JP7486696B1 - データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム - Google Patents
データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7486696B1 JP7486696B1 JP2024510325A JP2024510325A JP7486696B1 JP 7486696 B1 JP7486696 B1 JP 7486696B1 JP 2024510325 A JP2024510325 A JP 2024510325A JP 2024510325 A JP2024510325 A JP 2024510325A JP 7486696 B1 JP7486696 B1 JP 7486696B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- imaging
- infrared
- scanning mirror
- coefficient
- data processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000012545 processing Methods 0.000 title claims description 26
- 238000003672 processing method Methods 0.000 title claims description 3
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims abstract description 195
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims abstract description 50
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 17
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 23
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 14
- 238000005457 optimization Methods 0.000 claims description 6
- 230000005855 radiation Effects 0.000 claims 1
- 230000006870 function Effects 0.000 description 55
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 10
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000032683 aging Effects 0.000 description 3
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000006978 adaptation Effects 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 1
- 230000037435 normal mutation Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B64—AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
- B64G—COSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
- B64G1/00—Cosmonautic vehicles
- B64G1/10—Artificial satellites; Systems of such satellites; Interplanetary vehicles
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B64—AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
- B64G—COSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
- B64G1/00—Cosmonautic vehicles
- B64G1/22—Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
- B64G1/66—Arrangements or adaptations of apparatus or instruments, not otherwise provided for
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Astronomy & Astrophysics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Abstract
Description
走査鏡が設けられた撮像装置では、赤外画像の撮像時の走査鏡の角度によって観測放射輝度に変化が生じる。これは、走査鏡の表面に施されたコーティングの赤外放射率が角度に依存するためである。このため、撮像装置が撮像した被写体の赤外放射輝度を正確に推定するには、走査鏡の赤外放射率を走査鏡の角度に対して適切に校正する必要がある。
1つ以上の走査鏡とラインセンサとが同一光路上に設けられた宇宙空間にある撮像装置に撮像させる2つの撮像領域として、前記宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、前記1つ以上の走査鏡のうちの少なくとも1つの走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定する撮像領域指定部と、
前記撮像装置が前記2つの撮像領域を撮像して得られた2つの撮像画像を取得する画像取得部と、
各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの回転角度が示される角度データが含まれるモニタデータを取得するモニタデータ取得部と、
前記2つの撮像画像と、前記モニタデータとを用いて、前記1つ以上の走査鏡の各走査鏡について赤外放射率関数の係数を算出する係数算出部とを有する。
以下、実施の形態を、図を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係るシステム構成例を示す。
図1において、放射率校正装置100は地上に配置されている。一方、撮像装置200は人工衛星300に搭載されている。つまり、撮像装置200は宇宙空間に存在する。
人工衛星300では、撮像装置200と撮像制御装置400とモニタ装置500が存在する。
なお、図2では、本実施の形態を説明するのに必要な内部構成のみを示している。つまり、図2では、人工衛星300の運行を制御する機構等の図示は省略している。
図2において、撮像制御装置400は、撮像装置200の撮像の制御を行う。
モニタ装置500は、撮像装置200に搭載されている走査鏡の状態をモニタする。
なお、図2では、撮像装置200と撮像制御装置400とモニタ装置500を別個の装置としているが、撮像装置200と撮像制御装置400とモニタ装置500が一体となっていてもよい。
図3は、撮像装置200の内部構造の概要を示す。なお、図3は、本実施の形態を説明するのに必要な内部構成のみを示している。
図3に示すように、撮像装置200は、同一光路上に1つ以上の走査鏡とラインセンサを備える。各走査鏡は1軸駆動式の走査鏡である。
図3では、撮像装置200が1次走査鏡である走査鏡βと2次走査鏡である走査鏡αを備える例を示す。走査鏡αと走査鏡βは回転軸を中心として回転することができる。つまり、走査鏡αと走査鏡βは回転角度を変化させることができる。走査鏡の回転角度は、走査鏡の基準角(基準位置)からの変位量(角度)である。走査鏡αと走査鏡βの回転軸は平行でなくても良い。例えば、垂直であっても良い。
ラインセンサは、放射率校正装置100により撮像領域として指定された宇宙空間の領域を撮像する。
なお、図3に示す矢印は光路を示す。
図2に示すモニタ装置500は、各走査鏡の状態として、撮像時の各走査鏡の回転角度と温度をモニタする。
このため、本実施の形態では、放射率校正装置100が、撮像時ごとの走査鏡の回転角度が異なる2つの領域を指定し、撮像装置200に当該2つの領域を撮像させ、2つの撮像画像の差分から、走査鏡の回転角度の違いに基づき走査鏡の赤外放射率の推定を行う。
撮像制御装置400は、撮像領域データ150を撮像装置200に転送する。
そして、撮像装置200は、撮像領域データ150で指定された2つの撮像領域を撮像し、2つの撮像画像250を放射率校正装置100に送信する。
また、モニタ装置500は、撮像時に各走査鏡の回転角度と温度をモニタし、モニタ結果が示されるモニタデータ550を放射率校正装置100に送信する。モニタデータ550には、各走査鏡の撮影時ごとの角度データと温度データが含まれる。
そして、放射率校正装置100は、2つの撮像画像250とモニタデータ550を用いて、走査鏡の回転角度の違いに基づき走査鏡の赤外放射率の推定を行う。
また、図5は、本実施の形態に係る放射率校正装置100の機能構成例を示す。
放射率校正装置100はコンピュータである。放射率校正装置100はデータ処理装置に相当する。また、放射率校正装置100の動作手順は、データ処理方法に相当する。また、放射率校正装置100の動作を実現するプログラムは、データ処理プログラムに相当する。
また、放射率校正装置100は、図5に示すように、機能構成として、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104、係数出力部105、撮像領域データベース106及び装置特性データベース107を備える。撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能は、例えば、プログラムにより実現される。
補助記憶装置903には、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能を実現するプログラムが記憶されている。
これらプログラムは、補助記憶装置903から主記憶装置902にロードされる。そして、プロセッサ901がこれらプログラムを実行して、後述する撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の動作を行う。
図4は、プロセッサ901が撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能を実現するプログラムを実行している状態、すなわち、プロセッサ901が撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105として動作している状態を模式的に表している。
また、図4に示す撮像領域データベース106及び装置特性データベース107は、主記憶装置902又は/及び補助記憶装置903で実現される。
具体的には、撮像領域指定部101は、2つの撮像領域として、宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、各走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定する。
例えば、撮像領域指定部101は、2つの深宇宙領域を撮像領域として指定する。
また、撮像領域指定部101は、宇宙空間における任意の領域を基準として対称の位置にある2つの領域を撮像領域として指定してもよい。
また、撮像領域指定部101は、宇宙空間における任意の領域を基準として対称の位置にある2つの深宇宙領域を撮像領域として指定してもよい。
なお、深宇宙領域とは、地球からの距離が200万キロメートル以上である宇宙領域である。
撮像領域指定部101は、2つの撮像領域が示される撮像領域データ150を通信装置904を介して撮像制御装置400に送信する。
また、撮像領域指定部101は、撮像領域データ150を係数出力部105に格納する。
撮像領域指定部101により行われる処理は撮像領域指定処理に相当する。
画像取得部102は、取得した撮像画像250を係数算出部104に転送する。
画像取得部102により行われる処理は画像取得処理に相当する。
モニタデータ取得部103は、取得したモニタデータ550を係数算出部104に転送する。モニタデータ550には、撮像領域指定部101により2つの撮像領域の撮影での撮影時ごとの各走査鏡の角度データと温度データが含まれる。
例えば、図2に示すように、撮像装置200に2つの走査鏡(走査鏡αと走査鏡β)がある場合を想定する。この場合に、撮像画像N1の撮影時の走査鏡αの回転角度をθ1、走査鏡βの回転角度をφ1、走査鏡αの温度をT1、走査鏡βの温度をτ1とする。同様に、撮像画像N2の撮像時の走査鏡αの回転角度をθ2、走査鏡βの回転角度をφ2、走査鏡αの温度をT2、走査鏡βの温度をτ2とする。
このとき、モニタデータ取得部103は、1組の撮像画像(N1,N2)に対応する角度データ及び温度データとして、(θ1,φ1,T1,τ1,θ2,φ2,T2,τ2)を取得する。なお、1組の撮像画像(N1,N2)は同時刻に撮像されていてもよいし、異なる時刻に撮像されていてもよい。
モニタデータ取得部103により行われる処理はモニタデータ取得処理に相当する。
更に、係数算出部104は装置特性データベース107から装置特性データ160を取得する。装置特性データ160は、撮像装置200の特性が示されるデータである。具体的には、装置特性データ160には、撮像装置200のラインセンサのチャネルごとの赤外線波長と赤外校正係数が示される。
係数算出部104は、撮像画像250とモニタデータ550と装置特性データ160を用いて、各走査鏡について赤外放射率関数の係数170を算出する。具体的には、2つの撮像画像250の間の赤外放射輝度の差が低減する赤外放射率関数の係数170を算出する。撮像装置200の同一光路上に設けられた全走査鏡の走査鏡ごとの赤外放射率関数の係数170は全て、2つの撮像画像250と画像撮像時ごとの走査鏡の回転角度データと温度データを含むモニタデータ550と装置特性データ160とを用いて、同一の物理モデルによって算出される。
そして、係数算出部104は、算出した各走査鏡の赤外放射率関数の係数170を係数出力部105に出力する。
なお、赤外放射率関数の係数及び物理モデルの詳細は後述する。
係数算出部104により行われる処理は係数算出処理に相当する。
また、装置特性データベース107は、装置特性データ160を記憶する。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る放射率校正装置100の動作例を説明する。
前述したように、撮像領域指定部101は、撮像領域として、宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、少なくとも1つの走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定する。
撮像領域指定部101は、複数の領域組を指定する。
図7において、地球の周りにある矩形はそれぞれ深宇宙領域を表している。
撮像領域指定部101は、例えば、地球のY軸方向の中心線を基準としてX軸方向に対称の位置にある2つの深宇宙領域を撮像領域として指定してもよい。
また、図8に示すように、撮像領域指定部101は、例えば、地球のX軸方向の中心線を基準としてY軸方向に対称の位置にある2つの深宇宙領域を撮像領域として指定してもよい。
図7及び図8のように対称の位置にある2つの深宇宙領域を撮像した場合は、撮像時の走査鏡の回転角度と温度以外のパラメータが撮像画像間で共通していると考えられる。このため、図7及び図8のように対称の位置にある2つの深宇宙領域を撮像した場合は、モニタデータ取得部103による赤外放射率関数の係数の算出精度が向上すると考えられる。
また、撮像領域指定部101は、「一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、各走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる」という条件を満たす限り、深宇宙領域以外の領域を撮像領域に指定してもよい。
なお、撮像領域指定部101は、放射率校正装置100の利用者(以下、設計者ともいう)の指示に従って、撮像領域を指定することができる。また、撮像領域指定部101は、撮像装置200において過去に撮像された撮像画像を解析して「一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、各走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる」領域を探索して、撮像領域を指定してもよい。
本実施の形態では、画像取得部102が取得する撮像画像250は、輝度画像でもよいし、輝度画像を生成するために必要なデータ一式でもよい。
モニタデータ取得部103は、複数の領域組の撮像におけるモニタデータ550を取得する。
画像取得部102は、複数の領域組の撮像画像250を取得する。
本実施の形態では、撮像装置200の光路と赤外放射輝度の関係を表す物理モデルMに、撮像画像250とモニタデータ550と装置特性データ160を入力として与え、同一の物理モデルMから全ての走査鏡について各走査鏡の赤外放射率関数の係数170を算出する。物理モデルMは、撮像装置200における赤外放射輝度に関する物理的関係を数理的に表現した方程式である。物理モデルMの詳細は後述する。
輝度誤差低減効果が得られていると判断した場合は、設計者は、出力された赤外放射率関数の係数170を用いて赤外放射輝度を校正することができる。
一方、輝度誤差低減効果が得られていないと判断した場合は、設計者は、例えば、赤外放射率関数の係数170の再計算を放射率校正装置100に指示する。設計者から赤外放射率関数の係数170の再計算を指示された場合は、放射率校正装置100はSTEP4以降の処理を繰り返す。
この場合に、STEP4において、係数算出部104は、計算に未使用である新たな撮像画像250と対応する未使用のモニタデータ550を用いて、赤外放射率関数の係数170の再計算を行う。
この場合に、設計者から赤外放射率関数の係数170の再計算を指示された場合は、STEP1以降の処理が繰り返される。
係数算出部104は、撮像装置200の光路と赤外放射輝度の関係を表す物理モデルMに、撮像画像250とモニタデータ550と装置特性データ160を入力として与え、同一光路上の全ての走査鏡の赤外放射率関数の係数を算出する。ここで、係数とは赤外放射率関数の内部パラメータを指す。この内部パラメータを決定する手法として参考文献1又は参考文献2に開示の技術を用いる。
[参考文献2]:Evolution Strategies;Handbook of Computational Intelligence,J. Kacprzyk
and W.Pedrycz,editors,pp.871-898,Springer(2015)
なお、以下では、図3に示すように、撮像装置200が1次走査鏡である走査鏡βと2次走査鏡である走査鏡αを備える構成を前提として説明を進める。
ここで、θαは走査鏡αへ入射する光の入射角を示す。θαは走査鏡αの回転角度xに依存することからxの関数(θα(x))である。θα(x)の内部パラメータはハードウェアによる。
同様に、走査鏡βの赤外放射率関数をεβ(θβ)=b0+b1θβ+b2θβ 2と定義する。
ここで、θβは走査鏡βへ入射する光の入射角を示す。θβは走査鏡βの回転角度yに依存することからyの関数(θβ(y))である。θβ(y)の内部パラメータはハードウェアによる。
また、ラインセンサ(検出素子)の観測輝度をRd=qC2+mC+bと表す。
ここで、q、m及びbはラインセンサの赤外校正係数である。q、m及びbは、装置特性データ160に含まれる。
被観測対象物の赤外放射輝度をRと表す。
走査鏡αの黒体放射輝度をRα(Tα)と表す。Rα(Tα)はTαの関数であり、値は装置特性データ160に含まれる赤外線波長の値を用いて計算される。
走査鏡βの黒体放射輝度をRβ(Tβ)と表す。Rβ(Tβ)はTβの関数であり、値は装置特性データ160に含まれる赤外線波長の値を用いて計算される。
Rd=M 式(1)
Rd=qC2+mC+b 式(2)
M=(1-εα(θα))(1-εβ(θβ))R+εα(θ)Rα(Tα)+εβ(θβ)(1-εα(θ))Rβ(Tβ) 式(3)
前述したように、走査鏡αは2次走査鏡、走査鏡βは1次走査鏡である。
撮像装置200の内部の光路は次のように構成されている。
被写体(光源)→1次走査鏡β→2次走査鏡α→ラインセンサ
ある撮像画像i(赤外放射輝度:Ri)を撮像したときの走査鏡αの回転角度をxi、走査鏡αの温度をTα,iと表す。また、撮像画像iを撮像したときの走査鏡βの回転角度をyi、走査鏡βの温度をTβ,iと表す。
また、θα,iは撮像画像iを撮像したときの走査鏡αへ入射する光の入射角を示す。θα,iは走査鏡αの回転角度xiに依存することからxiの関数(θα,i(xi))である。更に、θβ,iは撮像画像iを撮像したときの走査鏡βへ入射する光の入射角を示す。θβ,iは走査鏡βの回転角度yiに依存することからyiの関数(θβ,i(yi))である。
同様にして、ある撮像画像j(赤外放射輝度:Rj)を撮像したときの走査鏡αの回転角度をxj、走査鏡αの温度をTα,jと表す。また、撮像画像jを撮像したときの走査鏡βの走査鏡βの回転角度をyj、走査鏡βの温度をTβ,jと表す。
また、θα,jは撮像画像jを撮像したときの走査鏡αへ入射する光の入射角を示す。θα,jは走査鏡αの回転角度xjに依存することからxjの関数(θα,j(xj))である。更に、θβ,jは撮像画像jを撮像したときの走査鏡βへ入射する光の入射角を示す。θβ,jは走査鏡βの回転角度yjに依存することからyjの関数(θβ,j(yj))である。
Rd,i=Mi 式(4)
Rd,i=qCi 2+mCi+b 式(5)
Mi=(1-εα(θα,i))(1-εβ(θβ,i))Ri+εα(θα,i)Rα(Tα,i)+εβ(θβ,i)(1-εα(θα,i))Rβ(Tβ,i) 式(6)
Rd,j=Mj 式(7)
Rd,j=qCj 2+mCj+b 式(8)
M j=(1-εα(θα,j))(1-εβ(θβ,j))R j +εα(θα,j)Rα(Tα,j)+εβ(θβ,j)(1-εα(θα,j))Rβ(Tβ,j) 式(9)
ここで、θ、T、R、Mのそれぞれの右下添え字iとjは、撮像領域に対応する番号である。
ΔRk=Rd,i-Rd,j 式(10)
ΔMk=Mi-Mj 式(11)
Ek=ΔRk-ΔMk 式(12)
ここで、ΔRk、ΔMk、Ekの右下添え字kは領域組の番号である。各領域組(i,j)に対して領域組の番号kが一意に定められる。
各領域組kに対するEkの値は、物理モデルMによって算出される観測放射輝度の理論値とモニタ装置500で観測された回転角度及び温度から算出された値との差分を示す。この差分Ekの大きさが小さい程、領域組kの撮像領域iと撮像領域jの間の赤外放射輝度の差が小さいことになる。
係数算出部104は、この差分Ekの大きさを最小化する赤外放射率関数εα(θα)、εβ(θβ)の係数a0、a1、a2、b0、b1及びb2を算出する。換言すれば、係数算出部104は、撮像領域iと撮像領域jの間の赤外放射輝度の差の大きさを最小化する赤外放射率関数の係数170を算出する。
係数算出部104は、赤外放射率関数の係数170を算出するために次の式(13)を用いる。
式(13)で定義されたFを最小化させるための赤外放射率関数εα(θα)、εβ(θβ)の係数a0、a1、a2、b0、b1及びb2を求めることを考える。
ここで、式(14)のように、目的関数fをFで定義する。
f=F 式(14)
最適化するパラメータxは、式(15)に示す通りである。
式(15)のパラメータxの最適化された値が赤外放射率関数の係数170である。
また、上記の式(15)は参考文献3の2.1項に記載のアルゴリズムによって最適化されてもよい。
また、2つの走査鏡のうちの一方が存在しない場合は、係数算出部104は、存在しない走査鏡の放射率関数と黒体放射輝度の値を0とし、計算を行う。
本実施の形態では、放射率校正装置100は、領域組kの撮像領域iと撮像領域jの赤外放射輝度の差の大きさを最小化する赤外放射率関数の係数を算出する。設計者は、算出された赤外放射率関数の係数を用いて赤外放射率を校正することができる。このため、本実施の形態によれば、打ち上げ後の撮像装置からの撮像画像であっても、赤外放射輝度の誤差を低減することができる。
本実施の形態では、放射率校正装置100は、同一の物理モデルMを適用して全ての走査鏡の赤外放射率の係数を算出する。このため、本実施の形態によれば、全ての走査鏡の赤外放射率を1つの系に対して校正することができる。
最後に、放射率校正装置100のハードウェア構成の補足説明を行う。
図4に示すプロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。
プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図4に示す主記憶装置902は、RAM(Random Access Memory)である。
図4に示す補助記憶装置903は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
図4に示す通信装置904は、データの通信処理を実行する電子回路である。
通信装置904は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)である。
図4に示す入出力装置905は、例えば、マウス、キーボード及びディスプレイである。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ901により実行される。
プロセッサ901はOSの少なくとも一部を実行しながら、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能を実現するプログラムを実行する。
プロセッサ901がOSを実行することで、タスク管理、メモリ管理、ファイル管理、通信制御等が行われる。
また、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の処理の結果を示す情報、データ、信号値及び変数値の少なくともいずれかが、主記憶装置902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD等の可搬記録媒体に格納されていてもよい。そして、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105の機能を実現するプログラムが格納された可搬記録媒体を流通させてもよい。
また、放射率校正装置100は、処理回路により実現されてもよい。処理回路は、例えば、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)である。
この場合は、撮像領域指定部101、画像取得部102、モニタデータ取得部103、係数算出部104及び係数出力部105は、それぞれ処理回路の一部として実現される。
なお、本明細書では、プロセッサと処理回路との上位概念を、「プロセッシングサーキットリー」という。
つまり、プロセッサと処理回路とは、それぞれ「プロセッシングサーキットリー」の具体例である。
Claims (12)
- 1つ以上の走査鏡とラインセンサとが同一光路上に設けられた宇宙空間にある撮像装置に撮像させる2つの撮像領域として、前記宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、前記1つ以上の走査鏡のうちの少なくとも1つの走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定する撮像領域指定部と、
前記撮像装置が前記2つの撮像領域を撮像して得られた2つの撮像画像を取得する画像取得部と、
各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの回転角度が示される角度データが含まれるモニタデータを取得するモニタデータ取得部と、
前記2つの撮像画像と、前記モニタデータとを用いて、前記1つ以上の走査鏡の各走査鏡について赤外放射率関数の係数を算出する係数算出部とを有するデータ処理装置。 - 前記係数算出部は、
各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの回転角度と前記2つの撮像画像の間の赤外放射輝度とを用いて、前記赤外放射率関数の係数を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記係数算出部は、
前記2つの撮像画像の間の赤外放射輝度の差を最小化する係数を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記撮像領域指定部は、
前記2つの撮像領域として、2つの深宇宙領域を指定する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記撮像領域指定部は、
前記宇宙空間における任意の領域を基準として対称の位置にある2つの領域を前記2つの撮像領域として指定する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記撮像装置には2つ以上の走査鏡とラインセンサとが同一光路上に設けられており、
前記係数算出部は、
前記2つ以上の走査鏡に同一の物理モデルを適用して、前記2つ以上の走査鏡の各走査鏡について前記赤外放射率関数の係数を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記係数算出部は、
最適化アルゴリズムを用いて、前記赤外放射率関数の係数を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記モニタデータ取得部は、
各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの温度が示される温度データが含まれるモニタデータを取得する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記係数算出部は、
前記ラインセンサのチャネルごとの赤外線波長と赤外校正係数が示される装置特性データを用いて、前記赤外放射率関数の係数を算出する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記画像取得部は、
1軸駆動式の1つ以上の走査鏡が設けられた撮像装置から、前記2つの撮像画像を取得する請求項1に記載のデータ処理装置。 - コンピュータが、1つ以上の走査鏡とラインセンサとが同一光路上に設けられた宇宙空間にある撮像装置に撮像させる2つの撮像領域として、前記宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、前記1つ以上の走査鏡のうちの少なくとも1つの走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定し、
前記コンピュータが、前記撮像装置が前記2つの撮像領域を撮像して得られた2つの撮像画像を取得し、
前記コンピュータが、各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの回転角度が示される角度データが含まれるモニタデータを取得し、
前記コンピュータが、前記2つの撮像画像と、前記モニタデータとを用いて、前記1つ以上の走査鏡の各走査鏡について赤外放射率関数の係数を算出するデータ処理方法。 - 1つ以上の走査鏡とラインセンサとが同一光路上に設けられた宇宙空間にある撮像装置に撮像させる2つの撮像領域として、前記宇宙空間において一様な輝度温度を有すると推定され、赤外放射輝度値が既知であり、前記1つ以上の走査鏡のうちの少なくとも1つの走査鏡の撮像時ごとの回転角度が異なる2つの領域を指定する撮像領域指定処理と、
前記撮像装置が前記2つの撮像領域を撮像して得られた2つの撮像画像を取得する画像取得処理と、
各走査鏡の前記2つの撮像領域の撮像での撮影時ごとの回転角度が示される角度データが含まれるモニタデータを取得するモニタデータ取得処理と、
前記2つの撮像画像と、前記モニタデータとを用いて、前記1つ以上の走査鏡の各走査鏡について赤外放射率関数の係数を算出する係数算出処理とをコンピュータに実行させるデータ処理プログラム。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2022/045130 WO2024121983A1 (ja) | 2022-12-07 | 2022-12-07 | データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7486696B1 true JP7486696B1 (ja) | 2024-05-17 |
Family
ID=91067374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024510325A Active JP7486696B1 (ja) | 2022-12-07 | 2022-12-07 | データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7486696B1 (ja) |
WO (1) | WO2024121983A1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6307980B2 (ja) | 2014-03-31 | 2018-04-11 | 株式会社ソシオネクスト | 差動増幅回路および半導体集積回路 |
CN109737987A (zh) | 2018-12-29 | 2019-05-10 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 一种多光合一大口径空间相机在轨星上红外辐射定标系统 |
US20220026280A1 (en) | 2020-07-24 | 2022-01-27 | Raytheon Company | Radiometric calibration of detector |
US20220094834A1 (en) | 2020-09-18 | 2022-03-24 | Raytheon Company | On-board light source calibration |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02130436A (ja) * | 1988-11-10 | 1990-05-18 | Nec Corp | 赤外放射計の校正方式 |
JPH06307980A (ja) * | 1993-04-21 | 1994-11-04 | Nikon Corp | 光学センサのシステム試験方法 |
-
2022
- 2022-12-07 JP JP2024510325A patent/JP7486696B1/ja active Active
- 2022-12-07 WO PCT/JP2022/045130 patent/WO2024121983A1/ja unknown
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6307980B2 (ja) | 2014-03-31 | 2018-04-11 | 株式会社ソシオネクスト | 差動増幅回路および半導体集積回路 |
CN109737987A (zh) | 2018-12-29 | 2019-05-10 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 一种多光合一大口径空间相机在轨星上红外辐射定标系统 |
US20220026280A1 (en) | 2020-07-24 | 2022-01-27 | Raytheon Company | Radiometric calibration of detector |
US20220094834A1 (en) | 2020-09-18 | 2022-03-24 | Raytheon Company | On-board light source calibration |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2024121983A1 (ja) | 2024-06-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101167260B1 (ko) | 비냉각 마이크로 볼로미터 검출기를 사용하는 방사 측정 | |
RU2518348C2 (ru) | Устройство и способ для детектирования инфракрасного излучения с помощью матрицы резистивных болометров | |
JP2007108176A (ja) | 電光画像処理システムを調整するための方法、システム及び装置 | |
US7230741B2 (en) | Optimum non-uniformity correction for imaging sensors | |
US6721605B2 (en) | Multi-computer chamber control system, method and medium | |
TWI631309B (zh) | 用於光學度量衡之高度相關參數的相關性之動態移除 | |
KR20230037651A (ko) | 신경망들을 이용한 집계 통계들로부터의 변칙 검출 | |
CN113284083A (zh) | 执行自动相机校准的方法和系统 | |
WO2021205445A1 (en) | Machine and deep learning methods for spectra-based metrology and process control | |
JP7486696B1 (ja) | データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム | |
JP7306408B2 (ja) | 温度推定装置、温度推定方法及び温度推定プログラム | |
US20220036227A1 (en) | Calibrating majorana qubits by probing topological degeneracy | |
Kochikov et al. | Stable method for optical monitoring the deposition of multilayer optical coatings | |
JP6613074B2 (ja) | 決定方法、露光装置、プログラム、および物品の製造方法 | |
CN111750992A (zh) | 一种基于自适应加权线性回归的光谱估计方法 | |
KR102452394B1 (ko) | 딥러닝 기반 열전대 온도센서 실측을 통한 측정대상의 전체 온도 분포 예측 장치 및 방법 | |
JP7498856B2 (ja) | 位置ずれの散乱計測による単一波長測定およびその改良のためのシステムおよび方法 | |
KR102458670B1 (ko) | 가상열센서 시스템을 이용한 열정보 획득방법 | |
US20230204430A1 (en) | Method and apparatus for operating optical wavemeter and wavemeter comprising same | |
US20230402328A1 (en) | Optical metrology with nuisance feature mitigation | |
US20230392987A1 (en) | Emissivity independence tuning | |
US20230305287A1 (en) | Systems and methods for tuning optical cavities using machine learning techniques | |
JP2006338123A (ja) | 非線形写像学習コンピュータプログラム、および記録媒体 | |
Jovanovic et al. | Artificial Neural Network Calibration of Wide Range of Motion Biaxial Inclinometers | |
Kaplinsky | Application of imaging pyrometry for remote temperature measurements |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240219 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240219 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20240219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240409 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7486696 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |