JP7473928B1 - 光スイッチング素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い範囲を自在に走査でき、しかも光の伝搬効率を高めることが可能な光スイッチング素子を提供する。【解決手段】液晶素子からなる液晶セル層11、21と、液晶セル層11、21の出射側に設けられ、偏光に応じて回折する偏光回折格子からなる回折層12、22とを有する1以上の第1基板1及び1以上の第2基板2が積層されて構成され、最下層にある基板1、2の液晶セル層11、21に光ビームを入射する光源部3と、各基板1、2における液晶セル層11,21に対して電圧をそれぞれ印加自在とした電圧印加部5とを備え、第1基板1における回折層12と第2基板2における回折層22は互いに回折方向が異なるように配置されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、出射される光ビームの出射位置を制御する光ビームステアリングデバイスに関する。
従来より、液晶素子と偏光回折格子とを組み合わせた各種デバイスが提案されている。中でも自動車やロボット用LIDARへの応用を前提とし、光ビームの出射位置を自在に制御可能な光スイッチング素子への応用も検討されている(例えば、特許文献1~4参照。)。
特許文献1の開示技術によれば、複数の透明電極と複数の透明スペーサが積層された積層体が、液晶内に正極と負極で交互に配列された電極を備えているので、電極に電圧を加える際の方向を透明電極と平行にすることができる。
特許文献2の開示技術によれば、液晶パネルの表裏に傾斜部材であるシリコンウェッジを点対称となるように張り付け、液晶基板に入射される光ビームLに角度を生じさせることを特徴としている。これにより、ダイレクターに対して斜めに光ビームLを照射し、リターデーションを生じさせることができる。
特許文献3の開示技術によれば、液晶材料を覆う光配向層について、円偏光の回転方向が互いに反対である2つの干渉光ビームを使用して露光されることにより物理的に変化した感光性ポリマーで構成する。これにより、光伝送ネットワーク機器用の再構築可能な光挿入/分岐マルチプレクサへ応用することができ、通信容量を動的に増減できる。
特許文献4の開示技術によれば、液晶と光の位相(偏光)を制御する位相パネルと光の位相(偏光)により複屈折する偏光グレーティングプレートとからなる積層構造で光偏向素子を構成することで高速スイッチを実現することもできる。
WO2022/181781号公報 特開2020-106616号公報 特表2015-505995号公報 WO2018/110431号公報
近年において特に広い範囲を自在に走査できる光スイッチング素子に対するニーズが高まっている。これに加えて、光の伝搬効率を高めることが可能な光スイッチング素子に対する社会的な要請も高まっている。従って、上述した特許文献1~4の開示技術に加え、さらにこれらの要請に応えることができる光スイッチング素子の技術の提案が求められている。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、広い範囲を自在に走査でき、しかも光の伝搬効率を高めることが可能な光スイッチング素子を提供することにある。
本発明に係る光スイッチング素子は、液晶素子からなる液晶セル層と、上記液晶セル層の出射側に設けられ、偏光に応じて回折する偏光回折格子からなる回折層とを有する1以上の第1基板及び1以上の第2基板が積層されて構成され、最下層にある基板の液晶セル層に光ビームを入射する光入射手段と、上記各基板における液晶セル層に対して電圧をそれぞれ印加自在とした電圧印加手段とを備え、上記第1基板における回折層と第2基板における回折層は互いに回折方向が異なるように配置され、上記液晶セル層は、スメクチック液晶の液晶素子からなり、上記液晶セル層には、位相差板が更に積層されたことを特徴とする。
第2発明に係る光スイッチング素子は、第1発明において、上記第1基板における回折層と第2基板における回折層は互いに回折方向が直交するように配置されていることを特徴とする。
第3発明に係る光スイッチング素子は、第1発明において、上記光入射手段により入射された光ビームについて上記液晶セル層に印加された電圧に応じて偏光を変化させ、その変化させた光ビームの偏光に応じて上記回折層における回折方向を変化させることを、最下層の上記基板から最上層の上記基板に至るまで順次実行することにより、最上層の上記基板の回折層から出射される光ビームの出射位置を制御することを特徴とする。
上述した構成からなる光スイッチング素子は、入射された光ビームについて液晶セル層に印加された電圧に応じて偏光を変化させ、その変化させた光ビームの偏光に応じて回折層における回折方向を変化させることを、最下層の基板から最上層の基板に至るまで順次実行することにより、最上層の基板の回折層から出射される光ビームの出射位置を制御する。これにより、光の出射位置を広い範囲に亘二次元的に自在に走査することができ、光の伝搬効率を向上させることができる。
図1は、本発明を適用した光スイッチング素子の断面構成図である。 図2は、第1基板、第2基板の詳細な構成を示す斜視図である。 図3は、本発明を適用した光スイッチング素子の動作について説明するための図である。 図4は、スイッチング素子を出射側から視認した平面図である。 図5は、第1基板を5段積層させ、その上に第2基板を5段積層させた場合におけるスイッチング素子を出射側から視認した平面図である。 図6は、第1基板及び第2基板の数を同数で構成しない例を示す図である。 図7は、第1基板と第2基板を交互に千鳥上に積層させる形態を示す図である。 図8は、液晶セル層として、スメクチック液晶を用いる場合において、位相差板を積層させる例を示す図である。
以下、本発明を適用した光スイッチング素子について図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した光スイッチング素子10の断面構成を示している。光スイッチング素子10は、1以上の第1基板1と、1以上の第2基板2とが積層されて構成されている。また光スイッチング素子10は、光源部3と、偏光素子4と、電圧印加部5と、制御ユニット6とを備えている。
この図1の例では、光スイッチング素子10の下側から第1基板1a~1eを5段積層させ、最上層の第1基板1eの上層に第2基板2a~2eを5段積層させている。互いに積層させている基板1、2間は隙間なく互いに面接触させるようにして積層させる。
光源部3は、光ビームを出射する半導体レーザ等で構成される。光源部3に使用される半導体レーザは、半導体の再結合発光を利用した発光素子であり、所定の波長のレーザ光を出射する。この半導体レーザにより出射された光ビームは、S偏光成分とP偏光成分等、各種偏光成分が混在したものとなっている。光源部3から出射された光ビームは、偏光素子4へ供給される。なお、光源部3の出射端側には、出射された光ビームを平行光とするための図示しないコリメータレンズを別途配設するようにしてもよい。
偏光素子4は、光源部3から出射された光ビームにおける各種偏光成分のうち、例えば円偏光成分を透過させてこれを基板1、2へと導くとともに、他の偏光成分を反射させる。
図2は第1基板1、第2基板2の詳細な構成を示す斜視図である。第1基板1、第2基板2は、共に液晶セル層11、21と、これら液晶セル層11、21の出射側に設けられた回折層12、22とを備えている。液晶セル層11の入射側、出射側にはそれぞれ透明電極14a、14bが、また液晶セル層21の入射側、出射側にはそれぞれ透明電極24a、24bが形成されている。これらの透明電極14、24に対して上述した電圧印加部5が接続される結果、透明電極14、24によって挟持された液晶セル層11、21に対して電圧を印加させることで通過する光ビームの偏光状態を変化させることができる。なお、これらの透明電極14aの入射側、透明電極14bの出射側には、それぞれガラス層13a、13bが貼着されていてもよい。同様に、透明電極24aの入射側、透明電極24bの出射側には、それぞれガラス層23a、23bが貼着されていてもよい。
液晶セル層11、21は、液晶素子からなる。液晶素子の例としては、スメクチック液晶、ネマチック液晶、強誘電性液晶等であるが、これらに限定されるものではなく、他のいかなる周知の液晶素子を適用してもよい。
スメクチック液晶は、棒状の分子から構成され、分子配列における方向の規則性と高さ方向の位置の規則性が維持されており、層構造(1次元周期構造)を持つ液晶である。スメクチック液晶として、本発明では、SSD(smectic single domain)からなる液晶セルを用いるようにしてもよい。
ネマチック液晶は、その構成分子が配向秩序を持つが、三次元的な位置秩序を持たない液晶である。ネマチック液晶は、棒状分子の長軸が一定の方向に配向しているが、スメクチック液晶とは異なり、層を形成しておらず、分子重心位置に規則性がない。ネマチック液晶としては、例えばTN(Twisted Nematic)、VA(Vertical Alignment)、IPS(In Plane Switching)等を用いるようにしてもよい。
強誘電性液晶(FLC:Ferroelectric Liquid Crystal)は、他の液晶と異なり、自発分極を有し、強誘電性を有する。強誘電性液晶は、これにより、他の液晶における外部電場による誘導分極とは異なる、高速な電場応答が可能となる。
回折層12、22は、光に応じて回折する偏光回折格子(PG:Polarization Grating)からなる。偏光回折格子は、液晶分子の異方性を利用して構成されるものであり、高効率で大きな回折角度を実現することができる。ここで回折層12における偏光回折格子と、回折層22における偏光回折格子とは、互いに複屈折軸の軸角度が異なるように設定しておく。これにより、第1基板1における回折層12と第2基板2における回折層22は、互いに回折方向が異なるように配置することができる。
図1の例において、5段に亘り積層させた第1基板1a~1eは、何れも回折方向をx方向に回折自在となるような回折層12を設計する。これに対して、この第1基板1a~1eよりも出射側に5段に亘り積層させた第2基板2a~2eは、何れも回折方向をy方向(図中紙面奥行方向)に回折自在となるような回折層22を設計する。即ち、第1基板1と第2基板2との間で回折方向が互いに直交するように、回折層12、22を設計する。これにより、光源部3から入射される光ビームを、後述するように2次元的に面的にスイッチング制御することが可能となる。
電圧印加部5-1、5-2、・・・5-nは、各第1基板1a~1eにおける各液晶セル層11及び第2基板2a~2eにおける各液晶セル層21に対して設けられている。電圧印加部5-1、5-2、・・・5-nは、各第1基板1a~1eにおける各液晶セル層11及び第2基板2a~2eに対してそれぞれ独立して自在に電圧を印加するためのいわゆる液晶駆動部として構成される。各液晶セル層11、21は、電圧印加部5-1、5-2、・・・5-nによる印加電圧に基づいて、光源部3から入射した光ビームの偏光状態を変化させて出射させることができる。
制御ユニット6は、各電圧印加部5-1、5-2、・・・5-nにおける印加電圧を制御するいわゆる中央制御部として構成される。この制御ユニット6を通じて電圧印加部5-1、5-2、・・・5-nから各液晶セル層11、21における液晶素子に印加する電圧を制御することにより、各液晶セル層11、21から出射させる光ビームの偏光状態を調整することができる。制御ユニット6は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等の電子機器に接続されていてもよく、またこのような電子機器自身構成されていてもよい。そして、これらの電子機器において予め取得されたプログラムに基づいて、各液晶セル層11、21における液晶素子に印加する電圧を制御するようにしてもよい。
本発明を適用した光スイッチング素子10は、最上層の基板1、2の回折層12、22から出射される光ビームを検出する光検出部7を更に備えるようにしてもよい。この光検出部7は、例えば受光素子や、可視光を投影するスクリーン等で構成されている。この光検出部7を介して、回折層12、22から出射される光ビームの検出位置を特定することができる。但し、この光検出部7の構成は必須ではなく省略するようにしてもよい。
次に、本発明を適用した光スイッチング素子10の動作について説明をする。簡単のため、光スイッチング素子10を、図3に示すように、1層からなる第1基板1aと、1層からなる第2基板2aを積層させて構成した場合を例にとり説明をする。なお、図3においては、実際に第1基板1aと第2基板2aとを面接触させて積層させるものの説明のため互いに分離した状態を示している。
先ず光源部3により光ビームを第1基板1に入射させる。光源部3により入射する光ビームとしては、例えば波長が制御されてなると共に、偏光方向として円偏光又はx方向に対して0°となる直線偏光等に予め制御されていてもよい。
下層にある第1基板1aは、このような光ビームが入射側から入射される。光ビームは、この第1基板1aにおけるガラス層23aを通過し、液晶セル層11へと入射することとなる。
液晶セル層11は、上述したように電圧印加部5-1を介して印加電圧が制御される。従って、この光ビームが入射する液晶セル層11に対して印加電圧を制御することで、この光ビーム自体の偏光状態を調整することができる。偏光状態が調整された光ビームは、ガラス層23bを通過した上で、回折層12へと入射する。
回折層12に入射した光ビームは、この回折層12において予め設計された偏光回折格子の複屈折軸の軸角度に応じて回折することとなる。例えば、第1基板1aにおける回折層12についても回折方向をx方向に回折自在となるように設計しておくことにより、入射される光ビームの回折方向をx方向に回折自在とすることができる。光ビームは、既にその下層にある液晶セル層11において電圧印加部5-1を介して偏光状態が調整されている。このため、光ビームはその調整された偏光状態に応じて、この回折層12においてx方向に回折自在となっている。このように電圧印加部5-1を介した光ビームの偏光状態の調整を介して、この回折層12におけるx方向への回折自体を制御することができる。
第1基板1aにおける回折層12を出射した光ビームは、これに面接触する第2基板2aにおける入射側から入射される。光ビームは、この第2基板2aにおけるガラス層23aを通過し、液晶セル層21へと入射することとなる。
液晶セル層21は、上述したように電圧印加部5-6を介して印加電圧が制御される。従って、この光ビームが入射する液晶セル層21に対して印加電圧を制御することで、この光ビーム自体の偏光状態を調整することができる。偏光状態が調整された光ビームは、ガラス層23bを通過した上で、回折層22へと入射する。
回折層22に入射した光ビームは、この回折層22において予め設計された偏光回折格子の複屈折軸の軸角度に応じて回折することとなる。例えば、第2基板2aにおける回折層22についても回折方向をy方向に回折自在となるように設計しておくことにより、入射される光ビームの回折方向をy方向に回折自在とすることができる。光ビームは、既にその下層にある液晶セル層21において電圧印加部5-6を介して偏光状態が調整されている。このため、光ビームはその調整された偏光状態に応じて、この回折層22においてy方向に回折自在となっている。このように電圧印加部5-6を介した光ビームの偏光状態の調整を介して、この回折層22におけるy方向への回折自体を制御することができる。このようにして回折層22を介して回折方向が制御された光ビームは、この第2基板2aから出射していくこととなる。
即ち、この第2基板2aを出射した光ビームは、上述したように回折層12を介してx方向に回折方向が制御され、また回折層22を介してy方向に回折方向が制御されたものとなっている。図4は、光スイッチング素子10を出射側から視認した平面図である。出射側となる第2基板2aから出射される光ビームの出射位置は、x方向に加えてy方向へ二次元的に制御されることとなる。第1基板1aにおける電圧印加部5-1を介して電圧をON/OFFの2段階で切り替えられる場合には、回折層12を介してx方向における回折方向は、その電圧のON/OFFを通じて2段階で調整されることとなる。同様に、第2基板2aにおける電圧印加部5-6を介して電圧をON/OFFの2段階で切り替えられる場合には、回折層22を介してy方向における回折方向は、その電圧のON/OFFを通じて2段階で調整されることとなる。その結果、出射側となる第2基板2aから出射される光ビームの出射位置は、x方向に向けて2段階、y方向に向けて2段階で合計4箇所に亘り選択可能となる。そして、その4箇所に亘る出射位置の選択は、電圧印加部5を介した印加電圧を通じて実現できる。このような2次元的な出射位置の調整は、回折層12における偏光回折格子と、回折層22における偏光回折格子とは、互いに複屈折軸の軸角度が異なるように設定することで実現することができる。
このように本発明を適用した光スイッチング素子10は、入射された光ビームについて液晶セル層11、21に印加された電圧に応じて偏光を変化させ、その変化させた光ビームの偏光に応じて回折層12、22における回折方向を変化させることを、最下層の基板1、2から最上層の基板1、2に至るまで順次実行することにより、最上層の基板1、2の回折層から出射される光ビームの出射位置を制御する。これにより、光の出射位置を広い範囲に亘り二次元的に自在に走査することができる。またガラス層23a、ガラス層23bの各表面に反射防止膜をコーティングすることにより、又は各ガラス層23a、ガラス層23b間に空気が入らない様にマッチングオイルなどを塗布する工夫を施すことにより、光の伝搬効率を向上させることができる。このときガラス層23a、ガラス層23bにマッチングオイルを塗布する以外に、例えば透明な光学接着剤を用いて貼り合わせるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、説明の便宜上、1層からなる第1基板1aと、1層からなる第2基板2aを積層させて構成した場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。図1に示すように、下側から第1基板1a~1eを5段積層させ、最上層の第1基板1eの上層に第2基板2a~2eを5段積層させることで、入射される光ビームを電圧印加部5を介して印加電圧を通じてx方向、y方向に自在に回折させることができる。その結果、図5に示すように光ビームの出射位置を更に広くすることができ、しかも選択可能な出射位置を2次元的にさらに増やすことができる。各基板1、2を通じて2段階に亘り出射位置を制御できる場合には、図5に示すように、第1基板1a~1e、第2基板2a~2eで合計10階層で構成する場合、210箇所に亘り出射位置を調整できる。即ち、積層する基板1、2の階層数nに応じて、光ビームの出射位置は2n箇所に亘り調整することができる。
また基板1、2は、最下層が第1基板1となっており、最上層が第2基板2となっている場合を例に取り説明をしたが、これに限定されるものではなく、最下層、最上層ともに、第1基板1、第2基板2の何れを割り当てるようにしてもよい。
なお、第1基板1及び第2基板2の数は必ずしも同数である場合に限定されるものではない。図6(a)は、第1基板1a~1cの3層と、第2基板2a~2dの4層で構成した場合を示すが、その光ビームの出力位置は図6(b)に示すように8×16の128箇所に亘り自在に制御することができる。層数をNとするとき2N通りの場所に光を放射することができる。4層構造の場合は24=16箇所の異なる点に光を照射することができる。
また、上述した実施の形態においては、入射側である下層から第1基板1を連続的に積層し、第2基板2をその上層に連続的に積層させる場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。図7は、第1基板1と第2基板2を交互に千鳥上に積層させる形態を示しているが、かかる場合も同様に光ビームの出射位置を2次元的に調整することが可能となる。また第1基板1、第2基板2を完全に交互に積層させる場合に限定されるものではなく、一部においてこれら第1基板1のみ、第2基板2のみを連続的に積層させる部分が含まれていてもよいことは勿論である。
また、上述した実施の形態においては、第1基板1と、その第1基板1における回折層12と複屈折軸の軸角度が互いに異なる回折層22を有する第2基板2の2種類で構成する場合を例に取り説明をしたが、これに限定されるものではない。第1基板1の回折層12、第2基板2の回折層22とその回折方向が異なる回折層を液晶セル層に対して積層させた他の基板を含めて構成してもよい。
図8は、液晶セル層11、21として、スメクチック液晶(SSD)を用いる場合において、位相差板29を積層させる例を示している。位相差板29としては、例えば波長板(1/4波長板等)を用いるようにしてもよい。この位相差板29は、液晶セル層11、21の入射側に設けるようにしてもよいし、出射側に設けるようにしてもよい。さらにこの位相差板29は、液晶セル層11、21を入射側、出射側から挟み込むように介装させて構成するようにしてもよい。このような位相差板29を設けることにより、回折角をより大きくする場合の応答性能、効率を高めることができる。
1 第1基板
2 第2基板
3 光源部
4 偏光素子
5 電圧印加部
6 制御ユニット
7 光検出部
10 光スイッチング素子
11、21 液晶セル層
12、22 回折層
13、23 ガラス層
14、24 透明電極
29 位相差板

Claims (3)

  1. 液晶素子からなる液晶セル層と、上記液晶セル層の出射側に設けられ、偏光に応じて回折する偏光回折格子からなる回折層とを有する1以上の第1基板及び1以上の第2基板が積層されて構成され、最下層にある基板の液晶セル層に光ビームを入射する光入射手段と、
    上記各基板における液晶セル層に対して電圧をそれぞれ印加自在とした電圧印加手段とを備え、上記第1基板における回折層と第2基板における回折層は互いに回折方向が異なるように配置され
    上記液晶セル層は、スメクチック液晶の液晶素子からなり、
    上記液晶セル層には、位相差板が更に積層されたことを特徴とする光スイッチング素子。
  2. 上記第1基板における回折層と第2基板における回折層は互いに回折方向が直交するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の光スイッチング素子。
  3. 上記光入射手段により入射された光ビームについて上記液晶セル層に印加された電圧に応じて偏光を変化させ、その変化させた光ビームの偏光に応じて上記回折層における回折方向を変化させることを、最下層の上記基板から最上層の上記基板に至るまで順次実行することにより、最上層の上記基板の回折層から出射される光ビームの出射位置を制御することを特徴とする請求項1記載の光スイッチング素子。
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