JP7601751B2 - 火花点火式エンジン - Google Patents
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Description
この種のエンジンでは、進角により加速応答性を高めることができる。
図1に例示するように、急加速操作検出センサ(10)を備え、電子制御装置(5)の制御により、図6に例示するように、急加速操作が検出されない場合には、通常運転処理がなされ、急加速操作が検出された場合には、図7に例示するように、急加速処理が所要継続期間に亘って実施された後、通常運転処理に移行され、
急加速処理では、点火時期の進角度が、通常運転処理よりも大きく設定され、図7に例示するように、急加速処理の所要継続期間中に経時的に遅角されるように構成され、
図1に例示するように、メイン吸気通路(1)と、メイン吸気通路(1)のスロットルバルブ(2)と、スロットルバルブ(2)を迂回するバイパス吸気通路(3)と、バイパス吸気通路(3)のISCバルブ(4)と、ISCバルブ(4)の開度を調節して、エンジン回転数を制御する電子制御装置(5)を備え、
図1に例示するように、エンジン温度センサ(6)と大気圧センサ(8)を備え、
図3(A),図4(A)に例示するように、検出されたエンジン温度が低い程、ISCバルブ開度のベース下限値(4b)が全開側に増加(4ba)され、
図3(A),図4(A)に例示するように、エンジン温度が所定値を超えるエンジン中高温度領域では、検出された大気圧に基づいて、ベース下限値(4b)が増加補正値(4c)で全開側に増加補正(4ca)され、この増加補正(4ca)では、検出された大気圧が低い程、増加補正値(4c)が全開側に増加(4cb)され、
図3(B),図4(A)に例示するように、エンジン温度が所定値以下のエンジン低温度領域では、増加補正(4ca)が禁止(4cc)されるように構成されている、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
加速応答性が良好な大進角度の急加速処理から、ノッキング防止性が良好な小進角度の通常運転処理に移行する際、進角度の急減による出力の急低下が回避され、トルクショックが軽減される。
また、ベース下限値(4b)が比較的大きいエンジン低温度領域では、図3(B),図4(A)に例示するように、ベース下限値(4b)の増加補正(4ca)が禁止(4cc)され、過剰に高いエンジン回転を回避する調節を行うことができる。このため、エンジン騒音やギヤシフト時のギヤ鳴りを防止できる。
また、図3(B),図4(A)に示すように、ベース下限値(4b)が比較的小さいエンジン中高温領域では、高地運転時に、大気圧に基づいてベース下限値(4b)が増加補正(4ca)され、吸気密度の低下が補われ、不完全燃焼によるエンストが回避される。
シリンダブロック(11)の上部にはシリンダが収容され、下部のクランクケース(11a)にはクランク軸(16)が収容されている。図8に示すように、フランホイールハウジング(14)にはフライホイール(17)が収容されている。調時伝動装置収容部(11b)には調時伝動装置が収容されている。
図9、図10に示すように、クランク軸(16)の架設方向を前後方向、その一方を前、他方を後として、フランホイールハウジング(14)はシリンダブロック(11)の前部、調時伝動装置収容部(11b)はシリンダブロック(11)の後部に配置されている。
このエンジンは、吸気装置と、燃料供給装置と、点火装置と、排気装置と、始動装置と、エンジン水冷装置を備えている。
吸気マニホルド(19)は、シリンダヘッド(12)に組み付けられ、サージタンクを兼ねている。
スロットルボディ(18)は、メイン吸気通路(1)と、メイン吸気通路(1)のスロットルバルブ(2)と、スロットルバルブ(2)を迂回するバイパス吸気通路(3)と、バイパス吸気通路(3)のISCバルブ(4)を備えている。
ISCバルブはアイドリング・スピード・コントロール・バルブの略称であり、以下、同様にISCバルブの略称を用いる。
スロットルバルブ(2)は、メカニカルガバナ(20)を介してアクセルペダル(21)から連動される。
電子制御装置(5)は、エンジンの各部品を電子制御する装置で、エンジンECUが用いられている。ECUは電子制御ユニットの略称である。
図1に示すように、ISCバルブ(4)は、バイパス吸気通路(3)を通過するバイパス吸気(3a)の流量を調節するバルブで、ニードルバルブが用いられ、ISCバルブアクチュエータ(4a)で駆動される。ISCバルブアクチュエータ(4a)には、ステッピングモータが用いられている。
燃料噴射時期と燃料噴射量は、エンジン回転数、エンジン温度、大気圧、吸気圧、吸気温度から、燃料噴射マップに基づいて、電子制御装置(5)の演算で決定され、適正空燃比の混合気が形成される。
燃料噴射マップは、電子制御装置(5)の記憶部に記憶されている。
インジェクタ(22)の電磁バルブの開閉のタイミングは、クランク角で指定される。
図8、図10に示すインジェクタ(22)は、シリンダヘッド(12)内の各気筒の吸気ポートに差し込まれている。このエンジンは2気筒であるため、図10に示すように、インジェクタ(22)は二本配置されている。
エンジン回転数は、クランクポジションセンサ(23)で検出されるクランク角の変化速度により、電子制御装置(5)で演算される。
エンジン温度は、図1等に示されるエンジン温度センサ(6)で検出され、大気圧は大気圧検出装置(8)で検出され、吸気圧は吸気圧センサ(24)で検出され、吸気温度は吸気温度センサ(7)で検出される。
エンジン温度を検出するエンジン温度センサ(6)には、エンジン冷却水温度センサ(6a)を用いているが、これに代えて、エンジンオイル温度センサやシリンダ壁温度センサを用いてもよい。
大気圧検出装置(8)には、吸気経路外に配置された大気圧センサ(8a)が用いられているが、これに代えて吸気経路内に配置された吸気圧センサ(24)で代替させることもできる。すなわち、エンジン始動前、図1に示すキースイッチ(29)をOFF位置(29a)からON位置(29b)に投入した時に、吸気圧センサ(24)で吸気経路内の吸気圧を検出すれば、この吸気圧は大気圧と一致するため、その後のエンジン始動時やエンジン運転中も、このエンジン始動前の吸気圧を大気圧と見做すことにより、大気圧に基づく制御を行うことができる。
このエンジンは、4サイクルエンジンで、クランク角の検出のみでは、各シリンダの吸気行程と膨張行程の識別、圧縮行程と排気行程の識別ができないため、図1等に示されるカムポジションセンサ(31)で動弁カムのカム角を検出し、電子制御装置(5)が各シリンダの燃焼サイクルの行程を識別する。
点火時期は、エンジン回転数、エンジン冷却水温度、大気圧、吸気圧、吸気温度から、点火時期マップに基づいて、電子制御装置(5)の演算により決定される。
点火プラグ(27)はシリンダヘッドカバー内でシリンダヘッドに取り付けられ、プラグキャップ(図示せず)に嵌合され、図8~図10に示すイグニッションコイル(26)は、プラグキャップの上端部に取り付けられ、シリンダヘッドカバー(13)の上方に配置されている。
このエンジンは2気筒であるため、点火プラグ(27)は2本配置され、図10に示すように、イグニッションコイル(26)も2個配置されている。
図9,図10に示すように、水ポンプ(28)はシリンダブロック(11)の後部に配置されている。
キースイッチ(29)をOFF位置(29a)から始動位置(29c)に投入すると、バッテリ(図示せず)からスタータ(30)に通電がなされ、クランキングによりクランク軸(16)が駆動される。エンジン回転数が所定のクランキング終了判定値に至ると、スタータ(30)のピニオンギヤ(図示せず)がクランク軸(16)のリングギヤ(図示)から離脱し、バッテリからスタータ(30)への通電も解除され、クランキングが終了する。クランキング終了判定値は、完爆回転数(毎分約1300回転)に設定されている。
このため、吸気負圧で、燃料の気化が促進され、燃料と空気の混合が良好になり、燃焼の改善により、エンジンの始動性が良好になる。
図2(A)に示す本発明の実施形態のエンジン始動試験では、ISCバルブ(4)を全開から所定量だけ絞られたクランキング開度にして、クランキングを行ったため、クランキング中に大きな吸気負圧が発生し、短時間(約2秒)でエンジン回転数がクランキング終了判定値(毎分約1300回転)に至り、クランキング終了後、所定時間(約5秒)に亘って安定したアイドリング運転が維持されたため、エンジン始動成功と判定し、エンジン運転を強制終了し、エンジン始動試験を終了した。
その後、同様にして行った再始動処理では、短期間(約2秒)のクランキングの後、長期間(10秒以上)に亘って安定したアイドリング運転が維持されたため、再始動成功と判定した。再始動成功は、最初のエンジン始動処理でエンジン温度が上がったためと考えられる。
このように、比較例では、最初のエンジン始動に失敗したのに対し、実施形態では、最初のエンジン始動でも失敗がなく、実施形態のエンジンの始動性が良好であることが分かる。
このため、エンジン温度が低い程、吸気負圧が大きくなり、エンジンの冷間始動性が良好になる。
このため、吸気温度が低い程、吸気負圧が大きくなり、エンジンの冷間始動性が良好になる。
クランキング開度マップは、電子制御装置(5)の記憶部に記憶されている。
クランキング時の吸気量がISCバルブ(4)の全開時の30%未満の場合には、吸気が不足し、また、70%を超える場合には、吸気負圧が不足し、いずれの場合にもエンジン始動の失敗が起こり易くなるが、上記範囲内では失敗が起こり難い。
このため、クランキング終了直後のアイドリング運転で吸気量が増加し、アイドリング運転が安定化する。
図3(A),図4(A)に示すように、検出されたエンジン温度が低い程、ISCバルブ開度のベース下限値(4b)が全開側に増加(4ba)される。
図4(A)に示すように、エンジン温度が所定値を超えるエンジン中高温度領域では、検出された大気圧に基づいて、ベース下限値(4b)が増加補正値(4c)で全開側に増加補正(4ca)され、図3(B)に示すように、この増加補正(4ca)では、検出された大気圧が低い程、増加補正値(4c)が全開側に増加(4cb)される。
図3(B),図4(A)に示すように、エンジン温度が所定値以下のエンジン低温度領域では、増加補正(4ca)が禁止(4cc)されるように構成されている。
なお、エンジン低温度領域でベース下限値(4b)を大きくするのは、エンジンオイルの高粘度化でエンジンの内部負荷が高まるため、出力不足によるエンストを回避するためである。
また、図3(B),図4(A)に示すように、ベース下限値(4b)が比較的小さいエンジン中高温領域では、高地運転時に、大気圧に基づいてベース下限値(4b)が増加補正(4ca)され、吸気密度の低下が補われ、不完全燃焼によるエンストが回避される。
なお、エンジン中高温領域でベース下限値(4b)を小さくできるのは、エンジンの内部負荷が小さく、出力不足によるエンストが起こり難いためである。
このため、図4(A)に示すように、エンジン温度の低下でベース下限値(4b)が漸増するエンジン中高温度領域では、相反して増加補正値(4c)が漸減し、過剰に高いエンジン回転を回避する調節を行うことができる。
図3(A),図4(A)に示すように、検出された吸気温度が高い程、ISCバルブ開度のベース下限値(4b)が全開側に増加(4bb)されるように構成されている。
このため、吸気密度が比較的低い吸気中高温度領域では、ベース下限値(4b)が増加(4bb)し、吸気密度の低下が補われ、不完全燃焼によるエンストが回避される。
急加速処理では、点火時期の進角度が、通常運転処理よりも大きく設定され、図7に示すように、急加速処理の所要継続期間中に経時的に遅角されるように構成されている。
このため、加速応答性が良好な大進角度の急加速処理から、ノッキング防止性が良好な小進角度の通常運転処理に移行する際、進角度の急減による出力の急低下が回避され、トルクショックが軽減される。
急加速点火時期マップは、電子制御装置(5)の記憶部に記憶されている。
図5に示すように、始動準備処理では、ステップ(S1)でエンジン冷却水温度と大気圧と吸気温度を読み込み、ステップ(S2)でISCバルブ(4)のクランキング開度を決定し、ステップ(S3)でクランキング時の燃料噴射量と燃料噴射時期と点火時期を決定し、ステップ(S4)でISCバルブ(4)をクランキング開度に調節し、始動処理の開始ステップであるステップ(S5)に進む。
図6に示すように、クランキング終了後処理の開始ステップであるステップ(S13)でスロットルバルブ(2)の位置を読み込み、ステップ(S14)でスロットルバルブ(2)が全閉位置にあるか否かを判定し、肯定されると全閉運転処理の開始ステップであるステップ(S15)に進み、否定されると非全閉運転処理の開始ステップであるステップ(S18)に進む。
全閉運転処理では、電子制御装置(5)の制御により、エンジン回転数をアイドリング目標回転数に近づける回転数フィードバック制御が行われる。
Claims (1)
- 急加速操作検出センサ(10)を備え、電子制御装置(5)の制御により、急加速操作が検出されない場合には、通常運転処理がなされ、急加速操作が検出された場合には、急加速処理が所要継続期間に亘って実施された後、通常運転処理に移行され、
急加速処理では、点火時期の進角度が、通常運転処理よりも大きく設定され、急加速処理の所要継続期間中に経時的に遅角されるように構成され、
メイン吸気通路(1)と、メイン吸気通路(1)のスロットルバルブ(2)と、スロットルバルブ(2)を迂回するバイパス吸気通路(3)と、バイパス吸気通路(3)のISCバルブ(4)と、ISCバルブ(4)の開度を調節して、エンジン回転数を制御する電子制御装置(5)を備え、
エンジン温度センサ(6)と大気圧センサ(8)を備え、
検出されたエンジン温度が低い程、ISCバルブ開度のベース下限値(4b)が全開側に増加(4ba)され、
エンジン温度が所定値を超えるエンジン中高温度領域では、検出された大気圧に基づいて、ベース下限値(4b)が増加補正値(4c)で全開側に増加補正(4ca)され、この増加補正(4ca)では、検出された大気圧が低い程、増加補正値(4c)が全開側に増加(4cb)され、
エンジン温度が所定値以下のエンジン低温度領域では、増加補正(4ca)が禁止(4cc)されるように構成されている、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
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| JP2021210225A JP7601751B2 (ja) | 2021-12-24 | 2021-12-24 | 火花点火式エンジン |
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| JP2021210225A JP7601751B2 (ja) | 2021-12-24 | 2021-12-24 | 火花点火式エンジン |
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|---|---|
| JP2023094741A JP2023094741A (ja) | 2023-07-06 |
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Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10018136B1 (en) | 2017-05-17 | 2018-07-10 | Brunswick Corporation | Method and control system for controlling a marine internal combustion engine |
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2021
- 2021-12-24 JP JP2021210225A patent/JP7601751B2/ja active Active
Patent Citations (1)
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| US10018136B1 (en) | 2017-05-17 | 2018-07-10 | Brunswick Corporation | Method and control system for controlling a marine internal combustion engine |
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