JP7480091B2 - 駐車場データの作成方法及びその装置 - Google Patents
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Description
また、得られた駐車場データを利用するナビゲーション方法及びその装置に関する。
かかる駐車場には複数の入口/出口が備えられる。広大な駐車場では、そのマップデータを準備してナビゲーション装置に反映させ、駐車中の車両に対しその駐車位置から出口までの経路を案内させることが提案されている。
かかるナビゲーション装置の中には、駐車場の各出口から目的地までの経路コストを演算して、最も低いコストとなる出口を選択するものがある(特許文献1、2)。
その他、本願発明に関連する技術を開示する特許文献3、4も参照されたい。
かかる利用者の経験の基づいた入口/出口選択の傾向は駐車場内でのナビゲーション装置の案内に反映されてこなかった。
しかしながら、第1エリアの利用者による後者の出口の実利用が多いという傾向があるとき、従来のナビゲーション方法、即ち出口を出発地として第1エリアを目的地としたときのコスト計算に基づくナビゲーション方法では最適な出口を案内できないことがわかる。
このことを敷衍すると、駐車場からみて、第1エリアの存在する方位(第1方位)にあるすべての目的地に該当する。
駐車場データの作成方法であって、
駐車場に備えられる少なくとも第1入口、第1出口及び第2出口を特定し、
前記駐車場を利用した車両の、該駐車場における走行軌跡を取得し、
前記第1入口から入場して前記第1出口から退場した車両の駐車場内第1―1走行軌跡と前記第1入口から入場して前記第2出口から退場した車両の駐車場内第1-2走行軌跡とを統計処理して、前記第1入口と前記第1出口との間及び前記第1入口と前記第2出口との間の相関を特定する、入口-出口相関データを作成する、
駐車場データの作成方法。
駐車場を普段使いしている、いわゆる地元のドライバであればナビゲーション装置による出口の推奨は不要である。他方、広大な駐車場の利用に不慣れなドライバにとっては地元のドライバの行動傾向(出口の選択傾向)がわかれば、退場後の帰路においてスムーズな運転が期待できる。
走行軌跡を統計処理して特定される「前記第1入口と前記第1出口との間及び前記第1入口と前記第2出口との間の相関」には、「前記第1入口から入場して前記第1出口から退場した車両数と前記第1入口から入場して前記第2出口から退場した車両数の比」を用いることができる(第2局面)。車両の数を統計処理の対象とすることで、統計処理演算にかかる負担を小さくできる。
第1又は第2局面に規定の駐車場データの作成方法において、
前記駐車場からみて第1方位にある第1エリアを特定し、
前記駐車場の第1出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第1―1走行軌跡を取得し、
前記駐車場の第2出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第2―1走行軌跡を取得し、
前記駐車場外第1―1走行軌跡と前記駐車場外第2―1走行軌跡とを統計処理して、前記第1出口と前記第1エリアとの間及び前記第2出口と前記第1エリアとの間の相関を特定する出口-方位相関データを作成する。
ナビゲーション装置で設定する目的地が第1エリアと同方位にあったとき、駐車場の各出口から同目的地へのアクセスの難易度は、各出口から第1エリアへのアクセスの難易度に等しいと推定されるからである。
ここに、第1及び第2の局面で規定した入口-出口相関データと組み合わせれば、いわゆる地元ドライバの出口選択傾向がより反映されることとなる。
ここに、統計処理される駐車場外第1―1走行軌跡と駐車場外第2―1走行軌跡として、それぞれ第1出口から第1エリアに到達した車両数と、第2出口から前記第1エリアに到達した車両数とを採用することができる(第5局面)。車両数を統計処理対象とすることで統計処理の演算にかかる負荷を小さくできるからである。
目的地が設定された対象車両が駐車場内に存在することを確認し、
前記対象車両の走行データに基づき前記対象車両が前記駐車場に入場した前記第1入口を特定し、
請求項1に記載の入口-出口相関データより、前記第1入口に対する第1出口及び第2出口の相関を読み出し、
読み出した結果を処理して前記第1出口と前記第2出口に重みをつける、ナビゲーション方法。
第3、第4……とより多くの出口が存在するときは、出口の推奨順位を表示することも可能である。
目的地が設定された対象車両が駐車場内に存在することを確認し、
駐車場からみた前記目的地の方位を特定し、
請求項4に記載の出口-方位相関データより、駐車場の出口と前記方位との間の相関を読み出し、
読み出した結果を処理して前記出口に重みをつける、ナビゲーション方法。
目的地が設定された対象車両が駐車場内に存在することを確認し、
前記対象車両の走行データに基づき該対象車両が前記駐車場に入場した入口を特定し、
請求項1に記載の入口-出口相関データより、特定された前記入口に対する駐車場の各出口の相関を読み出し、
前記入口に対する相関関係が所定の閾値を超える出口のみを選択し、
駐車場からみた前記目的地の方位を特定し、
請求項4に記載の出口-方位相関データより、選択された前記出口と前記方位との間の相関を読み出し、
読み出した結果を処理して選択された出口に重みをつける、ナビゲーション方法。
即ち、当該車両が入場した入口に基づき、入口-出口相関データを参照して、その相関が所定の閾値を超える出口のみを選択する。ここに、入場した入口に対してその相関が所定の閾値以下の出口は、当該入口から入場した車両がほとんど退場していない出口を指す。例えば、入場した駐車場から物理的に分離し駐車場の出口がこれに該当する。
このように退場することができない出口を予め排除し、換言すれば入口-出口相関データに保存されている相関が所定の閾値以上の出口のみを対象として、第4局面で特定された出口-方位相関データよりその出口と目的地のある第1方位との相関を読み出し、出口に重み付けをして案内する。これにより、目的地へ向かうのに適した出口を選択して案内可能となる。
図1において、駐車場は第1駐車場P1と第2駐車場P2とからなり、両者は分離されている。即ち、第1駐車場P1に駐車した車両は第2駐車場P2へ入場できない。
第1駐車場P1には第1入口/第1出口No.1、第2入口/第2出口No.2、第3入口/第3出口No.3が備えられる。ここに、第2入口/第2出口No.2は幹線道路Rに直結しており、第3入口/出口No.3は、第1エリアAの存在する第1方位側に開いている。
第2駐車場P2には第4入口/出口No.4が備えられる。
車両v4は第4入口No.4から入場して第4出口No.4から退場した駐車場内走行軌跡(駐車場内第4-4走行軌跡)を持つ。
なお、この明細書及び図面において、説明の簡易化のため「駐車場内走行軌跡」を『場内走行軌跡』と略することがある。同様に、「駐車場外走行軌跡」を『場外走行軌跡』と略することがある。
車両走行データとは、プローブカーから汎用的に得られるプローブデータ(位置情報、時間情報)の他、プローブカーの車両インナーデータも該当する。ここに、車両インナーデータとは、車両が備えるセンサ、コントロールユニットその他から出力される当該車両の各種状態に関するデータであって、当該車両に搭載されたネットワーク上でCAN(Controller Area Network)をはじめとした各種通信プロトコルにより伝送可能なデータをいう。この車両インナーデータには、走行速度データ、ブレーキ操作データ、ハンドルの切れ角データ、その他の情報が含まれる。
駐車場へ入場したプローブカーの車両走行データは、図示しない通信手段により、車両走行データ保存部3に集積される。
場内走行軌跡形成部11は、車両走行データ保存部3に保存されている車両走行データから、プローブカーが駐車場へ入場し、そして退場するまでの車両走行データを読み出し、駐車場内における走行軌跡(場内走行軌跡)を形成する。
第1入口から入場して第1出口から退場する場内走行軌跡をもつプローブカーの場内走行軌跡を場内第1-1走行軌跡として、場内走行軌跡保存部20の場内第1-1走行軌跡保存部に保存する。同様に、第1入口から入場して第2出口から退場する場内走行軌跡をもつプローブカーの場内走行軌跡を場内第1-2走行軌跡として、場内走行軌跡保存部20の場内第1-2走行軌跡保存部に保存する。
場内走行軌跡形成部11が形成する場内走行軌跡はプローブカーが入場した入口と、同じく退場した出口とを特定できるものであればよい。従って、当該場内走行軌跡は少なくとも、プローブカーのID、入口を特定できる座標及び出口を特定できる座標を備えるものであればよい。
退場した第1出口から、第1方位にある第1エリアまでのプローブカーの走行軌跡を場外第1-1走行軌跡として場外走行軌跡保存部30の場外第1-1走行軌跡保存部に保存する。同様に、第2出口から第1エリアまのでプローブカーの走行軌跡を場外第2-1走行軌跡として場外走行軌跡保存部30の場外第2-1走行軌跡保存部に保存する。
同様に、第s出口から退場して第tエリアまでのプローブカーの走行軌跡は場外第s―t走行軌跡として場外走行軌跡保存部30の場外第s-t走行軌跡保存部に保存される。
場外走行軌跡形成部13が形成する場外走行軌跡はプローブカーが退場した出口と、同じく第1エリアに到着したこととを特定できるものであればよい。従って、当該場外走行軌跡は少なくとも、プローブカーのID、出口を特定できる座標及び第1エリアに到着したことを特定できる座標を備えるものであればよい。
例えば、場内第m-1走行軌跡保存部から場内第m―n走行軌跡保存部に保存されている各走行軌跡の数を比較する。これにより、第m入口から入場して第1出口から退場した車両の数、第m入口から入場して第2出口から退場した車両の数、……第m入口から入場して第n出口から退場した車両数が比較される。その結果、第m入口から入場した車両が退出した出口に重み付けとして順位を付すことができる。このように順位付けしたデータが第m入口についての入口-出口相関データとなり、入口-出口相関データ保存部51に保存される。
車両走行データの抽出に特性、例えば時間帯、気候条件、季節や近郊のイベントの有無等を持たせることにより、当該特性に応じた入口-出口相関データが得られる。
例えば、場外第1-t走行軌跡保存部から場外第s-t走行軌跡保存部に保存されている各場外走行軌跡の数を比較する。これにより、第1出口から退場して第tエリアに到着した車両数、第2出口から退場して第tエリアに到着した車両数、……第s出口から退場して第tエリアに到着した車両数が比較される。その結果、第tエリアに到着した車両が退場した出口に重み付けとして順位を付すことができる。このように順位付けしたデータが第tエリアについての出口-方位相関データとなり、出口-方位相関データ保存部53に保存される。
なお、駐車場からみて第tエリアは第t方位に存在するものとする。
既述の入口-出口相関データ保存部51に保存されていた入口-出口相関データは、ナビゲーション装置2においてそのナビゲーション用データ保存部60の駐車場データ保存部65に保存される(入口-出口相関データ保存部651)。同様に、出口-方位相関データ保存部53に保存されていた出口-方位相関データは駐車場データ保存部65の出口-方位相関データ保存部653に保存される。
駐車場データ保存部65の駐車場マップデータ保存部650には駐車場のマップデータが保存されており、駐車場内での案内を可能にする。
ナビゲーション実行部70の経路演算部71は、ナビゲーション用データ保存部60に保存されているデータを用いて目的地までの経路を演算する。当該演算において目的地は入力部75を介して指定され、その演算された経路は表示部77に表示される。GPSを備えた現在位置特定部73により走行している車両の現在位置が表示部77に、経路とともに、表示される。
ステップ1において、場内走行軌跡形成部11により、所定の期間を指定して、その間に駐車場に入場したプローブカーの車両走行データを、車両走行データ保存部3から抽出する。ステップ3において、抽出した車両走行データに基づき走行軌跡(場内走行軌跡)を形成し、それぞれ対応する場内走行軌跡保存部20に保存する。
図1の駐車場の例において、入口1に注目したとき、下記表1のように場内走行軌跡が形成され、それぞれ対応する場内走行軌跡保存部に保存される。
第2~第4出口についても、上記と同様の処理が行われる。
図1の駐車場の例では、第1方位に位置する第1エリアに注目したとき、下記表3のように場外走行軌跡が形成され、それぞれ対応する場外走行軌跡保存部に保存される。
このように統計処理される場外走行軌跡は、少なくともプローブカーのID、出口の出発時間及び第1エリアの到着時間を特定できるものであればよい。
最初に、駐車場に駐車しておりナビゲーションの対象となる車両(以下、対象車両)において目的地が入力されていることを確認する(ステップ20)。
ステップ20がYESのとき、対象車両の場内走行軌跡を作成する(ステップ22)。
ステップ23では、対象車両の場内走行軌跡をたどって、対象車両が入場した入口を特定する。この例では対象車両は第1入口から入場したものとする。
演算部300はCPU301、ROM303及びRAM305を備え、システム全体の制御をつかさどる。それとともに、場内走行軌跡形成部11、場外走行軌跡形成部13、統計処理部41、43として機能する。ROM303は、演算部300を制御する制御プログラム等が格納された不揮発性メモリである。RAM305は、キーボード等の入力装置330を介して利用者により予め設定された各種設定値を読み出し可能に格納したり、CPU301に対してワーキングエリアを提供したりする。演算部300を制御する制御プログラムはROM303に限らずRAM305や第1、第2記憶装置340及び350に格納されていてもよい。出力装置320を介して各種の相関データをナビゲーション装置へ送出される。入力装置330を介して車両走行データを取得する条件などが入力される。
第2記憶装置350は車両走行データ保存部3として機能する。
第1、第2記憶装置はハードメモリやフラッシュメモリなど、サーバシステムのメモリ装置の一部の領域を利用することが好ましい。
通信インターフェース360を介して、プローブカーの車両走行データを受け入れることができる。
コンピュータを構成する各装置はシステムバス370で連結されている。
形成された場内走行軌跡は、入口を基準に場内第m-n走行軌跡保存部に保存される。
11 場内走行軌跡形成部
13 場外走行軌跡形成部
20 場内走行軌跡保存部
30 場外走行軌跡保存部
41、43 統計処理部
51 入口-出口相関データ保存部
53 出口-方位相関データ保存部
P1,P2 駐車場
Claims (6)
- 駐車場データの作成方法であって、
駐車場に備えられる少なくとも第1出口及び第2出口を特定し、
前記駐車場からみて第1方位にある第1エリアを特定し、
前記駐車場の第1出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第1走行軌跡を取得し、
前記駐車場の第2出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第2走行軌跡を取得し、
前記駐車場外第1走行軌跡と前記駐車場外第2走行軌跡を統計処理して、前記第1出口と前記第1方位との間及び前記第2出口と前記第1方位との間の相関を特定する出口-方位相関データを作成する、
駐車場データの作成方法。 - 前記相関は、前記第1出口から前記第1エリアに到達した車両の数と、前記第2出口から前記第1エリアに到達した車両の数との関係である、請求項1に記載の作成方法。
- 前記相関は、前記第1出口から前記第1エリアに到達するまでに要した車両の時間の統計量と、前記第2出口から前記第1エリアに到達するまでに要した車両の時間の統計量との関係である、請求項1に記載の作成方法。
- 目的地が設定された対象車両が駐車場内に存在することを確認し、
駐車場からみた前記目的地の方位を特定し、
請求項1に記載の出口-方位相関データより、駐車場の出口と前記方位との間の相関を読み出し、
読み出した結果を処理して前記出口に重みをつける、ナビゲーション方法。 - 少なくとも第1出口及び第2出口を備える駐車場の駐車場データの作成装置であって、
前記駐車場の第1出口から退場して第1方位にある第1エリアに到達した車両の駐車場外第1走行軌跡を形成し、前記駐車場の第2出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第2走行軌跡を形成する駐車場外車両軌跡形成部と、
前記駐車場外第1走行軌跡と前記駐車場外第2走行軌跡を統計処理して、前記第1出口と前記第1方位との間及び前記第2出口と前記第1方位との間の相関を特定する出口-方位相関データを作成する統計処理部と、
を備えてなる駐車場データの作成装置。 - 駐車場外車両軌跡形成部及び統計処理部を備え、少なくとも第1出口及び第2出口を備える駐車場の駐車場データの作成装置を構成するコンピュータを動作させるコンピュータ用プログラムであって、
前記駐車場外車両軌跡形成部に、前記駐車場の第1出口から退場して第1方位にある第1エリアに到達した車両の駐車場外第1走行軌跡を形成させ、前記駐車場の第2出口から退場して前記第1エリアに到達した車両の駐車場外第2走行軌跡を形成させ、
前記統計処理部に、前記駐車場外第1走行軌跡と前記駐車場外第2走行軌跡を統計処理させて、前記第1出口と前記第1方位との間及び前記第2出口と前記第1方位との間の相関を特定させる、コンピュータ用プログラム。
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