JP7496061B2 - ガラス用送りローラ及び板ガラスの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ローラ部と、軸受により支持される支持軸部と、この両者を連結する連結軸部とを備えたガラス用送りローラの関連技術に関する。
周知のように、ダウンドロー法等を用いたガラス板製造工程では、連続的に成形されるガラスリボンの幅方向両端部をアニーラローラ等のガラス用送りローラで厚み方向両側から挟持して当該ガラスリボンを下方に送ることが行われている。
この種の送りローラとして、例えば特許文献1には、ガラスリボンの表面に接触するローラ部と、軸受により回転可能に支持される支持軸部と、ローラ部と支持軸部とを連結する連結軸部とを備えたガラス用送りローラが開示されている。
特開2017-109881号公報
このようなガラス用送りローラは、支持軸部を片持ちで支持していることから、連結軸部やローラ部の自重によって連結軸部に撓みが発生する。この連結軸部の撓みに伴い、連結軸部と支持軸部との境界周辺に応力が集中し、その結果、連結軸部と支持軸部との境界周辺を起点として破損(折損)する場合がある。
以上の観点から、本発明は、連結軸部の撓み及び連結軸部と支持軸部との境界周辺に作用する応力を低減して、ガラス用送りローラの破損を抑止することを課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明の第一の側面は、連続的に成形されるガラスリボンに接触するローラ部と、軸受によって支持される支持軸部と、前記ローラ部と前記支持軸部とを連結する連結軸部とを備え、前記ガラスリボンを送るガラス用送りローラであって、前記支持軸部に、軸方向に沿って前記連結軸部に近い部位を遠い部位よりも相対的に大径にする第一段差部を設けたことに特徴づけられる。
このような構成によれば、支持軸部に第一段差部を設けたことで、連結軸部と支持軸部との境界周辺に作用する応力が、連結軸部に近い相対的に大径の部位に分散されることにより低減される。これに伴い、連結軸部の撓みが低減される。その結果、大型のガラスリボンや高粘度のガラスからなるガラスリボンを送る場合であっても、ガラス用送りローラの破損が抑止される。一方、連結軸部から遠い部位は小径となるので、ガラス送り用ローラを軸受に装着しやすくなる。また、支持軸部の連結軸部から遠い部位周辺には駆動部等の周辺機構が多いが、支持軸部の連結軸部から遠い部位が小径となることで、送り方向で隣り合うローラとの間隔を狭くできる。
この構成において、前記第一段差部が、前記支持軸部の軸方向の複数箇所に形成されていてもよい。
このようにすれば、連結軸部と支持軸部との境界周辺に作用する応力及び連結軸部の撓みをより一層低減できる。
以上の構成において、前記第一段差部が、R形状部を有するようにしてもよい。
このように段差部がR形状部を有すれば、その形状に起因して、当該段差部に作用する応力(応力集中)を大幅に低減できる。
以上の構成において、前記第一段差部を境界として、前記連結軸部に近い相対的に大径の部位が第一の軸受で支持され、前記連結軸部から遠い相対的に小径の部位が第二の軸受で支持されるようにしてもよい。
このようにすれば、支持軸部の相対的に大径の部位と相対的に小径の部位との支持が二種の軸受によって適正に行われ、ガラス用送りローラの安定した回転動作を確保できる。
この構成において、前記相対的に大径の部位が第一の軸受で支持され、前記相対的に小径の部位が前記第一の軸受の外周面の径と同一径の外周面を有する第二の軸受で支持されるようにしてもよい。
このようにすれば、二種の軸受の内周面(内輪の内周面)の径が異なるにも関わらず、それら二種の軸受の外周面を保持する機構を共通化でき、軸受の周辺機構の簡素化が図られる。
以上の構成において、前記支持軸部よりも前記連結軸部が大径とされ且つ前記支持軸部と前記連結軸部との間に第二段差部が形成されるようにしてもよい。
このようにすれば、連結軸部の撓みを低減できると共に、連結軸部と支持軸部との境界周辺に作用する応力を低減できる。また、支持軸部(相対的に大径及び小径の部位)を小径化でき、送り方向で隣り合うローラとの間隔をさらに狭くできる。
この構成において、前記第二段差部が、R形状部を有するようにしてもよい。
このように段差部がR形状部を有すれば、その形状に起因して、当該段差部に作用する応力(応力集中)を大幅に低減できる。
上記課題を解決するために創案された本発明の第二の側面は、板ガラスの製造方法であって、既述のガラス用送りローラを用いて連続的に成形されるガラスリボンを送る送り工程と、前記送り工程の実行後にガラスリボンから板ガラスを切り出す切り出し工程とを備えたことに特徴づけられる。
この方法によれば、ガラス用送りローラについての既述の利点を確保しつつ適正に板ガラスを製造することができる。
本発明によれば、連結軸部の撓み及び連結軸部と支持軸部との境界周辺に作用する応力が低減されて、ガラス用送りローラの破損が抑止される。
本発明の第一実施形態に係るガラス用送りローラの全体構成を示す半断面図である。 本発明の第一実施形態に係るガラス用送りローラの要部を拡大して示す半断面図である。 本発明の第一実施形態に係るガラス用送りローラを用いたガラス用送り装置を示す一部破断正面図である。 本発明の第二実施形態に係るガラス用送りローラの要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第三実施形態に係るガラス用送りローラの全体構成を示す半断面図である。 本発明の第三実施形態に係るガラス用送りローラの要部を拡大して示す半断面図である。 本発明の第四実施形態に係るガラス用送りローラの要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第五実施形態に係るガラス用送りローラの全体構成を示す半断面図である。 本発明の第六実施形態に係るガラス用送りローラの全体構成を示す半断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るガラス用送りローラ及びガラス用送り装置並びに板ガラスの製造方法について添付図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係るガラス用送りローラ1を例示し、図2は、その要部を拡大したものである。これら各図に示すように、ガラス用送りローラ1は、ローラ部2と、軸受B1、B2により支持される支持軸部3と、ローラ部2及び支持軸部3の両者を連結する連結軸部4とを備える。
連結軸部4は、支持軸部3よりも大径であり、ローラ部2は、連結軸部4よりも大径である。ローラ部2には、その中心軸線に沿って貫通する貫通孔2aが形成され、その貫通孔2aに、連結軸部4の一端部(図1の左端部)が篏合固定されている。連結軸部4のローラ部2から一方側(図1の右側)に向かって延び出す延出軸部分の軸方向長さL1は、支持軸部3の軸方向長さL2よりも長い。
支持軸部3の軸方向中間部位には、軸方向に沿って連結軸部4に近い部位を遠い部位よりも相対的に大径にする第一段差部5が設けられている。さらに、連結軸部4と支持軸部3との間には、第二段差部6が設けられている。
第一段差部5は、支持軸部3の軸方向中央位置よりも連結軸部4に近い位置に設けられている。したがって、支持軸部3は、連結軸部4に近い部位に形成されて軸方向長さL3が相対的に短い大径軸部分3aと、連結軸部4から遠い部位に形成されて軸方向長さL4が相対的に長い小径軸部分3bとを有している。
なお、連結軸部4のローラ部2から一方側に向かって延び出す延出軸部分の軸方向長さL1は、例えば、300~1300mmであり、支持軸部3の軸方向長さL2は、例えば、200~600mmであって、それらの全長(L1+L2)は、例えば、700~1700mmである。また、連結軸部4の径は、例えば、40~90mmである。さらに、支持軸部3の大径軸部分3aの径は、例えば、30~70mmであり、小径軸部分3bの径は、例えば、20~60mmである。
支持軸部3と連結軸部4には、その中心軸線に沿って貫通する内孔7が形成されている。ローラ部2の先端面(図1の左端面)2bには、この内孔7を含む連結軸部4の先端を覆う閉塞部材2xが固定されている。この内孔7には、ローラ部2に近い側の孔径を遠い側の孔径よりも相対的に大径にする第三段差部8が設けられている。この第三段差部8は、連結軸部4の内周側の位置で且つ第二段差部6に近い位置に設けられている。
第三段差部8の径差ΔD8(連結軸部4の内側に位置する内孔7の径と、支持軸部3の内側に位置する内孔7の径との差)は、第二段差部6の径差ΔD6(連結軸部4の外周面の径と、大径軸部分3aの外周面の径との差)と同等である。これに伴って、連結軸部4の肉厚t4と、大径軸部分3aの肉厚t3aとが同等になっている。なお、この内孔7における支持軸部3の内周側には、段差部が設けられていない。
支持軸部3は、2個の軸受B1、B2によって回転可能に支持される。一方(第一)の軸受B1は大径軸部分3aを支持し、他方(第二)の軸受B2は小径軸部分3bを支持する。この場合、一方の軸受B1の内周面の径(内輪の内径)は、他方の軸受B2の内周面の径(内輪の内径)よりも大きいのに対し、一方の軸受B1の外周面の径(外輪の外径)D1は、他方の軸受B2の外周面の径(外輪の外径)D2と同一である。
図3は、上記第一実施形態に係るガラス用送りローラ1(厳密には、軸受B1、B2により支持されたガラス用送りローラ1)を用いたガラス用送り装置1Aを例示している。このガラス用送り装置1Aは、複数のガラス用送りローラ1を徐冷炉9に配置して構成されている。詳述すると、複数のガラス用送りローラ1は、徐冷炉9の幅方向両端部の炉壁9a周辺に片持ちローラとして配置され、且つ、ガラスリボンGRの幅方向両側及び厚み方向両側に配置される四個を一組として、上下方向(送り方向)の複数箇所に配置されている。そして、ガラスリボンGRの幅方向両端部GRaが、それぞれ一対のガラス用送りローラ1のローラ部2によって厚み方向両側から挟持されている。
なお、徐冷炉9は、オーバーフローダウンドロー法で連続的に成形されるガラスリボンGRを徐冷するもので、下方に向かって所定の温度勾配を有している。また、徐冷炉9の上部には成形炉(図示略)が設けられ、成形炉内では、断面楔形状の成形体の頂部から溢れ出て下端部で合流した溶融ガラスからガラスリボンが連続して成形されるようになっている。また、徐冷炉9の下部には冷却炉(図示略)が設けられ、冷却炉では、徐冷後のガラスリボンを放冷により冷却するようになっている。
個々のガラス用送りローラ1は、次のような状態にある。すなわち、ローラ部2は、徐冷炉9内に位置し、ガラスリボンGRの主面における幅方向両端部GRaに接触している。連結軸部4は、徐冷炉9の内外に跨って位置し、炉壁9aの貫通孔9xに隙間10を介して挿通されている。支持軸部3は、徐冷炉9外に位置し、周辺機構11が保持する軸受B1、B2によって支持されている。周辺機構11は、炉壁9aから徐冷炉9外に延び出す基台壁9b上に設置されている。なお、この周辺機構11は、図示しないが、軸受B1、B2を保持する機構、ガラス用送りローラ1の位置調整や傾斜角度調整を行う機構、及び、ローラ部2や連結軸部4、支持軸部3を回転させる駆動機構などを備えている。ガラス用送りローラ1は、駆動装置を備えないフリーローラーであってもよい。
次に、上記第一実施形態に係るガラス用送りローラ1の作用効果を、ガラス用送り装置1Aとの関係において説明する。
図3に示すように、ガラスリボンGRが徐冷炉9内を通過する際には、ガラス用送りローラ1が回転しながらガラスリボンGRを下方に送る。この時、ガラス用送りローラ1は、ローラ部2側を自由端側として片持ち支持されているので、ローラ部2及び連結軸部4の自重により、ローラ部2及び連結軸部4には、下方に向かう力が作用する。この下方に向かう力により、連結軸部4に撓みが生じる。ガラス用送りローラ1は、このような撓みが生じた状態で回転するため、連結軸部4及び支持軸部3の外周側の部位(内孔7を除く肉部)には、引張応力と圧縮応力とが繰り返し作用する。このような応力は、支持軸部3が軸受B1、B2で支持(拘束)されていることから、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に集中する。このガラス用送りローラ1では、そのような応力集中が、図1及び図2に示す第一段差部5によって形成される大径軸部分3aに分散されるため、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力が低減すると共に、連結軸部4の撓み量を低減できる。これにより、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺の金属疲労が低減される。このため、ガラス用送りローラ1が連結軸部4と支持軸部3との境界周辺を起点として破損する事態が回避される。この大径軸部分3aへの応力集中の分散及び連結軸部4の撓み量の低減を促進する観点から、大径軸部分3aの肉厚は、小径軸部分3bの肉厚よりも大きいことが好ましい。
しかも、第二段差部6を設けることにより、支持軸部3よりも連結軸部4の方が大径とされている。このため、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力の連結軸部4への分散が促進されることから、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力をさらに低減できる。また、連結軸部4の剛性の増加に伴い、連結軸部4の撓み量を低減できる。これによっても、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力を低減することもできる。
また、連結軸部4よりも支持軸部3の方が小径であることにより、軸受B1、B2及びその周辺機構11の小型化も図られる。この場合、軸受B1、B2及びその周辺機構11が大型になると、図3に示すようにガラス用送りローラ1を上下方向の複数箇所に配置する際に、それらガラス用送りローラ1のローラ部2の上下方向に沿う相互間の隙間14を大きくする必要がある。この相互間の隙間14が大きくなれば、ガラスリボンGRに発生する反りが大きくなる。ここでの構成によれば、軸受B1、B2及びその周辺機構11が小型であることにより、上述の相互間の隙間14を縮小でき、ガラスリボンGRに発生する反りを小さくすることができる。
さらに、支持軸部3は、大径軸部分3aが一の軸受B1で支持され、小径軸部分3bがそれとは異なる他の軸受B2により支持されるため、支持軸部3の支持が二種の軸受B1、B2によって適正に行われ、ガラス用送りローラ1の安定した回転動作が確保される。
しかも、一の軸受B1の外周面の径D1が、他の軸受B2の外周面の径D2と同一であるため、これら二種の軸受B1、B2は、内周面の径が異なるにも関わらず、それら二種の軸受B1、B2を保持する機構が共通化され、その機構を含む周辺機構11の構成が簡素化される。
第三段差部8により、連結軸部4の支持軸部3側の部位は、連結軸部4のローラ部2側の部位よりも厚肉となる。これにより、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力が、連結軸部4の支持軸部3側の部位にも分散し、さらに低減する。このため、連結軸部4の撓み量をさらに低減できる。本実施形態の第三段差部8は、連結軸部4の内孔7に設けられているが、連結軸部4の外周に設けてもよく、内孔7と外周の両方に設けてもよい。
[第二実施形態]
図4は、本発明の第二実施形態に係るガラス用送りローラ1の要部を例示している。この第二実施形態に係るガラス用送りローラ1が上述の第一実施形態に係るそれと相違している点は、第一段差部5及び第二段差部6の何れもが、R形状部15を有しているところにある。このように二箇所の段差部5、6がR形状部15を有していれば、その形状に起因して、それらの段差部5、6(特に第二段差部6)に作用する応力(応力集中)を第一実施形態の場合よりも低減できる。その他の構成及び作用効果は、上述の第一実施形態と同一であるため、両実施形態に共通の構成要素については図4に同一符号を付し、その説明を省略する。また、この第二実施形態に係るガラス用送りローラ1を用いたガラス用送り装置は、図3に例示したガラス用送り装置1Aと比較して、ガラス用送りローラ1の構成及び作用効果が相違するのみであるため、その図示及び説明を省略する。
[第三実施形態]
図5及び図6は、本発明の第三実施形態に係るガラス用送りローラ1の全体構成及びその要部の構成をそれぞれ例示している。この第三実施形態に係るガラス用送りローラ1が上述の第一実施形態に係るそれと相違している点は、支持軸部3の軸方向の二箇所に、第一段差部5a、5bを設けた点である。したがって、支持軸部3は、連結軸部4側から順に、大径軸部分3aaと、この大径軸部分3aaよりも小径の中径軸部分3baと、この中径軸部分3baよりも小径の小径軸部分3bbとを有する。そして、一方の軸受B1は大径軸部分3aaを支持し、他方の軸受B2は小径軸部分3bbを支持する。また、この二個の軸受B1、B2の外周面の径D1、D2は同一である。さらに、一方の第一段差部5aの径差ΔD5aは、他方の第一段差部5bの径差ΔD5bと同等であり、例えばΔD5a/ΔD5bは0.8~1.2である。加えて、中径軸部分3baの軸方向長さL5は、大径軸部分3aa及び小径軸部分3bbのそれぞれの軸方向長さL6、L7よりも長い。また、大径軸部分3aaの軸方向長さL6と、小径軸部分3bbの軸方向長さL7とは、同等、または前者よりも後者の方が長い。なお、連結軸部4の径は、上述の第一実施形態における連結軸部4の径と同等である。また、連結軸部4のローラ部2から一方側に延び出す延出軸部分の軸方向長さL1、及び支持軸部3の軸方向長さL2も上述の第一実施形態と同一である。このようにすれば、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力の支持軸部3への分散がさらに促進されるため、連結軸部4と支持軸部3との境界周辺に作用する応力が、上述の第一実施形態よりも低減する。また、連結軸部4の撓み量も、上述の第一実施形態よりも低減できる。その他の構成及び作用効果は、上述の第一実施形態と同一であるため、両実施形態に共通の構成要素については図5及び図6に同一符号を付し、その説明を省略する。また、この第三実施形態に係るガラス用送りローラ1を用いたガラス用送り装置は、図3に例示したガラス用送り装置1Aと比較して、ガラス用送りローラ1の構成及び作用効果が相違するのみであるため、その図示及び説明を省略する。
[第四実施形態]
図7は、本発明の第四実施形態に係るガラス用送りローラ1の要部を例示している。この第四実施形態に係るガラス用送りローラ1が上述の第三実施形態に係るそれと相違している点は、二箇所の第一段差部5a、5b及び第二段差部6の何れもが、R形状部16を有している点である。このように三箇所の段差部5a、5b、6がR形状部16を有していれば、その形状に起因して、それらの段差部5a、5b、6に作用する応力(応力集中)を第三実施形態の場合よりも低減できる。その他の構成及び作用効果は、上述の第三実施形態と同一であるため、両実施形態に共通の構成要素については図7に同一符号を付し、その説明を省略する。また、この第四実施形態に係るガラス用送りローラ1を用いたガラス用送り装置は、図3に例示したガラス用送り装置1Aと比較して、ガラス用送りローラ1の構成及び作用効果が相違するのみであるため、その図示及び説明を省略する。
[第五実施形態]
図8は、本発明の第五実施形態に係るガラス用送りローラ1の全体構成を例示している。この第五実施形態に係るガラス用送りローラ1が上述の第一実施形態に係るそれと相違している点は、第二段差部6が形成されておらず、連結軸部4の径が小さくされ、支持軸部3の大径軸部分3cの径と同じにされていることにある。このため、第五実施形態では、連結軸部4が第一の軸受B1による支持位置よりもローラ部2側の軸部分(詳しくはその支持位置のローラ部2側の端部3xよりもローラ部2側の軸部分)となり、その端部3xよりもローラ部2側と反対側の軸部分が支持軸部3となる。したがって、支持軸部3の大径軸部分3cと小径軸部分3dとの間に第一段差部5が形成され、小径軸部分3dが、第二の軸受B2によって支持されている。この第五実施形態によれば、連結軸部4と支持軸部3との境界(3x)の周辺に作用する応力が、支持軸部3の大径軸部分3cに分散されるので、連結軸部4の撓みを低減できる。また、第二段差部6による応力集中がないことで、境界(3x)周辺に作用する応力が低減できる。大径軸部分3cの径Dcと小径軸部分3dの径Ddの比(Dc/Dd)は1.2以上とすることが好ましい。
[第六実施形態]
図9は、本発明の第六実施形態に係るガラス用送りローラ1の全体構成を例示している。この第六実施形態に係るガラス用送りローラ1が上述の第一実施形態に係るそれと相違している点は、支持軸部3の大径軸部分3cの径が大きくされ、連結軸部4の径と同じにされていることにある。この第六実施形態によれば、連結軸部4と支持軸部3との境界(3x)の周辺に作用する応力が、支持軸部3の大径軸部分3cに分散されるので、連結軸部4の撓みを低減できる。また、第二段差部6を設けることなく、連結軸部4の径を第二段差部6を設ける場合と同様に大きくすることにより、連結軸部4の撓みをさらに低減できる。この場合、第二段差部6の屈曲による応力集中を防止でき、これによっても境界(3x)周辺に作用する応力を低減して連結軸部4の撓みを低減できる。さらに、第二段差部6を省略することで加工コストを削減できるので、設備コストを削減できる。大径軸部分3cの径Dcと小径軸部分3dの径Ddの比(Dc/Dd)は1.4以上とすることが好ましい。一方、この比の上限は、例えば2.0である。
次に、本発明の実施形に係る板ガラスの製造方法を説明する。この板ガラスの製造方法は、大別すると、送り工程と、切り出し工程とを備える。
送り工程は、既述のガラス用送りローラ1のローラ部2が、連続的に成形されて下動するガラスリボンGRの主面の幅方向両端部GRaに接触して、そのガラスリボンGRを下方に送る工程である。この送り工程は、徐冷炉では、例えば図3に示す態様でガラスリボンGRが下方に送られ、成形炉や冷却炉でも、これと実質的に同様の態様でガラスリボンGRが下方に送られる。
切り出し工程は、送り工程が実行された後に、ガラスリボンGRを所定長さに切断することで、ガラスリボンGRから所定長さの板ガラスを切り出す工程である。この切り出し工程は、送り工程で下方に送られたガラスリボンGRが例えば冷却工程を経て下動している際に、そのガラスリボンGRを、折り割り、レーザー割断、又はレーザー溶断などによって切断することで実行される。切り出された板ガラスに周知の各種処理を施すことにより、ディスプレイ用のガラス基板やカバーガラスが製造される。
以上、本発明の実施形態に係るガラス用送りローラ及び板ガラスの製造方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々のバリエーションが可能である。
上記実施形態では、連結軸部4がローラ部2の内孔7に篏合固定され、この篏合されている篏合軸部分と、ローラ部2から一方側に延び出す延出軸部分とが同径とされているが、篏合軸部分が延出軸部分よりも小径である場合や大径である場合には、延出軸部分のみが連結軸部4となる。また、ローラ部2に連結軸部4を篏合固定させずに、ローラ部2と連結軸部4との両対向端面同士を突き合わせて接合させるようにしてもよい。
上記実施形態では、支持軸部3を支持する一の軸受B1と他の軸受B2との外周面の径を同一としたが、この両者の外周面の径を異なるものとしてもよい。また、軸受の個数は、二個でなくてもよく、一個または三個以上であってもよい。このようにする場合には、軸受の軸方向長さが適切になるように調整することが好ましい。
上記実施形態では、ガラス用送り装置1Aを徐冷炉9に適用したが、徐冷炉9の上部の成形炉や、徐冷炉9の下部の冷却炉(冷却室)に適用してもよい。
上記実施形態では、第一段差部を、支持軸部3の軸方向の一箇所また二箇所に設けたが、三箇所以上に設けてもよい。
上記実施形態における図4、図7に示す第二、第四実施形態では、全ての段差部が、R形状部を有しているが、一箇所または全てではない複数箇所の段差部が、R形状部を有していてもよい。また、R形状部は、段差部に段差形成面が現れないように形成されているが、段差形成面が一部現れた形態になるように形成されていてもよい。
上記実施形態では、ガラス用送りローラ1を片持ちローラとしたが、両持ちローラ(両端支持構造)としてもよい。この場合には、図3に示す同一高さ位置のそれぞれのガラス用送りローラ1について、右側のガラス用送りローラ1の連結軸部4と左側のガラス用送りローラ1の連結軸部4とを伸ばして一体化させることで構成することができる。
上記実施形態では、ローラ部2の先端面(図1の左端面)2bには、この内孔7を含む連結軸部4の先端を覆う閉塞部材2xが固定されているが、閉塞部材2xがなく、内孔7がローラ部2の先端面2bに貫通している形態となってもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。実施例1では、図1及び図2に示すガラス用送りローラ1が軸受B1、B2により支持された構造を採用した。その際、大径軸部分3aの径Daと小径軸部分3bの径Dbの比(Da/Db)は1.25とし、連結軸部4の径Deと小径軸部分3bの径Dbの比(De/Db)は1.5とした。実施例2では、図5及び図6に示すガラス用送りローラ1が軸受B1、B2により支持された構造を採用した。実施例3では、図8に示すガラス用送りローラ1が軸受B1、B2により支持された構造を採用した。その際、大径軸部分3cの径Dcと小径軸部分3dの径Ddの比(Dc/Dd)は1.25とした。実施例4では、図9に示すガラス用送りローラ1が軸受B1、B2により支持された構造を採用した。その際、大径軸部分3cの径Dcと小径軸部分3dの径Ddの比(Dc/Dd)は1.5とした。比較例1では、第一段差部及び第二段差部を有しないガラス用送りローラを採用した。この比較例1においては、連結軸部の径及び支持軸部3の径を、図1に示す支持軸部3の小径軸部分3bの径と同一にした。そして、これら三種のガラス用送りローラを、図3に示すような態様でそれぞれ使用し、その場合における連結軸部4の撓み量を測定した。これらの測定結果を、下記の表1に示す。
Figure 0007496061000001
上記の表1によれば、実施例3では、支持軸部に第一段差部を設けたことで、比較例1よりも、撓み量が低減した。実施例1では、第二段差部を設けたことで、撓み量が実施例3よりも低減した。実施例2では、支持軸部に複数の第一段差部を設けると共に第二段差部を設けたことで、撓み量が実施例1よりも低減した。実施例4では、実施例1と比べ、支持軸部3の大径軸部分3cの径を大きくし、連結軸部4の径と同じにしたことで、撓み量が実施例1よりも低減した。
1 ガラス用送りローラ
2 ローラ部
3 支持軸部
3a 支持軸部の大径軸部分
3b 支持軸部の小径軸部分
3aa 支持軸部の大径軸部分
3ab 支持軸部の中径軸部分
3bb 支持軸部の小径軸部分
3c 支持軸部の大径軸部分
3d 支持軸部の小径軸部分
4 連結軸部
6 第二段差部
5 第一段差部
5a 第一段差部
5b 第一段差部
15 R形状部
16 R形状部
B1 軸受
B2 軸受
D1 軸受の外周面の径
D2 軸受の外周面の径
GR ガラスリボン

Claims (8)

  1. 連続的に成形されるガラスリボンに接触するローラ部と、軸受によって支持される支持軸部と、前記ローラ部と前記支持軸部とを連結する連結軸部とを備え、前記ガラスリボンを送るガラス用送りローラであって、
    前記支持軸部に、軸方向に沿って前記連結軸部に近い部位を遠い部位よりも相対的に大径にする第一段差部を設け、
    前記第一段差部が、R形状部を有することを特徴とするガラス用送りローラ。
  2. 連続的に成形されるガラスリボンに接触するローラ部と、軸受によって支持される支持軸部と、前記ローラ部と前記支持軸部とを連結する連結軸部とを備え、前記ガラスリボンを送るガラス用送りローラであって、
    前記支持軸部に、軸方向に沿って前記連結軸部に近い部位を遠い部位よりも相対的に大径にする第一段差部を設け、
    前記第一段差部を境界として、前記連結軸部に近い相対的に大径の部位が第一の軸受で支持され、前記連結軸部から遠い相対的に小径の部位が第二の軸受で支持されることを特徴とするガラス用送りローラ。
  3. 前記相対的に大径の部位が第一の軸受で支持され、前記相対的に小径の部位が前記第一の軸受の外周面の径と同一径の外周面を有する第二の軸受で支持される請求項に記載のガラス用送りローラ。
  4. 前記第一段差部が、R形状部を有する請求項2又は3に記載のガラス用送りローラ。
  5. 前記第一段差部が、前記支持軸部の軸方向の複数箇所に形成されている請求項1~4の何れかに記載のガラス用送りローラ。
  6. 前記支持軸部よりも前記連結軸部が大径とされ且つ前記支持軸部と前記連結軸部との間に第二段差部が形成される請求項1~5の何れかに記載のガラス用送りローラ。
  7. 前記第二段差部が、R形状部を有する請求項6に記載のガラス用送りローラ。
  8. 請求項1~7の何れかに記載のガラス用送りローラを用いて連続的に成形されるガラスリボンを送る送り工程と、前記送り工程の実行後にガラスリボンから板ガラスを切り出す切り出し工程とを備えたことを特徴とする板ガラスの製造方法。
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