JP7459969B2 - 厚み測定装置および厚み測定方法 - Google Patents

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Description

本開示は、厚み測定装置および厚み測定方法に関する。本出願は2020年11月20日に提出された日本特許出願第2020-193499号に基づく優先権の利益を主張するものであり、その内容は本出願に援用される。
測定対象物の厚みを非破壊で測定する技術として、超音波を利用した技術が利用されている。このような技術では、測定対象物の表面に超音波を送信し、表面で反射した表面反射波を受信した時刻と、測定対象物の内部を伝搬し裏面で反射した裏面反射波を受信した時刻との差から測定対象物の厚みを測定する(例えば、特許文献1)。
特許第2840656号公報
上記特許文献1のような従来技術では、表面反射波よりも後に受信した波であって、最大の振幅を有する波を裏面反射波としている。しかし、例えば、測定対象物の厚みによっては、裏面反射波ではない受信波の振幅が、裏面反射波の振幅よりも大きくなる場合がある。このため、従来技術では、裏面反射波ではない受信波を裏面反射波と誤検出してしまうおそれがあった。したがって、従来技術では、厚みの測定精度が低くなってしまうという問題があった。
本開示は、このような課題に鑑み、測定対象物の厚みを高精度に測定することが可能な厚み測定装置および厚み測定方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る厚み測定装置は、測定対象物に超音波を送信可能な超音波送信器と、測定対象物によって反射された超音波を受信可能な超音波受信器と、超音波受信器によって受信された超音波である受信波から、測定対象物における第1面で反射した第1反射波を抽出する第1抽出部と、受信波から、測定対象物における第1面の裏側にある第2面で反射した第2反射波の候補を複数抽出する第2抽出部と、第1反射波と候補との一致度を、複数の候補それぞれに対して算出する一致度算出部と、複数の候補から、一致度が最大の候補を第2反射波に決定する候補決定部と、超音波受信器における第1反射波の受信時刻と、候補決定部によって決定された第2反射波の受信時刻とに基づき、測定対象物の厚みを算出する厚み算出部と、を備える。
また、測定対象物の推定厚み範囲に基づき、第2反射波が含まれると推定される受信期間の範囲を決定する範囲決定部を備え、第2抽出部は、範囲内の受信波から複数の候補を抽出してもよい。
また、一致度算出部は、超音波受信器が第1反射波を受信している期間と、第2反射波の候補を受信している期間とのを比較し、第1反射波を受信している期間に近い方が、一致度が大きいとしてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る厚み測定方法は、測定対象物に超音波を送信する工程と、測定対象物によって反射された超音波を受信する工程と、受信した超音波である受信波から、測定対象物における第1面で反射した第1反射波を抽出する工程と、受信波から、測定対象物における第1面の裏側にある第2面で反射した第2反射波の候補を複数抽出する工程と、第1反射波と候補との一致度を、複数の候補それぞれに対して算出する工程と、複数の候補から、一致度が最大の候補を第2反射波に決定する工程と、第1反射波の受信時刻と、決定された第2反射波の受信時刻とに基づき、測定対象物の厚みを算出する工程と、を含む。
本開示によれば、測定対象物の厚みを高精度に測定することが可能となる。
図1は、実施形態に係る厚み測定装置を説明する図である。 図2は、受信波の一例を説明する図である。 図3Aは、複数の超音波を説明する図である。図3Bは、図3Aに示す超音波を並行して受信した場合の受信波の波形を説明する図である。 図4Aは、図2におけるゲート範囲の拡大図である。図4Bは、図2における表面反射波の拡大図である。 図5は、実施形態に係る厚み測定方法の処理の流れを示すフローチャートである。 図6Aは、ゲート範囲内の受信波を説明する図である。図6Bは、表面反射波を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態に係る厚み測定装置100を説明する図である。図1中、一点鎖線の矢印は、送信された超音波を示す。図1中、実線の矢印は、表面反射波を示す。図1中、破線の矢印は、裏面反射波を示す。
厚み測定装置100は、測定対象物Sの厚みDを、超音波を利用して表面H(第1面)側から測定する。測定対象物Sは、裏面R(第2面)が被覆されている等により、厚みDを直接測定できないものである。なお、裏面Rは、測定対象物Sにおける表面Hの裏側にある面である。
図1に示すように、厚み測定装置100は、表面反射波(第1反射波)の受信時刻と、裏面反射波(第2反射波)の受信時刻との差に基づき、測定対象物Sの厚みDを測定する。表面反射波および裏面反射波は、測定対象物Sにおける表面Hに超音波を送信することで得られる。表面反射波は、測定対象物Sの表面Hで反射した超音波である。裏面反射波は、測定対象物S内を伝搬して裏面Rで反射した超音波である。
本実施形態において、厚み測定装置100は、概ね等しい厚みDを有する規格品としての測定対象物Sを検査する。
本実施形態において、厚み測定装置100は、超音波送信器110と、超音波受信器120と、中央制御部130と、メモリ140とを含む。
超音波送信器110は、測定対象物Sに超音波を送信可能に設けられる。超音波受信器120は、測定対象物Sによって反射された超音波を受信可能に設けられる。本実施形態において、超音波受信器120は、表面反射波および裏面反射波を少なくとも受信する。
中央制御部130は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。中央制御部130は、ROMからCPUを動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部130は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して厚み測定装置100全体を管理および制御する。
メモリ140は、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成される。メモリ140は、中央制御部130に用いられるプログラムや各種データを記憶する。本実施形態において、メモリ140は、測定対象物Sの推定厚み、測定対象物Sの公差、測定対象物Sの音速、後述する閾値を記憶する。測定対象物Sの推定厚みは、測定対象物Sを切断等して予め実測することで得られる。
本実施形態において、中央制御部130は、超音波制御部210、範囲決定部212、第1抽出部214、第2抽出部216、一致度算出部218、候補決定部220、厚み算出部222、合否判定部224として機能する。
超音波制御部210は、超音波送信器110に超音波を送信させる。また、超音波制御部210は、超音波受信器120によって受信された超音波を電気信号(電圧値)に変換したりする。
範囲決定部212は、上記メモリ140に記憶された推定厚み範囲に基づき、裏面反射波が含まれると推定される受信期間(受信時間)の範囲を決定する。以下、裏面反射波が含まれると推定される受信期間の範囲をゲート範囲という。範囲決定部212によるゲート範囲の決定については、後に詳述する。
第1抽出部214は、超音波受信器120によって受信された超音波である受信波から、測定対象物Sにおける表面Hで反射した表面反射波を抽出する。
図2は、受信波の一例を説明する図である。なお、図2中、縦軸は、変位量(電圧[V])を示す。また、図2中、横軸は、受信時間[μsec]を示す。
図2に示すように、第1抽出部214は、受信波のうち、所定の変位量(絶対値)を超える受信波であって、超音波受信器120による受信時刻が最も早い受信波を表面反射波として抽出する。
なお、図2に示すように、本実施形態において、表面反射波は、変位量が基準値(例えば、0V)から+に変位して最大値となった後、-に変位して基準値未満の最小値となり、再度+変位して基準値に戻る。また、裏面反射波は、変位量が基準値から-に変位して最小値となった後、+に変位して基準値を上回る最大値となり、再度-に変位して基準値に戻る。つまり、本実施形態において、表面反射波と裏面反射波とは、位相が反転する。
なお、表面反射波の変位量が、基準値から-に変位して最小値となった後、+に変位して基準値を上回る最大値となり、再度-に変位して基準値に戻る場合もある。同様に、裏面反射波の変位量が、基準値から+に変位して最大値となった後、-に変位して基準値未満の最小値となり、再度+変位して基準値に戻る場合もある。このため、表面反射波の変位態様と、裏面反射波の位相が等しい場合もあるし、位相が反転する場合もある。
裏面反射波は、表面反射波よりも後に超音波受信器120に到達する。そこで、従来、表面反射波よりも後に受信した受信波であって、最大の振幅(変位量)を有する受信波を裏面反射波としていた。しかし、例えば、測定対象物Sの厚みDが小さい場合、裏面反射波ではない受信波の振幅が、裏面反射波の振幅よりも大きくなることがある。
図3Aは、複数の超音波を説明する図である。図3Bは、図3Aに示す超音波を並行して受信した場合の受信波の波形を説明する図である。図3A中、実線は第1の波を示し、破線は第2の波を示す。
図3Aに示すように、第1の波と第2の波とが並行して超音波受信器120に到達したとする。そうすると、図3Bに示すように、第1の波の一部と、第2の波の一部とが合成され、合成された波の振幅が、第1の波の振幅より大きくなったり、第2の波の振幅より大きくなったりする。
測定対象物Sの厚みDが小さい(薄い)場合、測定対象物S内における超音波の伝搬時間が短い。このため、表面反射波の一部(受信波における後ろの裾)と、裏面反射波の一部(受信波における前の裾)とが同時に超音波受信器120に到達することになる。そうすると、これらが合成され、超音波受信器120において、裏面反射波よりも振幅が大きい受信波が検出される場合がある。また、ノイズが、裏面反射波の振幅よりも大きくなる場合もある。このため、従来技術では、裏面反射波ではない受信波を裏面反射波と誤検出してしまうおそれがあった。したがって、従来技術では、厚みDの測定精度が低くなってしまうという問題があった。
そこで、厚み測定装置100は、第2抽出部216、一致度算出部218、候補決定部220を備え、裏面反射波の検出精度を向上する。
第2抽出部216は、超音波受信器120によって受信された受信波から、測定対象物Sにおける裏面Rで反射した裏面反射波の候補を複数抽出する。本実施形態において、第2抽出部216は、ゲート範囲内の受信波から複数の候補を抽出する。
図2に戻って説明すると、範囲決定部212は、メモリ140に記憶された推定厚みに基づき、表面反射波を起点として、裏面反射波が到達すると推定される時刻(以下、「到達推定時刻」という)Tdを算出する。そして、範囲決定部212は、到達推定時刻Tdを基準とした前後の所定期間(例えば、数100nsec程度)をゲート範囲として決定する。なお、所定時間は、メモリ140に記憶された公差に基づいて決定される。
そして、第2抽出部216は、決定されたゲート範囲内の受信波を裏面反射波の候補として抽出する。
図4Aは、図2におけるゲート範囲の拡大図である。図4Bは、図2における表面反射波の拡大図である。図4Aに示すように、本実施形態において、第2抽出部216は、受信波の起点が基準値(例えば、0V)となる受信波を裏面反射波の候補として抽出する。このため、第2抽出部216は、候補A、候補Bを裏面反射波の候補として抽出し、受信波の起点がない受信波Xを抽出しない。
一致度算出部218は、表面反射波と候補との一致度を、複数の候補A、候補Bそれぞれに対して算出する。本実施形態において、一致度算出部218は、表面反射波を受信している期間と、候補A、候補Bを受信している期間とを比較し、表面反射波を受信している期間に近い方が、一致度が大きいとする。
図4Bに示すように、一致度算出部218は、表面反射波の起点の受信時刻Thsから、表面反射波の終点の受信時刻Theまでの期間(時間)を算出する。また、図4Aに示すように、一致度算出部218は、候補Aの起点の受信時刻Tasから、候補Aの終点の受信時刻Taeまでの期間を算出する。同様に、一致度算出部218は、候補Bの起点の受信時刻Tbsから、候補Bの終点の受信時刻Tbeまでの期間を算出する。
そして、一致度算出部218は、表面反射波を受信している期間(時刻Thsから時刻Theまでの期間)と、候補Aを受信している期間(時刻Tasから時刻Taeまでの期間)との一致度、および、表面反射波を受信している期間と、候補Bを受信している期間(時刻Tbsから時刻Tbeまでの期間)との一致度を算出する。
候補決定部220は、複数の候補A、候補Bから、一致度が最大の候補を裏面反射波に決定する。本実施形態において、一致度算出部218は、表面反射波を受信している期間に近い期間を有する候補Bを裏面反射波に決定する。
厚み算出部222は、超音波受信器120における表面反射波の受信時刻と、候補決定部220によって決定された裏面反射波(候補B)の受信時刻とに基づき、測定対象物Sの厚みDを算出する。
D =(TH-TR)×C/2 …式(1)
上記式(1)において、THは、表面反射波の受信時刻である。TRは、裏面反射波の受信時刻である。Cは、測定対象物Sの音速である。
本実施形態において、表面反射波の受信時刻THは、表面反射波において、変位量が最初に極値(変曲点)となる時刻である。同様に、裏面反射波の受信時刻TRは、裏面反射波において、変位量が最初に極値となる時刻である。
上記したように、表面反射波は、変位量が基準値から+に変位して最大値となった後、-に変位して基準値未満の最小値となり、再度+変位して基準値に戻る。裏面反射波は、変位量が基準値から-に変位して最小値となった後、+に変位して基準値を上回る最大値となり、再度-に変位して基準値に戻る。
このため、表面反射波の受信時刻THは、変位量が最大値となる時刻である。また、裏面反射波の受信時刻TRは、変位量が最小値となる時刻である。
合否判定部224は、算出された測定対象物Sの厚みDが所定の閾値以上であるか否かを判定する。閾値は、測定対象物Sに求められる最低厚みである。合否判定部224は、測定対象物Sの厚みDが閾値以上であると判定した場合、測定対象物Sを合格品であると判定する。一方、合否判定部224は、測定対象物Sの厚みDが閾値未満であると判定した場合、測定対象物Sを不合格品であると判定する。
[厚み測定方法]
続いて、上記厚み測定装置100を用いた、測定対象物Sの厚みDを測定する厚み測定方法について説明する。図5は、本実施形態に係る厚み測定方法の処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態に係る厚み測定方法は、送信工程S110と、受信工程S120と、表面反射波抽出工程S130と、候補抽出工程S140と、一致度算出工程S150と、裏面反射波決定工程S160と、厚み算出工程S170と、合否判定工程S180と、合格判定工程S190と、不合格判定工程S200とを含む。以下、各工程について説明する。
[送信工程S110]
送信工程S110は、超音波送信器110が、超音波制御部210による制御指令に基づき、測定対象物Sに超音波を送信する工程である。
[受信工程S120]
受信工程S120は、超音波受信器120が、測定対象物Sによって反射された超音波を受信する工程である。
[表面反射波抽出工程S130]
表面反射波抽出工程S130は、第1抽出部214が、受信工程S120において受信した超音波である受信波から、測定対象物Sにおける表面Hで反射した表面反射波を抽出する工程である。
[候補抽出工程S140]
候補抽出工程S140は、第2抽出部216が、受信工程S120において受信した受信波から、測定対象物Sにおける裏面Rで反射した裏面反射波の候補を複数抽出する工程である。本実施形態において、第2抽出部216は、範囲決定部212によって決定されたゲート範囲内から、裏面反射波の候補を抽出する。
[一致度算出工程S150]
一致度算出工程S150は、一致度算出部218が、表面反射波抽出工程S130で抽出した表面反射波と、候補抽出工程S140で抽出した候補との一致度を、複数の候補それぞれに対して算出する工程である。
[裏面反射波決定工程S160]
裏面反射波決定工程S160は、候補決定部220が、候補抽出工程S140で抽出した複数の候補から、一致度が最大の候補を裏面反射波に決定する工程である。
[厚み算出工程S170]
厚み算出工程S170は、厚み算出部222が、表面反射波抽出工程S130で抽出した表面反射波の受信THと、裏面反射波決定工程S160で決定された裏面反射波の受信時刻TRとに基づき、測定対象物Sの厚みDを算出する工程である。
[合否判定工程S180]
合否判定工程S180は、合否判定部224が、厚み算出工程S170で算出した測定対象物Sの厚みDに基づき、測定対象物Sの合否判定を行う工程である。本実施形態において、合否判定部224は、厚み算出工程S170で算出した測定対象物Sの厚みDが、閾値以上であるか否かを判定する。その結果、合否判定部224は、測定対象物Sの厚みDが閾値以上であると判定した場合(S180におけるYES)、合格判定工程S190に処理を移す。一方、合否判定部224は、測定対象物Sの厚みDが閾値以上ではない、つまり、閾値未満であると判定した場合(S180におけるNO)、不合格判定工程S200に処理を移す。
[合格判定工程S190]
合格判定工程S190は、合否判定部224が、測定対象物Sを合格品であると判定する工程である。
[不合格判定工程S200]
不合格判定工程S200は、合否判定部224が、測定対象物Sを不合格品であると判定する工程である。
以上説明したように、本実施形態に係る厚み測定装置100およびこれを用いた厚み測定方法は、裏面反射波の候補を複数抽出し、複数の候補と、表面反射波との一致度を算出する。そして、厚み測定装置100は、一致度が最大の候補を裏面反射波として、測定対象物Sの厚みDを算出する。
最大の振幅(変位量)を有する受信波を裏面反射波として検出する従来技術では、表面反射波との一致度が小さい受信波であっても、振幅が最大であれば、裏面反射波と誤検出してしまう。これに対し、厚み測定装置100は、一致度算出部218および候補決定部220を備えるため、振幅に拘わらず、表面反射波との一致度が大きい候補を裏面反射波として抽出することができる。したがって、厚み測定装置100は、裏面反射波ではない受信波を裏面反射波であると誤検出してしまう確率を低減することが可能となる。このため、厚み測定装置100は、裏面反射波を精度よく検出することができる。したがって、厚み測定装置100は、測定対象物Sの厚みDを高精度に測定することが可能となる。
また、上記したように、厚み測定装置100は、範囲決定部212を備える。これにより、厚み測定装置100は、裏面反射波の誤検出をさらに抑制することができる。また、厚み測定装置100は、受信波すべてから裏面反射波の候補を抽出する場合と比較して、候補の数を削減することが可能となる。これにより、厚み測定装置100は、第2抽出部216の処理負荷を低減することができる。
また、上記したように、一致度算出部218は、表面反射波を受信している期間と、候補A、候補Bを受信している期間とを比較し、表面反射波を受信している期間に近い方が、一致度が大きいとする。これにより、厚み測定装置100は、裏面反射波を高精度に検出することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、一致度算出部218が、表面反射波を受信している期間と、候補を受信している期間との一致度を算出する場合を例に挙げた。しかし、一致度算出部218は、他の方法で表面反射波と候補との一致度を算出してもよい。
図6Aは、ゲート範囲内の受信波を説明する図である。図6Bは、表面反射波を説明する図である。
変形例において、第2抽出部216は、図6Aに示すように、ゲート範囲内の極値を候補として抽出する。ただし、変形例において、第2抽出部216は、上記実施形態と同様に、受信波の起点が基準値とならない受信波を裏面反射波の候補として抽出しない。つまり、変形例において、第2抽出部216は、直前の極値と間で変位量が基準値とならない極値1および極値2を候補として抽出しない。したがって、第2抽出部216は、極値が+である候補ua、候補ub、候補uc、および、極値が-である候補ba、候補bb、候補bcを抽出する。
そして、一致度算出部218は、表面反射波の極値Hmaxと、極値Hmaxの直前の基準値k1との仮想結線nu(図6B中、一点鎖線で示す)の傾きの絶対値と、候補ba、候補bb、候補bcと直前の基準値との仮想結線の傾きの絶対値との一致度を算出する。例えば、一致度算出部218は、図6Bに示すように、候補bbと、候補bbの直前の基準値k4との仮想結線mb(図6A中、一点鎖線で示す)の傾きの絶対値と、表面反射波の仮想結線nuの傾きの絶対値との一致度を算出する。
また、一致度算出部218は、表面反射波の極値Hminと、極値Hminの直前の基準値k2との仮想結線nb(図6B中、一点鎖線で示す)の傾きの絶対値と、候補ua、候補ub、候補ucと直前の基準値との仮想結線の傾きの絶対値との一致度を算出する。例えば、一致度算出部218は、図6Bに示すように、候補uaと、候補uaの直前の基準値k3との仮想結線mu(図6A中、一点鎖線で示す)の傾きの絶対値と、表面反射波の仮想結線nbの傾きの絶対値との一致度を算出する。
そして、一致度算出部218は、仮想結線nuの傾きの絶対値との一致度、および、仮想結線nbの傾きの絶対値との一致度のいずれか一方または両方を最大の候補を裏面反射波に決定する。したがって、変形例に係る一致度算出部218においても、裏面反射波を精度よく検出することができる。
また、変形例の一致度算出部218は、極値と、直前の基準値との仮想結線の傾きを算出する。仮に、一致度算出部218が、極値と、直後の基準値との仮想結線の傾きを算出する場合、候補の後ろの裾が、直後の受信波と重畳した際に、候補の終点が基準値とならなくなるおそれがある。そうすると、第2抽出部216によって、裏面反射波の極値が候補として抽出されない事態が生じ得る。これに対し、変形例の一致度算出部218は、直前の基準値との仮想結線の傾きを算出することにより、裏面反射波の極値が候補として抽出されない確率を低減することができる。
また、上記実施形態、および、変形例とは異なり、一致度算出部218は、表面反射波の極値間の受信期間(極値Hmaxから極値Hminまでの期間)と、候補の極値間(最小値から最大値までの期間)の受信期間との一致度を算出してもよい。
また、上記実施形態において、厚み測定装置100が範囲決定部212を備える構成を例に挙げた。しかし、範囲決定部212は、必須の構成ではない。
また、上記実施形態において、合否判定部224が、厚み算出部222によって算出された測定対象物Sの厚みDが、閾値以上であるか否かを判定する場合を例に挙げた。しかし、合否判定部224は、厚み算出部222によって算出された測定対象物Sの厚みDが、所定の閾値範囲内であるか否かを判定してもよい。この場合、合否判定部224は、厚みDが閾値範囲ないである場合、合格と判定し、閾値範囲外である場合、不合格と判定する。
また、上記実施形態において、第1抽出部214は、第1反射波として表面反射波を抽出し、第2抽出部216は、第2反射波の候補として、裏面反射波の候補を複数抽出する場合を例に挙げた。しかし、第1抽出部214は、第1反射波として裏面反射波を抽出し、第2抽出部216は、第2反射波の候補として、表面反射波の候補を複数抽出してもよい。この場合、一致度算出部218は、裏面反射波と、表面反射波の候補との一致度を、複数の候補それぞれに対して算出する。
100:厚み測定装置 110:超音波送信器 120:超音波受信器 212:範囲決定部 214:第1抽出部 216:第2抽出部 218:一致度算出部 220:候補決定部 222:厚み算出部

Claims (4)

  1. 測定対象物に超音波を送信可能な超音波送信器と、
    前記測定対象物によって反射された超音波を受信可能な超音波受信器と、
    前記超音波受信器によって受信された超音波である受信波から、前記測定対象物における第1面で反射した第1反射波を抽出する第1抽出部と、
    前記受信波から、前記測定対象物における前記第1面の裏側にある第2面で反射した第2反射波の候補を複数抽出する第2抽出部と、
    前記第1反射波と前記候補との一致度を、複数の前記候補それぞれに対して算出する一致度算出部と、
    前記複数の候補から、前記一致度が最大の前記候補を前記第2反射波に決定する候補決定部と、
    前記超音波受信器における前記第1反射波の受信時刻と、前記候補決定部によって決定された前記第2反射波の受信時刻とに基づき、前記測定対象物の厚みを算出する厚み算出部と、
    を備える厚み測定装置。
  2. 前記測定対象物の推定厚み範囲に基づき、前記第2反射波が含まれると推定される受信期間の範囲を決定する範囲決定部を備え、
    前記第2抽出部は、前記範囲内の受信波から前記複数の候補を抽出する請求項1に記載の厚み測定装置。
  3. 前記一致度算出部は、前記超音波受信器が前記第1反射波を受信している期間と、前記第2反射波の候補を受信している期間とのを比較し、前記第1反射波を受信している期間に近い方が、一致度が大きいとする請求項1または2に記載の厚み測定装置。
  4. 測定対象物に超音波を送信する工程と、
    前記測定対象物によって反射された超音波を受信する工程と、
    受信した前記超音波である受信波から、前記測定対象物における第1面で反射した第1反射波を抽出する工程と、
    前記受信波から、前記測定対象物における前記第1面の裏側にある第2面で反射した第2反射波の候補を複数抽出する工程と、
    前記第1反射波と前記候補との一致度を、複数の前記候補それぞれに対して算出する工程と、
    前記複数の候補から、前記一致度が最大の前記候補を第2反射波に決定する工程と、
    前記第1反射波の受信時刻と、決定された前記第2反射波の受信時刻とに基づき、前記測定対象物の厚みを算出する工程と、
    を含む厚み測定方法。
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