本発明の一態様に係る蓄電装置は、第一方向に配列された複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子を前記第一方向で挟む一対のエンドプレートと、前記第一方向に沿って延びる一対の連結部材であって、前記第一方向に交差する第二方向で前記複数の蓄電素子を挟んだ状態で、前記一対のエンドプレートに連結される一対の連結部材と、を備え、前記一対のエンドプレートの少なくとも一方は、前記一対の連結部材のそれぞれの連結位置同士を結ぶように延びる第一凸部と、前記第一凸部が延びる所定方向に交差する方向に延びる第二凸部とを有する。
これによれば、少なくとも1つのエンドプレートには、一対の連結部材との連結位置同士を結ぶように延びる第一凸部と、当該第一凸部が延びる所定方向に交差する方向に延びる第二凸部とが設けられている。このため、当該エンドプレートに対し、多様な方向の曲げ力が作用したとしても、第一凸部及び第二凸部にてエンドプレートの曲げを抑制することができる。つまり、エンドプレート自体の剛性が高められることになるので、エンドプレートの変形を抑制することができる。これにより、蓄電素子の膨張や、外装体の損傷を抑制することができ、蓄電装置の信頼性の低下を抑制することができる。
前記エンドプレートは、前記第一方向及び前記第二方向に交差する第三方向において、前記一対の連結部材が配置されない非配置領域を有しており、前記第二凸部は、前記非配置領域に配置されていてもよい。
ここで、エンドプレートにおいて第三方向で連結部材が配置されていない非配置領域は、連結部材が配置されていないがゆえに、連結位置を起点とした曲げ力を受けやすい。本態様では、非配置領域に第二凸部が設けられているので、エンドプレートにおける連結部材が配置されていない非配置領域を第二凸部で補強でき、当該部分の曲げを抑制することができる。つまり、エンドプレートにおいて変形しやすい部分の変形を抑制することができ、エンドプレートの変形をより確実に抑制することができる。これにより、蓄電素子の膨張や、外装体の損傷をより抑制することができ、蓄電装置の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
前記第二凸部は、前記第一凸部から前記エンドプレートの縁辺に向けて延びていてもよい。
これによれば、第二凸部が第一凸部からエンドプレートの縁辺に向けて延びているので、第二凸部によってエンドプレートの縁辺近傍までの剛性を高めることができる。これにより、エンドプレート自体の剛性がより高められるので、エンドプレートの変形をより確実に抑制することができる。これにより、蓄電素子の膨張や、外装体の損傷をより抑制することができ、蓄電装置の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
前記エンドプレートは、複数のプレートが積層されることで形成されていてもよい。
これによれば、複数のプレートが積層されることでエンドプレートが形成されているので、エンドプレート自体の剛性をより高めることが可能である。これにより、エンドプレートの変形をより確実に抑制することができる。したがって、蓄電素子の膨張や、外装体の損傷をより抑制することができ、蓄電装置の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
(実施の形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、複数の蓄電素子の配列方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電素子と中間スペーサとの並び方向、一対のエンドプレートの並び方向を、X軸方向と定義する。1つの蓄電素子における一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、一対のサイドプレートの並び方向を、Y軸方向と定義する。蓄電装置の外装体本体と外装体蓋体との並び方向、蓄電素子の容器本体と容器蓋部との並び方向、蓄電素子とバスバーとの並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。X軸方向は第一方向の一例であり、Y軸方向は第二方向の一例であり、Z軸方向は第三方向の一例である。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。さらに、以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
[1 蓄電装置の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電装置10の全般的な説明を行う。図1は、実施の形態に係る蓄電装置10の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る蓄電装置10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。図3は、実施の形態に係る蓄電装置10をさらに分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。なお、図3は、蓄電装置10における外装体100及びバスバー700以外の構成要素を分解して示す分解斜視図である。
蓄電装置10は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。例えば、蓄電装置10は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電装置10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、及び、化石燃料(ガソリン、軽油、液化天然ガス等)自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電装置10は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
図1に示すように、蓄電装置10は、外装体100を備えている。図2及び図3に示すように、外装体100の内方には、複数の蓄電素子200、複数の中間スペーサ300(310~340)、一対のエンドプレート400(410、420)、一対のサイドプレート500(501、502)及び複数のバスバー700等が収容されている。蓄電装置10は、上記の構成要素の他、バスバー700が載置されるバスバーホルダ、蓄電素子200の充電状態及び放電状態を監視するための回路基板、ヒューズ、リレー及びコネクタ等の電気機器、並びに、蓄電素子200から排出されるガスを外装体100の外方へ排気するための排気部等を備えていてもよい。
外装体100は、蓄電装置10の筐体(外殻)を構成する箱形(略直方体形状)の容器(モジュールケース)である。外装体100は、複数の蓄電素子200、複数の中間スペーサ300、一対のエンドプレート400、一対のサイドプレート500及び複数のバスバー700等の外方に配置され、当該複数の蓄電素子200等を所定の位置で固定し、衝撃等から保護する。外装体100は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。外装体100は、これにより、蓄電素子200等が外部の金属部材等に接触することを回避する。なお、蓄電素子200等の電気的絶縁性が保たれる構成であれば、外装体100は、金属等の導電部材で形成されていてもよい。
外装体100は、外装体100の本体を構成する外装体本体110と、外装体100の蓋体を構成する外装体蓋体120と、を有している。外装体本体110は、上方に開口が形成された有底矩形筒状のハウジング(筐体)であり、蓄電素子200等を収容する。外装体蓋体120は、外装体本体110の開口を閉塞する扁平な矩形状の部材である。外装体蓋体120は、外装体本体110と、接着剤、ヒートシールまたは超音波溶着等によって接合される。外装体蓋体120には、一対(正極側及び負極側)の外部端子121が設けられている。蓄電装置10は、この一対の外部端子121を介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。
蓄電素子200は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子200は、扁平な直方体形状(角形)を有しており、本実施の形態では、8個の蓄電素子200がX軸方向(第一方向)に並んで配列されている。なお、蓄電素子200の大きさ、形状、及び、配列される蓄電素子200の個数等は限定されず、例えば2つの蓄電素子200しか配置されていなくてもよい。蓄電素子200は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子200は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子200は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子200は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。蓄電素子200の構成の詳細な説明については、後述する。
バスバー700は、蓄電素子200に接続される平板状かつ矩形状の部材である。バスバー700は、複数の蓄電素子200の上方に配置され、複数の蓄電素子200が有する電極端子240(図4等参照)、及び、外部端子121に接続(接合)される。つまり、バスバー700は、複数の蓄電素子200の電極端子240同士を接続し、かつ、端部の蓄電素子200の電極端子240と外部端子121とを接続する。
本実施の形態では、バスバー700と電極端子240または外部端子121とは、溶接によって接続(接合)されるが、ボルト結合等によって接続(接合)されてもよい。バスバー700は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材で形成されている。本実施の形態では、バスバー700は、蓄電素子200を2個ずつ並列に接続して4セットの蓄電素子群を構成し、当該4セットの蓄電素子群を直列に接続する。なお、バスバー700の接続形態は特に限定されず、複数の蓄電素子200がどのような組み合わせで直列に接続され、また、並列に接続されるように配置されていてもよい。
中間スペーサ300は、蓄電素子200の側方(X軸プラス方向またはX軸マイナス方向)に配置され、蓄電素子200と他の部材とを電気的に絶縁する平板状かつ矩形状の部材である。中間スペーサ300は、蓄電素子200を保持し、蓄電素子200の位置決めを行う機能も有している。ここで、複数の中間スペーサ300のうち、蓄電素子200(蓄電素子群)同士の間に配置される中間スペーサ300を中間スペーサ310~330とも呼び、蓄電素子200(蓄電素子群)とエンドプレート400との間に配置される中間スペーサ300を中間スペーサ340とも呼ぶ。つまり、複数の蓄電素子200と複数の中間スペーサ300(中間スペーサ310~340)とは、X軸方向に並んで配置されている。
中間スペーサ310~330は、隣り合う2つの蓄電素子200の間に配置され、当該2つの蓄電素子200の間を電気的に絶縁するスペーサ(中間スペーサ)である。中間スペーサ310は、中間スペーサ320及び330の間に配置され、中間スペーサ320及び330よりも厚みが厚く、かつ、剛性が高いスペーサである。中間スペーサ310は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼、メッキ鋼板等の金属製の部材で形成されている。なお、中間スペーサ310の材質は特に限定されず、剛性が高い絶縁性の部材で形成されていてもよいし、絶縁処理が施されていたりしていてもよい。中間スペーサ320及び330は、例えば、上記の外装体100に使用可能ないずれかの樹脂材料等の電気的絶縁性を有する部材、または、マイカ片を集積し、結合することで構成されるダンマ材等の断熱性を有する部材等で形成されている。
中間スペーサ340は、端部の蓄電素子200とエンドプレート400(410、420)との間に配置され、当該端部の蓄電素子200とエンドプレート400(410、420)との間を電気的に絶縁するスペーサである。中間スペーサ340は、例えば、上記の外装体100に使用可能ないずれかの樹脂材料等の電気的絶縁性を有する部材、または、ダンマ材等の断熱性を有する部材等で形成されている。
エンドプレート400及びサイドプレート500は、複数の蓄電素子200の並び方向(X軸方向)において、蓄電素子200を外方から圧迫(拘束)する拘束部材である。つまり、エンドプレート400及びサイドプレート500は、複数の蓄電素子200を当該並び方向の両側から挟み込むことで、複数の蓄電素子200に含まれるそれぞれの蓄電素子200を当該並び方向の両側から圧迫(拘束)する。
エンドプレート400及びサイドプレート500は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼、メッキ鋼板等の金属製の部材で形成されている。なお、エンドプレート400及びサイドプレート500の材質は特に限定されず、剛性が高い絶縁性の部材で形成されていてもよいし、絶縁処理が施されていたりしていてもよい。
具体的には、エンドプレート400は、複数の蓄電素子200及び複数の中間スペーサ300(310~340)のX軸方向両側に配置され、当該複数の蓄電素子200等を、これらの並び方向(X軸方向)の両側から挟み込んで保持する板状の部材(挟持部材)である。ここで、一対のエンドプレート400のうち、X軸プラス方向側のエンドプレート400をエンドプレート410とも呼び、X軸マイナス方向側のエンドプレート400をエンドプレート420とも呼ぶ。つまり、一対のエンドプレート410及び420は、X軸方向(所定の方向)で複数の蓄電素子200及び複数の中間スペーサ300を挟む位置に配置されて、これらを挟持する。エンドプレート400の詳細については後述する。
サイドプレート500は、両端が一対のエンドプレート400(410、420)に取り付けられて、一対のエンドプレート400を繋ぐことで、複数の蓄電素子200及び複数の中間スペーサ300(310~340)を拘束する板状の部材である。つまり、サイドプレート500は、複数の蓄電素子200及び複数の中間スペーサ300を跨ぐようにX軸方向に延びて一対のエンドプレート400に連結される連結部材である。サイドプレート500は、一対のエンドプレート400に連結されることで、複数の蓄電素子200等に対してこれらの並び方向(X軸方向)における拘束力を付与する。
本実施の形態では、複数の蓄電素子200及び複数の中間スペーサ300(310~340)のY軸方向両側方に、一対のサイドプレート500が配置される。本実施の形態では、一対のサイドプレート500は、当該複数の蓄電素子200等のY軸方向両側方におけるZ軸プラス方向寄りに配置される。そして、一対のサイドプレート500のそれぞれが、X軸方向両端部において、一対のエンドプレート400のY軸方向端部に取り付けられる。これにより、一対のサイドプレート500は、一対のエンドプレート400とともに、当該複数の蓄電素子200等をX軸方向の両側及びY軸方向の両側から挟み込んで拘束する。
具体的には、サイドプレート500は、X軸方向の両端部が蓄電素子200側に向けて折り曲げられた形状を有している。サイドプレート500の当該両端部は、Z軸方向に並ぶ複数(本実施の形態では、2つ)の接続部材500aによって、エンドプレート400(410、420)に連結される。本実施の形態では、接続部材500aは、ボルトであり、エンドプレート400が有するナット450(図6参照)と締め付け合うことにより結合される。ここで、一対のサイドプレート500のうち、Y軸プラス方向側のサイドプレート500をサイドプレート501とも呼び、Y軸マイナス方向側のサイドプレート500をサイドプレート502とも呼ぶ。
また、サイドプレート500において折り曲げられた角部には、強度を高めるための複数の絞り部510が形成されている。各絞り部510は、角部の内方に向けて凸となるように絞り加工で形成されている。
[2 蓄電素子の説明]
次に、蓄電素子200の構成について、詳細に説明する。図4は、実施の形態に係る蓄電素子200の構成を示す斜視図である。具体的には、図4は、図3に示した複数の蓄電素子200のうちの1つの蓄電素子200の外観を拡大して示している。なお、当該複数の蓄電素子200は、全て同様の構成を有しているため、以下では、1つの蓄電素子200の構成について詳細に説明する。
図4に示すように、蓄電素子200は、容器210と、一対(正極側及び負極側)の電極端子240と、上部ガスケット250と、を備えている。また、容器210の内方には、下部ガスケット、電極体、一対(正極側及び負極側)の集電体、及び、電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子200の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。
蓄電素子200は、上記の構成要素の他、電極体の側方または下方等に配置されるスペーサ、及び、電極体等を包み込む絶縁フィルム等を有していてもよい。さらに、容器210の周囲には、容器210の外面を覆う絶縁フィルム(シュリンクチューブ等)が配置されていてもよい。当該絶縁フィルムの材質は、蓄電素子200に必要な絶縁性を確保できるものであれば特に限定されないが、例えば、PC、PP、PE、PPS、PET、PBTまたはABS樹脂等の絶縁性の樹脂、エポキシ樹脂、カプトン(登録商標)、テフロン(登録商標)、シリコン、ポリイソプレン、及びポリ塩化ビニルなどを例示することができる。
容器210は、開口が形成された容器本体220と、容器本体220の当該開口を閉塞する蓋体230と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体220は、容器210の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。蓋体230は、容器210の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体220のZ軸プラス方向側にY軸方向に延びて配置されている。蓋体230には、容器210内方の圧力が過度に上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁231、及び、容器210内方に電解液を注液するための注液部(図示せず)等が設けられている。容器210(容器本体220及び蓋体230)の材質は、特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能(接合可能)な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。容器210は、電極体等を容器本体220の内方に収容後、容器本体220と蓋体230とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。
容器210は、X軸方向両側の側面に一対の長側面211を有し、Y軸方向両側の側面に一対の短側面212を有し、Z軸マイナス方向側に底面213を有している。長側面211は、容器210の長側面を形成する矩形状の平面部である。長側面211は、短側面212及び底面213に隣接している。短側面212は、容器210の短側面を形成する矩形状の平面部であり、サイドプレート500とY軸方向において対向して配置される。底面213は、容器210の底面を形成する矩形状の平面部であり、長側面211及び短側面212に隣接して配置される。
電極端子240は、蓋体230に配置される蓄電素子200の端子部材(正極端子及び負極端子)であり、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続されている。つまり、電極端子240は、電極体に蓄えられている電気を蓄電素子200の外部空間に導出し、また、電極体に電気を蓄えるために蓄電素子200の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子240は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などで形成されている。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートまたは不織布等を用いることができる。本実施の形態では、電極体は、極板(正極板及び負極板)がX軸方向に積層されて形成されている。なお、電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
集電体は、電極端子240と電極体とに電気的に接続される導電性の部材(正極集電体及び負極集電体)である。なお、正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
上部ガスケット250は、蓋体230と電極端子240との間に配置され、蓋体230と電極端子240との間を絶縁し、かつ封止するガスケットである。下部ガスケットは、蓋体230と集電体との間に配置され、蓋体230と集電体との間を絶縁し、かつ封止するガスケットである。上部ガスケット250及び下部ガスケットは、電気的絶縁性を有していればどのような素材で形成されていてもよい。
[3 エンドプレートの説明]
次に、エンドプレート400(410、420)の構成について詳細に説明する。エンドプレート410とエンドプレート420とは同様の構成を有している。このため、以下では、エンドプレート410の構成を中心に説明し、エンドプレート420の構成は、エンドプレート410の構成に準ずるものとし、詳細な説明を省略する。具体的には、エンドプレート420は、エンドプレート410をZ軸まわりに180度回転させた場合と同様の構成である。
図5及び図6は、実施の形態に係るエンドプレート410の構成を示す分解斜視図である。具体的には、図5はエンドプレート410をX軸プラス方向から見た分解斜視図であり、図6はエンドプレート410をX軸マイナス方向から見た分解斜視図である。図7は、実施の形態に係るエンドプレート410をX軸プラス方向から見た平面図である。図7では、一対のサイドプレート500を二点鎖線で図示しており、エンドプレート410は、Z軸方向において一対のサイドプレート500が配置されない非配置領域Nを有している。
図5~図7に示すように、エンドプレート410は、第一プレート430と、第二プレート460とを有しており、これらが例えば溶接によって接合され一体化されている。
第一プレート430は、第二プレート460におけるX軸プラス方向の主面に積層される板材であり、本実施形態では板金である。具体的には、第一プレート430は、複数の凸部440と、複数の凹部490とを有している。第一プレート430を全体的に見た場合、各凸部440はX軸プラス方向に突出した部位であり、各凹部490はX軸マイナス方向に窪んだ部位である。各凸部440の天壁443は、X軸方向で同位置に配置された、YZ平面に平行な平板部である。同様に、各凹部490の底壁491は、X軸方向で同位置に配置された、YZ平面に平行な平板部である。
複数の凸部440は、Y軸方向に延びた一対の第一凸部441と、Z軸方向に延びた一対の第二凸部442とを含んでいる。具体的には、各第一凸部441は、第一プレート430のY軸方向の全体にわたって連続的に延びいる。一対の第一凸部441のうち、一方の第一凸部441は、第一プレート430の上部に配置されており、他方の第一凸部441は第一プレート430においてZ軸方向の中間部に配置されている。他方の第一凸部441の下部は、全幅(Y軸方向の全長)にわたって非配置領域N内に進入している(図7参照)。
各第一凸部441の天壁443には、一対の貫通孔445が設けられている。具体的には、各貫通孔445は、各天壁443のY軸方向の両端部に配置され、X軸方向に貫通している。各天壁443のX軸マイナス方向の面には、一対のナット450が固定されている(図6参照)。各ナット450は、ネジ孔が各貫通孔445に連なって通じるように、溶接などにより各天壁443に固定されている。
各第一凸部441内に設けられた各ナット450には、接続部材500aが締め付けられ結合されることでサイドプレート500の端部と第一プレート430とが結合される。具体的には、第一プレート430のY軸プラス方向の端部には、サイドプレート501の端部が重ね合わされた状態で、各接続部材500aがY軸プラス方向の各貫通孔445を介して各ナット450に締め付けられ結合される。第一プレート430のY軸マイナス方向の端部には、サイドプレート502の端部が重ね合わされた状態で、各接続部材500aがY軸マイナス方向の各貫通孔445を介して各ナット450に締め付けられ結合される。このように、第一プレート430において各貫通孔445は、一対のサイドプレート500との連結位置である。各第一凸部441は、一対のサイドプレート500との連結位置同士を結ぶように連続的に延びている。
また、各第一凸部441の天壁443には、一対の貫通孔445の中間位置に、第二プレート460との位置決めをするための位置決め孔446がX軸方向に貫通するように形成されている。
各第二凸部442は、他方の第一凸部441から第一プレート430の下端まで連続的に延びている。各第二凸部442は、エンドプレート410における非配置領域Nに配置されている(図7参照)。具体的には、一対の第二凸部442のうち、一方の第二凸部442は、非配置領域N内においてY軸プラス方向に寄った位置に配置されており、他方の第二凸部442は非配置領域N内においてY軸マイナス方向に寄った位置に配置されている。各第二凸部442の天壁443には、Z軸方向の中間位置に、第二プレート460との位置決めをするための位置決め孔446がX軸方向に貫通するように形成されている。
複数の凹部490は、第一プレート430において複数の第一凸部441が形成されていない各部位である。具体的には、第一プレート430内において、一方の第一凸部441よりも上方の部位、一対の第一凸部441の間の部位、一方の第二凸部442よりもY軸プラス方向の部位、他方の第二凸部442よりもY軸マイナス方向の部位、一対の第二凸部442の間の部位のそれぞれが凹部490である。
このように、第一プレート430は、一対のサイドプレート500の連結位置同士を結ぶように延びた第一凸部441と、当該第一凸部441が延びる所定方向(X軸方向)に交差する方向(Z軸方向)に延びた第二凸部442とが設けられている。このため、第一プレート430に対し、多様な方向の曲げ力が作用したとしても、第一凸部441及び第二凸部442にて第一プレート430の曲げを抑制することができる。例えば、第一プレート430の中央部分がZ軸方向視でX軸プラス方向に向けて凸となる湾曲状に曲げられようとしたとしても、一対の第一凸部441がY軸方向に沿って延びているためにこの第一プレート430の曲げが抑制されることになる。また、第一プレート430の下端縁がY軸方向視でX軸プラス方向に曲げられようとしたとしても、一対の第二凸部442がZ軸方向に沿って延びているために、この第一プレート430の曲げが抑制されることになる。
第二プレート460は、第一プレート430と複数の蓄電素子200との間に配置され、第一プレート430に重なる板材であり、本実施形態では平板状の板金である。具体的には、第二プレート460は、X軸プラス方向の中間スペーサ340と第一プレート430との間に配置され、これらに直接的に重ねられている。
図7に示すように、第二プレート460は、Y軸方向の両端部が第一プレート430から突出する形状に形成されている。具体的には、第二プレート460のY軸方向の両端部は、Z軸方向の全体にわたって連続的に第一プレート430から突出する突出部461である。各突出部461の下端部には、Z軸方向に延びる切欠462が形成されている。
第二プレート460において一対の突出部461の間の部位は、X軸方向視で第一プレート430に重畳する重畳部463である。重畳部463は、第一プレート430の全ての凹部490の底壁491に重ね合わされており、その少なくとも一部が溶接されることで、第一プレート430と第二プレート460とが一体化されている。
重畳部463には、X軸方向に貫通した複数の位置決め孔464が形成されている。複数の位置決め孔464は、第一プレート430の各位置決め孔446に対応する位置に配置されている。製造時においては、第一プレート430の各位置決め孔446と、第二プレート460の各位置決め孔464とを連なって通じさせて、各位置決め孔446、464に対して治具を挿入する。これにより、第一プレート430と第二プレート460とが位置決めされる。この状態で溶接することで、第一プレート430と第二プレート460とが正規な位置で溶接され一体化される。
ここで、第二プレート460は平板状に形成されており、第一プレート430の複数の凹部490の底壁491に重ね合わされている。例えば外部からの衝撃を第一プレート430が受けた場合、複数の凹部490から第二プレート460に応力が伝達されるが、第二プレート460は複数の凹部490に当接しているので応力を分散させることができる。したがって、蓄電素子200に大きな応力が加わることを抑えることができ、蓄電素子200の損傷をより抑制することができる。
さらに、第二プレート460は平板状に形成されているのに対し、第一プレート430は凹凸構造を有している。つまり、第二プレート460は、第一プレート430よりも表面積が小さいため、第二プレート460を第一プレート430よりも軽量化にすることができる。一方、図7に示すように、第二プレート460は、第一プレート430よりもX軸方向視における投影面積が大きい。このため、第一プレート430が受けた衝撃をより広範囲に分散させることも可能である。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置10によれば、エンドプレート400には、一対のサイドプレート500との連結位置同士を結ぶように延びた第一凸部441と、当該第一凸部441が延びる所定方向に交差する方向に延びた第二凸部442とが設けられている。このため、当該エンドプレート400に対し、多様な方向の曲げ力が作用したとしても、第一凸部441及び第二凸部442にてエンドプレート400の曲げを抑制することができる。つまり、エンドプレート400自体の剛性が高められることになるので、エンドプレート400の変形を抑制することができる。これにより、蓄電素子200の膨張や、外装体100の損傷を抑制することができ、蓄電装置10の信頼性の低下を抑制することができる。
本実施の形態では、第一プレート430に凹凸構造を設けることで高剛性化が図られているので、第一プレート430の高重量化も抑制することが可能である。
ここで、エンドプレート400において第三方向(Z軸方向)でサイドプレート500が配置されていない非配置領域Nは、サイドプレート500が配置されていないがゆえに、連結位置を起点とした曲げ力を受けやすい。本実施の形態では、非配置領域Nに第二凸部442が設けられているので、エンドプレート400の非配置領域Nを第二凸部442で補強でき、当該部分の曲げを抑制することができる。つまり、エンドプレート400において変形しやすい部分の変形を抑制することができ、エンドプレート400の変形をより確実に抑制することができる。これにより、蓄電素子200の膨張や、外装体100の損傷をより抑制することができ、蓄電装置10の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
第二凸部442が他方の第一凸部441からエンドプレート400の下縁辺まで延びいるので、第二凸部442によってエンドプレート400の下縁辺までの剛性を高めることができる。これにより、エンドプレート400自体の剛性がより高められるので、エンドプレート400の変形をより確実に抑制することができる。これにより、蓄電素子200の膨張や、外装体100の損傷をより抑制することができ、蓄電装置10の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
第一プレート430及び第二プレート460が積層されることでエンドプレート400が形成されているので、エンドプレート400自体の剛性をより高めることが可能である。これにより、エンドプレート400の変形をより確実に抑制することができる。したがって、蓄電素子200の膨張や、外装体100の損傷をより抑制することができ、蓄電装置10の信頼性の低下をより確実に抑制することができる。
ここで、第一凸部441と第二凸部442とが分断されていると、これらの境界に応力が集中して曲がりやすくなってしまうおそれがある。本実施の形態では、第一凸部441と第二凸部442とが連続的に形成されているので、これらの境界でエンドプレート400が曲がってしまうことを抑制することができる。したがって、エンドプレート400自体の剛性をより高めることができ、エンドプレート400の変形をより確実に抑制することができる。
また、第一凸部441と第二凸部442とが反対方向に突出している場合には、その反転箇所に応力が集中し、曲がりやすくなってしまうおそれがある。本実施の形態では、第一凸部441と第二凸部442とが同方向に突出しているので、反転箇所がなく応力も集中しにくい。したがって、エンドプレート400自体の剛性をより高めることができ、エンドプレート400の変形をより確実に抑制することができる。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電装置10について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。以降の説明において、上記実施の形態と同一の部分においては同一の符号を付しその説明を省略する場合がある。
例えば、上記実施の形態では、第二凸部442が非配置領域Nのみに設けられたエンドプレート400を例示した。しかしながら第二凸部は非配置領域N以外にも設けられていてもよい。図8は、変形例に係るエンドプレート410aを示す平面図である。この図8に示すエンドプレート410aでは、各第二凸部442aが第一プレート430aの下端部から、上端部まで連続的に形成されており、非配置領域N以外の領域にも設けられている。このため、各第二凸部442aは、各第一凸部441aに対して連続的に形成されている。また、各第二凸部442aは、一方の第一凸部441aから第一プレート430aの下端縁まで延びているので、第二凸部442aによって第一プレート430aの下端縁までの剛性も高めることができる。つまり、エンドプレート410aの剛性が高められる。なお、第二凸部は非配置領域を回避して設けられていてもよい。
上記実施の形態では、二枚式のエンドプレート400を例示したが、第一プレートのみからなる一枚式のエンドプレートであってもよい。
上記実施の形態では、第一プレート430と第二プレート460とが別部材であるエンドプレート400を例示した。しかしながら一枚の板金を折り曲げ加工することで、第一プレートと第二プレートとが連続したエンドプレートであってもよい。
上記実施の形態では、エンドプレート400と蓄電素子200との間に中間スペーサ340が介在している場合を例示したが、中間スペーサ340が介在せずにエンドプレートと蓄電素子とが直接的に重なっていてもよい。
上記実施の形態では、第一凸部441及び第二凸部442のそれぞれが一対設けられている場合を例示した。しかしながら、第一凸部441及び第二凸部442のそれぞれの設置個数は如何様でもよい。
上記実施の形態では、第一凸部441がY軸方向に沿って延びている場合を例示した。しかしながら、第一凸部は一対の連結部材との連結位置同士を結ぶように延びているのであれば、Y軸方向に対し傾くように延びていてもよい。
上記実施の形態では、第二凸部442がZ軸方向に沿って延びている場合を例示した。しかしながら、第二凸部は第一凸部が延びる所定方向に対して交差しているのであれば、Z軸方向に傾いて延びていてもよい。
上記実施の形態では、一対のエンドプレート400のそれぞれが同様の構成である場合を例示した。しかしながら、一方のエンドプレートのみが第一凸部及び第二凸部を有していてもよい。
上記実施の形態では、第二凸部442が第一凸部441からエンドプレート400の縁辺まで延びている場合を例示した。しかしながら、第二凸部は、エンドプレート400の中間位置までしか延びていなくてもよいし、縁辺の手前までしか延びていなくてもよい。
上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。