JP7488851B2 - 腕時計リストレット用のインサート - Google Patents

Description

本発明は、工具なしで腕時計ケースにリストレットストランドを取り付けたり、取り外すことを可能にする、腕時計ケースにリストレットストランドを固定するためのデバイスに関する。

文献ＵＳ２８５０７８３は、それぞれの端部の一方に、リストレットストランドの長手方向に対して横方向に延在するハウジングを備え、横方向開口部を備えたシステムをおのおの備えた、伸長可能な金属ストランドを備えた腕時計リストレットを記載している。ハウジングは、腕時計ケースのホーンの内面の間に延在するリストレット固定ストリップを受け入れることを目的としている。ハウジングには、ハウジングの横方向開口部を閉じ、もって、ストリップをハウジング内に保持し、それによって、リストレットストランドをケースに固定することを保証するロック位置と、フラップが横方向開口部から外れ、腕時計の着用者が、ストリップをハウジングから解放し、もって、リストレットストランドをケースから分離することができるロック解除位置との間で移動できるフラップが装備される。フラップは、シャッタと一体化され、ハウジングの剛性エッジでの摩擦によるロックを保証する、９０°に曲げられたタブを使用してロックされる。関与する摩擦力は、摩擦力が支えるエッジの幅および厚さが小さいことを考えると、比較的小さい。さらに、数回のロック解除サイクルの後、これらのタブは、塑性変形する可能性があり、したがって、信頼性の高いノッチングが保証されなくなるか、最悪の場合、破損して、腕時計の落下や紛失につながる可能性さえある。このシステムは、非常に複雑な３つの折り畳まれた板金部分を含み、それが、システムの製造を困難かつ高価にすることにも留意されたい。

ＵＳ２８５０７８３号

本発明の主な目的は、工具なしで腕時計ケースにリストレットストランドを組み立てたり、分解することを可能にする、腕時計ケースにリストレットストランドを固定するためのデバイスを提供することである。

本発明はまた、腕時計を提供することを目的とし、リストレットストランドは、腕時計ケースのストリップと、腕時計のリストレットストランドとの間の接続の手動のロックおよびロック解除を可能にするデバイスを備えており、前記システムは、安全なロックを保証しながら、単純で、製造が容易である。

本発明の別の目的は、リストレットストランドに統合することができるインサートを提供することであり、前記インサートは、工具なしで、リストレットストランドを、腕時計ケースのストリップから組み立てたり、分解することを可能にする。

この目的は、添付の特許請求の範囲による、インサート、リストレットストランド、および腕時計によって達成される。

本発明は、腕時計リストレットのストランドと、腕時計ケースのストリップとの間の接続を、手動でロックおよびロック解除することを可能にする、腕時計リストレットのストランド用のインサートに関し、前記インサートは、剛性材料で作られた本体と、ラッチとを備え、剛性材料で作られた本体は、エッジで終端するフック形状部分によって延長された平行六面体部分を備え、前記フック形状部分は、ストリップ用のハウジングを形成し、ハウジングは、横方向開口部を備え、平行六面体部分は、ストランドの１つの端部に固定されるように構成され、ラッチは、本体の空洞に収容され、ラッチを、ハウジングに平行なヒンジ軸を中心に旋回させるヒンジで本体に固定され、前記ラッチは、前記ハウジングを閉じることができる閉鎖壁を備える。本発明によれば、ラッチは、本体における穴と協働するラッチと一体化されたピンによって形成されたロック手段と、穴におけるピンをロック位置に拘束するように配置された第１の戻り手段とを備え、ラッチがヒンジ軸の方向に手動で押されたときに、ラッチがヒンジ軸を中心に自由に旋回し、ハウジングの横方向開口部をクリアできるロック解除位置でピンを解放するように、ラッチは、空洞の長さよりも短い長さを有する。

本発明の他の有利な変形によれば、
－ インサートは、ラッチをロック解除位置に保持するように配置された第２の戻り手段を備え、
－ ラッチは、リムを形成するために厚みが薄くされた部分を備え、空洞は、２つの側壁を備え、そのうちの１つの側壁は、ラッチによって部分的に覆われるように低い高さを有し、
－ 低い高さを有する側壁は、インサートの本体に対するラッチの角度ストロークを制限するための傾斜を有し、
－ ラッチは、着用者によるラッチのロックおよびロック解除を容易にする、構造化された上面を有し、
－ 剛性材料の本体はワンピース要素であり、
－ インサートは、金属、複合材料、セラミック、またはプラスチック材料で作られ、
－ ラッチは、軸を受け入れるように縦方向の貫通穴を開けられた後部を備え、
－ ラッチは、第１の戻り手段を受け入れるように配置された、穴と同軸の円形断面のハウジングを備え、
－ ハウジングは、穴の直径よりも大きな直径を有し、
－ 第２の戻り手段は、ねじりばねの形態であり、
－ ねじりばねは、軸の周りのラッチの機械加工に配置される。

本発明はまた、本発明による、腕時計のリストレットストランドと、インサートを備えたリストレットを含む腕時計とに関する。

本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的な例によって提示される、好適な実施形態の以下の説明において見られるだろう。

本発明の他の特徴および利点は、非限定的な例によって与えられた添付の図面を参照して作成された、以下の好適な実施形態の詳細な説明を読むと、より明確に見られるだろう。

ロック解除位置にある本発明によるインサートを示す図である。 ロック位置にある本発明によるインサートを示す図である。 図１ａおよび図１ｂのインサートの構成要素を詳細に示す分解図である。 本発明によるインサートのラッチの底面図である。 軸Ａ－Ａに沿った図の断面図である。 リストレットストランドに取り付けられた本発明によるインサートを示す図である。

図１ａおよび図１ｂに示されるインサートは、腕時計ケース（図示せず）のストリップを受け入れることを意図されたハウジング５を画定するフック形状の端部４によって延長された平行六面体部分３を備える剛性材料の本体２によって形成される。ハウジング５は、リストレットストランドの長手方向に対して横方向に延在し、横方向開口部５ａを備えている。

剛性材料の本体２は、好ましくは、単一材料から形成された均一部分である。本体２は、金属材料または合金、複合材料、セラミック材料、あるいはプラスチック材料で作ることができる。

平行六面体部分３は、一般にオーバモールドまたは接着されているリストレットストランドにインサート１の良好な保持または良好なグリップを提供することを可能にする肩部６を備える。たとえば、インサートは、リストレットストランドが形成される合成材料でオーバモールドすることができる。あるいは、インサートを挿入して、ストランドが形成される材料の２つの層の間に接着することもできる。

図１に示されるインサート１は、革ストランド１００に挿入することができる。それにも関わらず、インサートは他のタイプおよび材料（セラミック、ゴム、金属など）のストランドに簡単に適合させることができる。

図２に例示されるように、剛性の本体２の平行六面体部分３上に、２つの側壁３１、３２を有する長方形の空洞３０が、ラッチ１２を受け入れるように機械加工されていることが観察される。ラッチ１２は、リストレットの長手方向に垂直な軸８の周りを回転するヒンジで固定され、側壁のおのおのは、回転軸を受け入れるための穴３３、３４を有する。ラッチ１２は、ロック位置と呼ばれる位置で空洞３０内に静止するように配置され、この空洞内を移動して、開位置すなわちロック解除位置に位置できる。

ラッチ１２は、たとえば、鋼、アルミニウム、金、または他の金属材料のように、好ましくは金属で作られた部分である。ラッチ１２は、ハウジング５に平行な軸８の周りに旋回可能に取り付けられ、軸８は、空洞３０の側壁の穴３３、３４に挿入されるか、またはその中で動かされる。ラッチ１２は、空洞３０内で並進移動できるように、空洞３０の長さよりわずかに短い長さを有する。

ラッチ１２は、軸８を受け入れるために長手方向の穴１４が貫通され、その長さが側壁３１、３２の間の空間よりも短い後部１３を備える。ラッチの後部１３はまた、空洞３０の側壁３１のうちの１つの側壁と協働する圧縮ばね１０などの戻り手段を受け入れるためのハウジング１３０を有する。ハウジング１３０は、長手方向の穴１４と同軸であり、穴１４の直径よりも大きな直径を有し、その結果、ばね１０は、壁３１と、ハウジング１３０の底部との間に拘束されたままとなる。図３ｂに示されるように、ハウジング１３０は、ラッチ１２の長さの半分を超えて延在している。明らかに、このハウジング１３０の長さは、使用されるばねに応じて変化し得る。

ラッチ１２はさらに、ハウジング５の長手方向に沿って延在し、ハウジングのリム５ａに対して静止する平坦面を有する閉鎖壁１６を備え、ラッチ１２が閉位置にある場合、実質的に円形の断面の閉鎖ハウジングを生成する。ラッチ１２はまた、ラッチを閉位置または開位置に保持するように配置されたロック手段および戻り手段を備える。例示的な例では、ロック手段は、ラッチ１２と一体化され、空間３０の側壁３２のうちの１つの側壁に形成されたオリフィス３７と協働するピン１１によって形成される。戻り手段は、軸８上に配置されたねじりばね９の形態であり、ラッチ１２の後部１３は、軸を示し、ばね９を受け入れるように配置された機械加工を有する。図３ａに見られるように、ラッチ１２はまた、ねじりばね９の脚を受け入れるために提供されたノッチ１８を有する。

有利には、ラッチ１２は、ロック手段１１の反対側の壁に、ロック手段１１と協働する側壁３２の反対側の側壁３１上に静止するリム１９を形成するように厚みが薄くされた部分を有し、この目的のために、リム１９がその上で静止できるように、より低い高さを有する。

側壁３１はまた、ラッチ１２がロック解除されたときに本体２によってブロックされることなくその軸８の周りを旋回できるように、傾斜３５を有する部分を有する。この傾斜３５はまた、インサート１の本体２に対するラッチ１２の角度ストロークを画定および制限することによって、停止部として機能することを可能にする。

次に、側壁３２は、ラッチがロック解除位置からロック位置に移動するときに、ロック手段１１を穴３７に案内するための傾斜を備えた切り欠き３６を有する。したがって、着用者がラッチ１２を空洞３０の底部に向かって押すと、ピン１１は斜面に接触し、ラッチ１２を、軸８の方向に並進させ、ピン１１が穴３７に挿入されるまで、ばね８を暗黙的に圧縮させる。ピン１１が穴３７に収容されると、ラッチは、ばね８の作用下で空洞３０内のその静止位置に戻る。

ラッチ１２はまた、ハンドリング要素として機能し、ラッチ１２のハンドリングを容易にするために、ラッチの上面、すなわち、ラッチが閉位置にあるときに着用者に見える面に、浅い機械加工、またはネガティブまたはポジティブなレリーフのテクスチャを有する。

閉位置すなわちロック位置（図１a）では、ラッチ１２と一体化されたピン１１が穴３７に挿入されて、ラッチを空洞３０内の所定の位置に保持し、ねじりばね９は、空洞の底とラッチとの間に押し付けられる。ピン１１は、ラッチ１２を側壁３２に向かって押す方向に向かうばね１０のおかげで、挿入された位置に保持される。

ラッチ１２をその開位置すなわちロック解除位置（図１b）に切り替えるために、着用者はラッチ１２に圧力を加え、空洞３０の側壁３１に隣接するまで、リストレットストランドの長さの方向に垂直な方向に、ラッチ１２を並進させる。この並進は、ピン１１を穴３７から解放し、したがって、ねじりばね９が、ラッチ１２を、そのロック解除位置すなわち開位置に向かって旋回させる効果を有し、したがって、通路５を解放して、リストレットストランドを組み立てまたは分解することを可能にする。

タブを開くために、ユーザは、エッジ１７がノッチ２２から外れるまでタブ１６を後方に押し、その後、ラッチ１２をその開位置に向けて切り替える。図４ａ～図４ｃにおける断面に示すように、ノッチ２２に適合するフック形状部分４のエッジ１７の部分は、好適には、このように、ノッチ２２の内部形状に対応する形状を有するように尖っている。それにも関わらず、ノッチおよび対応するエッジの他の形状を考慮することができる。

１ インサート
２ 本体
３ 平行六面体部分
４ フック形状部分
５ ハウジング、通路
５ａ 横方向開口部、リム、エッジ
６ 肩部
７
８ ヒンジ軸、ばね
９ 第２の戻り手段、ねじりばね
１０ 第１の戻り手段、ストランド、圧縮ばね
１１ ロック手段、ピン
１２ ラッチ
１３ 後部
１４ 貫通穴
１５ 機械加工
１６ 閉鎖壁、タブ
１７ エッジ
１８ ノッチ
１９ リム
２２ ノッチ
２３ 上面
３０ 空間、空洞
３１ 側壁
３２ 側壁
３３ 穴
３４ 穴
３５ 傾斜
３６ 切り欠き
３７ 穴、オリフィス
１００ 革ストランド
１３０ ハウジング

Claims (14)

1. 腕時計リストレットのストランド（１００）と、腕時計ケースのストリップとの間の接続を、手動でロックおよびロック解除することを可能にする、前記腕時計リストレットのストランド（１００）用のインサート（１）であって、前記インサート（１）は、剛性材料で作られた本体（２）と、ラッチ（１２）とを備え、剛性材料で作られた前記本体（２）は、エッジ（５ａ）で終端するフック形状部分（４）によって延長された平行六面体部分（３）を備え、前記フック形状部分（４）は、前記ストリップ用のハウジング（５）を形成し、前記ハウジングは、横方向開口部を備え、前記平行六面体部分（３）は、前記ストランド（１００）の１つの端部に固定されるように構成され、前記ラッチは、前記本体の前記平行六面体部分（３）上に２つの側壁（３１、３２）を有する底面が長方形の空洞（３０）に収容され、前記ラッチを、前記ハウジング（５）に平行なヒンジ軸（８）を中心に旋回させるヒンジで前記本体（２）に固定され、前記ラッチ（１２）は、前記ハウジング（５）の一部を閉じることができる閉鎖壁（１６）を備え、
   前記ラッチは、前記本体（２）の前記空洞（３０）のいずれかの前記側壁（３１、３２）に形成された穴（３７）と協働する前記ラッチ（１２）と一体化されたピン（１１）によって形成されたロック手段と、前記穴（３７）における前記ピン（１１）をロック位置に拘束するように配置された第１の戻り手段（１０）とを備え、前記ラッチ（１２）は、前記ラッチ（１２）が前記ヒンジ軸（８）の軸線方向に手動で押されたときに、前記ラッチ（１２）が前記ヒンジ軸を中心に自由に旋回し、前記ハウジングの前記横方向開口部をクリアできるロック解除位置で前記ピン（１１）を解放し、前記ラッチ（１２）を配置するように、前記空洞（３０）の長さよりも短い長さを有することを特徴とする、インサート（１）。
2. 前記ラッチを前記ロック解除位置に保持するように配置された第２の戻り手段（９）を備えたことを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
3. 前記ラッチ（１２）は、リム（１９）を形成するために厚みが薄くされた部分を備え、前記空洞（３０）は、２つの側壁（３１，３２）を備え、そのうちの１つの側壁は、前記ラッチ（１２）が前記ヒンジ軸（８）の軸線方向に押され前記ロック解除位置に移動するときに、前記ラッチ（１２）によって部分的に覆われるように低い高さを有することを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
4. 低い高さを有する前記側壁は、前記インサート（１）の前記本体（２）に対する前記ラッチ（１２）の角度ストロークを制限するための傾斜（３５）を有することを特徴とする、請求項３に記載のインサート（１）。
5. 前記ラッチ（１２）は、着用者による前記ラッチ（１２）のロックおよびロック解除 を容易にするためのネガティブまたはポジティブなレリーフを有する上面（２３）を有することを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
6. 剛性材料の前記本体（２）は、ワンピース要素であることを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
7. 前記本体（２）は、金属、複合材料、セラミック、またはプラスチック材料で作られ、そして、前記ラッチ（１２）は、鋼、アルミニウム、金、または他の金属材料で作られたことを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
8. 前記ラッチ（１２）は、前記ヒンジ軸（８）を受け入れるために縦方向の貫通穴（１４）を開けられた後部（１３）を備えたことを特徴とする、請求項１に記載のインサート（１）。
9. 前記ラッチ（１２）は、前記第１の戻り手段（１０）を受け入れるように配置された、前記貫通穴（１４）と同軸の円形断面のハウジング（１３０）を備えたことを特徴とする、請求項８に記載のインサート（１）。
10. 前記円形断面のハウジング（１３０）は、前記貫通穴（１４）の直径よりも大きな直径を有することを特徴とする、請求項９に記載のインサート（１）。
11. 第２の戻り手段（９）は、ねじりばねの形態であることを特徴とする、請求項２に記載のインサート（１）。
12. 前記ねじりばねは、前記ヒンジ軸（８）の周りに配置されたことを特徴とする、請求項１１に記載のインサート（１）。
13. １つの端部に、請求項１に記載のインサート（１）を備えた腕時計リストレットのストランド（１００）。
14. 腕時計ケースと、２つの前記ストランド（１００）とを備えた腕時計であって、前記腕時計ケースは、２つのストリップを備え、前記腕時計ケースの前記ストリップは、請求項１に記載の２つのインサート（１）によって前記ストランド（１００）に取り付けられた、腕時計。

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