JP7479326B2 - アンテナ装置及びレーダ装置 - Google Patents

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Description

本開示は、主アンテナ及び補助アンテナを備えるアンテナ装置、及びそのアンテナ装置を備えたレーダ装置に関する。
レーダ装置は、送信ビームを形成することで、意図した方向へ電波を送信する。レーダ装置は、アンテナ覆域内を、送信ビームを用いて走査し、目標からの反射波を受信する。レーダ装置は、受信した反射波を信号処理することで、目標までの距離、目標の速度、目標の方位などを求める。アンテナ装置において、送信ビームには、単一方向に鋭い指向性を有した主ビームが求められる。しかしながら、実際の送信ビームには、所望方向以外に、主ビームよりもレベルの低い放射パターンであるサイドローブが存在する。サイドローブ方向には地面、海面などの大きな反射物が存在するので、アンテナ装置は、不要な反射波を受信することになる。この不要な反射波は「クラッタ」と呼ばれる。また、レーダ装置の場合、サイドローブ方向から妨害波が到来することも想定される。クラッタ又は妨害波による受信電力が大きいと、これらがサイドローブ方向から到来する場合であっても、目標からの信号がクラッタ又は妨害波による受信電力によって埋もれてしまい、目標が検出できなくなる事態が発生する。
このような問題を解決するための技術として、サイドローブブランカ(Sidelobe Blancker:SLB)、サイドローブキャンセラ(Sidelobe Canceller:SLC)等の技術がある。
SLBは、レーダ装置の主アンテナとは別に、主アンテナのサイドローブよりも利得が高く、且つ主アンテナの主ビームよりも利得が低い補助アンテナを設け、補助アンテナで受信した受信信号の振幅と、主アンテナで受信した受信信号の振幅とを比較することで、サイドローブから到来した信号を除去する技術である。また、SLCは、レーダ装置の主アンテナとは別に補助アンテナを設け、補助アンテナからの信号を用いて、妨害波到来方向のアンテナ感度を零とするようなパターン形成を自動的に行う技術である。このような処理を行うため、SLB及びSLCに用いられる補助アンテナには、捜索覆域内を一様に覆う無指向性に近い放射特性が求められる。このため、一般的に、補助アンテナは、主アンテナとは異なる別の部位に搭載されることが多い。
これに対し、下記特許文献1には、補助アンテナであるガードアンテナを主アンテナと同じ平面上の誘電体基板上に設けたアンテナ装置が開示されている。
実開平1-78968号公報
艦船搭載のレーダ装置に使用するフェーズドアレー方式のアンテナ装置の場合、不要波又は妨害波の到来方向は、水平面を基準に限られた仰角範囲である可能性が高い。これにより、補助アンテナのパターン形状に関しては、水平面上の広い旋回角範囲で高利得となることが求められる。
しかしながら、上記特許文献1のように、補助アンテナと主アンテナとを同じ面上に配置する場合、補助アンテナの取付面の角度が、水平面に対して傾くと、旋回角の広角方向におけるパターン形状が歪み、補助アンテナにおける利得のピーク値を結ぶ高利得の領域が水平面の上方又は下方に移動して、補助アンテナの覆域が狭くなるという問題がある。
上記の問題を回避するため、補助アンテナを船体に取り付けたときに、補助アンテナの取付面の法線が水平面に含まれるように、予め補助アンテナのみを主アンテナとは異なる傾きで製造することも考えられる。しかしながら、この手法では、補助アンテナの取付面の傾きが船体によって変わるたびに補助アンテナの設計を変更しなければならないという別の問題が生ずる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、補助アンテナを主アンテナと同じ面上に配置する場合であっても、設計変更を伴わずに補助アンテナの覆域の狭小化を抑制可能なアンテナ装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示に係るアンテナ装置は、主アンテナと、主アンテナと共に同一の筐体に搭載される補助アンテナとを備える。主アンテナは、複数の第1の素子アンテナと、複数の第1の素子アンテナのそれぞれに接続されて高周波信号の分配及び合成を行う高周波回路とを備える。補助アンテナは、第2の素子アンテナと、第2の素子アンテナに接続される受信モジュールと、受信モジュールから出力される信号の合成を行う合成回路とを備える。第2の素子アンテナは、筐体に設けられた補助アンテナ取付部材の補助アンテナ取付面に設けられる。補助アンテナは、補助アンテナ取付面が、基準法線と筐体の基準面の法線とを含む面内において回転可能に構成される。
本開示に係るアンテナ装置によれば、補助アンテナを主アンテナと同じ面上に配置する場合であっても、設計変更を伴わずに補助アンテナの覆域の狭小化を抑制できるという効果を奏する。
実施の形態1に係るアンテナ装置の構成例を示す図 実施の形態1に係るアンテナ装置の運用状態を示す図 実施の形態1に係るアンテナ装置の機能構成の例を示すブロック図 図2の構成において装置搭載面の法線が補助アンテナ取付面に含まれる場合のパターン形状の例を示す図 図4のケースの場合のパターン形状の例を示す図 図2の構成において装置搭載面の法線が補助アンテナ取付面に含まれない場合のパターン形状の例を示す図 図6のケースの場合のパターン形状の例を示す図 実施の形態2に係るアンテナ装置の機能構成の例を示すブロック図
以下に添付図面を参照し、本開示の実施の形態に係るアンテナ装置及びレーダ装置について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、艦船に搭載されるアンテナ装置及びレーダ装置を例示して説明するが、他の用途への適用を除外する趣旨ではない。また、添付図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るアンテナ装置100の構成例を示す図である。図1において、左側にはアンテナ装置100の正面図が示され、右側にはアンテナ装置100を矢印Aから見た矢視側面図が示されている。アンテナ装置100は、筐体1と、主アンテナ16を構成する複数の素子アンテナ2と、補助アンテナ19を構成する1又は複数の素子アンテナ3と、補助アンテナ取付部材4とを備えている。なお、右側の矢視側面図では、簡単化のため、素子アンテナ2,3の図示は省略している。
素子アンテナ2及び補助アンテナ取付部材4は、筐体1に搭載される。素子アンテナ3は、補助アンテナ取付部材4を介して筐体1に搭載される。即ち、補助アンテナ19を構成する素子アンテナ3は、主アンテナ16を構成する素子アンテナ2と共に同一の筐体1に搭載される。なお、本稿では、素子アンテナ2,3を符号無しで区別するため、素子アンテナ2を「第1の素子アンテナ」と記載し、素子アンテナ3を「第2の素子アンテナ」と記載する場合がある。
素子アンテナ2は筐体1における取付面5の中心部に設けられ、補助アンテナ取付部材4は筐体1における取付面5の右上部側の縁部に設けられている。素子アンテナ3は、補助アンテナ取付部材4における補助アンテナ取付面6に設けられている。即ち、取付面5は素子アンテナ2及び補助アンテナ取付部材4が取り付けられる取付面であり、補助アンテナ取付面6は素子アンテナ3が取り付けられる取付面である。なお、図1では、取付面5を正面から見て、取付面5の右上部側の縁部に補助アンテナ取付部材4を設ける構成を例示しているが、この構成に限定されない。補助アンテナ取付部材4は、素子アンテナ2と同一の筐体1に設けられていればよく、取付面5における任意の空きスペースに設けることができる。
図2は、実施の形態1に係るアンテナ装置100の運用状態を示す図である。アンテナ装置100は、レドーム7により覆われ、アンテナ取付架台10に取り付けられて船体8に搭載される。船体8は、アンテナ装置100の筐体1が搭載されるプラットフォームである。アンテナ取付架台10は、船体8における装置搭載面9に対して傾いて搭載されている。これにより、アンテナ装置100の筐体1も船体8に対して傾いた状態で取り付けられている。
ここで、アンテナ取付架台10と装置搭載面9との成す角を「傾き角」と呼び、その角度を“θ”で表す。このように表したとき、装置搭載面9の法線11と取付面5の法線12との成す角は、図示のように、傾き角θと等しくなる。装置搭載面9の法線11は、筐体1が搭載されるプラットフォームの法線である。なお、本稿では、装置搭載面9の法線11を「基準法線」と呼ぶことがある。
また、筐体1における取付面5を適宜「基準面」と呼ぶ。更に、取付面5と補助アンテナ取付面6との成す角を「補助アンテナ取付角」と呼び、その角度を“φ”で表す。補助アンテナ取付部材4は、補助アンテナ取付角φが装置搭載面9の法線11に近づくように、回転可能に構成されている。即ち、補助アンテナ19を構成する素子アンテナ3は、補助アンテナ取付面6が、筐体1が搭載されるプラットフォームの法線11と、筐体1の基準面の法線12とを含む面内において回転可能に構成される。
[発明が解決しようとする課題]の項でも説明したが、補助アンテナ19のパターン形状は、水平面上の広い旋回角範囲で高利得となることが求められる。このため、素子アンテナ3は、俯仰角方向の受信ビームが絞られるように、補助アンテナ取付面6の長手方向に沿って配置される。補助アンテナ取付面6の長手方向は、補助アンテナ取付面6の回転の径方向でもある。
図3は、実施の形態1に係るアンテナ装置100の機能構成の例を示すブロック図である。アンテナ装置100は、主アンテナ16と、補助アンテナ19と、制御部25と、操作部28とを備える。アンテナ装置100は、更に主アンテナRF(Radio Frequency)入出力端子13と、補助アンテナRF出力端子14と、制御信号入力端子15とを備える。
主アンテナRF入出力端子13には、主アンテナ16が接続されている。主アンテナ16は、主アンテナRF回路17と、複数の素子アンテナ18とを備える。主アンテナRF回路17の内部には、送受信モジュールなどの構成品が含まれる。主アンテナRF回路17は、複数の素子アンテナ18のそれぞれに接続されて高周波信号の分配及び合成を行う高周波回路である。
主アンテナRF入出力端子13から出力されるRF信号は、主アンテナRF回路17で分配され、更に位相変調及び増幅の各処理が行われ、素子アンテナ18に送られる。複数の素子アンテナ18は、送信ビームを形成して、意図する方向へ電波を放射する。
補助アンテナRF出力端子14には、補助アンテナ19が接続されている。補助アンテナ19は、複数の素子アンテナ20と、それぞれが1つの素子アンテナ20に接続される複数の受信モジュール21と、複数の受信モジュール21から出力される信号の合成を行う合成回路22とを備える。受信モジュール21は、増幅器23と、移相器24とを備える。
素子アンテナ20は、不要な反射波を含む外界からのRF信号を受信する。受信したRF信号は、増幅器23で増幅され、移相器24で位相変調された後、合成回路22において他の素子アンテナ20からのRF信号と共に合成される。合成されたRF信号は、補助アンテナRF出力端子14に出力される。
制御部25は、SLB又はSLCの処理を行う処理部として動作する。制御部25には、制御信号入力端子15を介して、外部からの制御信号が入力される。制御部25は、入力された制御信号を主アンテナ16及び補助アンテナ19への制御信号に変換して、主アンテナ16及び補助アンテナ19に出力する。制御部25は、主アンテナRF回路17に制御信号を入力して、送信ビームの出力制御を行う。また、制御部25は、増幅器23及び移相器24に制御信号を入力して、受信信号の振幅及び位相変調の制御を行う。制御部25は、メモリで構成された記憶領域26を有する。記憶領域26には、素子アンテナ3の位置に関する素子座標データ27が記憶されている。素子座標データ27は、補助アンテナ19の受信ビームの走査位相を計算するためのデータとして使用される。
なお、図3では図示を省略しているが、制御部25は、プロセッサを有する。プロセッサは、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などと称される演算手段である。プロセッサは、システムLSI(Large Scale Integration)であってもよい。
操作部28は、補助アンテナ19の傾きに関する情報を入力するための入力部である。制御部25には、操作部28から補助アンテナ19の傾きに関する情報が入力される。制御部25は、傾きに関する情報を使用し、記憶領域26に記憶されている素子座標データ27を、傾きに対応した素子座標データ27に更新する。この処理により、補助アンテナ19の傾きを変更した際に、傾きに連動した素子座標データ27が即時に得られる。これにより、素子座標データ27の変更作業を容易、且つ迅速に行うことができる。
図4は、図2の構成において装置搭載面9の法線11が補助アンテナ取付面6に含まれる場合のパターン形状の例を示す図である。なお、装置搭載面9の法線11が補助アンテナ取付面6に含まれる場合とは、装置搭載面9の法線11と筐体1の基準面の法線12とを含む仮想平面と補助アンテナ取付面6との交線30が装置搭載面9の法線11に一致する場合である。別言すると、装置搭載面9の法線11と、補助アンテナ取付面6の法線31とが直交する場合である。なお、実施の形態1に係るアンテナ装置100の場合、補助アンテナ取付部材4は筐体1に搭載され、筐体1はアンテナ取付架台10に搭載され、アンテナ取付架台10は船体8の装置搭載面9に搭載される。このため、補助アンテナ取付面6の法線31は、法線11と法線12とを含む仮想平面内に含まれると考えてよい。従って、前述のケースは、更に「補助アンテナ取付面6に装置搭載面9の法線11が含まれる場合」と言い替えることができる。
図4の横軸は旋回角を表し、縦軸は俯仰角を表している。俯仰角の正値は仰角を表し、俯仰角の負値は俯角を表す。旋回角及び俯仰角は、船体8の装置搭載面9が基準である。利得曲線34は、補助アンテナ19の利得ピーク値に対して、-5dBダウンする角度方向を結んだ曲線であり、利得曲線35は、補助アンテナ19の利得ピーク値に対して、-10dBダウンとなる角度方向を結んだ曲線である。補助アンテナ取付角φを制御して、補助アンテナ取付面6に装置搭載面9の法線11が含まれるようにすれば、補助アンテナ19の高利得領域を旋回角方向に広く確保することができる。
図5は、図4のケースの場合のパターン形状の例を示す図である。図5には、俯仰角+20°のカット面におけるパターン形状が示されている。図5の横軸は旋回角を表し、縦軸は相対利得を表している。相対利得は、主アンテナ16の利得ピーク値を0dBとしている。図5によれば、主アンテナ16のパターン形状36のサイドローブに対し、補助アンテナ19のパターン形状37が覆っている。即ち、旋回角-90°から旋回角90°の範囲において、補助アンテナ19のパターン形状37の相対利得が、主アンテナ16のサイドローブの相対利得よりも大きな値となっている。従って、補助アンテナ19の覆域の狭小化を抑制することができている。このようなパターン形状を有する補助アンテナ19を用いてSLB及びSLCの処理を行えば、不要波及び妨害波の抑圧を広範囲に行うことが可能となる。
図6は、図2の構成において装置搭載面9の法線11が補助アンテナ取付面6に含まれない場合のパターン形状の例を示す図である。図2において、例えば法線11と法線12とを含む仮想平面と、補助アンテナ取付面6との交線が一点鎖線32の位置に有る場合が、図6のケースに該当する。図4と同様に、横軸は旋回角を表し、縦軸は俯仰角を表している。また、旋回角及び俯仰角の基準は、船体8の装置搭載面9である。利得曲線40は、補助アンテナ19の利得ピーク値に対して、-5dBダウンする角度方向を結んだ曲線であり、利得曲線41は、補助アンテナ19の利得ピーク値に対して、-10dBダウンとなる角度方向を結んだ曲線である。図4と比較すると、旋回角の広角方向では、利得が高い角度領域が歪み、俯仰角のプラス側の覆域が減少している。
図7は、図6のケースの場合のパターン形状の例を示す図である。図5と同様に、俯仰角+20°のカット面におけるパターン形状が示されている。また、図5と同様に、縦軸の相対利得は、主アンテナ16の利得ピーク値を0dBとしている。図5と比較すると、主アンテナ16のパターン形状42のサイドローブを補助アンテナ19のパターン形状43が覆いきれていない。このため、図7のパターン形状でSLB及びSLCの処理を行うと、図5と比較して、不要波及び妨害波の抑圧性能が低下することになる。
以上説明したように、実施の形態1に係るアンテナ装置100によれば、補助アンテナ19を構成する素子アンテナ3は、筐体1に設けられた補助アンテナ取付部材4の補助アンテナ取付面6に設けられる。そして、補助アンテナ19は、補助アンテナ取付面6が、筐体1が搭載される装置搭載面9の法線11と筐体1の基準面である取付面5の法線12とを含む面内において回転可能に構成されている。この構成により、装置搭載面9の法線11が補助アンテナ取付面6に含まれるように制御することができる。これにより、補助アンテナ19を主アンテナ16と同じ面上に配置する場合であっても、設計変更を伴わずに補助アンテナ19の覆域の狭小化を抑制できるという効果が得られる。
なお、実施の形態1に係るアンテナ装置100は、補助アンテナ19の傾きに関する情報を入力するための操作部28を備えていてもよい。操作部28を介して補助アンテナ19の傾きに関する情報を入力することにより、記憶領域26に記憶されている素子座標データ27が、傾きに対応した素子座標データ27に更新される。これにより、補助アンテナ取付面6の角度である補助アンテナ取付角φが自動的に制御され得る。このような操作部28を設ければ、素子座標データ27の変更作業が容易になるのと共に、素子座標データ27の変更を迅速に行うことができる。
また、補助アンテナ19の傾きを変更する手段については、任意の傾き値を与えるものでなくてもよく、例えば5°刻みなどで変更可能なものでもよい。また、アンテナ装置100の部品として、傾きを変更するための交換可能な部品を設計時に組み込んでおき、船体8の傾きが決まり次第、部品を交換する方法で傾きを変更してもよい。また、補助アンテナ19の傾きを変更する際、素子アンテナ3以外の構成品については傾きを変更しないようにしてもよい。
また、実施の形態1では、基準法線が装置搭載面9の法線11である場合を例示したが、この例に限定されない。基準法線が海面又は水平面の法線であってもよい。即ち、補助アンテナ19は、補助アンテナ取付面6が、海面又は水平面の法線と、筐体1の基準面である取付面5の法線12とを含む面内において回転可能に構成されるものであってもよい。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係るアンテナ装置100Aの機能構成の例を示すブロック図である。図8では、図3に示す実施の形態1に係るアンテナ装置100と比較すると、操作部28が削除され、代わりに傾きセンサ29が設けられている。また、図3に示す補助アンテナ19が補助アンテナ19Aに置き替えられ、制御部25が制御部25Aに置き替えられている。その他の構成は、図3に示すアンテナ装置100と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付し、重複する説明は割愛する。
傾きセンサ29は、補助アンテナ取付部材4の傾きを検出し、傾き情報を含む信号を制御部25Aに出力する。制御部25Aは、傾きセンサ29の出力信号に基づいて、記憶領域26に記憶されている素子座標データ27を傾きに対応した素子座標データ27に更新する。これにより、補助アンテナ取付面6の角度である補助アンテナ取付角φが自動的に制御され得る。このような傾きセンサ29を設ければ、素子座標データ27の変更作業が容易になるのと共に、素子座標データ27の変更を迅速に行うことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 筐体、2,3,18,20 素子アンテナ、4 補助アンテナ取付部材、5 取付面、6 補助アンテナ取付面、7 レドーム、8 船体、9 装置搭載面、10 アンテナ取付架台、11,12,31 法線、13 主アンテナRF入出力端子、14 補助アンテナRF出力端子、15 制御信号入力端子、16 主アンテナ、17 主アンテナRF回路、19,19A 補助アンテナ、21 受信モジュール、22 合成回路、23 増幅器、24 移相器、25,25A 制御部、26 記憶領域、27 素子座標データ、28 操作部、29 傾きセンサ、30 交線、32 一点鎖線、34,35,40,41 利得曲線、36,37,42,43 パターン形状、100,100A アンテナ装置。

Claims (8)

  1. 複数の第1の素子アンテナと、複数の前記第1の素子アンテナのそれぞれに接続されて高周波信号の分配及び合成を行う高周波回路とを備える主アンテナと、
    第2の素子アンテナと、前記第2の素子アンテナに接続される受信モジュールと、前記受信モジュールから出力される信号の合成を行う合成回路とを備え、前記主アンテナと共に同一の筐体に搭載され、前記主アンテナのサイドローブから到来した信号を除去するための補助アンテナと、
    を備え、
    前記第2の素子アンテナは、前記筐体に設けられた補助アンテナ取付部材の補助アンテナ取付面に設けられ、
    前記補助アンテナは、前記補助アンテナ取付面が、基準法線と前記筐体の基準面の法線とを含む面内において回転可能に構成され
    前記基準法線は、装置搭載面の法線、又は海面もしくは水平面の法線である
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記補助アンテナの傾きに関する情報を入力するための操作部を備え、
    前記基準面に対する前記補助アンテナ取付面の角度である補助アンテナ取付角は、前記操作部からの信号により制御され得る
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2の素子アンテナの位置に関する素子座標データを記憶する記憶領域を備え、
    前記操作部を介して入力される前記補助アンテナの傾きに関する情報に基づいて前記素子座標データが更新される
    ことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記補助アンテナの傾きを検出する傾きセンサを備え、
    前記基準面に対する前記補助アンテナ取付面の角度である補助アンテナ取付角は、前記傾きセンサの出力信号により制御され得る
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2の素子アンテナの位置に関する素子座標データを記憶する記憶領域を備え、
    前記傾きセンサの出力信号に基づいて前記素子座標データが更新される
    ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第2の素子アンテナは複数であり、複数の前記第2の素子アンテナは、前記補助アンテナ取付面の回転の径方向に沿って配置されている
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載のアンテナ装置を備え、
    前記主アンテナの出力信号と、前記補助アンテナの出力信号とを用い、サイドローブブランカ又はサイドローブキャンセラの処理を行う処理部を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  8. 前記アンテナ装置は艦船に搭載されることを特徴とする請求項7に記載のレーダ装置。
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