JP7466082B2 - アキレス腱ストレッチ健康運動器具 - Google Patents

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Description

本発明は、利用者の運動を通じて利用者の健康を増進する健康運動器具に関する。特に、アキレス腱をストレッチすることを通じてアキレス腱からふくらはぎ、太もも、臀部、背中に至る筋肉、腱、神経を鍛える健康運動器具に関する。
室内で効率的に運動効果を得ることを目的とした健康運動器具が普及している。
例えば、図14に示すようないわゆるトレッドミル型の健康運動器具が知られている(特開2000-126329号)。トレッドミル型の健康運動器具は、周回状のエンドレスベルトに駆動機構を組み合わせて無限軌道を形成した歩行面を提供するものである。利用者は歩行面の上に立ち乗り、エンドレスベルトの移動に合わせて歩行または走行することにより実際には移動することなく同じ場所に留まったまま、擬似歩行または擬似走行を繰り返すことができるものである。
また、例えば、図15に示すようないわゆる加振型の健康運動器具が公知である(特開2008-113968号)。加振型の健康運動器具は利用者が乗り立つ起立板面の下部に高速に振動する加振装置が内蔵された構造であり、加振装置が起立板面を介して利用者に対して振動を伝達する仕組みである。利用者は起立板面の上に立ち乗り、自らの足で体重を支えて起立している状態であり、起立板面から振動が伝達されると、踏ん張った状態の足から下半身さらには上半身へと振動が伝わり、その振動に同期して筋肉が微小な収縮と弛緩を繰り返すもので、筋肉トレーニングにつながるというものである。
上記いずれの公知の健康運動器具であっても、器具の安定性を保つため、重量・使用面積ともに大きいことが通常である。
また、例えば、図16に示すような筋肉全体として大きな伸び縮みを伴う収縮と弛緩を行うストレッチタイプの健康運動器具(特許文献3:特許第6134891号公報)が知られている。特にこの特許文献3の健康運動器具は、利用者が踏み台に載って踏み台の角度が大きく変化することに合わせて、腰痛や膝痛を抱える利用者にとってはアキレス腱からふくらはぎや太腿にかけてのストレッチ運動が十分でき、優れた装置である。
特開2000-126329号公報 特開2008-113968号公報 特許第6134891号公報
上記特許文献1に係る従来型のいわゆるトレッドミル型の健康運動器具を用いれば、擬似歩行や擬似走行という一定の運動目的は達成することができる。しかし、それは健康状態が歩行や走行に耐え得る状態にある利用者に適用され得るもので、屋外に出ることなく室内に留まったまま擬似歩行や擬似走行を行うものである。腰痛を抱える利用者や膝痛を抱える利用者にとって、地面よりは不安定なトレッドミル型の健康運動器具を用いて擬似歩行や擬似走行という運動をすることは却って危険である。そのような腰痛や膝痛を抱える利用者にとってはアキレス腱からふくらはぎや太腿にかけてのストレッチ運動の方が適していると言える。このように、トレッドミル型の健康運動器具を用いた擬似歩行や擬似走行では、ストレッチ運動を十分には行えるものではなかった。
また、上記特許文献2に係る従来型のいわゆる加振型の健康運動器具を用いれば、利用者は特に擬似歩行や擬似走行という運動を行うことなく、起立板面に踏ん張って起立しているだけで、加振装置からの振動を受けて下半身を中心にして受動的な振動を受け、ふくらはぎ、太腿、臀部などの筋肉が振動に同期して微小な収縮と弛緩を繰り返すことができ、一定の筋肉トレーニングが可能であり、一定のカロリー消費も可能と考えられる。腰痛を抱える利用者や膝痛を抱える利用者にとって、擬似歩行や擬似走行という能動的な運動は不要で踏ん張って起立しているだけで一定の運動効果が得られるメリットがあると言える。
しかし、筋肉に生じる微小な収縮運動と弛緩運動は、振動周期が短く、筋肉全体としては大きな伸び縮みを伴う収縮と弛緩を行っておらず、ましてやストレッチ運動を十分には行えるものではなかった。上記したように腰痛や膝痛を抱える利用者にとってはアキレス腱からふくらはぎや太腿にかけてのストレッチ運動が適しているが、加振型の健康運動器具を用いた運動では、ストレッチ運動を十分には行えるものではなかった。
また、上記特許文献3に係る従来型のいわゆるストレッチタイプの健康運動器具は、筋肉全体として大きな伸び縮みを伴う収縮と弛緩を伴うストレッチを簡単に行うことができ、優れたものであるが、改善すべき点がある。それは利用者の体重と足置体との可撓性のバランスである。利用者には体重が100kg以上ある大柄な利用者の利用も想定する必要があり、また、体重が40kg以下のやせ型で小柄な利用者の利用も想定する必要がある。健康運動器具が折れたり曲がったりして壊れると事故やケガにつながる可能性があるので、安全サイドに立って体重が100kg以上ある大柄な利用者の利用に耐え得るように製作し勝ちである。そのため、いわゆる片持ちの支点で足置体を支える構造では支持体や足置体に相当な機械的構造強度が必要となる。十分な機械的構造強度を与えるためには、健康運動器具を頑丈に大きく作る必要がある上、十分に可撓性を持たせつつ機械的構造強度を併せ持つ金属板が必要となる。そのコストも大きくなってしまう。そのように安全サイドに立って体重が100kg以上ある大柄な利用者の利用に耐え得るように製作してしまうと、逆に体重が40kg以下のやせ型で小柄な利用者の利用において、足置体の機械的構造強度が大きすぎて利用者にとって硬すぎて可撓性が活かされず、自身の体重ではリズムよく揺動できないという問題が生じ得た。
そのため、体重が100kg以上ある大柄な利用者の利用にも、体重が40kg以下のやせ型で小柄な利用者の利用にも適した調節を簡単な構造で達成できる改良が求められていた。
本発明の発明者らは、運動を指導するトレーナーとして知見および長年の腰痛緩和の研究を重ねる中、アキレス腱中心としたストレッチを通じて、ふくらはぎ、太腿、臀部にかけての筋肉や腱を正常に動くようにトレーニングし、関節を整え、ひいては腰痛や膝痛という神経の痛みを緩和できる可能性に気付いた。しかし、腰痛や膝痛などを患う利用者にとってアキレス腱からふくらはぎや太腿にかけてのストレッチ運動を行うことは決して容易ではなかった。
特許文献3の健康運動器具は優れているものの、機械的構造強度の調節が困難で、体重が100kg以上ある大柄な利用者の利用にも、体重が40kg以下のやせ型で小柄な利用者の利用にも適した調節を簡単な構造で達成できる改良が求められていた。
そこで、本発明は、特許文献3のメリットを活かしつつその構造を改良し、特許文献3の健康運動器具で必要とされていた機械的構造強度などの要件を緩和しつつ利用者の体重に適合するよう装置を調節する構造を備え、腰痛や膝痛などを患う利用者であっても、室内で簡単にアキレス腱からふくらはぎや太腿にかけてのストレッチ運動および足、膝、腰の軽いツイスト運動を行うことができる健康運動器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のストレッチ健康運動器具は、支持体と、前記支持体に設けられた支軸と、前記支持体の前記支軸を中心に縦回動可能に支持され利用者が足を置く足置体を備え、前記利用者が前記足置体に対して立ち乗り姿勢で利用し、前記足置体の傾斜が変化するたびに前記足置体に足を置いている前記利用者のアキレス腱およびふくらはぎの筋肉の伸縮運動が可能となるストレッチ健康運動器具において、前記足置体の底面を下方から支持する1または複数の弾性体を組み込んだ弾性体ユニットと、前記弾性体ユニットの前記支持体からの離隔距離を変化させる可変機構と、前記可変機構による前記弾性体ユニットの配設位置を調整する調節部を備え、前記可変機構によって前記弾性体ユニットの配設位置を変え、前記弾性体ユニット中の前記弾性体からの前記足置体に対する弾性力の印加箇所を変化させることにより、前記支軸を中心とする回転モーメントを調整することを特徴とするストレッチ健康運動器具である。
上記構成により、本発明のストレッチ健康運動器具によれば、基本的効果として、利用者が足置体に立ち乗って足置体の上で膝の軽い屈伸と体重を用いて上下に足置体を揺動させることにより、足置体が角度を変えつつ縦回転に揺動し、足置体に立ち乗っている利用者のアキレス腱および下腿三頭筋(ヒラメ筋)などのふくらはぎの筋肉が伸び、血行が改善され、ストレッチを繰り返すことができる。その負荷によって、相対的に大臀筋から内転筋群にかけての筋力が強化され、その結果、腰全体への負担が軽減するので腰痛の緩和につながる。
また、利用者の体重に合わせて調節するという機能において、特許文献3の特許第6134891号公報に開示された、いわゆる片持ちの支点で足置体を支える構造ではなく、足置体の運動を支軸中心とした回転運動とし、利用者の体重の下向きの力の印加に対向する上向きの力を弾性体ユニットの弾性体により与える構造とし、支軸に対するその弾性体ユニットの弾性力の印加距離を変化させることにより回転モーメントの大きさの調節と言う構成としたものである。
もし、この利用者の体重の違いを弾性体の弾性力のみで調節しようとすると、勢いコイル押しバネなどの弾性を大きくすることとなるが、それではコイル押しバネなどが硬くなり過ぎて体重の小さな利用者の利用にあたっては、機械的構造強度は十分すぎるぐらい耐え得るが、縦揺動が小さくならざるを得ず、本発明のポイントの1つであるアキレス腱やふくらはぎの筋肉などを十分には伸長、弛緩できない。むしろ発想を転換し、コイル押しバネなどの弾性体の弾性は大きくなり過ぎないようにして体重の小さな利用者でも縦揺動できるようにしつつ、体重の大きな利用者の利用にも耐え得るようにコイル押しバネなどの弾性体の弾性が印加される箇所の支軸からの距離を調節することにより回転モーメントの調節というものに転換したものである。
なお、前記足置体は、その一端が前記支軸に支持され、1または複数の前記当接箇所により下方より前記弾性体により支持された構造であるので、利用者の体重で印加される下向きの縦回転のモーメントに対して、当接箇所を介して弾性体により印加される上向きの縦回転のモーメントが得られる構造となっている。このように、足置体が設置床面には当接しない構造となっている。
上記構成により、特許文献3では、水泳の飛び込み台のように片持ち姿勢の金属板であれば、揺動のためには可撓性が必要となる一方、体重の大きな利用者の体重を十分に支えるためには相当の強度が必要となるが、本発明の構成であれば、足置体の揺動は下方から支える弾性体から与えられ、さらに支持が2箇所、つまり、根元の支軸と、利用者の立ち位置の下付近の弾性体ユニットとの当接箇所の2箇所となるため、足置体の可撓性はより少なくとも良く、また、機械的構造強度もより小さくても良くなるというメリットが得られる。
次に、上記構成において、前記弾性体ユニットに組み込む弾性体が複数あり、それぞれ弾性力が異なり、いずれかを選択して取り付けるものであり、前記利用者の想定体重に応じた弾性力を持つ前記弾性体を選択し、前記弾性体ユニットの組み込みにおいて取り替え可能な構造であることを特徴とする。
上記構成であれば、コイル押しバネなどの弾性体の弾性は大きくなり過ぎないようにして体重の小さな利用者でも縦揺動できるようにしつつ、また、体重の大きな利用者でも十分な伸縮性をもって縦揺動できるようにしつつ、コイル押しバネなどの弾性体の弾性が印加される箇所の支軸からの距離を調節することにより回転モーメントの調節を行うことができる。
次に、上記構成において、調節部が、利用者の想定体重に合わせて可変機構を用いた弾性体の配設位置を指示するメモリゲージ部を備えていることが好ましい。
例えば、利用者の体重が60kgならば弾性体の配設位置をここに合わせるとか、利用者の体重が65kgならば弾性体の配設位置をここに合わせるとかの表示があれば、設計通りの想定、つまり、利用者の体重で印加される下向きの縦回転のモーメントに対して、当接箇所において弾性体により印加される上向きの縦回転のモーメントとして設計通りの想定となる。本発明のストレッチ健康運動器具は、利用者が立ち乗りで足置体を揺動させることによりストレッチ効果が得られるところ、揺動がリズム良く繰り返されるためには、『利用者の体重で印加される下向きの縦回転のモーメント』と『当接箇所において弾性体により印加される上向きの縦回転のモーメント』とのバランス良いことが好ましいところ、弾性体の配設位置の目安となる指標があれば至便だからである。
また、メモリゲージ部としては、利用者の想定体重に応じた弾性力を持つ弾性体を選択できる場合は、前記利用者の想定体重に合わせて前記可変機構を用いた前記弾性体ユニットの配設位置の指示と、前記弾性力に応じて前記弾性体ユニットに取り付ける前記弾性体の選択指示の組み合わせを指示するメモリゲージ部であることが好ましい。
なお、上記構成において、調節部が、可変機構を用いて変動させた弾性体の配設位置を固定する固定部を備えていることも好ましい。
上記したように、可変機構を用いて弾性体の配設位置を変動できるが、その配設位置の調節は使用前であれば良く、使用中は揺動して運動を繰り返すため、変動しては不便である。使用中に弾性体の配設位置が変動しないように固定部を備えた構造が好ましい。
なお、弾性体としては、1つまたは複数のコイル押しバネ体で良い。なお、左右一対のセットとし、1または複数セットのコイル押しバネ体で良い。簡単な構造で縦揺動を繰り返す部材としては、コイル押しバネ体が適しているからである。
ここで、弾性体自体の姿勢であるが、それぞれのバネ体が、当接箇所の縦回転の揺動面に沿う方向に傾斜していることが好ましい。つまり、コイル押しバネ体が立設され、上端に対して下端が支持体の方向にわずかに近いように傾斜した構成とすることができる。
このように、当接箇所の縦回転の揺動面に沿う方向に傾斜しているにより、足置体の角度が変わってもコイル押しバネ体から受けるモーメントが足置体に対向する姿勢を保ちやすくなる。
次に、本発明者らは、コイル押しバネ体を改良する発明を想起するに至った。
従来技術では、体重などの荷重の印加箇所に対して供給する弾性力を大きくする方策としては、上記のように1つのコイル押しバネ体のバネ定数を大きくするか、複数本のコイル押しバネを並列化して複数本のコイル押しバネの合力により弾性力を大きくしていた。なお、従来技術では、1つのコイル押しバネ体のバネ定数を大きくする方策としては、1本のバネ線材径を太くすることで対応せざるを得なかった。
しかし、本発明者らは、コイル押しバネ体は、引きバネとは異なり、バネ内径が大きくサイズが大きいものであるところ、本発明のストレッチ健康運動器具は利用者が乗って体重を印加する荷重箇所は狭く、複数個のコイル押しバネを並列に並べて配置することが難しいことに気付いた。長い範囲にわたって複数のコイル押しバネを並べてしまうと、利用者が乗って体重を印加する荷重箇所に複数方向から弾性力が働いてしまい、バランスを崩す原因となることに気付いた。
さらに、本発明者らは、1つのコイル押しバネ体のバネ定数を大きくするためバネ線材径を太くすると、バネ定数が大きくなり過ぎることが多く、細かい調整が困難である。また、バネのひずみがバネの特定箇所に集中しやすくバネが割れて破損するケースが多いことに気付いた。
そこで、本発明者らは、鋭意研究する中、画期的なバネの改良を想起した。
それは、採用するコイル押しバネ体を、個々のコイル押しバネを複数個束ねた、「束ねコイル押しバネ体」とすることである。ここで言う「束ねコイル押しバネ体」とは、複数個のコイル押しバネを束ねて一体の多重螺旋構造をもったバネとしたものである。個々のコイル押しバネが、両端の座巻部と、それら両端の前記座巻部に挟まれている有効巻部を備えており、個々のコイル押しバネ同士が、有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねることにより束ねられ、座巻同士を上下方向に沿わせて重ねて多重螺旋構造を備えた「束ねコイル押しバネ体」とする。
束ねるコイル押しバネの個数であるが、限定はされないが、個々のコイル押しバネの線材径の合算が「束ねコイル押しバネ体」の合算線材径となるので、合算線材径に比べてコイルピッチが十分にないと「束ねコイル押しバネ体」が押しバネとして機能しにくくなる。そこで、例えば、個々のコイル押しバネのコイルピッチは、個々のコイル押しバネの線材径よりも10倍以上あることが好ましい。10倍以上あれば、個々のコイル押しバネの線材径が同一径だとすると、例えば5本の個々のコイル押しバネを束ねても「束ねコイル押しバネ体」においてコイルピッチは、合算線材径と同幅のものとなり得る。製作しようとする「束ねコイル押しバネ体」の合算線材径に比べて押しバネとして必要な幅のコイルピッチが確保できるコイルピッチのものを採用すれば良い。
また、「束ねコイル押しバネ体」のコイルの内径についても、個々のコイル押しバネの線材径に比べて10倍以上あることが好ましい。コイル押しバネは、引きバネと違い、コイルの内径が線材径に比べて十分に大きくないと安定した伸縮動作が行えない。個々のコイル押しバネのコイルの内径が線材径に比べて十分に大きいものであれば、「束ねコイル押しバネ体」においても、そのコイル内径は個々のコイル押しバネのコイルの内径と同程度になると想定できるので、個々のコイル押しバネの線材径よりも十分に大きいもの、例えば、10倍以上あれば押しバネとしても良好に機能し得る。
また、「束ねコイル押しバネ体」で束ねられる個々のコイル押しバネの線材径は、1種類の同じ径に揃ったものとすることもでき、また、複数種類の異なった径のものを組み合わせて使用することもできる。同種類の径のものを組み合わせて使用すると束ねやすく扱いやすくなる。また、複数種類の異なった径のものを組み合わせて使用すると「束ねコイル押しバネ体」のバネ定数を細かく調整することができる。
発明者らは、この「束ねコイル押しバネ体」を用いれば、1つのコイル押しバネの座巻径の面積と同じ程度の小さな面積で優秀で適度な大きさのバネ定数を持ったバネを得ることができることを確認した。また、複数のコイル押しバネが束ねられているので、バネのひずみが分散し、特定のバネの特定箇所にひずみが集中しにくく、バネが割れて破損することが、減少することを確認した。また、複数の線材径のコイル押しバネを組み合わせることができ、バネ定数の細かい調整ができる。
なお、本発明者らは、束ねコイル押しバネ体の「束ね状態」を維持するため、また、外部衝撃から保護するため、少なくとも有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねて束ねている箇所に、粘着テープや針金などの帯紐体を巻き張りする構造も想起した。巻き張りする部材は、粘着テープなどの帯紐体が好適であるが、束ねコイル押しバネ体の螺旋状の有効巻部の軸(長さ方向の軸)の周囲を周回するようにぐるぐる巻けるものであれば良い。例えば、針金やビニール紐や布帯なども帯紐体として適用できる。
粘着テープなどの帯紐体を巻き張りすれば、束ねコイル押しバネ体の「束ね状態」が良好に維持され、束ねコイル押しバネ体の弾性運動にも影響がないことを確認した。
また、念のため、「束ねコイル押しバネ体」の一塊りを、紙素材やプラスチック素材などの幕体やジャバラ体で覆う工夫も好ましい。幕体やジャバラ体で覆う程度では、「束ねコイル押しバネ体」の弾性運動にも影響がなく、外部から不用意に「束ねコイル押しバネ体」のバネピッチ内に指先や足先や異物が入り込む事故を回避することができる。
本発明にかかるストレッチ健康運動器具によれば、足置体に足を置いて足置体の動きに合わせれば、アキレス腱を伸ばす運動ができ、アキレス腱および下腿三頭筋(ヒラメ筋)などのふくらはぎの筋肉が伸び、血行が改善し、ストレッチを繰り返すことができる。その負荷によって、相対的に大臀筋から内転筋群にかけての筋力が強化され、その結果、腰全体への負担が軽減するので腰痛の緩和につながる。
利用者は、足置体に乗って軽く膝を屈伸させるだけでアキレス腱および下腿三頭筋などのふくらはぎの筋肉のストレッチを行うことができ、血行も改善し、特段の運動をしなくても効率的な運動効果が得られる。自発的な運動がしにくい高齢者や歩行が困難な障害者にとっても、体力の消耗が少ない適度な運動量で効果が得られる。
本発明の実施例1にかかるアキレス腱ストレッチ健康運動器具100の構成例を簡単に示した図(正面図、右側面図)である。 第1のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図(その1)である。 第1のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図(その2)である。 第2のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図(その1)である。 第2のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図(その2)である。 利用者によるストレッチ健康運動器具100を用いた縦揺動運動により足置体130の傾斜角度が変動する様子を示す図である。 本発明の実施例2にかかるストレッチ健康運動器具100aの構成例を簡単に示した図である。 実施例2のストレッチ健康運動器具100aを用いた縦揺動運動により足置体130の傾斜角度が変動する様子を示す図である。 本発明の実施例3にかかるストレッチ健康運動器具100bの構成例を簡単に示した図である。 第2の可変機構132による足置体130上の各々の踏み台131の配設位置を可変とする様子を示す図である。 体重に応じた調整例を示す図である。 個々のコイル押しバネ141と、複数個のコイル押しバネ141を束ねた「束ねコイル押しバネ体141A」の構成を簡単に示した図である。 「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごと紙素材やプラスチック素材などの幕体やジャバラ体で覆った構成例を示す図である。 公知技術におけるいわゆるトレッドミル型の健康運動器具(特開2000-126329号)示す図である。 公知技術におけるいわゆる加振型の健康運動器具(特開2008-113968号)を示した図である。 筋肉全体として大きな伸び縮みを伴う収縮と弛緩を行うストレッチタイプの健康運動器具(特許第6134891号公報)を示した図である。
本発明のアキレス腱ストレッチ健康運動器具の実施例に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明に係るストレッチ健康運動器具の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例1にかかるアキレス腱ストレッチ健康運動器具100の構成例を簡単に示した図である。
図1は、実施例1にかかるアキレス腱ストレッチ健康運動器具100の構成例を簡単に示す図である。図1は正面図と右側面図を示している。
図1に示すように、実施例1にかかるアキレス腱ストレッチ健康運動器具100は、支持体110、支軸111、把持部120、足置体130を備え、弾性体ユニット140、可変機構150、調節部160を備えた構成例となっている。各部材について本発明を理解する上で必要な範囲で示しており、機械的な部分などは簡単に図示しているかまたは図示自体を省略している部分もある。また、図1には可変機構150、調節部160は図示していない。
支持体110は、装置全体を支える構造物であり、ここでは支柱として略垂直または傾斜を持って立設されている。この例では略垂直に立設したものとなっている。
支持体110は自立できるようになっており、この例では脚部112を備えた構造となっている。さらに、支軸111を備えた構成となっている。
本発明のストレッチ健康運動器具100は、立ち乗り姿勢で利用するものであり、支持体110の材質としては利用者の体重を支える必要性から機械的強度が求められる。例えば、鋼材やステンレス材などの金属が好ましい。機械的強度が満足されれば木材やプラスチック樹脂なども排除しない。
支軸111は足置体130の一端を回動可能に支持するものであり、機械的構造強度が確保されれば中空のパイプ体などであっても良い。足置体130はその一端を支軸111に連結して支持されつつ、自由端となっている足置体130の他端が弧を描くように繰り返して回動する。なお、回動する角度は利用者が立ち乗り姿勢で上下動する変化に合わせるもので良く、上下動の沈み込みの最下端の角度と、浮き上がりの最上端の角度の間の角度で変化する。ここではこの動きを「揺動」と記載することがある。
支軸111と足置体130の連結は、足置体130が支軸111に載置されている状態だけでも良い。つまり、足置体130の一端側に支軸111を受け入れる溝(例えば支軸111の外径を受け入れる半円形の溝)があり、当該溝に支軸111を嵌入して連結されているものの載置されている状態であり足置体130が縦回動可能になっているものでも良い。なお、利用者の運動中に支軸111と足置体130の連結が不意に外れたりすることのないようにロックを掛ける(図示せず)ことは好ましい。
このような足置体130を載置することによる連結であれば、後述するように弾性体ユニット140の配設位置を可変機構150により調整する際に上面にある足置体130を外して下側にある弾性体ユニット140を露出させて操作しやすくなる。
また、支軸111と足置体130の連結は支軸111が足置体130を貫いて連結されている状態でも良い。つまり、足置体130に軸孔が穿設されており、設置当初の組み立て時に当該軸孔に支軸111を通し入れた状態で組み上げる連結構造でも良い。さらに脱落しないように支軸111の端部を囲繞すれば、利用者の運動中に不意に外れたりすることがなくなる。この構成の場合、後述するように弾性体ユニット140の配設位置を可変機構150により変動させる際に足置体130を上側に回転させて持ち上げて弾性体ユニット140を露出させて操作することとなる。
次に、脚部112は支持体110の側面を支えるものである。支持体110の安定性を増すものであり、床面から滑らないように滑り止めとなるストッパーが設けられている構成が好ましい。例えばゴム素材等を採用することができる。
把持部120は、支持体110の上部に取り付けられており、利用者が使用中に把持する部材である。利用者が手で掴みやすい形状であることが好ましい。配設位置は利用者が足置体130の上に立ち乗った状態で持ちやすい位置であることが好ましい。把持部120の部材は特に限定されないが、グリップしやすいようにゴム素材などで被覆していても良い。
足置体130は、利用者が立ち乗る板状体の構造物である。
足置体130は、剛性を備えた板状体であり、利用者が立ち乗ることができる強度を備えたものとなっている。つまり、利用者の体重、利用者の上下動に伴う力や利用者の体重を十分に支持できる剛性を備えたものとなっている。
例えば、足置体130の素材は、例えば、板、鉄板、アルミニウム軽合金板などでも良い。
足置体130は利用者が立ち乗れる一枚の大きなものでも良く、利用者が立ち乗る足に合わせて左右に分かれたものでも良い。図示した構成例としては、利用者が立ち乗れる一枚の大きなものとなっている。
弾性体ユニット140は、1または複数の弾性体が組み込まれたユニットであり、足置体130の底面側に配設され、足置体130の底面を下方から支持する部材となっている。
弾性体ユニット140に組み込まれる弾性体141の数は特に限定されない。1つの場合もあり得るし、複数の場合もあり得る。複数の場合は生じる弾性力のバランスを考えて、2つなら左右一対、3つなら二等辺三角形の頂点同士の配置、4つなら長方形の頂点同士の配置などが好ましい。この例では左右一対の弾性体141が組み込まれているものとする。
図1に示すように、足置体130はその一端が支軸111に支持されつつ、下方から弾性体ユニット140により支持された構造となっている。利用者の体重で印加される下向きの縦回転のモーメントに対して、当接箇所を介して弾性体ユニット140により印加される上向きの縦回転のモーメントが得られる構造である。足置体130が設置床面には当接せず、足置体130の他端(支軸111から遠い端部)は自由端となっている。
次に、可変機構150は、弾性体ユニット140の支持体110からの離隔距離を変化させるものである。可変機構150の構造としては、弾性体ユニット140の支持体110からの離隔距離を変化させるものであれば特に限定されず、多様なものがあり得る。
調節部160は、可変機構150に締結可能に取り付けられており、可変機構150に対して調節部160を締結した場合に固定され、弾性体ユニット140の進退を止めて弾性体ユニット140の配設位置を固定する。この調節部160による可変機構150で可動する弾性体ユニット140の固定方法は様々なものがある。
可変機構150と調節部160の構造には様々なものがあり得るが、以下に2つのパターンを示す。
(第1のパターン)
図2および図3は、第1のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図である。
図2(a)は足置体130が装着された状態の平面図、図2(b)は足置体130を取り除く様子を簡単に示した図、図2(c)は下方にある構造を簡単に示した図である。図2(b)は側面図、図2(c)は平面図となっている。
図2(c)において、可変機構150は一種のレールのようなスライダーとなっており、弾性体ユニット140が支軸111の方に近づいたり遠のいたりするようなスライド移動を可能とする部材となっている。
第1のパターンは、調節部160が、図2および図3に示すメモリゲージ部161aと固定部162aを備えたものである。それらの図中には付番160という番号のものがないが、調節部160はメモリゲージ部161aと固定部162aを併せたものとなっている。
メモリゲージ部161aには体重の目安と、それぞれの体重の目安に穿設された孔が設けられている。その内径はRとなっている。
この構成例では、メモリゲージ部161aは、支軸111に回動可能に取り付けられており、図2(c)のように弾性体ユニット140の上面付近の高さを固定時の姿勢とし、図3(b)のように上方に回動させて跳ね上げることができる。なお、図3(a)では跳ね上げたメモリゲージ部161aは図示していない。
固定部162は、この構成例では、弾性体ユニット140の上面に取り付けられた突起体となっている。突起体である固定部162aの外径rは、メモリゲージ部161aに穿設された孔の内径Rに嵌まり込む大きさとなっている。つまり、メモリゲージ部161aを弾性体ユニット140の上から被せるとメモリゲージ部161aに多数穿設されている孔のいずれの孔に嵌って固定される構造となっている。
利用者の体重に合わせた弾性体ユニット140の配設位置の調節は図3に示す手順で行うことができる。
まず、図3(b)に示すように、メモリゲージ部161aをやや上側に跳ね上げ、固定部162aとの嵌合を解いて弾性体ユニット140が可変機構150のレールに沿って移動可能な状態とする。その際には上から目視するとメモリゲージ部161aによる体重のメモリと固定部162aの位置関係が把握しやすいようデザインされていることが好ましい。
次に、図3(b)に示すように、弾性体ユニット140を適宜移動させた後、図3(c)に示すように、メモリゲージ部161aを下側に戻し、固定部162aをメモリゲージ部161aの体重メモリのターゲットとなる穴に嵌合させる。なお、隣接する孔に間違えた場合、トライアンドエラーで調節を行えば良い。
体重メモリが示す位置に弾性体ユニット140が配設できれば、図3(d)に示すように、最後に足置体130を元通りに被せて設定が完了する。
(第2のパターン)
図4および図5は、第2のパターンの可変機構150と調節部160の構造を持つ実施例を示した図である。
第2のパターンは、調節部160が、図4および図5に示すメモリゲージ部161bと固定部162bを備えたものである。それらの図中には付番160という番号のものがないが、調節部160はメモリゲージ部161bと固定部162bを併せたものとなっている。
図4(b)は足置体130を上側に取り除く様子を示す図、図4(c)は下部の構造を示した図である。図4(b)は側面図、図4(c)は平面図となっている。
第2のパターンでは、固定部162bは可変機構150に締結可能で着脱できるよう取り付けられており、弾性体ユニット140に接する位置で可変機構150に対して固定部162bを締結した場合に弾性体ユニット140が固定され、弾性体ユニット140の進退を止めて弾性体ユニット140の配設位置を固定する。可変機構150に対して固定部162bを弛緩させた場合に弾性体ユニット140が可動となり、弾性体ユニット140の進退を可能として弾性体ユニット140の配設位置を変動させることができる状態となる。
固定部162bの構造としては特に限定されないが、ネジによりレール状の可変機構150を挟持して締結したり弛緩したりする構造でも良い。
この例では、メモリゲージ部161bは、利用者の体重に合わせて弾性体ユニット140の配設位置が調節しやすいように目安となるゲージであれば良く、弾性体ユニット140の下方に設けられている。メモリゲージ部161には体重に応じたメモリがついており、メモリの位置に概ね合うように配設位置を調整して弾性体ユニット140の前後に調節部160を取り付けて締結することにより、弾性体ユニット140の配設位置を調節する。
利用者の体重に合わせた弾性体ユニット140の配設位置の調節は図5に示す手順で行うことができる。
図5は、可変機構150を介して弾性体ユニット140の配設位置を合わせ、調節部160により固定する様子を簡単に示した図である。調節がしやすいように上面の足置体130は取り外した状態となっている。
図5(a)に示すように、固定部160を弛緩させて可変機構150への挟持を開放し、弾性体ユニット140が自在にスライド移動できるようにする。
図5(a)の状態において、利用者の体重に応じてメモリゲージ部161が支持する体重のメモリに合わせて弾性体ユニット140の配設位置を調節する。
次に、図5(b)に示すように、弾性体ユニット140のエッジに接するように可変機構150に固定部160を取り付けて固定し、弾性体ユニット140が自在にスライド移動できないように移動を制限する。
図5(b)の固定後、上面に足置体130を取り付ければ体重に応じた弾性力が得られる状態となり、利用者が立ち乗りで縦揺動してストレッチ、特に膝や膝下のふくらはぎの筋肉、アキレス腱などのストレッチが簡単にできる状態となる。
なお、上記した可変機構150と調節部160の構造例は第1のパターンと第2のパターンの2例であるが、可変機構150と調節部160の構造例は他にも多様なものがあり得る。本発明のストレッチ健康運動器具100の可変機構150と調節部160の構造は、上記第1のパターンと第2のパターンの2例には限らない。
図6は、利用者によるストレッチ健康運動器具100を用いた縦揺動運動により足置体130の傾斜角度が変動する様子を示す図である。
なお、可変機構150と調節部160の構造例は、図4および図5で示した第2のパターンのものとなっている。
図6に見るように、足置体130の縦揺動運動により、足置体130の後端付近が円弧を描くように移動し、足置体130の傾斜角度が大きくなったり小さくなったりする様子が良く分かる。図6(a)のように下側に回動して傾斜が変化すればアキレス腱ストレッチの深さが深くなり、図6(b)のように上側に戻って傾斜が小さくなればアキレス腱ストレッチの深さが浅くなる。このようにアキレス腱ストレッチを繰り返すことができる。
なお、体重を用いてリズムよく揺動するため、繰り返されるアキレス腱ストレッチとなるので、揺動運動の周期は利用者の膝屈伸の頻度に合わせて比較的ゆっくり行うように設定することも可能である。
このように、足置体130に両脚で立つだけで、自ずとアキレス腱および下腿三頭筋(ヒラメ筋)などのふくらはぎの筋肉が伸び、ストレッチを繰り返すことができる。
また、足置体130の傾斜角度は利用者の膝屈伸の大きさにより自在に調整できるため、足腰の状態や運動進度によって、アキレス腱等にかかる負荷の度合いを柔軟に調整することが可能である。
本発明のストレッチ健康運動器具100の利用は、利用者にとって、立ち乗るだけで楽しく遊び感覚で、リズムをもってアキレス腱やふくらはぎの筋肉の伸縮運動、下半身の筋肉の収縮と弛緩の反復運動を行うことができる。
図6に示すように、足置体130の一端が支軸111に支持され、下方より弾性体ユニットにより支持され、利用者の体重で印加される下向きの縦回転のモーメントに対して、当接箇所を介して弾性体ユニットにより印加される上向きの縦回転のモーメントが得られる構造であり、両者のバランスと反復でリズムよく縦揺動によるアキレス腱やふくらはぎの筋肉の伸縮運動、下半身の筋肉の収縮と弛緩の反復運動を行うことができる。
発明者らは、長年の研究から、アキレス腱を伸ばすことにより、その負荷によって下腿三頭筋(ヒラメ筋)、下腿二頭筋、大臀筋から内転筋群にかけての筋力や筋や神経機能が回復し、血行が改善し、その結果、腰全体への負担が軽減するので腰痛の緩和につながることを見出している。発明の直接の効果とはしないものの、腰痛の緩和を希望する利用者にとって、アキレス腱の伸縮を通じたアキレス腱の鍛錬は有意義であると考える。
実施例2として、弾性体ユニット140のそれぞれの弾性体141のバネが、足置体130の縦回転面に沿う方向に傾斜している構成例を示す。
図7は、本発明の実施例2にかかるストレッチ健康運動器具100aの構成例を簡単に示した図である。図7は正面図と右側面図を示している。
図7に示すように、実施例2にかかるストレッチ健康運動器具100aは、支持体110、支軸111、把持部120、足置体130、弾性体ユニット140、可変機構150、調節部160を備えた構成例となっている。これらのうち実施例1で説明した構成例と同様の部分についての説明は適宜省略する。各部材について本発明を理解する上で必要な範囲で示しており、機械的な部分などは簡単に図示しているかまたは図示自体を省略している部分もある。
実施例1では、弾性体ユニット140の弾性体141は垂直方向に立設されていたが、実施例2では、弾性体ユニット140の弾性体141が足置体130の縦回転面に沿う方向に傾斜しているものとなっている。つまり、コイル押しバネである弾性体141は立設しているものの傾いており、その上端は支持体110からやや遠ざかる方向でその下端が支持体110にやや近付く方向に傾斜している。
このように弾性体141が傾斜している工夫のメリットは以下である。
足置体130の縦揺動は、厳密には上下方向の垂直揺動ではなく、支軸111を中心とする円弧運動である。そのため、体重が印加されて足置体130が深く沈んだ場合、回転モーメントの角度は真下ではなく、やや斜めに傾斜した角度を持っている。その角度に対向しやすい角度にするため、反発する弾性体141の弾性力の印加方向もやや斜めに傾斜した角度に合わせる点である。
図では分かりやすいように傾斜角度を大きく描いている。
図8は、実施例2のストレッチ健康運動器具100aを用いた縦揺動運動により足置体130の傾斜角度が変動する様子を示す図である。
図8に見るように、足置体130の縦揺動運動により、足置体130の後端付近が円弧を描くように移動し、足置体130の傾斜角度が大きくなったり小さくなったりする様子が良く分かる。図8(a)のように下側に回動して傾斜が変化すればアキレス腱ストレッチの深さが深くなり、図8(b)のように上側に戻って傾斜が小さくなればアキレス腱ストレッチの深さが浅くなる。このようにアキレス腱ストレッチを繰り返すことができる。
ここで、図8(a)のように下側に回動して利用者の体重による回転モーメントは真下ではなく、支軸110を中心とした回転運動となりやや斜めに傾斜したものとなる。また、利用者は自然と支軸110を中心に回転する乗り物、例えば一種のブランコのような器具に乗っている感覚となり、やや斜め下を蹴りつけるような運動となる傾向がある利用者も想定される。そのため、弾性体ユニット140の弾性体141もやや斜めに傾いていた方が対向しやすくなる。
なお、体重を用いてリズムよく揺動するため、繰り返されるアキレス腱ストレッチとなるので、揺動運動の周期は利用者の膝屈伸の頻度に合わせて比較的ゆっくり行うように設定することも可能である。
このように、足置体130に両脚で立ってリズムよく上下動を繰り返すだけで、自ずとアキレス腱および下腿三頭筋(ヒラメ筋)などのふくらはぎの筋肉が伸び、ストレッチを繰り返すことができる。
実施例3として、足置体の上に利用者が足を置く踏み台を備え、踏み台の配設位置を変動できる構成例を示す。
図9は、本発明の実施例3にかかるストレッチ健康運動器具100bの構成例を簡単に示した図である。図9(a)正面図、図9(b)は平面図、図9(c)は右側面図を示している。
図9に示すように、実施例3にかかるストレッチ健康運動器具100bは、支持体110、支軸111、把持部120、足置体130、踏み台131、第2の可変機構132、弾性体ユニット140、可変機構150、調節部160を備えた構成例となっている。これらのうち実施例1で説明した構成例と同様の部分についての説明は適宜省略する。各部材について本発明を理解する上で必要な範囲で示しており、機械的な部分などは簡単に図示しているかまたは図示自体を省略している部分もある。
実施例1や実施例2では、利用者は、足置体130の上に直接立ち乗る構成を前提としていたが、実施例3では、足置体130の上に左右一対の踏み台131が配設されており、さらに、足置体130上の各々の踏み台131の配設位置を可変とする第2の可変機構132が備えられている。
踏み台131は、利用者の足を載せる部分であり、利用者の足が載せられる形状の板状体でも良いが、エッジ部分が上方に立ち上がった中空の箱形状のものでも良く、スリッパのように利用者の足を受け入れる立体的形状でも良い。素材としては限定されず、木製、プラスチック樹脂製、金属製、布製であっても良い。
第2の可変機構132は、踏み台131の足置体130上の配設位置を可変とするものである。第2の可変機構132の構造は限定されないが、踏み台131の配設位置を可変とする場合には、スライダーのように踏み台131をスライド移動させる溝を備え、当該溝内をスライド移動させることにより踏み台131の配設位置を可変とするものでも良い。踏み台131の配設位置を固定する場合には、踏み台131を第2の可変機構132に対して固定すれば良く、例えば、踏み台131を第2の可変機構132に対してネジ止めして固定しても良く、また、第2の可変機構132のスライド移動させる溝内にストッパーを設け、踏み台131の前端および後端を挟持することで踏み台131を固定するものでも良い。
図10は、第2の可変機構132による足置体130上の各々の踏み台131の配設位置を可変とする様子を示している。
図10(a)は、第2の可変機構132内において踏み台131の配置位置を前方に押し出して調整する様子を示す図である。図10(a)に示すように、第2の可変機構132内において踏み台131の配置位置を前方に押し出すことにより、利用者の立ち乗り位置が前方に来るように調整できる。
図10(b)は、第2の可変機構132内において踏み台131の配置位置を後方に押し戻して調整する様子を示す図である。図10(b)に示すように、第2の可変機構132内において踏み台131の配置位置を後方に押し戻すことにより、利用者の立ち乗り位置が後方に来るように調整できる。
また、さらに、この第2の可変機構132を用いた踏み台131の前後方向への移動と、可変機構150のレールに沿った弾性体ユニット140の前後方向への移動を組み合わせることも可能である。
図11(a)は比較的体重が重い利用者が利用する際の調整例を示している。図11(a)に示すように、踏み台131を前方に押し出して調整し、弾性体ユニット140を後方に押し戻して調整すると、足置体130に対する踏み台131からの利用者の体重の印加箇所が支軸111に対する距離が近くなって支軸111を中心とする回転モーメントを低減できる一方、弾性体ユニット140中の弾性体からの足置体130に対する上向きの弾性力の印加箇所が支軸111に対する距離が遠くなり、支軸111を中心とする回転モーメントを大きく増加させることができ、比較的体重の大きい利用者でも利用しやすくなり、快適に上下運動を繰り返し、アキレス腱を伸ばすことができる。
一方、図11(b)は比較的体重が軽い利用者が利用する際の調整例を示している。図11(b)に示すように、踏み台131を後方に押し戻して調整し、弾性体ユニット140を前方に押し出して調整すると、足置体130に対する踏み台131からの利用者の体重の印加箇所が支軸111に対する距離が遠くなって支軸111を中心とする回転モーメントを増加できる一方、弾性体ユニット140中の弾性体からの足置体130に対する上向きの弾性力の印加箇所が支軸111に対する距離が近くなり、支軸111を中心とする回転モーメントを小さく低減させることができ、比較的体重の軽い利用者でも利用しやすくなり、快適に上下運動を繰り返し、アキレス腱を伸ばすことができる。
実施例4として、弾性体141が、個々のコイル押しバネを複数個束ねた「束ねコイル押しバネ体141A」である例を示す。
ここで、「束ねコイル押しバネ体141A」とは、複数個のコイル押しバネ141を束ねて一体の多重螺旋構造をもったバネとしたものである。
図12は、個々のコイル押しバネ141と、複数個のコイル押しバネ141を束ねた「束ねコイル押しバネ体141A」の構成を簡単に示した図である。
図12(a)が単体のコイル押しバネ141を簡単に示している。図12(b)は複数個のコイル押しバネ141を束ねた「束ねコイル押しバネ体141A」の構成を簡単に示している。図12(b)はごく一例として5本のコイル押しバネ141を組み合わせて束ねた「束ねコイル押しバネ体141A」を例示している。もちろん5本の組み合わせ以外も可能であり、2本以上であれば良く、10本の組み合わせや、20本の組み合わせや、30本の組み合わせでも、何本の組み合わせでも良い。
それぞれの図面において、上側が平面図を示している。下側が斜視図であるが、側面が良く分かるような角度で図示されている。
図12(a)、図12(b)に示すように、個々のコイル押しバネ141は、両端の座巻部1411と、それら両端の座巻部1411に挟まれている有効巻部1412を備えている。
ここで、図12(b)に示すように、「束ねコイル押しバネ体141A」は、複数のコイル押しバネ141同士が、有効巻部1412の螺旋形状同士を沿わせて重ねることにより束ねられ、座巻同士1411を上下方向に沿わせて重ねて多重螺旋構造を備えた構成となっていることが分かる。つまり、複数のコイル押しバネ141同士が、有効巻部1412の螺旋形状同士を沿わせて重ねることにより束ねられて「束ねコイル押しバネ体141A」が形成されていることが分かる。
図12(a)および図12(b)の平面図から分かるように、「束ねコイル押しバネ体141A」の座巻の面積は、1つのコイル押しバネ141の座巻の面積と同じ程度の小さな面積であることが分かる。その一方、束ねコイル押しバネ体141Aのバネ定数は、1つのコイル押しバネ141のバネ定数よりも大きく、適度な大きさのバネ定数を持ったバネを得ることができる。
なお、束ねコイル押しバネ体141Aの各々のコイル押しバネ141の線材径は同一のもので揃えても良い。また、コイル押しバネ141の線材径を複数の異なる線材径のコイル押しバネ同士141を組み合わせて形成することも可能である。有効巻部の螺旋形状同士が略同一であれば、線材径が異なっていても各々のコイル押しバネ141の有効巻部1412を沿わせて重ねることにより束ねられ、座巻1411同士を上下方向に沿わせて重ねれば、多重螺旋構造を備えた束ねコイル押しバネ体141Aとすることができる。異なる線材径を組み合わせ使用することにより、バネ定数の大小調整などが行いやすくなる。
ここで、束ねコイル押しバネ141Aを形成する個々のコイル押しバネ141において、コイルピッチは線材径よりも10倍以上大きいことが好ましい。複数本を束ねる関係上、線材径よりも十分に大きなコイルピッチを持っていないと、形成された束ねコイル押しバネ141Aが十分なコイルピッチを確保できないからである。例えば、個々のコイル押しバネ141の線材径をDとし、コイルピッチが10倍とするとコイルピッチ幅は10Dとなるが、5本のコイル押しバネ141を束ねた場合、その組み合わせの見かけの線材径が5Dとなり、束ねコイル押しバネ141Aの見かけの線材径が5Dで、コイルピッチが10Dとなる。コイル押しバネとしてはもっと大きなコイルピッチ幅が確保されていても良い。例えば、個々のコイル押しバネ141の線材径をDとし、コイルピッチが30倍とするとコイルピッチ幅は30Dとなるが、15本のコイル押しバネ141を束ねた場合、その組み合わせの見かけの線材径が15Dとなり、束ねコイル押しバネ141Aの見かけの線材径が15Dで、コイルピッチ幅が30Dとなる。
なお、これらは一例に過ぎず、かならずしも見かけの線材径とコイルピッチ幅が1:2である必要はない。
また、束ねコイル押しバネ141Aを形成する個々のコイル押しバネ141について、コイル内径は線材径よりも10倍以上大きいことが好ましい。コイル押しバネの性質上、線材径よりもコイル内径が適度に大きい方が伸縮動作が安定する。そこで、コイル内径は線材径よりも10倍以上大きいことが好ましい。
ここで、「束ねコイル押しバネ体141A」において、複数のコイル押しバネ141を束ねて構成したメリット・効果としては数々のものがある。
第1には、バネ定数の細かい調整が可能となる点である。バネ定数の調整はバネ線材径でも調整できるが、バネ線材径を細かく調整して調達すること困難であるため、事実上、所望のバネ定数に細かく調整することが困難であるところ、本発明の「束ねコイル押しバネ体141A」であれば、複数個のコイル押しバネ141を適度に組み合わせることにより、バネ定数を細かく調整することができる。採用するコイル押しバネ141は同じ線材径のものに限られず、複数種類の線材径のバネを組み合わせることができ、バネ定数を細かく調整することができる。
第2には、バネのひずみを分散させることができる点である。つまり、複数のコイル押しバネ141を組み合わせて束ねているため、ひずみを特定のコイル押しバネ141の特定箇所に集中させることなく、分散させることができる。その結果、ひずみの蓄積によりバネが割れて破損するなどの不具合発生を低減することができる。
第3にはコスト低減が可能となる点である。コイル押しバネ体のバネ定数を大きくするためバネ線材径を太くすれば良いが、特に太いコイル押しバネ体を製作するのは加工が難しくコストが高くなるが、ある程度の線材径のコイル押しバネ141は比較的製作が簡単でありコストが安くなる。この低コストのコイル押しバネ141を用いることでコストが低減する。
なお、「束ねコイル押しバネ体141A」において個々のコイル押しバネ141の座巻同士を上下方向に沿わせて重ねることにより、「束ねコイル押しバネ体141A」の座巻が丈夫で頑丈な座巻となり、弾性体ユニット140において安定した構造となる。
ここで、「束ねコイル押しバネ体141A」において個々のコイル押しバネ141の「束ね姿勢」を安定的に維持するため、少なくとも有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねて束ねている箇所に、粘着テープや針金などの帯紐体を巻き張りした構成とすることができる。
図12(c)は、有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねて束ねている箇所に粘着テープを巻き張りの要領で巻き付けて補強した構成例を示す図である。この構成例では、有効巻部の全範囲にわたって粘着テープや針金などの帯紐体を巻き張りの要領で巻き付けた例となっている。有効巻部の全範囲でなくとも良いが強度を考慮すれば、有効巻部の全範囲に粘着テープや針金などの帯紐体を巻き張りしておくことが好ましく、さらに、座巻部についても全範囲に粘着テープや針金などの帯紐体を巻き張りしておくことが好ましい。
「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごと、紙素材やプラスチック素材などの幕体やジャバラ体で覆う構成も好ましい。
図13は、「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごと紙素材やプラスチック素材などの幕体やジャバラ体で覆った構成例を示す図である。
図13(a)は、「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごと紙素材の幕体で覆った様子を簡単に示す図である。
図13(b)は、「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごとプラスチック素材などのジャバラ体で覆った様子を簡単に示す図である。
「束ねコイル押しバネ体141A」の一塊りごと幕体やジャバラ体で覆うことにより、外部から不用意に「束ねコイル押しバネ体141A」のバネピッチ内に指先や足先や異物が入り込む事故を回避することができる。
なお、幕体やジャバラ体で覆っても、「束ねコイル押しバネ体141A」の弾性運動には影響がない。
図13(c)は、実施例4にかかる本発明のアキレス腱ストレッチ健康運動器具100において、弾性体ユニット140Aに「束ねコイル押しバネ体141A」を採用した様子を示す構成図である。
実施例4にかかる本発明のアキレス腱ストレッチ健康運動器具100において、「束ねコイル押しバネ体141A」が安定して適度なバネ定数を与えることができ、利用者が足置体130および踏み台131上で揺動して運動する快適なホッピングを行うことができる。
このように、実施例4にかかるアキレス腱ストレッチ健康運動器具によれば、補強された弾性体ユニット140cにおいて、「束ねコイル押しバネ体141A」を採用し、小さな座巻面積でも十分大きなバネ定数を得ることができ、かつ、バネ定数の細かい調整が可能となり、コイル押しバネに蓄積されるひずみも効果的に分散でき、足置体130に両脚で立ってリズムよく上下動を繰り返すだけで、ストレッチを繰り返すことができ、自ずとアキレス腱および下腿三頭筋(ヒラメ筋)などのふくらはぎの筋肉が伸び、血行が改善できる。
以上、本発明のアキレス腱ストレッチ健康運動器具の構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明のアキレス腱ストレッチ健康運動器具は、室内用の健康運動器具として広く適用することができる。
100 ストレッチ健康運動器具
110 支持体
111 支軸
112 脚部
120 把持部
130 足置体
131 踏み台
132 第2の可変機構
140 弾性体ユニット
141 弾性体
141A 束ねコイル押しバネ体
150 可変機構
160 固定部
161 メモリゲージ部

Claims (7)

  1. 支持体と、前記支持体に設けられた支軸と、前記支持体の前記支軸を中心に縦回動可能に支持され利用者が足を置く足置体を備え、前記利用者が前記足置体に対して立ち乗り姿勢で利用し、前記足置体の傾斜が変化するたびに前記足置体に足を置いている前記利用者のアキレス腱およびふくらはぎの筋肉の伸縮運動が可能となるストレッチ健康運動器具において、
    前記足置体の底面を下方から支持する複数のコイル押しバネ体を組み込んだ弾性体ユニットを備え
    前記コイル押しバネ体が、個々のコイル押しバネを複数個束ねた、束ねコイル押しバネ体であり、
    前記束ねコイル押しバネ体における個々の前記コイル押しバネが、両端の座巻部と、それら両端の前記座巻部に挟まれている有効巻部を備え、それぞれの前記有効巻部の螺旋形状が同形状であり、
    前記束ねコイル押しバネ体における個々の前記コイル押しバネ同士が、前記有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねることにより束ねられ、前記座巻同士を上下方向に沿わせて重ねた、多重螺旋構造を備えた束ねコイル押しバネ体であることを特徴とするストレッチ健康運動器具。
  2. 前記束ねコイル押しバネ体が、少なくとも前記有効巻部の前記螺旋形状同士を沿わせて重ねて束ねている箇所に、粘着テープを巻き張りしたものであることを特徴とする請求項に記載のストレッチ健康運動器具。
  3. 前記束ねコイル押しバネ体が、少なくとも前記有効巻部の前記螺旋形状同士を沿わせて重ねて束ねている箇所に、針金を巻き張りしたものであることを特徴とする請求項に記載のストレッチ健康運動器具。
  4. 前記束ねコイル押しバネ体の各々の個別の前記コイル押しバネにおいて、線材径が複数種類あり、複数の異なる線材径の前記コイル押しバネ同士が、前記有効巻部の螺旋形状同士を沿わせて重ねることにより束ねられ、前記座巻同士を上下方向に沿わせて重ねた、多重螺旋構造を備えた束ねコイル押しバネ体であることを特徴とする請求項に記載のストレッチ健康運動器具。
  5. 前記弾性体ユニットに組み込む複数の弾性体が、それぞれ弾性力が異なるものであり、前記利用者の想定体重に応じた弾性力を持つ前記弾性体を選択し、前記弾性体ユニットの組み込みにおいて取り替え可能な構造であることを特徴とする請求項1に記載のストレッチ健康運動器具。
  6. 前記弾性体ユニットのそれぞれの前記弾性体が傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のストレッチ健康運動器具。
  7. 前記弾性体ユニットの前記支持体からの離隔距離を変化させる可変機構と、
    前記可変機構による前記弾性体ユニットの配設位置を調整する調節部を備え、
    前記可変機構によって前記弾性体ユニットの配設位置を変え、前記弾性体ユニット中の前記弾性体からの前記足置体に対する弾性力の印加箇所を変化させることにより、前記支軸を中心とする回転モーメントを調整できることを特徴とする請求項1に記載のストレッチ健康運動器具。
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