JP7468643B2 - 信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体 - Google Patents

信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体 Download PDF

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Description

本開示は、ニューラルネットワークを用いて入力信号に対して歪み補償処理を行うことが可能な信号送信装置、信号送信方法及びコンピュータプログラム、並びに、歪み補償処理を行うために用いられるニューラルネットワークのパラメータを決定するパラメータ決定装置、パラメータ決定方法及びコンピュータプログラムの技術分野に関する。
近年、様々な技術分野において、ニューラルネットワークの活用が検討されている。例えば、移動体通信システム等で用いられる信号送信装置では、ニューラルネットワークを用いて、デジタルプリディストーション(DPD:Digital Pre-Distortion)方式の歪み補償装置が構築されている(非特許文献1参照)。
その他、本願発明に関連する先行技術文献として、特許文献1から特許文献6及び非特許文献2から非特許文献4があげられる。
特開2009-064216号公報 特開平11-134003号公報 特開平8-249007号公報 特開2017-220744号公報 特開2011-160043号公報 特開2002-261848号公報
Zhijian Yu、"A Generalized Digital Predistortion Model Based on Artificial Neural Networks"、Proceedings of 2018 Asia-Pacific Microwave Conference、pp.935-937頁、2018年11月 J.Kim,K.Konstantinou、"Digital Predistortion of wide band signals based on power amplifier with memory"、IET Electron Ketter、Vol.37 No.23、pp.1417-1418、2001年11月 Dennis R.Morgan,Zhengxiang Ma,Jaehyeong Kim,Michael G.Zierdt,Hohn Pastalan、"A Generalized Memory Polynomial Model for Digital Predistortion of RF Power Amplifiers"、IEEE Transaction on Signal Processing、Vol.54 No.10、pp.3852-3860、2006年10月 Meenakshi Rawat,Fadhel M.Ghannouchi、"A Mutual Distortion and Impairment Compensator for Wideband Direct-Conversion Transmitters Using Neural Networks"、IEEE Transaction on Broadcast、Vol.58 No.2、pp.168-177、2012年1月
信号送信装置は、一般的には、歪み補償装置を用いて入力信号から歪み補償信号を生成し、パワーアンプを用いて歪み補償信号から送信信号を生成し、送信信号を信号受信装置に送信する。この場合、歪み補償装置は、パワーアンプに起因して送信信号に生ずる歪みを補償するように、入力信号に対して歪み補償処理を行う。
ここで、送信信号に生ずる歪みは、送信信号の特性(つまり、入力信号の特性)に依存して変動する。この場合、信号送信装置は、変動する歪みを適切に補償することができるように、入力信号の特性に基づいてニューラルネットワークのパラメータを切り替える(つまり、変更する)ことが望ましい。
ニューラルネットワークのパラメータを切り替える方法の一例として、ニューラルネットワークのパラメータを含むパラメータセットが、入力信号がとり得る複数の信号パターン(つまり、入力信号の特性で区別可能な複数の信号パターン)に対応するようにメモリに複数格納しておき、入力信号の特性に基づいて選択される一のパラメータセットに含まれるパラメータをニューラルネットワークに適用する方法があげられる。しかしながら、ニューラルネットワークのパラメータの数は、一般的には膨大である。このため、ニューラルネットワークのパラメータの全てを含むパラメータセットを信号パターンの数だけメモリに格納すると、メモリに必要とされる容量が膨大なものになってしまう。その結果、信号送信装置の回路規模が看過できないほどに大きくなる可能性がある。
本開示は、上述した技術的問題を解決可能な信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体を提供することを課題とする。一例として、本開示は、信号送信装置の回路規模の増大を抑制可能な信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体を提供することを課題とする。
本開示の信号送信装置の一の態様は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償手段と、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段と、前記入力信号の信号パターンに基づいて前記複数のパラメータセットから一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用手段とを備え、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている。
本開示のパラメータ決定装置の一態様は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定装置であって、前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類手段と、前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成手段と、前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成手段とを備える。
本開示の信号送信方法の一の態様は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用工程とを含み、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている。
本開示のパラメータ決定方法の一態様は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程とを含む。
本開示の記録媒体の第1の態様は、コンピュータに信号送信方法を実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、前記信号送信方法は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用工程とを含み、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている。
本開示の記録媒体の第2の態様は、コンピュータにパラメータ決定方法を実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、前記パラメータ決定方法は、L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、
前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程とを含む。
上述した信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体の夫々の一の態様によれば、信号送信装置の回路規模(特に、格納手段の回路規模)の増大を抑制することができる。
図1は、本実施形態の信号送信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、歪み補償装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本実施形態の切替出力部の構成を示すブロック図である。 図4は、本実施形態のパラメータ決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図5は、本実施形態のパラメータ決定装置の演算装置内で実現される機能ブロックを示すブロック図である。 図6は、パラメータを決定する動作の流れを示すフローチャートである。 図7は、第1変形例の信号送信装置の構成を示すブロック図である。 図8は、第2変形例の信号送信装置の構成を示すブロック図である。 図9は、第2変形例の歪み補償装置の構成の他の例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体の実施形態について説明する。以下では、信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法、及び、記録媒体の実施形態が適用された信号送信装置1について説明する。
(1)信号送信装置1
(1-1)信号送信装置1の構成
はじめに、図1を参照しながら、本実施形態の信号送信装置1について説明する。図1は、本実施形態の信号送信装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、信号送信装置1は、通信回線を介して、不図示の信号受信装置に対して送信信号zを送信する。通信回線は、典型的には、無線通信回線であるが、その少なくとも一部が有線通信回線であってもよい。送信信号zを送信するために、信号送信装置1は、歪み補償装置11と、パワーアンプ(PA:Power Amplifier)12とを備える。
歪み補償装置11は、入力信号xに対して歪み補償処理を行うことで、歪み補償信号yを生成する。歪み補償装置11は、パワーアンプ12の動作に起因して送信信号zに生ずる歪みを補償する(典型的には、低減する又は相殺する)ための歪み補償処理を入力信号xに対して行うことで、歪み補償信号yを生成する。本実施形態では、歪み補償装置11は、例えば、DPD(Digital Pre-Distortion)方式の歪み補償装置であってもよい。特に、歪み補償装置11は、入力信号xに対してパワーアンプ12の逆歪み特性を作用させた歪み補償信号yを生成してもよい。この場合、信号送信装置1の低消費電力化及び低歪化の両立が可能となる。具体的には、信号送信装置1の効率の向上及び信号送信装置1の増幅特性の線形性の確保が両立される。
パワーアンプ12は、歪み補償装置11から出力される歪み補償信号yを対象に所定動作を行う。具体的には、パワーアンプ12は、歪み補償信号yを増幅する。パワーアンプ12が増幅した歪み補償信号yは、送信信号zとして、通信回線を介して、信号受信装置へと送信される。ここで、上述したように歪み補償装置11がDPD方式の歪み補償装置である場合には、パワーアンプ12における信号の歪みが歪み補償装置11における信号の逆歪みによって相殺されるので、パワーアンプ12は、入力信号xに対して線形な送信信号zを出力する。
本実施形態では特に、歪み補償装置11は、ニューラルネットワーク112(図2参照)を用いて、入力信号xに対して歪み補償処理を行う。以下、このような歪み補償装置11の構成について、図2を参照しながら更に詳細に説明する。図2は、歪み補償装置11の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、歪み補償装置11は、信号生成部111と、ニューラルネットワーク112とを備える。
信号生成部111は、歪み補償装置11に入力された入力信号xから、ニューラルネットワーク112に入力される複数の信号(典型的には、夫々異なる遅延が付与された複数の信号)を生成する。尚、入力信号xは、例えば、時刻tに歪み補償装置11に入力された入力信号xの複素信号を意味する。
信号生成部111は、入力信号xから、ニューラルネットワーク112に入力される複数の信号を生成することができる限りは、どのような方法で複数の信号を生成してもよい。図2に示す例では、信号生成部111は、入力信号xに基づいて、入力信号xt-1から入力信号xt-M(1)/2を生成する。尚、変数M(1)は、後述するニューラルネットワーク112の入力層112Iに含まれるノード(つまり、ニューロン)N(1)の総数を示す。記号「/」は、割り算を表す(以下同様)。入力信号xに基づいて入力信号xt-1から入力信号xt-M(1)/2を生成するために、信号生成部111は、M(1)/2個の遅延器1111(具体的には、遅延器1111から1111M(1)/2)を備える。遅延器1111(尚、変数hは、tからt-M(1)/2までの整数を示すインデックス)は、入力信号Xt-h+1に遅延を付与して入力信号Xt-hを生成する。更に、信号生成部111は、入力信号xt-hから、入力信号xt-hのI軸信号成分に相当する入力信号It-hと、入力信号xt-hのQ軸信号成分に相当する入力信号Qt-hとを生成する。入力信号xt-hのI軸信号成分は、入力信号xt-hの波形の同相(In-phase)成分に相当する。入力信号xt-hのQ軸信号成分は、入力信号xt-hの波形の直交位相(Quadrature)成分に相当する。入力信号xt-hから入力信号It-h及びQt-hを生成するために、信号生成部111は、M(1)/2+1個の信号変換器1112(具体的には、信号変換器1112から1112M(1)/2)を備える。信号変換器1112は、入力信号xt-hから入力信号It-h及びQt-hを生成する。その結果、ニューラルネットワーク112には、入力信号IからIt-M(1)/2及び入力信号QからQt-M(1)/2が入力される。
尚、信号生成部111は、入力信号xに基づいて入力信号xt-1から入力信号xt-M(1)を生成し、生成した入力信号xから入力信号xt-M(1)の振幅値をニューラルネットワーク112に入力してもよい。また、信号生成部111は、入力信号xから入力信号xt-M(1)の振幅値と入力信号Iから入力信号It-M(1)及び入力信号Qから入力信号Qt-M(1)とを混合してニューラルネットワーク112に入力してもよい。信号生成部111は、入力信号xから入力信号xt-M(1)の振幅値と入力信号Iから入力信号It-M(1)及び入力信号Qから入力信号Qt-M(1)とを用いた演算値(例えば、べき乗値等)をニューラルネットワーク112に入力してもよい。
ニューラルネットワーク112は、入力信号Iから入力信号It-M(1)/2及び入力信号Qから入力信号Qt-M(1)/2に基づいて、歪み補償信号y(つまり、歪み補償処理が行われた入力信号x)を生成する。ニューラルネットワーク112は、入力層112Iと、L(但し、Lは、1以上の整数を示す変数)個の中間層(つまり、隠れ層)112Mと、出力層112Oとを備える。図2に示す例では、ニューラルネットワーク112は、2つの中間層112M(具体的には、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3))備える。しかしながら、ニューラルネットワーク112は、1つの又は3つ以上の中間層112Mを備えていてもよい。以下では、説明の便宜上、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)を備えるニューラルネットワーク112を用いて説明を進める。尚、中間層112M及び出力層112Oの夫々は、「演算層」の一具体例である。
入力層112Iは、ニューラルネットワーク112の1番目の層である。入力層112Iは、M(1)個のノードN(1)を備える。以下では、M(1)個のノードN(1)を、夫々、ノードN (1)からノードNM(1) (1)と表記して互いに区別する。変数M(1)は、典型的には、2以上の整数である。第1の中間層112M(2)は、ニューラルネットワーク112の2番目の層である。第1の中間層112M(2)は、M(2)個のノードN(2)を備える。以下では、M(2)個のノードN(2)を、夫々、ノードN (2)からノードNM(2) (2)と表記して互いに区別する。変数M(2)は、典型的には、2以上の整数である。第2の中間層112M(3)は、ニューラルネットワーク112の3番目の層である。第2の中間層112M(3)は、M(3)個のノードN(3)を備える。以下では、M(3)個のノードN(3)を、夫々、ノードN (3)からノードNM(3) (3)と表記して互いに区別する。変数M(3)は、典型的には、2以上の整数である。出力層112Oは、ニューラルネットワーク112の4番目の層である。出力層112Oは、M(4)個のノードN(4)を備える。以下では、M(4)個のノードN(4)を、夫々、ノードN (4)からノードNM(4) (4)と表記して互いに区別する。変数M(4)は、典型的には、2以上の整数であるが、1であってもよい。図2に示す例では、変数M(4)が2であり、出力層112Oは、ノードN (4)及びノードN (4)を備える。
入力層112IのノードN (1)からノードNM(1) (1)には、夫々、入力信号Iから入力信号It-M(1)/2及び入力信号Qから入力信号Qt-M(1)/2が入力される。図2に示す例では、kが奇数である場合には、入力層112Iの第k番目のノードN (1)には、入力信号It-(k-1)/2が入力される。kが偶数である場合には、入力層112Iの第k番目のノードN (1)には、入力信号Qt-(k-2)/2が入力される。第k番目のノードN (1)の出力H (1)は、第k番目のノードN (1)の入力と同じであってもよい。或いは、第k番目のノードN (1)の出力H (1)は、数式1で示されてもよい。数式1における「real(x)」は、複素信号である入力信号xの実数部を出力する関数であり、「imag(x)」は、入力信号xの虚数部を出力する関数である。入力層112Iの第k番目のノードN (1)の出力H (1)は、入力層112Iの第k番目のノードN (1)と第1の中間層112M(2)のノードN (2)からノードNM(2) (2)とを夫々接続するM(2)個の接続経路を介して、ノードN (2)からノードNM(2) (2)に夫々入力される。
Figure 0007468643000001
第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)の出力H (2)は、数式2で示される。数式2における「wk、m (2)」は、入力層112Iの第k番目のノードN (1)と第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)との間の接続経路における重みを示す。数式2における「b (2)」は、第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)で用いられる(つまり、付加される)バイアスを示す。この重みwk、m (2)及びバイアスb (2)は、第1の中間層112M(2)のパラメータに相当する。また、数式2における「f」は、活性化関数を示す。活性化関数として、例えば、シグモイド関数又はReLu(Rectified Linear Unit)関数が用いられてもよい。第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)の出力H (2)は、第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)と第2の中間層112M(3)のノードN (3)からノードNM(2) (3)とを夫々接続するM(3)個の接続経路を介して、ノードN (3)からノードNM(2) (3)の夫々に入力される。尚、変数mは、1以上且つM(2)以下の整数を示すインデックスである。
Figure 0007468643000002
第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)の出力H (3)もまた、数式2で示される。但し、出力H (3)を数式2で示す場合には、数式2における「H (1)」及び「H (2)」は、夫々、H (2)及びH (3)に置き換えられ、数式2における「wk、m (2)」は、第1の中間層112M(2)のm番目のノードN (2)と第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)との間の接続経路における重みwm、n (3)に置き換えられ、且つ、数式2における「b (2)」は、第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)で用いられる(つまり、付加される)バイアスb (3)に置き換えられる。この重みwm、n (3)及びバイアスb (3)は、第2の中間層112M(3)のパラメータに相当する。第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)の出力H (3)は、第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)と出力層112OのノードN (4)からノードN (4)とを夫々接続するM(4)個の接続経路を介して、ノードN (4)からノードN (4)の夫々に入力される。尚、変数nは、1以上且つM(3)以下の整数を示すインデックスである。
出力層112O(4)のo番目のノードN (4)の出力H (4)もまた、数式2で示される。但し、出力H (4)を数式2で示す場合には、数式2における「H (1)」及び「H (2)」は、夫々、H (3)及びH (4)に置き換えられ、数式2における「wk、m (2)」は、第2の中間層112M(3)のn番目のノードN (3)と出力層112Oのo番目のノードN (4)との間の接続経路における重みwn、o (4)に置き換えられ、且つ、数式2における「b (2)」は、出力層112Oのo番目のノードN (4)で用いられる(つまり、付加される)バイアスb (4)に置き換えられる。この重みwn、o (4)及びバイアスb (4)は、出力層112Oのパラメータに相当する。尚、変数oは、1以上且つM(4)以下の整数を示すインデックスである。
出力層112Oの出力は、最終的な出力信号yに相当する。出力信号yは、時刻tの入力信号xから生成される歪み補償信号yに相当する。尚、出力層112Oは、活性化関数fを含んでいなくてもよい。この場合、出力層112Oの出力は、第2の中間層112M(3)のノードN (3)からノードNM(3) (3)の出力を基底とする線形和であってもよい。
このようなニューラルネットワーク112の特性(実質的には、構造)は、例えば、上述した重みw及び上述したバイアスbというパラメータによって決定される。
重みwは、入力層112Iと第1の中間層112M(2)との間の重みw(2)を含む。重みw(2)は、入力層112Iと第1の中間層112M(2)との間のM(1)×M(2)個の接続経路に夫々対応するM(1)×M(2)個の重みwk、m (2)(1≦k≦M(1)、1≦m≦M(2))を含む。つまり、重みw(2)は、M(1)×M(2)個の重みwk、m (2)によって定まるベクトルである。重みwは、更に、第1の中間層112M(2)と第2の中間層112M(3)との間の重みw(3)を含む。重みw(3)は、第1の中間層112M(2)と第2の中間層112M(3)との間のM(2)×M(3)個の接続経路に夫々対応するM(2)×M(3)個の重みwm、n (3)(1≦m≦M(2)、1≦n≦M(3))を含む。つまり、重みw(3)は、M(2)×M(3)個の重みwm、n (3)によって定まるベクトルである。重みwは、更に、第2の中間層112M(3)と出力層112Oとの間の重みw(4)を含む。重みw(4)は、第2の中間層112M(3)と出力層112Oとの間のM(3)×M(4)個の接続経路に夫々対応するM(3)×M(4)個の重みwn、o (4)(1≦n≦M(3)、1≦o≦M(4))を含む。つまり、重みw(4)は、M(3)×M(4)個の重みwn、o (4)によって定まるベクトルである。
バイアスbは、第1の中間層112M(2)で付加されるバイアスb(2)と、第2の中間層112M(3)で付加されるバイアスb(3)と、出力層112Oで付加されるバイアスb(4)とを含む。バイアスb(2)は、第1の中間層112M(2)に含まれるノードN (2)からノードNM(2) (2)で夫々付加されるM(2)個のバイアスb (2)(1≦m≦M(2))を含む。つまり、バイアスb(2)は、M(2)個のバイアスb (2)によって定まるベクトルである。バイアスb(3)は、第2の中間層112M(3)に含まれるノードN (3)からノードNM(3) (3)で夫々付加されるM(3)個のバイアスb (3)(1≦n≦M(3))を含む。つまり、バイアスb(3)は、M(3)個のバイアスb (3)によって定まるベクトルである。バイアスb(4)は、出力層112Oに含まれるノードN (4)からノードNM(4) (4)で夫々付加されるM(4)個のバイアスb (4)(1≦o≦M(4))を含む。つまり、バイアスb(4)は、M(4)個のバイアスb (4)によって定まるベクトルである。
本実施形態では、信号送信装置1は、出力層112Oのパラメータ(つまり、重みw(4)及びバイアスb(4))を、入力信号xの信号パターンに応じて切り替える(つまり、変更する)。尚、入力信号xの信号パターンは、後に詳述するが、入力信号xの特性(例えば、電力特性)に基づいて特定される。一方で、第1の中間層112M(2)のパラメータ(つまり、重みw(2)及びバイアスb(2))及び第2の中間層112M(3)のパラメータ(つまり、重みw(3)及びバイアスb(3))は、入力信号xの信号パターンに関わらずに固定されている。言い換えれば、入力層112I及び出力層112O以外のニューラルネットワーク112の他の層(この場合、中間層112M)のパラメータは、入力信号xの信号パターンに関わらずに固定されている。尚、本実施形態における「パラメータが固定されている」状態は、例えば、「パラメータが変更されない」状態を意味していてもよい。このため、信号送信装置1は、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを変更しない。言い換えれば、信号送信装置1は、入力層112I及び出力層112O以外のニューラルネットワーク112の他の層(この場合、中間層112M)のパラメータを変更しない。
出力層112Oのパラメータを切り替えるために、信号送信装置1は、図1に示すように、記憶装置13と、演算装置14とを備えている。
記憶装置13は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置13は、演算装置14が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置13は、演算装置14がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置14が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置13は、信号送信装置1が長期的に又は一時的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置13は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
本実施形態では特に、記憶装置13は、複数のパラメータセット131を記憶している。つまり、記憶装置13には、複数のパラメータセット131が格納されている。このため、記憶装置13は、「格納手段」の一具体例である。
各パラメータセット131は、入力信号xの信号パターンが、各パラメータセットに対応する一の種類の信号パターンである場合に、出力層112Oに適用されるべきパラメータを含む。言い換えれば、各パラメータセット131は、各パラメータセット131に対応する一の種類の信号パターンの入力信号xに対して歪み補償処理を行う際に出力層112Oに適用されるべきパラメータを含む。このため、記憶装置13に格納されているパラメータセット131の数は、典型的には、入力信号xがとり得る信号パターンの種類の数と同じ数になる。
図2に示す例では、記憶装置13には、複数のパラメータセット131として、(1)第1の種類の信号パターンの入力信号xに対して歪み補償処理を行う際に出力層112Oに適用されるべきパラメータを含むパラメータセット131#1と、(2)第1の種類の信号パターンとは異なる第2の種類の信号パターンの入力信号xに対して歪み補償処理を行う際に出力層112Oに適用されるべきパラメータを含むパラメータセット131#2と、・・・、(N)第1の種類の信号パターンから第N-1(但し、Nは2以上の整数を示す変数)の種類の信号パターンとは異なる第Nの種類の信号パターンの入力信号xに対して歪み補償処理を行う際に出力層112Oに適用されるべきパラメータを含むパラメータセット131#Nとが格納されている。この場合、入力信号xは、N種類の信号パターン(つまり、第1の信号パターンから第Nの信号パターン)をとり得る。
演算装置14は、例えば、CPU(Central Proecssing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)及びFPGA(Field Programmable Gate Array)の少なくとも一つを含む。演算装置14は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置14は、記憶装置13が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置14は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置14は、不図示の通信装置を介して、信号送信装置1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置14は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置14内には、信号送信装置1が行うべき動作(特に、演算装置14が行うべき動作)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置14は、信号送信装置1が行うべき動作(特に、演算装置14が行うべき動作)を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
本実施形態では、演算装置14内には、出力層112Oのパラメータを切り替えるための論理的な機能ブロックが実現される。図1には、出力層112Oのパラメータを切り替えるための論理的な機能ブロックの一例が示されている。図1に示すように、演算装置14内には、論理的な機能ブロックとして、「特定手段」の一具体例である信号解析部141と、「適用手段」の一具体例である切替制御部142と、切替出力部143とが実現される。
尚、図1は、出力層112Oのパラメータを切り替えるための論理的な機能ブロックを概念的に(言い換えれば、簡略的に)示すに過ぎない。つまり、図1に示す機能ブロックがそのまま演算装置14に実現される必要はなく、図1に示す機能ブロックが行う動作を演算装置14が行うことができる限りは、演算装置14内に実現される機能ブロックの構成が図1に示す構成に限定されることはない。
信号解析部141は、歪み補償装置11に入力される入力信号xを解析することで、入力信号xの信号パターンを特定する(言い換えれば、算出する又は分類する)。つまり、信号解析部141は、第1の種類の信号パターンから第Nの種類の信号パターンのいずれか一つを、入力信号xの信号パターンとして特定する。信号解析部141による入力信号xの信号パターンの特定結果は、切替制御部142に出力される。
上述したように、入力信号xの信号パターンは、入力信号xの特性によって特定可能である。逆に言えば、入力信号xは、入力信号xの特性に応じてN種類の信号パターンのいずれかに分類可能である。このため、信号解析部141は、入力信号xの特性に基づいて、入力信号xの信号パターンを特定する。一例として、信号解析部141は、入力信号xの電力特性に基づいて、入力信号xの信号パターンを特定してもよい。入力信号xの電力特性は、入力信号xの平均電力及び入力信号xの電力分布の少なくとも一方を含んでいてもよい。入力信号xの平均電力は、例えば、一定期間中の入力信号xの電力値(例えば、振幅値)の平均値を意味していてもよい。入力信号xの電力分布は、例えば、時間軸に沿った入力信号xの電力値の変動の態様を意味していてもよい。
切替制御部142は、信号解析部141が特定した入力信号xの信号パターンに基づいて、記憶装置13に格納されているN個のパラメータセット131の中から、出力層112Oに適用されるべきパラメータを含んでいる一のパラメータセット131を選択する。つまり、切替制御部142は、記憶装置13に格納されているN個のパラメータセット131の中から、信号解析部141が特定した信号パターンに対応する一のパラメータセット131を選択する。
更に、切替制御部142は、選択した一のパラメータセット131に含まれているパラメータを、出力層112Oに適用する。つまり、切替制御部142は、選択した一のパラメータセット131に含まれているパラメータを、出力層112Oのパラメータに設定する。切替制御部142は、選択した一のパラメータセット131に含まれているパラメータを出力層112Oに適用するために、切替出力部143を制御する。切替出力部143は、記憶装置13に格納されている複数のパラメータセット131のうちのいずれか一つに含まれるパラメータを、選択的に出力層112Oに出力可能な機能ブロックである。
このような切替出力部143の一例が、図3に示されている。図3に示すように、切替出力部143は、スイッチ1431を備えていてもよい。スイッチ1431は、N個の入力端子1431INと、一個の出力端子1431OUTとを備えている。N個の入力端子1431INには、夫々、記憶装置13に格納されているN個のパラメータセット131が入力される。出力端子1431OUTは、歪み補償装置11に接続される。スイッチ1431は、切替制御部142の制御下で、N個の入力端子1431INのいずれか一つを出力端子1431OUTに接続する。その結果、出力端子1431OUTに接続された一つの入力端子1431INに入力されたパラメータが、出力端子1431OUTを介して歪み補償装置11に出力される。その結果、出力端子1431OUTを介して歪み補償装置11に入力されたパラメータが、出力層112Oに適用される。つまり、出力層112Oのパラメータは、切替出力部143から出力されたパラメータによって上書き(言い換えれば、更新)される。言い換えれば、切替出力部143から出力されたパラメータが、出力層112Oのパラメータに設定される。その結果、出力層112Oは、切替出力部143から出力されたパラメータに基づく処理を行う。
(1-2)信号送信装置1の技術的効果
以上説明したように、本実施形態の信号送信装置1では、第1の中間層112M(2)の及び第2の中間層112M(3)のパラメータは、入力信号xの信号パターンに関わらずに固定されている。このため、信号送信装置1が入力信号xの信号パターンに基づいて切り替えるパラメータは、出力層112Oのパラメータに限定される。つまり、信号送信装置1は、入力信号xの信号パターンに基づいて、ニューラルネットワーク112の全ての層(つまり、出力層112Oに加えて、第1の中間層112M(2)のパラメータ及び第2の中間層112M(3))のパラメータを切り替えなくてもよい。このため、記憶装置13に格納されるN個のパラメータセット131の夫々は、出力層112Oのパラメータをを含んでいれば十分である。つまり、記憶装置13に格納されるN個のパラメータセット131の夫々は、ニューラルネットワーク112の全ての層のパラメータを含んでいなくともよくなる。このため、本実施形態では、N個のパラメータセット131の全てがニューラルネットワーク112の全ての層のパラメータを含む場合と比較して、N個のパラメータセット131を格納するために記憶装置13に必要とされる記憶容量が少なくなる。その結果、記憶装置13の回路規模(つまり、信号送信装置1の回路規模)の増大が抑制される。
ここで、ニューラルネットワーク112に含まれる中間層112Mの数をL(但し、Lは1以上の整数を示す変数)とし、ニューラルネットワーク112に含まれる中間層112M及び出力層112Oの夫々のパラメータの数をMとし、入力信号xがとり得る信号パターンの種類の数をNとする場合における回路規模の増大の抑制の効果について説明する。N個のパラメータセット131の全てがニューラルネットワーク112の全ての層のパラメータを含む比較例では、記憶装置13が格納するパラメータの総数は、中間層112M及び出力層112Oの総数×信号パターンの種類の数(つまり、パラメータセット131の数)×中間層112M及び出力層112Oの夫々のパラメータの数となる。つまり、比較例では、記憶装置13は、(L+1)×N×M個のパラメータを格納する必要がある。一方で、本実施形態では、記憶装置13が格納するパラメータの総数は、出力層112Oの数×信号パターンの種類の数(つまり、パラメータセット131の数)×出力層112Oの夫々のパラメータの数となる。つまり、記憶装置13は、1×N×M個のパラメータを格納すれば十分である。このため、本実施形態では、記憶装置13に格納されるパラメータの数は、(L+1)×N×M-1×N×M=L×N×Mだけ少なくなる。このため、変数Lが大きくなるほど(つまり、ニューラルネットワーク112の中間層112Mの数が多くなるほど)、回路規模の増大の抑制の効果が大きくなる。また、変数Nが大きくなるほど(つまり、信号パターンの種類の数が多くなるほど)、回路規模の増大の抑制の効果が大きくなる。また、変数Mが大きくなるほど(つまり、ニューラルネットワーク112の各層のパラメータの数が多くなるほど)、回路規模の増大の抑制の効果が大きくなる。
一例として、L=1であり且つN=5である場合には、比較例では、記憶装置13は、10×M個のパラメータを格納する必要がある一方で、本実施形態では、記憶装置13は、5×M個のパラメータを格納すれば十分である。このため、本実施形態では、比較例と比較して、パラメータセット131を格納するために必要な記憶装置13の記憶容量が概ね半分になる。他の一例として、L=2であり且つN=5である場合には、比較例では、記憶装置13は、15×M個のパラメータを格納する必要がある一方で、本実施形態では、記憶装置13は、5×M個のパラメータを格納すれば十分である。このため、本実施形態では、比較例と比較して、パラメータセット131を格納するために必要な記憶装置13の記憶容量が概ね1/3になる。
加えて、本実施形態では、信号送信装置1は、ニューラルネットワーク112を構成する複数の層の最終段に相当する出力層112Oのパラメータを切り替える。つまり、信号送信装置1は、ニューラルネットワーク112の出力の精度に対する寄与度が相対的に高い(典型的には、最も高いI)出力層112Oのパラメータを切り替える。このため、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが固定されていたとしても、歪み補償装置11による歪み補償処理の精度が看過できないほどに低下することはない。このため、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが固定されていたとしても、歪み補償装置11は、入力信号xに対して適切に歪み補償処理を行うことができる。
(2)パラメータ決定装置2
上述したニューラルネットワーク112のパラメータは、パラメータ決定装置2によって決定される。つまり、第1の中間層112M(2)のパラメータ、第2の中間層112M(3)のパラメータ、及び、記憶装置13に記憶されているN個のパラメータセット131に含まれる出力層112Oのパラメータは、パラメータ決定装置2によって決定される。この場合、パラメータ決定装置2が学習を担う装置に相当し、学習で得られたパラメータを用いて信号送信装置1(特に、歪み補償装置11)が推論を行っているとも言える。以下、パラメータ決定装置2について更に説明する。
(2-1)パラメータ決定装置2のハードウェア構成
はじめに、図4を参照しながら、本実施形態のパラメータ決定装置2のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施形態のパラメータ決定装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、パラメータ決定装置2は、演算装置21と、記憶装置22とを備えている。更に、パラメータ決定装置2は、入力装置23と、出力装置24とを備えていてもよい。但し、パラメータ決定装置2は、入力装置23及び出力装置24の少なくとも一方を備えていなくてもよい。演算装置21と、記憶装置22と、入力装置23と、出力装置24は、データバス25を介して接続されている。
演算装置21は、例えば、CPU、GPU及びFPGAの少なくとも一つを含む。演算装置21は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置21は、記憶装置22が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置21は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置21は、不図示の通信装置を介して、パラメータ決定装置2の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置21は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置21内には、パラメータ決定装置2が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置21は、パラメータ決定装置2が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
記憶装置22は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置22は、演算装置21が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置22は、演算装置21がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置21が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置22は、パラメータ決定装置2が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置22は、RAM、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置22は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
入力装置23は、パラメータ決定装置2の外部からのパラメータ決定装置2に対する情報の入力を受け付ける装置である。
出力装置24は、パラメータ決定装置2の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置24は、パラメータ決定装置2に関する情報を表示可能な表示装置であってもよい。
(2-2)演算装置21の機能ブロック
続いて、図5を参照しながら、演算装置21内で実現される機能ブロックについて説明する。図5は、演算装置21内で実現される機能ブロックを示すブロック図である。
図5に示すように、演算装置21内には、ニューラルネットワーク112のパラメータを決定するための論理的な機能ブロックとして、「分類手段」の一具体例である信号解析部211と、振り分け制御部212と、信号振り分け部213と、夫々が「第3生成手段」の一具体例である複数のパラメータ決定部214と、「第2生成手段」の一具体例であるパラメータ決定部215とを備えている。パラメータ決定部214の数は、入力信号xがとり得る信号パターの種類の数と同じである。上述したように、入力信号xがN種類の信号パターンをとり得るため、本実施形態では、演算装置21内には、N個のパラメータ決定部214(具体的には、パラメータ決定部214#1からパラメータ決定部214#N)が実現される。尚、複数のパラメータ決定部214が一つの機能ブロックであるとみなすと、当該機能ブロックは、「第1生成手段」の一具体例となる。
尚、図5は、パラメータを決定するための論理的な機能ブロックを概念的に(言い換えれば、簡略的に)示すに過ぎない。つまり、図5に示す機能ブロックがそのまま演算装置21に実現される必要はなく、図5に示す機能ブロックが行う動作を演算装置21が行うことができる限りは、演算装置21内に実現される機能ブロックの構成が図5に示す構成に限定されることはない。
信号解析部211は、パラメータを決定するために用いられる学習用信号を解析することで、学習用信号の信号パターンを特定する(言い換えれば、算出する又は分類する)。つまり、信号解析部211は、入力信号xがとり得る第1の種類の信号パターンから第Nの種類の信号パターンのいずれか一つを、学習用信号の信号パターンとして特定する。言い換えれば、信号解析部211は、学習用信号の信号パターンを、入力信号xがとり得るN種類の信号パターンに分類する。信号解析部211による入力信号xの信号パターンの特定結果は、振り分け制御部212に出力される。尚、信号解析部211による学習用信号の信号パターンの特定方法は、上述した信号解析部141による入力信号xの信号パターンの特定方法と同一であってもよい。
学習用信号は、対応する教師用信号と共にパラメータ決定装置2に入力される。更には、パラメータ決定装置2には、複数の学習用信号が入力される。つまり、パラメータ決定装置2には、学習用信号と当該学習用信号に対応する教師用信号とを含む単位データを複数含む学習用データセットが入力される。このため、信号解析部211は、複数の学習用信号の夫々の信号パターンを特定する。尚、時系列的に連続している信号が、複数の学習用信号として用いられてもよい。この場合、時系列的に連続している信号を細分化することで得られる複数の信号成分の夫々が、一つの学習用信号に相当するとみなしてもよい。
学習用信号及び教師用信号の夫々は、例えば、入力信号x、歪み補償信号y及び送信信号zのうちの少なくとも一つに基づく信号であってもよい。学習用信号及び教師用信号の夫々は、例えば、入力信号x、歪み補償信号y及び送信信号zのうちの少なくとも一つを用いて生成される信号であってもよい。学習用信号及び教師用信号を生成する方法は、歪み補償装置11における歪み補償のためのアルゴリズムに応じて選択されてもよい。例えば、アルゴリズムとしてindirect learning方式が用いられる場合には、送信信号zに相当する信号が学習用信号として用いられ、歪み補償信号y又は入力信号xに相当する信号が教師用信号として用いられてもよい。つまり、ある学習用信号がパワーアンプ12から送信信号zとして出力される場合に歪み補償装置11から出力されるべき歪み補償信号y又は歪み補償装置11に入力されるべき入力信号xが、教師用信号として用いられてもよい。或いは、例えば、direct learning方式がアルゴリズムとして用いられる場合には、入力信号xに相当する信号が学習用信号として用いられ、歪み補償信号yに相当する信号が教師用信号として用いられてもよい。つまり、ある学習用信号が歪み補償装置11に入力された場合に歪み補償装置11から出力されるべき歪み補償信号y(例えば、ILC(Iterative Learning control)を適用することで得られた歪み補償信号y)が、教師用信号として用いられてもよい。
振り分け制御部212は、信号解析部211が特定した学習用信号の信号パターンに基づいて、各学習用信号を、N個のパラメータ決定部214のうち各学習用信号の信号パターンに対応する一のパラメータ決定部214に出力する。例えば、振り分け制御部212は、(1)第1の種類の信号パターンを有する学習用信号を、パラメータ決定部214#1に出力し、(2)第2の種類の信号パターンを有する学習用信号を、パラメータ決定部214#2に出力し、・・・、(N)第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を、パラメータ決定部214#Nに出力してもよい。
振り分け制御部212は、更に、各学習用信号に対応する教師用信号もまた、N個のパラメータ決定部214のうち各学習用信号の信号パターンに対応する一のパラメータ決定部214に出力する。例えば、振り分け制御部212は、(1)第1の種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号を、パラメータ決定部214#1に出力し、(2)第2の種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号を、パラメータ決定部214#2に出力し、・・・、(N)第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号を、パラメータ決定部214#Nに出力してもよい。
振り分け制御部212は、更に、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を、パラメータ決定部215に出力する。更に、振り分け制御部212は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号を、パラメータ決定部215に出力する。但し、パラメータ決定部215は、パラメータ決定部214#1から214#Nから、学習用信号及び教師用信号を取得してもよい。例えば、パラメータ決定部215は、(1)パラメータ決定部214#1から、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号を取得し、(2)パラメータ決定部214#2から、第2の種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号を取得し、・・・、(N)パラメータ決定部214#Nから、第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号を取得してもよい。
振り分け制御部212は、信号振り分け部213を制御することで、学習用信号及び教師用信号を、パラメータ決定部214#1から214#N及びパラメータ決定部215の少なくとも一つに出力してもよい。尚、信号振り分け部213は、上述した切替出力部143と同様に、スイッチを備える機能ブロックであってもよい。このため、信号振り分け部213の詳細な構成の説明は省略する。
パラメータ決定部214#p(但し、pは、1以上且つN以下の整数を示す変数(インデックス))は、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号に基づいて、出力層112Oのパラメータを決定する(言い換えれば、学習する)。パラメータ決定部214#pが決定した出力層112Oのパラメータは、第pの種類の信号パターンの入力信号xに対して歪み補償処理を行う際に出力層112Oに適用されるべきパラメータとして用いられる。このため、パラメータ決定部214#pが決定した出力層112Oのパラメータは、パラメータ決定装置2から信号送信装置1へと出力され、パラメータセット131#pとして記憶装置13に格納される。
パラメータ決定部215は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号(更には、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号に対応する教師用信号)を用いて、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定する(言い換えれば、学習する)。つまり、パラメータ決定部215は、入力層112I及び出力層112O以外のニューラルネットワーク112の他の層(この場合、中間層112M)のパラメータを決定する。パラメータ決定部215が決定した第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータは、パラメータ決定装置2から信号送信装置1へと出力され、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)に適用される。
(2-3)パラメータを決定する動作の流れ
続いて、図6を参照しながら、パラメータ決定部214及び215がパラメータを決定する動作の流れについて説明する。図6は、パラメータ決定部214及び215がパラメータを決定する動作の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、演算装置21は、変数pを1に設定する(ステップS11)。
その後、パラメータ決定部214#pは、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号に基づいて、出力層112Oのパラメータを決定するための学習動作を行う(ステップS12)。具体的には、パラメータ決定部214#pは、ニューラルネットワーク112と同じ構成を有する学習用のニューラルネットワーク112’(不図示)に、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号を入力する。その上で、パラメータ決定部214#pは、学習用のニューラルネットワーク112’が出力する信号と教師用信号との誤差(つまり、学習誤差)が小さくなるように(好ましくは、最少になるように)、学習用のニューラルネットワーク112’における出力層112O’(不図示)のパラメータを変更する。その結果、パラメータ決定部214#pは、出力層112O’のパラメータを、出力層112Oのパラメータ(つまり、パラメータセット131#p)として決定する。このように、パラメータ決定部214#pは、パラメータセット131#pを生成することができる。
パラメータ決定部214#pは、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号が信号振り分け部213からパラメータ決定部214#pに一定量以上入力された後に、ステップS12に示す学習動作を行ってもよい。つまり、パラメータ決定部214#pは、信号振り分け部213からパラメータ決定部214#pに入力された第pの種類の信号パターンを有する学習用信号のサンプル数が一定数以上になった後に、ステップS12に示す学習動作を行ってもよい。但し、パラメータ決定部214#pは、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号が信号振り分け部213からパラメータ214決定部#pに出力される都度、ステップS12に示す学習動作を行ってもよい。
その後、パラメータ決定部215は、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号及び当該学習用信号に対応する教師用信号に基づいて、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定するための学習動作を行う(ステップS13)。具体的には、パラメータ決定部215は、ステップS12においてパラメータ決定部214#pが決定したパラメータが出力層112O’に適用された学習用のニューラルネットワーク112’に、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号を入力する。その上で、パラメータ決定部215は、学習用のニューラルネットワーク112’が出力する信号と教師用信号との誤差(つまり、学習誤差)が小さくなるように(好ましくは、最少になるように)、学習用のニューラルネットワークにおける第1の中間層112M(2)’及び第2の中間層112M(3)’のパラメータを変更する。その結果、パラメータ決定部215は、第1の中間層112M(2)’及び第2の中間層112M(3)’のパラメータを、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを含むパラメータセットとして決定する。このように、パラメータ決定部215は、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを含むパラメータセットを生成することができる。
パラメータ決定部214#p及び215は、誤差逆伝搬法を用いて、パラメータを決定してもよい。この場合、パラメータ決定部214#p及び215は、ニューラルネットワークの学習において一般的に用いられる最適化アルゴリズムを用いて、パラメータを決定してもよい。最適化アルゴリズムの一例として、確率的勾配降下法(SGD:Stochastic Gradient Descent)及びADAM(Adaptive Moment Estimation)の少なくとも一方があげられる。
その後、演算装置21は、変数pを1だけインクリメントする(ステップS14)。その後、演算装置21は、変数pが、変数N(つまり、信号パターンの種類の数)よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。
ステップS15における判定の結果、変数pが変数Nよりも大きくないと判定される場合には(ステップS15:No)、N個のパラメータ決定部214#1から214#Nの一部が、出力層112Oのパラメータを決定するための学習動作を未だ完了していないと想定される。つまり、N個のパラメータセット131#1から131#Nの一部が、未だ生成されていないと想定される。そこで、この場合には、ステップS12からステップS14までの動作が再度行われる。
その結果、パラメータ決定装置2は、ステップS12からステップS14までの動作をN回繰り返すことになる。つまり、パラメータ決定装置2(特に、N個のパラメータ決定部214#1から214#N)は、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号に基づいて出力層112Oのパラメータを決定するための学習動作を、変数pを変更しながらN回繰り返す。その結果、N個のパラメータセット131#1から131#Nが生成される。つまり、N個のパラメータ決定部214#1から214#Nは、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号に基づいて学習された出力層112Oのパラメータを含むパラメータセット131#1から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号に基づいて学習された出力層112Oのパラメータを含むパラメータセット131#Nを夫々生成する。また、パラメータ決定装置2(特に、パラメータ決定部215)は、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号に基づいて第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定するための学習動作を、変数pを変更しながらN回繰り返す。この際、パラメータ決定部215は、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを含むパラメータセットを一つだけ生成すればよい。このため、パラメータ決定部215は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号に基づいて学習された第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを含む一つのパラメータセットを生成する。
他方で、ステップS15における判定の結果、変数pが変数Nよりも大きいと判定される場合には(ステップS15:Yes)、N個のパラメータ決定部214#1から214#Nの全てが、出力層112Oのパラメータを決定するための学習動作を完了したと想定される。つまり、N個のパラメータセット131#1から131#Nの全てが、生成されたと想定される。この場合には、演算装置21は、総学習誤差がターゲット値を下回っているか否かを判定する(ステップS16)。尚、ここで言う「総学習誤差」は、N回繰り返されるステップS12からステップS14までの動作の夫々で用いられるN個の学習誤差に基づいて定まる学習誤差を意味する。つまり、「総学習誤差」は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号を用いてステップS12からステップS14までの動作が行われた場合に用いられる学習誤差から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いてステップS12からステップS14までの動作が行われた場合に用いられる学習誤差に基づいて定まる学習誤差を意味する。一例として、総学習誤差は、N個の学習誤差の総和又は平均であってもよい。
ステップS16における判定の結果、総学習誤差がターゲット値を下回っていないと判定される場合には(ステップS16:No)、パラメータの学習が十分でないと想定される。そこで、この場合には、ステップS11からステップS15までの動作が再度行われる。他方で、ステップS16における判定の結果、総学習誤差がターゲット値を下回っていると判定される場合には(ステップS16:Yes)、パラメータの学習が十分であると想定される。そこで、この場合には、パラメータ決定装置2は、図2に示す動作を終了する。
パラメータ決定装置2は、信号送信装置1の出荷前に、ニューラルネットワーク112のパラメータを決定してもよい。その結果、例えば製造工場において、パラメータ決定装置2が決定したパラメータに基づくニューラルネットワーク112が実装された信号送信装置1が出荷される。この場合、典型的には、パラメータ決定装置2は、信号送信装置1の外部の装置(典型的には、GPU(Graphic Processing Unit)等の相対的に高速な演算装置を用いて実装されてもよい。但し、後に詳述するように、パラメータ決定装置2の少なくとも一部が、信号送信装置1に実装されていてもよい。パラメータ決定装置2は、信号送信装置1の出荷後に(例えば、信号送信装置1の運用中に)、ニューラルネットワーク112のパラメータを決定してもよい。
尚、図6に示す例では、変数pは、初期値1から1ずつインクリメントされている。しかしながら、演算装置21は、変数pを、1からNの間の整数からランダムに選択してもよい。
(2-4)パラメータ決定装置2の技術的効果
以上説明したように、本実施形態のパラメータ決定装置2は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて、N個のパラメータセット131#1から131#pを生成することができる。このため、信号送信装置1は、パラメータ決定装置2が生成したN個のパラメータセット131#1から131#pのうちの入力信号xの信号パターンに応じて選択される一のパラメータセット131に含まれるパラメータを用いて、歪み補償処理を適切に行うことができる。
また、パラメータ決定装置2は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを含む一つのパラメータセットを生成することができる。ここで、パラメータ決定装置2は、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定する際には、第pの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて決定された出力層112Oのパラメータが適用された学習用のニューラルネットワーク112’を用いる。このため、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定するために用いる学習用信号の信号パターンが変わる場合には、学習用のニューラルネットワーク112’の出力層112O’のパラメータもまた切り替えられる。このため、パラメータ決定装置2は、ニューラルネットワーク112の出力層112Oのパラメータが入力信号xの信号パターンに応じて切り替えられることを前提としながら、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを決定することができる。その結果、このように決定された第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが適用されたニューラルネットワーク112は、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが固定されていたとしても、信号パターンが変わり得る入力信号xに対して適切に歪み補償処理を行うことができる。つまり、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが入力信号xの信号パターンに応じて切り替えられる場合と比較して、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータが固定されていることに起因した歪み補償処理の精度の劣化度合いは、無視できるほどに小さくなる。
(3)信号送信装置1の変形例
続いて、信号送信装置1の変形例について説明する。
(3-1)第1変形例の信号送信装置1a
初めに、図7を参照しながら、第1変形例の信号送信装置1aについて説明する。図7は、第1変形例の信号送信装置1aの構成を示すブロック図である。
図7に示すように、信号送信装置1aは、信号送信装置1と比較して、光通信網(例えば、光回線)を介して送信信号zを送信する装置であってもよいという点で異なる。この場合、信号送信装置1aは、信号送信装置1と比較して、パワーアンプ12が出力する送信信号zを光信号に変換するE・O(Eletrical Signal to Optical Signal)変換器15aを更に備えているという点で異なる。その結果、光信号に変換された送信信号zが、光ファイバ等の信号伝送経路16a(つまり、光通信網の少なくとも一部を構成する信号伝搬経路)を介して送信される。この信号伝送経路16aの一部又は全部は、信号送信装置1aを構成する構成要件であってもよい。或いは、この信号伝送経路16aは、信号送信装置1aとは別個の構成要件であってもよい。
送信信号zを受信する信号受信装置3aは、O・E(Optical Signal to Electrical Signal)変換器31aを用いて、光信号である送信信号zを電気信号に変換し、その後、電気信号に変換された送信信号zを受信装置32aで受信する。
歪み補償装置11は、パワーアンプ12の動作に起因して送信信号zに生ずる歪みに加えて又は代えて、信号伝送経路16aでの送信信号zの送信に起因して生ずる歪みを(つまり、信号伝送経路16aで送信信号zに生ずる歪み)を補償するための歪み補償処理を入力信号xに対して行ってもよい。その結果、光通信網(例えば、光回線)を介して送信信号zが送信される場合であっても、送信信号zの歪みが適切に補償される。この場合、信号伝送経路16aで送信信号zに歪みが生ずることを考慮して、上述した学習用信号及び教師用信号の夫々は、例えば、入力信号x、歪み補償信号y及び送信信号zのうちの少なくとも一つに加えて又は代えて、信号受信装置3aが受信した受信信号(つまり、信号伝送経路16aで送信信号zに生じた歪みを含む信号)に基づく信号であってもよい。
尚、光信号に変換された送信信号zが送信される場合には、信号生成部111は、上述した各種信号に代えて、入力信号xのX偏波成分及びY偏波成分を、ニューラルネットワーク112に入力してもよい。
(3-2)第2変形例の信号送信装置1b
続いて、図8を参照しながら、第2変形例の信号送信装置1bについて説明する。図8は、第2変形例の信号送信装置1bの構成を示すブロック図である。
図8に示すように、信号送信装置1bは、信号送信装置1と比較して、ニューラルネットワーク112のパラメータを決定するための機能ブロックに相当するパラメータ決定部144bが信号送信装置1b内(具体的には、演算装置14内)に実現されているという点で異なる。パラメータ決定部144bは、上述したパラメータ決定装置2の演算装置21の内部に実現される機能ブロックを含んでいてもよい。つまり、パラメータ決定部144bは、信号解析部211と、振り分け制御部212と、信号振り分け部213と、複数のパラメータ決定部214と、パラメータ決定部215とを備えていてもよい。この場合、実質的には、パラメータ決定装置2が、信号送信装置1bに実装されているとも言える。
この場合、信号送信装置1b自身が、ニューラルネットワーク112のパラメータを更新することができる。このため、信号送信装置1bが出荷された後に、ニューラルネットワーク112のパラメータが更新可能となる。例えば、信号送信装置1bがその設置場所に設置される際に、信号送信装置1bの実際の使用状況に合わせてニューラルネットワーク112のパラメータが更新(言い換えれば、調整)されてもよい。例えば、信号送信装置1bの運用が開始された後に、信号送信装置1bが実際に送信する送信信号zの特性に合わせてニューラルネットワーク112のパラメータが更新されてもよい。例えば、信号送信装置1bの運用が開始された後に、信号送信装置1bの経時劣化(つまり、ドリフト)に合わせてニューラルネットワーク112のパラメータが更新されてもよい。その結果、信号送信装置1bが出荷された後においても、歪補償装置11の歪補償性能が相対的に高い状態を維持することができる。
更には、信号送信装置1bは、信号送信装置1bに実際に入力される入力信号x、信号送信装置1bに実際に生成する歪み補償信号y、及び、信号送信装置1bが実際に送信する送信信号zの少なくとも一つに基づく学習用信号及び教師用信号を用いて、ニューラルネットワーク112のパラメータを更新することができる。このため、信号送信装置1bは、信号送信装置1bの実際の使用状況に合わせてニューラルネットワーク112のパラメータを適切に更新することができる。
信号送信装置1b自身が決定したパラメータは、所望のタイミングでニューラルネットワーク112に反映されてもよい。但し、新たなパラメータのニューラルネットワーク112に対する反映が完了するまでは、信号送信装置1bが送信信号zを送信できなくなる期間が生ずる可能性がある。そこで、図9に示すように、歪み補償装置11は、複数のニューラルネットワーク112を備える冗長化構成を採用していてもよい。図9は、歪み補償装置11が二つのニューラルネットワーク112#1及び112#2を備える例を示している。この場合、一のニューラルネットワーク112が歪み補償処理を行っている間に、信号送信装置1b自身が決定したパラメータが他のニューラルネットワーク112に反映されてもよい。つまり、一のニューラルネットワーク112(例えば、ニューラルネットワーク112#1)が歪み補償処理を行っている間に、他のニューラルネットワーク112(例えば、ニューラルネットワーク112#2)のパラメータが、信号送信装置1b自身が決定したパラメータに更新されてもよい。その後、歪み補償装置11の状態が、一のニューラルネットワーク112が歪み補償処理を行っている状態から、新たなパラメータが反映された他のニューラルネットワーク112が歪み補償処理を行っている状態に切り替えられてもよい。その結果、信号送信装置1bが送信信号zを送信できなくなる期間を短くする又はなくすことができる。
演算装置14内には、信号送信装置1bが実際に送信する送信信号zを監視するための監視部145bが機能ブロックとして実現されてもよい。この場合、信号送信装置1bは、監視部145bの監視結果に基づいて、ニューラルネットワーク112のパラメータを更新するか否かを決定してもよい。例えば、監視部145bが監視している送信信号zの特性に関する所定の更新開始条件が成立した場合には、信号送信装置1bは、ニューラルネットワーク112のパラメータを更新すると決定してもよい。一方で、例えば、監視部145bが監視している送信信号zの特性に関する所定の更新開始条件が成立していない場合には、信号送信装置1bは、ニューラルネットワーク112のパラメータを更新しないと決定してもよい。更新開始条件の一例として、送信信号zの歪みが許容値以上に大きくなるという条件があげられる。
(3-3)その他の変形例
上述した説明では、信号送信装置1は、出力層112Oのパラメータを切り替える一方で、入力層112I及び出力層112O以外のニューラルネットワーク112の他の層(この場合、中間層112M)のパラメータを切り替えていない。しかしながら、信号送信装置1は、ニューラルネットワーク112に含まれるL個の中間層112M及び出力層112Oを含むL+1個の層のうちのQ(但し、Qは1以上且つL以下の整数を示す変数)個の層のパラメータを切り替える一方で、L+1個の層のうちのQ個の層以外の他の層(つまり、L+1-Q個の他の層)のパラメータを切り替えなくてもよい。例えば、信号送信装置1は、出力層112O及び第2の中間層112M(3)のパラメータを切り替える一方で、第1の中間層112M(2)のパラメータを切り替えなくてもよい。例えば、信号送信装置1は、出力層112O及び第1の中間層112M(2)のパラメータを切り替える一方で、第2の中間層112M(3)のパラメータを切り替えなくてもよい。例えば、信号送信装置1は、第1の中間層112M(2)及び第2の中間層112M(3)のパラメータを切り替える一方で、出力層112Oのパラメータを切り替えなくてもよい。例えば、信号送信装置1は、第2の中間層112M(3)のパラメータを切り替える一方で、出力層112O及び第1の中間層112M(2)のパラメータを切り替えてもよい。例えば、信号送信装置1は、第1の中間層112M(2)のパラメータを切り替える一方で、出力層112O及び第2の中間層112M(3)のパラメータを切り替えてもよい。いずれの場合であっても、第1の中間層112M(2)、第2の中間層112M(3)及び出力層112Oの全てのパラメータを切り替える場合と比較して、記憶装置13の回路規模の増大を抑制できることに変わりはない。
また、信号送信装置1がQ個の層のパラメータを切り替える一方でL+1-Q個の他の層のパラメータを切り替えない場合には、パラメータ決定部214#1から214#Nは、夫々、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて、夫々がQ個の層のパラメータを含むN個のパラメータセット131#1から131#Nを夫々生成してもよい。また、パラメータ決定部215は、第1の種類の信号パターンを有する学習用信号から第Nの種類の信号パターンを有する学習用信号を用いて、L+1-Q個の他の層のパラメータを含む一つのパラメータセットを生成してもよい。
(5)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
[付記1]
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償手段と、
前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段と、
前記入力信号の信号パターンに基づいて前記複数のパラメータセットから一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用手段と
を備え、
前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
信号送信装置。
[付記2]
前記Q個の演算層は、前記出力層を含む
付記1に記載の信号送信装置。
[付記3]
前記変数Qは、1であり、
前記L個の中間層のパラメータは、固定されている
付記2に記載の信号送信装置。
[付記4]
前記複数のパラメータセットの夫々は、夫々のパラメータセットに対応する一の信号パターンを有する前記入力信号に対して前記歪み補償処理を行う際に前記M個の演算層に適用されるべきパラメータを含む
付記1から3のいずれか一項に記載の信号送信装置。
[付記5]
前記入力信号の信号パターンを特定する特定手段を備え、
前記適用手段は、前記特定手段の特定結果に基づいて、前記一のパラメータセットを選択する
付記1から4のいずれか一項に記載の信号送信装置。
[付記6]
前記特定手段は、前記入力信号の電力特性に基づいて、前記入力信号の信号パターンを特定する
付記5に記載の信号送信装置。
[付記7]
前記電力特性は、前記入力信号の平均電力及び電力分布の少なくとも一方を含む
付記6に記載の信号送信装置。
[付記8]
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定装置であって、
前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類手段と、
前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成手段と、
前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成手段と
を備えるパラメータ決定装置。
[付記9]
前記第1生成手段は、一の種類の信号パターンに分類された前記学習用信号を用いて前記M個の演算層のパラメータを学習する学習動作を、前記学習動作に用いる前記学習用信号の前記信号パターンの種類を変更しながらN回繰り返すことで、前記第1のパラメータセットをN個生成する
付記8に記載のパラメータ決定装置。
[付記10]
前記第1生成手段は、対応する一の種類の信号パターンに分類された前記学習用信号を用いて前記第1のパラメータセットを生成するパラメータ生成手段をN個含む
付記8又は9に記載のパラメータ決定装置。
[付記11]
前記第2生成手段は、前記N種類の信号パターンに夫々分類された前記N種類の学習用信号を順に用いて前記他の演算層のパラメータを学習する動作を繰り返すことで、前記第2のパラメータセットを生成する
付記8から10のいずれか一項に記載のパラメータ決定装置。
[付記12]
前記Q個の演算層は、前記出力層を含む
付記8から11のいずれか一項に記載のパラメータ決定装置。
[付記13]
前記変数Qは、1である
付記12に記載のパラメータ決定装置。
[付記14]
前記分類手段は、前記学習用信号の電力特性に基づいて、前記学習用信号の信号パターンを分類する
付記8から13のいずれか一項からに記載のパラメータ決定装置。
[付記15]
前記電力特性は、前記学習用信号の平均電力及び電力分布の少なくとも一方を含む
付記14に記載のパラメータ決定装置。
[付記16]
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、
前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用工程と
を含み、
前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
信号送信方法。
[付記17]
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、
前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、
前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、
前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程と
を含むパラメータ決定方法。
[付記18]
コンピュータに信号送信方法を実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、
前記信号送信方法は、
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、
前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記M個の演算層に適用する適用工程と
を含み、
前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
記録媒体。
[付記19]
コンピュータにパラメータ決定方法を実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、
前記パラメータ決定方法は、
L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、
前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、
前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、
前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程と
を含む記録媒体。
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、信号送信装置、パラメータ決定装置、信号送信方法、パラメータ決定方法及び記録媒体もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 信号送信装置
11 歪み補償装置
112 ニューラルネットワーク
13 記憶装置
131 パラメータセット
14 演算装置
141 信号解析部
142 切替制御部
143 切替出力部
2 パラメータ決定装置
21 演算装置
211 信号解析部
212 振り分け制御部
213 信号振り分け部
214、215 パラメータ決定部

Claims (10)

  1. L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償手段と、
    前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段と、
    前記入力信号の信号パターンに基づいて前記複数のパラメータセットから一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記個の演算層に適用する適用手段と
    を備え、
    前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
    信号送信装置。
  2. 前記Q個の演算層は、前記出力層を含む
    請求項1に記載の信号送信装置。
  3. 前記入力信号の信号パターンを特定する特定手段を備え、
    前記適用手段は、前記特定手段の特定結果に基づいて、前記一のパラメータセットを選択する
    請求項1又は2に記載の信号送信装置。
  4. L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定装置であって、
    前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類手段と、
    前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成手段と、
    前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成手段と
    を備えるパラメータ決定装置。
  5. 前記第1生成手段は、一の種類の信号パターンに分類された前記学習用信号を用いて前記個の演算層のパラメータを学習する学習動作を、前記学習動作に用いる前記学習用信号の前記信号パターンの種類を変更しながらN回繰り返すことで、前記第1のパラメータセットをN個生成する
    請求項4に記載のパラメータ決定装置。
  6. 前記第2生成手段は、前記N種類の信号パターンに夫々分類された前記N種類の学習用信号を順に用いて前記他の演算層のパラメータを学習する動作を繰り返すことで、前記第2のパラメータセットを生成する
    請求項4又は5に記載のパラメータ決定装置。
  7. L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、
    前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記個の演算層に適用する適用工程と
    を含み、
    前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
    信号送信方法。
  8. L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、
    前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、
    前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、
    前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程と
    を含むパラメータ決定方法。
  9. コンピュータに信号送信方法を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記信号送信方法は、
    L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークを用いて、入力信号に対して歪み補償処理を行う歪み補償工程と、
    前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含むパラメータセットを複数格納する格納手段から、前記入力信号の信号パターンに基づいて一のパラメータセットを選択し、当該選択した一のパラメータセットに含まれる前記パラメータを前記個の演算層に適用する適用工程と
    を含み、
    前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータは、固定されている
    コンピュータプログラム。
  10. コンピュータにパラメータ決定方法を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記パラメータ決定方法は、
    L(但し、Lは1以上の整数を示す変数)個の中間層及び出力層を含むL+1個の演算層を備えるニューラルネットワークのパラメータを、複数の学習用信号を用いて決定するパラメータ決定方法であって、
    前記複数の学習用信号の夫々の信号パターンを、N種類の信号パターンに分類する分類工程と、
    前記N種類の信号パターンに夫々分類されたN種類の前記学習用信号を夫々用いて、前記L+1個の演算層のうちのQ個(但し、QはL以下の整数を示す変数)の演算層のパラメータを含む第1のパラメータセットをN個生成する第1生成工程と、
    前記N種類の学習用信号を用いて、前記L+1個の演算層のうちの前記Q個の演算層以外の他の演算層のパラメータを含む第2のパラメータセットを一つ生成する第2生成工程と
    を含むコンピュータプログラム。
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