ところが、上記特許文献1に記載の手術練習用模型を用いてトレーニングを行う場合には、未だ実際の施術状態を充分に再現することが難しい場合があり、効率的なトレーニングを行うことが難しい場合があった。
本発明の解決課題は、より実際の施術状態に近い環境で内視鏡下の整形外科手術における手技をトレーニングすることのできる、新規な構造の整形手技トレーニング装置および骨格モデルを提供することにある。
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
第1の態様は、骨格モデルが固定されると共に、該骨格モデルの周囲を覆う透明液が収容される水槽と、先端部分が前記水槽に挿し入れられると共に、前記透明液を該水槽から吸引する吸引口と該透明液を該水槽に吐出する吐出口の少なくとも一方を該先端部分に有する内視鏡とを、備える整形手技トレーニング装置である。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症等の内視鏡下における手術では、骨を削って取り除く措置が行われる場合がある。本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルの周囲が透明液で覆われることから、大気中におけるエア吹付下でのトレーニングのように切削粉が装置にこびりついたり、舞い上がったりすることが回避される。それ故、トレーニング後の片付けや複数回の連続使用が簡単となる。特に、透明液の吸引口と吐出口の少なくとも一方を内視鏡の先端部分に設けたことで、内視鏡の先端側における視界領域から切削粉を速やかに排除して、内視鏡下での視認性の維持が図られる。
また、本態様のトレーニング装置で使用される内視鏡は限定されるものではなく、例えば手術で使用する内視鏡をそのまま使用することもできる。更に、トレーニングの手技が水等の透明液中で行われることから、より実際の施術状態に近い環境でトレーニングを行うことができる。
第2の態様は、前記第1の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記水槽から吸引した前記透明液を濾過する濾過装置と、前記濾過装置により濾過した前記透明液を前記水槽に吐出することで該透明液を循環させる循環装置とを備えるものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、使用に際して水槽へ水等の透明液を注入すれば良く、軽量で可搬性に優れていることから、使用者が自宅等で使用することも容易であり、整形外科手術の手技のトレーニングの時間も確保し易くなる。
第3の態様は、前記第1又は第2の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記内視鏡の前記先端部分に、前記吸引口と前記吐出口の両方が設けられているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルの近くに吸引口と吐出口とを位置させることができることから、切削粉の吸引と、透明液による切削粉の押し流しにより、内視鏡下の視界がより効率的に安定して確保され得る。加えて、院内手術で一般に使用される内視鏡は吸引と吐出の両方の機能を有することから、より実際の施術状態に近い環境でトレーニングを行うことができる。
第4の態様は、前記第1~第3の何れかの態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記水槽が、少なくとも一部が透明部とされた周壁を有しているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルの状態や整形外科手術の手技などを、周壁における透明部を通じて、通常は見ることのできない側方などの外部から視認することができる。加えて、自然光を横方向(側方)からも取り入れることができて、視野を明るくすることができる。
第5の態様は、前記第1~第4の何れかの態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記水槽には、前記骨格モデルを上方から覆うカバー部材が組み付けられていると共に、前記カバー部材には、前記内視鏡が挿し入れられる挿入孔が設けられており、該挿入孔を通じて該内視鏡が前記水槽に挿し入れられるものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、カバー部材によって、透明液の飛び散りや、水槽内への異物の混入などの意図しないハプニングを防止できる。また、カバー部材には、内視鏡が挿し入れられる挿入孔が設けられていることから、内視鏡の挿入位置の特定やガイドなどの機能をもたせることもできる。
第6の態様は、骨格モデルが固定されると共に、該骨格モデルの周囲を覆う透明液が収容される水槽と、前記水槽に組み付けられて前記骨格モデルを上方から覆うと共に、水平方向に対して傾斜する傾斜部分を有しており、該傾斜部分に厚さ方向で貫通する第1挿入孔が設けられているカバー部材と、前記第1挿入孔を通じて前記水槽に先端部分を挿し入れることのできる内視鏡とを、備える整形手技トレーニング装置である。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、カバー部材の傾斜部分に設けられた第1挿入孔を通じて内視鏡が挿し入れられることから、水平方向に対して傾斜する方向から内視鏡を挿し入れて治療部位にアクセスする手技のトレーニングを、実際の施術状態に近い感覚で行うことができる。
第7の態様は、前記第6の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記骨格モデルが、前記水槽に対して取外し可能に固定されており、前記カバー部材が、前記骨格モデルを上方から覆う閉位置と、前記骨格モデルを前記水槽から取外し可能な開位置とに切換可能であるものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、カバー部材を閉位置から開位置に切り換えることで、骨格モデルの着脱や交換、透明液の補充などの作業を、水槽からカバー部材を完全に取り外すことなく行うことができる。
第8の態様は、前記第6又は第7の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記第1挿入孔には、弾性材からなる第1弁体が装着されており、該第1弁体には、前記内視鏡が挿通される第1挿通用孔が設けられているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、内視鏡の挿通部位に第1弁体を採用したことで、例えば比較的に硬質のカバー部材を採用して強度を確保しつつ、内視鏡を挿し入れて移動や傾動等させる際の操作感を実際の施術状態に近づけることができる。
第9の態様は、前記第8の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記第1弁体には、前記第1挿通用孔から前記傾斜部分の傾斜方向で上下方向の少なくとも一方に延びるスリットが設けられているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、第1挿通用孔に挿通された内視鏡を、スリットに沿って、傾斜方向で移動や傾動させることができる。その際、スリットを押し広げて内視鏡を移動させることで、第1弁体の弾性や摩擦抵抗などに基づいて、実際の施術状態での皮膚の延びなどに近い操作感を実現することも可能になる。
第10の態様は、前記第6~第9の何れかの態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記カバー部材は、水平方向に広がる平坦部分を有しており、該平坦部分には、弾性材からなる第2弁体が装着された第2挿入孔が設けられており、該第2弁体には、前記内視鏡の先端部分が挿通される第2挿通用孔が設けられているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、カバー部材における平坦部分と傾斜部分とにそれぞれ内視鏡を挿通可能な弁体を備えた挿入孔を設けたことにより、例えば使用する骨格モデルやトレーニングを行う手技等に応じて、内視鏡の挿入方向や挿入位置をより大きな自由度で選択することができる。
第11の態様は、前記第6~第10の何れかの態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記カバー部材を前記水槽における複数の位置へ選択的に組み付けるカバー部材固定機構を備えているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、例えば使用する骨格モデルやトレーニングを行う手技等に応じて、水槽に対するカバー部材の組付位置が選択可能である。これにより、内視鏡の挿入方向や挿入位置の選択範囲を大きくすることもできる。
第12の態様は、骨格モデルが固定されると共に、該骨格モデルの周囲を覆う透明液が収容される水槽と、先端部分が前記水槽に挿し入れられる内視鏡と、前記骨格モデルを、前記水槽における複数の位置へ選択的に固定するモデル固定機構とを、備えるものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、例えば骨格モデルの一方の側へ斜め上方から内視鏡でアクセスするような場合には、水槽内で骨格モデルを片方に寄せて位置させることで、水槽周壁への内視鏡の干渉を回避することもできる。また、例えば使用する骨格モデルやトレーニングを行う手技等に応じて、水槽内における骨格モデルの固定位置を適切に選択して決定することで、コンパクトな水槽により、水槽周壁への内視鏡の干渉等の不具合を回避しつつ、目的とするトレーニングを実現可能にすることも可能となる。
第13の態様は、前記第12の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記水槽には、前記骨格モデルを上方から覆うカバー部材が組み付けられており、該カバー部材には、前記内視鏡が挿し入れられる挿入孔が設けられていると共に、前記骨格モデルの前記水槽に対する固定位置の前記モデル固定機構による選択可能方向と同じ方向で、前記カバー部材を該水槽に対して複数の位置へ選択的に組み付けるカバー部材固定機構を備えるものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルの固定位置に対応してカバー部材の固定位置を変更することが可能になることから、カバー部材に設けられた挿入孔を通じての内視鏡の骨格モデルへのアクセスが、何れの位置に固定された骨格モデルにおいても安定して実現され得る。
第14の態様は、前記第13の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記骨格モデルが、前記水槽の鉛直軸回りで回転した状態でも固定可能とされているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、例えば水槽の一端側へ寄せて骨格モデルを固定することで、水槽の他端側において広い領域を確保して内視鏡の側方からのアクセスを容易とした状態で、骨格モデルを鉛直軸回りに回転移動させることで、骨格モデルへの内視鏡によるアクセス方向を実質的に変更することができる。それ故、水槽のサイズをコンパクトにしつつ、骨格モデルへの複数方向からの内視鏡によるアクセスを、実際の施術状態に近い状況下で実現可能とすることも可能になる。
第15の態様は、前記第14の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記カバー部材には、前記カバー部材固定機構による前記水槽に対する固定位置の選択可能方向の両側において、水平方向に対して傾斜した傾斜部分が設けられており、それぞれの該傾斜部分には前記挿入孔が設けられているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルの固定位置に対応してカバー部材を設置することができると共に、カバー部材の両側の傾斜部分に設けられた挿入孔を通じて、骨格モデルの両側斜め上方から内視鏡をアクセスさせることも可能となる。
第16の態様は、骨格モデルが固定されると共に、該骨格モデルの周囲を覆う透明液が収容される水槽と、先端部分が前記水槽に挿し入れられる内視鏡と、前記内視鏡とは別体に設けられて、前記骨格モデルを照明する照明装置とを、備える整形手技トレーニング装置である。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、照明装置が内視鏡とは別体に設けられていることから、内視鏡に備わるカメラによる視野領域の明るさを確保しつつ、整形手技トレーニング装置に用いられる内視鏡として、照度の低い照明装置を備えるものや照明装置を備えないものなどの簡易型の内視鏡を採用することもできる。
第17の態様は、骨格モデルが固定されると共に、該骨格モデルの周囲を覆う透明液が収容される水槽と、先端部分が前記水槽に挿し入れられる内視鏡と、前記骨格モデルを前記水槽の壁部に対して着脱可能に固定するモデル固定機構とを、備える整形手技トレーニング装置である。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルを、透明液の重量によって容易には動かない水槽の壁部に対して骨格モデルを固定することで、骨格モデルを安定して位置決め支持させることができる。また、骨格モデルを適宜に交換することもできて、複数回のトレーニングを行う際にも、共通の水槽を使用することができる。
第18の態様は、前記第17の態様に係る整形手技トレーニング装置において、前記骨格モデルにはブラケットが設けられており、前記モデル固定機構により該ブラケットが前記水槽の壁部に対して着脱可能とされているものである。
本態様の整形手技トレーニング装置によれば、骨格モデルがブラケットを介して水槽に固定されることから、骨格モデルの形状や大きさ、材質、強度などによる影響を回避して、骨格モデルを水槽へ強固に且つ安定して固定することも可能になる。
第19の態様は、透明液が収容される水槽と、該水槽に先端部分が挿し入れられる内視鏡とを備える整形手技トレーニング装置に用いられる骨格モデルであって、互いに硬さが異なる複数の層からなる多層構造体により構成されており、最も外側の層が、内側の層に比べて硬くなっているものである。
本態様の骨格モデルによれば、例えば切削などを行うに際しても実際の骨に近い抵抗力などの感覚が発現されることとなり、整形手技トレーニング装置に適した骨格モデルが提供され得る。
第20の態様は、透明液が収容される水槽と、該水槽に先端部分が挿し入れられる内視鏡とを備える整形手技トレーニング装置に用いられる骨格モデルであって、隙間に繊維状の内装物を有しているものである。
本態様の骨格モデルによれば、従来から知れられている軟質発泡樹脂に代えて、例えば綿や羊毛フェルトの如き繊維状の内装物を採用したことにより、例えばヘルニアとして突出する髄核等の体組織を鉗子等で除去する施術などに一層近い状況を発現させることが可能になり、整形手技トレーニング装置に適した骨格モデルが提供され得る。
本発明に係る整形手技トレーニング装置や骨格モデルによれば、より実際の施術状態に近い環境で内視鏡下の整形外科手術における手技をトレーニングすることが可能になる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の1実施形態としての整形手技トレーニング装置10が示されている。この整形手技トレーニング装置10は、内視鏡を用いた整形外科手術における使用者の技術的な習熟度の向上を図るものであり、例えば使用者の自宅等で手技のトレーニングを行えるようにしたものである。
より詳細には、整形手技トレーニング装置10は、病変部位を模した骨格モデル12と、骨格モデル12が固定及び収容される水槽14と、水槽14に先端部分が挿し入れられる内視鏡15とを備えている。水槽14には、透明液である水16が収容されており、骨格モデル12の周囲が水16で覆われている。なお、水槽14に収容される透明液は水16に限定されるものではなく、例えば有色であってもよい。尤も、透明液は、内視鏡15による映像が後述するモニタ164で確認できるように、例えば可視光線透過率が80%以上とされる。
水槽14は、図2~6にも示されるように、上方に開口する上方開口部18を有している。即ち、水槽14は、矩形平板状の底壁20と、底壁20の四方の外周縁部から上方に突出する周壁22とを備えており、これら底壁20と周壁22とにより水槽14の壁部が構成されている。以下の説明において、上下方向とは、鉛直方向であって、図2において紙面に直交する方向である。また、前後方向とは、水槽14において骨格モデル12の延びる方向である図2中の前後方向をいう。特に、前方とは、水槽14において後述する第1固定部30が位置する側である図2中の前方をいい、後方とは、水槽14において後述する第2固定部40が位置する側である図2中の後方をいう。更に、左右方向とは、図2中の左右方向をいう。
なお、後述するように、本実施形態の水槽14は、骨格モデル12の固定位置を複数有しており、図2~5では、骨格モデル12が、図1に示される骨格モデル12の固定位置よりも左方に固定されている。また、後述するように、本実施形態の骨格モデル12は、鉛直軸回りで回転させて前後反転した状態でも水槽14に対して固定することが可能であり、図2~5では、骨格モデル12が、図1に示される骨格モデル12に対して前後方向で反転した状態で水槽14に固定されている。なお、見易さのために、図5では、骨格モデル12を二点鎖線で示す。
水槽14の周壁22は、少なくとも一部に透明な材質で形成された透明部24が設けられていることが好ましく、本実施形態では、周壁22の略全体が透明部24とされている。これにより、透明部24を通じて、水槽14の外部から内部が視認可能である。なお、透明部24は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよく、例えば可視光線透過率が80%以上とされる。また、周壁22において、前後方向両側の壁部には、対向方向(前後方向)の内方に開口するねじ穴26が形成されている。本実施形態では、周壁22における前後方向両側の壁部において、それぞれ4つずつねじ穴26が形成されており、左右方向で相互に離隔して設けられている。
また、水槽14の底壁20には、骨格モデル12を固定するための第1固定部30と後述する第2固定部40とが設けられている。図6には、第2固定部40が組み付けられる以前の単品状態の水槽14が示されており、水槽14における底壁20には、第1固定部30と、第2固定部40を移動可能に固定するボス部32とが一体的に設けられている。そして、これら第1固定部30とボス部32とが、前後方向である程度の距離をもって相互に離隔している。
第1固定部30は、ある程度の左右方向寸法を有しており、第1固定部30の後端面における下部には、後方に開口して左右方向に延びる第1固定溝34が形成されている。また、ボス部32には、上方に開口するねじ穴36が形成されている。そして、水槽14の本体部分とは別体として形成された第1固定部30とボス部32とが、底壁20の上面に後固着されることで、水槽14に対して第1固定部30とボス部32とが一体的に設けられている。
本実施形態では、一対の第1固定部30,30と一対のボス部32,32とが、それぞれ左右方向で相互に離隔して設けられており、それぞれ左側の第1固定部30とボス部32とが前後方向で相互に対向していると共に、それぞれ右側の第1固定部30とボス部32とが前後方向で相互に対向している。特に、本実施形態では、これら一対の第1固定部30,30と一対のボス部32,32とが、水槽14における右方に偏倚して設けられており、水槽14は、左方において、第1固定部30やボス部32が設けられていない部分を有している。また、各ボス部32の左右方向両側には、前後方向に延びる有底の案内溝38,38が設けられている。
さらに、ボス部32に装着される第2固定部40は、第1固定部30と前後方向で対向している。図7にも示されるように、第2固定部40は全体として略六角平板形状とされており、中央部分には、板厚方向で貫通する案内孔42が、前後方向に長い長円形状として形成されている。第2固定部40は、ある程度の左右方向寸法を有しており、第2固定部40の前端面における下部には、前方に開口して左右方向に延びる第2固定溝44が形成されている。また、案内孔42の左右方向両側には、前後方向に延びる案内突部46,46が設けられている。なお、この案内突部46の長さ寸法は、案内溝38の長さ寸法よりも短くされている。
かかる第2固定部40の案内孔42にボス部32を挿通して、ボス部32のねじ穴36にワッシャ48を介してねじ50を螺着させることで、第2固定部40がボス部32に装着される。なお、ボス部32における水槽14の底壁20からの突出寸法が、第2固定部40の厚さ寸法よりも僅かに大きくされており、第2固定部40がボス部32に装着された状態において、ボス部32が案内孔42内を移動可能とされている。即ち、ボス部32に対して第2固定部40が、前後方向に移動することができる。また、かかる第2固定部40の装着状態では、第2固定部40の案内突部46,46が底壁20の案内溝38,38に挿し入れられており、第2固定部40が、前後方向で傾くことなく移動することができる。
本実施形態では、案内孔42の下部において、案内孔42から前方に延びる収容凹部52が形成されている。そして、この収容凹部52及び案内孔42には、前後方向に延びるコイルスプリング54が収容されており、コイルスプリング54の前端が収容凹部52における前方内面に固着されていると共に、コイルスプリング54の後端が案内孔42に挿入されるボス部32の外周面に固着されている。このコイルスプリング54によって、第2固定部40が、ボス部32に対して前方に付勢されている。また、第2固定部40に後方への外力を及ぼすことで、コイルスプリング54の付勢力に抗して第2固定部40が後方へ移動可能とされている。
さらに、水槽14の上方開口部18には、カバー部材56が組み付けられている。カバー部材56は、全体として略アーチ状の部材であり、例えば硬質の合成樹脂等により形成される。このカバー部材56の左右方向両側には、図2,3に示されるカバー部材56が閉位置にある状態において、水平方向に対して傾斜する傾斜部分58,58が設けられていると共に、左右方向中間部分には、水平方向に広がる平坦部分60が設けられている。
具体的には、カバー部材56は、前後方向両側に、一対のカバーフレーム62,62を有している。これらのカバーフレーム62,62は、左右方向両側端部、及び傾斜部分58と平坦部分60との接続部分において、前後方向に延びるロッドフレーム64により連結されている。また、図4にも示されるように、カバーフレーム62,62の左右方向両側端部には、前後方向両側に突出する略筒状の脚部66が設けられている。
そして、前後方向で対向する一対のカバーフレーム62,62間において、左右方向両側の傾斜部分58,58には、それぞれカバー側壁68,68が設けられていると共に、左右方向中間部分の平坦部分60には、カバー天壁70が設けられている。これらカバー側壁68,68及びカバー天壁70は、それぞれ略矩形平板形状とされており、図2,3に示されるカバー部材56が閉位置にある状態では、カバー側壁68,68が水平方向に対して傾斜して配置されていると共に、カバー天壁70が水平方向に広がるように配置されている。
これらカバー側壁68,68及びカバー天壁70は、少なくとも1つが透明の材質で形成されることが好適であり、本実施形態では、カバー側壁68,68及びカバー天壁70の何れもが透明の材質で形成されている。なお、カバー側壁68,68及びカバー天壁70は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよく、例えば可視光線透過率が80%以上であることが好ましい。
また、カバー側壁68,68には、板厚方向で貫通する挿入孔としての第1挿入孔74が設けられていると共に、カバー天壁70には、板厚方向で貫通する挿入孔としての第2挿入孔76が設けられている。本実施形態では、カバー側壁68において、略長円形状とされた2つの第1挿入孔74が、前後方向で相互に離隔して形成されている。また、カバー天壁70において、略真円形状とされた6つの第2挿入孔76が、前後方向及び左右方向で相互に離隔して形成されている。
さらに、カバー側壁68における第1挿入孔74には、ゴム等の弾性材からなる第1弁体78が装着されている。第1弁体78は、第1挿入孔74よりも外径寸法が大きくされた長円形状であり、厚さ方向の中間部分の外径寸法が小さくされている。そして、第1挿入孔74の内周縁部が、第1弁体78において小径とされた部分に嵌め入れられることで、第1挿入孔74に対して第1弁体78が装着されている。即ち、図2,3に示される閉位置において、第1弁体78は、水平方向に対して傾斜して配置されている。そして、第1弁体78において、傾斜方向の上部分には、板厚方向で貫通する第1挿通用孔80が形成されている。また、この第1挿通用孔80からは、傾斜方向の下方に向かってスリット82が延び出している。第1挿通用孔80の内径寸法は限定されるものではないが、例えば内視鏡15の外径寸法より小さくされることが好適である。なお、第1挿通用孔は、第1弁体において、傾斜方向の中間部分や下部分に設けられてもよく、第1挿通用孔から延びるスリットは、傾斜方向の上方や上下方向の両方向に延びていてもよい。
更にまた、カバー天壁70における第2挿入孔76には、ゴム等の弾性材からなる第2弁体84が装着されている。第2弁体84は、第2挿入孔76よりも外径寸法が大きくされた長円形状であり、厚さ方向の中間部分の外径寸法が小さくされている。そして、第2挿入孔76の内周縁部が、第2弁体84において小径とされた部分に嵌め入れられることで、第2挿入孔76に対して第2弁体84が装着されている。即ち、図2,3に示される閉位置において、第2弁体84は、水平方向に広がって配置されている。この第2弁体84の中央部分には、板厚方向で貫通する第2挿通用孔86が形成されている。また、この第2挿通用孔86からは、前後方向及び左右方向の両側に向かってスリット87が延び出している。第2挿通用孔86の内径寸法は限定されるものではないが、例えば内視鏡15の外径寸法より小さくされることが好適である。
以上の如きカバー部材56は、水槽14における周壁22の内面に設けられたカバー支持部材88によって支持されて、水槽14に組み付けられている。本実施形態では、カバー支持部材88が、周壁22に対して回動可能な第1支持部材88aと、周壁22に対して回動不能な第2支持部材88bとを含んで構成されている。これら第1支持部材88aと第2支持部材88bは、何れも周壁の一部が切り欠かれた筒状体の如き構造を有しており、筒状体の中心軸方向が、周壁22の厚さ方向に延びている。そして、第1支持部材88aと第2支持部材88bとは、それぞれ中心軸方向の一方の端面(前後方向外側の端面)が周壁22の内面に重ね合わされて、水槽14に取り付けられている。
第1支持部材88aは、何れも略円筒形状とされた内周部分90aと外周部分90bとから構成されており、外周部分90bの周壁92の一部が切り欠かれている。そして、内周部分90aに対して外周部分90bが周方向で変位可能に組み付けられている。また、外周部分90bにおける周壁92の周方向一方の端部には、外周側に突出する突片状の摘み片100が設けられている。
かかる第1支持部材88aの内周部分90aが、周壁22の内面におけるねじ穴26に対して周方向で回動不能に、例えばねじやピンにより固定されている。そして、摘み片100を摘まんで、内周部分90aに対して外周部分90bを周方向に変位させることで、水槽14の周壁22に対して第1支持部材88aの外周部分90bが回動可能とされている。このような外周部分90bの回動により、周壁92における切欠き102の周方向位置が変位可能となっている。この切欠き102は、例えば1/3周程度の周方向寸法をもって形成される。
第2支持部材88bは略有底円筒形状であり、周壁104の一部が切り欠かれている。かかる第2支持部材88bが周壁22の内面におけるねじ穴26に対して周方向で回動不能に、例えばねじやピンにより固定されている。これにより、本実施形態では、第2支持部材88bの周壁104において、切欠き106が、右上方において、1/3周程度の周方向寸法をもって形成されている。
そして、本実施形態では、水槽14の周壁22における前後方向両側の壁部において、それぞれ4つのねじ穴26が設けられていることから、周壁22における前後方向両側の壁部に、それぞれ4つのカバー支持部材88が取り付けられている。特に、本実施形態では、周壁22における前後方向両側の壁部において、左側の2つのカバー支持部材88が第1支持部材88aとされていると共に、右側の2つのカバー支持部材88が第2支持部材88bとされている。
これらのようなカバー支持部材88(第1支持部材88a、第2支持部材88b)を介してカバー部材56を水槽14に取り付ける場合には、例えば図2~4に示されるように、左側の第1支持部材88aと左側の第2支持部材88bとにカバー部材56の脚部66が挿し入れられる。具体的には、図4に示されるように、第2支持部材88bにおける切欠き106を通じて、周壁104内に右上方からカバー部材56の右側端部の脚部66を挿し入れる。その後、周壁104内で脚部66を回動させることで、カバー部材56を、周壁104に挿し入れられた脚部66を中心に回動させることができて、図2,3に示されるように、第1支持部材88aにおける切欠き102を通じて、周壁92内にカバー部材56の左側端部の脚部66が挿し入れられる。第1支持部材88aにおける切欠き102の周方向位置は、摘み片100を摘まんで第1支持部材88aを回動させることで、例えば脚部66を挿し入れることのできる上方に設定することができる。
そして、第1支持部材88aへの脚部66の挿入後、摘み片100を摘まんで第1支持部材88aを回動させることで、周壁92からの脚部66の脱落が防止される。より具体的には、周壁92における切欠き102の位置を変化させて、第1支持部材88aにおける右上方を周壁92で覆うことで、仮にカバー部材56に対して、第2支持部材88bから脚部66が脱落する方向である右上方への外力が作用したとしても、第1支持部材88aからの脚部66の脱落が防止されることから、水槽14に対してカバー部材56が固定される。これにより、カバー部材56が、図2,3に示されるように、骨格モデル12の上方を覆う閉位置で保持されるようになっている。したがって、本実施形態では、カバー部材固定機構112が、複数のカバー支持部材88を含んで構成されている。
さらに、例えば第1支持部材88aにおける切欠き102が上方に位置している際に、第2支持部材88bに挿し入れられた脚部66を中心にカバー部材56を回動させることで、カバー部材56を、図2,3に示される閉位置から図4に示される開位置に切り換えることができる。これにより、カバー部材56を水槽14から取り外すことなく、骨格モデル12を交換することも可能となる。或いは、カバー部材56が開位置にある状態から、カバー部材56に対して右上方への外力を及ぼすことで、水槽14からカバー部材56を取り外すことも可能であり、カバー部材56を水槽14から取り外した後に、骨格モデル12を交換してもよい。
また、図2~4では、カバー部材56の脚部66が挿し入れられるカバー支持部材88として、それぞれ左側の第1支持部材88aと第2支持部材88bとを選択して、カバー部材56を組み付けているが、図1に示されるように、それぞれ右側の第1支持部材88aと第2支持部材88bとを選択して、カバー部材56を組み付けることも可能である。即ち、カバー部材56は、図2~4に示される組付位置と、図1に示されるより右側の組付位置に組み付けることが可能である。要するに、本実施形態の整形手技トレーニング装置10では、カバー部材固定機構112(複数のカバー支持部材88)によって、カバー部材56を、水槽14における複数の位置へ組み付けることが可能であり、当該複数の位置の中から1箇所を選択して組み付けることができる。このようなカバー部材56の組付位置の選択可能方向(本実施形態では左右方向)は、例えば後述するように、モデル固定機構130による骨格モデル12の固定位置の選択可能方向と同じ方向とされる。そして、本実施形態では、カバー部材56の組付位置が、モデル固定機構130により固定される骨格モデル12の位置に応じて、選択され得る。
骨格モデルは、トレーニングを行う手技に応じて変更可能であるが、図8,9に示されるように、本実施形態の骨格モデル12は、後述するブラケット126に固定される。また、本実施形態の骨格モデル12は、椎間板ヘルニアの手術のトレーニングとして、腰椎の骨格モデルを採用している。なお、腰椎の骨格モデルを採用する場合、腰椎全体(第1~第5腰椎)を模したものであってもよいが、腰椎の一部を模したものであってもよく、本実施形態の骨格モデル12は、第3腰椎L3と第4腰椎L4と第5腰椎L5の前方部分と、第3腰椎L3と第4腰椎L4との間の椎間板114と、第4腰椎L4と第5腰椎L5との間の椎間板116とを備えている。なお、図1では、図8中の左方を前方に向けて骨格モデル12を水槽14に固定していることから、以下の説明では、骨格モデル12において首側となる図8中の左方を前方、脚側となる図8中の右方を後方、背中側となる図8中の上方を上方、腹側となる図8中の下方を下方として説明する。
また、骨格モデル12の内部の隙間118には、神経を模した神経モデル120が挿通されている。神経モデル120は、前後方向に延びる馬尾神経を模した部分120aと、馬尾神経から側方に延び出す神経根を模した部分120bとを有している。そして、骨格モデル12は、内部の隙間118に、ヘルニアを模した繊維状の内装物122を有している。この繊維状の内装物122としては、例えば綿や羊毛フェルト等が好適に採用され得る。
かかる骨格モデル12は、例えばエポキシ樹脂やアクリル系樹脂等の硬質樹脂により形成され得て、本実施形態では発泡ポリウレタンにより形成されている。更に、本実施形態では、骨格モデル12が、互いに硬さが異なる複数の層からなる多層構造とされている。最も外側の層は、内側の層よりも硬質な合成樹脂からなる被覆層124である。かかる外側の層(被覆層124)は、例えば内側の層と異なる材質を採用することも可能であるが、内側の層に対して発泡率を変化させることによって硬さを調節してもよい。また、神経モデル120は、例えばシリコーン等のエラストマーにより形成され得る。
さらに、ブラケット126は、全体として略矩形平板形状であり、例えば硬質の合成樹脂により形成され得る。かかるブラケット126が、骨格モデル12の下面に固定されている。なお、ブラケット126と骨格モデル12との固定構造は限定されるものではなく、例えば接着等であってもよいが、本実施形態では、ブラケット126の上面における中央部分にピン穴127が設けられており、骨格モデル12から下方に突出する図示しないピンが圧入されることで、ブラケット126と骨格モデル12とが固定されている。このような固定構造を採用することで、例えば後述するモデル固定機構130(第1及び第2固定部30,40)にブラケット126を装着した状態で、骨格モデル12のみを交換することも可能となる。或いは、骨格モデル12のピンをブラケット126のピン穴127に挿入した状態で、骨格モデル12とブラケット126とを接着してもよい。また、ブラケット126の下部には、前後方向両側に突出する係合突部128,128が設けられている。
これら係合突部128,128を含んだブラケット126の前後方向寸法は、コイルスプリング54により付勢されて最も前方に位置した状態の第2固定部40と、第1固定部30との前後方向における対向距離よりも大きくされている。そして、第2固定部40に後方への外力を及ぼして、第1固定部30と第2固定部40との対向距離を大きくすることで、第1固定部30と第2固定部40との間にブラケット126を配置させることができるようになっている。さらに、第2固定部40の後方への外力を解除することで、第2固定部40がコイルスプリング54の付勢力に従って前方へ変位して、ブラケット126の前後方向両側の係合突部128,128が、第1固定部30における第1固定溝34と第2固定部40における第2固定溝44とに係合する。これにより、骨格モデル12が、水槽14の底部において、前後方向に延びて固定されるようになっている。即ち、本実施形態では、骨格モデル12を水槽14に固定するモデル固定機構130が、第1固定部30と第2固定部40とを含んで構成されている。
なお、水槽14から骨格モデル12を取り外す場合には、例えばカバー部材56を図4に示される開位置に回動変位させて、骨格モデル12やブラケット126を把持して後方に押し込むことで、第2固定部40がコイルスプリング54の付勢力に抗して後方へ変位して、第1固定部30と第2固定部40の対向距離が大きくなることから、第1固定部30と第2固定部40との間から骨格モデル12を取り外すことができる。したがって、本実施形態では、骨格モデル12が、水槽14に対して取外し可能に固定されており、より詳細には、モデル固定機構130により、ブラケット126が、水槽14の壁部としての底壁20に対して着脱可能に固定されている。
ここにおいて、本実施形態では、一対の第1固定部30,30と一対の第2固定部40,40とが左右方向で離隔して設けられており、図2~4では、それぞれ左側の第1固定部30と第2固定部40とを選択して、ブラケット126を固定しているが、図1に示されるように、それぞれ右側の第1固定部30と第2固定部40とを選択して、ブラケット126を固定することも可能である。即ち、ブラケット126は、図2,3に示される固定位置と、図1に示されるより右側の固定位置に固定することが可能である。要するに、本実施形態の整形手技トレーニング装置10では、モデル固定機構130によって、骨格モデル12を、水槽14における複数の固定位置へ選択的に固定することが可能である。また、カバー部材固定機構112によって、カバー部材56の組付位置が選択可能であり、モデル固定機構130によって固定される骨格モデル12の位置に応じて、カバー部材56を複数の組付位置の中から1箇所を選択して組み付けることができる。更に、本実施形態では、前後方向両側に、第1及び第2固定部30,40と、係合突部128,128とを備えていることから、骨格モデル12は、図2,3に示される状態に対して鉛直軸方向で回転させて、例えば前後方向で反転させて図1に示される状態としても水槽14に組み付けることができる。
そして、骨格モデル12が固定された水槽14に対して、上方から内視鏡15の先端部分が挿し入れられる。本実施形態では、骨格モデル12の上方を覆うようにカバー部材56が組み付けられており、内視鏡15の先端部分が、カバー部材56に設けられた第1挿入孔74又は第2挿入孔76を通じて挿し入れられる。特に、本実施形態では、第1挿入孔74及び第2挿入孔76に、それぞれ第1及び第2弁体78,84が設けられていることから、内視鏡15の先端部分が、第1及び第2弁体78,84における第1及び第2挿通用孔80,86を通じて挿し入れられるようになっている。
本発明に係る整形手技トレーニング装置10に用いられる内視鏡の構造は限定されるものではなく、例えば一般に外科手術で用いられる内視鏡を用いてもよいが、本実施形態では、図10,11に示されるように、内視鏡15が、簡易的な内視鏡とされている。即ち、本実施形態の内視鏡15は、本体部136が金属により形成されている。内視鏡15の本体部136には、第1ルーメン138と第2ルーメン140と第3ルーメン142の3つのルーメンが形成されており、これら第1~第3ルーメン138,140,142が、それぞれ本体部136の長さ方向に延びて形成されている。本実施形態では、第1ルーメン138が、第2及び第3ルーメン140,142よりも大径とされており、水槽14に収容された水16の吸引用及び図示しない器具の挿通用のルーメンである。また、第2ルーメン140が後述するケーブル162の挿通用であると共に、第3ルーメン142が水16を水槽14に吐出する吐出用のルーメンである。
なお、以下の説明では、本体部136の長さ方向とは、図10中の左右方向をいい、先端側とは図10中の左側をいうと共に、基端側とは図10中の右側をいう。また、本体部136の上方とは、図10中の上方をいい、下方とは、図10中の下方をいう。本実施形態では、本体部136の下側部分が、上側部分よりも先端側に突出しており、この本体部136の上側部分に第1ルーメン138が設けられていると共に、本体部136の下側部分に第2ルーメン140が設けられている。また、本体部136において、第1ルーメン138と第2ルーメン140を側方に外れた位置に第3ルーメン142が設けられている。
これら第1~第3ルーメン138,140,142は、それぞれ内視鏡15の先端部分に開口している。即ち、本実施形態の内視鏡15は、先端部分において、水16の吸引用のルーメンである第1ルーメン138の開口としての吸引口144と、水16の吐出用のルーメンである第3ルーメン142の開口としての吐出口146との両方を備えている。また、第2ルーメン140の開口部分には、カメラ148が設けられている。即ち、カメラ148は、吸引口144や吐出口146よりも先端側に設けられており、第1ルーメン138(吸引口144)を通じて挿通される器具を撮影することができるようになっている。
また、第1ルーメン138の基端部分は、スリット150を有する弁152で閉塞されていると共に、この弁152よりも前方では、第1ルーメン138に連通して側方に延び出す吸引チューブ154が接続されている。更に、第3ルーメン142の基端部分には、側方に延び出す吐出チューブ156が接続されている。これら吸引チューブ154及び吐出チューブ156は、水槽14の外部において、適切なコネクタ等を介して循環装置であるポンプ158と濾過装置であるフィルタ160に接続されている。したがって、本実施形態の整形手技トレーニング装置10は、ポンプ158とフィルタ160を含んで構成されている。即ち、本実施形態では、吸引口144から吸引された水16がフィルタ160により濾過されると共に、フィルタ160によって濾過された水16がポンプ158により循環させられて、吐出口146から水槽14に吐出されるようになっている。なお、フィルタ160を図1中において二点鎖線で示すが、フィルタ160の配設位置は、吸引口144から吐出口146に至る水16の循環経路上に設けられれば、特に限定されるものではない。
更にまた、カメラ148に接続されるケーブル162は、第2ルーメン140を通じて内視鏡15の外部に引き出されており、水槽14の外部においてコネクタ163を介してモニタ164に接続されている。また、本実施形態では、図2中に二点鎖線で示されるように、水槽14の外部において、骨格モデル12を照明する照明装置としてのライト166が、内視鏡15とは別体として設けられており、整形手技トレーニング装置10が、ライト166を含んで構成されてもよい。なお、ライト166の具体的な構造は限定されるものではなく、例えばクリップ付きのライトであって、クリップが水槽14の周壁22を挟むことで固定されて、骨格モデル12を上方から照明するようになっていてもよいし、LEDライトが周壁22の外部に固定されて、周壁22の透明部24を通じて骨格モデル12を照明するようになっていてもよい。また、図2中では、ライト166が、周壁22の前側に固定されているが、ライト166を設ける位置は限定されるものではない。
かかる整形手技トレーニング装置10では、カバー部材56を通じて内視鏡15の先端部分を挿し入れることで、整形外科手術における手技のトレーニングを行うことができる。即ち、内視鏡15の先端部分を骨格モデル12に接近させた状態で、第1ルーメン138の基端に設けられた弁152を貫通して、図示しないドリルや鉗子等の器具を挿通して内視鏡15の先端から突出させる。そして、モニタ164に表示される映像を確認しながら器具を操作して、骨(骨格モデル12)の破砕や切削、ヘルニア(内装物122)の摘出等を行う。
ちなみに、椎間板ヘルニアの手術方法としては、一般に、図12(a)に示されるインターラミナル法と図12(b)に示されるトランスフォラミナル法とが挙げられ、ヘルニアの大きさや発生部位等に応じて、インターラミナル法かトランスフォラミナル法かが選択される。即ち、図12(a)に示される方法では、患者の背中側から垂直に(図12(a)中の上方から)内視鏡15が挿し入れられるのに対して、図12(b)に示される方法では、より外側から(図12(b)中において上方に対して傾斜する方向から)内視鏡15が挿し入れられる。本実施形態のカバー部材56は、平坦部分60と傾斜部分58とを備えており、平坦部分60と傾斜部分58の何れからも内視鏡15を挿し入れることができることから、インターラミナル法とトランスフォラミナル法の両方のトレーニングを行うことができる。
なお、例えばインターラミナル法のトレーニングを行う場合には、内視鏡15が、例えばカバー部材56の平坦部分60を通じて挿し入れられることから、骨格モデル12は、図1に示されるように、水槽14における右側の固定位置に固定されてもよいし、図2~4に示されるように、水槽14における略中央の固定位置に固定されてもよい。また、トランスフォラミナル法のトレーニングを行う際に、大きく内視鏡15を上下方向に移動させたりしない場合には、骨格モデル12は、図2~4に示されるように、水槽14における略中央の固定位置に固定されることが好適である。これにより、骨格モデル12の左右方向両側に十分なスペースを確保することができることから、骨格モデル12に対してカバー部材56の傾斜部分58,58を通じて左右方向の何れか一方向から内視鏡15が挿し入れられる場合にも、内視鏡15に対して水槽14の周壁22が干渉することが回避される。
さらに、トランスフォラミナル法のトレーニングを行う際に、図12(b)中の白矢印で示されるように、内視鏡15を上下方向に大きく移動させる操作を伴う場合には、骨格モデル12は、図1に示されるように、水槽14における右側の固定位置に固定されることが好適である。これにより、骨格モデル12の左方に十分なスペースを確保することができることから、骨格モデル12に対してカバー部材56の傾斜部分58を通じて左方から内視鏡15が挿し入れられて、更に上下方向に大きく移動させる場合にも、内視鏡15に対して水槽14の周壁22が干渉することが回避される。なお、骨格モデル12に対して右方から内視鏡15を挿し入れる場合には、水槽14における右側の固定位置に対して骨格モデル12を前後反転させた状態で固定する。これにより、骨格モデル12の右方(骨格モデル12の首側(図8中の左側)を前方とした場合の右方)に十分なスペースを確保することができる。この結果、骨格モデル12に対して右方から内視鏡15が挿し入れられて、且つ上下方向に大きく移動させる場合にも、内視鏡15に対して水槽14の周壁22が干渉することが回避される。
以上の如き構造とされた本実施形態の整形手技トレーニング装置10では、内視鏡15が先端部分に、水槽14の水16を吸引するための吸引口144と、水槽14に水16を吐出するための吐出口146とを備えていることから、例えば第1ルーメン138を通じてドリル等の器具が挿入され当該器具によって切削された骨格モデル12の切削粉が、吸引口144を通じて水16と共に吸引されたり、吐出口146から吐出された水16により押し流されたりする。そして、骨格モデル12の切削粉と共に吸引された水16は、濾過装置であるフィルタ160により骨格モデル12の切削粉が除去されると共に、循環装置であるポンプ158により循環させられて、吐出口146から水槽14に吐出される。この結果、骨格モデル12の切削粉により治療部位の視認性が悪化することが回避されて、整形外科手術の手技におけるトレーニングを効率よく行うことができる。
また、吸引口144から吸引された水16は、ポンプ158により循環させられて吐出口146から水槽14に吐出されることから、例えば吸引口から吸引された水が吐出口から水槽外に吐出されることがなく、所定量の水16が準備できれば、整形手技トレーニング装置10を使用することができる。これにより、整形手技トレーニング装置10を、例えば自宅でも使用することができて、トレーニングのための時間を確保し易くなることから、使用者における手技の習熟度の向上を図ることができる。
特に、吸引口144と吐出口146の両方が内視鏡15の先端部分に設けられていることから、治療部位において、吸引口144からの骨格モデル12の切削粉の吸引と、吐出口146からの骨格モデル12の切削粉の押し流しとの両方がより確実に実現され得る。
また、水槽14が透明部24を有していることから、水槽14の外部から内部を視認することが可能であり、例えば指導者の手技を外部から観察できたり、自分の手技を外部から撮影することができて、使用者における手技の習熟度の向上を一層図ることができる。
さらに、水槽14には、骨格モデル12を上方から覆うカバー部材56が組み付けられている。これにより、内視鏡15を水槽14内に挿し入れたり、骨格モデル12を切削したり、水16を吸引及び吐出した際の水16の飛散が防止され得る。このカバー部材56には、傾斜部分58と平坦部分60が設けられていることから、骨格モデル12に対して左右方向から内視鏡15を挿し入れたり、上方から内視鏡15を挿し入れることが可能となる。これにより、骨格モデル12の種類や病変部位の位置や大きさ等に応じて、内視鏡15の挿入位置を選択することも可能であり、複数の異なる手技のトレーニングを行うことができる。
更にまた、カバー部材56における傾斜部分58には第1挿入孔74が設けられていると共に、カバー部材56における平坦部分60には第2挿入孔76が設けられている。これにより、水槽14内への内視鏡15の挿し入れが容易とされ得る。特に、第1挿入孔74には第1弁体78が装着されて、第1弁体78には、第1挿通用孔80が形成されていると共に、第2挿入孔76には第2弁体84が装着されて、第2弁体84には、第2挿通用孔86が形成されている。これら第1及び第2挿通用孔80,86の内径寸法を、内視鏡15の外径寸法より小さく設定することで、内視鏡15を第1及び第2挿通用孔80,86に挿抜する際にはある程度の抵抗が感じられる。また、第1及び第2挿通用孔80,86には、スリット82,87が連続して設けられていることから、第1及び第2挿通用孔80,86に挿し入れられた内視鏡15を上下方向や左右方向に移動させる際にも、ある程度の抵抗を感じることができる。これにより、実際の施術状態に近い感覚でトレーニングを行うことができる。
また、本実施形態では、カバー部材56が、骨格モデル12の上方を覆う閉位置と、水槽14から骨格モデル12を取り外すことのできる開位置とに切換可能であることから、カバー部材56を水槽14から完全に取り外すことなく、水槽14から骨格モデル12を取り外すことが可能である。
さらに、本実施形態の整形手技トレーニング装置10は、骨格モデル12を水槽14の壁部に固定するモデル固定機構130を有しており、このモデル固定機構130により、骨格モデル12が、水槽14における複数の位置へ選択的に固定可能である。特に、本実施形態のカバー部材56は左右方向両側に傾斜部分58,58を有しており、内視鏡15を骨格モデル12の側方から挿し入れることで、内視鏡15と水槽14の周壁22とが干渉し易くなるが、モデル固定機構130により骨格モデル12の固定位置を変更することで、かかる干渉を回避することができる。また、骨格モデル12に対して内視鏡15を側方から挿し入れる際に水槽14に大きなスペースが要求される場合であっても、本実施形態では、水槽14に対して、骨格モデル12が前後方向で反転した状態でも固定可能であることから、骨格モデル12の左右方向両側に大きなスペースを設ける必要がなく、水槽14において左右方向の何れか一方に骨格モデル12の固定位置を設ければよい。これにより、水槽14のコンパクト化を図ることができ、自宅などで使用する場合にも保管のために必要なスペースを削減することができる。
また、本実施形態の整形手技トレーニング装置10は、カバー部材56を水槽14に対して組み付けるカバー部材固定機構112を有しており、このカバー部材固定機構112により、カバー部材56が、水槽14における複数の位置へ選択的に組付可能である。特に、本実施形態では、モデル固定機構130により選択可能な骨格モデル12の固定位置の方向と、カバー部材固定機構112により選択可能なカバー部材56の組付位置の方向とが同じであり、モデル固定機構130により固定される骨格モデル12の固定位置に応じて、カバー部材固定機構112により組み付けられるカバー部材56の組付位置を選択することができる。これにより、水槽14における骨格モデル12の固定位置を変更する場合にも、骨格モデル12の上方をカバー部材56によってより安定して覆うことができる。
さらに、骨格モデル12はブラケット126に固定されており、このブラケット126が、モデル固定機構130により、水槽14の壁部に対して着脱可能に固定されるようになっている。それ故、トレーニング後の骨格モデル12を交換することが可能であり、トレーニングを複数回行う場合にも、共通の水槽14を使用することが可能となる。これにより、整形手技トレーニング装置10を自宅などで使用する場合にも、複数の水槽14を保管することがなく、保管のためのスペースや管理の手間等を削減することができる。また、骨格モデル12が複雑な形状であってもブラケット126がモデル固定機構130に固定されることから、骨格モデル12と水槽14との固定領域を安定して確保することができる。
更にまた、本実施形態では、骨格モデル12を照明する照明装置であるライト166が、内視鏡15とは別体に設けられていることから、整形手技トレーニング装置10に用いる内視鏡15として、実際に手術に使用される内視鏡よりも簡易的な内視鏡が採用可能である。
また、本実施形態の骨格モデル12は、多層構造とされており、最も外側の層である被覆層124が、より内側の層よりも硬くされている。これにより、切削等のトレーニングを行うに際して、実際の骨の感覚に近い骨格モデル12を提供することができる。
さらに、骨格モデル12の内部の隙間118には、ヘルニア(髄核)を模した繊維状の内装物122を有している。これにより、椎間板ヘルニア等の手術においてヘルニアを鉗子等で除去する手技をトレーニングする際に、実際のヘルニアの感覚に近い骨格モデル12を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良などを加えた態様で実施可能である。
例えば、前記実施形態では、カバー部材56が水槽14から取外し可能であったが、取外し不能とし、単に閉位置と開位置とが切換可能となっているだけでもよい。或いは、カバー部材が開位置に切換可能である態様は必須なものではなく、常に閉位置の状態で水槽に取外し可能に組み付けられるようになっていてもよい。なお、閉位置と開位置との切換えは、前記実施形態のような回動による変位だけではなく、例えば左右方向へのスライド変位などであってもよい。また、カバー部材の構造は限定されるものではなく、片側又は両側の傾斜部分だけで構成されてもよいし、平坦部分だけで構成されてもよく、傾斜部分は湾曲形状などであってもよい。尤も、カバー部材は、本発明に係る整形手技トレーニング装置において、必須なものではない。
また、前記実施形態では、内視鏡15の先端部分に吸引口144と吐出口146の両方が設けられていたが、内視鏡の先端部分には吸引口と吐出口の少なくとも一方が設けられていればよい。即ち、例えば内視鏡の先端部分に吸引口が設けられる場合、透明液(例えば、水)を水槽に吐出する吐出口は、例えば水槽の周壁や底壁に設けられてもよい。また、内視鏡の先端部分に吐出口が設けられる場合、透明液を水槽から吸引する吸引口は、例えば水槽の周壁や底壁に設けられてもよい。このような場合でも、内視鏡の先端部分に設けられた吸引口又は吐出口により、切削粉が、透明液と共に吸引されたり、吐出口から吐出される透明液に押し流されることから、内視鏡下においても良好な視認性が発揮される。なお、内視鏡の先端部分に設けられる吸引口や吐出口は、内視鏡の先端面に開口している必要はなく、先端に近い外周面などに開口していてもよい。尤も、本発明の特定の態様では、吸引口と吐出口の何れも内視鏡に設けられなくてもよく、例えば水槽の周壁や底壁に吸引口を設けて、吸引口から吸引された透明液が水槽外に排出されると共に、水槽外に別途設けられた水源に接続された吐出口を水槽の周壁や底壁に設けて、水源から流出する透明液が水槽に吐出されるようになっていてもよい。或いは、例えば吸引口からの透明液の吸引や吐出口からの透明液の吐出によって水槽内の透明液量が大きく変化しない等の場合には、吸引口と吐出口の一方のみを設ける態様も採用され得る。
さらに、前記実施形態では、骨格モデル12を水槽14の2箇所に固定できるようになっていたが、1箇所でもよいし、3箇所以上でもよい。同様に、前記実施形態では、カバー部材56を水槽14の2箇所に固定できるようになっていたが、1箇所でもよいし、3箇所以上でもよい。なお、カバー部材は、水槽における骨格モデルの位置に応じて、骨格モデルの上方を覆う位置に組み付けられることが好ましい。
更にまた、前記実施形態では、骨格モデル12がブラケット126に固定されると共に、モデル固定機構130を構成する第1及び第2固定部30,40が水槽14の底壁20に設けられて、ブラケット126がモデル固定機構130により底壁20に固定されていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、これらブラケットや第1及び第2固定部は必須なものではなく、例えば骨格モデルと水槽の底壁との間に相互に嵌合や係止等する凹凸を設けて、これら凹凸が圧入嵌合したり係止固定されたりすることで、骨格モデルが水槽の底部に固定されるようになっていてもよい。なお、モデル固定機構は、水槽の底壁に設けられる必要はなく、水槽の周壁に設けられてもよく、底壁と周壁との両方に跨って骨格モデルを固定させてもよい。同様に、前記実施形態では、カバー部材固定機構112を構成するカバー支持部材88が水槽14の周壁22に設けられていたが、例えば水槽の底壁から上方に突出するカバー支持部材を設けて、当該カバー支持部材にカバー部材が支持されるようになっていてもよい。
また、前記実施形態の整形手技トレーニング装置10では、椎間板ヘルニアの手術のトレーニングを想定しており、骨格モデル12が腰椎を模していたが、これに限定されるものではない。即ち、本発明に係る整形手技トレーニング装置は、人体又は動物の各部における骨に関係する疾患のトレーニングに適用可能であり、例えば腱等を含む関節部位の疾患の措置など所望のトレーニングに対応する骨格モデルが適宜採用され得る。また、骨格モデルの種類や手技などに応じて、骨格モデルは前記実施形態の如き前後反転の他、任意の方向に回転させた状態で固定的に支持可能としてもよい。特に、鉛直線回りで回転可能とすることで、実際の手技の骨の鉛直方向と骨格モデルの鉛直方向とを揃えつつ、骨格モデルの水平方向を変更することが容易となり、整形手技のトレーニングに一層適する。
さらに、図13,14に示される本発明の別の態様における整形手技トレーニング装置170のように、骨格モデル(12)を固定するモデル固定機構172には、ブラケット126への係合が不用意に外れることによって水槽14から骨格モデル(12)が意図せず脱落することを防止するロック機構としてのロック部174が設けられてもよい。このロック部174は、図15(a),(b)に示されるように、モデル固定機構172を構成する第2固定部176に設けられている。なお、以下の説明において、前記第1の実施形態と実質的に同一の部材及び部位には、図中に、前記第1の実施形態と同一の符号を付すことにより、詳細な説明を省略する。また、以下の説明では、ロック部174について説明することから、図13では、整形手技トレーニング装置170を構成する内視鏡(15)及び内視鏡(15)に接続されるポンプ(158)やフィルタ(160)の図示を省略すると共に、図14では、カバー部材56の図示を省略する。
より詳細には、第2固定部176の後端部に対して、ロック部174が回動可能に組み付けられている。即ち、第2固定部176の後端部には、左右方向外方に突出する回動軸178が設けられていると共に、ロック部174の前端部には、回動軸178を挟み込んで支持する支持部180が設けられている。そして、支持部180に回動軸178が挟み込まれることで、ロック部174が第2固定部176に組み付けられており、ロック部174が第2固定部176に対して、回動軸178を中心に回動可能とされている。
なお、第2固定部176の基本的な構造は、前記第1の実施形態における第2固定部40と同様であり、中央部分には前後方向に延びる案内孔42が設けられていると共に、前端部には左右方向に延びる第2固定溝44が設けられている。また、本実施形態の第2固定部176には、上下方向で貫通する、又は有底の肉抜穴182が複数設けられている。さらに、ロック部174は、平面視が略矩形状とされており、左右方向の中央部分には、厚さ方向で貫通する操作孔184が形成されている。
以上の如き本態様の整形手技トレーニング装置170では、ブラケット126が設けられている図13中の左方の骨格モデル(12)の固定位置において、ロック部174が、図15(a)に示されているように、ロック状態となっている。即ち、操作孔184の周縁を手指で押圧する等してロック部174を操作して、第2固定部176とロック部174とが前後方向に広がる状態とする。これにより、ロック部174及び第2固定部176の後方への移動が阻止されて、水槽14から骨格モデル(12)が意図せず脱落することが防止され得る。なお、本態様では、図14に示されるように、ロック部174の後端部が水槽14の周壁22における後方の壁部に接触することでロック状態の保持が図られている。
一方、図13中の右方の骨格モデル(12)の固定位置では、ロック部174が、図15(b)に示されるように、ロック解除状態となっている。即ち、操作孔184に手指を引っ掛ける等してロック部174を上方に引き起こすように操作することで、ロック部174の後端部と水槽14の周壁22における後方の壁部との間に隙間が生じるようになっている。これにより、ロック部174及び第2固定部176の後方への移動が許容されて、水槽14に対する骨格モデル(12)の脱着が可能となる。
したがって、本態様のように、モデル固定機構には、水槽への骨格モデルの脱着可能状態と、水槽への骨格モデルの脱着不能状態とを切り換えるロック機構が設けられてもよく、かかるロック機構は、例えばモデル固定機構を構成する第2固定部に設けられ得る。なお、図15(a)に示されるロック部174がロック状態にある場合において、ロック部174の後端部は水槽14の周壁22における後方の壁部に接触する必要はなく、例えばロック部174の後端部と水槽14の周壁22における後方の壁部とは、仮に第2固定部176が後方に移動したとしてもモデル固定機構172からブラケット126が脱落しない程度の隙間をもって前後方向で対向していてもよい。また、ロック部174をロック位置で節度感をもって保持するばね部材等を設ける等してもよい。