JP7492161B2 - 光導波路デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路デバイスの技術に関する。
近年、マイクロ流体工学の技術にオプティクスを組み合わせたオプトフルイディクス(光流体工学)技術が盛んに研究されている。特に光流体工学は、バイオセンサー・ラボオンチップデバイス、分子イメージング、エネルギーなど幅広い分野での応用が期待されている。光流体工学における重要な基盤技術として、流路中において光を伝播させる光導波路が知られている。光導波路は、例えば、高屈折率のコア材料と、コア材料を覆う低屈折率のクラッド材料とにより構成されている。
光導波路においてコア材料に液体を用いた液体コア光導波路(LCW:Liquid Core Waveguide)が知られている。LCWは、コア材料に液体を用いているため、濃度が調整自在であり、且つ形状を自在に変化させることができるという特有の可変性を有している。LCWは、長光路に形成されていても光を低損失で伝搬可能という特性を有し、光路変換スイッチや高感度光学センサーなどに利用することができる。
例えば、非特許文献1には、シリカゲルにより流路状に成形されたクラッドと、流路に封入された水により形成された液体コアと、を有するLCWが記載されている。
非特許文献2には、ポリジメチルシロキサン(PDMS)により流路状に成形されたクラッドと、流路に封入されたジメチルスルホキシド(DMSO)により形成された液体コアとを有するLCWが記載されている。特にPDMSは、マイクロ流体工学で頻繁に使用される材料の一つである。PDMSは、柔軟性を有すると共に、容易な加工性を有し、PDMSを用いて様々な形状の流路を簡便に作成する手法が数多く提案されている。PDMSを用いて流路を形成した場合、流路中に液体コアを封入するだけで光導波路として利用でき、拡張性が非常に高くなる。
非特許文献3には、液体コアの可変性をより活かすため、流路内において液体コア及び液体クラッドの2種類の液体の層流からなる液液光導波路(L2WG:liquid-core/liquid-cladding waveguide)が提案されている。L2WGによれば、液体の流速を調整することで光導波路の形状を変形させ、性能を制御することができる。
特開2020-62843号公報
Yaprak Oezbakir, Alexandr Jonas, Alper Kiraz and Can Erkey "A new type of microphotoreactor with integrated optofluidic waveguide based on solid-air nanoporous aerogels" Royal society open science, 2018 Fuchuan Song, Daniela Pagliero, Carlos A. Meriles "Rapid prototyping of a liquid-core waveguide in a microfluidic polydimethylsiloxane channel for optical sensing" Optical Engineering Vol. 52(4), pp.(044404-1)-( 044404-5) April 2013 Kang Soo Lee, Sang Youl Yoon, Kyung Heon Lee, Sang Bok Kim, Hyung Jin Sung, and Sang Soo Kim "Optofluidic particle manipulation in a liquid-core/liquid-cladding waveguide" OPTICS EXPRESS pp.17349-17358 Vol. 20, No. 16, 16 Jul 2012 Riku Takahashi, Hiroki Miyazako, Aya Tanaka, and Yuko Ueno, "Dynamic Creation of 3D Hydrogel Architectures via Selective Swelling Programmed by Interfacial Bonding" ACS Applied Materials & Interfaces 2019, 11, pp.28267-28277, Nov.2019
非特許文献2に記載されたPDMSにより形成された流路を有する光導波路は、流路の形状が一義的に決定される。PDMSにより形成された流路の形状を変化させるためには、有線接続されたポンプなどの外部装置により外力を与えて液体コアを変形させる必要があるという課題がある。
非特許文献3に記載されたL2WGには、2種類の液体の層流を作り出すために流路形状に制限があると共に、LCWと同様に流路の形状を変形させるために外部ポンプの接続が必要であるという課題がある。また、L2WGには、2種類の液体の層流を維持しなければ光導波路として機能を維持できず、構造が不安定になるという課題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、光導波路を安定な構造に維持すると共に、有線接続された外部装置によらずに液体コアを可変させ光導波路構造の変形を可逆的に制御することができる光導波路デバイスを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、板状に形成された基板と、膨潤性を有しフィルム状に形成され、前記基板の一面側に設けられたソフトマテリアルと、前記基板と前記ソフトマテリアルとの界面において前記一面における所定方向に沿って延在して形成され、前記基板と前記ソフトマテリアルとを接着する一対の接着領域と、前記一対の接着領域の間において前記基板と前記ソフトマテリアルとを接着しないように形成された非接着領域と、前記ソフトマテリアルの前記非接着領域において突出するように流路が形成された突出部と、前記流路に充填され前記ソフトマテリアルに比して高屈折率を有する液体と、前記流路の両端に接続された一対の送液チューブと、前記一対の送液チューブのそれぞれに挿入された一対の光ファイバーと、を有し、前記突出部には、前記ソフトマテリアルにより形成されたクラッドと、前記流路において前記液体により形成されたコアとを有する光導波路が形成されている、光導波路デバイスである。
本発明により、光導波路を安定な構造に維持すると共に、有線接続された外部装置によらずに液体コアを可変させ光導波路構造の変形を可逆的に制御することが可能となる。
本発明の実施形態に係る光導波路デバイスの構成を示す斜視図である。 光導波路デバイスの断面図である。 光導波路デバイスの断面図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの製造方法を示す図である。 光導波路デバイスの溶媒に対する状態変化を観察する図である。 光導波路デバイスの溶媒に対する状態変化を観察する図である。 光導波路デバイスの溶媒に対する状態変化を観察する図である。 流路にミネラルオイルが充填された光導波路デバイスの導波特性を示す図である。 流路に純水が充填された光導波路デバイスの導波特性を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1から図3に示されるように、光導波路デバイス100は、液体の流路が形成されたハイブリッド流路1と、ハイブリッド流路1に接続された光ファイバー9と、光ファイバー9を覆うと共にハイブリッド流路1に接続された送液チューブ8とを備える。
ハイブリッド流路1は、刺激に基づいて光の導波特性を変化可能な光導波路である。ハイブリッド流路1は、板状に形成された固体基板3と、固体基板3の一面3A側に設けられたソフトマテリアル2とを備える。
固体基板3は、例えば、矩形の板状に形成されている。固体基板3は、例えば、ガラス板により形成されている。固体基板3の材質については後述する。固体基板3の一面3A側には、接着層Bが形成されている。接着層Bは、例えば、接着剤が塗布された一対の矩形の接着領域B1と、一対の接着領域B1の間に形成された接着剤が塗布されていない非接着領域B2とを有する。一対の接着領域B1は、例えば、所定幅に離間して固体基板3の一面3A側の所定方向に沿って延在して形成されている。
即ち、一対の接着領域B1の間には、接着剤が塗布されていない所定幅の非接着領域B2が形成されている。これにより、非接着領域B2は、固体基板3の一面3A側に所定幅に形成されている。
接着層Bには、ソフトマテリアル2が貼付されている。ソフトマテリアル2は、矩形のフィルム状に形成されている。ソフトマテリアル2は、膨潤性を有するゲル状物質により形成されている。膨潤とは、構成要素であるゲル状物質が溶媒を吸収して体積が増加することをいう。ソフトマテリアル2は、柔軟性及び可撓性を有している。
ソフトマテリアル2は、一対の接着領域B1に接着された一対の平面部2Aと、非接着領域B2において形成された突出部2Bとが形成されている。一対の平面部2Aは、一対の接着領域B1を介して固体基板3の一面3A側に固定されている。突出部2Bは、後述のように非接着領域B2の領域において溶媒を吸収して膨潤して突出したソフトマテリアル2により形成されている。突出部2Bは、例えば、流路Rの管軸方向に沿って断面視して非接着領域B2の領域において接着領域B1の一方の縁から徐々に離間し、再び接着領域B1の他方の縁に近位するように湾曲して形成されている。
突出部2Bは、固体基板3の一面3Aから突出して形成されている。突出部2Bと非接着領域B2との間には、非接着領域B2の長手方向に沿った流路Rとなる空間が形成される。突出部2Bの両端には、流路Rの一対の開口R1が形成される。一対の開口R1には、筒状に形成された一対の送液チューブ8の一端がそれぞれ接続されている。開口R1と送液チューブ8と接続部において、開口R1と送液チューブ8との間の隙間を埋めるように接着剤Cが充填されている。
突出部2Bは、一対の接着領域B1に拘束されるため、後述のように流路Rの管軸方向にソフトマテリアル2が膨潤して座屈することにより、管軸方向に沿って波型の流路Rに形成される(非特許文献4、特許文献1参照)。波型の流路Rの曲率、幅は、ソフトマテリアル2の膨潤度に応じて変化する。
送液チューブ8は、管軸に沿って貫通孔8Hが形成されている。貫通孔8Hの径は、光ファイバー9の外径に比して大きく形成されている。貫通孔8Hには、光ファイバー9が挿通されている。光ファイバー9は、送液チューブ8と開口R1との接続部まで挿通されている。光ファイバー9と貫通孔8Hとの間には、隙間が生じている。隙間から流路R内には、屈折率が調節された後述の液体が流入する。流路R及び隙間には、液体Wが充填される。送液チューブ8の他端側には、シリコンチューブK(図11参照)の一端側が接続される。送液チューブ8及びシリコンチューブKは、液体Wを所定量溜めるように所定の長さに形成されている。
シリコンチューブの他端側には、光ファイバー9とシリコンチューブKの開口との間に隙間が生じている。シリコンチューブKの開口と光ファイバー9との隙間は、開放されていてもよいし、接着剤等により埋められていてもよい。
後述のように流路Rの形状が変化した場合、送液チューブ8は、流路R内に液体Wを供給すると共に、流路Rから排出される液体Wを貯留する。送液チューブ8は、突出部2Bの体積の変化に応じて流路Rに液体Wを流入出させる。上記構成により、ハイブリッド流路1は、流路Rにおいてコア材料が液体により形成されると共に、クラッド材料がフィルム状のソフトマテリアル2により形成された光導波路が形成されている。
以下、光導波路デバイス100の各構成の素材について説明する。
ソフトマテリアル2は、例えば、水系溶媒で膨潤が可能なハイドロゲルにより、膨潤性を有すると共に、フィルム状に形成される。或いは、ソフトマテリアル2は、親油性溶媒で膨潤が可能なオルガノゲル(エラストマー)により、膨潤性を有すると共に、フィルム状に形成されていてもよい。
ハイドロゲルには、ポリアクリルアミドやポリビニルアルコールなどの合成水溶性高分子、キトサンやアルギン酸、セルロースなどの多糖類、コラーゲンやアルブミンなどのタンパク質を架橋したものが使用される。
ハイドロゲルの材質の種類は、特に限定されない。ハイドロゲルは、例えば、外部刺激に対する応答性を有する刺激応答性材料により形成されている。外部刺激に対する応答性とは、自体の外部から与えられる刺激に応じて、自体の状態が変化することをいう。自体に与えられる刺激は、例えば、光、熱、溶媒、化学物質、磁場、pH、電気、気圧、水圧等の自体の周囲の環境における各種パラメータを変化させることによって与えられる。自体の状態の変化には、例えば、体積、形状、弾力性、含水率、化学的特性、電磁的特性、光学的特性、熱伝導性、電気的特性、構造的特性、生物学的特性等を含む物理的特性が変化することを含む。
ハイドロゲルは、熱刺激で膨潤度が変化するように形成されていてもよい。ハイドロゲルは、例えば、熱に応答させる場合、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)やポリ(メチルビニルエーテル)から成るゲルが用いられる。ハイドロゲルは、例えば、pHに応答させる場合、アニオンまたはカチオンモノマーから合成された高分子電解質から成るゲルが用いられる。
ハイドロゲルは、光刺激で膨潤度が変化するように形成されていてもよい。ハイドロゲルは、例えば、光に応答させる場合、スピロピランまたはアゾベンゼンを骨格に有する高分子から成るゲルが用いられる。ハイドロゲルは、アゾベンゼンとシクロデキストリンによる包接錯体を架橋点として、光刺激で膨潤度が変化するように形成されていてもよい。
また、ハイドロゲルは、上記の複数の基材を混合して、複数の刺激に対して異なる応答をするように形成されてもよい。ハイドロゲルは、ダブルネットワークゲル、スライドリングゲル、Tetra-PEGゲル、ナノクレイゲルなどの強靭性ハイドロゲルが用いられてもよい。
ソフトマテリアル2は、生体適合性を有するように形成されてもよい。生体適合性を有するソフトマテリアル2は、細胞や微生物を複合させることで、バイオデバイスを作製するための材料として利用される。生体適合性を有するソフトマテリアル2の種類は特に限定されない。
生体適合性を有するソフトマテリアル2は、フィルム内に細胞や微生物を包埋させる場合、コラーゲンなどのタンパク質や寒天・アルギン酸ナトリウムなどの多糖類から成るハイドロゲルを基材として形成される。生体適合性を有するソフトマテリアル2における架橋の方法は特に限定されない。架橋の方法は、例えば、グルタルアルデヒドなどによる化学架橋や、疎水性結合・多価イオンによるイオン結合などの物理架橋が用いられてもよい。
ソフトマテリアル2におけるフィルムに細胞や微生物を培養する場合、ハイドロゲル表面をコラーゲン・フィブロネクチン・ラミニンなどの生体適合性分子で修飾してもよい。修飾方法は、例えば、sulfosuccinimidyl 6-(4’-azido-2’-nitrophenylamino)hexanoate などの架橋剤を用いて、ハイドロゲル表面の高分子と生態的適合性分子を化学的に固定化する方法や、ハイドロゲルの表層へ生体適合性分子が陥入していくことによる物理的に吸着させる方法が用いられてもよい。
ハイドロゲルの合成方法は特に限定されない。ハイドロゲルは、アクリル系高分子に形成される場合、アクリル基の重合反応による化学架橋が用いられてもよい。ハイドロゲルは、多糖類及びタンパク質に形成される場合、物理結合によるゲル化が用いられてもよく、グルタルアルデヒドに代表される化学架橋剤が用いられてもよい。
重合反応の種類は特に限定されない。重合反応は、例えば、水溶性光重合開始剤を用いたラジカル重合が用いられてもよい。水溶性光開始剤は、例えば、2-オキソグルタル酸、4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン(Irgacure 2959)、フェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸リチウム(LAP)、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](VA-086)などが用いられてもよい。
また、重合反応は、熱重合開始剤を用いたラジカル重合も用いられてもよい。熱重合開始剤は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)、ペルオキソ二硫酸カリウム(KPS)などが用いられてもよい。熱重合開始剤は、重合促進剤であるN,N,N’,N’-テトラメチルエタン-1,2-ジアミン(TEMED)と組み合わされ、室温で数分のうちに重合させてもよい。その際、酸素による重合阻害を防ぐため、脱酸素剤としてグルコース及びグルコースオキシダーゼが添加されてもよく、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下で十分に脱気した後に重合反応が行われてもよい。
刺激応答性ゲルの形状は特に限定されない。刺激応答性ゲルは、使用形態に応じた様々な形状を選択してもよい。刺激応答性ゲルは、例えば、フィルム形状、板形状、ブロック形状などに形成されてもよい。刺激応答性ゲルは、これらの形状のうち、チャネル状の形状変形を誘起させたい場合は、小さな力で大変形を可能にするために、フィルム状に形成されることがより好ましい。
フィルム状ゲルの厚さは特に限定されない。フィルム状ゲルは、自重でつぶれない程度の構造強度を保てる厚みを有することが好ましい。フィルム状ゲルの厚さは、例えば、前述のポリアクリルアミドゲルを用いた場合、110μm~1000μmが好ましく、~60μm以上がより好ましい。フィルム状ゲルは、厚みを薄く維持しつつ、自重を支えられるだけの強度を保つように、化学架橋あるいは物理架橋あるいは高分子の濃度を上げることによって、力学物性を向上させることができる。
フィルム状ゲルは、ポリアクリルアミドゲルが用いられた場合、モノマー濃度としては0.8M~8Mが好ましく、2M~4Mがより好ましい。化学架橋にメチレンビスアクリルアミドが用いられた場合、架橋濃度はモノマーに対して0.01~2.0mol%が好ましく、0.03~1mol%がより好ましい。
ハイドロゲルには、種々の添加剤が加えられてもよい。添加剤の種類はハイドロゲル形成を阻害しなければ特に限定されない。添加剤は、例えば、生体親和性を向上させる場合、生体分子、抗菌性を発現させるための銀ナノ粒子・界面活性剤が用いられてもよい。
添加剤は、例えば、導電性を増加させる場合、イオン液体・導電性高分子が用いられてもよい。添加剤は、例えば、磁場に反応させる場合、磁性ナノ粒子が用いられてもよい。添加剤は、例えば、光発熱機能を導入する場合、グラフェン・酸化グラフェン・金属ナノ粒子・ポリドーパミンなどが用いられてもよい。ハイドロゲルは、上記の種々の機能を有する添加剤を添加することで、任意の機能が付与される。
ハイドロゲルは、例えば、膨潤性オルガノゲルにより形成される。膨潤性オルガノゲル(エラストマー)は、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン、ブタジエンゴム・クロロプレンゴム・イソプレンゴム・アクリルゴム・ウレタンゴムなどの合成ゴム、天然ゴム、ポリエチレン・ポリ塩化ビニル・ポリプロピレン・ポリスチレン・ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタラートなどの熱可塑性樹脂、フェノール系やエポキシ系などの熱硬化性樹脂が用いられてもよい。
膨潤性オルガノゲルは、例えば、膨潤溶媒に浸漬されることにより、膨潤する。膨潤状態は、溶媒の種類、濃度に応じて変化させることができる。膨潤溶媒は、種々のオルガノゲル(エラストマー)を膨潤させることが可能な様々な有機溶媒が用いられてもよい。膨潤溶媒は、例えば、メタノール・エタノール・アセトン・ジメチルスルホキシド・ジメチルホルムアミド・酢酸エチル・クロロホルム・テトラヒドロフラン・ベンゼン・トルエン・キシレン・ピリジン・二硫化炭素・エチレングリコ―ル・グリセロールなどが用いられてもよい。
オルガノゲル(エラストマー)の種類は特に限定されない。オルガノゲルは、刺激応答性エラストマーに形成される場合、例えば、液晶エラストマーが用いられてもよく、形状変形制御デバイスとして利用することができる。
オルガノゲル(エラストマー)には種々の添加剤が加えられてもよい。添加剤の種類はオルガノゲル(エラストマー)形成を阻害しなければ特に限定されない。添加剤は、例えば生体親和性を向上させる生体分子、抗菌性を発現させるための銀ナノ粒子・界面活性剤、導電性を増加させるためのイオン液体・導電性高分子、磁場に反応させるための磁性ナノ粒子、光発熱機能を導入するためのグラフェン・酸化グラフェン・金属ナノ粒子・ポリドーパミンなどが添加されてもよい。オルガノゲル(エラストマー)に任意の機能を付与することができる。
次に、固体基板3の材質について説明する。
固体基板3の種類は限定されない。固体基板3は、例えば、透明性・化学的安定性に優れるガラスが用いられる。固体基板3は、例えば、力学刺激によって大変形を誘起させる場合、ポリシリコーンや合成ゴムなどのエラストマーが用いられてもよい。固体基板3は、光刺激によって熱刺激を誘起させる場合、カーボンナノチューブ・金ナノ構造体・ポルフィリン誘導体・ポリドーパミン・インドシアニングリーンなどを含有するフィルムが用いられてもよい。
固体基板3は、電気刺激によって熱刺激を誘起させる場合、導電体、磁場刺激によって熱刺激を誘起できる磁性金属体が用いられてもよい。固体基板3は、力学刺激によって電気刺激を誘起させる場合、圧電素子が用いられてもよい。固体基板3は、電気刺激によって光刺激を誘起させる場合、発光ダイオードが用いられてもよい。
また、固体基板3は、複合化するソフトマテリアル2と膨潤度が異なるソフトマテリアル2を用いて形成されてもよい。これらの固体基板の形状は特に限定されない。固体基板3は、微細加工技術などによって、より複雑に刺激を送信できる立体形状に加工されてもよい。固体基板3は、特に力学物性は限定されない。固体基板3は、ソフトマテリアル2の剛性率に比して剛性率が著しく高く形成されている場合、ソフトマテリアル2のみを大変形させて、固体基板3における非接着領域B2に大きな空間を誘起させ、ハイブリッド流路1の形状を作成することができる。
次に、フィルム状のソフトマテリアル2と固体基板3との接着法について説明する。
ソフトマテリアル2と固体基板3の接着法は特に限定されない。接着法は、シランカップリング剤を用いた接着性官能基の表面提示法が用いられてもよい。接着法は、例えば、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシランを酸素プラズマやピラニア洗浄によって活性化した固体基板3の表面と反応させることで、ラジカル重合反応基であるメタクリル基を表面提示することができる。固体基板3上でソフトマテリアル2をラジカル重合によって合成することで、ソフトマテリアル2と固体基板3とが接着されたソフトマテリアル積層体が得られる。
また、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシランを固体基板3の表面に提示する際に、リソグラフィー技術を用いてフォトレジストを任意のパターンで描画してもよい。フォトレジストにより、基板表面のメタクリル基が任意に配置され、ソフトマテリアル2と固体基板3とをパターン化して接着することができる。
固体基板3がポリシリコーンや合成ゴム等の有機溶剤が浸潤可能なエラストマーや高分子フィルム等の有機基板により形成されている場合、接着法は以下の通りである。有機基板により形成された固体基板3の表面に、有機溶剤(エタノールやアセトン)に水素引き抜き型光開始剤(ベンゾフェノンやミヒラーズケトン、ミヒラーズエチルケトンなど)を溶解させた溶液が塗布される。その後、固体基板3の表面において水素引き抜き型開始剤とソフトマテリアル2とをラジカル重合させる。このとき固体基板3の表面において水素引き抜き型開始剤の水素引き抜き機構によってラジカル反応開始点が生じるため、固体基板3とソフトマテリアル2とを共有結合によって接着することができる。
ソフトマテリアル2の重合前に、パターン化したUV光源を有機基板に照射することで、含有水素引き抜き型開始剤を反応させ、照射部位の接着能を取り除くことで、ソフトマテリアルとパターン化接着してもよい。または、あらかじめ基板にリソグラフィー技術を用いて撥水撥油性官能基(トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シランなど)を基材表面の任意の場所に提示しておき、水素引き抜き型開始剤含有エタノール溶液に浸漬させてもよい。この場合、撥水撥油性官能基上には水素引き抜き型開始剤が導入されておらず重合能がないため、固体基板3はソフトマテリアル2とパターン化接着される。
成型済みのソフトマテリアル2を任意の固体基板3に接着する場合には、固体基板3上に網目陥入性高分子を提示する方法が挙げられる。提示方法は特に限定されない。固体基板3の表面には、シランカップリング剤により反応性官能基が提示され、grafting to法またはgrafting from法を用いて陥入性高分子を反応性官能基と結合させてもよい。
固体基板3と成型済みソフトマテリアル2とは、互いに接触させることで陥入性高分子を網目内部に浸透させ、網目と絡み合うことで物理的あるいは化学的な結合を形成し、ソフトマテリアル2と固体基板3とを接着させてもよい。
前述の反応性官能基は、リソグラフィー技術を用いて前述の固体基板3の表面において任意に配置することにより、ソフトマテリアル2と固体基板3とをパターン化接着してもよい。陥入性高分子は特に限定されない。陥入性高分子は、キトサン、アルギン酸、ポリビニルアルコールなど網目内に浸透した後、pH変化やグルタルアルデヒドに代表される低分子架橋剤を同時に拡散させてもよい。これにより陥入性高分子同士の物理結合あるいは化学結合を形成させ、より強固にソフトマテリアル2と固体基板3とを接着させることができる。
その他、固体基板3上にシアノアクリレート系の接着剤を塗布し、成型済みのソフトマテリアル2を接触させてもよい。これにより、網目内部または空気中の水分を開始剤としたシアノアクレレートモノマーのアニオン重合が開始され、ソフトマテリアル2と固体基板3とを強固に接着することができる。
パターン化接着のサイズスケールはリソグラフィー技術の範囲で特に限定されない。リソグラフィーの手法は特に限定されない。リソグラフィーの手法は、フォトマスクを用いる手法や、パターン状のUV光源を用いる手法、ポリジメチルシロキサンなどの弾性材料であらかじめパターンを形成しておきスタンプの要領で化学物質を転写するマイクロコンタクトパターニング(μCP)などが用いられてもよい。
次に、送液チューブ8およびその接合法について説明する。
送液チューブ8の種類は、特に限定されない。送液チューブ8は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン(PFA)、ポリウレタン、ポリエチレン、シリコーン、ポリイミドなどにより管状に形成されたチューブが用いられてもよい。
送液チューブ8の外径については特に制限されない。送液チューブ8は、流路Rの高さと同程度の外径に形成されていることが望ましい。送液チューブ8の内径については特に制限されない。送液チューブ8は、内部に光ファイバーを挿入できる程度の内径に形成されていることが望ましく、0.5~1mm程度が好ましい。
送液チューブ8とハイブリッド流路1とを固定化するための接着剤は、耐溶剤性を有しつつ、上記の基材およびハイドロゲルと結合するものが望ましい。接着剤は、例えば、シアノアクリレート系の接着剤やシリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤などが用いられてもよい。
次に、流路Rに充填される高屈折率液体(液体W)について説明する。
高屈折率液体の種類については特に限定されない。高屈折率液体は、光を高効率に閉じ込めるために、膨潤性ソフトマテリアルと固体基板から成るハイブリッド流路1に比して高い屈折率を有する液体である必要がある。ハイブリッド流路1において、非接着領域B2とソフトマテリアル2とがクラッドに形成され、且つ、非接着領域B2とソフトマテリアル2とに周囲を囲まれた高屈折率液体がコアに形成された光導波路が形成される。
例えば、膨潤性を有するハイドロゲルにより形成されたソフトマテリアル2は、構成成分の多くは水(屈折率:1.333)であるため、屈折率は水の数値に近い値を示す。例えば10wt%ポリアクリルアミドの場合の屈折率は、約1.35である。
また、固体基板3は、ソーダ石灰ガラス(屈折率:1.51)、Si基板(屈折率:3.41)、シリコーンゴム(屈折率:1.41)、ポリメタクリル酸メチル(屈折率:1.49)などにより形成されていてもよい。固体基板3の屈折率が高すぎる場合、表面に非晶性フッ素樹脂(アモルファスフロロポリマー、テフロン(登録商標)AFなど)をコーティングすることで表面に低屈折率層(屈折率:~1.3)を作成することができる。
高屈折率液体には様々な種類がある。高屈折率液体は、ソフトマテリアル2の内部の溶媒と混じりあわない(相溶性の低い)溶媒が用いられることが望ましい。例えばハイドロゲル(ソフトマテリアル2)及びガラス(固体基板3)により形成されたハイブリッド流路1に封入する場合、ハイドロゲル内の水と混じり合わない液体(疎水性液体)が望ましい。
高屈折率液体は、例えば、シリコーンオイル(屈折率:1.40)、クロロホルム(屈折率:1.4429)、ケロシン(屈折率:1.4465)、ヤシ油(屈折率:1.45)、カカオ脂(屈折率:1.456)、四塩化炭素(屈折率:1.46)、オリーブ油(屈折率:1.466)、パラフィン油(屈折率:1.48)、ミネラルオイル(屈折率:1.48)、トルエン(屈折率:1.49)、ベンゼン(屈折率:1.50)、セダ油(屈折率:1.516)、アニリン(1.586)、1-ブロムナフタレン(屈折率:1.658)、ヨウ化メチレン(屈折率:1.74)などが用いられてもよい。
また、高屈折率液体は、親油性溶媒を含むオルガノゲルベースのハイブリッド流路に封入される場合、親水性液体が用いられることが望ましい。例えば、高屈折率液体は、10%砂糖水(屈折率:1.348)、10%食塩水(屈折率:1.35)、20%砂糖水(屈折率:1.364)、酢酸(屈折率:1.37)、グリセリン(屈折率:1.473)、80%砂糖水(屈折率:1.49)などが用いられてもよい。
また、高屈折率液体は、機能性物質を溶解または分散させることで、さらなる機能を付加することもできる。例えば、高屈折率液体は、色素が溶解または分散されていてもよい。高屈折率液体は、色素を有することにより、特定の波長の光をフィルタリングまたはセンシングできるコア材料として適用することができる。高屈折率液体は、金属ナノ粒子が分散されていてもよい。高屈折率液体は、金属ナノ粒子を有することにより、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用したセンシングコア材料として適用することができる。また、高屈折率液体は、蛍光材料を溶解または分散させておくことで、発光コアとすることができ、オプトフルイディクスにおけるマイクロ光源として利用することもできる。
次に、光導波路における導波路構造を形状変化させることについて説明する。
光導波路デバイス100は、光導波路においてコアに液体が用いられているため、クラッドの形状変化に追随してコア形状、すなわち導波路構造を変化させることができる。光導波路デバイス100は、膨潤性ソフトマテリアルによりクラッドとなる流路Rが構成されており、流路Rは、多量の溶媒と3次元網目状高分子により変形自在に形成され、溶媒の流出入で生じる体積変化によって形状を制御することができる。
流路Rにおける溶媒の流出入は、外部刺激によって誘起することができる。溶媒の流出入は、使用する高分子に応じて溶媒・熱・光・磁場・pH・電場など様々な刺激で形状変化を誘起することができる。
例えばポリアクリルアミドゲルなどの中性ゲルをクラッドとして用いた場合、エタノールやアセトンなどの有機溶媒中にデバイスを浸漬することで、ゲル中の水分が流出し、結果としてクラッド(流路R)の形状を収縮させることができる。また、尿素などのポリアクリルアミドの側鎖間の水素結合を断ち切る分子を含む水溶液中にデバイスを浸漬することで、ゲル中に水分が流入し、クラッド(流路R)の形状を拡大させることができる。これらの形状変化は溶媒の組成を元に戻すことで可逆的に制御することができる。
例えばポリN-イソプロピルアクリルアミドゲルなどの温度応答性ゲルをクラッドとして用いた場合、温度を上げることでゲル中の水分が流出し、クラッド(流路R)の形状を収縮させることができる。また、クラッドのゲル中の温度は、光熱変換材料と複合化させることで、適切な波長の光照射により温度上昇を誘起する方法により上昇させてもよい。光熱変換材料として、例えば近赤外光(800-2500nm)を吸収して発熱する金ナノ粒子・ナノロッドなどの金属ナノマテリアルや、マイクロ波を吸収して加熱できるグラフェン・酸化グラフェンなどのカーボンナノマテリアル、PEDOT/PSS・ポリアニリンなどの導電性高分子が用いられてもよい。
また、クラッドは、金属・炭素・導電性高分子などの導電性材料と複合化させ、交番磁場を印加することで誘導加熱により加熱されるようにしてもよい。加熱により生じたクラッドの形状変化はゲルの温度を元に戻すことで可逆的に制御することができる。
例えば側鎖にスピロピランなどのフォトクロミック官能基を有する光応答性ゲルをクラッドとして用いた場合、適切な波長の光(紫外線)を照射することで側鎖を光異性化させてもよい。ゲル内部の極性が増加する結果、ゲル中へ水分が流入し、クラッドの形状を拡大することができる。また、アゾベンゼンとシクロデキストリンの包接錯体を架橋点として含む光応答性ゲルをクラッドとして用いた場合、適切な波長の光(紫外線)を照射してもよい。光の照射により、アゾベンゼンが光異性化に起因する包接錯体の解離が生じ、ゲル内部へ水分が流入し、クラッドの形状を拡大することができる。これらの形状変化は、可視光の照射または温度上昇によって光異性化を元に戻すことで可逆的に制御することができる。
例えばポリアクリル酸のような電解質高分子ゲルをクラッドとして用いた場合、酸やアルカリ溶液へデバイスを浸漬させてもよい。これにより、側鎖の電解質官能基の解離度を変化させ、ゲル内の浸透圧が増減し、溶媒の流出入が生じ、クラッドの形状を伸縮することができる。これらの形状変化は溶媒のpHを元に戻すことで可逆的に制御することができる。
次に、光導波路デバイス100の作成方法について説明する。
図4に示されるように、固体基板3の一面3A側には、接着性官能基により接着層Bが形成され、接着層Bの固体基板3と反対側の面には、レジスト層Gが形成される。先ず、ガラスにより所定の寸法に形成された固体基板3は、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄される。洗浄された固体基板3は、表面を酸素プラズマによって処理され、表面が活性化される。
表面が活性化された固体基板3は、ラジカル反応性のシランカップリング剤により処理され、シランカップリング剤の単分子層である接着性官能基の接着層Bが形成された固体基板3が得られる。接着層Bの表面上には、ポジ型フォトレジストにより薄膜状に形成されたレジスト層Gがスピンコーティングによって作成される。ポジ型フォトレジストは、露光された箇所が現像液に対して溶解し、露光されなかった部分が残存するように形成されている。
その後、レジスト層Gがコーティングされた固体基板3には、遮光部M1と透光部M2とを有するマスクMを介して紫外線UV1が照射される。透光部M2には、例えば、両端線幅2mm、線幅500μmのダンベル状のパターンが形成されている。透光部M2からは、紫外線UV1が照射され、パターンが現像される。紫外線UV1の照射後、例えば、固体基板3には、両端線幅2mm、線幅500μmのダンベル状部位のみポジ型フォトレジストついていないレジスト層Gが形成される。
図5に示されるように、パターンが形成された固体基板3の表面は、酸素プラズマにより処理され、レジスト層Gがついていない部位は洗浄され、個の部位において接着性官能基の接着層Bが剥離される。
図6に示されるように、固体基板3の表面において、レジスト層Gは、アセトンによってリフトオフされる。これにより、接着領域B1と非接着領域B2とが形成された固体基板3が得られる。図において、便宜上、接着領域B1と非接着領域B2とが同一面上に記載されているが、実際の非接着領域B2の厚さは、無視できるほど極めて薄く形成されている。上述の方法で得られた固体基板3は、この後、表面上においてポリアクリルアミドゲルの重合が行われ、ハイドロゲル層が形成される。
図7に示されるように、固体基板3の両端には、60μm厚の一対のスペーサーPが配置される。その後、固体基板3には、モノマーとしてアクリルアミド、蛍光モノマーとしてフルオレセイン-o-アクリレート、架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド、光重合開始剤としてLAPを含む溶液(以下、ゲル前駆体溶液F)が滴下される。
図8に示されるように、固体基板3には、酸素プラズマ処理されたカバーガラス(以下、シール基板N)が上面から載置される。ゲル前駆体溶液Fは、固体基板3とシール基板Nとにより挟み込まれ、固体基板3とシール基板Nとの間から押し出された余分なゲル前駆体溶液Fは不織布等により払拭されて除去される。ゲル前駆体溶液Fが塗布された固体基板3及びシール基板Nは、室温において静置され、ゲル前駆体溶液が完全にゲル化され、ハイドロゲル(ソフトマテリアル2)が形成される。
図9に示されるように、ゲル化後、固体基板3からシール基板N及びスペーサーPが取り除かれる。これにより、固体基板3の一面3A側にフィルム状のソフトマテリアル2が貼付された状態で形成される。固体基板3は、大過剰量の純水溶液に浸漬される。固体基板3からは、未反応のゲル前駆体分子が除去される。これにより、フィルム状に形成されたソフトマテリアル2と、固体基板3とを有するハイブリッド流路1が得られる。
図10に示されるように、ソフトマテリアル2は、非接着領域B2に対応する領域のみ液体を作用させると膨潤し、平面形状から立体的な流路Rを有する突出部2Bに変形する。その後、流路Rの両端には、外径が1mmに形成されたPTFEチューブ(送液チューブ8)が差し込まれる。PTFEチューブ、ガラス基板、フィルム状ハイドロゲルは、シリコーン系接着剤を用いて接着され、送液や光ファイバーが結合可能な光導波路デバイス100が得られる。
図11に示されるように、PTFEチューブにシリコンチューブKが接続され、高屈折率液体として用いられるミネラルオイルが送液され、流路R内に封入される。比較対象として流路RS内に純水が封入されたものも作製される。両端のシリコンチューブKおよびPTFEチューブの内部には、樹脂製光ファイバー(外径0.5mm)が挿入され、ハイブリッド流路へ光が入射可能なソフトマテリアル2により光導波路が形成された光導波路デバイス100が得られる。
次に、蛍光顕微鏡を用いて光導波路の3次元構造を観察した結果について説明する。
図12に示されるように、上述の方法で得られたソフトマテリアルを用いた光導波路デバイス100は、ハイドロゲルはフルオレセイン-o-アクリレート、高屈折率液体は疎水性蛍光色素であるLipi-Blue(1mM)により蛍光標識により着色される。共焦点蛍光顕微鏡を用いて突出部2Bにおけるソフトマテリアル2の断面観察像を撮影すると、緑色に蛍光染色されたフィルム状ハイドロゲルおよび、青色に蛍光染色された高屈折率液体が観察される。光導波路デバイス100は、ハイドロゲル(ソフトマテリアル2)とガラス(固体基板3)から成るクラッド層と、高屈折率液体から成るコア層が構築できている様子が観察された。
突出部2Bは、膨潤する際に一対の接着領域B1に拘束されるため、流路Rの管軸方向において膨潤した分が座屈し、管軸方向に沿って波型の流路Rに形成される。波型の流路Rの曲率、幅は、溶媒の刺激に基づいて変化するソフトマテリアル2の膨潤度に応じて変化する。波型の流路Rの形成に応じて内部に充填された液体の形状も波型に変化する。
次に、光導波路デバイス100に外部から刺激を与えて導波路構造の形状を制御する方法について説明する。
上述の方法で得られたソフトマテリアル2を有する光導波路デバイス100において、突出部2Bは、外部から与えられる刺激に基づいて形状が変化するように形成され、流路Rにおいて形状の変化に応じて光路長が変化するように形成されている。
例えば、刺激として周囲の溶媒の性状に基づいて突出部2Bの形状を変化させ、光の導波特性を変化させてもよい。光導波路デバイス100は、例えば、溶媒の性状に基づいて突出部2Bの形状を変化させ、光路長を変更し光の導波特性を変化させるようにしてもよい。
図13に示されるように、光導波路デバイス100は、溶媒刺激として40%エタノール溶液中に浸漬された場合、純水中に浸漬された場合に比してソフトマテリアル2においてハイドロゲルの膨潤度が低下する。突出部2Bは、流路Rの管軸方向にソフトマテリアル2が膨潤して座屈することにより、管軸方向に沿って波型の流路Rに形成される。
突出部2Bは、溶媒刺激の変化に応じた体積変化に応じて波型の流路Rの曲率、幅等形状変化する様子が観察された。この際、コア層である高屈折率液体の形状は、クラッド層であるハイドロゲルの形状変化に追随して変化している様子が観察された。
次に、光導波路デバイス100を光導波に適用した一例について説明する。
図14及び図15に示されるように、ソフトマテリアル2を有する光導波路デバイス100における光導波の状態が観察される。ソフトマテリアル2を有する光導波路デバイス100は、ハイドロゲル及びガラスにより形成されたハイブリッド流路1内に、ミネラルオイルまたは純水が封入される。その後、光ファイバーから光が入射され、液体の性状に応じた光導波路デバイス100における光導波の状態が観察される。
ミネラルオイルが充填された光導波路デバイス100は、出口側の光ファイバーの末端まで光が導波される様子が観察された(図14参照)。一方、純水が充填された光導波路デバイス100は、出口側の光ファイバーの末端まで光が結合している様子が観察できなかった(図15参照)。即ち、光導波路デバイス100によれば、突出部2Bにおける流路Rの内部に充填される液体の種類に応じて光を導波し、或いは非導波するように構成されていてもよい。光導波路デバイス100によれば、光の導波におけるスイッチング回路に適用可能である。
本発明にかかるソフトマテリアル2を有する光導波路デバイス100は、液体コアの可変性を生かしたセンシングデバイス、スイッチングデバイス、エネルギー伝達デバイスとして有用であり、オプトフルイディクス・バイオセンサー・ラボオンチップデバイス・分子イメージング・エネルギーなど幅広い分野などに広く適応可能である。
上述したように光導波路デバイス100によれば、様々な化学種のフィルム状に形成されたソフトマテリアル2を用いてハイブリッド流路1を形成し、ハイブリッド流路1内に屈折率が高い液体を封入しコアを形成することで、光導波路を形成することができる。
光導波路デバイス100によれば、特に、フィルム状に形成されたソフトマテリアル2、液体コアのそれぞれの種類を個別に選択することで、様々な機能が複合された光流体工学デバイスを作成することができる。例えば、フィルム状に形成されたソフトマテリアル2に、刺激に応答して可逆的に体積を変化させることが可能なハイドロゲルを用いることで、光導波路の形状を変化させ、光の導波と非導波を切り替えることが可能なスイッチデバイスに適用することができる。光導波路デバイス100によれば、刺激に応答して光導波路の形状を変化させ、光路長を変えることが可能なセンシングデバイスに適用することができる。
光導波路デバイス100によれば、光路長を変化させるようにハイドロゲルの体積変化の度合いを調整することにより、マッハ・ツェンダー型干渉計や、各種刺激を感知するセンサーに適用することができる。本発明によれば、流路形状を導波路から光が漏れだすように設計し、或いは、低屈折率媒質側に漏出する性質を有するエバネッセント波を利用することで、ハイドロゲル薄膜内部または周辺へ光刺激を印加することができる。
その際、生体適合性を有するハイドロゲル薄膜を選択し、ハイドロゲル薄膜上または内部で細胞を培養することで、光刺激が可能な細胞培養デバイスを構築できる。例えば、細胞培養デバイスに、ロドプシンタンパクを遺伝子操作によって生細胞に導入した光反応性細胞を適用すると、オプトジェネティクス(光遺伝学)を活用したセンサーデバイスを構築できる。この他、細胞培養デバイスに、シアノバクテリアに代表される光合成微生物を適用すると、光エネルギーを化学エネルギーへと変換可能なバイオリアクターを構築できる。
また、光導波路デバイス100によれば、ハイドロゲル内部または液体コアの溶質に、光と相互作用する材料(グラフェン・金属ナノ粒子、蛍光色素など)を組み込むことで、各種センサーデバイスを構築できる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明にかかるソフトマテリアルを用いた光導波路デバイスは、液体コアの可変性を生かしたセンシングデバイス、スイッチングデバイス、エネルギー伝達デバイスに適用できる。光導波路デバイスは、オプトフルイディクス・バイオセンサー・ラボオンチップデバイス・分子イメージング・エネルギーなど幅広い分野などに広く適用可能である。
1…ハイブリッド流路、2…ソフトマテリアル、2A…平面部、2B…突出部、3…固体基板、3A…一面、8…送液チューブ、8H…貫通孔、9…光ファイバー、100…光導波路デバイス、B…接着層、B1…接着領域、B2…非接着領域、C…接着剤、F…ゲル前駆体溶液、G…レジスト層、K…シリコンチューブ、M…マスク、M1…遮光部、M2…透光部、N…シール基板、P…スペーサー、R…流路、R1…開口、RS…流路、W…液体

Claims (7)

  1. 板状に形成された基板と、
    膨潤性を有しフィルム状に形成され、前記基板の一面側に設けられたソフトマテリアルと、
    前記基板と前記ソフトマテリアルとの界面において前記一面における所定方向に沿って延在して形成され、前記基板と前記ソフトマテリアルとを接着する一対の接着領域と、
    前記一対の接着領域の間において前記基板と前記ソフトマテリアルとを接着しないように形成された非接着領域と、
    記非接着領域において膨潤した前記ソフトマテリアルが前記基板から突出するように流路が形成された突出部と、
    前記流路に充填され前記ソフトマテリアルに比して高屈折率を有する液体と、
    前記流路の両端に接続された一対の送液チューブと、
    前記一対の送液チューブのそれぞれに挿入された一対の光ファイバーと、を有し、
    前記突出部には、前記ソフトマテリアルにより形成されたクラッドと、前記流路において前記液体により形成されたコアとを有する光導波路が形成され
    前記突出部は、外部から与えられる刺激に基づいて膨潤度の変化した前記ソフトマテリアルが体積変化し前記流路の管軸方向に前記ソフトマテリアルが膨潤して座屈することで、前記流路の管軸方向に沿って波型の前記流路を形成し、
    外部刺激に対して応答した前記ソフトマテリアルの膨潤度に応じて、波型の前記流路の曲率、幅、前記流路の管軸方向に沿って断面視した断面形状が変化し、前記流路の形状変化に追随して前記流路に充填された前記液体の形状が変化するとともに、
    前記光ファイバーから前記流路に光を入射して、外部刺激に基づいて形状変化した前記光導波路における光導波の状態を観察し、
    外部刺激に対して応答した前記光導波路の光路長の変化を、前記光ファイバーから光を入射して感知する、
    光導波路デバイス。
  2. 前記送液チューブは、前記流路の形状変化に応じて前記流路に前記液体を流入出させる、
    請求項1に記載の光導波路デバイス。
  3. 前記突出部は、前記流路に充填される前記液体の種類に応じて光を導波し、或いは光を非導波するように形成されている、
    請求項1または2に記載の光導波路デバイス。
  4. 前記ソフトマテリアルは、水系溶媒により膨潤するハイドロゲルにより形成されている、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  5. 前記ソフトマテリアルは、親油性溶媒により膨潤するオルガノゲルにより形成されている、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  6. 前記ソフトマテリアルは、光刺激、或いは熱刺激により膨潤するように形成されている、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  7. 前記ソフトマテリアルは、細胞及び/又は微生物を含み、生体適合性を有するように形成されている、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
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