JP7477155B2 - 虚像生成装置 - Google Patents

虚像生成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7477155B2
JP7477155B2 JP2020107308A JP2020107308A JP7477155B2 JP 7477155 B2 JP7477155 B2 JP 7477155B2 JP 2020107308 A JP2020107308 A JP 2020107308A JP 2020107308 A JP2020107308 A JP 2020107308A JP 7477155 B2 JP7477155 B2 JP 7477155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
guide plate
virtual image
light guide
generating device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020107308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022001927A (ja
Inventor
隆史 藤村
俊輝 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Utsunomiya University
Original Assignee
Utsunomiya University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Utsunomiya University filed Critical Utsunomiya University
Priority to JP2020107308A priority Critical patent/JP7477155B2/ja
Publication of JP2022001927A publication Critical patent/JP2022001927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7477155B2 publication Critical patent/JP7477155B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Description

本願は、虚像生成装置に関する。
特許文献1には、外光を導波路内に、又は導波路から外部に結合させるのにスキューミラーを用いているスキューミラーカプラが記載されている。スキューミラーは正弦波格子を包含しており、入射角度で入射した入射光を、所定の反射角度で反射光として反射するようになっている。さらに、特許文献1には、格子媒体の内部体積内に格子構造を記録した体積ホログラムについて記載されている。
特許文献2には、導光板と、第1及び第2の2つの反射型体積ホログラムグレーティングを備えた光学装置及び虚像表示装置が記載されている。第1の反射型体積ホログラムグレーティングは、導光板に外部から入射された互いに進行方向の異なる平行光束群を、平行光束群のまま導光板の内部全反射条件を満たすように回折反射する。第2の反射型体積ホログラムグレーティングは、導光板で内部全反射して導光される平行光線群を、導光板の内部全反射条件から外れるように回折反射する。
特表2018-526680号公報 特許5119667号公報
導光板内で全反射しつつ進行する光を、導光板に形成した回折格子によって回折させて外部に射出することで、視認者に視認可能な虚像を生成することができる。
このような虚像を生成する装置において、導光板の外部に射出される光の光量(光強度)は、導光板からの射出位置によって異なる。このため、生成される虚像にも輝度ムラ(濃淡)が生じてしまい、虚像が生成される範囲、すなわち画角を広く確保することが難しい。
本願では、導光板から回折格子で外部に射出された光によって虚像を生成する虚像生成装置において、虚像を生成できる範囲である画角を広くすることが目的である。
第一態様の虚像生成装置では、空気よりも大きな屈折率の材料からなり、内部を透過する光を回折させて外部に出射させる回折格子が形成された導光板と、生成する虚像と、前記虚像が前記導光板の厚みを二等分する基準線に対し反転された反転虚像と、が前記基準線に対して線対称となるように、前記虚像の信号光と前記反転虚像の反転信号光とを前記導光板への入射光として出射する光出射部材と、を有する。
この虚像生成装置において、導光板は、空気よりも大きな屈折率の材料からなる部材である。したがって、空気中では、導光板の内部で光が全反射しつつ進行する。
導光板には、回折格子が形成されている。導光板の内部を全反射しつつ進行した光は、回折格子によって回折され、導光板の外部に射出される。そして、導光板から外部に射出された光により、視認者が視認可能な虚像が生成される。
導光板へは、光出射部材から出射された光が入射光として入射する。ここで、光出射部材は、生成する虚像と、虚像が導光板の厚みを二等分する基準線に対し反転された反転虚像と、が基準線に対して線対称となるように、虚像の信号光と反転虚像の反転信号光とを導光板への入射光として出射する。
導光板の内部を進行する光のうち、回折格子によって回折される光の幅は、導光板の位置によって変化する。回折される光の幅が広い位置では導光板からの出射光の輝度が高く、この幅が狭い位置では出射光の輝度が低くなる。したがって、単に、生成する虚像に対応する信号光のみを導光板に対し入射させると、視認される虚像に輝度分布が生じ、実質的な画角、すなわち虚像を生成できる範囲が狭くなる。
これに対し、第一態様の虚像生成装置では、上記したように、光出射部材が、信号光及び反転信号光を出射する。信号光と反転信号光とは、導光板の厚みを二等分する基準線を中心として対称であるので、導光板の内部では、全反射の空間周期が半周期ずれており、回折格子で回折される光の幅を補完する関係にある。このため、導光板から出射される回折光として、信号光が回折された光と、反転信号光が回折された光とが重なった状態で、これらの光の輝度分布が相互に補完しあう。これにより、視認される虚像の輝度分布のムラを低減でき、画角が広くなる。
第二態様では、第一態様において、前記回折格子が、前記導光板の内部に形成された体積ホログラムを含む。
体積ホログラムにより、導光板の内部で光を回折させることができる。体積ホログラムでは、回折される光の幅が連続的に変化するので、回折光の輝度も連続的に変化する。このように回折光の輝度が連続的に変化する場合に、光出射部材は、信号光と反転信号光とを出射しているので、これらの光の輝度分布が相互に補完しあう。そして、視認される虚像の輝度分布のムラを低減でき、虚像を生成できる範囲である画角が広くなる。
第三態様では、第一態様において、前記回折格子が、前記導光板の表面に形成された表面格子を含む。
回折格子により、導光板の表面で光を回折させることができる。回折格子による回折光の輝度は、格子パターンの形成部分と非形成部分とで断続的に変化する。このように回折光の輝度が断続的に変化する場合に、光出射部材は、信号光と反転信号光とを出射しているので、これらの光の輝度分布が相互に補完しあう。そして、視認される虚像の輝度分布のムラを低減でき、虚像を生成できる範囲である画角が広くなる。
第四態様では、第一から第三のいずれか一つの態様において、前記光出射部材から、前記導光板の端面へ前記入射光が入射される。
したがって、導光板の内部で光を全反射させるための条件を満たすように導光板の外部から入射光を入射させる際に、端面への広い入射角の光が導光板の内部で全反射する構成を実現できる。
第五態様では、第一から第四のいずれか一つの態様において、前記導光板からの出射光が装着対象に向けて出射される向きで前記導光板及び前記光出射部材を前記装着対象に装着させるための装着部材、をさらに有する。
装着部材により、導光板及び光出射部材を装着対象に装着することができる。導光板からの出射光が装着対象に向けて出射される向きで装着されるので、視認者は、虚像生成装置を装着すれば、導光板が所定位置に存在している状態を維持できる。
第六態様では、第一から第四のいずれか一つの態様において、前記導光板及び前記光出射部材を設置対象に設置させるための設置部材、をさらに有する。
設置部材により、導光板及び光出射部材を設置対象に設置させることができる。導光板及び光出射部材の位置が定まるので、視認者が適切な視認位置をとることで、虚像生成装置で生成される虚像を視認可能となる。
本願では、導光板から回折格子で外部に射出された光によって虚像を生成する虚像生成装置において、虚像を生成できる範囲である画角を広くすることが可能である。
図1は第一実施形態の虚像生成装置を示す平面図である。 図2は第一実施形態の虚像生成装置における光の進行を示す斜視図である。 図3は第一比較例の虚像生成装置における光の進行を示す平面図である。 図4は第二比較例の虚像生成装置における光の進行を示す斜視図である。 図5は第二比較例の虚像生成装置における光の進行を示す平面図である。 図6は第二比較例の虚像生成装置における入力信号と表示画像を示す説明図である。 図7は第一実施形態の虚像生成装置における光の進行を示す平面図である。 図8は第一実施形態の虚像生成装置における入力信号と表示画像を特定の表示模様に依存しない状態で示す説明図である。 図9は第一実施形態の虚像生成装置における入力信号と表示画像を特定の表示模様の場合で示す説明図である。 図10は第二実施形態の虚像生成装置における光の進行を示す平面図である。 図11は第三実施形態の虚像生成装置を示す斜視図である。 図12は第四実施形態の虚像生成装置を示す正面図である。
以下、図面を参照して第一実施形態の虚像生成装置22を説明する。
図1に示すように、虚像生成装置22は、導光板24及び光出射部材30を有している。
導光板24は、内部で光が反射あるいは散乱されることなく透過する材料、たとえば透明なガラスや樹脂によって板状に形成された部材である。図面において、導光板24の厚み方向、高さ方向及び幅方向を、それぞれ矢印X、矢印Y及び矢印Zで示す。なお、導光板24の高さと幅の長短は、図1及び図2に示す形状に限定されず、たとえば、高さが幅よりも長い形状でもよい。
導光板24は、屈折率が空気よりも大きい材料からなる。空気の屈折率は約1であるので、導光板24の屈折率は1よりも大きい。したがって、導光板24が空気中に置かれると、導光板24と空気との境界(表面24A及び裏面24B)では光が所定の臨界角で全反射し、導光板24の外部に漏れることなく進行する。また、空気中でない場所に置かれた場合でも、導光板24の屈折率が周囲の屈折率よりも大きいと、導光板24と周囲との境界では所定の臨界角で光が全反射する。
導光板24の一部、図1では右側の部分は、体積ホログラムが形成された体積ホログラム部24Vである。体積ホログラムは、回折格子26の一例であり、導光板24内を進行した光は、体積ホログラムによって回折される。回折光は、導光板24の表面24Aから外部、具体的には視認者の瞳PEに射出される。
導光板24の表面24Aから外部に射出された回折光を受けた視認者は、この回折光によって、所定の画像の虚像を視認できる。すなわち、所定の画像の虚像が、視認者に対し生成される。
光出射部材30は、光源(図示省略)と、レンズ32を含む光学系と、を有している。光出射部材30は、導光板24の端面24Cに向けて光を入射させる。この入射光が、上記したように、導光板24内で全反射しながら進行する。本実施形態では、光源は、生成すべき虚像に対応した画像を生成する部材であり、たとえば、液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、無機ELパネル、デジタル・マイクロミラー・デバイス等を挙げることができる。
本実施形態では、光出射部材30は、図2に示すように、生成すべき所定の虚像(反転していない像)に対応した信号光(以下では、正転信号光34Aという)、この正転信号光34Aを基準線L1に対し対称となるよう反転させた反転信号光34Bの2つの光を射出する。ここで、基準線L1とは、導光板24の厚み方向(矢印X方向)の中心線である。厳密には、導光板24の厚み方向の中心は平面(図1に示す中心面S1)として存在しており、基準線L1はこの中心面S1内で、矢印Y方向に延在する直線である。
本実施形態の虚像生成装置22では、このように、正転信号光34A及び反転信号光34Bを光出射部材30から射出することで、生成される虚像における輝度分布のムラを低減でき、虚像を生成できる範囲としての画角が広くなる構成が実現されている。以下に、この原理を詳述する。なお、以下の各比較例及び実施形態において、第一実施形態と同様の要素、部材等については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図3には、第一比較例の虚像生成装置72が示されている。この虚像生成装置72では、光出射部材30から信号光が射出され、導光板24の端面に入射される。
ここで、信号光の例として、2つの異なる信号光である第一信号光74A(一点鎖線で示す)及び第二信号光74B(二点鎖線で示す)とを考える。基準線L1に対し、第一信号光74Aと第二信号光74Bとは対称である。
このような構成とされた第一比較例の虚像生成装置72では、導光板24の内部において全反射により進行する際に、第一信号光74Aと第二信号光74Bとが、中心面S1を中心として対称に進行するため、これらを区別することができない。そして、導光板24から射出されるときには、一方の信号光は他方の信号光に対し反転された状態で射出される。すなわち、導光板24から射出される光として、正常な向き(正転された向き)で虚像を生成する出射光76Aと、反転された向きで虚像を生成する出射光76Bとが重なる。視認者によって視認される虚像としても、互いに反転された虚像が重畳されて視認されてしまう。
ここで、図4には第二比較例の虚像生成装置82が示されている。この虚像生成装置82は、第一比較例の虚像生成装置72において、中心面S1の一方の側、図4の例では手前側(導光板24の端面24Cへの入射角がプラスの側)の角度領域からのみ信号光(第一信号光74A)を入射させる構成である。
第二比較例の虚像生成装置82では、第一比較例の虚像生成装置72における、反転された虚像を生成する信号光(第二信号光74B、図3参照)は存在しない。したがって、第一比較例の虚像生成装置72において生じていた、互いに反転された虚像が重畳されて視認されてしまう、という不具合は生じない。
しかしながら、以下に示すように、第二比較例の虚像生成装置82では、生成される虚像に輝度分布のムラが生じる。
図5には、導光板24において、体積ホログラム部24Vの内部における、信号光34と体積ホログラムとの結合関係が模式的に示されている。図5では、信号光34が導光板24の内部において、所定のビーム幅Dを有する点も示されている。説明の便宜上、このビーム幅Dの範囲において複数のビーム位置B1~B5を設定している。
体積ホログラム部24Vにおいて、信号光34は、表面24Aから裏面24Bに進行する際に、ビーム位置B1~B5に対応する体積ホログラム領域24V1、24V2を照射する。そして、照射された体積ホログラム領域24V1、24V2から回折光36(図4参照)が生じ、この回折光36が導光板24から視認者の瞳PEに向かって射出される。
たとえば、図5に示す例において、ビーム位置B1、B2では、信号光34は体積ホログラム領域24V1を照射し、この体積ホログラム領域24V1で信号光34が回折されて回折光D1、D2が生じる。これに対し、ビーム位置B3、B4、B5では、信号光34は体積ホログラム領域24V2を照射し、この体積ホログラム領域24V2で信号光34が回折されて回折光D3~D5が生じる。
導光板24の内部では、信号光34は全反射を繰り返しているので、体積ホログラム領域を24V1、24V2を照射する信号光34のビーム幅(このビーム幅を以下では照射ビーム幅dという)は、導光板24の内部の位置(矢印Z方向の位置)によって異なる長さとなる。すなわち、照射される体積ホログラム領域24V1、24V2の体積が、この照射ビーム幅dに応じて変化するため、これに応じて回折光の強度も変化する。この回折光の強度変化は、矢印Z方向の位置に応じて生じるので、視認される虚像には、矢印Z方向で強度分布のムラが生じる。
図6には、第二比較例の場合の、導光板24への入射光の入力信号と、導光板24から出射される出射光による表示画像とが例示されている。
図6(a)に示すように、表示すべき全範囲で一定の輝度を有するような入力信号として導光板24へ入射光を入射させた場合であっても、図6(b)に示すように、表示画像としては、輝度ムラ(輝度分布のムラ)が生じている。
ここで、たとえば、図6(c)に示すように、特定の画像(ここではアルファベット大文字の「F」)に対応する入力信号で導光板24へ入射光を入射させた場合であっても、図6(d)に示すように、この特定の画像においても輝度ムラが生じている。
このように、第二比較例の虚像生成装置82では、表示画像の輝度分布に十分な均一性を得ることができない。輝度均一性を、表示画像の範囲内における最大輝度と最小輝度の比として定義すると、第二比較例の虚像生成装置82では、輝度均一性は0.1%である。これは、図5に示したように、導光板24内で光が全反射されると、回折される照射ビーム幅dが位置によって異なってしまい、表示画像において輝度の低い領域が繰り返し発生するためである。第二比較例の虚像生成装置82において、実用上の画角は40度程度である。
ここで、図7(a)及び図7(b)には、本願の第一実施形態の虚像生成装置22において、導光板24の体積ホログラム部24Vの内部における光の伝搬の様子が模式的に示されている。図7(a)は、正転信号光34A、すなわち導光板24の端面24Cへの入射角がプラスの光、図7(b)は、反転信号光34B、すなわちこの入射角がマイナスの光をそれぞれ示す。
正転信号光34Aでは、体積ホログラム部24Vにおける照射ビーム幅dの変化に応じて、出射光の輝度分布に所定周期の輝度ムラが生じている。体積ホログラム部24Vにおける光の折り返し空間周期を2Lとすると、輝度分布の空間周期も2Lである。
また、反転信号光34Bにおいても同様に、体積ホログラム部24Vにおける照射ビーム幅dの変化に応じて、出射光の輝度分布に所定周期の輝度分布(空間周期2L)のムラが生じている。
図7(a)及び図7(b)を比較すれば分かるように、体積ホログラム部24V内では、正転信号光34Aと反転信号光34Bとは、中心面S1を中心として幾何学的に対称であり、全反射の空間周期が半周期分であるLだけ矢印Z方向にずれている。そして、正転信号光34Aの照射ビーム幅dと、反転信号光34Bの照射ビーム幅dとは、相互に補完する関係(矢印Z方向の各位置において、これらのビーム幅dの和が、信号光34の全体でのビーム幅D(図5参照)となる)にある。
本実施形態の虚像生成装置22では、図2に示したように、光出射部材30からの信号光34として、正転信号光34Aと反転信号光34Bの2つの光が、基準線L1と中心として線対称で導光板24の端面24Cに入射される。したがって、体積ホログラム部24Vから出射される出射光として、正転信号光34Aの回折光と、反転信号光34Bの回折光とが重畳され、それぞれの回折光の輝度の濃淡が相互に補完しあい、全体として輝度の均一性を向上できる。
図8には、第一実施形態の場合の、導光板24への入射光の入力信号と、導光板24から出射される出射光による表示画像とが例示されている。
図8(a)は、正転信号光34Aに対応する入力信号であり、図8(c)は、反転信号光34Bに対応する入力信号である。基準線L1を中心として、これらの入力信号は対称である。
図8(b)は、正転信号光34Aが回折されて導光板24から出射された出射光による表示画像であり、図8(d)は、反転信号光34Bが回折されて導光板24から出射された出射光による表示画像である。これらの表示画像では、輝度分布が相互に補完する関係、換言すれば、たとえば図8(b)において高輝度の位置では、図8(d)において低輝度になっていることが分かる。
図9には、第一実施形態の場合において、導光板24の端面24Cへの実際の入射光の入力信号と、表示画像の関係が例示されている。
図9(a)に示すように、実際の入射光は、正転信号光34Aと反転信号光34Bを合成した入射光であり、基準線L1を中心として対称な領域で、一様な強度分布を有している。導光板24から出射された出射光による表示画像は、正転信号光34Aの回折光と、反転信号光34Bの回折光とを合成した表示画像である。したがって、図9(b)に示すように、導光板24から出射された出射光による表示画像においても、輝度ムラが低減されていることが分かる。
たとえば図9(c)に示すように、特定の画像(図6(c)と同じくアルファベット大文字の「F」)に対応する入力信号で導光板24へ入射光を入射させた場合に、図6(d)に示すように、この特定の画像における輝度ムラが、図6(c)の例と比較して低減されている。
第一実施形態の虚像生成装置22では、水平画角が0度以上75度以下、垂直画角が±40度以下の範囲において、輝度均一性は50%である。第二比較例の虚像生成装置82では、輝度均一性は0.1%であったので、第一実施形態の虚像生成装置22では、輝度均一性を500倍が向上されている。そして、第一実施形態の虚像生成装置22では、輝度均一性が向上されていることで、実用可能な画角としても第二比較例の虚像生成装置82よりも広くなっている。
次に、第二実施形態について説明する。
図10(a)及び(b)に示すように、第二実施形態の虚像生成装置42では、導光板24の回折格子26として、表面24Aにレリーフ格子が形成されたレリーフ格子部24Gが設けられている。
第二実施形態の虚像生成装置42において、正転信号光34Aがレリーフ格子部24Gで回折されて出射される場合に、回折光が生じる範囲と、出射光が生じない範囲とが、矢印Z方向に交互に並ぶ。また、反転信号光34Bがレリーフ格子部24Gで回折されて出射される回折光についても、この回折光が生じる範囲と、出射光が生じない範囲とが、矢印Z方向に交互に並ぶ。そして、これらの回折光は、相互に補完しあう関係にある。具体的には、正転信号光34Aがレリーフ格子部24Gによって回折されない(視認者に向けて出射されない)範囲からは、反転信号光34Bがレリーフ格子部24Gによって回折された回折光が出射される。
したがって、レリーフ格子部24Gから出射される出射光として、正転信号光34Aの回折光と反転信号光34Bの回折光とが重畳されると、それぞれの回折光が相互に補完しあい、全体として均一な輝度の回折光が得られる。
上記した各実施形態の虚像生成装置では、導光板及び光出射部材を備えた構成を例示したが、これに加えて、たとえば、装着者に装着させるための装着部材や、所定の設置対象に設置させるための設置部材をさらに有する構成でもよい。
図11に示す第三実施形態の虚像生成装置52は、装着部材54を有している例である。装着部材54は、フレーム54F及び一対のアーム54Aを備えている。フレーム54Fは、導光板24及び光出射部材30を一体的に保持する保持枠54Hを備えている。アーム54Aはフレーム54Fの幅方向両端から延出され、装着者の体の一部、たとえば耳に掛ける部材である。なお、この装着者は、虚像生成装置52で生成される虚像を視認する視認者でもある。
このようにアーム54Aを装着者の体の一部に掛けることで、装着者は虚像生成装置52を装着できる。装着状態では、導光板24から出射される回折光が装着者の瞳PE(図1等参照)に達するように、フレーム54F及びアーム54Aの構造が決められている。導光板24からの出射光が視認者である装着者に向けて出射される向きで装着されるので、視認者は、虚像生成装置52を装着すれば、導光板が所定位置に存在している状態を維持できる。
図12に示す第四実施形態の虚像生成装置62は、設置部材64を有している例である。設置部材64は、テーブル64T、スタンド64S、及びベース64Bを有している。テーブル64Tは、導光板24及び光出射部材30を一体的に保持する。テーブル64Tには、スタンド64Sの一端(上端)が固定されている。スタンド64Sの他端(下端)には、ベース64Bが取り付けられており、このベース64Bを用いて、虚像生成装置62を所定の設置位置に設置できる。ベース64Bをボルトやクリップ等を用いて設置位置に着脱可能に固定してもよいし、例えばキャスターを設けて移動可能としてもよい。キャスターにより移動可能とした構成では、ストッパ等を用いれば、虚像生成装置62が設置位置から不用意に移動しないようにすることが可能である。
このように、設置部材64を備えた構成とすることで、虚像生成装置62を所定の設置対象に設置できる。設置対象としては、室内の床面や屋外の地面であってもよい。また、ベース64Bを自動車の車室を構成するパネル等の構成部品に取り付けることで、虚像生成装置62を車室内に固定してもよい。
第四実施形態において、設置部材64としては、ベース64Bを有さない構造でもよい。すなわち、スタンド64Sを設置対象に直接的に固定してもよい。
設置部材64は、さらにリンクやヒンジを備える構造とされて、たとえばテーブル64Tがスタンド64Sに対し相対回転可能とされていてもよい。加えて、たとえば、スタンド64Sが伸縮可能とされることで、テーブル64Tとベース64Bの間隔を拡縮可能とされていてもよい。
そして、第四実施形態の虚像生成装置62では、導光板24及び光出射部材30の設置対象に対する位置が定まるので、視認者が適切な視認位置をとることで、虚像生成装置62で生成される虚像を視認可能となる。
上記各実施形態において、導光板24へ入射光としての信号光を入射させる位置は端面24Cに限定されず、たとえば、回折格子やプリズムを用いて、表面24Aや裏面24Bから入射させる構成でもよい。上記各実施形態のように端面24Cから入射するようにすれば、入射光の範囲として広い入射角の範囲の光が、表面24A及び裏面24Bで全反射する構成を実現できる。しかも、上記した回折格子やプリズムを用いることなく、導光板24の内部で光を全反射させるための条件を満たして、導光板24に対し入射光を入射させることが可能である。
22 虚像生成装置
24 導光板
24A 表面
24B 裏面
24C 端面
24V 体積ホログラム部
24V1、24V2 体積ホログラム領域
24G レリーフ格子部
26 回折格子
30 光出射部材
34A 正転信号光
34B 反転信号光
42 虚像生成装置
52 虚像生成装置
54 装着部材
54A アーム
54F フレーム
54H 保持枠
62 虚像生成装置
64 設置部材
64B ベース
64S スタンド
64T テーブル
72 虚像生成装置
82 虚像生成装置

Claims (6)

  1. 空気よりも大きな屈折率の材料からなり、内部を透過する光を回折させて外部に出射させる回折格子が形成された導光板と、
    生成する虚像に対応した正転信号光と、前記虚像が前記導光板の厚みを二等分する基準線に対し反転された反転虚像に対応した反転信号光と、が前記基準線に対して線対称となり、且つ前記正転信号光の回折光と前記反転信号光の回折光とが重畳されるように、前記正転信号光前記反転信号光とを前記導光板への入射光として出射する光出射部材と、
    を有する虚像生成装置。
  2. 前記回折格子が、前記導光板の内部に形成された体積ホログラムを含む請求項1に記載の虚像生成装置。
  3. 前記回折格子が、前記導光板の表面に形成された表面格子を含む請求項1に記載の虚像生成装置。
  4. 前記光出射部材から、前記導光板の端面へ前記入射光が入射される請求項1から請求項3の何れか一項に記載の虚像生成装置。
  5. 前記導光板からの出射光が装着対象に向けて出射される向きで前記導光板及び前記光出射部材を前記装着対象に装着させるための装着部材、
    をさらに有する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の虚像生成装置。
  6. 前記導光板及び前記光出射部材を設置対象に設置させるための設置部材、
    をさらに有する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の虚像生成装置。
JP2020107308A 2020-06-22 2020-06-22 虚像生成装置 Active JP7477155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020107308A JP7477155B2 (ja) 2020-06-22 2020-06-22 虚像生成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020107308A JP7477155B2 (ja) 2020-06-22 2020-06-22 虚像生成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022001927A JP2022001927A (ja) 2022-01-06
JP7477155B2 true JP7477155B2 (ja) 2024-05-01

Family

ID=79244442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020107308A Active JP7477155B2 (ja) 2020-06-22 2020-06-22 虚像生成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7477155B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017064301A (ja) 2015-10-02 2017-04-06 株式会社クリュートメディカルシステムズ ヘッドマウントディスプレイユニットおよびヘッドマウントディスプレイ固定器具
WO2017077965A1 (ja) 2015-11-04 2017-05-11 コニカミノルタ株式会社 映像表示装置
US20170285348A1 (en) 2016-04-04 2017-10-05 Akonia Holographics, Llc Light homogenization
JP2018505441A (ja) 2015-01-16 2018-02-22 ウェーブ オプティックス リミテッド ディスプレイシステム
JP2019174511A (ja) 2018-03-27 2019-10-10 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
JP2020079904A (ja) 2018-11-14 2020-05-28 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板および画像表示装置
JP2020516949A (ja) 2017-04-17 2020-06-11 アコニア ホログラフィックス、エルエルシー スキューミラー補助画像化

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018505441A (ja) 2015-01-16 2018-02-22 ウェーブ オプティックス リミテッド ディスプレイシステム
JP2017064301A (ja) 2015-10-02 2017-04-06 株式会社クリュートメディカルシステムズ ヘッドマウントディスプレイユニットおよびヘッドマウントディスプレイ固定器具
WO2017077965A1 (ja) 2015-11-04 2017-05-11 コニカミノルタ株式会社 映像表示装置
US20170285348A1 (en) 2016-04-04 2017-10-05 Akonia Holographics, Llc Light homogenization
JP2020516949A (ja) 2017-04-17 2020-06-11 アコニア ホログラフィックス、エルエルシー スキューミラー補助画像化
JP2019174511A (ja) 2018-03-27 2019-10-10 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
JP2020079904A (ja) 2018-11-14 2020-05-28 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板および画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022001927A (ja) 2022-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6902619B2 (ja) モード切替可能なバックライト、プライバシーディスプレイ、および方法
JP6524146B2 (ja) ライトバルブ、光弁システムおよび表示システム
US11002986B2 (en) Display device and method for displaying aerial image
JP2019109435A (ja) 表示装置
JP2019500634A (ja) マルチビーム回折格子ベースのニアアイディスプレイ
EA031850B1 (ru) Устройство направленной подсветки
US11372250B2 (en) Head-mounted display having reflective elements
US11841523B2 (en) Diffractive optical waveguide and display device
JP6410094B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ
US20230296901A1 (en) Diffractive optical waveguide and display device
CN110286496B (zh) 一种基于前置方向性光源的立体显示装置
US11774767B1 (en) Diffractive optical waveguide and display device
JP2016188901A (ja) 表示装置
US11874503B1 (en) Diffractive optical waveguide and display device
JP2018163307A (ja) 画像表示装置、及び画像表示素子
JP7477155B2 (ja) 虚像生成装置
WO2021149512A1 (ja) 画像表示装置
CN116400451A (zh) 显示设备和眼镜
CN111399248A (zh) 扩增实境装置、笔记本电脑及智能眼镜
KR102601442B1 (ko) 홀로그래픽 도광판
US11598961B2 (en) Display apparatus capable of reducing luminance unevenness and color unevenness
WO2021140716A1 (ja) 画像表示素子、画像表示装置および画像表示方法
JP2014206593A (ja) コンバイナ
JP6164520B2 (ja) 面発光装置および展示装置
US10359692B2 (en) Laser illumination system and method for eliminating laser speckle thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240411