定義
本発明がより容易に理解されるように、ある特定の用語が以下で最初に定義される。以下の用語および他の用語の追加の定義は、本明細書全体に記載される。本発明の背景を説明し、かつその実施に関するさらなる詳細を提供するために本明細書で参照される刊行物および他の参考資料は、参照により本明細書に組み込まれる。
アミノ酸:本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、その最も広範な意味で、ポリペプチド鎖に組み込まれ得る任意の化合物および/または物質を指す。一部の実施形態では、アミノ酸は、一般構造H2N-C(H)(R)-COOHを有する。一部の実施形態では、アミノ酸は、天然に生じるアミノ酸である。一部の実施形態では、アミノ酸は合成アミノ酸であり、一部の実施形態では、アミノ酸はD-アミノ酸であり、一部の実施形態では、アミノ酸はL-アミノ酸である。「標準アミノ酸」とは、天然に存在するペプチドに一般に見られる20個の標準L-アミノ酸のうちのいずれかを指す。「非標準アミノ酸」とは、それが合成的に調製されるか天然源から得られるかにかかわらず、標準アミノ酸以外の任意のアミノ酸を指す。本明細書で使用される場合、「合成アミノ酸」は、塩、アミノ酸誘導体(アミドなど)、および/または置換を含むが、これらに限定されない化学的に修飾されたアミノ酸を包含する。ペプチド中のカルボキシ末端アミノ酸および/またはアミノ末端アミノ酸を含むアミノ酸は、メチル化、アミド化、アセチル化、保護基、および/またはそれらの活性に悪影響を及ぼすことなくペプチドの循環半減期を変化させることができる他の化学基との置換によって修飾され得る。アミノ酸は、ジスルフィド結合に関与し得る。アミノ酸は、一つまたは複数の化学的実体(例えば、メチル基、酢酸基、アセチル基、リン酸基、ホルミル部分、イソプレノイド基、硫酸基、ポリエチレングリコール部分、脂質部分、炭水化物部分、ビオチン部分など)との会合などの一つまたは翻訳後修飾を含み得る。「アミノ酸」という用語は、「アミノ酸残基」と互換的に使用され、遊離アミノ酸および/またはペプチドのアミノ酸残基を指し得る。この用語が遊離アミノ酸を指すか、ペプチドの残基を指すかは、それが使用される文脈から明らかになるであろう。
動物:本明細書で使用される場合、「動物」という用語は、動物界の任意のメンバーを指す。一部の実施形態では、「動物」とは、任意の発育段階のヒトを指す。一部の実施形態では、「動物」とは、任意の発育段階の非ヒト動物を指す。特定の実施形態では、非ヒト動物は、哺乳動物(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、および/またはブタ)である。一部の実施形態では、動物には、哺乳動物、鳥、爬虫類、両生類、魚、昆虫、および/または寄生虫が含まれるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子操作された動物、および/またはクローンであり得る。
およそまたは約:本明細書で使用される場合、目的とする一つまたは複数の値に適用される「およそ」または「約」という用語は、明記された参照値と同様の値を指す。特定の実施形態では、「およそ」または「約」という用語は、別途提示されない限り、または文脈から明らかではない限り(かかる数が可能な値の100%を超える場合を除く)、提示される参照値のいずれか(それよりも大きいまたは小さい)の方向で25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満内に収まる値の範囲を指す。
生物学的に活性:本明細書で使用される場合、「生物学的に活性な」という用語は、生物系、特に生物において活性を有する任意の薬剤の特徴を指す。例えば、生物に投与されると、その生物に生物学的影響を及ぼす薬剤は、生物学的に活性であるとみなされる。
送達:本明細書で使用される場合、「送達」という用語は、局所送達および全身送達の両方を包含する。例えば、mRNAの送達は、mRNAが標的組織に送達され、コードされたタンパク質が発現し、標的組織中に保持される状況(「局所分布」または「局所送達」とも称される)、およびmRNAが標的組織に送達され、コードされたタンパク質が発現し、患者の循環系(例えば、血清)に分泌され、全身に分布し、他の組織によって取り込まれる状況(「全身分布」または「全身送達」とも称される)を包含する。
発現:本明細書で使用される場合、核酸配列の「発現」とは、mRNAのポリペプチドへの翻訳、複数のポリペプチドのインタクトなタンパク質(例えば、酵素)への集合、および/またはポリペプチドもしくは完全に集合したタンパク質(例えば、酵素)の翻訳後修飾を指す。本出願では、「発現」および「産生」という用語、ならびにその文法的同義語は、互換的に使用される。
機能性:本明細書で使用される場合、「機能性」生体分子は、それが特徴付けられる特性および/または活性を呈する形態での生体分子である。
半減期:本明細書で使用される場合、「半減期」という用語は、核酸またはタンパク質濃度または活性等の量が、ある期間の最初に測定されたその値の半分に下がるのに必要な時間である。
ヘルパー脂質:本明細書において使用される場合、「ヘルパー脂質」という用語は、コレステロールを含む任意の天然脂質材料または両性イオン脂質材料を指す。特定の学説に縛られることは望まないが、ヘルパー脂質は脂質二重層/ナノ粒子内に安定性、剛性、および/または流動性を与え得る。
改善する、増加する、または低減する:本明細書で使用される場合、「改善する」、「増加させる」、もしくは「減少させる」、または文法的同義語は、ベースライン測定、例えば、本明細書に記載の治療の開始前の同じ個体における測定、または本明細書に記載の治療の不在下での対照対象(または複数の対照対象)における測定と比較した値を示す。「対照対象」は、治療されている対象と同じ疾患形態に罹患しており、治療されている対象とほぼ同じ年齢である対象である。
インビトロ:本明細書で使用される場合、「インビトロ」という用語は、多細胞生物内というよりむしろ、人工環境下で、例えば、試験管または反応容器内、細胞培養下などで生じる事象を指す。
インビボ:本明細書で使用される場合、「インビボ」という用語は、ヒトおよび非ヒト動物などの多細胞生物内で生じる事象を指す。細胞ベースの系の文脈では、この用語は、(例えば、インビトロ系とは対照的に)生きている細胞内で生じる事象を指すために使用され得る。
単離された:本明細書で使用される場合、「単離された」という用語は、(1)(自然界および/または実験的環境にかかわらず)最初に産生されたときに会合していた成分のうちの少なくともいくつかから分離しており、かつ/または(2)人工的に産生、調製、および/または製造された物質および/または実体を指す。単離された物質および/または実体は、それらが最初に会合していた他の成分の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超から分離され得る。一部の実施形態では、単離された薬剤は、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超純粋である。本明細書で使用される場合、物質は、他の成分を実質的に含まない場合、「純粋」である。本明細書で使用される場合、単離された物質および/または実体の純度パーセントの計算は、賦形剤(例えば、緩衝液、溶媒、水等)を含むべきではない。
リポソーム:本明細書で使用される場合、「リポソーム」という用語は、任意の層状、多重層状、または固体ナノ粒子小胞を指す。典型的には、本明細書で使用されるリポソームは、一つまたは複数の脂質を混合することによって、または一つまたは複数の脂質とポリマーを混合することによって形成され得る。一部の実施形態では、本発明に好適なリポソームは、カチオン性脂質および任意に非カチオン性脂質、任意にコレステロール系脂質、および/または任意にPEG修飾脂質を含む。
メッセンジャーRNA(mRNA):本明細書で使用される場合、「メッセンジャーRNA(mRNA)」または「mRNA」という用語は、少なくとも一つのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを指す。本明細書で使用されるmRNAは、修飾されたRNAおよび修飾されていないRNAの両方を包含する。「修飾されたmRNA」という用語は、少なくとも一つの化学修飾されたヌクレオチドを含むmRNAと関連する。mRNAは、一つまたは複数のコーディング領域および非コーディング領域を含み得る。mRNAは、天然源から精製され得、組換え発現系を使用して産生され得、かつ任意に、精製され得、化学的に合成され得る等である。必要に応じて、例えば、化学的に合成された分子の場合、mRNAは、化学修飾された塩基または糖類、骨格修飾等を有する類似体等のヌクレオシド類似体を含み得る。mRNA配列は、別途指示されない限り、5’から3’の方向に提示される。一部の実施形態では、mRNAは、天然ヌクレオシド(例えば、アデノシン、グアノシン、シチジン、ウリジン)、ヌクレオシド類似体(例えば、2-アミノアデノシン、2-チオチミジン、イノシン、ピロロ-ピリミジン、3-メチルアデノシン、5-メチルシチジン、C-5プロピニル-シチジン、C-5プロピニル-ウリジン、2-アミノアデノシン、C5-ブロモウリジン、C5-フルオロウリジン、C5-ヨードウリジン、C5-プロピニル-ウリジン、C5-プロピニル-シチジン、C5-メチルシチジン、2-アミノアデノシン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、8-オキソアデノシン、8-オキソグアノシン、O(6)-メチルグアニン、2-チオシチジン)、化学修飾された塩基、生物学的に修飾された塩基(例えば、メチル化塩基)、介在塩基(intercalated base)、修飾された糖類(例えば、2’-フルオロリボース、リボース、2’-デオキシリボース、アラビノース、およびヘキソース)、ならびに/または修飾されたリン酸基(例えば、ホスホロチオエートおよび5’-N-ホスホルアミダイト結合)であるか、またはそれを含む。
核酸:本明細書で使用される場合、「核酸」という用語は、その最も広範な意味で、ポリヌクレオチド鎖に組み込まれるか、または組み込まれ得る任意の化合物および/または物質を指す。一部の実施形態では、核酸は、ホスホジエステル結合を介してポリヌクレオチド鎖に組み込まれるか、または組み込まれ得る化合物および/または物質である。一部の実施形態では、「核酸」とは、個々の核酸残基(例えば、ヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド)を指す。一部の実施形態では、「核酸」とは、個々の核酸残基を含むポリヌクレオチド鎖を指す。一部の実施形態では、「核酸」は、RNA、ならびに一本鎖および/または二本鎖DNAおよび/またはcDNAを包含する。一部の実施形態では、「核酸」は、干渉RNA(RNAi)、低分子干渉RNA(siRNA)、短いヘアピンRNA(shRNA)、アンチセンスRNA(aRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、修飾メッセンジャーRNA(mmRNA)、長い非コーディングRNA(lncRNA)、マイクロRNA(miRNA)、多量体コード核酸(MCNA)、ポリマーコード核酸(PCNA)、ガイドRNA(gRNA)、およびCRISPR RNA(crRNA)のうちのいずれか一つまたは複数を含むが、これらに限定されないリボ核酸(RNA)を包含する。一部の実施形態では、「核酸」は、一本鎖DNA(ssDNA)、二本鎖DNA(dsDNA)、および相補的DNA(cDNA)のうちのいずれか一つまたは複数を含むが、これらに限定されないデオキシリボ核酸(DNA)を包含する。一部の実施形態では、「核酸」は、RNAおよびDNAの両方を包含する。複数の実施形態では、DNAは、アンチセンスDNA、プラスミドDNA、プラスミドDNAの一部、事前縮合(pre-condensed)DNA、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)産物、ベクター(例えば、P1、PAC、BAC、YAC、人工染色体)、発現カセット、キメラ配列、染色体DNA、またはこれらの群の誘導体の形態であり得る。複数の実施形態では、RNAは、メッセンジャーRNA(mRNA)、リボソームRNA(rRNA)、シグナル認識粒子RNA(7 SL RNAまたはSRP RNA)、トランスファーRNA(tRNA)、トランスファー-メッセンジャーRNA(tmRNA)、低分子核RNA(snRNA)、低分子核小体RNA(snoRNA)、SmY RNA、低分子カハール体特異的RNA(scaRNA)、ガイドRNA(gRNA)、リボヌクレアーゼP(RNase P)、Y RNA、テロメラーゼRNA成分(TERC)、スプライスリーダーRNA(SL RNA)、アンチセンスRNA(aRNAまたはasRNA)、シス-天然アンチセンス転写物(シス-NAT)、CRISPR RNA(crRNA)、長い非コーディングRNA(lncRNA)、マイクロRNA(miRNA)、Piwi結合RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、トランス作用性siRNA(tasiRNA)、リピート関連siRNA(rasiRNA)、73K RNA、レトロトランスポゾン、ウイルスゲノム、ウイロイド、サテライトRNA、またはこれらの群の誘導体の形態であり得る。一部の実施形態では、核酸は、酵素等のタンパク質をコードするmRNAである。
患者:本明細書で使用される場合、「患者」または「対象」という用語は、提供される組成物が、例えば、実験、診断、予防、美容、および/または治療目的のために投与され得る任意の生物体を意味する。典型的な患者には、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、および/またはヒトなどの哺乳動物)が含まれる。一部の実施形態では、患者は、ヒトである。ヒトには、出生前形態および出生後形態が含まれる。
薬学的に許容される:「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で使用される場合、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴うことなくヒトおよび動物の組織と接触した状態での使用に好適であり、合理的な利益/リスク比に見合う物質を指す。
薬学的に許容可能な塩:薬学的に許容可能な塩は、当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらが、薬学的に許容可能な塩について、J.Pharmaceutical Sciences (1977) 66:1-19において詳細に解説している。本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩としては、好適な無機酸および有機酸ならびに無機塩基および有機塩基に由来するものが挙げられる。医薬的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸を用いて、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸を用いて、またはイオン交換などの当該技術分野で使用される他の方法を用いることによって、形成されたアミノ基の塩である。他の薬学的に許容可能な塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基に由来する塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN+(C1-4アルキル)4塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩には、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩等の対イオンを使用して形成された非毒性アンモニウムカチオン、四級アンモニウムカチオン、およびアミンカチオンが挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩には、適切な求電子剤、例えば、ハロゲン化アルキルを使用して四級化アルキル化アミノ塩を形成する、アミンの四級化から形成された塩が挙げられる。
全身分布または送達:本明細書で使用される場合、「全身分布」または「全身送達」という用語、またはそれらの文法的同義語は、全身または生物全体に影響する送達または分布機構またはアプローチを指す。典型的には、全身分布または全身送達は、身体の循環系、例えば、血流を介して成し遂げられる。「局所分布または送達」の定義と比較される。
対象:本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトまたは任意の非ヒト動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマ、または霊長類)を指す。ヒトには、出生前形態および出生後形態が含まれる。多くの実施形態では、対象は、ヒトである。対象は、患者であり得、疾患の診断または治療のために医療提供者を受診するヒトを指す。「対象」という用語は、本明細書で「個体」または「患者」と互換的に使用される。対象は、疾患または障害に罹患し得るか、またはそれに罹り易いが、疾患または障害の症状を呈する場合も呈さない場合もある。
実質的に:本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、目的とする特徴または特性の全またはほぼ全範囲または程度を呈する質的状態を指す。生物学分野の当業者であれば、生物学的および化学的現象が、完了すること、および/または完了に至ること、または絶対的結果を達成もしくは回避することが、仮にあったとしてもめったにないことを理解するであろう。したがって、用語「実質的に」は、多くの生物学的および化学的現象に固有の完全性の潜在的な欠如を捕捉するために本明細書で使用される。
標的組織:本明細書で使用される場合、「標的組織」という用語は、治療される疾患に影響される任意の組織を指す。一部の実施形態では、標的組織には、疾患に関連する病態、症状、または特徴を呈する組織が含まれる。
治療有効量:本明細書で使用される場合、治療薬の「治療有効量」という用語は、疾患、障害、および/または状態に罹患しているか、またはそれに罹り易い対象に投与されたときに、その疾患、障害、および/または状態の症状を治療する、診断する、予防する、および/またはその発症を遅延させるのに十分な量を意味する。当業者であれば、治療有効量が、典型的には、少なくとも一つの単位用量を含む投薬レジメンにより投与されることを理解する。
治療すること:本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療」、または「治療すること」という用語は、特定の疾患、障害、および/もしくは状態の一つまたは複数の症状もしくは特徴を部分的にまたは完全に緩和する、改善する、軽減する、抑制する、予防する、その発症を遅延させる、その重症度を低減する、および/またはその発生率を低減するために使用される任意の方法を指す。治療は、疾患の徴候を呈していない対象、および/または疾患の初期の徴候のみを呈している対象に、その疾患に関連する病態を発症させるリスクを減少させることを目的として施され得る。
化学的定義
アシル:本明細書で使用される場合、用語「アシル」は、RZ-(C=O)-を指し、式中、RZは、例えば、任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、またはヘテロアルキレンである。
脂肪族: 本明細書で使用される場合、脂肪族という用語は、C1-C40炭化水素を指し、飽和炭化水素および不飽和炭化水素の両方を含む。脂肪族は、直鎖状、分岐状、または環状であり得る。例えば、C1-C20脂肪族には、C1-C20アルキル(例えば、直鎖状または分岐状C1-C20飽和アルキル)、C2-C20アルケニル(例えば、直鎖状または分岐状C4-C20ジエニル、直鎖状または分岐状C6-C20トリエニル等)、およびC2-C20アルキニル(例えば、直鎖状または分岐状C2-C20アルキニル)が含まれ得る。C1-C20脂肪族には、C3-C20環状脂肪族(例えば、C3-C20シクロアルキル、C4-C20シクロアルケニル、またはC8-C20シクロアルキニル)が含まれ得る。特定の実施形態では、脂肪族は、一つまたは複数の環状脂肪族および/または一つまたは複数のヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、または硫黄を含み得、任意選択的に、アルキル、ハロ、アルコキシル、ヒドロキシ、アミノ、アリール、エーテル、エステル、またはアミドなどの一つまたは複数の置換基で置換され得る。脂肪族基は、非置換であるか、または本明細書に記載の一つまたは複数の置換基で置換される。例えば、脂肪族は、ハロゲン、-COR’’、-CO2H、-CO2R’’、-CN、-OH、-OR’’、-OCOR’、-OCO2R’’、-NH2、-NHR’’、-N(R’’)2、-SR’’、または-SO2R’’のうちの一つまたは複数(例えば、1、2、3、4、5、または6つの独立して選択される置換基)で置換され得、式中、R’’の各例は独立して、C1-C20脂肪族(例えば、C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換アルキル(例えば、非置換C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換C1-C3アルキルである。複数の実施形態では、脂肪族は、非置換である。複数の実施形態では、脂肪族は、いずれのヘテロ原子も含まない。アルキル:本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、非環状直鎖状および分岐状炭化水素基を意味し、例えば、「C1-C30アルキル」は、1~30個の炭素を有するアルキル基を指す。アルキル基は、直鎖状または分岐状であり得る。アルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチルヘキシル、イソヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されない。用語「低級アルキル」は、1~6個の炭素原子を有するアルキル基の直鎖または分岐アルキルを意味する。他のアルキル基は、本開示の利益を考慮して、当業者に容易に明らかである。アルキル基は、非置換であり得るか、または本明細書に記載の一つまたは複数の置換基で置換され得る。例えば、アルキル基は、ハロゲン、-COR’’、-CO2H、-CO2R’’、-CN、-OH、-OR’’、-OCOR’、-OCO2R’’、-NH2、-NHR’’、-N(R’’)2、-SR’’、または-SO2R’’のうちの一つまたは複数(例えば、1、2、3、4、5、または6つの独立して選択される置換基)で置換され得、式中、R’’の各例は独立して、C1-C20脂肪族(例えば、C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換アルキル(例えば、非置換C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換C1-C3アルキルである。複数の実施形態では、アルキルは、(例えば、本明細書に記載の1、2、3、4、5、または6つの置換基で)置換されている。複数の実施形態では、アルキル基は、-OH基で置換され、本明細書で「ヒドロキシアルキル」基とも称され得、ここで、接頭辞は-OH基を示し、「アルキル」は本明細書に記載されるとおりである。
本明細書において使用される場合、「アルキル」はまた、1~50個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の飽和炭化水素基のラジカル(「C1-C50アルキル」)を指す。一部の実施形態では、アルキル基は、1~40個の炭素原子を有する(「C1-C40アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~30個の炭素原子を有する(「C1-C30アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~20個の炭素原子を有する(「C1-C20アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~10個の炭素原子を有する(「C1-C10アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~9個の炭素原子を有する(「C1-C9アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~8個の炭素原子を有する(「C1-C8アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~7個の炭素原子を有する(「C1-C7アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~6個の炭素原子を有する(「C1-C6アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~5個の炭素原子を有する(「C1-C5アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~4個の炭素原子を有する(「C1-C4アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~3個の炭素原子を有する(「C1-C3アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1~2個の炭素原子を有する(「C1-C2アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(「C1アルキル」)。一部の実施形態では、アルキル基は、2~6個の炭素原子を有する(「C2-C6アルキル」)。C1-C6アルキル基の例としては、限定されるものではないが、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、イソプロピル(C3)、n-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、イソ-ブチル(C4)、n-ペンチル(C5)、3-ペンタニル(C5)、アミル(C5)、ネオペンチル(C5)、3-メチル-2-ブタニル(C5)、三級アミル(C5)、およびn-ヘキシル(C6)が挙げられる。アルキル基の追加的な例としては、n-ヘプチル(C7)、n-オクチル(C8)などが挙げられる。別途特定されない限り、アルキル基の各例は独立して、非置換である(「非置換アルキル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換アルキル」)。特定の実施形態では、アルキル基は、非置換C1-C50アルキルである。特定の実施形態では、アルキル基は、置換C1-C50アルキルである。
基に「-エン(ene)」という接尾辞が付くと、二価の部分となる。例えば、アリーレンは、アリールの二価部分であり、ヘテロアリーレンは、ヘテロアリールの二価部分である。
アルキレン:本明細書で使用される「アルキレン」という用語は、飽和二価直鎖または分岐鎖炭化水素基を表し、メチレン、エチレン、イソプロピレンなどによって例示される。同様に、本明細書で使用される「アルケニレン」という用語は、鎖に沿って任意の安定した点で生じ得る一つまたは複数の不飽和炭素-炭素二重結合を有する不飽和二価直鎖または分岐鎖炭化水素基を表し、本明細書における「アルキニレン」という用語は、鎖に沿って任意の安定した点で生じ得る一つまたは複数の不飽和炭素-炭素三重結合を有する不飽和二価直鎖または分岐鎖炭化水素基を表す。特定の実施形態では、アルキレン基、アルケニレン基、またはアルキニレン基は、一つまたは複数の環状脂肪族および/または酸素、窒素、もしくは硫黄などの一つまたは複数のヘテロ原子を含み得、アルキル、ハロ、アルコキシル、ヒドロキシ、アミノ、アリール、エーテル、エステル、またはアミドなどの一つまたは複数の置換基で任意選択的に置換され得る。例えば、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンは、ハロゲン、-COR’’、-CO2H、-CO2R’’、-CN、-OH、-OR’’、-OCOR’’、-OCO2R’’、-NH2、-NHR’’、-N(R’’)2、-SR’’、または-SO2R’’のうちの一つまたは複数(例えば、1、2、3、4、5、または6つの独立して選択される置換基)で置換され得、式中、R’’の各例は独立して、C1-C20脂肪族(例えば、C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換アルキル(例えば、非置換C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換C1-C3アルキルである。特定の実施形態では、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンは、非置換である。特定の実施形態では、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンは、いずれのヘテロ原子も含まない。アルケニル: 本明細書で使用される場合、「アルケニル」とは、鎖に沿って任意の安定した点で生じ得る一つまたは複数の不飽和炭素-炭素二重結合を有する任意の直鎖状または分岐状炭化水素鎖を意味し、例えば、「C2-C30アルケニル」とは、2~30個の炭素を有するアルケニル基を指す。例えば、アルケニル基には、プロプ-2-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、2-メチルプロプ-2-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-5-エニル、2,3-ジメチルブタ-2-エニルなどが含まれる。複数の実施形態では、アルケニルは、1、2、または3つの炭素-炭素二重結合を含む。複数の実施形態では、アルケニルは、単一の炭素-炭素二重結合を含む。複数の実施形態では、複数の二重結合(例えば、2つまたは3つ)が共役している。アルケニル基は、非置換であり得るか、または本明細書に記載の一つまたは複数の置換基で置換され得る。例えば、アルケニル基は、ハロゲン、-COR’’、-CO2H、-CO2R’’、-CN、-OH、-OR’’、-OCOR’’、-OCO2R’’、-NH2、-NHR’’、-N(R’’)2、-SR’’、または-SO2R’’のうちの一つまたは複数(例えば、1、2、3、4、5、または6つの独立して選択される置換基)で置換され得、式中、R’’の各例は独立して、C1-C20脂肪族(例えば、C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換アルキル(例えば、非置換C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換C1-C3アルキルである。複数の実施形態では、アルケニルは、非置換である。複数の実施形態では、アルケニルは、(例えば、本明細書に記載の1、2、3、4、5、または6つの置換基で)置換されている。複数の実施形態では、アルケニル基は、-OH基で置換され、本明細書で「ヒドロキシアルケニル」基とも称され得、ここで、接頭辞は-OH基を示し、「アルケニル」は本明細書に記載されるとおりである。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」はまた、2~50個の炭素原子と一つまたは複数の炭素-炭素二重結合(例えば、1、2、3、または4つの二重結合)を有する直鎖または分岐炭化水素基のラジカル(「C2-C50アルケニル」)を指す。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~40個の炭素原子を有する(「C2-C40アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~30個の炭素原子を有する(「C2-C30アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~20個の炭素原子を有する(「C2-C20アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~10個の炭素原子を有する(「C2-C10アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~9個の炭素原子を有する(「C2-C9アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~8個の炭素原子を有する(「C2-C8アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~7個の炭素原子を有する(「C2-C7アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~6個の炭素原子を有する(「C2-C6アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~5個の炭素原子を有する(「C2-C5アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~4個の炭素原子を有する(「C2-C4アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2~3個の炭素原子を有する(「C2-C3アルケニル」)。一部の実施形態では、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルケニル」)。一つまたは複数の炭素-炭素二重結合は、内部(例えば、2-ブテニル)または末端(例えば、1-ブテニル)であってもよい。C2-C4アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル(C2)、1-プロペニル(C3)、2-プロペニル(C3)、1-ブテニル(C4)、2-ブテニル(C4)、ブタジエニル(C4)などが挙げられる。C2-C6アルケニル基の例としては、前述のC2-C4アルケニル基、ならびにペンテニル(C5)、ペンタジエニル(C5)、ヘキセニル(C6)などが挙げられる。アルケニルの追加的な例としては、ヘプテニル(C7)、オクテニル(C8)、オクタトリエニル(C8)などが挙げられる。別途特定されない限り、アルケニル基の各例は独立して、非置換である(「非置換アルケニル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換アルケニル」)。特定の実施形態では、アルケニル基は、非置換C2-C50アルケニルである。特定の実施形態では、アルケニル基は、置換C2-C50アルケニルである。
アルキニル:本明細書で使用される場合、「アルキニル」とは、鎖に沿って任意の安定した点で生じる一つまたは複数の炭素-炭素三重結合を有する直鎖状配置または分岐状配置のいずれかの任意の炭化水素鎖を意味し、例えば、「C2-C30アルキニル」は、2~30個の炭素を有するアルキニル基を指す。アルキニル基の例には、プロプ-2-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、ペンタ-2-イニル、3-メチルペンタ-4-イニル、ヘキサ-2-イニル、ヘキサ-5-イニル等が挙げられる。複数の実施形態では、アルキニルは、一つの炭素-炭素三重結合を含む。アルキニル基は、非置換であり得るか、または本明細書に記載の一つまたは複数の置換基で置換され得る。例えば、アルキニル基は、ハロゲン、-COR’’、-CO2H、-CO2R’’、-CN、-OH、-OR’’、-OCOR’’、-OCO2R’’、-NH2、-NHR’’、-N(R’’)2、-SR’’、または-SO2R’’のうちの一つまたは複数(例えば、1、2、3、4、5、または6つの独立して選択される置換基)で置換され得、式中、R’’の各例は独立して、C1-C20脂肪族(例えば、C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換アルキル(例えば、非置換C1-C20アルキル、C1-C15アルキル、C1-C10アルキル、またはC1-C3アルキル)である。複数の実施形態では、R’’は独立して、非置換C1-C3アルキルである。複数の実施形態では、アルキニルは、非置換である。複数の実施形態では、アルキニルは、(例えば、本明細書に記載の1、2、3、4、5、または6つの置換基で)置換されている。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」はまた、2~50個の炭素原子と一つまたは複数の炭素-炭素三重結合(例えば、1、2、3、または4つの三重結合)および任意に一つまたは複数の二重結合(例えば、1、2、3、または4つの二重結合)を有する直鎖または分岐炭化水素基のラジカル(「C2-C50アルキニル」)を指す。一つまたは複数の三重結合および一つまたは複数の二重結合を有するアルキニル基は、「エン-イン」とも称される。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~40個の炭素原子を有する(「C2-C40アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~30個の炭素原子を有する(「C2-C30アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~20個の炭素原子を有する(「C2-C20アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~10個の炭素原子を有する(「C2-C10アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~9個の炭素原子を有する(「C2-C9アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~8個の炭素原子を有する(「C2-C8アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~7個の炭素原子を有する(「C2-C7アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~6個の炭素原子を有する(「C2-C6アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~5個の炭素原子を有する(「C2-C5アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~4個の炭素原子を有する(「C2-C4アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2~3個の炭素原子を有する(「C2-C3アルキニル」)。一部の実施形態では、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルキニル」)。一つまたは複数の炭素-三重結合は、内部(例えば、2-ブチニル)または末端(例えば、1-ブチニル)であってもよい。C2-C4アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル(C2)、1-プロピニル(C3)、2-プロピニル(C3)、1-ブチニル(C4)、2-ブチニル(C4)などが挙げられる。C2-C6アルケニル基の例としては、前述のC2-C4アルキニル基、ならびにペンチニル(C5)、ヘキシニル(C6)などが挙げられる。アルキニルのさらなる例としては、ヘプチニル(C7)、オクチニル(C8)などが挙げられる。別途特定されない限り、アルキニル基の各例は独立して、非置換である(「非置換アルキニル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換アルキニル」)。特定の実施形態では、アルキニル基は、非置換C2-C50アルキニルである。特定の実施形態では、アルキニル基は、置換C2-C50アルキニルである。
アリール:「アラルキル」の場合と同様に、単独でまたはより大きい部分の一部として使用される「アリール」という用語は、合計6~14個の環部材を持つ単環式、二環式、または三環式炭素環構造を意味し、ここにおいて、前述の環構造は、分子の残りと単一の結合点を有し、システム内の少なくとも一つの環は芳香族であり、およびここにおいて、システム内の各環は4~7個の環部材を含む。複数の実施形態では、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「C6アリール」;例えば、フェニル)。一部の実施形態では、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1-ナフチルおよび2-ナフチルなどのナフチル)。一部の実施形態では、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル(anthracyl))。「アリール」はまた、上記に定義されるように、アリール環が一つまたは複数のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合される環系を含み、結合ラジカルまたは結合点はアリール環上にあり、そうした例では、炭素原子数は引き続きアリール環系の炭素数を指定する。アリールの例としては、フェニル、ナフチル、およびアントラセンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アリール」はまた、芳香族環系に提供される6~14個の環炭素原子(「C6-C14アリール」)および0個のヘテロ原子を有する、単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)の4n+2芳香族環系(例えば、環状配列で共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指す。一部の実施形態では、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「C6アリール」;例えば、フェニル)。一部の実施形態では、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1-ナフチルおよび2-ナフチルなどのナフチル)。一部の実施形態では、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル(anthracyl))。「アリール」はまた、上記に定義されるように、アリール環が一つまたは複数のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合される環系を含み、結合ラジカルまたは結合点はアリール環上にあり、そうした例では、炭素原子数は引き続きアリール環系の炭素数を指定する。別途特定されない限り、アリール基の各例は独立して、非置換である(「非置換アリール」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換アリール」)。特定の実施形態では、アリール基は、非置換C6-C14アリールである。特定の実施形態では、アリール基は、置換C6-C14アリールである。
アリーレン:本明細書において使用される場合、「アリーレン」という用語は、二価のアリール基を指す(すなわち、分子に対し、二つの結合点を有する)。アリーレンの例としては、フェニレン(例えば、非置換フェニレンまたは置換フェニレン)が挙げられる。
カルボシクリル:本明細書で使用される場合、「カルボシクリル」または「炭素環式」は、非芳香族環系中の3~10個の環炭素原子(「C3-C10カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環状炭化水素基のラジカルを指す。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、3~8個の環炭素原子(「C3-C8カルボシクリル」)を有する。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、3~7個の環炭素原子(「C3-C7カルボシクリル」)を有する。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、3~6個の環炭素原子(「C3-C6カルボシクリル」)を有する。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、4~6個の環炭素原子(「C4-C6カルボシクリル」)を有する。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、5~6個の環炭素原子(「C5-C6カルボシクリル」)を有する。一部の実施形態では、カルボシクリル基は、5~10個の環炭素原子(「C5-C10カルボシクリル」)を有する。例示的なC3-C6カルボシクリル基には、限定されるものではないが、シクロプロピル(C3)、シクロプロペニル(C3)、シクロブチル(C4)、シクロブテニル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロペンテニル(C5)、シクロヘキシル(C6)、シクロヘキセニル(C6)、シクロヘキサジエニル(C6)などが挙げられる。例示的なC3-C8カルボシクリル基には、限定されるものではないが、前述のC3-C6カルボシクリル基、ならびにシクロヘプチル(C7)、シクロヘプテニル(C7)、シクロヘプタジエニル(C7)、シクロヘプタトリエニル(C7)、シクロオクチル(C8)、シクロオクテニル(C8)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C7)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C8)などが挙げられる。例示的なC3-C10カルボシクリル基には、限定されるものではないが、前述のC3-C8カルボシクリル基、ならびにシクロノニル(C9)、シクロノネニル(C9)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ-1H-インデニル(C9)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。前述の実施例が示すように、特定の実施形態では、カルボシクリル基は単環式(「単環式カルボシクリル」)または多環式(例えば、二環式系(「二環式カルボシクリル」)または三環式系(「三環式カルボシクリル」)などの融合、架橋、またはスピロ環系を含有する)のいずれかであり、飽和されてもよく、または一つまたは複数の炭素-炭素二重結合もしくは三重結合を含有してもよい。「カルボシクリル」はまた、上記に定義されるように、カルボシクリル環が一つまたは複数のアリールまたはヘテロアリール基と縮合される環系を含み、結合点はカルボシクリル環上にあり、そうした例では、炭素数は引き続き炭素環式環系の炭素数を指定する。別途特定されない限り、カルボシクリル基の各例は独立して、非置換である(「非置換カルボシクリル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換カルボシクリル」)。特定の実施形態では、カルボシクリル基は、非置換C3-C10カルボシクリルである。特定の実施形態では、カルボシクリル基は、置換C3-C10カルボシクリルである。
一部の実施形態では、「カルボシクリル」または「炭素環式」は、「シクロアルキル」、すなわち、3~10個の環炭素原子を有する単環式飽和カルボシクリル基(「C3-C10シクロアルキル」)と呼称される。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、3~8個の環炭素原子(「C3-C8シクロアルキル」)を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、3~6個の環炭素原子(「C3-C6シクロアルキル」)を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、4~6個の環炭素原子(「C4-C6シクロアルキル」)を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、5~6個の環炭素原子(「C5-C6シクロアルキル」)を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、5~10個の環炭素原子(「C5-C10シクロアルキル」)を有する。C5-C6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル(C5)およびシクロヘキシル(C5)が挙げられる。C3-C6シクロアルキル基の例としては、前述のC5-C6シクロアルキル基、ならびにシクロプロピル(C3)およびシクロブチル(C4)が挙げられる。C3-C8シクロアルキル基の例としては、前述のC3-C6シクロアルキル基、ならびにシクロヘプチル(C7)およびシクロオクチル(C8)が挙げられる。別途特定されない限り、シクロアルキル基の各例は独立して、非置換である(「非置換シクロアルキル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換シクロアルキル」)。特定の実施形態では、シクロアルキル基は、非置換C3-C10シクロアルキルである。特定の実施形態では、シクロアルキル基は、置換C3-C10シクロアルキルである。
ハロゲン:本明細書で使用される場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
ヘテロアルキル:「ヘテロアルキル」という用語は、N、O、S、およびPからなる群から独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子に加え、1~14の炭素原子を有する、分枝鎖または非分枝状アルキル、アルケニル、またはアルキニル基を意味する。ヘテロアルキルは、三次アミン、二次アミン、エーテル、チオエーテル、アミド、チオアミド、カルバメート、チオカルバメート、ヒドラゾン、イミン、ホスホジエステル、ホスホルアミデート、スルホンアミド、およびジスルフィドを含む。ヘテロアルキル基は、任意で、単環式、二環式、または三環式環を含む場合があり、各環は望ましくは3~6員を有する。ヘテロアルキルの例には、メトキシメチルおよびエトキシエチルなどのポリエーテルが含まれる。
ヘテロアルキレン:本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキレン」という用語は、本明細書に記載のヘテロアルキル基の二価形態を表す。
ヘテロアリール:本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、完全不飽和ヘテロ原子含有環であり、少なくとも一つの環原子は、窒素および酸素などであるが、これらに限定されないヘテロ原子である。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」はまた、芳香族環系に提供される環炭素原子および一つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つの環ヘテロ原子)の環ヘテロ原子を有する5~14員の単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)4n+2芳香族環系(例えば、環状配列で共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指し、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~14員ヘテロアリール」)。一つまたは複数の窒素原子を含むヘテロアリール基では、結合点は、原子価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロアリール多環式環系は、一方または両方の環に一つまたは複数のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロアリール」は、上記に定義されるように、ヘテロアリール環が一つまたは複数のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合された環系を含み、結合点はヘテロアリール環上にあり、そうした例では、環員数は引き続きヘテロアリール環系の環員数を指定する。「ヘテロアリール」はまた、上記に定義されるように、ヘテロアリール環が一つまたは複数のアリール基と縮合された環系を含み、結合点はアリール環またはヘテロアリール環のいずれかの上にあり、そうした例では、環員数は縮合多環式(アリール/ヘテロアリール)環系の環員数を指定する。一つの環がヘテロ原子を含まない多環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)は、結合点が、いずれかの環、すなわち、ヘテロ原子を有する環(例えば、2-インドリル)またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5-インドリル)のいずれかにあってもよい。
一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系に提供される環炭素原子および1つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~10員の芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~10員ヘテロアリール」)。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系に提供される環炭素原子および1つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~8員の芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~8員ヘテロアリール」)。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系に提供される環炭素原子および1つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~6員の芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~6員ヘテロアリール」)。一部の実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される1つまたは複数(例えば、1、2、または3つ)の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される1つまたは2つの環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される1つの環ヘテロ原子を有する。別途特定されない限り、ヘテロアリール基の各例は独立して、非置換である(「非置換ヘテロアリール」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換ヘテロアリール」)。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、非置換5~14員ヘテロアリールである。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、置換5~14員ヘテロアリールである。
1つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基には、ピロリル、フラニル、およびチオフェニルが含まれるが、これらに限定されない。2つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基には、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルが含まれるが、これらに限定されない。3つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基には、トリアゾリル、オキサジアゾリル、およびチアジアゾリルが含まれるが、これらに限定されない。4つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基には、テトラゾリルが含まれるが、これに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基には、ピリジニルが含まれるが、これに限定されない。2つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基には、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルが含まれるが、これらに限定されない。3つまたは4つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基にはそれぞれ、トリアジニルおよびテトラジニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロアリール基には、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルが含まれるが、これらに限定されない。例示的な5,6-二環式ヘテロアリール基としては、以下に限定されないが、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニル、およびプリニルが挙げられる。例示的な6,6-二環式ヘテロアリール基には、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルが含まれるが、これらに限定されない。例示的な三環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、フェナントリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、およびフェナジニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」または「複素環」とは、環炭素原子および一つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する3~14員非芳香族環系のラジカルを指し、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「3~14員ヘテロシクリル」)。一つまたは複数の窒素原子を含有するヘテロシクリル基では、結合点は、原子価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)または多環式(例えば、縮合、架橋、またはスピロ環系、例えば、二環式系(「二環式ヘテロシクリル」)または三環式系(「三環式ヘテロシクリル」))のいずれかであり得、飽和であり得るか、または一つまたは複数の炭素-炭素二重結合もしくは三重結合を含み得る。ヘテロシクリル多環式環系は、一方または両方の環に一つまたは複数のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」は、上で定義されるヘテロシクリル環が一つまたは複数のカルボシクリル基と縮合される環系(結合点がカルボシクリル環またはヘテロシクリル環上のいずれかに存在する)、または上で定義されるヘテロシクリル環が一つまたは複数のアリール基またはヘテロアリール基と縮合される環系(結合点がヘテロシクリル環上に存在する)も含み、かかる例では、環員の数がヘテロシクリル環系中の環員の数を指定し続ける。別途特定されない限り、ヘテロシクリルの各例は独立して、非置換である(「非置換ヘテロシクリル」)か、または一つまたは複数の置換基で置換されている(「置換ヘテロシクリル」)。特定の実施形態では、ヘテロシクリル基は、非置換3~14員ヘテロシクリルである。特定の実施形態では、ヘテロシクリル基は、置換3~14員ヘテロシクリルである。
一部の実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および一つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~10員非芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~10員ヘテロシクリル」)。一部の実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および一つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~8員非芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~8員ヘテロシクリル」)。一部の実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および一つまたは複数(例えば、1、2、3、または4つ)の環ヘテロ原子を有する5~6員非芳香族環系であり、各ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される(「5~6員ヘテロシクリル」)。一部の実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される一つまたは複数(例えば、1、2、または3つ)の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される1つまたは2つの環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、酸素、硫黄、窒素、ホウ素、ケイ素、およびリンから選択される1つの環ヘテロ原子を有する。
1つのヘテロ原子を含有する例示的な3員ヘテロシクリル基には、アジルジニル、オキシラニル、チオレニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な4員ヘテロシクリル基には、アゼチジニル、オキセタニル、およびチエタニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基には、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル-2,5-ジオンが含まれるが、これらに限定されない。2つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基には、ジオキソラニル、オキサチオラニル、およびジチオラニルが含まれるが、これらに限定されない。3つのヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基には、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル、およびチアジアゾリニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基には、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニルが含まれるが、これらに限定されない。2つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基には、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、ジオキサニルが含まれるが、これらに限定されない。2つのヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基には、トリアジナニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロシクリル基には、アゼパニル、オキセパニル、およびチエパニルが含まれるが、これらに限定されない。1つのヘテロ原子を含有する例示的な8員ヘテロシクリル基には、アゾカニル、オキセカニル、およびチオカニルが含まれるが、これらに限定されない。例示的な二環式ヘテロシクリル基には、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロイソクロメニル、デカヒドロナフチリジニル、デカヒドロ-1,8-ナフチリジニル、オクタヒドロピロロ[3,2-b]ピロール、インドリニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル、クロマニル、クロメニル、1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1,4,5,7-テトラヒドロピラノ[3,4-b]ピロリル、5,6-ジヒドロ-4H-フロ[3,2-b]ピロリル、6,7-ジヒドロ-5H-フロ[3,2-b]ピラニル、5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル、2,3-ジヒドロフロ[2,3-b]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ-[2,3-b]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロフロ[3,2-c]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-b]ピリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジニル等が含まれるが、これらに限定されない。
ヘテロシクロアルキル:本明細書で使用される場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、少なくとも一つの原子が、窒素、酸素、硫黄、またはリンなどであるが、これらに限定されないヘテロ原子であり、残りの原子が炭素である非芳香族環である。ヘテロシクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。
上記から理解されるように、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、カルボシクリル基、ヘテロシクリル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、特定の実施形態では、任意に置換される。任意で置換されたとは、置換または非置換であってもよい基(例えば、「置換」もしくは「非置換」アルキル基、「置換」もしくは「非置換」アルケニル基、「置換」もしくは「非置換」アルキニル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロアルキル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロアルケニル基、「置換」もしくは「非置換」 ヘテロアルキニル基、「置換」もしくは「非置換」カルボシクリル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロシクリル基、「置換」もしくは「非置換」アリール基、または「置換」もしくは「非置換」ヘテロアリール基)を指す。一般に、用語「置換された」は、基上に存在する少なくとも一つの水素が、許容可能な置換基、例えば、置換により安定した化合物、例えば、転位、環化、脱離、または他の反応などによる変換を自発的に受けない化合物をもたらす置換基で置換されることを意味する。別段の示唆が無い限り、「置換された」基は、基の一つまたは複数の置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造中の複数の位置が置換される場合、置換基は、各位置で同一であるか、または異なるかのいずれかである。用語「置換された」は、有機化合物のすべての許容可能な置換基、安定な化合物の形成をもたらす本明細書に記載の置換基のいずれかとの置換を含むことが企図される。本発明は、安定な化合物に到達するために、このような任意のすべての組み合わせを企図する。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たし、安定部分の形成をもたらす、水素置換基および/または本明細書に記載の任意の適切な置換基を有し得る。
例示的な炭素原子置換基には、限定されるものではないが、ハロゲン、-CN、-NO2、-N3、-SO2、-SO3H、-OH、-ORaa、-ON(Rbb)2、-N(Rbb)2、-N(Rbb)3+X-、-N(ORcc)Rbb、-SeH、-SeRaa、-SH、-SRaa、-SSRcc、-C(=O)Raa、-CO2H、-CHO、-C(ORcc)2、-CO2Raa、-OC(=O)Raa、-OCO2Raa、-C(=O)N(Rbb)2、-OC(=O)N(Rbb)2、-NRbbC(=O)Raa、-NRbbCO2Raa、-NRbbC(=O)N(Rbb)2、-C(=NRbb)Raa、-C(=NRbb)ORaa、-OC(=NRbb)Raa、-OC(=NRbb)ORaa、-C(=NRbb)N(Rbb)2、-OC(=NRbb)N(Rbb)2、-NRbbC(=NRbb)N(Rbb)2、-C(=O)NRbbSO2Raa、-NRbbSO2Raa、-SO2N(Rbb)2、-SO2Raa、-SO2ORaa、-OSO2Raa、-S(=O)Raa、-OS(=O)Raa、-Si(Raa)3-OSi(Raa)3-C(=S)N(Rbb)2、-C(=O)SRaa、-C(=S)SRaa、-SC(=S)SRaa、-SC(=O)SRaa、-OC(=O)SRaa、-SC(=O)ORaa、-SC(=O)Raa、-P(=O)2Raa、-OP(=O)2Raa、-P(=O)(Raa)2、-OP(=O)(Raa)2、-OP(=O)(ORcc)2、-P(=O)2N(Rbb)2、-OP(=O)2N(Rbb)2、-P(=O)(NRbb)2、-OP(=O)(NRbb)2、-NRbbP(=O)(ORcc)2、-NRbbP(=O)(NRbb)2、-P(Rcc)2、-P(Rcc)3、-OP(Rcc)2、-OP(Rcc)3、-B(Raa)2、-B(ORcc)2、-BRaa(ORcc)、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C14カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-C14アリール、および5~14員ヘテロアリールが挙げられ、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5Rdd基で置換され;
または炭素原子上の二つのジェミナル水素が、=O基、=S基、=NN(Rbb)2基、=NNRbbC(=O)Raa基、=NNRbbC(=O)ORaa基、=NNRbbS(=O)2Raa基、=NRbb基、または=NORcc基で置換され;
Raaの各例は、独立して、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-C14アリール、および5~14員ヘテロアリールから選択され、または二つのRaa基は一緒になって、3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5Rdd基で置換され;
Rbbの各例は、独立して、水素、-OH、-ORaa、-N(Rcc)2、-CN、-C(=O)Raa、-C(=O)N(Rcc)2、-CO2Raa、-SO2Raa、-C(=NRcc)ORaa、-C(=NRcc)N(Rcc)2、-SO2N(Rcc)2、-SO2Rcc、-SO2ORcc、-SORaa、-C(=S)N(Rcc)2、-C(=O)SRcc、-C(=S)SRcc、-P(=O)2Raa、-P(=O)(Raa)2、-P(=O)2N(Rcc)2、-P(=O)(NRcc)2、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-C14アリール、および5~14員ヘテロアリールから選択され、または二つのRbb基は、それらが結合しているヘテロ原子と一緒になって、3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5Rdd基で置換され;
Rccの各例は、独立して、水素、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-C14アリール、および5~14員ヘテロアリールから選択され、または二つのRcc基は、それらが結合しているヘテロ原子と一緒になって、3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5Rdd基で置換され;
Rddの各例は、独立して、ハロゲン、-CN、-NO2、-N3、-SO2H、-SO3H、-OH、-ORee、-ON(Rff)2、-N(Rff)2、-N(Rff)3+X-、-N(ORee)Rff、-SH、-SRee、- SSRee、-C(=O)Ree、-CO2H、-CO2Ree、-OC(=O)Ree、-OCO2Ree、-C(=O)N(Rff)2、-OC(=O)N(Rff)2、-NRffC(=O)Ree、-NRffCO2Ree、-NRffC(=O)N(Rff)2、-C(=NRff)ORee、-OC(=NRff)Ree、-OC(=NRff)ORee、-C(=NRff)N(Rff)2、-OC(=NRff)N(Rff)2、-NRffC(=NRff)N(Rff)2、-NRffSO2Ree、-SO2N(Rff)2、-SO2Ree、-SO2ORee、-OSO2Ree、-S(=O)Ree、-Si(Ree)3、-OSi(Ree)3、-C(=S)N(Rff)2、-C(=O)SRee、-C(=S)SRee、-SC(=S)SRee、-P(=O)2Ree、-P(=O)(Ree)2、-OP(=O)(Ree)2、-OP(=O)(ORee)2、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~10員ヘテロシクリル、C6-C10アリール、5~10員ヘテロアリールから選択され、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5 Rgg基で置換され、または二つのジェミナルRdd置換基は、一緒になって=Oまたは=Sを形成することができ;
Reeの各例は、独立して、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、C6-C10アリール、3~10員ヘテロシクリル、および3~10員ヘテロアリールから選択され、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5 Rgg基で置換され;
Rffの各例は、独立して、水素、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~10員ヘテロシクリル、C6-C10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され、または二つのRff基は、それらが結合しているヘテロ原子と一緒になって、3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5 Rgg基で置換され;および
Rggの各例は、独立して、ハロゲン、-CN、-NO2、-N3、-SO2H、-SO3H、-OH、-OC1-C50アルキル、-ON(C1-C50アルキル)2、-N(C1-C50アルキル)2、-N(C1-C50アルキル)3+X-、-NH(C1-C50アルキル)2+X-、-NH2(C1-C50アルキル)+X-、-NH3+X-、-N(OC1-C50アルキル)(C1-C50アルキル)、-N(OH)(C1-C50アルキル)、-NH(OH)、-SH、-SC1-C50アルキル、-SS(C1-C50アルキル)、-C(=O)(C1-C50アルキル)、-CO2H、-CO2(C1-C50アルキル)、-OC(=O)(C1-C50アルキル)、-OCO2(C1-C50アルキル)、-C(=O)NH2、-C(=O)N(C1-C50アルキル)2、-OC(=O)NH(C1-C50アルキル)、-NHC(=O)(C1-C50アルキル)、-N(C1-C50アルキル)C(=O)(C1-C50アルキル)、-NHCO2(C1-C50アルキル)、-NHC(=O)N(C1-C50アルキル)2、-NHC(=O)NH(C1-C50アルキル)、-NHC(=O)NH2、-C(=NH)O(C1-C50アルキル)、-OC(=NH)(C1-C50アルキル)、-OC(=NH)OC1-C50アルキル、-C(=NH)N(C1-C50アルキル)2、-C(=NH)NH(C1-C50アルキル)、-C(=NH)NH2、-OC(=NH)N(C1-C50アルキル)2、-OC(NH)NH(C1-C50アルキル)、-OC(NH)NH2、-NHC(NH)N(C1-C50アルキル)2、-NHC(=NH)NH2、-NHSO2(C1-C50アルキル)、-SO2N(C1-C50アルキル)2、-SO2NH(C1-C50アルキル)、-SO2NH2、-SO2(C1-C50アルキル)、-SO2O(C1-C50アルキル)、-OSO2(C1-C6アルキル)、-SO(C1-C6アルキル)、-Si(C1-C50アルキル)3、-OSi(C1-C6アルキル)3、-C(=S)N(C1-C50アルキル)2、C(=S)NH(C1-C50アルキル)、C(=S)NH2、-C(=O)S(C1-C6アルキル)、-C(=S)S(C1-C6アルキル)、-SC(=S)S(C1-C6アルキル)、-P(=O)2(C1-C50アルキル)、-P(=O)(C1-C50アルキル)2、-OP(=O)(C1-C50アルキル)2、-OP(=O)(OC1-C50アルキル)2、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、C6-C10アリール、3~10員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリールから選択され;または二つのジェミナルRgg置換基は、一緒になって=Oまたは=Sを形成することができ;X-は、対イオンである。
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、-F)、塩素(クロロ、-Cl)、臭素(ブロモ、-Br)、またはヨウ素(ヨード、-I)を指す。
本明細書で使用される場合、「対イオン」は、電子的中性を維持するために、正電荷の四級アミンと結合した負電荷の基である。例示的な対イオンとしては、ハロゲン化イオン(例えば、F-、Cl-、Br-、I-)、NO3-、ClO4-、OH-、H2PO4-、HSO4-、スルホン酸イオン(例えば、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、10-カンファースルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ナフタレン-l-スルホン酸-5-スルホン酸塩、エタン-1-スルホン酸-2-スルホン酸塩など)およびカルボン酸イオン(例えば、酢酸塩、エタン酸塩、プロパン酸塩、安息香酸塩、グリセリン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩など)が挙げられる。
窒素原子は、原子価が許す限り、置換または非置換であることができ、一級、二級、三級、および四級の窒素原子を含む。例示的な窒素原子置換基には、限定されるものではないが、水素、-OH、-ORaa、-N(Rcc)2、-CN、-C(=O)Raa、-C(=O)N(Rcc)2、-CO2Raa、-SO2Raa、-C(=NRbb)Raa、-C(=NRcc)ORaa、-C(=NRcc)N(Rcc)2、-SO2N(Rcc)2、-SO2Rcc、-SO2ORcc、-SORaa、-C(=S)N(Rcc)2、-C(=O)SRcc、-C(=S)SRcc、-P(=O)2Raa、-P(=O)(Raa)2、-P(=O)2N(Rcc)2、-P(=O)(NRcc)2、C1-C50アルキル、C2-C50アルケニル、C2-C50アルキニル、C3-C10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-C14アリール、および5~14員ヘテロアリールが挙げられ、または二つのRcc基は、それらが結合しているN原子と一緒になって、3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4、または5 Rdd基で置換され、Raa、Rbb、RccおよびRddは、上記で定義した通りである。
特定の実施形態では、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基(アミノ保護基とも呼ばれる)である。窒素保護基は当該技術分野で周知であり、参照により本明細書に組み込まれる、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
例えば、アミド基などの窒素保護基(例えば、-C(=O)Raa)には、限定されるものではないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3-フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3-ピリジルカルボキサミド、N-ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p-フェニルベンズアミド、o-ニトフェニルアセトアミド(nitophenylacetamide)、o-ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’-ジチオベンジルオキシアシルアミノ)アセトアミド、3-(p-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3-(o-ニトロフェニル)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4-クロロブタンアミド、3-メチル-3-ニトロブタンアミド、o-ニトロシンナミド、N-アセチルメチオニン誘導体、o-ニトロベンズアミドおよびo-(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドが挙げられる。
カルバメート基などの窒素保護基(例えば、-C(=O)ORaa)には、限定されるものではないが、メチルカルバメート、エチルカルバメート(carbamante)、9-フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9-(2-スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9-(2,7-ジブロモ)フルオレニルメチルカルバメート、2,7-ジ-t-ブチル-[9-(10,10-ジオキソ-10,10,10,10-テトラヒドロチオキサンチル]]メチルカルバメート(DBD-Tmoc)、4-メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2-フェニルエチルカルバメート(hZ)、1-(1-アダマンチル(adamanty1))-1-メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1-ジメチル-2-ハロエチルカルバメート、1,1-ジメチル-2,2-ジブロモエチルカルバメート(DB-t-BOC)、1,1-ジメチル-2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1-メチル-1-(4-ビフェニルイル)エチルカルバメート(Bpoc)、1-(3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-1-メチルエチルカルバメート(t-Bumeoc)、2-(2’-および4’-ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2-(N,N-ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t-ブチルカルバメート(BOC)、1-アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1-イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4-ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8-キノリルカルバメート、N-ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p-メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p-ニトベンジルカルバメート、p-ブロモベンジルカルバメート、p-クロロベンジルカルバメート、2,4-ジクロロベンジルカルバメート、4-メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9-アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2-メチルチオエチルカルバメート、2-メチルスルホニルエチルカルバメート、2-(p-トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2-(1,3-ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4-メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4-ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2-ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2-トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1-ジメチル-2-シアノエチルカルバメート、m-クロロ-p-アシルオキシベンジルカルバメート、p-(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5-ベンズイソキサゾリルメチルカルバメート、2-(トリフルオロメチル)-6-クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m-ニトロフェニルカルバメート、3,5-ジメトキシベンジルカルバメート、o-ニトロベンジルカルバメート、3,4-ジメトキシ-6-ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o-ニトロフェニル)メチルカルバメート、t-アミルカルバメート、S-ベンジルチオカルバメート、p-シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p-デシルオキシベンジルカルバメート、2,2-ジメトキシアシルビニルカルバメート、o-(N,N-ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1-ジメチル-3-(N,N-ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1-ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2-ピリジル)メチルカルバメート、2-フラニルメチルカルバメート、2-ヨードエチルカルバメート、イソボルニル(isoborynl)カルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p-(p’-メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1-メチルシクロブチルカルバメート、1-メチルシクロヘキシルカルバメート、1-メチル-l-シクロプロピルメチルカルバメート、1-メチル-1(3,5-ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-(p-フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-l-フェニルエチルカルバメート、1-メチル-1-(4-ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p-(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリ-t-ブチルフェニルカルバメート、4-(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、および2,4,6-トリメチルベンジルカルバメートが挙げられる。
スルホンアミド基などの窒素保護基(例えば、-S(=O)2Raa)には、限定されるものではないが、p-トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,-トリメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6-トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6-ジメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6-テトラメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6-ジメトキシ-4-メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β-トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9-アントラセンスルホンアミド、4-(4’,8’-ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドが挙げられる。
他の窒素保護基には、限定されるものではないが、フェノチアジニル-(10)-アシル誘導体、N’-p-トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’-フェニルアミノチオアシル誘導体、N-ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N-アセチルメチオニン誘導体、4,5-ジフェニル-3-オキサゾリン-2-オン、N-フタルイミド、N-ジチアスクシンイミド(Dts)、N-2,3-ジフェニルマレイミド、N-2,5-ジメチルピロール、N-1,1,4,4-テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加体(STABASE)、5-置換1,3-ジメチル-1,3,5-トリアザシクロヘキサ-2-オン、5-置換1,3-ジベンジル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、1-置換3,5-ジニトロ-4-ピリドン、N-メチルアミン、N-アリルアミン、N-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N-3-アセトキシプロピルアミン、N-(1-イソプロピル-4-ニトロ-2-オキソ-3-ピロリン(pyroolin)-3-イル)アミン、四級アンモニウム塩、N-ベンジルアミン、N-ジ(4-メトキシフェニル)メチルアミン、N-5-ジベンゾスベリルアミン、N-トリフェニルメチルアミン(Tr)、N-[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N-9-フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N-2,7-ジクロロ-9-フルオレニルメチレンアミン、N-フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N-2-ピコリルアミノN’-オキシド、N-1,1-ジメチルチオメチレンアミン、N-ベンジルイデンアミン、N-p-メトキシベンジルイデンアミン、N-ジフェニルメチレンアミン、N-[(2-ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N-(N’,N’-ジメチルアミノメチレン)アミン、N、N’-イソプロピリデンジアミン、N-p-ニトロベンジリデンアミン、N-サリチリデンアミン、N-5-クロロサリチリデンアミン、N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N-シクロヘキシリデンアミン、N-(5,5-ジメチル-3-オキソ-l-シクロヘキセニル)アミン、N-ボラン誘導体、N-ジフェニルボリン酸誘導体、N-[フェニル(ペンタアシルクロム-またはタングステン)アシル]アミン、N-銅キレート、N-亜鉛キレート、N-ニトロアミン、N-ニトロソアミン、アミンN-オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ホスホルアミド酸ジアルキル、ホスホルアミド酸ジベンジル、ホスホルアミド酸ジフェニル、ベンゼンスルフェナミド、o-ニトロベンゼンスルフェナミド(Nps)、2,4-ジニトロベンゼンスルフェナミド、ペンタクロロベンゼンスルフェナミド、2-ニトロ-4-メトキシベンゼンスルフェナミド、トリフェニルメチルスルフェナミド、および3-ニトロピリジンスルフェナミド(Npys)が挙げられる。
特定の実施形態では、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基(ヒドロキシル保護基とも呼ばれる)である。酸素保護基は当該技術分野で周知であり、参照により本明細書に組み込まれる、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
例示的な酸素保護基には、限定されるものではないが、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t-ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p-メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4-メトキシフェノキシ)メチル(p-AOM)、グアヤコールメチル(GUM)、t-ブトキシメチル、4-ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)メチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3-ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1-メトキシシクロヘキシル、4-メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4-メトキシテトラヒドロチオピラニル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S-二酸化物、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イル(CTMP)、1,4-ジオキサン-2-イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリメチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-l-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、2-(フェニルセレニル)エチル、t-ブチル、アリル、p-クロロフェニル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、p-フェニルベンジル、2-ピコリル、4-ピコリル、3-メチル-2-ピコリルN-オキシド、ジフェニルメチル、p,p’-ジニトロベンズヒドリル、5-ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α-ナフチルジフェニルメチル、p-メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p-メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p-メトキシフェニル)メチル、4-(4’-ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4”-トリス(4,5-ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4”-トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4”-トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3-(イミダゾール-1-イル)ビス(4’,4”-ジメトキシフェニル)メチル、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-1’-ピレニルメチル、9-アントリル、9-(9-フェニル)キサンテニル、9-(9-フェニル-10-オキソ)アントリル、1,3-ベンゾジスルフラン-2-イル、ベンズイソチアゾリルS,S-ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ-p-キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t-ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ギ酸塩、ギ酸ベンゾイル、酢酸塩、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p-クロロフェノキシアセテート、3-フェニルプロピオネート、4-オキソペンタノエート(レブリン酸塩)、4,4-(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトネート、4-メトキシクロトネート、安息香酸塩、p-フェニルベンゾエート、2,4,6-トリメチルベンゾエート(メシトエート)、アルキルメチルカーボネート、9-フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、アルキルエチルカーボネート、アルキル2,2,2-トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2-(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2-(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2-(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、アルキルイソブチルカーボネート、アルキルビニルカーボネートアルキルアリルカーボネート、アルキルp-ニトロフェニルカーボネート、アルキルベンジルカーボネート、アルキルp-メトキシベンジルカーボネート、アルキル3,4-ジメトキシベンジルカーボネート、アルキルo-ニトロベンジルカーボネート、アルキルp-ニトロベンジルカーボネート、アルキルS-ベンジルチオカーボネート、4-エトキシ-1-ナフトチル(napththyl)カーボネート、メチルジチオカーボネート、2-ヨードベンゾエート、4-アジドブチレート、4-ニトロ-4-メチルペンタノエート、o-(ジブロモメチル)ベンゾエート、2-ホルミルベンゼンスルホネート、2-(メチルチオメトキシ)エチル、4-(メチルチオメトキシ)ブチレート、2-(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6-ジクロロ-4-メチルフェノキシアセテート、2,6-ジクロロ-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート、(E)-2-メチル-2-ブテノエート、o-(メトキシアシル)ベンゾエート、α-ナフトエート、硝酸塩、アルキルN,N,N’,N’-テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN-フェニルカルバメート、ホウ酸塩、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4-ジニトロフェニルスルフェネート、硫酸塩、メタンスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)が挙げられる。
特定の実施形態では、硫黄原子上に存在する置換基は、硫黄保護基(チオール保護基とも呼ばれる)である。硫黄保護基は当該技術分野で周知であり、参照により本明細書に組み込まれる、Protecting Groups in Organic Synthesis、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
例示的な硫黄保護基には、限定されるものではないが、アルキル、ベンジル、p-メトキシベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、2,4,6-トリメトキシベンジル、o-ヒドロキシベンジル、p-ヒドロキシベンジル、o-アセトキシベンジル、p-アセトキシベンジル、p-ニトロベンジル、4-ピコリル、2-キノリニルメチル、2-ピコリルN-オキシド、9-アントリルメチル、9-フルオレニルメチル、キサンテニル、フェロセニルメチル、ジフェニルメチル、ビス(4-メトキシフェニル)メチル、5-ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、ジフェニル-4-ピリジルメチル、フェニル、2,4-ジニトロフェニル、t-ブチル、1-アダマンチル、メトキシメチル(MOM)、イソブトキシメチル、ベンジルオキシメチル、2-テトラヒドロピラニル、ベンジルチオメチル、フェニルチオメチル、チアゾリジノ、アセタミドメチル、トリメチルアセトアミドメチル、ベンズアミドメチル、アリルオキシカルボニルアミノメチル、フェニルアセタミドメチル、フタリミドメチル、アセチルメチル、カルボキシメチル、シアノメチル、(2-ニトロ-1-フェニル)エチル、2-(2,4-ジニトロフェニル)エチル、2-シアノエチル、2-(トリメチルシリル)エチル、2,2-ビス(カルボエトキシ)エチル、(1-m-ニトロフェニル-2-ベンゾイル)オチル、2-フェニルスルホニルエチル、2-(4-メチルフェニルスルホニル)-2-メチルプロプ-2-イル、アセチル、ベンゾイル、トリフルオロアセチル、N-[[(p-ビフェニルイル)イソプロポキシ]カルボニル]-N-メチル]-γ-アミノチオブチレート、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、N-エチル、N-メトキシメチル、スルホン酸塩、スルフェニルチオカーボネート、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニルスルフィド、オキサチオロンが挙げられる。
本発明の化合物
リポソームベースのビヒクルは、治療薬の魅力的な担体とみなされ、依然として継続的な開発努力の対象である。カチオン性成分を含むリポソームベースのビヒクルが封入、安定性、および部位局在性に関して有望な結果を示しているが、リポソームベースの送達系の改善に対するニーズが依然として高い。例えば、リポソーム送達系の有意な欠点は、所望の標的細胞および/または細胞内コンパートメントに到達するのに十分な細胞培養またはインビボ安定性を有するリポソームの構築、およびそれらの封入された材料をかかる標的細胞に効率的に放出するかかるリポソーム送達系の能力に関する。
具体的には、薬物動態特性の改善を示し、かつ核酸等の巨大分子を多種多様の細胞型および組織に高い効率で送達することができる、改善された脂質化合物に対するニーズが依然として存在する。重要なことには、毒性の低下を特徴とし、封入された核酸およびポリヌクレオチドを標的の細胞、組織、および臓器に効率的に送達することができる新規脂質化合物に対する特定のニーズも依然として存在する。
本明細書において、例えば核酸などの治療剤のインビボ送達の改善を目的とした新規のカチオン性脂質化合物が記載される。特に本明細書に記載されるカチオン性脂質は、任意に他の脂質と共に使用して、例えば治療用途の核酸(例えば、DNA、siRNA、mRNA、microRNA)などの治療剤の封入用の脂質系ナノ粒子(例えば、リポソーム)を調製してもよい。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、一つまたは複数の所望の特徴または特性を提供し得る。すなわち、特定の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、他の同様に分類された脂質と比較してかかる化合物の利点をもたらす一つまたは複数の特性を有するものとして特徴付けられ得る。例えば、本明細書に開示される化合物は、それらの成分であるリポソーム組成物(例えば、脂質ナノ粒子)の特性の制御および調整を可能にし得る。具体的には、本明細書に開示される化合物は、増強されたトランスフェクション効率および特定の生物学的結果をもたらすそれらの能力を特徴とし得る。かかる結果には、例えば、増強された細胞取り込み、エンドソーム/リソソーム破壊能力、および/または細胞内での封入された材料(例えば、ポリヌクレオチド)の放出の促進が含まれ得る。さらに本明細書に記載される化合物は、有利な薬物動態性能、生体分布および有効性を有している(例えば、使用されるポリマー基の様々な解離速度によるもの)。
本出願は、本発明のカチオン性脂質が、容易に利用可能な出発物質から合成的に輸送可能であるだけでなく、予想外に高い封入効率を有することも実証する。
さらに、本発明のカチオン性脂質は、エステル基およびジスルフィドなどの切断可能な基を有する。これらの切断可能な基(例えば、エステルおよびジスルフィド)は、生分解性を改善し、したがってそれらの好ましい毒性プロファイルに寄与するように企図される。
本発明の化合物
本明細書において、カチオン性脂質である化合物が提供される。例えば、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(I)に従う構造を有する化合物であって、
式中、L1は結合、(C1-C6)アルキルまたは(C2-C6)アルケニルであり、
式中、XはOまたはSであり、
式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立してH、OH、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アルコキシおよび-OC(O)R’から選択され、
式中、R1、R2、R3、R4またはR5の少なくとも一つは、-OC(O)R’であり、
式中、R’は以下であり、
式中、R6は以下であり、
式中、mおよびpはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、または5であり、
式中、R7は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)kRAまたは-(CH2)kCH(OR11)RAから選択され、
式中、R8は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)nRBまたは-(CH2)nCH(OR12)RBから選択され、
式中、R9は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)qRCまたは-(CH2)qCH(OR13)RCから選択され、
式中、R10は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)rRDまたは-(CH2)rCH(OR14)RDから選択され、
式中、k、n、qおよびrはそれぞれ独立して1、2、3、4、または5であり、
または式中、(i)R7およびR8、または(ii)R9およびR10は共に、任意で置換された5員または6員ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成し、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、N、OおよびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含み、
式中、R11、R12、R13、およびR14はそれぞれ独立してH、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、
式中、RA、RB、RCおよびRDはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)アルキル、任意で置換された-OC(O)アルケニル、任意で置換された(C1-C6)モノアルキルアミノ、任意で置換された(C1-C6)ジアルキルアミノ、任意で置換された(C1-C6)アルコキシ、-OH、-NH2から選択され、
式中、R7、R8、R9、R10のうちの少なくとも一つは、それぞれRA、RB、RCまたはRD部分を含み、RA、RB、RCまたはRDは独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルまたは任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルから選択される化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含む。
複数の実施形態では、任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アルコキシ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アシル、(C1-C6)アルコキシ、ハロゲン、-COR、-CO2H、-CO2R、-CN、-OH、-OR、-OCOR、-OCO2R、-NH2、-NHR、-N(R)2、-SRまたは-SO2Rからなる群から選択される一つまたは複数の置換基で任意に置換され、または炭素原子上の二つのジェミナル水素が、基=NHで置換され、Rの各例は独立してC1-C10脂肪族アルキルである。
複数の実施形態では、L1は、結合である。
複数の実施形態では、L1は、(C1-C6)アルキルである。
複数の実施形態では、L1は、(C2-C6)アルケニルである。
複数の実施形態では、L1は、C2アルケニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは、同一である。複数の実施形態では、RCおよびRDは、同一である。複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、RCおよびRDは同一である。
複数の実施形態では、RAおよびRBは異なる。複数の実施形態では、RCおよびRDは異なる。複数の実施形態では、RAおよびRBは異なり、RCおよびRDは異なる。
複数の実施形態では、RA、RB、RCおよびRDは、同一である。
複数の実施形態では、RA、RB、RCおよびRDは異なる。
複数の実施形態では、RA、RB、RCまたはRDは、それぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルまたは任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルから選択される。
複数の実施形態では、RA、RB、RCまたはRDは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルまたは任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルから選択される。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニルから選択される。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニルから選択される。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アルキルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルケニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アルケニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アルキニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アシルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された(C6-C20)アシルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBはそれぞれ独立して、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルである。
複数の実施形態では、RAおよびRBは同一であり、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルである。
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBは、それぞれ独立して、以下から選択される:
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBは同一であり、以下から選択される:
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC8H17である。
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC10H21である。
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC12H25である。
複数の実施形態では、R7=-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらも
である。
複数の実施形態では、XはOである。
複数の実施形態では、XはSである。
複数の実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5のうちの一つのみが-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5のうちの一つのみが-OC(O)R’であり、R1、R2、R3、R4、またはR5のいずれもOHではない。
複数の実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5のうちの二つが-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5のうちの二つが-OC(O)R’であり、R1、R2、R3、R4、またはR5のいずれもOHではない。
複数の実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5のうちの三つが-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、R1は-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R5は-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R1およびR5の両方は、-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、R2は-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R4は-OC(O)R’である。複数の実施形態では、R2およびR4の両方は、-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、R3は-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeである。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeである。
複数の実施形態では、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeである。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeである。
複数の実施形態では、L1は(C2-C6)アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeである。
複数の実施形態では、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RAである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OR11)RAである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RAである。
複数の実施形態では、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBである。
複数の実施形態では、R8は-(CH2)1CH(OR12)RBである。
複数の実施形態では、R8は-(CH2)1CH(OH)RBである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、およびR8は-(CH2)nCH(OR12)RBである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OR11)RA、およびR8は-(CH2)1CH(OR12)RBである。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、およびR8は-(CH2)1CH(OH)RBである。
複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ、任意で置換された(C1-C6)アルキル、例えば、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raa はC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raa はC1-C40アルキルである。 複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raa はC1-C30アルキルである。 複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raa はC1-C20アルキルである。
複数の実施形態では、R7およびR8は同一であり、それぞれ、任意で置換された(C1-C6)アルキル、例えば、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同一であり、それぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C40アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同一であり、それぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C30アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raa はC1-C20アルキルである。
複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ
である。
複数の実施形態では、R7およびR8はそれぞれ
である。
複数の実施形態では、R9およびR10はそれぞれ独立して、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニルから選択される。
複数の実施形態では、R9およびR10はそれぞれ独立して、任意で置換された(C1-C6)アルキル、または任意で置換された(C2-C6)アルケニルである。
複数の実施形態では、R9およびR10は両方とも、任意で置換された(C1-C6)アルキル、または任意で置換された(C2-C6)アルケニルである。
複数の実施形態では、R9およびR10は両方とも、任意で置換された(C1-C6)アルキルである。
複数の実施形態では、R9およびR10は両方とも、-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OR11)RA、R8は-(CH2)1CH(OR12)RBであり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、R8は-(CH2)1CH(OH)RBであり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC8H17であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、R8は-(CH2)1CH(OH)RBであり、RAおよびRBはどちらもC8H17であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC10H21であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、R8は-(CH2)1CH(OH)RBであり、RAおよびRBはどちらもC10H21であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC12H25であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、R8は-(CH2)1CH(OH)RBであり、RAおよびRBはどちらもC12H25であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)kCH(OR11)RA、R8は-(CH2)nCH(OR12)RBであり、RAおよびRBはどちらもC16H29であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、R7は-(CH2)1CH(OH)RA、R8は-(CH2)1CH(OH)RBであり、RAおよびRBはどちらもC16H29であり、R9およびR10はどちらも-CH3である。
複数の実施形態では、p、qおよびrは、同一である。複数の実施形態では、p、q、およびrのうちの一つまたは複数は異なる。複数の実施形態では、qおよびrは同一で、pは異なる。複数の実施形態では、pおよびqは同一で、rは異なる。複数の実施形態では、pおよびrは同一で、qは異なる。複数の実施形態では、p、qおよびrは異なる。
複数の実施形態では、k、mおよびnは同一である。複数の実施形態では、k、mおよびnのうちの一つまたは複数は異なる。複数の実施形態では、kおよびmは同一で、nは異なる。複数の実施形態では、mおよびnは同一で、kは異なる。複数の実施形態では、kおよびnは同一で、mは異なる。複数の実施形態では、k、mおよびnは異なる。
複数の実施形態では、mは、1、2、3、4または5である。複数の実施形態では、mは0である。複数の実施形態では、mは1である。複数の実施形態では、mは2である。複数の実施形態では、mは3である。複数の実施形態では、mは4である。複数の実施形態では、mは5である。複数の実施形態では、mは、0、1、2、3、または4である。
複数の実施形態では、pは、1、2、3、4または5である。複数の実施形態では、pは0である。複数の実施形態では、pは1である。複数の実施形態では、pは2である。複数の実施形態では、pは3である。複数の実施形態では、pは4である。複数の実施形態では、pは5である。複数の実施形態では、pは、0、1、2、3、または4である。
複数の実施形態では、mは2であり、pは2である。
複数の実施形態では、mは3であり、pは2である。
複数の実施形態では、kおよびn=1であり、m=2である。
複数の実施形態では、kおよびn=1であり、m=3である。
複数の実施形態では、qおよびr=1であり、p=2である。
複数の実施形態では、k、n、q、およびrはそれぞれ=1、m=2または3、およびp=2である。
複数の実施形態では、R’は以下である。
複数の実施形態では、R’は
kおよびn=1、m=2または3である。
複数の実施形態では、R’は
kおよびn=1、m=2である。
複数の実施形態では、R’は
kおよびn=1、m=3である。
複数の実施形態では、R’は
であり、R11およびR12はHである。
複数の実施形態では、R’は
であり、kおよびn=1、m=2または3、R11およびR12はHである。
複数の実施形態では、R’は
であり、kおよびn=1、m=2、R11およびR12はHである。
複数の実施形態では、R’は
であり、kおよびn=1、m=3、R11およびR12はHである。
複数の実施形態では、R’は以下である。
上記の実施形態のいずれにおいても、R’が以下の構造を有する場合
RAおよびRBは、段落[0104]~[0129]のいずれかに定義されるとおりであってもよい。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は
であり、qおよびr=1であり、p=2である。
複数の実施形態では、R6は
であり、R13およびR14はHである。
複数の実施形態では、R6は
であり、qおよびr=1であり、p=2であり、R13およびR14はHである。
複数の実施形態では、R6は、以下からなる群から選択される。
複数の実施形態では、R6は、以下からなる群から選択される。
複数の実施形態では、R6は、以下からなる群から選択される。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は、以下からなる群から選択される。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6は以下である。
複数の実施形態では、R6およびR’は同じである。
複数の実施形態では、R6は
であり、R’は
であり、mは2であり、pは2である。
複数の実施形態では、R6は
であり、R’は
であり、mは3であり、pは2である。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R1、R4、およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R1、R4、およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
である。
複数の実施形態では、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。
複数の実施形態では、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、Raaは、C1-C50アルキルであり、mは2であり、pは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeである。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2 およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、mは2である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、mは2である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、mは2である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、mは2である。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R1、R4、およびR5はHであり、R6は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。一部の実施形態では、mは2である。
複数の実施形態では、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R6は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1は結合であり、R3は-OC(O)R’であり、R2はOMeであり、R1、R4 およびR5はHであり、R6は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルである。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
複数の実施形態では、X=Oであり、L1はC2アルケニルであり、R3は-OC(O)R’であり、R2およびR4はOMeであり、R1およびR5はHであり、R6は
であり、R’は
であり、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、mは2である。複数の実施形態では、R7およびR8は同じである。
上記の実施形態のいずれかにおいて、R7およびR8は、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、Raaは代わりにC1-C40アルキルであってもよい。
上記の実施形態のいずれかにおいて、R7およびR8は、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、Raaは代わりにC1-C30アルキルであってもよい。
上記の実施形態のいずれかにおいて、R7およびR8は、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、Raaは代わりにC1-C20アルキルであってもよい。
上記の実施形態のいずれかにおいて、R7およびR8は、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、R7およびR8はそれぞれ
であってもよい。
上記の実施形態のいずれかにおいて、R7およびR8はそれぞれ、-CO2Raaで置換された(C1-C6)アルキルであり、式中、RaaはC1-C50アルキルであり、R7およびR8はそれぞれ
であってもよい。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(II)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中R1~R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIA)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIB)、(IIC)、(IID)、(IIE)、(IIJ)、または(IIK)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含む。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIF)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIG)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIH)に従う構造を有する化合物を含み、
式中、YおよびZのうちの一つはOHであり、他方は-OC(O)R’であり、またはYおよびZの両方がそれぞれ独立して、-OC(O)R’であり、式中、R’、R6およびXは本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(III)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R1~R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIIA)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIIB)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、RA、RBおよびpは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有し、式中、RAおよびRBは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有し、式中、RAおよびRBは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造、
またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIID)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIIE)、(IIIF)、(IIIG)、(IIIH)、(IIII)、(IIIJ)または(IIIK)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含む。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の構造を有する。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IIIL)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、R’、R6およびXは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(IV)に従う構造を有する化合物であって、
式中、Mは、H、OH、OMeまたはMeから選択される化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、式中、RA、RB、mおよびpは、本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、本発明のカチオン性脂質は、以下の式(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)または(X)に従う構造を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を含み、
式中、YおよびZのうちの一つはOHであり、他方は-OC(O)R’であり、またはYおよびZの両方がそれぞれ独立して、-OC(O)R’であり、式中、R’、R6およびXは本明細書に既に定義されるとおりである。
複数の実施形態では、YおよびZのうちの一つはOHであり、他方は-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、YはOHであり、Zは-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、Yは-OC(O)R’であり、ZはOHである。
複数の実施形態では、YおよびZの両方は、-OC(O)R’である。
複数の実施形態では、前述の実施形態のいずれか一つのカチオン性脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、一つまたは複数のコレステロール系脂質、および一つまたは複数のPEG修飾脂質を含む組成物が本明細書に提供される。複数の実施形態では、本組成物は脂質ナノ粒子である。複数の実施形態では、一つまたは複数のカチオン性脂質は、脂質ナノ粒子の約30モル%~60モル%を構成する。複数の実施形態では、一つまたは複数の非カチオン性脂質は、脂質ナノ粒子の約10モル%~50モル%を構成する。複数の実施形態では、一つまたは複数のPEG修飾脂質は、脂質ナノ粒子の約1モル%~10モル%を構成する。複数の実施形態では、コレステロール系脂質は、脂質ナノ粒子の10モル%~50モル%を構成する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、核酸、任意でペプチドまたはタンパク質をコードするmRNAを封入する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも70%のmRNAの封入化率を有する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも75%のmRNAの封入化率を有する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも80%のmRNAの封入化率を有する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも85%のmRNAの封入化率を有する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも90%のmRNAの封入化率を有する。複数の実施形態では、脂質ナノ粒子は、少なくとも95%のmRNAの封入化率を有する。
複数の実施形態では、前述の実施形態のいずれか一つの組成物は、療法で使用するためのものである。
複数の実施形態では、前述の実施形態のいずれか一つの組成物は、mRNAによってコードされるペプチドまたはタンパク質による治療または予防に適している疾患を治療または予防する方法で使用するためのものであり、任意選択的に、疾患は、(a)タンパク質欠損症、任意選択的に、タンパク質欠損症が、肝臓、肺、脳または筋肉に影響を及ぼす、(b)自己免疫性疾患、(c)感染症、または(d)癌である。
複数の実施形態では、組成物は、静脈内、くも膜下腔内、または筋肉内、または肺送達によって、任意選択的に噴霧を介して投与される。
例示的な化合物
例示的な化合物としては、表1~8に記載されるものを含む。
上記表1~8に特定される任意の化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態で提供されてもよく、このような塩は本発明によって包含されることが意図される。
別段の指定がない限り、R=C16H29は、以下の構造を有する:
別段の指定がない限り、R=C16H31は、以下の構造を有する:
本明細書に記載される本発明の化合物は、本明細書に提供される実施例の例示的な合成を含む、当該技術分野で公知の方法に従って調製することができる。
核酸
本明細書に記載される本発明の化合物を使用して、核酸の送達に有用な組成物を調製することができる。
核酸の合成
本発明による核酸は、任意の公知の方法に従って合成され得る。例えば、本発明によるmRNAは、インビトロ転写(IVT)により合成され得る。簡潔には、IVTは、典型的には、プロモーター、リボヌクレオチド三リン酸のプール、DTTおよびマグネシウムイオンを含み得る緩衝系、および適切なRNAポリメラーゼ(例えば、T3、T7、変異T7、またはSP6 RNAポリメラーゼ)を含む線状または環状DNA鋳型、DNAse I、ピロホスファターゼ、および/またはRNAse阻害剤を用いて行われる。正確な条件は、特定の用途により異なる。
一部の実施形態では、本発明によるmRNAの調製のために、DNA鋳型がインビトロで転写される。好適なDNA鋳型は、典型的には、インビトロ転写のためのプロモーター、例えば、T3、T7、変異T7、またはSP6プロモーター、続いて、所望のmRNAの所望のヌクレオチド配列および終結シグナルを有する。
本発明による所望のmRNA配列が決定され、標準の方法を使用してDNA鋳型に組み込まれ得る。例えば、所望のアミノ酸配列(例えば、酵素配列)から開始して、仮想逆翻訳が遺伝コードの縮重に基づいて行われる。その後、最適化アルゴリズムが好適なコドンの選択のために使用され得る。典型的には、G/C含有量は、一方で可能な限り高いG/C含有量を達成し、他方ではコドン使用に従ってtRNAの頻度を最大限考慮するように最適化され得る。最適化されたRNA配列は、確立され、例えば、適切なディスプレイデバイスを用いてディスプレイされ、元の(野生型)配列と比較され得る。それぞれ、RNAの安定化特性および不安定化特性または領域を計算するために、二次構造も分析され得る。
修飾mRNA
一部の実施形態では、本発明によるmRNAは、未修飾mRNAまたは修飾mRNAとして合成され得る。修飾mRNAは、RNAにヌクレオチド修飾を含む。したがって、本発明による修飾mRNAは、例えば、骨格修飾、糖修飾、または塩基修飾であるヌクレオチド修飾を含み得る。一部の実施形態では、mRNAは、プリン(アデニン(A)、グアニン(G))またはピリミジン(チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U))を含むが、これらに限定されない天然に存在するヌクレオチドおよび/またはヌクレオチド類似体(修飾ヌクレオチド)から合成され得、かつプリンおよびピリミジンの修飾ヌクレオチド類似体または誘導体、例えば、1-メチル-アデニン、2-メチル-アデニン、2-メチルチオ-N-6-イソペンテニル-アデニン、N6-メチル-アデニン、N6-イソペンテニル-アデニン、2-チオ-シトシン、3-メチル-シトシン、4-アセチル-シトシン、5-メチル-シトシン、2,6-ジアミノプリン、1-メチル-グアニン、2-メチル-グアニン、2,2-ジメチル-グアニン、7-メチル-グアニン、イノシン、1-メチル-イノシン、プソイドウラシル(5-ウラシル)、ジヒドロ-ウラシル、2-チオ-ウラシル、4-チオ-ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオ-ウラシル、5-(カルボキシヒドロキシメチル)-ウラシル、5-フルオロ-ウラシル、5-ブロモ-ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-ウラシル、5-メチル-2-チオ-ウラシル、5-メチル-ウラシル、N-ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、5-メチルアミノメチル-ウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオ-ウラシル、5’-メトキシカルボニルメチル-ウラシル、5-メトキシ-ウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、1-メチル-プソイドウラシル、キューオシン、ベータ-D-マンノシル-キューオシン、ワイブトキソシン、およびホスホロアミダイト、ホスホロチオエート、ペプチドヌクレオチド、メチルホスホネート、7-デアザグアノシン、5-メチルシトシン、およびイノシン等として合成され得る。かかる類似体の調製は、例えば、米国特許第4,373,071号、米国特許第4,401,796号、米国特許第4,415,732号、米国特許第4,458,066号、米国特許第4,500,707号、米国特許第4,668,777号、米国特許第4,973,679号、米国特許第5,047,524号、米国特許第5,132,418号、米国特許第5,153,319号、米国特許第5,262,530号、および同第5,700,642号から当業者に公知であり、これらの開示は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
カチオン性脂質および核酸の薬学的製剤
特定の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物、ならびにかかる脂質を含む医薬組成物およびリポソーム組成物は、封入された材料(例えば、mRNAなどの一つまたは複数のポリヌクレオチド)の一つまたは複数の標的細胞への送達、およびその後のトランスフェクションを促進するために、製剤に使用することができる。例えば、特定の実施形態では、本明細書に記載のカチオン性脂質(およびかかる脂質を含むリポソーム組成物等の組成物)は、受容体媒介性エンドサイトーシス、クラスリン媒介性、およびカベオラ媒介性エンドサイトーシス、食作用、およびマクロピノサイトーシス、融合性、エンドソームもしくはリソソーム破壊、および/または他の同様に分類された脂質と比較してかかる化合物の利点をもたらす放出可能な特性のうちの一つまたは複数をもたらすものとして特徴付けられ得る。
本発明によれば、本明細書に記載のタンパク質(例えば、タンパク質の全長、断片、または一部)をコードする核酸、例えば、mRNAは、本明細書に記載の本発明の化合物を含む送達ビヒクルを介して送達され得る。
本明細書で使用される場合、「送達ビヒクル」、「移入ビヒクル」、「ナノ粒子」という用語、またはその文法的同義語は、互換的に使用される。
例えば、本発明は、本明細書に記載の化合物および一つまたは複数のポリヌクレオチドを含む組成物(例えば、医薬組成物)を提供する。組成物(例えば、医薬組成物)は、一つまたは複数のカチオン性脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、一つまたは複数のコレステロール系脂質、および/または一つまたは複数のPEG修飾脂質をさらに含み得る。
特定の実施形態では、組成物は、一つまたは複数の標的細胞をトランスフェクトする能力の増強(例えば、向上)を呈する。したがって、一つまたは複数の標的細胞をトランスフェクトする方法も本明細書に提供される。かかる方法は、一般に、一つまたは複数の標的細胞を、本明細書に開示されるカチオン性脂質および/または医薬組成物(例えば、一つまたは複数のポリヌクレオチドを封入する、本明細書に記載の化合物を含むリポソーム製剤)と接触させるステップを含み、これにより、一つまたは複数の標的細胞がその中に封入された材料(例えば、一つまたは複数のポリヌクレオチド)でトランスフェクトされるようになる。本明細書で使用される場合、「トランスフェクト」または「トランスフェクション」という用語は、一つまたは複数の封入された材料(例えば、核酸および/またはポリヌクレオチド)の、細胞、または好ましくは標的細胞への細胞内導入を指す。導入されたポリヌクレオチドは、安定しているか、または標的細胞中で一時的に維持され得る。「トランスフェクション効率」という用語は、トランスフェクションの対象である標的細胞によって取り込まれる、それに導入される、および/またはそれによって発現されるかかる封入された材料(例えば、ポリヌクレオチド)の相対量を指す。実際には、トランスフェクション効率は、トランスフェクション後に標的細胞によって産生されるレポーターポリヌクレオチド産物の量によって推定され得る。特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、高いトランスフェクション効率を示し、それにより、封入された材料(例えば、一つまたは複数のポリヌクレオチド)の適切な投薬量が病態部位に送達され、その後、発現される可能性を改善すると同時に、化合物またはそれらの封入された内容物に関連する潜在的な全身性副作用または毒性を最小限に抑える。
例えば、本明細書に開示される医薬組成物またはリポソーム組成物を含む一つまたは複数の脂質ナノ粒子中に封入されたポリヌクレオチドによる一つまたは複数の標的細胞のトランスフェクション後、かかるポリヌクレオチドによってコードされた産物(例えば、ポリペプチドまたはタンパク質)の産生は、好ましくは刺激され得、ポリヌクレオチドを発現させ、かつ例えば、目的とするポリペプチドまたはタンパク質を産生するかかる標的細胞の能力が増強される。例えば、mRNAを封入する一つまたは複数の化合物または医薬組成物による標的細胞のトランスフェクションは、かかるmRNAによってコードされたタンパク質または酵素の産生を増強する(すなわち、増加させる)。
さらに、本明細書に記載の送達ビヒクル(例えば、リポソーム送達ビヒクル)は、他の標的組織、細胞、または臓器、例えば、心臓、肺、腎臓、脾臓に優先的に分配されるように調製され得る。複数の実施形態では、本発明の脂質ナノ粒子は、標的細胞および組織への増強された送達を達成するように調製され得る。例えば、本明細書に記載の化合物または医薬組成物およびリポソーム組成物のうちの一つまたは複数に封入されたポリヌクレオチド(例えば、mRNA)は、標的細胞または組織に送達され得る、および/またはそれをトランスフェクトし得る。一部の実施形態では、封入されたポリヌクレオチド(例えば、mRNA)が発現され、機能的ポリペプチド産物が標的細胞によって産生され(かついくつかの例では排出され)、それにより、有益な特性を、例えば、標的細胞または組織に付与することができる。かかる封入されたポリヌクレオチド(例えば、mRNA)は、例えば、ホルモン、酵素、受容体、ポリペプチド、ペプチド、または他の目的とするタンパク質をコードし得る。
リポソーム送達ビヒクル
一部の実施形態では、組成物は、好適な送達ビヒクルである。複数の実施形態では、組成物は、リポソーム送達ビヒクル、例えば、脂質ナノ粒子である。
「リポソーム送達ビヒクル」および「リポソーム組成物」という用語は、互換的に使用される。
本明細書に開示されるカチオン性脂質のうちの一つまたは複数でのリポソーム組成物の濃縮は、毒性を改善する(例えば、低下させる)手段として、またはさもなければ一つまたは複数の所望の特性(例えば、封入されたポリヌクレオチドの一つまたは複数の標的細胞への送達の改善および/またはリポソーム組成物のインビボ毒性の低下)をかかる濃縮されたリポソーム組成物に付与する手段として使用され得る。したがって、本明細書に開示されるカチオン性脂質のうちの一つまたは複数を含む医薬組成物、具体的には、リポソーム組成物も企図される。
したがって、特定の実施形態では、本明細書に記載される本発明の化合物は、一つまたは複数の標的細胞への封入された材料(例えば、一つまたは複数の治療薬)の送達および放出を促進または強化するために(例えば、かかる標的細胞の脂質膜に浸透または融合することによって)、リポソーム組成物の成分として使用され得る。
本明細書で使用される場合、リポソーム送達ビヒクル、例えば、脂質ナノ粒子は、通常、一つまたは複数の二重層の膜によって外部媒体から隔離された内部水空間を有する微細小胞として特徴付けられる。リポソームの二重層膜は、典型的には、空間的に分離された親水性ドメインおよび疎水性ドメインを含む合成起源または天然起源の脂質などの両親媒性分子によって形成される(Lasic,Trends Biotechnol.,16:307-321,1998)。リポソームの二重層膜は、両親媒性ポリマーおよび界面活性剤(例えば、ポリメロソーム、ニオソーム等)によって形成される場合もある。本発明との関連で、リポソーム送達ビヒクルは、典型的には、所望のmRNAを標的細胞または組織に輸送する役割を果たす。
特定の実施形態では、かかる組成物(例えば、リポソーム組成物)は、例えば、一つまたは複数の生物学的に活性なポリヌクレオチド(例えば、mRNA)等の材料を装填しているか、またはそれを封入している。
複数の実施形態では、組成物(例えば、医薬組成物)は、リポソーム内に封入されたタンパク質をコードするmRNAを含む。複数の実施形態では、リポソームは、一つまたは複数のカチオン性脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、一つまたは複数のコレステロール系脂質、および一つまたは複数のPEG修飾脂質を含み、少なくとも一つのカチオン性脂質は本明細書に記載の本発明の化合物である。複数の実施形態では、組成物は、タンパク質(例えば、本明細書に記載のいずれかのタンパク質)をコードするmRNAを含む。複数の実施形態では、組成物は、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)タンパク質をコードするmRNAを含む。複数の実施形態では、組成物は、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)タンパク質をコードするmRNAを含む。
複数の実施形態では、組成物(例えば、医薬組成物)は、リポソーム内に封入された核酸を含み、リポソームは本明細書に記載される化合物を含む。
複数の実施形態では、核酸は、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNAである。複数の実施形態では、mRNAは、対象の肺または肺細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする(例えば、mRNAは、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)タンパク質をコードする)。複数の実施形態では、mRNAは、対象の肝臓または肝臓細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする(例えば、mRNAは、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)タンパク質をコードする)。なお他の例示的なmRNAが本明細書に記載される。
複数の実施形態では、リポソーム送達ビヒクル(例えば、脂質ナノ粒子)は、正味の正電荷を有し得る。
複数の実施形態では、リポソーム送達ビヒクル(例えば、脂質ナノ粒子)は、正味の負電荷を有し得る。
複数の実施形態では、リポソーム送達ビヒクル(例えば、脂質ナノ粒子)は、正味の中性電荷を有し得る。
複数の実施形態では、核酸(例えば、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNA)を封入する脂質ナノ粒子は、本明細書に記載の本発明の一つまたは複数の化合物を含む。
例えば、組成物中の本明細書に記載の本発明の化合物の量は、組成物の全ての脂質の総乾燥重量(例えば、リポソーム組成物中に存在する全ての脂質の総乾燥重量)のパーセンテージ(「重量%」)として記載することができる。
本明細書に記載される医薬組成物の複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中に存在する全ての脂質の総乾燥重量の約0.5重量%~約30重量%(例えば、約0.5重量%~約20重量%)の量で存在する。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中に存在する全ての脂質の総乾燥重量の約1重量%~約30重量%、約1重量%~約20重量%、約1重量%~約15重量%、約1重量%~約10重量%、または約5重量%~約25重量%の量で存在する。複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、リポソーム送達ビヒクルなどの組成物中に存在する全ての脂質の総乾燥重量の約0.5重量%~約5重量%、約1重量%~約10重量%、約5重量%~約20重量%、または約10重量%~約20重量%の量で存在する。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物の量は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中の総脂質の総乾燥重量の少なくとも約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、約96重量%、約97重量%、約98重量%、または約99重量%の量で存在する。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物の量は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中の総脂質の総乾燥重量の約5重量%以下、約10重量%以下、約15重量%以下、約20重量%以下、約25重量%以下、約30重量%以下、約35重量%以下、約40重量%以下、約45重量%以下、約50重量%以下、約55重量%以下、約60重量%以下、約65重量%以下、約70重量%以下、約75重量%以下、約80重量%以下、約85重量%以下、約90重量%以下、約95重量%以下、約96重量%以下、約97重量%以下、約98重量%以下、または約99重量%以下の量で存在する。
複数の実施形態では、組成物(例えば、脂質ナノ粒子などのリポソーム送達ビヒクル)は、約0.1重量%~約20重量%(例えば、約0.1重量%~約15重量%)の本明細書に記載の化合物を含む。複数の実施形態では、送達ビヒクル(例えば、脂質ナノ粒子などのリポソーム送達ビヒクル)は、約0.5重量%、約1重量%、約3重量%、約5重量%、または約10重量%の本明細書に記載の化合物を含む。複数の実施形態では、送達ビヒクル(例えば、脂質ナノ粒子などのリポソーム送達ビヒクル)は、最大約0.5重量%、最大約1重量%、最大約3重量%、最大約5重量%、最大約10重量%、最大約15重量%、または最大約20重量%の本明細書に記載の化合物を含む。複数の実施形態では、このパーセンテージにより、改善された有益な効果(例えば、肝臓または肺などの標的組織への送達の改善)がもたらされる。
組成物中の本明細書に記載の本発明の化合物の量はまた、組成物の総脂質の総モル量(例えば、リポソーム送達ビヒクル中に存在する全ての脂質の総モル量)のパーセンテージ(「モル%」)として記載することができる。
本明細書に記載される医薬組成物の複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、リポソーム送達ビヒクルなどの組成物中に存在する全ての脂質の総モル量の約0.5モル%~約50モル%(例えば、約0.5モル%~約20モル%)の量で存在する。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、リポソーム送達ビヒクルなどの組成物中に存在する全ての脂質の総モル量の約0.5モル%~約5モル%、約1モル%~約10モル%、約5モル%~約20モル%、約10モル%~約20モル%、約15モル%~約30モル%、約20モル%~約35モル%、約25モル%~約40モル%、約30モル%~約45モル%、約35モル%~約50モル%、約40モル%~約55モル%、または約45モル%~約60モル%の量で存在する。複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、リポソーム送達ビヒクルなどの組成物中に存在する全ての脂質の総モル量の約1モル%~約60モル%、約1モル%~約50モル%、約1モル%~約40モル%、約1モル%~約30モル%、約1モル%~約20モル%、約1モル%~約15モル%、約1モル%~約10モル%、約5モル%~約55モル%、約5モル%~約45モル%、約5モル%~約35モル%、または約5モル%~約25モル%の量で存在する。
特定の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、組成物(例えば、リポソーム送達ビヒクル)中の脂質の総量の約0.1モル%~約50モル%、または0.5モル%~約50モル%、または約1モル%~約25モル%、または約1モル%~約10モル%を含み得る。
特定の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、脂質ナノ粒子中の脂質の総量の約0.1モル%超、または約0.5モル%超、または約1モル%超、約5モル%超、約10モル%超、約20モル%超、約30モル%超、または約40モル%超を含み得る。
特定の実施形態では、記載される化合物は、組成物(例えば、リポソーム送達ビヒクル)中の脂質の総量の約60モル%未満、または約55モル%未満、または約50モル%未満、または約45モル%未満、または約40モル%未満、または約35モル%未満、約30モル%未満、または約25モル%未満、または約10モル%未満、または約5モル%未満、または約1モル%未満を含み得る。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物の量は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中の総脂質の総モル量の少なくとも約5モル%、約10モル%、約15モル%、約20モル%、約25モル%、約30モル%、約35モル%、約40モル%、約45モル%、約50モル%、約55モル%、約60モル%、約65モル%、約70モル%、約75モル%、約80モル%、約85モル%、約90モル%、約95モル%、約96モル%、約97モル%、約98モル%、または約99モル%の量で存在する。
複数の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物の量は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中の総脂質の総モル量の約5モル%以下、約10モル%以下、約15モル%以下、約20モル%以下、約25モル%以下、約30モル%以下、約35モル%以下、約40モル%以下、約45モル%以下、約50モル%以下、約55モル%以下、約60モル%以下、約65モル%以下、約70モル%以下、約75モル%以下、約80モル%以下、約85モル%以下、約90モル%以下、約95モル%以下、約96モル%以下、約97モル%以下、約98モル%以下、または約99モル%以下の量で存在する。
複数の実施形態では、このパーセンテージにより、改善された有益な効果(例えば、肝臓または肺などの標的組織への送達の改善)がもたらされる。
典型的な実施形態では、本発明の組成物(例えば、リポソーム組成物)は、一つまたは複数のカチオン性脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、一つまたは複数のコレステロール系脂質、および一つまたは複数のPEG修飾脂質を含み、少なくとも一つのカチオン性脂質は本明細書に記載の本発明の化合物である。例えば、本発明の実施に適した組成物は、カチオン性脂質成分として本明細書に記載の本発明の化合物、非カチオン性脂質、コレステロール系脂質、およびPEG修飾脂質を含む、四つの脂質成分を有する。非カチオン性脂質は、DOPEまたはDEPEであってもよい。コレステロール系脂質は、コレステロールであってもよい。PEG修飾脂質は、DMG-PEG2Kであってもよい。
複数の実施形態では、本発明の組成物は、本発明のカチオン性脂質、DMG-PEG2000、コレステロールおよびDOPEを含み、カチオン性脂質:DMG-PEG2000:コレステロール:DOPEのモル比は40:5:25:30である。
さらなる実施形態では、医薬(例えば、リポソーム)組成物は、PEG修飾脂質、非カチオン性脂質、およびコレステロール脂質のうちの一つまたは複数を含む。他の実施形態では、かかる医薬(例えば、リポソーム)組成物は、一つまたは複数のPEG修飾脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、および一つまたは複数のコレステロール脂質を含む。なおさらなる実施形態では、かかる医薬(例えば、リポソーム)組成物は、一つまたは複数のPEG修飾脂質および一つまたは複数のコレステロール脂質を含む。
複数の実施形態では、核酸(例えば、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNA)を封入する組成物(例えば、脂質ナノ粒子)は、本明細書に記載の本発明の一つまたは複数の化合物、およびカチオン性脂質、非カチオン性脂質、およびPEG化脂質からなる群から選択される一つまたは複数の脂質を含む。
複数の実施形態では、核酸(例えば、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNA)を封入する組成物(例えば、脂質ナノ粒子)は、本明細書に記載の本発明の一つまたは複数の化合物;カチオン性脂質、非カチオン性脂質、およびPEG化脂質からなる群から選択される一つまたは複数の脂質を含み;ならびにコレステロール系脂質をさらに含む。典型的には、こうした組成物は、カチオン性脂質成分として本明細書に記載の本発明の化合物、非カチオン性脂質(例えば、DOPE)、コレステロール系脂質(例えば、コレステロール)、およびPEG修飾脂質(例えば、DMG-PEG2K)を含む四つの脂質成分を有する。
複数の実施形態では、核酸(例えば、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNA)を封入する脂質ナノ粒子は、本明細書に記載の本発明の一つまたは複数の化合物、ならびにカチオン性脂質、非カチオン性脂質、PEG化脂質、およびコレステロール系脂質からなる群から選択される一つまたは複数の脂質を含む。
様々な実施形態によれば、脂質ナノ粒子を含むカチオン性脂質、非カチオン性脂質、および/またはPEG修飾脂質の選択、ならびにかかる脂質の互いに対する相対モル割合の選択は、選択される脂質の特徴、対象とする標的細胞の性質、送達されるmRNAの特徴に基づく。さらなる考慮すべき事項には、例えば、選択される脂質のアルキル鎖の飽和度、ならびにサイズ、電荷、pH、pKa、融合性、および毒性が含まれる。したがって、モル比は、適宜に調整され得る。
一部の実施形態では、カチオン性脂質:非カチオン性脂質:コレステロール系脂質:PEG修飾脂質の比は、それぞれ約30~60:20~40:20~30:1~10であり得る。一部の実施形態では、カチオン性脂質対非カチオン性脂質対コレステロール系脂質対PEG修飾脂質の比は、それぞれ、およそ40:30:20:10である。一部の実施形態では、カチオン性脂質対非カチオン性脂質対コレステロール系脂質対PEG修飾脂質の比は、それぞれ、およそ40:30:25:5である。一部の実施形態では、カチオン性脂質対非カチオン性脂質対コレステロール系脂質対PEG修飾脂質の比は、それぞれ、およそ40:32:25:3である。一部の実施形態では、カチオン性脂質:非カチオン性脂質:コレステロール系脂質:PEG修飾脂質の比は、およそ50:25:20:5である。
カチオン性脂質
本明細書に記載の本発明の化合物のいずれかに加えて、組成物は、一つまたは複数の追加のカチオン性脂質を含んでもよい。
一部の実施形態では、リポソームは、一つまたは複数の追加のカチオン性脂質を含み得る。本明細書で使用される場合、「カチオン性脂質」という語句は、生理学的pH等の選択されたpHで正味の正電荷を有するいくつかの脂質種のうちのいずれかを指す。いくつかのカチオン性脂質は文献に記載されており、それらの多くは市販されている。
本組成物での使用に好適な追加のカチオン性脂質には、本文献に記載のカチオン性脂質が含まれる。
ヘルパー脂質
組成物(例えば、リポソーム組成物)は、一つまたは複数のヘルパー脂質も含み得る。そのようなヘルパー脂質には、非カチオン性脂質が含まれる。本明細書で使用される場合、「非カチオン性脂質」という語句は、任意の中性脂質、両性イオン性脂質、またはアニオン性脂質を指す。本明細書で使用される場合、「アニオン性脂質」という語句は、生理学的pHなどの選択されたpHで正味の負電荷を有するいくつかの脂質種のうちのいずれかを指す。非カチオン性脂質には、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジエルコイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DEPE)、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)、パルミトイルオレオイル-ホスファチジルエタノールアミン(POPE)、ジオレオイル-ホスファチジルエタノールアミン4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-l-カルボキシレート(DOPE-mal)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)、ジステアロイル-ホスファチジル-エタノールアミン(DSPE)、16-O-モノメチルPE、16-O-ジメチルPE、18-1-トランスPE、l-ステアロイル-2-オレオイル-ホスファチジエタノールアミン(SOPE)、またはそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。本発明を実施するのに適した非カチオン性またはヘルパー脂質は、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)である。あるいは、1,2-ジエルコイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DEPE)を、非カチオン性またはヘルパー脂質として使用することができる。
一部の実施形態では、非カチオン性脂質は、中性脂質、すなわち、組成物が製剤化および/または投与される条件下で正味の電荷を有しない脂質である。
一部の実施形態では、非カチオン性脂質は、組成物中に存在する総脂質の約5%~約90%、約5%~約70%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約30%、約10%~約70%、約10%~約50%、または約10%~約40%のモル比(モル%)で存在し得る。一部の実施形態では、総非カチオン性脂質は、組成物中に存在する総脂質の約5%~約90%、約5%~約70%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約30%、約10%~約70%、約10%~約50%、または約10%~約40%のモル比(モル%)で存在し得る。一部の実施形態では、リポソーム中の非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5モル%超、約10モル%超、約20モル%超、約30モル%超、または約40モル%超であり得る。一部の実施形態では、リポソーム中の総非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5モル%超、約10モル%超、約20モル%超、約30モル%超、または約40モル%超であり得る。一部の実施形態では、リポソーム中の非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5モル%以下、約10モル%以下、約20モル%以下、約30モル%以下、または約40モル%以下である。一部の実施形態では、リポソーム中の総非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5モル%以下、約10モル%以下、約20モル%以下、約30モル%以下、または約40モル%以下であり得る。
一部の実施形態では、非カチオン性脂質は、組成物中に存在する組成物総脂質の約5%~約90%、約5%~約70%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約30%、約10%~約70%、約10%~約50%、または約10%~約40%の重量比(重量%)で存在し得る。一部の実施形態では、総非カチオン性脂質は、組成物中に存在する総脂質の約5%~約90%、約5%~約70%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約30%、約10%~約70%、約10%~約50%、または約10%~約40%の重量比(重量%)で存在し得る。一部の実施形態では、リポソーム中の非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5重量%超、約10重量%超、約20重量%超、約30重量%超、または約40重量%超であり得る。一部の実施形態では、リポソーム中の総非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5重量%超、約10重量%超、約20重量%超、約30重量%超、または約40重量%超であり得る。一部の実施形態では、リポソーム中の非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5重量%以下、約10重量%以下、約20重量%以下、約30重量%以下、または約40重量%以下である。一部の実施形態では、リポソーム中の総非カチオン性脂質のパーセンテージは、約5重量%以下、約10重量%以下、約20重量%以下、約30重量%以下、または約40重量%以下であり得る。
コレステロール系脂質
一部の実施形態では、組成物(例えば、リポソーム組成物)は、一つまたは複数のコレステロール系脂質を含む。例えば、本発明を実施するための好適なコレステロール系脂質は、コレステロールである。他の好適なコレステロール系脂質は、例えば、DC-Chol(N,N-ジメチル-N-エチルカルボキシアミドコレステロール)、1,4-ビス(3-N-オレイルアミノ-プロピル)ピペラジン(Gao,et al.Biochem.Biophys.Res.Comm.179,280(1991)、Wolf et al.BioTechniques 23,139(1997)、米国特許第5,744,335号)、または以下の構造を有するイミダゾールコレステロールエステル(ICE)を含む。
一部の実施形態では、コレステロール系脂質は、リポソーム中に存在する総脂質の約1%~約30%、または約5%~約20%のモル比(モル%)で存在し得る。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子中のコレステロール系脂質のパーセンテージは、約5モル%超、約10モル%超、約20モル%超、約30モル%超、または約40モル%超であり得る。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子中のコレステロール系脂質のパーセンテージは、約5モル%以下、約10モル%以下、約20モル%以下、約30モル%以下、または約40モル%以下であり得る。
一部の実施形態では、コレステロール系脂質は、リポソーム中に存在する総脂質の約1%~約30%、または約5%~約20%の重量比(重量%)で存在し得る。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子中のコレステロール系脂質のパーセンテージは、約5重量%超、約10重量%超、約20重量%超、約30重量%超、または約40重量%超であり得る。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子中のコレステロール系脂質のパーセンテージは、約5重量%以下、約10重量%以下、約20重量%以下、約30重量%以下、または約40重量%以下であり得る。
PEG化脂質
一部の実施形態では、組成物(例えば、リポソーム組成物)は、一つまたは複数のさらなるPEG化脂質を含む。本発明を実施するための好適なPEG修飾またはPEG化脂質は、1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシポリエチレングリコール-2000 (DMG-PEG2K)である。
例えば、ポリエチレングリコール(PEG)修飾リン脂質および誘導体化脂質、例えば、N-オクタノイル-スフィンゴシン-1-[スクシニル(メトキシポリエチレングリコール)-2000](C8 PEG-2000セラミド)を含む誘導体化セラミド(PEG-CER)の使用も、本明細書に記載の本発明の一つまたは複数の化合物と組み合わせて、および一部の実施形態では、リポソームを含む他の脂質と一緒に、本発明により企図される。一部の実施形態では、特に有用な交換可能な脂質は、より短いアシル鎖(例えば、C14またはC18)を有するPEG-セラミドである。
企図されるさらなるPEG修飾脂質(本明細書ではPEG化脂質とも称され、この用語はPEG修飾脂質と互換的である)には、C6~C20長のアルキル鎖を有する脂質に共有結合している最大5kDaの長さのポリエチレングリコール鎖が含まれるが、これに限定されない。一部の実施形態では、PEG修飾またはPEG化脂質は、PEG化コレステロールまたはPEG-2Kである。かかる成分の付加は、複合体の凝集を阻止することができ、循環寿命を増加させ、かつ脂質-核酸組成物の標的細胞への送達を増加させるための手段を提供することもできる(Klibanov et al.(1990)FEBS Letters,268(1):235-237)か、またはこれらの成分は、インビボで製剤から迅速に交換するように選択され得る(米国特許第5,885,613号を参照のこと)。
本発明のさらなるPEG修飾リン脂質および誘導体化脂質は、組成物(例えば、リポソーム組成物)中に存在する総脂質の約0%~約10%、約0.5%~約10%、約1%~約10%、約2%~約10%、または約3%~約5%のモル比(モル%)で存在し得る。
医薬製剤および治療的使用
本明細書に記載の本発明の化合物は、一つまたは複数の標的細胞への封入された材料(例えば、一つまたは複数の治療用ポリヌクレオチド)の送達および放出を促進または強化する(例えば、かかる標的細胞の脂質膜に浸透または融合することによって)、組成物の調製(例えば、リポソーム組成物の構築)に使用され得る。
例えば、リポソーム組成物(例えば、脂質ナノ粒子)が本明細書に開示される化合物のうちの一つまたは複数を含むか、またはさもなければそれで濃縮されている場合、一つまたは複数の標的細胞の脂質二重層における相転移は、封入された材料(例えば、脂質ナノ粒子中に封入された一つまたは複数の治療用ポリヌクレオチド)の一つまたは複数の標的細胞への送達を促進し得る。
同様に、特定の実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物は、インビボでの毒性の減少によって特徴付けられるリポソームビヒクルを調製するために使用され得る。特定の実施形態では、毒性の低下は、減少した量のかかる組成物が対象に投与されて、所望の治療応答または結果を達成することができるように、本明細書に開示される組成物に関連する高いトランスフェクション効率の関数である。
したがって、記載の化合物および本発明によって提供される核酸を含む医薬製剤は、様々な治療目的に使用され得る。インビボでの核酸の送達を容易にするために、本明細書に記載の化合物および核酸は、一つまたは複数の追加の薬学的担体、標的化リガンド、または安定化試薬と組み合わせて製剤化されてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、予め混合された脂質溶液を介して製剤化され得る。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物を含む組成物は、ナノ粒子の脂質膜への後挿入技術を使用して製剤化することができる。製剤化技法および薬物投与は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences,」Mack Publishing Co.,Easton,Pa.(最新版)で見つけることができる。
好適な投与経路には、例えば、経口投与、直腸投与、膣投与、経粘膜投与、気管内投与もしくは吸入投与を含む肺投与、または腸投与、皮内注射、経皮(局所)注射、筋肉内注射、皮下注射、髄内注射を含む非経口送達、ならびに髄腔内、直接脳室内、静脈内、腹腔内、もしくは鼻腔内が含まれる。特定の実施形態では、筋肉内投与は、骨格筋、平滑筋、および心筋からなる群から選択される筋肉に行われる。一部の実施形態では、この投与により、核酸の筋肉細胞への送達がもたらされる。一部の実施形態では、この投与により、核酸の肝細胞(すなわち、肝臓細胞)への送達がもたらされる。
本発明のリポソーム組成物を投与するための共通経路は、特に代謝障害、特に肝臓に影響を及ぼすもの(例えば、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症)を治療する場合に、静脈内送達であってもよい。あるいは、治療される疾患または障害に応じて、リポソーム組成物は、肺送達を介して投与され得る(例えば、嚢胞性線維症の治療のために)。ワクチン接種については、本発明のリポソーム組成物は、典型的には筋肉内投与される。眼に影響を及ぼす疾患または障害は、本発明のリポソーム組成物を硝子体内に投与することによって治療され得る。
あるいはまたは加えて、本発明の薬学的製剤は、全身様式ではなく局所様式で、例えば、薬学的製剤を標的とされる組織に直接注射することにより、好ましくは、持続放出製剤で投与され得る。局所送達は、標的とされる組織に応じて様々な方法で達成され得る。送達されるmRNAが送達および/または発現され得る例示的な組織には、肝臓、腎臓、心臓、脾臓、血清、脳、骨格筋、リンパ節、皮膚、および/または脳脊髄液が含まれるが、これらに限定されない。複数の実施形態では、標的とされる組織は、肝臓である。例えば、本発明の組成物を含むエアロゾルが吸引され得(鼻送達、気管送達、または気管支送達の場合)、本発明の組成物が、例えば、損傷、疾患兆候、または疼痛の部位に注射され得、組成物が、経口、気管、または食道用のトローチ剤で提供され得るか、胃もしくは腸への投与用に液体、錠剤、もしくはカプセル形態で供給され得るか、直腸もしくは膣用に坐剤形態で供給され得るか、またはクリーム、液滴、もしくはさらには注射を使用することにより眼にも送達され得る。
本明細書に記載の組成物は、本明細書に記載されるペプチド(例えば、タンパク質などのポリペプチド)を含むペプチドをコードするmRNAを含み得る。
複数の実施形態では、mRNAは、ポリペプチドをコードする。
複数の実施形態では、mRNAは、タンパク質をコードする。
mRNAによりコードされるペプチドの例(例えば、mRNAによりコードされるタンパク質の例)は、本明細書に記載される。
本発明は、例えば、ヒト対象、またはヒト対象の細胞、または治療されてヒト対象に送達される細胞などの対象の治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNA分子を有する組成物を送達するための方法を提供する。
したがって、特定の実施形態では、本発明は、対象の肺もしくは肺細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを含む治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー3タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ダイニン軸糸中間鎖1タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための産生を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ダイニン軸糸重鎖5(DNAH5)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アルファ-1-アンチトリプシンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、フォークヘッドボックスP3(FOXP3)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、一つまたは複数のサーファクタントタンパク質、例えば、サーファクタントAタンパク質、サーファクタントBタンパク質、サーファクタントCタンパク質、およびサーファクタントDタンパク質のうちの一つまたは複数をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の肝臓もしくは肝臓細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。かかるペプチドおよびポリペプチドは、尿素サイクル障害に関連するもの、リソソーム貯蔵障害に関連するもの、グリコーゲン貯蔵障害に関連するもの、アミノ酸代謝障害に関連するもの、脂質代謝もしくは線維性障害に関連するもの、メチルマロン酸血症に関連するもの、または濃縮された全長mRNAの肝臓または肝臓細胞への送達またはそれでの治療が治療的利益を提供する任意の他の代謝性障害に関連するものを含み得る。
特定の実施形態では、本発明は、尿素サイクル障害に関連するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アルギニノコハク酸シンテターゼ1タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、カルバモイルリン酸シンテターゼIタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アルギニノコハク酸リアーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アルギナーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、リソソーム貯蔵障害に関連するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アルファ-ガラクトシダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、グルコセレブロシダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、イズロン酸-2-スルファターゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、イズロニダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、N-アセチル-アルファ-D-グルコサミニダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヘパランN-スルファターゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ガラクトサミン-6スルファターゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ベータ-ガラクトシダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、リソソームリパーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、アリールスルファターゼB(N-アセチルガラクトサミン-4-スルファターゼ)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、転写因子EB(TFEB)をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、グリコーゲン貯蔵障害に関連するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、酸アルファ-グルコシダーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、グルコース-6-ホスファターゼ(G6PC)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、肝臓グリコーゲンホスホリラーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、筋ホスホグリセリン酸ムターゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、グリコーゲン脱分岐酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、アミノ酸代謝に関連するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、グルタリル-CoAデヒドロゲナーゼ酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、プロピオニル-CoAカルボキシラーゼ酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、オキサラーゼ(oxalase)アラニン-グリオキシルアミノトランスフェラーゼ酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、脂質代謝または線維性障害に関連するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、mTOR阻害剤をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ATPaseリン脂質輸送8B1(ATP8B1)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、一つまたは複数のNF-カッパB阻害剤、例えば、I-カッパBアルファ、インターフェロン関連発生制御因子1(IFRD1)、およびサーチュイン1(SIRT1)のうちの一つまたは複数をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、PPAR-ガンマタンパク質または活性バリアントをコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、タンパク質に関連するメチルマロン酸血症をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、メチルマロニルCoAムターゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、メチルマロニルCoAエピメラーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、肝臓への送達またはその治療が治療的利益を提供することができる全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ATP7Bタンパク質、別名、ウィルソン病タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、第VIII因子、第IX因子、第VII因子、および第X因子等の一つまたは複数の凝固酵素をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヒトヘモクロマトーシス(HFE)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の心血管構造もしくは心血管細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、血管内皮成長因子Aタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、レラキシンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、骨形成タンパク質-9タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、骨形成タンパク質-2受容体タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の筋肉もしくは筋肉細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ジストロフィンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、フラタキシンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、対象の心筋もしくは心筋細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、筋肉組織または筋肉細胞におけるカリウムチャネルおよびナトリウムチャネルの一方または両方を調節するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、筋肉組織または筋肉細胞におけるKv7.1チャネルを調節するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、筋肉組織または筋肉細胞におけるNav1.5チャネルを調節するタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の神経系もしくは神経系細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、生存運動ニューロン1タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、生存運動ニューロン2タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、フラタキシンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ATP結合カセットサブファミリーDメンバー1(ABCD1)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、CLN3タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の血液もしくは骨髄、または血液細胞もしくは骨髄細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ベータ-グロビンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ブルトンチロシンキナーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、一つまたは複数の凝固酵素、例えば、第VIII因子、第IX因子、第VII因子、および第X因子をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の腎臓もしくは腎臓細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、IV型コラーゲンアルファ5鎖(COL4A5)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象の眼もしくは眼細胞への送達またはその治療で使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー4(ABCA4)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、レチノスキシンタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、網膜色素上皮特異的65kDa(RPE65)タンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、290kDa中心体タンパク質(CEP290)をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象または対象細胞に対する、ワクチンの送達またはワクチンを用いた治療において使用するためのペプチドまたはタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、ウイルス等の感染病原体由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、インフルエンザウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、呼吸器合胞体ウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、狂犬病ウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、サイトメガロウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ロタウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、またはC型肝炎ウイルスなどの肝炎ウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヒトパピローマウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、単純ヘルペスウイルス1型または単純ヘルペスウイルス2型などの単純ヘルペスウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヒト免疫不全ウイルス1型またはヒト免疫不全ウイルス2型などのヒト免疫不全ウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヒトメタニューモウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ヒトパラインフルエンザウイルス1型、ヒトパラインフルエンザウイルス2型、またはヒトパラインフルエンザウイルス3型などのヒトパラインフルエンザウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、マラリアウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ジカウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、チクングンヤウイルス由来の抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、対象のがんに関連する抗原または対象のがん細胞から特定された抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、対象自身のがん細胞から決定された抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を作製するための、すなわち、個別化がんワクチンを提供するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、変異KRAS遺伝子から発現した抗原をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、抗体は、二重特異性抗体であり得る。特定の実施形態では、抗体は、融合タンパク質の一部であり得る。特定の実施形態では、本発明は、OX40に対する抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、VEGFに対する抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、組織壊死因子アルファに対する抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、CD3に対する抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、CD19に対する抗体をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、免疫調節因子をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、インターロイキン12をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、インターロイキン23をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、インターロイキン36ガンマをコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、一つまたは複数のインターフェロン遺伝子刺激因子(STING)タンパク質の構成的に活性なバリアントをコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、エンドヌクレアーゼをコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、Cas 9タンパク質などのRNAガイドDNAエンドヌクレアーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、メガヌクレアーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、亜鉛フィンガーヌクレアーゼタンパク質をコードする全長mRNAを有する治療用組成物を産生するための方法を提供する。
送達方法
本発明の方法で使用される送達経路は、本発明の化合物の非侵襲的、自己投与を可能にする。一部の実施形態では、本方法は、上述の好適なトランスフェクションまたは脂質担体ビヒクル中の治療用タンパク質をコードするmRNAを含む組成物のエアロゾル化、噴霧化、または滴下による気管内投与または肺内投与を伴う。一部の実施形態では、タンパク質はリポソームで封入される。一部の実施形態では、リポソームは、本発明の化合物である脂質を含む。以下、本明細書で使用される場合、本発明の化合物の投与は、本発明の化合物を含む組成物の投与を含む。
肺の局所細胞および組織は、mRNAによりコードされるタンパク質の産生および分泌のための生物学的デポまたはリザーバーとして機能することができる潜在的な標的を表すが、出願人は、本発明の化合物のエアロゾル化、噴霧化、または滴下を介した肺への投与が、非分泌タンパク質でさえも肺細胞の外側に分布することを発見した。任意の特定の理論に拘束されることを意図するものではないが、本発明のナノ粒子組成物は、肺気道血液関門を通過し、無傷のナノ粒子の、例えば、心臓、肝臓、脾臓などの非肺細胞および組織への翻訳をもたらし、これらの非肺組織におけるコードされたタンパク質の産生をもたらすことが企図される。したがって、本発明の化合物および本発明の方法の有用性は、肺細胞および肺組織における治療用タンパク質の産生を超えて広がり、非肺標的細胞および/または組織への送達に使用することができる。これらは、多数の疾患、特に分泌および非分泌タンパク質および/または酵素の欠損の両方から生じる末梢疾患(例えば、一つまたは複数のリソソーム蓄積障害)の管理および治療に有用である。特定の実施形態では、本発明の方法で使用される本発明の化合物は、mRNA封入ナノ粒子の分布、および肝臓、脾臓、心臓、および/または他の非肺細胞におけるコードされたタンパク質の産生をもたらす。例えば、エアロゾル化、噴霧化、または滴下による本発明の化合物の肺への投与は、組成物自体およびそのタンパク質産物(例えば、機能性ベータガラクトシダーゼタンパク質)が、肺の局所細胞および組織の両方、ならびにmRNAおよび送達ビヒクルの非肺細胞への転座の結果として、末梢標的細胞、組織および器官で検出可能となる。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、末梢細胞または組織を特異的に標的化するために、本発明の方法に用いられてもよい。肺送達の後、本発明の化合物は肺気道血液関門を通過し、局所肺細胞以外の細胞に分布することが企図される。したがって、本明細書に開示される化合物は、当業者に公知の様々なアプローチ(例えば、吸入)を使用して、肺投与経路によって対象に投与され、肺の局所標細胞および組織、ならびに末梢非肺細胞および組織(例えば、肝臓、脾臓、腎臓、心臓、骨格筋、リンパ節、脳、脳脊髄液、および血漿の細胞)の両方に分布させることができる。結果として、肺の局所細胞および末梢非肺細胞の両方は、一つまたは複数のポリヌクレオチドによってコードされる翻訳産物を産生および/または分泌することができる生物学的リザーバーまたはデポとして機能することができる。したがって、本発明は、肺疾患または状態の治療に限定されないが、むしろそうでなければ、全身投与によってのみ達成されるポリヌクレオチドの末梢器官、組織および細胞(例えば、肝細胞)への送達、またはそれによってコードされる酵素およびタンパク質の産生を促進する非侵襲的な手段として使用することができる。例示的な末梢非肺細胞としては、以下に限定されないが、肝細胞、上皮細胞、造血細胞、上皮細胞、内皮細胞、骨細胞、幹細胞、間葉細胞、神経細胞、心臓細胞、脂肪細胞、血管平滑筋細胞、心筋細胞、骨格筋細胞、ベータ細胞、下垂体細胞、滑膜内層細胞、卵巣細胞、精巣細胞、線維芽細胞、B細胞、T細胞、網状赤血球、白血球、顆粒球、および腫瘍細胞が挙げられる。
対象への組成物の投与後、mRNAによってコードされるタンパク質産物(例えば、機能性タンパク質または酵素)は、対象への化合物の投与後少なくとも約1~7日間またはそれ以上、末梢標的組織で検出可能である。治療効果を達成するために必要なタンパク質産物の量は、治療される状態、コードされるタンパク質、および患者の状態に応じて変化するであろう。例えば、タンパク質産物は、対象への化合物の投与後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45日間またはそれ以上、少なくとも0.025~1.5μg/ml(例えば、少なくとも0.050μg/ml、少なくとも0.075μg/ml、少なくとも0.1μg/ml、少なくとも0.2μg/ml、少なくとも0.3μg/ml、少なくとも0.4μg/ml、少なくとも0.5μg/ml、少なくとも0.6μg/ml、少なくとも0.7μg/ml、少なくとも0.8μg/ml、少なくとも0.9μg/ml、少なくとも1.0μg/ml、少なくとも1.1μg/ml、少なくとも1.2μg/ml、少なくとも1.3μg/ml、少なくとも1.4μg/ml、または少なくとも1.5μg/ml)の濃度(例えば、治療濃度)で、末梢標的組織で検出可能であり得る。
核酸は、化合物の液体懸濁液の気管内投与、および液体ネブライザーによって生成されるエアロゾルミストの吸入、または参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,780,014号に記載されるような乾燥粉末装置の使用によって肺に送達され得ることが実証されている。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、対象への投与前または投与時に、エアロゾル化またはその他の方法で、粒子状の液体または固体として送達され得るように製剤化されてもよい。こうした化合物は、対象によって容易に呼吸可能または吸入可能な粒子を生成するために、このような固体または液体の粒子組成物(例えば、エアロゾル化水溶液または懸濁液など)を投与するための一つまたは複数の適切な装置の支援を得て投与され得る。一部の実施形態では、こうした装置(例えば、定量吸入器、ジェットネブライザー、超音波ネブライザー、乾燥粉末吸入器、噴霧剤系の吸入器または注入器)は、対象への組成物の所定の質量、容積、または用量(例えば、1用量当たり約0.5mg/kgのmRNA)の投与を容易にする。例えば、特定の実施形態では、本発明の化合物は、化合物および適切な噴霧剤を含む懸濁液または溶液を含有する定量吸入器を使用して、対象に投与される。特定の実施形態では、本発明の化合物は、吸入を意図する粒子状粉末(例えば、呼吸可能な乾燥粒子)として製剤化されてもよい。特定の実施形態では、呼吸可能粒子として製剤化された本発明の組成物は、対象によって呼吸可能であり得るか、または好適な装置を使用して送達され得るように、適切にサイズ設定される(例えば、約500μm、400μm、300μm、250μm、200μm、150μm、100μm、75μm、50μm、25μm、20μm、15μm、12.5μm、10μm、5μm、2.5μm未満またはそれ以下の平均D50またはD90の粒子サイズ)。さらに他の実施形態では、本発明の化合物は、一つまたは複数の肺界面活性剤(例えば、ラメラ体)を含むように製剤化される。一部の実施形態では、本発明の化合物は、少なくとも0.05mg/kg、少なくとも0.1mg/kg、少なくとも0.5mg/kg、少なくとも1.0mg/kg、少なくとも2.0mg/kg、少なくとも3.0mg/kg、少なくとも4.0mg/kg、少なくとも5.0mg/kg、少なくとも6.0mg/kg、少なくとも7.0mg/kg、少なくとも8.0mg/kg、少なくとも9.0mg/kg、少なくとも10mg/kg、少なくとも15mg/kg、少なくとも20mg/kg、少なくとも25mg/kg、少なくとも30mg/kg、少なくとも35mg/kg、少なくとも40mg/kg、少なくとも45mg/kg、少なくとも50mg/kg、少なくとも55mg/kg、少なくとも60mg/kg、少なくとも65mg/kg、少なくとも70mg/kg、少なくとも75mg/kg、少なくとも80mg/kg、少なくとも85mg/kg、少なくとも90mg/kg、少なくとも95mg/kg、または少なくとも100mg/kg体重の濃度が、単回投与で投与されるように、対象に投与される。一部の実施形態では、本発明の化合物は、少なくとも0.1mg、少なくとも0.5mg、少なくとも1.0mg、少なくとも2.0mg、少なくとも3.0mg、少なくとも4.0mg、少なくとも5.0mg、少なくとも6.0mg、少なくとも7.0mg、少なくとも8.0mg、少なくとも9.0mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも30mg、少なくとも35mg、少なくとも40mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも55mg、少なくとも60mg、少なくとも65mg、少なくとも70mg、少なくとも75mg、少なくとも80mg、少なくとも85mg、少なくとも90mg、少なくとも95mg、または少なくとも100mgのmRNAの総量が、単回または複数回投与で投与されるように、対象に投与される。
本発明のある特定の化合物、組成物、および方法が、ある特定の実施形態に従って具体的に説明されているが、以下の実施例は、本発明の化合物を例証する役割のみを果たし、それを限定するようには意図されていない。
バニリン酸脂質の合成スキーム
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸塩の合成(3)
25mLのジクロロメタン中のバニリン酸1(1.0g、5.9mmol)の懸濁液に、0℃で塩化オキサリル(2.0mL、23.8mmol)を加え、続いてジメチルホルムアミド(1滴)を加え、得られた混合物をこの温度で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を20mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロパン-1-オール2(0.7mL、5.9mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。沈殿物を濾過して、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸塩3を白色固体(1.18g、79%)として得た。
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3-メトキシ安息香酸塩の合成(4)
20mLのジクロロメタン中の4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタン酸AIM-3-E12(1.0g、1.43mmol)の溶液に、0℃で塩化オキサリル(0.15mL、1.72mmol)を加え、続いてジメチルホルムアミド(1滴)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を20mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸塩3(0.18g、0.7mmol)、続いてピリジン(0.4mL、4.9mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。氷を加えて反応をクエンチし、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗製物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3-メトキシ安息香酸塩4を淡黄色油(330mg、50%)として得た。
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3-メトキシ安息香酸塩(VA-3-E12-DMAPr)の合成
10mLのテトラヒドロフラン中の3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-((ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3-メトキシ安息香酸塩4(330mg、0.35mmol)の溶液に、0℃でピリジン中のフッ化水素酸(70%、2.5mL)を滴下して加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を添加してpH=7~8にし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(C18:5~95% MeCN/水/0.1%TFA)により精製し、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3-メトキシ安息香酸塩をTFA塩(120mg、48%)として得た。この化合物を、分解を防止するために2-ブタノール中に保存した。
すべての他の脂質を代表的な手順に従って同様の収率で調製した。
シリンガ酸脂質の合成スキーム
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシ安息香酸塩の合成(6)
100mLのジクロロメタン中のシリンガ酸5(7.5g、0.04モル)の懸濁液に、0℃で塩化オキサリル(12.8mL、0.15モル)を加え、続いてジメチルホルムアミド(5滴)を加え、得られた混合物をこの温度で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を100mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロパン-1-オール2(4.5mL、40mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。沈殿物を濾過して、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシ安息香酸塩6を白色固体(6.2g、58%)として得た。
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3,5-ジメトキシ安息香酸塩の合成(7)
20mLのジクロロメタン中の4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタン酸AIM-3-E12(0.99g、1.41mmol)の溶液に、0℃で塩化オキサリル(0.15mL、1.72mmol)を加え、続いてジメチルホルムアミド(1滴)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を20mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシ安息香酸塩6(0.2g、0.7mmol)、続いてピリジン(0.35mL、4.34mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。氷を加えて反応をクエンチし、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗製物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3,5-ジメトキシ安息香酸塩7を淡黄色油(380mg、50%)として得た。
3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3,5-ジメトキシ安息香酸塩(SA-3-E12-DMAPr)の合成
10mLのテトラヒドロフラン中の3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-((ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3,5-ジメトキシ安息香酸塩7(380mg、0.39mmol)の溶液に、0℃でピリジン中のフッ化水素酸(70%、2.5mL)を滴下して加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を添加してpH=7~8にし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(C18:5~95% MeCN/水/0.1%TFA)により精製し、3-(ジメチルアミノ)プロピル4-((4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノイル)オキシ)-3,5-ジメトキシ安息香酸塩をTFA塩(94mg、32%)として得た。
すべての他の脂質を代表的な手順に従って同様の収率で調製した。
シナピン酸脂質の合成スキーム
3-(ジメチルアミノ)プロピル(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)アクリレートの合成(9)
100mLのジクロロメタン中のシナピン酸8(5g、22mmol)の懸濁液に、0℃で塩化オキサリル(7.5mL、90mmol)を加え、続いてジメチルホルムアミド(5滴)を加え、得られた混合物をこの温度で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を100mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロパン-1-オール2(2.64mL、22mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。沈殿物を濾過して、3-(ジメチルアミノ)プロピル(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)アクリレート9を淡黄色の固体(2.66g、39%)として得た。
(E)-4-(3-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメトキシフェニル4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノエートの合成(10)
20mLのジクロロメタン中の4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタン酸AIM-3-E12(1.8g、2.59mmol)の溶液に、0℃で塩化オキサリル(0.3mL、3.09mmol)を加え、続いてジメチルホルムアミド(1滴)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を20mLのジクロロメタンに溶解した。0℃に冷却した後、3-(ジメチルアミノ)プロピル(E)-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)アクリレート9(0.4g、1.29mmol)、続いてピリジン(0.62mL、7.7mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。氷を加えて反応をクエンチし、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗製物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(E)-4-(3-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメトオキシフェニル4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノエート10を淡黄色油(540mg、42%)として得た。
(E)-4-(3-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメトキシフェニル4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノエート(SI-3-E12-DMAPr)の合成
10mLのテトラヒドロフラン中の(E)-4-(3-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメトキシフェニル4-(ビス(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ドデシル)アミノ)ブタノエート10(540mg、0.55mmol)の溶液に、0℃でピリジン中のフッ化水素酸(70%、2.5mL)を滴下して加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を添加してpH=7~8にし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、粗生成物を、逆相カラムクロマトグラフィー(C18:5~95% MeCN/水/0.1%TFA)により精製して、(E)-4-(3-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル)-2,6-ジメトキシフェニル4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブタノエートをTFA塩(330mg、80%)として得た。
すべての他の脂質を代表的な手順に従って同様の収率で調製した。
フェノール酸脂質の合成スキームA
合成スキームAにおける中間体(3a)の合成:
無水CH2Cl2(10mL)中の(1)(2.00g、2.86mmol)の溶液に、0℃で塩化オキサリル(0.98mL、4.0当量)を滴加して、反応混合物を室温まで徐々に加温し、2時間攪拌した。過剰な溶媒および塩化オキサリルを減圧下で除去した後、残りの残渣を無水CH2Cl2(30mL)に再溶解した。攪拌酸塩化物溶液に0℃で(2a)(555mg、1.0当量)、DMAP(349mg、1.0当量)、および続いてトリエチルアミン(3.18mL、8.0当量)を添加した。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、次いで同じ温度で16時間攪拌した。16時間後、反応混合物を、CH2Cl2で希釈し、飽和NaHCO3(aq)溶液で洗浄した。分離した有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を送達した。粗物質を最初にヘキサン中50%のEtOAcを使用して精製し、その後、15%のEtOAcをCH2Cl2中で再精製して、(3a)(623mg、25%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C50H93NO7Si2、[M+H]+=876.65、実測値=876.6。
合成スキームAにおける中間体(3b)の合成:
(2b)を使用して、(3a)の手順に従って、(3b)(557mg、23%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C49H91NO6Si2、[M+H]+=846.64、実測値=846.6。
合成スキームAにおける中間体(5a)の合成:
無水CH2Cl2(3mL)中の溶液(3a)(308mg、0.351mmol)に、塩化オキサリル(0.15mL、5.0当量)を室温で添加し、同温度で2時間攪拌した。過剰な溶媒および塩化オキサリルを減圧下で除去した後、残りの残渣を無水CH2 Cl2(3mL)に再溶解した。攪拌酸塩化物溶液に、0℃で3-ジメチルアミノプロパノール(4)(109mg、3当量)、続いてトリエチルアミン(0.10mL、2.0当量)を加えた。反応混合物を、室温までゆっくりと加温し、次いで同じ温度で16時間攪拌した。MSによりモニターされた反応の完了後、反応混合物を減圧下で濃縮して乾燥させ、CH2Cl2中0~10%のMeOHを使用して精製して、(5a)(204mg、60%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C55H104N2O7Si2、[M+H]+=961.74、実測値=961.7。
合成スキームAにおける中間体(5b)の合成:
(3b)を使用して、(5a)の手順に従って、(5b)(248mg、90%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C54H102N2O6Si2、[M+H]+=931.73、実測値=931.7。
合成スキームAにおけるTBL-0731化合物355(6a)の合成:
無水THF(3mL)中の(5a)(204mg、0.212mmol)の攪拌溶液に、0℃でピリジン中70%のフッ化水素(1.09mL、197当量)を滴加して、室温まで徐々に加温した。反応混合物を室温で16時間攪拌した。MSによりモニターされた反応の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、固体NaHCO3のバッチ式添加でクエンチした。ガス形成が最小化された後、得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3(aq)溶液で中和した。分離した有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を送達した。粗物質を、CH2Cl2中の0~20%のMeOHを使用して精製し、TBL-0731(6a)(132mg、85%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C43H76N2O7、[M+H]+=733.57、実測値=733.5。1H NMR(500MHz,CDCl3)δ7.64(d,J=15.9Hz,1H),7.14-7.08(m,2H),7.05(d,J=8.1,3.5Hz,1H),6.37(d,J=16.0Hz,1H),4.27(t,J=6.4Hz,2H),3.86(s,3H),3.72-3.63(m,2H),2.78-2.70(m,2H),2.67-2.47(m,6H),2.46-2.40(m,2H),2.36(s,6H),2.02-1.90(m,4H),1.49-1.35(m,4H),1.34-1.15(m,32H),0.87(t,J=6.9Hz,6H)。
合成スキームAにおけるTBL-0750化合物467(6b)の合成:
(5b)を使用して、(6a)の手順に従って、TBL-0750(6b)(153mg、82%)を粘性油として得た。MS(ESI+)計算値C42H74N2O6、[M+H]+=703.55、実測値=703.6。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.66(d,J=16.0Hz,1H),7.53(d,J=8.7,1.3Hz,2H),7.12(d,J=8.6,1.5Hz,2H),6.38(d,J=16.0,0.9Hz,1H),4.26(t,J=6.4Hz,2H),3.70-3.63(m,2H),2.73-2.64(m,2H),2.64-2.46(m,6H),2.45-2.40(m,2H),2.34(s,6H),1.99-1.88(m,4H),1.43-1.34(m,4H),1.31-1.21(m,32H),0.87(t,J=6.8Hz,6H)。
フェノール酸脂質の合成スキームB
合成スキームBにおける中間体(3)の合成:
CH2Cl2(30mL、無水)中の酸中間体(1)(4.58g)の溶液に、塩化オキサリル(1.04mL、2当量)を添加し、室温で2時間攪拌した。すべての揮発性物質を減圧下で除去し、残りの残渣をCH2Cl2(30mL、無水)中に再溶解した。次いで、この溶液にシリンガ酸(2)(1.32g、1.1当量)、続いてピリジン(2.93mL、6当量)を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。一晩攪拌した後、溶媒を減圧下で除去し、残りの残渣を最小限のCH2Cl2で可溶化して、100%のEtOAcを溶出剤として短いシリカゲルプラグを通して濾過した。透明な濾液を濃縮乾固して粗物質を得、これをMPLCで10CVにわたってヘキサン中10~100%のEtOAc勾配を用いて精製し、酸生成物(3)(3.70g、78%)を得た。MS(ESI+) 計算値 C53H101NO8Si2、[M+H]+=936.7、実測値=936.7。
合成スキームBにおける中間体(5a)の合成:
CH2Cl2(4mL、無水)中の安息香酸(3)(400mg)の溶液に、塩化オキサリル(0.18mL、5当量)を添加し、室温で2時間攪拌した。すべての揮発性物質を減圧下で除去し、残りの残渣をCH2Cl2(3mL、無水)中に再溶解した。得られた溶液を氷浴で冷却し、次いでCH2Cl2(1mL)中の2-アミノエタノール(4a)(76mg)の溶液を加えた。反応混合物を室温まで加温し、同じ温度で16時間攪拌した。LC-MSによって監視し、出発物質の完全な消費後、反応混合物を濃縮乾固し、粗物質をMPLCで12CVにわたってCH2Cl2中0~20%のMeOH勾配を用いて精製し、生成物(5a)を粘性油(225mg、52%)として得た。MS(ESI+)計算値C57H110N2O8Si2、[M+H]+=1007.8、実測値=1007.6。
合成スキームBにおける中間体(5b)の合成:
4-アミノブタノール(4b)を使用して(5a)の合成手順に従い、生成物(5b)を粘性油(360mg、81%)として得た。MS(ESI+)計算値C59H114N2O8Si2、[M+H]+=1035.8、実測値=1035.6。
合成スキームBにおける中間体(5c)の合成:
中間体(3)(500mg)および3-モルホリノプロパノール(4c)を使用して(5a)の合成手順に従い、生成物(5c)(350mg、62%)を得た。MS(ESI+)計算値C60H114N2O9Si2、[M+H]+=1063.8、実測値=1063.6。
合成スキームBにおける中間体(5d)の合成:
中間体(3)(500mg)および2-ピリジニルエタノール(4d)を使用して(5a)の合成手順に従い、生成物(5d)(237mg、43%)を得た。MS(ESI+)計算値C60H108N2O8Si2、[M+H]+=1041.8、実測値=1041.6。
合成スキームBにおける中間体(5e)の合成:
中間体(3)(843mg)および4-メチルピペラジニルエタノール(4e)を使用して、5aの合成の手順に従って、生成物(5e)(346mg、36%)を得た。MS(ESI+)計算値C60H115N3O8Si2、[M+H]+=1062.8、実測値=1062.7。
合成スキームBにおけるTBL-0507化合物48(6a)の合成:
プラスチックポリマーシンチレーションバイアル(非ガラス)内のTHF(3mL、無水)中のTBS保護中間体(5a)(225mg)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.16mL、5当量)を加え、続いてトリエチルアミン-3HF(0.36mL、10当量)を滴加した。反応混合物を50℃で一晩攪拌した。反応を、二滴の反応混合物を、EtOAcとNaHCO3(aq)の層間に懸濁させ、有機層を分析することによってモニタリングした(TLCまたはLC-MS)。出発物質が消費されたら、ヒュームフード内のN2ガスで吹き飛ばすことによって過剰なHFおよび揮発性物質を除去し、残りの物質をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で中和した(pH紙で確認)。分離した有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質を、MPLCで10CVにわたってCH2Cl2中0~40%のMeOH勾配を使用して精製し、TBL-0507(6a)(90mg、52%)を得た。MS(ESI+)計算値C45H82N2O8、[M+H]+=779.6、実測値=779.5。
合成スキームBにおけるTBL-0508化合物49(6b)の合成:
TBS保護中間体(5b)(360mg)を使用して、(6a)の手順に従って、TBL-0508(6b)(71mg、25%)を得た。MS(ESI+)計算値C47H86N2O8、[M+H]+=807.6、実測値=807.5。
合成スキームBにおけるTBL-0517化合物562(6c)の合成:
TBS保護中間体(5c)(350mg)を使用して、(6a)の手順に従って、CH2Cl2中0~10%のMeOH勾配で精製して、TBL-0517(6c)(164mg、60%)を得た。MS(ESI+)計算値C48H86N2O9、[M+H]+=835.6、実測値=835.5。
合成スキームBにおけるTBL-0518化合物563(6d)の合成:
TBS保護中間体(5d)(237mg)を使用して、(6a)の手順に従って、CH2Cl2中0~10%のMeOH勾配で精製して、TBL-0518(6d)(111mg、60%)を得た。MS(ESI+)計算値C48H80N2O8、[M+H]+=813.6、実測値=813.5。
合成スキームBにおけるTBL-0535化合物564(6e)の合成:
TBS保護中間体(5e)(346mg)を使用して、(6a)の手順に従って、CH2Cl2中0~20%のMeOH勾配で精製して、TBL-0535(6e)(88mg、32%)を得た。MS(ESI+)計算値C48H87N3O8、[M+H]+=834.6、実測値=834.6。
フェノール酸脂質の合成スキームC
合成スキームCにおける中間体(9a)の合成:
アミノ酸(7)(500mg)およびアクリル酸ドデシル(8a)(2.91g、2.5当量)を含有するフラスコに、イソプロパノール(5mL)およびトリエチルアミン(1.35mL、2当量)を加えた。得られた混合物を、90℃で3時間加熱した。MSによりモニターされた反応が完了した後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残りの物質を、MPLCでCH2Cl2中0~12%のMeOHを使用して精製して、生成物(9a)(987mg、35%)を得た。MS(ESI+)計算値C34H65NO6、[M+H]+=584.5、実測値=584.5。
合成スキームCにおける中間体(9b)の合成:
アミノ酸(7)(1.00g)、アクリル酸テトラデシル(8b)(6.51g、2.5当量)、イソプロパノール(10mL)、およびトリエチルアミン(2.70mL、2当量)を使用して、(9a)の手順に従って、生成物(9b)(1.80g、29%)を得た。MS(ESI+)計算値C38H73NO6、[M+H]+=640.5、実測値=640.5。
合成スキームCにおけるTBL-0484化合物565(11a)の合成:
無水CH2Cl2(3mL)中の中間体(9a)(300mg)の溶液に、室温で、塩化オキサリル(1.0mL、23当量)を添加し、同温度で2時間攪拌した。過剰な溶媒および塩化オキサリルを減圧下で除去した後、残りの残渣を無水CH2 Cl2(3mL)に再溶解した。攪拌酸塩化物溶液に、室温で、フェノール酸(10)(146mg、1.0当量)およびピリジン(0.21mL、5当量)を加え、同温度で16時間攪拌した。MSによりモニターされた反応が完了した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残りの粗物質を、MPLCでCH2Cl2中0~10%のMeOHを使用して精製して、TBL-0484(11a)(90mg、21%)を得た。MS(ESI+)計算値C48H84N2O10、[M+H]+=849.6、実測値=849.5。
合成スキームCにおけるTBL-0485化合物566(11b)の合成:
中間体(9b)(300mg)を使用して、(11a)の手順に従って、TBL-0485(11b)(80mg、19%)を得た。MS(ESI+)計算値C52H92N2O10、[M+H]+=905.7、実測値=905.6。
実施例1:脂質ナノ粒子製剤
本明細書に記載のカチオン性脂質を当該技術分野で公知の方法に従って脂質ナノ粒子の調製で使用することができる。例えば、好適な方法には、参照により全体が本明細書に組み込まれる国際公開第WO2018/089801号に記載の方法が含まれる。
脂質ナノ粒子の製剤化のための一つの例示的なプロセスは、WO2018/089801のプロセスA(例えば、WO2018/089801の実施例1および図1を参照のこと)である。プロセスA(「A」)は、最初に脂質を脂質ナノ粒子に予形成することなくmRNAを脂質混合物と混合することによってmRNAを封入する従来の方法に関する。例示的なプロセスでは、エタノール脂質溶液とmRNA緩衝水溶液を別個に調製した。脂質混合物(カチオン性脂質、ヘルパー脂質、両性イオン性脂質、PEG脂質等)の溶液を、脂質をエタノール中に溶解させることによって調製した。mRNA溶液を、mRNAをクエン酸緩衝液中に溶解させることによって調製された。その後、両方の混合物を65℃まで加熱した後に混合した。その後、これらの2つの溶液を、ポンプシステムを使用して混合した。いくつかの事例では、これらの2つの溶液を、ギアポンプシステムを使用して混合した。特定の実施形態では、これらの二つの溶液を、「T」接合部(または「Y」接合部)を使用して混合した。その後、混合物を、TFFプロセスを用いた透析濾過によって精製した。結果として得られた製剤を濃縮し、さらに使用するまで2~8℃で保管した。
脂質ナノ粒子の製剤化のための第二の例示的なプロセスは、WO2018/089801のプロセスB(例えば、WO2018/089801の実施例2および図2を参照のこと)である。プロセスB(「B」)は、予形成された脂質ナノ粒子をmRNAと混合することによってメッセンジャーRNA(mRNA)を封入するプロセスに関する。異なる条件範囲、例えば、異なる温度(すなわち、混合物を加熱するか加熱しない)、緩衝液、および濃度をプロセスBで使用することができる。例示的なプロセスでは、エタノールおよびクエン酸緩衝液中に溶解させた脂質を、ポンプシステムを使用して混合した。これらの二つの流れの瞬時混合により、中空脂質ナノ粒子が形成され、これは自己集合プロセスであった。結果として得られた製剤混合物は、アルコールを含有するクエン酸緩衝液中の中空脂質ナノ粒子であった。その後、製剤をTFF精製プロセスに供し、このプロセスでバッファ交換を行った。その後、結果として得られた予形成された空の脂質ナノ粒子懸濁液を、ポンプシステムを使用してmRNAと混合した。ある特定のカチオン性脂質の場合、混合後の溶液の加熱により、mRNAを含有する脂質ナノ粒子のパーセンテージが高くなり、mRNAの全収率が高くなった。
表5の脂質ナノ粒子製剤は、プロセスAまたはBのいずれかにより調製された。各製剤は、ホタルルシフェラーゼタンパク質をコードするmRNA(FFL mRNA)、および脂質(カチオン性脂質:DMG-PEG2000、コレステロール:DOPE)を含有し、表5に記載される(モル%比)。
気管内投与によるFFL mRNAの送達
表5のFFL mRNAを含有する脂質ナノ粒子製剤は、Microsprayer(登録商標)(50ul/動物)を介した単回気管内エアロゾル投与によりオスCD1マウス(6~8週齢)に麻酔下で投与された。投与後およそ24時間時点で、動物に、2.5mL/kgでの腹腔内注射によりルシフェリンを150mg/kg(60mg/mL)で投与した。5~15分後、全ての動物を、IVISイメージングシステムを使用して撮影して、肺中のルシフェラーゼ産生を測定した。図1は、本明細書に記載のカチオン性脂質を含む脂質ナノ粒子が陽性ルシフェラーゼ活性に基づいてインビボでのFFL mRNAの送達に有効であることを示す。
番号付けされた実施形態
・ 式(I)に従う構造を有するカチオン性脂質であって、
式中、L1は結合、(C1-C6)アルキルまたは(C2-C6)アルケニルであり、
式中、XはOまたはSであり、
式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立してH、OH、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アルコキシおよび-OC(O)R’から選択され、
式中、R1、R2、R3、R4またはR5の少なくとも一つは、-OC(O)R’であり、
式中、R’は以下であり、
式中、R6は以下であり、
式中、mおよびpはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、または5であり、
式中、R7は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)kRAまたは-(CH2)kCH(OR11)RAから選択され、
式中、R8は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)nRBまたは-(CH2)nCH(OR12)RBから選択され、
式中、R9は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)qRCまたは-(CH2)qCH(OR13)RCから選択され、
式中、R10は、H、任意で置換された(C1-C6)アルキル、任意で置換された(C2-C6)アルケニル、任意で置換された(C2-C6)アルキニル、任意で置換された(C1-C6)アシル、-(CH2)rRDまたは-(CH2)rCH(OR14)RDから選択され、
式中、k、n、qおよびrはそれぞれ独立して1、2、3、4または5であり、
または式中、(i)R7およびR8、または(ii)R9およびR10は共に、任意で置換された5員または6員ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成し、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、N、OおよびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含み、
式中、R11、R12、R13、およびR14はそれぞれ独立してH、メチル、エチル、またはプロピルから選択され、
式中、RA、RB、RCおよびRDはそれぞれ独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)アルキル、任意で置換された-OC(O)アルケニル、任意で置換された(C1-C6)モノアルキルアミノ、任意で置換された(C1-C6)ジアルキルアミノ、任意で置換された(C1-C6)アルコキシ、-OH、-NH2から選択され、
式中、R7、R8、R9、R10のうちの少なくとも一つは、それぞれRA、RB、RCまたはRD部分を含み、RA、RB、RCまたはRDは独立して、任意で置換された(C6-C20)アルキル、任意で置換された(C6-C20)アルケニル、任意で置換された(C6-C20)アルキニル、任意で置換された(C6-C20)アシル、任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルキルまたは任意で置換された-OC(O)(C6-C20)アルケニルから選択されるカチオン性脂質、
またはその薬学的に許容可能な塩。
2.任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アルコキシ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アシル、(C1-C6)アルコキシ、ハロゲン、-COR、-CO2H、-CO2R、-CN、-OH、-OR、-OCOR、-OCO2R、-NH2、-NHR、-N(R)2、-SRまたは-SO2Rからなる群から選択される一つまたは複数の置換基で任意に置換され、または炭素原子上の二つのジェミナル水素が、基=NHで置換され、Rの各例は独立してC1-C10脂肪族アルキルである、番号付けされた実施形態1に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
3.
i)RAおよびRBは同一であり、および/または
ii)RCおよびRDは同一である、番号付けされた実施形態1~2のいずれかに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
4.
i)RAおよびRBは異なり、および/または
ii)RCおよびRDは異なる、番号付けされた実施形態1または2に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
5.RA、RB、RCおよびRDが同一である、番号付けされた実施形態1~3のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
6.RA、RB、RCおよびRDのうちの一つまたは複数が異なる、番号付けされた実施形態1~4のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
7.XがOである、番号付けされた実施形態1~6のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
8.XがSである、番号付けされた実施形態1~6のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
9.R1、R2、R3、R4およびR5のうちの一つのみが-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~8のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
10.R1、R2、R3、R4またはR5のいずれもOHではない、番号付けされた実施形態9に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
11.R1、R2、R3、R4およびR5のうちの二つが-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~8のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
12.R1、R2、R3、R4またはR5のいずれもOHではない、番号付けされた実施形態11に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
13.R1、R2、R3、R4およびR5のうちの三つが-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~8のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
14.R1および/またはR5が-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~13のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
15.R2および/またはR4が-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~14のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
16.R3が-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態1~15のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
17.
i)p、q、およびrは同一であり、または
ii)p、q、およびrのうちの一つまたは複数が異なるか、または
iii)qおよびrは同一で、pは異なる、番号付けされた実施形態1~16のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
18.
i)k、m、およびnは同一であり、または
ii)k、mおよびnのうちの一つまたは複数が異なるか、または
iii)kおよびnは同一であり、mは異なる、番号付けされた実施形態1~17のいずれか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
19.mが1、2、または3である、番号付けされた実施形態1~18のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
20.pが1、2、または3である、番号付けされた実施形態1~19のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
21.R’が以下である、番号付けされた実施形態1~20のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
22.
i)k、mおよびn=1、または
ii)k、mおよびn=1、ならびにR11およびR12=H、または
iii)kおよびn=1、ならびにm=2、または
iv)kおよびn=1、m=2、ならびにR11およびR12=H、または
v)kおよびn=1、ならびにm=3、または
vi)kおよびn=1、m=3、ならびにR11およびR12=Hである、番号付けされた実施形態21に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
23.R6が以下である、番号付けされた実施形態1~22のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
24.
i)p、qおよびr=1、または
ii)p、qおよびr=1、ならびにR13およびR14はHであり、または
iii)qおよびr=1、およびp=2、または
iv)qおよびr=1、p=2、ならびにR13およびR14はHである、番号付けされた実施形態23に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
25.R6が以下からなる群から選択される、番号付けされた実施形態1~22のいずか一つに記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
26.R6が以下である、番号付けされた実施形態25に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
27.式(II)に従う構造を有する番号付けされた実施形態1~26のいずれか一つに記載のカチオン性脂質:
またはその薬学的に許容可能な塩。
28.式(IIA)に従う構造を有する番号付けされた実施形態27に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
29.式(IIB)、(IIC)、(IID)、または(IIE)のうちの一つに従う構造を有する、番号付けされた実施形態28に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
30.式(IIF)に従う構造を有する番号付けされた実施形態27に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
31.式(IIG)に従う構造を有する番号付けされた実施形態27に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
32.式(IIH)に従う構造を有する番号付けされた実施形態27に記載のカチオン性脂質であって、
式中、YおよびZのうちの一つはOHであり、他方は-OC(O)R’であるか、またはYおよびZの両方は、それぞれ独立して-OC(O)R’であるカチオン性脂質、またはその薬学的に許容可能な塩。
33.式(III)に従う構造を有する番号付けされた実施形態1~26のいずれか一つに記載のカチオン性脂質:
またはその薬学的に許容可能な塩。
34.式(IIIA)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
35.式(IIIB)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33または番号付けされた実施形態34に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
36.式(IIIC)に従う構造を有する番号付けされた実施形態35に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
37.式(IIID)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
38.式(IIIE)、(IIIF)、(IIIG)、(IIIH)、(IIII)、(IIIJ)、または(IIIK)から選択される構造を有する、番号付けされた実施形態37に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
39.式(IIIL)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33に記載のカチオン性脂質
またはその薬学的に許容可能な塩。
40.式(IV)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33に記載のカチオン性脂質であって、
式中、Mは、H、OH、OMeもしくはMeから選択されるカチオン性脂質、またはその薬学的に許容可能な塩。
41.式(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)または(X)に従う構造を有する番号付けされた実施形態33に記載のカチオン性脂質であって、
式中、YおよびZのうちの一つはOHであり、他方は-OC(O)R’であるか、またはYおよびZの両方は、それぞれ独立して-OC(O)R’であるカチオン性脂質、またはその薬学的に許容可能な塩。
42.YおよびZのうちの一つがOHであり、他方が-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態41に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
43.YがOHであり、Zが-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態42に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
44.Yが-OC(O)R’であり、ZがOHである、番号付けされた実施形態42に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
45.YおよびZの両方が-OC(O)R’である、番号付けされた実施形態41に記載のカチオン性脂質またはその薬学的に許容可能な塩。
46.表1~8に列挙されたものから選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
47.番号付けされた実施形態1~46のいずれか一つに記載のカチオン性脂質、一つまたは複数の非カチオン性脂質、一つまたは複数のコレステロール系脂質、および一つまたは複数のPEG修飾脂質を含む組成物。
48.組成物が、脂質ナノ粒子、任意選択的にリポソームである、番号付けされた実施形態47に記載の組成物。
49.一つまたは複数のカチオン性脂質が、脂質ナノ粒子の約30モル%~60モル%を構成する、番号付けされた実施形態48に記載の組成物。
50.一つまたは複数の非カチオン性脂質が、脂質ナノ粒子の約10モル%~50モル%を構成する、番号付けされた実施形態48または49のいずれか一つに記載の組成物。
51.一つまたは複数のPEG修飾脂質が、脂質ナノ粒子の約1モル%~10モル%を構成する、番号付けされた実施形態48~50のいずれか一つに記載の組成物。
52.コレステロール系脂質が、脂質ナノ粒子の約10モル%~50モル%を構成する、番号付けされた実施形態48~51のいずれか一つに記載の組成物。
53.脂質ナノ粒子が、核酸、任意選択的にペプチドまたはタンパク質をコードするmRNAを封入する、番号付けされた実施形態48~52のいずれか一つに記載の組成物。
54.脂質ナノ粒子が、ペプチドまたはタンパク質をコードするmRNAを封入する、番号付けされた実施形態48~52のいずれか一つに記載の組成物。
55.脂質ナノ粒子が、少なくとも70%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
56.脂質ナノ粒子が、少なくとも75%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
57.脂質ナノ粒子が、少なくとも80%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
58.脂質ナノ粒子が、少なくとも85%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
59.脂質ナノ粒子が、少なくとも90%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
60.脂質ナノ粒子が、少なくとも95%のmRNAの封入化率を有する、番号付けされた実施形態54に記載の組成物。
61.療法で使用するための番号付けされた実施形態54~60のいずれか一つに記載の組成物。
62.任意選択的に、疾患が、(a)タンパク質欠損症、任意選択的に、タンパク質欠損症が、肝臓、肺、脳または筋肉に影響を及ぼす、(b)自己免疫性疾患、(c)感染症、または(d)癌である、mRNAによってコードされるペプチドまたはタンパク質による治療または予防に適している疾患を治療または予防する方法で使用するための番号付けされた実施形態54~60のいずれか一つに記載の組成物。
63.組成物が、静脈内、くも膜下腔内、または筋肉内、または肺送達によって、任意選択的に噴霧を介して投与される、番号付けされた実施形態61または62による使用のための組成物。
64.疾患を治療または予防するための方法であって、該方法が、番号付けされた実施形態54~60のいずれか一つに記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、疾患が、mRNAによってコードされるペプチドまたはタンパク質による治療または予防に適しており、任意選択的に、疾患が、(a)タンパク質欠損症、任意選択的に、タンパク質欠損症が、肝臓、肺、脳または筋肉に影響を及ぼす、(b)自己免疫性疾患、(c)感染症、または(d)癌である、方法。
65.組成物が、静脈内、くも膜下腔内、または筋肉内、または肺送達によって、任意選択的に噴霧を介して投与される、番号付けされた実施形態64に記載の方法。