフラグをオフにする(ステップS1028)。次に、演出制御情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS1035)。保留内連荘演出フラグがオンである場合、演出制御情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオフにする(ステップS1036)。
次に、上記ステップS1004,S1006において演出制御情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時的に記憶した終了デモ演出パターン番号を演出制御情報記憶手段260の終了デモ演出格納領域に転送して、終了デモ演出の開始を設定する(ステップS1037)。上記ステップS1005,S1007,S1018,S1037において取得した演出情報に基づき、大当り演出に要する画像制御コマンドを生成し、この画像制御コマンドを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(ステップS1038)。
<演出制御側タイマ割込み処理>
図56は、演出制御側タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、一定時間毎のクロックパルスにより起動されており、上述した演出制御側メイン処理に割り込むように実行される。
タイマ割込みが発生すると、演出制御CPU201内のレジスタの内容を演出制御RAM203のスタック領域に退避させた後、ステップS1111以降の処理を順次実行する。このタイマ割込み処理内では、主制御基板100からの演出制御コマンド受信割込み、ウォッチドッグタイマ割込みなど、優先レベル2以上の割込みを許可する(ステップS1111)。
次に、ポート入出力処理を実行する(ステップS1112)。このポート入出力処理では、I/Oポート回路204を用いて入力データの入力処理及び出力データの出力処理を実行する。入力処理では、I/Oポート回路204に入力されている各種信号を読み取り、これを入力情報として記憶する。一方、出力処理では、演出制御情報記憶手段260に一時的に記憶されている各種制御信号(モータ制御信号)を読み出して、I/Oポート回路204から出力する。
次に、デバイス制御データ出力処理を実行する(ステップS1113)。このデバイス制御データ出力処理では、前述したデバイス管理処理(ステップS819)で特定した駆動パターンデータから所定時間分の駆動データを読み出して演出制御情報記憶手段260の駆動データ記憶領域に設定する。この処理で設定される駆動データは、割込み周期に対応した1ms間の制御を示すデータである。この処理で駆動データが設定されると、次回のタイマ割込み処理にて、当該駆動データがI/Oポート回路204からモータドライバ92へ出力される。従って、このデバイス制御データ出力処理では、駆動パターンデータに従って駆動データが割込み周期(1ms)毎に切り替えられることとなる。
次に、演出用タイマ更新処理を実行する(ステップS1114)。この演出用タイマ更新処理では、演出動作制御に用いる各種の演出用タイマの値を割込み周期(例えば1ms)ずつ減算更新する。演出用タイマには、装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ、及び、予告演出の発生タイミングを管理するためのタイマなどが含まれる。この演出用タイマによって、変動演出パターンにおけるタイムスケジュールが管理されており、その時間軸上で可動役物の駆動タイミングや演出ランプ10,25の点灯タイミングなどの時間管理がされている。なお、演出用タイマは、この演出制御用タイマ割込み処理内のデバイス制御データ出力処理(ステップS1113)やランプデータ更新処理(ステップS1118)などにおいても利用される。
次に、ボタン制御タイマ更新処理を実行する(ステップS1115)。演出ボタン15の操作有効時間を管理するための有効時間管理タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)減算更新する。なお、操作有効時間とは、演出ボタン15の操作入力が有効となる時間である。そして、上記ステップS1114,S1115において更新したタイマの値に応じて取得した演出情報がある場合は、対象の演出に要する画像制御コマンドを生成し、この画像制御コマンドを演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(ステップS1116)。
次に、タスク制御カウンタ更新処理を実行する(ステップS1117)。このタスク制御カウンタ更新処理では、タイマ割込み毎にタスクカウンタの値(「0」~「15」)を更新する。具体的には、タスクカウンタの値が「0」~「14」であれば1加算し、タスクカウンタの値が「15」である場合には「0」に戻す。すなわち、このタスクカウンタは16msの循環周期を取り得る。今回更新されたタスクカウンタの値に対応して各種のタスク(タスク処理)が割り当てられており、当該タスクカウンタの値に応じて、ランプ制御タスク(ステップS1118のランプデータ更新処理)、暴走監視タスク(ステップS1119の画像CPU暴走監視処理)、エラー管理タスク(ステップS1120のエラー管理タイマ更新処理)などの各処理を実行する。本実施形態では、タスクカウンタの値(「0」~「15」)のうち、ある1つの値がランプ制御タスクに割り当てられ、他の2つの値(互いに8ms間隔となる値)が暴走監視用タスクに割り当てられ、他の1つの値がエラー管理タスクに割り当てられている(その他のタスクの説明は省略する)。なお、前述のように、タスクカウンタの循環周期を16msに設定しているのは、演出ランプ10,25の切り換え制御の最小単位16msと一致させるためである。この演出ランプ10,25の切り換え制御の最小単位は画像フレームの1フレーム時間と対応し、画像演出とランプ演出との同期を実現している。
次に、ランプデータ更新処理を実行する(ステップS1118)。このランプデータ更新処理では、前述したデバイス管理処理(ステップS819)などで特定したランプパターンデータから所定時間分のランプデータを読み出して設定する。この処理で設定されるランプデータは、演出ランプ10,25の切り換え制御の最小単位となる16ms間の点灯制御を示すデータである。ランプデータが設定されると、当該ランプデータが出力ポート(シリアルポート)からシリアル転送にてランプ接続基板91へ自動的に出力される。このランプデータの出力処理は、シリアル通信割込み処理として構成されており、シリアル通信回路の送信バッファにランプデータを順次書き込むことで実現される。シリアル通信回路は、送信バッファのランプデータを1バイト単位でシリアル変換して、シリアルクロックと同期した態様で、1ビット毎にランプ接続基板91に対して出力する。この処理では、送信バッファが空になるまで繰り返されており、これにより送信バッファに格納された全てのランプデータ(全バイト)が出力される。従って、このランプデータ更新処理では、ランプパターンに従ってランプデータが1フレーム時間(16ms)毎に切り替えられるとともに、このランプデータがランプ接続基板91に対してシリアル転送にて出力される。なお、このランプデータ更新処理は、前述したタスク制御カウンタ更新処理(ステップS1117)でタスクカウンタの値が所定値(ランプ制御タスクを示す値)となった場合に実行される処理(つまり16ms周期で実行される処理)となっている。
次に、画像CPU暴走監視処理を実行する(ステップS1119)。この画像CPU暴走監視処理では、画像制御基板300から入力されるトグル信号を監視して、当該トグル信号が800~1600ms(50~100フレーム程度)の間、連続して変化しない場合に、画像制御基板300の画像制御CPU301が暴走していると判定し、演出制御基板200から画像制御基板300に対してリセット信号を送信する。これにより、画像制御基板300側は画像制御CPU301のリセット状態の発生によって、所定のリセット処理を実行する。なお、トグル信号とは、1フレーム時間毎にHレベル/Lレベルが交互に繰り返される波形の信号のことである。なお、この画像CPU暴走監視処理は、前述したタスク制御カウンタ更新処理(ステップS1117)でタスクカウンタの値が所定値(画像監視タスクを示す値)となった場合に実行される処理となっている。
次に、エラー管理タイマ処理を実行する(ステップS1120)。このエラー管理タイマ処理では、前述したエラー演出管理処理(ステップS817)でセットされたエラー演出時間を管理するためのエラー演出タイマの値を減算更新する。なお、このエラー管理タイマ処理は、前述したタスク制御カウンタ更新処理(ステップS1117)でタスクカウンタの値が所定値(エラー管理タスクを示す値)となった場合に実行される処理となっている。全ての割込みを許可した状態にするとともに、退避していたレジスタの内容を復帰させた後、演出制御側タイマ割込み処理を終了して、割込み発生前の元の処理に戻る。
<画像制御コマンドの送信割込み処理>
図57は、画像制御コマンドの送信割込み処理の一例を示すフローチャートである。この画像制御コマンドの送信割込み処理は、あらかじめ設定された一定間隔(500μs)毎に発生する。
この画像制御コマンドの送信割込み処理では、まず、演出制御情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファをチェックする(ステップS1131)。次に、画像制御コマンドバッファにおいてリードポインタを取得し(ステップS1132)、画像制御コマンドバッファに画像制御コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップS1133)。画像制御コマンドが格納されているか否かは、例えば、リードポインタ及びライトポインタによって確認することができる。リードポインタとライトポインタとが一致している場合には、画像制御コマンドが格納されていないことになる。画像制御コマンドが格納されている場合(ステップS1133)には、リードポインタが指す領域から画像制御コマンドを読み出す(ステップS1134)。この読み出した画像制御コマンドを、出力先として指定されたシリアル通信回路(図示せず)の出力バッファにセットする(ステップS1135)。これによりシリアルポートから画像制御コマンドが画像制御基板300に対してシリアル送信される。次に、コマンドデータ(前述したステップS1135で格納したコマンドデータ)をクリアする(ステップS1136)。次に、リードポインタを1加算して更新する(ステップS1137)。当該画像コマンドの送信割込み処理を終了して、割込み前の元の処理へ復帰する。
<演出表示>
前述したように、本実施形態に係るパチンコ機1において、演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示される装飾図柄や、予告演出を含む各種演出の画像を表示する他、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留表示を行う。
パチンコ機1では、特別図柄が示す遊技結果を遊技者に分かり易く表示する図柄として、装飾図柄が用意されている。装飾図柄は、主制御基板100の特別図柄制御による特別図柄の変動表示中に、演出制御基板200の装飾図柄制御によって、演出表示装置70(画像表示領域700)に変動表示される。装飾図柄には、少なくとも特別図柄の停止時に演出表示装置70に主要な図柄として表示される通常装飾図柄(メイン装飾図柄)の他に、少なくとも通常装飾図柄が遊技者から視認困難なときに通常装飾図柄よりも簡略化された表示形態によって表示される簡易装飾図柄(サブ装飾図柄)が含まれる。本説明では一例として、メイン装飾図柄は、左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄から構成されるとし、変動表示後に原則として1個ずつ順に停止され、3つの図柄の変動停止時の表示態様によって遊技結果を示す。例えば、3つの図柄が同一図柄で変動停止した場合に、遊技結果が大当りであることを示す。一方、サブ装飾図柄もまた、3つの図柄で構成され、3つの図柄の変動停止時の表示態様によって遊技結果を示すが、変動表示後に3つの図柄が同時に停止される点でメイン装飾図柄とは異なる。サブ装飾図柄の停止図柄の組合せとしては、メイン装飾図柄の停止図柄の組合せと同じ組合せが表示される。
なお、演出制御基板200は、演出表示装置70(画像表示領域700)における装飾図柄の表示に関して、所定の演出(例えば、リーチ状態成立前に発生し得る所定の予告演出や、リーチ状態成立後に発生し得る所定のリーチ演出等)の実行中には、少なくとも一部の期間においてメイン装飾図柄を小さく表示する(または代替図柄を表示する)よう構成してもよいし、メイン装飾図柄を非表示としてもよい(代替図柄も表示しないとしてもよい)が、そのような状況においても、サブ装飾図柄は常に変動表示される。
図58は、演出表示装置における装飾図柄等の表示を説明するための図である。図58には、演出表示装置70の画像表示領域700における装飾図柄や変動保留アイコンの具体的な表示領域が示されている。
図58の場合、演出表示装置70の画像表示領域700の中央付近に、メイン装飾図柄710の変動表示領域となる3列の表示領域が設けられており、左から順に、左図柄711、中図柄712、及び右図柄713が表示される。なお、以後の説明では、メイン装飾図柄710を装飾図柄710と略称することがある。図58の中図柄712のように、図柄が矢印で表記されている場合は、対象図柄が変動中であることを意味する。
また、図58によれば、画像表示領域700の右上隅には、メイン装飾図柄710の表示領域よりも小さく、サブ装飾図柄720の表示領域が設けられている。サブ装飾図柄は、特別図柄が変動している最中は変動表示を行い、特別図柄が停止している最中は停止表示を行うものであり、メイン装飾図柄710と同じく、3つの図柄が変動表示及び停止表示するものである。このサブ装飾図柄720を設けることにより、メイン装飾図柄710を小さくしたい、または非表示にしたいような状況であっても、変動中であること(換言すれば、当否結果が確定していないこと)を報知することができる。例えば、SPリーチ演出(詳細は後述する)等において、メイン装飾図柄710の前面に演出画像が表示される場合、演出制御基板200は、メイン装飾図柄710の表示をOFFにすることができる一方、サブ装飾図柄720の表示は維持される。つまり、サブ装飾図柄720は、表示担保用の(メイン装飾図柄710の表示状態を補償するための)図柄であると言える。
なお、サブ装飾図柄720の変動表示は、特別図柄の変動開始から停止表示を行うまで、常に変動表示を継続することが好適である。すなわち、メイン装飾図柄710が途中で仮停止を行うような場合(例えば、後述する図柄擬似停止演出において「NEXT」等の文字を表示する特殊なメイン装飾図柄710を暫定停止する場合)であっても、サブ装飾図柄720は、途中で仮停止を行うことがないように構成することが好適であり、そのため、本実施形態においてサブ装飾図柄720には、「NEXT」図柄のような特殊な図柄を設けておらず、サブ装飾図柄720は確定停止しか行わない。さらに、サブ装飾図柄720は、はずれ変動である場合は大当りであるとの誤認を防止し、大当り変動である場合は事前に大当りであることを遊技者に察知されないようにするために、はずれ変動であっても大当り変動であっても、遊技者に対してはずれを示す図柄組合せを維持した状態で変動表示することが好適である。具体的には例えば、サブ装飾図柄720の図柄の種類が「1~7」である場合、サブ装飾図柄720の図柄組合せは、「123」→「234」→・・・→「567」→「671」→「712」→「123」→・・・のように変動表示する。なお、「確定停止」とは、1回の特別図柄の変動が終了して特別図柄が停止する際に装飾図柄が確定的に停止する(換言すれば、それ以上変動することがなく、それ以上装飾図柄の図柄組合せが変化することがない停止態様である)ことを指し、「仮停止」及び「暫定停止」とは、1回の特別図柄の変動中において、「確定停止」よりも前のタイミングにて、1以上の装飾図柄が微細な揺れ変動を伴って暫定的に停止することを指す。
さらに、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が確定停止している状況から変動を開始する場合、メイン装飾図柄710においては、その起点となる図柄組合せ(変動開始直後の最初の図柄組合せ)は確定停止時の図柄組合せから「1」図柄だけ進行した図柄組合せとなるが、サブ装飾図柄720においては、その起点となる図柄組合せは、確定停止時の図柄組合せに依らず、予め決められた図柄組合せとなる。具体的には例えば、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が何れも「243」の図柄組合せで確定停止している状況から、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が変動を開始する場合、メイン装飾図柄710の起点となる図柄組合せは「354」となるが、サブ装飾図柄720の起点となる図柄組合せは「123」(既定値の一例)に固定される。また例えば、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が何れも「333」の図柄組合せで確定停止している状況から、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が変動を開始する場合、メイン装飾図柄710の起点となる図柄組合せは「444」となるが、サブ装飾図柄720の起点となる図柄組合せは、前述した例と同じく「123」(既定値の一例)に固定される。
以上、装飾図柄(メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720)について詳述したが、本実施形態における装飾図柄は、上述した以外にも以下の(1)~(9)のような特徴を有するように構成してもよく、このように構成することにより、メイン装飾図柄710とサブ装飾図柄の役割を明確に差別化することができる。
(1)遊技者が認識しやすいメイン装飾図柄710の表示領域のほうが、表示担保用のサブ装飾図柄720の表示領域よりも大きい。これは、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が確定停止している状況や、メイン装飾図柄710がリーチ状態を形成した直後(SPリーチ演出に発展していない状態でのリーチ状態であり、例えばノーマルリーチ中)で、サブ装飾図柄720が変動表示中である状況だけに限定されず、SPリーチ演出中などでメイン装飾図柄710が小図柄で表示され、サブ装飾図柄720が変動表示中である状況であっても同様に構成されることが好ましい。
(2)メイン装飾図柄710の表示位置は、第1演出モード(例えば、通常モード、もしくは通常モードにおけるステージA)であるか第2演出モード(例えば、ラッシュモード、もしくは通常モードにおけるステージB)であるかに応じて、異なる表示位置とすることで、演出モードに応じてメイン装飾図柄710による演出の多様性を実現することができる。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせればよいため、第1演出モードであるか第2演出モードであるかに依らず、同一の表示位置とすることで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。なお、ここでの「演出モード」は、実行され得る演出の組合せが異なるように予め複数種類が用意されたものであり、所定の操作によって遊技者が選択可能としてもよいし、それ以外にも、所定条件で自動的に切り替わる(遷移する)ように構成されてもよい。パチンコ機1に複数種類の演出モードが用意されている場合、演出モードごとにいずれの種類の演出が実行され得るかが定められている。また、所定の遊技演出については、演出モードに応じて異なる演出内容で現出されてもよい。
(3)メイン装飾図柄710の表示態様は、第1演出モード(例えば、通常モード、もしくは通常モードにおけるステージA)であるか第2演出モード(例えば、ラッシュモード、もしくは通常モードにおけるステージB)であるかに応じて、異なる表示態様とすることで、演出モードに応じてメイン装飾図柄710による演出の耐用性を実現することができる。例えば、第1演出モードでは数字の図柄のみでメイン装飾図柄710が構成され(「1」、「2」、・・・「7」といったメイン装飾図柄710)、第2演出モードでは数字の図柄と味方キャラクタの図柄とを組合せてメイン装飾図柄710が構成される(「1」+「キャラクタa」、「2」+「キャラクタb」、・・・、「7」+「キャラクタg」といったメイン装飾図柄710)。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせればよいため、第1演出モードであるか第2演出モードであるかに依らず、同一の表示態様のみ(例えば、数字の図柄のみ)で構成されるようにすることで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。
(4)メイン装飾図柄710の表示領域は、変動状況(例えば、ノーマルリーチ中であるか否か、SPリーチ演出中であるか否か、など)に応じて可変する(移動する、小図柄になる)ことで、メイン装飾図柄710の演出に多様性を持たせることができる。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせればよいため、変動状況に応じて表示領域は可変しない(移動しない、小図柄にならない)ようにすることで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。
(5)メイン装飾図柄710は、変動状況(例えば、変動開始時点か、変動途中か、変動終了間際か、など)に応じて、変動速度が低速、中速、高速、超高速などに可変とすることで、メイン装飾図柄710の演出に多様性を持たせることができる。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせればよいため、変動状況に応じて変動速度が可変しない、もしくは可変とする段階を少なくする(例えば、低速と高速のみにする)ことで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。
(6)メイン装飾図柄710は、確定停止(特別図柄が停止するタイミングでの停止)するよりも前に仮停止(特別図柄の変動途中における仮停止(暫定停止)であり、微小な揺れ変動を伴いながらの暫定的な停止)を行い、その際には、数字以外のメイン装飾図柄710の特定図柄(例えば、SPリーチ演出への発展を予告する「スーパー」という文字が描かれたメイン装飾図柄710)を仮停止させることで、メイン装飾図柄710の演出とその他の演出との間に関連性を持たせることができる。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせればよいため、特定図柄を仮停止しないだけでなく、仮停止自体を行わないようにすることで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。
(7)メイン装飾図柄710は、その他の予告演出(例えば、ステップアップ演出や、先読み演出によるアイコン変化演出など)の表示領域と重複する、つまり重畳表示がなされてもよい。パチンコ機1では、演出表示装置70の画像表示領域700をできるだけ用いて迫力ある演出を行うため、上記のような重畳表示を許容するが、サブ装飾図柄720については、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割を果たすために、サブ装飾図柄720の表示領域は上記その他の予告演出の表示領域とは重複しない(重畳表示しない)よう設計することが望ましい。但し、重複が避け難い特殊な予告演出(例えば、画像表示領域700全体に表示される群予告演出、背景予告演出であり演出ステージの変化を示唆又は報知するステージ変化演出など)との関係性については、サブ装飾図柄720の表示優先度を、上記特殊な予告演出の表示優先度よりも高く設定する(すなわち、サブ装飾図柄720が上記特殊な予告演出よりも前面に表示されるよう設定する)ことが好適である。また、右打ち報知画像(高ベース状態中に表示される画像であり、遊技者に対して第2始動口62(本実施形態においては、第2始動口62が右側の遊技領域に配置されている)が配置されている右側の遊技領域を狙って遊技球を発射するように促す演出画像)についても、遊技者から必ず視認できるようにすることが望ましいため、サブ装飾図柄720の表示領域と右打ち報知画像の表示領域とは重複しない(重畳表示しない)ように設計することが望ましい。但し、メイン装飾図柄710の表示領域が移動したり拡大されたりした場合など、サブ装飾図柄720の表示領域と右打ち報知画像の表示領域とが重複する(重畳表示する)ようにしてもよく、その場合は、メイン装飾図柄710の表示優先度を、右打ち報知画像の表示優先度よりも低く設定する(すなわち、メイン装飾図柄710が右打ち報知画像よりも後面に表示されるよう設定する)ことが好適である。
(8)特別遊技中においては、メイン装飾図柄710は3つの図柄による組合せ表示ではなく、1つの図柄のみの表示としてもよい。例えば、メイン装飾図柄710が「777」の図柄組合せで確定停止した上で特別遊技が実行された場合には、特別遊技中に「7」が表示され、メイン装飾図柄710が「222」の図柄組合せで確定停止した上で特別遊技が実行された場合には、特別遊技中に「2」が表示される。これにより、どのメイン装飾図柄710で大当りしたかを特別遊技中に認識することができる。また、変形例として、有利度が高い大当りに対応したメイン装飾図柄710の図柄組合せ(例えば、5R以上の大当りまたは10Rの大当りであることを示す「333」、「555」、「777」など)が確定停止した場合にのみ、特別遊技中に1つの図柄による表示を行ってもよい。このように特別遊技中に1つの図柄によるメイン装飾図柄710を表示する表示領域は、特別遊技中の他の表示領域であるラウンド表示領域(現在実行中の特別遊技がいずれのラウンドまで進行したかを示すラウンド表示を表示する領域)、右打ち表示領域(特別遊技中に表示される画像であり、遊技者に対して大入賞口64(本実施形態においては、大入賞口64が右側の遊技領域に配置されている)が配置されている右側の遊技領域を狙って遊技球を発射するように促す演出画像を表示する領域)、賞球獲得表示領域(現在実行中の特別遊技(1回の特別遊技)にて獲得した賞球数を表示する領域)、累積賞球数表示領域(現在実行中の特別遊技を少なくとも含む1以上の特別遊技にて獲得した(連荘にて獲得した)賞球数を表示する領域)とは重複しない(重畳表示しない)よう構成することが望ましい。但し、強調表示とは重畳表示してもよく、その場合には強調表示の方がメイン装飾図柄710よりも表示優先度は高いことが好ましい。また、サブ装飾図柄720については、特別遊技中は変動表示が行われないことから、特別遊技中には非表示とすることが好適であるが、特別遊技中に表示するよう構成してもよい。特別遊技中にサブ装飾図柄720を表示する場合、特別遊技中の他の表示領域であるラウンド表示領域、右打ち表示領域、賞球獲得表示領域、累積賞球数表示領域とは重複しない(重畳表示しない)よう構成することが望ましく、強調表示とも重畳表示しないことが望ましい。
(9)メイン装飾図柄710は、変動(例えば、画像表示領域700における上から下への移動)を行う以外にも、変動開始時、仮停止直後、リーチ成立後、または仮停止中などの所定の状況においては、所定の動作を伴った表示を行うようにしてもよい。上記の各状況における所定の動作を、変動開始時動作、仮停止時動作、リーチ成立時動作、揺れ動作、と称する。具体的には例えば、非リーチとなる場合(例えば、確定停止時において、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が「624」と表示される場合)、メイン装飾図柄710は、変動開始時に左図柄711、中図柄712、右図柄713の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄711が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「6」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄713が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「4」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、中図柄712が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」図柄が仮停止して揺れ動作を少しだけ行い、その後、確定停止タイミングにおいて、全図柄の全ての動作を終了させる。この場合においては、サブ装飾図柄720は、上記の各動作を一切行わない。また、ノーマルリーチとなる場合(例えば、確定停止時において、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が「212」と表示される場合)、メイン装飾図柄710は、変動開始時に左図柄711、中図柄712、右図柄713の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄711が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄713が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、リーチであることを報知するために左図柄711と右図柄713が回転動作を行ったうえで再度揺れ動作を継続し、その後、中図柄712が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「1」図柄が仮停止して揺れ動作を少しだけ行い、その後、確定停止タイミングにおいて、全図柄の全ての動作を終了させる(中図柄712は回転動作を行わない)。この場合においては、サブ装飾図柄720は、上記の各動作を一切行わない。また、SPリーチ演出に発展する場合(例えば、確定停止時において、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720が「232」と表示される場合)、メイン装飾図柄710は、変動開始時に左図柄711、中図柄712、右図柄713の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄711が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄713が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」図柄が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、リーチであることを報知するために左図柄711と右図柄713が回転動作を行ったうえで再度揺れ動作を継続し、その後、左図柄711と右図柄713が揺れ動作を行っている最中に中図柄712が変動し(このとき、中図柄712は拡大した状態で上から下へと変動しており、それまでは重複していなかった(または重複割合が少なかった)左右の図柄に対して、重複している(または重複割合が高くなっている))、その後、SPリーチ演出を実行するために通常背景からリーチ背景へと移行し、移行後に、全図柄が所定時間揺れ動作を継続し、その後、確定停止タイミングにおいて、全図柄の全ての動作を終了させる(中図柄712は跳ねる動作も回転動作も行わない)。この場合においては、サブ装飾図柄720は、上記の各動作を一切行わない。このように構成することで、メイン装飾図柄710の演出に多様性を持たせることができる。一方で、サブ装飾図柄720は、メイン装飾図柄710の表示状態を補償する役割さえ果たせばよいので、特に動作を行わないよう構成することで、余計な開発設計の負担を掛けないことが好ましい。また、変動停止してから遊技待機中デモ演出(図59を参照しながら後述する)が表示されるまでの間であっても、変動停止してから所定時間(例えば10秒)が経過した後は、メイン装飾図柄710が揺れ動作を行うように構成してもよいが、この状況であっても、サブ装飾図柄720は一切動作を行わないことが好ましい。このように構成することで、遊技待機中(図柄停止中)であっても遊技意欲を掻き立てることができるとともに、サブ装飾図柄720は揺れ動作を行わないことで、遊技待機中であることの報知を担保することができる。その他、遊技待機中デモ演出が表示された場合、メイン装飾図柄710は非表示となるが、サブ装飾図柄720は表示が継続されるよう構成されてもよい。このように構成することで、遊技待機中デモ演出による画面表示を強調しつつも、どのような図柄が停止しているかの表示を担保することができる。但し、遊技待機中デモ演出中であれば遊技が行われていないため、サブ装飾図柄720も非表示としてもよい。また、メイン装飾図柄710のなかでも特定の図柄(例えば、中図柄712の「7」図柄)については、その他の図柄と比べて、所定の動作を行わない(または行う確率が低くなる)よう構成してもよい。上記所定の動作は、例えば、前述した仮停止動作(跳ねるような動作)であってもよい(特にリーチ成立後の中図柄712の「7」図柄について好適である)。このように構成することで、特定の図柄における動作の希少性を高めることができる。なお、数字の図柄と味方キャラクタの図柄とを組合せてメイン装飾図柄710が構成される(「1」+「キャラクタa」、「2」+「キャラクタb」、・・・、「7」+「キャラクタg」といったメイン装飾図柄710)場合、メイン装飾図柄710の揺れ動作については、数字の図柄も味方キャラクタの図柄も揺れ動作を行うが、その揺れ幅(揺動距離であって、例えば、上下に揺れるのであれば、揺れ動作中にメイン装飾図柄710が最も上側に表示されている状態と最も下側に表示されている状態との距離幅)を異ならせることで、躍動感のある揺れ動作を実現してもよい。このように構成した場合、数字の図柄の揺れ幅を味方キャラクタの図柄の揺れ幅よりも小さくする、もしくは、数字の図柄は揺れ動作を行わずに味方キャラクタの図柄のみ揺れ動作を行うように構成してもよい。
また、図58によれば、画像表示領域700の下辺部には、特別図柄の現変動(当該変動とも称する)及び変動保留(単に保留とも称する)をアイコンで表示する表示領域が設けられている。より具体的には、今現在において特別図柄の変動中であることを示すアイコンである当該変動アイコン及び今現在において変動表示の開始条件が成立していない変動表示である保留が存在することを示すアイコンである保留アイコンを表示する表示領域が設けられている。簡便のため、以降では第2特別図柄を省略して第1特別図柄についてのみ説明するが、実際には、第2特別図柄についても第1特別図柄と同様の構成が設けられると考えてよい。図58によれば、当該変動に対応するアイコンとして当該変動アイコン750が用意され、第1特別図柄の最大4つの変動保留に対応するアイコンとして、保留アイコン760(個別には、保留消化の近い順から、第1保留アイコン761、第2保留アイコン762、第3保留アイコン763、第4保留アイコン764)が用意されている。保留アイコン760では、第1特図保留ランプと同期して第1特別図柄の保留表示が実行される。なお、低ベースにおいては、第1特別図柄が変動中であり且つ第1特別図柄の保留が存在すると、第1特別図柄の当該変動アイコンおよび保留アイコンが表示可能であるが、第2特別図柄が変動中であり且つ第2特別図柄の保留が存在しても、第2特別図柄の当該変動アイコンおよび保留アイコンのいずれも表示されないよう構成される。また、高ベースにおいては、第2特別図柄が変動中であり且つ第2特別図柄の保留が存在すると、第2特別図柄の当該変動アイコンおよび保留アイコンが表示可能であるが、第1特別図柄が変動中であり且つ第1特別図柄の保留が存在しても、第1特別図柄の当該変動アイコンおよび保留アイコンのいずれも表示されないよう構成される。変形例として、当該変動アイコンについては、第1特別図柄の当該変動アイコン及び第2特別図柄の当該変動アイコンについては、第1特別図柄の保留アイコン及び第2特別図柄の保留アイコンとは異なり、低ベース及び高ベースのいずれにおいても表示されるように構成してもよい。なお、SPリーチ演出中においては、当該変動アイコン及び保留アイコンを非表示としてもよい、もしくは、当該変動アイコンは表示し保留アイコンは非表示としてもよい。
さらに、図58によれば、画像表示領域700の右上隅のサブ装飾図柄720の下側に、保留数表示770の表示領域が設けられている。保留数表示770は、第1特別図柄の変動保留数を、数字等を用いて小さく表示するものであり、少なくとも、変動保留が存在しながらも保留アイコン760の表示が行われない期間に表示される、とする。例えば、図58の場合、保留数表示770は「2」と表示されているが、これは、第1特別図柄の変動保留数が「2」であることを意味するものであり、保留アイコン760において、第1保留アイコン761及び第2保留アイコン762が点灯(図中では黒塗り)していることと対応している。また、前述したように、実際のパチンコ機1では、第2特別図柄についても、その変動保留数を表示する表示領域が設けられる。ここで、第1特別図柄の変動保留数を表示する保留数表示と、第1特別図柄の変動保留数を表示する保留数表示の両方を同時に表示(例えば、第1特別図柄の変動保留数を表示する保留数表示を赤色の数字で表示し、第2特別図柄の変動保留数を表示する保留数表示を青色の数字で表示)してもよい。なお、保留数表示(第1特別図柄の保留数表示、第2特別図柄の保留数表示)については、保留が0である場合であっても非表示とはせず、「0」と表示される。例えば、第1特別図柄の変動保留数が「0」であり、第2特別図柄の変動保留数が「3」である場合、第1特別図柄の保留数表示は「0」と表示され、第2特別図柄の保留数表示は「3」と表示される。また、保留数表示については、特別図柄の変動中だけでなく特別図柄の停止中にも常時表示される(例えば、SPリーチ演出中であるかどうかに限らず常に表示される、装飾役物が作動中であるかどうかに限らず常に表示される)が、特別遊技の実行中や遊技待機中デモ演出の実行中には非表示とされることが望ましい。但し、保留数表示については、特別遊技の実行中や遊技待機中デモ演出の実行中であっても表示してもよいが、その場合、遊技待機中デモ演出の実行中においては、第1特別図柄の変動保留数及び第2特別図柄の変動保留数のいずれもが「0」であるため、必ず第1特別図柄の保留数表示及び第2特別図柄の保留数表示が「0」と表示されることになる(特別遊技の実行中においては、特別遊技が開始される直前に変動保留数が存在する可能性があるため、「0」以外を表示し得る)。また、第1特別図柄の保留数表示及び第2特別図柄の保留数表示のいずれにおいても、所定の演出と重畳表示する場合があるが、表示優先度は第1特別図柄の保留数表示及び第2特別図柄の保留数表示のほうが高い。また、第1特別図柄の保留数表示及び第2特別図柄の保留数表示のいずれにおいても、特定の演出と重畳表示することはないように構成されてもよい。
<遊技待機中デモ演出>
図59は、遊技待機中デモ演出の開始前の画面遷移例を示す図である。図59において、特別図柄は変動中ではなく、変動保留も存在していない。
図59(A)は、変動保留が存在しない状況にて特別図柄が停止した直後の状態であり、図59(A)に示された画像表示領域700において、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720は、変動することなく停止表示されている。図59(A)の状態が所定時間(例えば、20秒)継続した後、もしくは、演出ボタン3jが操作された後は、図59(B)のように、画像表示領域700には、演出設定の調整画面が表示される。演出設定の調整画面は、遊技者の操作によって所定機能の設定を調整するための画面である。演出設定の調整画面の具体例として図59には、演出中に遊技者に要求される演出入力装置(例えば、演出ボタン3jや第2演出ボタン3k)への操作を自動処理するか否かを設定する自動操作設定(B1)、演出に伴って出力される音量を設定する音量設定(B2)、及び、演出表示装置70等の光量を設定する光量設定(B3)が図示されている。音量の設定および音量設定の調整画面の表示、光量の設定および光量設定の調整画面の表示は、特別図柄の変動中や、特別遊技の実行中も可能である。なお、演出設定についてはこれ以外にも、特定の演出の発生頻度を設定する設定機能及び設定画面を有してもよく、例えば、プレミアキャラクタに係る演出の発生頻度を設定可能に構成してもよい。具体的には、プレミアキャラクタに係る演出の発生頻度を「大当り時の0.1%」、「大当り時の10%」、「大当り時の100%」、「確変大当り時の100%(通常大当りでは発生しない)」のいずれかに設定可能に構成してもよい。なお、演出設定の調整画面は所定時間(例えば、20秒)継続した後に自動的に表示されるものでなく、演出ボタン3jが操作された後に表示されるよう構成してもよい。また、装飾図柄710は、数字だけでなくキャラクタも含めて構成されてもよく(例えば、キャラクタBに「7」が付帯したり、キャラクタHに「2」が付帯したりする態様でもよく)、そのように構成した場合、変動停止直後は、数字とキャラクタが合わさった表示態様にて停止しており、数字もキャラクタも微動だにしないが、所定時間(例えば、30秒)が経過した後は、数字が消去されキャラクタのみの表示態様に変化したうえで停止状態を維持したり、数字もキャラクタも微細に揺れる態様にて停止状態を維持したりしてもよいし、数字とキャラクタに更にキャラクタ名まで合わさった表示態様に変化したうえで停止状態を維持したりしてもよい。
そして、図59(B)の状態から、遊技球の始動口への入球等が発生しないままさらに所定時間(例えば、120秒)が経過すると、図59(C)に遷移する。図59(C)の状態に遷移すると、演出制御基板200は、画像表示領域700において、予め用意されたデモ画像(デモムービー)の表示を開始する(遊技待機中デモ演出の開始)。なお、遊技待機中デモ演出の実行は特別図柄が変動しない期間に限定されることから、図59の場合は、図59(C)から遊技待機中デモ演出が終了するまで、メイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720は何れも非表示にされるとしている。但し、前述したように、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技待機中デモ演出の実行中も、サブ装飾図柄720の表示が継続されるように構成されてもよい。そして、遊技待機中デモ演出の実行後、遊技球の始動口への入球等が発生した場合には、演出制御基板200は、当該時点で即座に遊技待機中デモ演出を中断し、画像表示領域700においてメイン装飾図柄710及びサブ装飾図柄720の変動表示等が開始される。
パチンコ機1で実行される遊技待機中デモ演出は、世界観や登場人物といったパチンコ機1のテーマを紹介するもの、または、パチンコ機1の遊技中に現出され得る遊技演出の一部を紹介するものが代表的であるが、その他の情報を紹介するものであってもよい。具体的には例えば、高期待度を示す特定の模様(例えば、遊技機メーカーが自社製造の遊技機に共通して使用する固有の柄模様、所謂『メーカー柄』)を紹介する等してもよい。パチンコ機1において、メーカー柄は、遊技演出中の任意のタイミングで表示される可能性があり、メーカー柄が表示された場合には、遊技者に有利な遊技結果(大当り、確変大当り)や遊技展開(SPリーチ発展等)への期待度が高いことを示唆するものとする。このメーカー柄についても、通常状態において発生すると大当り確定とまではいかないが大当り期待度が高い一方で、確変状態や時短状態にて発生すると大当り確定であることが好適である。
なお、前述した<遊技機の制御構成>からここまで、演出面は主流な液晶機の場合で説明してきたが、本実施形態の上記説明は液晶機に限定されるものではなく、他の演出表示手段(例えば、1以上の回転可能なリール(ドラム)によって演出を実行するドラム式の演出表示装置等)を備える遊技機にも適用可能である。
<抑制機能>
本実施形態に係る遊技機(パチンコ機1)に搭載可能な抑制機能について説明する。詳細は後述するが、「抑制機能」は、遊技機において所定の計数値「MY」が予め定められた規定値に達した場合に、遊技を停止且つ報知する機能をいう。MYカウンタは、MYを計数するためのカウンタである。「MY」は、「MY=セーフ数(賞球予定数)-アウト数(遊技済み球数)」の関係式で表される計数値であり、セーフ数とアウト数との差球数に基づく計数値であり、遊技者に付与される遊技価値数(遊技者の持ち球または遊技機の出玉)を示す指標である。抑制機能は主制御基板100によって管理され、抑制機能に関するデータ(例えばMYカウンタ)も主制御基板100内の記憶領域に格納される。そして抑制機能に関連して実行される抑制機能関連演出は、主制御基板100から通知される情報に基づいて、演出制御基板200が実行する。
MYカウンタのカウント値が所定の閾値(後述の規定値=「95000」)に達したこと、すなわち、後述の抑制機能作動条件を充足したこと示すフラグとして、抑制機能作動フラグを備えている。抑制機能作動フラグは、抑制機能作動条件を充足したときにONとなる。また、抑制機能作動フラグは、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源投入が行われたときにOFFとなる。なお、遊技球が各入賞口又はアウト口に入球した場合にMYカウンタの更新(加減算)が行われる。具体的には、MYカウンタのカウント値にセーフ数を加算する。「セーフ数」とは、各入賞口への遊技球の入球に基づき、賞球として払い出されることが予定される遊技球(セーフ球)の個数、つまり賞球予定数を意味する。つまり、セーフ数は、賞球払出ユニット34から実際に払い出された実賞球数ではなく、払い出しを行わせることを決定した賞球予定数である。MYカウンタは、第1始動口に遊技球が1個入球した場合、第1始動口に遊技球が1個入球したときに払い出される予定のセーフ数(賞球予定数)として「3」を加算する。また、MYカウンタは、第2始動口に遊技球が1個入球した場合、第2始動口に遊技球が入球したときに払い出される予定のセーフ数(賞球予定数)として「1」を加算する。また、MYカウンタは、一般入賞口に遊技球が1個入球した場合、一般入賞口に遊技球が入球したときに払い出される予定のセーフ数(賞球予定数)として「3」を加算する。また、MYカウンタは、大入賞口に遊技球が1個入球した場合、大入賞口に遊技球が入球したときに払い出される予定のセーフ数(賞球予定数)として「15」を加算する。また、MYカウンタのカウント値からアウト数を減算する。「アウト数」とは、遊技領域に打ち出されて遊技に使用された遊技球(アウト球)の個数、つまり、遊技領域の各入賞口(第1始動口、第2始動口、一般入賞口、大入賞口など)またはアウト口に入球して遊技盤の裏面側に排出された遊技球(アウト球)の個数である。MYカウンタは、アウト口に遊技球が1球入球(アウト球、遊技済み球と称する)する毎に、アウト数として「1」を減算する。但し、MYカウンタが「0」である場合には、アウト球(遊技済み球)が検出されたとしても、MYカウンタは減算されない。つまり、MYカウンタのカウント値は「0」未満の数値(マイナスの数値)にはならず、MYカウンタのカウント値が「0」である状況においてアウト球(遊技済み球)が発生したとしても、そのアウト数に応じた数値は減算されず、MYカウンタのカウント値は「0」を維持する。なお、MYカウンタを更新する毎に、MYカウンタのカウント値を特定するための演出コマンド(「差球数信号」と称する)を生成・出力する。この差球数信号に基づき、後述の抑制機能関連演出(事前報知演出、抑制報知演出)を実行する。
図60は、MYカウンタの計数方法を説明するための図である。図60(A)は、MYカウンタのカウント値を概念的に示す図であり、横軸は時間軸を示し、縦軸はMYカウンタのカウント値を示している。図60(B)は、図60(A)の時系列に対応する形で差球数の実累積値を概念的に示す図であり、横軸は時間軸を示し、縦軸は差球数の実累積値を示している。図60(A)には、上述した制御に基づいてMYカウンタのカウント値が所定の閾値(規定値=「95000」)に到達するまでの時系列変化の一例が示されている。そして、図60(A)と図60(B)との関係によれば、遊技の途中で差球数の実累積値がマイナス値を更新するような場合でも、差球数の実累積値が所定の閾値(規定値=「95000」)に到達した際にはMYカウンタのカウント値が正確に当該規定値を計数できることが表される。
MYカウンタのカウント値が予め定められた所定の閾値(「規定値」と称する)に到達することを契機に抑制機能が作動する。すなわち、抑制機能の作動条件(「抑制機能作動条件」と称する)は、MYカウンタのカウント値が規定値に到達することである。規定値として「95000」が設定されており、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達することを契機に抑制機能作動条件が成立する。なお、前述したように、抑制機能作動条件を充足した場合には、抑制機能作動フラグがONとなる。また、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達して抑制機能作動条件を充足した場合には、抑制機能が解除されるまでの間に(抑制機能作動フラグがOFFとなるまでの間に)、セーフ球およびアウト球が発生したとしても、MYカウンタのカウント値は更新(加減算)されず、MYカウンタのカウント値は規定値「95000」を維持する。つまり、MYカウンタとしての上限値は「95000」であり、MYが「95000」を超過したとしてもMYカウンタの値は「95000」から更新されることはない。補足するならば、MYが「95000」に到達または超過した後にMYが「95000」を下回ったとしても、MYカウンタの値は「95000」から更新されることはない。換言すれば、MYが「95000」に到達する前であれば、MYの更新に連動してMYカウンタが更新することになる。なお、変形例としては、MYが「95000」を超過した場合でも、MYカウンタの値も連動して更新される、つまり「95000」を超過して更新されても良く、MYが「95000」に到達または超過した後にMYが「95000」を下回った場合でも、MYカウンタの値も連動して更新される、つまり「95000」を下回って更新されても良い。そのように構成した場合でも、MYカウンタが「95000」に到達することを契機に抑制機能作動フラグがONとなるため、抑制機能は確実に作動可能となる。別の変形例としては、MYが「95000」を超過した場合、MYカウンタの値を「95000」とした後で「0」へと切り替える(初期化(クリア)する)、且つ、MYカウンタを更新しない(「0」で固定する)よう構成しても良い。そのように構成した場合でも、MYカウンタが「95000」に到達することを契機に抑制機能作動フラグがONとなるため、抑制機能は確実に作動可能となる。
抑制機能が作動した場合、遊技停止状態に移行して、遊技の進行が停止される。一例として、抑制機能が作動した場合、特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定などが実行されず、入球容易状態(高ベース状態とも称する)や特別遊技なども実行されなくなる。また、抑制機能が作動した場合には、発射装置の作動が規制され、発射装置の操作の如何を問わず、遊技球の発射が停止される。但し、抑制機能が作動した場合であっても、払い出すべき遊技球(抑制機能が作動する前の入賞に基づく賞球)がある場合には、払出動作は許容され、当該遊技球の払い出しは遅滞なく実行される。すなわち、MYカウンタの加算は、実際に払い出された実賞球数ではなく、これから払い出されることが予定される賞球予定数に基づき行われるため、当該賞球予定数に対応する賞球が全て払い出されていない状況下でも、当該賞球予定数の加算によりMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達している場合には、(当然に抑制機能作動条件を充足しているので)抑制機能が作動するのであるが、その場合でも当該賞球予定数のうちの残りの部分(抑制機能の作動開始時に払い出されていない残りの賞球数)の払い出しは最後までしっかり行われるようになっている。そのため、詳細は後述するが、抑制機能の作動中であっても、当該抑制機能の作動中の遊技球の払い出しを起因として、遊技機に賞球エラー(前述した遊技球払出エラー)が発生する場合があり、そのときには賞球エラーに対応するエラー報知が実行されることになる。なお、特別遊技の実行中でなくても、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する契機となった賞球(例えば、MYカウンタのカウント値が「94998」である場合に一般入賞口への遊技球の入球により「3個」の賞球数が払いされるとき)については、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」を超える分の賞球(上記の例では残りの1個の賞球)の払い出しについても最後までしっかり行われるようになっている(但し、当然ながらそれ以降の入賞に基づいて賞球は払い出されない)。抑制機能が作動した場合に、遊技停止状態および発射停止状態に移行するが、この構成に限定されるものではなく、抑制機能が作動した場合に、遊技停止状態には移行するが、発射停止状態には移行しないように構成してもよい。
また、特別遊技の非実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合(抑制機能作動条件を充足した場合)と、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合(抑制機能作動条件を充足した場合)とで、抑制機能の作動タイミングが相違する。特別遊技の非実行中に抑制機能作動条件を充足した場合は、この抑制機能作動条件の充足と同時又は略同時に、抑制機能が作動する。つまり、特別遊技の非実行中に抑制機能作動条件を充足した場合は、この抑制機能作動条件の充足時と抑制機能の作動時とが実質的に同一のタイミングとなる。特別遊技の非実行中の状況として、図柄の変動表示中に抑制機能作動条件を充足した場合には、当該変動表示がはずれの変動表示であるか大当りの変動表示であるかに関らず、抑制機能作動条件を充足した時点(MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した時点)で抑制機能が作動する。そのため、図柄の変動表示中に抑制機能作動条件を充足した場合は、当該変動表示が停止表示されることを待たずに(当該変動表示が停止表示される前であっても)、当該抑制機能作動条件を充足した時点で抑制機能が作動して、当該変動表示が中途段階で強制的に終了する。そのため、大当りの変動表示の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合には、本来であれば当該変動表示の終了後に行われる予定の特別遊技を享受できず、特別遊技において得られる利益(賞球)を獲得することはできない。その理由としては、大当りの変動表示の途中で遊技を強制停止させたとしても、この時点で遊技者は遊技の結果(大当りに当選していること)を知り得ないため、当該変動表示の途中でいきなり遊技が停止したとしても、遊技者が不満感や不信感を抱くおそれが低いからである。なお、入球容易状態において第2始動口が4秒×1回の開放している最中に、該開放状態の第2始動口への遊技球の入球に基づく賞球によりMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合でも、他の一般入賞口などへの遊技球の入球に基づく賞球によりMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合でも、当該規定値到達時に第2始動口を強制的に閉鎖させる(開放時間が残っていても閉鎖させる)ことが好適である。一方、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合は、特別遊技(大当り終了デモ演出が実行される大当り終了デモ期間)が終了するまでの間は抑制機能が作動せず、特別遊技(大当り終了デモ期間)の終了後に抑制機能が作動することになる。つまり、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合には、抑制機能作動条件の充足時から特別遊技の終了時までの間、遊技を継続することが可能となり、抑制機能作動条件の充足時と抑制機能の作動時とは実質的に異なるタイミングとなる。その理由としては、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合には、当該特別遊技を即停止させず遊技を継続させたとしても、遊技者は残りのラウンド遊技(単位遊技)において限られた個数の賞球を獲得するだけであり、遊技者が過剰な利益を獲得することにはならず(他の遊技者との不公平感が生じることはなく)、また、特別遊技の実行中にいきなり抑制機能が作動して遊技停止となると、遊技者に対して不信感や不満感を与えるおそれがあるからである。なお、変形例として、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合は、当該特別遊技の最終ラウンドの終了時までは抑制機能が作動せず、その最終ラウンドの終了後に抑制機能が作動するように構成してもよい。また、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合は、当該特別遊技の大当り終了デモ期間の開始時までは抑制機能が作動せず、その大当り終了デモ期間の開始後に抑制機能が作動するように構成してもよい。また、更なる変形例として、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達したとしても(抑制機能作動条件を充足したとしても)、特別遊技が終了するまでの間(抑制機能が作動するまでの間)に、セーフ球およびアウト球が発生した場合には、MYカウンタのカウント値を更新可能に構成してもよい。その場合には、抑制機能作動条件を充足した後に、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」を下回ることになったとしても(抑制機能作動条件を充足する前の状態に戻ったとしても)、当該特別遊技の終了後に抑制機能が作動する構成を適用することができる。つまり、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を一旦充足すれば、当該特別遊技が終了するまでの間にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」から増加または減少したとしても、当該特別遊技が終了したときに抑制機能の作動が確約される構成としてもよい。なお、本変形例においても、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した後、当該特別遊技が終了するまでは、大入賞口への遊技球の入球等に基づく賞球払出は可能である。
続いて、抑制機能の解除方法について説明する。抑制機能が作動した場合は、電源投入時のRAMクリア処理により、当該抑制機能の作動を解除可能である。すなわち、抑制機能が作動した場合には、遊技機を電源断した後、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰を行うことで、抑制機能作動フラグをONからOFFに切り換えて、抑制機能の作動を解除することができる。ここで、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰とは、遊技機の電源投入時(電源復帰時)の移行モードとして、「RAMクリアモード」(RAMクリア処理が実行されるモードであり、RAMクリア処理が終了することで自動的に後述する「遊技モード」に移行する)に移行する場合の電源復帰である。また、RAMクリアを伴わない電源復帰とは、遊技機の電源投入時(電源復帰時)の移行モードとして、「遊技モード」(特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定などの遊技が可能なモード)に移行する場合の電源復帰である。なお、抑制機能が作動した場合に、遊技機を電源断した後、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わずに電源復帰した場合には、抑制機能作動フラグがONからOFFに切り換らず、抑制機能は解除されない。その場合には、電源復帰後においても抑制機能が作動して、遊技停止状態および発射停止状態が継続することになる。また、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合(抑制機能作動フラグがONとなった場合)に、この特別遊技が終了する前に電源断して、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰を行った場合には、当該電源復帰時に抑制機能作動フラグがONからOFFに切り換ることで、当該電源復帰後に再開された特別遊技が終了したとしても抑制機能は作動しない。一方、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合(抑制機能作動フラグがONとなった場合)に、この特別遊技が終了する前に電源断して、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わずに電源復帰した場合には、当該電源復帰時に抑制機能作動フラグがONからOFFに切り換らないため、当該電源復帰後に再開された特別遊技が終了したときに抑制機能が作動する。
次に、MYカウンタの初期化の方法について説明する。抑制機能作動条件を充足する前(抑制機能作動フラグがOFFのとき)に、遊技機を電源断および電源復帰した場合は、当該電源復帰がRAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰であっても、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わない電源復帰であっても、当該電源復帰時にMYカウンタがクリアされる(MYカウンタが「0」になる)。つまり、抑制機能作動条件の充足前であれば、電源投入時のRAMクリアスイッチの操作の如何を問わず、遊技機の電源投入を契機に、MYカウンタはクリアされる(電断前のカウント値が消去される)。そのため、抑制機能作動条件の充足前であれば、遊技機の電源復帰時(電源投入時)の移行モードが、前述のRAMクリアモード、遊技モードのいずれであっても、当該電源復帰時にMYカウンタはクリアされることになる。一方、抑制機能作動条件を充足した後(抑制機能作動フラグがONのとき)に、遊技機を電源断および電源復帰した場合は、当該電源復帰がRAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わない電源復帰であれば、当該電源復帰時にMYカウンタはクリアされず、電断前のカウント値(95000)を引き継ぐ。また、抑制機能作動条件を充足した後(抑制機能作動フラグがONのとき)に、遊技機を電源断および電源復帰した場合に、当該電源復帰がRAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰であれば、当該電源復帰時にMYカウンタがクリアされる(電断前のカウント値は消去される)。変形例として、MYカウンタは、当該MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達したとき、すなわち、抑制機能作動条件を充足したときに、初期化(クリア)されるように構成してもよい。また、更なる変形例として、MYカウンタの初期化を禁止するための操作手段(「カウント継続スイッチ」と称する)を搭載してもよい。例えば、後述する事前報知演出の実行中において抑制機能作動条件を充足する前に電源断し且つRAMクリアを伴わずに電源復帰した場合であっても、カウント継続スイッチを操作しながら電源復帰(RAMクリアを伴わずに電源復帰)した場合には、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化(クリア)されず、電源断前のカウント値を継続するものとなる。
次に、抑制機能に関連する外部情報信号について説明する。外部情報信号のうち、抑制機能に関連する外部情報信号(外部信号、外部情報とも称する)として、抑制機能作動前信号と、抑制機能作動信号とがある。抑制機能作動前信号は、間もなく抑制機能が作動する予定であることを示す外部情報信号である。抑制機能作動前信号は、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する前の所定の契機において、一定時間(例えば3秒間)だけ継続して出力される。所定の契機とは、MYカウンタのカウント値が特定の値(例えば90000以上且つ95000未満の任意の数値を適用可能である)に達したときである。特定の値として、例えば規定値「95000」の500個手前の値である「94500」を採用する。そのため、抑制機能作動前信号の出力開始タイミングは、後述の事前報知演出の実行開始タイミングと同一又は略同一のタイミングとはならない(実質的に同一のタイミングではない)。変形例として、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達したときに、抑制機能作動前信号を出力して、抑制機能作動前信号の出力タイミングと、後述の事前報知演出の実行タイミングとが同一又は略同一のタイミングとなるように構成してもよい(実質的に同一のタイミングとしてもよい)。抑制機能作動信号は、抑制機能が作動していることを示す外部情報信号である。抑制機能作動信号は、抑制機能が作動してから当該抑制機能の作動が解除されるまでの間、継続して出力される。つまり、この抑制機能作動信号は、抑制機能が作動したときに出力を開始し、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴う電源復帰が行われたときに出力を停止する。そのため、抑制機能作動信号の出力開始タイミングは、抑制機能の作動開始タイミングと同一又は略同一のタイミングである(実質的に同一のタイミングである)。
次に、抑制機能関連演出の内容について説明する。抑制機能関連演出は、事前報知演出(抑制機能作動前報知演出)と、抑制報知演出(抑制機能作動時報知演出)とを含む。事前報知演出は、抑制機能が作動する前に実行されて、間もなく抑制機能が作動する予定であることを示唆又は報知する演出である。事前報知演出は、MYカウンタのカウント値が所定値に到達することを契機に実行される。すなわち、事前報知演出の実行条件(「事前報知条件」と称する)は、MYカウンタのカウント値が所定値に到達したときに成立する。所定値として「90000」が設定されている。抑制報知の実行条件となるMYカウンタのカウント値(「95000」)である規定値は、第1規定値と称し、事前報知条件となるMYカウンタのカウント値(ここでは「90000」)である所定値は、第2規定値と称しても良い。なお、所定値は「90000」に限定されるものではなく、管理者が任意に設定可能である(但し、所定値は「90000」以下であることが好ましい)。すなわち、事前報知演出の実行条件(事前報知条件)は、管理者が任意に設定することのできる変動的な条件(流動的な条件)として設定されている。一方、規定値は「95000」に限定されており、管理者が任意に設定することはできない。すなわち、抑制機能の作動条件(抑制機能作動条件)は、遊技者が任意に設定することのできない固定的な条件として設定されている。なお、「管理者」とは、遊技機を管理する者であり、典型的には、遊技店の店員や、遊技機製造メーカーの社員などが該当する。事前報知演出は、事前報知表示演出と、事前報知音出力演出とを含む。なお、以降は特に断りがない限り、「事前報知演出」との記載は「事前報知表示演出のみ」又は「事前報知演出及び事前報知音出力演出」を指すことを補足しておく。
事前報知表示演出は、画像表示として、「本日の出玉が95000発に到達すると抑制機能が作動します、作動後は遊技が終了となり、発射が停止します」という第1文言表示と、「作動まで残り約****発」という第2文言表示とを含む。なお、「****」は、抑制機能が作動するまでの残りのMYの数値を示している。この「****」の数値は、差球数信号に基づき更新される。第1文言表示および第2文言表示は、事前報知条件を充足してから抑制機能が作動するまでの間、継続して表示される(但し、MYカウンタのカウント値が後述の所定の下限値「89000」まで低下した場合を除く)。第1文言表示は、MYカウンタの増減等に依存することなく、この事前報知演出(事前報知表示演出)の実行中は常に固定的な文言表示となる(第1文言表示は変化しない)。一方、第2文言表示は、事前報知条件を充足したとき(MYカウンタのカウント値が規定値「90000」に達したとき)から起算して、MYカウンタのカウント値が「500」増加するごとに更新表示される。すなわち、第2文言表示は、MYカウンタのカウント値に依存する文言表示であり、所定値「90000」から「500」加算されるごとに「****」の部分が更新表示される。具体的には、まず、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に達したとき、第2文言表示として「作動まで残り約5000発」という文言が表示され、MYカウンタのカウント値が「90500」に達すると、第2文言表示が「作動まで残り約4500発」に切り替わり、MYカウンタのカウント値が「91000」に達すると、第2文言表示が「作動まで残り約4000発」に切り替わり、MYカウンタのカウント値が「91500」に達すると、第2文言表示が「作動まで残り約3500発」に切り替わり、以下同様にMYカウンタのカウント値が「500」加算される毎に第2文言表示が切り替わり、最終的に、MYカウンタのカウント値が「94500」に達すると、第2文言表示が「作動まで残り約500発」に切り替わる。なお、第2文言表示を500個単位で更新表示しているが、この構成に限定されるものではなく、これとは異なる個数単位(例えば、1個単位、10個単位、100個単位、1000個単位など)で更新表示してもよい。また、事前報知表示演出は、専用の背景画像を備えておらず、第1文言表示および第2文言表示の背景には、現在の遊技状況に応じた背景画像(現在滞在しているステージに対応した背景画像であるステージ背景画像、現在実行中のリーチ演出に対応した背景画像であるリーチ背景画像、現在実行中の大当り演出に対応した背景画像である大当り中背景画像)が表示される。なお、この事前報知表示演出の表示の優先度(レイヤーの優先度であり、その他画像と比して前面後面のいずれに表示するかの優先度)は、前述した現在の遊技状況に応じた背景画像およびメイン装飾図柄710の表示の優先度よりも高く、右打ち報知画像(「右打ち」など推奨発射位置を示唆する文字演出)、サブ装飾図柄720、変動権利表示(保留を示すアイコン表示であり最大4個の保留に対応して最大4個まで表示可能な保留アイコンや、保留が消化されて1個目の保留アイコンが移動することで表示されるアイコン表示であり変動中であることを示す1個のみ表示可能なアイコン表示である変動アイコン)の優先度(レイヤーの優先度)よりも低く設定されている。また、遊技者により音量調整操作又は光量調整操作が行われるとき、事前報知表示演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)は、音量設定の調整画面(現在の音量レベルを示す画面であり音量調整操作により音量レベルを示す画像の表示態様が変化する画面、例えば音符マーク画像に現在の音量レベルを示す1~5の数字画像のいずれかを付帯させた画面であり音量調整操作により数字画像における数字が変化)および光量設定の調整画面(現在の光量レベルを示す画面であり光量調整操作により光量レベルを示す画像の表示態様が変化する画面、例えば電球マーク画像に現在の光量レベルを示す1~5の数字画像のいずれかを付帯させた画面であり光量調整操作により数字画像における数字が変化)の表示の優先度(レイヤーの優先度)よりも低く設定されている。また、遊技機に所定のエラーが発生したとき、事前報知表示演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)は、エラー報知画像(エラーが発生していることを報知する画像であり且つ現在発生しているエラーの種別を判別可能な表示態様にて表示される画像、例えば磁気を検知した場合は「磁気センサエラー」の文字画像を表示し、扉開放を検知した場合は「扉開放エラー」の文字画像を表示し、賞球払出が停止した場合は「遊技球払出エラー」の文字画像を表示する)の表示の優先度(レイヤーの優先度)よりも低く設定されている。なお、メイン装飾図柄710は事前報知表示演出と重畳表示可能であるが、表示の優先度(レイヤーの優先度)は事前報知表示演出のほうが高く設定されることが好適である。そのため、メイン装飾図柄710の変動開始時動作、仮停止時動作、リーチ成立時動作、揺れ動作が実行されている最中に事前報知表示演出が実行される場合、各動作の表示と事前報知表示演出の表示とが重畳表示する一方で、事前報知表示演出のほうが表示の優先度(レイヤーの優先度)が高いため、事前報知表示演出が前面に表示されることになる。但し、サブ装飾図柄720は事前報知表示演出と重畳表示しないことが好適である。また、前述した待機中演出である遊技待機中デモ演出(変動が停止しており且つ保留が存在しない状況が255秒などの所定時間継続した場合に表示される画面であり遊技待機中であることを示す待機デモ画面、待機デモ演出とも称する)は事前報知表示演出と重畳表示可能であるが、表示の優先度(レイヤーの優先度)は事前報知表示演出のほうが高く設定されることが好適である。なお、音量設定の調整画面および光量設定の調整画面、右打ち報知画像については、事前報知表示演出と重畳表示しないことが好適である。なお、音量調整操作は、十字キーの左右操作であり、右キーの操作で音量レベルを上昇させ且つ音量設定の調整画面における数字画像の数字を3から4などへと増加表示させ、左キーの操作で音量レベルを低減させ且つ音量設定の調整画面における数字画像の数字を3から2などへと減少表示させる。また、光量調整操作は、十字キーの上下操作であり、上キーの操作で光量レベルを上昇させ且つ光量設定の調整画面における数字画像の数字を3から4などへと増加表示させ、下キーの操作で光量レベルを低減させ且つ光量設定の調整画面における数字画像の数字を3から2などへと減少表示させる。
図61,図62は、事前報知演出の表示例(その1,その2)を示す図である。具体的には、図61は、大当り遊技の開始直後(1ラウンド目)にMYカウンタのカウント値が「90000」に達したときの事前報知演出の表示例を示す。図62は、大当り遊技終了後の入球容易状態においてMYカウンタのカウント値が「91000」に達したときの事前報知演出の表示例を示す。なお、図61,図62では、上述した説明の通り、抑制機能作動条件となるMYカウンタのカウント値である第1規定値が「95000」に設定され、事前報知条件となるMYカウンタのカウント値である第2規定値が「90000」に設定され、500個単位で第2文言表示が更新表示されるとする。図61によれば、MYカウンタのカウント値が第2規定値に到達したことによって、事前報知演出の画像表示として第1文言表示および第2文言表示が表示されることが分かる。図61の右下部に示された「94500pt」は、賞球カウントアップ演出が実行される累積賞球数表示に相当する。賞球カウントアップ演出は、所定の有利遊技区間における累積賞球数の表示をカウントアップして表示する演出である。賞球カウントアップ演出及び累積賞球数表示は、個々の特別遊技(例えば大当り遊技)における賞球をカウントアップ対象及び累積表示対象としてもよいし(個々の特別遊技を有利遊技区間としてもよいし)、1以上の特別遊技と特別遊技後の有利状態(具体的には例えば、確率変動状態、変動時間短縮状態、電チューサポート状態、小当りラッシュなど)における賞球をカウントアップ対象及び累積表示対象としてもよい(1以上の特別遊技と特別遊技後の有利状態とから構成される一連の遊技区間を有利遊技区間としてもよい)。図61の場合、「94500pt」は、上記の一連の遊技区間における累積賞球数が「約94500個」であることを意味している。また、図62によれば、図61の状態よりもMYカウンタのカウント値が増加したことによって、事前報知演出の画像表示のうち第2文言表示が更新表示されることが分かる。
事前報知音出力演出は、所定の事前報知音をスピーカから出力する演出である。事前報知音は、例えば、「残り****発で抑制機能が作動します」などの音声が該当する。なお、「****」は、抑制機能が作動するまでの残りのMY(差球数)の値であり、第2文言表示の「****」と一致する値である。この事前報知音は、MYカウンタのカウント値が「90000」、「90500」、「91000」、「91500」、「92000」、「92500」、「93000」、「93500」、「94000」、「94500」に達したとき、すなわち、第2文言表示が更新表示されるときに、スピーカから1回又は複数回出力される。この事前報知音の出力中、すなわち、第1文言表示および第2文言表示の表示中且つ事前報知音の出力中は、その他の演出音声(BGMや効果音など)が無音となる。そして、事前報知音の出力後、すなわち、第1文言表示および第2文言表示の表示中且つ事前報知音の非出力中は、元の演出音声(BGMや効果音など)に復帰する。変形例として、第1文言表示および第2文言表示の表示中且つ事前報知音の出力中は、その他の演出音声(BGMや効果音など)も同時に実行可能に構成されても良く、そのように構成した場合、第1文言表示および第2文言表示の表示中且つ事前報知音の出力中は、その他の演出音声(BGMや効果音など)の音量を低減させて出力することで事前報知音を聞きとりやすくしても良い(事前報知音の出力後、すなわち、第1文言表示および第2文言表示の表示中且つ事前報知音の非出力中は、元の音量に戻る)。
この事前報知演出は、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達したとき(抑制機能作動条件を充足したとき)に終了する。つまり、抑制機能作動条件を充足したときに、事前報知演出から抑制報知演出に切り替わる。但し、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した場合(抑制機能作動条件を充足した場合)には、特別遊技の終了時まで事前報知演出が継続実行され、特別遊技の終了時に事前報知演出が終了して、抑制報知演出が開始される。なお、変形例として、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した場合(抑制機能作動条件を充足した場合)には、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達したことを契機に、事前報知表示演出から「本日の出玉が95000発に到達したため、特別遊技の終了後に遊技が終了となり、発射が停止します」との特殊な文言へと切り替わり、この特殊な文言が特別遊技の終了まで継続して表示されるよう構成しても良い。この特殊な文言も事前報知演出の一種であり、特殊事前報知演出(特殊事前報知表示演出)と称しても良い。また、更なる変形例としては、特別遊技の実行中は、事前報知演出が実行されないように構成してもよい。つまり、事前報知演出の実行中に特別遊技が開始された場合には、当該特別遊技が開始されたときに実行中の事前報知演出を中断し、当該特別遊技が終了したときに中断中の事前報知演出を再開するようにしてもよい。そのように構成した場合、特別遊技の終了後のMYカウンタのカウンタ値に基づく表示態様にて事前報知演出を再開することが好適である。また、特別遊技の実行中に事前報知条件を充足した場合には、当該特別遊技の実行中には事前報知演出を開始せず(当該特別遊技の終了時まで事前演出の実行を待機して)、当該特別遊技の終了後に事前報知演出を開始するように構成してもよい。そのように構成した場合、特別遊技の終了後のMYカウンタのカウンタ値に基づく表示態様にて事前報知演出を開始することが好適である。また、事前報知演出は、MYカウンタのカウント値が所定の下限値(例えば「89000」)まで低下した場合でも終了する。つまり、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達して事前報知演出が開始された場合でも、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達することなく、所定の下限値「89000」以下となった場合には、事前報知演出は抑制報知演出へと進展することなく終了する。ここで、事前報知演出が開始された場合に、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達することなく所定値「90000」未満まで低下した場合であっても、所定の下限値「89000」以下となるまでは、事前報知演出が継続実行される。なお、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下した場合には、MYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達したとしても、再度の事前報知演出を実行しないようになっている。但し、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下した後、MYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達するまでの間に、特殊条件を充足した場合には、MYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達することを契機に、再度の事前報知演出を実行するように構成してもよい。例えば、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下した場合には、その後にMYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」よりも更に小さい数値の「80000」まで低下したことを契機に特殊条件を充足して、そこからMYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達したときに、再度の事前報知演出を実行するようにしてもよい。また別の変形例として、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下した場合には、その後にMYカウンタのカウント値が初期値「0」まで低下したこと(アウト球があってもMYを減算しない底値になったこと、もしくはクリアされた場合)を契機に特殊条件を充足して、そこからMYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達したときに、再度の事前報知演出を実行するようにしてもよい。また、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」を下回ってから、所定の下限値「89000」まで低下する前に、いわゆる連荘抜けをした場合(連荘状態が終了した場合)には、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下していなくても、事前報知演出の実行を解除するように構成してもよい。ここで、連荘(連荘状態)とは、通常遊技状態(低ベース状態)から入球容易状態(高ベース状態)への移行契機となる初当りの発生後、通常遊技状態に戻ることなく、入球容易状態が継続している状態(初当り時を起点とし、その後、入球容易状態での大当りが連続して発生している状態)のこと、もしくは、通常状態(低確率状態)から確変状態(高確率状態)への移行契機となる初当りの発生後、通常状態に戻ることなく、確変状態が継続している状態(初当り時を起点とし、その後、確変状態での大当りが連続して発生している状態)のことである。なお、更なる変形例としては、特殊条件を必要とせず、MYカウンタのカウント値が所定の下限値「89000」まで低下した場合に、MYカウンタのカウント値が再び所定値「90000」に到達すると、再度の事前報知演出を実行するよう構成しても良い。また、第2文言表示に関しては、前述したように、MYカウンタのカウント値が事前報知演出の更新の契機となる各閾値(90000、90500、91000、91500、92000、92500、93000、93500、94000、94500)に到達する毎に更新表示(当該閾値の差分の「500」だけ加算表示)されるが、その逆の事象として、MYカウンタのカウント値が事前報知演出の更新の契機となる各閾値(90000、90500、91000、91500、92000、92500、93000、93500、94000、94500)を下回ったときでも更新表示(当該閾値の差分の「500」だけ減算表示)される。例えば、MYカウンタが「91000」から「90999」に減算された場合には、第2文言表示が「作動まで残り約3500発」から「作動まで残り約4000発」に更新表示(減算表示)される。但し、MYカウンタのカウント値が規定値「90000」を下回ったときでも、所定の下限値「89000」に低下するまでは、第2文言表示は更新表示されず、「作動まで残り約5000発」の表示を継続する。つまり、MYカウンタのカウント値が「90000」から「89999」に減算されたとしても、第2文言表示は「作動まで残り約5000発」の表示を継続する(所定の下限値「89000」以下となるまで継続する)。なお、変形例として、MYカウンタのカウント値が事前報知演出の更新の契機となる各閾値(90000、90500、91000、91500、92000、92500、93000、93500、94000、94500)を下回ったときには、敢えて第2文言表示を更新表示せず、現在の表示(元の表示)を継続させてもよい。なお、以下の説明においては、便宜上、第2文言表示の更新周期となるMY500個を一単位として、一連の事前報知演出のうち、MYカウンタのカウント値が「90000」~「90499」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約5000発」が表示されるときの事前報知演出)を「第1単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「90500」~「90999」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約4500発」が表示されるときの事前報知演出)を「第2単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「91000」~「91499」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約4000発」が表示されるときの事前報知演出)を「第3単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「91500」~「91999」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約3500発」が表示されるときの事前報知演出)を「第4単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「92000」~「92499」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約3000発」が表示されるときの事前報知演出)を「第5単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「92500」~「92999」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約2500発」が表示されるときの事前報知演出)を「第6単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「93000」~「93499」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約2000発」が表示されるときの事前報知演出)を「第7単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「93500」~「93999」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約1500発」が表示されるときの事前報知演出)を「第8単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「94000」~「94499」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約1000発」が表示されるときの事前報知演出)を「第9単位報知演出」と称する場合がある。また、MYカウンタのカウント値が「94500」~「94999」であるときに行われる事前報知演出(「作動まで残り約500発」が表示されるときの事前報知演出)を「第10単位報知演出」と称する場合がある。
抑制報知演出は、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達したこと、すなわち、抑制機能が作動して遊技停止状態に移行したことを示唆又は報知する演出である。この抑制報知演出は、抑制機能が作動することを契機に実行される。具体的には、特別遊技の非実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した場合には、当該MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達したときに抑制報知演出が実行され、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した場合には、当該特別遊技の終了後に抑制報知演出が実行される。抑制報知演出は、抑制報知画像表示演出と、抑制報知音出力演出とを含む。なお、抑制報知演出の実行中は、図示省略するが、枠ランプ(枠に配置されたランプ)が赤色で全点灯表示(又は全点滅表示)されるとともに、盤ランプ(遊技盤に配置されたランプ)が消灯される。なお、変形例として、抑制報知演出の実行中は、枠ランプも盤ランプも消灯されてもよい。抑制報知表示演出は、抑制機能が作動したことを報知する専用画面(抑制画面)を表示する演出である。この抑制画面には、特殊文言表示と、特殊背景画像とが含まれる。特殊文言表示には、「本日の出玉95000発到達、抑制機能が作動しました、本日の遊技は終了となります、カードの取り忘れにご注意ください」という文言表示が含まれる。特殊背景画像は、特殊文言表示の背面に表示される特殊の背景画像であり、例えば暗転画像(ブラックアウト画像)により構成されている。この抑制画面の表示の優先度は、他のいかなる演出画像の表示の優先度よりも高く設定されており(すなわち、最優先のレイヤーとして設定されており)、この抑制画面が表示されると、他のいかなる演出画像(通常の遊技画面)も視認不能又は視認困難となる。なお、所定のエラー(例えば優先度または重要度の高いエラー)が発生した場合には、この所定のエラーに対応するエラー報知画像を抑制画面の前面に表示してもよい。抑制報知音出力演出は、抑制報知音をスピーカから出力する演出である。抑制報知音は、例えば「抑制機能が作動しました」という音声である。この抑制報知音出力演出は、抑制機能の作動中において、抑制報知音を繰り返し出力する。なお、抑制報知音出力演出は、特定のエラー音を短時間だけ出力した後に、抑制報知音を繰り返し出力する構成としてもよい。抑制報知演出は、抑制機能が解除されたときに終了する。すなわち、電源投入時にRAMクリア操作が行われることで、抑制機能が解除されるとともに、抑制報知演出が終了する。なお、抑制報知表示演出は、抑制機能が解除されるまで継続する一方で、抑制報知音出力演出は、抑制機能が作動してから所定時間(例えば10秒間)を限度として継続するものであってもよい。なお、その場合に、抑制報知演出が実行されてから所定時間(例えば10秒間)を経過する前に電源断が発生し、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わずに電源復帰した場合には、当該電源復帰後においては、抑制報知表示演出は継続して実行される一方で、抑制報知音出力演出は実行されない(上記所定時間の残りの時間があっても実行されない)ことが好適である。
図63は、抑制報知演出の表示例を示す図である。具体的には、図63は、MYカウンタのカウント値が、抑制機能作動条件となる第1規定値の「95000」に達したときの抑制報知演出の表示例を示す。図63によれば、抑制機能作動条件を充足したことにより、図61や図62で例示された事前報知演出から抑制報知演出の表示画面(抑制画面)に表示が切り替わること、及び抑制画面の表示の優先度が最優先に設定されていることが分かる。
なお、特別遊技の非実行中(図柄の変動表示中)において、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する(例えば、一般入賞口への入賞を契機に規定値「95000」に到達する)ことで、抑制報知演出が実行され、抑制機能が作動したことが遊技者に対して示唆又は報知される。なお、この抑制機能が作動する直前の遊技状態は入球容易状態であり、当該抑制機能が作動することを契機に当該入球容易状態が終了する。そのため、当該抑制機能の作動時に、入球容易状態を示すフラグがOFFとなり、第2始動口が開放中であればその途中で強制的に閉鎖し、当該入球容易状態での変動表示(現在実行中の変動表示)を強制的に終了する。また、特別遊技中のラウンド遊技中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達しても、当該特別遊技(大当り終了デモ期間)が終了するまでは抑制機能は作動せず、当該特別遊技(大当り終了デモ期間)の終了時まで事前報知演出(第10単位報知演出)が継続実行される。なお、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合には、当該特別遊技が終了するまでの間にセーフ球(賞球予定数)およびアウト球(遊技済み球)が発生したとしても、MYカウンタのカウント値は更新されない(MYカウンタのカウント値は規定値「95000」を保持する)。また、特別遊技の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合(MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合)は、当該特別遊技の終了時まで、直近の事前報知演出(第10単位報知演出:作動まで残り約500発)を継続表示するが、この構成に限定されるものではなく、例えば「大当り終了後に抑制機能が作動します」という文言表示を行ってもよいし、前述したように事前報知表示演出から「本日の出玉が95000発に到達したため、特別遊技の終了後に遊技が終了となり、発射が停止します」との特殊な文言へと切り替わり、この特殊な文言が特別遊技の終了まで継続して表示されるよう構成しても良い。このように構成した場合、10ラウンド目(最終ラウンド)においても、事前報知演出(第10単位報知演出)が継続実行されるが、事前報知演出(第10単位報知演出)が継続実行される構成に限定されず、例えば「大当り終了後に抑制機能が作動します」という文言表示を行ってもよいし、前述したように事前報知表示演出から「本日の出玉が95000発に到達したため、特別遊技の終了後に遊技が終了となり、発射が停止します」との特殊な文言へと切り替わり、この特殊な文言が特別遊技の終了まで継続して表示されるよう構成しても良い。その後、特別遊技が終了することを契機に、抑制報知演出が実行され、抑制機能が作動したことが遊技者に対して示唆又は報知される。
ここで、累積賞球数表示領域には、連荘中の特別遊技において遊技球が大入賞口に入球したことに基づき現時点までに獲得した賞球数の累積値(累積賞球数)の表示が行われるのだが、この累積賞球数の値(累積賞球数表示)は、賞球カウントアップ演出(単にカウントアップ演出とも称する)の実行により更新表示される。ここで、賞球カウントアップ演出は、連荘中の特別遊技の実行中において遊技球が大入賞口に入球した場合に、累積賞球数表示領域に表示された累積賞球数の値に、大入賞口への遊技球の入球に基づき払い出される賞球数の値を加算表示する演出である。遊技球が大入賞口に1個入球することで「15個」の賞球が払い出される仕様(大入賞口の単位賞球数が15個)であるため、遊技球が大入賞口に入球した場合には、累積賞球数表示領域に表示された累積賞球数の値は「15個」単位でカウントアップ表示される(累積賞球数の値に「15」が加算表示される賞球カウントアップ演出が行われる)。ここで、累積賞球数表示領域は、5桁の数値を表示可能であり、より詳細には、累積賞球数表示として「0」~「99999」までの10万通りの数値を表示可能である。そのため、累積賞球数表示の上限値は、「99999」となる。このとき、累積賞球数表示が上限値の「99999」に達している場合には、遊技球が大入賞口に入球したとしても、累積賞球数表示は変化せず、上限値の「99999」を維持する。このように、累積賞球数表示の上限値「99999」は、MYの上限値となる規定値「95000」よりも大きな数値として設定されている。つまり、事前報知演出にて事前報知されるMYの規定値「95000」よりも、上限値「99999」に達したときの累積賞球数表示の方が大きな値を取り得ることで、遊技者の獲得賞球数がMYの規定値「95000」を超えたことを的確に報知することができ、遊技者に満足感や達成感を与えることが可能となる。また、累積賞球数表示はアウト球を考慮しない数値であり、MYの規定値「95000」を超過する数値を取り得るため、上限値「99999」まで表示可能に構成することが好適である。変形例として、累積賞球数表示が上限値の「99999」に達した場合でも、遊技球が大入賞口に入球した場合には、擬似的な賞球カウントアップ演出(累積賞球数表示の可変表示)を実行してもよい。擬似的な賞球数カウントアップ演出としては、例えば、99999→91111→92222→93333→・・・→98888→99999、といったように、最初の値(99999)と最後の値(99999)とを同一としながらも、その間の数値をランダムに可変表示することで、あたかも累積賞球数がカウントアップ表示されているように見せてもよい。更なる変形例として、累積賞球数表示が上限値「99999」に達した場合に、新たな賞球払出が発生したときは(遊技球が大入賞に入球したときは)、累積賞球数表示として「FFFFF」を表示して、当該累積賞球数表示が表示の限界を超えていること(オーバフローした状態であること)を示唆又は報知してもよい。更なる変形例としては、累積賞球数表示が上限値「99999」に達した場合、又は、累積賞球数表示が上限値「99999」に達した以降に新たな賞球払出が発生したときは、「FFFFF」の表示へと切り替え(以降は「99999」の表示を行わず)、その後に新たな賞球払出があっても無くても「FFFFF」の表示を常に維持するよう構成しても良い。更なる変形例として、累積賞球数表示の上限値をMYの規定値「95000」の1個手前の数値である「94999」に設定し、その数値を超えた場合には「限界達成」の文字画像を表示して、それ以降は累積賞球数表示を更新表示せず、「限界突破」の文字画像を継続して表示するように構成してもよい。変形例としては、その数値を超えた場合には、累積賞球数表示を非表示として、その代わりに累積賞球数表示が表示されていた表示領域に「限界突破」の文字画像を表示するように構成してもよい。また、同様に、累積賞球数表示の上限値をMYの規定値「95000」と同数の数値である「95000」に設定し、その数値を超えた場合には「限界達成」の文字画像を表示して、それ以降は累積賞球数表示を更新表示せず、「限界突破」の文字画像を継続して表示するように構成してもよく、そのように構成した場合も、その数値を超えた場合には、累積賞球数表示を非表示として、その代わりに累積賞球数表示が表示されていた表示領域に「限界突破」の文字画像を表示するように構成してもよい。更なる変形例として、遊技者に過度の射幸心を煽るのを防止すべく、累積賞球数表示の上限値を規定値「95000」よりも十分に小さい数値(例えば「50000」)に設定し、その数値を超えた場合には「限界達成」の文字画像を表示して、それ以降は累積賞球数表示を更新表示せず、「限界突破」の文字画像を継続して表示するように構成してもよい。そのように構成した場合も、その数値を超えた場合には、累積賞球数表示を非表示として、その代わりに累積賞球数表示が表示されていた表示領域に「限界突破」の文字画像を表示するように構成してもよい。このように「限界突破」の表示条件については適宜設定可能であるが、「限界突破」が表示されている最中は、累積賞球数の値が特定値であったとしても強調演出(特別遊技の実行中に大入賞口へ遊技球が入球することを契機に、累積賞球数の値が予め定められた特定値に到達したことを報知する演出であり、前述した強調表示を表示する演出)を実行しないことが好適である。また、累積賞球数表示が上限値に到達して、その後に更なる大入賞口への入球があった場合、当該累積賞球表示は上限値を超えた数値を表示しない一方で、MYカウンタのカウント値は加算されるよう構成されている。
強調演出は、特別遊技の実行中に大入賞口へ遊技球が入球することを契機に、累積賞球数の値が予め定められた特定値に到達したことを報知する演出であり、累積賞球数表示とは別に、特定値に対応する賞球数表示(例えば、累積賞球数表示よりも大きなサイズで表示する「2500」や「35000」といった賞球数表示であり、累積賞球数表示とは異なりカウントアップ演出が実行されずに「2500」や「35000」といった2500の倍数である固定値を一定時間表示してその後消去する演出)を、累積賞球数表示と同時に実行可能とする演出である。ここで、強調演出においては、「2500GET」や「35000GET」のように、数値以外に特定の文字を付記するよう構成してもよい。特定値とは、所定賞球数(2500個)の倍数値に対応する数値であり、「2500」、「5000」、「7500」、「10000」、「12500」・・・といった具合に、2500個単位で設定されている。所定賞球数の値「2500」は、MYの規定値「95000」から所定値「90000」を減算した差分値「5000」よりも小さい数値に設定されている。それにより、連荘中における特別遊技の実行中の大入賞口への入球を契機として更新されるMYカウンタのカウント値が予定値「90000」に到達してから規定値「95000」に到達するまでの間、すなわち、事前報知演出が開始されてから抑制機能が作動するまでの間に、累積賞球数の値が少なくとも1回は特定値(所定賞球数の倍数値)に到達して、強調演出が必ず1回は実行されることになる。それにより、抑制機能が作動する直前の状況であっても、少なくとも1回の強調演出の実行を確実に担保することができるとともに、遊技者に満足感や達成感を与えることができる。
特別遊技の実行中における賞球カウントアップ演出の実行中に、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達して抑制機能作動条件を充足したとしても、実行中の賞球カウントアップ演出を中断することなく、当該実行中の賞球カウントアップ演出を継続する。すなわち、賞球カウントアップ演出の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合(抑制機能作動フラグがONになった場合)でも、特別遊技の終了時までは抑制機能を作動させず(抑制画面を表示させず)、そのまま特別遊技を継続させるため、実行中の賞球カウントアップ演出を途中で打ち切ることはせず、実行中の賞球カウントアップ演出を完結させる(最後まで実行する)。なお、詳細は後述するが、1個目の大入賞口への遊技球の入球に基づく先の賞球カウントアップ演出の実行中に、2個目の大入賞口への遊技球の入球(MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する契機となる入賞)に基づく後の賞球カウントアップ演出が実行される場合には、先の賞球カウントアップ演出と後の賞球カウントアップ演出とはシームレスに繋がり、これら先後の賞球カウントアップ演出は連続的且つ一体的なカウントアップ演出として構成されているため、賞球カウントアップ演出の実行中に抑制機能作動条件を充足したとしても、実行中の賞球カウントアップ演出を中断することなく、当該実行中の賞球カウントアップ演出を継続可能となる。それにより、賞球カウントアップ演出を中断させることなく最後まで遊技者に見せることができるため、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した後においても、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。つまり、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合は、遊技を即停止させるわけではなく(抑制機能を即作動させるわけではなく)、そのまま特別遊技を継続させることになるため、賞球カウントアップ演出の実行を許容したとしても特に実害が生じることはなく、却って賞球カウントアップ演出の実行が阻害されると、遊技者の遊技意欲が減殺されるおそれがあるからである。なお、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する契機となる入賞が「大入賞口への遊技球の入球」となっているが、この構成に限定されるものではなく、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達する契機となる入賞が「一般入賞口への遊技球の入球」であってもよい。
特別遊技の実行中において、賞球カウントアップ演出の実行中にMYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達して事前報知条件を充足したとしても、実行中の賞球カウントアップ演出を中断することなく、当該実行中の賞球カウントアップ演出を継続するように構成されている。すなわち、賞球カウントアップ演出の実行中に事前報知条件を充足した場合(事前報知演出の実行が開始された場合)でも、そのまま特別遊技を継続させるため、実行中の賞球カウントアップ演出を途中で打ち切ることはせず、実行中の賞球カウントアップ演出を完結させる(最後まで実行する)。この場合、特別遊技の実行中において事前報知条件を充足し且つ抑制機能作動条件を充足しなかった場合は、特別遊技の実行中だけでなく特別遊技が終了しても抑制機能を作動させず(抑制画面を表示させず)、特別遊技の実行中及び終了後に亘って事前報知演出が実行されることになる。なお、詳細は後述するが、1個目の大入賞口への遊技球の入球に基づく先の賞球カウントアップ演出の実行中に、2個目の大入賞口への遊技球の入球(MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達する契機となる入賞)に基づく後の賞球カウントアップ演出が実行される場合には、先の賞球カウントアップ演出と後の賞球カウントアップ演出とはシームレスに繋がり、これら先後の賞球カウントアップ演出は連続的且つ一体的なカウントアップ演出として構成されているため、賞球カウントアップ演出の実行中に事前報知条件を充足したとしても、実行中の賞球カウントアップ演出を中断することなく、当該実行中の賞球カウントアップ演出を継続可能となる。それにより、賞球カウントアップ演出を中断させることなく最後まで遊技者に見せることができるため、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に達した後においても、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。つまり、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達した場合でも、抑制機能が作動するまでの間は、そのまま特別遊技を継続させることになるため、賞球カウントアップ演出の実行を許容したとしても特に実害が生じることはなく、却って賞球カウントアップ演出の実行が阻害されると、遊技者の遊技意欲が減殺されるおそれがあるからである。なお、賞球カウントアップ演出と事前報知演出とが重畳表示される場合には、賞球カウントアップ演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)よりも事前報知演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)の方が高く、賞球カウントアップ演出よりも事前報知演出の方が前面側に表示される。なお、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達する契機となる入賞が「大入賞口への遊技球の入球」となっているが、この構成に限定されるものではなく、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達する契機となる入賞が「一般入賞口への遊技球の入球」であってもよい。
特別遊技の実行中における強調演出の実行中に、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達して抑制機能作動条件を充足したとしても、実行中の強調演出を中断することなく、当該実行中の強調演出を継続する。すなわち、強調演出の実行中に抑制機能作動条件を充足した場合(抑制機能作動フラグがONになった場合)でも、特別遊技の終了時までは抑制機能を作動させず(抑制画面を表示させず)、そのまま特別遊技を継続させるため、実行中の強調演出を途中で打ち切ることはせず、実行中の強調演出を完結させる(最後まで実行する)。それにより、強調演出を中断させることなく最後まで遊技者に見せることができるため、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に達した後においても、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。つまり、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達した場合は、遊技を即停止させるわけではなく(抑制機能を即作動させるわけではなく)、そのまま特別遊技を継続させることになるため、強調演出の実行を許容したとしても特に実害が生じることはなく、却って強調演出の実行が阻害されると、遊技者の遊技意欲が減殺されるおそれがあるからである。
特別遊技の実行中において、強調演出の実行中にMYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達して事前報知条件を充足したとしても、実行中の強調演出を中断することなく、当該実行中の強調演出を継続するように構成されている。すなわち、強調演出の実行中に事前報知条件を充足した場合(事前報知演出の実行が開始された場合)でも、そのまま特別遊技を継続させるため、実行中の強調演出を途中で打ち切ることはせず、実行中の強調演出を完結させる(最後まで実行する)。この場合、特別遊技の実行中において事前報知条件を充足し且つ抑制機能作動条件を充足しなかった場合は、特別遊技の実行中だけでなく特別遊技が終了しても抑制機能を作動させず(抑制画面を表示させず)、特別遊技の実行中及び終了後に亘って事前報知演出が実行されることになる。それにより、強調演出を中断させることなく最後まで遊技者に見せることができるため、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に達した後においても、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。つまり、特別遊技の実行中にMYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達した場合でも、抑制機能が作動するまでの間は、そのまま特別遊技を継続させることになるため、強調演出の実行を許容したとしても特に実害が生じることはなく、却って強調演出の実行が阻害されると、遊技者の遊技意欲が減殺されるおそれがあるからである。なお、強調演出と事前報知演出とが重畳表示される場合には、強調演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)よりも事前報知演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)の方が高く、強調演出よりも事前報知演出の方が前面側に表示される。
賞球1個分のカウントアップ表示の時間(「N」から「N+1」へのカウントアップ表示に要する時間)は、「0.03秒」に設定されている。つまり、累積賞球数表示領域に表示された累計賞球数の値は、「0.03秒」刻みでカウントアップ表示される。そのため、大入賞口へ遊技球が1個入球することで行われる賞球カウントアップ演出の実行時間は、賞球1個分のカウントアップに要する時間値に、大入賞口へ遊技球が1個入球することで付与される賞球数(単位賞球数)の値を乗算することで導出される。つまり、この賞球カウントアップ演出の実行時間(1回の賞球カウントアップ演出を開始してから終了するまでの時間値)は、「15(単位賞球数)×0.03秒(カウントアップの間隔)=0.45秒」となる。強調演出の実行時間(表示開始してから表示終了するまでの期間)は、累積賞球数の強調表示(拡大表示画像)の表示が開始されてから終了するまでの時間値であり、累積賞球数の値がいずれの特定値(2500、5000、7500、10000…)に到達した場合でも、強調演出の実行時間は「3秒」に設定されている。この強調演出の実行時間(3秒)は、大入賞口への遊技球1個の入球に対応する賞球カウントアップ演出の実行時間(0.45秒)よりも長時間に設定されている。そのため、大入賞口へ遊技球が1個入球することを契機に累積賞球数の値が特定値に到達する場合、賞球カウントアップ演出と強調演出とが同時又は略同時に実行されることになるが、強調演出の実行時間を大入賞口への遊技球1個の入球に対応して行われる賞球カウントアップ演出の実行時間よりも長時間に設定することで、強調演出と賞球カウントアップ演出とが同時又は略同時に実行された場合でも、希少性の高い強調演出を目立たせることができ、強調演出が発生したときの遊技者の満足感や達成感を一層向上させることができる。なお、強調演出と賞球カウントアップ演出とが重畳表示される場合には、賞球カウントアップ演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)よりも強調演出の表示の優先度(レイヤーの優先度)の方が高く、賞球カウントアップ演出よりも強調演出の方が前面側に表示される。また、ラウンド間時間(N回目のラウンド遊技が終了することで大入賞口が閉鎖し、その閉鎖状態をN+1回目のラウンド遊技が開始するまでに維持する時間)は、大入賞口への遊技球1個の入球に対応する賞球カウントアップ演出の実行時間(0.45秒)よりも長く、強調演出の実行時間(3秒)よりも短い時間(例えば、1.5秒)に設定してもよい。
事前報知演出の実行時間は、1回の事前報知演出が開始されてから終了するまでの時間値であり、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に達したときから規定値「95000」に達するまでの時間値となる。但し、この事前報知演出の実行時間には、MYカウンタが所定値「90000」に達した後に、規定値「95000」に到達することなく、所定の下限値「89000」以下となった場合の事前報知演出の実行時間は含めない。つまり、ここでの事前報知演出の実行時間とは、事前報知演出が規定値到達により完結する場合の実行時間である。この事前報知演出の実行時間は、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」から「5000(95000-90000=5000)」個増加するまでの時間値であり、この5000個分の増加には、複数回分の特別遊技にて得られる賞球数(例えば10R大当りの場合には約1500個×3回以上)を必要とするため、基本的には、1回の事前報知演出が開始されてから終了するまでには複数回分の特別遊技の実行時間を要することになる。そのため、事前報知演出の実行時間は、強調演出の実行時間(3秒間)よりも著しく長時間となる。従って、事前報知演出と強調演出とが重複実行されたとしても、一時的な表示である強調演出よりも継続的な表示である事前報知演出を優先的に目立たせて、事前演出への遊技者の注目度を向上させることができるため、現在の遊技状況(抑制機能が間もなく作動する予定であること)を確実に遊技者に把握させることが可能となる。ここで説明した事前報知演出は事前報知表示演出であるが、事前報知音出力演出の実行時間(例えば、5秒間の音声出力)と比較しても同様の関係となる。また、事前報知演出は、前述したように、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」から「500」加算される毎に更新表示され、第1単位報知演出→第2単位報知演出→第3単位報知演出→・・・→第10単位報知演出という順に進展するが、この事前報知演出を構成する第1単位報知演出から第10単位報知演出のうちのいずれの単位報知演出の実行時間についても、強調演出の実行時間(3秒)よりも長時間となる。つまり、各単位報知演出の実行時間は、MYカウンタのカウント値が「500」個増加するまでの時間値であり、この500個分の増加には、複数回分のラウンド遊技にて得られる賞球数(例えば約150個×3ラウンド以上)を必要とするため、基本的には、1回の単位報知演出が開始されてから終了するまでには複数回分のラウンド遊技の実行時間を要することになる。そのため、単位報知演出の実行時間は、強調演出の実行時間(3秒間)よりも長時間となる。従って、単位報知演出と強調演出とが重複実行されたとしても、一時的な表示である強調演出よりも継続的な表示である単位報知演出を優先的に目立たせて、単位報知演出への遊技者の注目度を向上させることができるため、単位報知演出(第2文言表示)が切り替わるごとにあと何発で抑制機能が作動するのかを確実に遊技者に把握させることが可能となる。なお、強調演出は獲得賞球数「2500個」単位で実行されるため、1回の特別遊技の実行中(例えば10R特別遊技:獲得可能賞球数=約1500個)において強調演出は多くても1回しか行われないが(1回の特別遊技で多くても1種類の強調演出しか表示されないが)、単位報知演出はMY「500個」単位で実行されるため、1回の特別遊技の実行中(例えば10R特別遊技:獲得可能賞球数=約1500個)において単位報知演出は複数回行われ得る(1回の特別遊技で複数種類の単位報知演出が表示され得る)。それにより、1回の特別遊技の実行中に遊技者は複数種類の単位報知演出を見ることができ、事前報知演出に対する遊技者の注目度を一層向上させることが可能となる。
1個目の遊技球が大入賞口へ入球して、大入賞口スイッチ(大入賞検出装置とも称する)が1個目の遊技球の入球を検出すると、この1個目の入球に基づく賞球カウントアップ演出(「先の賞球カウントアップ演出」と称する)が開始される。先の賞球カウントアップ演出の実行中に、2個目の遊技球(新たな遊技球)が大入賞口に入球して、大入賞口スイッチが2個目の遊技球の入球を検出すると、先の賞球カウントアップ演出が中断されて、2個目の入球に基づく賞球カウントアップ演出(「後の賞球カウントアップ演出」と称する)が開始される。具体的には、先の賞球カウントアップ演出において、本来であれば「1000」~「1015」までのカウントアップ表示が予定されている場合に、先の賞球カウントアップ演出の実行中に大入賞口への新たな遊技球の入球が発生して大入賞口スイッチにて検出された場合には、実行中の先の賞球カウントアップ演出が途中で打ち切られて(例えばカウントアップ表示が「1010」で中断されて)、後の賞球カウントアップ演出が開始されることになる。そして、後の賞球カウントアップ演出では、先の賞球カウントアップ演出の残りの部分(「1011」~「1015」までのカウントアップ表示)が省略されたかたちで、その最終値「1015」の続きとなる「1016」~「1030」までのカウントアップ表示が行われることになる。なお、先の賞球カウントアップ演出の一部のカウントアップ表示(「1011」~「1015」までのカウントアップ表示)は省略されるが、先の賞球カウントアップ演出の終了時(中断時)と後の賞球カウントアップ演出の開始時とはシームレスに繋がり、これら先後の賞球カウントアップ演出は連続的且つ一体的なカウントアップ表示として構成される。このように、先後2回の賞球カウントアップ演出のうち、先の賞球カウントアップ演出の優先度よりも、後の賞球カウントアップ演出の優先度の方が高く設定されており、先の賞球カウントアップ演出の終了時と後の賞球カウントアップ演出の開始時とが時間的にオーバーラップする場合には、先の賞球カウントアップ演出の実行を中断させて、後の賞球カウントアップ演出を優先的に実行開始させるように構成されている。従って、大入賞口に遊技球が連続的に入球して先後二回の賞球カウントアップ演出が連続的に実行される場合であっても、先後の賞球カウントアップ演出を滞りなく円滑に進めることができるため、大入賞口への遊技球の入球時と賞球カウントアップ演出の実行時との間でタイミングのずれが生じること(それにより遊技者に違和感を与えること)を防止することができるとともに、特別遊技(ラウンド遊技)の実行中に賞球カウントアップ演出を適切に完結させることが可能となる。なお、変形例として、先の賞球カウントアップ演出の実行が中断した時点で、そのカウントアップ表示を強制的に最終値「1015」に切り替えて(つまり、「1010」で中断した場合には、「1010」から最終値の「1015」に一気に切り替えて)、この最終値から、後の賞球カウントアップ演出のカウントアップ表示(「1016」~「1030」までのカウントアップ表示)を開始させるように構成してもよい。また、更なる変形例として、先の賞球カウントアップ演出の実行中に、2個目の遊技球(新たな遊技球)が大入賞口に入球して、大入賞口スイッチが2個目の遊技球の入球を検出しても、先の賞球カウントアップ演出が中断されず、先の賞球カウントアップ演出を全て実行したうえで、後の賞球カウントアップ演出が開始されるよう構成してもよい(例えばカウントアップ表示が「1010」の時点で2個目の遊技球が入球しても、先の賞球カウントアップ演出の残りの部分である「1011」~「1015」を実行し、その後に続けて後の賞球カウントアップ演出である「1016」~「1030」を実行してもよい)。
特別遊技の実行中において、大入賞口へ遊技球があと1個入球した場合には、累積賞球数の値が特定値(2500の倍数値)に到達することとなる一方で、大入賞口へ遊技球があと1個入球する前に一般入賞口へ遊技球が1個入球した場合には、当該累積賞球数の値が特定値に到達せずに、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達することとなる状況(「特定の状況」と称する)がある。具体的には、特定の状況として、特別遊技の実行中に累積賞球数の値が「97485」であり、且つ、MYカウンタのカウント値が「94998」である状況においては、大入賞口へ遊技球があと1個入球した場合(15個の賞球払出が行われる場合)には、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達して強調演出が実行されることとなる一方で、大入賞口へ遊技球があと1個入球する前に一般入賞口へ遊技球が1個入球した場合(3個の賞球払出が行われる場合)には、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達せず、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」に到達して(セーフ数=3、アウト数=1、差球数=3-1=2、MY=94998+2=95000)、抑制機能作動条件を充足することになる(抑制機能作動フラグがONとなる)。この特定の状況において、遊技機に電源断が発生して電源復帰した場合に、この電源復帰がRAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わない電源復帰であれば、この電源復帰後において、当該電源断時に実行されていた特別遊技が再開されることになる。特別遊技が再開された場合には、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されない。すなわち、この電源復帰時においては、直近の電源断の発生時に保持していた累積賞球値に関する演出情報が消去された状態(例えば、累積賞球数カウンタがゼロクリアされた状態)となるため、当該電源復帰後に特別遊技(大当り中演出)が再開された場合でも、累積賞球数表示が再び初期値「0」から表示されるとともに、強調演出の実行条件(特定値に到達するまでの条件)についてもはじめから再設定されることになる。そのため、電源断時の累積賞球数の値が大入賞口へのあと1個の遊技球の入球で特定値に到達する状況であったとしても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、累積賞球数表示が初期値「0」から再スタートされることになるため、大入賞口へのあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されないことになる。但し、累積賞球数の値が初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達した場合には、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達する毎に、強調演出が実行されることになる。また、抑制機能作動条件を充足する前に電源断および電源復帰(RAMクリアせずに電源復帰)した場合には、当該電源復帰時(電源投入時)にMYカウンタが初期化されるため、この電源復帰後は、MYカウンタが初期値「0」から再び計数を開始することになる。従って、電源断時のMYカウンタのカウント値があと1個の大入賞口への遊技球の入球で規定値「95000」に到達する状況であっても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、MYカウンタが初期値「0」から再スタートすることになるため、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、MYカウンタのカウント値は規定値「95000」に到達せず、抑制機能作動条件を充足しない(抑制機能作動フラグはONしない)。よって、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、「本日の出玉が95000発に到達したため、特別遊技の終了後に遊技が終了となり、発射が停止します」との特殊な文言である特殊事前報知演出(特殊事前報知表示演出)を実行しない。但し、MYカウンタが初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、MYカウンタのカウント値が規定値「95000」まで達した場合には、抑制機能作動条件を充足することになる(抑制機能作動フラグがONとなる)。
特別遊技の実行中において、大入賞口へ遊技球があと1個入球した場合には、累積賞球数の値が特定値(2500の倍数値)に到達することとなる一方で、大入賞口へ遊技球があと1個入球する前に一般入賞口へ遊技球が1個入球した場合には、当該累積賞球数の値が特定値に到達せずに、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に到達することとなる状況(「所定の状況」と称する)がある。具体的には、所定の状況として、特別遊技の実行中に累積賞球数の値が「97485」であり、且つ、MYカウンタのカウント値が「89998」である状況においては、大入賞口へ遊技球があと1個入球した場合(15個の賞球払出が行われる場合)には、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達して強調演出が実行されることとなる一方で、大入賞口へ遊技球があと1個入球する前に一般入賞口へ遊技球が1個入球した場合(3個の賞球払出が行われる場合)には、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達せず、MYカウンタのカウント値が規定値「90000」に到達して(セーフ数=3、アウト数=1、差球数=3-1=2、MY=89998+2=90000)、事前報知条件を充足することになる。この所定の状況において、遊技機に電源断が発生して電源復帰した場合に、この電源復帰がRAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わない電源復帰であれば、この電源復帰後において、当該電源断時に実行されていた特別遊技が再開されることになる。特別遊技が再開された場合には、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されない。すなわち、この電源復帰時においては、直近の電源断の発生時に保持していた累積賞球値に関する演出情報が消去された状態(例えば、累積賞球数カウンタがゼロクリアされた状態)となるため、当該電源復帰後に特別遊技(大当り中演出)が再開された場合でも、累積賞球数表示が再び初期値「0」から表示されるとともに、強調演出の実行条件(特定値に到達するまでの条件)についてもはじめから再設定されることになる。そのため、電源断時の累積賞球数の値が大入賞口へのあと1個の遊技球の入球で特定値に到達する状況であったとしても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、累積賞球数表示が初期値「0」から再スタートされることになるため、大入賞口へのあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されないことになる。但し、累積賞球数の値が初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達した場合には、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達する毎に、強調演出が実行されることになる。また、抑制機能作動条件を充足する前に電源断および電源復帰(RAMクリアせずに電源復帰)した場合には、当該電源復帰時(電源投入時)にMYカウンタが初期化されるため、この電源復帰後は、MYカウンタが初期値「0」から再び計数を開始することになる。従って、電源断時のMYカウンタのカウント値があと1個の大入賞口への遊技球の入球で所定値「90000」に到達する状況であっても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、MYカウンタが初期値「0」から再スタートすることになるため、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、MYカウンタのカウント値は所定値「90000」に到達せず、事前報知条件を充足しない。よって、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、事前報知表示演出(第1文言表示及び第2文言表示)を実行しない。但し、MYカウンタが初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」まで達した場合には、事前報知条件を充足することになる。なお、変形例として、前述の「カウント継続スイッチ」を搭載した場合において、抑制機能作動条件を充足する前に電源断し、カウント継続スイッチを操作しながら電源復帰(RAMクリアを伴わずに電源復帰)をした場合には、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化(クリア)されないが、当該電源復帰の直後に事前報知演出を再開しないように構成してもよい。例えば、第2単位報知演出(作動まで残り約4500発)の実行中に電源断し(MYカウンタのカウント値が「90500」~「90999」であるときに電断し)、カウント継続スイッチを操作して電源復帰(RAMクリアを伴わずに電源復帰)をした場合に、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化(クリア)されないが、当該電源復帰の直後に第2単位報知演出(作動まで残り約4500発)は再開させず、その後、MYカウンタのカウント値が「91000」に達したときに事前報知演出を第3単位報知演出(作動まで残り約4000発)から再開させてもよい。更なる変形例としては、前述の「カウント継続スイッチ」を搭載した場合において、抑制機能作動条件を充足する前に電源断し、カウント継続スイッチを操作しながら電源復帰(RAMクリアを伴わずに電源復帰)をした場合には、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化(クリア)されないが、当該電源復帰の直後に事前報知演出を再開しないように構成し、例えば、第2単位報知演出(作動まで残り約4500発)の実行中に電源断し(MYカウンタのカウント値が「90500」~「90999」であるときに電断し)、カウント継続スイッチを操作して電源復帰(RAMクリアを伴わずに電源復帰)をした場合に、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化(クリア)されず、当該電源復帰の直後に第2単位報知演出(作動まで残り約4500発)を再開させても良い。
特別遊技の実行中において、抑制機能作動条件を充足した後(抑制機能作動フラグがONになった後)に、大入賞口へ遊技球があと1個入球することで、累積賞球数の値が特定値(2500の倍数値)に到達することとなる状況(「状況A」と称する)がある。具体的には、状況Aとして、特別遊技の実行中において、MYカウンタのカウント値が既に規定値「95000」に到達しており、且つ、累積賞球数の値が所定の特定値「97500」よりも15個少ない「97485」である状況においては、大入賞口へ遊技球があと1個入球することで(15個の賞球払出が行われることで)、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達して強調演出が実行されることとなる。この状況Aにおいて、遊技機に電源断が発生し、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わずに電源復帰した場合には、当該電源断前に実行されていた特別遊技が再開されることになるが、この特別遊技が再開された後においては、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、累積賞球数の値が所定の特定値「97500」に到達せず、電源断前に予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されない。すなわち、この電源復帰時においては、直近の電源断の発生時に保持していた累積賞球値に関する演出情報が消去された状態(例えば、累積賞球数カウンタがゼロクリアされた状態)となるため、当該電源復帰後に特別遊技(大当り中演出)が再開された場合でも、累積賞球数表示が再び初期値「0」から表示されるとともに、強調演出の実行条件(特定値に到達するまでの条件)についてもはじめから再設定されることになる。そのため、電源断時の累積賞球数の値が大入賞口へのあと1個の遊技球の入球で特定値に到達する状況であったとしても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、累積賞球数表示が初期値「0」から再スタートされることになるため、大入賞口へのあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されないことになる。但し、累積賞球数の値が初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達した場合には、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達する毎に、強調演出が実行されることになる。また、この状況Aにおいて、RAMクリアを伴わずに電源復帰した場合(抑制機能作動条件を充足した後にRAMクリアを伴わずに電源復帰した場合)には、当該電源復帰時にMYカウンタは初期化されず(MYカウンタのカウント値「95000」はクリアされず)、抑制機能作動フラグがONを維持することになる。よって、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、「本日の出玉が95000発に到達したため、特別遊技の終了後に遊技が終了となり、発射が停止します」との特殊な文言である特殊事前報知演出(特殊事前報知表示演出)を実行する。また、当該電源復帰後に再開された特別遊技(大当り終了デモ期間)が終了したときに抑制機能が作動し、それと同時または略同時に抑制報知演出が実行される。変形例として、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、特殊事前報知演出(特殊事前報知表示演出)を実行せずに、特別遊技(大当り終了デモ期間)が終了したときに抑制機能が作動し、それと同時または略同時に抑制報知演出が実行されるよう構成してもよい。
特別遊技の実行中において、事前報知条件を充足した後、すなわち、事前報知演出が開始された後に、大入賞口へ遊技球があと1個入球することで、累積賞球数の値が特定値(2500の倍数値)に到達することとなる状況(「状況B」と称する)がある。具体的には、状況Bとして、特別遊技の実行中において、MYカウンタのカウント値が既に所定値「90000」に到達しており(但し、MYカウンタのカウント値が「90000」や「90500」など、規定値「95000」到達まで余裕があることが好適である)、且つ、累積賞球数の値が所定の特定値「97500」よりも15個少ない「97485」である状況においては、大入賞口へ遊技球があと1個入球することで(15個の賞球払出が行われることで)、累積賞球数の値が特定値「97500」に到達して強調演出が実行されることとなる。この状況Bにおいて、遊技機に電源断が発生し、RAMクリア(RAMクリアスイッチの操作)を伴わずに電源復帰した場合には、当該電源断前に実行されていた特別遊技が再開されることになるが、この特別遊技が再開された後においては、大入賞口へあと1個の遊技球の入球があったとしても、累積賞球数の値が所定の特定値「97500」に到達せず、電源断前に予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されない。すなわち、この電源復帰時においては、直近の電源断の発生時に保持していた累積賞球値に関する演出情報が消去された状態(例えば、累積賞球数カウンタがゼロクリアされた状態)となるため、当該電源復帰後に特別遊技(大当り中演出)が再開された場合でも、累積賞球数表示が再び初期値「0」から表示されるとともに、強調演出の実行条件(特定値に到達するまでの条件)についてもはじめから再設定されることになる。そのため、電源断時の累積賞球数の値が大入賞口へのあと1個の遊技球の入球で特定値に到達する状況であったとしても、この電源復帰後に再開された特別遊技においては、累積賞球数表示が初期値「0」から再スタートされることになるため、大入賞口へのあと1個の遊技球の入球があったとしても、電源断前に実行が予定されていた強調演出(累積賞球数が「97500」に達することで行われる予定であった強調演出)は実行されないことになる。但し、累積賞球数の値が初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達した場合には、累積賞球数の値が特定値(「2500」の倍数値)に達する毎に、強調演出が実行されることになる。また、事前報知条件を充足した後であっても抑制機能作動条件を充足する前に電源断および電源復帰(RAMクリアせずに電源復帰)した場合には、当該電源復帰時(電源投入時)にMYカウンタが初期化されるため、この電源復帰後に特別遊技が再開されたときは、MYカウンタは初期値「0」から再び計数を開始することになる。従って、この電源復帰後においては事前報知条件を充足していない状態に戻り、当該電源復帰後(当該電源復帰後に再開された特別遊技)においては直近の電源断時に実行されていた事前報知演出は再開されないことになる(事前報知演出は実行されない、より具体的には第1文言表示及び第2文言表示が実行されない)。但し、MYカウンタが初期値「0」に戻ったとしても、この電源復帰後において遊技を継続することで、MYカウンタのカウント値が所定値「90000」に達した場合(事前報知条件を充足した場合)には、事前報知演出が実行されることになる。
抑制機能の作動中(抑制報知演出の実行中)は、音量設定および光量設定が不能となるように構成されている。すなわち、抑制機能が作動して遊技停止状態に移行した場合には、音量調整操作がされたとしても、音量レベルが変化しない(音量操作が無効となる)ようになっている。そのため、抑制報知演出の実行中に、音量調整操作がされたとしても、抑制報知音(「抑制機能が作動しました」という音声)の音量レベルは変化せず、当該抑制報知音は常に一定の音量(予め定められた一定の音量)で出力される。また、音量調整操作がされたとしても、音量設定の調整画面が表示されないよう構成されている。変形例としては、設定された音量レベルに応じた出力態様で抑制報知音を出力するよう構成しても良い。また、同様に、抑制機能が作動して遊技停止状態に移行した場合には、光量調整操作がされたとしても、光量レベルが変化しない(光量操作が無効となる)ようになっている。そのため、抑制報知演出の実行中に、光量調整操作がされたとしても、抑制報知に係る枠ランプの全点灯時の光量は変化しない。また、光量調整操作がされたとしても、光量設定の調整画面が表示されないよう構成されている。但し、抑制機能作動条件を充足していたとしても特別遊技の実行中であれば、抑制機能は作動していないため(抑制報知演出は実行されていないため)、当該特別遊技の実行中において音量設定および光量設定は可能であり、音量調整操作に基づく音量設定の調整画面や光量調整操作に基づく光量設定の調整画面が表示される。なお、事前報知演出の実行中であれば、変動中であっても特別遊技中であっても、音量調整操作がされることで音量レベルが変化し(音量操作が有効となり)、光量調整操作がされることで光量レベルが変化し(光量操作が有効となり)、音量調整操作に基づく音量設定の調整画面や光量調整操作に基づく光量設定の調整画面が表示される。ここで、事前報知音出力演出については、設定された音量レベルに応じた出力態様ではなく、常に一定の音量(予め定められた一定の音量)で出力されるよう構成されても良いし、設定された音量レベルに応じた出力態様となるよう構成しても良い。
各種の演出(待機デモ演出、演出ボタン動作、メイン装飾図柄710の所定の動作)と抑制機能との関係性は以下のとおりである。なお、演出ボタン動作の詳細については後述する。事前報知演出の実行中であっても待機デモ演出は実行可能(開始可能)であるが、抑制報知演出の実行中では待機デモ演出が実行(開始)されない。なお、待機デモ演出の実行中であっても事前報知演出が実行可能(開始可能)であり且つ並行して実行可能であるが、待機デモ演出の実行中であっても抑制報知演出を実行可能(開始可能)である一方で待機デモ演出は強制的に終了する。また、事前報知演出の実行中であっても演出ボタン動作は実行可能(開始可能)であるが、抑制報知演出の実行中では演出ボタン動作が実行(開始)されない。なお、演出ボタン動作の実行中であっても事前報知演出が実行可能(開始可能)であり且つ並行して実行可能であるが、演出ボタン動作の実行中であっても抑制報知演出を実行可能(開始可能)である一方で演出ボタン動作は強制的に終了する(但し、変形例として、演出ボタン動作の実行中に抑制報知演出を実行開始した場合でも演出ボタン動作は継続して本来の終了タイミングにて終了してもよい)。また、事前報知演出の実行中であってもメイン装飾図柄710の所定の動作(変動開始時動作、仮停止時動作、リーチ成立時動作、揺れ動作)は実行可能(開始可能)であるが、抑制報知演出の実行中ではメイン装飾図柄710の所定の動作が実行(開始)されない。なお、メイン装飾図柄710の所定の動作の実行中であっても事前報知演出が実行可能(開始可能)であり且つ並行して実行可能であるが、メイン装飾図柄710の所定の動作の実行中であっても抑制報知演出を実行可能(開始可能)である一方でメイン装飾図柄710の所定の動作は強制的に終了する。
前述した演出ボタン動作について詳述する。本実施形態における演出ボタンには、演出ボタンの内部機構によって、演出ボタン自体が振動したり、演出ボタン内部の可動物が回転したりすることが可能に構成されている。このように、演出ボタンは、遊技者操作によって演出表示装置70に表示される演出内容に変化を与えるだけでなく、演出ボタン自体の動作によって、遊技者に対して大当り期待度を示唆または報知可能に構成されている。このような演出ボタンの動作を、演出ボタン動作と称する。この演出ボタン動作は、変動表示中や大当り遊技中に実行可能であり、変動表示中であれば、大当り期待度が非常に高いことを示唆または報知する場合に実行され(例えば、演出表示装置70にて実行される特定の予告演出の実行に対応付けられて実行されたり、そのような特定の予告演出の実行に関係なく突如実行され)、大当り遊技中であれば、前述した保留内連荘演出や昇格演出(例えば、特別遊技中の序盤は5R大当りと見せかけて中盤に10R大当りであることを報知する演出)の実行に対応付けられて実行されたりする。より具体的には、変動表示中であれば、演出ボタン動作は、変動表示の途中(中盤であるリーチ成立前)で実行され、「次回予告」の文字列を表示する特定の予告演出である次回予告演出(今後の演出展開を示唆または報知する大当り期待度が高い予告演出)の実行時、変動表示の途中(終盤であるリーチ成立後)で実行される前述した当落分岐の場面(SPリーチの最終結果が大当りを示す内容となるかはずれを示す内容となるかの分岐の場面)で大当り当選を報知する当落分岐役物演出(前述した可動役物演出よりも後のタイミングで実行可能な)の実行時に同時に実行されるものである(予告演出に対応付けられる演出ボタン動作)。なお、1回の変動(大当り変動)において、この次回予告演出と大当り当選を報知する当落分岐役物演出との両方が実行され得るよう構成されているが、大当り当選を報知する当落分岐役物演出の実行時のほうが、演出ボタン動作の実行時間が長くなる(例えば、前者は8秒、後者は15秒など)よう構成されている。ここで、演出ボタン動作が間欠的な演出ボタン動作(一旦演出ボタン動作が停止しその後演出ボタン動作を再開する間欠パターンが1以上繰り返される動作)であれば、当該間欠的な演出ボタン動作の実行時間の合計が、演出ボタン動作の実行時間となる。なお、特定の予告演出以外の所定の予告演出(例えば、台詞演出など)は、演出ボタン動作が対応付けられて実行されないよう構成されているが、後述する先読みとしての変動開始時演出ボタン動作と実行タイミングが重複し、たまたま同時に実行されることがある。また、先読み予告演出として、先読み予告演出の対象となる作動保留球(例えば、前述した次回予告演出やで大当り当選を報知する当落分岐役物演出が実行され得るような高期待度変動に係る作動保留球)より先に消化される作動保留球に係る変動表示の開始直後に、突如演出ボタン動作を実行する。この先読み予告としての演出ボタン動作(先読みとしての変動開始時演出ボタン動作)が実行された場合、先読み予告演出を経由して到達した先読み予告演出の対象となる作動保留球に係る変動表示の開始時にも、演出ボタン動作が先読み予告ではなく、当該変動の大当り期待度を示唆または報知する予告演出として実行される(先読み経由の変動開始時演出ボタン動作)。なお、先読みとしての変動開始時演出ボタン動作や先読み経由の変動開始時演出ボタン動作は、前述した予告演出に対応付けられる演出ボタン動作よりも実行時間が短くなる(例えば、1秒など)よう構成されている。なお、演出ボタン動作は、1回の変動表示中に完結するものであり、2回以上の変動表示を跨いで実行が継続されるものではない(例えば、或る変動表示の終盤から当該或る変動表示の次の変動表示の序盤まで演出ボタンの振動が継続するようには構成されていない)。また、大当り遊技中であれば、昇格演出の実行中や保留内連荘演出の実行中に対応付けられて実行され、前述した大当り中役物演出の実行中に対応付けられて実行される(大当り中の演出ボタン動作)。なお、大当り中の演出ボタン動作は、複数のラウンド遊技に跨って実行可能に構成されている(例えば、或る回数目のラウンド遊技の終盤から当該或る回数目のラウンド遊技の次の回数目のラウンド遊技の序盤まで演出ボタンの振動が継続可能に構成されている)。
ここで、演出ボタン動作については、遊技者による演出ボタンの操作に基づいて実行されるものと、遊技者による演出ボタンの操作に基づいて実行されないものとに大別される。つまり、遊技者による演出ボタンの操作が行われることで即座に実行されるものと、遊技者による演出ボタンの操作がそもそも必要ないものとに大別される。前述した大当り中の演出ボタン動作や大当り当選を報知する当落分岐役物演出に対応付けられた演出ボタン動作は、遊技者による演出ボタンの操作が行われることで即座に実行され(換言すれば、遊技者による演出ボタンの操作が行われることで、昇格演出や保留内連荘演出や大当り当選を報知する当落分岐役物演出が実行され)、前述した先読みとしての変動開始時演出ボタン動作と先読み経由の変動開始時演出ボタン動作、そして次回予告演出に対応付けられた演出ボタン動作については、遊技者による演出ボタンの操作がそもそも必要なく実行される(換言すれば、遊技者による演出ボタンの操作を必要とせず、変動開始時演出ボタン動作と先読み経由の変動開始時演出ボタン動作、そして次回予告演出が実行される)。ここで、変形例として、大当り変動表示であるにもかかわらず、遊技者による演出ボタンの操作が行われても、大当り当選を報知する当落分岐役物演出が実行されず且つそれに対応付けられた演出ボタン動作に実行されない場合(当落分岐の場面ではずれであることを示唆する場合)を有していてもよく、そのような場合は、同じ変動表示内において、当落分岐の場面ではずれであることを示唆したタイミングより後のタイミングにて、「復活!」との文字が表示されて大当りであることを示唆または報知するよう構成してもよい。そのように構成した場合、この「復活!」との文字が表示される演出(復活演出や逆転演出とも称する)の実行中も、演出ボタン動作が実行され、この演出ボタン動作は、遊技者による演出ボタンの操作がそもそも必要なく実行されるよう構成される。
また、演出ボタン動作が実行される場合、枠ランプ10や前述の盤ランプ25が特定態様にて発光するよう構成されている。なお、演出ボタン動作が実行される場合の演出状況によって、発光態様(発光色)が異なるよう構成されている。具体的には、昇格演出や保留内連荘演出、大当り当選を報知する当落分岐役物演出や復活演出が実行される場合は虹色に発光し、変動開始時演出ボタン動作や先読み経由の変動開始時演出ボタン動作、次回予告演出が実行される場合は青色に発光するよう構成されている。但し、いずれの場合についても、演出ボタン動作による虹色または青色の発光中にエラー状態となった場合は、必ず赤色の発光(抑制報知演出実行中の赤色の発光とは異なる発光態様であり、例えば抑制報知演出実行中の赤色の発光と比較して点滅周期が異なっていたり輝度が高かったりすることが望ましい)へと切り替えるよう構成されている。
また、遊技機の電源投入時にRAMクリアモードまたは遊技モードに移行する選択操作が行われた場合、電源投入後に、演出としてではなく、動作確認としての電源投入後に演出ボタン動作が実行される。この場合の演出ボタン動作は相対的に短時間(例えば、5秒)にて実行され(当り当選を報知する当落分岐役物演出に対応付けられた演出ボタン動作よりも短時間にて実行され)、枠ランプ10や前述の盤ランプ25も赤色にて発光される。なお、その演出ボタン動作の最中に変動表示が開始した場合に、遊技者にボタン操作を促すボタン画像が表示されることがあるが、この演出ボタン動作の最中であっても、ボタン操作を行うことで、演出表示装置70における演出表示に変化を与える(例えば、ボタン操作がされることで、ボタン画像が消去され、台詞演出が表示されるなど)ことが可能となっている。なお、遊技機の電源投入時に設定変更状態(設定変更モードとも称する)または設定確認状態(設定確認モードとも称する)に移行する選択操作が行われた場合、電源投入後に、動作確認としての演出ボタン動作は行われない。これにより、動作確認としての演出ボタン動作を省略することが可能となる。なお、変形例として、設定変更状態または設定確認状態を終了することで、動作確認としての演出ボタン動作を実行可能としてもよい。
<2.第2の実施形態>
以下では、本発明の第2の実施形態に係る遊技機として、パチンコ機1000について説明する。第2の実施形態に係るパチンコ機1000は、第1の実施形態に係るパチンコ機1において演出制御基板200の演出制御CPU201及び画像制御基板300の画像制御CPU301等による機能(演出制御手段、画像制御手段)が、1つの基板に搭載された1つのCPU(MPU)(図64に示す副制御基板1200の副制御CPU1201)によって実現される点で第1の実施形態と相違する。以後の説明では、第2の実施形態のように演出制御手段及び画像制御手段が1つのCPU(MPU)で実現される構成を「1チップ構成」と称し、第1の実施形態の演出制御CPU201及び画像制御CPU301のように演出制御手段及び画像制御手段が複数のCPU(MPU)で実現される構成を「複数チップ構成」と称する。
<1チップ構成の副制御基板>
図64は、本発明の第2の実施形態に係るパチンコ機における電気的な構成例を示す図である。図64に示したパチンコ機1000の構成は、1チップ構成の副制御基板1200に係る構成以外は、図19に示したパチンコ機1の構成と同様である。そこで、第2の実施形態では、副制御基板1200に固有の構成やその処理について詳細に説明し、その他の共通する部分は説明を省略する。
副制御基板1200は、1つの副制御CPU1201と、1以上の副制御ROM1202と、1以上の副制御RAM1203と、1以上のI/Oポート回路1204と、画像等制御装置1205と、を有して構成される。
副制御CPU1201は、例えば、機能拡張されたグラフィックプロセッサ(VDP)を副制御基板1200に搭載することによって実現される。副制御CPU1201は、互いが独立して並行にプロセスを実行可能な複数のCPUコアを有するマルチコアCPUである。本例では、副制御CPU1201は4つのCPUコアを有するとし、各CPUコアはCPU番号「CPU0」~「CPU3」で表記する。
副制御ROM1202は、各CPUコアが実行するプログラム、及び演出表示に用いられる画像データやモーションデータ等を記憶する記憶手段であって、各CPUコアからアクセス可能である。副制御ROM1202は1以上の記憶装置で構成されてよく、その搭載先は、VDPの内部または外部を問わない。特に、演出表示装置70に表示する画像(演出画像)の元データとなる画像データ(CGデータ)を記憶する副制御ROM1202を「CGROM」と称する。CGROMには、動画におけるオブジェクトの動きを示すモーションデータに関する頂点データ等も格納されるとしてもよい。
副制御RAM1203は、副制御CPU1201の各CPUコアが実行するプログラム及び各CPUコアの動作に伴う一時的なデータ等を記憶する記憶手段(RWM)であって、その記憶領域の少なくとも一部は、各CPUコアからアクセス可能な共有領域が設定されて「共用メモリ」として動作可能である。副制御RAM1203は、共有領域だけが設定されるものではなく、CPUコアごとの専用領域等が設定されてよいし、さらに予備用の記憶領域が設定されてもよい。また、共有領域(共有メモリ)は、アクセス可能なCPUコアを限定してもよい(例えばCPU1及びCPU3からアクセス可能)。また、副制御RAM1203は1以上の記憶装置で構成されてよく、その搭載先は、VDPの内部または外部を問わない。例えば、CPU内蔵RAMは副制御CPU1201に内蔵された副制御RAM1203であるが、それ以外にも、VDPに内蔵されたVRAMや、VDPの外部に搭載された拡張RAM等があってよい。その場合、共有領域は、VRAM、拡張RAM、またはその双方に設定されることが好ましい。
CPU内蔵RAMは、ホストCPUとして動作するCPUコアが専用で使用するメモリ(SRAM)であって、ホストCPUからDMA(Direct Memory Access)マッピングされた空間として使用できる。VRAMは、主に画像制御回路(詳細は後述)によって使用されるメモリ(DRAM)であって、CGデータのコピーデータ(リードキャッシュデータ)、CGデータを用いて描画された表示用のデータ(フレームデータ)、その他参照データ等が格納される。また、VRAMは、CPU内蔵RAMのワーク領域として使用することもできる。拡張RAMは、VRAMよりも大容量のメモリ(DRAM)である。拡張RAMは、一般的にはVRAMより低速であるが、副制御ROM1202よりは高速である。拡張RAMには、VRAMに収まりきらないデータ(具体例はVRAMと同様)や、VRAM以外の用途のデータ(画像制御回路以外が使用するデータ等)が格納される。また、拡張RAMも、VRAMと同様に、CGROMのデータのキャッシュ先として使用可能である。
画像等制御装置1205は、副制御CPU1201(特に、後述する画像制御プロセス)からの指示に応じて、CGROMに記憶された画像データを読み込み、この画像データを基に描画等の画像処理を行って表示用データを生成し、その映像信号を演出表示装置70に出力する。また、画像等制御装置1205は、副制御CPU1201(特に画像制御プロセス)からの指示に応じて、音声ROMに記憶された音データを読み込み、これを合成処理して音データを生成し、スピーカ11に出力する。
画像等制御装置1205は、第1の実施形態において図19に示したVDP302及び音源IC303と同様の機能を提供する装置である。なお、図65では、副制御基板1200において画像等制御装置1205を独立した構成として示している。この場合、画像等制御装置1205の内部に、独自にCPU、ROM、またはRAM等を有するように構成されてもよい。また、本実施形態において画像等制御装置1205は、副制御基板1200のなかで他の構成の少なくとも何れかと一体化して構成されてもよい。例えば、画像等制御装置1205が実現する機能は、副制御CPU1201(特に画像制御プロセス)が副制御ROM1202及び副制御RAM1203を利用しながら実行するソフトウェア処理によって実現されるとしてもよい。
副制御基板1200は、図19に示した演出制御基板200及び画像制御基板300と同等の機能(演出制御手段、画像制御手段)を提供する。すなわち、1つの副制御CPU1201は、演出制御CPU201及び画像制御CPU301と同等の機能を有する。前述したように画像等制御装置1205が副制御CPU1201と一体化した構成とされる場合は、VDP302及び音源IC303に相当する機能も併せ持つ。同様に、1以上の副制御ROM1202は、演出制御ROM202及び画像制御ROM304と同等の機能を有する。また、1以上の副制御RAM1203は、演出制御RAM203及び画像制御RAM305と同等の機能を有する。以下では、副制御基板1200が演出制御手段及び画像制御手段を実現する方法について、詳しく説明する。
副制御基板1200において、副制御ROM1202には、副制御基板800全体の制御を行うために実行するOS(Operating System)機能のプログラム群(以後、OSプロセスと称する)が、制御ファイル(アプリケーションファイル)の形で記憶される。同様に、副制御ROM1202には、第1の実施形態において演出制御CPU201が実行する処理プロセスに相当するプログラム群(以後、演出制御プロセス)、及び第1の実施形態において画像制御CPU301が実行する処理プロセスに相当するプログラム群(以後、画像制御プロセス)が、それぞれ制御ファイル(アプリケーションファイル)の形で記憶される。
そして副制御基板1080において、副制御CPU1201は、上記したOSプロセス、演出制御プロセス、及び画像制御プロセスを、プロセス単位で、それぞれ別のCPUコアに割り当てて動作させる。
具体的には例えば、電源ON等を契機として副制御基板1080のハードウェアリセットが行われた後、副制御CPU1201は、その起動時にOSプロセスを含む各プロセスをCPU0のCPUコアで動作させ、その後、OSの機能を利用して、演出制御プロセスに対応する制御ファイルの実行権をCPU3のCPUコアに割り当て、画像制御プロセスに対応する制御ファイルの実行権をCPU1のCPUコアに割り当てて、各CPUコアを起動させる。
起動されたCPU1及びCPU3は、副制御RAM1203の一部をプロセス間の共有メモリとして共有するとともに、副制御ROM1202から各種プログラムやデータを読み出しながら、各CPUコアに割り当てられたプロセス(演出制御プロセス、画像制御プロセス)を実行する。具体的には、CPU3は、副制御ROM1202から演出パターンデータ(演出過程が定義されたデータ)、表示パターンデータ(演出の画像表示過程が定義されたデータ)、音声パターンデータ(演出の音声出力過程が定義されたデータ)等を含む制御ファイルを読み出し、演出制御プロセスによる演出制御を実行する。また、CPU1は、演出制御プロセスが決定した演出制御に従って、副制御ROM1202(CGROM1221)から画像データを読み出し、描画処理によって演出用画像を描画し、描画した演出用画像を副制御RAM1203(VRAM、拡張RAM)に格納し、演出表示装置70に出力することにより、画像制御を実行する。なお、画像制御プロセスは、演出制御プロセスが決定した演出制御に従って、副制御ROM1202から音声データを読み出し、出力用の音声データを生成し、スピーカ11に出力することにより、音声制御を実行してもよい。また、演出ランプ10,25に対する発光制御や、可動役物24に対する作動制御も、同様に副制御基板1200で実行可能であるが、詳細は省略する。
また、演出制御プロセス(CPU3)が画像制御プロセス(CPU1)に対して演出制御を指示するためのコマンドを送信する場合には、演出制御プロセスが副制御RAM1203の共有領域(共有メモリ)に、コマンド(あるいはコマンドのメッセージ)を含むデータを格納し、画像制御プロセスが共有メモリにアクセスして当該データを読み出すことにより、当該コマンドを含むデータの受け渡し(メッセージ転送)が行われる。以降の説明において、演出制御プロセスから画像制御プロセスへのコマンド送信という場合、上記した副制御RAM1203の共有メモリを介したデータの受け渡しによる送受信を指す。また、第1の実施形態で説明した演出制御基板200と画像制御基板300との間のコマンド送信は、第2の実施形態では、副制御RAM1203の共有メモリを介したデータの受け渡しによって実現される。
以上のような処理が実行されることにより、1チップ構成の副制御基板1080では、CPU0がOSプロセスを、CPU3が演出制御プロセス(演出制御手段)を、CPU1が画像制御プロセス(画像制御手段)を、それぞれ独立かつ並行して実行することができる。なお、空きとなっているCPU2は、予備としておき、例えばCPU1における画像制御プロセスの処理負荷が他CPUコアに比べて過剰に大きくなるような場合には、CPU2にも画像制御プロセスの一部を割当てて使用する等してもよい。
このように、1チップ構成の副制御基板1080においては、マルチコアCPUの各CPUコアにプロセス単位で割り当てが行われることにより、何れかのCPUコアの処理が重くなったとしても、他のCPUコアの処理への影響を抑制する効果が得られる。すなわち、CPU0によるOS制御と、CPU3による演出制御と、CPU1による画像制御とを、他のCPUコアにおける演算負荷に影響を与えずに実行することができる。
また、演出制御プロセスが割り当てられるCPU3のCPUコア(演出制御手段87に相当)と、画像制御プロセスが割り当てられるCPU1のCPUコア(画像制御手段1088に相当)とは、RWM1083やROM1084を共用できることから、CPUコア間での通信(コマンドの送受等)を、共有メモリへの読み/書きを介したメッセージ転送や、プロセッサ間割り込み等で実現する。この結果、演出制御CPU1085と画像制御CPU1086が別基板に実装される複数チップ構成における基板間のシリアル通信等と比べて、遅延が少ない処理で、CPUコア間(プロセス間)でのコマンドの送受や割り込みを実現することができる。
図65は、図64に示した副制御基板の機能の一例を示すブロック図である。
図65に示した通り、副制御CPU1201は、各プロセスに割り当てられて起動するOSプロセス、演出制御プロセス、及び画像制御プロセスを有する。演出制御プロセスは、そのプログラムを実行することにより、演出制御手段1211として機能する。画像制御プロセスは、そのプログラムを実行することにより、画像制御手段1212として機能する。
演出制御手段1211は、第1の実施形態で説明した演出制御基板200(演出制御CPU201)と同様に、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を実行する。詳細は演出制御基板200の説明の繰り返しになるため省略するが、演出制御手段1211は、主制御基板100からの演出制御コマンドに応じた演出制御処理において、演出統括手段220と同様に画像制御基板300へ画像及び音の出力を指示する画像制御コマンドを生成する。また、演出制御手段1211は、他にも演出制御基板200の各手段(図21参照)と同様の機能として、ランプ制御信号(ランプデータ)を生成したり、駆動制御信号(駆動データ)などを生成したり、エラー演出パターンを決定したりする。
但し、パチンコ機1000では、1つの副制御CPU1201を有する1つの副制御基板1200上で演出制御手段1211(演出制御プロセス)と画像制御手段1212(画像制御プロセス)とが実現されることから、演出制御手段1211(演出制御プロセス)と画像制御手段1212(画像制御プロセス)との間の情報通信は、第1の実施形態におけるコマンド送受信手段270のようにシリアル通信で送受信するのではなく、共有メモリ1231を介したデータのやり取りによって実現される(詳細は後述する)。
副制御ROM1202には、前述した各種のパターンデータ等が格納される他、画像データ(CGデータ)やモーションデータが格納されたCGROM1221と、音声データが格納された音声ROM1222とが含まれる。
副制御RAM1203には、使用用途による分類として、演出制御プロセス及び画像制御プロセスが共用するデータを格納する共有メモリ(共有領域)1231、演出表示装置70に出力する動画像のフレームデータを一時的に格納するフレームバッファ1232、各種のコマンド(演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンド等)を格納するコマンドバッファ1233、及び、描画に使用される予定のCGデータのコピー(リードキャッシュデータ)を一時的に格納するリードキャッシュ1234が含まれる。コマンドバッファ1233は、第1の実施形態で説明した演出制御情報記憶手段260のコマンド格納領域に相当する記憶領域であり、画像等制御装置1205の内部に設けられたワークメモリ等を利用してもよい。フレームバッファ1232は、少なくとも1フレーム分の表示用データ(フレームデータ)を格納可能なメモリ領域を有し、以降で説明するようなダブルバッファの場合には2フレーム分のフレームデータを格納可能なメモリ領域を有する(トリプルバッファの場合は3フレーム分のメモリ領域を有する)。
上述した通り、CGROM1221に格納された画像データ(CGデータ)は、後述するプリローダ回路1256やプリフェッチ回路1258によって読み出され、そのコピーがキャッシュデータとして副制御RAM1203のリードキャッシュ1234に転送される。ここで、CGROM1221を含む副制御ROM1202として主に使用されるNAND型フラッシュメモリ(例えばSATA規格のROM)は、連続アクセスは高速だが、ランダムアクセスは低速であるという特徴を有する。一方、リードキャッシュ1234を含む副制御RAM1203として主に使用されるDRAMは、ランダムアクセス性能が高いという特徴を有する。そして、画像等制御装置1205が画像データを用いて表示用データを描画する際には、ランダムアクセスが多く発生することが知られている。
そこで本実施形態では、リードキャッシュによる画像データ(CGデータ)の格納先をVRAM(あるいは拡張RAM)としたときに、各画像データをその特徴に基づいて、VRAM(または拡張RAM)内の第1記憶領域または第2記憶領域に分けて格納するように構成することができる。
VRAM(または拡張RAM)における第1記憶領域と第2記憶領域は、互いに重複しない記憶領域が設定される。第1記憶領域と第2記憶領域はそれぞれ、連続する記憶領域から構成されることが好ましいが、複数の連続する記憶領域によって構成されてもよい。すなわち、第1記憶領域とする連続した記憶領域が、その他の記憶領域を挟んで複数個設定されてもよく、第2記憶領域も同様である。また、後述する第3記憶領域も、第1記憶領域及び第2記憶領域と同様に構成してよい。
VRAM(あるいは拡張RAM)の第1記憶領域には、例えば、図柄変動が実行されるごとに表示内容が変化する所定の第1種画像用の画像データ(CGデータ)が格納される。第1種画像用の画像データとしては、例えば、装飾図柄の画像データや変動保留表示の画像データが、設計時に指定される。なお、第1種画像用の画像データとしては、他にも例えば、直近にアクセスされた画像形成用の画像データが指定されてもよい。
VRAM(あるいは拡張RAM)の第2記憶領域には、例えば、複数回の図柄変動の実行に跨って表示が維持され得る所定の第2種画像用のデータ(CGデータ)が格納される。第2種画像用の画像データとしては、例えば、通常遊技中に背景表示される通常背景の画像データや、所定の遊技モード中に背景表示されるモード背景の画像データが、設計時に指定される。なお、第2種画像用の画像データとしては、他にも例えば、アクセス頻度が比較的高い所定の画像形成用の画像データが指定されてもよい。
さらに、変形例として、VRAM(あるいは拡張RAM)に、第1記憶領域及び第2記憶領域とは別に第3記憶領域を設け、使用頻度が極めて高い第3種画像用の画像データについては、そのキャッシュデータを第3記憶領域に常時格納するようにしてもよい。あるいは、第3記憶領域を別途に設けることはせずに、第3種画像用の画像データを第2記憶領域に常時格納するようにしてもよい。第3種画像用の画像データとしては、例えば、装飾図柄の画像データが、設計時に指定される。使用頻度が極めて高い第3種画像用の画像データが常時リードキャッシュされることで、描画の処理速度を向上させることができる。
以上のように、CGROM1221に格納された画像データを、その特徴に基づいて、VRAMまたは拡張RAMの所定の記憶領域にキャッシュすることにより、画像形成用データの高速な読み出しが可能となる。なお、第1~第3の記憶領域は、指定された各種の画像データを優先的に格納する領域としてもよく、その場合、空き領域があれば、その他の画像データのキャッシュデータを格納可能としてもよい。
画像等制御装置1205は、副制御CPU1201(特に画像制御プロセス)からの画像制御コマンドに基づいて、画像の出力のために必要な画像データを読み込み、この画像データを基に描画等の画像処理を行って表示用データを生成し、その映像信号を演出表示装置70に出力する画像制御回路1251と、副制御CPU1201(特に画像制御プロセス)からの画像制御コマンドに応じて、音声の出力のために必要な音声ROM1222に記憶された音データを読み込み、これを合成処理して音データを生成してスピーカ11に出力する音声制御回路1259と、を有する。
画像制御回路1251は、インデックステーブル回路1252、描画回路1253、画像フィルタ回路1254、画像デコーダ回路1255、プリローダ回路1256、表示回路1257、及びプリフェッチ回路1258を有する。なお、画像制御回路1251は、これらの各回路の少なくとも何れかを有しない構成であってもよく、図示されていない別の回路をさらに有する構成であってもよい。また、前述した通り、画像等制御装置1205は、プログラムを実行するソフトウェア処理で実現されてもよいことから、各回路は電子部品としての回路に限定されるものではなく、例えばプログラムモジュールであってもよい。したがって、「~回路」と表記されているものは、様々な実現形態を考慮した場合に「~手段」等と置き換えて読むことができる。
インデックステーブル回路1252は、VRAMまたは拡張RAMにおける所定の記憶領域(ページ領域)を任意の領域に区切り、番号を付けてインデックステーブルで管理する。インデックステーブルによって管理される記憶領域の論理空間をインデックス空間と呼び、各種コントローラや各種モジュールからVRAM(または拡張RAM)へのアクセスは、インデックステーブルを参照して行われる。
描画回路1253は、画像制御プロセス(画像制御手段1212)からの指示に応じて、インデックステーブル回路1252、画像フィルタ回路1254、及び画像デコーダ回路1255を制御しながら表示用の画像を描画する、描画処理を実行する。描画処理において描画回路1253は、画像制御コマンドのディスプレイリストに含まれる描画コマンドに従って、CGROM1221から必要な画像データを読み出し、フレームバッファ1232に表示用データ(フレームデータ)を描画する。ディスプレイリストは、描画を制御するコマンド(描画コマンド)を実行順に並べたものであり、画像制御プロセスが生成する画像制御コマンドに含まれる。画像制御コマンドは、演出制御プロセスからの演出実行の要求(演出制御コマンドの受信)に応じて画像制御プロセスが生成し、コマンドバッファ1233への格納を介して画像制御回路1251(描画回路1253)に受信される。
画像フィルタ回路1254は、描画処理で使用するVRAMまたは拡張RAM上の画像データに、複数種類のフィルタ処理のうちから任意のフィルタ処理を実行する。フィルタ処理は、ノイズ軽減やエッジ強調等を目的として実行される処理である。画像フィルタ回路1254による処理と、描画回路1253による処理とは、独立して並列に実行可能である。
画像デコーダ回路1255は、描画処理で使用する画像データ(CGROM1221に格納されている画像データ)について、エンコード(圧縮を含む)されている画像データをデコードし、VRAMまたは拡張RAMに格納する。
プリローダ回路1256は、ディスプレイリストを解析し、その中で参照しているCGデータ等(頂点データを含む)をVRAMまたは拡張RAMに転送するとともに、当該CGデータ等の参照先を転送後のアドレスに書き換えたディスプレイリストを出力する。このとき、プリローダ回路1256は、転送後になるべく連続したリードアクセスとなるように配慮してCGデータを転送することが好ましい。
描画回路1253による描画の実行中や、ディスプレイリストの解析中は、CGデータへのランダムアクセスが頻発するため、CGROM1221からCGデータを直接参照すると、画像データ待ちが発生する等して、描画の処理性能が低下し得る。そこで、プリローダ回路1256のプリローダ機能によって、描画コマンドで参照されるCGデータをVRAMまたは拡張RAMにキャッシュしてディスプレイリストにおける参照先アドレスを書き換えることにより、ディスプレイリストの解析中や描画コマンドの実行中に、画像データに対するランダムアクセスが発生しても画像データ待ちになることを防止し、描画性能が向上する。また、プリローダの実行において、ディスプレイリストのコマンド解析の結果に基づいて連続したリードアクセスを考慮してCGデータの転送先が決定される場合には、画像データへのアクセス効率をさらに高めることができる。
表示回路1257は、描画回路1253による描画処理によってVRAMまたは拡張RAMのフレームバッファ1232に格納された表示用画像(フレームデータ)を読み出し、映像信号の形で外部(演出表示装置70)に出力する、表示処理を実行する。フレームバッファ1232がダブルバッファで構成される場合、画像制御回路1251は、1フレーム分のフレームバッファを表示用フレームバッファとして用いて表示処理を行うとともに、別の1フレーム分のフレームバッファを描画用フレームバッファとして用いて描画処理を行うことで、表示処理と描画処理とを並行して実行することができる。詳しくは、1フレームごとに表示用フレームバッファと描画用フレームバッファとの切り替え(スワップ)が行われるなかで、表示回路1257が描画された表示用画像(フレームデータ)を表示用フレームバッファから出力する間に、描画回路1253が、描画用フレームバッファに次の表示用画像(フレームデータ)を生成して描画する。なお、表示回路1257は、副制御基板1200の仕様によって予め定められた所定数までの表示画面(例えば3画面分)を独立して同時に出力することもできる。
以上に説明したように、本実施形態に係るパチンコ機1000は、副制御基板1200が備える1つの副制御CPU1201(1チップ)において、演出制御プロセスと画像制御プロセスとが異なるCPUコアで独立して動作することによって、演出制御手段1211及び画像制御手段1212が実現される。このような1チップ構成においては、一方のCPUコアの処理が重くなったとしても、他方のCPUコアの演算処理は影響を受けずに、自CPUコアにおける処理を実行することができる。また、複数チップ構成であれば基板ごとに、CPUだけでなくROM及びRAMも必要であったところ、1チップ構成とすることにより、ROM及びRAMを1つ(あるいは、1箇所)にまとめることも可能となるため、部品数を削減し、組付に関する作業の効率化も図ることができる。なお、1チップ構成を実現する基板では、搭載される部品間を通信可能に接続する接続線(バス)も共有化することができる。
<共有メモリを介したプロセス間通信>
上記の1チップ構成においては、演出制御プロセスと画像制御プロセスとの間の通信は、互いがアクセス可能な共有メモリ1231を介して実行されることにより、基板間で実行されるシリアル通信等よりも高速に、遅延なくコマンド等の送受信を実施することができる。
ここで、共有メモリ1231を介した演出制御プロセスと画像制御プロセスとの間の通信について、Vsync割込みに対する処理を例に挙げて説明する。Vsync割込みは、表示画面の書換えを開始するタイミング(描画信号の送出タイミング)を計るために用いられるVsync(垂直同期)信号に係る割込みであって、Vsync割込みが発生した場合には、速やかに遅延なく処理することが求められる。Vsync割込みはVブランク割込みとも呼ばれる。Vsync割込み自体は、映像表示制御の分野において一般的に利用されている技術であるため、詳細な説明は省略する。本実施形態に係るパチンコ機1においても、Vsync割込みは、演出制御プロセス及び画像制御プロセスの双方で利用され、かつ、両プロセスで実行されるほとんどのプログラムよりも優先して実行されるため、遅延しないことが強く求められる。
第1の実施形態のような複数チップ構成の場合は、各基板のCPU(演出制御CPU201及び画像制御CPU301)がそれぞれ割込み関数であるコールバック関数をVsync信号の検知元(例えば、OS機能を有するCPU)に対して登録しておき、Vsync割込みの発生時には、各基板のCPUが基板間のシリアル通信によってコールバック関数を実行することにより、Vsync割込みの発生を検知する。
一方、本実施形態のような1チップ構成の場合、OSプロセスで発生するVsync割込みに対して、画像制御プロセスはコールバック関数を登録するが、演出制御プロセスは共有メモリ1231を介して画像制御プロセスからVsync割込み発生を検知することができる。より具体的には、画像制御プロセスは、コールバック関数の実行によってOSプロセスからVsync割込みを検知した場合に、Vsync割込みに対応する割込み発生フラグを共有メモリ1231に立てる。そして、演出制御プロセスは、周期的に上記割込み発生フラグを監視することにより、Vsync割込み発生を即座に検知可能となる。かくして、画像制御プロセスと演出制御プロセスとの間では、シリアル通信等を利用することなく、共有メモリ1231のフラグ監視によって、ほぼ遅延なく割込み発生を検知することができる。また、このようなメモリのフラグを利用した処理は、シリアル通信によるメッセージキュー等の送受に比べて、処理負荷が大幅に軽減できるという効果もある。
なお、演出制御プロセスによる割込み発生フラグの周期的な監視は、例えば演出制御プロセスにおけるタイマ割込み処理によって実行される。演出制御プロセスにおけるタイマ割込み処理は、副制御基板1200に搭載されたCTC回路(不図示)を利用して実現され、その周期は、例えば約16ms(厳密には16.6ms(60fps))である。この16msという周期は、1フレームの描画処理に要する1フレーム時間と同じであり、画像制御プロセスによって制御される画像表示の周期とも同期している。さらに言えば、コマンドバッファ1233からコマンドを取得する周期と同期してもよい。また、演出制御プロセスにおけるタイマ割込み処理の周期は、第1の実施形態における演出制御側タイマ割込み処理の周期と同じであってもよい。また、画像制御プロセスが共有メモリ1231における所定のフラグを監視する場合においても、演出制御プロセスによる共有メモリ1231(割込み発生フラグ)に対する監視と同様の周期で実施されるとしてよい。また、主制御基板100による主制御側メイン処理で使用されるCTC回路による割込み周期は4msとなっており、上記の16msより短いが、本実施形態において、副制御基板1200(演出制御プロセスあるいは画像制御プロセス)は、画像の描画処理を実行する必要がある等の理由から、主制御基板100側における「所定」の割込み処理の周期よりも短い周期で、共有メモリ1231に対する監視を実行できるように構成されてもよい。あるいは逆に、主制御基板100側における「所定」の割込み処理が、副制御基板1200(演出制御プロセスあるいは画像制御プロセス)における共有メモリ1231に対する監視のための割込み処理よりも、短い周期で構成されてもよい。例えば、管理遊技機(パチンコ機だけでなくスロットマシン等でも同様)のように主制御側(主制御基板や払出制御基板)が頻繁に通信を行う必要がある構成においては、主制御側の方が副制御側よりも相対的に短い周期で所定の割込み処理を実行可能に構成されることが好適な場合があり得る。
また、副制御基板1200における共有メモリ1231を介したプロセス間の通信方法は、上述したVsync割込み以外にも適用可能である。他にも例えば、複数チップ構成において画像制御基板300にしかファンが搭載されていないような場合に、温度上昇等によるファンエラーの発生時に、画像制御基板300の画像制御CPU301が当該エラーを検知した後、画像制御基板300から演出制御基板200に対してシリアル通信等の基板間通信で当該エラーの発生を送信する必要があった。このようなファンエラーの通知に関しても、1チップ構成であれば、画像制御回路1251に搭載されたファンのファンエラーの発生時に、基板間通信を行うことなく、共有メモリ1231のフラグ監視を利用して、画像制御プロセスから演出制御プロセスに当該エラーの発生を遅延なく通知することができる。また例えば、複数チップ構成において画像制御手段1212(画像制御基板300)が起動した後の状態通知を演出制御手段1211(演出制御基板200)に通知する場合は、シリアル通信等の基板間通信を使う必要があった。このような状態通知に関しても、1チップ構成であれば、画像制御手段プロセスが共有メモリ1231に自プロセスの起動完了を示すフラグを書き込み、演出制御プロセスが共有メモリ1231のフラグチェックを行うことによって、プロセス間での状態通知が遅延なく可能となる。
<不使用エラー>
遊技機には、開発段階ではエラーとして検出するが、製品として運用する際には一般的には使用しない1以上の特別なエラー(以後、不使用エラーと称する)が用意されることがある。このような製品の運用時には使用されない不使用エラーの検知について、本実施形態に係るパチンコ機1000は、以下のように構成されてもよい。
パチンコ機1000は、開発時には副制御基板1200の特定ポートに7セグメント表示器等の出力装置が接続され、演出制御プロセスまたは画像制御プロセス(画像等制御装置1205であってもよい)が不使用エラーを検出した場合は、画像制御プロセス(画像等制御装置1205でもよい)によって特定ポートにエラーコード(遊技に使用しないエラーコード)が書き込まれて、出力装置からエラーが報知される。特定ポートへのエラーコードの書き込みは、副制御RAM1203への所定値のセットによって実行され、上述した共有メモリ1231に所定値を格納することで、演出制御プロセス及び画像制御プロセスの間で不使用エラーの検知を共有することができる。なお、第1の実施形態に係るパチンコ機1のように共有メモリ1231を有しない複数チップ構成の遊技機において不使用エラーを検出した場合は、画像制御CPU301が特定ポートに対応するレジスタにエラーコードを書き込むようにすればよい。
不使用エラーとしては、具体的には例えば、以下の第1~第3の不使用エラーが挙げられる。
第1の不使用エラーは、コマンドの受信中に描画コマンドが発行されたことを示すエラーである。後述するコマンド解析でも説明する通り、全体で1つの意味を持つ一連のコマンドがフレームを跨いでコマンドバッファから受信されるときは(これを「フレーム跨ぎのコマンド受信」と呼ぶ)、一連のコマンドを受信し終わるまでは、これらのコマンドに対応するコマンド処理は実行できない、あるいは実行されないことが好ましい。特に、受信するコマンドが描画コマンドである場合は、描画される画像に異常が発生し得るため、フレーム跨ぎのコマンド受信時には、一連のコマンドを受信するまでそのコマンド処理(描画実行)を行わないことが好ましい。そこで、コマンド受信中に描画コマンドが内部発行された場合には、演出制御プロセスまたは画像制御プロセス(あるいは画像等制御装置1205)が検知し、画像制御プロセス(画像等制御装置1205でもよい)が指定ポート(特定ポート)に第1の不使用エラーに対応するエラーコードを書き込み、出力装置がセグ表示等を行って開発者に報知するようにすることで、設計上の対応を行わせる。なお、このような「フレーム跨ぎのコマンド受信」に対する不使用エラーは、基板間のシリアル通信によってコマンドが受信される第1の実施形態でも同様に設定してよい。
第2の不使用エラーは、メモリに格納された表示用の画像データ(具体的には例えば、副制御RAM1203のフレームバッファ1232に格納されたフレームデータ)のデータ破壊を検出したことを示すエラーである。画像制御プロセスの指示に基づいて画像等制御装置1205が作成する表示用データ(フレームデータ)は、フレームバッファ1232に格納されるが、演出制御プロセスまたは画像制御プロセス(画像等制御装置1205であってもよい)は、この表示用データが壊れていることを検知する機能を有する。データ破壊を検知する機能については、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。そこで、演出制御プロセスまたは画像制御プロセス(あるいは画像等制御装置1205)が表示用データのデータ破壊を検知した場合には、画像制御プロセス(画像等制御装置1205でもよい)が指定ポート(特定ポート)に第2の不使用エラーに対応するエラーコードを書き込み、出力装置がセグ表示等を行って開発者に報知することで、設計上の対応を行わせる。なお、このような表示用データのデータ破壊に対する第2の不使用エラーの検知は、第1の実施形態でも同様に設定してよい。
第3の不使用エラーは、プログラムエラーが発生したことを示すエラーである。プログラムのエラー時には、プログラムを異常終了させるabort関数が呼び出されることがあり、abort関数が呼び出された場合に、画像制御プロセス(画像等制御装置1205でもよい)が指定ポート(特定ポート)に第3の不使用エラーに対応するエラーコードを書き込み、出力装置がセグ表示等を行って開発者に報知することで、設計上の対応を行わせる。なお、このようなプログラムエラーに対する第3の不使用エラーの検知は、第1の実施形態でも同様に設定してよい。
上述した不使用エラーについて、本実施形態に係るパチンコ機1000(あるいは、第1の実施形態に係るパチンコ機1)では、製品の運用時においても、その検知時に特定ポートに対応するエラーコード(遊技に使用しないエラーコード)を書き込むように構成する。この場合、製品の運用時には特定ポートには7セグメント表示器等の出力装置が接続されていないため、エラーの報知出力は行われないが、特定ポート(共有メモリ1231やレジスタ)には不使用エラー検知の記録としてエラーコードを残すことができる。そして、このエラーコードの記録は、例えば、不具合発生時の解析に利用することができる。また、所定の検査機関による遊技機の試験においては、特定ポートに外部接続された装置に対して、検知した不使用エラーが出力されるようにしてもよい。なお、このような不使用エラーに関する構成は、副制御基板1200(演出制御基板200、画像制御基板300)だけに限定されるものではなく、主制御基板100やその他の基板でも同様に構成することができる。
<CGデータ>
以下では、CGROM1221に格納される画像データ(CGデータ)について説明する。CGデータは、画像制御回路1251が生成する表示用の画像データ(表示用データ)の元となる画像のデータであって、動画像を含む。CGデータは、画像等制御装置1205が処理可能な画像形式にエンコードされたデータであり、パチンコ機1000の製造時にCGROM1221に書き込まれている。CGROMデータが示す画像は、具体的には、演出表示装置70に表示する背景画像、装飾図柄の画像、保留表示の画像、図柄変動中に実行される各種演出に係る画像、大当り遊技中に表示する専用画像、遊技待機中デモ演出用の画像等、多岐にわたる。
画像制御回路1251は、画像制御プロセス(画像制御手段1212)で生成された画像制御コマンドをコマンドバッファ1233経由で受信すると、画像制御コマンドに含まれるディスプレイリストに基づいて、表示用データの生成に必要な1以上のCGデータを読み出し、必要な画像処理等を実施することにより、表示用データを生成する。なお、CGROM1221に格納されたCGデータの少なくとも一部は、プリローダ回路1256やプリフェッチ回路1258等が提供する機能により、副制御ROM1202よりもアクセス速度が速い副制御RAMのリードキャッシュ1234に事前コピーされている(リードキャッシュ)。画像制御回路1251は、ディスプレイリストの解析により、CGデータのアクセス先をリードキャッシュ1234のアドレスに適宜変更したディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストに従って、CGROM1221よりもリードキャッシュ1234のCGデータを優先して読み込むことにより、描画処理の速度向上を実現する。
CGROM1221に格納された画像データは、画像等制御装置1205(特に、画像デコーダ回路1255)が処理可能な画像形式にエンコードされたデータであり、画像制御回路1251がCGデータを読み出す場合には(リードキャッシュのためのアクセスを含む)、画像デコーダ回路1255によって対象の画像データがデコードされ、デコード後の画像データがVRAMや拡張RAMに格納される。
ここで、本実施形態に係る副制御基板1200では、画像デコーダ回路1255が処理できる画像サイズの上限として、例えば「2048×2048[単位:ピクセル(画素)]」が規定されている(上記の規定サイズは一例であり、画像等制御装置1205の性能によって変化し得る)。
そのため、CGROM1221に書き込む画像データについても、画像デコーダ回路1255が処理可能な画像サイズにする必要があるが、解像度が高い場合等だと、元の画像データ(以後、素材画像データとも称する)が上記の規定サイズを超える「大サイズ画像」であることもあり、エンコーダによる保存処理を実施してからCGROM1221に書き込む(保存する)必要がある。以下に、エンコーダ回路(不図示)が搭載された画像等制御装置1205が実行可能な、画像データの保存方法について説明する。なお、エンコーダ回路は、副制御基板1200において画像等制御装置1205とは別にエンコーダ機能を有する電子部品が搭載されてもよい。あるいは、パチンコ機1000の製品時には搭載されない、外部の計算機等に実装されたエンコーダであってもよい。
第1の保存方法では、エンコーダ回路が、元の画像データ(以後、素材画像データと称する)をコンテナ形式の所定の第1フォーマットにエンコードしてCGROM1221に保存する。素材画像データが大サイズ画像(すなわち、規定サイズの2048×2048以上の画像サイズ)である場合は、複数に分割した素材を1つのコンテナに入れ、その1つのコンテナをCGROM1221に保存する。この場合、個々の素材のサイズは規定サイズ以上であってもよい。このような第1の保存方法によれば、素材画像データが大サイズ画像であっても、コンテナ形式でCGROM1221に保存することで、画像デコーダ回路1255がCGROM1221に保存された画像データをデコードすることができる。
但し、第1の保存方法の場合、エンコードされる「所定の第1フォーマット」は、画像等制御装置1205の製造メーカー(以下、VDPメーカー)から指定されるフォーマットとなり、一般的にはメーカー独自のフォーマットである。さらに、この第1フォーマットの画像データを画像デコーダ回路1255がデコードする際には、VDPメーカーの独自仕様によるライブラリ(独自ライブラリ)が必要となる。独自ライブラリは、CGROM1221への読込から描画までを一括して処理するように構成されている場合もある。また、この独自ライブラリは、画像等制御装置1205によるCGROM1221からの読み出し時だけでなく、VDPメーカー指定の第1フォーマットでエンコードされた画像データを使用する状況全般、例えば、VDPメーカー以外のツールで使用する状況(具体的には、開発段階における、外部の計算機を用いたプレビュー、エミュレータ動作、製番用データの作成等)においても必要となる。これらは、特に開発段階において大きな制約となるおそれがあった。
第2の保存方法は、コンテナ形式を利用しない方法であり、エンコーダ回路が、所定の第2フォーマットを使用して素材画像データをエンコードし、CGROM1221に保存する。ここで、所定の第2フォーマットは、PNG形式等の汎用的なフォーマットを選択することができる(メーカー独自のフォーマットの使用も否定しない)。そして、第2の保存方法において、素材画像データが大サイズ画像である場合には、エンコーダ回路は、規定サイズを超えない複数の画像データに分割し、それぞれの分割後のデータを第2フォーマットにエンコードしてからCGROM1221に保存する。
このような第2の保存方法は、素材画像データの画像サイズが規定サイズ以上であるか否かによって異なる処理を実行しなければならず、素材画像データを規定サイズ以内のデータに分割するための処理も必要となる点で、第1の保存方法よりも制約が多い。しかしその一方で、第2の保存方法でCGROM1221に保存された画像データ(CGデータ)は、コンテナ形式でなく、かつ規定サイズ以下であることから、画像デコーダ回路1255は、独自ライブラリを使用することなく、広く知られた標準ライブラリを使用してデコードが可能である。なお、大サイズ画像が複数に分割されたCGデータをデコードする場合は、例えば、分割された各CGデータをモーションデータのなかで繋げて表示するように、デコード処理を行えばよい。他のデコード処理方法としては、プログラムを利用して、複数のCGデータが繋がっているように直接描画することも想定されるが、プログラムコード量が増加することで工数増加の懸念がある。また、第2フォーマットに汎用的なフォーマットを利用できることにより、VDPメーカー以外のツールでエンコード後の画像データを使用する状況においても、VDPメーカーの独自ライブラリを使用する必要がなくなり(標準ライブラリを使用可能であり)、ツールを用いた開発作業の制約が緩和される、という効果もある。
以上のように、第1の保存方法に比べて、第2の保存方法は、素材画像データの画像サイズによって処理の制約を受けるものの、保存後のデータを使用する際の利便性が高いと言える。これらを鑑みて、本実施形態に係るパチンコ機1000では、少なくとも特定画像(例えば、装飾図柄の表示画像)の画像データについては、素材画像データの画像サイズに拘わらず、第2の保存方法を用いてCGROM1221に保存(書き込み)することが推奨される。
次に、CGROM1221に書き込まれるCGデータの画像品質について説明する。
従来、画像(映像を含む)を表現する技術規格として、SDR(Standard Dynamic Range)規格が知られている。SDR規格は、明暗差が256段階で、輝度最大値が100nitに定められており、遊技機における画像の表示規格としても利用されてきた。一方、近年では、SDR規格よりも高品質な技術規格として、HDR(High Dynamic Range)規格が広がってきている。HDR規格は、例えばその1つであるHDR10規格の場合、明暗差が1024段階で、輝度最大値は10000nitに定められており、SDR規格に比べて、ダイナミックレンジが広がり、明暗をより鮮やかに表現することができる。
但し、SDR規格に準じた品質(第1品質)による描画を行うためには、SDR規格で作成された画像データ(SDR素材)が必要であり、HDR規格に準じた品質(第2品質)による描画を行うためには、HDR規格で作成された画像データ(HDR素材)が必要である。さらに、第1品質で描画された画像データ(表示用データ)を実際に第1品質で表示するためには、表示装置(ディスプレイ)がSDR規格に対応している必要があり、第2品質で描画された画像データ(表示用データ)を実際に第2品質で表示するためには、表示装置(ディスプレイ)がHDR規格に対応している必要がある。HDR規格に対応していないHDR非対応ディスプレイに、HDR規格に対応する第2品質で描画された画像データを表示させた場合には、画像の明るい部分が白く抜けて表示される「白飛び」が発生し得ることが知られている。
ここで、本実施形態に係る副制御基板1200(画像等制御装置1205)は、CGROM1221に格納されたSDR素材を用いて第1品質による描画処理を実行する機能と、CGROM1221に格納されたHDR素材を用いて第2品質による描画処理を実行可能な機能と、を備える。そして、副制御基板1200(画像等制御装置1205)の内部、または外部の計算機等に搭載されたエンコーダは、SDR素材またはHDR素材の素材画像データを、対応する規格を変更せずにCGデータとしてCGROM1221に書き込む機能に加え、高品質(第2品質)の規格であるHDR規格で作成された素材画像データを、低品質(第1品質)の規格であるSDR規格で作成された素材画像データに変換してCGデータとしてCGROM1221に書き込む機能を備える。したがって、副制御基板1200(画像等制御装置1205)は、HDR規格で作成されたCGデータがCGROM1221に格納されている場合は、高品質な第2品質による描画を実行することが可能である。
しかし、本実施形態では、演出表示される画像(動画像を含む)のうち、少なくとも「所定の画像」の元となる素材画像データについては、HDR規格でCGデータを作成可能な素材画像データであっても、SDR規格の素材画像データに変換した上でCGROM1221に書き込むように構成することが好ましい。その結果、大元の素材画像データがHDR素材であったとしても、画像等制御装置1205は、CGデータを用いた描画処理においてSDR素材として扱って表示用データを生成し、表示用データが送られた演出表示装置70は、SDR規格に準じた第1品質で画像を表示する。
上記のように、HDR素材であってもSDR素材に変換してCGROM1221に格納することにより、本実施形態に係るパチンコ機1000は、演出表示装置70にSDR規格で作成された表示用画像データを送るので、演出表示装置70がHDR規格に対応していない場合に、白飛びが発生を防止することができる。このように構成する理由として、演出表示装置70に用いられる液晶ディスプレイが、SDR規格には対応しているが、HDR規格には必ずしも対応できているとは限らないことが挙げられる。また、例えば遊技機のリユース等が行われた場合に、性能の異なる液晶ディスプレイと組合せられる可能性もあり、演出表示装置70との組合せによって白飛びが発生するリスクを抑制することができる。
なお、HDR素材であってもSDR素材に変換する対象データとして「所定の画像」とは、具体的には例えば、大当り中(特別遊技中)に表示される動画像である。大当り中に表示される動画像には、実写の尺の長い(数分程度の)ムービーが使用されることがあり、このような動画像の場合は、HDR規格で撮影された素材画像データであることが多いためである。また、他にも例えば、遊技待機中デモ演出で表示される動画像や、大当りあるいはラッシュ等の終了時に表示されるリザルト画面の画像等のように、図柄の変動表示のような動的に変化する画像と組合せられることが比較的少ない特定の状況下で表示される画像に対して、適用されてもよい。またあるいは、演出表示に用いられるすべての画像について、SDR規格によるCGデータを格納するようにしてもよい。
また、副制御基板1200(画像等制御装置1205)がSDR規格に準じた品質(第1品質)及びHDR規格に準じた品質(第2品質)で描画可能な機能を備える場合について説明したが、本実施形態はSDR規格とHDR規格の組合せに限定されるものではなく、画像品質が異なる複数の規格に対して対応可能な場合に、高品質な規格による画像を低品質な規格による画像に変換した上でCGROM1221に格納するように構成してもよい。
<描画処理>
以下では、1チップ構成の副制御基板1200を備えたパチンコ機1000において、画像制御プロセス(画像制御手段1212)から画像制御コマンドを受信した場合の、画像制御回路1251による表示用データの描画について詳しく説明する。前述したように、画像制御コマンドは副制御RAM1203のコマンドバッファ1233に格納されており、画像制御回路1251は、コマンドバッファ1233にアクセスすることによって、画像制御コマンドに含まれる各種コマンドを受信することができる。
図66は、描画処理の処理手順例を示すフローチャートである。図66には、1フレームの間に実行される処理が示されている。ステップS1202のコマンド解析については、図68に詳細な処理手順が示される。以下の説明では、一例として、フレームバッファ1232がダブルバッファ構成(表示用フレームバッファと描画用フレームバッファとを切り替えながら並行処理が行われる構成)である場合について説明するが、本実施形態に係るパチンコ機1000は、3フレーム分以上のフレームデータを格納可能なフレームバッファを利用する構成であってもよい。
図66に示した各処理は主に描画回路1253によって実行される。描画回路1253を描画処理の進行を制御する描画制御手段と実際に描画を実行する描画実行手段とに分けた場合、図66の左側に記載されたステップS1201~S1207の処理は描画制御手段によって実行される描画制御処理であり、右側に記載されたステップS1211~S1212の処理は描画実行手段によって実行される描画実行処理である。図66に示すように、描画制御処理と描画実行処理は、1フレームのなかで並行して実行される。なお、画像等制御装置1205がソフトウェア処理によって実現される場合、描画制御手段が例えばCPU(またはCPUプロセス)によって実現され、描画実行手段が例えばGPUによって実現される等であってもよい。
描画回路1253において、描画制御手段は、新しいフレームが開始すると、1つの前のフレームのステップS1204で作成完了したディスプレイリストを描画実行手段に渡して、描画用フレームバッファに対する描画の実行開始を命令する(ステップS1201)。本フレームにおける描画用フレームバッファは、1つ前のフレームにおいて表示用フレームバッファとされていたフレームバッファ1232である(後述するステップS1207を参照)。ステップS1201の命令を受けて描画実行手段は、ディスプレイリストに記述された描画コードを順に実行することによって、描画用フレームバッファに表示用画像(フレームデータ)を作成する(ステップS1211)。
ステップS1201に次いで、描画制御手段は、コマンドバッファ1233にアクセスして、コマンドバッファ1233に格納されている1以上のコマンドを解析する(ステップS1202)。すなわち、1フレームに1回、コマンド解析を行う。コマンド解析の詳細な処理手順は図68に示すが、演出画像の表示に関するコマンド(演出コマンドや一部の契機コマンド)に対するコマンド解析において、演出データまたはシーンデータをセットする際に、使用されるCGデータの参照アドレスがセットされる。このとき、プリローダ回路1256が呼び出され、対象のCGデータがCGROM1221に格納されている場合は、当該CGデータ等(頂点データを含む)をリードキャッシュ1234に転送し、その転送先を、当該CGデータ等の参照アドレスとしてセットする(プリローダ機能)。
次に、プリローダ回路1256が、ステップS1202のコマンド解析の結果に基づいて、ディスプレイリストの再計算を実行する(ステップS1203)。具体的には、ステップS1202のコマンド解析において、ディスプレイリストに含まれる演出コマンドの対象となるCGデータがリードキャッシュ1234に転送されていることから、プリローダ回路1256は、ディスプレイリストにおけるCGデータの参照アドレスをリードキャッシュ1234の転送先アドレスに書き換えて、再作成したディスプレイリストを出力する。
次に、描画制御手段は、プリローダ回路1256によって再作成されたディスプレイリストの出力を受け取ると(ステップS1204)、描画実行手段に問い合わせを行い、ステップS1201で命令した描画実行が完了するまで待機する(ステップS1205)。
描画実行が完了すると、描画制御手段は、Vブランク割込み(Vsync割込み、垂直同期割込みと同じ)の実行を待機する(ステップS1206)。描画制御手段は、例えばVブランク2回分の時間(2Vブランク)が経過すると、描画実行手段にVブランク割込みの実行を指示し、描画実行手段は、Vブランク割込みを発生させる(ステップS1212)。なお、Vブランク1回分の時間(1Vブランク)は、例えば、垂直走査周波数(リフレッシュレート)が60Hzであれば1/60secであり、この場合、2Vブランクは1/30secとなる。
そして最後に、描画制御手段は、フレームバッファ1232における表示用フレームバッファと描画用フレームバッファとを入れ替え(ステップS1207)、次のフレームが開始されるとステップS1201に戻る。
したがって、時間経過に沿って描画処理の進行をまとめると、ディスプレイリスト(描画コマンド)を受信した1フレーム目では、コマンド解析を経てディスプレイリストが再作成され、2フレーム目では、1フレーム目で作成されたディスプレイリストに基づいて描画用フレームバッファにフレームデータが描画されるのと並行して、次のディスプレイリスト(描画コマンド)の受信に伴うコマンド解析を経て次フレーム用のディスプレイリストが再作成される。そして2フレーム目の最後にフレームバッファのスワップによって描画用フレームバッファが表示用フレームバッファとなる。3フレーム目では、表示用フレームバッファのフレームデータ(2フレーム目で描画されたフレームデータ)が、表示回路1257によって演出表示装置70に表示されるとともに、2フレーム目で再作成されたディスプレイリストに基づいて新たな描画用フレームバッファに次フレーム用のフレームデータが描画され、さらに次のフレーム用のディスプレイリストの再作成も行われる。
以上のように、本実施形態では、描画制御処理と描画実行処理とがフレーム単位で並行して実行され、ダブルバッファ構成によってフレームごとにフレームバッファ(描画用フレームバッファと表示用フレームバッファ)のスワップが行われ、1つ前のフレームの描画制御処理で作成されたディスプレイリストに従って現フレームの描画実行処理が行われることにより、連続するフレームで演出画像を表示しようとする際に、遅延なく表示用データの描画を図ることができ、結果、表示回路1257による表示用データの出力(演出表示装置70における画像表示)をフレーム間の遅延なく進める効果に期待できる。
ところで、本実施形態に係る副制御基板1200の副制御CPU1201(演出制御プロセス、画像制御プロセス)は、第1の実施形態における演出制御基板200の演出制御CPU201と同様に、ソフトウェア処理の実行やハードウェア障害等を監視するためのタイマとしてウォッチドッグタイマが用いられる。ウォッチドッグタイマは、定期的にリセット(クリア)することによって、対象の機能継続を監視することができる。第1の実施形態では、演出制御CPU201による演出制御側メイン処理において、1フレーム時間を単位とするループ処理(図49のステップS814~S822)が実行されるなかで、ウォッチドッグタイマのクリア(図49のステップS814)が実行されていた。本実施形態においても、1フレーム時間が経過するごとにウォッチドッグタイマのクリアを実行する必要がある。
図67は、ウォッチドッグタイマのクリア処理の処理手順例を示すフローチャートである。以下、図67を参照しながら、本実施形態の副制御CPU1201(画像制御プロセス)によるウォッチドッグタイマのクリア処理の一例を説明する。
図67に示す処理は、あるフレームにおいて図66のステップS1207が実行されてから、次のフレームにおける描画処理が開始されるステップS1201までの間に、画像制御プロセスが実行する処理である。
図66の描画処理で説明したように描画回路1253においてフレームバッファのスワップが行われると(ステップS1207)、画像制御プロセスは、ウォッチドッグタイマのクリアを行うための前処理として、割込み禁止を設定する(ステップS1221)。
次に、画像制御プロセスは、ウォッチドッグタイマのクリアを実行する(ステップS1222)。ウォッチドッグタイマは、例えば、共有メモリ1231の特定のポート(WDTクリアレジスタ)に所定のクリアワード(値)を書き込むことにより、クリアされる。
次に、画像制御プロセスは、ウォッチドッグタイマのクリア以外の、割込み禁止中に値を書き込むタイプの他の更新処理を実行する(ステップS1223)。この更新処理として、例えば、ファンエラー検出用のフラグ値の更新等が挙げられる。
最後に、画像制御プロセスは、割込み禁止を解除し(ステップS1224)、次フレームのループ処理が開始される。
図67に示す処理手順によれば、フレームバッファのスワップ(画面スワップ命令)が実行されてから、ウォッチドッグタイマをクリアするまでの間は、描画に関係する命令は行われない。かくして、フレーム単位で繰り返し実行される描画処理の合間となる所定のタイミングでウォッチドッグタイマをクリアすることにより、ダブルバッファ構成による描画処理が行われる遊技機においても、ウォッチドッグタイマによる適切なプログラム異常監視を実現することができる。なお、図67に示したクリアタイミングは一例であって、1フレーム時間ごと、かつ、描画に関係する処理が実行されないタイミングであれば、他の所定のタイミングであってもよい。
図68は、コマンド解析の処理手順例を示すフローチャートである。図68に示すコマンド解析は、図66のステップS1202の処理に相当する。コマンド解析は、画像等制御装置1205における制御手段によって実行されるよう構成されてもよいし、画像制御プロセス(画像制御手段1212)によって実行されるよう構成されてもよい。
図68によれば、描画制御手段は、コマンドバッファ1233にアクセスし、コマンドバッファ1233に未処理のコマンドが存在しなくなるまで、ステップS1302~S1353の処理を繰り返す(ステップS1301,S1305)。ステップS1305においてコマンドバッファ1233に未処理のコマンドが存在しなくなると、コマンド解析は終了する。以下に、ステップS1302~S1353の処理について説明する。
まず、描画制御手段は、コマンドバッファ1233から、コマンドバッファ1233に格納された順で、未処理のコマンドを1つ取得する(ステップS1302)。
ここで、コマンドバッファ1233には、複数のコマンドが格納されるが、これら複数のコマンドは、1つのコマンドで1つの意味を持つものと、連続する複数のコマンドによって全体で1つの意味を持つものとが存在し得る。このような1つの意味を持つもの一連のコマンド(1つのコマンドによるものを含む)をコマンドセットと称する。本実施形態では、少なくとも、連続する複数のコマンドによって全体で1つの意味をもつコマンドセットに、当該コマンドセットの区切りを識別可能にするために特定のコマンド(キーコマンドと称する)が設定される。すなわち、複数のコマンドによって1つの意味を持つコマンドセットは、キーコマンドと、それ以外のコマンド(以後、実体コマンドとも称する)とを有して構成される。なお、1つの実体コマンドによって1つの意味を持つコマンドセットは、単独のコマンドで構成されることを識別可能であればキーコマンドを設定しなくてもよいが、複数の実体コマンドを有するコマンドセットと同様にキーコマンドが設定されるようにしてもよい。そして、図68に示す処理例では、1つのコマンドセットを構成する1以上の実体コマンドの後に(つまり最後に)、キーコマンドが記述されるとする。
次に、描画制御手段は、ステップS1302で取得したコマンド(以後、取得コマンド)がキーコマンドであるか否かを判定する(ステップS1303)。取得コマンドがキーコマンドであった場合は(ステップS1303のYES)、ステップS1311に進み、取得コマンドがキーコマンド以外のコマンド(実体コマンド)であった場合は(ステップS1303のNO)、ステップS1304に進む。
ステップS1304では、描画制御手段は、取得コマンドをワークメモリ等に一時的に保存し、その後、ステップS1305の判定を行う。なお、ステップS1304において、取得コマンドは、保存した順番を保つことができる形式(例えばリスト形式)で一時保存される。そこで、以後の説明では、この一時保存先を「暫定リスト」と称する。
前述した通り、複数のコマンドから構成されるコマンドセットは、その最後にキーコマンドが記述されている。したがって、コマンドバッファ1233から1つのコマンドセットを構成する複数のコマンドを順次取得した場合、最後のキーコマンドを取得するまでは、ステップS1302、S1303、S1304の処理が繰り返され、暫定リストには、当該コマンドセットにおけるキーコマンド以外の1以上の実体コマンドが、当該コマンドセットにおける記述の順番の通りに一時保存されることになる。
そして、コマンドセットを構成する最後のコマンドとしてキーコマンドが取得されると、ステップS1303でYESと判定されて、暫定リストに保持された1以上の実体コマンドについて、保持した順にステップS1311以降の処理が実行される。
ステップS1311では、描画制御手段は、暫定リストに保持された1以上の実体コマンドについて、暫定リストに保持された順に、各コマンドの種別を確認し、種別に対応するステップS1312~S1353の処理を実行する。
ステップS1311においてコマンドの種別がシステム系のコマンド(システムコマンド)であった場合は、当該コマンドが指示するライブラリ処理(エラー系や検査系の処理)が実行される(ステップS1312)。その後はステップS1305に進む。
ステップS1311においてコマンドの種別が音声出力に関するサウンドコマンドであった場合は、音声制御回路1259がサウンド出力を実行するポートにデータを書き込むための書き込みバッファ(不図示)に、当該コマンドあるいは当該コマンドに基づく情報を登録する(ステップS1321)。ステップS1321で書き込みバッファにデータが書き込まれると、音声制御回路1259が、登録されたデータに基づいて、音声ROM1222から圧縮された音声データを取得し、デコードし、エフェクト処理を行った後、サウンドI/F(不図示)を介してスピーカ11に送って音声出力を行う。ステップS1321の後はステップS1305に進む。
ステップS1311においてコマンドの種別が数値設定に関する数値コマンドであった場合は、副制御RAM1203において当該コマンドが示す数値情報が更新される(ステップS1331)。その後はステップS1305に進む。
ステップS1311においてコマンドの種別が画像出力に関する演出コマンドであった場合は、当該コマンドに応じた演出データがセットされる。演出データは、該当遊技の各契機で再生するシーンデータの集合体であり、演出データのセットにおいては、各シーンデータに用いられるCGデータやモーションデータ等がセットされる(ステップS1341)。その後はステップS1305に進む。
ステップS1311においてコマンドの種別が所定の契機を示す契機コマンドであった場合は、当該コマンドに該当する契機のシーンデータが存在するかを確認し(ステップS1351)、存在する場合はそのシーンデータの再生をセットする(ステップS1352)。シーンデータは、契機によって再生される映像と音声データの集合体である。ステップS1351において該当する契機が存在しないか、ステップS1352の処理後は、当該コマンドがフレーム更新対象コマンドであるか否かを確認する(ステップS1353)。フレーム更新対象コマンドは、同一フレームにおけるコマンド解析をその時点で終了して、次の処理に飛ばすための所定のコマンドである。フレーム更新対象コマンドではない場合はステップS1305に進み、フレーム更新対象コマンドである場合は当該フレームにおけるコマンド解析を終了する。
ステップS1305に進んだ場合は、コマンドバッファ1233に取得していない未処理のコマンドが残っているかを確認し、残っている場合にはステップS1302に戻り、残っていない場合には当該フレームにおけるコマンド解析を終了する。
以上のように、本実施形態では、コマンドバッファ1233に登録されるコマンドセットの最後に特定のコマンド(キーコマンド)を設定し、コマンド解析処理においては、1フレーム時間ごとに一度、コマンドバッファ1233からコマンドを取得し、最初にキーコマンドの確認を行う。そして、取得したコマンドの中にキーコマンドが現れるまでは、コマンドバッファ1233から取得したコマンドを暫定リストに一時保存し、キーコマンドを確認してから初めて、暫定リストに一時保存した一連のコマンド(実体コマンド)に対する解析処理を実行する。
このようなコマンド解析によれば、コマンドセットを構成する1以上のコマンドを同一フレームで解析することができる。ここで例えば、あるフレームにおけるコマンド解析において、1つのコマンドセットを構成する複数のコマンドについてコマンドバッファ1233から1つずつコマンドを取得していく間に、1フレーム時間が経過した場合、1つのコマンドセットを構成する複数のコマンドが、フレームを跨いで取得されることになる(フレーム跨ぎのコマンド受信)。このフレーム跨ぎのコマンド受信が発生した場合、従来のコマンド解析処理だと、当該フレームで取得したコマンドに対するコマンド解析を実行してしまうため、1つのコマンドセットを構成する複数の実体コマンドについて、前フレームと後フレームとに分かれてコマンド解析が実行されてしまい、結果として、意図していない組合せで描画等の画像制御処理が行われ、出力される画像等(音声やエラー報知等も含まれる)に異常が生じるおそれがあった。本実施形態におけるコマンド解析は、このような課題を解決できるものであって、全体で1つの意味を持つ複数のコマンド(1つのコマンドセットを構成する複数の実体コマンド)について、そのすべてのコマンドがコマンドバッファ1233から取得し終わるまでは、個々のコマンドの解析を行わないようにして、キーコマンドの確認を契機として同一フレームでコマンドの解析を行うようにしたことで、意図しない描画等の画像制御処理によって発生する出力異常を防止することができる。
なお、変形例として、遊技待機状態では、遊技球の入賞を契機とする図柄変動に伴う割込処理が発生せず、設計の調整が比較的容易であることから、遊技待機状態においては、1つのコマンドセットに盛り込む複数のコマンドの数や長さを調整して、1つのコマンドセットを構成する複数のコマンドがフレームを跨いで取得されないように設計するようにしてもよい。
また、本実施形態におけるコマンド解析によれば、描画に関するコマンド(演出コマンド、シーンデータ再生に関与する契機コマンド)は、コマンド解析の終了段階では実際に描画されず、描画候補としてディスプレイリストに出力される。一方、それ以外の関連コマンドについては、コマンド解析の終了段階で所定の処理をさせることができる。
また、本実施形態におけるコマンド解析によれば、コマンドバッファ1233に格納された実体コマンドは、格納された順番にコマンド解析されることから、解析後も、描画コマンドの実行順序が維持され、ディスプレイリストにおける描画の優先順位が決定される。
なお、本実施形態において、キーコマンドは、1つのコマンドセットを構成する最初のコマンドに記述されてコマンドバッファ1233に格納されるようにしてもよいが、その場合は、新規にキーコマンドが見つかってから、次にキーコマンドが見つかるまでの間に取得される1以上のコマンドを暫定リストに一時保存し、上記次のキーコマンドが見つかったことを契機として、暫定リストに一時保存された1以上のコマンドについて、ステップS1311~S1353の処理を実行すればよい。また、キーコマンド以外の実体コマンドのコマンド解析を先に実行するようにしてもよい。
<透過画像の描画>
演出表示装置70に表示される演出画像は、背景画像の手前に、装飾図柄の変動表示や変動保留に関する表示が行われる等、複数のレイヤーにおける画像を重ね合わせたものとなる。CGROM1221に格納されたCGデータは、各レイヤーの画像の元となる素材画像データであるため、描画処理において表示用データ(フレームデータ)を描画する際には、複数のCGデータを重ね合わせる処理が行われる。
それぞれのCGデータには、画素単位で、後面側に重なる画像の透過度合いを示す透過度(α値)が設定されており、複数のCGデータを重ね合わせる場合には、画像が重なる部分においては画素単位で、前面側の画像の透過度に応じて、前面側の画像と後面側の画像とにおける色調や明度を按分して、合成画像を描画する必要がある。一方で、前面側の画像の透過度が0%であれば、合成画像において後面側に重なる画像は描画する必要はない。以後、後面側の画像を透過させる必要がある画像を透過画像と呼び、後面側の画像を透過させる必要がない画像を不透過画像と呼ぶ。
ところで、透過画像による合成画像の描画においては、上述したように前面側の画像と後面側の画像との両方を描画する必要があることから、1つの画像で構成される場合よりも合成画像のデータサイズが大きくなるという問題があった。また、合成前の2つの画像の解像度が高い場合には、合成に要する処理に時間が掛かるという問題もあった。
このような問題に対して、本実施形態に係るパチンコ機1000では、描画処理において、以下のような方法1~3を適宜組合せて採用することができる。下記の圧縮は画素単位で実行される。
(方法1)所定の第1の演出用画像(CGデータ)を別の第2の演出用画像(CGデータ)の前側に描画するとき、第1の演出用画像の透過度が所定度(例えば80%)未満である場合には、第1の演出用画像の透過度に基づいて変化する圧縮率で第1または第2の少なくとも何れかの演出用画像を圧縮した後に、第1及び第2の演出用画像を当該透過度に応じて合成した合成画像を描画する。
方法1の場合、例えば、第1の演出用画像の透過度が高いほど高く変化する圧縮率によって第1の演出用画像を圧縮し、圧縮後の第1の演出用画像の対象画素と、非圧縮の第2の演出用画像の対象画素(第1の演出用画像よりは低い圧縮度で圧縮してもよい)とを、第1の演出用画像の透過度に応じた按分で色調や明度を調整して合成画像を描画する。
透過画像である第1の演出用画像の透過度がある程度低いと、第2の演出用画像と重ね合わせた場合に、合成画像においては少なくとも一方の画像が見え難くなる。そのため、方法1のように、重なり部分の元画像を圧縮したとしても、合成画像における見た目への影響を少なくすることができる。さらに詳しく説明すると、第1の演出画像の透過度が高い場合は、合成画像において第2の演出画像が見え易くなることから、第1の演出画像はそれほど鮮明に表示されなくてもよい(すなわち、圧縮率が高く設定されてよい)。一方、第2の演出画像は、合成画像において見え易いことから、圧縮しないか、圧縮するとしても圧縮率が低く設定されることが好ましい。かくして、方法1によれば、合成画像の見た目への影響を抑えながら、合成画像全体の圧縮率を高めることができ、合成画像の画像サイズを低減する効果にも期待できる。なお、透過度に基づく圧縮率の変化の具体的な度合いは特に限定されないが、透過度と圧縮率との間に線形的または対数的な関係性が保たれることにより、透過度が連続的に変化する画素が隣接する場合でも、合成画像の見え方が不自然になることを防止できる。
(方法2)所定の第1の演出用画像(CGデータ)を別の第2の演出用画像(CGデータ)の前側に描画するとき、第1の演出用画像の透過度が所定度(例えば80%)を超える場合には、第1の演出用画像の透過度を特定の高透過度(例えば100%)として扱い、この高透過度に応じた圧縮率で第1または第2の少なくとも何れかの演出用画像を圧縮した後に、第1及び第2の演出用画像を当該透過度に応じて合成した合成画像を描画する。
第1の演出用画像の透過度が所定度を超えて高いと、第2の演出用画像と重ね合わせた合成画像の見た目は、透過度100%の場合の合成画像の見た目との差異が小さくなり、第2の演出用画像が鮮明に表示される必要がある。そこで、方法2では、第1の演出用画像の透過度が所定度を超える場合に、第1の演出用画像の透過度を透過度100%に近い高透過度として一律に扱って、高透過度に対応する圧縮率で、少なくとも第1または第2の演出用画像を圧縮する。この場合、合成画像における第1の演出用画像の見え方は、第2の演出用画像に比べて極めて低くなる(ほとんど見えなくてもよい)ことから、第1の演出用画像をかなり高い圧縮率で圧縮したとしても、合成画像における見た目への影響を抑えることができる。一方、第2の演出用画像は、合成画像において鮮明な表示が必要なことから、非圧縮または低い圧縮率としている。このような方法2によれば、方法1と同様に、第1の演出用画像の透過度に基づいて第1または第2の演出用画像を圧縮することができ、合成画像全体における圧縮率を高めることができるだけでなく、第1の演出用画像の透過度を特定の高透過度として一律の処理を行うことにより、処理負荷を低減することができる。
なお、上記の方法1及び方法2における「所定の第1の演出用画像」とは、遊技演出において表示される、透過度を有する演出用画像から任意に選択することができるが、特に好適であるのは、色(色彩)によって期待度を示唆するエフェクト画像である。より具体的に言うと、図柄変動中等に、表示画面の全体または一部に、複数種類が用意されたうちの何れかの色(虹色やメーカー柄といった色彩パターンを含む)を伴って表示される演出画像である。いわゆるチャンスアップ演出の演出画像がこれに相当し得る他、変動保留表示における態様変化(赤保留変化やメーカー柄への変化)の演出画像なども相当する。このような色(色彩)によって期待度を示唆するエフェクト画像は、遊技演出中の様々なタイミングで表示されることから、描画する合成画像の画像サイズを低減することで、処理負荷の軽減に寄与できる。
(方法3)遊技方法を指示する特定画像を別画像の前側に描画するとき、特定画像の透過度によって特定画像及び別画像の圧縮率を変化させることなく、合成画像を描画する。なお、前面側に描画される特定画像の圧縮率は、後面側に描画される別画像の圧縮率以下である(0でもよい)ことが好ましい。また、特定画像及び別画像の圧縮率は0(すなわち非圧縮)でなくてもよいが、方法1で決定され得る圧縮率の下限値よりも低いことが好ましい。
方法3では、方法1とは異なり、重ね合わせる画像(特定画像及び別画像)の圧縮度を前面側の画像の透過度によって変化させないように設定することで、合成画像の描画における圧縮処理の処理負荷を低減することができる。方法3における「遊技方法を指示する特定画像」とは、具体的には例えば、遊技球の推奨発射位置として「右打ち」や「左打ち」を報知する報知画像であり、スロットマシンに適用する場合は、ストップボタンの押し順を指示する押し順ナビの報知画像である。このような特定画像は、遊技者への報知優先度が高く、別画像と重なり合う場合でもその表示優先度が高いことから、透過率に基づいて圧縮率を変化させることなく、特定画像の精細さを維持したまま合成画像を描画する。
<CGデータのプリフェッチ>
前述した描画処理の説明においては、ディスプレイリストの解析中や描画コマンドの実行中にCGROM1221のリードレイテンシを原因とする画像データ待ちが発生することを防止する機能として、プリローダ回路1256がプリローダを実行することを説明した。プリローダは、描画コマンドを実行する前の1フレームをかけて、事前にディスプレイリストを解析してリードアクセスが速くなるようにCGデータのリードキャッシュを行ってディスプレイリストにおける参照先アドレスを書き換えることができる。しかし、プリローダのために1フレームを要するため、同じフレームでコマンドバッファ1233から取得されたサウンドコマンドに基づいて実行される音声出力等(ランプの発光も同様)に比べて、描画コマンドの実行による画像表示が1フレーム遅れてしまう。但し、画像表示が1フレーム遅れたとしても遊技者が認識できる程度のズレとはならない。
ここで、本実施形態に係るパチンコ機1000は、上記のプリローダに替わる処理として、以下に説明するプリフェッチを実行するように構成してもよい。
プリフェッチは、描画コマンドと同等のプリフェッチコマンドの受信を契機として実行されるコマンド処理であって、プリフェッチ回路1258によって実行される。描画回路1253による後続のディスプレイリストの解析中にプリフェッチコマンドが実行されていると、プリフェッチ回路1258は、CGデータをCGROM1221からリードキャッシュ1234にコピーする処理を実行する。
すなわち、プリフェッチは、描画回路1253による後続のディスプレイリストの解析と並行して実行可能であって、さらに、プリフェッチの処理中には、プリフェッチとは無関係な描画処理(具体的には、CGROM1221のCGデータにアクセスしない、ムービーやテクスチャのデコード等)を並行して実行することができる。なお、プリフェッチによってリードキャッシュするCGデータは、任意の種類の画像データを対象としてもよいが、例えば、少なくとも、保留表示用の画像や背景画像等のような「図柄の変動に伴って画面表示される所定の演出用画像」を対象とすることができる。
以上のようにプリフェッチを実行することにより、プリフェッチ後の描画処理においては、ディスプレイリストに含まれる描画コマンドが対象とするCGデータがリードキャッシュにヒットすることから、プリローダを利用して描画処理を行う場合よりも短いレイテンシでディスプレイリストを解析することができる。
以上、本実施形態に係るパチンコ機1000において1チップ構成の副制御基板1200が実現可能な特徴的な構成及び処理として、CGデータのリードキャッシュ先に関する設定方法、不使用エラー検出時の処理方法、大サイズ画像のCGROMへの保存方法、HDR素材のCGROMへの保存方法、及び、ダブルバッファ構成を用いた描画処理に係る各種の処理方法等について説明した。これらの構成及び処理は、対応する構成(例えばプリローダ回路及びプリフェッチ回路など)を備えていれば、第1の実施形態に係るパチンコ機1000でも実現可能である。但し、共有メモリ1231が必須となる構成及び処理に関しては、この限りではない。
<3.第3の実施形態(スロットマシン)>
本発明の第3の実施形態に係る遊技機2000について説明する。遊技機2000は、遊技メダル等の遊技媒体(遊技価値)を賭けて遊技が行われる回胴式遊技機(スロットマシン)である。なお、遊技機2000は、物理的な遊技媒体を使用しない管理遊技機(封入式遊技機、メダルレス遊技機等とも称する場合がある)であってもよく、その場合、遊技を行うための遊技媒体(遊技価値)は電子情報である。以下の説明では、特段の断りがない限り、遊技機2000は、遊技メダルを遊技媒体とするスロットマシンとする。
<スロットマシンの構成>
図69は、遊技機2000の外観斜視図である。
図69に示すように、遊技機2000の筐体は、基体2001と、開閉軸を支持軸として基体2001の正面(前面)を開放/閉塞するフロントドア2002(フロントカバーまたは前扉とも称する)とから構成されている。図69には図示しないが、フロントドア2002を開けると、その開放が後述するドアスイッチ2015によって検知される。
基体2001の内部には、電源スイッチ2011を含む電源ユニット、ホッパー2050を含む遊技メダル払出装置2049、3個のリール2039(個別には、遊技機2000を正面視した際の左右の並びに対応して、左リール2039a、中リール2039b、右リール2039c)を含む図柄表示装置2038等が収容されている。遊技メダル払出装置2049は、払出口2053(図70参照)から遊技メダルを払い出すことができる。
また、基体2001の内面側の背面には、主制御基板2060を内部に収容する主制御基板ケース2016が取り付けられている。なお、主制御基板ケース2016及び主制御基板2060は、フロントドア2002を開放したときに、主制御基板ケース2016のかしめ部の状態を目視で容易に確認できるようにするため、図柄表示装置2038よりも上方の比較的見やすい位置に取り付けられている。
主制御基板ケース2016には、主制御基板2060の実装面を封印するための封印部材として、かしめ部が設けられる。主制御基板2060の実装面を覆って固定された閉鎖状態の主制御基板ケース2016は、かしめ部を破壊しない限り開封(開放)できないように構成される。すなわち、かしめ部を破壊しない限り、外部から主制御基板2060に物理的にアクセスすることができないよう構成される。さらに、主制御基板ケース2016が透過性を有する素材(例えば、透明なプラスティック樹脂等)で形成されることにより、主制御基板2060の実装面は、封印状態のまま外部から視認可能とされる。このようにかしめ部が設けられることにより、主制御基板2060は高いセキュリティ性が確保される。また、主制御基板ケース2016の表面には、収容されている主制御基板が正規の主制御基板2060であることを証明するためのシール(例えば、かしめ部の開封記録等を記載するシール)が貼付されている。
また、図69に示すように、フロントドア2002の裏面側においては、表示窓2017の上方部(図70に示す画像表示装置2021の裏側付近)に、副制御基板2080を内部に収容する透明な基板ケースが取り付けられている。副制御基板2080は、主制御基板2060と、ハーネスや光ファイバ(何れも不図示)によって電気的に接続されている。
図70は、遊技機2000の正面外観図である。
図70に示すように、遊技機2000の正面中央付近には、リール2039(図柄)の一部を視認できるように表示窓2017が設けられている。表示窓2017の上方には、演出等を行う(画像を表示する)画像表示装置2021が設けられている。また、表示窓2017の下方には、スタートスイッチ2034、及びストップスイッチ2035(左ストップスイッチ2035a、中ストップスイッチ2035b、右ストップスイッチ2035c)が設けられている。さらに、スタートスイッチ2034及びストップスイッチ2035の上方、かつ表示窓2017の下方から突出した部分には、遊技者が操作する種々の操作スイッチ等が設けられている。
図71は、遊技機2000の一部分の上面図である。図71には、上面から見たときの遊技機2000の種々の操作スイッチ等が設けられている部分が示されている。
図71に示すように、図中の左側から順に、表示装置(貯留枚数表示LED2045、獲得枚数表示LED2047、状態表示LED2048)、操作スイッチの一部(1ベットスイッチ2033a、3ベットスイッチ2033b、精算スイッチ2036)、十字キー(「カーソルキー」とも称される。)2022及びメニューボタン2023、演出ボタン2024、遊技メダル投入口2026が配置されている。
なお、図69~図71に示した各構成の配置は、本実施形態に係る遊技機2000における配置の一例に過ぎず、必ずしも図示した位置に配置されている必要はなく、任意の位置に変更してもよい。具体的には例えば、表示装置は、表示窓2017の左側に配置してもよい。また、図70及び図71に示した全ての構成が、必ずしも配置されている必要はない。具体的には例えば、メニューボタン2023が有する機能を演出ボタン2024が兼用するようにすれば、メニューボタン2023を配置しなくてもよい。このように、機能の兼用によって構成の数を少なくする場合は、部品の製造コストを抑制できるという効果に期待できるだけでなく、操作スイッチの配置間隔を空けられることによって、遊技者による誤操作を防止できるという効果も期待できる。また、図柄表示装置2038におけるリール2039の数は本例の3個に限定されるわけではなく、2個や4個などであってもよい(但し、複数個であることが好ましい)。リール2039(図柄表示装置2038)の詳細については、図73以降の図面を参照しながら後述する。
図72は、遊技機2000における制御の概略を示すブロック図である。図72には、遊技機2000において、各制御を行うために必要な構成の代表例が示されており、これら各構成について詳述していく。なお、図72において、構成間を結ぶ実線の矢印は信号等の入出力方向を示している。
遊技機2000は、代表的な制御基板として、遊技を制御する主制御基板(「メイン制御基板」、「メイン制御手段」、「主制御手段」とも称される。)2060と、演出等を制御する副制御基板(「サブ制御基板」、「サブ制御手段」、「副制御手段」とも称される。)2080と、を備えている。
<主制御基板>
主制御基板2060は、入力ポート2061、出力ポート2062、RAM(Random Access Memory)2063、ROM(Read Only Memory)2064、及び主制御CPU(Central Processing Unit)2065を備えている。なお、図72は例示に過ぎず、主制御基板2060の構成は、これに限定されるものではない。
入力ポート2061は、遊技用の周辺機器(例えば、ベットスイッチ2033等の種々の操作スイッチ)から主制御CPU2065に対しての信号が入力される接続部である。一般に、入力ポート2061は複数のポートから構成される。
出力ポート2062は、主制御CPU2065から遊技用の周辺機器(例えば、モータ2040等)に対しての信号が出力される接続部である。すなわち、主制御基板2060(主制御CPU2065)とこれら遊技用の周辺機器とは、入力ポート2061や出力ポート2062を介して、電気的に接続されている。入力ポート2061と同様、出力ポート2062は一般には複数のポートから構成される。
RAM2063は、データの読み出しと書き込みができる記憶装置(「記憶手段」とも称する。)であって、主制御CPU2065(主制御基板2060)が遊技を制御するために必要な種々のデータ(例えば、タイマ値)等を記憶する。RAM2063は、メインメモリとも呼ばれる。
ROM2064は、読み出し専用の記憶装置(「記憶手段」とも称する。)であって、主制御CPU2065(主制御基板2060)が遊技を制御するために必要なプログラムや種々のデータ(例えば、データテーブル)等を記憶する。
主制御CPU2065は、主制御基板2060に搭載されたCPUを指し、ROM2064に記憶されたプログラムに従って遊技を制御する(例えば、役抽選する等)。また、主制御CPU2065は、Aレジスタ~Lレジスタ(汎用レジスタとも称する)やデータ送信用のレジスタ(内蔵レジスタとも称する)等の複数のレジスタを内蔵している。
遊技機2000の主制御基板2060には、RAM2063、ROM2064、及び主制御CPU2065を含んで構成されるMPU(Micro Processing Unit)が搭載されている。なお、RAM2063とROM2064については、MPUの外部(但し、主制御基板2060上)にも搭載してもよい。同様に、後述する副制御基板2080には、RAM2083、ROM2084、演出制御CPU2085、及び画像制御CPU2086を含んで構成されるMPUが搭載されているが、RAM2083とROM2084については、MPUの外部(但し、副制御基板2080上)にも搭載してもよい。
主制御基板2060では、主制御CPU2065(MPUと捉えてもよい)の動作によって遊技が制御され、図72に図示した主制御基板2060の各手段(役抽選手段2069、リール制御手段2070,表示判定手段2071、払出手段2072、RT制御手段2075、外部信号送信手段2077、制御コマンド送信手段2078等)が実現される。
上記の各手段について、概要を説明する。役抽選手段2069は、所定量の遊技価値を用いて行われるゲームにおいて、抽選用の乱数発生手段が発生した乱数を、遊技者操作による所定のタイミング(例えば、スタートスイッチ2034のオン操作時)で抽出し、抽出した乱数の値に基づいて、役の当せんの有無や、当せんした役を判定する。
リール制御手段2070は、スタートスイッチ2034のオン操作を契機として、モータ2040を駆動することによってリール2039を回転させる。そしてリール制御手段2070は、リール2039が一定速度に達した後に何れかのストップスイッチ2035が操作されると、役抽選手段2069による役抽選の結果等に基づいて、当該ストップスイッチ2035に対応するリール2039の停止位置を決定するとともに、モータ2040を駆動して、決定した停止位置に当該リール2039の回転を停止させる。
表示判定手段2071は、すべてのリール2039が停止したときに、有効ラインに表示された図柄の組合せが何れかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判定する。
払出手段2072は、表示判定手段によって、有効ラインに表示された図柄の組合せが何れかの小役に対応する図柄の組合せと一致すると判定されたときに、当該図柄の組合せに応じた量の遊技価値(例えば、所定枚数の遊技メダル)を払い出す。なお、有効ラインに表示された図柄の組合せが何れかのリプレイに対応する図柄の組合せと一致する場合、払出手段2072は、当該ゲームに賭けられた遊技価値と同量の遊技価値を自動的にベットするようにしてもよい。
RT制御手段2075は、役抽選手段2069による役抽選の結果や、表示判定手段2071による判定の結果に基づいて、RT(リプレイタイム)の移行条件を満たすか否かを判定し、RTの移行条件を満たすと判定されたときにRTを移行する(RT状態から非RT状態への移行、あるいはその逆も含む)。
外部信号送信手段2077は、外部端子板2100に外部信号を送信する。例えば、特別役物や役物連続作動装置の作動に関する情報、RTやAT等に関する情報、エラー情報、遊技価値の払出やベットに関する情報等が、外部信号として出力ポート2062から送信される。出力ポート2062から送信された外部信号は、外部端子板2100に入力されると、外部端子板2100に接続された外部機器(例えばホールコンピュータ2200)に送信される。この結果、ホールコンピュータ2200は、受信した外部信号から遊技機2000の遊技情報(例えば、AT等の発動や継続、遊技メダルの払出し等)を得ることができるため、遊技機2000の管理に役立てることができる。さらにホールコンピュータ2200は、受信した外部信号に基づいて、データカウンタ等に遊技機2000の遊技情報を出力させることができる。なお、遊技機2000の近傍に配置されるデータカウンタ等の場合は、外部端子板2100に接続されて外部信号を外部端子板2100から直接受信するようにしてもよい。
制御コマンド送信手段2078は、副制御基板2080が演出等を制御するときに必要な各種の情報(制御コマンド)を、主制御基板2060から副制御基板2080に送信する。制御コマンド送信手段2078によって送信される情報としては、遊技価値がベットされた旨の情報、役の抽選結果(当せん役)に基づく情報、リール2039の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ2035の操作に関する情報、リール2039が停止した旨の情報、各リール2039の停止位置(有効ラインに停止した図柄)の情報、入賞役の情報、遊技状態(例えばATやARTの有無など)及び内部状態の情報等が挙げられる。
<遊技用の周辺機器>
主制御基板2060と接続される遊技用の周辺機器のうち、遊技メダルセレクタ2027について説明する。
図72に示した遊技メダル投入口2026は、遊技メダルの手入れを受け付ける投入口である。手入れされた遊技メダルは、遊技メダルセレクタ2027の内部に送られる。遊技メダルセレクタ2027は、通路センサ2028、ブロッカ2029、及び投入センサ2030を備え、主制御基板2060と電気的に接続されている。なお、図72において、遊技メダルセレクタ2027付近に示した矢印付きの破線は、遊技メダルを手入れしたときの処理の流れを示唆している。
遊技メダル投入口2026から手入れされた遊技メダルは、遊技機2000の内部に形成された一連の通路(遊技メダル通路)に案内されて遊技メダルセレクタ2027を通過するように構成されている。そして、遊技メダル通路を流下した遊技メダルは、最終的にはホッパー2050に送られるか、払出口2053から返却される。
詳しく説明すると、手入れされた遊技メダルは、遊技メダルセレクタ2027の入口から内部に案内され、まずは通路センサ(セレクタ通路センサと呼ばれることもある)2028によって検知される。ここで、遊技機2000では、投入された遊技メダルの通路(遊技メダル通路)として、遊技メダルの受け入れが許可されるか否か(許可/不許可)によって2通りの遊技メダル通路が用意されている。許可/不許可は、通路センサ2028の下流に設けられたブロッカ2029によって振り分けられる。
ブロッカ2029が遊技メダルの受け入れを許可する状態であるとき(許可位置)、投入された遊技メダルは許可状態の遊技メダル通路に案内される。このとき、通路センサ2028で検知された遊技メダルは、許可状態の遊技メダル通路を流下し、ブロッカ2029のさらに下流に設けられた投入センサ2030(例えば、複数の光学センサ)によって検知された後、遊技メダルセレクタ2027の出口から外に送られ、ホッパー2050に送られる。一方、ブロッカ2029が遊技メダルの受け入れを許可しない状態であるとき(不許可位置)、投入された遊技メダルは不許可状態の遊技メダル通路に案内される。このとき、通路センサ2028で検知された遊技メダルは、不許可状態の遊技メダル通路を流下することで、投入センサ2030に検知されることなく、遊技メダルセレクタの別の出口から外に送られ、払出口2053から返却される。
なお、遊技機2000において、ブロッカ2029は、遊技中(リール2039の回転から、全てのリール2039の回転の停止まで(遊技メダルを払い出す場合は、遊技メダルの払出の終了まで))は、遊技メダルの受け入れを許可しない(不許可状態である)。すなわち、ブロッカ2029が遊技メダルの受け入れを許可する(許可状態である)のは、少なくとも遊技が行われていないときである。
また、遊技機2000が物理的な遊技媒体(遊技メダル)を使用しない管理遊技機である場合には、遊技メダルを物理的に投入する必要がないため、遊技メダル投入口2026及び遊技メダルセレクタ2027は不要な構成となる。さらに、遊技メダルの払出も発生しないことから、遊技メダル払出装置2049も不要となる。但し、遊技機2000が管理遊技機である場合には、遊技メダルの替わりに用いられる電子情報の遊技価値について、保持数、ベット数、払出数等を管理する手段が必要となる。
主制御基板2060と接続される遊技用の周辺機器のうち、操作スイッチ2032について説明する。
主制御基板2060には、遊技者が操作する操作スイッチ2032として、ベットスイッチ2033(1ベットスイッチ2033a,3ベットスイッチ2033b)、スタートスイッチ2034、ストップスイッチ2035(左ストップスイッチ2035a,中ストップスイッチ2035b,右ストップスイッチ2035c)、及び精算スイッチ2036が電気的に接続されている。
ベットスイッチ2033は、貯留された遊技メダルをベットするときに遊技者が操作するスイッチである。遊技機2000では、ベットスイッチ2033の一例として、1枚の遊技メダルをベットする1ベットスイッチ2033aと、3枚(規定数、最大枚数)の遊技メダルをベットする3ベットスイッチ(MAXベットスイッチ)2033bとを備えているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、2枚の遊技メダルをベットする2ベットスイッチも備えてもよいし、何れか1個のベットスイッチを備えてもよい。
なお、1ベットスイッチ2033aを複数回操作することによって、複数枚の遊技メダルをベットすることができる。具体的には、1ベットスイッチ2033aを2回操作することによって、2枚の遊技メダルをベットすることができ、1ベットスイッチ2033aを3回操作することによって、3枚の遊技メダルをベットすることができる。また、3ベットスイッチ2033bは、1枚以上(但し、3枚未満)の遊技メダルがベットされているときに操作(押下)された場合には、3枚から既にベットされている枚数を減算した枚数の遊技メダルをベットすることができる。具体的には、例えば、1枚の遊技メダルがベットされているときに、3ベットスイッチ2033bが操作された場合には、2枚の遊技メダルをベットする。
スタートスイッチ2034は、リール2039(左リール2039a,中リール2039b,右リール2039c)を回転させるときに遊技者が操作するスイッチである。換言すると、遊技を開始するときに遊技者が操作するスイッチである。
ストップスイッチ2035は、リール2039の回転を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態では、ストップスイッチ2035として、3個のストップスイッチ2035(左ストップスイッチ2035a,中ストップスイッチ2035b,右ストップスイッチ2035c)を備えている。3個のストップスイッチ2035は、3本のリール2039(左リール2039a,中リール2039b,右リール2039c)に1対1で対応している。例えば、左ストップスイッチ2035aは、左リール2039aの回転を停止させるときに操作するスイッチである。遊技者は、3本のリール2039の回転を停止させるために、対応する3個のストップスイッチ2035を任意の順番で操作することができる。但し、指示機能が作動する場合は、遊技者には、正常な遊技を実行するために、指示された順番でストップスイッチ2035を操作することが求められる。
精算スイッチ2036は、ベットされた遊技メダルを払い戻すとき、及び/又は貯留された遊技メダルを精算するときに遊技者が操作するスイッチである。
主制御基板2060と接続される遊技用の周辺機器のうち、遊技メダル等表示装置2043について説明する。
遊技メダル等表示装置2043は、主に遊技メダルに関する情報を表示するための装置であって、表示基板2044を有して構成される。主制御基板2060には、表示基板2044が電気的に接続される。なお、図示を省略しているが、実際には、主制御基板2060と表示基板2044との間には中継基板が設けられ、主制御基板2060と中継基板とが接続され、及び中継基板と表示基板2044とが接続されている。あるいは、主制御基板2060と表示基板2044とは、直接、ハーネス等で接続されてもよいし、間に別の基板が介在してもよい。これらは図72に例示した他の制御基板等にも適用でき、具体的には例えば、主制御基板2060と副制御基板2080との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在する構成であってもよい。
表示基板2044には、貯留枚数表示LED2045、獲得枚数表示LED2047、及び状態表示LED2048が搭載されており、これらの各LEDは、遊技者が操作する操作スイッチの近傍に、遊技者から常に視認可能な位置に設けられる。貯留枚数表示LED2045は、貯留されている遊技メダルの枚数を表示する表示装置である。獲得枚数表示LED2047は、獲得した(払い出した)遊技メダルの枚数を表示する表示装置である。なお、獲得枚数表示LED2047は、エラーが検出された場合には、検出されたエラーを示す情報(エラー情報)を表示するエラー情報表示LEDとして機能してもよい。また、獲得枚数表示LED2047は、指示機能を作動させる場合には、有利な操作態様(正解押し順)を指示するための情報(押し順指示情報)を表示する指示情報表示LEDとして機能してもよい。状態表示LED2048は、遊技機2000における遊技の状態等を表示する表示装置であって、例えば複数のLEDによって構成される。状態表示LED2048が表示可能な「遊技の状態等」とは、具体的には例えば、「遊技メダルを投入可能な状態」、「精算処理中」、「遊技メダルが投入されてスタートスイッチ2034を操作可能な状態」、「ベットされている遊技メダルの枚数」、「設定確認や設定変更における現在の設定値」、「所定の管理情報」等が挙げられる。
主制御基板2060と接続される遊技用の周辺機器のうち、図柄表示装置2038については、別途、図73等を参照しながら詳しく後述する。
主制御基板2060と接続される遊技用の周辺機器のうち、遊技メダル払出装置2049について説明する。
図72に示したように、主制御基板2060には、遊技メダル払出装置2049が電気的に接続されている。遊技メダル払出装置2049は、遊技メダルを溜めておくためのホッパー2050と、ホッパー2050内に溜めている遊技メダルを払い出すときに駆動するホッパーモータ2051と、ホッパーモータ2051を駆動することによって払い出された遊技メダルを検出する払出センサ2052とを備えている。なお、前述したように、遊技メダル投入口2026から投入された(受け入れられた)遊技メダルは、所定の遊技メダル通路に送られ、ホッパー2050に送られる。
払出センサ2052は、所定の間隔を空けて配置された1組(2個)の光学センサである。払い出された遊技メダルは、一方の払出センサ2052によって検出されたときから、所定の時間が経過した後に、他方の払出センサ2052によって検出されるようになっており、主制御基板2060は、それぞれの払出センサ2052からの信号に基づいて、正しく遊技メダルが払い出されているか否かを判定する。
例えば、ホッパーモータ2051が駆動しているにもかかわらず、何れの払出センサ2052からの信号もオフであるときには、主制御基板2060は、ホッパー2050内が空になったホッパーエラー(正しく遊技メダルが払い出されていない)と判定する。また例えば、少なくとも何れかの払出センサ2052からの信号がオンのままであるときには、主制御基板2060は、遊技メダルが詰まっている(正しく遊技メダルが払い出されていない)と判定する。
また、図72には図示していないが、遊技機2000は、ホッパー2050から溢れた遊技メダルを収容するサブタンクを備えることができ、さらに、サブタンクの遊技メダルが満杯となったことを検知するための複数の満杯センサが設けられてもよい。満杯センサは、例えば、サブタンクに収容された遊技メダルが満杯となったときに複数の満杯検知センサに遊技メダルが接触して通電する回路から構成することができ、満杯センサの検知による信号(満杯検知信号)は、主制御基板2060に送信される(満杯エラーを実行可能とする)。
<スイッチ、外部端子板>
図72に示したように、主制御基板2060には、電源スイッチ2011、設定キースイッチ2012、設定変更/リセットスイッチ2013、設定ドアスイッチ2014、ドアスイッチ2015、及び外部端子板2100が電気的に接続されている。
電源スイッチ2011は、遊技機2000の電源をオン/オフするときにホール店員が操作するスイッチである。
設定キースイッチ2012は、設定を確認するとき又は設定を変更するときにホール店員が操作するスイッチである。例えば、ホール店員が設定を確認するときには、電源をオンしている状況下において、設定キー挿入口に設定キーを挿入し、時計回り(右回り)に90度回転させる。また、例えば、ホール店員が設定を変更するときには、電源をオフしている状況下において、設定キー挿入口に設定キーを挿入し、時計回り(右回り)に90度回転させた後に、電源をオンする。
設定変更/リセットスイッチ2013は、1つのスイッチで設定変更スイッチ(設定スイッチ)とリセットスイッチとを兼ねるスイッチである。なお、これらのスイッチは別々に設けられてもよい。
設定変更スイッチは、遊技機2000の設定値を変更する際に使用される。設定変更/リセットスイッチ2013を設定変更スイッチとして扱う場合、例えば、変更したい設定になるまで設定変更/リセットスイッチ2013を操作し、スタートスイッチ2034を操作する。なお、設定変更/リセットスイッチ2013が1回操作されるごとに、設定値は「1」加算される(「1」→「2」→・・・→「6」→「1」→・・・)。本実施形態に係る遊技機2000では、設定値は例えば設定1から設定6の「6段階」に設定されているとする。
リセットスイッチは、RAM2063に記憶されている所定のデータ(例えば、エラーデータ)を初期化する(リセットする)際に使用される。設定変更/リセットスイッチ2013をリセットスイッチとして扱う場合、例えば、電源をオンしている状況下において、設定変更/リセットスイッチ2013がオンされると、リセットが行われる。
設定ドアスイッチ2014は、設定キースイッチ2012及び設定変更/リセットスイッチ2013を覆うドア(不図示)の開閉を検知するスイッチである。例えば、設定ドアスイッチ2014がオフ(閉鎖)で、設定キースイッチ2012がオン(設定キー挿入中)であるとき等は、エラーとなる。
ドアスイッチ2015は、フロントドア2002の開閉を検出するためのものである。例えば、フロントドア2002が開いている(基体の正面が開放している)ときは、ドアスイッチ2015がオンとなる。
外部端子板2100は、出力ポート2062の一部から出力される外部信号(外端信号)を遊技機2000の外部に中継・転送する基板である。この「外部信号」とは、外部端子板2100を介して遊技機2000の外部(例えば、ホールコンピュータ2200やホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。具体的には、例えば、ボーナス状態、AT状態、遊技メダルのベット数や払出枚数のような遊技に関する情報の他、エラーや電源断等のような遊技機に関する情報が、外部信号として出力される。外部信号は、主制御基板2060(外部信号送信手段2077)によって出力され、外部端子板2100を経由して外部に送信される。
<図柄表示装置、リール>
以下では、本実施形態に係る遊技機2000のうち、複数のリール2039が備えられる図柄表示装置2038について、詳しく説明する。
図72に示したように、主制御基板2060には、図柄表示装置2038のモータ2040が電気的に接続される。
図73は、図柄表示装置2038の斜視図である。図73に示すように、図柄表示装置2038は、3個のリール2039(左リール2039a、中リール2039b、右リール2039c)と、各リール2039をそれぞれ駆動するモータ2040(図75参照)と、リール2039の位置を検出するためのリールセンサ2041(図75参照)とを含んで構成される。モータ2040は、例えばステッピングモータであって、1個のリール2039につき1個のステッピングモータが対応付けられて、対応先のリール2039を回転駆動する。各リール2039の軸、モータ2040、及びリールセンサ2041等は、図柄表示装置2038の支持部材であるリールブラケット2301に取り付けて固定される。
また、図柄表示装置2038には、各リール2039の内面側かつリール窓(図78に示す表示窓2017)の近傍に、バックランプ2310が配設されている。バックランプ2310もリールブラケット2301に取り付けて固定される。バックランプ2310は、各リール2039(厳密にはリールテープ2320)を内周面から照射することによって、各リール2039の回転中及び停止時に、リール2039に描かれた図柄を目立たせて表示させる。特に、リール2039の回転が停止した場合には、バックランプ2310は、リール2039(リールテープ2320)の内周面から照射することによって、リール窓(表示窓2017)の上段、中段、下段に該当する位置に停止したリール2039の3個の図柄(3個のリール全体でいえば9個の図柄)を、遊技者から視認容易に表示する。
図74は、バックランプ2310の一例を示す斜視図である。図74に示すように、バックランプ2310は、バックランプハウス2311と、バックランプハウス2311の背面側に取り付けられるバックランプ基板2312と、バックランプハウス2311をリールブラケット2301に取り付けるための取付部材2313と、を有するバックランプユニットとして構成される。
バックランプ基板2312には、リール窓の範囲内にあるリール2039の図柄を照射するために、リール窓に対向する位置に、リール2039(リールテープ2320)の内周面に向けて光を照射可能な複数のLED素子2314が実装されている。図74の場合、1枚のバックランプ基板2312ごとに、リール窓の各段の図柄を照射するために、それぞれ6個のLED素子2314が実装されている(すなわち、1つのバックランプ基板2312には18個のLED素子2314が実装されている)。なお、バックランプ基板2312に実装されるLED素子2314の数および配置は、この例に限定されるものではない。
次に、リール2039について詳しく説明する。以下の説明では、左リール2039aを一例にとって説明するが、特段の注釈がない限り、中リール2039b及び右リール2039cも、左リール2039aと同様に構成されると考えてよい。
図75は、左リール2039aの斜視図であり、図76は、左リール2039aの分解斜視図である。図75及び図76に示すように、リール2039(例えば左リール2039a)は、リールテープ2320と、リールホイール2330と、リールフレーム2340と、を有するユニット(リールユニット)として構成される。
リールテープ2320は、細長い帯状に形成された透光性を有するフィルム材であって、短手方向の固定幅をリール幅とする。リールテープ2320は、外周面から見えるように複数の図柄が描かれており、長手方向の端部を重ねて環状(リング状)に形成される。なお、リールテープ2320に描かれる複数の図柄は、外周面側から視認可能であれば、リールテープ2320を構成するフィルム材において表裏面の何れに印刷されてもよい。具体的には例えば、フィルム材の表面(外周面)に図柄が印刷されてその上から透明なコーティングが施される等でもよいし、フィルム材の裏面(内周面)の最下層に図柄が印刷される等であってもよい。具体的な図柄については後述するが、本明細書において「リール2039の図柄」という場合、厳密には、「リールテープ2320に描かれた図柄」を意味する。
また、各リール2039において、リールテープ2320には、所定の位置に1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リールテープ2320の例えば周側面(周縁部)に凸状に設けられており、リール2039が回転中に所定位置を通過したか否か、あるいは1回転したか否か等を検出するときに用いられる。各インデックスはリールセンサ2041により検知され、リールセンサ2041の信号は、主制御基板2060に電気的に接続されている。リールセンサ2041がインデックスを検知する(インデックスがリールセンサ2041を切る)と、その入力信号が主制御基板2060に入力され、当該リール2039が所定位置を通過したことが検知される。
また、リールセンサ2041がリール2039のインデックスを検知した瞬間における基準位置上の図柄は、予めROM2064に記憶されている。これにより、主制御基板2060(主制御CPU2065)は、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
図75及び図76に示すように、リールホイール2330は、略円盤状に形成された部材であって、例えば樹脂材料が用いられる。リールホイール2330は、略円盤状の外周付近に円環状に形成されたホイール外周部2331と、略円盤状の中心に形成された軸部2332と、軸部と外周部とを連結する支柱部2333とを有する。リールホイール2330の軸部2332は、所定の連結機構を介する等して、ステッピングモータ(モータ2040)の出力軸からの回転力を伝達可能に連結される。
図76に示すように、リールフレーム2340は、略円盤状の部材であって、リールテープ2320が環状に形成された際にリールテープ2320を挟んでリールホイール2330と対向する位置に配置される。リールフレーム2340は、例えば樹脂材料が用いられる。リールフレーム2340は、略円盤状の外周付近に円環状に形成されたフレーム外周部2341を有する。
リールテープ2320が長手方向の端部を重ねて環状に形成される際、リールテープ2320のリール幅の端部(短手方向の端部)である周縁部2321は、片側(ホイール側周縁部2321a)がホイール外周部2331に巻き回され、他方の片側(フレーム側周縁部2321b)がフレーム外周部2341に巻き回される。なお、リールテープ2320の各周縁部2321には、巻き回すリールテープ2320をホイール外周部2331及びフレーム外周部2341に固定するために、接着剤(例えば粘着テープ等)が塗布されている。接着剤のリール幅方向の塗布幅は、ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341の幅よりも狭くされることが好ましく、このようにすることで、接着時に接着剤がホイール外周部2331及びフレーム外周部2341の他にはみ出して組付不良が生じることを防ぐことができるだけでなく、見た目を綺麗にすることができる。以上のように構成されることにより、1つのリール2039は、リールホイール2330及びリールフレーム2340を底面とし、リールテープ2320を側面(円周面)とする、円筒状の形状となる。そしてモータ2040が作動することにより、リールホイール2330の軸部を中心にして、リール2039が回転可能となる。なお、本説明では、リールテープ2320の接着先の部材としてリールホイール2330(ホイール外周部2331)とリールフレーム2340(フレーム外周部2341)という、形状および名称が異なる2つの部材を挙げているが、リールテープ2320を巻き回す対象部材という観点では、リールホイール2330及びリールフレーム2340は同様の部材と考えてもよく、リールホイール2330及びリールフレーム2340をともに「リールフレーム」と考えてもよく、ともに「リールホイール」と考えてもよい。
図77は、各リールの図柄の配列を説明するための図である。図77(A)には、各リール2039(左リール2039a,中リール2039b,右リール2039c)の図柄の配列が示されている。また、図77(B)には、各図柄とその名称がまとめられている。図77(A)には、各図柄を示す番号(図柄番号)も示されている。ちなみに、図77における「ブランク」とは、図柄が印刷されない空白を意味するものではなく、図柄の1つである「ブランク図柄」を意味する。
図77の場合、各リール2039(リールテープ2320)は、20コマに均等分割された1コマごとに、所定の図柄が印刷されている。すなわち、各リールテープ2320には、20個(図柄番号「0」~「19」)の図柄が印刷されている。
図78は、リール停止時の図柄の表示について説明するための図である。図78(A)は、図柄の表示位置を説明するための図であり、図78(B)は、有効ラインを説明するための図である。
図78(A)に示したように、リール2039が停止しているとき、フロントドア2002に設けられた表示窓2017を介して、遊技者からは9個の図柄(各リール2039における連続した3個の図柄)が見えるようになっている。このとき、表示窓2017から見える、左リール2039aにおける連続した3個の図柄のそれぞれの表示位置は、上から順に「左上段」、「左中段」、「左下段」と称され、中リール2039bにおける連続した3個の図柄のそれぞれの表示位置は、上から順に「中上段」、「中中段」、「中下段」と称され、右リール2039cにおける連続した3個の図柄のそれぞれの表示位置は、上から順に「右上段」、「右中段」、「右下段」と称される。
図78(B)には、全てのリール2039の回転が停止した状態の一例が示され、有効ラインが破線によって示されている。本実施形態では、3本のリール2039a~2039cに跨る直線的な表示ラインとして、左上段-中上段-右上段の表示ラインと、左中段-中中段-右中段の表示ラインと、左下段-中下段-右下段の表示ラインと、左上段-中中段-右下段の表示ラインと、左下段-中中段-右上段の表示ラインがある。なお、非直線的な表示ライン(例えば、左上段-中中段-右上段の表示ライン)があってもよい。
本実施形態では、図78(B)に示したように、左上段-中中段-右下段の表示ラインが有効ラインに設定され、その他の表示ラインは全て「無効ライン」に設定されている。なお、有効ラインに設定される表示ラインは、左上段-中中段-右下段の表示ラインに限られるものではなく、その他の表示ライン(例えば、左上段-中上段-右上段の表示ライン)が有効ラインに設定されてもよい。また、複数の表示ライン(例えば、左上段-中上段-右上段の表示ラインと左上段-中中段-右下段の表示ライン)が有効ラインに設定されてもよい。
全てのリール2039の回転が停止した状態において、主制御基板2060(表示判定手段2071)は、有効ラインに表示されている図柄の組合せについて、予め定められた条件装置に該当するか否かを判定する。図78(B)の場合には、「青セブン-青セブン-青セブン」が有効ラインに表示されているが、このとき、主制御基板2060(表示判定手段2071)は、例えば、1種BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに表示されていると判定する。なお、条件装置は、役物又は役物連続作動装置の作動に係る条件装置と、再遊技に係る条件装置と、入賞に係る条件装置とに大別することができるが、その詳細については説明を省略する。
<リールテープ>
リールテープ2320には透明なフィルム材が用いられることから、リールテープ2320は、リール幅の中央付近にあたる図柄領域において複数の図柄(図77参照)が印刷され、その周辺の背景領域において、所定の背景が印刷される。従来の遊技機では、リールテープの裏地に、銀色等の遮光性のある色で背景を印刷したもの(いわゆる、銀止め)も存在したが、本実施形態に係る遊技機2000では、リールテープ2320における印刷に銀止めは行わず、図柄だけでなく背景も、バックランプ2310からの照射光を透過可能に構成される。このため、リールテープ2320は、少なくとも背景領域の裏面側(内周面の側)に、透光性の高い所定色(以後、背景色とも称する)のインクが印刷される(背景色印刷)。具体的な背景色としては、白色あるいは略白色が好適である。背景色印刷の印刷手法は、例えばシルク印刷が好適であるが、透光性を確保した印刷が可能なものであれば、他の印刷手法であってもよい。なお、リールテープ2320においては、背景領域の裏面側における上記「背景色印刷」が、図柄領域(その全面または一部の面)も覆って実施されてもよい。
また、背景領域は、裏面側(内周面の側)に背景色印刷が行われる一方で、表面側(外周面の側)から見えるところには背景色とは異なる色や模様を表す印刷が行われてもよい。この場合、リールテープ2320の裏面に、背景領域の表面側に表示する色や模様等を表す印刷層を形成した後に、背景色印刷を別途行って背景色による印刷層を形成すればよい。リールテープ2320に対する図柄及び背景の印刷では、表面側から見せたい図柄及び背景を、1つの印刷パターンとしてリールテープ2320の裏面側に印刷してもよいし、表面側から見せたい図柄及び背景を別々にリールテープ2320の裏面側に印刷してもよい。何れにしても、表面側から見せたい図柄及び背景に対する印刷層が形成された後に、背景色印刷が行われて、背景色による印刷層が形成される。なお、リールテープ2320の透光性を確保するためには、表面側から見せたい図柄や背景の印刷に用いられるインクもまた、透光性が比較的高い色(「背景色」ほどの透光性はなくてもよい)が用いられることが好ましい。なお、ここまで、リールテープ2320における印刷はリールテープ2320の裏面側に行われるとしたが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、複数の印刷層のうちの1以上の印刷層をリールテープ2320の表面側に形成するようにしてもよい。
以上のように、透過性(透光性)を有する背景色で背景色印刷がなされることにより、リールテープ2320がバックランプ2310から照射された際、バックランプ2310で発光しているLED素子2314が遊技者の目に触れることなく、リール幅全体に亘って発光させることができ、図柄の視認性を高めることができる。またさらに、図柄領域に重畳しないように背景色印刷を行った場合には、バックランプ2310の照射による図柄の透過度が背景色の印刷層によって低下しないことから、背景に比べて図柄の視認性をより高める効果に期待できる。
図79は、リールテープ2320の端部付近を説明するための図である。図79(A)は、左リール2039aのリールテープ2320を裏面側(内周面の側)から見たときの長手方向の両端部を示し、図79(B)は、その一端部の拡大図である。なお、図79(B)では、透明部分を分かり易く示すために、全体背景を薄い黒色にしている。
図79(A)において、接着部2322は、巻き回すリールテープ2320をホイール外周部2331及びフレーム外周部2341に固定するために接着剤が塗布される部分である。接着剤は、リールテープ2320がホイール外周部2331またはフレーム外周部2341に接触する部分に塗布されることから、接着部2322は、周縁部2321とほぼ同一と考えてもよい。図79(A)では、接着部2322と周縁部2321が同じ部分を示している。但し、前述した通り、接着剤のリール幅方向の塗布幅(すなわち、接着部2322のリール幅方向の長さ)は、ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341の幅よりも狭い(短い)ことが好ましい。
図79(B)に示すように、リールテープ2320は、図柄または背景を示すインクが印刷された図柄背景領域2323と、リールテープ2320がリールフレーム(ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341)の外周面に貼付されたときに図柄背景領域2323が重なる余剰領域2324と、を有する。さらに、余剰領域2324は、図柄背景領域2323との境界付近に境界領域2325を有する。なお、説明の都合上、境界領域2325を余剰領域2324の一部としているが、境界領域2325を図柄背景領域2323の一部として扱ったり、境界領域2325を図柄背景領域2323及び余剰領域2324とは別の独立した領域として扱ったりしても差支えない。
余剰領域2324は、リールテープ2320の長手方向の一端を含み、ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341に巻き回したときにリールテープ2320が重なり合う重ね代である。インクが印刷された印刷領域(後述するグラデーションの印刷領域)である境界領域2325と、インクが印刷されていない非印刷領域と、を少なくとも有して構成される。
図79に示したリールテープ2320をリールフレームの外周面に貼付して環状に形成する場合、下端側(図柄番号0の図柄の側)に設けられた余剰領域2324の上に、上端側(図柄番号19の図柄付近)の図柄背景領域2323を重ね合わせることにより、境界領域2325を境界として上端側と下端側の図柄背景領域2323が繋がって、外周面側から視認可能となる。すなわち、リールテープ2320がリールフレームの外周面に貼付されている状態では、図柄背景領域2323が外周面側から視認可能となる一方、余剰領域2324は外周面側から「ほとんど」視認できない。「ほとんど」としているのは、後述するように、リールテープ2320を貼付する際の個体差によって、境界領域2325の一部が外周面側に露出する可能性があるためである。
上記のように図柄背景領域2323の上端側と下端側とを繋げてリールテープ2320を環状に形成するとき、上下端が繋がる境界部分(すなわち、余剰領域2324の境界領域2325の近辺)においては、インクの印刷領域が重畳することが想定される。これは、上端側と下端側を繋げたときに図柄背景領域2323の隙間が空くとバックランプ2310の照射光がそのまま表示窓2017に出射されてしまうため、インクが印刷された領域を僅かに重ね合わせることが好ましいためである。図79に示したリールテープ2320の場合で具体的に説明すると、リールテープ2320の上端側の図柄背景領域2323がリールテープ2320の下端側の境界領域2325に重ねられる。このとき、重畳部分に相当する図柄背景領域2323と境界領域2325は、何れもバックランプ2310の照射光を透過するようにインクが印刷されていることから、重畳部分の透過度(透光度)は、他の図柄背景領域2323に比べて低下する。その結果、内周面からバックランプ2310によって照射されたリールテープ2320を表示窓2017から見たときに、白色(あるいは略白色)で描かれた背景が、重畳部分だけ他の部分よりも暗く影のように表示されてしまい、リール2039(リールテープ2320)における図柄の視認性を低下させるおそれがあった。
そこで、本実施形態に係る遊技機2000では、図79(B)に示したように、境界領域2325においては、図柄背景領域2323の側からインクが印刷されていないリールテープ2320の末端側に向けて背景色の透過度(透光度)が徐々に高くなるように(いわゆる、グラデーションになるように)、白色(あるいは略白色)の印刷層を形成する。境界領域2325において、インクが印刷された印刷領域からインクが印刷されていない非印刷領域にかけてグラデーションの印刷層を形成する方法は特に限定されないが、例えば、シルク印刷の場合には、白色(あるいは略白色)の網点の密度を多段階で変更し、印刷領域から非印刷領域に向けて網点の密度が低くなるようにインクが印刷されるようにすればよい。あるいは、網点の大きさを多段階で変更して、印刷領域から非印刷領域に向けて網点が小さくなるように印刷してもよいし、同一色で濃度(明度)の異なるインクを用いて、印刷領域から非印刷領域に向けて濃度が薄くなるように印刷してもよい。
このように境界領域2325において透過度(透光度)が末端側に向けて徐々に高くなるように印刷層が形成されることによって、リールテープ2320を環状に形成した際に、境界領域2325に図柄背景領域2323が重畳しても、重畳部分の透過度の低下を抑制できることから、バックランプ2310による照射時に影が発生することを防止し、影の発生によってリール2039における図柄の視認性が低下することを防止できる。
また、リールテープ2320は、余剰領域2324を有する一端側(本例では下端側)において、グラデーションの印刷層が形成される境界領域2325に続いて、透明な非印刷領域が設けられることにより、リールテープ2320を環状に形成する際に、透過度(透光度)の低下を気にすることなく、透明な非印刷領域までリールテープ2320の他端側を重ねることができる。この結果、この結果、リールテープ2320を環状に維持するために十分な接着領域を確保することができる。
なお、本例では、リールテープ2320の下端側に境界領域2325を含む余剰領域2324を有するとしたが、遊技機2000の構成はこれに限定されるものではなく、リールテープ2320の上端側に境界領域2325を含む余剰領域2324を有するとしてもよい。また、グラデーションの印刷層が形成される境界領域2325を図柄背景領域2323の上下端側に設けるようにしてもよいが、このような場合でも、余剰領域2324の非印刷領域は何れか一端側にしか設けられない。
図79(B)において、余剰領域2324には、「■1st」という文字列による識別情報2326が印刷されている。識別情報2326は、本リール2039(本リールテープ2320)が複数のリール2039(リールテープ2320)のうちの何れであるかを識別可能な識別表示である。
識別情報2326は、具体的には例えば、左リール2039a、中リール2039b、右リール2039cの順に、「A」、「B」、「C」や「■」、「▲」、「●」のように、リールごと(リールテープごと)に異なる文字列等(文字、記号、及びその組合せを含む)を用いることができる。また、単に「異なる文字列等」ではなく、各リール2039に対応する所定の意味を持つ「異なる文字列等」を各識別情報2326に用いてもよい。具体的には、通常遊技状態において推奨される押し順を表す「1st」、「2nd」、「3rd」や、直接的に各リールの位置を特定可能な「左」、「中」、「右」等が考えられる(リールテープごとのシリアル番号等でもよい)。また、識別情報2326における、対応するリール2039(リールテープ2320)を識別可能にする特徴は、上述した「異なる文字列等」に限定されず、例えば、「異なる色」を用いることもできる(異なる文字列等と組み合わせてもよい)。
識別情報2326は、余剰領域2324の少なくとも1箇所に印刷されていればよいが、複数箇所に印刷されていてもよい。また、図79(B)の場合、識別情報2326は余剰領域2324における接着部2322に印刷されているが、識別情報2326は接着部2322以外の余剰領域2324に印刷されるようにしてもよい。
識別情報2326が余剰領域2324における接着部2322に印刷される場合は、リール幅方向の端に印刷されることで、接着部2322が接着されるホイール外周部2331及びフレーム外周部2341が透明部材であれば、リールテープ2320が図柄表示装置2038に組付けられたときに(当然、組付け前であっても)、リール2039の端から覗き込むだけで識別情報2326を視認することが可能となる。また、識別情報2326が接着部2322とホイール外周部2331及びフレーム外周部2341との接着面から少しでもはみ出していれば、ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341が透明部材でなくても、リール2039の内周側から識別情報2326を視認可能となる。
識別情報2326が接着部2322以外の余剰領域2324に印刷される場合は、接着部2322以外に印刷されることで、ホイール外周部2331及びフレーム外周部2341に接着されたリールテープ2320が図柄表示装置2038に組付けられたときに(当然、組付け前であっても)、リールテープ2320の裏面を見ることで識別情報2326を視認することが可能となる。
すなわち、識別情報2326は、リールテープ2320を図柄表示装置2038に組付ける前にどのリール2039に対応するかを確認できるだけでなく、リールテープ2320が貼付されて環状に形成されて図柄表示装置2038に組付けられた後でも、リールテープ2320を剥がすことなく、当該リールテープ2320が何れのリール2039に対応するリールテープであるかを確認可能なことにより、組付前の取り違えを防止するとともに、組付後の組付不良の確認を容易にするという効果を奏する。
また、識別情報2326として、「1st」、「2nd」、「3rd」といった押し順や、「■」、「▲」、「●」といった記号等のように、対応リールを容易に判断できる簡易な文字列等(文字、記号、及びその組合せを含む)が用いられる場合には、リールテープのシリアル番号等が用いられる場合に比べて、リールの識別が容易となり、詳細な知識を有しない作業者であっても正確に組付確認を行うことができる。また、識別情報2326が、リールごとに異なる色で印刷される場合には、図柄表示装置2038の内部が暗い等によって文字列等を識別することが容易ではない環境にあっても、作業者が対応リールを容易に識別できる、という効果を奏する。
図80は、所定のリール図柄のデザイン例を説明するための図である。図80(A)は、バー図柄の第1のデザイン例を示し、図80(B)は、バー図柄の第2のデザイン例を示す。図80(A),図80(B)に示したリールの図柄配列は、何れも、図77における左リール2039aの図柄番号3~5の部分である。すなわち、「バー図柄」は、各リールの図柄配列を説明した図77における「バー(BAR)」の図柄に相当する。なお、図80では、所定のリール図柄の一例として「バー図柄」を取扱っているが、以下に示す特徴を有する図柄であれば、「バー図柄」以外の図柄であってもよい。
図80(A)に示したバー図柄2351Aは、「BAR」の文字列が描かれている図柄部2352Aと、図柄部2352Aの両脇において上下方向(リール回転方向)に長い線状のマークが描かれているマーク2353Aと、残りの領域(バー図柄2351Aにおける図柄部2352A及びマーク2353A以外の領域)である背景部2354Aと、を有する。
図80(B)に示したバー図柄2351Bは、「BAR」の文字列が描かれている図柄部2352Bと、図柄部2352Bの両脇において上下方向(リール回転方向)に長い帯状のマークが描かれているマーク2353Bと、残りの領域(バー図柄2351Bにおける図柄部2352B及びマーク2353B以外の領域)である背景部2354Bと、を有する。
以降の説明では、バー図柄2351A,2351Bを総称してバー図柄2351、図柄部2352A,2352Bを総称して図柄部2352、マーク2353A,2353Bを総称してマーク2353、背景部2354A,2354Bを総称して背景部2354、と記載することがある。
本実施形態に係る遊技機2000において、「所定のリール図柄(本例ではバー図柄)」は、当該図柄における配色の大半(例えば50%以上)を占める「ベース色」が、黒色またはその類似色とされる。黒色の類似色とは、略黒色と呼んでもよく、具体的には、黒以外の色を含んでもよいが、明度が所定の基準値以下(例えば明度2以下など)である色を意味する。
図80(A)に示したバー図柄2351Aの場合、そのベース色は、背景部2354Aの大部分に用いられている黒色(あるいはその類似色)である。図80(B)に示したバー図柄2351Bの場合も、そのベース色は、背景部2354Bに用いられている黒色(あるいはその類似色)である。なお、バー図柄2351A,2351Bのように、図柄の大半を占める背景部2354の配色によってベース色が黒色(あるいはその類似色)である場合には、図柄部2352等には、他の任意の色を使用してよい。
上記のようにバー図柄2351におけるベース色が黒色(あるいはその類似色)であり、かつ、リールテープ2320の図柄背景領域2323における背景色が白色(あるいは略白色)であることにより、リール2039の回転時には、バー図柄2351を、ベース色が黒色(あるいはその類似色)ではない他の図柄よりも目立たせることができ、バー図柄2351の視認性を高めることができる。具体的には、リール2039の回転中にバー図柄2351が表示窓2017を通過する際に、ベース色の効果によってバー図柄2351が黒い塊状に見えることで、遊技者がバー図柄2351を視認し易くなる。したがって、リール2039の回転中に遊技者がバー図柄2351を狙って表示窓2017内に停止させようとする操作を行う場合に、その操作を支援する効果が得られる。
また、本実施形態に係る遊技機2000において、「所定のリール図柄(本例ではバー図柄)」は、ベース色よりも明度が高い所定色で構成された、リールの回転方向に延びる線状または帯状のマークを有する。ベース色よりも明度が高い所定色とは、具体的には例えば、白色または白色の類似色(薄い水色等)であり、明度に所定の基準値(例えば明度7以上など)を設定してもよい。「リールの回転方向に延びるマーク」とは、当該マークのリール回転方向の長さが、同図柄(バー図柄2351)におけるリール回転方向の図柄長Lに対して所定の割合以上の長さを有することを意味し、所定の割合は例えば50%とすることができる(他の割合を定めてもよい)。
図80(A)に示したバー図柄2351Aの場合、マーク2353Aとして図柄部2352Aの両側に、それぞれ3本の白い線が描かれている(うち、2本が実線であり、1本が破線である)。これらの複数本のマーク2353Aの何れについても、そのリール回転方向の長さは、バー図柄2351Aのリール回転方向の図柄長Lの50%以上である。また、図80(B)に示したバー図柄2351Bの場合、マーク2353Bとして図柄部2352Aの両側に、それぞれ2本の白い帯が描かれている(一例として、内側の帯が外側の帯よりも短くなっている)。これらの複数本のマーク2353Bの何れについても、そのリール回転方向の長さは、バー図柄2351Bのリール回転方向の図柄長Lの50%以上である。
また、図80(A),図80(B)の何れにおいても、マーク2353A,2353Bに使用されている色は白色であることから、ベース色である黒色(あるいはその類似色)よりも明度が高いことも明らかである。なお、各マークに使用する色は、ベース色よりも明度が高い「所定色」であればよく、必ずしも白色に限定される必要はない。すなわち、マーク2353の「所定色」として水色や銀色など、白色以外の色が使用されてもよい。但し、「所定色」とベース色との対比が目立つように、「所定色」の明度について、所定の基準値(例えば明度7以上など)を設けるようにしてもよい。
上記のように、バー図柄2351は、ベース色よりも明度が高い所定色で描かれたマーク2353を有することにより、大半に黒色(あるいはその類似色)のベース色が配色されたバー図柄2351のなかでマーク2353を目立たせることができ、結果としてバー図柄2351全体を目立たせることができる(外観性の向上)。特に、マーク2353が、図柄部2352の両側に配置される場合には、両側から挟まれる図柄部2352に注目を集めさせることもできる。さらに、マーク2353がリールの回転方向に延びる線状または帯状の形態であることにより、リール2039の回転中にバー図柄2351が表示窓2017を通過する際に、ベース色によって黒い塊状に見えるバー図柄2351のなかに、ベース色とは対照的な「所定色」によるマーク2353を光る白線のように見せることができる。この結果、バー図柄2351に対する遊技者の視認性をさらに高めることができる。
なお、図79に示した接着部2322の位置と、図80に示したマーク2353(2353A,2353B)の位置とを比較すると、接着部2322は図柄よりも外側に設けられ、マーク2353は図柄の内側に設けられる。すなわち、リールテープ2320において、マーク2353は、接着部2322より内側の重ならない位置(リールテープ2320においてフィルム材を挟んで対向しない位置)に形成される。
また、図80の例では、バー図柄2351は図柄部2352の両側にそれぞれ複数本のマーク2353を有するが、マーク2353の本数はこれらに限定されず、例えば、両側に1本ずつであってもよい。また、複数本のマーク2353を設ける場合、それぞれのマークの長さは揃えてもよいし、揃えなくてもよい。
また、遊技機2000では、所定の図柄(本例ではバー図柄2351)において図柄部2352の両側に設けられる2つのマーク2353は、リール回転時に表示窓2017に見える位置の観点において、他の図柄に設けられた透かし領域と、少なくとも両側では重複しない(すなわち、2つのマーク2353の双方が透かし領域と重複することがない)ように形成されてもよい。
透かし領域は、任意のリール図柄において、相対的に高い透過性(透光性)を有するように形成された領域であり、透かし領域がバックランプ2310からの光を透過しやすいことにより、当該リール図柄の視認性を高める効果を奏する。相対的に透過性(透光性)が高いとは、当該リール図柄における他の領域に比べて透過性(透光性)が高いことであってもよいし、図柄背景領域2323よりも透過性(透光性)が高いことであってもよい。一般的には、図7に例示した「青セブン」や「赤セブン」のような幅広の図柄に透かし領域が設けられることが多い。これらの図柄は、役物又は役物連続作動装置の作動に係る条件装置に対応する図柄の組合せを構成するリール図柄であることも多い。なお、透かし領域の形成方法は特に限定されず、例えば、透過性(透光性)が相対的に高い所定のインクを印刷することによって形成してもよいし、リールテープ2320に対する複数層の印刷において1以上の印刷層の形成を部分的に除外することによって形成する等であってもよい。
マーク2353及び透かし領域は、いずれも、リール回転時の自図柄の識別性を高める効果を有するが、所定の図柄(バー図柄2351)の2つのマーク2353と他の図柄の透かし領域とが、短手方向のリール幅において重複する位置に配置されていると、リール回転時に、表示窓2017において同じ位置に重なって表示されてしまう結果、両図柄を区別することが困難となり、識別性が低下してしまうおそれがある。そこで、遊技機2000は、上述したように所定の図柄(バー図柄2351)において図柄部2352の両側に設けられた2つのマーク2353が、他の図柄に設けられた透かし領域と両方が重ならないようにすることで、リール回転時に遊技者が図柄幅方向の端部を注視した場合に、所定の図柄(バー図柄2351)が通過するときと、「他の図柄」が通過するときとで、見える透過状況が異なるため、両図柄の識別性の低下を抑制することができる。
また、遊技機2000では、上述したバー図柄2351の特徴を、バー図柄以外の図柄に適用してもよい。但し、1本のリール2039に描かれる複数の図柄のうちで、上述した特徴を備える図柄が多くなり過ぎると、リール2039の回転時に黒い塊状で見える図柄が増えすぎてしまい、却って個々の図柄の視認性を阻害してしまうおそれがあることから、適用に関して所定の制限(例えば、20個の図柄のうち5個以下に制限したり、3個以上連続して配置される図柄には適用しない等)を設けてもよい。
以上に説明した、遊技機2000に関する特徴的な構成(特に、図柄表示装置2038に関する構成)は、遊技メダル等の遊技媒体を賭けて遊技が行われる回胴式遊技機(スロットマシン)だけでなく、物理的な遊技媒体を使用しない管理遊技機にも、適宜、適用可能である。さらに、図柄表示装置2038に関する特徴的構成については、ぱちんこ機などに搭載される、ドラム(リール)が回転して演出を行うドラム式の演出表示装置に対しても、適宜、適用可能である。
<副制御基板>
副制御基板2080は、遊技中及び遊技待機中において演出等を制御する。副制御基板2080は、主制御基板2060と電気的に接続されており、主制御基板2060(特に制御コマンド送信手段2078)から副制御基板2080に対して、演出の出力のために必要な情報(制御コマンド)が、一方向のパラレル通信によって送信される。なお、主制御基板2060と副制御基板2080との間は、電気的に接続されることに限定されず、光通信手段を用いて接続されてもよい。さらに、電気的接続または光通信接続の何れの場合も、パラレル通信に限定されるものではなく、シリアル通信であってもよいし、両通信を併用してもよい。
副制御基板2080は、入力ポート2081、出力ポート2082、RAM2083、ROM2084、演出制御CPU2085、及び画像制御CPU2086等を備える。上記の各構成(入力ポート2081、出力ポート2082は除外してもよい)は、副制御基板2080上のMPUに搭載される。さらに、副制御基板2080においては、MPU内蔵のRAMとは別に、MPUの外部にもRAM(外部RAM)が搭載される。以後、RAM2083というときは、MPU内蔵のRAM及び外部RAMの何れも含み得るとする。ROM2084についても同様である。
入力ポート2081は、主制御基板2060の制御コマンド送信手段2078や演出用の周辺機器(例えば十字キー2022や演出ボタン2024等の種々の操作スイッチ)から演出制御CPU2085に対しての信号が入力される接続部である。また、出力ポート2082は、演出制御CPU2085から演出用の周辺機器(例えばスピーカ2020や画像表示装置2021等)に対しての信号が出力される接続部である。すなわち、副制御基板2080とこれら演出用の周辺機器とは、入力ポート2081や出力ポート2082を介して、電気的に接続されている。
RAM2083は、データの読み出しと書き込みができる記憶装置(「記憶手段」とも称する。)であって、演出制御CPU2085(演出制御手段2087)が演出等を制御するために必要な種々のデータ(例えば、画像表示装置2021における演出画面の表示に関するパラメータ等)の他、画像制御CPU2086(画像制御手段2088)による画像制御に必要な種々のデータ(例えば、演出画面として描画した描画データ等)を記憶する。なお、後述する通り、副制御基板2080が複数のCPU(演出制御CPU2085、画像制御CPU2086)によって演出制御手段2087及び画像制御手段2088を実現する複数チップ構成である場合には、演出制御CPU2085が使用するRAM2083と、画像制御CPU2086が使用するRAM2083は、それぞれのCPUが搭載された基板に別々に実装される。
ROM2084は、読み出し専用の記憶装置(「記憶手段」とも称する。)であって、演出制御CPU2085が演出等を制御するために必要なプログラムや種々のデータ(例えば、演出用データや演出に係る抽選を行うためのデータテーブル等)の他、画像制御CPU(画像制御手段2088)が演出画面等を生成するために必要な種々のデータ(例えば、演出画面を描画する際の元となる画像データ等)を記憶する。なお、RAM2083と同様に、副制御基板2080が複数チップ構成である場合には、演出制御CPU2085が使用するROM2084と、画像制御CPU2086が使用するROM2084は、それぞれのCPUが搭載された基板に別々に実装される。
演出制御CPU2085は、副制御基板2080に含まれる1基板に搭載されるCPU(あるいはMPU)であって、同基板に搭載されたROM2084に記憶されたプログラム及びデータを用いて動作することにより、演出を制御する演出制御手段2087を実現する。演出制御手段2087は、主制御基板2060から制御コマンド送信手段2078によって送信される制御コマンド(具体的には例えば、RT番号、押し順指示番号、演出グループ番号、役物条件装置番号等)に基づいて、当選役及び遊技状態等に応じてどのようなタイミングで(例えば、スタートスイッチ2034の操作時や各ストップスイッチ2035の操作時等)、演出用の周辺機器でどのような演出を出力するか(例えば、演出ランプ2019をどのように点灯、点滅、又は消灯させるか、スピーカ2020からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置2021にどのような画像を表示させるか等)を抽選によって決定する。
画像制御CPU2086は、副制御基板2080に含まれる1基板に搭載されるCPU(あるいはMPU)であって、同基板に搭載されたROM2084に記憶されたプログラム及びデータを用いて動作することにより、画像等の生成を制御する画像制御手段2088を実現する。画像制御手段2088は、演出制御手段2087による演出制御に従って、演出用の画像等(音声を含む)を生成し、対応する演出用の周辺機器に出力する。また、画像制御手段2088は、1種BB遊技中やAT(ART)中といった有利遊技状態においては、演出制御手段2087による演出制御に従って、推奨されるストップスイッチ2035の押し順を画像や音声等で報知したり、獲得枚数や残りの遊技回数等を画像表示したりする。
<演出用の周辺機器>
以下では、副制御基板2080と接続される各種の演出用の周辺機器について説明する。
演出ランプ2019は、例えばLED等で構成され、所定の条件を満たしたときにそれぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ2019には、各リール2039の内周側に配置されるバックランプ2310、リール2039の上部からリール2039上の図柄を照光する蛍光灯、及び、遊技機2000のフロントドア2002の前面に配置されて所定のタイミングで点滅する枠ランプ等が含まれる。このうち、リール2039のバックランプ2310は、リール2039に表示された図柄を背後から照らすことによって、表示窓2017から見えるリール2039上の図柄(上段、中段、下段の各図柄)に対する視認性を高める。
スピーカ2020は、遊技中または遊技待機中において、各種の演出の実行に伴って、所定のサウンドを出力する。
画像表示装置2021は、副制御基板2080(画像制御手段2088)からの画像データの入力に従って、遊技中に各種の演出画像等(例えば、正解押し順や、役の抽選結果に対応する演出)や、遊技情報等(例えば、役物作動時やAT中の遊技回数や獲得枚数等)を表示する表示装置である。画像表示装置2021は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはドットディスプレイ等からなる。なお、画像表示装置2021による表示は、遊技中に限定されるものではなく、遊技待機中の表示も可能である。
十字キー2022及びメニューボタン2023は、遊技者が意図する情報(例えば遊技者の遊技履歴を含む二次元コード)を表示させるとき(例えば「メニュー画面」の操作に相当し、詳細は後述する)や、ホール管理者が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
<1チップ構成の副制御基板>
ここまでの説明は、遊技機2000が実装可能なハードウェア構成の一例として、副制御基板2080が複数の基板(例えば、演出制御基板と画像制御基板)から構成され、これら複数の基板に搭載された複数のCPUによって演出制御手段2087及び画像制御手段2088が実現される(以後、複数チップ構成とも称する)場合を例にとって説明したものである。副制御基板2080が複数チップ構成である場合、各基板にはそれぞれMPU(CPU)が備えられ、演出制御基板のMPUと画像制御基板のMPUとの間でのメッセージ転送(コマンド送受)は、両基板を接続するケーブルを介したシリアル通信等によって行われる。演出制御基板は、演出の制御に係る機能(演出制御機能)を実現する基板として、そのMPUに、演出制御CPU2085、RAM、及びROM等が搭載される。また、画像制御基板は、演出制御基板(演出制御CPU2085)による制御に従って、演出用の画像(音声を含めてもよい)を生成あるいは読み出して画像表示装置2021等に出力する機能(画像制御機能)を実現する基板として、そのMPUに、画像制御CPU2086、RAM、及びROM等が搭載される。さらに、演出制御基板及び画像制御基板は、自基板におけるMPUの外部にも、別途RAM及びROMを搭載されてもよい。
一方、近年では、ハードウェア構成の別の一例として、演出制御または画像制御を行うMPU(特に画像制御を行うMPUであるVDP(Video Display Processor)を含んでもよい)の機能を、1つの副制御基板2080上の1つのCPU(MPU)で実現する構成が提案されている(以後、1チップ構成とも呼ぶ)。このような1チップ構成の場合、副制御基板2080に搭載された1つのCPU(MPU)によって、演出制御機能(演出制御手段2087)と画像制御機能(画像制御手段2088)とを一体的に実現することができる。
そこで以下では、上述した複数チップ構成による副制御基板2080との相違点を中心に、1チップ構成の副制御基板2080について詳しく説明する。
1チップ構成の副制御基板2080は1つの副制御CPUを備え、この副制御CPUは、互いが独立して並行にプロセスを実行可能な複数のCPUコアを有するマルチコアCPUと、各CPUコアからアクセス可能なRAM2083及びROM2084と、を有する。本例では、マルチコアCPUは、4つのCPUコアを有し、それぞれのCPUコアは、CPU0~CPU3のCPU番号で表記されるものとする。
1チップ構成におけるRAM2083は、各CPUコアが実行するプログラム及び各CPUコアの動作に伴う一時的なデータ等を記憶するメモリであって、各CPUコアからアクセス可能な共有領域が設定される共用メモリとして動作可能である。なお、このRAM2083は、共有領域とは別にCPUコアごとの専用領域が設定されてもよい。また、1チップ構成におけるROM2084は、各CPUコアが実行するプログラム及び画像データ等を記憶するメモリであって、各CPUコアからアクセス可能である。なお、1チップ構成の場合、RAM2083及びROM2084は、副制御CPUの内部メモリだけでなく、外部に搭載されてもよい。
1チップ構成の副制御基板2080では、複数チップ構成における演出制御CPU2085は演出制御CPU2085が実行する処理プロセスに相当する演出制御プロセスとして、複数チップ構成における画像制御CPU2086は画像制御CPU2086が実行する処理プロセスに相当する画像制御プロセスとして、それぞれROM2084内に制御ファイル(アプリケーションファイル)の形で記憶される。また、ROM2084内には、副制御CPUが全体の制御を司るために実行するOS(Operating System)機能の処理プロセス(OSプロセス)も、制御ファイル(アプリケーションファイル)の形で記憶される。
1チップ構成の副制御基板2080において副制御CPUは、上記したOSプロセス、演出制御プロセス、及び画像制御プロセスを、プロセス単位で、それぞれ別のCPUコアに割り当てて動作させる。
具体的には例えば、電源ON等を契機として副制御CPUのハードウェアリセットが行われた後、副制御CPUは、その起動時にOSプロセスを含む各プロセスをCPU0のCPUコアで動作させ、その後、OSの機能を利用して、演出制御プロセスに対応する制御ファイルの実行権を例えばCPU3のCPUコアに割り当て、画像制御プロセスに対応する制御ファイルの実行権を例えばCPU1のCPUコアに割り当てて、各CPUコアを起動させる。
そして、CPU1とCPU3は、RAM2083の一部をプロセス間の共有メモリとして共有するとともに、ROM2084から各種プログラムやデータを読み出しながら、演出制御や画像制御を実行する。RAM2083には、その一部に、演出制御プロセス(CPU3)と画像制御プロセス(CPU1)とが共有する共有領域(共有メモリ)が割り当てられる。
そして、CPU3の演出制御プロセスは、ROM2084から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータ等を含む制御ファイルを読み出し、演出制御プロセスによる演出制御を実行する。また、CPU1の画像制御プロセスは、演出制御プロセスが決定した演出制御に従って、ROM2084から画像データを読み出して演出用の画像を描画し、描画した画像を描画用のメモリに格納し、画像表示装置2021に出力することにより、画像制御を実行する。また、画像制御プロセスは、演出制御プロセスが決定した演出制御に従って、ROM2084から音声データを読み出して演出用の音声データを生成し、スピーカ2020に出力することにより、音声制御も実行できる。
また、演出制御プロセス(CPU3)が画像制御プロセス(CPU1)に対して演出制御を指示するためのコマンドを送信する場合、演出制御プロセスがRAM2083の共有領域(共有メモリ)に当該コマンドを含むデータを格納し、画像制御プロセスが共有メモリにアクセスして当該データを読み出すことにより、当該コマンドを含むデータの受け渡しが行われる。
以上のような処理が実行されることにより、1チップ構成の副制御基板2080では、副制御CPUが有する複数のCPUコアにより、CPU0がOSプロセスを、CPU3が演出制御プロセスを、CPU1が画像制御プロセスを、それぞれ独立かつ並行して実行することができる。なお、空きとなっているCPU2は、予備としておき、例えばCPU1における画像制御プロセスの処理負荷が他CPUコアに比べて過剰に大きくなるような場合には、CPU2にも画像制御プロセスの一部を割当てて使用する等してもよい。
このように、1チップ構成の副制御基板2080においては、マルチコアCPU(副制御CPU)の各CPUコアにプロセス単位で割り当てが行われることにより、何れかのCPUコアの処理が重くなったとしても、他のCPUコアの処理への影響を抑制する効果が得られる。すなわち、CPU0によるOS制御と、CPU3による演出制御と、CPU1による画像制御とを、他のCPUコアにおける演算負荷に影響を与えずに実行することができる。
また、演出制御プロセスが割り当てられるCPU3のCPUコア(演出制御手段2087に相当)と、画像制御プロセスが割り当てられるCPU1のCPUコア(画像制御手段2088に相当)とは、RAM2083やROM2084を共用できることから、CPUコア間での通信(コマンドの送受等)を、共有メモリへの読み/書きを介したメッセージ転送や、プロセッサ間割り込み等で実現する。この結果、演出制御CPU2085と画像制御CPU2086が別基板に実装される複数チップ構成における基板間のシリアル通信等と比べて、遅延が少ない処理で、CPUコア間(プロセス間)でのコマンドの送受や割り込みを実現することができる。
なお、本実施形態に係る遊技機2000において副制御基板2080が1チップ構成である場合、副制御基板2080における各種構成及び各種処理は、第2の実施形態に係るパチンコ機1000の副制御基板1200における各種構成及び各種処理と、多くの部分で共通する。また、遊技機2000において副制御基板2080が複数チップ構成である場合、副制御基板2080における各種構成及び各種処理は、第1の実施形態に係るパチンコ機1の演出制御基板200及び画像制御基板300における各種構成及び各種処理と多くの部分で共通する。また、遊技機2000において主制御基板2060における各種構成及び各種処理は、第1または第2の実施形態に係るパチンコ機1,1000の主制御基板100における各種構成及び各種処理と多くの部分で共通する。したがって、第1または第2の実施形態でパチンコ機1,1000について説明した内容は、適宜、遊技機2000にも適用可能である。
<4.第4の実施形態>
以下では、本発明の第4の実施形態に係る遊技機について説明する。本実施形態では、遊技機において遊技者から視認可能な範囲に施されるデザインに関する特徴や、遊技機の構成部品に印可され得る静電気等に対する導電対策に関する特徴について説明する。本実施形態は、上述した各実施形態の遊技機に適宜、適用可能であり、説明においては、第1の実施形態に係るパチンコ機1で説明した構成部品を流用することがある。
<大入賞口ユニットのデザイン表示>
図81は、アタッカユニットの一例を示す図である。アタッカユニット3100は、第1の実施形態で示したアタッカユニット500と同様に、大入賞口3110を含む複数のパーツが一体化されたユニットであり、遊技盤(前部材100a)の右下領域にセットされることで、大入賞口3110付近の遊技領域も形成する。また、アタッカユニット3100が有するパーツの1つとして、図81には、遊技球3101の通過を検知して普通図柄を抽選するゲート3120が示されている。この他、アタッカユニット3100には、普通図柄の抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能になる第2始動口(図81では図示省略)も備えられている。大入賞口3110は、第1始動口または第2始動口への3101遊技球の入球に伴って実行される特別抽選の結果が大当り等である場合に開閉することで、遊技球3101の受入れ(入賞)を可能とし、入賞時には所定数の賞球が払い出される。大入賞口3110の内部には、遊技球3101が通過した場合に有利な遊技状態に移行する特定領域が設けられてもよい(不図示)。
図81において、区切り3102は、遊技球3101が転動可能な領域(遊技領域)を区画しており、アタッカユニット3100の内部に流下した遊技球3101は、区切り3102で区画されていない領域を転動する。なお、大入賞口3110は、大当り等の特定時以外は閉鎖状態にあり、閉鎖状態では区切り3102と同様に遊技球3101が転動可能な領域を区画する。
アタッカユニット3100は、遊技球3101が通過可能な領域を有した中空構造となっており、主に、アクリル樹脂等の透過性を有する材料が使用される。このようなユニット構造を備えることにより、アタッカユニット3100は、遊技者から見たときに遊技球3101よりも手前側(すなわち、遊技盤とガラス板との間)に、文字や絵柄等のデザインを表示するデザイン部3130を設けることが可能となっている。図81に示したアタッカユニット3100の場合は、一例として、「強敵」の文字を装飾表示するデザイン部3130が示されている。以下では、本実施形態に係る遊技機におけるデザイン表示の特徴について、デザイン部3130を用いて詳しく説明する。
デザイン部3130は、例えば、所定のデザインが印刷されたデザインシートをアタッカユニット3100のアクリル樹脂等に貼付することによって構成される。したがって、デザインの各領域で、印刷に用いるインクの種別を変更する(透過性の異なるインクを使い分ける)ことにより、デザイン部3130における光透過性を任意に調整することができる。図81及び後述する図82では、装飾された「強敵」の文字において光透過性が低い(透過しない、または透過し難い)領域が、網掛けで表されている。
図82は、デザイン部と遊技球との重なりを説明するための図である。図82(A)は、デザイン部3130の背面を遊技球3101が通過する状況の一例を示し、図82(B)は、ゲート3120を遊技球3101が通過する状況の一例を示している。
図82(A)において、「強敵」の文字を横断する破線は、大入賞口3110の上辺を含むラインに相当する。破線の上側は遊技球3101が転動可能な領域(以後、転動可能領域)であり、破線の下側は、図81で網掛けがなされていたように、大入賞口3110が閉鎖状態であるときには遊技球3101が転動不能な領域(以後、転動不能領域)である。
図82(A)に示すように、デザイン部3130における「強敵」の装飾文字は、第1領域3131、第2領域3132、第3領域3133、及び第4領域3134を含む。なお、後述する各領域の色は一例であって、本実施形態に係るデザイン部3130で利用可能な色は、これらに限定されるものではない。
第1領域3131は、文字の外縁に相当する領域であって、デザインの識別性を高めるために、非透過な(光透過率が0%または所定基準よりも低い)インクを用いて、例えば黒色で印刷される。
第2領域3132は、第1領域3131の内側で文字を縁取る領域であって、デザインの識別性を高める等の効果を期待して、非透過な(光透過率が0%または所定基準よりも低い)インクを用いて、第1領域3131とは異なる色、例えば白色で印刷される。なお、第2領域3132における光透過率に係る所定基準は、第1領域3131における光透過率に係る所定基準と、同じ基準であってもよいし、異なる基準であってもよい。そして異なる基準とするときには、例えば、第1領域3131に黒系の色を用いる場合に、第2領域3132における光透過率に係る所定基準を、第1領域3131よりも高い基準値(すなわち、高い光透過度)とすればよい。
第3領域3133は、第2領域3132よりも内側の文字の中心領域のうち、その背面が転動可能領域となっている領域である。第3領域3133は、その背面に遊技球3101が転動する際の遊技球3101の視認性を確保するために、第1領域3131及び第2領域3132とは異なり、光透過率が高い領域とされる。
なお、第3領域3133における光透過率は、ほぼ透過する高程度以上の光透過率(例えば80%以上)とされてもよいし、概ね透過する(半透明)中程度以上の光透過率(例えば50%以上)とされてもよい。但し、説明の簡略のため、以降では特に断りを入れない限り、第3領域3133における光透過の度合いを「半透過」として扱う。
第4領域3134は、第2領域3132よりも内側の文字の中心領域のうち、その背面が転動不能領域となっている領域である。第4領域3134は、その背面に遊技球3101が転動することがないことから、デザインを強調することを優先して、非透過な(光透過率が0%または所定基準よりも低い)インクを用いて、例えば白色で印刷される。なお、第4領域3134は、第2領域3132と共通化されてもよい。
以上のように、大入賞口3110を含むアタッカユニット3100では、遊技盤よりも手前に表示されるデザイン部3130において、遊技球3101の転動可能領域と重なる領域であるか否かによって、各領域のデザインの光透過率を調整している。その結果、本実施形態に係る遊技機は以下のような特徴を有することができる。
本実施形態に係る遊技機では、遊技球3101が転動可能な所定領域において、遊技球の手前側の印刷(デザイン部3130)と少なくとも一部で重複する場合に、遊技者側から見た遊技球が、遊技球の全体において印刷(デザイン部3130)と重複することによって低下する透過率が50%未満となるように設定される。より詳しく述べると、デザイン部3130と少なくとも一部で重複する遊技球3101は、手前側に印刷がない領域と、手前側に印刷があって遊技球が略透過しない領域(例えば、デザイン部3130の第1領域3131,第2領域3132)と、手前側に印刷があって略透過しない上記領域よりも高い透過率を有する領域(例えば、デザイン部3130の第3領域3133)と、の少なくとも何れかを有して構成され、上記の領域を合わせた遊技球全体において、印刷と重複することによって低下する透過率が50%未満となるように設定される。このように設定されることで、遊技球3101の前面に光透過性を低下させる印刷(デザイン部3130)が重なった場合でも、遊技球として認識することが可能となり、遊技球3101を見失うことなく、その動きを楽しむことができる。
具体的には例えば、図82(A)に示した遊技球3101は、左下の一部が「敵」というデザインに重なっている。このとき、遊技球3101に重なるデザイン部3130のうち、第1領域3131及び第2領域3132は、非透過であるため遊技球3101の透過率は0%となる。一方、遊技球3101に重なるデザイン部3130のうち第3領域3133は、半透過であるため、遊技球3101の透過率が0%(視認不能)にはなることはなく、第3領域3133のデザインによって透過率が下げられるものの、第3領域3133の背面に概ね透けて視認可能となる。また、デザイン部3130に重なっていない遊技球3101は、透過率が下げられることなく遊技者から視認可能である。したがって、遊技球3101全体で考えると、遊技球3101がデザイン部3130によって下げられる透過率は50%未満であることは明白である。
補足すると、第1領域3131の光透過率がT1、第2領域3132の光透過率がT2、第3領域3133の光透過率がT3(T1,T2,T3は、光透過率100%を1とする比)であって、遊技球3101の全体面積を1としたときの第1領域3131に重なる部分の面積比をM1、第2領域3132に重なる部分の面積比をM2、第3領域3133が重なる部分の面積比をM3とすると、遊技球3101がデザイン部によって下げられる透過率(1を最大値とする比)の値「低下透過度R」は、「M1×(1-T1)+M2×(1-T2)+M3×(1-T3)」の計算式から算出できる。すなわち、本実施形態に係る遊技機では、遊技球3101がアタッカユニット3100内の何れの位置にあるときでも、上記式から算出される「低下透過度R」が0.5未満(50%未満)となるように、デザイン部3130のデザインを調整すればよい。
上記のように「低下透過度Rを0.5未満(50%未満)」とすることにより、本実施形態に係る遊技機は、デザイン部3130の背面を転動する遊技球3101に対する視認性を担保して遊技球3101の動きによる楽しさを提供することができるとともに、デザイン部3130によるデザイン全体の視認性も適度に担保することができる。
また、本実施形態に係る遊技機では、上記した「低下透過度Rを0.5未満(50%未満)」とする制約を、大入賞口3110に入球した遊技球3101が流下する領域に対しても適用するようにしてもよい。このように構成する場合、大入賞口3110に入球した後の遊技球3101の動きも遊技者から視認可能になることで、遊技性をさらに高める効果に期待できる。
なお、上述したデザイン部3130に含まれる各領域3131~3134の説明においては、使用するインクを調整してデザインを印刷することによって各領域の光透過率を調整するとしたが、本実施形態に係る遊技機では、インクの印刷率を調整してデザインを印刷することによって各領域の光透過率を調整する方法を利用してもよい。具体的には、ある領域をデザインする際に、当該領域の100%にインクを印刷(いわゆる、ベタ塗り)するのではなく、当該領域をメッシュ形状に分割して部分的にインクを印刷(いわゆる、メッシュ塗り)すればよい。このとき、メッシュ形状においてインクを印刷しない極小領域の割合を調整することにより、当該領域全体の光透過率を調整することができる(例えば、50%メッシュとして印刷することで、非透過のインクを用いたとしても領域全体の光透過率を50%にすることができる)。このような方法を採用する場合、使用するインクを調整する必要がなくなることから、デザイン部3130で本来表示したかったデザインの色味や光沢感などがインクの調整によって損なわれることを防止しながら、光透過率を調整したデザイン印刷が可能となる。
また、デザイン部3130は、デザインの識別性を高めるために、一部に光透過率が低い領域(第1領域3131)を設けることができるとしたが、本実施形態に係る遊技機では、デザイン部3130のデザイン全体に対して、黒系のインクを用いた光透過率が低い第1領域3131の割合を、予め定めた所定割合(例えば10%)未満に制限するようにしてもよい。デザインの表示において黒系の色の利用が過剰に制限されると、デザイン全体が不明瞭になるといった問題が生じ得るが、上記のように所定程度の利用を許容することにより、デザインの識別性と遊技球3101の識別性の双方を両立させる効果に期待できる。
なお、図82(A)を参照しながら上述したように、第3領域3133は、その背面に遊技球3101が転動する際の遊技球3101の視認性を確保するために光透過率が高い領域とされる。ここで、上述した説明では、第3領域3133における光透過率を「半透明(高程度あるいは中程度の透過率)」としたが、別例として、第3領域3133における光透過率を略100%として、デザイン部3130に重複しない遊技球の転動可能領域と同様に、背面側の遊技球3101の透過率を低下させない構成、すなわち透明に構成してもよい。
このとき、本実施形態に係る遊技機では、遊技球3101がデザイン部3130に少なくとも一部が重複する際に、デザイン部3130によって透過率が低下される領域(第3領域3133を除くデザイン部3130の重複領域)が、遊技球3101の全体領域のうちで50%未満となるように設定されてもよい。このように設定されることで、本実施形態に係る遊技機では、遊技球3101の前面に光透過性を低下させる印刷(デザイン部3130)が重なった場合でも、遊技球3101の半分以上を、透過率が下がることなく遊技者から視認可能とすることができる。この結果、デザイン部3130に重複しても、遊技球3101の半分以上は遊技球本来の色で遊技者側に示されるため、遊技者は、遊技球3101を見失うことなく、その動きを楽しむことができる。
次に、図82(B)には、遊技球3101がゲート3120を通過している状況が示されている。図82(B)の状況において、遊技球3101はゲート3120のゲート部材の後ろ側を通ることから、遊技者からみると遊技球3101の一部が視認不能となることが分かる。本実施形態に係る遊技機では、このような場合に遊技球3101の識別性が著しく低下することを防止して遊技者に遊技球3101の動きを楽しませるために、遊技球3101に重なるゲート部材が、遊技球3101の見た目上の面積(すなわち、ガラス枠3のガラス板と平行な2次元平面に投影したときの面積)に対して、その50%未満となるように構成されることが好ましい。具体的な実現方法としては、ゲート部材の遊技球3101の通過方向のサイズが過剰に大きくならないようにすればよく、仮にゲート部材のサイズを大きくしたい場合には、光透過性を有する材料でゲート部材を形成する等すればよい。
またここまで、本実施形態に係る遊技機では、アタッカユニット3100において、遊技盤よりも手前にデザインを表示するデザイン部3130を設けてよいとしたが、遊技球3101の色(一般的には銀色)の同系色(同一色または類似色)がデザインに使用されている場合、遊技球3101が同系色のデザイン部分を通過する際に、遊技者が遊技球3101を見失う等して遊技に対する不信感を抱くおそれがあった。そこで、本実施形態に係る遊技機では、デザイン部3130が転動可能領域において遊技球3101の色の同系色を用いる場合に、当該同系色のデザインが遊技球3101に掛かる割合を、最大でも遊技球3101の面積の50%未満とするように設定されてよい。このように構成されることで、遊技球3101が同系色のデザインに重なった場合でも、遊技球3101の50%以上が視認可能とされることから、遊技球3101が当該領域を通過中であることを遊技者は識別でき(遊技球3101の視認性を向上させることができ)、遊技機に対する不信感を抱かせないようにする効果も得られる。
また、本実施形態に係る遊技機では、デザイン部3130で光沢を有する色を使用する場合についても、上記の同系色の使用と同様の制限を設定してもよい。すなわち、デザイン部3130が転動可能領域において光沢を有する所定の色(光沢色)を用いる場合に、当該光沢色のデザインが遊技球3101に掛かる割合を、最大でも遊技球3101の面積の50%未満とするように設定されてもよい。このような構成は、上述した同系色の使用の制限の場合と同様に、遊技球3101の視認性向上と遊技機に対する不信感の抑制という効果を奏する。
<デザイン印刷における縮み加工>
遊技機では、遊技盤の盤面上、装飾役物の表面、発光役物の発光面、遊技枠の表面等、主に遊技者から視認される可能性がある様々な部位に、キャラクタ、文字(文字列)、模様、背景等の様々なデザインが施されている(デザイン印刷)。これらのデザイン印刷は、独立したシート部材(いわゆるデザインシート)に印刷される場合もあれば、盤面の基材等にシルク印刷等(他の印刷方法でもよい)で直接印刷される場合もある。
また、デザイン印刷に対しては、さらに所定の表面加工が施されることにより、LED等の光源から照射あるいは透過される光が当たった際に、遊技者への見え方に変化を与えて演出効果を高めることができる。本実施形態に係る遊技機では、デザイン印刷に対する表面加工の1つとして、「縮み加工」を実施することができる。以下では、遊技盤の基材を例にとって、基板のデザイン印刷に対する縮み加工を詳しく説明する。
図83は、デザインが印刷された遊技盤の基材の構造の一例を示す断面図である。図83に示すように、基材3210に重ねて、複数色からなる印刷層3220が形成されている。さらに、印刷層3220に重ねて、UV塗膜層3230が形成されている。
基材3210は、例えば遊技盤では盤面のベースとなる板状部材である。基材3210の材料は、例えばアクリル樹脂であるが、これに限定されるものではなく、その他の樹脂や木等であってもよいが、デザインの視認性等の観点を考慮すると、光透過性(透光性)を有する材料が好ましい。
印刷層3220は、デザインを印刷することによって形成される層である。印刷層3220は、例えばシルク印刷で形成される場合には、インクの色や種別ごとにシルク印刷が繰り返し実行されることによって、図83に示したような多層構造となる。多層構造の印刷層3220は、基材3210に近い層から順に形成され、どのインクをどのような順番で印刷するかは、インクの色や種別に応じて予め定められてよい。例えば、基材3210に近いほうから、角度の違いによって異なる光沢効果を発揮できるチェンジングパールのインク、煤けた色効果を発揮するスモークのインクを用いて順に印刷し、さらに、デザインの色要素として、青色(シアン:C)、赤色(マゼンタ:M)、黄色(イエロー:Y)、黒色(K)のインクを用いて順に印刷する。印刷層3220全体の厚みは、所定サイズが定められ、具体的には例えば0.007mmの固定値とする(なお、所定範囲内の変動値で定められてもよい)。
UV塗膜層3230は、縮み加工を実現する層であって、紫外線硬化型インク(いわゆるUVインク)によって形成される。UV塗膜層3230のより具体的な形成方法としては、まず、ペースト状のUVインクを所定の厚みで塗布する。その後、塗布したUVインクに所定の周波数の紫外線(UV)を照射することで、UVインクにおいて光化学反応(光重合反応)を起こさせる。光化学反応では、UVインクに含まれるモノマー同士が結合する重合反応によってUVインクが硬化し、その際に、塗布された表面には波のような形状の凸部が連続して形成され、これが縮みとなる。なお、このようなUVインクに対する紫外線照射による縮み加工では、塗布するUVインクの厚み(塗膜の厚み)が厚いと、光化学反応で生成される凸部の高低差(高さ)が高くなること、及び、紫外線の照射時間が長いと、凸部の頂部角度が小さくなり易い(すなわち、頂部付近の形状が細くなり易い)こと、が知られている。また、光化学反応で生成される凸部の形状は、モノマー(低分子化合物)の重合反応の結果に依るため、ランダム性を有する。
本実施形態におけるUV塗膜層3230は、上述したUVインクに対する光化学反応の特性を考慮して形成され、当初に塗布するUVインクの厚み、または紫外線の照射時間の少なくとも何れかを、場所によって差異を設ける(厚みまたは照射時間を一様に設定しない)等して適宜調整することにより、ランダム性を持ちながらも、予め定めた所定サイズの厚みで形成されるようにする。具体的に例えば、図83に示したように、UV塗膜層3230の厚みは、0.04mmの固定値とする(なお、所定範囲内の変動値で定められてもよい)。以下の説明では、UV塗膜層3230における厚みの高低差(図83で言えば、土台部3231の最下層から縮み部3232における凸部の頂点までの高低差(UV塗膜層3230の上下方向の厚み距離))を「縮みの段差」と称することがある。
UV塗膜層3230は、光化学反応による縮みが現れて塗膜厚に高低差が生じている縮み部3232と、縮みが現れずに一様の塗膜厚が確保されている土台部3231とを有する。UV塗膜層3230のサイズに関する設定値として、土台部3231の厚みが予め定められてもよい。例えば、図83に示したように、土台部の厚みは0.03mmの固定値とされている(UV塗膜層3230の厚みの設定値と同様に、所定範囲内の変動値で定められてもよい)。この場合、上述した通り、図83の例ではUV塗膜層3230の厚みが0.04mmであることから、縮み部3232の厚みの最大値は0.01mmとなる。
そして、本実施形態に係る遊技機では、直近に配置された光源3240(あるいは、UV塗膜層3230を照射するように配置された光源3240)における厚み(図83における上下方向の幅)と比べて、縮みの段差の最大値の方が小さくなるように、UV塗膜層3230の縮み部3232を形成することを特徴の1つとしてもよい。図83の例で言えば、縮みの段差が0.04mmで形成されることから、光源3240における上下方向の幅が0.04mmより大きければよい。
図83に示した光源3240は、デザイン印刷がなされたパネル部材(基材3210、印刷層3220、及びUV塗膜層3230)を照射する光源の一例であって、例えばLEDである。図83に示したように、光源3240は、例えば、縮み加工がなされたパネル部材の近傍に配置される。また、図83では、上方が遊技者側(ガラス板側)となり、遊技者の視線は、図83の上方から下方に向けたものとなる。パネル部材において、UV塗膜層3230は光透過性(透光性)を有しており、印刷層3220も一般的には光透過性を有する(光を透過しない所定のインク層を一部に含んでもよい)。また、基材3210も、アクリル樹脂等を用いる場合には光透過性を有する。したがって、光源3240から光が照射された場合、その光は、UV塗膜層3230に形成された縮みによって乱反射あるいは屈折して印刷層3220に到達するため、ランダムな縮みの模様を反映したデザインが遊技者から視認されるという演出効果を実現することができる。
なお、縮み加工がなされたパネル部材に対する光源3240の位置は、図83の例に限定されるものではなく、パネル部材の近傍であれば様々な配置を採用可能である。具体的には例えば、パネル部材の上方あるいは下方の所定距離内に光源3240が配置されてもよいし、或る程度の角度をなしてパネル部材の斜め方向の所定距離内に光源3240が配置されてもよい。上述したように、基材3210が光透光性を有する場合には、光源3240から照射された光は、UV塗膜層3230に形成された縮みによって乱反射あるいは屈折し、印刷層3220のデザインを透過し、さらに基材3210を透過する。この結果、遊技者は、ランダムな縮みの模様を反映したデザインを視認することができる。
以下では、UV塗膜層3230に形成される縮みについて、本実施形態におけるより詳細な特徴を説明する。
UV塗膜層3230は、図83に示したように、縮み部3232において凸部が連続した形状となっているが、個々の凸部の形状(断面形状だけでなく、3次元形状も含まれる)は、ランダム性を持っており、それぞれが異なる形状となっている。したがって、縮み部3232における複数の凸部の頂点付近は、互いに異なる形状を有する複数の頂部3233となっており、それぞれの頂部3233がなす頂部角度は、いずれも90度以外とされる。また、縮み部3232において複数の凸部のうち隣接する凸部の境界付近は、互いに異なる形状を有する複数の谷部3234となっており、それぞれの谷部3234がなす谷部角度は、いずれも90度以外とされる。なお、前述したように縮み加工における凸部の形状はランダム性を有するため、凸部の一部では、当該凸部の頂部3233の高さが、他の凸部の谷部3234の高さよりも低くなるという状況も発生し得るが、本実施形態に係る縮み加工の特徴から得られる効果の点においてこのような状況による影響は軽微である(あるいは特段の違いがない)ため、以下の説明では言及を省略する。
また、本実施形態に係る遊技機では、縮み加工がなされた所定のパネル部材において、UV塗膜層3230の表面(縮み部3232の表面)がすべて外部から視認可能(例えば、遊技者目線の正面視で視認可能)に形成されてもよい。ここでいう視認可能とは、ガラス板等の透過可能な部材を通したものでよく、縮み加工の表面がすべて視認可能とされることにより、縮み加工によるデザインの見え方の変化を遊技者に十分に提供して演出効果を高めることができる。
図84は、縮み加工が施されたパネル部材を遊技者が視認した際のイメージを説明するための図である。図84は、図83に示した遊技者の目線で基材3210を見たときの視認イメージの一例である。
縮み加工がなされたパネル部材では、縮み部3232に複数の凸部が形成されて縮みの高低差が存在するため、光源3240の光がUV塗膜層3230を透過する際に頂部3233と谷部3234とで透過率に差異が生じ、遊技者から見たときに印刷層3220に印刷されたデザインの見え方に変化が生じる。より具体的には、図84に示すように、頂部3233付近では屈折や乱反射によって谷部3234付近よりも光透過率が低下することで、印刷層3220に印刷されたデザインは、頂部3233と重複する領域では相対的に暗く、谷部3234と重複する領域では相対的に明るく表示される。これが縮み加工によってデザインに付与される明暗効果である。
このような演出効果を実現するために、本実施形態では、UV塗膜層3230における縮みの凸部領域(谷部3234から頂部3233までの領域)について、頂部3233を含むそれぞれの凸部領域の幅(当該凸部領域を所定の2次元平面に投影したときの幅であって、図84に示したW1に相当)が、光源3240の表面幅(例えば発光素子(LED)が設けられた面の幅であって、図84に示したW2に相当)と異なるサイズになるように、縮み部3232が形成されてもよい。ここでいう「幅」の方向は、図84に示した図において、例えば左右方向に相当するが、上下方向やその他の方向に置き換えてもよい。また、「幅」を「面積」に置き換えてもよい。また、凸部領域の幅W1と光源3240の表面幅W2とが異なるように縮み部3232が形成される際、さらに限定された設定として、一方が常に大きく(広く)なるように定められてもよいし、あるいは、一方が常に小さく(狭く)なるように定められてもよい。図84は、凸部領域の幅W1よりも光源3240の表面幅W2の方が常に大きくなるように定められている場合を例示しており、この場合、光源3240よりも細かいサイズで縮み加工による明暗効果が発生することで、パネル部材の背面側に配置された光源3240の発光素子が遊技者に明確に見えてしまうことを防止し、デザインを効果的に発光させることができる。
また、本実施形態では、UV塗膜層3230における縮みの凸部領域について、頂部3233を含むそれぞれの凸部領域の幅(例えば図84に示したW1)が、遊技盤の遊技領域内に植設される障害釘の釘頭の幅(例えば図84に示した障害釘3250の幅W3)と異なるサイズになるように、縮み部3232が形成されてもよい。また、「幅」を「面積」に置き換えてもよい。障害釘3250は、例えば後述する図85に例示する障害釘3301のように、遊技盤のアクリルに浮かせ打ちされ、その頂部(釘頭)は、一般には半球状の形状を有している。そして、上述した面積の相違に関する特徴については、遊技者から見たときのそれぞれの面積(ガラス枠3のガラス板と平行な2次元平面に投影したときの面積)としてもよいし、3次元空間におけるそれぞれの表面積としてもよい。そして、凸部領域と障害釘3250の幅W3とで幅(または面積)が異なるように縮み部3232が形成される際、さらに限定された設定として、一方が常に大きく(広く)なるように定められてもよいし、あるいは、一方が常に小さく(狭く)なるように定められてもよい。図84は、凸部領域の幅W1よりも障害釘3250の幅W3の方が常に大きくなるように定められている場合を例示しており、この場合、障害釘3250よりも細かいサイズで縮み加工による明暗効果が発生することで、障害釘3250の存在がデザインに隠されないようにしながらも、デザインを効果的に発光させることができる。
以上のように、本実施形態に係る遊技機では、デザインが印刷されたパネル部材に縮み加工を施すことにより、デザインの見た目に変化を付けて、高い演出効果を付与することができる。また、縮み加工は、透過光の乱反射を起こすことにより、上記の演出効果だけでなく、光源3240の発光素子が明瞭に視認できないようにするぼかし効果にも期待することができる。
<静電気等の導通対策>
遊技機は、精密な電子部品が多数実装されるため、導電性を有する部材を使用する場合には、静電気を初めとする偶発的な電荷が発生した際に意図しない導通を防ぐための導通対策が重要とされる。以下では、本実施形態に係る遊技機における導通対策について詳しく説明する。
図85は、障害釘の植設構造を説明するためのイメージ図である。図85(A)は、障害釘3301を植設する穴が貫通穴である場合の構造例を示しており、図85(B)は、障害釘3301を植設する穴が非貫通の穴である場合の構造例を示している。遊技機において図85(A)と図85(B)の何れを採用するかは任意に選択可能である。
障害釘3301は、遊技盤3310上に形成される遊技領域に、釘頭を浮かせて植設され(いわゆる、浮かせ打ち)、遊技領域を流下する遊技球の経路に変化を与えて遊技性を高めることができる。詳しく説明すると、図85(A)及び図85(B)に示すように、遊技盤3310は、板状の基材3330の前面にアクリル板3320を重ねて構成され、アクリル板3320の所定の位置に形成された穴に障害釘3301が植設される。なお、障害釘3301の植設においては、釘頭から遊技盤3310の表面(より具体的にはアクリル板3320の表面)までの距離が遊技球の直径よりも大きな所定長となるように、浮かせ打ちが行われる。以降の説明では、植設された障害釘3301において遊技盤3310の表面(アクリル板3320の表面)と交わる点を「釘元」と称する。また、図示は省略しているが、基材3330の表面(アクリル板3320側)には、デザインシートの貼付または直接印刷によって、デザインを表示する塗装面が設けられる(例えば図83参照)。
図85(A)の場合、障害釘3301は、その釘先がアクリル板3320を突き抜けない深さ(例えば、貫通穴の奥行の半分未満の深さ)で、釘頭から釘元までに所定長以上が確保されるように、アクリル板3320に形成された貫通穴に植設される。図85(B)の場合、障害釘3301は、アクリル板3320に形成された非貫通の穴に植設される。なお、何れの場合も、アクリル板3320の穴は、水平方向に平行ではなく、前側(ガラス枠3の側)が高くなるように所定の角度(例えば5度)の傾斜をつけて形成される。
障害釘3301は導電可能な金属製である一方、アクリル板3320はアクリル樹脂が用いられるため導電性を有しない。基材3330は、利用する材料によって導電性を有する場合もあれば非導電の場合もある。基材3330の表面に形成される塗装面もまた、デザインの印刷に用いられるインクの種別等に応じて、導電性を有する場合もあれば非導電の場合もある。
図85(A)に示した植設構造の障害釘3301の場合、障害釘3301から他の導電材への電気の経路は、「釘元」からアクリル板3320の表面を移動する経路と、障害釘3301の釘先から貫通穴を経由してアクリル板3320と基材3330との間を移動する経路とが想定される。一方、図85(B)に示した植設構造の障害釘3301の場合は、障害釘3301から他の導電材への電気の経路は、「釘元」からアクリル板3320の表面を移動する経路に限定される。
図86は、障害釘と電子部品との位置関係の一例を示す図である。図86(A)は、遊技盤を正面視した模式図であり、図86(B)は、図86(A)で一点鎖線で囲んだ領域の詳細な構成を模式的に示した拡大斜視図である。
図86(A)に示すように、遊技盤3310は中央に開口3311を有した形状となっており、開口3311には、遊技盤3310よりも奥側に液晶表示画面(不図示)が配置される。障害釘3301A及びLED3341の配置は、図86(B)に詳しく示されている。
図86(B)に示すように、遊技盤3310の表面(基材3330の前側に配置されたアクリル板3320)には、複数の障害釘3301(個別には障害釘3301A,3301B)が植設されている(詳細は図85を参照)。また、遊技盤3310の裏側には、複数のLED3341(個別にはLED3341A,3341B)が搭載された光源装置3340が配置されている。LED3341Aは、図86(A)では遊技盤3310に隠されて見えない(破線で示されている)が、斜視図の図86(B)に示すように、遊技盤3310の開口3311の先に視認可能である。LED3341Aは、例えば、フルカラーLED(RGB LED)である。フルカラーLEDは、R,G,Bの3つのLEDから構成されて、各LEDの発光を組合せることによって、各色の諧調数に応じた所定数の色を発光可能な発光素子である。
また、図86(B)に示した基材3330は非導電性の部材であり、基材3330の表面にも、導電性の塗装面は形成されていないとする。このような構成において、障害釘3301AとLED3341Aは、導電経路上で最短距離となる障害釘と電子部品の一例である。以下では、障害釘3301A及びLED3341A等を用いて、本実施形態における障害釘とその他の導通部材(電子部品や塗装面など)との配置関係について、詳しく説明する。
図87は、図86に示した障害釘3301AとLED3341Aとの位置関係を模式的に示す側面図である。図87は、図86(B)を右方向から見た図と考えてよい。図86(B)との相違点として、図87には、ガラス板3350が追加されている。ガラス板3350は、ガラス枠3に嵌合されたガラス板であって、遊技盤3310よりも前側(遊技者側)に位置する。なお、図87に示す障害釘3301Aのアクリル板3320に対する植設構造は、図85(A)の構造でも、図85(B)の構造でもよい。
以上に説明したように、図86及び図87に示した部品構成の場合、障害釘3301Aから導通可能な経路(導電経路)上で最も近くに存在する導通部材として、直近のLED3341Aが挙げられる。このように、ある障害釘(障害釘3301A)と導電経路上で最短距離の関係にある導通部材(LED3341A)とについて、本実施形態に係る遊技機では、両者の導電経路上の最短距離が、「予め定めた所定距離」以上となるように構成されてよい。
ここで、「予め定めた所定距離」とは、遊技機の動作において或る導通部材に電荷が印可したとしても、他の導通部材にその電荷が伝わらないことを担保できるような距離であることが好ましい。具体的には、パチンコ機1は24V(または100V)の電圧で動作し、主制御基板100のCPU(主制御CPU101)は5Vの電圧で動作する。ここで、主制御CPU101に掛かる5Vが、仮に障害釘3301に直接印可したとしても、近隣の導通部材に通電せずに安全な所定距離であることが好ましい。このような安全を考慮した所定距離の一例として、例えば、ガラス板3350の前面(遊技者側の表面)からアクリル板3320の後面(基材3330側の表面)までの距離(図87に示したL0に相当)を適用することができる。ガラス板3350の前面からアクリル板3320の後面までの距離は、アクリル板3320に障害釘3301等の導通部材が存在しない場合において、遊技者側から基材3330に対して不要な導通が発生しないように安全を考慮して設計された距離とも考えることができるため、安全な所定距離の一例として好適である。安全な所定距離が確保されることにより、電子部品に不具合が生じることを防止し、電子部品を保護することができる。
上記した所定距離L0の具体的な数値例について、後述する図89を参照すると、ガラス板3350の厚みは2mm、ガラス板3350からアクリル板3416(図86等に示すアクリル板3320と置き換えても問題ない)までの距離は18mm、アクリル板3416の厚みは10mmとなっていることから、合計した距離L0は30mmとなる。
すなわち、本実施形態に係る遊技機では、障害釘3301Aの釘元から直近のLED3341Aまでの導電経路の最短距離(図87に示したL1)が、例えば30mm以上となるように構成されてよい。このように構成されることで、静電気等によって障害釘3301Aが帯電したとしても、障害釘3301Aから直近の電子部品であるLED3341Aに導通することを防止できる。
なお、導通対策に関して後述する他の説明において「予め定めた所定距離」と表記する場合もまた、同様の技術思想を適用することができ、その具体的な値の例として30mmを用いる。すなわち、「30mm」という距離は、ガラス板3350の厚みと、ガラス板3350とアクリル板3416(アクリル板3320)との間隔とアクリル板3416(アクリル板3320)の厚みとの合計値に読み替えることができる。
また、本実施形態に係る遊技機では、LED3341Aからガラス板3350の表面(遊技者から見たガラス板3350の裏面でもよい)までの直線距離が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されてもよい。このように構成されることで、遊技機の表面側からの静電気等がLEDに影響を与えないように防止することができる。
また、LED3341Aは、遊技盤3310の裏側に配置されるため、配置について特段の配慮を行わなければ、遊技機を正面視した方向において、遊技盤3310の前面に植設された障害釘3301Aの頭部(釘頭)に、その一部または全体が重なる可能性がある。しかし、本実施形態に係る遊技機では、図86(A)に示したように、遊技機を正面視した方向において、フルカラーLEDであるLED3341の全体(R,G,Bの全てのLED)が障害釘3301に重なることがないように配置されてもよい。以上のように構成することで、遊技盤3310の裏側に配置される複数のLED3341のそれぞれについて、遊技盤3310の前面に配置される複数の障害釘3301の何れとも、或る程度の直線距離が確保され、結果的には、導通経路上の距離を離すことが可能となり、障害釘3301が帯電した場合にLED3341への導通を防止する効果が得られる。なお、派生例として、遊技機を正面視した方向において、LED3341を構成するR,G,Bの少なくとも何れかのLEDが、障害釘3301の頭部(釘頭)と重ならないように配置されるとしてもよく、このように構成される場合も、同等の効果が得られる。
さらに、障害釘3301とLED3341との距離をより確実に確保する方法の一例として、本実施形態に係る遊技機では、障害釘3301の釘頭からLED3341までの直線距離が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されてもよい。このように構成することで、障害釘3301の直下(正面視で重なる位置)にLED3341が配置されないように構成される場合よりも、より制限範囲を広げることができるため、障害釘3301からLED3341への導通を防止する効果をさらに高めることができる。
図88は、障害釘と電子部品との位置関係の別例を示す図である。図88では、図87と類似した側面図が示されているが、相違点として、基材3330の前面(アクリル板3320側の表面)に、導電性を有する塗装面3331(例えば、銅箔を用いたキャラクタのデザイン等)が形成されている。基材3330の前面に形成される塗装面が導電性を有するか否かは、デザインの印刷に用いられるインクの種別等によって定まる。
図88のように基材3330の前面に導電性を有する塗装面3331が存在する場合、障害釘3301Aから導通可能な経路(導電経路)上で最も近くに存在する導通部材は、LED3341Aではなく、塗装面3331の開口3311への露出面となる。したがって、本実施形態に係る遊技機において、図88のような位置関係の場合に、直近に存在する導通部材の導電経路上の最短距離が「予め定めた所定距離」以上となるように構成しようとするときには、障害釘3301Aの釘元(アクリル板3320の表面と交わる点)から周辺の塗装面までの導電経路(電気が移動可能な経路)の最短距離が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されることが好ましい。
より具体的には、障害釘3301Aがアクリル板3320の非貫通の穴に植設されている場合、図88において障害釘3301Aの釘元から最も近い塗装面は、開口3311の端部における塗装面3331であり、その導電経路の最短距離は「L2」である。したがって、L2が30mm以上となるように構成されればよい。このように構成されることで、導電性のインクが使用される等によって塗装面3331が導電性を有する場合でも、塗装面3331から最寄りの障害釘3301Aまでの導電経路が所定距離以上に確保されることで、静電気等によって障害釘3301Aが帯電したとしても、障害釘3301Aから塗装面に伝わることを防止できる。
また、導電防止の別の方法として、障害釘3301Aがアクリル板3320の貫通穴に植設されている場合には、障害釘3301Aの釘先(すなわち貫通穴の部分)から周辺の導電性を有する塗装面3331までの導電経路の最短距離が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されてもよい。このような構成を確実に実現するために、例えば基材3330において、障害釘3301の貫通穴から半径30mmの周辺領域には、導電性を有する塗装面3331を形成しないようにしてもよい。
また、導電性を有する塗装面3331に対する他の部材の配置について、塗装面3331から、ガラス枠3に嵌合されたガラス板3350の裏面(遊技者から見たガラス板3350の表面でもよい)までの直線距離(図88に示すL3)が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されてもよい。このように構成されることで、ガラス板3350の前方から放電が行われても、塗装面3331に導通することを防止する効果が期待できる。
なお、上述した塗装面3331は、基材3330等に直接印刷されて形成される塗装面だけでなく、独立したシート部材(デザインシート)の塗装面であってもよい。さらに、デザインシートは装飾役物にも多用される部材であり、装飾役物に取り付けられたデザインシートの塗装面についても、上述した塗装面と同様に、盤面(障害釘3301A)やガラス板3350といった遊技機の表面部材から、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上の直線距離を離すように構成されてよい。装飾役物に取り付けられたデザインシートは、後述する図89に具体例が示される。このように、装飾役物のデザインシートが遊技機の表面部材から離された構成とされることにより、表面部材に所定の電荷(例えば、CPU入力電圧の5V)が掛かったとしても、デザインシートには通電しないようにすることができる。
ここまで、障害釘3301の周辺での導通防止のための配置構成について説明したが、本実施形態における導通防止の対策は、障害釘3301の周辺に限定されるものではなく、以下にいくつかの例示を追加する。
図89は、装飾役物の構造例を示す断面図である。図89は、ガラス板3350が示された左側が遊技者側となっている。また、以下の説明では、装飾役物3410における多層構造を説明する際に、図89の左側を上側として、基板3411の上にLED3412が搭載される、といった表記を行う。
図89に示すように、装飾役物3410は、基板3411の上にLED3412が搭載され、基板3411のさらに上側に、LED3412から所定の距離(図89では12.96mm)を空けてインナーレンズ3413が配置される。インナーレンズ3413は、光透過性を有する光学素子であって、LED3412から照射された光を屈折または拡散させる。図89の場合、インナーレンズ3413は厚さ2mmで形成される。インナーレンズ3413の上側にはデザインシート3414が配置され、デザインシート3414の上側にはアウターレンズ3415が配置される。デザインシート3414は、デザインが印刷されたシート部材であって、デザインに応じた光透過性を有する。図89ではデザインシート3414の厚みは0.188mmとされているが、これに限定されるものではない。アウターレンズ3415は、光透過性を有する光学素子であって、LED3412から照射されてインナーレンズ3413及びデザインシート3414を透過してきた光を、屈折または拡散させる。アウターレンズ3415は、実現しようとする発光効果に応じて厚さや表面形状が加工されるため、図示したように一様な厚みを持たないことが一般的であるが、例えば2mm以下の厚みで形成される。装飾役物3410において期待される発光効果によっては、アウターレンズ3415は、一部またはすべてが配置されなくてもよい。そして、アウターレンズ3415の上側には、所定以上の隙間(図89では0.5mm以上)を空けて、アクリル板3416が配置される。アクリル板3416は、光透過性を有するアクリル樹脂による板状部材であって、図89では10mmの厚みを有する。以上が装飾役物3410の多層構造であり、装飾役物3410のアクリル板3416よりも前側(遊技者側)には、所定距離(図89では18mm)を空けて、ガラス枠に嵌合されたガラス板3350が配置される。ガラス板3350の厚みは2mmである。
図89に示した構造例には、次のような本実施形態の特徴が表されている。
装飾役物3410において、アクリル板3416とデザインシート3414(厳密には、存在する場合にはデザインシート3414の上に被せられるアウターレンズ3415)との間には、隙間が形成される。なお、図89では図示を省略しているが、装飾役物3410の端部などの所定の箇所では、アクリル板3416の保持のためにアウターレンズ3415とアクリル板3416とが接合しており、当該箇所においては当然ながら隙間は存在しない。このように隙間が形成されることにより、アクリル板3416の外側で発生した静電気がデザインシート3414やその奥のLED3412に影響を与えないようにして、導電防止の効果に期待できる。
また、上述したアクリル板3416とデザインシート3414(アウターレンズ3415に置き換えてもよい)との間に形成される隙間は、デザインシート3414における塗料(インク)の厚みよりも厚いことが好ましい。図89の具体例で言うと、デザインシート3414における塗料の厚みは、デザインシート3414自体の厚みの0.188mm以下であるのに対して、アクリル板3416とアウターレンズ3415との間の隙間は0.5mm以上であり、上記条件を満たしていることが分かる。
また、装飾役物3410の塗装面(デザインシート3414)は、ガラス板3350の表面(裏面でもよい)から、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上の直線距離を離すように構成されてよい。図89の具体例で言うと、ガラス板3350の裏面からアクリル板3416までの距離が18mm、アクリル板3416の厚みが10mm、アクリル板3416からデザインシート3414の表面までの距離が2.5mmであることから、ガラス板3350の裏面からデザインシート3414の表面(塗装面)までの距離は31.5mmであり、上記条件を満たしていることが分かる。また、ガラス板3350の表面からデザインシート3414の表面(塗装面)までの距離は、ガラス板3350の厚みである2mmを足して33.5mmであることから、こちらも上記条件を満たしている。
また、上述した以外にも本実施形態における導通防止の対策として、電子部品を搭載して成型された成型物において、成型物の外面から電子部品までの成型物の面上を経路とする最短距離が、予め定めた所定距離(例えば30mm)以上となるように構成されてもよい。成型物は、具体的には例えば、LED基板とレンズが搭載されて遊技盤の開口の側方から照射するサイドレンズ装置であり、この場合、サイドレンズ装置のレンズ部分(外部との接続部)から、装置内の面上の距離で30mm以上離れた位置に、LED基板の発光素子が搭載されるようにすればよい。
さらに、成型物の外面から電子部品までの成型物の面上の経路の途中には、導電性を有するビス(穴)が、基板上に設けられるようにしてもよい。サイドレンズ装置の具体例で言えば、レンズ部分から発光素子に至るまでのLED基板の経路上のどこかに、導電性を有するビスが1以上設けられていればよい。導電性を有するビスは、例えばビスの内周に銅箔が塗布されていることで実現される。
<5.第5の実施形態>
以下では、本発明の第5の実施形態に係る遊技機について説明する。第5の実施形態に係る遊技機は、上述した各実施形態に係る遊技機と同様の構成及び動作については説明を省略し、以下、異なる点を中心として説明する。
本実施形態は、上述した各実施形態の遊技機に適宜、適用可能であり、以下の説明においては、上述した各実施形態に係る遊技機で説明した構成部品を流用することがある。ここでは、遊技機が、例えばパチンコ機1であるものとして説明する。なお、本実施形態では、電子部品が例えばDIP(dual in line package)部品である場合、その電子部品のリードをプリント基板の貫通孔に挿入して電子部品をプリント基板上に配置することを「組付け」と表現し、組付け後の電子部品のリードをカットして(必要な場合にクリンチ処理を実施した後)リードの端部を半田付けすることを「実装」と表現する。
本実施形態では、遊技に係る制御を行う基板(「制御基板」とも称する)として、複数の電子部品が実装されるプリント基板について説明する。当該プリント基板は、例えば、電子部品等が実装された後のPCB(Printed Circuit Board)、または電子部品等が実装される前の、所謂「生板」と呼ばれるPWB(Printed Wired Board)である。本実施形態では、このようなプリント基板について、主に、第1の実施形態等で説明した主制御基板100を例にとって詳しく説明する。なお、本実施形態に係るプリント基板は主制御基板100に限定されるものではなく、遊技機に搭載され得るその他の制御基板、例えば演出制御基板200、払出制御基板400、副制御基板1200、画像制御基板300、ランプ接続基板91、基板3411のいずれかの基板の他、主制御基板2060、副制御基板2080、もしくはバックランプ基板2312、または後述する図105の基板4040等のいずれかの基板であっても良い。
図90及び図91は、それぞれ主制御基板100の構成例を示す平面図である。図92は、主制御基板100の裏面4102の構成例を示す平面図である。ここで、主制御基板100は、例えば、平板状の基材に、その表面や絶縁体である絶縁層(プリプレグ)や、一部がパターン(以下「配線パターン」と称する)となる導電性を有する銅箔(以下「銅箔層」とも称する)が多層に形成され、その上層にレジストが形成される。レジストは、絶縁性を有し、ソルダレジストとも呼ばれている。レジストは、表面4101において、主に銅箔層上に形成されている。銅箔層上において一部が欠けている場合には、銅箔層の一部がレジストの欠けている部分から露出していることがある。図90及び図91に示す構成例においては、配線パターン、レジスト、ビア、スルーホール等の少なくとも一部の図示を省略する場合がある。なお、図92以降の各図面についても同様に、配線パターン等の図示を省略する場合がある。
以下の説明において、主制御基板100は、基板面の一面として表面4101を有し、表面4101の反対側の基板面として裏面4102を有する。例えば主制御基板100が片面実装基板である場合、表面4101は電子部品が実装される基板面であり、裏面4102は電子部品が実装されない基板面である。一方、例えば主制御基板100が両面実装基板である場合、表面4101及び裏面4102はともに電子部品が実装され得る基板面であるが、電子部品がより多く実装される基板面を表面4101と呼ぶ。あるいは、主制御基板100が両面実装基板である場合に、DIP(Dual In line Package)部品がより多く実装されている基板面を表面4101と呼ぶこともある。以下の実施形態では、主制御基板100が片面実装基板であるとして説明する。
図90に示す主制御基板100の表面4101は、各電子部品が実装されている状態である一方、図91に示す主制御基板100の表面4101は、図90に示す状態の前段階にあたる状態、すなわち、各電子部品が実装されていない状態(各電子部品の組付けが行われる前の状態)である。本実施形態では、これら表面4101及び裏面4102を区別する必要がない場合には、単に「基板面」と総称する。
図90に示す表面4101には、様々な種類の電子部品として、後述する抵抗4012,4022,4066,4067、コネクタソケット4005,4013の他、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などのIC(Integrated Circuit)である電子部品4025,4026、コンデンサ4011,4055~4058等が実装されている。
これらの電子部品は、表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)の場合もあれば、DIP部品の場合もある。例えば、或る電子部品がDIP部品である場合、当該電子部品のリードが、主制御基板100の板厚方向に形成された貫通孔としてのスルーホールに、当該電子部品が配置される表面4101の側から挿入される。スルーホールから突出したリードが裏面4102で半田付けされることにより、当該電子部品は主制御基板100に実装される。なおこのとき、当該電子部品のリードは、主制御基板100に形成された所定の配線パターン(より具体的には、表面4101に形成された配線パターンでもよいし、裏面4102に形成された配線パターンでもよいし、主制御基板100が複層基板である場合は内部の何れかの導通層に形成された配線パターンでもよい)に電気的に接続される。
ここで、表面実装部品の場合、表面4101側において配置及びリードが半田付けされることから、実装とは、表面4101側における組付け及び上記実装を含むものとなる。本実施形態においてスルーホールは、例えば、主制御基板100の板厚方向に形成された貫通孔であり、その内周面に円筒状の導通部が形成されている。ビアは、多層基板の少なくとも1層間を電気的に接続するために板厚方向に沿って形成された穴であり、その内周面に導通部が形成されている。スルーホールの両端部または表面4101若しくは裏面4102のビアにはランドが設けられている。ランドは、スルーホール等の穴径よりも大きなランド径を有する。
本実施形態において「スルーホール」は、DIP部品のようなリードを有する電子部品をプリント基板に組付けるときに、そのリードを挿入するためにプリント基板の板厚方向に表面4101から裏面4102に亘って形成された貫通孔であり、その内周面には、銅メッキ等が施されることによって円筒状の導電部が形成されている。
また、基板面(具体的には主制御基板100の表面4101、裏面4102)においてスルーホールの周りには、レジストの下にある銅箔(パターン)が露出することによって、円環状にランドが形成される。スルーホールのランドは、スルーホールの導電部と導通しており、主に電子部品のリードを半田付けするために使用される。
また、本実施形態において「ビア」は、プリント基板において特定の層間を電気的に接続するために板厚方向に形成された穴である。単層構造のプリント基板では、ビアは、板厚方向の貫通孔となる。多層構造のプリント基板では、ビアは、板厚方向の貫通孔(貫通ビア)の場合もあれば、特定の層間を板厚方向に連通する穴の場合もある。スルーホールと同様に、ビアの内周面には、銅メッキなどが施されることによって円筒状の導電部が形成される。
また、貫通ビアの場合、スルーホールと同様に、基板面において当該ビアの周りに銅箔が露出されてランドが形成されることがある。すなわち、貫通ビア(貫通孔によるビア)は、スルーホールと同じ構造を有する貫通孔とも言える。したがって、本実施形態における「貫通孔」は、特段の断りがない場合、スルーホールまたは貫通ビアの何れかに相当する。なお、ビアのランドは、スルーホールのビアとは違い、半田付けに使用されなくてもよい。また、詳細は後述するが、ビアは、特定の層間で信号を導通させるために使われるだけでなく、グランドを安定させるためや、放熱性を高めるために使われることもある。ここで、単層基板のビアである場合、その内周部に銅メッキが施されていなくても良い。ビアにはリードが挿入されないことから、一般的に、ビアの穴径(ビア径)は、スルーホールの穴径(スルーホール径)よりも小さい。また、スルーホールやビア(貫通ビア)といった貫通孔においてその周囲にランドが形成されるとき、ランドの径(以後、ランド径)は、当然にして対応する貫通孔の穴径よりも大きいものとなる。また、ランドと類似する構造として、表面実装部品を半田付けするために銅箔(パターン)が露出されることによって形成されるパッドも知られている。
図92に示す主制御基板100の裏面4102は、表面4101側からスルーホールに挿入された電子部品のリードの端部(スルーホールから裏面4102に突出したリード端)が半田付けされており、半田面とも呼ばれる。これら半田付けされた複数のリードは、後述するクリンチ処理が施されていない端部4014Aと、当該クリンチ処理が施されている端部4014Bとを含んでいる。
詳細は後述するが、概して言えば、1つの主制御基板100において、端部4014Bのようにリードの端部にクリンチ処理が施される電子部品は、端部4014Aのようにリードの端部にクリンチ処理が施されない電子部品よりも実装数が多い。また、主制御基板100は、基板面の外周及び外周に近接する周縁の領域(以下、「外周縁領域」と称する)から基板面の内側を見たときに最初に設けられている電子部品(より詳細に言えば、外周縁領域の或る点aから内側を見たときに最も近くに配置された電子部品a1、外周縁領域の別の点bから内側を見たときに最も近くに配置された電子部品b1、・・・のように、外周縁領域に沿ったいくつかの地点を起点として、当該起点から最も近くの内側に配置された電子部品を集計した場合を指す)は、概して、リードにクリンチ処理が施される電子部品よりも、リードにクリンチ処理が施されていない電子部品の方が多い、という特徴を有する。具体的には例えば、図92に示した主制御基板100の場合、外周縁領域から内側を見たときに最も近くに配置された電子部品は、裏面4102の上辺、右辺、及び下辺においては、リードにクリンチ処理が施された電子部品よりもリードにクリンチ処理が施されていない電子部品の方が明らかに多く、裏面4102の左辺においても、リードにクリンチ処理が施されていない電子部品の方が多いことが分かる。
図90に示すように、表面4101には、多数の電子部品が実装されている。表面4101には、その平面方向の1つの端部に、例えばIC(Integrated Circuit)4026が設けられている。また、表面4101には、四隅のうちの別の端部に、例えばコネクタソケット4005及び抵抗4012を備えている。さらに、表面4101には、四隅のうちのさらに別の端部に、例えば抵抗4022が設けられている。その他にも表面4101には、電子部品4025やコネクタソケット4013が設けられている。IC4026の近傍の構成、コネクタソケット4005及び抵抗4012の近傍の構成、抵抗4022の近傍の構成等については、それぞれ後述する。
<5-1.テストポイント>
本実施形態では、主制御基板100の表面4101に複数のテストポイントが所定範囲内に集めて配置され、同一群の各テストポイントに個々に対応して表面4101上に印刷される文字情報の向きが共通、すなわち、同一である点が特徴的である。以下、具体的に説明する。
図93は、図90に示す主制御基板100の基板面(例えば表面4101)の領域Sに複数のテストポイントTP1~TP8が形成されている構成例を示す平面図である。なお、図93では、図90に示す領域Sの向きを左に90度回転させて図示している。各テストポイントTP1~TP8は、電気的な特性の試験で検査対象とされるリードや配線パターン等に対してプローブピンを接触させることが難しい場合に、プローブピンを接触させやすい場所に別途配置される接点である。なお、各テストポイントTP1~TP8は、主制御基板100の板厚方向に沿って形成されたスルーホール等の貫通孔によって代用されてもよく、さらに、この貫通孔に半田が充填されることがあっても良い。なお、テストポイントは、テストランド(導通部分が露出した面)と呼ばれることもあり、テストランドの上に半田が載っている場合もある。
各テストポイントTP1~TP8の近傍には、基板面(例えば表面4101)からの高さが高い電子部品を配置しないようにしている。これは、各テストポイントTP1~TP8にプローブピンなどを当てる際に周囲の部品が邪魔にならないようにするためである。
ここで、例えば、ICのような電子部品は、多数のリードを有していたり、電子部品そのものの大きさが相対的に小さかったりすることで、当該電子部品が有する複数のリードにおいて隣接するリードの間隔が狭いことがあり、電気的な特性の試験の際にプローブピンを各リードに適切に接触し難いおそれがある。このような事態への対応として、試験の対象となるリードに代えて、当該リードと電気的に接続された形態で、表面4101上にテストポイント(例えばテストポイントTP1~TP8)が設けられる。すなわち、テストポイントTP1~TP8は、電子部品の各リードに電気的に接続されており、当該電子部品の電気的な特性を試験するための接点である。なお、本実施形態では、図93に示したように、複数のテストポイントTP1~TP8が表面4101上の所定範囲内に集めて配設されており、このような複数のテストポイントの集団的な配置を「群配置」とも称する。
群配置の具体例としては、8個のテストポイントTP1~TP8を群配置する場合には、例えば、図示のように縦方向に2つ、横方向に4つ、或いはその逆としたり、または横方向に一直線に並べて配置するようにしても良い。さらにこのとき、「群配置」を構成する配置の基準例として、隣接するテストポイントが、各テストポイントのサイズ(例えば円形のテストポイントである場合はその直径であり、正方形のテストポイントである場合は対角線の長さ等)よりも短い間隔で配置される、等が挙げられる。なお、同一群に属して群配置される複数のテストポイントTP1~TP8は、個々のテストポイントが概ね同じサイズで形成される(例えば、同一径のスルーホールを用いる等)としてもよい。
本実施形態では、8個のテストポイントTP1~TP8が、その近傍に配置されたコンデンサ4011の向かい側の近傍領域において、例えばICである電子部品4026に対応して群配置されている。
複数のテストポイントTP1~TP8は、それぞれ、各配線パターンWR1~WR8を経由して電子部品4026において対応する複数のリード4026Aに電気的に接続されている。電子部品4026は、このように複数のリード4026Aを備えており、これら複数のリード4026A間が所定の間隔(例えば0.64mm)以下である場合、上記試験時に用いられる複数のプローブピンを接触させ難い構造となっている。
そこで、本実施形態では、上述したように、電子部品4026の複数のリード4026Aのうち当該所定の試験の実施に必要な一部のリード4026Aが、各配線パターンWR1~WR8を経由して複数のテストポイントTP1~TP8にそれぞれ電気的に接続された構成となっている。なお、テストパターン(配線パターンWR1~WR8)は、電子部品のリード1つに対して1つのテストポイントが設けられる場合と、複数のリードの組に対して1つのテストポイントが設けられる場合とがある。
具体的には、電子部品4026の少なくとも一部のリード4026Aは、当該8個のテストポイントTP1~TP8に電気的に接続されており、当該8個のテストポイントTP1~TP8のいずれかに試験信号を入力したり、その試験の結果を当該8個のテストポイントTP1~TP8のいずれかのテストポイントから出力することができる。
上述したように本実施形態では、電子部品4026のリード4026A、すなわち、配線パターンWR1~WR8が接続されたリード4026Aの間隔が狭いために、テストポイントTP1~TP8が必要となっている。電子部品4026のリード4026Aに接続された配線パターンWR1~WR8の近傍にはコンデンサ4011が存在するため、電子部品4026のごく近傍にはテストポイントTP1~TP8を配置することができない。コンデンサ4011の下側(コンデンサ4011の底面と表面4101との間)は、他の配線パターンや他の電子部品が存在しないため、配線パターンWR1~WR8を形成している。図示の向きにおいてコンデンサ4011の左右の側方も他の配線や他の電子部品が存在していないが、当該側方を通すように配線パターンWR1~WR8を引き回して配置させようとすると、配線パターンWR1~WR8を無理に屈曲させて形成する必要があるため、コンデンサ4011の下側を通すように配線パターンWR1~WR8を引き伸ばしてテストポイントTP1~TP8を群配置するようにした。この結果、配線パターンWR1~WR8が1列に8本であるのに対して、テストポイントTP1~TP8は1列4個の2列に配列されているので、テストポイント1個あたりの領域を広く確保することができ、プローブピンの接触が容易になる。
本実施形態では、図93に示すように、表面4101においては、テストポイントTP1~TP8の周辺領域に、各テストポイントTP1~TP8に対応する、テストポイントの名称を示す各文字情報4001P1~4001P8がシルク印刷されている。ここで、シルク印刷とは、例えば、版の上にインクを乗せ、スキージと呼ばれるヘラのような道具でインクを押し付けて伸ばして対象物に文字や記号等を印刷する印刷手法のことである。プリント基板の基板面に情報をシルク印刷する場合は、印刷パターンを予め作成し、専用の機械を使用した印刷工程の実施によって基板面に印刷することができるため、簡潔に情報を印刷することができる。
図示の同一群のテストポイントTP1~TP8に対応する各文字情報4001P1~4001P8の向きは、互いに共通(例えば同一)となっている。
各文字情報4001P1~4001P8は、それぞれ、各テストポイントTP1~TP8の近傍となる位置、かつ、いずれのテストポイントTP1~TP8に対応しているかを視認可能な程度に各配置領域に配置されている。また、各テストポイントTP1~TP8には、それぞれ各テストポイントの周囲を囲うようにリング状の印がシルク印刷によって形成されている。一部の文字情報4001P3、4001P5については、それぞれ上述したリング状の印から引き回されている引出線が表面4101上にシルク印刷によって形成されている。このように引出線を利用して印刷可能とすることにより、一部の文字情報4001P3、4001P5の配置領域の自由度を増すことができる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、実装される所定の電子部品4026について、基板上で当該電子部品4026に電気的に接続される配線パターンWR1~WR8を利用して、当該電子部品4026の電気的な特性を測定するための1以上のテストポイントTP1~TP8を配設可能であり、各テストポイントTP1~TP8に対応する各文字情報4001P1~4001P8が主制御基板100の表面4101上にシルク印刷されている。或る1の電子部品に対応する複数のテストポイントTP1~TP8は、一群のテストポイントTP1~TP8として所定範囲内に集めて配設され、同一群のテストポイントTP1~TP8において、個々のテストポイントTP1~TP8に対応する文字情報は共通する文字の向きで印刷される。このようにすると、各文字情報4001P1~4001P8を読み取りやすく、各文字情報4001P1~4001P8に基づいて試験時にプローブピンを接触させるべきテストポイントTP1~TP8の位置を正確に把握することができる。
また、本実施形態では、上述したように群配置されるテストポイントTP1~TP8は、同一種別の電子部品(上記一例では電子部品4026)に対応する。このようにすると、当該電子部品4026について試験を実施する際に、群配置されるテストポイントTP1~TP8の配置領域内で作業を行うことができ、作業効率を向上するとともに、作業ミスを軽減することができる。
また、本実施形態では、例えばIC(Integrated Circuit)である電子部品4026の近傍に当該電子部品4026に対応するテストポイントTP1~TP8を配置する。このようにすると、表面4101上の配線パターンWR1~WR8を短くすることができ、より近傍であるほど、よりノイズ耐性を向上することができる。なお、電子部品4026としては、上述したICに限らず、そのリード間隔が所定の間隔、例えば0.64mm以下である電子部品の場合にテストポイント(またはスルーホールを利用したテストポイント)を設けるようにしてもよい。
<5-2.クリンチ処理>
本実施形態では、電子部品をプリント基板に組付けるとき、スルーホールから突出したリードの端部が、クリンチ処理によって折り曲げられることがあり、このように折り曲げられた端部を「リードの端部」と称している。当該リードの端部の周辺には、スルーホール、ビア、他のリードの端部、パターン等を設けないようにする。
スルーホールは、電子部品のリードを挿入するために主制御基板100の表面4101から裏面4102に跨がって形成される貫通孔である。スルーホールの内周面には、銅等の金属によって筒状の導電部が構成される。ビアは、主制御基板100の板厚方向において何れかの層間を電気的に接続するために形成される孔であり、基板面の表面4101と裏面4102とを接続する場合のビアは貫通孔で形成される(貫通ビア)。また、ビアの内周面には銅等の金属によって筒状の導電部が構成される。スルーホールや貫通ビアは、貫通先の両基板面(表面4101、裏面4102)において穴の外周に、例えば円環状に導電性のランドが形成されることがある。このとき、スルーホールや貫通ビアにおいて、穴の外周に形成されたランドと上記筒状の導電部とは電気的に導通される(すなわち、ランドと導通部とが連続する)ことで、両基板面(表面4101と裏面4102)に形成されたランド同士が導電部を介して電気的に導通する。
なお、本実施形態では、表面4101から裏面4102の間に亘って絶縁層と導電層とが交互に積層された構成の複数層からなるいわゆる多層のプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)において、DIP部品を組付ける際にリードを挿通するために表面4101から裏面4102に形成された貫通孔をスルーホールと称し、少なくとも1つの層間(場合によっては表面から裏面も)を接続するように層間に設けられた穴をビアと称している。なお、単層構造のプリント基板の場合には、基板面の表面4101から裏面4102に貫通するスルーホールやビアが形成されることがあるが、この場合には、貫通孔の内周面は銅箔等による導通部を持たなくてもよい。
ところで、表面4101に組み付けられるDIP部品の種別として、アキシャル部品とラジアル部品とが知られている。一般的に、アキシャル部品は、電子部品の異なる端部(多くは両端)からそれぞれ1本のリードが異なる方向に延びる(リードの延び方向が2方向である)構造を有し、ラジアル部品は電子部品の一端から2本のリードが同軸方向に延びる(リードの延び方向が1方向である)構造を有する。ここで、アキシャル部品とラジアル部品とでは、クリンチ処理において折り曲げ方向が変わる。
アキシャル部品は、その両端のリードがビアに挿通された状態で所定の長さにカットされ、カット後に残ったリードの端部にクリンチ処理が施されて当該両端のリードが互いに近づく方向に折り曲げられる(内曲げ)。内曲げは、両端のリードをそれぞれ他方のリード側(言い換えると電子部品の側)に折り曲げる加工であり、内曲げがなされた後の両端のリードは、上方(あるいは下方)から見たときに電子部品に一部が重なる態様で同軸上に存在する。一方、ラジアル部品は、そのリードがビアに挿通された状態で所定の長さにカットされ、カット後に残ったリードの端部にクリンチ処理が施されて当該リードが互いに離間する方向に折り曲げられる(外曲げ、N曲げ)。外曲げは、両端のリードをそれぞれ電子部品から離れる方向に折り曲げる加工であり、外曲げがなされた後の両端のリードは、上方(あるいは下方)から見たときに電子部品を挟んで同軸上に存在する。N曲げは、電子部品を中心にして見たときに、両端のリードがそれぞれ当該電子部品に対してなす角度が同一の回転方向において同じ大きさ(または略同じ大きさ)となるように、各リードを折り曲げる加工である。N曲げがなされた後の両端のリードは平行(または略平行)の関係となる。なお、裏面4102に突出したリードをカットして残すリードの端部の長さは、裏面4102の配下のケース等の構造物に応じて定められる。
以上のような折り曲げを行う趣旨としては、アキシャル部品(抵抗など)は、電子部品自体の長さがあるため、内曲げしてもリード同士が干渉することはないが、ラジアル部品(コンデンサーなど)は、電子部品自体の長さが短いため、内曲げするとリードの端部同士が接触するおそれがあるためである。また、アキシャル部品の或る電子部品にN曲げのクリンチ処理が施される場合、同一の電子部品であればN曲げによるクリンチの方向(リードの折り曲げの方向)は同一とされる。すなわち、当該電子部品が基板面に横向きに組付けられる場合であっても、縦向きに組付けられる場合であっても、当該電子部品に対して両端のリードがなす角度は同様となる。
図90に示すように、主制御基板100の表面4101の中央部の領域Aには、例えば、部品番号が「R1」である抵抗4066、及び、部品番号が「R2」である抵抗4067が実装されている。また、当該中央部の領域Bには、例えば、部品番号が「C1」であるコンデンサ4055、及び、部品番号が「C22」であるコンデンサ4056が実装されている。さらに、当該中央部の領域Cには、例えば、部品番号が「C35」であるコンデンサ4057、及び、部品番号が「C47」であるコンデンサ4058が実装されている。
抵抗4066及び抵抗4067は、図示の向きにおいて横方向に互いに平行となるように配列されている。コンデンサ4055及びコンデンサ4056も、例えば、図示の向きにおいて横方向に互いに平行となるように配列されている。コンデンサ4055及びコンデンサ4056は、抵抗4066及び抵抗4067に対して平行となるように配列されている。一方、コンデンサ4057及びコンデンサ4058は、例えば、図示の向きにおいて縦方向に互いに平行となるように配列されている。従って、コンデンサ4057及びコンデンサ4058は、これら抵抗4066及び抵抗4067並びにコンデンサ4055及びコンデンサ4056の配列方向に対して略垂直となるように配列されている。
抵抗4066及び抵抗4067は、図92に示す裏面4102から見た場合、領域Aに示すように、それらの両端のリードがそれぞれ内曲げ、すなわち、当該両端のリードが互いに近づく方向に折り曲げられている。
コンデンサ4055及びコンデンサ4056は、裏面4102から見た場合、領域Bに示すように、それらの両リードがそれぞれN曲げ、すなわち、当該両リードが互いに離間する方向に折り曲げられる。
コンデンサ4057及びコンデンサ4058は、裏面4102から見た場合、領域Cに示すように、それらの両リードがそれぞれ外曲げ、すなわち、当該リードが互いに(例えば略180度)離間する方向に折り曲げられる。
ここで、組付け前の電子部品のリードに実施可能な事前加工処理(組付け前処理)について説明する。リードの事前加工処理としては、リードフォーミング処理、キンク処理、及びカット処理等が一般的に知られている。
リードフォーミング処理は、組付け前にリード加工機によって電子部品の直線状のリードを所望の形状に折り曲げる加工を行う処理である。
また、例えば、組付け前にリード加工機によって、電子部品を基板から所定距離だけ浮かせたい場合には、電子部品の組付けの前に、電子部品の両端のリードの途中を湾曲させて構成したキンクを形成しておくようにしても良い(キンク処理)。このキンク処理では、電子部品を組付けた際に基板面から電子部品まで所定の高さを確保できるように、リードの途中の部分を例えば湾曲させる。このようにすると、当該リードをスルーホールに挿通した際に、基板と電子部品の間隔を一定にすることができる。これにより、電子部品に外力が加わった際、テコの原理でリードの付け根に大きな力がかかって破壊の原因になることを防止可能であり、また、比較的大きな発熱をする電子部品と基板との距離を確保することができる。
ここで、自動組付け機は、自動的に、リードを有する多数の電子部品を取得してそのリードをプリント基板のスルーホールに挿通して電子部品をプリント基板に組み付ける装置である。電子部品のリードがスルーホールに挿通されると、その後、リードのクリンチ処理及びカット処理を同時に行うことができるが、リードフォーミング処理及びキンク処理については、例えば、自動組付け機では対応しておらず、事前に別途、リードの加工機などで行われることもある。
ここで、組付け前においては、リード加工機が、リード処理(リードフォーミング処理、キンク処理、カット処理)を実施する。一方、組付け時においては、自動組付け機が(または手動組付けにより)、リードを、設計上求められる適切なスルーホールに挿入する(組付け)。また、実装時においては、上述のようにリードがスルーホールに挿入されて組み付けられた後に、リードのカット処理及びクリンチ処理を実施可能であり、自動実装機が半田付けを行う。
ここで、リードの端部は、クリンチ処理によって、自動組付け機が電子部品を組付けする際に、スルーホールから基板の裏面に突出したリードを曲げながら切ることで形成される。
本実施形態では、例えば、クリンチ処理によって端部が形成されたリードの先端から所定距離以内には、絶縁距離を確保するため、当該リードが挿入されたスルーホール以外の他のスルーホール、当該リード以外の他のリードの端部、ビア、及びパターンを設けないようにしている。具体的には、電子部品のリードが挿し込まれたスルーホールから、クリンチ処理が施された当該リードの端部の方向に向けて所定距離(例えば1mm)以内には、当該クリンチ処理が施されたリードが挿入されているスルーホール以外の他のスルーホール、他のビア、リードの端部が存在しない構成とする。このように所定距離以内に存在しない構成としたのは、当該リードの端部が当該他のビアやリードの端部、及びパターンに接触し難く、誤って接触してショートするおそれがなくなるためである。
自動実装機は、リードのカット処理及びクリンチ処理を一度に行うことが可能であり、リードの向きと長さを調節することができる。その点、向きと長さは自動実装機に依存するものの、上述したように、アキシャル部品やラジアル部品のリードの曲げ方向に関して特徴がある。
図94(A)~図94(D)は、電子部品としての抵抗4012のリード4012Aがスルーホール4001Aに差し込まれた後にカット処理を実施し、そのリード4012Aの端部がクリンチ処理される様子の一例を示す断面図である。主制御基板100においては、スルーホール4001Aが形成されている。ここでは、主制御基板100に実装可能な挿入実装部品の一例として抵抗4012を挙げて説明する。
まず、図94(A)に示すように、抵抗4012は、リード4012Aを有し、当該リード4012Aが、図94(B)に示すように、抵抗4012の組付け位置に形成されたスルーホール4001Aに表面4101から挿入され、図94(C)に示すようにクリンチ処理及びカット処理が実施される。なお、カット処理されたリード4012Aの端部は破線で図示されている。図94(D)に示すように、裏面4102から突出したリード4012Aを半田4001Hで埋めて半田付けする。
また、図94(D)に示すように、クリンチ処理が施されたリード4012Aの端部同士は、絶縁距離として十分な所定距離SL以上離れている。絶縁距離として十分な所定距離SLとは、リード4012Aの端部が他の導通体に接近し過ぎることによってショートすることがないように、予め定められる距離であって、その具体的な所定距離SLの値は、電子部品(ひいてはリード)に流れる電流や、基板に実装される各種部品の材質等、様々な要因を鑑みて、過去の知見に基づいて算出される値であってよく、例えば5mmを設定することができる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、板厚方向に貫通する複数のスルーホール4001Aが形成され、複数の電子部品には、主制御基板100において電子部品としての抵抗4012の組付け位置に形成された貫通孔としてのスルーホール4001Aに主制御基板100の表面4101から抵抗4012のリード4012Aを挿入し、第1面としての表面4101の裏側の第2面としての裏面4102から突出したリードを半田付けすることによって主制御基板100に実装可能な挿入実装部品の一例として抵抗4012が含まれる。挿入実装部品としての抵抗4012を主制御基板100に実装する場合には、半田付けする前に、裏面4102から突出したリード4012Aの端部を折り曲げるクリンチ処理を実施可能である。クリンチ処理で折り曲げられたリード4012Aの端部から所定距離SL以内には、当該リード4012Aが挿通された貫通孔としてのスルーホール4001A以外のスルーホール等が形成されない。このようにすると、絶縁距離を確保し、クリンチ処理が施されたリード4012Aの端部が他のスルーホール等とショートしないようにすることができる。
また、リード4012Aの端部がクリンチ処理によって裏面4102側に強く折り曲げられるような場合、1のスルーホールに挿入されてクリンチされたリード4012Aの端部が、当該スルーホールに塗布された半田4001Hよりも、裏面4102と平行な方向に大きく突出する可能性がある。この場合、1のスルーホールと、隣接する別のスルーホールとの間における導通体の最短距離は、半田4001H同士の距離ではなく、1のスルーホールのリード4012Aの端部から近隣のスルーホールにおける半田4001Hまたは別のリード4012Aの端部までの距離となる。すると、隣接するスルーホールの半田4001同士で絶縁距離が確保されていたとしても、絶縁距離が確保できなくなる可能性がある。このような事態を避けるためには、隣接するスルーホールにおける半田4001H同士が絶縁距離よりも多少余裕を持たせた距離(例えば、リードの折り曲げ部分の長さの2倍程度)を空けるようにしたり、クリンチによるリード4012Aの折り曲げ角度を所定角度(例えば45度)以上にしないようにすればよい。なお、上記した隣接するスルーホールにおける「半田4001H同士の距離」は、隣接するスルーホールにおける「ランド同士の距離」に置き換えてもよい。
さらに、本実施形態において、スルーホール4001Aからクリンチ処理が施されたリード4012Aの端子同士は、所定距離SL以上離れている。このようにすると、絶縁距離を確保し、クリンチ処理が施されたリード4012Aがショートすることを回避することができる。
<5-3.クリンチの有無>
図95(A)は、リード4012Aにクリンチ処理が施された一例を示す断面図であり、図95(B)は、リード4005Aにクリンチ処理が施されない一例を示す断面図である。
本実施形態では、1の主制御基板100において、図95(A)に示すように、スルーホール4001Aに挿入されたリード4012Aにクリンチ処理が施されて実装される電子部品は、図95(B)に示すように、スルーホール4001Aに挿入されたリード4005Aにクリンチ処理が施されずに実装される電子部品よりも実装数が多い構成とされている。
また、本実施形態では、主制御基板100の外周縁領域における様々な点からその基板面の内側を見た場合に、リード4012Aにクリンチ処理が施されて実装された電子部品よりも、リード4005Aにクリンチ処理が施されずに実装された電子部品の方が、先に存在することが多いように構成されてもよい。すなわち、主制御基板100の外周縁領域に沿ったいくつかの地点を起点として、当該起点から最も近くに配置された電子部品は、例えば、リード4005Aにクリンチ処理が施されずに実装される電子部品の方が多い構成とされている。
リードにクリンチ処理が施されて実装される電子部品は、例えば自動組付けする電子部品(抵抗、コンデンサ等)である。多くの抵抗等の電子部品は自動組付けにより組み付けられるが、自動組付けにより組み付けられない抵抗等があっても良い。一方、クリンチ処理が施されずに実装される電子部品は、例えば手挿入で実装する電子部品(ROM、セグメント表示器、コネクタソケット、ICソケット等の比較的重要な電子部品)である。クリンチ処理が施されない電子部品(主にコネクタなど)は、主に、主制御基板100の表面4101における中央領域よりも外側の実装領域であって基板の側端面の近傍に設けられる。このようにクリンチ処理が施されない電子部品を配置するのは、作業員が指で主制御基板100の側端部を把持した際に、クリンチ処理によるリードの端部によって指を怪我しないようにするためである。
本実施形態において、表面4101を外縁に沿って見たときに外側に配置される電子部品は、第1種別の挿入実装部品(クリンチ処理が施されて実装される電子部品)よりも第2種別の挿入実装部品(クリンチ処理が施されずに実装される電子部品)の方が多い構成とされている。すなわち、クリンチ処理が施されずに実装される電子部品(例えばコネクタ)は、主に、主制御基板100の表面4101の外周縁の側端部の近傍域に設けられることが多い。なお、外周縁の側端部の近傍には、一部に電子部品の配置が禁止される禁止領域を含むが、別の一部では電子部品を配置してよい実装領域も含む。クリンチ処理が施されずに実装される電子部品を上述したように配置するのは、作業員が主制御基板100の側端部を把持した際に、クリンチ処理によるリードの端部によって指を怪我しないようにするためである。
図96は、図92に示す裏面4102の領域Uを拡大した構成例を示す平面図である。なお、図示の例では、説明の簡素化のため、配線パターン、スルーホール、ビア等の図示を省略している。
図96は、裏面4102を示しているため表面4101に実装される電子部品について図示されていないが、本実施形態において、表面4101に実装される電子部品は、上述したように、第1種別の挿入実装部品(クリンチ処理が施されて実装される電子部品)及び第2種別の挿入実装部品(クリンチ処理が施されずに実装される電子部品)を含んでいる。
上述したように、第1種別の挿入実装部品は、表面4101への組付け時に、裏面4102から突出したリードの端部を折り曲げるクリンチ処理を実施した上で当該リードが半田付けされる。当該リードにおいてクリンチ処理が実施された部分(クリンチされた端部)は、図示の例において、例えば端部4017Aに対応している。
一方、第2種別の挿入実装部品は、上述したように、リードの端部にクリンチ処理を実施せずに裏面4102から突出したリードの端部が半田付けされる。当該リードにおいて半田付けされた部分は、図示の例において、例えば端部4016Aに対応している。端部4016Aにおいては、リードの端部が所定の方向に曲げられていない状態で半田付けされている。
以上のように本実施形態において、複数の電子部品には、主制御基板100において電子部品の組付け位置に形成された貫通孔としてのスルーホールに電子部品のリードを表面4101から挿入し、表面4101の裏側の裏面4102から突出したリードを半田付けすることによって主制御基板100に実装可能な挿入実装部品が含まれる。挿入実装部品には、主制御基板100への実装時に、裏面4102から突出したリードの端部を折り曲げるクリンチ処理を実施した上で当該リードを半田付けする第1種別の挿入実装部品と、裏面4102から突出したリードの端部にクリンチ処理を実施せずに、裏面4102から突出したリードを半田付けする第2種別の挿入実装部品と、が含まれる。或るプリント基板としての主制御基板100において、第2種別の挿入実装部品よりも第1種別の挿入実装部品の方が多く実装される一方で、主制御基板100の表面4101を外縁から近くに実装される電子部品は、第1種別の挿入実装部品よりも第2種別の挿入実装部品の方が多い。
このようにすると、リードにクリンチ処理が施される電子部品(第1種別の挿入実装部品)は、自動組付けの対応電子部品であるから、手動組付けの電子部品と比べて作業効率が良く、配置不良も減少する。さらに、リードにクリンチ処理が施される電子部品(第1種別の挿入実装部品)が裏面4102においてその平面方向において中央に寄ることで、作業員にとって、以下のような利点を享受することができる。すなわち、作業員は、主制御基板100の裏面4102の外周の側端部の近傍を把持することが多いが、当該側端部の近傍にはクリンチ処理によるリードの端部4017Aが(比較的)存在せず、その触感により電子部品の実装の誤りに気づくことができるとともに、このような誤りを低減できるため、生産性が向上する。
また、本実施形態では、リードにクリンチ処理が実施されない所定の電子部品(第2種別の挿入実装部品)は、当該所定の電子部品に別の電子部品が挿抜される電子部品であり、クリンチ処理が施されたリードの端部4017Aがないことを触覚によって識別可能である。リードにクリンチ処理が実施されない所定の電子部品とは、上述した第2種別の挿入実装部品(例えばコネクタソケット)である。当該第2種別の挿入実装部品には、所定の電子部品を挿抜可能な特定の電子部品が含まれる。以下、図面を参照しつつ説明する。
図97は、電子部品のリードの端部の形状を指で確認する様子の一例を示す部分断面図である。図示の例においては、言及しない部分については適宜省略または簡素化されている。
本実施形態における挿入実装部品は、裏面4102におけるリードの触感の相違によって第1種別の挿入実装部品と第2種別の挿入実装部品とに識別可能である。第2種別の挿入実装部品には、表面4101側において所定の電子部品を外部から接続可能とする特定の電子部品が含まれる。ここでいう「接続」とは、例えば「嵌合」ともいえる。当該挿入実装部品には、主制御基板100への組付け時に、例えば、裏面4102から突出したリード4012Aの端部にクリンチ処理を実施した上で当該リード4012Aを半田付けする第1種別の挿入実装部品としての抵抗4012と、リード4005Aの端部にクリンチ処理を実施せずに裏面4102から突出したリード4005Aを半田付けする第2種別の挿入実装部品としてのコネクタソケット4005と、が含まれる。
例えば、表面4101上の複数のコネクタソケットのうちの一部である上記コネクタソケット4005は、例えばメスコネクタである場合、当該コネクタソケット4005に対してオスコネクタ(図示せず)を挿抜可能な電子部品である。当該電子部品は、半田面としての裏面4102において半田付けされたリードの端部について触覚によってクリンチ処理による端部の有無が把握可能であり、例えば、裏面4102を触わったときに、クリンチ処理されていないリードの端部の存在を把握できた場合には、当該リードを有する電子部品が何らかの対応電子部品を挿抜可能な電子部品であること、言い換えると、当該リードの裏側(すなわち表面4101)に第2種別の挿入実装部品(例えば、コネクタソケット4005)が実装されていることを識別可能である。なお、第2種別の挿入実装部品は、上述したコネクタソケット4005以外の電子部品(例えば、ICソケットなどの他の電子部品)であっても良い。
以上のように本実施形態において、複数の電子部品には、主制御基板100において抵抗4012の実装位置に形成された貫通孔としてのスルーホール4001Aに電子部品のリードを主制御基板100の表面4101から挿入し、表面4101の裏側の裏面4102から突出したリードを半田付けすることによって主制御基板100に実装可能な挿入実装部品が含まれる。主制御基板100に実装される複数の挿入実装部品には、裏面4102におけるリードの触感の相違によって、第1種別の挿入実装部品と第2種別の挿入実装部品とに識別可能であり、第2種別の挿入実装部品には、表面4101側において所定の電子部品を外部から接続可能とする特定の電子部品が含まれる。このようにすると、リードの端部の触覚によってクリンチ処理の有無が把握可能であるため、裏面4102を触ってクリンチ処理が施されていないリードの存在を把握できた場合には、当該リードを有する電子部品が、何らかの対応電子部品を挿抜可能な電子部品(すなわち、第2種別の挿入実装部品)であることを識別可能であり、このように実装された挿入実装部品の種別を識別できることから、誤った電子部品の実装を未然に防止することができる。
また、第1種別の挿入実装部品は、裏面4102から突出したリードに所定のリード加工が実施された上で半田付けが行われる。当該所定のリード加工は、リードを屈曲する工程または当該リードをカットし屈曲する工程を含む。さらに、第1種別の挿入実装部品は、プリント基板(例えば主制御基板100)に組付ける前に、「別のリード加工」として、リードフォーミング処理、キンク処理、またはカット処理の少なくとも何れかが実施されてもよい。
なお、主に第1種別の挿入実装部品に対して実施可能な上記のリード加工のうち、リードフォーミング処理及びキンク処理は、組付け後に表面4101側に存在するリード部分に対する処理であり、カット処理及びクリンチ処理は、組付け後に裏面4102側に存在するリード部分に対する処理である。これらのリード加工は、電子部品をどのようにプリント基板に実装するかに応じて、適宜実施される。
<5-4.シルク印刷(リファレンス/インデックス)>
また、本実施形態では、主制御基板100の表面4101のレジスト上に実装する電子部品に係る「情報」が印刷され、当該「情報」には、第1種別の情報(以下「リファレンス」とも称する)と第2種別の情報(以下「インデックス」とも称する)とが含まれている。なお、図示の例では、表面4101のレジストの図示が省略されている。本実施形態では、第1種別の情報(インデックス)は欠けることなく印刷されるが、第2種別の情報(インデックス)は一部が欠けて印刷されてもよい。以下、具体的に説明する。
図98(A)~図98(C)は、それぞれ、表面4101に実装された電子部品及びその配置目印等の一例を示す平面図である。なお、図98(A)~図98(C)において表面4101上の配線パターン等の図示は省略されている。図98(A)は、コンデンサ4011を表面4101の垂直方向において上部(以下「当該上部」とも称する)から表面4101を見た場合の構成例を示している。図98(B)は、ビア4031の存在によって、図示しない電子部品の配置位置を示唆する配置目印4033Aの一部が欠けてシルク印刷されている状態を、当該上部から見た場合の構成例を示している。図98(C)は、抵抗4012を当該上部から表面4101を見た場合の構成例を示している。
上述した「情報」のうち第1種別の情報としてのリファレンスは、例えば、図98(A)の場合、コンデンサ4011に対応して印刷された「C66」という部品番号である。「C66」のリファレンス4011Yは、コンデンサ4011の周囲において、例えば一方のスルーホール4001Aの近傍(図示の例では右側)における表面4101のレジスト上にシルク印刷されている。また、インデックスは、例えば、図98(B)に示す配置目印4033Aであるが、当該配置目印4033Aは、貫通孔としてのビア4031のリング状のランド4031B等を避ける態様で一部を欠くように表面4101のレジスト上にシルク印刷されている。また、第1種別の情報としてのリファレンスは、図98(C)に示す抵抗4012を例示すると、「R34」のような部品番号である。例えば部品番号「R34」のリファレンス4012Yは、抵抗4012の周囲において、例えば抵抗4012自体の近傍(図示の例では右側)における表面4101のレジスト上にシルク印刷されている。
表面4101のレジスト上においては、第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Y(上述した「C66」、「R34」)が、その一部が欠けることなくシルク印刷により表面4101のレジスト上に印刷されている。
一方、表面4101のレジスト上において、第2種別の情報としてのインデックスは、例えば、図98(A)に示すコンデンサ4011に対応してシルク印刷される枠状の配置目印4011Zである。なお、配置目印4011Zは枠状に限定される必要はなく、対応する電子部品(実装する電子部品)の配置に関して場所や向きを認識できる形態であれば何れの形状であっても良い。また、配置目印4011Zは、実装する電子部品を模した形態(例えば当該電子部品の外形を模した枠線等)をシルク印刷で印刷することによって形成される。
また、第2種別の情報としてのインデックスは、図98(C)に示す抵抗4012を例示すると、表面4101にシルク印刷される回路記号の形状の配置目印4012Zである。配置目印4012Zは、配置する抵抗4012を特定し得る形状(具体的には、配置する電子部品の回路記号等)が表面4101のレジスト上にシルク印刷されている。なお、図示の配置目印4012Zは、抵抗4012が組付けされた状態で表面4101の上側から見ると、抵抗4012によって大部分が覆われる。そのような状態を分かり易く示すため、図98(C)では、配置目印4012Zのうち、表面4101の上側から見たときに抵抗4012によって覆われる部分を破線で示している。
第2種別の情報としてのインデックスは、印刷対象の領域に障害物が存在する場合には、その一部が欠けた態様でシルク印刷される。具体的には、例えば、図98(A)の配置目印4011Zの場合、枠状の印刷範囲が、コンデンサ4011のリード4011Aが挿入されるスルーホール4001Aと2箇所で重なるため、配置目印4011Zは、これらの重複部分を欠いた態様でシルク印刷されている。同様に、図98(B)の配置目印4033Aの場合、直線状の印刷範囲がビア4031及びランド4031Bと部分的に重なるため、配置目印4033Aは、これらの重複部分を欠いた態様でシルク印刷されている。なお、上記のように配置目印4011Z,4033Aの一部が欠けていたとしても、当該配置目印が示す電子部品の配置領域を全体的に把握することへの影響はないと言える。そして、このようにインデックスとしての配置目印の一部が欠けても良いものとすることで、基板上の電子部品や配線パターン等の配置(設計事項)によってインデックスを印刷可能な領域が抑制される状況を低減することができ、インデックスの印刷可能な領域に関して自由度を向上させることができる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品に係る情報として、少なくとも第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Y(例えば図示の「C66」、「R34」)または第2種別の情報(インデックス)としての配置目印4011Z,4033Aを印刷可能であり、第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Y(例えば図示の「C66」、「R34」)は、当該情報を構成する線を欠くことなく印刷され、第2種別の情報としての配置目印4011Z,4033Aは、当該情報を構成する線の一部を欠いてシルク印刷されることがある。このようにすると、配置目印4011Z,4033Aは一部を欠くようにシルク印刷される場合があるため、その識別性は低下することもありうるが、第2種別の情報(インデックス)としての機能は損なわずに、印刷可能な領域に関しての自由度を向上(維持)できる。また、組付け時及び実装後の確認時の電子部品に関する位置の識別性を高めることができる。
本実施形態では、上述したように、第2種別の情報(インデックス)としての配置目印4011Zは、当該情報を構成する線の一部を欠いてシルク印刷されることがあるが、例えば、第2種別の情報としての配置目印4033Aは、主制御基板100の表面4101においてビア4031の外周に形成された導通領域としてのランド4031Bに重複する場合に、当該重複する箇所において当該情報を構成する線の一部を欠く態様で印刷されるようにしても良い。
また、本実施形態では、図98(B)に示すように第2種別の情報(インデックス)としての配置目印4033Aのように、主制御基板100の表面4101のレジスト上においてビア4031やランド4031B等に重複する場合に、当該重複する箇所において当該情報(配置目印4033A)を構成する線の一部を欠く態様でシルク印刷されても良い。
本実施形態では、予め配置目印4033Aの一部を欠いた(例えばランド4031B上にはシルク印刷のインクが載らない)態様で、シルク印刷の印刷パターンを用意する。さらに詳しく言えば、図98(B)に示した配置目印4033Aが、ランド4031Bとは接触しないように印刷されていたように、予め用意する印刷パターンでは、インデックスの印刷範囲に重なる障害物(この場合はランド4031B)を避けた態様のものとなる。
また、本実施形態では、例えば、上述した枠状の配置目印4011Zのような第2の種別の情報(インデックス)の方が、例えば、部品番号「C66」のような第1の種別の情報(リファレンス)よりも、大きい印刷態様で表面4101のレジスト上に印刷されている。ここで、部品番号「C66」のような第1の種別の情報(リファレンス)は、表面4101に組付けるべき電子部品の部品番号が視認できれば良い。これに対し、枠状の配置目印4011Zのような第2の種別の情報(インデックス)は、組付けすべき電子部品の配置位置や向きを視認させる必要があることから、一般的に、上記部品番号「R34」のような第1の種別の情報(リファレンス)よりも、表面4101に垂直な方向における上部から見た場合における面積が大きく構成されている。従って、枠状の配置目印4011Zのような第2の種別の情報(インデックス)の方が、部品番号「C66」のような第1の種別の情報(リファレンス)よりも見やすい印刷態様となっている。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としてのスルーホール4001Aが形成され、主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品に係る情報として、少なくとも第1種別の情報としてのリファレンス4011Y等または第2種別の情報(インデックス)としての配置目印4011Z等を印刷可能である。第1種別の情報としてのリファレンス4011Yは、当該情報を構成する線を欠くことなく印刷され、第2種別の情報としての配置目印4011Z等は、主制御基板100の表面4101においてスルーホール4001Aの外周のランド4001A1に重複してしまう場合に、当該重複する箇所において当該情報を構成する線の一部を欠いて(すなわち、欠いた態様で)シルク印刷される。
このようにすると、例えば、図98(A)に示すスルーホール4001Aの電気的な機能を損なわないようにしつつ(導電部にインクなどの不純物が印刷されると、電気的に全く影響がないとは言えない)、組み付け対象のコンデンサ4011の位置の認識性を高めることができる。また、仮にシルク印刷の版下(製版用の原稿)が、図98(B)に示すランド4031B、ビア4031、スルーホールのいずれかの表面を覆うものであった場合、ビア4031やスルーホールの上にはシルク印刷できないため、一見すると、シルク印刷後の見栄えが良くないところであるが、上述した本実施形態のように一部を欠く態様でシルク印刷を行いうると、シルク印刷後の見栄えが良く、第2種別の情報(インデックス)としての機能を確実に確保することができる。
また、本実施形態では、上述したように第2種別の情報(インデックス)の方が第1種別の情報(リファレンス)よりも、大きく、見やすい印刷態様で表面4101のレジスト上に印刷される。このようにすると、リファレンスよりもインデックスの視認性を高くすることができるとともに、組付けるべき電子部品の位置決めをより正確なものとすることができる。
本実施形態では、第1種別の情報(リファレンス)は、対応する実装部品を主制御基板100において一意に識別可能な情報であり、第2種別の情報(インデックス)は、主制御基板100の表面4101において、対応する電子部品の配置位置に係る情報である。当該事項については、説明済みの部分があるため、重複する部分については説明を省略する。
第1種別の情報(リファレンス)は、例えば文字、記号または模様を少なくとも有する。ここでは、リファレンスは、上述したように、例えばリファレンス4011Y,4012Yであり、対応する実装部品を当該基板において一意に識別可能な情報である。当該第1種別の情報は、文字または記号を少なくとも有する。一方、第2種別の情報(インデックス)は、上述したように、例えば枠状の配置目印4011Z,4033A等であり、対応する電子部品の配置位置に係る情報である。
ここで、表面4101のレジスト上において、スルーホール4001A等に重ならないようにするのは、上記部品番号「C66」のようなリファレンスのみならず、ICのような電子部品の周囲にシルク印刷されるそのリードの位置を示すピン位置「▲」も含めるようにしても良い。このようにすると、表面4101のレジスト上に、当該電子部品を自動組付けする際の位置合わせを常に正確なものとすることができる。
ここで、第1種別の情報としてのリファレンス4011Y(例えば図98(A)の「C66」)やリファレンス4012Y(例えば図98(C)の「R34」)の大きさは、表面4101のレジスト上における配置位置や組付けする電子部品の種類に依らず、均一となるようにしている。すなわち、表面4101上には、各リファレンス4011Y,4012Yの各文字単位のフォントの大きさが互いにほぼ等しくなるように、各リファレンス4011Y,4012Yが印刷されている。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品に係る情報として、少なくとも第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Yまたは第2種別の情報としてのインデックス(例えば図示の枠状の配置目印4011Z、配置目印4012Z等)を印刷可能である。第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Yは、対応する電子部品を主制御基板100において一意に識別可能な情報であり、第2種別の情報としてのインデックス(例えば図示の枠状の配置目印4011Z、配置目印4012Z)は、対応する電子部品の配置に係る情報である。
本実施形態において、第1種別の情報(リファレンス)は、少なくとも文字または記号を含んで示される。このような第1種別の情報によれば、文字または記号によって、対応する電子部品の情報(部品番号等)を正確に表記できるため、主制御基板100等の制御基板の表面4101上において個々の電子部品を特定しやすくなり、目視や画像探索による電子部品の配置確認等を支援することができる。
本実施形態において、第1種別の情報としてのリファレンス4011Y,4012Yの大きさは、位置や電子部品に依らず均一とされても良い。このようにすると、各リファレンス4011Y,4012Yを見やすくすることができる。また、各リファレンス4011Y,4012Yの大きさが揃っているため、一部の特定のリファレンスが目立つことがなくなるため、表面4101上において多数のリファレンスが存在する場合においても個々のリファレンスを見落とし難くすることができる。なお、リファレンスの大きさとは、複数の文字や記号等によって構成される一連の印刷情報(1つのリファレンス)の全体の大きさではなく、1つのリファレンスを構成する複数の文字や記号等の各要素の大きさ(例えばフォントサイズ)を指している。また、リファレンスにおいては、文字同士や記号同士をそれぞれ同一の大きさ(サイズ)に統一する一方で、文字と記号とは異なる大きさ(サイズ)としてもよい。
<5-5.シルク印刷(インデックス種別)>
本実施形態では、所定以上の高さを有する第1の電子部品の配置領域には、当該電子部品を配置した際の外形に類似する第1種別のマーク(例えば矩形の囲い)を印刷可能であり、所定未満の高さを有する第2の電子部品の配置領域には、当該電子部品を配置した際の外形との第1種別とは異なる第2種別のマーク(例えば回路記号的な線図であり、電子部品の配置領域を囲まないもの)をシルク印刷可能である。以下、具体的に説明する。
図99は、図90に示す主制御基板100の表面4101の領域Oに電子部品を組付けた後の様子の一例を示す斜視図であり、図100は、表面4101に電子部品を組付ける前の様子の一例を示す斜視図である。なお、両図において表面4101上に形成された配線パターン等の図示は省略されている。以下、電子部品の一例として、コネクタソケット4005及び抵抗4012を挙げて説明する。
表面4101上には、主制御基板100の外周縁領域近傍にコネクタソケット4005及び抵抗4012が実装されうる。図99に示すようにコネクタソケット4005は、所定以上の高さH1を有する第1の電子部品の一例であり、抵抗4012は、所定未満の高さH2を有する第2の電子部品の一例である。コネクタソケット4005は、コネクタソケット4005自身に嵌合しうる図示しないコネクタが挿抜される構成を備えるため、表面4101上において、抵抗4012よりも表面4101からの高さが高い構成とされている。
コネクタソケット4005の配置領域には、当該電子部品を配置した際の外形に類似する第1種別のマークの一例として、矩形の囲いの態様である配置目印4005Zがシルク印刷されている。
一方、抵抗4012の配置領域には、当該抵抗4012を配置した際の外形との上記第1種別とは異なる第2種別のマークの一例として、抵抗を表す回路記号のような形状の配置目印4012Z(または、上述のように囲いの態様としない配置目印)をシルク印刷可能である。なお、本実施形態では、このような第2種別のマークの他、例えば、基板上に電子部品の部品番号や電子部品の記号や外形を形成する印刷についても、このようなシルク印刷以外に、写真法と呼ばれる手法を用いて形成するようにしても良い。この写真法は、インクを基板面に塗布した後、上述した欠いた態様とすべき部分のような不要な部分を取り除く方法である。当該写真法は、例えば、基板全体にインクを塗布し、そのインクを半硬化した後、フィルムを使用して感光(露光)してインクを硬化し、その後現像してインクを本硬化する。このような写真法によれば、印刷精度がシルク印刷よりも優れたものとすることができる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品の配置に係る情報を印刷可能である。複数の電子部品のうち所定以上の高さH1を有する所定の電子部品としてのコネクタソケット4005は、当該情報として、主制御基板100の表面における当該電子部品の配置領域に、当該電子部品を実装した際の外形に類似する第1種別のマークとしての配置目印4005Zをシルク印刷可能とする。複数の電子部品のうち所定未満の高さH2を有する特定の電子部品としての抵抗4012は、当該情報として、主制御基板100の表面4101における当該電子部品の配置領域に、当該電子部品を実装した際の外形とは異なる第2種別のマークとしての配置目印4012Zをシルク印刷可能とする。このようにすると、電子部品の特性(例えば、高さ)に応じて、第1種別のマークを容易に識別可能な態様で提示することができる。なお、電子部品の特性としては、上述した高さ以外にも、電子部品の面積等、電子部品のサイズを挙げることができる。なお、ここでは、電子部品の特性として、表面4101からの電子部品の高さやサイズを例示しているが、これに限られず、例えば、表面4101に垂直な方向の上部から見た場合の電子部品の面積を採用してもよい。このようにすると、当該上部から見た場合の面積が大きい電子部品の配置領域は、その電子部品の面積の大きさに応じて配置目印も面積が大きくなるため、容易に視認可能とすることができる。
また、本実施形態では、第1種別のマークは、電子部品の配置後も視認可能であり、第2種別のマークは、電子部品の配置後に少なくとも一部が視認困難となる。以下、具体的に説明する。
具体的には、第1種別のマークとしての配置目印4005Zは、図100に示すように電子部品としてのコネクタソケット4005の配置前に視認可能であり、さらに、図99に示すようにコネクタソケット4005の配置後も略全体が視認可能である。すなわち、配置目印4005Zは、コネクタソケット4005の組付けの前後で、視認性にそれほど影響がないようになっている。
これに対して、第2種別のマークとしての配置目印4012Zは、図100に示すように電子部品としての抵抗4012の配置前に視認可能であるが、図99に示すように抵抗4012の配置後に、配置目印4012Zの少なくとも一部が視認し難いとなる。
上述した第1種別のマークの一例としての配置目印4005Zは、図101に示すように、対象とする電子部品(ここでは、コネクタソケット4005)の配置に係る情報を表す特殊情報として切り欠き4005Z1を有する。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品の配置に係る情報として、少なくとも第1種別のマークまたは第2種別のマークをシルク印刷可能であり、第1種別のマークは、対応する電子部品の配置後も、当該電子部品の配置領域の全体を推測可能な程度に、略全体が視認可能とされ、第2種別のマークは、対応する電子部品の配置後は、当該電子部品の配置領域の全体を推測困難な程度に、少なくとも一部が視認困難とされる。ここでいう「視認困難」には、例えば視認不可能であることも含みうる。
また、本実施形態において、第1種別のマークとしての配置目印4005Zは、図101に示すように、対象電子部品(ここでは、一例としてコネクタソケット4005)の配置に係る情報を表す特殊情報の一例として切り欠き4005Z1を有する。当該特殊情報は、片方が太い線であったり、特定の角に切り欠きがあったりするものである。当該特殊情報によって、配置の向きや特定ピンの場所等が指定される。このようにすると、向きを示すマークが設けられた電子部品(コネクタソケット4005)を逆向きに組み付けることなどの組付け不良を防止することができる。また、自動実装時においても、実装後の確認で視覚的にチェックすることができる。
本実施形態では、表面4101に組付けする電子部品の配置位置にマークがシルク印刷され、手動で組付けられる第1の電子部品に対応するマークは、その配置領域を視認可能に表示する一方(例えば、第1種別のマーク)、自動で組付けられる第2の電子部品に対応するマークは、その配置領域を視認可能に表示しない場合もある。
具体的には、図99に示すように、例えば、手動で組付けられる第1の電子部品としてのコネクタソケット4005に対応するマークとしての配置目印4005Zは、そのコネクタソケット4005の配置領域を視認可能に表示している。一方、自動組付け機によって自動で組付けられる第2の電子部品としての抵抗4012に対応するマークとしての配置目印4012Zは、その配置領域として記号の形状が表された領域であり、コネクタソケット4005の配置目印4005Zのように枠状の配置目印を視認可能に表示しなくてもよい。
図101(A)及び図101(B)は、それぞれ、図90に示す領域Pにおいて、小さい電子部品(以下「小電子部品」と称する)が表面4101に配置された様子の一例を示す斜視図である。以下の説明では、小電子部品の一例としてコネクタソケット4013を例示する。図101(A)は、コネクタソケット4013が正しく組付けられた一例を示し、図101(B)は、当該小電子部品としてのコネクタソケット4013の向きが逆であり正しく組み付けられていない一例を示している。ここでは、例えばDIP部品の場合、当該DIP部品の複数のリードが、それぞれ対応するスルーホールに正確に挿入されていない。なお、両図において表面4101上に形成された配線パターンの図示は省略されている。
当該小電子部品としてのコネクタソケット4013は、図101(A)に示すように正しい配置と、図101(B)に示すように誤った配置とで、コネクタソケット4013を配置すべき位置を示すマークとしての配置目印4013Zの被覆率が異なる。ここでいう被覆率とは、実装して配置される部品によって隠れる配置目印4013Zの面積の割合を示している。
例えば、正しい組付けの配置の場合には、図101(A)に示すように配置目印4013Zは、ほぼ全て露出して被覆率がほぼ0%となり、隠されることなく、ほぼ全てが露出する。一方、誤った組付けの配置の場合には、図101(B)に示すように配置目印4013Zの一部がコネクタソケット4013の一部によって隠されており、被覆率が0%を越える値となり、一部が被覆される(部分的な露出となる)。
以上のように本実施形態において、複数の電子部品は、手動で主制御基板100に組付けられる第1種別の電子部品としてのコネクタソケット4005と、自動で主制御基板100に組付けられる第2種別の電子部品としての抵抗4012と、を含む。主制御基板100の表面4101には、実装される電子部品の配置に係る配置情報をシルク印刷可能である。少なくとも第1種別の電子部品としてのコネクタソケット4005に対応する配置情報としての配置目印4005Zは、当該コネクタソケット4005が組付時に配置されるべき領域を指し示す態様でシルク印刷される。このようにすると、手動組付けの電子部品(例えばコネクタソケット4005)を配置について誤って表面4101上に配置したことを作業者に容易に認識させることができる。
本実施形態において、上述したように小電子部品としてのコネクタソケット4013は、正しい配置と誤った配置とで、コネクタソケット4013を配置すべき位置を示すマークの被覆率が異なる。つまり、正しい配置の方が当該マークの被覆率が高くなる。このようにすると、コネクタソケット4013を組付後の配置の目視による確認を容易にすることができる。
<5-6.シルク印刷(ピン情報)>
また、本実施形態では、主制御基板100の表面4101のレジストに、実装すべき電子部品が有する複数のピンの何れかのピンに対応して所定のマーク(シンボル形状)がシルク印刷され、1の第1のピン(1stピン)に対応する第1種別のマーク(例えば「▲」)は、特定のピンの組付け位置を示す情報と特定のピンであることを指し示す情報とを含み、1以上の第2のピン(5n(奇数)番目のピン)に対応する第2種別のマーク(例えば「・」)は、所定の第2のピンであることを指し示す情報を含む。以下、具体的に説明する。
図102は、種類が異なる電子部品の実装例を説明するための平面図である。具体的には、図102では、種類が異なる電子部品の一例として、図90に示したICである電子部品4026と抵抗4012とを用いており、便宜上、表面4101の近い領域に電子部品4026と抵抗4012とを配置して表面4101の垂直方向における上部から見た様子が示されている。なお、表面4101上にはレジストが存在するとともにその表面に電子部品4026の配置目印がシルク印刷されているが、図示の例では、配線パターン、レジスト、配置目印が省略されている。電子部品4026は、例えばROM(Read Only Memory)やCPU(Central Processing Unit)のようなIC(Integrated Circuit)である。
具体的には、表面4101において、複数の電子部品のうち複数のピンを有する所定の電子部品4026の配置領域の近傍には、一の特定ピンとしての第1番目のピンに対応する第1マーク4026F(図示の例の「1」に対応)と、第2番目以上のピンに対応する第2マーク4026Hとが印刷され、第1マーク4026Fは、当該電子部品4026を視認することによって識別可能な特定ピンの組付位置を示している。なお、第1マーク4026Fは、その代わりにまたは併せて、第1番目のピンに対応するマーク4026G(図示の例の「▲」に対応)が表面4101に印刷されているようにして良い。一方、第2マーク4026Hは、第1マーク4026Fとは異なるマークであって、特定ピンとは別の、所定数の整数倍の順番に該当する所定ピン(例えば、5の倍数ピン)を示している。
また、本実施形態では、1以上の第3のピン(10n番目のピン)に対応する第3種別のマーク4026I(例えば、図示の棒状のマーク「-」)は、所定の第3のピン(例えば10の倍数ピン)であることを指し示す情報を含んでいる。また、表面4101のレジスト上には、電子部品4026の近傍に「IC2」との部品番号を示す印刷文字(リファレンス)がシルク印刷されているとともに、抵抗4012の近傍に「R34」との部品番号を示す印刷文字(リファレンス)がシルク印刷されている。
ここで、ピン番号は、所定の法則(例えば反時計回りの順)に従って規定される。特定の条件を満たすピン(例えば、矩形の電子部品が有する複数のピンにおいて、矩形の頂点(各辺の端部)付近に位置するピン)については、マーク等による他の情報とは別に、ピン番号を数字で明記するようにしてもよい(図示の例では、第1番目のピンの「1」の印刷文字、第16番目のピンの「16」の印刷文字、第17番目のピンの「17」の印刷文字、第32番目のピンの「32」の印刷文字に相当)。また、上記特定の条件を満たすピンに対応して印刷する数字によるマークは、基板上の電子部品配置によっては、当該ピンの直近に印刷することが困難な場合も想定されるが、そのような場合は、印刷可能な場所まで引出線を引いて数字を印刷するか(例えば、後述する図105の電子部品4041の第72ピンの引出線4041Z)、印刷を省略するようにしてもよい。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の表面4101において、図102に示すように、複数の電子部品のうち複数のピンを有する所定の電子部品4026の配置領域には、一の特定ピンとしての第1番目のピンに対応する第1マーク4026Fと、特定ピンとは異なる1以上のピンとしての第2番目以上のピンに対応する第2マーク4026Hとが印刷され、第1マーク4026Fは、当該電子部品に付された特定のマークに基づいて識別可能な特定ピンについて、その組付位置を示し、第2マーク4026Hは、第1マーク4026Fとは異なるマークであって、前記複数のピンのそれぞれに予め規定されたピン番号のうち所定数の整数倍のピン番号を有する所定ピンを示す。このようにすると、例えば、重要な特定ピン(例えば1stピン)について多くの情報を提示することができる。
本実施形態において、1以上の第3のピン(10n番目のピン)に対応する第3種別のマーク4026I(例えば「-」)は、所定の第3のピンであることを指し示す情報を含む。このようにすると、複数ピンのうちから所定ピンの識別性を向上することができる。
<5-7.ビア(サイズ)>
また、本実施形態では、第1ビアは穴径が大きく第2ビアは穴径が小さい場合に、第1領域は、配線パターンのパターン幅が広く、第2領域は、配線パターンのパターン幅が狭い。特定の第1領域(例えば第1領域の部分的な一部の領域)では、所定の第2領域(例えば第2領域の部分的な一部の領域)よりも、第2ビアの形成比率に対する第1ビアの形成比率が高い構成となっている。換言すると、当該特定の第1領域では、所定の第2領域よりも、第1ビアの方が第2ビアよりも多く形成されているとも云える。以下、具体的に説明する。
図103は、図90に示す主制御基板100の表面4101の領域Rの構成例を示す平面図である。なお、図示の例は、わかりやすく説明するために簡素化した一例であるため、厳密な構成が表されたものではない。表面4101は、第1領域4009A及び第2領域4009Bを有する。なお、図示の例は、表面4101の一部の領域が表されており、本実施形態では、一例として、第1領域4009Aにおける一部の領域(以下「特定の第1領域4009A」と称する)及び第2領域4009Bにおける一部の領域(以下「所定の第2領域4009B」と称する)が表されている。
主制御基板100の表面4101には、所定幅よりパターン幅W4が広い複数本の第1配線パターン4007Aが配置された第1領域4009Aと、所定幅よりパターン幅W5が狭い複数本の第2配線パターン4007Bが配置された第2領域4009Bと、が形成されている。
主制御基板100には、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としての複数のビア4032A,4031Aが形成されている。なお、複数のビア4032A,4031Aは、半田4001Hが載っている場合がある。複数のビア4032A,4031Aのうち表面4101の垂直な上方から見た場合に、例えば、径の大きなビア4032Aを第1種別の貫通孔の一例としてビア4032Aと称し、径の小さなビア4031Aを第2種別の貫通孔の一例としてビア4031Aと称すものとする。なお、これら複数のビア4032A,4031Aのうち半田4001Hが埋っているものは白抜きの一重丸の態様で図示しており、半田4001Hが埋まっていないものは白抜きの二重丸の態様で図示している。当該二重丸の態様について内側の丸と外側の丸の間は、ビア4032Aにおいてはランド4032A1を示しており,ビア4031Aにおいてはランド4031A1を示している。
特定の第1領域4009Aでは、所定の第2領域4009Bよりも、ビア4031Aの形成比率に対するビア4032Aの形成比率が高い構成となっている。換言すると、当該特定の第1領域4009Aでは、所定の第2領域4009Bよりも、ビア4032Aの方がビア4031Aよりも多く形成されているといえる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としての複数のビア4032A,4031Aが形成され、複数のビア4032A,4031Aは、所定サイズより穴径が大きい第1種別の貫通孔としてのビア4032Aと、ビア4032Aより穴径が小さい第2種別の貫通孔としてのビア4031Aと、を含む。主制御基板100の表面4101には、所定幅よりパターン幅W4が広い複数本の配線パターン4007Aが配置された第1領域4009Aと、所定幅よりパターン幅W5が狭い複数本の配線パターン4007Bが配置された第2領域4009Bと、が形成されている。所定の第1領域4009Aにおけるビア4031Aに対するビア4032Aの形成数の比は、所定の第2領域4009Bにおけるビア4031Aに対するビア4032Aの形成数の比よりも高い。このようにすると、電位の不均衡を防止することができ、これにより、制御基板の安定動作を確保することができるとともに、放熱性能も向上することができる。なお、本実施形態においては、主としてビアを例示して説明しているが、多層基板において特定の層、もしくは層間を導通させるビアを用いても良い。
また、本実施形態では、主制御基板100の基板面(表面4101及び裏面4102の少なくとも一方)において、配線パターンが形成されていない特定のグランド領域においては、他の領域よりも、所定サイズより穴径が大きい貫通孔が多く形成されている。以下、より具体的に説明する。
まず、図96に示すように、基板面の外周縁領域には、配線パターン4034が形成されていないグランド領域4032が少なくとも一部に亘って形成されている。
以下、当該少なくとも一部のグランド領域4032を特定のグランド領域4032と称する。なお、上述したように、グランド領域4032には、貫通孔としてのビア4032Aを多く設ける傾向にある。
図96に示すように、特定のグランド領域4032では、他の領域(例えば所定領域4039)よりも、所定サイズより穴径が大きいビア4032Aが多く形成されている。また、当該特定のグランド領域4032では、例えば、配線パターン4034が形成されている所定領域4039よりも、配線パターンの単位面積あたりのビア4032Aの形成数が多くなるように構成されていても良い。すなわち、単位面積当たりのビア4032Aの形成数は、当該特定のグランド領域4032の方が所定領域4039よりも多くなるように構成されており、当該特定のグランド領域4032の方が、ビア4032Aが密集している。
グランド領域4032においては、穴径の小さなビア4031Aよりも、穴径の大きなビア4032Aの配置数が多く、ビア4032Aがより多く形成されている。すなわち、当該グランド領域4032においては、穴径の大きなビア4032Aがより多く形成されている。
また、本実施形態において、図103において一の配線パターンに対して設けられるビアの大きさは全て均一としている。すなわち、第1領域4009Aのパターン幅W4が大きい第1配線パターン4007Aでは、穴径の大きなビア4032Aが形成されており、パターン幅W5が小さい第2配線パターン4007Bでは、径の小さなビア4031Aが形成されている。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、図96に示すように、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としてのビア4032A,4031Aが形成され、主制御基板100の基板面(表面4101及び裏面4102の少なくとも一方)において、配線パターン4034が形成されていない特定のグランド領域4032では、他の領域(例えば所定領域4039)よりも、所定サイズより穴径が大きいビア4032Aが多く形成されている。
このようにすると、電位の不均衡を防止することができ、ノイズが発生しやすい環境においても、安定動作を図ることができる。なお、裏面4102の外周縁の側端部の近傍に当該特定のグランド領域4032を配置するのは、ノイズに対する耐性を向上するためである。
また、本実施形態において、特定のグランド領域4032では、配線パターンが形成されている所定領域4039よりも、単位面積あたりのビア4032Aの形成数が多い。このようにグランド領域4032に径の大きなビア4032Aを設けると、主制御基板100のグランド領域4032におけるビアの表面の総面積が広がり、その結果、放熱面積を極力広くすることができ、放熱効果を高めることができる。
本実施形態において、グランド領域4032においては、穴径が小さなビア4031Aよりも、穴径が大きなビア4032Aの配置数が多い。このようにすると、グランド領域4032による基準電位を、例えば0[V]で安定させることができる。
本実施形態において、主制御基板100の外周縁領域はグランド領域4032で囲まれている。このようにすると、当該外周縁領域のさらに外側からのノイズをシールドとして機能することができる。
本実施形態において、一の配線パターンに対して設けられるビアの大きさは全て均一とすることが好ましい。このようにすると、配線パターンの電位の不均衡を防止し、ノイズが発生しやすい環境においても、主制御基板100が正常に作動しやすくすることができる。
<5-8.ビア(半田埋まり)>
本実施形態では、主制御基板100は、上述したようにサイズの異なる複数種類のビア、例えば、図103に示すように第1サイズD1の複数のビア4032Aと第2サイズD2の複数のビア4031Aとを少なくとも有し(ただし、第1サイズD1>第2サイズD2)、ビア4032Aが集中する第1領域4009Aでは、ビア4031Aが集中する第2領域4009Bよりも、半田4001Hで塞がれているビアの割合が高い。
上述した「ビア4032Aが集中」とは、単位面積当りでビア4031Aよりもビア4032Aの方が多いことであり、具体的には、例えば図103に示す範囲においては、第1領域4009Aでは、ビア4032Aが6個であるのに対し、ビア4031Aが1個である。なお、ビア4031A,4032Aのいずれのビアにおいても、各ビアの穴径が大きくなると、当該ビアにおけるランドの幅も大きくされることが一般的であり、ランドの面積増に応じて当該ランドに載る半田4001Hの量も増え、半田4001Hがビアに埋まりやすい(流れ込み易くなる)と言える。以下、具体的に説明する。
主制御基板100は、板厚方向に貫通する貫通孔としての複数のビア4032A,4031Aが形成されている。主制御基板100は、リードを有する電子部品が実装される第1面としての表面4101と、表面4101の裏側であってリードが半田付けされる第2面としての裏面4102と、を有する。
複数のビアは、上述したように、所定サイズより穴径が大きいビア4032Aと、ビア4032Aより穴径が小さい、すなわち、所定サイズより穴径が小さいビア4031Aと、を含む。すなわち、図示の例の向きにおいて、ビア4032Aの穴径は、ビア4031Aの径よりも大きい構成とされている。上述したように第1領域4009Aでは、ビア4031Aよりもビア4032Aの方が多い。当該第1領域4009Aでは、ビア4032Aよりもビア4031Aの方が多い第2領域4009Bに比べて、裏面4102に塗布された半田4001Hで塞がれているビアの割合が高い。これは、ビアのサイズに応じてビアの周辺のランドも大きくなり、その分半田も多く載るため、ビアの内周面で囲まれる部分に半田が流れる量も多くなり(つまり、流れやすくなり)、半田4001Hがビアの内周面で囲まれる部分に入り込んで埋まりやすくなることによる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としての複数のビアが形成され、リードを有する電子部品が実装される第1の面としての表面4101と、表面4101の裏側であってリードが半田付けされる裏面4102と、を有する。複数のビアは、所定サイズより穴径が大きいビア4032Aと、ビア4032Aより穴径が小さいビア4031Aと、を含む。ビア4031Aよりもビア4032Aの方が多い特定領域としての第1領域4009Aでは、ビア4032Aよりもビア4031Aの方が多い所定領域としての第2領域4009Bに比べて、裏面4102に塗布された半田4001Hによって塞がれたビアの割合が高い。このようにすると、ビアのサイズに応じて放熱性能を向上することができる。これは、半田4001Hがビアに埋まっている方が、半田4001Hの熱伝導率の高さにより、放熱性能が高くなるため、ビアのサイズ(と埋まる半田4001Hの量)に放熱性能が依存するためである。
ここで、常温(例えば20℃)で空気と半田の熱伝導率を比較した場合、以下のような具体例が示される。
空気:0.0257 [W/(m・K)]
半田(50Sn):49 [W/(m・K)]
以上のように半田の方が、熱伝導率が高いことから、半田がビアに埋まっている方が、半田がビアに埋まっていない場合よりも放熱性能が向上する。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔としての複数のビアが形成され、リードを有する電子部品が実装される表面4101と、表面4101の裏面であってリードを半田付けする際に半田4001Hが塗布される裏面4102と、を有する。複数のビアは、所定サイズより穴径が大きい第1種別の貫通孔としてのビア4032Aと、ビア4032Aより穴径が小さい第2種別の貫通孔としてのビア4031Aと、を含む。ビア4031Aよりもビア4032Aの方が多い特定領域としての第1領域4009Aでは、ビア4032Aよりもビア4031Aの方が多い所定領域としての第2領域4009Bに比べて、ビア1つあたりの放熱性能が高い。このようにすると、ビアのサイズに基づいて放熱性能を向上することができる。
図104(A)及び図104(B)は、それぞれ、主制御基板100に形成されたビア4001Fのランドの厚みが異なる構成例を示す断面図である。なお、ここでいうランドの厚みとは、例えば、表面4101に沿った方向におけるランドの円環部の幅をいう。図104(A)は、ランド4001F1の厚みが薄い(ランドの円環部の幅が小さい)構成例を示し、図104(B)は、図104(A)に示すランド4001F1の厚みに比べてランド4001F2の厚みが厚い(ランドの円環部の幅が大きい)構成例を簡素化して示している。
本実施形態では、主制御基板100のような多層構造において、複数のビア4001Fのサイズが同一である場合、ビア4001Fにおいて表面4101及び裏面4102の部分に形成されるランド(銅箔)の厚みが薄い(ランドの円環部の幅が小さい)と、ランドの厚みが厚い(ランドの円環部の幅が大きい)場合に比べてランド上に載る半田4001Hが少量となることから、ビア4001Fの内周面の内部に流れ込む可能性がある半田4001Hの量も少なくなり(つまり、流れ難くなり)、ビア4001F内に半田4001Hが埋まり難い。
<5-9.認識マーク>
本実施形態では、プリント基板の他の一例としての基板4040の基板面(以下「表面4045」を例示する)に、2以上の第1種別の基準物と、第1種別の基準物とは用途が異なる1対以上の第2種別の基準物とが設けられている。第2種別の基準物は、表面4045において略対角となる位置、かつ、表面4045における所定点を中心として点対称とならない位置に設けられる。以下、具体的に説明する。
図105は、他の基板4040の表面4045の構成例を示す平面図である。なお、基板4040は上述した制御基板の一例でもある。基板4040の表面4045には、2以上の第1種別の基準物としての2以上の基準穴4023(本実施形態では、3つの基準穴4023を例示する)と、基準穴4023とは用途が異なる1対以上の第2種別の基準物としての2以上の認識マーク(本実施形態では、3つの認識マーク4019I,4019J、4019Kを例示する)とが設けられている。さらに表面4045には、認識マーク4019L,4019Mが設けられている。認識マーク4019L,4019Mは、第2種別の基準物に属すると考えてもよいが、厳密には、認識マーク4019I,4019J,4019Kとは異なる特徴を有する(詳細は後述する)。なお、図105には、表面4045に実装される表面実装タイプの電子部品の一例として、電子部品4041、電子部品としてのソケット4042、電子部品4043及び電子部品4044が示されている。
基準穴4023は、矩形の基板4040の表面4045の四隅のうちの3つにそれぞれ設けられている。基準穴4023は、基板4040の表面4045の中央を垂直に通る中心線を中心とする回転方向における基板4040の向きを把握するために用いられる基準穴である。併せて、基準穴4023は、基板4040を、例えば、基板ケース等(図示なし)に固定する際にネジが挿通される穴や位置決め穴として用いられても良い。なお、基板4040をケース等にネジ止めで固定するために、基準穴4023とは別途、基板4040の複数箇所に穴を設けるようにしても良い。
2以上の第1種別の基準物としての3つの基準穴4023は、基板4040の表面4045において所定の箇所(例えば、基板面の何れかの隅付近で、銅箔層及びレジストが形成されていない場所)に分散して設けられる。基準穴4023は、プリント基板の製造時に基板4040を把持するために利用されたり、製造後の基板4040をケース等に取り付けるために利用されたり等、様々な用途に用いることができる。基準穴4023が設けられる所定の箇所は様々に指定可能であるが、例えば、2つの基準穴4023が矩形の基板4040において対角関係にある隅に設けられることにより、当該基準穴4023が基板4040の固定等に利用される際に、基板4040のブレを抑えたり、位置固定を容易にしたりするなどの効果に期待できる。なお、1つの基板4040において必要とされる基準穴4023の数は、2以上であれば任意としてよい。
第2種別の基準物としての認識マーク4019I,4019J,4019Kのうち、対をなす認識マーク4019I,4019Kは、基板4040の表面4045において略対角となる位置、かつ、表面4045における所定点(例えば表面4045の中心点)を中心として点対称とならない位置に設けられる。より具体的には、認識マーク4019I,4019Kは、基板4040の表面4045において略対角位置、例えば、略対角であるが、180度回転では一致しない(図示の例において認識マーク4019Iと認識マーク4019Kとは180度回転では一致しない)、すなわち、点対称ではない位置に配置されている。なお、認識マーク4019Jは、略対角で一対となる認識マーク4019I,4019Kを補佐する等の目的で設けられる基準物であり、2点よりも3点の認識マークを設けることによって、より高精度な位置決めが可能となる。すなわち、本実施形態に係る第2種別の基準物について「各対以上」や「1対以上」というときは、1対(2個)の認識マークが複数対存在する(すなわち、全体では、2個、4個、・・・)という場合だけでなく、1対(認識マーク4019I,4019K)+α(認識マーク4019J)の認識マークのように、3個以上で1組となる認識マークが存在する場合も含まれる。
第2種別の基準物としての認識マーク4019I,4019J,4019Kは、例えばGlobal fiducialであり、電子部品の組付けの際及び実装後の確認の際に、基板4040に対する相対的な位置を認識可能とするものである。Global fiducialについては後述する。
一方、認識マーク4019L,4019Mは、例えばLocal fiducialであり、電子部品4041の配置領域の近傍において、基板4040の表面4045をその垂直方向における上部から見た場合に、例えば電子部品4041の中心点を中心として点対称の対角となる位置に設けられている。Local fiducialについても後述する。これら認識マーク4019L,4019Mは、その代わりに、基板4040の表面4101をその垂直方向における上部から見た場合に、電子部品4041の中心点を中心として略点対称の対角となる(つまり、厳密には点対称の対角ではない)位置に設けられていてもよい。電子部品4041の詳細について具体的に説明する。
電子部品4041は、例えばIC(Integrated Circuit)である。電子部品4041は、基板4040の表面4045の上部から見た場合に矩形の電子部品であり、例えば、各辺に36本ずつ四辺合計で144本のリードを備えている。ここでいうリードとは、電子部品4041の内部と外部との間で信号をやり取りするためのピン(若しくは足)を意味している。電子部品4041の配置領域の近傍には、上述した構成と同様に(図102も参照)、一の特定ピンとしての第1番目のピンに対応する第1マーク4041F(図示の例の「1」に対応)、第1マーク4041G(図示の例の「▲」に対応)と、第2番目以上のピンに対応する第2マーク4041H(各々図示の例の「・」等に対応)とが印刷され、第1マーク4041F,4041Gは、当該電子部品4041を視認することによって識別可能な特定ピンの組付位置を示している。一方、第2マーク4041Hは、第1マーク4041F,4041Gとは異なるマークであって、特定ピンとは別の、所定数の整数倍の順番に該当する所定ピン(例えば、5の倍数ピン)を示している。
また、本実施形態では、1以上の第3のピン(10n番目のピン)に対応する第3種別のマーク4041I(例えば、図示の棒状のマーク「-」)は、所定の第3のピン(例えば10の倍数ピン)であることを指し示す情報を含んでいる。また、表面4045のレジスト上には、電子部品4041の近傍に「IC1」との部品番号を示す印刷文字(リファレンス)がシルク印刷されているとともに、ソケット4042の近傍に「IC2」との部品番号を示す印刷文字(リファレンス)がシルク印刷されている。
ここで、例えば、第72ピンを指し示す引出線4041Zは、認識マーク4019Mの存在によって電子部品4041の第72ピンの近傍に、第72ピンであることを示す印「72」をシルク印刷できない場合に、当該第72ピンであることを多少離れた位置から示すためにシルク印刷された引出線の印である。このようにすると、認識マーク4019Mのような他の電子部品等によって直接的に、第72ピンであることを示すことができなくても、間接的に第72ピンであることを示すことができる。
一方、ソケット4042は、例えばROM(Read Only Memory)のソケットである。ソケット4042は、その組付けの際に、枠状の配置目印4042Aによって位置決め可能となっており、枠状の配置目印4042Aの内側となるように配置される。ソケット4042の配置領域の近傍にも、上述した各ピンに対応するマーク等(例えば、図示の「27」、「28」、「54」)が配置されており、各ピンを識別可能となっている。
また、電子部品4041の部品表面には、その向きを特定しうるマークが設けられており、電子部品4041の近傍に設けられた一対の認識マーク4019L,4019Mと当該マークとの位置関係に応じて、組付け時の位置決めのみならず、実装後の確認においても、電子部品4041が基板4040の表面4045において正しい向きに配置されていることを確認することができる。
基板4040における第1種別の基準物及び第2種別の基準物に相当するものは、上述した主制御基板100においても存在している。例えば図90に示す主制御基板100における第1種別の基準物は基準穴4021に対応しており、第2種別の基準物は認識マーク4019P,4019Q,4019Sに対応している。主制御基板100においても、第2種別の基準物に、電子部品4025の向きや位置に関係する認識マーク4019A,4019Bが含まれていても良い。また、上述した主制御基板100においても、第2種別の基準物に、電子部品4026の向きに関係する認識マーク4019Y,4019Zが含まれていても良い。
次に認識マークの見た目について説明する。上述した認識マークは、表面4101の垂直方向における上側から見た場合に、例えば、表面4101上に形成されたレジストの一部が円形または矩形の輪郭(以下「外側の輪郭」と称する)となるように形成された(または色を変えた)所定の印とすることにより当該外側の輪郭内の当該所定の印の色と当該外側の輪郭外のレジストの色とが異なるようにされた態様となっている。ここで、本実施形態では、以下の3パターンの対応が考えられる。すなわち、第1のパターンとしては、基材4009+銅箔層+(薄い緑の)レジストであり、第2のパターンとしては、基材4009+(濃い緑の)レジストであり、第3のパターンとしては、基材4009(例えば基板自体の外周縁に沿った細い幅の帯状の部分、基準穴4021の周囲の所定幅の円環状の部分など)である。なお、当該所定の印にも、例えばレジストが覆われていてもよい。
また、これらの認識マークは、上述した態様の構成に加えて、さらに、当該外側の輪郭の内側にもう1つの円形または矩形などの輪郭(以下「内側の輪郭」と称する」とした内側の印の色が、外側の輪郭と内側の輪郭との間(つまり、上記所定の印の一部分)におけるレジストまたは基材等の色と異なるようにした態様となっていても良い。ここで、認識マークはは、その見た目において、基材4009自体の露出による色の態様(その材質に応じて異なる色態様となり得る)、基材4009上のレジストの色の態様、基材4009上で銅箔層自体が露出している色の態様、基材4009上に形成されたレジスト上の銅箔層自体の色の態様、などで視認されうる。なお、当該内側の印にもレジストが覆われていてもよいし、銅箔層が露出している態様であっても良い。
上述した認識マークを用いる具体例としては、以下のようなものを挙げることができる。第1の例としてはいわゆるDIP(dual in line package)基板を挙げることができる。例えば、ROMの自動組付け時の位置合わせの際に用いることができる。また、例えば、電子部品の実装後の画像による検査時(AOI:Automated Optical Inspection/AVI:Automatic Visual Inspection)の位置合わせの際に用いることもできる。AOIは、電子部品をカメラでスキャンし、電子部品の有無や形状欠陥を自動検知する検査手法である。AVIは、自動的に外観を検査する手法である。第2の例としては、表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)基板を挙げることができる。例えば、面付け用のマークとして用いることができる。また、例えば、集合基板の場合、捨て板側に設けることもできる。第3の例としては、表面実装部品(SMD)を組み付ける際に基板を認識するためのマークとして用いることができる。例えば、基板面の垂直方向から見た場合に、当該表面実装部品を中心として非対称に2つ配置する。これは、仮に基板のマウンタへの投入方向を180度誤っていた場合であっても、2つの認識マークの位置が同じでないことから当該誤りを発見できるようになるためである。第4の例としては、電子部品単体を高精度に実装するためのマークとして用いることができる。例えば、ピッチ幅が短いQFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)等を実装する際に電子部品単体の対角線上に設けるようにしても良い。
ここで、認識マークの種類や用法について説明する。認識マークは、用途に応じて、主に、3種類存在し、当該用途に応じて基板面に設ける位置が異なる。より具体的には、Global fidual(基準マーク)、Panel fiducial(面付けマーク)及びLocal fiducial(SMD(Surface Mount Device)のマーク)の3種類である。Global fidualは、例えば、基板の基板面の非対称の3箇所に認識マークが設けられる。非対称にすることにより、基板を運ぶ方向が正しいか否かを検出することができる。Panel fiducialは、例えば、基準マークと同じ意図で設けられる。ただし、基板本体ではなく、主に捨て基板に配置される。Local fiducialは、例えば、QFP(Quad Flat Package)、BGA(Ball Grid Array)などの小さな電子部品を搭載する際に高い精度が求められる場合に当該電子部品自体の対角線上に認識マークが設けられる。
次に、認識マークの位置について説明する。図90に示す主制御基板100において、認識マーク4019P,4019Q,4019Sは、各々主制御基板100の表面4101の外周縁領域の側端面より所定距離以上内側に配置されている。一方、図105に示す基板4040において、認識マーク4019I,4041J,4041Kは、各々基板4040の外周縁領域の側端面より所定距離以上内側に配置されている。当該所定距離としては、例えば5mmを挙げることができる。このように所定距離を5mmとしたのは、5mm未満であると、例えば基板を搬送する装置において基板が把持される部分に含まれてしまうことがあり、各認識マークの認識率が低下するおそれがあるためである。
図105に示す基板4040において、認識マーク4019I,4019J,4019Kは、例えば、基板4040の基板面の両側の面に形成するようにしても良い。なお、図90に示す主制御基板100において、認識マーク4019P,4019Q,4019Sは、例えば、主制御基板100の基板面の両側の面に形成するようにしても良い。
また、図105に示す例においては、基板4040の表面4045に電子部品4044が実装されている。当該電子部品4044の配置領域にはそれを囲うように矩形の枠状の配置目印4033Aが表面4045にシルク印刷されている。配置目印4033Aの一部は、ビア4031等を避けた態様に形成されている(図98(B)も参照)。
また、図105においては、基板4040の表面4045に電子部品4043が実装されており、当該電子部品4043の配置位置には矩形の枠状の配置目印4043Aがシルク印刷されている。配置目印4043Aは、電子部品4043の左側のインク部分4043Xよりもその右側のインク部分4043Yの方が太くシルク印刷されている。これにより、電子部品4043に多い手組付けの際に左右の向きが定められている場合でも、正しい向きで電子部品4043を配置目印4043A内の位置に組付けることができる。
以上のように本実施形態において、基板4040の基板面には、例えば、2以上の第1種別の基準物としての基準穴4023と、基準穴4023とは用途が異なる1対以上の第2種別の基準物としての認識マークとが設けられ、各対の第2種別の基準物は、基板面において略対角となる位置、かつ、基準面における所定点を中心として点対称とならない位置に設けられる。このようにすると、各認識マークを基準として、例えばCPUのような面実装部品の位置を正確に配置することができる。
本実施形態において、基板の外周縁領域に設けられる1対以上の第2種別の基準物としての認識マークは、各々基板の外周縁領域の側端面より所定距離(例えば5mm)以上内側に配置されている。このようにすると、各認識マークの認識率を向上し、高い精度で特定電子部品を実装することができる。
当該特定電子部品の周囲には、別途、認識マークとしての認識マークが設けられる。1つの電子部品につき2箇所以上、略対角に設ける。このようにすると、より配置要求精度が高い電子部品(IC、CPU等)を正確に配置することができる。
第2種別の基準物は両面実装とされてもよい一方、面実装部品に対応する第2種別の基準物は片側実装とされてもよい。
<5-10.外周縁領域色特性>
以下では、主制御基板100を例示して説明する。本実施形態では、主制御基板100が、電子部品の実装領域の外側に、実装領域と相違する積層構造によって色味が異なる周縁領域を有する。さらに本実施形態では、当該周縁領域のなかでも多段階で色味が異なる構成としても良い。
すなわち、主制御基板100の外周縁領域(例えばビス止め穴を含む)は、基材、銅箔層、レジスト、の組合せが外周縁領域よりも内側の領域と異なることで、色味が異なる。なお、色味が違う部分には、例えば二次元バーコードシール用の領域を設ける場合がある。この二次元バーコードシールは、例えば主制御基板100の再利用回数を示すリユース回数を示すシールである。すなわち、意図的に色味を変えた領域にしている。
図106は、主制御基板100の実装領域4009C及び周縁領域4009Dの構成例を示す断面図である。図示の例においては、実装領域4009Cが周縁領域4009Dに包囲された構成となっている。実装領域4009Cは、電子部品が実装されうる領域であり、周縁領域4009Dは、電子部品が実装されない領域である。主制御基板100は、図示の例において、レジスト4010と、1以上の絶縁層である基材4009と、1以上の導体層である銅箔層4009Zと、レジスト4010とを積層した多層構造であるが、図示の例では絶縁層を省略するなど詳細な構成を簡素化して示している。レジスト4010は、例えば緑色の絶縁体で構成されており、多少の光を透過しうる。基材4009は、例えば半透明の不織布、CEM-3、FR-4、FR-5、アルミ等の金属、PTFE(polytetrafluoroethylene)、ポリイミドを材質としており、光を透過しうる。図示を省略した絶縁層は、例えばプリプレグ(炭素繊維シート)を材質とし、光を透過しうる。銅箔層4009Zは、銅を材質としており、ほぼ光を透過しない。
本実施形態では、基板の層構造として、図示の例において基板右側の側端部から左側(基板の中央)に向けて順に、(1)基材4009のみ、(2)基材4009及びレジスト4010(所定領域4010Aに対応)、(3)基材4009のみ(基準穴4021の周辺領域4010Bに対応)、(4)基準穴4021のみ、(5)基材4009のみ(基準穴4021の周辺領域4010Bに対応)、(6)基材4009及びレジスト4010、(7)基材4009、銅箔層4009Z及びレジスト4010(実装領域4009Cに対応)を例示する。
すなわち、本実施形態では、(4)の基準穴4021を除くと、基板の積層構造として、(7)の基材4009(実装領域4009Cに対応)、銅箔層4009Z及びレジスト4010の第1積層構造(視点E1の方向から見た場合の層構造)、(2)及び(6)の基材4009及びレジスト4010の第2積層構造(所定領域4010Aに対応する層構造)、並びに、(1)、(3)及び(5)の基材4009のみの第3積層構造(視点E4の方向から見た場合の層構造)の3種類を例示する。なお、当該例示においては絶縁層を省略している。
基材4009は、上述したように多少の光を通しうる材質で構成されており、例えば、強い光が照射されると若干の光が透過しうる構成となっている。実装領域4009Cは、その一部が、例えば、光を透過し難いレジスト4010、銅箔層4009Z、基材4009及びレジスト4010が積層されている第1積層構造であるため、当該第1積層構造を表面4101に垂直な方向の上部の視点E1から見た場合、光を極めて透過し難くレジスト4010の緑色が濃くなり暗い視認態様(以下「第1視認態様」と称する)となる。
周縁領域4009Dおける第2積層構造を表面4101に垂直な方向の上部の視点E2から見た場合、レジスト4010が存在するものの、上述した実装領域4009Cの第1積層構造に比べて、特に銅箔層4009Zが存在しない分、実装領域4009Cよりも光が視認されやすく多少暗いが基材4009からの光を多少認識しうる視認態様(以下「第2視認態様」と称する)となる。
周縁領域4009Dおける第3積層構造を表面4101に垂直な方向の上部の視点E3から見た場合、レジスト4010も存在せず、基材4009のみが露出しているため、上述した周縁領域4009Dの第2積層構造に比べて、基材4009を透過する光が視認されやすく明るい視認態様(以下「第3視認態様」と称する)となる。
従って、視点E1から見た場合と、視点E2から見た場合と、視点E3から見た場合とでは、以下のような視認態様となる。まず、視点E1からは、銅箔層4009Zの存在により実装領域4009Cを透過する光が極めて少ないために暗い緑色の第1視認態様で見える。視点E2からは、銅箔層4009Zが存在しないもののレジスト4010が存在するためにやや暗い緑色の第2視認態様で見える。視点E3からは、光が基材4009のみを透過するために明るい緑色の第3視認態様で見える。
ここで、光は、表面4101及び裏面4102のみならず、基準穴4021の内周面からも基材4009の内部に入り込みうる。従って、基板右側の側端部における図示の視点E4から見ると、基材4009の内部に入射した光を薄い色で視認できることから、基準穴4021が存在しない周縁領域4009Dを視点E4に平行な方向から見た場合よりも、明るく視認されうる。ここで、仮に、基材4009において誤った位置に基準穴4021が形成されていた場合、当該視点E4から見ると本来明るく見えるはずであるのに明るく見えないことになる。従って、視点E4から見ることで、基準穴4021が正しい位置に形成されたか否かを判断することができる。
以上のようなことから、主制御基板100の基板面においては、複数の電子部品が実装される実装領域4009Cの外側に、実装領域4009Cとは異なる積層構造によって実装領域4009Cとは色味が異なる周縁領域4009Dを有することになる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、1以上の絶縁層としての基材4009と、1以上の導体層としての銅箔層4009Zとを積層した多層構造からなり、主制御基板100の基板面において、複数の電子部品が実装される実装領域4009Cの外側に、実装領域4009Cとは異なる積層構造によって実装領域4009Cとは色味が異なる周縁領域4009Dを有する。このようにすると、実装領域4009Cと周縁領域4009Dとの色味の異なりによって、実装領域4009Cの範囲を容易に把握することができる。
本実施形態では、上述した図106に示す構成例において周縁領域4009Dのうち、例えば表面4101に平行な方向における幅THの特定領域4009D1においては、基材4009を視点E4から見ると、幅TH分の基材4009を介して基材4009内の光を視認することになるため、基準穴4021が存在しない他の周縁領域4009Dとは色味が異なるように見える。
図示の例において周縁領域4009Dのうち、例えば、その少なくとも一部がレーザー印字される所定領域4010Aは、表面4101に垂直な方向において銅箔層4009Zを有しない。
上述したように主制御基板100上で色が異なる複数の領域のうちの一部の領域には、基本的に、例えば白色のレジストが塗られている。さらに、当該複数の領域のうちの他の領域には、例えば重要な部品や密集度が高い部品群の位置にのみ、上記白色のレジストとは異なるレジストとして、例えば緑色のレジストが塗られるようにしている。すなわち、当該複数の領域には、それぞれ異なる色のレジストが塗られていることになり、両者を視覚上区別しうる態様となっている。
ここで、例えば、抵抗やコンデンサ、GPU(Graphic Processing Unit)などの熱を持ちやすい電子部品の発熱によってレジスト4010や基材4009等が変質して変色する場合もありうる。この場合、表面4101の色味として、第一色と第二色とのように複数色があることにもなりうる。
以上のように本実施形態において、主制御基板100は、1以上の絶縁層と1以上の導体層とを積層した多層構造からなり、基板面において、複数の電子部品が実装される実装領域4009Cの外側に、実装領域4009Cとは異なる積層構造によって実装領域4009Cとは色味が異なる周縁領域4009Dを有し、周縁領域4009Dのうち、基準穴4021の近傍の特定領域4009D1は、見たときに、基準穴4021が設けられていない他の周縁領域4009Dとは異なる色味を有する。このようにすると、基準穴4021が基材4009の正しい位置に設けられていることを容易に確認することができる。
本実施形態において、表面4101の外周の周縁領域4009Dの基準穴4021の外周は、銅箔層4009Z及びレジスト4010の少なくとも何れかを有しない。このようにレジスト4010等が存在しない周辺領域(基材が見えている領域)4010Bを敢えて設けることで、レジスト4010の印刷ずれが発生した場合においても、表面4101における基準穴4021の周辺領域4010Bや周縁領域4009Dなどを見れば、一目で容易にレジスト4010の印刷ずれを発見することができ、基板製品としての高い品質を確保することができるとともに、主制御基板100の軽量化を図ることができる。
<5-11.基板のVカット>
本実施形態では、主制御基板100は、例えば、集合基板から切り離されて個々の分割基板とされるものであり、基板製造時に切り出される一側面の一部に相当する第1の側面部(側端面)と、上記一側面となる側面の別の一部を切り欠いて形成された第2の側面部(切欠面)と、を有する。これら側端面と切欠面とは異なる断面形状を有し、側端面から所定範囲内には電子部品及び配線パターンのいずれも配置されない、すなわち、このように配置されない禁止領域が設けられている。また、側端面は、切欠き面とは異なる断面形状を有し、かつ、切欠面とは面粗度が異なる。以下、具体的に説明する。
図107は、図90に示す主制御基板100の領域Tに形成された切欠き部4009Xの近傍の構成例を示す斜視図である。図108は、図107に示す切欠き部4009Xの近傍の構成例を示す側面図である。なお、両図においては、構造を理解しやすくするために、実際よりも主制御基板100の板厚方向に厚く簡素化して図示しているとともに、表面4101の構成を簡素化して図示している。
図107に示す例では、その構成の説明を簡素化するため、上述した図90等に示す構成例とは異なる部分がある。また、図107及び図108に示す例においても、図90~図106と同様に、配線パターン、レジスト、スルーホール、ビア等の図示を省略している。
主制御基板100は、略矩形の基板であり、その四隅の端部のうちの少なくとも1つの端部に、矩形の切欠き部4009Xが形成されている。なお、切欠き部4009Xは、このような矩形に限られず、その他の形状であっても良い。
主制御基板100の切欠き部4009Xは、1の側端面4009Fと、当該側端面4009Fに連続して形成される切欠面4009Gと、を有する。側端面4009Fは、上記切欠き部4009Xを除く、主制御基板100の側端面を示している。
切欠面4009Gは、例えば、例えばルータ加工により加工されるため、平坦な面に形成されている。切欠面4009Gは、図示のように表面4101及び裏面4102に沿った方向において連続しているが、その途中においてほぼ垂直に折れ曲がっている。一方、側端面4009Fは、例えば先端がV字の旋盤を用いて、表面4101側及び裏面4102側からVカットにより切り込みを入れるように加工するため、後述するように段差のある面に形成されている。側端面4009Fは、切欠面4009Gとは異なる断面形状を有し、かつ、切欠面4009Gとは異なる断面形状を有する。
具体的には、側端面4009Fは、主制御基板100の側端面を構成しており、粗面4009F1及び傾斜面4090F2を有する。側端面4009Fは、切欠き部4009Xの部分を除き、当該側端面において表面4101から裏面4102に至るまでに傾斜面4009F2、粗面4009F1及び傾斜面4009F2を有する。表面4101側の傾斜面4009F2は、表面4101の一辺の端部から上記Vカットの刃先の形状に沿った角度で傾斜する帯状の傾斜面を構成している。
一方、裏面4102側の傾斜面4009F2は、表面4101と対をなす位置における裏面4102の一辺の端部から上記Vカットの刃先の形状に沿った角度で傾斜する帯状の傾斜面を構成している。粗面4009F1は、表面4101側の帯状の傾斜面4009F2と、裏面4102側の帯状の傾斜面4009F2との間に形成される帯状の略平面を構成している。ここで、粗面4009F1は、複数の主制御基板100の集合基板の表面4101側及び裏面4102側からそれぞれVカットにより切り込みを入れた後に、当該集合基板を折り曲げて破断した際に形成される帯状の略平面であるため、その表面が上記傾斜面4009F2と比べると荒れた触感となる。
以上説明したように側端面4009Fは、例えばVカットして加工するため、最終的に、端面の手触りがザラザラとした粗い仕上がりとなる。一方、切欠面4009Gは、例えばルータで加工するため、端面の手触りがツルツルとした平滑な仕上がりとなる。すなわち、側端面4009Fと切欠面4009Gとは面粗度が異なる構成とされている。なお、本実施形態では、上述したように集合基板をVカットして分割基板(例えば主制御基板100)を得ることを例示したが、1枚の単面基板(例えば主制御基板100)としてプリント基板を製造する場合においても同様にVカットして加工するようにしてもよい。
また、表面4101においては、図107及び図108に示すように、側端面4009Fから禁止領域4009P,4009R内には、例えば、抵抗4022のような電子部品及び配線パターンの何れも配置されないようにされている。すなわち、表面4101には、その外周縁領域に、電子部品及び配線パターンの配置が規制される禁止領域4009P,4009Rが設けられている。上述した電子部品としては、既述の抵抗4022以外にもコネクタソケット、コンデンサ、IC、抵抗4012のような電子部品をも含む。
以上のように本実施形態において、主制御基板100の側面は、集合基板からの切り出しによって形成される分割基板の一側面の一部に相当する第1の側面部としての側端面4009Fと、分割基板の一側面となる上記側面の別の一部を切り欠いて形成された第2の側面部としての切欠面4009Gと、を含んで構成され、主制御基板100において側端面4009Fから所定範囲内には、電子部品及び配線パターンの何れも配置されない禁止領域4009P,4000Rが設けられ、側端面4009F(具体的には、例えば粗面4009F1)は、切欠面4009Gとは異なる断面形状を有し、かつ、側端面4009Fとは面粗度が異なる。このようにすると、切欠面4009Gの認識性を向上することができる。
また、このような禁止領域4009P,4000Rを設けると、複数の分割基板(主制御基板100)が集合基板として一体化されている場合に、例えば、Vカットによって集合基板に切り込みを入れて隣り合う主制御基板100の間の部分を折り曲げて個々の主制御基板100とする際に、各主制御基板100上の電子部品同士が接触し難くすることができる。本実施形態では、例えば図107に示すように、禁止領域4009Pの幅の方が禁止領域4009Rよりも幅が広い構成であると、上述のように集合基板において隣り合う主制御基板100上の電子部品(例えば、図示の例では抵抗4022)が上述のように落り曲げた際により接触し難くすることができる。
上述したように本実施形態に係る遊技機における様々な導電対策について説明したが、個々の導電対策に係る構成は技術的に実現可能な範囲で適宜組合せ可能であり、組合せが増えるほど、導電対策の効果を高めることができる。
以上、本発明の遊技機に係る実施形態を説明したが、本発明は、パチンコ機またはスロットマシンだけに限定されるものではなく、それら以外の遊技機、例えば、パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなる遊技機であっても適用可能である。また、遊技球や遊技メダル等を要さない管理遊技機(封入式遊技機、メダルレス遊技機)や、カジノマシン等にも適用可能である。