JP7491800B2 - 噴霧装置およびプライマー液の塗布方法 - Google Patents

噴霧装置およびプライマー液の塗布方法 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁の遊間の壁面にプライマー液を塗布するための噴霧装置およびそれを用いたプライマー液の塗布方法に関する。
橋梁には、橋桁、床版等の構造体が温度変化や地震等によって変形することによる構造体同士の衝突または接触を防止するべく遊間が設けられている。この遊間は、車両等が通る橋軸方向(橋の長さ方向)に隣り合う構造体の間に設けられ、橋軸直角方向(橋の幅員方向)に延びる細長い隙間である。つまり、この遊間は、構造体が変形することによる各構造体の移動量を吸収する。また、このような遊間には、雨水等が下方の路上や構造体の上に落下するのを防止し、かつ、遊間としての機能を損なわないように弾性を有する止水材が設けられている。そして、このような止水材とコンクリート壁面との接着性を向上させるため、止水材を設ける前にコンクリート壁面にプライマー液を含侵させている。
例えば、特許文献1には、コンクリート用プライマー液を長い柄のついたローラーまたは刷毛、ポールガンを具備した高圧エアレススプレー、長首ガンエアースプレー等によって塗布する方法の開示がある。また特許文献2には、遊間の中央に張った誘導支持ロープにプライマー液塗布用のスプレーノズルを吊り下げ、移動させながらウエブプレートの表面にプライマー液をスプレー塗布する方法の開示がある。
一方、異種の流体を混合して噴霧する装置としては、特許文献3、特許文献4のようなものが知られている。
特開2006-298970号公報 特開2012-246681号公報 特開平11-267554号公報 特開2005-313042号公報
しかし、特許文献1、2のいずれも遊間の上方からスプレー等を挿入して塗布することを想定している。そのため、作業を行う場合は、その橋梁に設けられた車両等が通る道路等を遮断しなければならず、その施工期間は自ずとして深夜等に限られていた。また特許文献3、4は、狭くて長い橋梁の遊間の両壁面に吹き付けるものではない。
本発明は、このような事情を鑑みて創作されたものであり、遊間の壁面にプライマー液を塗布するための噴霧装置およびそれを用いたプライマー液の塗布方法を提供することを目的としている。
本発明の噴霧装置は、圧縮空気を供給するエア供給部と、プライマー液を供給するプライマー液供給部と、圧縮空気およびプライマー液を混合する混合部とを有する装置本体と、前記装置本体に連結される輸送管と、前記輸送管の先端に設けられる吐出部とを備え、前記輸送管の長さが5メートル以上であること特徴としている。
本発明の噴霧装置は、輸送管の長さが5メートル以上であるため、狭い橋梁の遊間の両壁面にプライマー液を簡単に吹き付けることができる。特に、装置本体の混合部で圧縮空気およびプライマー液が混合されてプライマー液が微粒化(ミスト化)しているため、両壁面にミスト状に噴霧することができる。
本発明の噴霧装置であって、前記エア供給部と、前記プライマー液供給部と、排出部とが設けられた連結部材と;前記プライマー液供給部に連結されるプライマー液供給管と;前記排出部に連結されるチューブとを有し、前記プライマー液供給管は、前記連結部材を貫通して前記チューブに挿通され、前記チューブ内に前記混合部は構成され、前記連結部材、前記プライマー液供給管および前記チューブの基端から混合部によって前記装置本体は構成され、前記チューブの混合部より先端側によって前記輸送管は構成されているものが好ましい。この場合、前記プライマー液供給管は、前記チューブと同軸にして、前記チューブに挿通され、前記プライマー液供給管の先端側の開口が、前記プライマー液供給管の筒壁に形成されていてもよい。
本発明の噴霧装置であって、混合部がチューブ内に設けられている場合、混合部で圧縮空気とプライマー液とが混合されたミスト化したプライマー液(以下、ミストと呼ぶ場合もある)は、チューブ内の流れに沿って吐出部まで輸送されるため、小さい輸送圧力(つまり、圧縮空気の圧力)で吐出部から噴霧させることができる。特に、プライマー液供給管の先端側の開口を筒壁に形成する場合、プライマー液供給管から吐出されるプライマー液は、チューブの内面と衝突して粒子化し、それと同時あるいはその前後に圧縮空気と混合されるため、より細かいミストとなる。よって、より一層小さい輸送圧力で噴霧させることができる。
本発明の噴霧装置であって、前記装置本体が、前記エア供給部と、前記プライマー液供給部と、排出部とが設けられた連結部材と;前記プライマー液供給部に連結されるプライマー液供給管と;前記排出部に連結される排出管とを有し、前記プライマー液供給管は、前記連結部材を貫通して前記排出管に挿通され、前記排出管内に前記混合部が形成され、前記輸送管は前記排出管に連結されているものが好ましい。この場合、前記プライマー液供給管は、前記排出管と同軸にして、前記排出管に挿通され、前記プライマー液供給管の先端側の開口が、前記プライマー液供給管の筒壁に形成されているのが好ましい。
本発明の噴霧装置であって、混合部が排出管に設けられている場合、混合部で圧縮空気とプライマー液が混合されたミストは排出管の流れに沿って吐出部まで輸送されるため、小さい輸送圧力で吐出部から噴霧させることができる。特に、プライマー液供給管の先端開口を筒壁に形成する場合、プライマー液供給管から吐出されるプライマー液は、排出管の内面と衝突して粒子化し、それと同時あるいはその前後に圧縮空気と混合されるため、より細かいミストとなる。よって、より一層小さい輸送圧力で噴霧させることができる。
本発明の噴霧装置であって、前記プライマー液の粘度が0.3~100mPa・sであり、前記圧縮空気の圧力(輸送圧力)が0.05MPa~1.5MPaであるもの好ましい。
本発明のプライマー液の塗布方法は、本発明の噴霧装置を用いて、橋梁の遊間の壁面にプライマー液を塗布するプライマー液の塗布方法であって、前記遊間の端面から橋軸直角方向(遊間の長さ方向)に沿って前記輸送管を挿入する工程と、前記吐出部を移動させながら前記壁面にプライマー液を塗布する工程とを有することを特徴としている。
本発明の噴霧装置は、5メートル以上の輸送管を備えているため、遊間の端面、つまり、橋の側面から吐出部を挿入して、遊間の壁面にプライマー液を塗布することができる。そのため、橋梁を通る道路または路線を遮断することなく作業が行え、作業の自由度が高い。
図1a、bは、それぞれ橋梁の遊間に設置される止水構造の一例を示す正面断面図、平面図である。 図2aは本発明の噴霧装置の第1の実施形態を示す側面断面図であり、図2bはその吐出部を示す一部拡大側面断面図であり、図2cは他の実施形態の混合部を示す部分拡大図である。 図3aは本発明の噴霧装置の第2の実施形態を示す概略図であり、図3bは本発明のプライマー液の塗布方法を示す工程図である。 図4a、b、cはそれぞれ噴霧装置を使用する前に設置する支持部材を示す側面断面図である。 図5a、b、cは、それぞれ遊間内において壁面にプライマー液Lを塗布している状態を示す概略図である。 図6aは本発明の噴霧装置の第2の実施形態を示す側面断面図であり、図6bはその混合部を示す部分拡大図であり、図6cはそのY-Y線断面図であり、図6dは他の実施形態の混合部を示す部分拡大図である。 本発明の噴霧装置の第3の実施形態を示す側面断面図である。
初めに、橋梁の遊間に設けられる止水構造について説明する。遊間Pは、橋軸直角方向(橋の幅員方向)に延びる細長い溝状の隙間である。
止水構造1は、図1に示すように、橋梁の床版Fと床版Fとの間の遊間Pに設けられるものであって、保持材2と、その保持材2の上に設けられる止水材3とを有する。プライマー液は、この遊間Pを構成する壁面Wに、保持材2および止水材3を設ける前、あるいは、保持材2を設けた後、止水材3を設ける前に塗布する。保持材2を設けた後に、プライマー液を塗布することにより、プライマー液の下方への垂れ流しを防止することができる。このような遊間の幅Pxは、例えば、10mm~100mm、15mm~75mm、特に20mm~50mmである。
次に、遊間P内の壁面Wにプライマー液を噴霧する噴霧装置10について説明する。噴霧装置10は、図2aに示すように、圧縮空気供給管11を連結するエア供給部21と、プライマー液供給管12を連結するプライマー液供給部22と、排出部23とを有する連結部材20と;そのプライマー液供給部22に連結されるプライマー液供給管12と;その排出部23に連結されるチューブ30と;チューブ30の先端に設けられる吐出部40とを有する。
連結部材20は、耐圧性を有する筒体であり、基端(図2aの右側)にプライマー液供給部22が設けられており、先端(図2aの左側)に排出部23が設けられており、その間(図2aの上側)にエア供給部21が設けられている。例えば、ステンレス鋼等の金属から構成されている。
基端のプライマー液供給部22に連結されたプライマー液供給管12は、連結部材20を貫通して、チューブ30に挿通されている。このとき、チューブ30はプライマー液供給管12と同軸にする。そして、プライマー液供給管12の先端12aは、チューブ30の基端から若干先端側(以下、合流点Cという)に配置される。つまり、チューブ30内に混合部が構成される。これにより合流点Cで生じるプライマー液Lのミストが連結部材20内へと逆流することを防止している。なお、合流点Cの周辺は、他の領域より高圧となるため、チューブ30の膨張を防止するべく補強してもよい。
このように構成されている噴霧装置10は、圧縮空気Aおよびプライマー液Lがそれぞれ独立してチューブ30へと流れる。つまり、圧縮空気Aは、エア供給部21から連結部材20内を通り、チューブ30の基端からチューブ30内へと流れる。一方、プライマー液Lは、プライマー液供給管12から直接チューブ30の合流点Cへと流れる。そして、この合流点C(混合部)において、圧縮空気Aとプライマー液Lとが混合されてミストMとなる。その後、ミストMは、チューブ30を移動し、吐出部40から噴霧される。
つまり、この噴霧装置10において、連結部材20、プライマー液供給管12およびチューブ30の基部(基端から合流点Cまで)が本発明の装置本体となり、チューブ30の基部以外(合流点Cより先端側)が本発明の輸送管となる。なお、本発明の噴霧装置の装置本体は、圧縮空気を供給するエア供給部と、プライマー液を供給するプライマー液供給部と、圧縮空気およびプライマー液を混合する混合部とを有するものであれば、上記の形態に限定されるものではない。
圧縮空気供給管11は、基端が圧縮エアのボンベ(図示せず)に連結されており、先端が連結部材20のエア供給部21に連結されている。つまり、ボンベから連結部材20に圧縮空気を送り込むものである。
圧縮空気のボンベの圧力が0.05MPa~1.5MPa、好ましくは0.1MPa~0.7MPa、特に好ましくは0.15MPa~0.6MPaとなるように設定されている。1.5MPaより大きいと、大掛かりな装置が必要となり、現場における作業が煩雑になる。0.05MPaより小さい場合、プライマー液と混合させたときにミスト状にならない。
プライマー液供給管12は、基端がポンプ(図示せず)に接続された容器(図示せず)に連結されており、先端12aが連結部材20を介してチューブ30内に挿通されている。つまり、容器からチューブ30にプライマー液Lを送り込むものである。プライマー液の供給圧力は、合流部に供給できればよく、圧縮空気より高くするのが好ましい。
プライマー液Lとしては、例えば、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、エポキシ系、ウレタン系プライマー液等が挙げられる。このときプライマー液Lの主成分(例えば、ウレタン成分またはエポキシ成分)が15~45重量%、20~40重量%、特に25~35重量%であるのが好ましい。
プライマー液Lの粘度としては、100mPa・s以下、70mPa・s以下、好ましくは60mPa・s以下、特に好ましくは50mPa・s以下である。100Pa・sより大きいとプライマー液供給管12から送り込むときに大きな輸送圧力が必要となる。また圧縮空気と混合させたときにミスト化しにくくなる。なお、プライマー液Lの粘度の下限として、0.3mPa・s以上である。0.3mPa・sより小さいものは、主成分の濃度が薄くなり、プライマー液としての品質が低下する。なお、好ましい粘度にするべく、例えば、酢酸エチルなどの希釈液を用いてもよい。
チューブ30は、合流点Cから先端までの長さが5メートル以上、好ましくは10メートル以上である。一方、チューブ30の上限は、50メートル以下である。チューブ30の基端30aから合流点(混合部)Cまでの距離Zの下限は、10mm以上、好ましくは50mm以上、さらに好ましくは60mm以上、特に好ましくは70mm以上である。10mmより短いと、ミスト化したプライマー液が連結部材20に逆流するおそれがある。一方、距離Zの上限は、200mm以下、好ましくは150mm以下、特に好ましくは100mm以下である。200mmより長いと装置全体が大きくなり現場での作業が煩雑になる。
チューブ30の外径の上限は、16mm以下、好ましくは12mm以下、特に好ましくは10mm以下である。外径の下限は、3mm以上、好ましくは4mm以上、特に好ましくは6mm以上である。外径の下限が3mmより小さいと、エアの流速が低くなりミスト化しにくくなる。特に、遊間幅Pxに対するチューブ30の外径の上限が、70%以下、好ましくは50%以下、特に好ましくは30%以下である。遊間幅Pxに対するチューブ30の外径の下限は、10%以上、好ましくは20%以上、特に好ましくは30%以上である。チューブ30が遊間幅Pxに対して太くなると、遊間Pの壁面との摩擦が大きくなり、その挿入が困難になる。
チューブ30の内径は15mm以下、好ましくは10mm以下、特に好ましくは9mm以下である。内径の下限は、2mm以上、好ましくは2.5mm以上、特に好ましくは4mm以上である。チューブ30の内径が細すぎると、輸送圧力が大きくなりすぎる。
チューブ30は、硬質であっても軟質であってもよく、特に限定されない。しかし、収容可能であるのが好ましい。硬質のチューブとする場合、例えば、伸縮自在に収容可能とするのが好ましい。一方、軟質とする場合、例えば、図3aの噴霧装置10Aのように、合流点Cと吐出部40との間に、巻き取り部45を設けるのが好ましい。そのような軟質のチューブ材料としては、弾力性を有するクロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ナイロン、ポリウレタン、フッ素樹脂等の樹脂が挙げられる。
吐出部40は、図2bに示すように、噴射孔41と、その噴射孔41から所定の距離に設けられた拡散板42とを備えている。拡散板42は、噴射孔41から噴出される液体を衝突させ、拡散させるものである。例えば、噴射孔41の中心軸に対する角度Xが、50度~100度、好ましくは60度~90度、特に好ましくは70度~80度となっている。
この吐出部40は、噴射孔41の開口縁の上部と、拡散板42の上部とが連結されている。つまり、吐出部40は、先端が塞がれた円筒体であって、先部に下側に開口したスリットが設けられた形状を呈している。
しかし、吐出部40の構造は、特に限定されるものではない。
このように噴霧装置10は構成されており、チューブ30の基端から若干先端側の合流点Cにおいてプライマー液Lはミスト化され、そのミストMは少なくとも合流点Cから5メートル以上を移動し、吐出部40から吐出される。そのため、吐出部40で噴霧されるまで、チューブ30内での滞留や揮発拡散や漏出を防止でき、品質が安定したミストMを吐出させることができる。また吐出部40を細長い遊間Pの奥まで簡単に挿入でき、かつ、その輸送圧力を小さくすることができる。またミストMで噴射するため、プライマー液Lの液垂れを減少させ、かつ、プライマー液Lを壁面Wの全体に均一に塗布することができる。さらに、乾燥時間も短くすることができる。このように、現場において、効率よくプライマー液Lを壁面Wに塗布することができる。
次に、塗布方法の詳細について説明する。
プライマー液の塗布方法は、図3bに示すように、噴霧装置10のチューブ30を遊間P内に挿入する工程(S1)と、壁面Wにプライマー液Lを塗布する工程(S2)とを有する。
噴霧装置10のチューブ30の遊間P内への挿入(工程S1)は、遊間Pの一端(橋の一方の側面)から遊間Pの他端(橋の他方の側面)に向かって、橋軸直角方向(遊間Pの長さ方向)に沿ってチューブ30を挿入する。このように遊間Pの端面から挿入することにより、橋梁を通る道路または線路等を遮断することなく作業を行うことができる。
なお、チューブ30を挿入する前に、遊間P内において、チューブ30を支持させるため支持部材を取り付ける。支持部材は、遊間P内において、チューブ30を支持するものであれば、特に限定されない。支持部材としては、例えば、図4aのようなワイヤ54や図4b、cのような作業台55が挙げられる。それぞれ図4a~図4cでは、チューブ30を遊間の一方の端部(図中右側)から遊間の他法の端部(図中左側)に移動させているが、その移動方向は特に限定されるものではない。
図4aのワイヤ54は、橋軸直角方向(遊間Pの長手方向)に若干上方(例えば、100mm程度)に配置したものが挙げられる。このワイヤ54から吊るしてホース30(吐出部40)を支持する。この場合、吐出部40を支持する高さは、止水材3が設けられる位置と水平になっても、上方となっても、下方となってもよい。またワイヤ54を用いる場合、遊間Pに保持材2を先に敷設してからチューブ30を挿入するようにしてもよい。この場合、プライマー液は、遊間Pの壁面Wおよび保持材2の上面に噴霧されることになる。
図4bの作業台55は、遊間P内に固定される梯子状のものであって、作業台55の端部と床版Fの側面とを、取り付け部59aおよびボルト59bなどによって固定したものである。
図4cの作業台55は、チューブ本体58と、その中に挿入されるワイヤ59とからなるチューブ状のものであって、ワイヤ59の両端を床版Fの側面に固定し、ターンバックル61等でワイヤ59を緊張させたものである。
いずれの作業台55も上端が支持部55aとなる。
このような作業台55を用いることにより、チューブ30を遊間Pの全長に渡って直線状(特に、水平)に設置することができる。なお、ここでは作業台55を水平に設けているが、形成する止水構造に応じて傾斜させてもよい。そして、作業台55は、止水構造1の形成後に撤去する。なお、作業台を用いる場合も、作業台55を設置し、その上に保持材2を敷設した後にチューブ30を挿入し、プライマー液を遊間Pの壁面Wおよび保持材2の上面に噴霧してもよい。
プライマー液の塗布(工程S2)は、吐出部40を所定の速度で動かしながら連続的に壁面Wに塗布する。また吐出部40で噴霧されるまで、チューブ30内での滞留や揮発拡散や漏出を防止でき、品質が安定したミストMを吐出させることができる。吐出部40の移動方法は、遊間P内に挿入しているチューブ30を所定の速度で引き抜きながら行う。特に、一定の速度で引き抜くのが好ましい。例えば、チューブ30を巻き取り部45で一定の速度で巻き取りながら引き抜くのが好ましい。そして、巻取速度に応じてミスト化したプライマー液を供給することにより、壁面Wに均一にプライマー液を吹き付けることができる。
なお、吐出部40の吐出方向は、塗布する部位にミストを吹き付けることができれば、特に限定されない。例えば、チューブ30(または吐出部40)を作業台55に支持させている場合は、ミストMが上方に向くようにして噴霧する(図5a参照)。一方、チューブ30(または吐出部40)をワイヤ54に支持させる場合は、吐出部40の高さによって、図5bのように下方に噴霧させたり、図5cのように水平に噴霧させたり、図5aのように上方に噴霧させたりする。
図6の噴霧装置60は、装置本体70と、その装置本体70に連結される輸送管80と、輸送管80の先端に設けられる吐出部90とを備え、輸送管80の長さが5メートル以上である。なお、輸送管80としては、長さが5メートル以上であり、実質的に図2の噴霧装置10のチューブ30が用いられる。そして、吐出部90は、図2の噴霧装置10の吐出部40が用いられる。
装置本体70は、連結部材75と、プライマー液供給部72に連結されるプライマー液供給管76と、排出部73に連結される排出管77とを有する。
連結部材75は、圧縮空気を供給するエア供給部71と、プライマー液を供給するプライマー液供給部72と、排出部73とが設けられた耐圧性を有する筒体である。プライマー液供給部72に連結されたプライマー液供給管76は、連結部材75を貫通して排出管77に同軸にして挿通されている。つまり、排出管77内に、圧縮空気Aとプライマー液Lとの混合部(合流点C)が構成されている。詳しくは、図6b、図6cの塗りつぶし部のように、合流部C(混合部)は、プライマー液供給管76と排出管77の間となる。これにより図2の噴霧装置10と同様にミスト化されたプライマー液Lが連結部材75内へと逆流することを防止する。
プライマー液供給管76は、図6bに示すように、耐圧性を有する管(例えば、ステンレス鋼管)であり、例えば、管の先端をロウ付溶接するなどにより先端が封止されており、筒壁76aに開口76bが形成されている。詳しくは、先端から所定の距離に180度の間隔で2つの前側開口76b1が形成されており、それより若干後方に90度ずらして180度の間隔で2つの後側開口76b2が形成されている。つまり、プライマー液供給管76を正面視したとき、周方向に90度の等間隔で4つの開口76bが形成されている。なお、開口76bは、少なくとも筒壁76aに1つ設けられていればよいが、周方向に複数個形成されているのが好ましい。その開口の数は、特に、限定されるものではないが、例えば、2つ~8つが好ましくは、3つ~6つがより好ましい。
開口76bの開口面は、プライマー液供給管76の軸と角度を有する。特に、当該軸と直角となるように形成されるのが好ましい。
プライマー液供給管12の開口は、排出管77の基端77aからの距離の下限は、10mm以上、好ましくは50mm以上、さらに好ましくは60mm以上、特に好まし鵜は70mm以上である。10mmより短い位置に開口があると、ミスト化したプライマー液が連結部材75に逆流するおそれがある。一方、排出管77の基端77aからの距離の上限は、200mm以下、好ましくは150mm以下、特に好ましくは100mm以下に設けるのが好ましい。200mmより長い位置に開口があると、排出管77を長くしなければならず装置本体10が大きくなりすぎて、操作しにくく、現場での作業性が悪くなる。なお、この周囲に混合部(合流点C)が設けられることになる。
開口76bの径は、プライマー液供給管76の内径の0.2倍以上、1倍以下であり、好ましくは0.5倍以上、特に好ましくは0.7倍以上である。例えば、径が0.5~3mm、好ましくは1~2mmである。
排出管77は、耐圧性を有する管(例えば、ステンレス鋼管)である。排出管77内に混合部が構成されており、混合部周辺は他の領域より高圧になるためである。またプライマー液供給管76の開口より吐出されるプライマー液Lを内面で受けたときにも変形が起こりにくい。排出管77の内径は、プライマー液供給管76の内径より大きく、輸送管80の内径より小さくするのが好ましい。輸送管80の内径より小さくすることにより、よりスムースにミスト化したプライマー液を吐出部90に輸送することができる。
排出管77としては、60mm以上、250mm以下、好ましくは70mm以上、200mm以下、特に好ましくは80mm以上、150mm以下である。60mmより小さいと、混合部として十分に作用を発揮しにくくなる。250mmより大きいと装置全体が大きくなり、現場における作業性が悪くなる。
噴霧装置60は、プライマー液供給管76の筒壁76aに開口76bが設けられているため、プライマー液供給管76から吐出されるプライマー液Lは、排出管77の内面と衝突して粒子化する。そして、それと同時あるいは前後に圧縮空気と混合されるため、図2の噴霧装置10より細かいミストを形成することができる。つまり、図2の噴霧装置10より輸送圧力(圧縮空気の圧力)を小さくして、プライマー液をミスト状に噴霧することができる。またより細かいミストとして噴霧できるため、遊間P内の壁面Wへプライマー液をより均一に塗布することができる。なお、噴霧装置60も、5メートル以上の輸送管80を備えているため、図3bに示す本発明のプライマー液の塗布方法を使用することができる。
噴霧装置60の他の形態として、図6dに示すように、プライマー液供給管76の開口を先端に設けてもよい。この場合、図2の噴霧装置10と同様にプライマー液供給管76の前方に混合部(合流点C)が構成される。一方、図2の噴霧装置10の他の形態として、図2cに示すように、プライマー液供給管12の筒壁12bに開口12cを設けてもよい(混合部(合流点C)は塗り潰し部)。つまり、プライマー液をチューブ30の内面と衝突させることができるため、より細かいミストを形成することができる。
図7の噴霧装置10Bは、連結部材20内に混合部(合流点C)が設けられているものである。つまり、図2の噴霧装置10において、プライマー液供給管12が連結部材20を貫通していないものである。そして、チューブ30の長さが5メートル以上である。その他は、図2の噴霧装置10と実質的に同じものである。この場合、連結部材20内でプライマー液はミスト化する。そして、ミストMは、断面積の大きい連結部材20から断面積の小さいチューブ30に送られる。そのため、吐出部40からミストを噴霧するためには、他の実施形態より高い輸送圧力(圧縮空気の圧力)が必要となる。
[実施例1]
チューブ30の内径が8.0mmであり、長さが15.0mである図2aの噴霧装置10を準備した。なお、チューブ30の基端から合流点Cまでの距離は、80mmである。これを実施例1とする。
[実施例2]
輸送管80の内径が12.0mmであり、長さが15.0mである図6aの噴霧装置0を準備した。なお、内径が2.0mmのプライマー液供給管の先端から10mmの位置に内径が1.5mmの前側開口76b1が設けられており、先端から15mmの位置に内径が1.5mmの後側開口76b2が設けられている。つまり、排出管77の基部77aから40mm~60mmの範囲に合流点C(混合部)が設けられている。これを実施例2とする。
実施例1の噴霧装置10のエア供給部21に内径が8.0mmである圧縮空気供給管11を連結し、圧縮空気の供給圧を0.3MPa、0.6MPaとした。
実施例2の噴霧装置60のエア供給部73に内径が10.0mmである圧縮空気供給管11を連結し、圧縮空気の供給圧を0.15MPaとした。
プライマー原液として、粘度が50mPa・s以下のウレタン系プライマー原液(DIC製プライアデックT-150-35DNX)を準備し、希釈液としての粘度が0.5mPa・sの酢酸エチルとを準備した。
プライマー原液と希釈液とを、50:50の割合で混合しプライマー液L1を準備した。プライマー原液を100%のプライマー液L2を準備した。これらのプライマー液、圧縮空気およびを噴霧装置10で混合させ、チューブ30(輸送管の先端におけるミスト化を確認した。またプライマー液の輸送圧力を確認した。その結果を表1に示す。
Figure 0007491800000001
(注)吐出部において滴下が見られ、チューブ内でも一部が液化していた。
表1に示すように、いずれも15メートル先の吐出部40において、プライマー液のミストMを確認できた。特に、実施例2の噴霧装置では、圧縮空気の供給圧力を0.15MPaまで低減させてもプライマー液のミストを噴霧させることができた。
1 止水構造
2 保持材
3 止水材
10、10A、10B 噴霧装置
11 圧縮空気供給管
12 プライマー液供給管
12a 先端
12b 筒壁
12c 開口
20 連結部
21 エア供給部
22 プライマー液供給部
23 排出部
30 チューブ
40 吐出部
41 噴射孔
42 拡散板
45 巻き取り部
54 ワイヤ
55 作業台
55a 支持部
58 チューブ本体
59 ワイヤ
61 ターンバックル
59a 取り付け部
59b ボルト
60 噴霧装置
70 装置本体
71 エア供給部
72 プライマー液供給部
73 排出部
75 連結部材
76 プライマー液供給管
76a 筒壁
76b 開口
76b1 前側開口
76b2 後側開口
77 排出管
80 輸送管
90 吐出部
A 圧縮空気
C 合流点(混合部)
L、L1、L2 プライマー液
M ミスト
P 遊間
W 壁面

Claims (6)

  1. 圧縮空気を供給するエア供給部と、プライマー液を供給するプライマー液供給部と、圧縮空気およびプライマー液を混合する混合部とを有する装置本体と、
    前記装置本体に連結される輸送管と、
    前記輸送管の先端に設けられる吐出部とを備え、
    前記輸送管の長さが5メートル以上である噴霧装置であって、
    前記エア供給部と、前記プライマー液供給部と、排出部とが設けられた連結部材と;前記プライマー液供給部に連結されるプライマー液供給管と;前記排出部に連結されるチューブとを有し、
    前記プライマー液供給管は、前記連結部材を貫通して前記チューブに挿通され、
    前記チューブ内に前記混合部は構成され、
    前記連結部材、前記プライマー液供給管および前記チューブの基端から混合部によって前記装置本体は構成され、
    前記チューブの混合部より先端側によって前記輸送管は構成されている
    噴霧装置。
  2. 前記プライマー液供給管は、前記チューブと同軸にして、前記チューブに挿通され、
    前記プライマー液供給管の先端側の開口が、前記プライマー液供給管の筒壁に形成されている、
    請求項記載の噴霧装置。
  3. 圧縮空気を供給するエア供給部と、プライマー液を供給するプライマー液供給部と、圧縮空気およびプライマー液を混合する混合部とを有する装置本体と、
    前記装置本体に連結される輸送管と、
    前記輸送管の先端に設けられる吐出部とを備え、
    前記輸送管の長さが5メートル以上である噴霧装置であって、
    前記装置本体が、前記エア供給部と、前記プライマー液供給部と、排出部とが設けられた連結部材と;前記プライマー液供給部に連結されるプライマー液供給管と;前記排出部に連結される排出管とを有し、
    前記プライマー液供給管は、前記連結部材を貫通して前記排出管に挿通され、
    前記排出管内に前記混合部が形成され、
    前記輸送管は前記排出管に連結されている、
    霧装置。
  4. 前記プライマー液供給管は、前記排出管と同軸にして、前記排出管に挿通され、
    前記プライマー液供給管の先端側の開口が、前記プライマー液供給管の筒壁に形成されている、
    請求項記載の噴霧装置。
  5. 前記プライマー液の粘度が0.3~100mPa・sであり、前記圧縮空気の圧力が0.05MPa~1.5MPaである、
    請求項1からいずれかに記載の噴霧装置。
  6. 請求項1からいずれかに記載の噴霧装置を用いて、橋梁の遊間の壁面にプライマー液を塗布するプライマー液の塗布方法であって、
    前記遊間の端面から橋軸直角方向に沿って前記輸送管を挿入する工程と、
    前記吐出部を移動させながら前記壁面にプライマー液を塗布する工程とを有する、
    プライマー液の塗布方法。
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