JP7529502B2 - 送付証明システム及び送付証明方法 - Google Patents

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Description

本発明は内容証明を行って内容文書のデータを送付する送付証明システム及び送付証明方法に関する。
内容証明郵便は、債権譲渡の通知、債権回収の督促状、借家契約の家賃請求・解約、慰謝料請求等に用いられ、債権回収や契約解除の際に用いられることが多い。内容証明郵便は、法律上の意思表示を相手方に伝えるために用いられている。
内容証明郵便を電子的に行うものとしては、e内容証明が挙げられる。e内容証明は日本郵便株式会社が提供するサービスであり、非特許文献1に記載されている。e内容証明は文書をインターネット上にアップロードすることにより、日本郵便株式会社が印刷・照合・封入封緘し、内容証明郵便として正本を受取人に郵便配達するとともに、謄本を差出人に郵便配達するシステムである。
また、特許文献1には、内容証明電子メールシステムが記載されている。このシステムでは、画像ファイルが添付された内容証明依頼メールを受け、画像ファイルの正本と副本を生成して採番し、正本を宛先へ、謄本を送信元へメールで配信するものである。特許文献1の発明では、この際に手書きサインの画像を用いる。
特開2005-234835号公報
"e内容証明(電子内容証明)",[online],[令和2年8月26日検索],インターネット<https://www.post.japanpost.jp/service/enaiyo/index.html>
内容証明郵便は、受取人の住所に配達されるために家人が受け取る可能性があり、受取人本人への配達日時を証明するには、信頼性に欠ける。また、受取人の住所が変更されていると配達を行うことができない。これらの点は、郵便配達を用いる日本郵便株式会社のe内容証明でも同じである。また、e内容証明は文書枚数が最大5枚までであり、図・表は使用できず、文字の修飾も太字・斜体のみであるなど、送付する文書への制約が大きい。さらに、e内容証明は、郵便局員が2箇所に配達を行うシステムであり、料金が高額である。また、債権譲渡の対抗要件として用いる場合に、複数の内容証明郵便で受付日が同じ場合には、何れが最先の受付か判定できず、有効性の判定ができない。
また、電子メールを用いたシステムに関しては、電子メールは個人がメールアドレスを多数持っている場合が多く、古いメールアドレスは使用されていない場合が多い。また最近では、LINE(登録商標)等のテキストチャットアプリケーションソフトの利用により、メールが使われていない場合も多い。メールを普段使用しない人にメールを送っても、未読状態が続く可能性が高い。したがって、電子メールの送信から受取人がその電子メールを閲覧するまでに数日を要することもありうることから、電子メールを用いると配達日時を証明するには、信頼性に欠ける。また、個人が携帯端末で使用するメールアドレスは、通信キャリアを換えた際に変わってしまう。このように電子メールは、内容証明が個人を受取人とする場合には向いていない。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係る送付証明システムは、受取人携帯端末に送付した文書データの内容を証明するための、送付証明システムであって、前記文書データの送付先である前記受取人携帯端末の携帯電話番号を、差出人端末から受信する送付依頼受信手段と、
前記文書データを送付するためのURLを含むSMS文書を、前記携帯電話番号により前記受取人携帯端末へ通信キャリアを介してSMS送信するSMS送信手段と、前記通信キャリアが送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を、前記通信キャリアから受信する送信日時受信手段と、前記文書データに関する前記SMS送信依頼日時、前記携帯電話番号を含む内容証明データを保管する証明保管手段と、を備えることを特徴とする。
当該構成により、内容証明郵便の受付日に対応するSMS送信依頼日時を含めて、内容を証明して文書を送付することができる。また、差出人が紙媒体の謄本を必要とする場合は裁判等になる場合であって少ない。当該構成では、必要になった場合のみ差出人が謄本を入手できるため、差出人が謄本を管理する必要がない。
また、上記一側面に係る送付証明システムの別の形態として、
前記送信日時受信手段は、前記通信キャリアから前記受取人携帯端末へ前記SMS送信が完了した日時のSMS送信完了日時を受信し、前記内容証明データは、前記SMS送信完了日時を含むことを特徴としてもよい。
当該構成により、郵便の配達証明日に相当するSMS送信完了日時を証明することができる。
また、上記一側面に係る送付証明システムの別の形態として、認証手段を有し、前記認証手段は、前記受取人携帯端末で前記URLにアクセスした際に、前記受取人携帯端末から認証情報を入力させ、前記認証情報が正しい場合に前記文書データを前記受取人携帯端末へ送付することを特徴としてもよい。
当該構成により、仮に携帯電話番号が受取人以外の他人のものになっていたとしても、文書データにアクセスすることができない。
また、上記一側面に係る送付証明システムの別の形態として、前記証明保管手段は、前記認証情報が正しい場合に、認証した日時を認証日時とし、前記内容証明データに含めて保管することを特徴としてもよい。
当該構成により、文書データを受取人の携帯端末に送付した日時を内容証明データにより証明することができる。
また、本発明の一側面に係る送付証明方法は、受取人携帯端末に送付した文書データの内容を証明するための、送付証明方法であって、前記文書データの送付先である前記受取人携帯端末の携帯電話番号を、差出人端末から受信し、前記文書データを送付するためのURLを含むSMS文書を、前記携帯電話番号により前記受取人携帯端末へ通信キャリアを介してSMS送信し、前記通信キャリアが送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を、前記通信キャリアから受信し、前記文書データに関する前記SMS送信依頼日時、前記携帯電話番号を含む内容証明データを保管することを特徴とする。
当該構成により、内容証明郵便の受付日に対応するSMS送信依頼日時を含めて内容を証明して文書を送付することができる。また、差出人が紙媒体の謄本を必要とする場合は裁判等になる場合であって少ない。当該構成では、必要になった場合のみ差出人が謄本を入手できるため、差出人が謄本を管理する必要がない。
また、上記一側面に係る送付証明方法の別の形態として、前記通信キャリアから前記受取人携帯端末へ前記SMS送信が完了した日時のSMS送信完了日時を受信し、前記内容証明データは、前記SMS送信完了日時を含むことを特徴としてもよい。
当該構成により、郵便の配達証明日に相当するSMS送信完了日時を証明することができる。
また、上記一側面に係る送付証明システムの別の形態として、前記受取人携帯端末で前記URLにアクセスした際に、前記受取人携帯端末から認証情報を入力させ、前記認証情報が正しい場合に前記文書データを前記受取人携帯端末へ送付することを特徴としてもよい。
当該構成により、仮に携帯電話番号が受取人以外の他人のものになっていたとしても、文書データにアクセスすることができない。
また、上記一側面に係る送付証明システムの別の形態として、前記認証情報が正しい場合に、認証した日時を認証日時とし、前記内容証明データに含めて記憶することを特徴としてもよい。
当該構成により、文書データを受取人の携帯端末に送付した日時を内容証明データとして証明することができる。
本発明は、受取人本人への配達日時を証明することが可能であり、送付する文書に制約が少なく、安い料金とすることが可能であり、送付した時間まで確定することにより文書送付の前後に関する争いがなくなる送付証明システム及び送付証明方法を提供することができる。
実施形態における送付証明システムの構成図。 実施例1におけるテンプレートの登録工程を説明する図。 実施例1における差出人端末2から管理サーバ1にアクセスした際の初期画面。 実施例1の送信設定画面。 実施例1におけるPDFファイルの登録工程を説明する図。 実施例1におけるPDF保管サーバにログイン後の保管サーバ初期画面。 実施例1におけるSMS文書送信工程。 実施例1における受取人携帯端末に表示されたSMS文書。 実施例1におけるPDFファイルの送付工程。 実施例1における差出人端末2からのPDFファイル確認工程。 実施例1における謄本の表紙として綴られる送付証明書。
内容証明による通知は、債権譲渡の通知、債権回収の督促状、借家契約の家賃請求・解約、慰謝料請求等に用いられる。ここでは例として内容証明を付して債権譲渡通知書を送付する場合を、本発明の送付証明システムおよび送付証明方法における実施形態として説明する。
債権を第三者に譲渡する場合には、譲渡人が債務者に通知すること等が要件となっている(民法第467条第1項)。そして、この通知は確定日付による証書であることにより第三者に対抗することができ(民法第467条第2項)、内容証明郵便が用いられている。内容証明郵便を利用する際には、差出人が内容文書の正本1通と謄本2通を用意し、書留料金に内容証明の料金を加算して郵便局に提出する。そうすると、郵便認証司が正本と謄本の認証を行った上で提出日の押印がなされ、正本は受取人へ配達され、謄本1通は差出人に戻される。一般的には配達証明も併用される。また、差出人は差し出した日から5年以内に限り、差出郵便局に保管されている謄本の閲覧を請求したり、謄本を提出して再度証明を受けたりすることができる。
本発明ではこのような内容証明郵便に替えて、内容証明を行って文書データを受取人に送付する。本発明は、社会システムの電子化を進めるものである。
図1は、本発明におけるシステムの構成図である。管理サーバ1は、文書を差し出す差出人の差出人端末2とインターネット3経由で接続する。差出人端末2は一般的にはパーソナルコンピュータであるが、インターネット3に接続できればよく、スマートホン等の携帯端末でもよい。また、管理サーバ1は、携帯電話サービスを提供する通信キャリア4経由と、インターネット3経由の2つで、文書を受け取る受取人携帯端末5と接続する。受取人携帯端末5は、受取人が所有するスマートホン等の携帯端末であり、通信キャリア4を介したSMS通信と、インターネット3の通信が可能な端末である。管理サーバ1と受取人携帯端末5は、インターネット3経由でPDF保管サーバ6と接続しており、PDF保管サーバ6は、PDF保管庫7と接続している。なお、図示していないが、受取人携帯端末5は、通信キャリア4を介してインターネット3に接続することもできる。PDF保管庫7は、直接的にインターネット3に接続はしていない。また、差出人端末2から管理サーバ1に請求することにより、謄本の作成と、差出人への謄本の郵送が行われる。実施例1の送付証明システムは、管理サーバ1、PDF保管サーバ6、PDF保管庫7を備えるものである。
管理サーバ1は、送付依頼受信手段11、SMS送信手段12、送信日時受信手段13、証明保管手段14、認証手段15を備えている。送付依頼受信手段11は、差出人端末2からインターネット3経由で受取人携帯端末5の携帯電話番号等を受信する。また、SMS送信手段12はSMS文書を、通信キャリア4を介してSMS送信する。送信日時受信手段13は、通信キャリア4がSMSの送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を受信する。そして、証明保管手段14は、送付するPDFファイルに関連づけてSMS送信依頼日時、携帯電話番号等を有した内容証明データを保管する。
次に、実施例1における文書データの送付工程を説明する。実施例1において、文書データはPDFファイルである。本実施例における文書の送付工程では、基本的には、テンプレートの登録、PDFファイルの登録、SMS文書の送付、受取人によるPDFファイルの取得が行われる。差出人は、工程ごとに中途保存したりログアウトしたりすることができ、ログアウトせずに連続的に工程を進めることもできる。
文書である債権譲渡通知書の送付にあたって、差出人は債権譲渡通知書をPDFで用意する。改竄を防止するため、PDFには編集を制限するセキュリティを設定しておくことが望ましい。また、差出人は管理サーバ1にアクセスして文書送付用のテンプレートを登録しておく。
図2は、テンプレートの登録工程を説明する図である。差出人は差出人端末2から管理サーバ1にアクセスし、ログイン(ステップs1)を行う。
図3は、実施例1における差出人端末2から管理サーバ1にアクセスした際の初期画面である。ログインの後には、差出人端末2には図3の初期画面が表示される(ステップs2)。初期画面では、「送信設定画面選択」、「テンプレート一覧」、「PDFファイル登録」、「SMS送信結果一覧」等のボタンが選択可能に表示される。送信設定画面は、SMSの送信先電話番号、SMS本文等のSMSに関する設定、SMSで送信するURLである固有URLに関する設定、固有URLにアクセスがあった際の認証に関する認証設定が、送信毎に設定される。差出人が差出人端末2で「送信設定画面選択」を選択すると、新規設定画面か、複数ある既存の送信設定画面を選択する画面となる(図示せず)。そして、それらの中から選択すると(ステップs3)、選択した送信設定画面が管理サーバ1から送られて差出人端末2に表示される(ステップs4)。
図4は、実施例1の送信設定画面を示す。送信設定画面の上部には、「一時保存」、「テンプレート登録」、「確認して送信する」のボタンが表示されている。そして、その下に送信設定名の入力枠が設けられている。また、SMS設定として宛先携帯電話番号、SMS本文、送信予定日時を入力することができる。さらに、固有URL設定として、期限設定を入力でき、認証設定として、認証画面表示項目とを入力することができる。文書データ(PDFファイル)を送付するためのURLである認証後転送URLは、PDF保管サーバ6にPDFファイルを保管すると、PDF保管サーバ6から管理サーバ1に送られて設定される。受取人携帯端末5へは、SMS本文と、自動的に設定される固有URLを備えたSMS文書が送付される。
図4にはSMS本文の例として、相手先名と送信元名、固有URLから確認することを誘導する文章が記載されている。SMS本文は、「定型文挿入」と「定型文登録」のボタンにより、定型文から挿入したり、定型文として登録したりすることができ、差出人が任意に設定することができる。
実施例1では、「送信予定日時」として、登録後の即時送信と日時を指定した送信を選択することができる。日時を指定した送信の場合には、差出人は送信日時を設定する。
固有URLはSMSの送信毎に固有であり、ネット上の他のURLと同じにならないように、管理サーバ1により自動的に設定される。具体的には、事業者を示すURLの後にSMSごとに異なった固有文字列を付加するなどして、他にない固有URLが生成されて設定される。そして、固有URLによるアクセスがあった際の期限を差出人が設定することができる。実施例1では、送信開始日時からの時間か、日時により期限を設定できる。期限を過ぎて固有URLによりアクセスがあった場合には正規の表示はなされず、期限切れである旨を表示する。
固有URLがタップされると認証画面が表示される。実施例1では、表示される認証画面表示項目としては「生年月日」を選択することができる。生年月日は受取人が必ず覚えていることが想定される認証情報である。万が一、携帯電話番号が他人に移っていた場合であっても受取人の知人である可能性は極めて低く、受取人の生年月日が正しく入力されて認証を通過することは、基本的には無い。認証画面表示項目として「その他」を選択する場合は、例えば、SMS本文には受取人の名字だけを記載して、「お客様の氏名を例に従いひらがなで入力してください。例:すずきたろう」と設定してもよい。この場合も、受取人を知らない他人は認証を通過できない。
認証を通過すると、「認証後転送URL」で設定したURLに転送が行われる。「認証後転送URL」と「宛先携帯電話番号」は、後述のPDF登録を行うと、上書きされて自動的に入力される。
図4の送信設定画面では、「SMS本文」、「送信予定日時」、「固有URL設定」、「認証設定」を入力してテンプレートとすることができる。入力した状態で「テンプレート登録」を選択すると(ステップs5)、送信設定画面に入力した情報がテンプレートとして登録され、テンプレート番号が付与される(ステップs6)。テンプレート番号とテンプレートの内容は、図3に記載した初期画面の「テンプレート一覧」を開けることにより確認することができる。
図5は、実施例1におけるPDFファイルの登録工程を説明する図である。差出人端末2からログインを行うと(ステップs11)、図3の初期画面が表示される(ステップs12)。ここで、「PDFファイル登録」を選択すると(ステップs13)、PDF保管サーバ6のURLに転送される(ステップs14)。ここで、差出人は、PDF保管サーバ6のログインを行う(ステップs15)。そうすると、PDF文書登録画面が送られて差出人端末2に表示される(ステップs16)。
図6は、実施例1におけるPDF保管サーバ6にログイン後のPDF文書登録画面である。PDF文書登録画面では、「○送付ファイル」の右側の枠を選択すると、差出人端末2から送付するファイルを選択する画面が生じる。差出人が差出人端末2で登録するPDFファイルを選択すると、ファイル名が右側の枠中に表示されて登録される。また、PDF文書登録画面では、「○送付先携帯電話番号」で送付先の携帯電話番号を入力することができる。さらに、テンプレート番号と送信設定名を入力することができ、ダウンロード可能回数、ダウンロード可能期間、ファイル保管期間を入力して設定できる。テンプレート番号と送信設定名は、管理サーバ1で対応して記憶されているものを記入する必要があり、これによりテンプレート番号の選択間違いを抑制する。各内容を入力し(ステップs17)、が終了したら、「アップロード」のボタンを選択する(ステップs18)。
アップロードにより、PDFファイルが他の情報と共にPDF保管サーバ6に記憶され(ステップs19)、さらに管理サーバ1に携帯電話番号、テンプレート番号、ダウンロード可能回数等と、送付ファイルにアクセスする送付ファイルURLが送られる(ステップs20)。管理サーバ1では、テンプレート番号と送信設定名の組み合わせが正しいかチェックし、正しければアップロードが成功して携帯電話番号等が記憶される(ステップs21)。正しくない場合には、アップロードできず、テンプレート番号と送信設定名の組み合わせが正しくない旨の表示が差出人端末2の画面にポップアップする。
アップロードが成功すると、PDF保管サーバ6からは自動的にログアウトする(ステップs22)。そして管理サーバ1では、テンプレート番号と送信設定名に対応するテンプレートに携帯電話番号等を挿入し(ステップs23)、差出人端末2に送信して表示させる(s24)。
図7は、実施例1におけるSMS文書送信工程を示す。差出人は、差出人端末2から管理サーバ1にログインして(ステップs31)初期画面を表示した(ステップs32)後に、初期画面の送信設定画面を選択する。そして、複数ある送信設定名等の中から、送信したいものを選ぶ(ステップs33)。そうすると、図4の送信設定画面が差出人端末2に表示される。送信設定画面は、PDF保管画面に入力したテンプレート番号に対応するテンプレートが用いられている。そして、PDF保管画面に記入した送付先携帯電話番号が宛先携帯電話番号として設定され、PDF保管サーバ6で自動設定した送付ファイルURLが認証後転送URLとして設定された状態となっている。
差出人は、送信設定画面の入力を行う(ステップs34)。入力では、「○SMS本文」に宛先名を入力する等して修正し、「○送信予定日時」、固有URL設定の「○期限設定」を行う。また、認証認定について、認証認定画面表示項目と答えを入力する。生年月日を選択した場合、「答え」は「例」に記載したように西暦8桁で記入する。認証の際に入力内容が「答え」と一致した場合には、認証後転送URLに転送される。
入力の途中で一時的に送信設定画面を閉じる場合には、上部の「一時保存」を選択すると初期画面に移行する。また、入力が終了して受取人に送信する場合には、上部の「確認して送信する」を選択する(ステップs35)ことにより、SMS文書と送信予定日時等の送信設定画面の内容が管理サーバ1に記憶され(ステップs36)、初期画面に移行する(ステップs37)。「○送信予定日時」で「登録後、すぐに配達する」を選択していれば、右上の「確認して送信する」の選択の直後にSMS文書が配達される。また、「日時を指定して配信する」を選択して右枠に日時を入力して入れば、右上の「確認して送信する」の選択の後に、記入した日時にSMS文書が送信される。
以上のようにして、管理サーバ1は、送付依頼受信手段11により、差出人端末2から文書データを送付する受取人携帯端末5の携帯電話番号等を受信する。
管理サーバ1は、送信予定日時等において、SMS送信の前に携帯電話番号の有効確認と、送信先の通信キャリア4の確認を行う(ステップs37)。管理サーバ1は他システムから携帯電話番号の有効性についての情報を得て確認する。他システムでは、携帯電話番号の存在の有無等を常時監視しており、それにより携帯電話番号の有効性を示すことができる。また、他システムでは、複数の通信キャリアのうち、SMSを送信する通信キャリア4を特定する。SMSの送信の際に介在する通信キャリア4は、携帯電話番号により定まっている。携帯電話番号が有効であれば、管理サーバ1は固有URLを作成してSMS本文の後ろに付与し、SMS文書を作成する。そして、携帯電話番号を用いて特定した通信キャリア4を介し、SMS文書を受取人携帯端末5へ送信する。このようにして、管理サーバ1は、SMS送信手段12によりSMS送信する。
SMS文書送信(ステップs38)をされた通信キャリア4は、SMS文書と送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を記憶し(ステップs39)、SMS送信依頼日時を管理サーバ1に送信する(ステップs40)。このようにして、管理サーバ1は送信日時受信手段13により、通信キャリア4からSMS送信依頼日時を受信する。
管理サーバ1は、受信したSMS送信依頼日時を記憶する(ステップs41)。そして、携帯電話番号によって、通信キャリア4から受取人携帯端末5にSMS文書が送信される(ステップs42)。SMS文書の送信が成功すると、通信キャリア4は、受取人携帯端末5からのSMS送信完了の情報(ステップs43)により日時を記録する(ステップs44)と共に、SMS送信完了日時として管理サーバ1に送信する(ステップs45)。管理サーバ1は、送信日時受信手段13により受信したSMS送信完了日時を記憶する(ステップs46)。受取人携帯端末5の電源が入っていないなど、SMSを受け取れない場合には、受取人携帯端末5がSMSを受け取るまでSMS送信完了日時は通信キャリア4及び管理サーバ1に送信されない。以上のようにして、管理サーバ1は、SMS送信依頼日時、SMS送信完了日時、携帯電話番号等の内容証明データを、送付するPDFファイルに関連づけて証明保管手段14により保管する。
内容証明郵便では、郵便局での受付日(差出日)が債権譲渡通知の確定日付になるが、本実施例では、SMS送信依頼日時の日が受付日に相当し、確定日付となる。また、SMS送信完了日時の日は、内容証明郵便に付加した配達証明で証明する配達日に相当する。管理サーバ1では、受取人携帯電話番号、SMS送信依頼日時、SMS送信完了日時等を内容証明データとして記憶する。本実施例では、SMS送信依頼日時、SMS送信完了日時を用いているため、時間まで証明することができる。
図8は、実施例1における受取人携帯端末5に表示されたSMS文書である。実施例1のSMS文書では、「[重要]・・・下さい。」とのSMS本文の下に、「https://smss・・・」との固有URLが記載されている。受取人がSMS文書を見て、表示されている固有URLをタップすると、管理サーバ1に接続される。
図9は、実施例1におけるPDFファイルの送付工程である。受取人携帯端末5は、固有URLのタップ(ステップs51)により管理サーバ1に接続し、ダウンロード可能期間等の条件がチェックされる(ステップs52)。条件を満たしていれば、認証手段15から認証画面が受取人携帯端末5に送られて表示される(ステップs53)。条件を満たしていない場合には、期間経過等の画面が表示される。条件を満たしていると、管理サーバ1では、固有URLのタップにより接続した日時が文書要求日時として記憶され(ステップs54)、内容証明データとなる。受取人携帯端末5の認証画面には、送信設定画面の認証設定で認証画面表示項目として設定した項目が表示される。生年月日に設定した場合には、「お客様の生年月日を、例に従い西暦8桁で入力してください。例:19900101」と表示され、その他に設定した場合には、差出人が設定した内容が表示される。
受取人が認証情報として認証情報を入力し(ステップs55)、認証手段15による認証情報チェック(ステップs56)で認証設定により設定した「答え」と同じであって正しいと判定されると、PDF保管サーバ6のURLである認証後転送URLに転送される(ステップs57)。管理サーバ1では、認証された日時は文書DL認証日時として記憶され(ステップs58)、内容証明データとなる。PDF保管サーバ6は、受取人携帯端末5にPDFファイルを送付する(ステップs59)。そして、受取人携帯端末5ではPDFファイルを表示する(ステップs60)。また、PDF保管サーバ6では、PDFファイルを送信した文書送付日時を記録する(ステップs61)。
PDF保管サーバ6では、設定した文書保管期間のチェックをしており(ステップs71)、PDFファイルの送付の有無に関わらず、文書保管期間になるとPDFファイル等をPDF保管庫7に移動させる(ステップs72)。PDF保管庫7はインターネット3に接続されておらず、1日の特定時間のみ管理者がアクセスできる。したがって、PDF保管庫7は極めてセキュリティが高い。
図10は、実施例1における差出人端末2からのPDFファイル確認工程である。文書保管期間であればPDFファイル等はPDF保管サーバ6に記憶されている。記憶されていれば、差出人はPDFファイル等をいつでも閲覧することができる。閲覧する場合には、差出人は直接的にPDF保管サーバ6にログインする(ステップs81)。そうすると初期画面が表示されるので(ステップs82)、該当するPDFファイル等を選択する(ステップs83)。そうすると、PDFファイルとそれに付随する携帯電話番号等が差出人端末2へ送られ(ステップs84)、表示されて閲覧することができる(ステップs85)。データ保管期間が過ぎると、これらの情報はPDF保管庫7に移動するので、管理者への手続を経てPDF保管庫7の情報にアクセスしなければ、閲覧することができない。
差出人がSMS送信依頼日時やSMS送信完了日時等を確認したい場合には管理サーバ1にログインを行い、図4の初期画面から「SMS送信結果一覧」を選択する。「SMS送信結果一覧」には、SMS送信毎にSMS送信依頼日時やSMS送信完了日時等が記載されている。そして、該当する送信結果を選択すると、SMS送信依頼日時とSMS送信完了日時を含めて詳しい情報が記載された送信結果画面となる。これらの画面から、差出人は確認を行うことができる。
図11は、実施例1における謄本の表紙として綴られる送付証明書である。差出人は、裁判等に使用するために紙媒体の謄本が必要になった場合には、管理サーバ1の管理者に電話やメールで連絡し、謄本作成依頼を行う。管理者は、PDF保管サーバ6またはPDF保管庫7に記憶されているPDFファイルにアクセスして印刷し、押印した証明書をフロントページとして綴じた後に契印して証明書付の謄本を作成する。送付証明書には、内容証明郵便の提出日に相当するSMS送信依頼日時、配達証明に相当するSMS送信完了日時、受取人携帯電話番号等の内容証明データの一部または全部が記載されている。SMS送信依頼日時と携帯電話番号は必ず証明書に記載される必須記載事項であるが、他の項目は依頼者の要望により記載される。実施例1では、送付証明書に記載される証明者は管理者の代表者である。しかし、管理者の会社において郵便認証司や郵便認証司に替わる資格者が認証して証明することも考えられる。なお、裁判等で用いるのでなければ、証明書付謄本が差出人の手元にある必要はない。本実施例では、管理人が管理サーバ1等でデータを保存し、謄本は差出人が必要となったときに管理人が印刷して郵送する。従って、差出人は謄本の保存管理を行う必要が無い。
実施例2は、実施例1よりも法改正が少なくて済む構成である。実施例1では、受取人携帯端末5でSMS文書の固有URLをタップすると認証画面となり、認証されるとPDFファイルの文書が表示される。しかし、認証の後にPDFファイルの了承を求める画面とし、受取人が了承してからPDFファイルを送信することもできる。
実施例1、2の送付証明システムないし送付証明方法では、管理サーバ1、PDF保管サーバ6、PDF保管庫7を有しているが、PDF保管庫7を備えていなくてもよい。また、管理サーバ1とPDF保管サーバ6はインターネット3等を介さずに一体的に形成されてもよい。また、実施例1,2では、送付する文書をPDFファイルとしているが、他の形式のデータでもよい。さらに、実施例1,2では認証情報が得られると文書ファイルを送付しているが、文書ファイル等を送付してからパスワードにより開封できるようにしてもよい。
本願では文書と記載しているが、文書には写真や動画等の他のデータも含まれる。また、管理サーバ1とPDF保管サーバ6を、インターネット3を介さずに一体化した構成としたり、一つのサーバで実施した構成としたりすることもできる。
1 管理サーバ
11 送付依頼受信手段
12 SMS送信手段
13 送信日時受信手段
14 証明保管手段
15 認証手段
2 差出人端末
3 インターネット
4 通信キャリア
5 受取人携帯端末
6 PDF保管サーバ
7 PDF保管庫

Claims (8)

  1. 受取人携帯端末に送付した文書データの内容を証明するための、送付証明システムであって、
    前記文書データの送付先である前記受取人携帯端末の携帯電話番号を、差出人端末から受信する送付依頼受信手段と、
    前記文書データを送付するためのURLを含むSMS文書を、前記携帯電話番号により前記受取人携帯端末へ通信キャリアを介してSMS送信するSMS送信手段と、
    前記通信キャリアが送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を、前記通信キャリアから受信する送信日時受信手段と、
    前記文書データに関する前記SMS送信依頼日時、前記携帯電話番号を含む内容証明データを保管する証明保管手段と、
    を備えることを特徴とする送付証明システム。
  2. 前記送信日時受信手段は、前記通信キャリアから前記受取人携帯端末へ前記SMS送信が完了した日時のSMS送信完了日時を受信し、
    前記内容証明データは、前記SMS送信完了日時を含むことを特徴とする請求項1に記載の送付証明システム。
  3. 前記受取人携帯端末で前記URLにアクセスした際に、前記受取人携帯端末から認証情報を入力させ、前記認証情報が正しい場合に前記文書データを前記受取人携帯端末へ送付する認証手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の送付証明システム。
  4. 前記証明保管手段は、前記認証情報が正しい場合に、認証した日時を認証日時とし、前記内容証明データに含めて保管することを特徴とする請求項3に記載の送付証明システム。
  5. 受取人携帯端末に送付した文書データの内容を証明するための、送付証明方法であって、
    前記文書データの送付先である前記受取人携帯端末の携帯電話番号を、差出人端末から受信し、
    前記文書データを送付するためのURLを含むSMS文書を、前記携帯電話番号により前記受取人携帯端末へ通信キャリアを介してSMS送信し、
    前記通信キャリアが送信依頼を受けた日時であるSMS送信依頼日時を、前記通信キャリアから受信し、
    前記文書データに関する前記SMS送信依頼日時、前記携帯電話番号を含む内容証明データを保管することを特徴とする送付証明方法。
  6. 前記通信キャリアから前記受取人携帯端末へ前記SMS送信が完了した日時のSMS送信完了日時を受信し、
    前記内容証明データは、前記SMS送信完了日時を含むことを特徴とする請求項5に記載の送付証明方法。
  7. 前記受取人携帯端末で前記URLにアクセスした際に、前記受取人携帯端末から認証情報を入力させ、前記認証情報が正しい場合に前記文書データを前記受取人携帯端末へ送付することを特徴とする請求項5または6に記載の送付証明方法。
  8. 前記認証情報が正しい場合に、認証した日時を認証日時とし、前記内容証明データに含めて記憶することを特徴とする請求項7に記載の送付証明方法。
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