JP7498261B2 - 放射線療法による焼灼後の調節 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月27日に出願された米国仮特許出願第62/892,273号の利益を主張するものであり、当該出願の全体が引用により本明細書に組み込まれる。
連邦政府により後援された研究であることについての表明
本発明は、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって与えられたR01CA22686(CG)、1S10OD019961-01および1S10RR029545-01での政府の支援を受けてなされた。
政府は、本発明に一定の権利を有する。
癌は世界中で死亡の主因となっており、現在、米国で2番目の死亡の主因となっている。腫瘍に対する従来の治療の選択肢には、放射線療法(RT)や化学療法などの細胞傷害性療法が含まれる。手術またはRTによる局所的な腫瘍制御は、全身療法の存在下であったとしても、最終的に転移性の進行により失敗する可能性がある。ごく最近では、転移性の進行を阻害するために実現可能な治療の選択肢として、免疫療法が、単独および他の療法との組み合わせの両方で提案されている。免疫療法には、チェックポイント阻害剤、腫瘍ワクチンおよび養子細胞移植が含まれる。免疫療法は、黒色腫や腎細胞癌などのいくつかの固形腫瘍の治療において有望性を示しているが、免疫療法は、膵臓癌などの他のさらなる繊維性腫瘍においてはあまり奏功していない。癌種内でさえ、応答者のサブセットと非応答者のサブセットとが存在し、その結果、多数の人が理想的とは言えない形で治療されている。
癌を治療するためにRTが使用されてもよいが、RTの細胞傷害性の作用によって、その有用性が制限される場合がある。例えば、器官に位置している腫瘍に対するRTによって、腫瘍が位置している器官を実質的に損傷する場合がある。転移性腫瘍は、原発性腫瘍から離れた位置に位置している場合があり、その結果、原発性腫瘍と転移性腫瘍とは、1つを超える器官に位置していることになる。少なくともいくつかの例では、1つを超える器官に対するRTは、細胞傷害性の作用によって、1つを超える器官を損傷する場合がある。
上記に鑑み、癌を治療する改善された方法および機器を有することが望ましい。理想的には、これらの方法および機器は、癌の転移性の進行を阻害し、損傷を引き起こしながら、繊細な器官および組織構造にある腫瘍を治療することができる。
本方法よび機器は、RTを用いた、癌に対する改善された治療を提供する。腫瘍は、放射線の焼灼線量と、その後の、同じまたは異なる位置におけるサブ焼灼(sub-ablative)治療とを用いて治療されることができる。癌細胞の抗原に対する適応免疫応答をもたらすために、後のサブ焼灼治療は、焼灼治療後約1時間から約4日の時間以内に施されてもよい。後のサブ焼灼治療は、多数の位置に施されてもよく、これには、焼灼線量を受ける腫瘍と同じ位置、別の腫瘍、あるいは転移をきたしやすい位置などが挙げられる。いくつかの実施形態では、焼灼治療とサブ焼灼治療との間の時間によって、腫瘍の血管構造を含む腫瘍微小環境の構造変化を可能にする。後の治療はサブ焼灼であるので、後の治療は多数の位置に施されてもよく、特定されている腫瘍がない位置にさえ施されてもよい。また、後の治療は、例えば全身治療を含んでもよい。放射線療法は、放射線療法機器または小線源療法およびそれらの組み合わせを用いるなどの多数の方法で施されてもよい。
治療は、多数の方法で実施されてもよいが、いくつかの実施形態では、最初の焼灼放射線療法による治療は、相当の数の抗原を生成し、免疫系にこれらの抗原が提示される。適応免疫応答は、最初の治療で提示された抗原に対して生じる。後のサブ焼灼治療は、腫瘍微小環境に影響を及ぼして、免疫細胞が腫瘍に入り込むことができる範囲を増加することができる。後のサブ焼灼治療は、腫瘍微小環境を変更するような腫瘍の潅流(例えば腫瘍の「クラッキング」)の増加をもたらすことができ、免疫応答を促進する腫瘍微小環境の他の変化をもたらすことができる。RTによるサブ焼灼線量を用いて腫瘍を治療することについて言及するが、RTを用いて、腫瘍をきたしやすい組織を予防的に治療して、それらの組織における腫瘍の増殖を阻害することもできる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるのは、対象の癌を治療する方法であって、上記方法は、癌を含む第1の領域に放射線療法による焼灼線量と、それに続いて、第2の領域にサブ焼灼線量とをもたらす工程を含み、ここで、サブ焼灼線量は、焼灼線量の後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1時間後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1日後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の多くとも4日後に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、対象の癌を治療する方法であって、上記方法は、癌を含む第1の領域に放射線治療による焼灼線量と、それに続いて、第2の領域にサブ焼灼線量とをもたらす工程を含み、ここで、サブ焼灼線量は、焼灼線量後1時間から4日以内に投与される。いくつかの実施形態では、治療の過程を通して第2の領域に与えられる放射線治療による累積量は、焼灼線量未満の量を含む。いくつかの実施形態では、焼灼線量未満の累積量は、複数のサブ焼灼線量を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、腫瘍の領域を含み、任意選択で、第2の領域は、腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、第1の腫瘍の領域を含み、第2の領域は、第2の腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の腫瘍は、原発性腫瘍を含み、第2の腫瘍は、転移性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第1の腫瘍は、転移性腫瘍を含み、第2の腫瘍は、原発性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、複数の第2の領域を含み、複数の第2の領域はそれぞれ、焼灼線量未満である放射線療法による累積量を受ける。いくつかの実施形態では、第2の領域は、第1の領域とは異なる領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、転移性腫瘍を発達しやすい領域を含み、任意選択で、第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、サブ焼灼線量を用いて走査された対象の全身を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍の領域を含み、第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含み、第2の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、特定されている腫瘍を含み、第2の領域は、特定されている腫瘍を含まない。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、コンピューター可読媒体であって、上記コンピューター可読媒体は、実行されると、プロセッサーに、第1の領域に焼灼線量の放射線治療を与え、焼灼線量の後に続いて、第2の領域にサブ焼灼線量を与える命令を放射線治療システムに与えさせる命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1時間後に与えられる。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1日後に与えられる。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の多くとも4日後に与えられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、コンピューター可読媒体であって、上記コンピューター可読媒体は、実行されると、プロセッサーに、第1の領域に対する放射線療法による焼灼線量について、それに続いて、焼灼線量後1時間から4日以内に、第2の領域に対するサブ焼灼線量について命令を放射線療法システムに与えさせる命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、治療の過程を通して第2の領域に与えられる放射線療法による累積量は、焼灼線量未満である放射線療法による量を含む。いくつかの実施形態では、焼灼線量未満の放射線療法による累積量は、複数のサブ焼灼線量を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、腫瘍の領域を含み、任意選択で、第2の領域は、腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、第1の腫瘍の領域を含み、第2の領域は、第2の腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の腫瘍は、原発性腫瘍を含み、第2の腫瘍は、転移性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第1の腫瘍は、転移性腫瘍を含み、第2の腫瘍は、原発性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、複数の第2の領域を含み、複数の第2の領域はそれぞれ、焼灼線量未満である放射線療法による累積量を受ける。いくつかの実施形態では、第2の領域は、第1の領域とは異なる領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、転移性腫瘍を発達しやすい領域を含み、任意選択で、第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の領域を含む。いくつかの実施形態では、第2の領域は、サブ焼灼線量を用いて走査された対象の全身を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍の領域を含み、第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含み、第2の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、特定されている腫瘍を含み、第2の領域は、特定されている腫瘍を含まない。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、放射線療法システムであって、上記放射線療法システムは、焼灼線量およびサブ焼灼線量をもたらす放射線源と、放射線源に結合されたプロセッサーとを含み、プロセッサーは、以上に記載の命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、焼灼線量は、第1の領域において20Gyと100Gyの間を含む。いくつかの実施形態では、焼灼線量は、第1の領域において20Gyと60Gyの間を含む。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、0.1Gyと2Gyの間を含み、任意選択で、サブ焼灼線量は、複数のサブ焼灼線量を含み、複数のサブ焼灼線量はそれぞれ、第2の領域において0.1Gyと2Gyの間を含む。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、0.1Gyと0.5Gyの間を含み、任意選択で、サブ焼灼線量は、複数のサブ焼灼線量を含み、複数のサブ焼灼線量はそれぞれ、第2の領域において0.1Gyと5Gyの間を含む。いくつかの実施形態では、3回のサブ焼灼線量が投与される。いくつかの実施形態では、3回を超えるサブ焼灼線量が投与される。いくつかの実施形態では、1回目のサブ焼灼線量は、焼灼線量の投与後24時間以内に投与される。いくつかの実施形態では、1回目のサブ焼灼線量は、焼灼線量の投与後6時間と26時間の間に投与される。いくつかの実施形態では、治療は、コンピューター断層撮影法スキャン、磁気共鳴画像法、陽電子射出断層撮影法、コンピューター断層撮影法スキャンからなる群から選択される画像法によって測定された場合、治療される腫瘍の大きさまたは強度を低下させる。いくつかの実施形態では、治療は、対象の生存率を上昇させるか、対象が発症する症状の数または重症度を低下させるか、腫瘍微小環境の免疫細胞の数を増加させるか、あるいは腫瘍微小環境の活性化免疫細胞の数を増加させる。いくつかの実施形態では、放射線は、X線照射、γ線照射、α粒子照射、β粒子照射、中性子粒子照射、体外ビーム照射および小線源療法からなる群から選択される。
引用による組み込み
本明細書で言及される刊行物、特許および特許出願はすべて、あたかも個々の刊行物、特許または特許出願がそれぞれ参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたが如く、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特徴は、特に、添付の特許請求の範囲に明記される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が用いられる実施形態を説明する以下の詳細な説明と、以下の添付図面とを参照することによって得られるであろう。
本開示のいくつかの実施形態に従って、方法およびプログラムに使用するために適した放射線療法システムを図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、第1の領域の腫瘍の例として、肝臓に腫瘍を有する対象を例示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、第1の腫瘍を含む第1の領域と第2の腫瘍を含む第2の領域とを含む2つの領域において治療される対象を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、対象の第1、第2および第3の治療領域の例を図示し、ここで、第1の治療領域は肺に腫瘍を含み、第2の治療領域は肺全体を含み、第3の治療領域は転移性腫瘍を含む。 本開示のいくつかの実施形態に従って、患者を治療するためのプロセスを図示する。 図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの実施形態に従って、放射線プライミング(radio-priming)の2つのモデルを図示する。図5Aは、事前プライミング処理方法を図示し、ここで、焼灼線量が与えられる前に、4回のサブ焼灼線量が腫瘍に与えられて、免疫系が刺激される。 図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの実施形態に従って、放射線プライミング(radio-priming)の2つのモデルを図示する。図5Bは、焼灼後(post-ablative)の調節治療方法を図示し、ここで、放射線療法の焼灼線量が腫瘍に与えられ、それに続き、4回のサブ焼灼線量が与えられ、最初の焼灼線量がエフェクターT細胞を活性化させ、後のサブ焼灼線量が腫瘍微小環境を変化させて免疫浸潤を増加させ、サイトカイン環境を変化させ、マクロファージを再プログラミングする。 本開示のいくつかの実施形態に従って、使用のためのコンピューターシステムを図示する。 3LL担癌マウスの対照群とともに、プライミング前と後とを比較した腫瘍の増殖に対する治療スキームを図示する。ログランク(マンテル・コックス)によると、*はp<0.05を示す。図7A~Dにおいて、n=5である。 治療群の相対的な腫瘍の増殖を図示する。 最初の腫瘍体積が3倍になる時間を図示する。 治療したマウスの生存率を図示する。 局所的なPAMの概略的な治療スキームと、治療群を図示する。n=4~5匹のマウスである。 図8Aのように、治療したマウスに関する、相対的な腫瘍の増殖曲線を図示する。n=4~5匹のマウスである。 治療した3LL担癌マウスの最初の腫瘍体積が3倍になる時間を図示する。n=28~35匹のマウスである。 3LL担癌マウスの複数の実験にわたる結合生存曲線を図示する。ログランク(マンテル・コックス)検定およびゲーハン・ウィルコクソン・ブレスロー検定によると、*はp<0.05を示す。 3LL担癌ヌードマウスの腫瘍の増殖を図示する。n=10~13匹のマウスである。 3LL担癌ヌードマウスの生存率である。n=10~13のマウスである。 図9A~9Cは、3LL腫瘍細胞のインビトロ治療に関する。図9Aは、3LL腫瘍細胞のPAMのインビトロ治療スキームの概略を図示する。 図9A~9Cは、3LL腫瘍細胞のインビトロ治療に関する。図9Bは、図9Aのように治療の6時間後および24時間後の、LIVE/DEAD Fixable Dyeで測定された場合の細胞死を図示する。 図9A~9Cは、3LL腫瘍細胞のインビトロ治療に関する。図9Cは、図9Aのように最後の治療の6時間後および12時間後の、表面発現による表現型の免疫調節マーカー、ストレスマーカーおよび免疫抑制マーカーを図示する。t検定によって決定した場合、*p<0.05、**p<0.005、***p<0.0005、および****p<0.0001である。 図9D~Gは、0.5Gy×4の免疫集団のサブセットのインビトロ治療に関する。図9Dは、治療後に選別したT細胞サブセットの生存能力を図示する。 図9D~Gは、0.5Gy×4で免疫集団のサブセットのインビトロ治療に関する。図9Eは、選別したCD4+CD25+FOXP3+(Treg)の治療後のCD25発現とFOXP3発現を図示する。 図9D~Gは、0.5Gy×4で免疫集団のサブセットのインビトロ治療に関する。図9Fは、サイトカイン極性化骨髄由来マクロファージのM2マクロファージマーカーであるCD206発現を図示する。 図9D~Gは、0.5Gy×4で免疫集団のサブセットのインビトロ治療に関する。図9Gは、治療後のサイトカイン極性化骨髄由来マクロファージのサイトカイン分泌を図示する。t検定によって決定した場合、*p<0.05、**p<0.005、***p<0.0005、および****p<0.0001である。 3LL担癌マウスの治療と、局所的なPAMの治療のための採取の概略を図示する。 フローサイトメトリーによる、局所的なPAMの治療開始後6日目および10日目のインビボ浸潤白血球とTregを図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**p<0.005である。 6日目のFOXP3の腫瘍溶解物全体のRNA発現を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**p<0.005である。 フローサイトメトリーによる、6日目および10日目のグランザイムBを分泌するエフェクター細胞の腫瘍内浸潤を図示する。 フローサイトメトリーによる、治療開始後6日目および10日目の腫瘍浸潤マクロファージの極性化の表現型を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**p<0.005である。 フローサイトメトリーによる、6日目および10日目の脾臓内のリンパ球の割合を図示する。ANOVA多重比較によると、全パネルにおいて、*p<0.05、**p<0.005である。 フローサイトメトリーによる、6日目および10日目の流入領域リンパ節内のリンパ球の割合を図示する。ANOVA多重比較によると、全パネルにおいて、*p<0.05、**p<0.005である。 局所的なPAMの治療後6日目および10日目の流入領域リンパ節内のCD8 T細胞集団とTreg集団の特性を図示する。t検定によると、*p<0.05、**p<0.005であり、n=4~6である。 局所的なPAMの治療後6日目および10日目の脾臓内のCD8 T細胞集団とTreg集団の特性を図示する。t検定によると、*p<0.05、**p<0.005であり、n=4~6である。 6日目および10日目の治療したマウスの脾臓の多機能サイトカイン分泌の、グランザイムBについてのELISPOTを図示する。t検定によると、*p<0.05であり、n=4~6である。 6日目および10日目の治療したマウスの脾臓の多機能サイトカイン分泌の、IFNγについてのELISPOTを図示する。t検定によると、*p<0.05であり、n=4~6である。 局所的なPAMを用いて治療した同所性4T1担癌マウスと対照群の腫瘍測定を図示する。n=12~13匹のマウスである。 局所的なPAMを用いた4T1担癌マウスの相対的な腫瘍の増殖を図示する。n=12~13匹のマウスである。 局所的なPAMを用いて治療した4T1マウスの生存曲線を図示する。n=12~13匹のマウスである。 原発性腫瘍の焼灼後に肺全体の照射による全身的なPAMの治療の概略を図示する。 原発性腫瘍の焼灼のみと比較した、全身的なPAM治療における接種の2ヶ月後の生存率と、全体的な生存率を図示する。ログランク(マンテル・コックス)検定およびゲーハン・ウィルコクソン・ブレスロー検定によると、*はp<0.05を示す。n=26~27匹のマウスである。 肺全体の照射を伴う、およびこれを伴わない、12日目のIndia inkを注入した肺と(赤色の矢印はマクロ転移を示す)、列挙されている目に見えるマクロ転移のグラフを図示する。 肺の組織切片(赤色のアスタリスクは転移巣を示す)と、列挙された病巣のグラフを図示する。 原発性腫瘍の焼灼の28日後のPETスキャンを図示する。7つの画像を代表するものである。 原発性腫瘍の焼灼の28日後と、肺全体の照射の12日後のPETスキャンを図示する。6つの画像を代表するものである。 肺全体のPAM治療後の肺全体内のTreg集団を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**p<0.005である。 原発性腫瘍の焼灼の19日後のフローサイトメトリーによる肺全体の表現型を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05である。 GzBを分泌するT細胞の特性を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**P<0.005、***p<0.0005である。 転移性肺病巣におけるCD8(褐色)およびFOXP3(緑色)の組織学的染色を図示する(22倍スケール)。 原発性腫瘍の焼灼の19日後の、フローサイトメトリーによる脾臓CD45+細胞を図示する。ANOVA多重比較によると、全パネルにおいて、*p<0.05、****p<0.0001である。 原発性腫瘍の焼灼の19日後の、フローサイトメトリーによる脾臓CD3+ T細胞を図示する。ANOVA多重比較によると、全パネルにおいて、*p<0.05、****p<0.0001である。 治療後の脾臓単球と、単球のMHCクラスII発現を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05、**p<0.005、***p<0.0005、****p<0.0001である。 局所免疫調節および全身免疫調節におけるPAM-RTの効果を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、単一焼灼線量または放射線療法、焼灼前のプライミング、あるいは焼灼後の調節を用いて治療したマウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、単一焼灼線量または放射線療法、焼灼後の調節、あるいは4回のサブ焼灼線量のみを用いて治療したマウスの腫瘍血管構造の密度を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量、あるいは焼灼後の調節を用いて治療したC57Bl6マウスの腫瘍の増殖を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量、あるいは焼灼後の調節を用いて治療したヌードマウスの腫瘍の増殖を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量、あるいは焼灼後の調節を用いて治療したC57Bl6マウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量、あるいは焼灼後の調節を用いて治療したヌードマウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量(24Gy)、焼灼後の調節、あるいは事前プライミングを用いて治療したC57Bl6マウスの3LL腫瘍の白血球浸潤を図示する。単一の焼灼治療を用いて治療したマウスについて、治療の1日後および5日後の白血球浸潤を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量(24Gy)、焼灼後の調節、あるいは事前プライミングを用いて治療したC57Bl6マウスの3LL腫瘍の白血球浸潤を図示する。単一の焼灼治療を用いて治療したマウスについて、治療の1日後および5日後の白血球浸潤を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、治療なし、放射線療法による単一焼灼線量(24Gy)、焼灼後の調節、あるいは事前プライミングを用いて治療したC57Bl6マウスの4T1腫瘍の白血球浸潤を図示する。単一の焼灼治療を用いて治療したマウスについて、治療の1日後および5日後の白血球浸潤を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、トラベクテジンのみ、単一焼灼線量(24Gy)、焼灼後の調節(22Gy+4×0.5Gy)、単一焼灼線量およびトラベクテジン、あるいはトラベクテジンおよび焼灼後の調節を用いて治療したマウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、トラベクテジンを用いて治療したマウスの腫瘍の増殖を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、放射線療法による単一焼灼線量およびトラベクテジンを用いて治療したマウスの腫瘍の増殖を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、焼灼後の調節およびトラベクテジンを用いて治療したマウスの腫瘍の増殖を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、実験プログラムを図示する。簡単に説明すると、マウスの第4乳線脂肪体に腫瘍細胞(例えば4T1細胞)を注入し、約8日後に、3日間にわたって放射線療法による3回の焼灼線量(3×20Gy)および抗PD1治療薬もしくは賦形剤を施し、さらに12日後に、何匹かのマウスに4日間にわたって放射線療法による4回のサブ焼灼線量(4×0.5Gy)を用いて治療し、そして抗PD1治療薬または賦形剤を用いて治療した。 本開示のいくつかの実施形態に従って、D90細胞を注入し、放射線療法による3回の焼灼線量、放射線療法による3回の焼灼線量および抗PD1治療薬、放射線療法による3回の焼灼線量および4回のサブ焼灼線量、あるいは放射線療法による3回の焼灼線量、4回のサブ焼灼線量および抗PD1治療薬を用いて治療したマウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、4T1を静脈内注入し、抗PD1治療薬、4回のサブ焼灼線量、あるいは4回のサブ焼灼線量および抗PD1治療薬を用いて治療したマウスの生存率を図示する。 本開示のいくつかの実施形態に従って、4T1細胞を注入し、放射線療法による3回の焼灼線量、放射線療法による3回の焼灼線量および抗PD1治療薬、放射線療法による3回の焼灼線量および4回のサブ焼灼線量、あるいは放射線療法による3回の焼灼線量、4回のサブ焼灼線量および抗PD1治療薬を用いて治療したマウスの生存率を図示する。 肺全体のPAM治療後のTregの大幅な減少によってもたらされるCD8/Treg割合の大幅な増加を図示する。ANOVA多重比較によると、*p<0.05である。
本開示の方法および機器は、焼灼RT線量と、それに続いて、サブ焼灼RT線量とを用いて癌を治療することができる。焼灼RT線量によって、適応免疫応答を生じさせることができ、その後のサブ焼灼RTの治療によって、腫瘍微小環境に影響を及ぼすことができ、癌細胞で抗原物質の産生を引き起こす場合があり、これは、癌細胞に対する免疫原性応答をもたらす可能性がある。治療後に繊細な組織が生存能力を維持し続けるように、これらの繊細な組織を避けるようにしてこれらの繊細な組織において免疫応答を生じさせるために、サブ焼灼線量を使用することができる。本開示の方法および機器は、癌を治療するための従来の方法、化合物および機器と組み合わせるのに非常に適している。例えば、本明細書に記載されているように焼灼線量およびサブ焼灼線量は、当業者に知られているように放射線療法システムを用いて与えられることができる。放射線療法システムは、焼灼線量およびサブ焼灼線量を用いて腫瘍を治療するようにソフトウェア命令とともにプログラムすることができる。ソフトウェア命令は、焼灼線量およびサブ焼灼線量の位置およびタイミングを制御するように治療計画ソフトウェアを含んでもよい。代替として、または組み合わせとして、放射線療法は、小線源療法を含んでもよい。例えば、前立腺腫瘍などの腫瘍の付近に放射性シードが配置されてもよく、前立腺から離れた位置にある放射線療法機器を用いてサブ焼灼治療を施すことができる。本開示の方法および機器は、例えば、免疫調節療法などの癌を治療するための従来の方法、機器および化合物と組み合わせることができる。
いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、焼灼線量によって、癌細胞から大量の免疫原性抗原を放出することができ、その後のサブ焼灼線量を用いた治療によって、癌細胞をサブ焼灼線量に曝露して、同様の抗原を提示し、それによって、免疫応答を引き起こすことができる。また、後のサブ焼灼線量を用いた治療は、腫瘍微小環境に関して役割を担っており、腫瘍が免疫特権部位をもたらす範囲を縮小することができる。
腫瘍に対する異なる照射計画や照射線量が、異なる免疫調節作用を有する場合がある。7日間より長い治療計画は、免疫抑制性であり、大量の抗原を放出する単一焼灼線量は、免疫原性である。本開示は、固形腫瘍の治療における照射スキームを提供し、免疫原性を増加させ、免疫細胞および治療剤への腫瘍の近接性を増加させる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている照射スキームは、焼灼によらない免疫プライミングと、それに続いて焼灼とを組み合わせ、これは、「免疫プライミング焼灼(Immune Priming Ablation)」(IPA)と称され、より強力なインサイチュワクチンをもたらすことができる。
従来の療法は、腫瘍微小環境が免疫特権部位として作用することと、化学療法耐性および放射線療法耐性をもたらすこととに部分的に起因して、ある固形腫瘍の治療において通常効果的ではない。免疫抑制性の腫瘍微小環境の一因となる複数の要因が存在するが、これには、免疫細胞の腫瘍促進、間質線維化反応、および腫瘍血管の崩壊が含まれる。腫瘍には大量の免疫抑制性の間質細胞集団が存在する場合があり、これには、骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)、癌関連線維芽細胞(CAF)および腫瘍関連マクロファージ(TAM)などが挙げられる。TAMおよびCAFは、傷ができた後の「創傷治癒」反応と同様に、協働して線維形成反応を誘発することによって、過剰な細胞外マトリックス(ECM)を形成する上で重要な役割となる場合がある。腫瘍関連マクロファージは、膵臓癌の常在免疫細胞の大部分を構成しており、浸潤性細胞傷害性T細胞の阻害に影響を及ぼし、通常、抗腫瘍形成性のM1および腫瘍形成促進性のM2として特徴付けることができる。樹状細胞(DC)は、極めて小さな免疫細胞集団であるが、腫瘍に常在しているものは、寛容原性である場合が多く、免疫抑制性の制御性T細胞(Treg)の誘発および細胞傷害性T細胞の阻害につながる。多数の腫瘍細胞が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIおよび抗原提示機構の成分の発現を下方制御し、MHCペプチドの提示を本質的に防止し、それによって、免疫エフェクター細胞による認識から逃れることができる。間質線維化反応は、線維柱帯を形成し、それがさらに細胞傷害性免疫細胞の近接性を阻害し、腫瘍細胞と血管を分離し、一方で、透過性も低下させる。
崩壊した非効率的な腫瘍血管構造も免疫抑制性の腫瘍微小環境を犯す(perpetrating)役割を担う場合があり、この構造は、腫瘍の増殖が制御されていないことによって部分的に形成される。腫瘍が進行するにつれて、血管新生が増殖率と一致することができない場合が多くなり、したがって、構造的な血管のネットワークが効率的に形成することができない。また、腫瘍血管構造はまた、未成熟かつ漏洩性の血管を特徴とし、多数の固形腫瘍で見られる間質圧の増加の一因となり、これは、免疫細胞の血管外漏出の減少をもたらすことができる。この崩壊は、低酸素の増加および薬物だけでなく免疫浸潤の近接性の欠如によって同様に、化学療法耐性および放射線療法耐性をもたらす手助けをすることができる。
放射線療法は、直接的な細胞死による局所的な腫瘍制御という、明確に確立された役割を担っている。事例証拠によって、腫瘍焼灼がまれに、離れた部位で反応を生じる場合があることが示唆され、これは、全身の免疫力を誘発することから発生すると仮定されている。放射線は、免疫原性細胞死(ICD)を誘発することが示されており、抗腫瘍免疫の最初の工程とされる場合がある。
放射線治療によって引き起こされる損傷および細胞ストレスは、樹状細胞(DC)の活性化および成熟を促進することができる。DCは、その環境から抗原を取り込み、それをMHCクラスIまたはII受容体のT細胞に提示する抗原提示細胞(APC)である。T細胞の活性化は、DCからの抗原の提示によってだけではなく共刺激分子によっても決まり、適応性-依存性抗腫瘍免疫の最も重要な段階の1つである。免疫抑制性の腫瘍微小環境により、T細胞の活性化は、効果がない場合が多い。ハーネス型放射線によって、本明細書に記載されている実施形態に従って悪影響を抑制しつつ潜在能力を活性化することによって、はるかに効果的な臨床転帰をもたらすことができる。
癌の治療において臨床的に適用可能な3つの投与計画が存在するが、これらは、従来の分割照射(fractionation)、サブ焼灼寡分割照射および焼灼寡分割照射である(表1)。これらの従来の投与計画は、いくつかの実施形態に従って、サブ焼灼治療と組み合わされることができる。癌の治療における従来の分割照射は、より長い(7日間を超える)期間にわたって与えられる多数の低線量の分割(fraction)からなり、通常、免疫抑制性であり、放射線感受性浸潤性免疫細胞を繰り返し殺傷すると考えられる。サブ焼灼寡分割照射は、7日間未満にわたって与えられるより大きな非致死線量からなり、何らかの免疫調節作用を有する。この計画は、抗腫瘍免疫応答を増強するが、治療の細胞傷害性のみでは、腫瘍の増殖の制御にそれ程効果的でない。焼灼寡分割照射によって、直接的な細胞死を引き起こし、大量の抗原を放出し、局所的な腫瘍の増殖を制御することができる。単一焼灼量のRTの欠点は、部分的に、TGFβを分泌する腫瘍原性表現型の腫瘍関連マクロファージによって組織化された腫瘍促進性線維形成反応を誘発することや、腫瘍微小環境に免疫抑制性の細胞を誘引することであり、これは、抗腫瘍反応を低下させる場合がある。サブ放射線療法の様々な形の作用が表1および2に要約されているが、これらは、いくつかの実施形態に従って組み合わせるのに適している。
焼灼治療(例えば単一焼灼治療)と1回以上のサブ焼灼治療との組み合わせを用いて腫瘍を治療することによって、抗原を生成して細胞を殺傷する焼灼治療と、腫瘍部位への免疫の近接性を向上して免疫系を活性化するサブ焼灼治療との両方の利点を組み合わせることができる。最初の焼灼治療は、腫瘍抗原の放出の増強、および、損傷関連分子パターンの発現の増大、生存腫瘍細胞のMHCクラスIの上方制御をもたらし、それによって、腫瘍の免疫逃避を逆転する。この治療に続いて、例えば7日間未満の短い期間にわたって1回以上のサブ焼灼線量を用いることによって、さらなる免疫調節の利点をもたらすことができ、これには、血管構造の正常化、損傷関連分子パターン、MHCクラスI、および接着マーカーの上方制御、ならびにケモカインの放出の増強を含み、それによって、腫瘍にエフェクターT細胞を誘引し、免疫抑制性の制御性T細胞の流入を低下させる。これらの2つの治療の効果は、相乗効果がある場合があり、いずれか単独の効果から期待されるであろうものよりはるかに大きい治療効果をもたらす。この治療の仮定される作用は、表2に要約されている。
図1は、本明細書に記載されているように患者(14)に放射線療法を提供することができる放射線療法の治療システム(10)を図示する。放射線治療システム(10)は、本明細書に開示されている実施形態に従って組み合わされるのに適した多数の従来のシステムの1つ以上の構成要素を含んでもよい。本開示に従って組み合わされるのに適した従来のシステムの例には、AccurayのシステムであるCyberKnife、RadixactおよびTomoTherapy treatment systemなど、ならびに、VarianのシステムであるEdge Radiosurgery System、TrueBeam Radiotherapy system、Calypso Extracranial Tracking systemおよびIntracranial trackingが含まれる。治療システムは、患者と腫瘍の位置を位置合わせするために追跡システムおよび撮像システムを含んでもよい。放射線療法の治療には、光子利用放射線療法、小線源療法、電子線治療、陽子線、中性子線または粒子線治療、あるいは他の種類の治療療法が含まれてもよい。治療システム(10)は、例えば定位放射線療法(STRT)を用いて対象に与えられるビームのエネルギーレベルおよび線量を制御するためにデジタル処理装置(601)を含む。治療システム(10)はまた、当業者に知られているような撮像構成要素およびシステムを含んでもよい。放射線療法の治療システム(10)は、ビーム配置を制御するためにコンピューターに結合されたガントリー(18)を含むが、ビームを方向付ける他の装置が使用されてもよい。ガントリー(18)は、放射線モジュール(22)を支えることができ、放射線モジュール(22)は、コンピューターに結合されて放射線のビーム(30)を生成するように動作可能な放射線源(24)および直線加速器(26)を含んでもよい。図中に示されているガントリー(18)は円形ガントリーであって、すなわち、完全な円または環を形成するために全360°の弧にわたって延在しているが、他の種類の取り付け配置が採用されてもよい。例えば、C型、部分円形ガントリー、あるいはロボットアームが使用されてもよい。患者(14)に対して様々な回転位置および/または軸方向位置に放射線モジュール(22)を配置することが可能な任意の他の骨組みが採用されてもよい。加えて、放射線源(24)は、ガントリー(18)の形状に沿っていない経路を移動してもよい。例えば、図示されているガントリー(18)は、概して環状であるが、放射線源(24)は、環でない経路を移動してもよい。
放射線モジュール(22)はまた、放射線ビーム(30)を変更または調節するように動作可能な調節装置(34)を含んでもよい。調節装置(34)は、放射線ビーム(30)の調節を実現し、患者(14)に向かって放射線ビーム(30)を方向付ける。具体的には、放射線ビーム(34)は、患者の部分に向かって方向付けられる。概して、この部分には、全身が含まれてもよく、あるいは全身より小さくてもよく、二次元の面積および/または三次元の体積によって定義されることができる。放射線を受けることが望まれる部分は、関心対照の領域の一例である。関心対照の領域(38)は、第1の治療部位、第2の治療部位、またはその後の治療部位を含んでもよい。関心対照の領域(38)はまた、対象の周辺または部分的に周辺に余裕を持たせてもよい。関心対照の別の種類の領域は、放射線損傷の危険性がある領域である。この部分が放射線損傷の危険がある領域を含む場合は、放射線ビームは領域から分散されることが好ましい。患者(14)は、本明細書に記載されているように放射線療法を受ける1つを超える領域を有してもよい。
図2Aは、第1の領域、この場合は肝臓に腫瘍を有する患者の一例を図示する。この腫瘍は、本明細書に記載されている方法を使用して、腫瘍全体またはその一部に放射線療法による焼灼線量を投与し、続いて、同じ組織に放射線療法による1回以上のサブ焼灼線量を投与することによって治療されてもよい。場合によっては、この開示の方法は、腫瘍の全体または一部に放射線療法による1回目の焼灼線量を投与し、続いて、腫瘍、あるいは対象の別の場所(複数可)に1回以上のサブ焼灼線量を投与することを企図してもよい。サブ焼灼線量は、腫瘍全体または腫瘍の一部に投与されてもよい。焼灼線量が腫瘍の一部に投与された場合は、サブ焼灼線量は、同じ腫瘍の部分、あるいは異なる腫瘍の部分に投与されてもよい。
放射線療法による焼灼線量に続いて与えられるサブ焼灼線量によって、腫瘍に対する免疫応答を増強して治療反応を増強することができる。例えば、図7Aに示されているように、腫瘍を有するマウスに、治療なし、腫瘍に放射線療法による単一焼灼線量を投与するか、あるいは腫瘍に放射線療法による単一焼灼線量を投与し、それに続いて、放射線療法による4回までのサブ焼灼線量を投与した。焼灼線量と、それに続いてサブ焼灼線量とを受けたマウスは、生存率の向上を有していた。焼灼線量とサブ焼灼線量とを逆順に受けたマウス、すなわち、4回のサブ焼灼線量と、それに続いて単一焼灼線量とを受けたマウスは、単一焼灼線量のみを用いて治療したマウスよりわずかに良好な生存率を有していたが、サブ焼灼線量の前に焼灼線量が実施された場合ほど良好ではなかった。ヒトなどの患者および動物患者の治療のために、例えば、本明細書に記載されているような放射線療法システムについての適切なソフトウェア命令を用いて同様の手法を使用することができる。
図2Bは、肺などの器官に2つの腫瘍を有する患者の一例を例示する。2つの腫瘍は、第1の腫瘍および第2の腫瘍を含んでもよい。第1の腫瘍は、原発性腫瘍を含んでもよく、第2の腫瘍は、転移性または再発性腫瘍を含んでもよい。代替として、第1の腫瘍は、転移性または再発性腫瘍を含んでもよく、第2の腫瘍は、原発性腫瘍を含んでもよい。本明細書に記載されている方法を使用して、放射線療法による焼灼線量を腫瘍全体またはその一部に投与することによって、第1の腫瘍を治療することができる。その後、第1および第2の腫瘍はそれぞれ、放射線療法による1回以上のサブ焼灼線量を用いて治療されてもよい。放射線療法による後のサブ焼灼線量は、本明細書に記載されているように腫瘍に対する免疫反応を増強し、治療反応を改善することができる。この場合、第2の腫瘍は、焼灼線量が投与されていないにもかかわらず増殖を停止するか、あるいは短縮することができる。本明細書に記載されている方法を使用すると、患者は、第1の腫瘍と、任意の数の第2の腫瘍とを有してもよい。放射線療法による第1の焼灼線量は、第1の腫瘍に投与され、それに続いて、放射線療法による1回以上のサブ焼灼線量は、第2の腫瘍のいくつかまたはすべてに投与されてもよい。放射線療法によるサブ焼灼線量はまた、放射線療法による焼灼線量の投与後に第1の腫瘍に投与されてもよい。第2の腫瘍は、焼灼線量を用いて治療される腫瘍と同じ器官にあってもよく、あるいは1つ以上の異なる器官にあってもよい。場合によっては、第1の腫瘍は、その大きさ、位置、疾患段階、または他の臨床上関連する特性に基づいて選択される。
図3は、肺に腫瘍を有し、骨に転移性腫瘍を有する患者の一例を図示する。場合によっては、肺にある腫瘍は、放射線療法による単一焼灼線量を用いて治療されてもよい。肺全体は、1回目の線量の後に放射線療法による1回以上のサブ焼灼線量を用いて治療されてもよい。肺全体が1回以上のサブ焼灼線量を用いて治療されている間に、転移性腫瘍がある骨が1回以上のサブ焼灼線量を用いて治療されてもよい。別の一例では、転移性骨腫瘍の位置は最初に、放射線療法による単一焼灼線量を用いて治療されてもよい。この第1の焼灼線量の後に、転移性骨腫瘍と、肺にある腫瘍または肺全体のどちらかとは、1回以上のサブ焼灼線量を用いて治療されてもよい。
場合によっては、焼灼線量を用いた第1の腫瘍の治療後に、1回以上のサブ焼灼線量が全身に投与されてもよい。場合によっては、1回以上のサブ焼灼線量は、例えば腹腔全体に投与されてもよい。場合によっては、1回以上のサブ焼灼線量は、1つ以上の転移性腫瘍を含有していることが知られている器官全体に投与されるか、あるいは転移性腫瘍を発達しやすい部位であることが知られている器官全体に投与されてもよい。例えば、乳癌を有する患者は、骨、肺、肝臓または脳に転移性腫瘍を発達する。肺癌を有する患者は、別の肺、あるいは副腎、骨、脳および肝臓に転移性腫瘍を発達する場合がある。転移性腫瘍を発達しやすい器官の例には、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺、および脾臓が含まれるがこれらに限定されない。
図4は、癌を治療するために使用されることができる、例示的なプロセス(400)を図示する。プロセスの第1の工程(405)は、第1の治療領域を特定することを含む。第1の治療領域は、患者内の腫瘍の領域を含んでもよい。場合によっては、第1の治療領域は、原発性腫瘍を含んでもよい。場合によっては、第1の治療領域は、転移性腫瘍の位置であってもよい。場合によっては、いくつかの異なる腫瘍が患者に存在する場合は、第1の治療領域は、放射線療法が最も利用可能である腫瘍の位置を含んでもよい。場合によっては、いくつかの異なる腫瘍が患者に存在する場合は、第1の治療領域は、放射線を用いて治療するのが最も安全である腫瘍の位置であってもよい。放射線を用いて治療するのが最も安全である腫瘍は、他の位置と比較して、放射線の悪影響が低減されやすいような位置にある腫瘍であってもよい。場合によっては、第1の治療領域は、患者における最も大きな腫瘍の位置を含む。場合によっては、第1の治療領域は、患者における知られている腫瘍のみの位置を含む。
第1の領域が特定された後に、工程(410)において第2の治療領域が特定される。いくつかの実施形態では、第2の治療領域は、腫瘍を有する位置を含んでもよい。場合によっては、第2の治療領域は、第1の治療領域とは異なる領域であってもよい。場合によっては、第2の治療領域は、第1の治療領域と同じ領域を含んでもよい。場合によっては、第2の治療領域は、第1の治療領域と同じ器官内にあるか、あるいは第1の治療領域とは異なる器官にあってもよい。第2の治療領域は、二次性腫瘍または原発性腫瘍を有する位置であってもよい。場合によっては、第2の治療領域は、第1の治療領域より小さい腫瘍を有する。場合によっては、第2の治療領域は、放射線を用いて治療するのが困難な位置である。場合によっては、第2の治療領域は、第1の治療領域より放射線治療の悪影響に対して過敏である位置である。場合によっては、第2の治療領域は、特定された腫瘍を有していないが、転移性腫瘍を発達しやすい場所として知られている位置である。
次の工程(415)は、第1の治療領域で放射線治療システムおよび標的とする患者を登録することを含む。放射線治療システムは、当技術分野において知られている任意の放射線治療システムの構成要素を含んでもよく、これには、例えばVarian MedicalおよびAccurayから市販の知られている放射線治療システムなどが挙げられる。例えば、放射線治療システムは、図1のシステムまたは同様のシステムを含んでもよい。放射線療法の種類は、本明細書に記載されているような臨床用に適した任意の種類を含んでもよいが、これには、例えば、X線照射、γ線照射、α粒子照射、β粒子照射、中性子粒子照射、体外ビーム照射または小線源療法を含んでもよい。例えば、放射線療法システムは、患者内の腫瘍を撮像して、腫瘍を標的とすることができる撮像システムを含んでもよい。
第1の治療領域が登録されると、工程(420)において焼灼線量の放射線を用いて治療されることができる。焼灼線量は、約10Gyと約60Gyの間、約20Gyと約40Gyの間、または約20Gyと約30Gyの間の線量であってもよい。場合によっては、焼灼線量は、約10Gy、12Gy、14Gy、16Gy、18Gy、20Gy、22Gy、24Gy、26Gy、28Gy、30Gy、32Gy、34Gy、36Gy、38Gy、40Gy、42Gy、44Gy、46Gy、48Gy、50Gy、52Gy、54Gy、56Gy、58Gy、または60Gyであるか、あるいは前述の値のうちのいずれか2つによって定義された範囲内である。
第1の治療に続いて、プロセス(400)の工程(425)は、その後の治療に進む前に所定期間にわたって待機することを必要とする。例えば、所定期間は、約1時間と約4日間の間であってもよい。場合によっては、所定期間は、約1時間と約36時間の間、約6時間と約30時間の間、約12時間と約26時間の間、約20時間と約28時間の間、または約22時間と約26時間の間であってもよい。当業者は、本開示の教示に従って適切な待機時間を決定してもよい。
工程(430)において、放射線療法システムは、第2の治療領域で登録され、工程(435)において、第2の治療領域は、サブ焼灼線量を用いて治療されることができる。サブ焼灼線量は、約0.1Gyと約3Gyの間、約0.2Gyと約2Gyの間、約0.3Gyと約1Gyの間、約0.3Gyと約0.7Gyの間、約0.1Gyと0.5Gyの間、または約0.8Gyと約1.2Gyの間の線量を含んでもよい。工程(425)から(435)は、複数回繰り返されてもよい。場合によっては、第2の治療領域またはさらなるサブ焼灼による治療領域で焼灼を用いずに、免疫原性応答を誘発するために、工程(425)~(435)は、2回、3回、4回、5回、6回または6回を超えて繰り返される。場合によっては、サブ焼灼線量は、複数のサブ焼灼線量を含み、複数のサブ焼灼線量はそれぞれ、約0.1Gyと約3Gyの間、約0.2Gyと約2Gyの間、約0.3Gyと約1Gyの間、約0.3Gyと約0.7Gyの間、約0.1Gyと0.5Gyの間、または約0.8Gyと約1.2Gyの間の線量を含む。工程(440)において、放射線療法システムは次に、第3の治療領域で登録されてもよく、工程(445)において、第3の治療領域は、サブ焼灼線量を用いて治療される。サブ焼灼線量は、約0.1Gyと約3Gyの間、約0.2Gyと約2Gyの間、約0.3Gyと約1Gyの間、約0.3Gyと約0.7Gyの間、または約0.8Gyと約1.2Gyの間の線量であってもよい。第3の治療領域で焼灼を用いずに、免疫原性応答を誘発するために、有益であれば、工程(440)および(445)は、任意の回数繰り返されてもよい。
第3の治療領域で治療を行った後に、システムは、所定期間にわたって待機し(450)、その後、工程(440)~(450)を1回、2回、3回、4回、または4回を超えて繰り返してもよい。所定期間は、約1時間と約4日間の間であってもよい。場合によっては、所定期間は、約1時間と約36時間の間、約6時間と約30時間の間、約12時間と約26時間の間、約20時間と約28時間の間、または約22時間と約26時間の間であってもよい。
本明細書に記載されているようなプロセッサーは、方法(400)を実施する命令とともに構成されてもよい。
図4は、一実施形態に従って癌を治療する方法(400)を図示しているが、当業者は、多数の適応や変形が可能であることを認識するであろう。工程の1つ以上は、省略されても、繰り返されても、同時に実施されても、および/または、異なる順序で実施されてもよい。いくつかの実施形態では、工程の1つ以上は、変形されてもよく、あるいはサブ工程を含んでもよい。加えて、当業者は、この方法が実施される際に、さらなる工程が含まれてもよいことを理解するであろう。
場合によっては、治療の過程を通して第2の領域に与えられる放射線療法による累積量は、焼灼線量未満の量を含む。場合によっては、サブ焼灼の累積量は、複数のサブ焼灼線量を含む。
図5Aは、生体処置を図示し、これは、いくつかの実施形態に従って、放射線療法による焼灼線量を投与する前に放射線療法による1回以上のサブ焼灼線量を用いて腫瘍を事前プライミングすることによってもたらされてもよい。この場合、血管および免疫細胞(黒色の円)で示されている腫瘍は、最初に4回のサブ焼灼線量(小さな「稲妻」で描かれている0.5Gyまたは1Gyなど)を用いて治療され、その後、単一焼灼線量(大きな「稲妻」で描かれている22Gyまたは20Gyなど)を用いて治療される。事前プライミング用のサブ焼灼線量は、免疫細胞に対する腫瘍の感作を引き起こす場合がある。これは、ストレスマーカーの発現の上昇、免疫調節/免疫原性細胞死、ならびに、ペプチドリザーバーやMHCクラスIの発現の違いによって証明されてもよい。腫瘍は次に、放射線療法による焼灼線量を用いて治療され、この治療は、細胞死、特に腫瘍細胞の細胞死をもたらし、腫瘍微小環境および循環に腫瘍抗原を放出する。焼灼放射線療法はまた、損傷関連分子パターンの発現の上昇およびサイトカインの放出の上昇など、腫瘍の生存細胞に対する他の変化をもたらすが、これらは、免疫原性促進性である。腫瘍抗原の放出は、エフェクターT細胞応答を刺激し、エフェクターT細胞応答は、その前にサブ焼灼線量によって達成された腫瘍の感作によって促進されるものである。
図5Bは、焼灼後の調節と、関連する生体処理との一例を図示する。この場合、血管および免疫細胞(黒色の円)で示されている腫瘍は、最初に単一焼灼線量(大きな「稲妻」で描かれている22Gyまたは20Gなど)を用いて治療され、その後、4回のサブ焼灼線量(小さな「稲妻」で描かれている0.5Gyまたは1Gyなど)を用いて治療される。放射線療法による最初の焼灼線量は、細胞死、ならびに、エフェクターT細胞応答を刺激する抗原の放出を引き起こす。放射線療法による後のサブ焼灼線量は、腫瘍環境を調節し、活性化エフェクターT細胞の腫瘍への浸潤を増加させる。浸潤の増加は、サブ焼灼治療によって引き起こされた細胞の変化によって促進され、これには、血管構造の正規化(図7Bを参照)、サイトカイン環境の変化、ならびに、マクロファージの再分極化/再プログラミングが含まれる。図7Aに示されているように、事前プライミング処置と焼灼後の調節の両方が、担癌マウスの生存率を上昇させた。しかし、焼灼後の調節は、生存率に対してはるかに大きい影響を示していた。図17は、局所免疫調節および全身免疫調節に対するPAM-RT治療の効果の概要を提示する。
本明細書に開示されている方法およびシステムは、患者を治療するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、患者は、癌と診断されている。いくつかの実施形態では、患者は、固形癌と診断されている。癌の種類の例には、食道癌、乳癌、胃癌、肝内胆管癌、膵臓癌、結腸癌、肺癌、胸腺癌、中皮腫、卵巣癌、および子宮内膜癌が含まれるがこれらに限定されない。場合によっては、第1の領域は、器官の原発性腫瘍の領域を含んでもよい。癌を発達する可能性がある器官の例には、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄が含まれるがこれらに限定されない。場合によっては、患者は、1つを超える異なる種類の癌を有してもよい。場合によっては、患者は、少なくとも1つの検出された腫瘍を有してもよい。場合によっては、患者の癌は、別の治療に反応しなかったか、あるいは別の治療に反応しなくなったものである。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるのは、対象の癌を治療する方法であって、上記方法は、癌を含む第1の領域に放射線療法による焼灼線量と、それに続いて、第2の領域にサブ焼灼線量とをもたらす工程を含み、ここで、サブ焼灼線量は、焼灼線量の後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1時間後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1日後に投与される。ある実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の多くとも4日後に投与される。
デジタル処理装置
いくつかの実施例では、本明細書に記載されているプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、デジタル処理装置、あるいはその使用を含む。さらなる実施形態では、デジタル処理装置は、装置の機能を実行する1つ以上のハードウェア中央処理装置(CPU)、汎用グラフィック処理装置(GPGPU)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。またさらなる実施形態では、デジタル処理装置は、実行可能な命令を実施するように構成されたオペレーティングシステムをさらに含む。いくつかの実施形態では、デジタル処理装置は、任意選択で接続されたコンピューターネットワークである。さらなる実施形態では、デジタル処理装置は、ワールドワイドウェブにアクセスするようにインターネットに任意選択で接続される。またさらなる実施形態では、デジタル処理装置は、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーに任意選択で接続される。他の実施形態では、デジタル処理装置は、イントラネットに任意選択で接続される。他の実施形態では、デジタル処理装置は、データ記憶装置に任意選択で接続される。
本明細書の記載に従って、適切なデジタル処理装置には、非限定的な例として、サーバコンピューター、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、ノートブックコンピューター、サブノートブックコンピューター、ネットブックコンピューター、ネットパッドコンピューター、セットトップコンピューター、メディアストリーミング端末、ハンドヘルドコンピューター、インターネット機器、モバイルスマートフォン、タブレットコンピューター、携帯情報端末、ビデオゲームコンソール、および伝達手段が含まれる。当業者は、多くのスマートフォンが、本明細書に記載されているシステムで使用するのに適していることを認識するであろう。当業者は、任意選択でコンピューターネットワーク接続を有する、選択されたテレビ、ビデオプレーヤー、およびデジタル音楽プレーヤーが、本明細書に記載されているシステムで使用するのに適していることを認識するであろう。適切なタブレットコンピューターには、当業者に知られているブックレット、スレート、および変換可能な構成を備えたものが含まれる。
いくつかの実施形態では、デジタル処理装置は、実行可能な命令を実施するように構成されたオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、例えば、装置のハードウェアを制御し、アプリケーションの実行のためのサービスを提供する、プログラムおよびデータを含むソフトウェアである。当業者は、適切なサーバーオペレーティングシステムには、非限定的な例として、FreeBSD、OpenBSD、NetBSDR(登録商標)、Linux、Apple(登録商標)Mac OS X Server(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、Windows Server(登録商標)、およびNovell(登録商標)NetWare(登録商標)が含まれることを認識するであろう。当業者は、適切なパーソナルコンピューターのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)、Windows(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X(登録商標)、UNIX(登録商標)、および、GNU/Linux(登録商標)などのUNIXのようなオペレーティングシステムが含まれることを認識するであろう。いくつかの実施形態において、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。当業者はまた、適切なモバイルスマートフォンのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Nokia(登録商標)Symbian(登録商標)OS、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、Research In Motion(登録商標)BlackBerry OS(登録商標)、Google(登録商標)Android(登録商標)、Microsoft(登録商標)Windows Phone(登録商標)OS、Microsoft(登録商標)Windows Mobile(登録商標)OS、Linux(登録商標)、およびPalm(登録商標)WebOS(登録商標)が含まれることを認識するであろう。当業者はまた、適切なメディアストリーミングデバイスのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Apple TV(登録商標)、Roku(登録商標)、Boxee(登録商標)、Google TV(登録商標)、Google Chromecast(登録商標)、Amazon Fire(登録商標)、およびSamsung(登録商標)HomeSync(登録商標)が含まれることを認識するであろう。当業者はまた、適切なビデオゲームコンソールのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Sony(登録商標)PS3(登録商標)、Sony(登録商標)PS4(登録商標)、Microsoft(登録商標)Xbox 360(登録商標)、Microsoft Xbox One、Nintendo(登録商標)Wii(登録商標)、Nintendo(登録商標)Wii U(登録商標)、およびOuya(登録商標)が含まれることを認識するであろう。
いくつかの実施形態では、装置は、記憶装置および/またはメモリ装置を含む。記憶装置および/またはメモリ装置は、一時的または永久的にデータまたはプログラムを記憶するために使用される1つ以上の物理的な機器である。いくつかの実施形態において、装置は、揮発性メモリであり、記憶した情報を維持するために電力を必要とする。いくつかの実施形態において、装置は、不揮発性メモリであり、デジタル処理装置に電力が供給されなくても記憶した情報を保持する。さらなる実施形態では、不揮発性メモリは、フラッシュメモリを含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。他の実施形態では、装置は、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ装置、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、およびクラウドコンピューティングベースの記憶装置を含む記憶装置である。さらなる実施形態では、記憶装置および/またはメモリ装置は、本明細書に開示されているものなどの装置の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、デジタル処理装置は、ユーザーに視覚情報を送るためのディスプレイを含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、ブラウン管(CRT)である。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。さらなる実施形態では、ディスプレイは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LCD)である。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。様々なさらなる実施形態では、OLEDディスプレイは、パッシブ-マトリクスOLED(PMOLED)またはアクティブ-マトリクスOLED(AMOLED)のディスプレイである。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、プラズマディスプレイである。他の実施形態では、ディスプレイは、ビデオプロジェクターである。またさらなる実施形態では、ディスプレイは、本明細書に開示されているものなどの装置の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、デジタル処理装置は、ユーザーから情報を受け取るための入力装置を含む。いくつかの実施形態では、入力装置はキーボードである。いくつかの実施形態では、入力装置は、非限定的な例として、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ゲームコントローラ、またはスタイラスを含むポインティング装置である。いくつかの実施形態では、入力装置は、タッチスクリーンまたはマルチタッチスクリーンである。他の実施形態では、入力装置は、声または他の音声入力を捕らえるマイクロホンである。他の実施形態では、入力装置は、動作または視覚入力を捕らえるためのビデオカメラあるいは他のセンサーである。さらなる実施形態では、入力装置はKinect、Leap Motionなどである。またさらなる実施形態では、入力装置は、本明細書に開示されているものなどの装置の組み合わせである。
図6を参照すると、特定の実施形態では、例示的なデジタル処理装置(601)は、本明細書に記載されているような放射線療法装置にプログラムされるか、あるいは他の方法で構成される。装置(601)は、本開示の放射線療法装置の様々な態様を制御し、例えば、処理工程などを実施することができる。この実施形態では、デジタル処理装置(601)は、中央処理装置(CPU。本明細書では「プロセッサー」および「コンピュータープロセッサー」ともいう)(605)を含み、これは、シングルコアまたはマルチコアプロセッサーであっても、あるいは並列処理するために複数のプロセッサーであってもよい。デジタル処理装置(601)はまた、メモリまたは記憶場所(610)(例えばランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶装置(615)(例えばハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース(620)(例えばネットワークアダプタ)、ならびに、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置および/または電子ディスプレイアダプタなどの周辺機器(625)を含む。メモリ(610)、記憶装置(615)、インターフェース(620)、および周辺機器(625)は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU(605)と通信する。記憶装置(615)は、データを保存するためのデータ記憶装置(またはデータレポジトリ)であってもよい。デジタル処理装置(601)は、通信インターフェイス(620)を利用して、コンピューターネットワーク(「ネットワーク」)(630)に動作可能に接続されてもよい。ネットワーク(630)は、インターネットおよび/またはエクストラネット、あるいはインターネットと通信状態にあるイントラネットおよび/またはエクストラネットであってもよい。場合によっては、ネットワーク(630)は、電気通信および/またはデータネットワークである。ネットワーク(630)は、1つ以上のコンピューターサーバーを含んでもよく、これは、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる。ネットワーク(630)は、場合によっては、装置(601)を利用して、ピアツーピア・ネットワークを実行することができ、これは、装置(601)に連結された装置が、クライアントまたはサーバーとして動くことを可能することができる。
引き続き図6を参照すると、CPU(605)は、プログラムまたはソフトウェアで具体化した機械可読命令のシーケンスを実行することができる。命令は、メモリ(610)などのメモリ位置に保存されてもよい。命令は、CPU(605)に向けることができ、これは後に、本開示の方法を実行するようにCPU(605)をプログラムするか、あるいは他の方法で構成することができる。CPU(605)によって実行される動作の例には、フェッチ、デコード、実行、およびライトバックが含まれてもよい。CPU(605)は、集積回路などの回路の一部であってもよい。装置(601)の1つ以上の他の構成要素を回路に含めることもできる。いくつかの実施形態では、回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である。
引き続き図6を参照すると、記憶装置(615)は、ドライバ、ライブラリおよび保存されたプログラムなどのファイルを記憶することができる。記憶装置(615)は、例えば、ユーザープリファレンスおよびユーザープログラムといったユーザーデータを記憶することができる。場合によっては、デジタル処理装置(601)は、イントラネットまたはインターネットを通じて通信状態にあるリモートサーバーに位置するような、外部の1つ以上のさらなるデータ記憶装置を含んでもよい。
引き続き図6を参照すると、デジタル処理装置(601)は、ネットワーク(630)を通じて1つ以上のリモートコンピューターシステムと通信することができる。例えば、装置(601)は、ユーザーのリモートコンピューターシステムと通信することができる。リモートコンピューターシステムの例には、パーソナルコンピューター(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、Android利用可能装置、Blackberry(登録商標))、または携帯情報端末が含まれる。
本明細書に記載されているような方法は、例えば、メモリ(610)または電子記憶装置(615)などのデジタル処理装置(601)の電子記憶位置に記憶された機械(例えば、コンピュータープロセッサー)実行可能コードによって実行可能である。機械実行可能または機械可読コードは、ソフトウェアの形で提供されることができる。使用の際に、コードは、プロセッサー(605)によって実行可能である。場合によっては、コードは、記憶装置(615)から検索され、プロセッサー(605)によって容易にアクセスされるようにメモリ(610)に記憶されることができる。いくつかの状況において、電子記憶装置(615)を除外することができ、機械実行可能命令は、メモリ(610)に記憶される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、コンピューター可読媒体であって、上記コンピューター可読媒体は、実行されると、プロセッサーに、第1の領域に焼灼線量の放射線治療を与え、焼灼線量の後に続いて、第2の領域にサブ焼灼線量を与える命令を放射線治療システムに与えさせる命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1時間後に与えられる。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の少なくとも1日後に与えられる。いくつかの実施形態では、サブ焼灼線量は、焼灼線量の多くとも4日後に与えられる。
非一時的なコンピューター可読記憶媒体
いくつかの実施例では、本明細書に開示されているプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、任意選択でネットワーク化されたデジタル処理装置のオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムでコードされた1つ以上の非一時的なコンピューター可読記憶媒体を含む。さらなる実施形態では、コンピューター可読記憶媒体は、デジタル処理装置の有形構成要素である。またさらなる実施形態では、コンピューター可読記憶媒体は、デジタル処理装置から任意選択で取り外し可能である。いくつかの実施形態では、コンピューター可読記憶媒体は、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ装置、ソリッドステート記憶装置、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスなどが含まれる。場合によっては、プログラムおよび命令は、媒体において永久的に、実質的に永久的に、半永久的に、または非一時的にエンコードされる。
コンピュータープログラム
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されているプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、少なくとも1つのコンピュータープログラム、あるいはその使用を含む。コンピュータープログラムは、特定のタスクを実施するように書き込まれた、デジタル処理装置のCPUで実行可能な命令のシーケンスを含む。コンピューター可読命令は、特定のタスクを実施するか、または特定の抽出データタイプを実行する、関数、オブジェクト、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、データ構造などのプログラムモジュールとして実行されてもよい。本明細書で提供されている開示に照らして、当業者は、コンピュータープログラムが様々な言語の様々な様式で書かれていてもよいことを認識するであろう。
コンピューター可読命令の機能性は、様々な環境において望ましいように組み合わせられても、または分配されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、1つの命令のシーケンスを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、複数の命令のシーケンスを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、1つの位置に提供される。他の実施形態では、コンピュータープログラムは、複数の位置に提供される。様々な実施形態では、コンピュータープログラムは、1以上のソフトウェアモジュールを含む。様々な実施形態では、コンピュータープログラムは、一部または全体として、1つ以上のウェブアプリケーション、1つ以上のモバイルアプリケーション、1つ以上のスタンドアロンアプリケーション、1つ以上のウェブブラウザプラグイン、拡張機能、アドイン、またはアドオン、あるいはこれらの組み合わせを含む。
ウェブアプリケーション
いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、ウェブアプリケーションを含む。本明細書で提供されている本開示に照らして、当業者は、様々な実施形態において、ウェブアプリケーションが1つ以上のソフトウェアフレームワークおよび1つ以上のデータベースシステムを利用することを認識するであろう。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、Microsoft(登録商標).NETまたはRuby on Rails(RoR)などのソフトウェアフレームワークで作成される。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、非限定的な例として、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向、連想、およびXMLのデータベースシステムを含む、1つ以上のデータベースシステムを利用する。さらなる実施形態では、適切なリレーショナルデータベースシステムには、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)SQL Server、mySQL(商標)、およびOracle(登録商標)が含まれる。当業者は、様々な実施形態では、ウェブアプリケーションが1つ以上の言語の1つ以上の様式で書かれていることも認識するであろう。ウェブアプリケーションは、1つ以上のマークアップ言語、プレゼンテーション定義言語、クライアント側スクリプト言語、サーバー側コーディング言語、データベースクエリ言語、あるいはこれらの組み合わせで書かれていてもよい。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、拡張可能ハイパーテキストマークアップ言語(XHTML)、または拡張可能マークアップ言語(XML)などのマークアップ言語である程度まで書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、カスケーディングスタイルシート(CSS)などのプレゼンテーション定義言語である程度まで書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、Asynchronous Javascript and XML(AJAX)、Flash(登録商標)Actionscript、Javascript、またはSilverlight(登録商標)などのクライアント側スクリプト言語である程度まで書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、Active Server Pages(ASP)、ColdFusion(登録商標)、Perl、Java(商標)、JavaServer Pages(JSP)、Hypertext Preprocessor(PHP)、Python(商標)、Ruby、Tcl、Smalltalk、WebDNA(登録商標)、またはGroovyなどののサーバー側コーディング言語である程度まで書かれている。 いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、構造化問い合わせ言語(SQL)などのデータベース問い合わせ言語で、ある程度書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、IBM(登録商標)Lotus Domino(登録商標)などの企業向けサーバー製品を統合する。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、メディアプレイヤー要素を含む。様々なさらなる実施形態では、メディアプレイヤー要素は、非限定的な例として、Adobe(登録商標)Flash(登録商標)、HTML 5、Apple(登録商標)QuickTime(登録商標)、Microsoft(登録商標)Silverlight(登録商標)、Java(商標)、およびUnity(登録商標)を含む、多数の適切なマルチメディア技術の1つ以上を利用する。
モバイルアプリケーション
いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、モバイルデジタル処理装置に提供されるモバイルアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、モバイルアプリケーションは、製造時にモバイルデジタル処理装置に提供される。他の実施形態では、モバイルアプリケーションは、本明細書に記載されているコンピューターネットワークを通じてモバイルデジタル処理装置に提供される。
本明細書で提供されている開示に照らして、モバイルアプリケーションは、当該技術分野で知られているハードウェア、言語、および開発環境を使用して、当業者に知られている技術によって作成される。当業者は、モバイルアプリケーションが複数の言語で書かれることを認識するであろう。適切なプログラミング言語には、非限定的な例として、C、C++、C#、オブジェクティブ-C、Java(商標)、Javascript、パスカル、オブジェクトパスカル、Python(商標)、Ruby、VB.NET、WML、およびCSSを含むまたは含まないXHTML/HTML、あるいはこれらの組み合わせが含まれる。
適切なモバイルアプリケーション開発環境は、いくつかのソースから入手可能である。市販で入手可能な開発環境には、非限定的な例として、AirplaySDK、alcheMo、Appcelerator(登録商標)、Celsius、Bedrock、Flash Lite、.NET Compact Framework、Rhomobile、およびWorkLight Mobile Platformが含まれる。他の開発環境は、費用なしで入手可能であり、非限定的な例として、Lazarus、MobiFlex、MoSync、およびPhonegapが含まれる。また、モバイルデバイスのメーカーは、非限定的な例として、iPhoneおよびiPad(iOS)SDK、Android(商標)SDK、BlackBerry(登録商標)SDK、BREW SDK、Palm(登録商標)OS SDK、Symbian SDK、webOS SDK、ならびにWindows(登録商標)Mobile SDKを含む、ソフトウェア開発キットを流通させている。
当業者は、いくつかの商用フォーラムが、非限定的な例として、Apple(登録商標)App Store、Google(登録商標)Play、Chrome WebStore、BlackBerry(登録商標)App World、PalmデバイスのApp Store、webOSのApp Catalog、MobileのWindows(登録商標)Marketplace、Nokia(登録商標)デバイスのOvi Store、Samsung(登録商標)Apps、およびNintendo(登録商標)DSi Shopを含む、モバイルアプリケーションの流通に利用可能であることを認識するであろう。
スタンドアロンアプリケーション
いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、独立したコンピュータープロセスとして実行され、既存のプロセスへのアドオンではない、例えば、プラグインではない、プログラムであるスタンドアロンアプリケーションを含む。当業者は、スタンドアロンアプリケーションがコンパイルされることが多いことを認識するであろう。コンパイラは、プログラミング言語で書かれたソースコードをアセンブリ言語または機械コードなどのバイナリオブジェクトコードに変換するコンピュータープログラムである。適切なコンパイルされたプログラミング言語には、非限定的な例として、C、C++、オブジェクティブ-C、COBOL、Delphi、Eiffel、Java(商標)、Lisp、Python(商標)、Visual Basic、およびVB.NET、あるいはこれらの組み合わせが含まれる。コンパイルは、実行可能なプログラムを作成するために少なくとも部分的に実施されることが多い。いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、1つ以上の実行可能なコンパイルされたアプリケーションを含む。
ウェブブラウザプラグイン
いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、ウェブブラウザのプラグイン(例えば拡張機能など)を含む。コンピューティングでは、プラグインは、より大きなソフトウェアアプリケーションに具体的な機能を加える1つ以上のソフトウェアコンポーネントである。ソフトウェアアプリケーションのメーカーは、第三者の開発者がアプリケーションを拡張する性能を作成するのを可能にし、新しい機能を容易に追加できるようにサポートし、アプリケーションのサイズを縮小することができるように、プラグインをサポートする。プラグインは、サポートされている場合は、ソフトウェアアプリケーションの機能をカスタマイズするのを可能にする。例えば、プラグインは一般に、ビデオを再生し、対話機能を作成し、ウイルススキャンし、および特定のファイルの種類を表示するために、ウェブブラウザで使用される。当業者は、Adobe(登録商標)Flash(登録商標)Player、Microsoft(登録商標)Silverlight(登録商標)、およびApple(登録商標)QuickTime(登録商標)を含む、いくつかのウェブブラウザのプラグインに精通しているであろう。いくつかの実施形態では、ツールバーは、1つ以上のウェブブラウザ拡張機能、アドイン、またはアドオンを含む。いくつかの実施形態では、ツールバーは、1つ以上のエクスプローラーバー、ツールバンド、またはデスクバンドを含む。
本明細書で提供されている開示に照らして、当業者は、非限定的な例として、C++、Delphi、Java(商標)、PHP、Python(商標)、およびVB .NETを含む様々なプログラミング言語でプラグインを開発するのを可能にする、いくつかのプラグインフレームワークが利用可能であることを認識するであろう。
ウェブブラウザ(インターネットブラウザとも呼ばれる)は、ワールドワイドウェブ上の情報資源を検索、表示、およびトラバースするために、ネットワーク接続されたデジタル処理装置と使用するために設計された、ソフトウェアアプリケーションである。適切なウェブブラウザには、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)Internet Explorer(登録商標)、Mozilla(登録商標)Firefox(登録商標)、Google(登録商標)Chrome、Apple(登録商標)Safari(登録商標)、Opera Software(登録商標)Opera(登録商標)、およびKDE Konquerorが含まれる。いくつかの実施形態では、ウェブブラウザは、モバイルウェブブラウザである。モバイルウェブブラウザ(マイクロブラウザ、ミニブラウザ、および無線ブラウザとも呼ばれる)は、非限定的な例として、ハンドヘルドコンピューター、タブレットコンピューター、ネットブックコンピューター、サブノートブックコンピューター、スマートフォン、音楽プレーヤー、携帯情報端末(PDA)、およびハンドヘルドビデオゲームシステムを含む、モバイルデジタル処理装置での使用のために設計される。適切なモバイルウェブブラウザには、非限定的な例として、Google(登録商標)Android(登録商標)ブラウザ、RIM BlackBerry(登録商標)Browser、Apple(登録商標)Safari(登録商標)、Palm(登録商標)Blazer、Palm(登録商標)WebOS(登録商標)Browser、携帯用のMozilla(登録商標)Firefox(登録商標)、Microsoft(登録商標)Internet Explorer(登録商標)Mobile、Amazon(登録商標)Kindle(登録商標)Basic Web、Nokia(登録商標)Browser、Opera Software(登録商標)Opera(登録商標)Mobile、およびSony(登録商標)PSP(商標)ブラウザが含まれる。
ソフトウェアモジュール
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されているプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、ソフトウェア、サーバー、および/またはデータベースモジュール、あるいはその使用を含む。本明細書で提供されている本開示に照らして、ソフトウェアモジュールは、当該技術分野で知られているマシン、ソフトウェア、および言語を使用して、当業者に知られている技術によって作成される。本明細書に開示されているソフトウェアモジュールは、多くの方法で実行される。様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードの一部、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、あるいはこれらの組み合わせを含む。さらに様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、コードの複数の部分、複数のプログラミングオブジェクト、複数のプログラミング構造、あるいはこれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、1つ以上のソフトウェアモジュールは、非限定的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、およびスタンドアロンアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータープログラムまたはアプリケーションにある。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つを超えるコンピュータープログラムまたはアプリケーションにある。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つのマシン上でホストされる(hosted)。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つを超えるマシン上でホストされる。さらなる実施形態では、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォーム上でホストされる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つの位置にある1つ以上のマシン上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つを超える位置にある1つ以上のマシン上でホストされる。
データベース
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されているプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、1つ以上のデータベース、あるいはその使用を含む。本明細書で提供されている本開示に照らして、当業者は、多数のデータベースが情報の記憶と検索に適していることを認識するであろう。様々な実施形態では、適切なデータベースには、非限定的な例として、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、オブジェクト指向データベース、オブジェクトデータベース、実体関連モデルデータベース、連想データベース、およびXMLデータベースが含まれる。さらに非限定的な例として、SQL、PostgreSQL、MySQL、Oracle、DB2、およびSybaseが含まれる。いくつかの実施形態では、データベースは、インターネットを利用したものである。さらなる実施形態では、データベースは、ウェブを利用したものである。またさらなる実施形態では、データベースは、クラウドコンピューティングを利用したものである。他の実施形態では、データベースは、1つ以上のローカルコンピューター記憶装置を利用したものである。
実施例1 局所的なPAM-RTは、腫瘍の増殖を遅延させ、マウスの生存率を上昇させる
PAM-RTによる局所的な腫瘍制御の有効性を調査するために、触知可能な皮下3LL腫瘍を有するC57BL/6マウスを、パイロット研究のために5つの治療コホートに分けたが、これらは、未治療、治療1日目または5日目に24Gy、1Gy×4の後に20Gy、あるいは20Gyの後に1Gy×4であった。基本的には、20Gyの単一分割(fraction)の前または後のいずれかに原発性腫瘍に4回の1Gyの分割を与えることと、RTによる24Gyの単一分割を比較した。図7A~Dに示されているように、単一線量のRTと比較すると、低線量のRTを用いた前治療は、最小の腫瘍制御しか示さなかったが、1Gy×4回の分割のPAM-RTの後は大幅な増殖の遅延と、生存率の向上が見られた。
3LL腫瘍は急速に増殖するので、治療5日目の焼灼RTにおいて、腫瘍の大きさの違いによってプライミング-RTの有効性が影響を受ける可能性があった。腫瘍の増殖に関するさらなる研究によって、さらなる実験のすべてにおいて、最適な調節線量として0.5Gy×4の分割を用いるPAM-RTを採用するに至った。前のように、24Gyの単一線量の焼灼分割照射と、22Gyの後に4回の0.5Gyの分割を用いるPAM-RTを比較した。投与計画の概要は、図8Aに示されている。図8Bの増殖の曲線、および、図8Cに示されている体積が3倍になる時間で見られるように、24Gyと比較すると、PAM-RTは腫瘍の増殖を遅延させた。さらに、PAM-RTは、図8Dで見られるように、これらの動物の生存率を大幅に向上させた。24Gyの単一分割は、3LL腫瘍の増殖を治癒することはできないが、単一分割の焼灼RTでは効果がほとんどなかった大きな3LL担癌マウスにおいて、PAM-RTの後には大幅な増殖の遅延が見られた。最後に、免疫不全(ヌード)マウスにおいては、PAM-RTの効果は失われた。図8Eは、3LL担癌ヌードマウスにおける腫瘍の増殖を示し、図8Fは、これらのマウスの生存率を示している。これらのデータは、すべてのマウスが最終的には局所的な腫瘍の増殖に屈したものの、PAMによって3LL担癌マウスの局所的な腫瘍の進行を遅延させ、生存率を大幅に上昇させることができることを実証した。さらに、PAM-RTの効果は、適確な免疫系であることを条件としていた。
インビトロでの局所的なPAM-RTの免疫調節の作用
また、3LL細胞に対するPAM-RTの免疫調節の作用をインビトロで研究した。実験用スキームは、図9Aに示されている。治療の6時間後には、細胞死に差は見られなかったが、24時間後には、PAM-RTによって、焼灼のみよりはるかに多くの細胞死が引き起こされた(図9B)。未治療の細胞や低線量の放射線で治療した細胞と比較すると、PAM-RTを用いるまたは用いない焼灼放射線は、RT後6時間目に、細胞表面免疫調節マーカー(CD80)、ストレスマーカー(CRT、Hsp70、FasおよびMHCI)および免疫抑制マーカー(CD47およびPDL1)を増加させた。興味深いことに、図9Cで見られるように、24時間後に、PAM-RTで治療された細胞は、焼灼のみのものと比較して、4-1BBL、CRT、Fas、Hsp70およびPD-L1の細胞表面発現がより強かった。
インビトロでの免疫細胞に対するPAM-RTの作用を検討するために、野生型C57Bl/6マウスから骨髄由来マクロファージおよび脾臓T細胞を採取した。マクロファージは、サイトカインを用いて分極化し、M1またはM2に分化するか、あるいは未治療のままとした。脾臓T細胞は、3つの主なT細胞集団であるCD8+、CD4+CD25-、およびCD4+CD25+(Treg)に選別した。集団はすべて、分極化または選別の1日後に低線量のRT(0.5Gy×4)を用いて治療した。免疫細胞は放射線感受性であるため、治療に焼灼線量を含まなかった。最後の線量の6時間後にT細胞集団を特性付けることによって、Tregの生存能力において大幅な低下が示されたが、これは、CD8またはCD4+CD25- T細胞集団では見られなかった(図9D参照)。選別したTreg集団内において、低線量のRTを用いて治療した細胞は、図9Eに示されているように、CD25表面発現の低下傾向ならびにFOXP3およびCD25二重発現の大幅な低下傾向を示した。図9Fに示されているように、低線量のRTを用いて治療したM2極性化マクロファージは、M2マーカーであるCD206発現の大幅な低下を示した。M2極性化マクロファージはまた、RT後に少量のIL-10しか発現しない傾向があり、これは、治療後に再分極化したことを示した(図9G参照)。これらのデータによって、PAM-RTが免疫調節の作用を阻害することなく焼灼RTの細胞傷害性を向上させることが示されている。さらに、発明者らによる低線量のRTによって、Tregを減少させ、そして、免疫抑制性表現型を減少させるようにM2マクロファージを再プログラミングする。
局所的なPAM-RTは、TregおよびM2マクロファージを減少させることによって、腫瘍微小環境の再構築を促進する
腫瘍微小環境(TME)上のPAM-RTの免疫学的結果を調査するために、図10Aに示されているように、放射線を当てた3LL腫瘍を、RTの開始後6日目および10日目に採取した。焼灼RTのみと比較して、PAM-RTを用いて治療した腫瘍において白血球の浸潤の大幅な増加が見られた。浸潤した白血球を表現型分類すると、焼灼RTのみと比較して、PAM-RTで治療したマウスにおいて、6日目に、腫瘍内のTregの大幅な減少が見られ(図10B参照)、CD8/Treg割合の大幅な増加が見られた。図10Cで見られるように、腫瘍全体のRNAに対するRT-PCRは、6日目に、PAM-RTで治療された腫瘍において、FOXP3 mRNA発現の大幅な減少を示した。図10Dで見られるように、6日目および10日目に、グランザイムBを分泌する腫瘍内のCD8+T細胞の増加傾向に伴って、この再構築が生じ、これは、エフェクターCTL応答の増強を示していた。腫瘍内の骨髄性細胞集団を特性付けることによって、図10Eに示されているように、6日目に、IL-10を分泌するマクロファージの大幅な減少およびCD206発現のわずかな減少が明らかになり、ならびに、治療の開始後10日目に、IL-10の分泌の減少傾向およびCD206発現の大幅な減少傾向が明らかになった。要するに、PAM-RTは、免疫抑制性TregおよびM2マクロファージを減少させる一方で、CTL活性を増加させることによって、TMEの再構築を促進する。
局所的なPAM-RTによって、全身的なT応答を増強させ、Tregを減少させる
二次リンパ器官の免疫細胞を検討するために、以上の研究(例えば図10A)のように、RTの開始後6日目および10日目に、腫瘍流入領域リンパ節および脾臓を採取した。図11Aおよび11Bで見られるように、6日目および10日目に、PAM-RTで治療したマウスにおいて、脾臓および流入領域リンパ節の白血球の大幅な増加が見られた。腫瘍流入領域リンパ節(TDLN)については、図12Aで見られるように、PAM-RTで治療したマウスにおいて、6日目および10日目の両方に、CD8+細胞の大幅な増加およびTregの減少傾向が見られた。脾臓の分析によって、単一焼灼線量と比較して、PAM-RTで治療したマウスにおいて、6日目には、CD8 T細胞の最小限の変化およびTregの大幅な減少が明らかになり、10日目にこれが逆転して、CD8+ T細胞の大幅な増加およびTregの最小限の変化が明らかになった(図12B)。ELISPOTを用いた、6日目および10日目の脾臓T細胞の機能状態に関する調査によって、PAM-RTで治療したマウスにおいて、6日目に、グランザイムBを分泌するエフェクター細胞の増加傾向(図12C)およびIFNγを分泌するエフェクター細胞の大幅な増加(図12D)が明らかになった。10日目の分析によって、グランザイムBを分泌するエフェクター細胞の大幅な増加およびIFNγを分泌するエフェクター細胞の増加傾向が明らかになった。これらのマウスにおける治療は、原発性腫瘍に局所化されていたが、腫瘍で生じた傾向と同様に全身的な調節が生じ、免疫抑制が減少し、T細胞応答が増強された。
全身的なPAM-RTによって、転移の進行を遅延させ、生存率を上昇させる
転移を生じやすい器官に対するPAM-RTによって、低免疫原生、高転移性癌における原発性腫瘍に対する一連の寡分割照射の焼灼RTの後に進行を抑制することができるか否かを調査するために、Balb/cマウスの同所4T1乳癌に、一連の局所的なPAM-RT(22Gy+0.5Gy×4)を施した。原発性腫瘍に対するPAM-RTは、局所的な腫瘍の進行を遅延させる傾向があったが、生存率が上昇せず、治療したマウスのすべてが転移性疾患に屈した(図13A~C)。PAM-RTを用いた局所的な治療がTMEを再構築したことを考慮し、原発性腫瘍の焼灼後に転移性腫瘍の臓器を治療するために、PAM-RTの使用を移行した。局所的な腫瘍制御を十分にするために、触知可能な4T1腫瘍を有するBalB/Cマウスを、連続3日間にわたって原発性腫瘍に3回の20Gyの線量を与えて治療した。期待した通り、原発性腫瘍に対する焼灼のみでは、肺転移から動物を救うことはできなかった。原発性腫瘍に対するRT後に抗腫瘍免疫応答を誘発したにもかかわらず、RTによって誘発されたCTLは、転移部位では浸潤から除外されている可能性があった。これを試験するために、転移を生じやすい器官である肺全体を、原発性腫瘍に対するRT完了後に4日間、12日間にわたって、1日0.5Gyの線量を用いて治療した(図14A)。図14Bに示されているように、原発性腫瘍に対するRTのみと比較して、肺全体に対するPAM-RT後にこれらの動物において生存率が大幅に上昇した。治療したマウスの転移の負荷を調査したことから、図14Cで見られるように、また、図14Dの組織学的検体で見られるように、India ink注入後の肉眼検査によって、PAM-RTで治療した肺では転移巣が少なかったことが明らかになった。4T1マウスのPETスキャンは、肺からの採取物と同様の結果を示し、PAM-RTを受けた肺は転移の負荷が小さかった(図15AおよびB)。これらのデータは、局所的に制御するために原発性腫瘍にPAM-RTによる0.5Gy×4の線量を直接投与するか、あるいは、全身的な疾患を治療する場合に、転移を生じやすい器官にPAM-RTを遅らせて投与して、腫瘍の進行を遅延させ、生存率を上昇させるかのいずれでもよいことを示している。
全身的なPAM-RTによって、転移のニッチを再構築し、肺のTregを減少させる
PAM-RTで治療した肺の免疫細胞を特徴付けることによって、これらの細胞の免疫抑制性表現型が減少し、局所的なPAM-RT治療と同様の結果が示された。図16Aの図で見られるように、PAM-RTで治療した肺全体において、Tregが大幅に減少し、CD8/Treg割合が大幅に減少することにつながり(図26)、図16Bは、原発性腫瘍に対する焼灼の19日後のフローサイトメトリーによる肺全体の表現型を図示する(図面)。肺のT細胞を表現型分類によって、CD8+とCD4+ T細胞の両方でGzBの分泌が大幅に増加したことが明らかになった(図16C)。原発性腫瘍に対する焼灼のみを受けたマウスの病巣と比較して、PAM-RTで治療した肺のわずかな転移巣における微小転移巣の組織染色によって、CD8+ T細胞が大量に浸潤し、一方で、FoxP3+細胞が減少したことが示された(図16D)。未治療の動物では、脾臓の肥大およびCD45+白血球の減少を伴った脾臓の転移腫瘍が存在していた。原発性腫瘍に対するRTと、原発性腫瘍に対するRT+肺に対するPAM-RTによって、脾臓の大きさが減少し、CD45+白血球が大幅に増加し(図16E)、そして、CD3+ T細胞数が増加し(図16F)、RT+肺に対するPAM-RTによって、腫瘍を有さない野生型の動物において見られるような基準レベルに戻った。周辺の骨髄細胞の増大は、G-CSFを分泌する4T1腫瘍に関連付けられ、以上の報告に即するものであり、4T1腫瘍を有するマウスの脾臓においてCD45+の白血球中のマクロファージが大量に増加し、焼灼のみを用いて治療したマウス対焼灼+PAM-RTを用いて治療したマウスにおいてそれぞれ、これらの細胞が段階的に減少した。興味深いことに、未治療の腫瘍を有する動物において、脾臓のマクロファージは未成熟であり、MHCクラスII発現が減少した。原発性腫瘍に対する焼灼+/-肺に対するPAM-RTを用いて治療すると、マクロファージ中でクラスII MHC発現が大幅に増加し、PAM-RT治療によってマクロファージが活性化されたことを示した(図16G)。これらの実験によって、PAM-RT治療が、Tregを減少させ、マクロファージを活性化させて炎症性表現型にさせ、転移性腫瘍でCD8+ CTLを浸潤するのを促進することによって、原発性腫瘍ならびに転移部位におけるTMEの再構築を促進することができることが示されている。
材料および方法
細胞株およびマウス
マウス・ルイス肺癌細胞株である3LLは、ATCCから購入し、添加DMEM(10%FBS、5%ピルビン酸ナトリウム、2.5%NEAA、1%抗菌薬/抗有系分裂薬)で増殖させた。マウス乳癌細胞株である4T1は、ATCCから購入し、添加DMEM(10%FBS、1%抗菌薬/抗有系分裂薬)で増殖させた。細胞株は、4継代と8継代の間で使用し、マイコプラズマは、MycoAlert(Lonza LT07-705)を用いて4ヶ月毎に検査した。6~8週齢のC57BL/6マウスおよび10から12週齢のBalB/CマウスをNCIから注文し、胸腺欠損ヌードマウスをCharles Riverから注文した。実施された研究はすべて動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee )によって承認された。
インビボでの腫瘍研究
C57BL/6マウスを、皮下にて1.5×105 3LL細胞で攻撃し、BalB/Cマウスを、乳房脂肪体に同所にて2×105 4T1細胞で攻撃した。治療前に、腫瘍を直径5mmになるまで増殖させた。腫瘍の大きさを週2回測定した。楕円体の式:V=(π/6×奥行×幅×高さ)を使用して腫瘍体積を計算した。
担癌マウスに対するCT誘導放射線療法
放射線を、Xstrahl LimitedのSmall Animal Radiation Research Platform(SARRP)を使用して与える。画像誘導放射線療法を、SARRPの内蔵のコーンビームCT(CBCT)を使用して実施する。CBCT取得後に、Muriplanを使用して治療計画を構築する。
腫瘍および免疫細胞の分析
腫瘍細胞を培養し、播種し、具体的な照射スキームを用いて治療した。5日目の最後の治療の6時間後および24時間後に細胞を採取した。細胞を採取し、フローサイトメトリーのために染色した。骨髄由来マクロファージは、M1(LPS 100ng/mL+IFNg 50ng/mL)、M2(IL-4 10ng/mL)に分極化し、24時間後に放射線を用いて治療した。T細胞集団は、CD3、CD8、CD4、CD25抗体を用いてナイーブC57BL/6マウスの脾臓から選別し、放射線治療前に一晩休ませた。免疫細胞は、最後の放射線線量の6時間後に採取した。
腫瘍の処理
腫瘍または肺全体を、氷上で採取し、計量し、洗浄した。剃刀を用いた手動の摘出後に、腫瘍または肺全体を、磁気撹拌棒を備えた15mLのコニカルチューブ内にある1mLの消化緩衝液(10%FBS、コラゲナーゼIおよびIV(100u/mL)(Sigma)ならびに1xDNase1(Thermo Scientific))に移す。チューブを回しながら、15分間37°Cでインキュベートし、15分間手動で消化するために撹拌プレートに移す。単一細胞懸濁液を濾過する。フローサイトメトリーのために細胞を再懸濁する。
フローサイトメトリー分析
表面染色抗体を用いて、細胞を30分間4°Cで染色した。使用した抗体は、CD45、CD3、CD4、FOXP3、CD8、GzB、CD11b、MHCII、IL-10、TNFaおよびCD206を含んだ。洗浄後に、細胞を4%PFAを用いて固定するか、あるいは説明書に従ってBD Pharminogen Transcription Factorバッファーセットによる細胞内染色のために浸透化させる。細胞内染色は、FOXP3、TNFα、IL-10およびグランザイムBであり、続いて、4%PFAを用いて固定する。細胞をLSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences)で収集し、Flow Joソフトウェア(Tree Star)によって分析する。
免疫分析のためにリンパ器官から採取
脾臓および流出領域リンパ節を、氷上で採取し、単一細胞懸濁液で処理した。脾臓において、赤血球はACK溶解緩衝液(Lonza)を用いて溶解した。完全RPMI(10%熱不活性化FBS、1%抗菌薬/抗有系分裂薬)での再懸濁前に、細胞を計数する。細胞内サイトカイン分析のために、GolgiStopおよびモネンシンを3時間37°Cで添加した。単一細胞懸濁液を、腫瘍を用いて行うときのように、フローサイトメトリー分析のためにさらに処理する。
ELISOPTアッセイ
免疫分析のために処理した脾臓は、1ウェル当たり1x10^6細胞で、コートELISPOTプレートに播種し、さらなる処理前に一晩インキュベートした。IFNγのELISPOT用試薬をBD biosciencesから注文し、メーカーのプロトコルに従った。グランザイムBのELISPOT用試薬をR&Dから注文し、メーカーのプロトコルに従った。
腫瘍の組織染色
腫瘍および肺を採取し、4%PFAまたは10%ホルマリンに移し、4℃で保存した。その後、試料を70%に移し、パラフィンに包埋した。ブロックを切片にし、CD8およびFOXP3を用いて二重染色した。
統計的分析
統計分析は、PRISM 7(Graphpad Software)のソフトウェアを使用して実施した。分析は、student’s t検定またはANOVA分析を使用して多群比較によって実施した。データは、代表的な平均±標準偏差である。生存曲線は、ログランク(マンテル・コックス)検定およびゲーハン・ウィルコクソン・ブレスロー検定によって分析した。統計的有意性のために、P値は、*p<0.05、**p<0.005、***p<0.0005、****p<0.0001で表す。
TMEのRT‐PCR分析
治療開始の6日後に、腫瘍を氷上で採取して計量する。氷上で腫瘍を手動で摘出し、その後、RNAに移す。処理のために、試料を氷上で解凍し、Trizolを使用して、メーカーのプロトコルに従ってRNAを抽出する。260nm/280nmの比率が約2であるNanodropで、RNAを定量化する。キットのプロトコルに従ってVerso cDNA合成キット(Thermo Fisher)を使用してcDNA合成を達成する。ABI 7900HT上にて384ウェルプレートのRT-PCRのために、Powerup SYBRグリーンキット(Thermo Fisher)を使用した。使用したプライマーは、FOXP3 F-ACTCGCATGTTCGCCTACTTCAGおよびR-GGCGGATGGCATTCTTCCAGGT、ならびに、β 2ミクログロブリン F-TTCTGGTGCTTGTCTCACTGAおよびR-CAGTATGTTCGGCTTCCCATTCである。ΔCTは、SDS2.4を使用して計算し、未治療の対照群と比較した。
PET撮像
マウスを一晩絶食させ、撮像施設に運んだ。マウスに、0.1mlの生理食塩水中の[18F]フルオロ-2-デオキシグルコース(FDG)300~400uCi(12~15MBq)を尾静脈を介して注射し、撮像は、注射の1時間後に開始する。マウスをイソフロランを用いて麻酔し、Inveon Multimodalityスキャナ(Siemens)上で撮像した。ASIPROとIRW(両方ともSiemens)専用ソフトウェアのいずれかを使用して分析を実施する。
India inkで処置した肺
治療した4T1担癌マウスを屠殺した。肺を、10%India inkを用いて気管内注入によってふくらませた。肺を採取し、マクロ転移の脱色を可能にするために、Feket溶液(70%EtOH(300ml)、37%ホルムアルデヒド(30ml)、氷酢酸(5ml))で保存する前に1Lの水で洗浄した。転移巣は、計数することによって列挙した。
実施例2 放射線治療後の量的および質的なT細胞分析
放射線治療スキームを試験するために、6週齢のC57BL/6マウスに、皮下にて3LLを足背に接種した。治療前に、腫瘍を50mmになるまで増殖させた。試験期間中、腫瘍の大きさを週3回測定した。楕円体の式:V=(π/6×奥行×幅×高さ)を使用して腫瘍体積を計算した。
接種したマウスを4つの治療群に分けた。第1の群は治療を受けないものであり、第2の群は24Gyの単一線量を受けるものであり、第3の群は22Gyの単一線量の1日後に4回の0.5Gyの線量を受け、1日間隔をあけて投与を受けるものであり、そして、第4の群は4回の0.5Gyの線量を受け、1日間隔をあけて投与を受け、1日後に22Gyの単一線量を受けるものであった。腫瘍の大きさは週3回測定し、生存率は毎日評価した。図18Aに示されているように、第3の群(c)のマウスは、第1、第2および第4の群のマウスより良好な生存転帰を有していた。第3の治療群の何匹かのマウスは、ほぼ3ヶ月まで生存し、一方で、第1および第2の群のすべてのマウスならびに第4の群の大半のマウスは、約1ヶ月後に死亡した。別のマウスの群を、以上のように治療し、1回目の治療の6日後にFITCデキストランを注入し、腫瘍の血管系を定量化した。図18Bに示されているように、第3および第4の群のマウスは、第1および第2の群のマウスと比較して、血管密度の増加を示した。
可能性のある免疫の作用を調査するために、免疫無防備状態のC57Bl6マウスおよびヌードマウスを使用してさらなる実験を行い、マウスを3つの群に分け、上記第1、第2および第3の群と同様に治療した。C57Bl6マウスでは、図19Aで見られるように、第3の群の腫瘍の増殖は、第1および第2の群より緩やかであった。この効果は、図19Bに示されているように、ヌードマウスでは失われた。同様に、図20Aと20Bを比較すると、C57Bl6マウスで見られた生存率の恩恵は、ヌードマウスで観察されなかった。
免疫応答における放射線治療の効果を調査するために、3つの異なる腫瘍細胞株を使用したが、これらは、 1×10 3LL、2×10 UN-KC-6141、および4×10 MOE HPV E6/7 /H-Ras細胞であった。上記のように、C57Bl6マウスに細胞を接種し、各細胞型の治療したマウスを6つの治療群に分けたが、これらは、(1)治療なし、(2)24Gy、(3)20Gyの1日後に4回の1日当たり1Gyの線量、(4)22Gyの1日後に4回の1日当たり0.5Gyの線量、(5)4回の1日当たり1Gyの線量、および(6)4回の1日当たり0.5Gyの線量であった。1回目の治療の6日後に、腫瘍を採取し、下記に説明するように、フローサイトメトリーによって白血球の浸潤を分析した。試験した細胞株すべてについて、他の群と比較して、第3の群で白血球の浸潤の増加が見られた(図21A~C参照)。H-Ras細胞を有する治療したマウスでは、第4の群が第1、第2、第5および第6の群より効果的であったが(図21B)、3LLまたは4T1腫瘍細胞を有する治療したマウスではそうではなかった。
上記の照射スキームが併用療法に効果的であるかを判断するために、上記のように、マウスに腫瘍細胞を注入し、トラベクテジンのみを用いて治療するか、24Gyおよびトラベクテジンを用いて治療するか、あるいは22Gyの1日後に3回の1週間当たり0.5Gyの線量および3回の週単位用量のトラベクテジンを用いて治療した。各群の生存率および腫瘍の増殖を記録した。図22Aは、異なる群のマウスの生存率を示し、22Gyの1日後に4回の1日当たり0.5Gyの線量およびトラベクテジンの用量を用いて治療した群において最も高い生存率を示している。図22B~Dは、各治療群内の異なる腫瘍の増殖曲線を示し、最もゆるやかな増殖速度は、22Gyの1日後に4回の1日当たり0.5Gyの線量およびトラベクテジンの用量を受けた群において見られる(図22D)。
第4乳線脂肪体に4T1細胞を接種したマウスを用いて、さらなる併用実験を行った。約8日後に、以下のようにマウスを治療した:
1.3回の20Gyの線量、
2.3回の20Gyの線量および抗PD1治療薬、
3.3回の20Gyの線量の12日後に4回の1日当たり0.5Gyの線量(肺全体に投与)、あるいは
4.3回の20Gyの線量および抗PD1治療薬の12日後に4回の1日当たり0.5Gyの線量(肺全体に投与)および抗PD1治療薬。
治療計画を図23に図示する。図24Aおよび24Bに示しているように(生存率を悪化させる可能性がある原発性腫瘍の局所不全マウスを除外する)、第4の群で治療されたマウスは、最も長い生存率を示した。4T1細胞を静脈内投与し、抗PD1治療薬のみ、4回の1日当たり0.5Gyの線量のみ、あるいは抗PD1治療薬および4回の1日当たり0.5Gyの線量のいずれかを用いて治療したマウスは、未治療のマウスと同様の生存率を有していた(図25参照)。
方法
細胞株およびマウス
マウス・ルイス肺癌細胞株である3LLは、ATCCから購入し、添加DMEM(10%FBS、5%ピルビン酸ナトリウム、2.5%NEAA、1%Pen/Strep)で増殖させた。4T1マウス乳癌をATCCから購入し、添加DMEM(10%FBS、1%Pen/Strep)で増殖させた。
6週齢のC57BL/6マウスをNCIから注文し、病原体不在条件下で維持した。
担癌マウスに対するCT誘導放射線治療
放射線を、Xstrahl LimitedのSmall Animal Radiation Research Platform(SARRP)を使用して与える。画像誘導放射線治療を、SARRPの内蔵のコーンビームCT(CBCT)を使用して実施する。CBCT取得後に、Muriplanを使用して治療計画を構築する。
担癌マウスの免疫療法の治療
免疫療法の治療群に無作為化した担癌マウスは、抗原ワクチンを用いるまたは用いないで、合計5回、3日毎に腹腔内(i.p.)にPD-1(200ug)、αCD40、4-1BBL、GM-CSFを受けた。
Syntacの投与
抗原に特異的なエフェクターCD8+ T細胞の活性化を誘発するために、腫瘍型に特異的な抗原にT細胞の共刺激ドメイン41BBLをコンジュゲートするSyntac構築物を使用する。Syntacに無作為化された担癌マウスは、300ugの腹腔内治療を1回受ける。抗原に特異的なSyntac治療を受けたマウスと、無関係なSyntac、または共刺激ドメイン41BBLのみを用いて治療したマウスを比較する。
腫瘍消化
腫瘍を氷上で採取し、計量した。剃刀の刃を用いて1mm×1mmの切片の手動の摘出後に、腫瘍を、磁気撹拌棒を備えた15mLのコニカルチューブ内にある1mLの消化緩衝液、5%FBS、コラゲナーゼIおよびIV(100u/mL)(Sigma)ならびに1xDNase1(Thermo Scientific)に移す。チューブを30分間37℃でインキュベートし、30分間手動で消化するために撹拌プレートに移す。単一細胞懸濁液を濾過し、分析のために再懸濁した。
免疫細胞のフローサイトメトリー分析
表面染色抗体を用いて、単一細胞懸濁液の細胞を30分間4℃で染色した。洗浄後に、細胞を4%PFAを用いて固定するか、あるいは説明書に従ってBD Pharminogen Transcription Factorバッファーセットによる細胞内染色のために浸透化させた。細胞内染色は、FOXP3およびKi-67であり、続いて、4%PFAを用いて固定した。細胞をLSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences)で収集し、Flow Joソフトウェア(Tree Star)によって分析した。
抗体
免疫蛍光抗体:使用した一次抗体は、CD3、CD8、CD4、CD11b、Gr1(BD Pharminogen)とした。二次抗体は、ヤギ抗ウサギFITCおよびヤギ抗ラットAPC(Abcam)とした。
フローサイトメトリー抗体:CD45、CD3、CD4、CD8、CD69、PD1、CD11b、Gr1、Ly6C、LY6G、CD11c、NK1.1、NKG2D、MHC II(IA)およびF4/80とした。
腫瘍微小環境分析
治療の6日後に、腫瘍を氷上で採取して計量した。氷上に残したまま、腫瘍を、1.7mLのEppendorfチューブに移し、組織1ミリグラム当たり1Xプロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤(細胞シグナル伝達)を用いて、4.5uLのPBSで均質化した。チューブを、14,000gで15分間スピンダウンさせた。上清を汚れていないチューブに移し、-80℃で保存した。
FITCデキストランを用いた血管密度の定量化
マウスに、横腹の皮下より1×10^5 3LLを注射した。腫瘍を約6mmになるまで、約14日間増殖させた。マウスを、治療なし、1日目24Gy、22Gy+2日目開始の0.5Gy×4、あるいは2日目開始の0.5Gy×4に無作為化した。治療開始の6日後に、70kDaのFITCデキストラン(25mg/mL)を静脈内注入し、20分間循環させた。その後、マウスを屠殺し、血液および腫瘍を採取した。腫瘍を計量し、1.5mLのコラゲナーゼIVを用いて一晩37℃でインキュベートした。その後、腫瘍を均質化し、細胞片を14000rpmで5分間スピンダウンした。上清を回収し、蛍光のために485/535で実行した。その後、1mg当たりの蛍光を計算した。注射制御として、血液血清を使用した。
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示され、記載されてきたが、このような実施形態はほんの一例として提供されているに過ぎないことが当業者に明らかであろう。当業者であれば、多くの変更、変化、および置換が、本発明から逸脱することなく思いつくだろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替案が、本発明の実施に際して利用され得ることを理解されたい。以下の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法、および構造体がそれによって包含されるものであるということが意図されている。

Claims (27)

  1. コンピューター可読媒体であって、該コンピューター可読媒体は、実行されると、プロセッサーに、第1の領域に放射線療法による焼灼線量を与え、前記焼灼線量の後に続いて、第2の領域に放射線療法によるサブ焼灼線量を与える命令を放射線療法システムに与えさせる命令とともに構成される、コンピューター可読媒体。
  2. 前記サブ焼灼線量は、前記焼灼線量の少なくとも1時間後に与えられる、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  3. 前記サブ焼灼線量は、前記焼灼線量の多くとも4日後に与えられる、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  4. 治療の過程を通して前記第2の領域に与えられる放射線療法による累積量は、焼灼線量未満である放射線療法による量を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  5. 焼灼線量未満である放射線療法による前記累積量は、複数のサブ焼灼線量を含む、請求項4に記載のコンピューター可読媒体。
  6. 前記第1の領域は、腫瘍の領域を含み、任意選択で、前記第2の領域は、前記腫瘍の前記領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  7. 前記第1の領域は、第1の腫瘍の領域を含み、前記第2の領域は、第2の腫瘍の領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  8. 前記第1の腫瘍は、原発性腫瘍を含み、前記第2の腫瘍は、転移性腫瘍を含む、請求項7に記載のコンピューター可読媒体。
  9. 前記第1の腫瘍は、転移性腫瘍を含み、前記第2の腫瘍は、原発性腫瘍を含む、請求項7に記載のコンピューター可読媒体。
  10. 前記第2の領域は、複数の第2の領域を含み、前記複数の第2の領域はそれぞれ、焼灼線量未満である放射線療法による累積量を受ける、請求項7に記載のコンピューター可読媒体。
  11. 前記第2の領域は、前記第1の領域とは異なる領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  12. 前記第2の領域は、腫瘍の領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  13. 前記第2の領域は、転移性腫瘍を発達しやすい領域を含み、任意選択で、前記第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  14. 前記第2の領域は、前記サブ焼灼線量を用いて走査された対象の全身を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  15. 前記第1の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍または転移性腫瘍の領域を含み、前記第2の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  16. 前記第1の領域は、骨、リンパ節、肺、肝臓、脳、副腎、乳房、眼、腎臓、筋肉、膵臓、唾液腺および脾臓からなる群から選択される器官の転移性腫瘍の領域を含み、前記第2の領域は、乳房、膀胱、脳、結腸、直腸、子宮内膜、腎臓、膵臓、前立腺、肝臓、肺、皮膚、甲状腺、子宮、リンパ節、扁桃、胸腺、脾臓および骨髄からなる群から選択される器官の原発性腫瘍を含む、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  17. 前記第1の領域は、特定されている腫瘍を含み、前記第2の領域は、特定されている腫瘍を含まない、請求項1に記載のコンピューター可読媒体。
  18. 前記焼灼線量は、前記第1の領域において20Gyと100Gyの間を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  19. 前記サブ焼灼線量は、0.1Gyと2Gyの間を含み、任意選択で、前記サブ焼灼線量は、複数のサブ焼灼線量を含み、前記複数のサブ焼灼線量はそれぞれ、前記第2の領域において0.1Gyと2Gyの間を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  20. 前記サブ焼灼線量は、0.1Gyと0.5Gyの間を含み、任意選択で、前記サブ焼灼線量は、複数のサブ焼灼線量を含み、前記複数のサブ焼灼線量はそれぞれ、前記第2の領域において0.1Gyと5Gyの間を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  21. 3回のサブ焼灼線量が投与される、請求項1~20のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  22. 3回を超えるサブ焼灼線量が投与される、請求項1~20のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  23. 1回目のサブ焼灼線量は、前記焼灼線量の投与後1時間から12日以内に投与される、請求項1~20のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  24. 前記放射線療法は、コンピューター断層撮影法スキャン、磁気共鳴画像法、陽電子射出断層撮影法、コンピューター断層撮影法スキャンからなる群から選択される画像法によって測定された場合、治療される腫瘍の大きさまたは強度を低下させる、請求項1~23のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  25. 前記放射線療法は、対象の生存率を上昇させるか、対象が発症する症状の数または重症度を低下させるか、腫瘍の微小環境にある免疫細胞の数を増加させるか、あるいは腫瘍微小環境にある活性化免疫細胞の数を増加させる、請求項1~23のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  26. 放射線は、X線照射、γ線照射、α粒子照射、β粒子照射、中性子粒子照射、体外ビーム照射および小線源治療からなる群から選択される、請求項1~23のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体。
  27. 放射線療法システムであって、該放射線療法システムは、
    焼灼線量およびサブ焼灼線量をもたらす放射線源と、
    前記放射線源に結合されたプロセッサーであって、請求項1~26のいずれか1項に記載のコンピューター可読媒体の命令とともに構成される、プロセッサーと、を含む、放射線療法システム。
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