JP7495322B2 - ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法 - Google Patents

ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7495322B2
JP7495322B2 JP2020163775A JP2020163775A JP7495322B2 JP 7495322 B2 JP7495322 B2 JP 7495322B2 JP 2020163775 A JP2020163775 A JP 2020163775A JP 2020163775 A JP2020163775 A JP 2020163775A JP 7495322 B2 JP7495322 B2 JP 7495322B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hand
connecting mechanism
rotation axis
arm
robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020163775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022056009A (ja
Inventor
勝彦 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP2020163775A priority Critical patent/JP7495322B2/ja
Publication of JP2022056009A publication Critical patent/JP2022056009A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7495322B2 publication Critical patent/JP7495322B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Description

開示の実施形態は、ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法に関する。
特許文献1には、昇降アームと、昇降アームの先端部に旋回可能に取り付けられた第1の旋回アームと、第1の旋回アームの先端部に旋回可能に取り付けられた第2の旋回アームと、第2の旋回アームの先端に回転可能に取り付けられたハンドとを有し、搬送台により搬送されるワークを把持して作業を行う水平多関節形のロボットが記載されている。
実開平3-123691号公報
水平多関節形のロボットにおいて、ワークに対する柔軟性を向上することが要望されていた。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ワークに対する柔軟性を向上することができるロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、水平多関節型のアームと、前記アームの先端部に設けられたハンドと、前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、を有するロボットが適用される。
また、本発明の別の観点によれば、ロボットが備える水平多関節型のアームの先端部に設けられるハンド機構であって、ワークを操作するためのハンドと、前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、を有するハンド機構が適用される。
また、本発明の別の観点によれば、水平多関節型のアームを備えたロボットに所定の作業を実行させるロボットの作業方法であって、前記アームの先端部に設けられたハンドをワークに当接させることと、前記ハンドを移動させて前記ワークを操作する際に、前記ハンドを回転軸周りに回転させると共に、前記回転軸を予め設定された方向の基準軸に対して傾斜させることと、を有するロボットの作業方法が適用される。
本発明のロボット等によれば、ワークに対する柔軟性を向上することができる。
実施形態に係るロボットシステムの全体構成の一例を表す正面図である。 実施形態に係るロボットのアームの第3アーム部の内部構造とハンド機構の構成の一例を表す縦断面図である。 鉛直方向上側から見た連結機構の構成の一例を表す平面図である。 図3中IV-IV断面に相当する断面構成の一例を表す縦断面図である。 ハンドの回転軸が基準軸に対して傾斜した状態のハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ハンドが回転軸又は基準軸に沿って軸方向に移動した状態のハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ばねの内側に筒状部材を設ける変形例において、水平方向から見たハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ばねの内側に筒状部材を設ける変形例において、ハンドの回転軸が基準軸に対して傾斜した状態のハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ばねをボルトとは別の箇所に設ける変形例において、鉛直方向上側から見た連結機構の構成の一例を表す平面図である。 図9中X-X断面に相当する断面構成の一例を表す縦断面図である。 図9中XI-XI断面に相当する断面構成の一例を表す縦断面図である。 ばねをボルトとは別の箇所に設ける変形例において、ハンドの回転軸が基準軸に対して傾斜した状態のハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 貫通穴のテーパを曲面状とする変形例において、水平方向から見たハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ハンドを筐体の外部に設置する変形例において、水平方向から見たハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 ハンドを筐体の外部に設置する変形例において、ハンドの回転軸が基準軸に対して傾斜した状態のハンド機構の断面構成の一例を表す縦断面図である。 スライドドアの開閉作業を行わせる場合のロボットシステムの全体構成の一例を表す側面図である。 ハンドをドアに押し付けて開閉作業を行わせる場合のロボットシステムの全体構成の一例を表す正面図である。
以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<1.ロボットシステムの構成>
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係るロボットシステムの構成の一例について説明する。なお、図1には説明の便宜上、鉛直上向きを正方向とするZ軸、ワークの搬送方向を正方向とするX軸、Z軸及びX軸のそれぞれに垂直なY軸からなる直交座標系を図示している。
図1に示すように、ロボットシステム1は、ワーク3を搬送する搬送装置5と、ロボット7とを有する。
ワーク3は、例えば自動車の車体であり、Y軸方向の両側に開閉部材であるドア9をそれぞれ有する。搬送装置5は、ワーク3をX軸正の方向に搬送する。ワーク3の搬送は、途中で停止することなく所定の一定速度で継続的に実行される。
ロボット7は、いわゆるスカラロボットであり、水平多関節型のアーム11と、アーム11の先端部に設けられたハンド13とを有する。ロボット7は、搬送中のワーク3のドア9を開き、他の作業装置(図示省略)によりワーク3に対して所定の作業が実行される間、開いた状態を保持し、所定の作業が完了した後にドア9を閉じる、開閉作業を実行する。所定の作業は、例えばワーク3に対する塗装作業である。なお、例えば溶接作業や艤装作業等、塗装作業以外の作業中にドア9の開閉作業を実行してもよい。
アーム11は、ベース部15と、第1アーム部17と、第2アーム部19と、第3アーム部21とを有する。
ベース部15は、走行台23に固定されている。走行台23は、ガイド25に沿ってX軸正の方向及び負の方向に移動可能である。これにより、ロボット7は、搬送装置5により搬送されるワーク3に追従するように移動することができる。
第1アーム部17は、Z軸に略平行な第1軸Ax1周りに旋回可能にベース部15に連結されている。第2アーム部19は、Z軸に略平行な第2軸Ax2周りに旋回可能に第1アーム部17の先端側に連結されている。第2アーム部19は、略水平方向に延設された水平延設部19aと、水平延設部19aの先端側から略鉛直方向上向きに延設された鉛直延設部19bとを有する。鉛直延設部19bには、第3アーム部21を第3軸Ax3に沿って昇降させる昇降機構(図示省略)が内蔵されている。
第3アーム部21は、第2アーム部19の鉛直延設部19bの上端部に連結され、当該上端部から略水平方向に突出して設けられている。第3アーム部21は、第3軸Ax3に沿って昇降する。
第3アーム部21の先端部には、略鉛直方向下向きにハンド13が突出して設けられている。ハンド13は、ドア9を開閉操作するためのエンドエフェクタの1種である。詳細は後述するが、ハンド13は長手方向に伸びる細長い棒状の部材であり、長手方向に垂直な方向側(水平方向側)にワーク3のドア9の内側に接触する平坦な側面37a(後述の図3~図6参照)を有する。ロボット7は、ハンド13の側面37aをドア9の内側に磁石により吸着させることにより、ドア9を開閉させる。
以上の構成であるロボット7は、第1軸Ax1及び第2軸Ax2の2つの回転軸と、第3軸Ax3の1つの昇降軸とを有する3軸ロボットである。なお、上記3軸に加えて、例えば第3アーム部21を第3軸Ax3周りに回転可能として、ロボット7を4軸ロボットとして構成してもよい。そして、ロボット7は、アーム11の先端部に設けられたハンド13をワーク3のドア9の内側に当接させる工程と、ハンド13を移動させてドア9を開閉操作する際に、ハンド13を回転軸Ax4周りに回転させると共に、回転軸Ax4を予め設定された方向の基準軸Ax5に対して傾斜させる工程と、を含む作業方法を実行する。
なお、上述したロボットシステム1の構成は一例であり、上述の内容に限定されるものではない。例えば、搬送装置5によるワーク3の搬送を、作業装置によるワーク3に対する所定の作業やロボット7によるドア9の開閉作業の実行中に停止させて、間欠的に実行してもよい。この場合には、ロボット7を移動可能に設置せずに固定的に設置してもよい。
<2.ハンド機構の構成>
通常、スカラロボットは、アームの先端部に設けられたハンドの自由度が低いのが一般的である。このため、搬送装置により搬送されるワークに対してハンドで作業を行うような場合に、例えばワークの搬送装置への搭載位置の誤差、搬送装置自身の傾斜や蛇行、チョコ停(短時間の停止が何度も繰り返し発生すること)、ノッキング等を起因とする、ワークの位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合に、ハンドがそれらを吸収することができず、ワークに破損や変形が生じたり、ロボットが異常停止する等の不具合が生じる可能性がある。
本実施形態のロボット7では、ハンド13が、Z軸に略平行な回転軸Ax4(後述の図4~図6参照)周りに回転可能なように、且つ、回転軸Ax4が基準軸Ax5(後述の図5参照)に対して傾斜可能なように、アーム11の先端部に連結される。このように、ハンド13が回転可能なことにより、ドア9を開閉させる際のドア9の姿勢(角度)の変化に柔軟に対応できる。また、ハンド13が傾斜可能なことにより、搬送されるワーク3に上述した位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合でも、ハンド13を撓むように傾斜させて、それらを吸収することができる。したがって、ワーク3に対する柔軟性を向上することができる。
以下、図2~図6を参照しつつ、ハンド13の回転及び傾斜を可能とするハンド機構の構成の一例について詳細に説明する。
図2に、ロボット7のアーム11における第3アーム部21の内部構造とハンド機構31の構成の一例を示す。図2に示すように、第3アーム部21の筐体27のうち先端側の下部に設けられた筐体ベース部27a(筐体の一例)には、棒状のハンド13が略鉛直方向に貫通するように設けられている。ハンド13は、連結機構29により、回転軸Ax4周りに回転可能なように、且つ、回転軸Ax4が予め設定された方向の基準軸Ax5に対して傾斜可能なように、筐体ベース部27aに連結されている。またハンド13は、連結機構29により、回転軸Ax4又は基準軸Ax5に沿った軸方向に移動可能なように、筐体ベース部27aに連結されている。なお、ハンド13と連結機構29等によりハンド機構31が構成されている。
筐体27の内部には、連結機構29の近傍にリミットスイッチ33が設けられている。リミットスイッチ33は、筐体ベース部27aに形成された開口部(図示省略)を介して外部に突出した、回動部33aを中心に矢印R方向に回動可能なレバー33bを有する。レバー33bは、ハンド13がドア9の内側に接触していない場合には、鉛直方向下向きの姿勢となっており(図2中実線で示す)、ハンド13がドア9の内側に接触した場合には、当該ドア9の内側に接触して鉛直方向下向きから矢印R方向に回動した姿勢となる(図2中破線で示す)。これにより、リミットスイッチ33はハンド13がドア9に接触しているか否かを検出する。リミットスイッチ33は、検出した結果を検出信号として、筐体27の内部に配設されたケーブル(図示省略)を介してコントローラ(図示省略)に出力する。
図3に、連結機構29を鉛直方向上側から見た構成の一例を示し、図4に、ハンド機構31を水平方向から見た断面構成の一例を示す。また、図5に、ハンド13の回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜した状態の一例を示し、図6に、ハンド13が回転軸Ax4又は基準軸Ax5に沿って軸方向に移動した状態の一例を示す。なお、図4は図3中IV-IV断面に相当する断面構成を示している。
図3及び図4に示すように、ハンド13は、複数の永久磁石35と、カバー37と、保持部39と、支持部41と、つば部43とを有する。カバー37は、図3に示すように回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向から見た形状が矩形状となるように形成された四角筒状の部材であり、例えばステンレス等の非磁性体で構成されている。カバー37は、軸方向に垂直な方向側にドア9の内側に接触する平坦な側面37aを例えば4つ有する。複数の永久磁石35は、カバー37内において、隣接する永久磁石35の同一の磁極が積層方向に沿って互いに対向するように積層されている。すなわち、永久磁石35は、回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向において、隣接する永久磁石35のN極同士が互いに向かい合うと共に、隣接する永久磁石35のS極同士が互いに向かい合うように積層されている。これにより、図4に示すように磁力線のループ45が隣接する永久磁石35ごとにそれぞれ形成され、側面37aにおける軸方向のどの部位がドア9の内側と接触した場合でも、略一定の吸着力を得ることができる。
図3に示すように、保持部39は、軸方向から見た形状がカバー37よりも一回り大きな矩形状に形成されると共に、図4に示すように、軸方向に垂直な方向から見た形状が略U字型に形成されており、内側にカバー37の上端部が連結されている。支持部41は、軸方向から見た形状が略円形である円柱状に形成されており、保持部39の上端部に連結されている。当該支持部41は、筐体ベース部27aを貫通するように設けられている。つば部43は、軸方向から見た形状が支持部41よりも径が大きな略円形に形成されており、支持部41の上端に連結されている。
連結機構29は、フランジ47と、軸受部材49と、複数のピン部材51と、複数のばね53と、複数のワッシャ55と、複数のばね受け部材57とを有する。フランジ47(伝達部材の一例)は、ばね53の弾性力をハンド13に伝達する役割を果たしている。フランジ47は、円筒状の筒部47aと、筒部47aの上端部に設けられた略円形のつば部47bとを有する。筒部47aは、ハンド13の支持部41の外周を覆うように設けられており、筐体ベース部27aに形成された貫通孔59に嵌合されている。なお、フランジ47の筒部47aは、周方向についてはハンド13の支持部41の外周の全体を覆うが、軸方向については全体を覆う必要はなく、少なくとも一部を覆う構成であればよい。また、筒部47aと貫通孔59とは隙間なく嵌合されているのではなく、ハンド13が傾動可能なように微小な隙間が設けられている。また、貫通孔59の内周面には、穿孔方向両側(回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向両側)に、内側に向けて先細り形状となるテーパ部61がそれぞれ形成されている。テーパ部61は、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向全域(360°)に亘って形成されている。これにより、ハンド13が傾動するためのスペースを貫通孔59の内部に確保できる。
軸受部材49は、ハンド13とフランジ47との間に設けられており、ハンド13を回転軸AX4周りに回転可能に支持する。軸受部材49は、ハンド13の支持部41の回転を摺動しながら受けるすべり軸受(ブッシュ)である。軸受部材49の内径(フランジ47の筒部47aの内径も同様)は、ハンド13のつば部43の外径よりも小さくなっており、つば部43はハンド13が軸方向先端側に向けて連結機構29から外れることを防止する抜け止めの役割を果たしている。なお、軸受部材49として、玉軸受やころ軸受等のベアリングを用いてもよい。
ばね53(弾性部材の一例)は、フランジ47のつば部47bと筐体ベース部27aとの間に設けられている。各ばね53の上端部とつば部47bとの間には、ばね受け部材57がそれぞれ設けられている。図3に示すように、ばね53はピン部材51と同数(例えば6つ)設けられており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向に沿って複数個所(例えば略60°間隔)に配置されている。ばね53はいわゆる圧縮ばねであり、圧縮方向の外力を受け止め反力を発生する。なお、ばね53やピン部材51の数は6以外としてもよい。
ピン部材51(締結部材、規制部材の一例)は、フランジ47のつば部47bを貫通してばね53の内側に挿通され、筐体ベース部27aに締結されている。図3に示すように、ピン部材51はばね53と同数(例えば6つ)設けられており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向に沿って複数個所(例えば略60°間隔)に配置されている。ピン部材51は、外周にねじ山が形成され筐体ベース部27aのねじ穴63に締結されるねじ部51aと、ねじ部51aよりも大径に形成された軸部51bと、軸部51bよりも大径に形成された頭部51cとを有する。頭部51cは、ワッシャ55を介してフランジ47のつば部47bに当接する。また、軸部51bの少なくとも一部は、フランジ47のつば部47bと筐体ベース部27aとの間でばね53の内側に挿通されている。軸部51bの外周面はねじが形成されておらず滑らかな円柱面となっており、ばね53が接触しても引っ掛かることなく滑るようになっている。これにより、ピン部材51はばね53の伸縮方向を軸部51bの軸方向に規制する。
上記構成により、連結機構29は、図5に示すように回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜をした姿勢のハンド13に対し、傾斜をする前の姿勢に戻そうとする復元力(言い換えると傾斜方向の復元力。第1の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29は、傾斜した姿勢のハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。なお、「傾斜をする前の姿勢」とは、回転軸Ax4が基準軸Ax5と略一致する姿勢である。回転軸Ax4は、ハンド13の傾動と連動して傾動するのに対し、基準軸Ax5は、ハンド13の傾動に関わらず予め設定された方向に固定されている。すなわち、基準軸Ax5は、ハンド13に外力が作用していない状態(ハンド13がドア9を吸着していない状態)におけるハンド13の初期姿勢の方向であり、例えば第3アーム部21の延設方向に対して垂直な方向である。
また図5に示すように、フランジ47のつば部47bのうち傾斜方向上側の縁部は、ワッシャ55に当接することにより上方向への移動を規制される。一方、つば部47bのうち傾斜方向下側の縁部は、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで下降することにより下方向への移動を規制される。これにより、連結機構29はハンド13が傾斜可能な角度範囲を所定の角度範囲θに規制する。なお、上記以外にも、例えばフランジ47のつば部47bに形成されたピン部材51を貫通させるための貫通孔65の径を調整することによって角度範囲を規制してもよいし、例えばテーパ部61の角度によって角度範囲を規制してもよい。
また上記構成により、連結機構29は、図6に示すように回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向の下側(一方側の一例)に向けて移動したハンド13に対し、軸方向の上側(他方側の一例)に向けて戻そうとする復元力(言い換えると軸方向の復元力。第2の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29は、軸方向の下側に移動したハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。
また図6に示すように、フランジ47のつば部47bは、ワッシャ55に当接することにより上方向への移動を規制される。一方、つば部47bは、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで下降することにより下方向への移動を規制される。これにより、連結機構29は、ハンド13が軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲Dに規制する。
<3.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態に係るロボット7は、水平多関節型のアーム11と、アーム11の先端部に設けられたハンド13と、ハンド13を、回転軸Ax4周りに回転可能なように、且つ、回転軸Ax4が予め設定された方向の基準軸Ax5に対して傾斜可能なように、アーム11の先端部に連結する連結機構29と、を有する。
ハンド13が回転可能なことにより、ワーク3のドア9を開閉させる際の姿勢の変化等に柔軟に対応できる。また、ハンド13が傾斜可能なことにより、搬送されるワーク3に位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合でも、ハンド13を撓むように傾斜させて、それらを吸収することができる。したがって、ワーク3に対する柔軟性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜をした姿勢のハンド13に対し、傾斜をする前の姿勢に戻そうとする復元力を付与するように構成されている。これにより、搬送されるワーク3の位置ずれや位置・速度の変動等により、ハンド13に外力が生じた場合にハンド13を傾斜させ、外力が生じていない場合にはハンド13を初期姿勢(傾斜していない姿勢)に復帰させることができる。したがって、ハンド13の位置精度を確保できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ハンド13が傾斜可能な角度範囲を所定の角度範囲θに規制するように構成されている。これにより、ハンド13の傾斜が過大となり不具合が生じることを防止できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ばね53を有しており、傾斜した姿勢のハンド13に復元力が付与されるように、ばね53の弾性力をハンド13に伝達するように構成されている。これにより、ハンド13に外力が生じた場合にハンド13を傾斜させ、外力が生じていない場合にはばね53の弾性力を利用してハンド13を初期姿勢(傾斜していない姿勢)に復帰させることができる。したがって、ハンド13の位置精度を確保できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ハンド13を、回転軸Ax4又は基準軸Ax5に沿った軸方向に移動可能なように、アーム11の先端部に連結する。これにより、搬送されるワーク3に上下方向の位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合でも、ハンド13を軸方向に移動させて、それらを吸収することができる。したがって、ワーク3に対する柔軟性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、軸方向の下側に向けて移動したハンド13に対し、軸方向の上側に向けて戻そうとする復元力を付与するように構成されている。これにより、搬送されるワーク3の上下方向の位置ずれや位置・速度の変動等により、ハンド13に軸方向の外力が生じた場合にハンド13を移動させ、外力が生じていない場合にはハンド13を初期位置(軸方向に移動していない位置)に復帰させることができる。したがって、ハンド13の先端の位置精度を確保できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ハンド13が軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲Dに規制するように構成されている。これにより、ハンド13の軸方向の移動が過大となり不具合が生じることを防止できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ばね53を有しており、軸方向に移動したハンド13に復元力が付与されるように、ばね53の弾性力をハンド13に伝達するように構成されている。これにより、ハンド13に軸方向の外力が生じた場合にハンド13を移動させ、外力が生じていない場合にはばね53の弾性力を利用してハンド13を初期位置(軸方向に移動していない位置)に復帰させることができる。したがって、ハンド13の先端の位置精度を確保できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ばね53と、ばね53の弾性力をハンド13に伝達するフランジ47とを有し、ばね53は、フランジ47と筐体ベース部27aとの間に設けられている。これにより、ばね53の弾性力を筐体ベース部27aとフランジ47との間で発生させ、この弾性力をフランジ47を介してハンド13に伝達することができる。これにより、ワーク3に位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合にハンド13を傾斜・移動させてそれらを吸収しつつ、元の姿勢・位置に戻そうとする復元力をハンド13に付与することができる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、ハンド13とフランジ47との間に、ハンド13を回転軸Ax4周りに回転可能に支持する軸受部材49を有する。これにより、ハンド13がフランジ47に対して回転可能となるので、ハンド13をアーム11に対して回転軸Ax4周りに回転可能に連結する連結機構29を実現できる。また、ハンド13の回転動作がフランジ47に伝わるのを遮断し、ばね53が接触するフランジ47を筐体ベース部27aに対して固定することができる。したがって、ばね53がハンド13の回転を阻害することを防止でき、ハンド13を円滑に回転動作させることができる。
また、本実施形態では特に、ハンド13は、筐体ベース部27aを貫通するように設けられた支持部41を有し、軸受部材49は、支持部41を回転可能に支持する。これにより、軸受部材49を筐体ベース部27aの内側に設置することができ、外部から異物(ごみ、水分、金属粉等)が侵入することによる軸受部材49の損傷を防止することができる。また、例えばワーク3に対して塗装作業を行う場合にロボット7を防爆構造とすることも可能となる。
また、本実施形態では特に、フランジ47は、支持部41の外周の少なくとも一部を覆うように設けられており、筐体ベース部27aに形成された貫通孔59に嵌合されている。これにより、筐体ベース部27aに形成された貫通孔59をフランジ47で閉塞させ、筐体ベース部27a内に異物が侵入することを防止できる。
また、本実施形態では特に、貫通孔59は、内周面の穿孔方向両側に、内側に向けて先細り形状となるテーパ部61を有する。これにより、ハンド13が傾動するためのスペースを貫通孔59の内部に確保できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、フランジ47と筐体ベース部27aとの間に配置され、ばね53の伸縮方向を規制するピン部材51を有する。これにより、ハンド13の傾動動作や軸方向の移動動作を安定させることができる。
また、本実施形態では特に、ピン部材51は、フランジ47のつば部47bを貫通してばね53の内側に挿通され、筐体ベース部27aに締結される。これにより、フランジ47を筐体ベース部27aに連結する部材とばね53の伸縮方向を規制する部材とを共通化でき、部品数を低減できる。
また、本実施形態では特に、連結機構29は、複数のばね53を有しており、複数のばね53は、基準軸Ax5周りの周方向に沿って複数個所に配置されている。これにより、ハンド13が基準軸Ax5を中心とするどの方向に傾斜する場合でも、ハンド13に対して略均一な復元力を付与することができる。
また、本実施形態では特に、ハンド13は、永久磁石35を有する。これにより、把持機構等の複雑な機構を設けることなく、磁性体であるワーク3を磁力により吸着して保持することができる。また、ハンド13が傾動することにより、ハンド13をワーク3から磁力に抗して取り外し易くなる。
また、本実施形態では特に、ハンド13は、複数の永久磁石35を有し、複数の永久磁石35は、隣接する永久磁石35の同一の磁極が積層方向に沿って互いに対向するように積層されている。これにより、磁力線のループ45を隣接する永久磁石35ごとにそれぞれ形成することができる。その結果、ハンド13における軸方向のどの部位がドア9の内側と接触した場合でも、略一定の吸着力を得ることができる。
また、本実施形態では特に、ハンド13は、長手方向に伸びる棒状の部材であり、長手方向に垂直な方向側にワーク3のドア9に接触する平坦な側面37aを有する。これにより、ハンド13を回転及び傾斜させることによりドア9に対応した姿勢とすることで、ハンド13の側面37aをドア9に対して当接し易くできる。また、ドア9と接触する側面37aを平坦な面とすることで、側面37aとドア9との間で面接触が可能となり接触面積を増やすことができるので、磁力による吸着力を向上できる。
<4.変形例等>
なお、開示の実施形態は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例等について説明する。
(4-1.ばねの内側に筒状部材を設ける場合)
上記実施形態では、ピン部材51によりばね53の伸縮方向を規制するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えばばね53の内側に筒状部材を設けてもよい。
図7に、本変形例に係るハンド機構31Aを水平方向から見た断面構成の一例を示す。また、図8に、ハンド機構31Aにおいてハンド13の回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜した状態の一例を示す。
図7に示すように、連結機構29Aは、前述の複数のピン部材51に代えて、複数のボルト67と、複数の筒状部材69とを有する。その他のフランジ47、軸受部材49、ばね53、ワッシャ55、ばね受け部材57、ハンド13等の構成は、前述の実施形態と同様である。
ボルト67は、フランジ47のつば部47bを貫通して筒状部材69の内側に挿通され、筐体ベース部27aに締結されている。ボルト67はばね53と同数(例えば6つ)設けられており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向に沿って複数個所(例えば略60°間隔)に配置されている。ボルト67は、外周にねじ山が形成され筐体ベース部27aのねじ穴63に締結されるねじ部67aと、ねじ部67aよりも大径に形成された頭部67bとを有する。頭部67bは、ワッシャ55を介してフランジ47のつば部47bに当接する。
筒状部材69(規制部材の一例)は円筒状の部材であり、カラーともいう。筒状部材69は、ばね53の内側に配置され、上端部はワッシャ55に当接し、下端部は筐体ベース部27aに当接している。筒状部材69の少なくとも一部は、フランジ47のつば部47bと筐体ベース部27aとの間でばね53の内側に挿通されている。筒状部材69は、ボルト67のねじ部67aの外周を覆い、その外周面は滑らかな円筒面となっており、ばね53が接触しても引っ掛かることなく滑るようになっている。これにより、筒状部材69はばね53の伸縮方向を当該筒状部材69の軸方向に規制する。
上記構成により、連結機構29Aは、図8に示すように回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜をした姿勢のハンド13に対し、傾斜をする前の姿勢に戻そうとする復元力(傾斜方向の復元力。第1の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Aは、傾斜した姿勢のハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。また図8に示すように、フランジ47のつば部47bのうち傾斜方向上側の縁部は、ワッシャ55に当接することにより上方向への移動を規制される。一方、つば部47bのうち傾斜方向下側の縁部は、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで下降することにより下方向への移動を規制される。これにより、連結機構29はハンド13が傾斜可能な角度範囲を所定の角度範囲θに規制する。
また図示は省略するが、連結機構29Aは、回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向の下側(一方側の一例)に向けて移動したハンド13に対し、軸方向の上側(他方側の一例)に向けて戻そうとする復元力(軸方向の復元力。第2の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Aは、軸方向の下側に移動したハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。この際、フランジ47のつば部47bは、ワッシャ55に当接することにより上方向への移動を規制される。一方、つば部47bは、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで下降することにより下方向への移動を規制される。これにより、連結機構29Aは、ハンド13が軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲Dに規制する。
以上説明した変形例によれば、ばね53の内側に筒状部材69が配置され、筒状部材69の内側にボルト67が挿通されている。これにより、ボルト67や筒状部材69について汎用部品を使用することが可能となり、専用設計された部品を用いる場合に比べてコストを削減できる。
(4-2.ばねをボルトとは別の箇所に設ける場合)
上記変形例(4-1)では、ばね53をボルト67と同じ箇所(周方向で同じ位置)に設けるようにしたが、これに限定されるものではなく、ばねをボルト67とは別の箇所に設けてもよい。
図9に、本変形例に係る連結機構29Bを鉛直方向上側から見た構成の一例を示し、図10及び図11に、本変形例に係るハンド機構31Bを水平方向から見た断面構成の一例を示す。また、図12に、ハンド13の回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜した状態の一例を示す。なお、図10は図9中X-X断面に相当する断面構成を示しており、図11は図9中XI-XI断面に相当する断面構成を示している。
図9~図11に示すように、連結機構29Bは、フランジ47に代えてフランジ47Aを有すると共に、複数のばね53に代えて複数のスプリングロッド71(弾性部材の一例)を有する。その他のボルト67、筒状部材69、軸受部材49、ワッシャ55、ハンド13等の構成は、前述の変形例(4-1)と同様である。
フランジ47A(伝達部材の一例)は、円筒状の筒部47Aaと、筒部47Aaの上端部に設けられた略円形のつば部47Abとを有する。図9に示すように、ボルト67は複数(例えば6つ)設けられており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向に沿って複数個所(例えば略60°間隔)に配置されている。スプリングロッド71はボルト67と同数(例えば6つ)設けられており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向に沿ってボルト67,67の間の複数個所(例えば略60°間隔)に配置されている。すなわち、スプリングロッド71とボルト67は例えば略30°間隔で配置されている。なお、スプリングロッド71やボルト67の数は6以外としてもよい。
図10に示すように、本変形例では筒状部材69の外周にはばねが設けられておらず、筒状部材69が露出して設けられている。図11に示すように、スプリングロッド71は、筐体ベース部27aに当接するロッド部71aと、外周にねじ山が形成されフランジ47Aのつば部47Abのねじ穴73に締結されるねじ部71bとを有する。ねじ部71bには圧縮ばねが内蔵されており、ロッド部71aを伸縮させて圧縮方向の外力を受け止め反力を発生する。
上記構成により、連結機構29Bは、図12に示すように回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜をした姿勢のハンド13に対し、傾斜をする前の姿勢に戻そうとする復元力(傾斜方向の復元力。第1の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Bは、傾斜した姿勢のハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のスプリングロッド71の弾性力をハンド13に伝達する。本変形例では、フランジ47Aのつば部47Abに形成された筒状部材69を貫通させるための貫通孔75(図10参照)の径を調整することによって、貫通孔75と筒状部材69との隙間が調整され、ハンド13が傾斜可能な角度範囲が所定の角度範囲θに規制される。なお、スプリングロッド71のロッド部71aのストロークによってハンド13が傾斜可能な角度範囲を規制してもよい。
また図示は省略するが、連結機構29Bは、回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向の下側(一方側の一例)に向けて移動したハンド13に対し、軸方向の上側(他方側の一例)に向けて戻そうとする復元力(軸方向の復元力。第2の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Bは、軸方向の下側に移動したハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のスプリングロッド71の弾性力をハンド13に伝達する。この際、フランジ47Aのつば部47Abは、ワッシャ55に当接することにより上方向への移動を規制される。一方、つば部47Abは、スプリングロッド71のロッド部71aが縮み切った位置(スプリングロッド71が最も圧縮された位置)まで下降することにより下方向への移動を規制される。これにより、連結機構29Bは、ハンド13が軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲Dに規制する。
(4-3.貫通穴のテーパを曲面状とする場合)
上記実施形態では、筐体ベース部27aの貫通孔59の内周面に平面状のテーパ部61を形成したが、これに限定されるものではなく、曲面状のテーパ部としてもよい。
図13に、本変形例に係るハンド機構31を水平方向から見た断面構成の一例を示す。図13に示すように、筐体ベース部27aの貫通孔59の内周面には、穿孔方向両側に、内側に向けて先細り形状となるテーパ部61Aがそれぞれ形成されている。テーパ部61Aは、曲面状(断面R形状)に形成されており、回転軸Ax4又は基準軸Ax5周りの周方向全域(360°)に亘って形成されている。これにより、ハンド13が傾動するためのスペースを貫通孔59の内部に確保できると共に、ハンドの傾動動作を滑らかにできる。
(4-4.ハンドを筐体の外部に設置する場合)
上記実施形態では、ハンド13を筐体ベース部27aに貫通するように設けたが、これに限定されるものではなく、ハンド13を筐体ベース部27aの外部に設けてもよい。
図14に、本変形例に係るハンド機構31Cを水平方向から見た断面構成の一例を示す。また、図15に、ハンド機構31Cにおいてハンド13の回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜した状態の一例を示す。
図14に示すように、本変形例では筐体ベース部27aに貫通孔59が形成されておらず、筐体ベース部27aの外部(下部)に連結機構29Cとハンド13とが設けられている。連結機構29Cは、フランジ47と、軸受部材49と、複数のピン部材51と、複数のばね53と、複数のワッシャ55と、複数のばね受け部材57とを有する。ピン部材51は、フランジ47のつば部47bを鉛直方向上向きに貫通してばね53の内側に挿通され、筐体ベース部27aのねじ穴63に下側から締結されている。ピン部材51の頭部51cは、ワッシャ55を介してフランジ47のつば部47bに下側から当接する。ばね53は、フランジ47のつば部47bと筐体ベース部27aとの間に設けられており、各ばね53の下端部とつば部47bとの間には、ばね受け部材57がそれぞれ設けられている。なお、ハンド13の構成は前述の実施形態と同様である。
上記構成により、連結機構29Cは、図15に示すように回転軸Ax4が基準軸Ax5に対して傾斜をした姿勢のハンド13に対し、傾斜をする前の姿勢に戻そうとする復元力(傾斜方向の復元力。第1の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Cは、傾斜した姿勢のハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。また図15に示すように、フランジ47のつば部47bのうち傾斜方向下側の縁部は、ワッシャ55に当接することにより下方向への移動を規制される。一方、つば部47bのうち傾斜方向上側の縁部は、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで上昇することにより上方向への移動を規制される。これにより、連結機構29Cはハンド13が傾斜可能な角度範囲を所定の角度範囲θに規制する。
また図示は省略するが、連結機構29Cは、回転軸Ax4又は基準軸Ax5の軸方向の上側(一方側の一例)に向けて移動したハンド13に対し、軸方向の下側(他方側の一例)に向けて戻そうとする復元力(軸方向の復元力。第2の復元力の一例)を付与する。すなわち、連結機構29Cは、軸方向の上側に移動したハンド13に上記復元力が付与されるように、複数のばね53の弾性力をハンド13に伝達する。この際、フランジ47のつば部47bは、ワッシャ55に当接することにより下方向への移動を規制される。一方、つば部47bは、当接するばね受け部材57がばね53が縮み切った位置(ばね53が最も圧縮された位置)まで上昇することにより上方向への移動を規制される。これにより、連結機構29Cは、ハンド13が軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲Dに規制する。
本変形例によれば、第3アーム部21の筐体27に貫通穴を設けずに、ハンド13を回転及び傾斜可能に連結することができる。これにより、外部からロボット内へ異物が侵入することを防止できると共に、例えばワーク3に対して塗装作業を行う場合にロボット7を防爆仕様とすることが容易となる。
(4-5.スライドドアの開閉作業を行わせる場合)
上記実施形態では、ロボット7にワーク3の回転型のドア9を開閉させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ロボット7をスライド型のドアを開閉させる場合に適用してもよい。
図16に、本変形例に係るロボットシステム1の構成の一例を示す。図16に示すように、ワーク3Aは、Y軸方向の側面に開閉部材であるスライド型のドア9Aを有する。ドア9Aは、主としてX軸負の方向及び正の方向に移動させることで開閉される。ロボット7は、搬送中のワーク3Aのドア9AをX軸負の方向に移動させて開き、他の作業装置(図示省略)によりワーク3Aに対して所定の作業が実行される間、開いた状態を保持し、所定の作業が完了した後にドア9AをX軸正の方向に移動させて閉じる、開閉作業を実行する。なお、ロボット7の構成は前述の実施形態と同様である。
前述の実施形態のように回転型のドア9を開閉させる場合には、ハンド13には主としてY軸方向の外力が作用するが、本変形例のようにスライド型のドア9Aを開閉させる場合には、ハンド13には主としてX軸方向の外力が作用する。ハンド13が傾斜可能なことにより、このように色々な方向に作用する外力を吸収することができる。したがって、ワークに対する柔軟性を向上することができる。
(4-6.ハンドをドアに押し付けて開閉作業を行わせる場合)
上記実施形態では、ハンド13をドア9の内側に磁力により吸着させて開閉させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばハンド13をドア9に押し付けることで保持し、開閉させてもよい。
図17に、本変形例に係るロボットシステム1の構成の一例を示す。図17に示すように、ロボット7は、ハンド13をドア9の端部9aに鉛直方向上側から押し付けることによりドア9を保持し、開閉作業を行う。この場合にも、前述の実施形態と同様に、ハンド13が傾斜可能なことにより、搬送されるワーク3に位置ずれや位置・速度の変動等が生じた場合でも、ハンド13を撓むように傾斜させて、それらを吸収することができる。したがって、ワーク3に対する柔軟性を向上することができる。また、ハンド13は回転軸Ax4又は基準軸Ax5に沿った軸方向に移動可能なようにアーム11の先端部に連結されているので、ハンド13をドア9の端部9aに押し付ける際や開閉させる際の鉛直方向の衝撃を吸収できる。特に、前述の変形例(4-4)の構成はハンド13の上方への移動を吸収し易いので有効である。また、ハンド13の永久磁石35が不要となるのでハンド13の構造を簡素化でき、コストを低減できる。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさ、形状、位置等が「同一」「同じ」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「同じ」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に同じ」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 ロボットシステム
7 ロボット
11 アーム
13 ハンド
27a 筐体ベース部(筐体)
29 連結機構
29A 連結機構
29B 連結機構
31 ハンド機構
31A ハンド機構
31B ハンド機構
35 永久磁石
37a 側面
41 支持部
47 フランジ(伝達部材)
49 軸受部材
51 ピン部材(規制部材、締結部材)
53 ばね(弾性部材)
59 貫通孔
61 テーパ部
61A テーパ部
71 スプリングロッド(弾性部材)
Ax4 回転軸
Ax5 基準軸
D 範囲
θ 角度範囲

Claims (24)

  1. 水平多関節型のアームと、
    前記アームの先端部に設けられたハンドと、
    前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、
    を有し、
    前記連結機構は、
    弾性力を前記ハンドに付加する弾性部材と、
    前記弾性部材の伸縮方向を前記基準軸の方向に規制する規制部材と、を有し、
    前記規制部材は、前記弾性部材の内側に挿通されていることを特徴とするロボット。
  2. 前記連結機構は、
    前記回転軸が前記基準軸に対して傾斜をした姿勢の前記ハンドに対し、前記傾斜をする前の姿勢に戻そうとする第1の復元力を付与するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 前記連結機構は、
    前記ハンドが傾斜可能な角度範囲を所定の角度範囲に規制するように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のロボット。
  4. 前記連結機構は、
    記傾斜した姿勢のハンドに前記第1の復元力が付与されるように、前記弾性部材の弾性力を前記ハンドに伝達するように構成されている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のロボット。
  5. 前記連結機構は、
    前記ハンドを、前記回転軸又は前記基準軸に沿った軸方向に移動可能なように、前記アームの先端部に連結する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロボット。
  6. 前記連結機構は、
    前記軸方向の一方側に向けて移動した前記ハンドに対し、前記軸方向の他方側に向けて戻そうとする第2の復元力を付与するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のロボット。
  7. 前記連結機構は、
    前記ハンドが前記軸方向に移動可能な範囲を所定の範囲に規制するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のロボット。
  8. 前記連結機構は、
    記軸方向に移動したハンドに前記第2の復元力が付与されるように、前記弾性部材の弾性力を前記ハンドに伝達するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のロボット。
  9. 前記連結機構は、
    記弾性部材の弾性力を前記ハンドに伝達する伝達部材を有し、
    前記弾性部材は、
    前記伝達部材と前記アームの先端部の筐体との間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のロボット。
  10. 前記連結機構は、
    前記ハンドと前記伝達部材との間に、前記ハンドを前記回転軸周りに回転可能に支持する軸受部材を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載のロボット。
  11. 前記ハンドは、
    前記筐体を貫通するように設けられた支持部を有し、
    前記軸受部材は、
    前記支持部を回転可能に支持する
    ことを特徴とする請求項10に記載のロボット。
  12. 前記伝達部材は、
    前記支持部の外周の少なくとも一部を覆うように設けられており、前記筐体に形成された貫通孔に嵌合されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のロボット。
  13. 前記貫通孔は、
    内周面の穿孔方向両側に、内側に向けて先細り形状となるテーパ部を有する
    ことを特徴とする請求項12に記載のロボット。
  14. 前記テーパ部は、
    曲面状に形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載のロボット。
  15. 前記規制部材は、
    前記伝達部材と前記筐体との間に配置されている
    ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のロボット。
  16. 前記規制部材は、
    前記伝達部材を貫通し、前記筐体に締結された締結部材である
    ことを特徴とする請求項15に記載のロボット。
  17. 前記規制部材は、
    前記弾性部材の内側に配置され、内側に前記伝達部材を貫通して前記筐体に締結されたボルトが挿通された、筒状部材である
    ことを特徴とする請求項15に記載のロボット。
  18. 前記連結機構は、
    複数の前記弾性部材を有しており、
    前記複数の弾性部材は、
    前記基準軸周りの周方向に沿って複数個所に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のロボット。
  19. 前記ハンドは、
    永久磁石を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のロボット。
  20. 前記ハンドは、
    複数の前記永久磁石を有し、
    前記複数の永久磁石は、
    隣接する前記永久磁石の同一の磁極が積層方向に沿って互いに対向するように積層されている
    ことを特徴とする請求項19に記載のロボット。
  21. 前記ハンドは、
    長手方向に伸びる棒状の部材であり、前記長手方向に垂直な方向側にワークに接触する平坦な側面を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載のロボット。
  22. 水平多関節型のアームと、
    前記アームの先端部に設けられたハンドと、
    前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、
    を有し、
    前記連結機構は、
    前記ハンドを、前記回転軸又は前記基準軸に沿った軸方向に移動可能なように、前記アームの先端部に連結し、
    前記ハンドを前記回転軸周りに回転可能に支持する軸受部材を有し、
    前記ハンドは、前記アームの先端部の筐体を貫通するように設けられた支持部を有し、
    前記軸受部材は、前記支持部を回転可能に支持することを特徴とするロボット。
  23. ロボットが備える水平多関節型のアームの先端部に設けられるハンド機構であって、
    ワークを操作するためのハンドと、
    前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、
    を有し、
    前記連結機構は、
    弾性力を前記ハンドに付加する弾性部材と、
    前記弾性部材の伸縮方向を前記基準軸の方向に規制する規制部材と、を有し、
    前記規制部材は、前記弾性部材の内側に挿通されていることを特徴とするハンド機構。
  24. 水平多関節型のアームと、
    前記アームの先端部に設けられたハンドと、
    前記ハンドを、回転軸周りに回転可能なように、且つ、前記回転軸が予め設定された方向の基準軸に対して傾斜可能なように、前記アームの先端部に連結する連結機構と、を有し、
    前記連結機構は、
    弾性力を前記ハンドに付加する弾性部材と、
    前記弾性部材の伸縮方向を前記基準軸の方向に規制する規制部材と、を有し、
    前記規制部材は、前記弾性部材の内側に挿通されているロボットに所定の作業を実行させるロボットの作業方法であって、
    前記ンドをワークに当接させることと、
    前記ハンドを移動させて前記ワークを操作する際に、前記ハンドを前記回転軸周りに回転させると共に、前記回転軸を前記基準軸に対して傾斜させることと、
    を有することを特徴とするロボットの作業方法。
JP2020163775A 2020-09-29 2020-09-29 ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法 Active JP7495322B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020163775A JP7495322B2 (ja) 2020-09-29 2020-09-29 ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020163775A JP7495322B2 (ja) 2020-09-29 2020-09-29 ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022056009A JP2022056009A (ja) 2022-04-08
JP7495322B2 true JP7495322B2 (ja) 2024-06-04

Family

ID=80999021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020163775A Active JP7495322B2 (ja) 2020-09-29 2020-09-29 ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7495322B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008514504A (ja) 2004-09-30 2008-05-08 アーベーベー アーエス 産業用ロボットに使用されるドア開閉機構
JP2013031890A (ja) 2011-08-01 2013-02-14 Yaskawa Electric Corp 塗装システムおよびドア開閉用ロボットの開閉ハンド

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008514504A (ja) 2004-09-30 2008-05-08 アーベーベー アーエス 産業用ロボットに使用されるドア開閉機構
JP2013031890A (ja) 2011-08-01 2013-02-14 Yaskawa Electric Corp 塗装システムおよびドア開閉用ロボットの開閉ハンド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022056009A (ja) 2022-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9782902B1 (en) Gripper for robot hand capabel of adaptive grasp
US4696503A (en) Pneumatic actuated cam driven parallel gripper
US8794418B1 (en) Ball lock compensator for use with a robotic tool
US9089975B2 (en) Robotic arm
US8757345B2 (en) Magnetic rotational hardstop for robot
US10836042B2 (en) Robot system
JPWO2007094517A1 (ja) ロボットハンド
US20130013109A1 (en) Method And Handling System For Automatically Moving A Gravity-Compensated Load Body
JP6730352B2 (ja) ケーブルクランプおよびロボット
US20120205932A1 (en) Robot hand and robot apparatus
JPWO2006134760A1 (ja) アライナー装置
EP1714750A1 (en) Robot hand comprising gripping claws
CN105945939A (zh) 一种可旋转的自动化机械手
JP5818345B2 (ja) 回転機構、産業用ロボットおよび回転体の原点位置復帰方法
US20070065267A1 (en) Workpiece transfer device
US7421314B2 (en) Method and device for controlling robot
JP7495322B2 (ja) ロボット、ハンド機構、ロボットの作業方法
KR20110018864A (ko) 엔드 이펙터
US7374525B2 (en) SCARA-type robotic system
JP6966401B2 (ja) ロボットハンド
TWI790027B (zh) 機器人以及教示方法
KR102378889B1 (ko) 진공흡착부의 고정 장치
KR101242587B1 (ko) 진공흡착부 고정장치
JP7548733B2 (ja) エンドエフェクタ、それを備えたロボット及び保持方法
US20200373192A1 (en) High-Precision, Short Travel Two Degree of Freedom Robot Arm

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7495322

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150