JP7475823B2 - 携帯機器および集中管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、CO中毒を防止するための警報に関する。
ある濃度を超えるCO(一酸化炭素)に曝されると、CO中毒(一酸化炭素中毒)を発症する。このため、CO濃度を測定するセンサを備え、測定された濃度に基づいて、警報を出力する機器が開発されている(特許文献1、2)。
特開2008-102571号公報 特開2013-50756号公報
しかしながら、CO濃度が同じであっても、吸引する空気の量が変わることで、吸引されるCOの量も変わってくる。例えば、火災現場において、消防隊員は、かなり激しい運動を行うことがあり、このようなとき、吸引する空気の量が増え、通常の運動時よりも多くのCOを吸引してしまう可能性がある。このため、火災現場では、消防隊員は、通常の運動ではCO中毒にならないCO濃度であっても、CO中毒は発症してしまう可能性がある。
また、残火処理の現場などでは、燻焼状態が続き、警報が出力されないくらいの低いCO濃度ではあるが、COが発生し続けていることがある。このような現場で長時間作業した場合、消防隊員は、多量のCOを吸引してしまうことになり、CO中毒を発症する可能性がある。
以上のように、CO濃度のみに基づいて警報を出力する上記のような機器では、火災現場で活動する消防隊員などに対しては、CO中毒の発症を防止できない場合がある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、CO中毒の発症をより確実に防止することを目的としている。
本発明の一実施形態に係る携帯機器は、CO濃度を測定するCO濃度センサと、加速度を測定する加速度センサと、前記CO濃度センサにより測定されたCO濃度と、前記加速度センサにより測定された加速度における変動と、に基づいて、当該携帯機器を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値を算出する制御部と、を有する。前記携帯機器は、前記算出されたCOHb濃度の推定値に応じた警報を出力する通知部をさらに有するようにしても良い。
前記制御部は、第1の時間間隔でCOHb濃度の推定値を算出し、前記第1の時間間隔で算出されたCOHb濃度の推定値に基づいて、COHb濃度の推定値の変化の傾きを求め、当該求められたCOHb濃度の推定値の変化の傾きを用いて、所定の時間後のCOHb濃度の予測値を算出するようにしても良い。前記携帯機器は、前記算出されたCOHb濃度の予測値に応じた警報を出力する通知部をさらに有するようにしても良い。
本発明の一実施形態に係る携帯機器は、CO濃度を測定するCO濃度センサと、前記CO濃度センサにより測定されたCO濃度に基づいて、第1の時間間隔で、当該携帯機器を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値を算出し、前記第1の時間間隔で算出されたCOHb濃度の推定値に基づいて、COHb濃度の推定値の変化の傾きを求め、当該求められたCOHb濃度の推定値の変化の傾きを用いて、所定の時間後のCOHb濃度の予測値を算出する制御部と、を有する。
本発明の一実施形態に係る集中管理装置は、前記携帯機器と、集中管理装置と、を有する集中管理システムであって、前記携帯機器は、前記算出されたCOHb濃度の推定値を前記集中管理装置に送信するデータ送受信部をさらに有し、前記集中管理装置は、前記携帯機器のデータ送受信部から送信されたCOHb濃度の推定値を受信するデータ送受信部を有する。
上記で説明した態様によれば、CO中毒の発症をより確実に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る携帯機器100を示す図である。 運動と加速度の変動の大きさの関係を説明する図である。 COHb濃度の推定値E(t)と警報の関係を示す図である。 時間tにおける携帯機器100における処理動作の一例を示す図である。 COHb濃度の予測値P(t)と警報の関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る集中管理システム200を示す図である。
<携帯機器100>
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯機器100を示す図である。携帯機器100は、CO濃度を測定するCO濃度センサ110と、加速度を測定する加速度センサ120と、制御部130と、を有する。
制御部130は、CO濃度センサ110により測定されたCO濃度と、加速度センサ120により測定された加速度における変動と、に基づいて、携帯機器100を携帯するユーザの血中におけるCOHb(カルボキシヘモグロビン)濃度の推定値を算出する。
COHbは、COとヘモグロビンが結合したものであり、血中におけるCOHb濃度が増加すると、酸素と結合できるヘモグロビンの量が減少し、血液による酸素運搬量が低下する。このため、血中におけるCOHb濃度が増加すると、CO中毒を発症すると考えられている。時間tでの血中におけるCOHb濃度COHb%(t)は、例えば、次の式を用いて算出することができる(GRI-02/0112のAppendix Aを参照)。
Figure 0007475823000001
ここで、COppmは、CO濃度(ppm)であり、VAは、肺の換気量(ml/min)である。
上記の式は、CO濃度COppm、肺の換気量VAが変化しないときに、血中におけるCOHb濃度がどのように変化するかを示している。しかしながら、火災現場において、CO濃度COppmの値は、場所により大きく変化する可能性がある。また、肺の換気量VAは、運動の強度に基づいて変化する。軽い運動をしているときの肺の換気量VAは、30000ml/minくらいであるが、激しい運動をしているときの肺の換気量VAは、45000ml/minくらいになる。また、さらに激しい運動をしているときは、肺の換気量VAが60000ml/minくらいになる。
そこで、CO濃度COppm、肺の換気量VAが変化するときには、例えば、下記の式を用いて、時間tでの血中におけるCOHb濃度の推定値E(t)を算出すると良い。
Figure 0007475823000002
この式(3)、(4)では、第1の時間間隔ΔT1の間(時間t―ΔT1と時間tの間)、肺の換気量、CO濃度の変化は小さく、この期間の肺の換気量、CO濃度の値は、それぞれ、時間tにおける肺の換気量VA(t)、時間tにおけるCO濃度COppm(t)で近似できることを仮定している。よって、第1の時間間隔ΔT1が短ければ短いほど、COHb濃度の推定値E(t)の精度はあがる。
式(3)、(4)において、COHb濃度の推定値E(t)の初期値E(0)は、ゼロに設定しても良いし、例えば、CO濃度が低い通常の環境でのCOHb濃度をあらかじめ測っておき、この値をE(0)の値として用いても良い。
上述したように、肺の換気量VAは、運動の強度に基づいて変化する。そして、運動の強度と、その運動を行う者の加速度の変動の大きさは相関している。例えば、図2に示したように、走っている人の加速度の大きさの変動(図2(A))は、歩いている人の加速度の大きさの変動(図2(B))より大きい。つまり、運動が激しくなるにつれ、その運動を行う者の加速度の変動は激しくなる。よって、肺の換気量VAは、加速度の変動に基づいて推定することができる。
そこで、本実施形態では、制御部130が、加速度センサ120により測定された加速度における変動に基づいて、携帯機器100を携帯するユーザの肺の換気量VAを推定し、この推定された肺の換気量VAとCO濃度センサ110により測定されたCO濃度とに基づき、上記の式(3)、(4)を用いて、携帯機器100を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値を算出する。
このため、本実施形態では、CO濃度COppmや、携帯機器100を携帯するユーザの肺の換気量VAの変化を考慮したCOHb濃度の推定値を取得することが可能であり、このCOHb濃度の推定値に応じた警報を行うことが可能である。結果、本実施形態では、CO濃度のみを測定する場合よりもより適切な警報を出力することが可能であり、CO中毒をより確実に防止することが可能である。
<加速度の変動に基づいた肺の換気量VAの推定>
加速度の変動に基づいて肺の換気量VAを推定する方法としては、様々ものがある。
例えば、加速度の変動に基づいて肺の換気量VAを推定する方法としては、加速度のデータにおける単位時間あたりのパルス数に基づいて肺の換気量VAを推定する方法がある。人が運動を行うとき、図2に示すように、加速度の大きさの値は振動する。そして、走っている人のデータにおいて加速度の大きさの値が単位時間に振動する数(図2(A))は、歩いている人のデータにおいて加速度の大きさの値が単位時間に振動する数(図2(B))より多い。つまり、加速度の大きさの値が単位時間に振動する数(単位時間あたりのパルス数)が多いほど、運動の強度が高く、肺の換気量VAは大きくなる。
そこで、例えば、制御部130は、加速度センサ120により測定された加速度の大きさの値が第2の時間間隔ΔT2に間に振動する数(第2の時間間隔ΔT2におけるパルス数)pnに基づいて、携帯機器100を携帯するユーザの肺の換気量VAを推定すると良い。第2の時間間隔ΔT2は、第1の時間間隔ΔT1と同じ値で良いし、異なる値でも良い。
このとき、パルス数pnに対して複数の閾値を設け、制御部130は、パルス数pnとこの閾値とを比較することで、携帯機器100を携帯するユーザの肺の換気量VAを推定するようにすると良い(換気量推定方法1)。または、肺の換気量VAとパルス数pnとの相関関係に基づき、肺の換気量VAをパルス数pnの関数VA(pn)として求めておき、制御部130は、この関数を用いて、パルス数pnに応じて、携帯機器100を携帯するユーザの肺の換気量VAを推定するようにすると良い(換気量推定方法2)。
換気量推定方法1の場合、例えば、パルス数pnに対する閾値として、第1のパルス数閾値Thp1と第2のパルス数閾値Thp2を設けると良い。そして、例えば、制御部130は、パルス数pnが第1のパルス数閾値Thp1未満のときは、肺の換気量VAは30000ml/minであると推定し、パルス数pnが第1のパルス数閾値Thp1以上かつ第2のパルス数閾値Thp2未満のときは、肺の換気量VAは4500ml/minであると推定し、パルス数pnが第2のパルス数閾値Thp2以上のときは、肺の換気量VAは60000ml/minであると推定するようにすると良い。
例えば、第2の時間間隔ΔT2を30秒とした場合、閾値Thp1を、67とし、閾値Thp2を、84とすると良い。加速度センサを携帯する人が歩いた場合、その人が歩いた歩数と、加速度センサにより測定されるパルス数とはほぼ同じ値になるが、30秒あたり67歩未満で歩いたときには、肺の換気量VAは、30000ml/min程度であり、30秒あたり67歩以上かつ84歩未満で歩いたときには、肺の換気量VAは、45000ml/min程度であり、30秒あたり84歩未満で歩いたときには、肺の換気量VAは、60000ml/min程度である。
なお、加速度の大きさのデータにおけるパルス数を検出する方法としては、様々な方法があるが、例えば、加速度センサを用いた歩数計や活動計などに用いられる方法を用いると良い。加速度センサを用いた歩数計などでは、例えば、1)加速度センサにより測定された加速度の大きさ(例えば、3軸加速度センサであれば、3軸の合成値)のデータから、ローパスフィルタ等を用いてノイズを除去し、2)ノイズを除去したデータにおいて、加速度の大きさの値が、第1の閾値を超えた後に、第1の閾値より小さい第2の閾値を下回るたびに、1つのパルスが発生したとみなすことで、パルス数の検出をしている。
また、例えば、加速度の変動に基づいて肺の換気量VAを推定する方法としては、加速度のデータをフーリエ変換することで得られる周波数分布に基づいて肺の換気量VAを推定する方法がある。例えば、走っている人の加速度のデータ(図2(A))をフーリエ変換することで得られる周波数分布は、走っている人の加速度のデータ(図2(A))をフーリエ変換することで得られる周波数分布より高い周波数領域にある。つまり、加速度のデータをフーリエ変換することで得られた周波数分布がより高い周波数領域にあるほど、運動の強度が高く、肺の換気量VAは大きくなる。この関係を用いれば、加速度の変動に基づいて肺の換気量VAを推定することが可能である。
<携帯機器110による警報>
携帯機器100は、図1に示すように、警報を出力する通知部140をさらに有している。
制御部130は、算出されたCOHb濃度の推定値E(t)に基づいて、警報が必要か否かを判断する。そして、警報が必要であれば、制御部130は、通知部140を用いて、算出されたCOHb濃度の推定値E(t)に応じた警報を出力する。COHb濃度の推定値E(t)と警報の関係は、例えば、図3のようにすると良い。
制御部130は、例えば、COHb濃度の推定値が第1のCOHb閾値Thc1以上のときに、警報が必要であると判断するようにすると良い。第1のCOHb閾値Thc1は、例えば、10%にすると良い。COHb濃度10%未満では、CO中毒の症状はなく、COHb濃度10%以上で、CO中毒の症状が出てくるとされている。
制御部130は、例えば、COHb濃度の推定値が第1のCOHb閾値Thc1以上かつ第2のCOHb閾値Thc2未満であるときには、通知部140を用いて、面体を装着して作業することを指示する警報(警報1)を出力するようにすると良い。通常、消防隊員は、火災現場において、空気呼吸器が付いた面体を装着して作業をするが、残火処理など、炎が上がっていない現場では、面体を装着せずに作業することがある。そこで、CO中毒の症状が出始めるCOHb濃度を超えたときには、面体を装着することを指示する警報を出力することで、CO中毒の発症を防止することができる。第2のCOHb閾値Thc2は、例えば、15%にすると良い。
制御部130は、例えば、COHb濃度の推定値が第2のCOHb閾値Thc2以上かつ第3のCOHb閾値Thc3未満であるときには、通知部140を用いて、一時退避して面体を装着した後に作業することを指示する警報(警報2)を出力するようにすると良い。第3のCOHb閾値Thc3は、例えば、20%にすると良い。
制御部130は、例えば、COHb濃度の推定値が第3のCOHb閾値Thc3以上であるときには、通知部140を用いて、作業を止めて退避することを指示する警報(警報3)を出力するようにすると良い。COHb濃度20%以上では、吐き気やめまいなどの重い症状が出てくるとされている。
このように、COHb濃度に応じた警報を出力することにより、本実施形態では、CO中毒をより確実に防止することが可能である。
通知部140は、例えば、表示装置、スピーカ、ランプ(LEDなど)、バイブレータなどを有する。例えば、制御部130は、警報のメッセージ(例えば、「面体を装着してください」(警報1)、「一時退避して面体を装着してください」(警報2)、「作業を止めて退避してください」(警報3)など)を表示装置に表示するとともに、スピーカで警告音を鳴らすことや、ランプを点灯すること、バイブレータを振動させることで、警報が出ていることをユーザに知らせるようにすると良い。また、制御部130は、警報のメッセージを音声でスピーカから出力するようにしても良い。また、スピーカで鳴らす警告音や、ランプの点灯パターン、バイブレータの振動パターンを、警告の種類に応じて変化させるようにしても良い。
火災現場では、気を失うなどをし、消防隊員が活動を停止する場合がある。そこで、制御部130は、例えば、加速度センサ120により第3の時間間隔ΔT3の間に測定された加速度のデータにパルスが存在するか否かを確認するようにすると良い。加速度データにおけるパルスの検出は、歩数計などで用いられる方法と同様でも良いし、例えば、歩数計などで用いられる方法よりもパルス検出の際の閾値を小さくしても良い。第3の時間間隔ΔT3は、第1の時間間隔ΔT1と同じ値で良いし、異なる値でも良い。第3の時間間隔ΔT3は、例えば、30秒にすると良い。このようにすることで、携帯機器110を携帯するユーザが、第3の時間間隔ΔT3の間に動いたか否かを確認することができる。また、制御部130は、第3の時間間隔ΔT3の間にパルスが存在しない場合に、通知部140を用いて、携帯機器100を携帯するユーザが動いていないことを知らせる警報(警報4)を出力するようにすると良い。このようにすることで、携帯機器100を携帯するユーザが動いていないこと(例えば、CO中毒などにより気を失い、動かなくなっていること)を、このユーザの近くの人に通知することが可能になる。
このような、加速度センサを有し、加速度センサの測定に基づいて警報4を出力する警報器は、現在、火災現場等で使用されている。よって、火災現場等において、この警報器の代わりに、本実施形態に係る携帯機器100を携帯するようにすることで、活動を停止した消防隊員の発見だけでなく、CO中毒の防止も合わせても行うことも可能になる。
CO濃度が2000ppm以上の環境での活動は、身体に致命的なダメージを与える可能性が高い。そこで、例えば、制御部130は、CO濃度センサ110により測定されたCO濃度が2000ppm以上であるときには、通知部140を用いて、作業を止めて退避することを指示する警報(警報3)を出力するようにすると良い。このようにすることで、COHb濃度の推定値が警報3を出力するほど高くない場合(E<Thc3)であっても、警報3を出力することが可能になり、重度なCO中毒の発症を防ぐことが可能になる。
上述したように、加速度センサ120により第3の時間間隔ΔT3の間に測定された加速度のデータにパルスが存在しない場合は、警報4を出力するのが良く、CO濃度センサにより測定されたCO濃度が2000ppm以上の場合は、警報3を出力するのが良い。よって、これらの場合は、COHb濃度の推定値に基づいた警報を出力する必要がない。そこで、制御部130は、加速度センサ120により第3の時間間隔ΔT3の間に測定された加速度のデータにパルスが存在し、かつCO濃度センサにより測定されたCO濃度が2000ppm未満であるときのみ、携帯機器100を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値E(t)を算出するようにすると良い。
<携帯機器100における処理動作>
図4は、時間tにおける携帯機器100における処理動作の一例を示す図である。この処理動作は、第1の時間間隔ΔT1ごとに行われる。
制御部130は、加速度センサ120により第2の時間間隔ΔT2の間(時間t-ΔT2と時間tの間)に間に測定された加速度におけるパルス数pnを検出し、時間tにCO濃度センサ110により測定されたCO濃度COppm(t)を取得する(ステップS401)。そして、制御部130は、この検出されたパルス数pnに基づき、肺の換気量VA(t)を推定し、この推定された肺の換気量VA(t)と取得したCO濃度COppm(t)とに基づき、上記の式(3)、(4)を用いて、時間tでの携帯機器100を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値E(t)を算出する(ステップS402)。
ステップS402の後、制御部130は、算出されたCOHb濃度の推定値E(t)に基づいて、警報が必要か否かを判断し(ステップS403)、警報が必要であれば(ステップS403、YES)、制御部130は、通知部14を用いて、算出されたCOHb濃度の推定値E(t)に応じた警報を出力する(ステップS404)。
<COHb濃度の予測と警報>
制御部130は、所定の時間T後(時間t+T)のCOHb濃度を予測するようにしても良い。時間Tは、第1の時間間隔ΔT1と同じ値でも良いし、異なる値であっても良い。このようにすることで、COHb濃度が危険な値になる前に警報を出力することが可能になり、CO中毒の発症をより確実に防止することが可能になる。
このとき、制御部130は、第4の時間間隔ΔT4の間(時間t-ΔT4と時間tの間)のCOHb濃度の推定値E(t)の変化の傾きmを求め、この求められたCOHb濃度の推定値E(t)の変化の傾きmを用いて、時間T後(時間t+T)のCOHb濃度の予測値P(t+T)を次の式で求めるようにすると良い。
Figure 0007475823000003
ここで、第4の時間間隔ΔT4は、第1の時間間隔ΔT1と同じ値でも良いし、異なる値であっても良い。また、式(5)において、VAは、上記のように、加速度センサ120による測定値により推定される値でも良いし、一定値(例えば、30000m/min)でも良い。
このとき、制御部130は、図4に示した処理動作のステップS402において、時間tでのCOHb濃度の推定値E(t)を算出するのに加え、時間t+TでのCOHb濃度の予測値P(t+T)を算出するようにすると良い。そして、図4に示した処理動作のステップS403において、算出された時間t+TでのCOHb濃度の予測値P(t+T)に基づいて、警報が必要か否かを判断し、図4に示した処理動作のステップS404において、算出された時間t+TでのCOHb濃度の予測値P(t+T)に応じた警報を出力するようにすると良い。COHb濃度の予測値P(t)と警報の関係は、例えば、図5のようにすると良い。
例えば、制御部130は、COHb濃度の予測値P(t+T)が第1のCOHb閾値Thc1以上のときに、警報が必要であると判断するようにすると良い。また、例えば、制御部130は、COHb濃度の予測値P(t+T)が第1のCOHb閾値Thc1以上かつ第2のCOHb閾値Thc2未満であるときに、通知部140を用いて、時間Tが経過するまでに面体を装着して作業することを指示する警報(警報5)を出力し、COHb濃度の予測値P(t+T)が第2のCOHb閾値Thc2以上かつ第3のCOHb閾値Thc3未満であるときに、通知部140を用いて、時間Tが経過するまでに一時退避して面体を装着した後に作業することを指示する警報(警報6)を出力し、COHb濃度の予測値P(t+T)が第3のCOHb閾値Thc3以上であるときには、通知部140を用いて、時間Tが経過するまでに作業を止めて退避することを指示する警報(警報7)を出力するようにすると良い。
また、一定値のVAを用いて、時間t+TでのCOHb濃度の予測値P(t+T)を算出する場合は、図4に示した処理動作のステップS403において、加速度センサ120により第1の所定の時間ΔT1の間(時間t-ΔT1と時間tの間)に測定された加速度におけるパルス数pnを検出する必要はない。よって、一定値のVAを用いる場合は、図4に示した処理動作において、ステップS403を省略する。また、一定値のVAを用いる場合は、制御部130は、図4に示した処理動作のステップS402において、時間tにCO濃度センサ110により測定されたCO濃度COppm(t)と一定値のVAとに基づいて、式(3)-(5)を用いて、時間tでのCOHb濃度の推定値E(t)と、時間t+TでのCOHb濃度の予測値P(t+T)とを算出するようにすると良い。
<集中管理システム200>
図6は、本発明の一実施形態に係る集中管理システム200を示す図である。集中管理システム200は、少なくとも1つの携帯機器100と、集中管理装置210と、を有する。
携帯機器100は、データの送受信を行うためのデータ送受信部150をさらに有し、制御部130は、データ送受信部150を用いて、集中管理装置210に、算出したCOHb濃度の推定値E(t)に関するデータを送信する。データ送受信部150は、例えば、無線によりデータを送受信する。
集中管理装置210は、データ送受信部211と、制御部212と、表示部213と、入力部214と、を有する。集中管理装置210は、例えば、火災現場から離れた場所に設置される指揮所などに配置される。
データ送受信部211は、データの送受信を行う。制御部212は、データ送受信部211を用いて、携帯機器100から送信されたCOHb濃度の推定値E(t)に関するデータを受信する。
このようにすることで、火災現場から離れた場所で、携帯機器100を携帯して作業をしている消防隊員などの活動を集中して管理することが可能になる。
制御部212は、受信したCOHb濃度の推定値E(t)に基づいて、警報が必要か否かを判断するようにしても良い。そして、制御部212は、警報が必要であれば、表示部213に、COHb濃度の推定値E(t)を表示するようにすると良い。
このようにすることで、火災現場から離れた場所で、携帯機器100を携帯して作業をしている消防隊員などがCO中毒の発症の危険にされているか否かを確認することが可能になる。火災現場では、周りの騒音が大きいこともあり、警報が出力されたとしても、消防隊員が警報に気付かない可能性もある。このような場合にも、本実施形態では、集中管理装置210の表示部213で警報を確認した者が、携帯無線機などを通して、警報の対象である消防隊員に警報が出ていることを伝えることが可能になる。通常、消防隊員は、消防指揮者から指揮を受けるために、携帯無線機を常時装着している。
また、制御部212は、警報が必要であれば、データ送受信部211を用いて、受信したCOHb濃度の推定値E(t)に応じた警報に関するデータを携帯機器100に送信するようにしても良い。そして、携帯機器100の制御部130は、データ送受信部150を用いて、集中管理装置210から送信された警報に関するデータを受信し、この受信した警報に関するデータに基づいて、通知部140を用いて、警報を出力するようにすると良い。このようにすることで、警報を2度繰り返して出力することが可能になり、より確実に警報を伝えることが可能になる。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
100 携帯機器
110 CO濃度センサ
120 加速度センサ
130 制御部
140 通知部
150 データ送受信部
200 集中管理システム
210 集中管理装置
211 データ送受信部
212 制御部
213 表示部

Claims (6)

  1. 携帯機器と、集中管理装置と、を有する集中管理システムであって、
    前記携帯機器は、
    CO濃度を測定するCO濃度センサと、
    加速度を測定する加速度センサと、
    前記CO濃度センサにより測定されたCO濃度と、前記加速度センサにより測定された加速度における変動と、に基づいて、当該携帯機器を携帯するユーザの血中におけるCOHb濃度の推定値を算出する制御部と、
    前記算出されたCOHb濃度の推定値を前記集中管理装置に送信するデータ送受信部と、を有し、
    前記集中管理装置は、前記携帯機器のデータ送受信部から送信されたCOHb濃度の推定値を受信するデータ送受信部を有する、集中管理システム。
  2. 前記算出されたCOHb濃度の推定値に応じた警報を出力する通知部をさらに有する請求項1に記載の集中管理システム。
  3. 前記制御部は、第1の時間間隔でCOHb濃度の推定値を算出し、前記第1の時間間隔で算出されたCOHb濃度の推定値に基づいて、COHb濃度の推定値の変化の傾きを求め、当該求められたCOHb濃度の推定値の変化の傾きを用いて、所定の時間後のCOHb濃度の予測値を算出する、請求項1に記載の集中管理システム。
  4. 前記算出されたCOHb濃度の予測値に応じた警報を出力する通知部をさらに有する請求項3に記載の集中管理システム。
  5. 前記集中管理装置は、前記受信したCOHb濃度の推定値に基づいて、警報が必要か否かを判断する制御部をさらに有する、請求項2または4に記載の集中管理システム。
  6. 前記集中管理装置の制御部は、警報が必要であれば、前記集中管理装置のデータ送受信
    部を用いて、前記受信したCOHb濃度の推定値に応じた警報に関するデータを前記携帯機器に送信し、
    前記携帯機器の制御部は、前記携帯機器のデータ送受信部を用いて、前記集中管理装置から送信された警報に関するデータを受信し、当該受信した警報に関するデータに基づいて、前記通知部を用いて、警報を出力する、請求項5に記載の集中管理システム。
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