以下でより詳しく説明されている概念(そのような概念が相互に矛盾していないと仮定して)のすべての組合せは、本明細書で開示されている発明の主題の一部であると企図されることは理解されるべきである。また、参照により組み込まれている開示内にも出現し得る本明細書で明示的に使用されている用語は、本明細書において開示されている特定の概念と最も一致している意味を付与されるべきであると理解されるべきである。
以下に続くのは、1つまたは複数のインタラクティブなユーザ要素を使用して認知評価を提供するか、または認知処理を遂行するコンピュータ化された課題(ユーザにはプラットフォームインタラクションのように見えるコンピュータ化された課題を含む)において喚起要素(すなわち、情動的もしくは情緒的要素)を使用するように構成されている認知プラットフォームを含む本発明の方法、装置、およびシステムに関係する様々な概念、ならびにそれらの方法、装置、およびシステムの実施形態のより詳細な説明である。例示的な認知プラットフォームは、個人のパフォーマンスの指示を提供するため、および/または認知評価のため、および/または認知処理を遂行するため、プロセッサ実行可能命令(ソフトウェアプログラムを含む)を実施するコンピュータ実施デバイスプラットフォームに関連付けられ得る。様々な例において、コンピュータ実施デバイスは、コンピュータ実施医療デバイスまたは他のタイプのコンピュータ実施デバイスとして構成されてよい。
開示されている概念は特定の実施様式に限定されないため、上で導入され、以下でより詳しく説明されている様々な概念は、多数の方法のうちのどれかで実施されてよいことは理解されるべきである。特定の実施形態およびアプリケーションの例は、もっぱら例示することを目的として提供されている。
本明細書で使用されているように、「含む」という言い回しは「限定はしないが...を含む」を意味し、「含んでいる」という言い回しは「限定はしないが...を含んでいる」を意味する。「...に基づく」という言い回しは、「...に少なくとも一部は基づく」を意味する。
本明細書で使用されているように、「ターゲット」という語は、インタラクションの焦点であるべき個人に指定されている(たとえば、教授における)タイプの刺激を指す。ターゲットは、少なくとも1つの特性または特徴の点で非ターゲットと異なる。2つのターゲットは、少なくとも1つの特性または特徴について互いに異なり得るが、全体として、それでも1つのターゲットとして個人に教授され、一例において、個人は、(たとえば、限定はしないがうれしそうな顔とよりうれしそうな顔との間または怒った顔とより怒った顔との間など、表情または他の特性/特徴の差の2つの異なる程度の間で)選択を行うように教授/要求される。
本明細書で使用されているように、「非ターゲット」という語は、個人に対して明示的に示されようと暗示的に示されようと、インタラクションの焦点であるべきでないタイプの刺激を指す。
本明細書で使用されているように、「課題」という語は、個人によって遂行されるべきゴールおよび/または目標を指す。本明細書で説明されている例示的なシステム、方法、および装置を使用することで、コンピュータ化された課題は、プログラムされたコンピュータ化コンポーネントを使用して表現され、個人は、コンピュータ化された課題を実行することを個人からの意図されたゴールまたは目標に関して(たとえば、コンピューティングデバイスを使用して)教授される。課題は、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのコンポーネント(たとえば、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のセンサコンポーネント)を使用して個人が特定の刺激への応答を提供するか、または差し控えることを必要とし得る。「課題」は、測定されているベースライン認知機能として構成され得る。
本明細書で使用されているように、「干渉」は、一次課題の個人のパフォーマンスに干渉するように個人に提示されるタイプの刺激を指す。本明細書のいずれかの例では、干渉は、別の課題(一次課題を含む)を実行する際に個人の注意を逸らすか、または干渉するような方式で提示/表現されるタイプの課題である。本明細書のいくつかの例において、干渉は、短い、離散的時間期間にわたって、または延長された時間期間(一次課題が提示される際の時間枠より短い)にわたって、または一次課題の時間期間全体にわたって、一次課題と同時に提示される二次課題として構成される。本明細書のいずれかの例では、干渉は、連続的に、または継続的に(すなわち、特定の頻度で、不規則に、またはいくぶんランダムに繰り返して)提示/表現され得る。たとえば、干渉は、一次課題の終わりに、または一次課題の提示中に離散的な暫定期間において提示され得る。干渉の程度は、一次課題に関する干渉のタイプ、量、および/または提示の時間的長さに基づき変調されるものとしてよい。
本明細書で使用されているように、「刺激」という語は、個人から指定された機能的応答を呼び起こすように構成されている感覚事象を指す。応答の程度およびタイプは、測定コンポーネントとの個人のインタラクションに基づき定量化され得る(センサデバイスまたは他の測定コンポーネントを使用することを含む)。刺激の非限定的な例は、ナビゲーション経路(個人はその経路をナビゲートするのにアバターまたは他のプロセッサによって表現されるガイドを制御するように教授されている)、またはターゲットであろうと非ターゲットであろうと、ユーザインターフェースに表現される離散的対象(個人は離散的対象に関して入力または他の指示を提供するようにコンピューティングコンポーネントを制御することを教授される)を含む。本明細書のいずれかの例では、課題および/または干渉は、以下で説明されるような喚起要素であってよい、刺激を含む。
本明細書で使用されているように、「試行」は、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)を表現することの少なくとも1回の繰り返しと、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)への個人の応答を少なくとも1回受け取ることとを含む。非限定的な例として、試行は、シングルタスキング課題の少なくとも一部および/またはマルチタスキング課題の少なくとも一部を含むことができる。たとえば、試行は、限定はしないが、プラットフォームと相互作用する個人のアクションの結果、ガイド(コンピュータ化アバターを含む)が特定の経路の少なくとも一部に沿ってもしくは時間間隔(限定はしないが数分の1秒、1秒、数秒、もしくはそれ以上の秒数など)に対する環境内でナビゲートする、および/またはガイド(コンピュータ化アバターを含む)が経路に沿ってもしくは環境内でパフォーマンスマイルストーンと交差する(もしくは交差することを回避する)ことを行わせるかどうかを、またはその成功の程度を評価するなど、個人のパフォーマンスが評価されるナビゲーション課題(視覚運動ナビゲーション課題を含む)における時間期間であり得る。別の例では、試行は、限定はしないが、プラットフォームと相互作用する個人のアクションの結果、ターゲット対非ターゲット(たとえば、赤色オブジェクト対黄色オブジェクト)の識別/選択を行わせるか、またはターゲットの2つの異なるタイプのターゲット(うれしそうな顔対よりうれしそうな顔)を弁別するかどうかを、またはその成功の程度を評価するなど、個人のパフォーマンスが評価されるターゲット課題における時間期間であり得る。これらの例において、ナビゲーション課題に対する試行として指定される個人のパフォーマンスのセグメントは、ターゲット課題に対する試行として指定される個人のパフォーマンスのセグメントと共存するか、または整列される必要はない。
本明細書のいずれかの例では、物理的な対象物(多角形もしくは他の対象を含む)、顔(人間もしくは人間以外)、またはカリカチュア、他のタイプの対象の描写として対象が表現され得る。
本明細書の例のうちのいずれかにおいて、個人が試行および/またはセッションにおいて課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)を実行することをどのように期待されているかを指定する教授が個人に提供され得る。非限定的な例では、これらの教授では、個人に、ナビゲーション課題(たとえば、この経路上に留まるか、環境のこれらの部分に行くか、経路もしくは環境内のいくつかのマイルストーン対象と交差するか、もしくは回避する)、ターゲット課題(たとえば、ターゲット対象対非ターゲット対象である対象のタイプを記述するか、もしくは示すか、またはターゲット対象対非ターゲット対象である対象のタイプ、もしくは個人が選択することを期待されているターゲット対象の2つの異なるタイプ(たとえば、うれしそうな顔対よりうれしそうな顔)を記述するか、もしくは示す)の予想パフォーマンスを知らせ、および/または個人のパフォーマンスにスコアをどのように付けるべきかを記述することができる。例では、教授は、視覚的に(たとえば、表現されたユーザインターフェースに基づき)、または音声を介して提供され得る。様々な例において、教授は、2つ以上の回数の試行もしくはセッションの実行の前に1回提供されるか、または試行もしくはセッションの実行、もしくはこれらの何らかの組合せの前に毎回繰り返され得る。
本明細書に記載するいくつかの例示的なシステム、方法、および装置は個人がターゲット対非ターゲットを決定/選択することを教示/要求されることに基づいているが、他の例示的な実施形態では、例示的なシステム、方法、および装置は、個人がターゲットの2つの異なるタイプ(限定はしないが、表情または他の特性/特徴の差の2つの異なる程度など)の間で決定/選択することを教示/要求されるように構成され得る。
それに加えて、例示的なシステム、方法、および装置は、個人に関して本明細書で説明され得るが、他の例示的な実施形態において、例示的なシステム、方法、および装置は、2人以上の個人、またはグループ(臨床的個体群を含む)のメンバーが、個別に、または同時に、のいずれかで、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)を実行するように構成され得る。
本明細書で説明されている原理による例示的なプラットフォーム製品および認知プラットフォームは、限定はしないが、社会不安、鬱病、双極性障害、大鬱病性傷害、心的外傷後ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、注意欠如/多動性障害、認知症、パーキンソン病、ハンチントン病、または他の神経変性病状、アルツハイマー病、または多発性硬化症などの、多くの異なるタイプの状態に適用可能であるものとしてよい。
本開示は、ユーザパフォーマンスメトリックを実現するために、1つまたは複数の課題におけるユーザのパフォーマンスを示すデータを測定することを目的とするソフトウェアまたは他のプロセッサ実行可能命令を実施するように構成されている例示的なプラットフォーム製品として形成されるコンピュータ実施デバイスを対象とする。パフォーマンスメトリックは、情動的負荷の下のユーザの認知能力の評価を導出し、ならびに/または認知処理へのユーザの応答を測定し、ならびに/またはユーザの気分もしくは認知もしくは情緒的バイアスを示すデータまたは他の定量的な指示要素を提供するために使用され得る。本明細書において使用されているように、認知または情緒的バイアスを示す指示要素は、ポジティブ情動、視点、または結果と比較してネガティブ情動、視点、または結果に対するユーザの選好を示すデータを含む。
非限定的な例示的な実施形態において、本明細書の例示的なプラットフォーム製品は、アキリ・インタラクティヴ・ラブズ・インコーポレイテッド(Akili Interactive Labs, Inc.,Boston,MA)によるAKILI(登録商標)プラットフォーム製品(本明細書では「アプリ」とも称される)として形成されるか、その製品に基づくか、またはその製品と一体化され得る。
以下でより詳しく説明されているように、コンピューティングデバイスは、データを解析するなどの機能を実行するためのアプリケーション(「アプリプログラム」)を備え得る。たとえば、少なくとも1つのセンサコンポーネントからのデータは、本明細書で説明されているように、プロセッサが例示的なコンピューティングデバイス上でアプリプログラムを実行して、(i)課題への個人からの応答、(ii)干渉への個人の二次応答、および(iii)少なくとも1つの喚起要素への個人の応答のうちの2つ以上を実質的に同時に受け取る(測定することを含む)ことによって解析され得る。別の例として、少なくとも1つのセンサコンポーネントからのデータは、本明細書で説明されているように、プロセッサが例示的なコンピューティングデバイス上でアプリプログラムを実行して第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析し、認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算することによって解析され得る。
本明細書の原理による例示的なシステムは、個人の認知スキルの定量子を生成し(機械学習分類器(classifier)を使用してすることを含む)、および/または個人の認知スキルを増強することを可能にする。例示的な一実施形態において、例示的なシステムは、モバイル通信デバイスまたは他のハンドヘルドデバイス上で実行するアプリプログラムを使用する。そのようなモバイル通信デバイスまたはハンドヘルドデバイスの非限定的な例は、限定はしないが、iPhone(登録商標)、BlackBerry(登録商標)、もしくはAndroidベースのスマートフォン、タブレット、スレート、電子書籍リーダー(e-reader)、デジタルアシスタント、もしくは他の電子リーダーもしくはハンドヘルド、ポータブル、もしくはウェアラブルコンピューティングデバイス、または他の同等の任意のデバイス、Xbox(登録商標)、Wii(登録商標)、もしくはゲームに似た要素を表現するために使用できる他のコンピューティングシステムを含む。いくつかの例示的な実施形態において、例示的なシステムは、内蔵ディスプレイを備えるスマート眼鏡、内蔵ディスプレイを備えるスマートゴーグル、または内蔵ディスプレイを備えるスマートヘルメットなどの、頭部装着デバイスを含むことができ、ユーザは1つまたは複数のセンサを有するコントローラまたは入力デバイスを手に持つことができ、コントローラまたは入力デバイスはその頭部装着デバイスとワイヤレス方式で通信する。いくつかの例示的な実施形態において、コンピューティングシステムは、メインコンピュータおよびデスクトップディスプレイ(またはプロジェクタディスプレイ)を備えるデスクトップコンピューティングシステムなどの固定システムであってよく、ユーザは、キーボード、コンピュータマウス、ジョイスティック、ハンドヘルドコンソール、リストバンド、または他のウェアラブルデバイスを使用して入力をアプリプログラムに提供し、これらは有線またはワイヤレス通信を使用してメインコンピュータと通信するセンサを有する。本明細書の他の例では、例示的なシステムは、仮想現実システム、拡張現実システム、または複合現実システムであってよい。本明細書の例では、センサは、ユーザの手、足、および/または身体の他の部分の動きを測定するように構成され得る。いくつかの例示的な実施形態において、例示的なシステムは、仮想現実(VR)システム(ユーザ向けの没入型インタラクティブ3-D体験としてのものを含むシミュレートされた環境)、拡張現実(AR)システム(要素が限定はしないが音声、ビデオ、グラフィックス、および/もしくはGPSデータなどのコンピュータ生成感覚入力によって拡張される物理的な現実世界環境のライブの直接的または間接的なビューを含む)、または複合現実(MR)システム(現実世界と仮想世界とを合併し新しい環境および視覚化を生み出し、物理的対象とデジタル対象とが共存し、実質的にリアルタイムで相互作用する、ハイブリッド現実とも呼ばれる)として形成され得る。
本明細書で使用されているように、「cData」という語は、プラットフォーム製品として形成されたコンピュータ実施デバイスとユーザとのインタラクションの尺度から収集されたデータを指す。
本明細書で使用されているように、「コンピュータ化された刺激」または「インタラクション」または「CSI」は、刺激とユーザとのインタラクションまたは他のインタラクションを円滑にするためにユーザに対して提示されるコンピュータ化要素を指す。非限定的な例として、コンピューティングデバイスは、聴覚刺激(たとえば、聴覚喚起要素またはコンピュータ化された聴覚課題の一要素として提示される)を提示するか、もしくはユーザとの他の聴覚ベースのインタラクションを開始する、および/または振動刺激(たとえば、振動喚起要素またはコンピュータ化された振動課題の一要素として提示される)を提示するか、もしくはユーザとの他の振動ベースのインタラクションを開始する、および/または触覚刺激(たとえば、触覚喚起要素またはコンピュータ化された触覚課題の一要素として提示される)を提示するか、もしくはユーザとの他の触覚ベースのインタラクションを開始する、および/または視覚的刺激を提示するか、もしくはユーザとの他の視覚ベースのインタラクションを開始するように構成され得る。
コンピューティングデバイスが視覚的CSIを提示するように構成されている例では、CSIは、ユーザに提示されるべき少なくとも1つのユーザインターフェースで表現され得る。いくつかの例において、少なくとも1つのユーザインターフェースは、少なくとも1つのユーザインターフェースに表現されるCSIコンピュータ化要素をユーザがインタラクティブに操作するときに、応答を測定するように構成される。非限定的な例において、ユーザインターフェースは、CSIコンピュータ化要素が能動的になるように構成されてよく、ユーザからの少なくとも1つの応答を必要とするものとしてよく、それにより、ユーザインターフェースはユーザとプラットフォーム製品とのインタラクションのタイプまたは程度を示すデータを測定するように構成される。別の例において、ユーザインターフェースは、CSIコンピュータ化要素が受動的であり、少なくとも1つのユーザインターフェースを使用してユーザに提示されるように構成され得るが、ユーザからの応答を必要としなくてもよい。この例では、少なくとも1つのユーザインターフェースは、ユーザのインタラクションの記録された応答を除外するか、応答を示すデータに重み係数を適用するか(たとえば、より低い値もしくはより高い値に合わせて応答に重みを付けるために)、またはユーザの見当違いの応答の尺度としてプラットフォーム製品によりユーザの応答を示すデータを測定する(たとえば、見当違いの応答であることを知らせる通知もしくは他のフィードバックをユーザに発行するために)ように構成され得る。
一例において、プラットフォーム製品は、表示コンポーネントと、入力デバイスと、少なくとも1つの処理ユニットとを含むプロセッサ実施システム、方法、または装置として構成され得る。一例において、少なくとも1つの処理ユニットは、コンピュータ化された刺激またはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素をユーザに提示してインタラクションを行わせるために、少なくとも1つのユーザインターフェースを表示コンポーネントでの表示用に表現するようにプログラムされ得る。他の例では、少なくとも1つの処理ユニットは、聴覚、触覚、または振動を利用するコンピュータ化要素(CSIを含む)を動作させてユーザとの刺激によるまたは他のインタラクションを引き起こすことをプラットフォーム製品の作動コンポーネントに行わせるようにプログラムされ得る。少なくとも1つの処理ユニットは、入力デバイスを使用して提供される応答を含む、CSIまたは他のインタラクティブ要素(限定はしないがcDataなど)に対するユーザインタラクションに基づく少なくとも1つのユーザ応答を示すデータを受信することをプログラム製品のコンポーネントに行わせるようにプログラムされ得る。コンピュータ化された刺激またはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素をユーザに提示するように少なくとも1つのユーザインターフェースが表現される例では、少なくとも1つの処理ユニットは、少なくとも1つのユーザ応答を示すデータを受信することをユーザインターフェースに行わせるようにプログラムされ得る。少なくとも1つの処理ユニットは、また、ユーザの応答の間の差を決定することに基づき個人のパフォーマンスの差を解析する、ならびに/または解析において決定された個人のパフォーマンスに基づきコンピュータ化された刺激もしくはインタラクション(CSI)もしくは他のインタラクティブ要素の難易度レベルを調整する、ならびに/または個人のパフォーマンスを示すプラットフォーム製品からの出力もしくはフィードバック、および/もしくは認知評価、および/もしくは認知処理への応答を提供する、ように構成され得る。いくつかの例において、解析の結果は、コンピュータ化された刺激またはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素の難易度レベルもしくは他の特性を修正するために使用されてよい。
非限定的な例において、コンピュータ化要素は、視覚課題としてユーザインターフェースに表現されるか、または聴覚、触覚、もしくは振動課題として提示される少なくとも1つの課題を含む。各課題は、ユーザがcData収集を目的として刺激に曝された後にユーザから応答を引き出すように設計されているインタラクティブ機構として表現され得る。
コンピュータ化された聴覚課題の非限定的な例では、個人は、個人に対して発せされた聴覚的手がかりに基づき特定のコンピュータ表現経路を辿るか、または他の環境をナビゲートすることを要求されるものとしてよい。処理ユニットは、聴覚的手がかり(たとえば、音または人間の声)を発してコンピュータ環境内でコンピュータ化アバターの経路を維持するか、もしくは修正するためのパフォーマンスの進捗状況を示すマイルストーンを個人に提供することを聴覚コンポーネントに行わせる、および/またはコンピュータ化アバターに予想コースもしくは経路を維持させるためにコンピューティングデバイスのセンサによって測定された物理的アクションを遂行する際の成功度を個人に示すように構成され得る。
コンピュータ化された振動課題の非限定的な例では、個人は、個人に対して発せされた振動的手がかりに基づき特定のコンピュータ表現経路を辿るか、または他の環境をナビゲートすることを要求されるものとしてよい。処理ユニットは、コンピュータ環境内でコンピュータ化アバターの経路を維持するか、もしくは修正するためのパフォーマンスの進捗状況を示すマイルストーンを個人に提供するように振動する作動コンポーネントを制御する(コンピューティングデバイスのコンポーネントを振動させることを含む)、および/またはコンピュータ化アバターに予想コースもしくは経路を維持させるためにコンピューティングデバイスのセンサによって測定された物理的アクションを遂行する際の成功度を個人に示すように構成され得る。
コンピュータ化された聴覚課題の非限定的な例では、個人は、触覚を通じて知覚される1つまたは複数の感覚をインタラクティブに操作することを要求され得る。非限定的な例では、喚起要素は、個人とのインタラクションのために作動コンポーネントを作動させて異なるタイプの触覚刺激(たとえば、触覚、ざらつきのある表面、または温度)を提示するように処理ユニットを使用して制御され得る。たとえば、自閉症スペクトラム障害(ASD)を患っている個人は、特定の触感(服を着たり身繕いをしたりするときに触れられる感覚を含む)に敏感であり得(嫌悪感を有することを含む)、アルツハイマー病および他の認知症を患っている個人にとって、触覚または他の触感覚を利用することは有益であり得る。例示的な触覚課題は、触覚に敏感な個人を、質感および触覚をインタラクティブに扱わせる物理的アクションに従事させるものとしてよい。
非限定的な例において、コンピュータ化要素は、ユーザインターフェースに、またはプログラム製品の聴覚、触覚、もしくは振動要素として、表現される少なくとも1つのプラットフォームインタラクション(ゲームプレー)要素を含む。プラットフォーム製品の各プラットフォームインタラクション(ゲームプレー)要素は、cData収集のターゲットであってもよいし、ターゲットでなくてもよいインタラクティブ機構(テレビゲームに似た機構の形態でのものを含む)または視覚的(もしくは化粧品の)特徴を含むことができる。
本明細書で使用されているように、「ゲームプレー」という語は、プラットフォーム製品の態様に対するユーザインタラクション(他のユーザエクスペリエンスを含む)を包含する。
非限定的な例では、コンピュータ化要素は、ユーザにポジティブフィードバックを示す少なくとも1つの要素を含む。各要素は、課題または他のプラットフォームインタラクション要素における成功を示す、すなわち、プラットフォーム製品におけるユーザ応答が課題またはプラットフォームインタラクション(ゲームプレー)要素上の閾値成功尺度を超えたことを示す、ユーザに対して発せられる聴覚信号および/または視覚信号を含むことができる。
非限定的な例では、コンピュータ化要素は、ユーザにネガティブフィードバックを示す少なくとも1つの要素を含む。各要素は、課題またはプラットフォームインタラクション(ゲームプレー)要素における失敗を示す、すなわち、プラットフォーム製品におけるユーザ応答が課題またはプラットフォームインタラクション要素上の閾値成功尺度を満たさなかったことを示す、ユーザに対して発せられる聴覚信号および/または視覚信号を含むことができる。
非限定的な例では、コンピュータ化要素は、ポジティブフィードバックまたはネガティブフィードバックと異なるユーザへのメッセージング、すなわち通信に対する少なくとも1つの要素を含む。
非限定的な例では、コンピュータ化要素は、報酬を示すための少なくとも1つの要素を含む。報酬コンピュータ要素は、CSIに対するユーザの満足度を高め、結果として、ポジティブなユーザインタラクション(およびしたがってユーザエクスペリエンスの楽しさ)を増大させるためにユーザにもたらされるコンピュータ生成特徴であってよい。
非限定的な例では、認知プラットフォームは、少なくとも1つの喚起要素(すなわち、情動的/情緒的要素「EAE」)を表現するように構成され得る。本明細書で使用されているように、「喚起要素」は、個人から、情動的応答(すなわち、情動/情緒/気分もしくは副交感神経覚醒の個人の認知的および/もしくは神経学的処理に基づく応答)および/または情緒的応答(すなわち、ポジティブ情動、視点、もしくは結果と比較したネガティブ情動、視点、もしくは結果に対する個人の選好に基づく応答)を喚起するように構成されているコンピュータ化要素である。
本明細書の様々な例において、喚起要素(すなわち、情動的要素および/または情緒的要素)は、ユーザへの特定の情動または情動の組合せの表出を表すか、もしくはそれに相関するか、またはユーザにおける特定の情動もしくは情動の組合せを反映する認知的および生物学的状態を喚起することができる画像(顔の画像を含む)、音(声を含む)、または言葉を含むCISとして表現され得る。例示的な喚起要素は、個人から応答を喚起するように構成される。一例において、喚起要素は、限定はしないが、ネガティブ感情価の表情(たとえば、怒りまたは嫌悪の表情)、ポジティブ感情価の表情(たとえば、幸せそうな表情)、または中立的な表情などの、異なる価の異なる表情を有する表現された顔(人間または人間以外の動物、またはアニメの生き物の顔を含む)であってよい。一例において、喚起要素は、コンピューティングデバイスを使用することで、たとえば、作動コンポーネント、オーディオコンポーネント、マイクロフォン、または他のコンポーネントを使用することで達成される情動的な音または声として表現され得る。他の例では、喚起要素は、個人に合わせて特にカスタマイズされてもよい。非限定的な例として、喚起要素は、個人の恐怖症または心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関係する情景(たとえば、高所を恐れる人に対する高所)、嫌悪条件刺激、特定の恐怖症(たとえば、ヘビ、クモ、または他の恐ろしい物体もしくは状況)、または脅威の言葉として表現され得る。他の例では、喚起要素は、聴覚、触覚、または振動を利用するコンピュータ化要素を生成するコンポーネントを作動させる処理ユニットに基づき表現され得る。
例において、喚起要素は、特定の情動または情動の組合せの表出を表すか、またはそれに相関する例示的な言葉として表現され得る。たとえば、それらの言葉は中立的であるか、または脅威もしくは恐怖、または安堵を喚起する言葉、または他のタイプの言葉であってよい。非限定的な例として、言葉は、「腫瘍」、「拷問」、「崩壊」、または「恐怖」などの脅威(脅威の言葉)に関連付けられ得るか、または「テーブル」もしくは「絵」などの中立的な言葉であり得るか、または「幸せ」、「満足」、または「笑顔」などの、ポジティブな言葉であってよい。
非限定的な例では、認知プラットフォームは、マルチタスクインタラクティブ要素を表現するように構成され得る。いくつかの例では、マルチタスクインタラクティブ要素は、マルチタスクゲームプレー(multi-task gameplay)(MTG)と称される。マルチタスクインタラクティブ要素は、ユーザを複数の時間的に重なり合う課題、すなわち、ユーザからの複数の実質的に同時の応答を必要とし得る課題に従事させるように構成されているインタラクティブ機構を含む。
本明細書のいずれかの例において、マルチタスキング課題は、2つ以上の課題の組合せを含むことができる。実施形態のマルチタスクインタラクティブ要素は、個人を複数の時間的に重なり合う課題、すなわち、個人からの複数の実質的に同時の応答を必要とし得る課題に従事させるように構成されているインタラクティブ機構を含む。本明細書の非限定的な例では、マルチタスキング課題の少なくとも一部の個人の実行において、システム、方法、および装置は、個人の複数の応答を示すデータをリアルタイムで測定し、また干渉(二次課題としての)への個人からの第2の応答を測定するのと実質的に同時に課題(一次課題としての)への個人からの第1の応答を測定するように構成される。
マルチタスキング課題を伴う例示的な実施形態において、コンピュータデバイスは、ユーザに、短い時間枠(リアルタイムおよび/または実質的に同時であることを含む)内で、限定はしないが、ターゲット弁別および/またはナビゲーションおよび/または表情認識もしくは対象認識課題などの2つ以上の異なるタイプの課題を提示することを認知プラットフォームに行わせるように(少なくとも1つの特別にプログラムされた処理ユニットを使用するなどして)構成される。コンピュータデバイスは、また、短い時間枠(リアルタイムおよび/または実質的に同時であることを含む)内で、マルチタスキング課題に対する受け取ったユーザ応答のタイプを示すデータを収集するように(少なくとも1つの特別にプログラムされた処理ユニットを使用するなどして)構成される。これらの例では、2つ以上の異なるタイプの課題が、短い時間枠(リアルタイムおよび/または実質的に同時であることを含む)で個人に提示されるものとしてよく、コンピューティングデバイスは、短い時間枠(リアルタイムおよび/または実質的に同時であることを含む)で2つ以上の異なるタイプの課題に関するユーザ応答を示すデータを受信するように構成されるものとしてよい。
認知プラットフォームを使用する個人に提示されるコンピュータ化課題のタイプに基づき、個人が課題を実行するために認知プラットフォームをインタラクティブに操作した結果として予想される応答のタイプ、および認知プラットフォームを使用して受信される(測定されることを含む)と予想されるデータのタイプは、課題のタイプに依存する。ターゲット弁別課題について、認知プラットフォームは、ターゲットおよび非ターゲットから選択すること(たとえば、GO/NO-GO課題において)またはたとえば、二肢強制選択(2AFC)課題における2つの異なるタイプのターゲットから選択する(表情もしくは他の特性/特徴の差の2つの異なる程度から選択することを含む)ことを含む、個人からの時間特有の、および/または位置特有の応答を必要とし得る。ナビゲーション課題については、認知プラットフォームは、ユーザからの位置特有および/または運動特有の応答を必要とし得る。表情認識または対象認識課題については、認知プラットフォームは、ユーザからの時間特有および/または位置特有の応答を必要とし得る。非限定的な例では、限定はしないがターゲットおよび/またはナビゲーションおよび/または表情認識もしくは対象認識課題などの課題へのユーザ応答は、認知プラットフォームの入力デバイスを使用して記録され得る。そのような入力デバイスの非限定的な例は、ユーザインターフェースに関してタッチ、スワイプ、もしくは他のジェスチャをキャプチャするためのデバイス、オーディオキャプチャデバイス(たとえば、マイクロフォン入力)、またはユーザインタラクションを記録するように構成されている任意の形態のユーザインターフェースを含む、画像キャプチャデバイス(限定はしないがタッチスクリーンもしくは他の感圧もしくはタッチセンサ表面、もしくはカメラなど)を含むことができる。他の非限定的な例では、限定はしないがターゲットおよび/またはナビゲーションおよび/または表情認識もしくは対象認識課題などの課題に対する認知プラットフォームを使用して記録されたユーザ応答は、認知プラットフォームを含むコンピューティングデバイスの位置、配向、または移動の変化を引き起こすユーザアクションを含むことができる。コンピューティングデバイスの位置、配向、または移動のそのような変化は、限定はしないがセンサなどの、コンピューティングデバイス内に配設されるか、または他の何らかの形で接続されている入力デバイスを使用して記録され得る。センサの非限定的な例は、モーションセンサ、位置センサ、および/または画像キャプチャデバイス(限定はしないがカメラなど)を含む。
本明細書の例では、「実質的に同時に」は、互いから約5ミリ秒未満の範囲内、または互いから約10ミリ秒、約20ミリ秒、約50ミリ秒、約75ミリ秒、約100ミリ秒、または約150ミリ秒以内、約200ミリ秒以内、約250ミリ秒以内の範囲内で、課題が表現されるか、または応答測定が実行されることを意味する。本明細書のいずれかの例では、「実質的に同時に」は、平均的な人間反応時間より短い時間期間である。別の例では、2つの課題は、個人がプリセットされた時間内に2つの課題を切り替える場合に実質的に同時であるとしてよい。「実質的に同時に」と考えられる切り替えに対する設定された長さの時間は、約1/10秒、1秒、約5秒、約10秒、約30秒、またはそれ以上とすることもできる。
いくつかの例において、短い時間枠は、最大約1.0ミリ秒以上までの分解能での任意の時間間隔であってよい。時間間隔は、限定はしないが、任意の妥当な終了時間までの、約2.0ミリ秒以上の周期の任意の分割の持続時間であってよい。この時間間隔は、限定はしないが、約3.0ミリ秒、約5.0ミリ秒、約10ミリ秒、約25ミリ秒、約40ミリ秒、約50ミリ秒、約60ミリ秒、約70ミリ秒、約100ミリ秒、またはそれ以上の秒数であってよい。他の例では、短い時間枠は、限定はしないが、数分の1秒、約1秒、約1.0から約2.0秒の間、または最大約2.0秒まで、またはそれ以上であってよい。
本明細書のいずれかの例において、認知プラットフォームは、課題(課題への干渉を含む)の提示の時間に関するユーザの応答の反応時間を示すデータを収集するように構成され得る。たとえば、コンピューティングデバイスは、難易度レベルを調整する例示的な方法としてユーザが課題への応答を提供するようにより小さいまたはより大きい反応時間窓を用意することをプラットフォーム製品または認知プラットフォームに行わせるように構成され得る。
非限定的な例では、認知プラットフォームは、シングルタスクインタラクティブ要素を表現するように構成され得る。いくつかの例では、シングルタスクインタラクティブ要素は、シングルタスクゲームプレー(STG)と称される。シングルタスクインタラクティブ要素は、ユーザを所与の時間間隔で単一の課題に従事させるように構成されているインタラクティブ機構を含む。
本明細書の原理によれば、「認知」という語は、思考、経験、および感覚を通じて知識および理解を獲得する心の働きまたは過程を指す。これは、限定はしないが、実行機能、記憶、知覚、注意、情動、運動制御、および干渉処理など心理学的な概念/領域を含む。本明細書の原理による例示的なコンピュータ実施デバイスは、プラットフォーム製品に対するユーザインタラクションを示すデータを収集し、ユーザパフォーマンスを定量化するメトリックを計算するように構成され得る。ユーザパフォーマンスの定量子は、認知の尺度を(認知評価のため)提供するか、または認知処理の状況もしくは進捗の尺度を提供するために使用され得る。
本明細書の原理によれば、「処理」という語は、限定はしないが、認知に関係する改善、認知もしくは情緒的バイアスのユーザの気分もしくはレベルなどの、ユーザの能力の測定可能な改善を結果としてもたらすプラットフォーム製品(アプリの形態を含む)におけるCSIの任意の操作を指す。改善の程度またはレベルは、本明細書で説明されているようなユーザパフォーマンス尺度に基づき定量化され得る。
本明細書の原理によれば、「セッション」という語は、明確な開始と終了とを有する、離散的な時間期間を指し、その期間中、ユーザはプラットフォーム製品をインタラクティブに操作してプラットフォーム製品(アプリの形態も含む)から評価または処理を受け取る。本明細書の例において、セッションは、少なくとも1つの試行を指すものとしてよいか、または少なくとも1つの試行と、測定および/または他のユーザインタラクションの少なくとも1つの他のタイプとを含むことができる。非限定的な例として、セッションは、少なくとも1つの試行と生理学的または監視コンポーネントおよび/または認知試験コンポーネントを使用する測定の1つまたは複数とを含むことができる。別の非限定的な例として、セッションは、少なくとも1つの試行と、生理学的状態および/または認知状態を含む個人の状態の1つまたは複数の尺度を示すデータを受け取ることとを含むことができる。
本明細書の原理によれば、「評価」という語は、プラットフォーム製品のCSIまたは他の特徴もしくは要素に対するユーザインタラクションの少なくとも1つのセッションを指す。ユーザがプラットフォーム製品(アプリの形態でのものも含む)を使用することによって実行される1つまたは複数の評価から収集されたデータは、認知の尺度もしくは他の定量子、またはユーザの能力の他の様相を導出するために使用され得る。
本明細書の原理によれば、「認知的負荷」という語は、ユーザが課題を完遂するために費やす必要があり得る心的資源の量を指す。この語は、課題またはゲームプレーの努力目標または難易度レベルを指すためにも使用され得る。
本明細書の原理によれば、「情動的負荷」という語は、情動的情報を処理するかもしくは情動を調節することに、またはポジティブ情動、視点、もしくは結果と比較したネガティブ情動、視点、もしくは結果に対する個人の選好における情緒的バイアスに特に関連付けられている認知的負荷を指す。
本明細書の原理によれば、「自我消耗」という語は、さらなるセルフコントロールを働かす心神衰弱によって特徴付けられる、努力してセルフコントロールを働かせる期間の後にユーザが到達する状態を指す。自我消耗の状態は、上で説明されているプラットフォーム製品の、ユーザインターフェースに、または聴覚、触覚、もしくは振動要素として、表現されるインタラクティブ要素へのユーザの応答に対して収集されたデータに基づき測定され得る。
本明細書の原理によれば、「情動的処理」という語は、情動/情緒/気分もしくは副交感神経覚醒の認知的および/または神経学的処理に特有の認知の一構成要素を指す。情動的処理は、上で説明されているプラットフォーム製品の、ユーザインターフェースに、または聴覚、触覚、もしくは振動要素として、表現されるインタラクティブ要素へのユーザの応答に対して収集されたデータに基づき測定され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用して、情動的処理をMTGまたはSTGにおける課題に対する顕在的構成要素として追加するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。一例において、喚起要素(EAE)は、認知を評価するか、または情動に関係する認知を改善するように構成されている課題において使用され、プラットフォーム製品において表現される喚起要素(EAE)に対するユーザインタラクションの尺度として収集されるデータ(cDataを含む)は、認知の評価の尺度またはプラットフォーム製品のユーザインターフェースを使用するインタラクションに対して、またはその聴覚、触覚、もしくは振動要素として構成される処理の後に認知の尺度の改善を決定するために使用される。喚起要素(EAE)は、情動的負荷の下で実行すべきユーザに対する空間課題を表現することをユーザインターフェースに行わせることなどによって非情動的認知に対する情動の影響を測定するためのデータを収集し、および/または情動を調節する実行機能の尺度を使用する特徴を表現することをユーザインターフェースに行わせることなどによって情動に対する非情動的認知の影響を測定するためのデータを収集するように構成され得る。例示的な一実施形態において、ユーザインターフェースは、MTGによる認知的負荷の下にある間に、CSIによって示される情動を識別し(測定データに基づく)、その識別を作業記憶に保持し、それをその後のCSIによって示される情動の尺度と比較するために課題を表現するように構成され得る。
一例において、ユーザインターフェースは、干渉処理に基づく認知プラットフォームに基づきユーザに対してプログラムプラットフォームを提示するように構成され得る。干渉処理を実施する例示的なシステム、方法、および装置において、少なくとも1つの処理ユニットは、ユーザから第1のタイプの応答を必要とする第1の課題を提示するように少なくとも1つの第1のユーザインターフェース、または聴覚、触覚、もしくは振動信号を表現するように、ならびに第1の干渉の存在下で第1の課題へのユーザからの第2のタイプの応答を必要とする、第1の課題とともに第1の干渉を提示するように少なくとも1つの第2のユーザインターフェース、または聴覚、触覚、もしくは振動信号を表現するようにプログラムされる。非限定的な例において、第2のタイプの応答は、第1の課題への第1のタイプの応答と、第1の干渉への二次応答とを含むことができる。別の非限定的な例では、第2のタイプの応答は、第1のタイプの応答を含まず、それとかなり異なっていてもよい。少なくとも1つの処理ユニットは、限定はしないが、データを受信するように少なくとも1つのユーザインターフェースを表現することなどによって、プラットフォーム製品に対するユーザインタラクションに基づく第1のタイプの応答および第2のタイプの応答を示すデータ(限定はしないがcDataなど)を受信するようにもプログラムされる。少なくとも1つの処理ユニットは、また、ユーザの第1のタイプおよび第2のタイプの応答の尺度の間の差を決定することに基づき個人のパフォーマンスの差を解析する、ならびに/または解析において決定された個人のパフォーマンスに基づき第1の課題および/または第1の干渉の難易度レベルを調整する、ならびに/または個人のパフォーマンスを示し得るプラットフォーム製品からの出力もしくはフィードバック、および/もしくは認知評価、および/もしくは認知処理への応答、および/もしくは認知の評価された尺度を提供する、ようにもプログラムされ得る。非限定的な例では、干渉処理に基づく認知プラットフォームは、アキリ・インタラクティヴ・ラブズ・インコーポレイテッド(Akili Interactive Labs, Inc.,Boston,MA)によるProject: EVO(登録商標)プラットフォームであってよい。
干渉処理に基づく本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置において、ユーザインターフェースは、干渉処理の一構成要素として、ユーザが応答するターゲット課題の弁別特徴のうちの1つが、形状、色、および/または位置が干渉処理における干渉要素で使用され得る仕方と同様にして、情動を表示するプラットフォーム内の特徴であるように構成される。
干渉処理に基づく本明細書の原理による別の例示的なシステム、方法、および装置において、プラットフォーム製品は、喚起要素(EAE)を使用する認知課題などの作業記憶課題を含むものとしてよく、MTGもしくはSTG内で、情緒的な内容はマッチングの基準、またはユーザインタラクションの一部としての気を散らす要素のいずれかである。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、MTGまたはSTGにおいて少なくとも1つの統合喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含み、ユーザインターフェースは、喚起要素(EAE)に明示的に注意を促さないように構成される。プラットフォーム製品のユーザインターフェースは、注意、解釈、または記憶における、およびプラットフォーム製品に対するユーザインタラクションを示す収集されたデータへの、情動的バイアスを評価もしくは調整することを目的として少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、1つまたは複数の課題内で提供されるポジティブまたはネガティブフィードバックを強化する少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、ユーザインタラクション(ゲームプレーを含む)への情動的負荷の固定もしくは調整可能レベルを導入する少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これは、MTGまたはSTGの難易度を変調することを目的として使用されることもあり得る。これは、1つもしくは複数の課題内で提供されるポジティブフィードバックもしくはネガティブフィードバックと相反する喚起要素(EAE)を使用すること、またはユーザの認知制御能力に影響を及ぼすために自我消耗を引き起こすために喚起要素(EAE)を使用することを含む。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、MTGにおいて少なくとも1つの同時相反喚起要素(EAE)を表現し、異なる課題に統合するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これは、相反する情動的情報のユーザの取り扱いを示すプラットフォーム製品に対するユーザインタラクションに関係する認知の尺度を評価または改善することを目的として使用されることもあり得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、ビデオまたはオーディオセンサを使用し、課題内のCSIへの応答を用いて、ユーザによる物理的なアクションもしくは声によるアクションの実行を検出するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これらのアクションは、顔の表情もしくは声の表現、または言葉などの、情動の表現であってよい。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、収集されたデータの解析からユーザが非最適な情動的状態にあることを示すときにユーザがプラットフォーム製品により良好な形で関わることを可能にするために情動調節戦略の一部として少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することを含む)を含む。たとえば、プラットフォーム製品のパフォーマンス尺度のデータ解析から、ユーザが苛立っており、処理または評価に適切に従事できないと決定された場合、プラットフォーム製品は、ユーザが再び十分に従事する用意ができたとみなされる時間間隔の後になるまで喚起要素(EAE)を使用する通常のインタラクションシーケンスにある種のブレークを入れるように構成されることも可能である。これは、固定時間間隔またはユーザの前のパフォーマンスデータに基づき計算される時間間隔であってよい。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、インタラクションシーケンスで少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現し、ユーザ応答を測定し、CSIをしかるべく調整するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これらの測定は、ユーザの情動的反応性の尺度を決定するために、喚起要素(EAE)を提示しないプラットフォームにおけるインタラクションシーケンスへのユーザ応答と比較され得る。この測定は、喚起要素(EAE)を提示しないインタラクションシーケンスにおいて行われた測定と比較した場合もしない場合も、ユーザの情動的状態を評価することを目的としているものとしてよい。CSI調整は、プラットフォーム製品により良好な形で関わることを可能にするために情動的調節戦略を開始すること、またはいくつかの情動条件の下でのみ、限定はしないが、課題または報酬などの、いくつかのインタラクティブ要素を開始することであってもよいであろう。ユーザ応答測定では、タッチスクリーン、キーボード、もしくは加速度計などの入力、またはビデオカメラ、マイクロフォン、視標追跡ソフトウェア/デバイス、バイオセンサ、および/もしくは神経測定記録(たとえば、脳波図)などの受動的外部センサを使用してもよく、プラットフォーム製品へのインタラクションに直接的には関係しない応答、さらにはプラットフォーム製品へのユーザインタラクションに基づく応答を含み得る。プラットフォーム製品は、特定の気分の尺度および/または情動的反応性に影響を及ぼす自我消耗の一般的な状態の尺度を含むユーザの情動的状態の尺度を提示することができる。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、可能な適切な課題応答を示唆するために少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これは、情動的手がかりを識別するユーザの能力を評価するか、または適切な情動的応答を選択するために使用され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、制限時間が変調されてよい、時間制限のある課題において少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これは、トップダウンの意識的な制御対ボトムアップの反射的応答などの、異なる認知過程を介してユーザ応答を測定することを目的とするものとしてよい。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、1つまたは複数の価のレベルで喚起要素(EAE)への前のユーザ応答に基づき決定される価のレベルを有する少なくとも1つの喚起要素(EAE)を表現するように構成されている認知プラットフォームを使用するプラットフォーム製品(アプリを使用することも含む)を含む。これは、刺激もしくは難易度レベルについて課題に対して予想されるユーザパフォーマンスの精神測定曲線を作成すること、またはユーザの課題パフォーマンスがGo/No-Go課題における精度50%のような特定の基準を満たす特定のレベルを決定することなど、特定のゴールを達成するように価のレベルを漸進的に調整する適応型アルゴリズムを適用し得る。
上で説明されているように、本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、認知プラットフォームを実現するために、プログラムされたコンピューティングデバイスの少なくとも1つの処理ユニットを使用して、実施され得る。図1は、上で説明されている認知プラットフォームを実施するために使用できる本明細書の原理による例示的な装置100を示している。例示的な装置100は、少なくとも1つのメモリ102と少なくとも1つの処理ユニット104とを備える。少なくとも1つの処理ユニット104は、少なくとも1つのメモリ102に通信可能に接続される
例示的なメモリ102は、限定はしないが、ハードウェアメモリ、非一時的な有形媒体、磁気記憶ディスク、光ディスク、フラッシュドライブ、計算デバイスメモリ、限定はしないが、DRAM、SRAM、EDO RAMなどのランダムアクセスメモリ、他の任意のタイプのメモリ、またはこれらの組合せを含むことができる。例示的な処理ユニット104は、限定はしないが、マイクロチップ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、専用プロセッサ、特定用途向け集積回路、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、他の任意の好適なプロセッサ、またはこれらの組合せを含むことができる。
少なくとも1つのメモリ102は、プロセッサ実行可能命令106およびコンピューティングコンポーネント108を記憶するように構成される。非限定的な例において、コンピューティングコンポーネント108は、(i)課題への個人からの応答、(ii)干渉への個人の二次応答、および(iii)少なくとも1つの喚起要素への個人の応答のうちの2つ以上を実質的に同時に受け取る(測定することを含む)ために使用され得る。別の非限定的な例では、コンピューティングコンポーネント108は、本明細書で説明されているように少なくとも1つのセンサコンポーネントからのデータを解析し、および/または第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析して認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するために使用され得る。別の非限定的な例において、コンピューティングコンポーネント108は、コンピュータ実施適応型応答デッドライン手順で信号検出メトリックを計算するために使用できる。図1に示されているように、メモリ102は、限定はしないが、測定データ112などの、データ110を記憶するためにも使用できる。様々な例において、測定データ112は、生理学的コンポーネント(図示せず)から受信された個人の生理学的測定データ(1つもしくは複数の測定に基づき収集されたデータを含む)および/もしくは装置100のユーザインターフェースのところに表現される、もしくは装置100の作動コンポーネントからの聴覚、触覚、もしくは振動信号を使用する、課題および/もしくは干渉への個人の応答を示すデータ(以下でより詳しく説明されるような)、ならびに/または個人に投与されているもしくは投与されるべき薬物、医薬品、生物剤、もしくは他の薬剤の量、濃度、もしくは投薬滴定、もしくは他の治療計画のうちの1つもしくは複数を示すデータを含むことができる。
非限定的な例において、少なくとも1つの処理ユニット104は、メモリ102に記憶されているプロセッサ実行可能命令106を実行して、少なくとも、(i)課題への個人からの応答、(ii)干渉への個人の二次応答、および(iii)少なくとも1つの喚起要素への個人の応答のうちの2つ以上を実質的に同時に測定する。少なくとも1つの処理ニット104は、また、メモリ102に記憶されているプロセッサ実行可能命令106を実行して、少なくとも、測定コンポーネントを使用して収集されたデータ(第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを含む)を解析し、コンピューティングコンポーネント108を使用して認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算する。少なくとも1つの処理ユニット104は、また、プロセッサ実行可能命令106を実行して計算された信号検出メトリックを示す値を伝送するように伝送ユニットを制御し、および/または信号検出メトリックを示す値を記憶するようにメモリ102を制御するようにプログラムされ得る。
非限定的な例において、少なくとも1つの処理ユニット104は、また、プロセッサ実行可能命令106を実行して、計算されたパフォーマンスメトリックを示す値を伝送するように伝送ユニットを制御し、および/または計算されたパフォーマンスメトリックを示す値を記憶するようにメモリ102を制御する。
非限定的な別の例において、少なくとも1つの処理ユニット104は、メモリ102に記憶されているプロセッサ実行可能命令106を実行して、少なくとも、コンピュータ実施適応型応答デッドライン手順で信号検出メトリックを適用する。
本明細書のいずれかの例では、ユーザインターフェースは、グラフィカルユーザインターフェースであってよい。
別の非限定的な例では、測定データ112は、1つまたは複数の生理学的もしくは監視コンポーネントおよび/または認知試験コンポーネントを使用した測定結果から収集できる。本明細書のどの例においても、1つまたは複数の生理学的コンポーネントは、生理学的測定を実行するように構成される。生理学的測定は、生理学的パラメータの定量的測定データならびに/または生理学的構造および/もしくは機能の視覚化に使用され得るデータを提供する。
本明細書のどの例においても、測定データ112は、反応時間(reaction time)、応答分散(response variance)、正答反応率(correct hits)、見逃しエラー率(omission errors)、お手つき回数(number of false alarms)(限定はしないが非ターゲットへの応答など)、学習率、空間的分散、主観的評定、および/もしくはパフォーマンス閾値、または最新の完了した試行もしくはセッションにおけるパーセント正確度、正答数、および/もしくは誤答数を含む、解析からのデータを含むことができる。測定データ112の他の非限定的な例は、応答時間、課題完了時間、設定された長さの時間内に完了した課題の数、課題に対する準備時間、応答の正確さ、設定された条件の下での応答の正確さ(たとえば、刺激難易度または大きさレベルおよび複数の刺激の関連付け)、設定された制限時間内に参加者が記録することができる応答の数、制限時間なしで参加者が行うことができる応答の数、課題を完了するために必要な課題での試行回数、移動安定性、加速度計およびジャイロスコープのデータ、ならびに/または自己評価を含む。
本明細書のいずれかの例において、1つまたは複数の生理学的コンポーネントは、電気的活動、心拍数、血流量、および酸素化レベルを含む、身体および神経系統の物理的特性を測定し、測定データ112を提供する手段を含み得る。これは、測定データ112を提供するために、カメラベースの心拍数検出、電気皮膚反応の測定、血圧測定、脳波図、心電図、核磁気共鳴画像法、近赤外分光法、および/または瞳孔拡張尺度を含むことができる。1つまたは複数の生理学的コンポーネントは、身体および神経系統の物理的特性のパラメータ値を測定するための1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数のセンサによって検出された信号を処理するための1つまたは複数のシグナルプロセッサとを備え得る。
測定データ112を提供するための生理学的測定の他の例は、限定はしないが、体温の測定、心電計(ECG)を使用する心臓もしくは他の心臓関係の機能、脳波図(EEG)を使用する電気的活動、事象関連電位(ERP)、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)、血圧、皮膚の一部の電位、電気皮膚反応(GSR)、脳磁気図(MEG)、散瞳の程度を決定するようにプログラムされている処理ユニットを含む視標追跡デバイスもしくは他の光学的検出デバイス、機能的近赤外分光法(fNIRS)、および/またはポジトロン放出断層撮影(PET)スキャナを含む。EEG-fMRIまたはMEG-fMRI測定は、電気生理学(EEG/MEG)データおよび血行動態(fMRI)データの同時取得を可能にする。
図1の例示的な装置は、本明細書で説明されている例示的な方法のうちのどれかを実行するためのコンピューティングデバイスとして構成され得る。コンピューティングデバイスは、本明細書で説明されている例示的な方法の機能の一部を実行するためのアプリプログラムを備え得る。
本明細書のどの例においても、例示的な装置は、認知監視コンポーネント、疾病監視コンポーネント、および生理学的測定コンポーネントのうちの1つまたは複数と通信し、課題、干渉、および喚起要素のうちの1つまたは複数のタイプもしくは難易度レベルを調整するためにデータのバイオフィードバックおよび/またはニューロフィードバックをコンピューティングデバイスに提供し、個人の所望のパフォーマンスレベルを達成するように構成され得る。非限定的な例として、バイオフィードバックは、たとえば、個人の注意、気分、もしくは情動状態を示す測定データに基づき課題、干渉、および喚起要素のうちの1つまたは複数のタイプもしくは難易度レベルを修正するために装置をインタラクティブに操作するときに個人の生理学的測定に基づくものとしてよい。非限定的な例として、ニューロフィードバックは、たとえば、個人の認知状態、疾病状態を示す測定データに基づき(監視システムからのデータもしくは疾病状態に関係する挙動に基づくことを含む)課題、干渉、および喚起要素のうちの1つまたは複数のタイプもしくは難易度レベルを修正するために装置をインタラクティブに操作するときに認知および/または疾病監視コンポーネントを使用する個人の測定および監視に基づくものとしてよい。
図2は、本明細書の原理により認知プラットフォームを実施するために使用できる、コンピューティングデバイス200として構成されている、本明細書の原理による別の例示的な装置を示している。例示的なコンピューティングデバイス200は、通信モジュール210と解析エンジン212とを備え得る。通信モジュール210は、干渉の非存在下での課題への個人の少なくとも1つの応答、および/または干渉の存在下で表現されている課題への個人の少なくとも1つの応答を示すデータを受信するように実施され得る。一例において、通信モジュール210は、(i)課題への個人からの応答、(ii)干渉への個人の二次応答、および(iii)少なくとも1つの喚起要素への個人の応答のうちの2つ以上を実質的に同時に受信するように実施され得る。解析エンジン212は、本明細書で説明されているように少なくとも1つのセンサコンポーネントからのデータを解析し、および/または第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析して認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するように実施され得る。別の例では、解析エンジン212は、データを解析し、応答プロファイル、決定境界メトリック(限定はしないが応答基準など)、分類器、ならびに/または本明細書で説明されている他のメトリックおよび解析結果を生成するように実施され得る。図2の例に示されているように、コンピューティングデバイス200は、プロセッサユニットがユーザが解析エンジン212を開始するために実施することができるアプリケーションプログラム(アプリ214)を実行できるようにプロセッサ実行可能命令を備え得る。一例において、プロセッサ実行可能命令は、ソフトウェア、ファームウェア、または他の命令を含むことができる。
例示的な通信モジュール210は、コンピューティングデバイス200と別のコンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステムとの間で情報が交換される際に使用する有線および/またはワイヤレス通信インターフェースを実施するように構成され得る。有線通信インターフェースの非限定的な例は、限定はしないが、USBポート、RS232コネクタ、RJ45コネクタ、およびイーサネット(登録商標)コネクタと、それに関連付けられている適切な回路とを備える。ワイヤレス通信インターフェースの非限定的な例は、限定はしないが、Bluetooth(登録商標)技術、Wi-Fi、Wi-Max、IEEE 802.11技術、無線周波数(RF)通信、赤外線通信協会(IrDA)互換プロトコル、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、および共有ワイヤレスアクセスプロトコル(SWAP)を実施するインターフェースを含み得る。
例示的な実施形態において、例示的なコンピューティングデバイス200は、装置からの信号を第2のコンピューティングデバイスに伝送するように構成されている少なくとも1つの他のコンポーネントを備える。たとえば、少なくとも1つのコンポーネントは、少なくとも1つのセンサコンポーネントによる測定を示すデータを含む信号を第2のコンピューティングデバイスに伝送するように構成されているトランスミッタまたはトランシーバを備え得る。
本明細書のいずれかの例において、コンピューティングデバイス200上のアプリ214は、コンピューティングデバイスのプロセッサユニットが解析エンジンを実行して表現された課題および/または干渉(喚起要素によりいずれか一方もしくは両方)への個人の応答、ならびに少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを解析し認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するようなプロセッサ実行可能命令を備えることができる。別の例において、コンピューティングデバイス200上のアプリ214は、コンピューティングデバイスのプロセッサユニットが解析エンジンを実行して表現された課題および/または干渉(喚起要素によりいずれか一方もしくは両方)への個人の応答、ならびに少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを解析しパフォーマンスメトリックの計算された値に基づき分類器をもたらし、個人の認知の尺度、気分、認知的バイアスのレベル、もしくは情緒的バイアスを示す分類器出力を生成するようなプロセッサ実行可能命令を備えることができる。いくつかの例において、アプリ214は、コンピューティングデバイスの処理ユニットが解析エンジンを実行して、応答プロファイル、決定境界メトリック(限定はしないが応答基準など)、分類器、ならびに本明細書で説明されている他のメトリックおよび解析結果に関する分類器をもたらすようなプロセッサ実行可能命令を備えることができる。いくつかの例において、アプリ214は、(i)情動的負荷の下で個人の認知能力を示す分類器出力、(ii)医薬品、薬物、もしくは生物剤の投与に応答して個人が有害事象の影響を受ける尤度、(iii)医薬品、薬物、もしくは生物剤の量、濃度、もしくは投薬滴定のうちの1つもしくは複数における変化、および(iv)個人の情動処理能力、推奨治療計画、または行動療法、カウンセリング、もしくは体操のうちの少なくとも1つの有効性の程度を推奨もしくは決定することの変化のうちの1つまたは複数をもたらすプロセッサ実行可能命令を備えることができる。
本明細書のいずれかの例において、アプリ214は、生理学的コンポーネントから受信された個人の生理学的測定データ、ならびに/または装置100のユーザインターフェースのところに表現される課題および/もしくは干渉への個人の応答を示すデータ(以下でより詳しく説明されるような)、ならびに/または個人に投与されているもしくは投与されるべき薬物、医薬品、生物剤、または他の薬剤の量、濃度、もしくは投薬滴定、もしくは他の治療計画のうちの1つもしくは複数を示すデータを含む測定データを受信するように構成され得る。
コンピューティングデバイスの非限定的な例は、スマートフォン、タブレット、スレート、電子書籍リーダー、デジタルアシスタント、または上で説明されているモバイル通信デバイスのうちのどれかを含む、他の同等のデバイスを含む。一例として、コンピューティングデバイスは、表現される課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)への個人の応答を示すデータを解析するための解析モジュールを含むアプリケーションを実行するように構成されているプロセッサユニットを備えることができる。
例示的なシステム、方法、および装置は、コンピュータ実施適応型精神物理学的手順を使用してヒューマンパフォーマンスを評価するか、または心理/知覚療法を遂行するコンピューティングデバイスを含む製品内の一コンポーネントとして実施され得る。
応答プロファイルに基づき計算され得るタイプの決定境界メトリックの非限定的な例示的な特性は、応答基準(時点尺度)であり、これは信号検出精神物理学評価に対する応答基準を計算するための標準的な手順を使用することで計算される。たとえば、MacmillanおよびCreelman、2004年、「Signal Detection: A Users Guide」、2nd edition, Lawrence Erlbaum USAを参照されたい。
他の非限定的な例では、決定境界メトリックは、単一の定量的尺度以上のものであり得、むしろ定量的パラメータによって定義される曲線であってよく、これに基づいて、限定はしないが応答プロファイル曲線の一方の側または他方の側への面積などの、決定境界メトリックが計算され得る。決定境界曲線を特徴付けて決定プロセスの時間変動特性を評価するために計算され得る他の非限定的な例示的なタイプの決定境界メトリックは、初期バイアス点(信念累積軌跡の開始点)と、基準との間の距離、決定境界までの距離、「待機コスト」(たとえば、初期決定境界および最大決定境界からの距離、もしくはその点までの曲線の全面積)、または決定境界と基準線との間の面積(「平均決定境界」もしくは「平均基準」の尺度を生み出す応答デッドラインに対して正規化された面積を含む)を含む。本明細書の例は応答基準の計算結果に基づき説明され得るが、他のタイプの決定境界メトリックも適用可能である。
次に示すのは、人間の意思決定の計算モデル(ドリフト拡散モデルに基づく)の非限定的な例示的な使用の説明である。ドリフト拡散モデルが例として使用されるが、ベイズモデルを含む、他のタイプのモデルも適用される。ドリフト拡散モデル(DDM)は、二択意思決定を使用するシステムに対して適用できる。たとえば、Ratcliff, R.、1978年、「A theory of memory retrieval.」、Psychological Review、85、59~108頁、Ratcliff, R. & Tuerlinckx, F.、2002年、「Estimating parameters of the diffusion model: Approaches to dealing with contaminant reaction times and parameter variability」、Psychonomic Bulletin & Review、9、438~481頁を参照。拡散モデルは、二者択一プロセスは組織的でランダムな影響によって進められるという仮定に基づく。
図3Aは、刺激からの信念の累積の例示的な経路を示す、結果として線形ドリフト率をもたらす刺激による拡散モデルの例示的なプロットを示している。これは、ターゲット(信号)および非ターゲット(ノイズ)に対する試行にわたるドリフト率の分布を示している。縦線は、応答基準である。各試行におけるドリフト率は、ドリフト基準とドリフト分布からのサンプルとの間の距離によって決定される。このプロセスは点xから始まり、「A」における上限閾値または「B」における下限閾値に達するまで時間の経過とともに移動する。DDMは、個人が各時間ステップにおける代替的閾値のうちの一方または他方に対する証拠を累積し、決定閾値に達するまで、その証拠を集積して信念を発展させると仮定している。どの閾値に達するかに応じて、異なる応答(すなわち、応答Aまたは応答B)が個人によって開始される。心理学的アプリケーションにおいて、このことは、決定プロセスが終了し、応答システムが活性化されており、個人は対応する応答を開始することを意味する。以下で非限定的な例において説明されているように、これは、個人の物理的アクションがシステムまたは装置のコンポーネントを作動させて応答を返すことを要求し得る(限定はしないが、ターゲットへの応答としてユーザインターフェースをタップすることなど)。組織的な影響は、ドリフト率と呼ばれ、これらは所与の方向にプロセスを駆動する。ランダムな影響は、一定の経路に乱高下を加える。所与の一組のパラメータにより、モデルは、プロセスの2つの可能な結果に対するプロセス持続時間(すなわち、応答時間)の分布を予測する。
図3Aは、プロセスの例示的なドリフト拡散経路も示しており、これは経路が真っ直ぐでないが、むしろ、ランダムな影響のせいで、2つの境界の間で振動することを例示している。個人が刺激を分類することを必要としている状況において、このプロセスでは、2つの可能な刺激の解釈の各々を育てることを個人に行わせる時間の経過とともに収集される情報の比を記述する。十分に明瞭な信念点に達した後、個人は応答を開始する。図3Aの例では、上限閾値に達するプロセスは、正のドリフト率を示している。いくつかの試行において、ランダムな影響はドリフトに勝る可能性があり、プロセスは下限閾値で終了する。
ドリフト拡散モデルの例示的なパラメータは、閾値(「A」または「B」)の定量子、開始点(x)、ドリフト率、および応答時間定数(t0)を含む。DDMは、保守主義の尺度、すなわち、プロセスが一方の閾値に達するのにより時間がかかること、および他方の閾値には(ドリフトとは反対に)あまり頻繁には達しないことを示す指標を提供することができる。開始点(x)は、バイアスの指標をもたらす(代替的応答が開始される前に必要とされる情報の量の差を反映する)。xは、「A」により近い場合、個人は、個人が応答Bを実行するために必要とするであろう情報の量が(比較的)大きいことと比べて、信念を発展させて応答Aを実行するためにより少ない(比較的)量の情報を必要とする。開始点(x)と閾値との間の距離が小さければ小さいほど、個人が対応する応答を実行するためにプロセス持続時間は短くなる。ドリフト率(v)の正の値は、上限閾値(「A」)への平均接近率の尺度となる。ドリフト率は、個人が刺激に関する情報を吸収し信念を発展させて応答を開始し実行する、単位時間当たりの情報の相対的量を示す。一例において、一方の個人のデータから計算されたドリフト率と別の個人からのデータとの比較は、個人の相対的知覚感度の尺度となり得る。別の例では、ドリフト率の比較は、課題難易度の相対的尺度となり得る。応答時間の計算のために、DDMはその総持続時間を推定することを可能にし、応答時間定数(t0)は特別決定(extra-decisional)プロセスの持続時間を示す。DDMは、課題に対する人間データにおける精度および反応時間を記述するように示されている。図3Aの非限定的な例において、総応答時間は、刺激符号化(tS)に対する時間の長さ、個人が決定に要する時間、および応答実行に対する時間の総和として計算される。
結果として線形ドリフト率をもたらす刺激に基づく従来のドリフト拡散モデルと比較して、本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、結果として非線形ドリフト率をもたらす刺激を与えるように構成され、この刺激は時間変動し、指定された応答デッドラインを有する課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)に基づく。結果として、本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、結果として非線形ドリフト率をもたらすこれらの刺激に基づき修正された拡散モデル(修正DDM)を適用するように構成される。
図3Bは、ドリフト拡散計算における非線形ドリフト率の例示的なプロットを示している。修正DDMの例示的なパラメータは、また、閾値(「A」または「B」)の定量子、開始点(x)、ドリフト率、および応答時間定数(t0)を含む。本明細書の例示的なシステム、方法、および装置とのユーザインタラクションから収集されたデータに基づき、システム、方法、および装置は、非線形ドリフト率を有する修正DDMを適用して本明細書の例示的なプラットフォームとのユーザインタラクションにおいて使用される戦略の保守主義または衝動性の尺度を形成するように構成される。例示的なシステム、方法、および装置は、修正DDMモデルに基づき個人によって使用される戦略の保守主義または衝動性の尺度を計算し、所与の個人が一方の閾値に達するのにプロセスが要する時間の指示を、他方の閾値に(ドリフトとは反対に)達することと比較して提供するように構成される。図3Bの開始点(x)は、バイアスの指標ももたらす(代替的応答が開始される前に必要とされる情報の量の差を反映する)。応答時間の計算のために、DDMはその総持続時間を推定することを可能にし、応答時間定数(t0)は特別決定プロセスの持続時間を示す。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置において、非線形ドリフト率は刺激の時間的に変化する性質から結果として生じ、これは(i)ユーザ応答についてユーザインターフェースに対して表現される課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)の一部分の時間的に変化する特徴(その結果、信念を発展させるために個人が利用できる情報の量は時間的に非線形な方式で提示される)、および(ii)応答を開始するために信念を発展させるように個人の計時感覚に影響を与えることができる、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)の応答デッドラインの制限時間を含む。この例でも同様に、ドリフト率(v)の正の値は、上限閾値(「A」)への平均接近率の尺度となる。非線形ドリフト率は、信念を発展させて応答を開始し、実行するために個人が吸収する単位時間当たりの情報の相対的量を示す。一例において、一方の個人から収集された応答データから計算されたドリフト率と別の個人から収集された応答データから計算されたドリフト率との比較は、個人の相対的知覚感度の尺度を形成するために使用できる。別の例において、2つ以上の異なるインタラクションセッションからの所与の個人から収集された応答データから計算されたドリフト率の比較は、課題難易度の相対的尺度を形成するために使用できる。個人の応答の応答時間の計算のために、修正DDMは、また、応答時間の総持続時間を推定することを可能にし、応答時間定数(t0)は特別決定プロセスの持続時間を示す。図3Aの非限定的な例において、総応答時間は、刺激符号化(tS)に対する時間の長さ、個人が決定に要する時間、および応答実行に対する時間の総和として計算される。
修正DDMについて、閾値の間(すなわち、「A」と「B」との間)の距離は、保守主義の尺度となる--すなわち、分離が大きければ大きいほど、個人が応答を実行する前に収集される情報が多くなる。開始点(x)は、また、相対的保守主義の推定値をもたらし、プロセスが2つの閾値の間の中点よりも上または下から始まる場合、両方の応答に異なる量の情報が必要である、すなわち、一方の応答に対してはより保守的な決定基準が適用され、反対の応答に対してはより自由主義的な基準(すなわち、衝動的)が適用される。ドリフト率(v)は、知覚感度または課題難易度を表す、時間当たり収集される情報の(相対的)量を示す。
図4は、本明細書の原理によるコンピューティングデバイスのユーザインターフェースで表現される課題および/または干渉による個人の応答から収集されたデータに基づく、個人またはグループの精神物理学的データの信号(右曲線402)およびノイズ(左曲線404)の分布の例示的なプロット、ならびに計算された応答基準400を示している(以下でより詳しく説明されているように)。X軸(Z単位による)上の基準線の切片は、個人が「yes」(さらに右)または「no」(さらに左)を答える傾向の指示をもたらすために使用できる。応答基準400はゼロバイアス決定点(ρ)の左であり、そこで信号およびノイズの分布は交差する。図4の非限定的な例では、ρはZ単位による決定軸上のゼロバイアス決定の配置であり、ρの左への応答基準値は衝動的戦略を示し、ρの右への応答基準値は保守的戦略を示し、ゼロバイアス点上の切片はバランスのとれた戦略を示す。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、特徴、または複数の特徴を示す応答を示すためにユーザが使用する信号および非信号応答ターゲット(刺激として)からなり、刺激の一連の順次提示または刺激の同時提示において存在する本明細書で説明されている検出または分類課題に基づき応答基準を計算するように構成されてよい。
本明細書の原理による個人の分類の結果を示すデータ(分類器出力を含む)は、(適切な同意により)信号として医療デバイス、ヘルスケアコンピューティングシステム、または他のデバイスのうちの1つもしくは複数に、および/または開業医、医療関係者、理学療法士、行動療法士、スポーツ医学専門家、薬剤師、または他の専門家に伝送され、それにより、治療コースを個人向けに作成することを可能にするか、または既存の治療コースを修正することができ、これは個人に投与されているもしくは投与されるべき薬物、生物剤、または他の医薬品の量、濃度、もしくは投薬滴定のうちの1つもしくは複数の変更を決定すること、および/または個人に投与されるべき薬物、生物剤、または他の医薬品の最適なタイプもしくは組合せを決定することを含む。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、個人の注意、作業記憶、およびゴール管理の評価および/または増強の補助として医学、行動、医療、または他の専門家によって使用され得るコンピュータ化された分類器、治療ツール、および他のツールを実現する。例示的な実施形態において、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、修正されたDDMを収集されたデータに適用し、保守主義または衝動性の尺度を作成する。本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置を使用して実行される例示的な解析は、注意欠如および衝動性(ADHDを含む)の尺度を作成するために使用され得る。本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、限定はしないが注意、記憶、運動、反応、実行機能、意思決定、問題解決、言語処理、および理解などの、他の認知領域における評価および/または増強の補助として使用できるコンピュータ化された分類器、治療ツール、および他のツールを実現する。いくつかの例において、システム、方法、および装置は、認知監視および/または疾病監視に使用する尺度を計算するために使用できる。いくつかの例において、システム、方法、および装置は、1つまたは複数の認知状態および/または疾病および/または実行機能障害の治療中に認知監視および/または疾病監視に使用する尺度を計算するために使用できる。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、例示的な分類器を実行して個人の認知スキルの定量子を生成するように構成されるものとしてよい。例示的な分類器は、限定はしないが線形/ロジスティック回帰、主成分分析、一般化線形混合モデル、ランダム決定フォレスト、サポートベクタマシン、および/または人工ニューラルネットワークなどの、機械学習ツールを使用して構築できる。非限定的な例において、個人のラベル付けされた個体群(たとえば、知られている認知障害、実行機能障害、疾病、または他の認知状態を有する個人)のパフォーマンス尺度を使用して分類器を訓練するために使用され得る分類技術がある。訓練された分類器は、パフォーマンスメトリックの計算された値に適用され、それにより、個人の認知の尺度、気分、認知的バイアスのレベル、または情緒的バイアスを示す分類器出力を生成することができる。訓練された分類器は、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)への個人の応答の尺度に適用され、これにより、個人を個体群ラベル(たとえば、認知障害、実行機能障害、疾病、または他の認知状態)に関して分類することができる。一例において、機械学習は、クラスタ分析を使用することで実施され得る。参加している個人の認知応答能力の各測定は、個人をサブセットまたはクラスタにグループ分けするパラメータとして使用され得る。たとえば、サブセットまたはクラスタラベルは、認知障害、実行機能障害、疾病、または他の認知状態の診断であってよい。クラスタ分析を使用することで、各サブセットの類似度メトリックおよび異なるサブセット間の分離が計算されるものとしてよく、これらの類似度メトリックは、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)への個人の応答を示すデータに適用され、それによりその個人をサブセットに分類することができる。別の例では、分類器は、人工ニューラルネットワークに基づく教師あり機械学習ツールであってよい。そのような場合には、知られている認知能力を有する個人のパフォーマンス尺度は、異なるパフォーマンス尺度間の複雑な関係をモデル化するようにニューラルネットワークアルゴリズムを訓練するために使用され得る。訓練された分類器は、所与の個人のパフォーマンス/応答尺度に適用され、それにより、個人の認知応答能力を示す分類器出力を生成することができる。分類器を生成するための他の適用可能な技術は、個人の認知パフォーマンスに基づき認知能力を射影するための回帰またはモンテカルロ技術を含む。分類器は、生理学的尺度(たとえば、EEG)および人口統計学的尺度を含む、他のデータを使用して構築されてよい。
非限定的な例において、個人のラベル付けされた個体群のパフォーマンス尺度を使用して分類器を訓練するために使用され得る分類技術は、各個人の計算されたパフォーマンスメトリック、および個人に関する他の知られている結果データ、たとえば、限定はしないが、(i)特定の医薬品、薬物、もしくは生物剤の投与に応答して各個人が経験する有害事象、(ii)結果として個人に対して測定可能もしくは特徴付け可能な結果(ポジティブであろうとネガティブであろうと)をもたらした個人に投与された、医薬品、薬物、もしくは生物剤の量、濃度、もしくは投薬滴定、(iii)本明細書のコンピューティングデバイスを使用して表現されるシングルタスキングおよびマルチタスキング課題に対する1つもしくは複数のインタラクションに基づく個人の情動処理能力の変化、(iv)結果として個人に対する(ポジティブであろうとネガティブであろうと)測定可能なもしくは特徴付け可能な結果をもたらした推奨治療計画、または行動療法、カウンセリング、もしくは体操のうちの少なくとも1つの有効性の程度を推奨もしくは決定すること、(v)認知テストもしくは行動テストのうちの1つもしくは複数における個人のパフォーマンススコア、および(vi)個人の認知状態、疾病、もしくは実行機能障害の進行状況もしくは程度、のカテゴリにおける結果などに基づく。例示的な分類器は、知られている個人のパフォーマンスメトリックの計算された値に基づき訓練されるものとしてよく、これは可能なカテゴリのうちのどれかにおける潜在的結果に関して他のまだ分類されていない個人を分類することができる。
例示的な一実施形態において、プログラムされた処理ユニットは、ユーザインターフェースにおいて干渉を伴う課題を表現するプロセッサ実行可能命令を実行するように構成される。本明細書においてより詳しく説明されているように、課題および干渉のうちの1つまたは複数は、時間的に変化するものであり、応答デッドラインを有することができ、そのため、ユーザインターフェースでは、装置またはシステムをインタラクティブに操作する個人からの少なくとも1つのタイプの応答を受け取るために制限期間を課す。処理ユニットは、課題または干渉への2つ以上の異なるタイプの応答を示すデータを測定するようにユーザインターフェースを制御する構成をとる。プログラムされた処理ユニットは、課題への個人の第1の応答および干渉への個人の第2の応答を示すデータを受信し、データの少なくとも一部を解析して個人のパフォーマンスを表す少なくとも1つの応答プロファイルを計算し、応答プロファイルから決定境界メトリック(限定はしないが応答基準など)を決定することを例示的なシステムまたは装置に行わせるプロセッサ実行可能命令を実行するようにさらに構成される。決定境界メトリック(限定はしないが応答基準など)は、個人が課題または干渉への2つ以上の異なるタイプの応答(応答A対応答B)のうちの少なくとも1つのタイプの応答を提供する傾向の定量的尺度を与えることができる。プログラムされた処理ユニットは、決定境界メトリック(限定はしないが、応答基準など)の計算された値に基づき分類器を実行して、個人の認知応答能力を示す分類器出力を生成するプロセッサ実行可能命令を実行するようにさらに構成される。
一例において、処理ユニットは、医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の量、濃度、もしくは投薬滴定のうちの1つもしくは複数を変更すること、個人が医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の投与に応答して有害事象の影響を受ける尤度を識別すること、個人の認知応答能力の変化を識別すること、治療計画を推奨すること、または行動療法、カウンセリング、もしくは体操のうちの少なくとも1つの有効性の程度を推奨もしくは決定することのうちの1つまたは複数について分類器出力をさらに使用する。
本明細書のいずれかの例では、例示的な分類器は、個人の認知能力の定量化可能な評価に対してインテリジェントプロキシとして使用され得る。すなわち、分類器が訓練された後、分類器出力は、他の認知または行動評価テストを使用せずに複数の個人の認知応答能力の指示を提供するために使用できる。
認知障害を監視することは、個人、および/または医学、医療、行動、もしくは他の専門家が(同意の下で)認知状態、疾病、または実行機能障害の状況または進行を監視することを可能にする。たとえば、アルツハイマー病を患っている個人は、最初は軽度の症状を示し得るが、他の個人は衰弱性の高い症状を有することがある。認知的症状の状況または進行が規則正しく、または周期的に定量化され得る場合、これは、ある種の形態の医薬品または他の薬物がいつ投与され得るかを示す指示を提供することができるか、または生活の質が損なわれるおそれ(介護の必要性など)があるときにそのことを示すことができる。認知障害を監視することは、また、個人、および/または医学、医療、行動、もしくは他の専門家が(同意の下で)、特に介入が特定の個人に対して選択的に有効であることが知られている場合において、治療または介入への個人の応答を監視することを可能にする。一例において、本明細書の分類器に基づく認知機能評価ツールは、注意欠如多動性障害(ADHD)を患っている個別の患者であってよい。別の例では、本明細書の分類器および他のツールは、限定はしないが化学療法など、または特徴的ではないか、もしくは特徴付けが低い薬力学を伴う、知られている認知影響を有する療法からの認知副作用の有無および/または重症度のモニタとして使用され得る。本明細書のいずれかの例では、認知パフォーマンス測定および/またはデータの分類器分析は、30分毎、数時間毎、毎日、週2回以上、毎週、隔週、毎月、または年に1回、実行されてよい。
一例において、分類器は、情動的負荷の下にある個人のパフォーマンスの定量化可能な尺度に対してインテリジェントプロキシとして使用され得る。
非限定的な一例において、課題および干渉は、個人が第1の応答および第2の応答を制限時間期間内に提供することを要求されるようにユーザインターフェースにおいて表現されるものとしてよい。一例において、個人は、第1の応答および第2の応答を実質的に同時に提供する必要がある。
一例において、処理ユニットは、課題および/または干渉を修正する少なくとも1つの適応型手順を適用し、それにより、第1の応答および/または第2の応答を示すデータの解析が第1の応答プロファイルの修正を指示することを含むさらなる命令を実行する。
一例において、処理ユニットは、応答デッドライン手順に関連付けられている応答窓の時間的長さを修正するようにユーザインターフェースを制御する。
一例において、処理ユニットは、ユーザインターフェースに表現される課題または干渉の一態様の時間的に変化する特性を修正するようにユーザインターフェースを制御する。
図3Aおよび図3Bに関連して説明されているように、課題および/または干渉の時間的に変化する特性の結果、ターゲットに関する情報の利用可能性が時間的に変化し、線形ドリフト率は時間の経過とともに生じる信念の発展をキャプチャするのにもはや十分でない(むしろ、非線形ドリフト率を必要とする)。時間的に変化する特性は、限定はしないが、ターゲットと非ターゲットとを弁別するために個人が必要とする色、形状、生き物のタイプ、表情、または他の特徴などの特徴であってよく、その結果、利用可能性の時間的特性が異なる。応答窓長の試行毎の調整は、また、課題および/または干渉に首尾よく応答するために決定基準がどこにあるかについての個人の知覚を変える時間的に変化する特性であり得る。修正され得る別の時間的に変化する特性は、干渉が信念累積ならびに/または応答選択および実行に割り込みを導入することができる並列課題を妨げる程度である。
一例において、課題または干渉の一態様の時間的に変化する特性を修正することは、個人のインタラクションの2つ以上のセッションの間でユーザインターフェースに課題または干渉を表現する時間的長さを調整することを含む。
一例において、時間的に変化する特性は、対象の速度、表情の変化率、対象の軌跡の方向、対象の配向の変化、対象の少なくとも1つの色、対象のタイプ、または対象のサイズのうちの1つまたは複数である。
一例において、対象のタイプの変化は、第1のタイプの対象から第2のタイプの対象へのモーフィングを使用するか、またはブレンドシェイプを第1のタイプの対象と第2のタイプの対象との比例した組合せとして表現することで引き起こされる。
非限定的な例では、処理ユニットは、ユーザインターフェースを表現するか、または課題および/もしくは干渉、もしくはシステムもしくは装置の別の特徴もしくは他の要素をインタラクティブに操作することに対する成功の程度に関して個人に報酬を示すための少なくとも1つの要素を実行することを別のコンポーネントに行わせるように構成され得る。報酬コンピュータ要素は、例示的なシステム、方法、または装置に対するユーザの満足を高め、結果として、ポジティブなユーザインタラクションおよびしたがって個人の経験の楽しさを増大させるためにユーザに与えられるコンピュータ生成特徴であってよい。
一例において、処理ユニットは、第1の応答および第2の応答を示すデータから導出されたバイアス感度、並列課題への非決定時間感度、並列課題要求への信念累積感度、報酬率感度、または応答窓推定効率のうちの1つまたは複数を示すパラメータを分類器出力としてさらに計算する。バイアス感度は、そのバイアスに基づき課題のうちのいくつかに対して個人がどれほど敏感であるかを示す尺度であり得る(一方のタイプの応答対他方のタイプの応答(たとえば、応答A対応答B)の傾向)。並列課題への非決定時間感度は、干渉が一次課題の個人のパフォーマンスをどれだけ妨げるかを示す尺度であるものとしてよい。並列課題要求への信念累積感度は、一次課題を個人が実行するときに干渉に応答するように個人が信念を発展させ/累積する速度の尺度であってよい。報酬率感度は、応答デッドライン窓の時間的な長さに基づき個人の応答がどのように変化するかを測定するために使用され得る。応答デッドライン窓の終わり近くになったときに(たとえば、干渉が視野から外れようとしているのを個人が見たときに)、個人は、自分が決定を下す残り時間がなくなりつつあることを認識する。これは、それに応じて個人の応答がどのように変化するかを測定するものである。応答窓推定効率は、以下のように説明される。個人がアクションを起こす/応答する、またはアクションを起こさない/応答しない、決定を下しているときに、決定は、応答する残り時間がなくなりつつあると個人がいつ考えるかに基づく必要がある。変化する窓に対して、個人は、その窓を完全に測定することができなくなるが、十分な試行/セッションがあれば、応答データに基づき、個人が課題または干渉における対象の時間的に変化する態様(たとえば、軌跡)に基づきその推定をどれだけ上手に行えるかを推論することが可能であり得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、注目している認知能力の尺度に関してすでに分類されている個人に対する人間意思決定の計算モデルの出力からのフィードバックデータに基づき個人の認知能力の尺度の予測モデルを訓練するように構成され得る。本明細書で使用されているように、「予測モデル」という語は、連続的出力値をもたらすモデルおよび/または離散的ラベルに基づくモデルに基づき訓練され開発されたモデルを包含する。本明細書のどの例においても、予測モデルは分類器モデルを包含する。たとえば、分類器は、複数の訓練データセットを使用して訓練されるものとしてよく、各訓練データセットは、個人のグループからすでに分類されている個人に関連付けられている。訓練データセットの各々は、本明細書で説明されている例示的な装置、システム、またはコンピューティングデバイスを分類された個人がインタラクティブに操作することに基づく、課題への分類された個人の第1の応答を示すデータと、干渉への分類された個人の第2の応答を示すデータとを含む。例示的な分類器は、また、入力として、認知テスト、および/もしくは行動テストにおける分類された個人のパフォーマンスを示すデータ、ならびに/または、分類された個人の認知状態、疾病、もしくは疾患(実行機能障害を含む)の状況もしくは進行の診断を示すデータを受け取ることができる。
本明細書のいずれかの例では、少なくとも1つの処理ユニットは、聴覚、触覚、または振動を利用するコンピュータ化要素を動作させて個人との刺激によるまたは他のインタラクションを引き起こすことを装置(認知プラットフォームを含む)の作動コンポーネントに行わせるようにプログラムされ得る。非限定的な例において、少なくとも1つの処理ユニットは、入力デバイスを使用して提供される応答を含む、課題および/または干渉に対するユーザインタラクションに基づく個人からの少なくとも1つの応答を示すデータを受信することを認知プラットフォームのコンポーネントに行わせるようにプログラムされ得る。コンピュータ化された刺激を個人に与えるように少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェースが表現される例では、少なくとも1つの処理ユニットは、個人からの少なくとも1つの応答を示すデータを受信することをグラフィカルユーザインターフェースに行わせるようにプログラムされ得る。
本明細書のいずれかの例では、課題および/または干渉への個人の応答を示すデータは、限定はしないが、ジャイロスコープ、加速度計、モーションセンサ、位置センサ、圧力センサ、光センサ、聴覚センサ、振動センサ、ビデオカメラ、圧力感知表面、タッチセンサ表面、または別のタイプのセンサなどの、本明細書の例示的なシステムまたは装置内に収容され、および/または接続されている少なくとも1つのセンサデバイスを使用して測定されるものとしてよい。他の例では、課題および/または干渉への個人の応答を示すデータは、ビデオカメラ、マイクロフォン、ジョイスティック、キーボード、マウス、トレッドミル、エリプティカルトレーナ、自転車、ステッパ、またはゲーム機(Wii(登録商標)、PlayStation(登録商標)、もしくはXbox(登録商標)もしくは他のゲーム機)を含む、他のタイプのセンサデバイスを使用して測定され得る。データは、個人が課題および/または干渉とともに与えられる刺激への応答を実行したときに、少なくとも1つのセンサデバイスを使用して検出され、および/または測定される個人の物理的アクションに基づき生成され得る。
使用者は、コンピュータデバイスをインタラクティブに操作することによって課題に応答し得る。一例において、ユーザは、他にもあるがとりわけ英数字または方向入力のためのキーボード、進む/進まないクリック、画面配置入力、および移動入力のためのマウス、移動入力、画面配置入力、クリック入力のためのジョイスティック、オーディオ入力のためのマイクロフォン、静止またはモーション光入力のためのカメラ、デバイス移動入力のための加速度計およびジャイロスコープなどのセンサを使用して応答を実行し得る。ゲーム機のための非限定的な例示的な入力は、限定はしないが、ナビゲーションおよびクリック入力のためのゲームコントローラ、加速度計およびジャイロスコープ入力のためのゲームコントローラ、ならびにモーション光入力のためのカメラを含む。モバイルデバイスまたはタブレットのための例示的な入力は、とりわけ、画面配置情報入力、仮想キーボード英数字入力、進む/進まないタップ入力、およびタッチスクリーン移動入力のためのタッチスクリーン、加速度計およびジャイロスコープモーション入力、オーディオ入力のためのマイクロフォン、ならびに静止またはモーション光入力のためのカメラを含む。他の例では、個人の応答を示すデータは、限定はしないが、脳波図(EEG)、脳磁図(MEG)、心拍数、心拍変動、血圧、体重、眼球運動、瞳孔拡張、電気皮膚反応などの皮膚電気反応、血糖値、呼吸数、および血液酸素化などの、ユーザの物理的状態からの入力を組み込むために生理学的センサ値/尺度を含むことができる。
本明細書のいずれかの例では、個人は、ボタンをクリックし、および/またはカーソルを画面上の正しい位置に移動する物理的アクション、頭部の動き、指もしくは手の動き、口頭応答、眼球の動き、または個人の他のアクションを介して応答を提供するように教授され得る。
非限定的な例として、ユーザがコースもしくは環境をナビゲートするか、または他の視覚運動活動を実行することを必要とするユーザインターフェースに表現される課題または干渉への個人の応答は、少なくとも1つのタイプのセンサデバイスを使用して検出されおよび/または測定される動き(限定はしないが、操縦など)を個人が行うことを必要とし得る。検出または測定からのデータは、応答を示すデータへの応答を提供する。
非限定的な例として、ユーザがターゲットと非ターゲットとを弁別することを必要とするユーザインターフェースに表現される課題または干渉への個人の応答は、少なくとも1つのタイプのセンサデバイスを使用して検出されおよび/または測定される動き(限定はしないが、タップまたは他の空間的なもしくは時間的な弁別指示など)を個人が行うことを必要とし得る。個人の動きの検出または他の測定に基づきシステムまたは装置のコンポーネントによって収集されるデータ(限定はしないが、本明細書で説明されている少なくとも1つのセンサまたは他のデバイスもしくはコンポーネントなど)は、個人の応答を示すデータをもたらす。
例示的なシステム、方法、および装置は、限定はしないが、線形/ロジスティック回帰、主成分分析、一般化線形混合モデル、ランダム決定フォレスト、サポートベクタマシン、または人工ニューラルネットワークなどの、計算技法および機械学習ツールを使用して、予測モデルを課題および/もしくは干渉への個人の応答を示すデータ、ならびに/または1つもしくは複数の生理学的尺度からのデータに適用し、個人の認知応答能力を示す分類器出力を生成するために各測定単独に比べて感度が高い複合変数またはプロファイルを作成するように構成され得る。一例において、分類器出力は、限定はしないが疾病、障害、もしくは認知状態の指示を検出すること、または認知健全性を評価することなど、他の指示に対して構成され得る。
本明細書の例示的な分類器は、認知プラットフォームとの個人のインタラクションセッションから収集されたデータに適用され、出力をもたらすように訓練され得る。非限定的な例において、分類器モデルは、個人の認知応答能力を分類するために課題および/または干渉への個人の応答から収集されたデータに適用され得る、標準テーブルを生成するために使用できる。
認知能力の評価の非限定的な例は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、注意の変数のテスト(TOVA)、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、特定の病状に関連する臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、ADHD自己報告尺度、陽性および陰性影響スケジュール、うつ不安ストレス尺度、簡易抑うつ症状尺度、およびPTSDチェックリストなどの評価尺度または調査を含む。
他の例では、評価では、知覚能力、反応および他の運動機能、視力、長期記憶、作業記憶、短期記憶、論理、および意思決定のためのテスト、ならびに限定はしないがTOVA、MOT(運動対象追跡)、SART、CDT(変化検出課題)、UFOV(有効視野)、フィルタ課題、WAIS数字符号、トループ、サイモン課題、注意の瞬き、Nバック課題、PRP課題、課題切り替えテスト、およびフランカー課題を含む、他の特定の例示的な測定を含む、認知または行動研究における様々な認知の特定の機能をテストし得る。
非限定的な例において、本明細書で説明されている原理による例示的なシステム、方法、および装置は、限定はしないが、認知症、パーキンソン病、脳アミロイド血管症、家族性アミロイドニューロパシー、ハンチントン病、または他の神経変性病状、自閉症スペクトラム障害(ASD)、16p11.2重複の存在、および/または限定はしないが、注意欠如多動性障害(ADHD)、感覚処理障害(SPD)、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、多発性硬化症、統合失調症、大鬱病性障害(MDD)、もしくは不安(社会不安を含む)、双極性障害、心的外傷後ストレス障害、統合失調症、認知症、アルツハイマー病、または多発性硬化症などの実行機能障害などの、多くの異なるタイプの神経心理学的状態に適用可能であるものとしてよい。
本開示は、ユーザパフォーマンスメトリックを実現するために、1つまたは複数の課題におけるユーザのパフォーマンスを示すデータを測定することを目的とするソフトウェアおよび/または他のプロセッサ実行可能命令を実施するように構成されている例示的な認知プラットフォームとして形成されるコンピュータ実施デバイスを対象とする。例示的なパフォーマンスメトリックは、情動的負荷の下でのユーザの認知能力の評価を導出し、ならびに/または認知処理へのユーザの応答を測定し、ならびに/またはユーザの状態(生理学的状態および/もしくは認知状態を含む)を示すデータもしくは他の定量的な指示要素を提供するために使用することができる。本明細書の原理による非限定的な例示的認知プラットフォームは、個人を、認知プラットフォームに対する個人のインタラクションから収集されたデータおよび/またはそのデータの解析(および関連付けられている計算)結果に基づき計算されるメトリックに基づき、個人が薬物、生物剤、または他の医薬品を投与されている(または投与されようとしている)ときの、神経心理学的状態、自閉症スペクトラム障害(ASD)、16p11.2重複の存在、および/または実行機能障害、および/または認知プラットフォームの使用の潜在的有効性に関して分類するように構成され得る。本明細書の原理によるさらに他の非限定的な例示的認知プラットフォームは、個人を、認知プラットフォームに対する個人のインタラクションから収集されたデータおよび/またはそのデータの解析(および関連付けられている計算)結果に基づき計算されるメトリックに基づき、神経変性状態を含む、神経心理学的状態の始まりおよび/または進行の段階の尤度として分類するように構成され得る。神経変性状態は、限定はしないが、アルツハイマー病、認知症、パーキンソン病、脳アミロイド血管症、家族性アミロイドニューロパシー、またはハンチントン病であるものとしてよい。
本明細書の原理による神経変性状態の始まりおよび/または進行の段階の尤度に関する個人の分類は、信号として医療デバイス、ヘルスケアコンピューティングシステム、もしくは他のデバイスに、および/または開業医、医療関係者、理学療法士、行動療法士、スポーツ医学専門家、薬剤師、もしくは他の専門家に伝送され、それにより、治療コースを個人向けに作成することを可能にするか、または既存の治療コースを修正することができ、これは個人への薬物、生物剤、もしくは他の医薬品の投薬量の変化を決定すること、または個人への薬物、生物剤、もしくは他の医薬品の最適なタイプもしくは組合せを決定することを含む。
本明細書のいずれかの例において、認知プラットフォームは、医療デバイスプラットフォーム、監視デバイスプラットフォーム、スクリーニングデバイスプラットフォーム、または他のデバイスプラットフォームの任意の組合せとして構成され得る。
本開示は、1つまたは複数の生理学的もしくは監視コンポーネントおよび/または認知試験コンポーネントと接続するように構成されている認知プラットフォームを含む例示的なシステムも対象とする。一例において、システムは、1つまたは複数の他の生理学的もしくは監視コンポーネントおよび/または認知試験コンポーネントと一体化されている認知プラットフォームを備える。他の例では、システムは、1つまたは複数の生理学的もしくは監視コンポーネントおよび/または認知試験コンポーネントとは別々に収納され、それらと通信するように構成されている認知プラットフォームを備え、そのような1つまたは複数のコンポーネントを使用して行われた測定を示すデータを受信する。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、応答デッドライン手順に関連付けられている応答窓の時間的長さを修正するようにユーザインターフェースを制御するようにプログラムされ得る。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、ユーザインターフェースに表現される課題または干渉の一態様の時間的に変化する特性を修正するようにユーザインターフェースを制御するように構成され得る。たとえば、課題または干渉の一態様の時間的に変化する特性を修正することは、個人のインタラクションの2つ以上のセッションの間でユーザインターフェースに課題または干渉を表現する時間的長さを調整することを含み得る。別の例として、時間的に変化する特性は、対象の速度、表情の変化率、対象の軌跡の方向、対象の配向の変化、対象の少なくとも1つの色、対象のタイプ、または対象のサイズのうちの1つまたは複数である。本明細書のどの例においても、前述の時間的に変化する特性は、装置(たとえば、コンピューティングデバイスまたは認知プラットフォーム)に対する個人のインタラクションの情動的負荷を修正するために喚起要素を含む対象に適用され得る。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、対象のタイプの変化は、第1のタイプの対象から第2のタイプの対象へのモーフィングを使用するか、またはブレンドシェイプを第1のタイプの対象と第2のタイプの対象との比例した組合せとして表現することで引き起こされる。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、第1の応答および第2の応答を示すデータから導出されたバイアス感度、並列課題への非決定時間感度、並列課題要求への信念累積感度、報酬率感度、または応答窓推定効率のうちの1つまたは複数を示すパラメータを分類器出力として計算するようにさらにプログラムされ得る。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、課題を連続的な視覚運動追跡課題として表現するようにユーザインターフェースを制御するようにさらにプログラムされ得る。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、干渉をターゲット弁別課題として表現するようにユーザインターフェースを制御する。
本明細書で使用されているように、ターゲット弁別課題は、知覚反応課題と称されてもよく、そこでは、個人は、指定された形態の応答を通じてターゲット刺激および非ターゲット刺激を含む2特徴反応課題を実行するよう教授される。非限定的な例として、その指定されたタイプの応答は、個人がターゲット刺激に応答して指定された物理的アクションを起こし(たとえば、デバイスを移動するか、もしくは配向を変える、画面などのセンサ結合表面をタップする、光センサに相対的に移動する、音を立てる、またはセンサデバイスを活性化する他の物理的アクションを実行する)、非ターゲット刺激に応答してそのような指定された物理的アクションを起こすことを控えることであるものとしてよい。
非限定的な例において、個人は、干渉(二次課題)(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)としてのターゲット弁別課題とともに視覚運動課題を(一次課題として)実行する必要がある。視覚運動課題を実施するために、プログラムされた処理ユニットが、刺激への個人の反応として細かい運動移動を必要とする視覚的刺激を表現する。いくつかの例において、視覚運動課題は、連続的視覚運動課題である。処理ユニットは、視覚的刺激を変え、時間の経過を追って(たとえば、毎秒1、5、10、または30回を含む規則正しい間隔で)個人の運動移動を示すデータを記録するようにプログラムされる。細かい運動移動を必要とする視覚運動課題に対するプログラムされた処理ユニットを使用して表現される例示的な刺激は、アバターが留まっている必要がある経路の視覚提示であってよい。プログラムされた処理ユニットは、個人が回避するか、またはナビゲートするかのいずれかを必要とするいくつかのタイプの障害を有する経路を表現し得る。一例において、限定はしないが、デバイスを傾けたり、回転させたりすることなどの、個人による微細な運動移動効果は、加速度計および/またはジャイロスコープを使用して測定される(たとえば、指定された通りに障害を回避するか、交差しながら経路上でアバターを操縦するか、または何らかの形でガイドするため)。ターゲット弁別課題(干渉として使用される)は、形状および/または色が異なるターゲットおよび非ターゲットに基づくものとしてよい。
いずれかの例において、装置は、喚起要素への応答を1つまたは複数のセンサによって読み取られるアクション(ジャイロスコープもしくは加速度計もしくは運動もしくは位置センサを使用して感知される動き、またはタッチセンサ、圧力センサ、もしくは静電容量センサを使用して感知される接触など)として提供することを個人に教授するように構成され得る。
いくつかの例において、課題および/または干渉は、視覚運動課題、ターゲット弁別課題、および/または記憶課題であってよい。
コンピュータ実施適応型応答デッドライン手順の文脈内で、応答デッドラインは、いくつかのゴールに向けて個人のパフォーマンス特性を操作するために試行または試行のブロックの間で調整され得る。共通ゴールは、応答デッドラインを制御することによって個人の平均応答精度をいくつかの値に向かわせるものである。
非限定的な一例において、正答率は、与えられたターゲット刺激の総数で除算されたターゲット刺激への正しい応答の数、またはお手つき率(たとえば、与えられた阻害刺激の数で除算された阻害刺激への応答の数)、誤答率(たとえば、阻害刺激への応答の数に加算されたターゲット刺激への無応答を含む、不正な応答の数で除算されたターゲット刺激への無応答の数)、正応答率(信号を含まない正しい応答の割合)として定義されてよい。一例において、正応答率は、阻害刺激への無応答の数を阻害刺激への無応答の数+ターゲット刺激への応答の数で除算した値として計算され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、適応パフォーマンス手順を適用してパフォーマンスの尺度を特定の刺激強度に合わせて修正するように構成されるものとしてよい。この手順は、ターゲットの感度の正答パーセント(PC)信号検出メトリックに基づき適応されるものとしてよい。例示的なシステムにおいて、正答パーセント(すなわち、課題または喚起要素への個人の正しい応答のパーセント)またはD-primeの値は、適応アルゴリズムにおいて、一方の試行から他方の試行へのユーザインタラクションのためにユーザインターフェースに表現される課題および/または干渉の刺激レベルを適用させる基準として使用されてよい。人間意思決定の計算モデル(限定はしないが、修正されたDDMなど)に基づく適応型手順、そのようなモデルの出力から作成される分類器、および計算モデルの出力に基づく本明細書で説明されている解析は、特定の刺激レベルへの感度の個別の差または変化に関するより定量的な情報をもたらすものであり得る。パフォーマンスメトリックは、情動的負荷の下で個人のパフォーマンスを決定するための柔軟性の高いツールとなる。したがって、個人またはグループレベルのパフォーマンスメトリック測定に基づく適応手順は、本明細書で説明されている課題および喚起要素に対する繰り返されるインタラクションにより時間の経過とともに生じる個人またはグループレベルのパフォーマンスの変化、ならびにインタラクションに対する個人の応答の測定に関する望ましい情報源となる。
本明細書で説明されている例示的なシステム、方法、および装置によって実施されるような、実行機能訓練は、個人のニーズもしくは選好に応じて、または治療を受ける臨床的個体群に基づき、ユーザのパフォーマンスメトリックを望ましいレベル(値)に移行させるために、試行間の刺激レベル(実施される喚起要素に基づく情動的負荷を含む)を修正する適応アルゴリズムを適用するように構成され得る。
本明細書で説明されている例示的なシステム、方法、および装置は、本明細書で説明されているような計算されたパフォーマンスメトリックに基づき適応される適応アルゴリズムを適用し、一方の試行から他方の試行へのユーザインタラクションについてユーザインターフェースに表現される課題および/または干渉(喚起要素を含むいずれかまたは両方)の難易度レベルを修正するように構成され得る。
一例において、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)は、現在の推定を追跡し、ターゲット課題の特徴、軌跡、および応答窓を、ならびに試行が提供できる情報を最大化するために次の試行に対する並列課題干渉のレベル/タイプを選択することによって、メトリックの反復推定に基づき修正/調整/適応され得る。
いくつかの例において、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)は、適応型課題である。課題および/または干渉は、上で説明されているように、パフォーマンスメトリックに基づき難易度レベルについて適応または修正され得る。そのような難易度適応は、参加者の能力を決定するために使用され得る。
一例において、課題(潜在的に喚起要素を含む)の難易度は、提示されるすべての刺激と適応され、これは規則正しい間隔(たとえば、5秒おき、10秒おき、20秒おき、または他の規則正しいスケジュール)で複数回生じ得る。
別の例では、連続的課題(潜在的に喚起要素を含む)の難易度は、限定はしないが、30秒おき、10秒、1秒、1秒に2回、または1秒に30回などの設定されたスケジュールで適応され得る。
一例において、試行の時間の長さは、(課題/干渉の)表現および(個人の応答の)受信の反復の回数に依存し、時間の点で異なり得る。一例において、試行は、約500ミリ秒、約1秒、約10秒、約20秒、約25秒、約30秒、約45秒、約60秒、約2分、約3分、約4分、約5分、またはそれ以上のオーダーとすることができる。各試行は、プリセットされた長さを有し得るか、または処理ユニットによって動的に設定されてもよい(たとえば、個人のパフォーマンスレベルまたは一方のレベルから他方のレベルへの適応の要求条件に依存する)。
一例において、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)は、ターゲット課題の特徴、軌跡、および応答窓を、ならびに課題を正常に遂行できたことを装置が個人に示すためにそれらのメトリックにおける改善を徐々に行うことを要求する並列課題干渉のレベル/タイプを選択することによって、1つまたは複数の特定のメトリックのターゲット変化に基づき修正され得る。これは、所望のゴールに従ってパフォーマンスを修正するように個人をガイドする、明示的メッセージングを含む、特定の増強を含むことが可能である。
一例において、課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)は、個人のパフォーマンスを規範的データもしくはコンピュータモデルと比較すること、またはユーザ入力(課題/干渉を実行する個人もしくは臨床医などの別の個人)を受け取り特定の順序で変わることに対してターゲットへの一組のメトリックを選択し処置への被験者の応答に基づきこの手順を反復的に修正することに基づき修正され得る。これは、手順への変更の通知として働く課題/干渉を実行する個人または別の個人へのフィードバックを含むことが可能であり、潜在的に個人がこれらの変更を有効になる前に承認または修正することを可能にする。
様々な例において、難易度レベルは、一定に保たれ得るか、または適応型実施形態におけるセッションの少なくとも一部にわたって変化するものとしてよく、適応型課題(一次課題または二次課題)の難易度は、パフォーマンスメトリックに基づき増大または減少する。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、個人の認知スキルを増強するように構成されるものとしてよい。例示的な一実施形態において、プログラムされた処理ユニットは、課題を干渉とともにユーザインターフェースに表現するプロセッサ実行可能命令を実行するように構成される。本明細書においてより詳しく説明されているように、課題および干渉(喚起要素を含むいずれかまたは両方)のうちの1つまたは複数は、時間的に変化するものであり、応答デッドラインを有することができ、そのため、ユーザインターフェースでは、装置またはシステムをインタラクティブに操作する個人からの少なくとも1つのタイプの応答を受け取るために制限期間を課す。
例示的な処理ユニットは、ユーザインターフェースを制御して課題の第1のインスタンスを干渉とともにユーザインターフェースに表現するように構成され、これは干渉の存在下で課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答とを必要とする。課題の第1のインスタンスおよび干渉のいずれかまたは両方は、少なくとも1つの喚起要素を含む。ユーザインターフェースは、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを測定するように構成されてよく、データは情動的負荷の下で個人の情動処理能力の少なくとも1つの尺度を含む。例示的な処理ユニットは、課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答を実質的に同時に測定し、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを受信するように構成される。例示的な処理ユニットは、また、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析して情動的負荷の下での個人の認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するように構成される。
一例において、認知応答能力の修正の指示は、個人の認知応答能力の衝動性または保守性の程度の尺度の変化の観察結果に基づくものとしてよい。
一例において、情動的負荷の下での認知能力の修正の指示は、情緒的バイアス、気分、認知的バイアスのレベル、持続的注意、選択的注意、注意欠如、衝動性、抑制、知覚能力、反応、および他の運動機能、視力、長期記憶、作業記憶、短期記憶、論理、および意思決定のうちの1つまたは複数の尺度の変化を含むことができる。
一例において、第1のパフォーマンスメトリックに基づく課題および/または干渉を適応させることは、応答窓の時間的長さを修正すること、個人への報酬のタイプまたは報酬の提示の速度を修正すること、ならびに課題および/または干渉(喚起要素を含む)の時間的に変化する特性を修正することのうちの1つまたは複数を含む。
一例において、課題または干渉(喚起要素を含む)の一態様の時間的に変化する特性を修正することは、個人のインタラクションの2つ以上のセッションの間でユーザインターフェースに課題または干渉を表現する時間的長さを調整することを含むことができる。
一例において、時間的に変化する特性は、対象の速度、表情の変化率、対象の軌跡の方向、対象の配向の変化、対象の少なくとも1つの色、対象のタイプ、もしくは対象のサイズのうちの1つもしくは複数、またはユーザインターフェースへのターゲット対非ターゲットの表現の順序もしくはバランスを修正することを含むことができる。
一例において、対象のタイプの変化は、第1のタイプの対象から第2のタイプの対象へのモーフィングを使用するか、またはブレンドシェイプを第1のタイプの対象と第2のタイプの対象との比例した組合せとして表現することで引き起こされる。
決定境界の形状および/または面積を明示的に測定するゴールを使用してコンピュータ実施適応型手順を設計することで、応答デッドラインは、測定がこの境界を定義するのに有益な最大情報を生み出す点に合わせて調整され得る。これらの最適なデッドラインは、情報理論のアプローチを使用して期待情報エントロピーを最小化することで決定され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの処理ユニットを含むプログラムされたコンピューティングデバイスを使用することで、臨床的個体群に対する潜在的バイオマーカーを決定するように実施され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの処理ユニットを含むプログラムされたコンピューティングデバイスを使用することで、介入の使用後に個人またはグループの応答プロファイルの変化を測定するように実施され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの処理ユニットを備えるプログラムされたコンピューティングデバイスを使用して本明細書の例示的なメトリックを適用することで、コンピュータ実施適応型精神物理学的手順に応答プロファイルの精神物理学的閾値精度および評価のより大きな測定に対して実施され得る個人またはグループのデータの別の測定可能特性を追加するように実施され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの処理ユニットを備えるプログラムされたコンピューティングデバイスを使用して本明細書の例示的なメトリックを適用することで、本明細書の例示的なメトリックを適用して精神物理学的試験から集められる情報の量を増やすために使用され得る新しい次元を利用可能なデータに追加するように実施され得る。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、個人の認知スキルを増強するように構成されるものとしてよい。例示的な一実施形態において、プログラムされた処理ユニットは、ユーザインターフェースにおいて干渉を伴う課題を表現するプロセッサ実行可能命令を実行するように構成される。本明細書においてより詳しく説明されているように、課題および干渉のうちの1つまたは複数は、時間的に変化するものであり、応答デッドラインを有することができ、そのため、ユーザインターフェースでは、装置またはシステムをインタラクティブに操作する個人からの少なくとも1つのタイプの応答を受け取るために制限期間を課す。例示的な処理ユニットは、ユーザインターフェースを制御して課題の第1のインスタンスを干渉とともにユーザインターフェースに表現するように構成され、これは干渉の存在下で課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答とを必要とする。課題の第1のインスタンスおよび干渉のいずれかまたは両方は、少なくとも1つの喚起要素を含む。ユーザインターフェースは、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを測定するように構成されてよく、データは情動的負荷の下で個人の情動処理能力の少なくとも1つの尺度を含む。例示的な処理ユニットは、課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答を実質的に同時に測定し、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを受信するように構成される。例示的な処理ユニットは、また、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析して情動的負荷の下での個人の認知能力の第1の定量化された指標を含む第1のパフォーマンスメトリックを計算するように構成される。プログラムされた処理ユニットは、装置が第2の難易度レベルで干渉とともに課題を表現するように計算済みの少なくとも1つの第1のパフォーマンスメトリックに基づき課題および干渉のうちの1つまたは複数の難易度を調整し、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータに少なくとも一部は基づき情動的負荷の下で個人の認知能力を表す第2のパフォーマンスメトリックを計算するようにさらに構成される。
本明細書の原理による別の例示的なシステム、方法、および装置は、個人の認知スキルを増強するように構成されるものとしてよい。例示的な一実施形態において、プログラムされた処理ユニットは、課題を干渉とともにユーザインターフェースに表現するプロセッサ実行可能命令を実行するように構成される。本明細書においてより詳しく説明されているように、課題および干渉のうちの1つまたは複数は、時間的に変化するものであり、応答デッドラインを有することができ、そのため、ユーザインターフェースでは、装置またはシステムをインタラクティブに操作する個人からの少なくとも1つのタイプの応答を受け取るために制限期間を課す。 例示的な処理ユニットは、ユーザインターフェースを制御して課題の第1のインスタンスを干渉とともにユーザインターフェースに表現するように構成され、これは干渉の存在下で課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答とを必要とする。課題の第1のインスタンスおよび干渉のいずれかまたは両方は、少なくとも1つの喚起要素を含む。ユーザインターフェースは、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを測定するように構成されてよく、データは情動的負荷の下で個人の情動処理能力の少なくとも1つの尺度を含む。例示的な処理ユニットは、課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答を実質的に同時に測定し、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを受信するように構成される。例示的な処理ユニットは、また、第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析して情動的負荷の下での個人の認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するように構成される。少なくとも一部は少なくとも1つのパフォーマンスメトリックに基づき、例示的な処理ユニットは、ユーザインターフェースに対して、(i)医薬品、薬物、もしくは生物剤の投与に応答して個人が有害事象の影響を受ける尤度、(ii)医薬品、薬物、もしくは生物剤の量、濃度、もしくは投薬滴定のうちの1つもしくは複数における推奨される変化、(iii)個人の認知応答能力の変化、(iv)推奨される治療計画、または(vi)行動療法、カウンセリング、もしくは体操のうちの少なくとも1つの有効性の推奨されるか、もしくは決定された程度のうちの少なくとも1つを示す出力を生成するようにも構成される。
非限定的な例において、処理ユニットは、課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と、干渉への個人の二次応答と、少なくとも1つの喚起要素への応答とを実質的に同時に測定するようにさらに構成され得る。
非限定的な例において、処理ユニットは、計算された少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを、個人に対して出力するか、またはコンピューティングデバイスに対して伝送するようにさらに構成され得る。
非限定的な例において、処理ユニットは、ユーザインターフェースに課題の第2のインスタンスを表現することであって、課題の第2のインスタンスへの個人からの第2の応答を必要とする、表現することを行い、第1の応答および第2の応答を示すデータの間の差を解析して、個人の認知能力の少なくとも1つの追加の指示の尺度として干渉コストを計算するようにさらに構成され得る。
非限定的な例において、パフォーマンスメトリックの解析の結果に基づき、医学、医療、または他の専門家が(個人の同意の下で)、個人が、潜在的に認知に影響を及ぼすことを含む、医薬品、薬物、生物剤、または他の薬剤の特定のタイプ、量、濃度、または投薬滴定を投与される場合に発生し得る(または潜在的に起きている)潜在的な有害事象をより深く理解することができる。
非限定的な例において、個人が経験する少なくとも1つのタイプの医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の効果の知られているレベル、および/または、少なくとも1つのタイプの医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の投与で個人が経験する1つもしくは複数の有害事象に関する定量化可能情報とともに、特定の個人に対する、パフォーマンスメトリックの解析の結果を示すデータを含む検索可能なデータベースが、本明細書において提供される。検索可能なデータベースは、コンピューティングデバイスに表現された課題および/または干渉をインタラクティブに操作する個人に対して得られたパフォーマンスメトリック、応答尺度、応答プロファイル、および/または決定境界メトリック(限定はしないが、応答基準など)に基づき所与の個人が特定のタイプの医薬品、薬物、生物剤、または他の薬剤の恩恵を受ける候補者であるかどうかを決定するために使用するメトリックを提供するように構成され得る。
非限定的な例として、パフォーマンスメトリックは、個人が特定のタイプの薬物(限定はしないが、刺激薬、たとえば、メチルフェニデートまたはアンフェタミンなど)の候補者であるかどうか、または個人が、コンピューティングデバイスに表現される課題および/または干渉への指定された繰り返されるインタラクションの計画と併せて薬物を投与されることが有益であり得るかどうかを識別することを助けることができる。本明細書で説明されている例に適用可能である生物剤、薬物、または他の医薬品の他の非限定的な例は、メチルフェニデート(MPH)、スコポラミン、塩酸ドネペジル、酒石酸リバスチグミン、メマンチンHCI、ソラネズマブ、アデュカヌマブ、およびクレネズマブを含む。
非限定的な例において、パフォーマンスメトリックの解析の結果に基づき、医学、医療、または他の専門家が(個人の同意の下で)、個人が、潜在的に認知に影響を及ぼすことを含む、医薬品、薬物、生物剤、または他の薬剤の異なる量、濃度、または投薬滴定を投与される場合に発生し得る(または潜在的に起きている)潜在的な有害事象をより深く理解することができる。
非限定的な例において、個人が経験する少なくとも1つのタイプの医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の効果の知られているレベル、および/または、少なくとも1つのタイプの医薬品、薬物、生物剤、もしくは他の薬剤の投与で個人が経験する1つもしくは複数の有害事象に関する定量化可能情報とともに、特定の個人に対する、パフォーマンスメトリックの解析の結果を示すデータを含む検索可能なデータベースが、本明細書において提供される。検索可能なデータベースは、コンピューティングデバイスに表現された課題および/または干渉をインタラクティブに操作する個人に対して得られた応答尺度、応答プロファイル、および/または決定境界メトリック(限定はしないが、応答基準など)に基づき所与の個人が特定のタイプの医薬品、薬物、生物剤、または他の薬剤の恩恵を受ける候補者であるかどうかを決定するために使用するメトリックを提供するように構成され得る。非限定的な例として、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースに表現される課題および/または干渉(喚起要素を含む)とのユーザインタラクションを示すデータに基づき、パフォーマンスメトリックは、情動的負荷の下で個人の認知能力に基づき、個人に関する情報を提供することも可能である。このデータは、個人が特定のタイプの薬物(限定はしないが、刺激薬、たとえば、メチルフェニデートもしくはアンフェタミンなど)の候補者であるかどうか、または個人が、コンピューティングデバイスに表現される課題および/もしくは干渉への指定された繰り返されるインタラクションの計画と併せて薬物を投与されることが有益であり得るかどうかを識別することを助けることができる。本明細書で説明されている例に適用可能である生物剤、薬物、または他の医薬品の他の非限定的な例は、メチルフェニデート(MPH)、スコポラミン、ドネペジル塩酸塩、酒石酸リバスチグミン、メマンチンHCl、ソラネズマブ、アデュカヌマブ、およびクレネズマブを含む。
一例において、個人の認知応答能力の変化は、個人の認知応答戦略の衝動性または保守性の程度の変化の指示を含む。
非限定的な例として、衝動的挙動がADHDに付随するものである場合、治療を行うように構成されている例示的な認知プラットフォーム(実行機能を含む)は、計画における衝動性のより少ない挙動を促進するものとしてよい。これは、脳内のドーパミン系をターゲットとし得るものであり、通常の調節を高め、その結果、衝動的挙動の低減のメリットを個人の毎日の生活に伝えるものとしてよい。
メチルフェニデートおよびアンフェタミンなどの刺激薬は、ADHDを患っている個人にも投与され、脳内のノルエピネフリンおよびドーパミンのレベルを高める。それらの認知効果は、前頭前皮質におけるそれらのアクションに帰され得るが、認知制御欠陥または他の認知能力の改善はあり得ない。本明細書の例示的な認知プラットフォームは、個人の認知制御欠陥を改善するために治療(実行機能を含む)を行うように構成され得る。
本明細書で説明されている原理による例示的なシステム、方法、および装置の使用は、限定はしないが、認知症、パーキンソン病、脳アミロイド血管症、家族性アミロイドニューロパシー、ハンチントン病、もしくは他の神経変性病状、自閉症スペクトラム障害(ASD)、16p11.2重複の存在、および/または限定はしないが、注意欠如多動性障害(ADHD)、感覚処理障害(SPD)、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、多発性硬化症、統合失調症、大鬱病性障害(MDD)、または不安などの実行機能障害などの、多くの異なるタイプの神経心理学的状態に適用可能であるものとしてよい。
例示的な実施形態において、個人からのデータおよび他の情報がその同意の下で収集され、伝送され、解析される。
非限定的な例として、干渉処理に基づく認知プラットフォームを含む、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置に関連して説明されている認知プラットフォームは、アキリ・インタラクティヴ・ラブズ・インコーポレイテッド(Akili Interactive Labs, Inc.,Boston,MA)によるProject: EVO(登録商標)プラットフォームに基づくか、または含むものとしてよい。
非限定的な例示的な情動的負荷の下での課題および干渉
次に、個人が異なる情動的負荷の下で情動的もしくは情緒的刺激をインタラクティブに操作するときに関わっている(たとえば、活性化されるかもしくは抑制される)脳、神経活動、および/または神経経路機構の広範な生理学的、行動的、および認知的測定データおよび解析を示す報告されている結果の要約を示す。論文では、また、喚起要素(たとえば、情動的もしくは情緒的要素)による認知課題対刺激における個人のパフォーマンスに基づき感知され、定量可能に測定され得る差を説明していた。
生理学的および他の測定に基づき、情動的処理、認知課題、および情動的負荷の下での課題に関わる脳の領域が報告されている。たとえば、2013年のPourtoisらのレビュー論文、「Brain mechanisms for emotional influences on perception and attention: What is magic and what is not」、Biological Psychology、92、492~512頁では、扁桃体が刺激の情動的値を監視し、脳の複数の他の領域に投射し、フィードバックを感覚経路(有線および有線外視覚皮質を含む)に送ることが報告されている。また、個人の処理能力が制限されていることにより、個人は、同時刺激を並行して解析することを完全にはできず、これらの刺激は、個人のより高い認知段階および意識にアクセスするために処理リソースを奪い合う。個人が所与の刺激の配置または特徴に注意を向けなければならない場合、この刺激を表す脳領域内の神経活動は、他の同時刺激を犠牲にして増大する。Pourtoisらは、この減少が神経記録さらには撮像方法(EEG、PET、fMRI)によって広範に実証されており、利得制御に起因することを示している。Pourtoisらは、情動信号は、他の注意システムのものと似ているが扁桃体および相互接続された前頭前野内の異なる神経機構が介在する利得制御機構を通じて情動的に有意な事象の処理効率および競争力を高め、これらの脳の機構における変化が不安もしくは恐怖症などの、精神病理学的状態に関連付けられ得るであろうことを示し得る。また、不安または鬱状態の患者は、ネガティブ情報に向かう不適応注意バイアスを示し得る。Pourtoisらは、また、EEGおよびfMRIからの撮像結果が、他の課題依存もしくは注意の外因性刺激駆動機構による同時変調に加えて、もしくはそれと並行して、情動的(恐ろしいまたは脅威に関係する)刺激の処理が視覚皮質において利得制御効果を生み出し、情動利得制御が脅威関係刺激のより効率的な処理の要因となり得るという結論を裏付けると報告している(Broschら、2011年、「Additive effects of emotional, endogenous, and exogenous attention: behavioral and electrophysiological evidence」、Neuropsychologia 49、1779~1787頁)。
脳磁図(MEG)および発生源特定技術を使用する成人健常者参加者における研究の結果も、報告されている(Pourtoisら、2010年、「Emotional automaticity is a matter of timing」、J. Neurosci. 30 (17)、5825~5829頁)。MEGにより適用される発生源特定技術は、脳深部構造の活動の正確な撮像を可能にする。この研究において、参加者は、直線識別課題(すなわち、顔中心部の左右に示されているに示されている2つのラインフランカー(line flanker)の配向とマッチする)を実行しており、直線識別課題は容易である(低負荷)かまたは難しく(高負荷)、その間、顔中心部は恐れまたは中立の表情となり得る。MEG撮像結果は、扁桃体が課題負荷に関係なく刺激が開始した後早くに(40~140ms)中立の顔に関して恐れの顔により応答しているが、この扁桃体応答は後の時間間隔のみ(280~410ms)において負荷によって変調されたことを示した。Pourtoisらは、また、情動(たとえば、恐れの顔を見ること)がきめの細かい空間視覚(小細胞性チャネルに依存する)を犠牲にして高速な時間視覚を改善することができる(巨細胞性チャネルを介して)ことを確認した行動結果を報告している。また、視覚的検出および注意は、中立の刺激に関する情動的な刺激(たとえば、脅威)について高められることも報告されており、そのような効果は様々な課題において反応時間(RT)の短縮および/または精度の向上から明らかである(ならびにそれに基づき測定され得る)。行動は、視覚探索課題(たとえば、Dominguez-Borrasら、2013年、「Affective biases in attention and perception」、Handbook of Human Affective Neuroscience、331~356頁、Cambridge University Press、NY、Eastwoodら、2003年、「Negative facial expression captures attention and disrupts performance」、Percept. Psychophys. 65 (3)、352~358頁、Williamsら、2005年、「Look at me, I'm smiling: visual search for threatening and nonthreatening facial expressions」、Visual Cognition 12 (1)、29~50頁を参照)、注意瞬き課題(Anderson、A.K.、2005年、「Affective influences on the attentional dynamics supporting awareness」、Journal Experimental Psychology General、134 (2)、258~281、およびAndersonら、2001年、「Lesions of the human amygdala impair enhanced perception of emotionally salient events」、Nature 411 (6835)、305~309頁)、ならびに空間配向課題(Broschら、2011年、「Additive effects of emotional, endogenous, and exogenous attention: behavioral and electrophysiological evidence」、Neuropsychologia 49、1779~1787頁、Pourtoisら、2004年、「Electrophysiological correlates of rapid spatial orienting towards fearful faces」、Cerebral Cortex 14 (6)、619~633頁)について報告されている。Pourtoisらは、これらの課題における注意に対する扁桃体および情動の影響の役割が、撮像研究における神経生理学的応答のパターンを有する健常参加者におけるこれらの行動的効果の収束、さらには扁桃体に病変のある患者における観察結果によって裏付けられることも報告している。Pourtoisらは、報告されている神経心理学事例研究および撮像作業(EEG、MEG、またはfMRI)と組み合わされた行動(RTまたは精度)の変化の報告されている観察結果が特定の脳システム内の活性化に対する有用な洞察をもたらし、情動的注意の根底にある機構を識別するのに役立つことを指摘している。
Pourtoisらの論文で報告されている生理学的測定は、(個人が課題を実行するときに恐れまたは中立の表情を示す顔が存在することに基づき)個人が情動的負荷の下で課題を実行する必要があることが、課題に対する個人のパフォーマンスにおける定量化可能な差、たとえば、反応時間および精度の差を導入することができることを示している。
生理学的および他の測定に基づき、情動的負荷が認知課題対情動的もしくは情緒的刺激を伴う課題における個人のパフォーマンスに影響を及ぼし得ることも報告されている。
たとえば、Pourtoisらは、扁桃体からの情動的影響および前頭頭頂領域からの注意影響の両方が刺激特有の仕方で情動または課題関連情報を増幅することができる異なる利得制御システムとして働き、fMRIおよびEEG応答の類似の増大を発生させるように思われることを報告している(Langら、1998年、「Neural correlates of levels of emotional awareness: evidence of an interaction between emotion and attention in the anterior cingulate cortex」、Journal of Cognitive Neuroscience 10 (4)、525~535頁、Sabatinelliら、2009年、「The timing of emotional discrimination in human amygdala and ventral visual cortex」、Journal of Neuroscience 29 (47)、14864~14868頁)。情動および注意効果は異なる発生源を有するので、これらは並行するか、または競争的な仕方で発生するものとしてよく、個人の感覚応答に対して付加的(もしくは時々インタラクティブな)効果をもたらすことが報告されている(たとえば、Vuilleumierら、2001年、「Effects of attention and emotion on face processing in the human brain: an event-related fMRI study」、Neuron 30 (3)、829~841頁、Keilら、2005年、「Additive effects of emotional content and spatial selective attention on electrocortical facilitation」、Cereb. Cortex 15 (8)、1187~1197頁、Broschら、2011年、「Additive effects of emotional, endogenous, and exogenous attention: behavioral and electrophysiological evidence」、Neuropsychologia 49、1779~1787頁を参照)。扁桃体は、また、人間撮像研究に基づきポジティブもしくは覚醒情動的刺激(ネガティブもしくは脅威関係刺激だけでなく)も活性化し(たとえば、Phanら、2002年、「Functional neuroanatomy of emotion: a meta-analysis of emotion activation studies in PET and fMRI」、NeuroImage 16 (2)、331~348頁、およびKoberら、2008年、「Functional grouping and cortical-subcortical interactions in emotion: a meta-analysis of neuroimaging studies」、NeuroImage 42 (2)、998~1031頁を参照)、したがって潜在的に類似の情動的バイアスを誘発し得る(Pourtoisら、を参照)ことがさらに報告されている。
Pourtoisらは、人間の扁桃体の病変は構造的に損なわれていない視覚皮質において情動的な顔への中立の応答に悪影響を及ぼすことが示されているが(Vuilleumierら、2004年、「Distant influences of amygdala lesion on visual cortical activation during emotional face processing」、Nature Neuroscience、7(11)、1271~1278頁におけるfMRIの結果に基づく)、扁桃体を温存し、海馬に影響を及ぼす側頭葉硬化症を患っている患者は紡錘状皮質において情動の増大の正常なパターンを示したことを報告している。ここで説明されている扁桃体からの直接的フィードバック接続に加えて、情動的バイアスが間接経路を介して知覚および注意にも影響を及ぼす可能性があることもさらに報告されている(Vuilleumier、2005年、「How brains beware: neural mechanisms of emotional attention」、Trends in Cognitive Science 9 (12)、585~594頁、Limら、2009年、「Segregating the significant from the mundane on a moment-to-moment basis via direct and indirect amygdala contributions」、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 106 (39)、16841~16846頁)。データは、報告によれば、扁桃体からの多くの出力投射のせいで、情動処理が知覚レベル、注意レベル、およびさらに運動機能において様々な認知機能に素早く、力強く影響を与える手段を多数有し得ることを示している(Sagaspeら、2011年、「Fear and stop: a role for the amygdala in motor inhibition by emotional signals」、NeuroImage 55 (4)、1825~1835頁を参照)。
Pourtoisらは、不安障害の異なるカテゴリに対する神経撮像法の結果は、各障害が情動的注意に関わっているものと重なり合う脳領域内の変化の特有のパターンに関連付けられる傾向を有することを示唆することも報告している(Etkinら、2007年、「Functional neuroimaging of anxiety: a meta-analysis of emotional processing in PTSD, social anxiety disorder, and specific phobia」、American Journal Psychiatry 164 (10)、1476~1488頁も参照)。
別の例として、Keightleyら、2003年、Neuropsychologia、41、585~596頁では、ポジティブおよびネガティブな顔および絵(すなわち、異なる価を有する顔および絵)での情動処理課題に基づく、情動処理時に認知課題によって変調される脳領域のfMRIを使用する調査の結果を報告している。この論文では、顔の処理の際の扁桃体内の活動の増大は課題の情動価およびタイプなどの要因に依存するものとしてよく、注意が情動的な表情それ自体に、または顔にさえも、集中することを必要とし得ないと報告している。また、顔の表情を処理することに関わっている脳領域内の活動は、課題要求によって変調されることも報告している。たとえば、被験者は、中立の、幸せの、または嫌悪の表情を表現する顔に関する偶発的な(性別)または明示的な(価)決定を下す必要があった。Keightleyらは、左下前頭および両側後頭側頭領域の活性化がすべての条件に共通しているが、嫌悪の明示的な判断は左扁桃体の活動と関連付けられ、幸せの明示的な判断は両側眼窩前頭皮質の活動によって特徴付けられたことを報告している。Keightleyらの論文では、言葉のラベルを貼るために必要になるような、顔の表情の認知処理は、怒った顔などの、潜在的に脅威となる刺激の知覚に関連付けられている覚醒のレベルを低下させることが報告されている。
Gorno-Tempiniら、2001年、「Explicit and incidental facial expression processing: An fMRI study」、NeuroImage 14、465~73頁では、被験者が、中立の、幸せの、または嫌悪の表情を表現する顔に関する偶発的な(性別)または明示的な(価)決定を下す必要があった研究を報告している。fMRI測定では、左下前頭および両側後頭側頭領域の活性化がすべての条件に共通していたが、嫌悪の明示的な判断は左扁桃体の活動と関連付けられ、幸せの明示的な判断は両側眼窩前頭皮質の活動によって特徴付けられたことを示している。Haririら、2000年、「Modulating emotional responses: effects of a neocortical network on the limbic system」、NeuroReport 11、43~8頁では、マッチする怒りの表情は扁桃体内の両側で活動を大きくしたが、ラベル付けする表情は同じ領域内の低下した活動に関連付けられたことを報告している。Haririらは、この研究成果を、辺縁域における脳活動がラベル付けなどの思考過程を介してより高次の脳領域(たとえば、前頭前皮質)によって変調されることを示す証拠として解釈した。これは、言葉のラベルを貼るために必要になるような、顔の表情の認知処理は、怒った顔などの、潜在的に脅威となる刺激の知覚に関連付けられている覚醒のレベルを低下させるということであってもよい。HaririらおよびGorno-Tempiniらによって報告された結果は、個人が刺激にラベルを付けること決定することなど、情動的負荷の下で刺激への応答を行うことが必要である結果として、個人が刺激に応答する必要がない場合と比較して個人の神経活動および活性化された脳の領域における測定可能な生理学的変化が生じ得ることを示している。異なる表情(異なる価を有する)を表現する顔は結果として、異なる情動的負荷をもたらす。HaririらおよびGorno-Tempiniらの論文において報告された結果は、また、刺激に応答する(たとえば、ラベル付けする)要求条件により活性化された脳の神経活動および領域は刺激によって喚起される情動的負荷に応じて異なり得ることも示している。本明細書で説明されている様々な先行技術文献において報告されているように、刺激によって喚起された情動的負荷のレベルに基づき活性化された脳の神経活動および領域の変化は刺激の存在下で課題の個人のパフォーマンスの測定可能な差に現れ得る。
Keightleyらは、また、扁桃体および関係する領域(視床皮質、島皮質、吻側前帯状皮質、腹側および下前頭前皮質)が、恐怖/怒りの顔などの生物学的意義を有する情動的刺激を処理するための「原始的な」神経系を形成すると示唆されており、高い注意力を必要とする認知課題はこれらの脳領域内野活動を減衰させ背部領域内の活動を増大させることも報告している。Keightleyらは、情動的な顔が自動的な、たぶん事前に注意する方式でこの神経網内の辺縁域をトリガーするが、情動的な絵は情動的な内容に注意が集中しているときのみトリガーすることも報告している。Keightleyらは、これらの研究成果が脳のこれらの領域の間の相互作用の複雑な性質が様々な気分および認知障害(たとえば、鬱病およびアルツハイマー病)によって損なわれ得るという結論を裏付けるうえで臨床的視点から関連性があり、これらの領域に関するデータは、これらの気分および認知障害に関連付けられている情報処理の機能的障害への洞察をもたらし得ることを示している。
Vuilleumierによるレビュー論文、2005年、「How brains beware: neural mechanisms of emotional attention」、TRENDS in Cognitive Sciences、第9巻、第12号、585~594頁において、注意リソースの展開が制限されている条件の下で、空間または時間において、情動情報は優先順位付けされ、個人の注意および意識への特権的アクセスを受けることが報告されている(Fox, E.、2002年、「Processing of emotional facial expressions: The role of anxiety and awareness」、Cognitive Affective Behavioral Neuroscience 2、52~63頁、およびVuilleumierら、2001年、「Emotional facial expressions capture attention」、Neurology 56、153~158頁も参照)。また、この利点は、顔、言葉、複雑な情景、または嫌悪条件刺激、さらには特定の恐怖症(たとえば、ヘビ、クモ)を持つ人々の恐れる物体を含む、様々な情動的信号によってもたらされることも報告されている。このレビュー論文は、情動的バイアスが「生物学的に準備された」刺激(たとえば、顔)およびネガティブまたは脅威関係の情動(たとえば、恐怖もしくは怒り)とともにより強く現れるが、快い覚醒刺激もまた類似の効果を有することがあり、これは刺激の単なる価(ネガティブ対ポジティブ)よりはむしろ覚醒値が重要な役割を果たし得ることを示唆していることを示している(たとえば、Anderson, A.K.、2005年、「Affective influences on the attentional dynamics supporting awareness」、Journal of Experimental Psychology: General 134、258~281頁)。
Vuilleumierの2005年のレビュー論文では、また、神経撮像法および神経生理学の結果は、競合する無関連の(すなわち、注意を向けられていない)刺激を犠牲にして、課題関連の(すなわち、注意を向けられた)情報の神経表現の相対的押し上げを立証しており、これは視覚的刺激によって引き起こされる神経活動が、処理の初期段階と後期段階の両方において、刺激が注意を向けられているかどうかに応じて増強または抑制されることを示していることも報告している(たとえば、側頭皮質)。
Vuilleumierの2005年のレビュー論文では、また、異なる情動的負荷に関わっている個人の応答(神経活動を含む)を示す生理学的測定の報告についても報告している。たとえば、PETおよびfMRIを使用する神経撮像研究は、怒りまたは恐怖の顔、脅迫の言葉、嫌悪を催す絵、および恐怖条件刺激を含む、中性刺激に相対的な情動的刺激への応答を高めることを示している。(Laneら、1999年、「Common effects of emotional valence, arousal, and attention on neural activation during visual processing of pictures」、Neuropsychologia 37、989~997頁、Morrisら、1998年、「A neuromodulatory role for the human amygdala in processing emotional facial expressions」、Brain 121、47~57頁、Vuilleumierら、2001年、「Effects of attention and emotion on face processing in the human brain: An event-related fMRI study」、Neuron 30、829~841頁、およびSabatinelliら、2005年、「Parallel amygdala and inferotemporal activation reflect emotional intensity and fear relevance」、Neuroimage 24、1265~1270頁も参照)。情動的な音または声について、聴覚皮質における情動的視覚的刺激への増強された応答が報告されている。(たとえば、Mitchellら、2003年、「The neural response to emotional prosody, as revealed by functional magnetic resonance imaging」、Neuropsychologia 41、1410~1421頁、Sanderら、2001年、「Auditory perception of laughing and crying activates human amygdala regardless of attentional state」、Brain Res. Cogn. Brain Res. 12、181~198頁、およびGrandjeanら、2005年、「The voices of wrath: brain responses to angry prosody in meaningless speech」、Nature Neuroscience 8、145~146頁を参照)。EEGおよびMEG研究の結果も、初期感覚的構成要素(たとえば、120~150ms)、さらにはその後の認知的構成要素(たとえば、300~400ms後)を伴う、情動的視覚的事象への増幅された応答を示すことを報告されている。(たとえば、Eimerら、2007年、「Event-related potential correlates of emotional face processing」、Neuropsychologia 45(1)、15~31頁、Pourtoisら、2005年、「Enhanced extrastriate visual response to bandpass spatial frequency filtered fearful faces: Time course and topographic evoked-potentials mapping」、Hum. Brain Ma26、65~79頁、Battyら、2003年、「Early processing of the six basic facial emotional expressions」、Brain Res. Cogn. Brain Res. 17、613~620頁、Carretieら、2004年、「Automatic attention to emotional stimuli: neural correlates」、Hum. Brain Ma 22、290~299頁、Krolak-Salmonら、2001年、「Processing of facial emotional expression: spatio-temporal data as assessed by scalp event-related potentia
ls」、European Journal of Neuroscience 13、987~994頁、Schuppら、2003年、「Attention and emotion: an ERP analysis of facilitated emotional stimulus processing」、Neuroreport 14、1107~1110頁を参照)。これらの高められた感覚的応答は、個人が刺激の情動的意味に注意を払う必要がないときでも生じ得る。
Vuilleumierの2005年のレビュー論文では、また、神経細胞活性化が強ければ強いほど情動的刺激は阻害因子によって引き起こされる抑制干渉に対して高い耐性を有することになる可能性があることも報告している。このレビュー論文では、バイアスがかかった競合に基づく注意のモデルと一致する形で、応答の押し上げは、感覚経路内で情動的刺激のより強固で持続する表現を生成することができ、競合する中立の刺激によって生成されるより弱い信号に関して、注意リソースおよび意識への優先順位付けされたアクセスに対する競合においてより強い重みを生み出す(その結果、情動的事象が通常の中立の事象に比べてより迅速に識別されるか、または無視することがより困難になる)と結論している。
刺激によって喚起される情動的負荷は、個人の認知状態、疾病、または実行機能障害に基づくことも含めて、個人の状態に応じて変化し得る。情動的負荷の下での個人のパフォーマンスの測定は、認知状態、疾病、もしくは実行機能障害の進行の開始および/または段階の尤度を含む、認知状態、疾病、または実行機能障害に関する個人の状態への洞察をもたらすことができる。たとえば、Breitensteinら、1998年、「Emotional processing following cortical and subcortical brain damage」、Behavioural Neurology 11、29~42頁では、正常対照被験者におけるPETおよびfMRI研究の結果を報告しており、これは恐怖刺激が扁桃体を活性化し、嫌悪刺激が前島皮質を活性化したことを示している。(Morrisら、1996年、「A differential neural response in the human amygdala to fearful and happy facial expressions」、Nature 383、812~815頁、およびPhillipsら、1997年、「A specific neural substrate for perceiving facial expressions of disgust」、Nature 389、495~498頁も参照)。Breitensteinらの1998年の論文では、特に重大な欠損がハンチントン病を患っている個人さらにはハンチントン病保因者の嫌悪(およびそれほどでないにせよ恐怖)の顔および声の表情の認識の際に発生し得ることも報告している。(たとえば、Grayら、1997年、「Impaired recognition of disgust in Huntington's disease gene carriers」、Brain 120 (1997)、2029~2038頁、およびSprengelmeyerら、1996年、「Loss of disgust - Perception of faces and emotions in Huntington's disease」、Brain 119、1647~1665頁を参照)。Breitensteinらの1998年の論文では、また、ハンチントン病を患っている個人の新皮質変性は広範囲に及んでいる(大脳基底核と後部皮質領域の両方を含む)ことも報告している。大脳基底核は情動処理に重要な役割を果たしていることが報告されている(たとえば、Cancelliereら、1990年、「Lesion localization in acquired deficits of emotional expression and comprehension」、Brain and Cognition 13、133~147頁を参照)。大脳基底核構造(尾状核)はハンチントン病の神経変性の影響を最も早い時期に受けるのでハンチントン病保因者(すなわち、臨床的に発症前の個人)に関して提供され得るデータは情動の神経基質に関して興味深い場合がある。研究では、また、パーキンソン病を患っている個人の韻律および顔面理解障害、もっぱら大脳基底核の調節異常を有する神経学的状態も報告しており、そこでは、個人がパーキンソン病を患っている個人における情緒的韻律および顔面表情の識別におけるパフォーマンスの低下を呈した(たとえば、Scottら、1984年、「Evidence for an apparent sensory speech disorder in Parkinson's disease」、Journal of Neurology, Neurosurgery, and Psychiatry 47、840~843頁を参照)。
生理学的測定データ、行動データ、および他の認知データの前述の非限定的な例は、課題への個人の応答が情動的負荷(情動的または情緒的刺激の存在または非存在を含む)に基づき異なり得ることを示している。さらに、前述の例は、個人が喚起要素の影響を受ける程度、および課題における個人のパフォーマンスが喚起要素の存在下で影響を受ける程度は、個人が情動的または情緒的バイアスの形態を示す程度に依存することを示している。本明細書で説明されているように、個人のパフォーマンスの差は、喚起要素(たとえば、情動的もしくは情緒的要素)による認知課題対刺激における個人のパフォーマンスに基づき定量可能に感知され、測定され得る。報告されている生理学的測定データ、行動データ、および他の認知データも、刺激によって喚起される情動的負荷が、個人の認知状態、疾病状態、または実行機能障害の存在もしくは非存在に基づくことも含めて、個人の状態に応じて変化し得る。本明細書で説明されているように、喚起要素による認知課題対刺激における個人のパフォーマンスの差の測定は、限定はしないが、社会不安、鬱病、双極性障害、大鬱病性障害、心的外傷後ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、注意欠如/多動性障害、認知症、パーキンソン病、ハンチントン病、または他の神経変性病状、アルツハイマー病、または多発性硬化症などの、個人における、認知状態、疾病、および/または実行機能障害の進行の開始および/または段階の尤度に対する定量可能な洞察をもたらし得る。
個人の認知制御能力に対する干渉処理の効果が報告されている。たとえば、A. Anguera、Nature、第501巻、97頁、2013年9月5日(「Nature article」)を参照されたい。参照により本明細書に組み込まれている2011年11月10日に出願した米国公開第20140370479A1号(米国出願第13/879,589号)も参照されたい。それらの認知能力のうちのいくつかは、注意領域(選択性、持続性など)、作業記憶(作業記憶の容量および情報維持の質)、およびゴール管理(2つの注意要求課題を効果的に並列処理するか、または課題を切り替える能力)における認知制御能力を含む。一例として、ADHD(注意欠如多動性障害)と診断された子供は、注意を持続することに困難を示す。注意選択性は、ゴールに無関係の情報を無視することに関わっている神経プロセスおよびゴールに関係する情報に集中することを円滑にするプロセスに依存することがわかった。これらの出版物は、2つの対象が同時に視野内に置かれたときに、一方に注意を集中させた場合に視覚処理リソースを他方から引き離し得ることを示す神経データを報告している。記憶は注意を逸らすものを効果的に無視することにより大きく依存していることを示す研究が報告されており、情報を記憶に留めておく能力は、注意を逸らすものおよび妨害の両方による干渉に対して脆弱である。注意を逸らすものによる干渉は、たとえば、一次課題から個人の注意を逸らすが、個人が応答すべきでないと教授で指示される、非ターゲットである干渉であってよい。妨害/妨害するものによる干渉は、たとえば、一次課題から個人の注意も逸らすが、個人が応答すべきである(たとえば、単一のターゲットに対して)、または選択すべき(たとえば、個人が特徴の異なる程度から1つの程度を決定する強制選択状況)と教授で指示される、1つのターゲットまたは2つ以上のターゲットである干渉であってよい。
注意を逸らすものの存在下での想起減退は、前頭前皮質、視覚野、および海馬(記憶の固定化に関わる)を伴う神経回路網の途絶に関連し得ることを示すfMRI結果も報告されている。前頭前皮質ネットワーク(選択的注意に関与する)は、注意を逸らすものによる途絶に対して脆弱であり得る。これらの出版物では、作業記憶または選択的注意の領域における認知制御を必要とするゴール管理は、認知制御も要求する二次ゴールの影響を受け得ることも報告している。これらの出版物は、干渉処理の有益な効果を個人の認知能力に効果を有する介入として示すデータも報告しており、これは注意を逸らすものおよび妨害の有害な影響を減じることを含む。これらの出版物では、シングルタスキングまたはマルチタスキングパフォーマンスを評価することを含む、個人のパフォーマンスを定量化することのために、計算され得る(干渉コストを含む)コスト尺度を説明していた。
これらの出版物において開示されている例示的なコスト尺度は、マルチタスキング課題と比較したときのシングルタスキング課題における個人のパフォーマンスの変化率であり、したがってコストが高ければ高いほど(すなわち、より負であるコスト率)は、個人がシングルタスキング対マルチタスキングに関わっているときに干渉の増大を示す。これらの刊行物では、孤立した課題対1つまたは複数の干渉が適用された課題に対する個人のパフォーマンスの間の差として決定された干渉コストを説明しており、干渉コストは干渉に対する個人の感受性の評価を形成する。
コンピュータ実施干渉処理の有形の利点も報告されている。たとえば、Nature論文では、コンピュータ実施干渉処理を使用して評価されるマルチタスキングパフォーマンスは、20から79歳の成人におけるパフォーマンスの直線的な加齢に関係する衰えを定量化することができたと述べている。Nature論文は、また、コンピュータ実施干渉処理の適応型形態をインタラクティブに操作する高齢者(60から85歳)は、マルチタスキングコストの低下を示し、利得は6か月間持続したとも報告している。Nature論文は、脳波検査により測定された、認知制御の神経信号の加齢に関係する欠陥は、マルチタスキング訓練(コンピュータ実施干渉処理を使用する)によって改善され、正中前頭部のシータパワーの増強および前頭-後頭部のシータコヒーレンスの増強があったことも報告した。コンピュータ実施干渉処理のインタラクティブな操作の結果、パフォーマンスの向上は未訓練認知制御能力にもおよび(持続的注意および作業記憶が増強される)、正中前頭部のシータパワーの増大から、持続的注意が向上し6か月後もマルチタスキング改善を維持することが予測される。
本明細書の原理による例示的なシステム、方法、および装置は、コンピュータ化認知プラットフォームを使用する干渉処理の実施形態に基づき認知能力に関して個人を分類し、および/またはそれらの認知能力を増強するように構成される。例示的なシステム、方法、および装置は、プログラムされたコンピューティングデバイスの能力を使用してマルチタスキングの一形態を実施するように構成され、個人は、課題および干渉を実質的に同時に実行することを要求され、課題および/または干渉は、喚起要素を含み、個人は、喚起要素に応答することを要求される。コンピューティングデバイスの感知および測定能力は、応答実行時に個人によって行われる物理的アクションを示すデータを収集し、コンピューティングデバイスが喚起要素に応答するため個人によって行われる物理的アクションを示すデータを収集するのと実質的に同時に課題に応答するように構成される。ユーザインターフェースに対して課題および/または干渉をリアルタイムで表現し、課題および/または干渉ならびに喚起要素への個人の応答を示すデータをリアルタイムで、実質的に同時に測定するコンピューティングデバイスおよびプログラムされた処理ユニットの能力は、情動的負荷の下での異なる課題および干渉への、ならびに情動的負荷の下での異なる課題および干渉からの素早い切り替えを行うか、または情動的負荷の下での複数の異なる課題もしくは干渉を連続的に(個人が設定された時間期間において単一のタイプの課題を実行することを要求される、シングルタスキングを含む)実行する、情動的負荷の下での個人の認知能力の定量化可能尺度をもたらし得る。
本明細書のいずれかの例では、課題および/または干渉は、応答デッドラインを含み、それにより、ユーザインターフェースは、装置またはコンピューティングデバイスをインタラクティブに操作する個人からの少なくとも1つのタイプの応答を受け取るために制限期間を課す。たとえば、課題および/または干渉を実行するために個人がコンピューティングデバイスまたは他の装置をインタラクティブに操作する必要がある時間期間は、限定はしないが、約30秒、約1分、約4分、約7分、約10分、または10分超などの、所定の長さの時間であってよい。
例示的なシステム、方法、および装置は、実行機能制御における個人の認知能力の尺度として、一方のアクションを別のアクションの代わりに実行し干渉が個人の注意を課題から逸らすような干渉の存在下で現在の課題の規則を活性化するかどうかを決定する際の個人の能力の尺度を提供するマルチタスキングの一形態を実施するように構成されてよい。
例示的なシステム、方法、および装置は、シングルタスキングの一形態を実施するように構成されてよく、設定された時間期間における単一のタイプの課題(すなわち、干渉なし)(限定はしないが、ナビゲーション課題のみまたはターゲット弁別課題のみなど)をインタラクティブに操作することに対する個人のパフォーマンスの尺度も、個人の認知能力の尺度を提供するために使用できる。
例示的なシステム、方法、および装置は、異なる順序および組合せのシングルタスキングおよびマルチタスキングの試行を伴うセッションを実施するように構成されてよい。第1の例示的な実施形態において、セッションは、第1のシングルタスキングの試行(第1のタイプの課題を有する)、第2のシングルタスキングの試行(第2のタイプの課題を有する)、およびマルチタスキングの試行(干渉と一緒に表現される一次課題)を含むことができる。第2の例示的な実施形態において、セッションは、2つ以上のマルチタスキングの試行(干渉と一緒に表現される一次課題)を含むことができる。第3の例示的な実施形態において、セッションは、2つ以上のシングルタスキングの試行を含むことができる(すべて同じタイプの課題に基づくか、または少なくとも1つが異なるタイプの課題に基づく)。
パフォーマンスは、様々な課題のパフォーマンスに対する2つの異なるタイプの干渉(たとえば、注意を逸らすものまたは妨害するもの)の効果を比較するためにさらに解析され得る。いくつかの比較結果は、干渉なしのパフォーマンス、注意を逸らすものを有するパフォーマンス、および妨害を有するパフォーマンスを含み得る。課題のパフォーマンスレベルに対する各タイプの干渉のコスト(たとえば、注意を逸らすもののコストおよび妨害するもの/マルチタスキングのコスト)が解析され、個人に報告される。
本明細書のいずれかの例において、干渉は、非ターゲット(注意を逸らすものとして)もしくはターゲット(妨害するものとして)のいずれかである刺激、または異なるタイプのターゲット(たとえば、表情もしくは他の特性/特徴の差の異なる程度)である刺激を含む二次課題であってもよい。
複数の別個のソース(センサおよび他の測定コンポーネントを含む)の効果を発生させることを制御するプログラムされた処理ユニットの能力、ならびに、これらの複数の異なるソースからデータを選択的に、実質的に同時に(すなわち、ほぼ同時にまたは短い時間間隔内で)、およびリアルタイムで受信することに基づき、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、通常の人間の能力では達成できない情動的負荷の下での課題および/または干渉への個人からの応答の定量的尺度を収集するために使用され得る。結果として、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、特定の時間期間にわたって課題と実質的に同時に干渉を表現するようにプログラムされた処理ユニットを実施するように構成され得る。
いくつかの例示的な実施形態において、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、また、干渉への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに(干渉がターゲットを含もうと非ターゲットを含もうと)課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータを実質的に同時に受信するように構成され得る。いくつかの例において、例示的なシステム、方法、および装置は、コスト尺度(干渉コストを含む)を計算するために、ターゲットへの個人の応答を示す測定されたデータに適用されるスコアリングまたは重み係数と異なるスコアリングまたは重み係数を非ターゲットへの個人の応答を示す測定されたデータに適用することによって解析を実行するように構成される。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、コスト尺度は、干渉の存在下での1つまたは複数の課題における個人のパフォーマンスの尺度と比較した干渉の存在下での1つまたは複数の課題における個人のパフォーマンスの尺度の差に基づき計算され得る。なお、1つもしくは複数の課題および/または干渉は1つもしくは複数の喚起要素を含む。本明細書で説明されているように、個人が喚起要素をインタラクティブに操作する(および応答を提供する)必要があることで、喚起要素に応答する情動処理に対する要求条件があるので課題および/または干渉を実行する個人の能力に定量可能に影響を及ぼす情動的負荷が導入され得る。一例において、本明細書において収集されたデータに基づいて計算された干渉コストは、情動的負荷の下で干渉に対する個人の感受性の定量可能な評価をもたらすことができる。孤立した課題対1つまたは複数の干渉(喚起要素を含む課題および/または干渉)に対する個人のパフォーマンスの間の差は、情動的負荷の下にある個人の認知能力にアクセスし、分類するために使用され得る干渉コストメトリックを形成する。情動的負荷の下で実行された課題および/または干渉の個人のパフォーマンスに基づき計算された干渉コストは、また、限定はしないが、社会不安、鬱病、双極性障害、大鬱病性障害、心的外傷後ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、注意欠如/多動性障害、認知症、パーキンソン病、ハンチントン病、または他の神経変性病状、アルツハイマー病、または多発性硬化症などの、個人の認知状態、疾病状態、または実行機能障害の存在もしくは段階の定量可能な尺度をもたらし得る。
本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、情動的負荷の下での干渉への個人の感受性(干渉コストなどのコスト尺度としてのものを含む)の解析を繰り返す循環過程として実行するように構成され得る。たとえば、個人が情動的負荷の下で所与の課題および/または干渉に対する最小化された干渉コストを有すると決定された場合、例示的なシステム、方法、および装置は、個人のパフォーマンスメトリックがその所与の条件で最小化された干渉コストを示すまで情動的負荷の下でのより難しい課題および/または干渉(すなわち、より高い難易度レベルを有する)を実行することを個人に要求するように構成されるものとしてよく、その時点で、例示的なシステム、方法、および装置は個人のパフォーマンスメトリックがもう一度その条件に対する最小化された干渉コストを示すまで情動的負荷の下でなおいっそう難しい課題および/または干渉を個人に提示するように構成され得る。これは、個人のパフォーマンスの所望の終点が得られるまで何回でも繰り返されるものとしてよい。
非限定的な例として、干渉コストは、評価を行うために、マルチタスキング課題(干渉あり)と比較したシングルタスキング課題(干渉なし)での個人のパフォーマンスの測定に基づき計算され得る。たとえば、マルチタスキング課題(たとえば、干渉ありのターゲット課題)における個人のパフォーマンスは、干渉コストを与えるために干渉なしのシングルタスキングターゲット課題におけるパフォーマンスと比較されるものとしてよい。
本明細書の例示的なシステム、装置、および方法は、個人が喚起要素の影響を受ける程度、および/または課題における個人のパフォーマンスが喚起要素の存在下で影響を受ける程度を示すデータを解析し、情動的負荷の下にある個人の認知能力の定量化された指標を含むパフォーマンスメトリックを提供するように構成される。パフォーマンスメトリックは、個人が情動的または情緒的バイアスの形態を示す程度の指標として使用され得る。
いくつかの例示的な実施形態において、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、また、課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときにターゲット刺激(すなわち、妨害するもの)を含む干渉への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータを実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に受信し、課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに非ターゲット刺激(すなわち、注意を逸らすもの)を含む干渉への個人の応答の程度およびタイプの尺度を実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に収集しない、ように構成され得る。すなわち、例示的なシステム、方法、および装置は、時間的および/または空間的のいずれかで応答を測定するための感知/測定コンポーネントの状態を選択的に制御することによってターゲット対非ターゲットへの個人の応答の窓を弁別するように構成される。これは、ターゲットもしくは非ターゲットの提示に基づき感知/測定コンポーネントを選択的に活性化するか、もしくは非活性化することによって、またはターゲットへの個人の応答について測定されたデータを受信し、非ターゲットへの個人の応答について測定されたデータを選択的に受信しない(たとえば、無視する、拒絶する、もしくは受け付けない)ことによって達成され得る。
本明細書で説明されているように、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、時間の経過する中での注意の持続性、注意の選択性、および注意欠如の低減に対する能力に基づくことを含む、注意領域内の個人の認知能力の尺度を形成するために行われ得る。本明細書の例示的なシステム、方法、および装置を使用して測定され得る個人の認知能力の他の領域は、情緒的バイアス、気分、認知的バイアスのレベル、衝動性、抑制、知覚能力、反応、および他の運動機能、視力、長期記憶、作業記憶、短期記憶、論理、および意思決定を含む。
本明細書で説明されているように、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置を使用することは、課題および/または干渉(喚起要素を含む1つ)を一方のユーザセッションから他方のユーザセッションに適応させ(または一方のユーザ試行から他方のユーザ試行にすら適応させ)て脳の可塑性の科学に基づき情動的負荷の下で個人の認知スキルを高めるために行われ得る。適応性は、有効な可塑性活用ツールの有益な設計要素である。例示的なシステム、方法、および装置において、処理ユニットは、限定はしないが、刺激のタイミング、位置決め、および性質などの、課題および/または干渉のパラメータを制御するように構成されており、それにより、個人の物理的アクションがインタラクションの際に記録され得る。上で説明されているように、個人の物理的アクションは、シングルタスキング課題とマルチタスキング課題とを実行するためにコンピューティングデバイスをインタラクティブに操作するときに神経活動の影響を受ける。干渉処理の科学は(生理学的測定および行動測定からの結果に基づき)、適応性の様相の結果として神経可塑性に基づき複数のセッション(または試行)からの訓練に応答して個人の脳内に変化をもたらし、それにより、個人の認知スキルを高めることができることを示している。例示的なシステム、方法、および装置は、少なくとも1つの喚起要素により課題および/または干渉を実施するように構成され、個人は情動的負荷の下で干渉処理を実行する。上で説明されている公開されている研究結果において裏付けられているように、個人に対する情動的負荷の下で課題を実行することの影響は、個人の認知能力を高めるために認知訓練の新規性のある様相を引き出し得る。
図5A~図9Pは、ユーザインタラクションに対する課題および/または干渉(喚起要素を伴っていずれかまたは両方)を表現するために本明細書の例示的なシステム、方法、および装置を使用して表現され得る非限定的な例示的ユーザインターフェースを示している。図5A~図9Pの非限定的な例示的ユーザインターフェースは、また、課題および/または干渉を実行する個人への教授を表示すること、喚起要素と相互作用すること、課題および/または干渉ならびに喚起要素への個人の応答を示すデータを収集すること、進捗メトリックを示すこと、ならびに解析メトリックを提供することのうちの1つまたは複数に使用され得る。
図5A~図5Dは、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置を使用して表現される非限定的な例示的ユーザインターフェースを示している。図5A~図5Bに示されているように、例示的なプログラムされた処理ユニットは、ユーザインターフェース(グラフィカルユーザインターフェースを含む)に、課題および/または干渉を実行する個人への教授を表示するための表示特徴500を表現するため、ならびに喚起要素、および進捗メトリックからの状況インジケータおよび/または解析メトリックを提供するために個人のインタラクション(課題/干渉への応答を含む)から収集されたデータへのアナリティクスの適用からの結果を示すメトリック特徴502と相互作用するために使用され得る。本明細書の例示的なシステム、方法、および装置において、分類器は、応答出力として提供される解析メトリックを提供するために使用され得る。本明細書の例示的なシステム、方法、および装置では、ユーザインタラクションから収集されたデータは、分類器を訓練するための入力として使用できる。図5A~図5Bに示されているように、例示的なプログラムされた処理ユニットは、また、ユーザインターフェース(グラフィカルユーザインターフェースを含む)に、個人が(限定はしないが、視覚運動課題において経路もしくは他の環境をナビゲートする、および/またはターゲット弁別課題における対象を選択することなどのために)制御する必要があるアバターまたは他のプロセッサ表現ガイド504を表現するために使用され得る。一例において、喚起要素は、視覚運動課題のコンポーネントとして(たとえば、経路に沿ったマイルストーン対象として)、またはターゲット弁別課題のコンポーネントとして含まれるものとしてよく、たとえば、特定のタイプの喚起要素(限定はしないが、怒ったもしくは幸せな顔、大きいもしくは怒った声、または脅威もしくは恐怖を誘発する言葉など)はターゲットであり、他のタイプの喚起要素はそうでない(限定はしないが、中立の顔、幸せな声、または中立の言葉など)。図5Bに示されているように、表示特徴500は、ユーザインターフェースがナビゲーション課題を実行するために必要なアバターまたは他のプロセッサ表現ガイド504の移動のタイプを(波線を使用して)示している間にナビゲーション課題を実行するために何が期待されるかを個人に教授するために使用され得る。一例において、ナビゲーション課題は、スコアリングを決定するために、個人がアバターを操縦して交差するかまたは回避する必要があるマイルストーン対象(場合によっては、喚起要素を含む)を含むものとしてよい。図5Cに示されているように、表示特徴500は、ユーザインターフェースがユーザインターフェースに表現され得る対象506および508のタイプを示している間にターゲット弁別器課題を実行するために何が期待されるかを個人に教授するために使用されてよく、一方のタイプの対象506(場合によっては、ターゲットの喚起要素を含む)はターゲットとして指定され、ユーザインターフェースに表現され得る他方のタイプの対象508は、たとえば、この例では線を引いて消されることによって、非ターゲットとして指定される(場合によっては、非ターゲットの喚起要素を含む)。図5Dに示されているように、表示特徴500は、ユーザインターフェースがナビゲーション課題を実行するために必要なアバターまたは他のプロセッサ表現ガイド504の移動のタイプを(破線を使用して)示している間に一次課題としてのナビゲーション課題および二次課題(すなわち、干渉)としてのターゲット弁別を実行するために何が期待されるかを個人に教授するために使用されてよく、ユーザインターフェースは、ターゲット対象506として指定されている対象タイプおよび非ターゲット対象508として指定されている対象タイプを表現する。
図6A~図6Bは、本発明の原理による、例示的なユーザインターフェースに表現され得る喚起要素(ターゲットまたは非ターゲット)の例を示している。図6Aは、ポジティブな価(幸せ)を有する顔の表情とネガティブな価(怒り)を有する顔の表情とを含む、異なるタイプの顔の表情として表現される喚起要素の一例を示している。たとえば、喚起要素は、幸せな表情602、中立の表情604、または怒っている表情606を有する顔として表現され得る。図6Aは、また、喚起要素の顔の表情の変調を示し、これは非常に幸せな顔602(最高度)から幸せの程度が徐々に低下して中立の顔604に変わるまでの顔の表情の異なる程度を示し、また非常に怒っている顔(最高度)から怒りの程度が徐々に低下して中立の顔604に変わるまでの顔の表情の異なる程度も示し、各々個人に潜在的に異なるレベルの情動的応答を喚起する。図6Bは、異なるタイプの顔の表情(幸せ610、中立614、怒っている616)として表現される喚起要素を有する例示的なユーザインターフェースを示している。図6Bは、課題および/または干渉を実行し、喚起要素をインタラクティブに操作することを指示する教授を個人に対して表示するための例示的な表示特徴618も示している。図6Bの非限定的な例では、表示特徴618は、喚起要素に必要な応答のタイプの指示とともに、ターゲット弁別課題を実行するために予想されるものを個人に教授するために使用されるものとしてよい(この例では、幸せな顔612を認識し、ターゲットとする)。
図7A~図7Dは、本明細書の原理による、例示的なユーザインターフェースに時間的に変化する特性として表現され得る対象(ターゲットまたは非ターゲット)の特徴の例を示している。図7Aは、ユーザインターフェースに表現される対象700の一態様の時間的に変化する特性への修正が、グラフィカルユーザインターフェース内に表現されている環境に関する対象700の位置および/または速度の動的な変化である一例を示している。図7Bは、ユーザインターフェースに表現される対象702の一態様の時間的に変化する特性への修正が、グラフィカルユーザインターフェース内に表現されている環境に関する対象702の軌跡/運動のサイズおよび/もしくは方向、ならびに/または配向の動的な変化である一例を示している。図7Cは、ユーザインターフェースに表現される対象704の一態様の時間的に変化する特性への修正が、グラフィカルユーザインターフェース内に表現されている環境に関する対象704の形状または他のタイプの動的な変化である一例を示している。この非限定的な例では、対象704の時間的に変化する特性は、第1のタイプの対象(星形対象)から第2のタイプの対象(丸形対象)へのモーフィングを使用してもたらされる。別の非限定的な例では、対象704の時間的に変化する特性は、第1のタイプの対象と第2のタイプの対象との比例した組合せとしてブレンドシェイプを表現することによってもたらされる。図7Cは、ユーザインターフェースに表現される対象704の一態様の時間的に変化する特性への修正が、グラフィカルユーザインターフェース内に表現されている対象704の形状または他のタイプの動的な変化(この非限定的な例では、星形対象から丸形対象へ)である一例を示している。図7Dは、ユーザインターフェースに表現される対象706の一態様の時間的に変化する特性への修正が、グラフィカルユーザインターフェース内に表現されている環境に関する対象706のパターン、または色、または視覚的特徴の動的な変化(この非限定的な例では、第1のパターンを有する星形対象から第2のパターンを有する丸形対象へ)である一例を示している。別の非限定的な例では、対象の時間的に変化する特性は、対象上に、または対象に関して示される表情の変化率であってよい。本明細書のどの例においても、前述の時間的に変化する特性は、装置(たとえば、コンピューティングデバイスまたは認知プラットフォーム)に対する個人のインタラクションの情動的負荷を修正するために喚起要素を含む対象に適用され得る。
図8A~図8Tは、本明細書の原理による、ユーザインターフェースにおいて表現され得る課題および干渉の動的な過程の非限定的な例を示している。この例では、課題は視覚運動ナビゲーション課題であり、干渉はターゲット弁別(二次課題として)である。喚起要素は、異なる顔の表情を持つ顔を表現され、喚起要素は干渉の一部である。例示的なシステムは、視覚運動課題およびターゲット弁別(喚起要素への応答として特定の顔の表情の識別を伴う)を実行することを個人に教授するようにプログラムされる。図8A~図8Tに示されているように、個人は、マイルストーン対象804と一致する経路に沿ってアバター802の運動を制御することによってナビゲーション課題を実行する必要がある。図8A~図8Tは、個人がナビゲーション課題における応答としてアバター802をマイルストーン対象804に一致させるように装置もしくはコンピューティングデバイス(または他の感知デバイス)を作動させることを期待されている非限定的な例示的な実施形態を示しており、スコアリングは経路をマイルストーン対象804と交差させる(たとえば、当たる)ことに個人が成功することに基づく。別の例では、個人は、アバター802がマイルストーン対象804を見逃すことを行わせるように装置もしくはコンピューティングデバイス(または他の感知デバイス)を作動させることを期待されており、スコアリングはマイルストーン対象804を回避することに個人が成功することに基づく。図8A~図8Tは、第1のタイプの喚起要素(中立の顔の表情)を有する非ターゲット対象806の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。図8A~図8Tは、また、第2のタイプの喚起要素(幸せな顔の表情)を有するターゲット対象808の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。図8A~図8Tは、また、第3のタイプの喚起要素(怒った顔の表情)を有する別の非ターゲット対象810の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。
図8A~図8Tの例において、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、アバター802に経路をナビゲートさせる個人の物理的アクションを示すデータを受信するように構成される。たとえば、個人は、たとえば、回転配向を変更するか、または他の何らかの形でコンピューティングデバイスを移動させることによって、アバターを「操縦」する物理的アクションを実行することを要求され得る。そのようなアクションは、ジャイロスコープまたは加速度計または他の運動もしくは位置センサデバイスに移動を検出させることができ、それによってナビゲーション課題を実行することに対する成功の個人の程度を示す測定データを提供する。
図8A~図8Tの例において、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、ターゲット弁別を実行させ、指定された喚起要素(すなわち、指定された顔の表情)を識別する個人の物理的アクションを示すデータを受信するように構成される。たとえば、個人は、指定された喚起要素を有するターゲット対象808の表示に応答してタップするか、または他の物理的指示を行い、(喚起要素のタイプに基づき)非ターゲット対象806もしくは810の表示に応答して物理的指示を行うようにタップしないことを試行または他のセッションの前に教授されるものとしてよい。図8A~図8Cおよび図8E~図8Hにおいて、ターゲット弁別は、干渉処理マルチタスキング実施形態において、一次ナビゲーション課題への干渉(すなわち、二次課題)として働く。上で説明されているように、例示的なシステム、方法、および装置は、処理ユニットに、予想されるパフォーマンス(すなわち、どの喚起要素に応答するか、ターゲット弁別およびナビゲーション課題をどのように実行するか)に関する教授を個人に対して表示するように表示特徴(たとえば、表示特徴500)を表現することを行わせることができる。また上で説明されているように、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、(i)喚起要素への個人の応答の尺度を示すデータが収集されるときに(指定された喚起要素について)一次課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータを実質的に同時に受信するか、または(i)課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに指定された喚起要素への個人の応答の尺度を示すデータをターゲット刺激(すなわち、妨害するもの)として実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に受信し、課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに指定されていない喚起要素への個人の応答の尺度を非ターゲット刺激(すなわち、注意を逸らすもの)として実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に収集しない、ように構成され得る。
図8A~図8Tにおいて、単語「GOOD」を含む特徴812は、ナビゲーション課題への個人の応答を示すデータのその解析結果を個人に信号で知らせるためにアバター802の近くに表現され、喚起要素を含むターゲット弁別干渉は満足のゆくパフォーマンスであることを示す。これらの図は、限定はしないが、リング814または他のアクティブ要素などの、興奮を記号で表すアバター802への少なくとも1つの修正、および/または星形になるジェットブースター要素816(および限定はしないが「STAR-ZONE」グラフィックなどの報酬グラフィック)を示すことを含む、満足のゆくパフォーマンスであることを示す別の指示として個人に提示される報酬のタイプの変更の一例を示している。報酬要素の多くの他のタイプが使用されてよく、表示される報酬要素のレートおよびタイプは、時間的に変化する要素として変更され、変調され得る。
図9A~図9Pは、本明細書の原理による、ユーザインターフェースにおいて表現され得る課題および干渉の動的な過程の非限定的な例を示している。この例では、課題は視覚運動ナビゲーション課題であり、干渉はターゲット弁別(二次課題として)である。喚起要素は、異なる顔の表情を持つ顔を表現され、喚起要素は干渉の一部である。図9Aは、視覚運動課題およびターゲット弁別(喚起要素への応答として特定の顔の表情の識別を伴う)を実行することを個人に教授するように表現され得る例示的な表示特徴900を示している。図9A~図9Pに示されているように、個人は、マイルストーン対象904を回避する(すなわち、一致しない)経路に沿ってアバター902の運動を制御することによってナビゲーション課題を実行する必要がある。図9A~図9Pは、個人がナビゲーション課題における応答としてアバター902にマイルストーン対象904を回避させるように装置もしくはコンピューティングデバイス(または他の感知デバイス)を作動させることを期待されている非限定的な例示的な実施形態を示しており、スコアリングは経路をマイルストーン対象904と交差させない(たとえば、当たらせない)ことに個人が成功することに基づく。図9A~図9Pは、また、第1のタイプの喚起要素(幸せな顔の表情)を有する非ターゲット対象906の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。図9A~図9Pは、第2のタイプの喚起要素(怒った顔の表情)を有するターゲット対象908の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。図9A~図9Pは、また、第3のタイプの喚起要素(怒った顔の表情)を有する別の非ターゲット対象910の動的な過程を示しており、時間的に変化する特性は対象の運動の軌跡である。
図9A~図9Pの例において、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、アバター902に経路をナビゲートさせる個人の物理的アクションを示すデータを受信するように構成される。たとえば、個人は、たとえば、回転配向を変更するか、または他の何らかの形でコンピューティングデバイスを移動させることによって、アバターを「操縦」する物理的アクションを実行することを要求され得る。そのようなアクションは、ジャイロスコープまたは加速度計もしくは他の運動もしくは位置センサデバイスに移動を検出させることができ、それによってナビゲーション課題を実行することに対する成功の個人の程度を示す測定データを提供する。
図9A~図9Pの例において、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、ターゲット弁別を実行させ、指定された喚起要素(すなわち、指定された顔の表情)を識別する個人の物理的アクションを示すデータを受信するように構成される。たとえば、個人は、表示特徴900を使用して、指定された喚起要素を有するターゲット対象908の表示に応答してタップするか、または他の物理的指示を行い、(喚起要素のタイプに基づき)非ターゲット対象906もしくは910の表示に応答して物理的指示を行うようにタップしないことを試行または他のセッションの前に教授されるものとしてよい。図9A~図9Pにおいて、ターゲット弁別は、干渉処理マルチタスキング実施形態において、一次ナビゲーション課題への干渉(すなわち、二次課題)として働く。上で説明されているように、例示的なシステム、方法、および装置は、処理ユニットに、予想されるパフォーマンス(すなわち、どの喚起要素に応答するか、ターゲット弁別およびナビゲーション課題をどのように実行するか)に関する教授を個人に対して表示するように表示特徴(たとえば、表示特徴500)を表現することを行わせることができる。また上で説明されているように、例示的なシステム、方法、および装置の処理ユニットは、(i)喚起要素への個人の応答の尺度を示すデータが収集されるときに(指定された喚起要素について)一次課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータを実質的に同時に受信するか、または(i)課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに指定された喚起要素への個人の応答の尺度を示すデータをターゲット刺激(すなわち、妨害するもの)として実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に受信し、課題への個人の応答の程度およびタイプの尺度を示すデータが収集されるときに指定されていない喚起要素への個人の応答の尺度を非ターゲット刺激(すなわち、注意を逸らすもの)として実質的に同時に(すなわち、実質的に同じ時間に)選択的に収集しない、ように構成され得る。
様々な例において、個人の意思決定(すなわち、応答を実行するかどうかに関する)に対する信念の累積の非線形性の程度は、課題および/または干渉の時間的に変化する特性を調整することに基づき変調され得る。非限定的な例として、時間的に変化する特性が対象(ターゲットまたは非ターゲット)の軌跡、速度、配向、またはサイズである場合、信念を発展させるために個人に利用可能な情報の量(応答を実行するかどうかに関して決定するために)は、たとえば、対象がさらに遠くにあるものまたはより小さいものとして表現されることによって弁別することがより困難にさせられる場合に、最初により小さくされるものとしてよく、信念を発展させるためにより多くの情報がどれだけ速く個人に利用可能にされるかに応じて(たとえば、対象がより大きくなるように見える、配向を変える、より遅く移動する、または環境内でより近づくように表現されるときに)異なる速度で(非線形に)増大させられるものとしてよい。信念の累積の非線形性の程度を変調するように調整され得る課題および/または干渉の他の非限定的な例示的な時間的に変化する特性は、顔の表情の変化率、対象の少なくとも1つの色、対象のタイプ、第2のタイプの対象に変化する第1のタイプの対象のモーフィング速度、および喚起要素のブレンドシェイプ(たとえば、顔の表情のブレンドシェイプ)のうちの1つまたは複数を含む。
課題への個人の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータは、情動的負荷の下での個人の認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算するために使用される。非限定的な例では、パフォーマンスメトリックは、情動的負荷の下での計算された干渉コストを含むものとしてよい。
その後のセッションの難易度レベル(課題および/または干渉の、および喚起要素の難易度を含む)は、前のセッションからの個人のパフォーマンスについて計算されたパフォーマンスメトリックに基づき設定されるものとしてよく、個人のパフォーマンスメトリックを修正するように最適化され得る(たとえば、情動的負荷の下で干渉コストを下げるか、もしくは最適化するため)。
非限定的な例において、課題および/または干渉の難易度の適応は、喚起要素として提示される各異なる刺激とともに適応され得る。
別の非限定的な例では、本明細書の例示的なシステム、方法、および装置は、限定はしないが、毎秒、10秒間隔、30秒毎、または1秒に1回、1秒に2回、もしくはそれ以上(限定はしないが、1秒に30回など)の頻度など、固定された時間間隔または他の設定されたスケジュールで1回または複数回、課題および/または干渉(喚起要素を含む)の難易度レベルを適応させるように構成され得る。
一例において、課題または干渉の難易度レベルは、限定はしないが、対象の速度、表情の変化率、対象の軌跡の方向、対象の配向の変化、対象の少なくとも1つの色、対象のタイプ、もしくは対象のサイズなどの時間的に変化する特性を変えるか、またはターゲット刺激対非ターゲット刺激の提示の順序もしくはバランスを変えることによって適応させることができる。
視覚運動課題(ナビゲーション課題の一タイプ)の非限定的な例では、ナビゲーション速度、コースの形状(ターンの変化する頻度、変化する回転半径)、および障害の数またはサイズのうちの1つまたは複数は、ナビゲーションゲームレベルの難易度を修正するように変更されてよく、難易度レベルは障害(マイルストーン対象)の速度増大および/または数および/またはサイズの増大とともに増大する。
非限定的な例において、その後のレベルの課題および/または干渉の難易度レベルも、リアルタイムでフィードバックとして変更されてよく、たとえば、その後のレベルの難易度は、課題のパフォーマンスを示すデータに関して増大または減少させられ得る。
図10は、少なくとも1つの処理ユニットを備えるプラットフォーム製品を使用して実施され得る非限定的な例のフローチャートを示している。ブロック102において、少なくとも1つの処理ユニットは、課題の第1のインスタンスを第1の干渉とともにユーザインターフェースに表現するように少なくとも1つのユーザインターフェースを表現するために使用され、これは第1の干渉の存在下で第1の課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答とを必要とする。たとえば、少なくとも1つの処理ユニットは、コンピュータ化された刺激もしくはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素をユーザに提示するか、または聴覚、触覚、もしくは振動を利用するコンピュータ化要素(CSIを含む)を動作させてユーザとの刺激によるもしくは他のインタラクションを引き起こすことをプラットフォーム製品の作動コンポーネントに行わせるように少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェースを表現するために使用される。第1の課題の第1のインスタンスおよび/または第1の干渉は、少なくとも1つの喚起要素を含むことができる。ユーザインターフェースは、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答を示すデータを測定するように構成される(データは情動的負荷の下で個人の情動処理能力の少なくとも1つの尺度を含む)。装置は、第1の課題の第1のインスタンスへの個人からの第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人からの応答を実質的に同時に測定するように構成される。ブロック104において、少なくとも1つの処理ユニットは、第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを受信することをプログラム製品のコンポーネントに行わせるために使用される。たとえば、少なくとも1つの処理ユニットは、CSIまたは他のインタラクティブ要素(限定はしないがcDataなど)に対するユーザインタラクションに基づく少なくとも1つのユーザ応答を示すデータを受信することをプログラム製品のコンポーネントに行わせるために使用される。コンピュータ化された刺激またはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素をユーザに提示するように少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェースが表現される例では、少なくとも1つの処理ユニットは、少なくとも1つのユーザ応答を示すデータを受信することをグラフィカルユーザインターフェースに行わせるようにプログラムされ得る。ブロック306において、少なくとも1つの処理ユニットは、第1の応答と、少なくとも1つの喚起要素への個人の応答とを示すデータを解析し、情動的負荷の下での個人の認知能力の少なくとも1つの定量化された指標を含む少なくとも1つのパフォーマンスメトリックを計算することをプログラム製品のコンポーネントに行わせるために使用される。たとえば、少なくとも1つの処理ユニットは、また、ユーザの応答の間の差を決定することに基づき個人のパフォーマンスの差を解析し、ならびに/または解析において決定された個人のパフォーマンスに基づきコンピュータ化された刺激もしくはインタラクション(CSI)もしくは他のインタラクティブ要素の難易度レベルを調整し、ならびに/または個人のパフォーマンスを示すプラットフォーム製品からの出力もしくは他のフィードバック、および/もしくは認知評価、および/もしくは認知処理への応答を提供するために使用され得る。いくつかの例において、解析の結果は、コンピュータ化された刺激またはインタラクション(CSI)または他のインタラクティブ要素の難易度レベルもしくは他の特性を修正するために使用されてよい。
図11は、本明細書の原理によるコンピューティングコンポーネントとして使用され得る例示的なコンピューティングデバイス1110を示すブロック図である。本明細書のいずれかの例では、コンピューティングデバイス1110は、コンピュータ実施適応型応答デッドライン手順において信号検出メトリックを適用することを含む、コンピューティングコンポーネントを実施することを行うようにユーザ入力を受け取るコンソールとして構成され得る。わかりやすくするために、図11では、また、図1の例示的なシステムおよび図2の例示的なコンピューティングデバイスの様々な要素を再び参照し、それらに関してより詳しく示す。コンピューティングデバイス1110は、例を実施するための1つまたは複数のコンピュータ実行可能命令もしくはソフトウェアを記憶するための1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、1つまたは複数の種類のハードウェアメモリ、非一時的な有形の媒体(たとえば、1つまたは複数の磁気記憶ディスク、1つまたは複数の光ディスク、1つまたは複数のフラッシュドライブ)、および同様のものを含み得る。たとえば、コンピューティングデバイス1110に備えられるメモリ102は、本明細書において開示されているオペレーションを実行するためのコンピュータ可読およびコンピュータ実行可能命令またはソフトウェアを記憶することができる。たとえば、メモリ102は、開示されているオペレーションのうちの様々なオペレーションを実行する(たとえば、認知プラットフォーム測定データおよび応答データ(喚起要素への応答を含む)を解析するか、情動的負荷の下でのパフォーマンスメトリック(干渉コストを含む)を計算するか、または本明細書で説明されているような他の計算を実行する)ように構成されているソフトウェアアプリケーション1140を記憶することができる。コンピューティングデバイス1110は、構成可能なおよび/またはプログラム可能な処理ユニット104ならびに関連付けられているコア1114も備え、任意選択で、1つまたは複数の追加の構成可能なおよび/またはプログラム可能な処理デバイス、たとえば、プロセッサ1112'および関連付けられているコア1114'(たとえば、複数のプロセッサ/コアを有する計算システムの場合)を備え、メモリ102に記憶されているコンピュータ可読およびコンピュータ実行可能命令またはソフトウェアならびにシステムハードウェアを制御するための他のプログラムを実行するものとしてよい。プロセッサ104およびプロセッサ1112'は、各々、シングルコアプロセッサまたはマルチコア(1114および1114')プロセッサであってよい。
コンピューティングデバイス1110では仮想化が使用され、それにより、コンソール内のインフラストラクチャおよびリソースが動的に共有され得る。仮想マシン1124は、複数のプロセッサ上で実行されるプロセスを取り扱うために用意されてよく、プロセスが複数のコンピューティングリソースではなくただ1つのコンピューティングリソースを使用しているように見せかける。1つのプロセッサで複数の仮想マシンが使用されてもよい。
メモリ102は、DRAM、SRAM、EDO RAM、および同様のものなどの計算デバイスメモリまたはランダムアクセスメモリを含むものとしてよい。メモリ102は、他の種類のメモリも同様に含み、またはその組合せも含むことができる。
ユーザは、例示的なシステムおよび方法により提供され得る1つまたは複数のユーザインターフェース(UI)1130を表示することができる、コンピュータモニタなどの視覚的表示ユニット1128を通じてコンピューティングデバイス1110をインタラクティブに操作することができる。コンピューティングデバイス1110は、ユーザから入力を受け取るための他のI/Oデバイス、たとえば、キーボードまたは好適なマルチポイントタッチインターフェース1118、ポインティングデバイス1120(たとえば、マウス)を備えることができる。キーボード1118およびポインティングデバイス1120は、視覚的表示ユニット1128に接続され得る。コンピューティングデバイス1110は、他の好適な従来のI/O周辺機器を含み得る。
コンピューティングデバイス1110は、本明細書において開示されているオペレーションを実行するデータおよびコンピュータ可読命令および/またはソフトウェアを記憶するために、ハードドライブ、CD-ROM、または他のコンピュータ可読媒体などの1つまたは複数の記憶装置デバイス1134も備えることができる。例示的な記憶装置デバイス1134は、例示的なシステムおよび方法を実施するために必要な好適な情報を記憶するための1つまたは複数のデータベースも記憶することができる。データベースは、手動で、または好適な時刻に自動的に更新され、1つまたは複数の項目をデータベースに追加し、削除し、および/または更新することができる。
コンピューティングデバイス1110は、限定はしないが、標準電話回線、LANもしくはWANリンク(たとえば、802.11、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(たとえば、ISDN、フレームリレー、ATM)、ワイヤレス接続、コントローラエリアネットワーク(CAN)、または上記のどれか、またはすべての何らかの組合せを含む様々な接続を通じて1つまたは複数のネットワーク、たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、またはインターネットと、1つまたは複数のネットワークデバイス1132を介して、インターフェースするように構成されているネットワークインターフェース1122を備えることができる。ネットワークインターフェース1122は、内蔵ネットワークアダプタ、ネットワークインターフェースカード、PCMCIAネットワークカード、カードバスネットワークアダプタ、ワイヤレスネットワークアダプタ、USBネットワークアダプタ、モデム、またはコンピューティングデバイス1110を通信を行うことができる任意の種類のネットワークにインターフェースし、本明細書で説明されているオペレーションを実行するのに適している他のデバイスを備え得る。さらに、コンピューティングデバイス1110は、ワークステーション、デスクトップコンピュータ、サーバ、ラップトップ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、または通信することが可能であり、本明細書で説明されているオペレーションを実行できる十分な計算処理能力およびメモリ容量を有する他の形態のコンピューティングもしくは遠隔通信デバイスなどの、任意の計算デバイスであってよい。
コンピューティングデバイス1110は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)オペレーティングシステムの任意のバージョン、Unix(登録商標)およびLinux(登録商標)オペレーティングシステムの様々なリリース、Macintoshコンピュータ用のMacOS(登録商標)の任意のバージョン、任意の組み込みオペレーティングシステム、任意のリアルタイムオペレーティングシステム、任意のオープンソースオペレーティングシステム、任意の専用オペレーティングシステム、またはコンソール上で実行され、本明細書で説明されているオペレーションを実行することができる任意の他のオペレーティングシステムなどの、任意のオペレーティングシステム1126を実行するものとしてよい。いくつかの例において、オペレーティングシステム1126は、ネイティブモードまたはエミュレートモードで実行され得る。一例において、オペレーティングシステム1126は、1つまたは複数のクラウドマシンインスタンス上で実行され得る。
本明細書で説明されているシステム、方法、およびオペレーションの例は、デジタル電子回路で、または本明細書およびその構造的等価物において開示されている構造を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つまたは複数の組合せで実施され得る。本明細書で説明されているシステム、方法、およびオペレーションの例は、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置によって実行できるようにまたはデータ処理装置のオペレーションを制御するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実施され得る。プログラム命令は、データ処理装置による実行のため好適な受信機装置に伝送する情報が符号化されるように生成される、人工的に生成された伝搬信号、たとえば、機械で生成された電気、光、または電磁信号上で符号化されることが可能である。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶装置デバイス、コンピュータ可読記憶装置基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくはデバイス、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せであり得るか、または含まれ得る。さらに、コンピュータ記憶媒体は、伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成される伝搬信号内に符号化されているコンピュータプログラム命令の送信元または送信先とすることができる。コンピュータ記憶媒体は、また、1つまたは複数の独立した物理的コンポーネントまたは媒体(たとえば、複数のCD、ディスク、または他の記憶装置デバイス)であり得るか、または含まれ得る。
本明細書で説明されているオペレーションは、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶装置デバイス上に記憶されるか、または他のソースから受信されたデータに対してデータ処理装置によって実行されるオペレーションとして実施され得る。
「データ処理システム」または「コンピューティングデバイス」という用語は、たとえばプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、1つもしくは複数のシステムオンチップ、または前述のものの組合せを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、およびマシンを包含する。装置は、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。装置は、また、ハードウェアに加えて、注目しているコンピュータプログラム用の実行環境を作成するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム実行時環境、仮想マシン、またはこれらのうちの1つもしくは複数のものの組合せを構成するコードも含み得る。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、アプリケーション、またはコードとも称される)は、コンパイル言語またはインタプリタ言語、宣言型または手続き型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書かれ、スタンドアロンプログラム、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、またはコンピューティング環境において使用するのに適している他のユニットを含む、任意の形態でデプロイされ得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応してよいが、そうである必要はない。プログラムは、他のプログラムをまたはデータ(たとえば、マークアップ言語ドキュメントに記憶される1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部に、注目しているプログラム専用の単一ファイルに、または複数の協調ファイル(たとえば、1つもしくは複数のモジュール、副プログラム、またはコードの一部分を記憶するファイル)に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトに配置されるか、または複数のサイトにまたがって分散され、通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行されるようにデプロイされることが可能である。
本明細書で説明されているプロセスおよび論理の流れは、入力データを操作し、出力を生成することによってアクションを実行するように1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能なプロセッサによって実行され得る。これらのプロセスまたは論理の流れは、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、および/またはASIC(特定用途向け集積回路)によっても実行され、また装置は、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)としても実施され得る。
コンピュータプログラムの実行に適しているプロセッサは、たとえば、汎用マイクロプロセッサ、専用マイクロプロセッサ、および任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、リードオンリーメモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの不可欠な要素は、命令に従ってアクションを実行するためのプロセッサならびに命令およびデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータは、データを記憶するための1つまたは複数の大容量記憶装置デバイス、たとえば、磁気ディスク、磁気光ディスク、または光ディスクも備え、これらからデータを受け取るか、またはこれらにデータを転送するか、またはその両方を行うように動作可能なように接続される。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有している必要はない。さらに、コンピュータは、他のデバイス、たとえば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、携帯オーディオまたはビデオプレーヤー、ゲーム機、全地球測位システム(GPS)受信機、またはポータブルストレージデバイス(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)に組み込まれることが可能である。コンピュータプログラムの命令およびデータを記憶するのに適したデバイスは、たとえば、半導体メモリデバイス、たとえば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、たとえば、内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補助されるか、または専用論理回路に組み込まれることができる。
ユーザと情報のやり取りを行うために、本明細書で説明されている発明対象の実施形態は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、ならびにユーザがコンピュータに入力を送るために使用できるキーボードおよびポインティングデバイス、たとえば、マウス、スタイラス、タッチスクリーン、もしくはトラックボールを有するコンピュータ上で実施され得る。他の種類のデバイスも、ユーザとインタラクションを行うために使用されてよい。たとえば、ユーザに提供されるフィードバック(すなわち、出力)は、任意の形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであってよく、ユーザからの入力は、限定はしないが、音響、音声、または触覚入力を含む、任意の形態で受信され得る。それに加えて、コンピュータは、ドキュメントをユーザによって使用されるデバイスに送り、そのデバイスからドキュメントを受け取ることによって、たとえば、ウェブブラウザから受け取った要求に応答して、ウェブページをユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザに送信することによって、ユーザとインタラクティブにやり取りすることができる。
いくつかの例において、本明細書のシステム、方法、またはオペレーションは、バックエンドコンポーネントを、たとえば、データサーバとして備えるか、またはミドルウェアコンポーネント、たとえば、アプリケーションサーバを備えるか、またはフロントエンドコンポーネント、たとえば、ユーザが本明細書で説明されている主題の実施をインタラクティブに操作することを可能にするグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを備えるコンピューティングシステムで、または1つもしくは複数のそのようなバックエンド、ミドルウェア、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せで実施され得る。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、たとえば、通信ネットワーク、によって相互接続され得る。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(たとえば、インターネット)、およびピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)を含む。
例示的なコンピューティングシステム400は、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般に、互いに隔てられており、典型的には、通信ネットワークを通じてインタラクティブな操作を行う。クライアントとサーバとの関係は、コンピュータプログラムが各コンピュータ上で実行され、互いとの間にクライアント-サーバ関係を有することによって発生する。いくつかの実施形態において、サーバはデータをクライアントデバイスに(たとえば、クライアントデバイスをインタラクティブに操作するユーザにデータを表示し、ユーザ入力を受け取ることを目的として)伝送する。クライアントデバイスで生成されるデータ(たとえば、ユーザインタラクションの結果)は、サーバ側においてクライアントデバイスから受信され得る。
結論
上述の実施形態は、いく通りもの仕方で実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組合せを使用して実施され得る。一実施形態の態様が少なくとも一部はソフトウェアで実施されるときに、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータで提供されようと複数のコンピュータに分散されようと、好適なプロセッサまたはプロセッサの集合体上で実行され得る。
この点において、本発明の様々な態様は、少なくとも一部は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のプロセッサ上で実行されたときに上で説明されている技術の様々な実施形態を実施する方法を実行する1つまたは複数のプログラムとともに符号化される1つのコンピュータ可読記憶媒体(または複数のコンピュータ可読記憶媒体)(たとえば、コンピュータメモリ、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは他の半導体素子内の回路構成、または他の有形のコンピュータ記憶媒体もしくは非一時的媒体)として具現化され得る。1つまたは複数のコンピュータ可読媒体は、可搬型であってよく、そこに記憶される1つまたは複数のプログラムは1つまたは複数の異なるコンピュータまたは他のプロセッサにロードされ、上で説明されているような本発明の技術の様々な態様を実施することができる。
「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、本明細書において一般的な意味で、上で説明されているような本発明の技術の様々な態様を実施するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために使用され得る任意のタイプのコンピュータコードまたは任意の一組のコンピュータ実行可能命令を指すために使用される。それに加えて、この実施形態の一態様によれば、実行されたときに本発明の技術の方法を実行する1つまたは複数のコンピュータプログラムは、単一のコンピュータまたはプロセッサ上に常駐する必要はなく、本発明の技術の様々な態様を実施するために多数の異なるコンピュータまたはプロセッサ間にモジュール形式で分散されてよいことを諒解されたい。
コンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどの任意の形態をとり得る。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。通常、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれているように組み合わされるか、または分散され得る。
また、本明細書で説明されている技術は方法として具現化されてよく、その少なくとも1つの例が実現されている。方法の一部として実行される活動は、好適な仕方で順序付けされてよい。したがって、例示されているのと異なる順序で活動が実行される実施形態が構成されてもよく、これは例示的な実施形態において順次的活動として示されているとしても、いくつかの活動を同時に実行することを含み得る。
本明細書において定義され、使用されているようなすべての定義は、辞書定義、参照により組み込まれている文書内の定義、および/または定義されている語の通常の意味を決定すると理解されるべきである。
明細書および請求項の英文中で使用されているような不定冠詞「a」および「an」は、特に断りのない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
本明細書および請求項において使用されているような「および/または」という語句は、要素の「いずれかまたは両方」がそのように結合されている、すなわち、要素はある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在していることを意味すると理解されるべきである。「および/または」でリストされている複数の要素は同じ様式で、すなわち、そのように結合されている要素の「1つまたは複数」と解釈されるべきである。他の要素は、任意選択で、「および/または」節によって特に識別される要素以外に、特に識別されている要素に関係していようと無関係であろうと、存在していてもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への参照は、「含む」などの非限定的な言い回しと併せて使用されるときに、一実施形態では、Aのみを指し(任意選択でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみを指し(任意選択でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AとBの両方を指し(任意選択で他の要素を含む)、などとしてよい。
本明細書および請求項において使用されているように、「または」は上で定義されているように「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。たとえば、リスト内で項目を分離するときに、「または」もしくは「および/または」は、包含的である、すなわち、多数の要素または要素のリストおよび任意選択で追加のリストにない項目の少なくとも1つを含むが、複数も含むと解釈されるものとする。それとは反対に、「のうちのたった1つ」または「のうちの正確に1つ」などと明確に示されている語のみ、または請求項で使用されるときには、「からなる」は、多数の要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素の包含を指す。一般に、本明細書で使用されているような「または」という語は、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちのたった1つ」、または「のうちの正確に1つ」などの、排他性の語が付くときに排他的二択(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「から本質的になる」は、請求項で使用されているときには、特許法の分野で使用されているような通常の意味を有するものとする。
本明細書および請求項で使用されているように、1つまたは複数の要素のリストへの参照における「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト内の要素のうちの1つまたは複数から選択された少なくとも1つの要素を意味し、必ずしも、要素のリスト内に特にリストされているあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含まず、また要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しない、と理解されるべきである。この定義は、また、要素が、任意選択で、「少なくとも1つ」という語句が指している要素のリスト内で特に識別される要素以外に、特に識別されている要素に関係していようと無関係であろうと、存在していてもよいことを許している。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等であるが、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等であるが、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのAがあり、Bが存在していない(および任意選択で、B以外の要素を含む)こと、別の実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのBがあり、Aが存在していない(および任意選択で、A以外の要素を含む)こと、さらに別の実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのAおよび任意選択で複数を含む、少なくとも1つのBがある(および任意選択で、他の要素を含む)こと、などを指するものとしてよい。
請求項では、また上の明細書でも、「含む」、「備える」、「運ぶ」、「有する」、「包含する」、「伴う」、「保持する」、「から構成される」、および同様の語句などのすべての移行句は、非限定的である、すなわち、限定はしないが含むを意味すると理解されるべきである。「からなる」および「から本質的になる」という移行句のみが、米国特許審査便覧第2111章03に記載されているように、それぞれ、限定的または半限定的な移行句であるものとする。