JP7463546B2 - スパークエロージョン切削のためのワイヤ電極 - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、スパークエロージョン切削のためのワイヤ電極、およびその生産方法に関する。
(最新技術)
スパークエロージョン法(電気放電機械加工(EDM))は、導電性ワークピースを分離するために使用され、ワークピースとツールとの間のスパーク放電を用いた材料の除去に基づく。本目的のために、例えば脱イオン水または油等の誘電液体中において、制御されたスパーク放電がそれぞれのワークピースおよびツールの間に生成され、ツールは、それから短い距離に配列され、電圧パルスの印加を通して電極として作用する。このように、例えば、金属、導電性セラミック、または複合材料等から成るワークピースが、実質的にそれらの硬度に関係なく機械加工されることができる。スパーク放電のための電気エネルギーは、エローディング機械のパルス発生器によって提供される。
約0.02~0.4mmの範囲内の典型的直径を有する張架された薄ワイヤによってツールが構成される特殊スパークエロージョン法は、スパークエロージョン切削またはワイヤエロージョンである。ワイヤは、材料の除去の結果としてエローディングプロセス中に摩耗するにつれて、切削または機械加工ゾーンを通して持続的に延伸される必要があり、1回のみ使用されることができ、すなわち、ワイヤは、持続的に消費される。所望の切削輪郭は、最初に、比較的高い放電エネルギーを用いたいわゆる主切削を通して行われる。ワークピースの輪郭精度および表面粗度を向上させるために、逐次低減された放電エネルギーを用いた1回またはそれより多くのいわゆるトリミング切削が主切削に続くことができる。これらのトリミング切削中、ワイヤ電極は、その外周の一部のみと係合される。開回路電圧、パルス電流、パルス継続時間、一時停止継続時間、間隙幅調整パラメータ、ワイヤ予張架力、ワイヤ排出速度、洗流圧力等、主切削およびトリミング切削に関する機械側の設定パラメータは、いわゆる技術、またはエローディングもしくは切削技術内に組み合わせられる。機械加工されることになる異なる材料タイプ、ワークピースの高さ、ワイヤタイプ、ワイヤ直径、および品質標的に関して、対応するエローディング技術が、その業界で常用されるエローディング機械に対して使用可能である。
実践では、コーティングされた、およびコーティングされていないワイヤまたはワイヤ電極の両方が使用され、これらは、最近では、通常、真鍮または銅を基にして生産される。裸ワイヤとも称されるコーティングされていないワイヤ電極は、均質材料から成るが、コーティングされたワイヤ電極は、被覆またはコーティングされたコアを有する。最新技術では、コーティングされたワイヤ電極は、通常、1つの被覆層、または重なり合って配列されるいくつかの被覆層から成り得る外被または被覆が実際のエロージョンプロセスに関与する一方、ワイヤ電極のコアが、例えば、ワイヤの貫通およびワイヤ予張架のために必要な引張強度と、必要電気および熱伝導率とを付与するように構築される。
裸ワイヤは、典型的には、35~40重量%の亜鉛割合を伴う真鍮から成る一方、大部分のコーティングされたワイヤは、銅または真鍮のコアと、亜鉛または銅-亜鉛合金の1つまたはそれより多くの被覆層とを有する。実際のエローディングプロセスに関わる材料として、亜鉛の存在に起因する低い水蒸気化温度を伴う亜鉛および真鍮は、比較的高い除去率およびエローディングプロセスの効率と、ワークピース表面の微細な仕上げのための非常に小さいパルスエネルギーの伝達、すなわち、可能な限り小さい表面粗度を発生させる機械加工の可能性との利点をもたらす。本背景に対して、微細な仕上げの目的のために、主としてまたは排他的に亜鉛から成る被覆層を有するワイヤ電極が、多くの場合、使用される。
裸ワイヤ、および主としてまたは排他的に亜鉛から成るコーティングを有するワイヤと比較して、除去率または切削性能が、1つまたはそれより多くの亜鉛含有合金を含有するコーティングを具備するワイヤを使用することによって増大させられ得ることが公知である。これらは、コーティングがβまたはβ’それぞれ、γ、およびε相のうち1つまたはそれより多く内に真鍮を含有するワイヤを含む。
高い切削性能を達成するために、拡散によって、最終直径より大きい直径においてγ相内の例えば真鍮等の脆性合金からコーティングを生成し、次いで、冷間成形によって最終寸法までそれを延伸させることが有利であることが証明されている。結果として、硬脆層は、開放するように破砕し、その結果として、くぼみおよび連続亀裂がその中に形成され、その真下に位置する材料が突き抜ける(第US 5,945,010号(特許文献1)、第US 6,306,523号(特許文献2)を参照)。亀裂およびくぼみは、ワイヤの表面積を増大させる。後者は、それによって、周囲誘電体によってより良好に冷却され、間隙から除去される粒子の除去も助長される。それとは別に、放電が、好ましくは、電場の過度な増大に起因する、亀裂によって生成される縁に形成される。これは、ワイヤ電極の点火性を助長し、したがって、切削性能を助長する。第US 5,945,010号によると、コーティングがワイヤ表面の100%未満かつ50%超を被覆する場合、切削性能および表面品質の意味での良好なエローディング結果が達成される。
切削性能を増大させるための本発展およびさらなる発展は、被覆構築多層において随意にさらなる層を伴う挙げられた被覆層の異なるものの組み合わせにも基づく。往々にして、時として、対応する生産プロセス中に生じる拡散プロセスに必然的に起因して、例えばαおよびβ相またはβおよびγ相の相混合物を伴う真鍮被覆層を有する外被も、本明細書で提案されている。
第US 7,723,635号(特許文献3)では、コアと、約37~49.5重量%亜鉛を伴う真鍮合金の第1の被覆層とを有するワイヤ電極が提案されており、均一に分散されたいわゆる粒塊が、被覆層内に埋まった状態で存在し、粒塊は、相互から離され、約49.5~58重量%亜鉛の亜鉛割合を伴う真鍮合金を含有する。そのようなワイヤ電極を用いることで、エローディング性質は、向上した導電性および強度を基に増進されることになる。
第EP-A-2 193 867号(特許文献4)によると、いくつかの被覆層のうちの少なくとも1つは、主として、βおよびγ真鍮の微細な粒塊状混合物を有する。β真鍮のマトリックス内へのγ真鍮の組み込みを通して、γ真鍮は、エローディングプロセス中、それほど迅速に摩耗しないが、除去の観点から効果的様式において少量ずつエローディング間隙の中に放出される。
第EP-A-1 846 189号(特許文献5)では、β真鍮の第1の層およびγ真鍮の断裂層を含むワイヤ電極が提案されており、β真鍮の層はその孔内に出現する。
第EP-A-2 517 817号(特許文献6)は、2つの合金層が拡散によって形成されるワイヤ電極を説明している。コアワイヤ材料は、第2の合金層内の亀裂に沿って出現し、その結果として、複数の粒塊状構造が表面上に形成される。コア材料を含有する粒塊は、ワイヤ電極の長手方向と実質的に垂直な方向に配列される。切削性能および表面品質は両方とも、これによって向上させられる。
しかしながら、γ相のような脆性相のコーティングに関連して、一方では層厚の増大が必ずしも性能のさらなる増大につながらず(第EP-A-1 295 664号(特許文献7)を参照)、他方では経済的生産性に関して、より厚い層の成形性に対して限界が設定される(第US 5,945,010号を参照)ことが示されている。
上記に挙げられたワイヤ電極の実質的な不利点は、製造業者によってこれらのワイヤ電極に特化して合致させられたエローディング技術を有していない、裸真鍮ワイヤのための標準技術のみを有するエローディング機械に対して、それらは、多くの場合、機械加工されることになる構成要素に関して要求される精度および/または表面品質を達成しないということである。本明細書の改善策は、現存のエローディング技術の適合または最適化を生み出し得るが、エロージョン業界におけるビジネスは、通常、このために必要とされる時間の消費を容認できず、または容認することを望まない。
具体的には、より小さい表面粗度を達成するための1つまたはそれより多くの微細な仕上げステップを伴う多段階のエローディング機械加工の場合、例えば、ワイヤ排出速度に平行な経路を伴う望ましくない溝の形成は、第US 5,94,010号によるワイヤ電極に伴って生じることが公知である(第EP-A-1 949 995号(特許文献8)における比較検査を参照)。したがって、第EP-A-1 949 995号では、これを改善するために、塊状構造(「塊」)によって形成される被覆層を伴うワイヤ電極が提案され、塊は、非常に均一な厚さを有し、50重量%超の亜鉛割合を有し、50%超の範囲までワイヤ表面を被覆する。加えて、塊間に結果として生じる亀裂は、ワイヤ長手方向軸と45%超の角度を形成する好ましい向きに追従する。これらの特徴は、7μmまたはそれ未満である最終延伸プロセス前の被覆層の近似厚さと、0.4~0.8の範囲内にある最終延伸プロセス前の最終直径と中間直径との比とによって達成される。しかしながら、これは、相応に小さい直径においてワイヤ電極が亜鉛コーティングされること、またはより大きい直径における亜鉛コーティング後に別の中間延伸が行われる必要があることのいずれかを要求する。両方とも、ワイヤ電極の生産の経済的実行性を損なう。
(発明の目的)
本発明の目的は、一方では裸真鍮ワイヤと比較してより高い切削性能、すなわち、ワイヤエローディング技法の経済的実行性の向上を伴い、他方では裸真鍮ワイヤと比較して、構成要素に対する同等のまたはより高い精度および表面品質を伴うワイヤ電極を提供することである。
さらに、本発明の目的は、具体的には、いくつかの切削を備えるそれらのエローディング技術に関して、裸真鍮ワイヤのためのエローディング技術を用いて動作され得る、ワイヤ電極を提供することであり、その結果として、裸真鍮ワイヤと比較してより高い切削性能が達成され、構成要素に対する、裸真鍮ワイヤおよび上記に挙げられたワイヤと比較して同等のまたはより高い精度および表面品質が達成される。
本発明のさらなる目的は、可能な限り少ない製造努力を伴って生産され得る上記に挙げられた利点を伴うワイヤ電極を提供することである。
米国特許第5945010号明細書 米国特許第6306523号明細書 米国特許第7723635号明細書 欧州特許出願公開第2193867号明細書 欧州特許出願公開第1846189号明細書 欧州特許出願公開第2517817号明細書 欧州特許出願公開第1295664号明細書 欧州特許出願公開第1949995号明細書
(発明の概要)
本目的を達成するために、請求項1に記載の特徴を伴うワイヤ電極が、使用される。ワイヤ電極の有利な実施形態は、それぞれの従属請求項の主題である。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
スパークエロージョン切削のためのワイヤ電極であって、
- 金属または金属合金を含有するコア(2)と、
- 前記コア(2)を包囲する被覆層(3)と
を有し、
前記被覆層(3)は、領域を備え、前記領域のモルフォロジーは、塊状粒子に対応し、前記塊状粒子は、少なくともそれらの外周の一部にわたって、亀裂によって相互および/または前記コア材料から空間的に離され、前記被覆層(3)は、ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、塊状粒子の前記モルフォロジーを伴う領域の表面積の50%超に及ぶ部分が58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有することを特徴とし、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、前記塊状粒子によって形成される表面の割合は、前記ワイヤ電極の表面全体の20%超かつ50%未満であり、表面積が各場合において合計で25~250μm の範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の前記表面積の50%超の割合を占める、
ワイヤ電極。
(項目2)
前記塊状粒子の前記表面積の75%超に及ぶ部分は、58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有する、項目1に記載のワイヤ電極。
(項目3)
前記塊状粒子によって形成される前記表面の割合は、前記ワイヤ電極の前記表面全体の30%超かつ45%未満である、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目4)
前記ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が合計で25~200μm の範囲内にある前記塊状粒子は、全ての塊状粒子の前記表面積の50%超の割合を占める、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目5)
前記塊状粒子は、4つまたはそれより多くの粒子の線形状クラスタ内に存在し、前記線形状クラスタ内の2つの粒子間の間隔は、15μm未満である、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目6)
前記線形状クラスタ内の2つの粒子間の間隔は、10μm未満である、項目5に記載のワイヤ電極。
(項目7)
前記線形状クラスタのうちの大半は、前記ワイヤ電極の前記長手方向軸と45°未満の角度を形成する、項目5および項目6のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目8)
前記線形状クラスタのうちの大半は、前記ワイヤ電極の前記長手方向軸と40°未満の角度を形成する、項目5~7のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目9)
前記ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、前記塊状粒子の3分の2超が、半径方向において測定された、前記ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目10)
前記塊状粒子の75%超が、前記半径方向において測定された、前記ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する、項目9に記載のワイヤ電極。
(項目11)
前記金属は銅であり、前記金属合金は銅-亜鉛合金である、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目12)
前記コア(2)は、銅、または20~40重量%の亜鉛含有量を伴う銅-亜鉛合金から形成される、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目13)
前記コア(2)は、合金CuZn 37 またはCuZn 40 のうち1つから形成される、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(項目14)
前記塊状粒子の前記モルフォロジーを伴う前記領域は、内側亀裂(4’)を有する、上記項目のうちの1項に記載のワイヤ電極。
(図面の簡単な説明)
図1は、図式的かつ縮尺通りでない、本発明によるワイヤ電極の第1の実施形態の(長手方向軸と垂直な)断面を示す。
図2は、ワイヤの長手方向軸と垂直な断面における、本発明によるワイヤ電極の外周の切落図の光学顕微鏡写真を示す。
図3は、長手方向軸と垂直な断面における、図1に従った本発明によるワイヤ電極の外周の切落図を示す。
図4は、本発明によるワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。
図5は、塊状粒子またはその形成されたクラスタでの被覆の度合いを決定するための長方形参照フレームを伴う図3からの光学顕微鏡写真を示す。
図6は、ワイヤ長手方向軸と、印を付けられた塊状粒子の線形状クラスタとを伴う図3からの光学顕微鏡写真を示す。
図7は、本発明によるものではない第1のワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。
図8は、本発明によるものではない第2のワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明によると、スパークエロージョン切削のためのワイヤ電極は、金属または金属合金を含有するコアを有することを前提とする。コアは、50重量%超の範囲の(より好ましくは、完全にまたは実質的に完全に)1つもしくはそれより多くの金属および/または1つもしくはそれより多くの金属合金から成ることが好ましい。具体的には、コアは、したがって、その全体が1つの金属または1つの金属合金から形成されることができる。コアは、均質に形成されることができ、または、例えば、重なり合って配列される異なる組成物のいくつかの個々の金属または金属合金層の形態において形成されることができ、半径方向に変動する性質を有することができる。本明細書で使用される場合、「実質的に」は、本発明によるワイヤまたはその層またはそのコアが、それぞれ開示される組成物から成り、かつ/または、開示される性質を有することを意味し、生産および測定公差、例えば、専門家に熟知されている不可避不純物の存在が考慮されることになる。
金属は、具体的には銅であり、金属合金は、具体的には20~42重量%の亜鉛割合を伴う銅-亜鉛合金である。
例えばコーティングの形態においてコアを包囲するように、外被(以下では、「被覆層」とも呼ばれる)が提供される。被覆層は、ワイヤエローディングプロセス中、摩耗し、エローディング性質に影響を及ぼすように提供される。
本発明によるワイヤ電極の被覆層は、粒子状外観(モルフォロジー)を有する領域を備え、これは、具体的には、不規則輪郭を特徴とし、時として、2μm未満のコーナー半径を伴う鋭的コーナーと、理想的直線から2μm未満逸脱した真直度を伴う直線とを含む。したがって、これらの領域は、そのモルフォロジーが塊状または塊形状粒子に対応する領域として説明される。以下では、これらの領域を含む層は、「塊状モルフォロジーを伴う被覆層」とも呼ばれ、そのモルフォロジーが塊状または塊形状粒子に対応する領域は、略して「塊状粒子」(または「塊形状粒子」)とも呼ばれる。コア材料は、塊状粒子間を突き抜け得る。塊状粒子は、加えて、少なくともそれらの外周の一部にわたって、亀裂によって相互からおよび/またはコア材料から空間的に離される。塊状粒子自体が亀裂を含むこともできる。
亀裂は、概して、約2μmまでの、主として約1μmの幅を有し、これは、通常の条件下で走査電子顕微鏡検査を用いて、例えば、後方散乱電子(20kV)に基づいて測定された画像の分析によって決定され得る。より大きい亀裂幅が短い距離(例えば、1~2μm)にわたって亀裂の経路に沿って現れる場合、この構造も同様に本発明の意味における亀裂と見なされる。比較において、塊状粒子間のより広い間隔(通常、ワイヤの外面から半径方向内向きに形成する)は、くぼみまたは間隙と呼ばれる。
ワイヤの長手方向軸(本明細書では、「ワイヤ長手方向軸」、または略して単に「ワイヤ軸」とも呼ばれる)と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、主部分、すなわち、塊状粒子の表面積の50%超に及ぶ部分は、58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有する。CuZn系に関する相図によると、合金は、γ相として表面積のこの部分内に存在する。ワイヤの隣接材料に対する境界において、(銅またはα真鍮がコア材料として使用される場合)βおよび/またはβ’相の「継ぎ目」が形成し得る。この継ぎ目は、通常、光学顕微鏡を使用して認識可能であり(または、以下にさらに詳細に解説されるように、SEM/EDX等、専門家にとって公知である他の方法を使用して決定されることができ)、塊状粒子に起因しない。
ワイヤ電極の表面は、塊状粒子によって、コア材料によって、ならびに随意にβおよび/またはβ’相の「継ぎ目」によって形成される。図4~図6に示されるワイヤ表面と垂直なビューにおいて(半径方向に見て、観察者(顕微鏡)に最も近いワイヤ外周の点に対して垂直、)、塊状粒子によって形成される表面の割合、すなわち、被覆の度合いは、ワイヤ電極の表面全体の20%超かつ50%未満である。これらの値の決定は、図5に対して説明されるように、かつ、好適な参照表面積によって図自体に表されるように行われ得る。この参照表面積は、光参照フレーム6によって図5内で定義され、これは、約400μm×50μmのサイズを有し、ワイヤ長手方向軸に対して対称に配列される。
ワイヤ表面と垂直な上記のビューにおいて、表面積が25~250μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の50%超の合計割合を与える。
ワイヤ表面と垂直な上記のビューにおいて、塊状粒子は、有意な割合で、かつ、具体的には主として4つまたはそれより多くの粒子の線形状クラスタ内に配列される。これらのクラスタにおいて、粒子間の間隔は、15μm未満である。この間隔基準を満たす、相互の隣に配列される粒子は、隣接粒子とも呼ばれる。
線形状は、粒子が均一な構造特徴として「列」において相互の隣に配列されることを意味し、配列は、(粒子のサイズおよび空間的配列に対して)ある不規則性を有することができる。しかしながら、線形状クラスタが、長手方向を定義する好ましい方向、すなわち、列(=直線)における配列を通した方向を有すること、および、それに対する横断方向において、直線に沿って、直接隣接する粒子、すなわち、上記に定義されるような15μm未満の間隔を有する粒子が全くまたはごくわずかしか存在しないことが、特性である。
具体的には、乱雑な「積み重ね」の形態における相互の隣にある塊状粒子のごくわずかな配列、または、長手方向におけるそれらの範囲の実質的な部分にわたって相互の直接隣に、すなわち、粒子が(垂直な)横断方向における15μm未満の間隔を有するほど近くに配列されるいくつかの線形状クラスタから形成される細片状配列が存在する。
それによって、クラスタは、「散乱」外観を有し、すなわち、クラスタは、例えば、図6に示されるクラスタ(a)および(b)における場合のように、他のクラスタとごくわずかな「接触点」を有する。
クラスタの特性モルフォロジー的外観は、以下のように定量化される。
上記に開示されるように、直線(長手方向軸)と接続し得るほど多くのこのサイズの粒子を含む25~250μmの範囲内の表面積を有する塊状粒子の配列が選択され、長手方向軸は、上記のサイズ基準を満たすクラスタの全ての粒子と交差または接触する必要があり、(このサイズの)隣接粒子は、この手法において定義されるこの長手方向における15μm未満の間隔を有するか、または、15μm未満の間隔基準が破られることなく、ごく小さい粒子によって離されることができる。
長手方向軸の始点および終点として、粒子の相互から最も離れている端部と、上記基準に従って決定されるクラスタの相互から最も離れている端部とが選ばれる。
主部分、すなわち、線形状クラスタの50%超は、ワイヤ電極の長手方向軸に沿ったビュー方向とは独立にワイヤ電極の長手方向軸と45°未満の角度を形成し、例えば、図6中のクラスタ(a)および(c)を参照されたい。
上記に開示されるように、クラスタは、散乱様式において生じ、すなわち、いくつかの線形状クラスタは、通常、相互のすぐ隣にはない(すなわち、横断方向、したがって、クラスタの上記に定義された長手方向と垂直な方向に15μmより小さい間隔を伴う)。これは、図6中のクラスタ(a)および(b)の配列における実施例としても見られることができる。
ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、塊状粒子の3分の2超が、半径方向において測定された、ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する。
コアおよびコーティング内に含有される金属は、不可避不純物を有し得る。
最新技術によると、50重量%超の亜鉛含有量を有する塊状粒子を含むが、そのような粒子による50%未満の被覆の度合いを有し、ワイヤ長手方向軸と実質的に垂直な亀裂の好ましい向きを有しない破砕開放層を伴うワイヤ電極は、切削性能に対して特に有利ではなく、構成要素の表面品質に対しても特に有利ではないことが予期されている。
しかしながら、本発明によるワイヤ電極を用いて、特に裸真鍮ワイヤのためのエローディング技術の使用の場合、切削性能および表面品質に対して非常に良好な結果が達成され得ることが判明している。特定の理論に限定されるわけではないが、スパークエロージョン機械加工の個々の切削において、以下の特徴またはそれらの組み合わせが非常に均一な供給に寄与すると想定される。
- 50%未満かつ20%超の被覆の度合いの存在
- 表面積が25~250μmの範囲内にある塊状粒子が全ての塊状粒子の表面積の50%超の合計割合を与えるという事実
- さらに、有意な数量において、または主として、少なくとも4つの粒子の線形状クラスタ内の塊状粒子の配列
加えて、主切削および機械加工シーケンス全体の両方において、裸真鍮ワイヤと比較して、機械加工時間における有意な低減が結果としてもたらされる。
さらに、塊状粒子の少なくとも3分の2の場合に標的様式において設定される、ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の塊状粒子の厚さのため、上記に挙げられた特徴と組み合わせて、ワイヤ排出速度に平行な経路を伴う溝のごく小さい形成を伴う非常に良好な表面品質が達成されることができる。
(生産)
本発明によるワイヤ電極の生産は、50重量%超の範囲の(より好ましくは、完全にまたは実質的に完全に)1つもしくはそれより多くの金属および/または1つもしくはそれより多くの金属合金から成る初期材料から開始して行われる。したがって、例えば、1.20mmの直径を伴うCu、CuZn37、またはCuZn40(それぞれ、37または40重量%亜鉛を伴う真鍮)の均質ワイヤの形態における初期材料から始めることが可能である。この初期材料から開始して、本発明によるワイヤ電極の生産は、理想的には、亜鉛でのコーティング、拡散アニーリング、および最終的な総合応力緩和アニーリングを用いた延伸の3つのプロセスステップのみを含む。拡散アニーリング前の初期材料の直径は、最終直径までの延伸中、20~25倍の断面表面積の低減が達成されるように選ばれる。第1のステップでは、初期材料は、例えば電着によって亜鉛でコーティングされる。拡散アニーリングの前の直径で存在することになる亜鉛層の厚さは、選ばれたコア材料の亜鉛含有量によって決定される。例えば、合金CuZn37から成る均質コアが選ばれた場合、亜鉛層の厚さは、好ましくは、所望の最終直径の0.8~1.6%の範囲内にある。例えば、合金CuZn40から成る均質コアが選ばれた場合、亜鉛層の厚さは、好ましくは、所望の最終直径の0.6~1.4%の範囲内にある。
亜鉛でコーティングされたワイヤは、次いで、拡散アニーリングを受け、この中で、58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を主として含有する被覆層が、生成される。CuZnシステムのための相図によると、この合金は、γ相として存在する。
拡散アニーリングは、定常様式(例えば、フード型炉内で)および持続的プロセス(例えば、抵抗加熱によって)の両方において行われることができる。拡散アニーリングは、例えば、周囲大気または保護ガス下のフード型炉内で、好ましくは、180~230℃の範囲内で、4~12時間にわたって行われることができ、平均加熱率は、好ましくは、少なくとも80℃/時間であり、平均冷却率は、好ましくは、少なくとも60℃/時間である。代替として、拡散アニーリングは、例えば、周囲大気または保護ガス下の持続的通過における抵抗加熱によって行われることができ、平均加熱率は、好ましくは、少なくとも10℃/秒であり、最大ワイヤ温度は、好ましくは、600~800℃であり、アニーリング時間は、好ましくは、10~200秒の範囲内であり、平均冷却率は、好ましくは、少なくとも10℃/秒である。上記のアニーリング時間は、室温から逸脱したときから再び室温に到達したときまでの時間間隔に関連する。
最後のステップでは、ワイヤは、好ましくは、冷間成形および応力緩和アニーリングによって最終直径まで徐々に細くされる。最終直径は、0.02~0.40mmの範囲内にある。ここでは、γ相内の真鍮の硬脆層は、断裂し、その結果として、塊状粒子が形成する。塊状粒子は、相互から空間的に離され、その結果として、コア材料が塊状粒子間に出現し得る。塊状粒子自体が亀裂を含むこともある。
標的様式において選ばれる拡散アニーリングおよび断面低減前の亜鉛層の上記に説明されるような標的様式において選ばれる厚さに起因して、最終直径までの延伸中、各場合において、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて25~250μmの範囲内の表面積を有する塊状粒子が生成され、これは、全ての塊状粒子の表面積の50%超の合計割合を与え、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、少なくとも4つの粒子の線形状クラスタ内に有意な数量において、具体的には主としてさらに配列される。これらのクラスタにおいて、粒子間の間隔は15μm未満である。主部分、すなわち、線形状クラスタの50%超は、ワイヤ電極の長手方向軸と45°未満の角度を形成する。塊状粒子による被覆の度合いは、ワイヤ電極の表面全体の50%未満かつ20%超である。さらに、クラスタのさらなる詳細に関して、上記の開示への言及がなされる。
線形状クラスタの形成は、少なくとも最後の12回の延伸ステップにおいて、約8~12%の範囲内にある延伸ステップ毎の断面低減によってさらに助長される。
最終直径の場合における塊状粒子の3分の2超の場合における厚さが、ワイヤ電極の最終直径の0.8%を下回り、各場合において、25~250μmの範囲内の表面積を有する、塊状粒子が、合計で、全ての塊状粒子の表面積の50%未満の割合を占める場合、裸真鍮ワイヤと比較された、切削性能における実質的な増大は、そのような実施形態では達成されない。
他方、拡散アニーリング後のコーティングの厚さが厚すぎる場合、最終直径の2%超の厚さを伴う塊状粒子、およびワイヤ表面と垂直なビューにおいて250μm超の表面積が、延伸後、最終直径まで次第に形成される。加えて、塊状粒子の厚さは、冷間成形の結果としてγ相内の真鍮の硬脆層が半径方向により著しく断片化されるにつれて、より著しく変動する。そのような実施形態では、裸真鍮ワイヤと比較された、切削性能における実質的な増大が主切削において達成されるが、そのような実施形態は、トリミング切削における短絡および予想外の放電に次第につながる。これは、結果として切削性能の減少をもたらすだけではなく、構成要素の表面品質も損なう。
代替として、ワイヤが拡散アニーリングを受ける前に、最初に、中間延伸がコーティングに続くことができる。これは、例えば、0.02~0.15mmの範囲の直径内で本発明によるワイヤ電極を生産するための経済的代替であり得る。
全体として、本発明によるワイヤ電極は、少ない製造努力で生産されることができる。具体的には、コア材料に関して37~40重量%亜鉛を伴う銅-亜鉛合金が選ばれた場合、亜鉛層の必要な厚さは、最終直径の0.6~1.6%にすぎない。例えば、0.25mmの最終直径の場合、亜鉛層の必要な厚さは、1.5~4μmである。これは、亜鉛コーティング中、相対的に高いスループット速度を可能にする。さらに、必要な亜鉛層の厚さに関する上記に挙げられた範囲は、拡散アニーリング中、相対的に短い処理時間を可能にする。最終的に、20%超かつ50%未満の被覆の度合いが、最新技術によるワイヤ電極と比較して延伸ツール上の摩耗を低減させる。
(好ましい実施形態)
ワイヤ(本明細書では、「ワイヤ長手方向軸」、または略して単に「ワイヤ軸」とも呼ばれる)の長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、塊状粒子の表面積の75%に及ぶ部分、より好ましくは90%超に及ぶ部分は、好ましくは、58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有する。さらにより好ましくは、塊状粒子は、実質的に完全に、58.5~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金から成る。隣接ワイヤ材料との境界においてより低い亜鉛濃度の銅-亜鉛合金の「継ぎ目」の形成と関連して、上記の開示への言及がなされる。
ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、上記に定義されるように、塊状粒子によって形成される表面の割合、すなわち、被覆の度合いは、好ましくは、ワイヤ電極の表面全体の30%超かつ45%未満である。
好ましくは、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が25~200μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の50%超の全体割合を与える。
さらに好ましくは、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が50~200μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の50%超の全体割合を与える。
塊状粒子は、好ましくは5つまたはそれより多くの粒子の線形状クラスタ内に、有意な数量において、具体的には主として配列される。この線形状クラスタにおいて、塊形状粒子間の間隔は、好ましくは、10μm未満である。
上記に開示されるように、クラスタは有意な数量において、具体的には主として生じるが、それらは、「散乱した」ままであり、すなわち、いくつかの線形状クラスタは、通常、相互のすぐ隣にはない(すなわち、横断方向、したがって、クラスタの上記に定義された長手方向と垂直な方向に15μm未満、好ましくは10μm未満の間隔を伴う)。これは、図6中のクラスタ(a)および(b)の配列における実施例として示される。上記に定義されるように、線形状クラスタは、好ましくは、その長さの50%未満にわたって隣接クラスタの粒子を含む。
主部分、すなわち、線形状クラスタの50%超は、好ましくは、ワイヤ電極の長手方向軸と40°未満、より好ましくは35°未満の角度を形成する。好ましくは、線形状クラスタの75%超は、好ましくは、ワイヤ電極の長手方向軸と45°未満の角度を形成する。
ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、塊状粒子の好ましくは75%超、より好ましくは90%超が、半径方向において測定された、ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する。
本発明によるワイヤ電極は、好ましくは、合金CuZn37またはCuZn40から成るワイヤコアを有する。
本発明によるワイヤ電極の構造および組成物は、例えば、エネルギー分散型X線分光法(EDX)を伴う走査電子顕微鏡検査(SEM)調査を用いて決定されることができる。これに関して、ワイヤ電極の表面および断面研磨が調査される。ワイヤ断面研磨の生成は、例えば、いわゆるイオンビーム傾斜切削法によって行われることができ、イオンビーム傾斜切削法では、ワイヤは、スクリーンによって被覆され、Arイオンで照射され、材料が、イオンによってスクリーンを越えて突出するワイヤの部分から除去される。この方法を通して、サンプルは、機械的変形なく調製されることができる。したがって、本発明によるワイヤ電極の被覆層の構造は、そのような調製を通して保たれる。したがって、本発明によるワイヤ電極の被覆層の構造は、SEM画像によって表されることができる。点、線、および表面EDX分析を用いて、本発明によるワイヤ電極の組成物が決定されることができる。
本発明は、図面を参照しながら以下にさらに詳細に解説される。
図1中で断面において示されるワイヤ電極1は、被覆によって包囲されるワイヤコア2を有する。表される例示的実施形態では、コア2は、完全にまたは実質的に完全に、好ましくは、20~40重量%の亜鉛含有量を伴う銅または銅-亜鉛合金から均質に形成される。被覆層は、相互から、またはコアの材料2から(例えば、亀裂(図示せず)によって)空間的に離される塊状粒子3によって形成される。
図2は、長手方向軸と垂直な断面における、ワイヤコアと塊形状粒子とを伴う、図1に従った本発明によるワイヤ電極の外周の切落図の光学顕微鏡写真を示す。塊状または塊形状粒子(暗灰色の領域)のより精密な形状と、(本断面においてビューされると)それらが亀裂(黒い領域)によって、それらの外周の一部またはそれらの外周全体にわたって相互から、またはコアの隣接材料(明灰色の領域)から離されるという事実とが、認識可能である。
図3は、長手方向軸と垂直な断面における、ワイヤコア2と塊形状粒子3とを伴う、図1に従った本発明によるワイヤ電極の外周の切落図を示す。(本断面においてビューされると)塊形状粒子がそれらの外周の一部にわたって、亀裂によって相互から、またはコアの隣接材料(明灰色の領域)から離されるという事実が、認識可能である。さらに、塊状粒子自体が含む亀裂4’が、認識可能である。
図4は、500の拡大率を伴う、本発明によるワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。被覆層の塊状粒子(暗灰色の領域)と、亀裂およびくぼみまたは間隙(黒い領域)とが、認識可能である。
図5は、図4に従った、本発明によるワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。被覆の度合いを決定するために、寸法400×50μmを伴う長方形参照フレーム6が、ここではワイヤ電極の中心軸5に対して対称に描かれる。被覆の度合いは、例えば、画像処理プログラムを用いて、参照フレーム内での塊状粒子の特定の着色に基づいてそれらによって形成された表面を計算し、参照フレームの表面積との関連においてそれを設定することによって決定されることができる。参照フレーム内の個々の塊状粒子の表面積は、例えば、画像処理プログラムを用いて同様に計算されることができる。
図6は、図4に従った、本発明によるワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。4つまたはそれより多くの塊状粒子の線形状クラスタ7が、付加的に描かれた破線を用いて印を付けられている。同様に表されたワイヤ電極の中心軸5を用いると、線形状クラスタはワイヤ電極の長手方向軸と45°未満の角度を形成することが、明白になる。
図7は、500の拡大率を伴う、比較サンプルV2に従った本発明によるものではないワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。
図8は、500の拡大率を伴う、比較サンプルV3に従った本発明によるものではないワイヤ電極の表面の光学顕微鏡写真を示す。
(実施例)
本発明によるワイヤ電極の利点が、最新技術による異なるワイヤ電極との比較において、2つの実施形態実施例を参照しながら以下で解説される。以下に表されるシーケンスに従ってワイヤサンプルの生産を行った。
比較サンプルV1:
- 初期ワイヤ:CuZn40、d=1.20mm
- d=0.25mmまでの延伸および応力緩和アニーリング
比較サンプルV2:
- 初期ワイヤ:CuZn37、d=1.20mm
- 1.5μmを伴う亜鉛の電着
- 180℃、9時間での、周囲大気下のフード型炉内での拡散アニーリング
- d=0.25mmまでの延伸および応力緩和アニーリング
比較サンプルV3:
- 初期ワイヤ:CuZn40、d=1.20mm
- 7μmを伴う亜鉛の電着
- 180℃、9時間での、周囲大気下のフード型炉内での拡散アニーリング
- d=0.25mmまでの延伸および応力緩和アニーリング
本発明によるサンプルE1:
- 初期ワイヤ:CuZn37、d=1.20mm
- 3μmを伴う亜鉛の電着
- 180℃、9時間での、周囲大気下のフード型炉内での拡散アニーリング
- d=0.25mmまでの延伸および応力緩和アニーリング
本発明によるサンプルE2:
- 初期ワイヤ:CuZn40、d=1.20mm
- 2μmを伴う亜鉛の電着
- 180℃、9時間での、周囲大気下のフード型炉内での拡散アニーリング
- d=0.25mmまでの延伸および応力緩和アニーリング
主切削におけるスパークエロージョン機械加工の場合と、主切削および3回のトリミング切削を伴う機械加工の場合とにおける、各ワイヤ電極を用いて達成される相対的切削性能が、表1に示される。脱イオン水を誘電体として用いて、市販のワイヤエローディングシステムに対してスパークエロージョン機械加工を行った。X155CrVMo12-1タイプの硬化された冷間加工鋼鉄の60mm高のワークピースを機械加工した。10mmの縁長を伴う正方形を切削輪郭として選んだ。組成物CuZn40を伴う裸真鍮ワイヤのための機械側に存在する技術を機械加工技術として選んだ。
主切削と、それぞれ、主切削および3回のトリミング切削とにおいて、比較サンプルV1を用いて達成される切削性能を各場合において100%に設定した。
比較サンプルV2は、塊状粒子から成る被覆層を有する。これらの粒子は、60~63重量%の亜鉛含有量を有し、主としてγ真鍮から成る。被覆の度合いは、約35%である。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が各場合において25~250μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の約45%の全体割合を与える(図7を参照)。この比較サンプルの場合、ワイヤ断面上で半径方向において測定された、最終直径の場合における塊状粒子の3分の2超の場合における厚さは、最終直径の0.8%を下回る。比較サンプルV1と比較すると、切削性能は、それぞれ、1%および4%増大させられる。
比較サンプルV3は、塊状粒子から成る被覆層を同様に有する。これらの粒子は、60~63重量%の亜鉛含有量を有し、主としてγ真鍮から成る。被覆の度合いは、約60%である。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が各場合において25~250μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の45%未満の全体割合を与える(図8を参照)。250μm超の表面積と、ワイヤ断面上で半径方向において測定された、最終直径の2%超の厚さとを伴う塊状粒子が、次第に存在する。加えて、塊状粒子の厚さは、より著しく変動する。この比較サンプルを用いて、比較サンプルV1と比較すると、切削性能は、それぞれ、5%および3%増大させられる。
本発明によるサンプルE1は、塊状粒子から成る被覆層を有する。塊状粒子は、亀裂およびくぼみ(間隙)によって、少なくともそれらの外周の一部にわたって相互から、またはワイヤコアの材料から空間的に離される。塊状粒子は、60~63重量%の亜鉛含有量を有し、主としてγ真鍮から成る。被覆の度合いは、約40%である。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、その表面積が、各場合において、25~250μmの範囲内にある、塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の約90%の全体割合を与える。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、塊状粒子は、主として、4つまたはそれより多くの粒子の線形状クラスタ内に配列される。これらのクラスタにおいて、粒子間の間隔は、15μm未満である。線形状クラスタの50%超は、ワイヤ電極の長手方向軸と40°未満の角度を形成する。塊状粒子の80%の場合、ワイヤ断面上で半径方向において測定された厚さは、3~4.5μm、すなわち、ワイヤ直径の1.2~1.8%の範囲内である。本発明による本サンプルE1を用いて、比較サンプル1と比較すると、切削性能は、それぞれ、5%および11%増大させられる。
本発明によるサンプルE2は、塊状粒子から成る被覆層を有する。塊状粒子は、亀裂およびくぼみ(間隙)によって、少なくともそれらの外周の一部にわたって相互から、またはワイヤコアの材料から空間的に離される。塊状粒子は、60~64重量%の亜鉛含有量を有し、主としてγ真鍮から成る。被覆の度合いは、約45%である。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、表面積が各場合において25~250μmの範囲内にある塊状粒子は、全ての塊状粒子の表面積の約85%の全体割合を与える。ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、塊状粒子は、主として、4つまたはそれより多くの粒子の線形状クラスタ内に配列される。これらのクラスタにおいて、粒子間の間隔は、15μm未満である。線形状クラスタの50%超は、ワイヤ電極の長手方向軸と40°未満の角度を形成する。塊状粒子の80%の場合、ワイヤ断面上で半径方向において測定された厚さは、3.5~4.5μm、すなわち、ワイヤ直径の1.2~1.8%の範囲内である。本発明による本サンプルE1を用いて、比較サンプル1と比較すると、切削性能は、それぞれ、5%および12%増大させられる。
微細な仕上げに対する好適性を評価するために、比較サンプルV1およびV3と、本発明によるサンプルE1およびE2とを用いて、主切削および7回のトリミング切削を用いたスパークエロージョン機械加工を行った。誘電体として脱イオン水を用いて、業界内で常用されるワイヤエローディングシステムに対してスパークエロージョン機械加工を行った。X155CrVMo12-1タイプの硬化された冷間加工鋼鉄の50mm高のワークピースを機械加工した。10mmの縁長を伴う正方形を切削輪郭として選んだ。亜鉛コーティングされる真鍮ワイヤのために機械側に存在する技術を機械加工技術として選んだ。粗度プロファイルRの算術平均偏差に関する標的値は、0.13μmである。エローディングされた掘削棒形状構成要素に対する粗度の測定を針圧器具によって行った。測定方向は、ワイヤ排出方向と垂直に走った。溝形成の評価を肉眼で純粋に定質的に行った。ミクロンねじゲージを用いて、2本の軸および構成要素に対する3つの異なる高さ(上部、中間部、底部)において輪郭逸脱の測定を行った。結果は、表2に表される。
比較サンプルV1を用いると、0.19μmのR値が達成される。構成要素の視覚的評価は、溝の著しい形成を示す。この結果は、概して、亜鉛含有コーティングの不存在によって説明され得る。比較サンプルV3を用いると、0.23μmのR値が達成される。構成要素の視覚的評価は、溝の強い形成を同様に示す。輪郭逸脱は、5μmである。この結果は、サンプルE1およびE2と比較してより大きい厚さを有する塊状粒子の存在と、塊状粒子のより著しく変動する厚さとによって説明され得る。
本発明によるサンプルE1およびE2を用いると、標的値からごくわずかに逸脱した0.13μmのR値を伴う表面粗度が達成される。溝の形成は小さい。輪郭逸脱は、両方の場合において3μmであり、したがって、比較サンプルV1の水準にある。
(参照番号)
1 : ワイヤ電極
2 : ワイヤコア
3 : 塊状粒子
4 : 塊状粒子を包囲する亀裂
4’: 塊状粒子の内側の亀裂
5 : ワイヤ電極中心軸(長手方向軸)
6 : 参照フレーム
7 : 塊状粒子の線形状クラスタ
(引用文書)
第US 5,945,010号
第US 6,306,523号
第US 7,723,635号
第EP-A-2 193 867号
第EP-A-1 846 189号
第EP-A-2 517 817号
第EP-A-1 295 664号
第EP-A-1 949 995号

Claims (13)

  1. スパークエロージョン切削のためのワイヤ電極であって、前記ワイヤ電極は、
    または銅-亜鉛合金を含有するコア(2)と、
    - 前記コア(2)を包囲する被覆層(3)であって、銅-亜鉛合金を含有する被覆層(3)
    を有し、
    前記被覆層(3)は、複数の領域を備え、前記複数の領域のモルフォロジーは、複数の塊状粒子に対応し、前記塊状粒子は、少なくともそれらの外周の一部にわたって、亀裂によって相互からおよび/または前記コア材料から空間的に離され、前記被覆層(3)は、ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、塊状粒子モルフォロジーを有する領域の表面積の50%超に及ぶ部分が58.5重量%~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有することを特徴とし、ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、前記複数の塊状粒子によって形成されている表面の割合は、前記ワイヤ電極の表面全体の20%超かつ50%未満であり、前記複数の塊状粒子のうちのいくつかは、25μm ~250μmの範囲内の表面積を有し、前記複数の塊状粒子のうちの前記いくつかの表面積の合計は、全ての塊状粒子表面積の50%超の割合を占めるワイヤ電極。
  2. 前記複数の塊状粒子表面積の75%超に及ぶ部分は、58.5重量%~67重量%の亜鉛濃度の銅-亜鉛合金を含有する、請求項1に記載のワイヤ電極。
  3. 前記複数の塊状粒子によって形成されている前記表面の割合は、前記ワイヤ電極の前記表面全体の30%超かつ45%未満である、請求項1~2のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  4. 前記ワイヤ表面と垂直なビューにおいて、前記複数の塊状粒子のうちの前記いくつかの表面積の合計は、全ての塊状粒子の前記表面積の50%超の割合を占める、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  5. 前記複数の塊状粒子は、4つ以上の粒子の複数の線形状クラスタ内に存在し、前記複数の線形状クラスタ内の2つの粒子間の間隔は、15μm未満である、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  6. 前記複数の線形状クラスタ内の2つの粒子間の間隔は、10μm未満である、請求項5に記載のワイヤ電極。
  7. 前記複数の線形状クラスタのうちの大半は、前記ワイヤ電極の前記長手方向軸と45°未満の角度を形成する、請求項5~6のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  8. 前記複数の線形状クラスタのうちの大半は、前記ワイヤ電極の前記長手方向軸と40°未満の角度を形成する、請求項5~7のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  9. 前記ワイヤ長手方向軸と垂直または平行なワイヤ断面においてビューされると、前記複数の塊状粒子の3分の2超が、半径方向において測定された、前記ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  10. 前記複数の塊状粒子の75%超が、前記半径方向において測定された、前記ワイヤ電極の全直径の0.8%超かつ2%未満の厚さを有する、請求項9に記載のワイヤ電極。
  11. 前記コア(2)は、銅、または20重量%~40重量%の亜鉛含有量を有する銅-亜鉛合金から形成されている、請求項1~10のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  12. 前記コア(2)は、合金CuZn37またはCuZn40のうち1つから形成されている、請求項1~11のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
  13. 前記複数の塊状粒子モルフォロジーを有する前記複数の領域は、内側亀裂(4’)を有する、請求項1~12のうちのいずれか一項に記載のワイヤ電極。
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