JP7509585B2 - 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法 - Google Patents

制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7509585B2
JP7509585B2 JP2020103793A JP2020103793A JP7509585B2 JP 7509585 B2 JP7509585 B2 JP 7509585B2 JP 2020103793 A JP2020103793 A JP 2020103793A JP 2020103793 A JP2020103793 A JP 2020103793A JP 7509585 B2 JP7509585 B2 JP 7509585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ising model
constraint
data
ising
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020103793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021196947A (ja
Inventor
健太 桐原
拓哉 奥山
大地 加藤
英佑 黒田
雅浩 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2020103793A priority Critical patent/JP7509585B2/ja
Publication of JP2021196947A publication Critical patent/JP2021196947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7509585B2 publication Critical patent/JP7509585B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Complex Calculations (AREA)

Description

本発明は、制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法に関する。
従来、最適化計算において、決定変数が整数で表される組合せ最適化問題の解の算出には、山登り法、焼きなまし法、などのメタヒューリスティックな手法が従来計算機上で利用されてきた。
最近になり、組合せ最適化問題に特化した計算機が注目されている。代表例として、イジングモデルと呼ばれる数理モデルを用いる計算機が知られている。以下にイジングモデルの簡単な定式化を示す。
Figure 0007509585000001
H(σ)はイジングモデル内のエネルギーであり、σは決定変数であり、hijは二つの決定変数の相互関係であり、kは決定変数の重みである。イジングモデルを用いる計算機では、上記のイジングモデルのエネルギーが最小化されるよう決定変数の値を求める(イジング問題を解く)。イジングモデルを用いた計算機は、イジング問題を解くため、量子ゆらぎを用いる、或いは従来計算機とは違う構造の半導体回路を用いて計算するため、従来の計算機よりも早く計算ができることが知られている。
しかし、イジングモデルでは、以下のような三次以上の二値式の活用が困難である。
Figure 0007509585000002
例えば、上式では、σ=1、σ=1、σ=1の際にペナルティ項λの値を取り、それ以外の際は最小値である0になる。上式が最小値となる組合せを算出する計算機では、σ=1、σ=1、σ=1の状態を回避する制約として機能する。上式のような式は、実用的な組合せ最適化問題の多くに含まれるため、三次以上の二値式をイジングモデル上で扱う方法が考案されている。
特許文献1では、三次以上の二値式をより次数の低い二値式へ繰り返し分割することでイジングモデルとして近似する方法が記載されている。また、非特許文献1では、特許文献1記載の手法の詳細フローが記されている。
米国特許出願公開第2018/0342663号明細書
Cao, et.al.,"Hamiltonian gadgets with reduced resource requirements",Physical Review A,(米),2015,Vol.91,No.1,p.012315-1~012315-25
特許文献1、ならびに非特許文献1記載の手法では、すべての三次以上の二値式を同等に扱い、イジングモデルに近似している。この時、基となる三次以上の二値式と近似されたイジングモデルの間では誤差が生じる。この誤差は、組合せ最適化問題において、目的関数相当の部分に生じる際は影響が小さい。一方、制約相当の部分においては誤差によって、制約充足性が失われる可能性がある。そのため、組合せ最適化問題において、制約相当の部分に適用しにくい。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、組合せ最適化問題を解くために、三次以上の二値式をイジングモデルに変換する際に制約充足性を保存する制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明の一つの観点に従う制約用イジングモデル生成システムは、イジング計算機に投入される制約用イジングモデルを生成する制約用イジングモデル生成システムであって、制約となる三次以上の二値式データを入力とし、二値式データのすべての状態に識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストデータを生成する識別番号割り当て部と、制約を満たす組合せの識別番号にそれぞれ補助変数を与えることで識別用疑似イジングモデルデータを構築する識別用疑似イジングモデル構築部と、決定変数の組合せによる値が識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルデータを構築するマッピング用疑似イジングモデル構築部と、識別用疑似イジングモデルデータとマッピング用疑似イジングモデルデータとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルデータを構築する決定変数選択イジングモデル構築部と、識別番号に与えられた補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルデータを構築する補助変数選択疑似イジングモデル構築部と、決定変数選択疑似イジングモデルデータと補助変数選択疑似イジングモデルデータにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせることで制約用疑似イジングモデルデータを構築する制約用疑似イジングモデル構築部と、制約用疑似イジングモデルデータを制約用イジングモデルのデータに変換する制約用イジングモデル変換部とを有する。
本発明によれば、組合せ最適化問題を解くため、三次以上の二値式をイジングモデルに変換する際に制約充足性を保存する制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法を実現することができる。
本発明によれば、過去に行われた解析手法に基づいて適切な解析手法を検索することが可能な解析手法検索装置及び解析手法検索方法を実現することができる。
実施例1に係る制約用イジングモデル生成システムの機能構成の一例を示す図である。 実施例1に係る制約用イジングモデル生成システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 実施例1に係る制約用イジングモデル計算方法の一例を示すフローチャートである。 実施例2に係る制約用イジングモデル生成システムの機能構成の一例を示す図である。 実施例2に係る制約用イジングモデル計算方法の一例を示すフローチャートである。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムの機能構成の一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムのイジングモデルの一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムの決定変数管理データの一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムのイジング計算結果データの一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムの変換後計算結果データの一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 実施例3に係る組合せ最適化計算方法の一例を示すフローチャートである。 実施例3に係る組合せ最適化計算システムの組合せ最適化問題分割部の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
なお、実施例を説明する図において、同一の機能を有する箇所には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下の説明では、情報の一例として「xxxデータ」といった表現を用いる場合があるが、情報のデータ構造はどのようなものでもよい。すなわち、情報がデータ構造に依存しないことを示すために、「xxxデータ」を「xxxテーブル」と言うことができる。さらに、「xxxデータ」を単に「xxx」と言うこともある。そして、以下の説明において、各情報の構成は一例であり、情報を分割して保持したり、結合して保持したりしても良い。
なお、以下の説明では、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)及び/又は通信インターフェースデバイス(例えばポート)を用いながら行うため、処理の主語がプログラムとされても良い。プログラムを主語として説明された処理は、プロセッサ或いはそのプロセッサを有する計算機が行う処理としても良い。
前述した三次以上の二値式で表される制約が活用される一例として、発電機の起動停止計画の連続起動停止制約が知られている。本実施例では、連続起動停止制約に適用した場合を用いて説明をする。なお、本実施例では、制約用イジングモデル計算方法をシステム構成として説明をする。
まず、発電機の起動停止計画について説明する。電力の安定供給には、予想される最大需要を満たすよう、発電機の容量が確保されている。一方、需要は時刻によって変動するため、すべての発電機を電力系統に接続する必要はない。そのため、必要とされる時刻に各々の発電機を起動(ON)あるいは停止(OFF)を決定することを起動停止計画と呼ぶ。発電機の起動停止計画は、二値である発電機の起動停止状態を決定するため、組合せ最適化問題の一種である。
ここで、発電機1と発電機2の起動停止状態を一時間刻みで3時間分決定する起動停止計画を例とする。起動停止計画策定にあたり、まずは、連続起動停止制約のみに着目する。その他の部分については、後述する実施例3の組合せ最適化計算システムSS2で後述する。連続起動停止制約とは、発電機が連続で起動あるいは停止し続ける時間である。本実施例では、発電機1において、最小起動時間と最小停止時間をそれぞれ2時間とし、発電機2にはどちらもないとする。
まず、各時刻における発電機の起動停止状態を表すため、以下のように二値の決定変数を定義する。
Figure 0007509585000003
上式で、発電機の識別名はiで表記され、tは時刻を表す。各々の決定変数において、σi,t=-1は発電機i、時刻tにおいて発電機が停止していること、σi,t=1は発電機i、時刻tにおいて発電機が起動していることを示す。
次に、本実施例が対象とする連続起動停止制約を次数に制約を設けない二値式で表す。本実施例では、連続起動停止制約は、発電機1のみを対象としているため、発電機1に係る変数を考慮すれば良い。発電機1の起動停止状態を以下の集合で表す。
Figure 0007509585000004
ここで、発電機1の最小起動時間と最小停止時間の制約を満たす決定変数の組合せは以下の通りである。
Figure 0007509585000005
また、制約を満たさない組合せは以下の通りである。
Figure 0007509585000006
ここで、制約を満たさない場合にペナルティが発生するよう、次数に制約を設けない二値式を構築すると、一例として以下のように表せる。
Figure 0007509585000007
上式を最小化できる計算機がある場合、ペナルティが発生するSno g1の組合せは選ばれない。しかし、上記する式は三次以上の二値式であるため、イジング計算機で扱うことはできない。そこで、本実施例の制約用イジングモデル計算方法では、上記するような三次以上の二値式をイジングモデルに変換することで、イジング計算機で扱えるようにする。
ここで、図1を用いて、本発明を制約用イジングモデル生成システムSS1として実装した機能構成の一例を示す。
計算に使われるデータベースとしては、制約となる三次以上の二値式D1を格納する制約となる三次以上の二値式データベースDB1と、制約充足識別番号リストD2を格納する制約充足識別番号リストデータベースDB2と、マッピング用疑似イジングモデルD3を格納するマッピング用疑似イジングモデルデータベースDB3と、識別用疑似イジングモデルD4を格納する識別用疑似イジングモデルデータベースDB4と、決定変数選択疑似イジングモデルD5を格納する決定変数選択疑似イジングモデルデータベースDB5と、補助変数選択疑似イジングモデルD6を格納する補助変数選択疑似イジングモデルデータベースDB6と、制約用疑似イジングモデルデータD7を格納する制約用疑似イジングモデルデータベースDB7と、制約用イジングモデルデータD8を格納する制約用疑似イジングモデルデータベースDB8とを具備する。それぞれのデータの詳細はイジングモデル計算方法を説明する際に説明する。
また、処理機能としては、制約となる三次以上の二値式D1を入力として制約充足識別番号リストD2を生成する識別番号割り当て部1と、制約充足識別番号リストD2を入力としてマッピング用疑似イジングモデルデータD3を生成するマッピング用疑似イジングモデル構築部2と、制約充足識別番号リストD3を入力として識別用疑似イジングモデルデータD4を生成する識別用イジングモデル構築部3と、マッピング用疑似イジングモデルデータD3と惜別用イジングモデルデータD4を入力として決定変数選択疑似イジングモデルデータD5を生成する決定変数イジングモデル構築部4と、マッピング用疑似イジングモデルデータD3と識別用疑似イジングモデルデータD7を入力として補助変数選択疑似イジングモデルデータD6を生成する補助変数選択疑似イジングモデル構築部6と、決定変数選択疑似イジングモデルデータD5と補助変数選択疑似イジングモデルデータD6を入力として制約用疑似イジングモデルデータD7を生成する制約用疑似イジングモデル構築部7と、制約用疑似イジングモデルを入力とし制約用イジングモデルを生成する疑似イジングモデル変換部8と、前記の結果を出力する出力部と、を具備する。
次に図2を用いて、制約用イジングモデル生成システムSS1のハードウェア構成の一例を示す。
制約用イジングモデル生成システムSS1は、情報処理可能な一般的な情報処理装置(PC、サーバなど)に代表されるノイマン型計算機上で実装されるシステムであり、例えば、バスHWB1に接続された入力手段HW1と出力手段HW2と演算手段HW3とデータ記録手段HWDB1により構成される。
入力手段HW1は、人間、または他の計算機の結果を読み込むものである。例えば、キーボード、マウス、などの人間による入力、またはUniversal Serial Bus(USB)などによる計算機間のデータのやり取りでも良い。出力手段HW2は、計算結果などを出力するものである。出力先は、例えば、モニターや他の計算機、或いは外部のデータ記録手段である。
プロセッサに代表される演算手段HW3は、計算処理をするためのものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成される。
記憶媒体でもあるデータ記録手段HWDB1は、計算に必要なプログラム、計算の途中結果、計算結果、などが格納される。データ記録手段HWDB1は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶媒体、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)などの半導体記憶媒体等を有する。また、DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスク及び光ディスクドライブの組み合わせもデータ記録手段HWDB1として用いられる。その他、磁気テープメディアなどの公知の記憶媒体もデータ記録手段HWDB1として用いられる。
次に、図3を用いて、制約用イジングモデル生成システムSS1の全体処理フローを説明する。
ステップS0では、制約となる三次以上の二値式D1を読み込む。本実施例では、制約となる三次以上の二値式D1とは、式(10)である。
ステップS1では、三次以上の二値式の制約を満たす組合せに識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストD2を生成する。ここで、割り当て処理をΓとした場合、式(10)のすべての状態から制約を満たす組合せと制約を満たさない組合せにそれぞれ識別番号を与える必要がある。この時、制約を満たす組合せの識別番号と制約を満たさない組合せの識別番号は必ずあるから、式(11)、(12)のように、制約を満たす組合せの識別番号Γ(Sok)と制約を満たさない組合せの識別番号Γ(SnO)を割り当てる。
Figure 0007509585000008
なお、本実施例では三次以上の二値式から式(11)と式(12)を生成しているが、制約を満たす組合せのみを入力としても良い。なお、その方法については、実施例3で説明する。
また、識別番号は、決定変数の組合せをバイナリーの数字として捉え、十進法に変換し、一定の係数をかけることで割り当てる。例えば、{1,1,-1}という状態は、バイナリーの数値110として捉えた場合、以下の処理で十進法に変換することができる。
Figure 0007509585000009
上記の処理により、識別番号は0から7の自然数になるが、より小さい範囲、あるいはより大きな範囲を必要とする場合は、すべての識別番号にかけることで範囲を調整しても良い。
次に、ステップS2とステップS3について説明する。ステップS2とステップS3は、並列可能な処理であるが、必ずしも並列で実行する必要もなく、順序に制限を設けず直列処理にしてもよい。
ステップS2では,決定変数の組合せによる値が識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルを構築する。本実施例では、SokとSnoの識別番号は0から7の自然数としたことから、以下を満たすマッピング用疑似イジングモデルを構築する必要がある。
Figure 0007509585000010
ここで、一例として以下のように係数を選び、
Figure 0007509585000011
マッピング用疑似イジングモデルを以下のように構築する。
Figure 0007509585000012
この時、マッピング用疑似イジングモデルが取り得る値は、制約充足識別番号リストと対応していることがわかる。なお、以降の実施例にも表記されるが、本実施例において疑似イジングモデルとは、零次係数を持つ二次の二値式のことである。例えば、上式だと、式展開をすると、3.5の零次係数が発生するため、厳密にはイジングモデルではない。
ステップS3では、制約を満たす組合せの識別番号Γ(Sok)にそれぞれ補助変数を与えて識別用疑似イジングモデルを構築する。まず、(Sok)の濃度(cardinality)は、4であることから、以下のように、4つの補助変数を用意する。
Figure 0007509585000013
補助変数と対応する識別番号を用いて以下の識別用疑似イジングモデルを構築する。
Figure 0007509585000014
なお、識別番号が0の場合には補助変数を設ける必要はない。よって、本実施例では以下の通りとする。
Figure 0007509585000015
次に、ステップS4とステップS5について説明する。ステップS4とステップS5は、並列可能な処理であるが、必ずしも並列で実行する必要もなく、順序に制限を設けず直列処理にしてもよい。
ステップS4では、識別用疑似イジングモデルとマッピング用疑似イジングモデルとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルを構築する。本実施例においては以下の形を取る。
Figure 0007509585000016
ステップS5では、識別番号に与えられた補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルを構築する。本実施例だと以下の通りである。
Figure 0007509585000017
上式の値は、補助変数が一つが与えられた状態において、最小の値を取るため、イジングモデルの解を算出する際に、補助変数を一つ選択する制約部分として活用できる。
ステップS6では、決定変数選択疑似イジングモデルと補助選択疑似イジングモデルにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせて制約用疑似イジングモデルを構築する。まず、本実施例における決定変数選択疑似イジングモデルと補助選択疑似イジングモデルにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせた結果を以下に示す。
Figure 0007509585000018
このように、制約となる三次以上の二値式と、変換後の疑似イジングモデルが同じ組合せにおいて最小の値を取ることから、制約が充足される。
ステップS7では、制約用疑似イジングモデルを制約用イジングモデルに変換する。ここで変換とは、疑似イジングモデルに含まれる次数を持たない係数を取り除くことである。
ステップS8では、制約用イジングモデルを出力する。
以上の処理を用いることで、式(10)の三次以上の二値式と同じ効果を持つイジングモデルを構築することができ、制約があるイジング計算機への入力が可能となる。
従って、本実施例によれば、組合せ最適化問題を解くために、三次以上の二値式をイジングモデルに変換する際に制約充足性を保存する制約用イジングモデル生成システム及び制約用イジングモデル計算方法を実現することができる。
なお、本実施例では、発電機の起動停止計画における連続起動停止制約を対象としたが、本発明は3つ以上の決定変数の組合せを制約するのに有効であり、多分野のスケジューリング問題の制約をイジング計算機に入力するために幅広く使える。
実施例1記載の制約用イジングモデル生成システムSS1の変形例である制約用イジングモデル生成システムSS1′について説明する。
実施例1では、制約となる三次以上の二値式データD1を用いて制約充足識別番号リストD2を生成していたが、制約を満たさない決定変数の組合せから制約充足識別番号リストD2を生成できる。
ここで図4を用いて、変形例における機能構成の一例を示す。
データとしては、制約を満たさない決定変数の組合せデータD15を格納している制約を満たさない決定変数の組合せデータベースDB15と、前記制約充足識別番号リストデータベースDB2がある。
また、処理機能としては、制約を満たさない決定変数の組合せデータD15を入力として前記制約充足識別番号リストデータD2を生成する自動識別番号割り当て部1Bがある。
次に図5を参照して、本実施例の制約用イジングモデル計算方法の処理フローを説明する。
ステップS1B01では、制約を満たさない決定変数の組合せデータを読み込む。ステップS1B02では決定変数の組合せの次数の判定をする。ステップS1B03では次数に応じて制約充足識別番号リストデータを作成する。ステップS1B04では、制約充足識別番号リストデータを出力する。
ここで、簡単な例を用いて詳細を説明する。例えば、制約を満たさない決定変数の組合せが式(8)の通りである場合、次数は3であることがわかる。よって、式(8)に含まれないものを作成すると、式(9)のように算出できることがわかる。あとは実施例1記載の手法を用いて識別番号リストデータを作成することができる。
このような手順を用いることによって、三次以上の二値式になりえる制約を未然に回避することができる。
実施例1では、式(10)の三次以上の二値式と同じ効果を持つイジングモデルを構築し、発電機運用計画において連続起動停止制約をイジングモデルで表現することができるようになった。また、実施例2では、三次以上の二値式を入力しない場合について記載した。実施例3では、発電機の起動停止計画を対象とし、実施例1記載の制約用イジングモデル生成システムSS1を応用した組合せ最適化計算システムSS2の説明をする。
まず、発電機の起動停止計画について説明する。実施例1では、発電機のー連続起動停止制約のみを対象としたが、発電機の起動停止計画には、起動停止計画を策定するため、目的関数と制約を必要とする。
目的関数は、例えば、なるべく多くの発電機を停止することである。組合せ最適化問題だと、一例として以下のように表すことができる。
Figure 0007509585000019
ここで、xi,tは発電機の識別名はiで表記され、tは時刻を表す。各々の決定変数において、σi,t=-1は発電機i時刻tにおいて発電機が停止していること、σi,t=1は発電機i時刻tにおいて発電機が起動していることを示す。
また、制約は、例えば、すべての時刻において、どちらかの発電機が起動していることである。組合せ最適化問題だと、一例として以下のように表すことができる。
Figure 0007509585000020
また、その他の制約としては、実施例1記載の連続起動停止制約のようなより複雑な制約を対象とする。
ここで、図6に組合せ最適化計算システムSS2の機能構成の一例を示す。
計算に使われるデータベースとしては、組合せ最適化問題データD9を格納する組合せ最適化問題データベースDB9と、イジングモデルデータD10を格納するイジングモデルデータベースDB10と、決定変数管理データD11を格納する決定変数管理データベースDB11と、イジング計算パラメータデータD12を格納するイジング計算パラメータデータベースD12と、イジング計算結果データD13を格納するイジング計算結果データベースDB13と、変換後計算結果データD14を格納する変換後計算結果データベースDB14と、を具備する。
また、処理機能としては、組合せ最適化問題データD9を入力として制約となる三次以上の二値式D1とイジングモデルデータD10と決定変数管理データD11を生成する組合せ最適化問題分割部9と、制約となる三次以上の二値式D1を入力として制約用イジングモデルD8を生成する実施例1記載の制約用イジングモデル生成システムSS1と、制約用イジングモデルD8とイジングモデルデータD10とイジング計算パラメータデータD12を入力としてイジング計算結果データD13を生成するイジング計算部10と、イジング計算結果D13と決定変数管理データD11を入力として変換後計算結果データD14を生成する出力変換部11と、各種データを出力する出力部12と、を具備する。
ここで、組合せ最適化問題データD9について説明する。組合せ最適化問題データD9とは、例えば、二値の決定変数で構成される最適化問題であり、目的関数と制約条件を具備するものである。また、決定変数がそれぞれ表す意味も含んでも良い。本実施例では、前述した起動停止計画の目的関数と制約を一例として用いる。
また、イジングモデルデータD10とは、前記したイジングモデルをデータ化して保有したものである。図7に一例を示す。図7は、以下のイジングモデルをデータ化した例であり、イジングモデルにおける決定変数間の作用と、決定変数が持つ係数である。
Figure 0007509585000021
また、決定変数管理データD11について説明する。決定変数データD10とは、組合せ最適化問題データD9からイジングモデルに変換する際に、決定変数の対応表である。図8に決定変数管理データD10の一例を示す。
さらに、イジング計算パラメータD12は、イジング計算に必要なパラメータを具備する。例えば、繰り返し回数、初期条件、などの一つ以上を含む。特に繰り返し回数は、イジング計算による解をユーザに提示することができるパラメータであるため、組合せ最適化計算システムSS2においては効果的なパラメータである。
さらに、図9を用いてイジング計算結果データD13について説明する。イジング計算結果は、イジング計算によって算出された計算結果であり、ケース番号と、決定変数と、補助変数と、イジングモデルの値の一つ以上を示す。
そして、図10を用いて変換後計算結果データD14について説明する。変換後計算結果データD14は、イジング計算結果D13と決定変数変換データを照合することで生成され、例えば図8に示すような計算結果の意味が格納される。
次に、図11を参照して、組合せ最適化計算システムSS2のハードウェア構成を説明する。
組合せ最適化計算システムSS2は、例えば、バスHWB1に接続された入力手段HW1と出力手段HW2と演算手段HW3とデータ記録手段HWDB1、入力手段HW1と出力手段HW2と接続されたイジング計算機HWI1とにより構成される。
イジング計算機HWI1は、イジングモデルが最も低い値を取る組合せを計算するものであり、デジタル回路や量子力学を用いたものである。イジング計算機HWI1は入力手段HW1によりデータを読み込み、出力手段HW2によりデータを出力する。
次に、図12を用いて組合せ最適化計算システムSS2の全体処理フローの一例を説明する。ステップS201では、組合せ最適化データD9とイジング計算パラメータD12を読み込む。ステップS202では組合せ最適化問題を分割する。
図13を用いて、ステップS202の詳細フローを説明する。ステップS2021では、組合せ最適化問題データD9を読み込む。ステップS2022では、目的関数をイジングモデルで表す。ステップS2023では、等式制約と不等式制約をイジングモデルで表す。ステップS2024では、その他の制約を制約となる三次以上の二値式で表す。ステップS2025では、決定変数管理データD11を作成する。ステップS2026では、目的関数のイジングモデルと制約のイジングモデルを足し合わせイジングモデルにする。ステップS2027では、イジングモデルと決定変数管理データと制約となる三次以上の二値式を出力する。
例えば、本実施例の目的関数は以下のイジングモデルで表すことができる。
Figure 0007509585000022
例えば、その他の制約としては、どちらかの発電機が起動していることである。これをイジングモデルで表すと、一例として以下のように表すことができる。
Figure 0007509585000023
このようなイジングモデルを個別に作成した上で、一つのイジングモデルを生成することができる。
Figure 0007509585000024
図12に戻って、全体フローの説明を続ける。ステップS203では、制約用イジングモデル生成システムSS1を実行する。なお、詳細は実施例1で説明したため、省略する。
ステップS205ではイジング計算パラメータに応じてイジング計算を実行する。ステップS206ではイジング計算結果を出力可能な形に変換する。ステップS207では変換後イジング計算結果を出力する。
以上の手順を用いることで、組合せ最適化計算システムSS2は、組合せ最適化に対し効果的な解を提案することができる。これは、従来では困難であった複雑な制約をイジングモデルに変換できるため、イジング計算を活用できるためである。
なお、本実施例では、発電機の起動停止計画を対象としたが、三次以上の二値式で表すことのできる複雑な制約を持つ組合せ最適化問題であれば応用可能であり、幅広い分野での活用が可能である。例えば、スケジューリング問題、グループ分け問題、タスク割り振り問題、複雑な制約を持つナップサック問題、などが挙げられる。
なお、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)、Python等の広範囲のプログラムまたはスクリプト言語で実装できる。
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段またはCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
(付記1)
イジング計算機に投入される制約用イジングモデルを生成する制約用イジングモデル生成システムであって、
制約となる三次以上の二値式データを入力とし、前記二値式データのすべての状態に識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストデータを生成する識別番号割り当て部と、
制約を満たす組合せの前記識別番号にそれぞれ補助変数を与えることで識別用疑似イジングモデルデータを構築するマッピング用疑似イジングモデル構築部と、
決定変数の組合せによる値が前記識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルデータを構築する識別用イジングモデル構築部と、
前記識別用疑似イジングモデルデータと前記マッピング用疑似イジングモデルデータとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルデータを構築する決定変数イジングモデル構築部と、
前記識別番号に与えられた前記補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルデータを構築するイジングモデル構築部と、
前記決定変数選択疑似イジングモデルデータと前記補助変数選択疑似イジングモデルデータにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせることで制約用疑似イジングモデルデータを構築する制約用疑似イジングモデル構築部と、
前記制約用疑似イジングモデルデータを前記制約用イジングモデルのデータに変換する疑似イジングモデル変換部と、
を有することを特徴とする制約用イジングモデル生成システム。
(付記2)
前記制約を満たさない前記決定変数の組合せデータを入力とし、前記決定変数の組合せの次数の判定をし、前記次数に応じて前記制約充足識別番号リストデータを作成する自動識別番号割り当て部を有することを特徴とする(付記1)に記載の制約用イジングモデル生成システム。
(付記3)
前記識別番号割り当て部は、前記決定変数の組合せを二進法の数字として捉えて十進法に変換し、一定の係数をかけることで前記識別番号を割り当てることを特徴とする(付記1)に記載の制約用イジングモデル生成システム。
(付記4)
前記マッピング用疑似イジングモデル構築部は、前記識別番号が0の場合は前記補助変数を設けないことを特徴とする(付記1)に記載の制約用イジングモデル生成システム。
(付記5)
(付記1~4)のいずれか一項に記載の制約用イジングモデル生成システムにより生成された前記制約用イジングモデルを用いた組合せ最適化計算システムであって、
組合せ最適化問題データを入力として制約となる三次以上の二値式データとイジングモデルデータと決定変数管理データを生成する組合せ最適化問題分割部と、
前記二値式データを入力として前記制約用イジングモデルデータを生成する(付記1~4)のいずれかに記載の制約用イジングモデル生成システムと、
前記制約用イジングモデルデータと前記イジングモデルデータとイジング計算パラメータデータを入力としてイジング計算結果データを生成するイジング計算部と、
前記イジング計算結果データと前記決定変数管理データを入力として変換後計算結果データを生成する出力変換部と、
各種データを出力する出力部と
を有することを特徴とする組合せ最適化計算システム。
(付記6)
前記イジング計算パラメータデータは、繰り返し回数及び初期条件のうつ少なくとも一つを含むことを特徴とする(付記5)記載の組合せ最適化計算システム。
(付記7)
前記イジング計算結果データは、ケース番号と、前記決定変数と、前記補助変数と、イジングモデルの値の少なくとも一つであることを特徴とする(付記5)記載の組合せ最適化計算システム。
(付記8)
前記組合せ最適化問題分割部は、前記組合せ最適化問題データを読み込み、目的関数をイジングモデルで表し、等式制約と不等式制約をイジングモデルで表し、その他の制約を制約となる前記二値式で表し、前記決定変数管理データを作成し、前記目的関数の前記イジングモデルと制約の前記イジングモデルを足し合わせた前記イジングモデルにし、前記イジングモデルと前記決定変数管理データと前記二値式データを出力することを特徴とする(付記5)記載の組合せ最適化計算システム。
(付記9)
イジング計算機に投入される制約用イジングモデルを生成する制約用イジングモデル生成システムにより実行される制約用イジングモデル計算方法であって、
制約となる三次以上の二値式データを入力とし、前記二値式データのすべての状態に識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストを生成し、
制約を満たす組合せの前記識別番号にそれぞれ補助変数を与えることで識別用疑似イジングモデルデータを構築し、
決定変数の組合せによる値が前記識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルデータを構築し、
前記識別用疑似イジングモデルデータと前記マッピング用疑似イジングモデルデータとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルデータを構築し、
前記識別番号に与えられた前記補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルデータを構築し、
前記決定変数選択疑似イジングモデルデータと前記補助変数選択疑似イジングモデルデータにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせることで制約用疑似イジングモデルデータを構築し、
前記制約用疑似イジングモデルデータを前記制約用イジングモデルのデータに変換することを特徴とする制約用イジングモデル計算方法。
(付記10)
前記制約を満たさない前記決定変数の組合せデータを入力とし、前記決定変数の組合せの次数の判定をし、前記次数に応じて前記制約充足識別番号リストを作成することを特徴とする(付記9)記載の制約用イジングモデル計算方法。
(付記11)
前記決定変数の組合せを二進法の数字として捉えて十進法に変換し、一定の係数をかけることで前記識別番号を割り当てることを特徴とする(付記9)記載の制約用イジングモデル計算方法。
(付記12)
前記識別番号が0の場合は前記補助変数を設けないことを特徴とする(付記9)記載の制約用イジングモデル計算方法。
1…識別番号割り当て部 2…マッピング用疑似イジングモデル構築部 3…識別用疑似イジングモデル構築部 4…決定変数選択イジングモデル構築部 5…補助変数選択疑似イジングモデル構築部 6…制約用疑似イジングモデル構築部 7…制約用イジングモデル構築部 8…出力部 9…組合せ最適化問題分割部 10…イジング計算部 11…出力変換部 12…出力部 13…自動識別番号割り当て部 DB1…制約となる三次以上の二値式データベース DB1B…制約を満たさない決定変数の組合せデータベース DB2…制約充足識別番号リストデータベース DB3…マッピング用疑似イジングモデルデータベース DB4…識別用疑似イジングモデルデータベース DB5…決定変数選択イジングモデルデータベース DB6…補助変数選択疑似イジングモデルデータベース DB7…制約用疑似イジングモデルデータベース DB8…制約用イジングモデルデータベース DB9…組合せ最適化問題データベース DB10…イジングモデルデータベース DB11…決定変数管理データベース DB12…イジング計算パラメータデータベース DB13…イジング計算結果データベース DB14…変換後計算結果データベース D1…制約となる三次以上の二値式データ DB1B…制約を満たさない決定変数の組合せデータベース D2…制約充足識別番号リストデータ D3…マッピング用疑似イジングモデルデータ D4…識別用疑似イジングモデルデータ D5…決定変数選択イジングモデルデータ D6…補助変数選択疑似イジングモデルデータ D7…制約用疑似イジングモデルデータ D8…制約用イジングモデルデータ D9…組合せ最適化問題データ D10…イジングモデルデータ D11…決定変数管理データ D12…イジング計算パラメータデータベース D13…イジング計算結果データ D14…変換後計算結果データ D15…制約を満たさない決定変数の組合せデータ SS1、SS1′…制約用イジングモデル生成システム SS2…組合せ最適化計算システム

Claims (12)

  1. イジング計算機に投入される制約用イジングモデルを生成する制約用イジングモデル生成システムであって、
    制約となる三次以上の二値式データを入力とし、前記二値式データのすべての状態に識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストデータを生成する識別番号割り当て部と、
    制約を満たす組合せの前記識別番号にそれぞれ補助変数を与えることで識別用疑似イジングモデルデータを構築する識別用疑似イジングモデル構築部と、
    決定変数の組合せによる値が前記識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルデータを構築するマッピング用疑似イジングモデル構築部と、
    前記識別用疑似イジングモデルデータと前記マッピング用疑似イジングモデルデータとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルデータを構築する決定変数選択イジングモデル構築部と、
    前記識別番号に与えられた前記補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルデータを構築する補助変数選択疑似イジングモデル構築部と、
    前記決定変数選択疑似イジングモデルデータと前記補助変数選択疑似イジングモデルデータにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせることで制約用疑似イジングモデルデータを構築する制約用疑似イジングモデル構築部と、
    前記制約用疑似イジングモデルデータを前記制約用イジングモデルのデータに変換する制約用イジングモデル変換部と、
    を有することを特徴とする制約用イジングモデル生成システム。
  2. 前記制約を満たさない前記決定変数の組合せデータを入力とし、前記決定変数の組合せの次数の判定をし、前記次数に応じて前記制約充足識別番号リストデータを作成する自動識別番号割り当て部を有することを特徴とする請求項1に記載の制約用イジングモデル生成システム。
  3. 前記識別番号割り当て部は、前記決定変数の組合せを二進法の数字として捉えて十進法に変換し、一定の係数をかけることで前記識別番号を割り当てることを特徴とする請求項1に記載の制約用イジングモデル生成システム。
  4. 前記識別用疑似イジングモデル構築部は、前記識別番号が0の場合は前記補助変数を設けないことを特徴とする請求項1に記載の制約用イジングモデル生成システム。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の制約用イジングモデル生成システムにより生成された前記制約用イジングモデルを用いた組合せ最適化計算システムであって、
    組合せ最適化問題データを入力として制約となる三次以上の二値式データとイジングモデルデータと決定変数管理データを生成する組合せ最適化問題分割部と、
    前記二値式データを入力として前記制約用イジングモデルのデータを生成する請求項1~4のいずれかに記載の制約用イジングモデル生成システムと、
    前記制約用イジングモデルのデータと前記イジングモデルデータとイジング計算パラメータデータを入力としてイジング計算結果データを生成するイジング計算部と、
    前記イジング計算結果データと前記決定変数管理データを入力として変換後計算結果データを生成する出力変換部と、
    各種データを出力する出力部と
    を有することを特徴とする組合せ最適化計算システム。
  6. 前記イジング計算パラメータデータは、繰り返し回数及び初期条件のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5記載の組合せ最適化計算システム。
  7. 前記イジング計算結果データは、ケース番号と、前記決定変数と、前記補助変数と、イジングモデルの値の少なくとも一つであることを特徴とする請求項5記載の組合せ最適化計算システム。
  8. 前記組合せ最適化問題分割部は、前記組合せ最適化問題データを読み込み、目的関数をイジングモデルで表し、等式制約と不等式制約をイジングモデルで表し、その他の制約を制約となる前記二値式で表し、前記決定変数管理データを作成し、前記目的関数の前記イジングモデルと制約の前記イジングモデルを足し合わせた前記イジングモデルにし、前記イジングモデルと前記決定変数管理データと前記二値式データを出力することを特徴とする請求項5記載の組合せ最適化計算システム。
  9. イジング計算機に投入される制約用イジングモデルを生成する制約用イジングモデル生成システムにより実行される制約用イジングモデル計算方法であって、
    制約となる三次以上の二値式データを入力とし、前記二値式データのすべての状態に識別番号を割り当てて制約充足識別番号リストを生成し、
    制約を満たす組合せの前記識別番号にそれぞれ補助変数を与えることで識別用疑似イジングモデルデータを構築し、
    決定変数の組合せによる値が前記識別番号と一致するマッピング用疑似イジングモデルデータを構築し、
    前記識別用疑似イジングモデルデータと前記マッピング用疑似イジングモデルデータとの差分を二乗することで決定変数選択疑似イジングモデルデータを構築し、
    前記識別番号に与えられた前記補助変数を一つのみ選択する補助変数選択疑似イジングモデルデータを構築し、
    前記決定変数選択疑似イジングモデルデータと前記補助変数選択疑似イジングモデルデータにそれぞれペナルティ係数を与えて足し合わせることで制約用疑似イジングモデルデータを構築し、
    前記制約用疑似イジングモデルデータを前記制約用イジングモデルのデータに変換することを特徴とする制約用イジングモデル計算方法。
  10. 前記制約を満たさない前記決定変数の組合せデータを入力とし、前記決定変数の組合せの次数の判定をし、前記次数に応じて前記制約充足識別番号リストを作成することを特徴とする請求項9記載の制約用イジングモデル計算方法。
  11. 前記決定変数の組合せを二進法の数字として捉えて十進法に変換し、一定の係数をかけることで前記識別番号を割り当てることを特徴とする請求項9記載の制約用イジングモデル計算方法。
  12. 前記識別番号が0の場合は前記補助変数を設けないことを特徴とする請求項9記載の制約用イジングモデル計算方法。
JP2020103793A 2020-06-16 2020-06-16 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法 Active JP7509585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103793A JP7509585B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103793A JP7509585B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021196947A JP2021196947A (ja) 2021-12-27
JP7509585B2 true JP7509585B2 (ja) 2024-07-02

Family

ID=79195764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020103793A Active JP7509585B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7509585B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014191564A (ja) 2013-03-27 2014-10-06 Fujifilm Corp 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理装置の作動方法
WO2014192153A1 (ja) 2013-05-31 2014-12-04 株式会社日立製作所 半導体装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014191564A (ja) 2013-03-27 2014-10-06 Fujifilm Corp 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理装置の作動方法
WO2014192153A1 (ja) 2013-05-31 2014-12-04 株式会社日立製作所 半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021196947A (ja) 2021-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230115165A1 (en) Quantum circuit synthesis using csp
JP2006522962A (ja) 量子コンピューティングのための方法およびプログラム可能装置
US11281988B1 (en) Re-generation of a gate-level quantum circuit based on gate-level analysis
US12086686B2 (en) Provisioning functional-level information to be utilized in gate-level processing of quantum circuits
Bisi et al. Software development efforts prediction using artificial neural network
CN105389454A (zh) 预测模型生成器
Weder et al. QProv: A provenance system for quantum computing
WO2021229648A1 (ja) 数式モデル生成システム、数式モデル生成方法および数式モデル生成プログラム
Huang et al. CMA evolution strategy assisted by kriging model and approximate ranking
JP2024508076A (ja) 量子回路シミュレーション方法、装置、コンピュータ機器及びプログラム
Green II et al. Intelligent state space pruning for Monte Carlo simulation with applications in composite power system reliability
Mishra et al. A review of random test case generation using genetic algorithm
JP7509585B2 (ja) 制約用イジングモデル生成システム、組合せ最適化計算システム及び制約用イジングモデル計算方法
Li et al. A survey: evolutionary deep learning
JP2022092604A (ja) コンピュータ実装方法、システム、コンピュータプログラム(プログラムデータストレージの自動延長)
Foster et al. Enhanced targeted initial populations for multiobjective product line optimization
Nabella et al. Impact of a Synthetic Data Vault for Imbalanced Class in Cross-Project Defect Prediction
Mancini et al. Optimising Highly-Parallel Simulation-Based Verification of Cyber-Physical Systems
Nguyen et al. A Surrogate Assisted Multi-objective Approach to Social Work Planning
JP7280921B2 (ja) 計算機システム、推論方法、及びプログラム
WO2022270163A1 (ja) 計算機システム及び介入効果予測方法
WO2022044184A1 (ja) 情報処理システムおよび最適解探索処理方法
Nallathambi et al. Layerwise disaggregated evaluation of spiking neural networks
Choi et al. Charaterization of Emerging Computing Architectures for Dynamic Simulation of Future Power Grids with Large-Scale Power Electronics
JP2022158010A (ja) 情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7509585

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150