JP7458502B2 - 円筒光学物体の屈折率プロファイルを決定するための方法 - Google Patents

円筒光学物体の屈折率プロファイルを決定するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、円筒面及び長手方向円筒軸を有する光学物体の屈折率プロファイルを決定するための方法であって、
(a)円筒長手方向軸に対して垂直に入射する光ビームによって、複数の走査位置で物体の円筒面を走査するステップと、
(b)光学検出器によって、光学物体内で偏向された光ビームの位置依存強度分布を取り込むステップと、
(c)強度分布(40a、40b、40c)から各走査位置に対する0次ビーム(I)の偏向角度を決定するステップであって、0次ビーム(I)の偏向角度分布が得られるように、強度分布(40a、40b、40c)から高次ビーム(I、I、I)のビーム強度を排除することを含む、ステップと、
(d)偏向角度分布に基づいて、物体(22)の屈折率プロファイルを計算するステップと、を含む、方法に関する。
そのような円筒光学物体は、例えば、ファイバプリフォーム、光ファイバ、光導波路、又は円筒レンズである。そのような物体の重要な特性の1つは、それらの屈折率及びその空間分布、特に以下で「屈折率プロファイル」とも呼ばれる半径方向屈折率分布である。したがって、例えば、ファイバプリフォームの屈折率プロファイルは、そこから線引きされる光ファイバの導波路特性を決定する。
プリフォーム分析器として知られているものは、屈折率プロファイルのデバイス支援分析に使用される。これにより、集束された光ビーム(以下、「光ビーム」とも呼ばれる)は、光ファイバ用のプリフォームなどの測定される光学物体の長手方向円筒軸を横切る物体の断面を通って格子パターンで案内され、物体から出る屈折光ビームの偏向角度は、入射点におけるビーム方向に対して測定される。複数の走査位置における断面のグリッドパターン透過照明は、本明細書では「走査」と呼ばれる。光ビームの走査時に長手方向円筒軸に垂直に測定される異なる偏向角度の群は、「偏向角度分布」と呼ばれる。偏向角度分布の横方向測定データから、照射された体積領域において屈折率プロファイルを再構成することができる。
先行技術
偏向角度分布及び関連する入射点から円筒光学プリフォームの半径方向屈折率プロファイルを再構成するためのそのような方法は、欧州特許出願公開第3315948号明細書から知られている。それにより、測定された偏向角度分布は、例えば、プリフォームのコア又はシェル層の外縁部で生じるような極値の分析及び決定を介して処理される。
光学物体の屈折率プロファイルの正確な決定は、顕微鏡スケールでの屈折率変動によって妨げられる。そのような屈折率変動は、気相からの煤粒子の層ごとの堆積を介して合成ガラスの製造において形成される脈理又は層の形態で現れる。層ごとの堆積のための方法は、OVD(外部蒸着)、MCVD(改質化学蒸着)、PECVD(プラズマ強化化学蒸着)、POD(プラズマ外部堆積)、及びVAD(蒸着軸方向堆積)の名称で知られている。
層は、物体を透過する光ビームが更に回折される光透過性回折格子として作用する。層ピッチが光ビームの波長の大きさの順序内にある場合、光ビームは層と相互作用し、異なる回折次数の追加の多い又は少ない回折光ビームに分割され得る。これらの更なる光ビームの各々は、次に、更なるビーム経路における追加の回折を経験することができ、これは、光学物体からの異なる偏向角度及び出口位置による回折ぼやけにつながる。
このビーム回折の結果として、各出力光ビームについて複雑な偏向パターンが得られ、このパターンは、屈折するのみで追加的に回折されない一次ビーム(0次ビーム)と、回折によって回折される高次ビームとを含む。これにより、回折されていないビームの偏向角度に対する回折されたビームの偏向角度を小さくすることができ、その結果、それぞれの出口位置は互いに近接しているか、又は重なり合う。ビーム回折効果が偏向角度分布を支配する場合、より高い回折モードの強度は、一次回折モードの強度を超えることさえあり得る。該当する場合、不可能ではないにしても、偏向角度分布から屈折率プロファイルを再構成することは困難であり、層が物体の分析を損なう程度は、層のピッチ及び振幅に依存する。
測定波長を長くすると、ビーム回折効果が低下する場合がある。このため、米国特許第5,396,323号明細書には、測定波長が例えば3395nmと長い、すなわち赤外スペクトル領域の光ビームを用いて、偏向角度分布を測定する屈折率プロファイル分析技術が提案されている。
米国特許出願公開第2016/123873号明細書から、前述のタイプによる円筒ガラス本体の屈折率プロファイルを測定する方法が知られている。目的は、大きな脈理を有するガラス本体を測定することである。この目的のために、ガラス本体の円筒面は、照射されたギャップから生じるコリメートされた光ビームを使用して複数の走査位置で走査され、照射されたギャップは、ガラス本体の背後の撮像面上にそれぞれ集束される。照射されたギャップの画像は、少なくとも1つの検出器によって取り込まれ、0次光ビームが走査位置から始まって圧縮されたガラス本体を通過した後に入射するそれらの出口位置が識別される。
撮像面内では、ガラス本体を出る全ての光ビームは最小である。撮像面内で照射されたギャップの画像を取り込むことにより、0次ビームを回折された高次ビームからより容易に区別することができる。
0次ビームの偏向角及び0次光ビームの補正された偏向角度分布は、走査位置及び出口位置のデータ対から決定される。Abel変換によって、ガラス本体の屈折率プロファイルは、補正された偏向角度分布から再構成される。
技術的目的
既知の測定方法を考慮すると、カメラによって取り込まれた高次ビームの強度が排除される。この排除は、各走査位置について、測定されるべきガラス本体を通る0次ビームのビーム経路の予測を含む。この予測は、円筒面上の入射光ビームの走査位置、及び0次ビームが光学検出器に入射すると予想される位置に基づく。これに基づいて、検出器によって検出された回折高次ビームの分析データは拒絶される。
0次光ビームの出口位置を識別するために、2つのカメラが使用され、このカメラは、ビームスプリッタによってギャップの画像を同時に取り込むことができる。カメラの物体面の位置は、一方の物体面が照明されたギャップの撮像面の前にあり、他方の物体面が照明されたギャップの撮像面の後にあるように個別に設定される。しかしながら、カメラの物体面のいずれも正確に撮像面内に位置していないため、カメラは、少なくともわずかに歪んだギャップの画像を取り込む。
0次ビームのおおよその入射点を事前に決定するために、事前走査が実行される。これにより、同様のサイズ及び同様の屈折率プロファイルを有する基準プリフォームが測定される。事前走査で見つかった0次ビーム中心軸の位置は、カメラ記録窓の中心位置を調整するために使用され、0次ビームの中心は、データが分析される記録窓のほぼ中心にあることが保証される。事前走査の代替案は、ガラス本体及び偏向角度関数の一般的な形状に関する既存の知識を使用して、0次ビームの予想される位置を決定することである。
例えば、レーザダイオードがビーム源として用いられる。放射線の測定波長は、可視波長範囲又は近赤外線(NIR)又は中赤外線(MIR)である。NIR放射と比較して、例えば3.39μmのMIR放射が使用される場合、高次ビームの回折角度が増大し、その結果、0次ビームの強度信号は、回折された高次ビームの強度信号からより大きな間隔を得、したがって、隣接する信号は、カメラによってより容易に分解される。一方、MIR放射を取り込むための熱検出器の信号対雑音比は、原則として、NIR検出器及び可視光のための検出器の信号対雑音比よりも悪い。最後に、測定されるべきガラス本体内の周期層が例えば14.1μmの比較的大きい間隔を有する場合、MIR放射の使用が推奨され、測定されるべきガラス本体内の周期層が例えば6.7μmの比較的小さいピッチを有する場合、NIR放射の使用が推奨される。
ビーム経路の予測及び測定波長の適切な選択のために、既知の測定方法は、測定されるガラス本体又はその製造に関する背景知識を必要とする。
2つのカメラを使用した0次光ビームの出口位置の識別は構造的に複雑であり、取り込まれたデータを調整及び処理するために高い費用を必要とする。
したがって、本発明は、周期層に悩まされている円筒形の透明な物体の屈折率プロファイルを決定するための方法を特定する目的に基づいており、当該方法は、物体及びその製造に関する事前情報なしで、又はわずかな事前情報で行う。
更に、本発明の目的は、0次ビームを識別し、高次ビームから信号を排除することを含む、最適に構造的に単純であるように偏向角度分布の決定を設計することである。
前述の種類の方法から進んで、この目的は、本発明によれば、方法ステップ(a)及び(b)が各々異なる波長の光ビームを用いて実行され、第1の波長を有する第1の光ビームの第1の位置依存強度分布及び第2の波長を有する第2の光ビームの少なくとも1つの更なる第2の位置依存強度分布が得られ、高次ビームのビーム強度の排除が、同じ走査位置での第1の強度分布及び第2の強度分布の強度の比較を含むことによって、達成される。
高次ビームのビーム強度の排除は、強度プロファイルが不明瞭である強度分布の位置で特に重要である。これは、例えば、屈折率の遷移又はジャンプの領域内の光学プリフォームの場合、及び製造関連層形成の場合、規則的である。ここで、偏向角度分布は、顕著なパターンを示すことができ、関連する光強度は、ファンアウト分布を示すことができる。
ファンアウトを低減し、理想的にはこれを排除するために、本発明による方法では、測定される光学物体は、異なる波長の少なくとも2つの光ビームで同時に又は好ましくは連続的に走査される。ここで、第1の波長λを有する第1の偏向光ビームの第1の位置依存強度分布と、第2の波長λを有する第2の偏向光ビームの少なくとも1つの更なる第2の強度分布とが得られる。2つの強度分布は、特に高次ビームの強度最大値の位置が互いに異なるが、0次ビームの強度最大値は強度分布において実質的に同じである。この理由は、上述したビーム回折効果の波長依存性である。微小な屈折率変動における回折は、第1の測定波長では第2の測定波長とは異なり、これに対して、物体内の光ビームの屈折は波長に実質的に依存しない。第1及び第2の光ビームの(プリフォームに対して)同じ半径位置で測定されたビーム強度を比較することにより、互いに対するそれらの変位に基づいて高次ビームの強度をそのようなものとして識別し、排除することができる。逆もまた同様であり、第1及び第2の光ビームの(プリフォームに対して)同じ半径位置で測定されたビーム強度を比較することによって、それらが互いに対して変位を有さないという点で0次ビームの強度を識別することができる。
測定されるべき光学物体の内部構造に関する事前情報、特に層の周期性又はビーム経路の予測に関する知識及び複雑な光線追跡方法は、高次ビームのビーム強度を識別及び排除するために必要とされない。
好ましい手順では、高次ビームのビーム強度を排除するために、第1及び第2の強度分布の同じ位置の強度値が互いに数学的に処理される。
(同じ走査位置で測定された強度値である)同じ位置の強度値の数学的処理は、例えば、光学画像処理の一部である。それは、高次ビームのビーム強度をマスクすることを目的とした1つ以上の数学的演算を含む。数学的処理は、好ましくは、同じ位置強度の交点セットの処理、特に、第1及び第2(場合によっては更なる)の強度分布の同じ位置強度の少なくとも1つの乗算及び/又は少なくとも1つの加算を含む。したがって、乗算によって、同じ位置の強度値の積は、本質的に交点セットの積であり、これは、少なくとも1つの要因が非常に小さい場合に非常に小さくなり得る。それらを加算すると、同じ位置の強度値の合計、すなわち本質的に和集合が得られ、両方の被加数が小さいか、又は被加数の少なくとも1つが小さい場合にも同様に比較的小さくすることができる。
数学的処理の結果は、同じ位置のビーム強度において注目すべき相対変位を伴う領域において比較的小さい強度値を有し、変位を伴わないか、又は最大でもわずかな変位を伴う領域において、すなわち、0次ビームの局所的に安定した偏向角度の領域において高い強度値を有する調製された強度分布である。
0次ビームの検出精度を更に改善するために、高次ビームのビーム強度の排除は、強度閾値を下回る第1の強度、少なくとも1つの更なる強度、第2の強度、及び/又は準備された強度分布の強度が完全に又は部分的に排除される手段を含むことができる。
準備された強度分布は、例えば、第1及び第2の強度分布の同じ位置強度を上述のように数学的演算にかけることによって得られる。低レベルの強度信号は、強度閾値フィルタを介して数学的に抑制又は除去される。好ましくは、閾値を下回る全ての強度値は、0次ビームの偏向角度が決定される前に破棄される。
それにより、強度閾値は、好ましくは、光強度プロファイルの最大強度値の20%未満、好ましくは15%未満の値に設定される。
例えば最大値の20%を超える高い固定閾値が与えられると、重要な情報が失われる可能性がある。したがって、原則として、一定の閾値は必要に応じて高く選択されればよい。
高次ビームのビーム強度を排除するための同じ走査位置における第1及び第2の強度分布の強度の比較は、好ましくはコンピュータ支援画像処理を含む。
特に好ましい方法変形例では、1つの感光性ラインセンサのみを有するラインスキャンカメラは、方法ステップ(b)に従ってビーム強度分布を取り込むための光学検出器として使用される。
エリアセンサと比較して、同じ解像度を有するラインセンサによって生成されたデータセットは著しく小さく、より迅速に読み出されて処理することができる。
ラインセンサは、好適には、単一の走査プロセスにおいて物体の偏向角度分布全体を取り込むのに十分な長さを有する。少なくとも40mm、好ましくは少なくとも60mmの長さを有するラインセンサは、この目的のために成功したことが証明されている。
センサラインが長いほど、撮像することができる偏向角度が大きくなり、すなわち、取り込むことができる屈折率プロファイルにおける屈折率ジャンプが大きくなる。ラインセンサへのマッピングの低減は、解像度の低減を犠牲にしても、ラインスキャンカメラの前方のレンズによっても実現することができるため、約80mmを超える長さを有するラインセンサは、一般に必要とされない。
処理されるデータセットは、色解像度が省かれ、ここで好ましい方法が与えられると、単色ラインセンサが使用される場合、特に小さく保たれる。
ラインセンサが8ビットのビット深度などの低い色深度で動作する場合、処理されるデータセットは更に削減される。低データ量の場合、8ビット深度は、本出願に十分な256個の輝度値の解像度を可能にする。
原則として、光学物体の表面を走査するために集束光ビームが使用される。焦点合わせは、典型的には凸レンズによって行われる。しかしながら、それによって焦点位置は、測定放射の波長に依存する。この方法では異なる測定波長が使用されるため、一定の焦点位置を達成するために、凸レンズの手段によって補償測定を行う必要がある。代替的に、及び好ましくは、方法ステップ(a)に従って円筒面を走査するために、光ビームは放物面鏡によって集束される。
放物面鏡、特に好ましくは、軸外放物面鏡として知られているものは、異なる波長の光ビームの分散に依存しない集束を可能にする。
好ましい手順では、方法ステップ(a)及び(b)は、第1の波長及び少なくとも1つの第2の波長の放射を用いて行われること特徴とし、第1の波長及び第2の波長は、少なくとも50nm及び最大400nm、好ましくは少なくとも80nm及び最大300nmだけ互いに異なる。
別の好ましい方法の変形例では、方法ステップ(a)及び(b)は、第1の波長、第2の波長、及び第3の波長の放射を用いて実行されることを特徴とし、第3の波長は、第1よりも長くかつ第2の波長よりも短く、第3の波長は、第1の波長及び第2の波長と少なくとも50nm及び最大400nm、好ましくは少なくとも80nm及び最大300nmだけ異なる。
3つの異なる波長の使用を考慮すると、実際の利点は、カラー画像が従来通りに保存され、特に3つの色チャネルで処理されることである。したがって、画像処理の従来の方法を適用して、強度信号を評価することができる。
隣接する波長の波長差が大きいほど、同じより高い順序のビームの偏向角度、又はビーム強度の相対変位がより顕著になる。一方、1つ及び同じ検出器を両方のために、又は全ての測定波長に対して使用することができる場合、最も単純には比較的小さな波長差によって、技術的に実現することができる場合に有利である。
方法ステップ(a)及び(b)は、好ましくは、第1の波長の放射と連続して、続いて第2の更なる波長の放射と連続して実行される。
したがって、用語「第1」及び「第2」波長は、どの波長が短いか長いかに関して何も意味しない。連続処理は、連続的な数学的計算による強度データの評価を容易にする。
異なる波長が400~1600nm、好ましくは1100nm未満の波長範囲にある手順が成功したことが証明されている。
最大1600nm、好ましくは最大1100nmまでの可視波長範囲及び近赤外範囲の測定波長については、十分に良好な信号対雑音比結果ならびに光源及び検出器が利用可能である。定義により、近赤外波長範囲は約780nmで始まる。
一方では、同じ高次、例えばそれぞれの一次の偏向角度又は関連するビーム強度の相対変位、したがって対応するビーム強度の分割が見えるように、隣接する測定波長間の最小距離が必要である。しかしながら、1つの測定波長の高次の偏向角度が他の測定波長の別の高次の偏向角度とほぼ一致する場合、特定の測定波長への偏向角度又は関連するビーム強度の割り当てが妨げられる可能性がある。そのような「近似一致」は、例えば、問題の測定波長がほぼ同じ最小の共通倍数を有する場合に生じ得る。40nm未満の波長差を「ほぼ等しい」とする。測定波長の少なくとも1つが検出器の分光感度の上限に近い波長範囲から選択される場合、異なる高次(最大3次まで)の回折ビームのそのような「近似一致」のリスクが低減される。このような条件は、可視波長範囲及び近赤外範囲の測定波長について、最大1600nm、好ましくは最大1100nmまで、規則的に満たされ、この波長範囲における検出器の分光感度が与えられる。好ましい例示的な実施形態では、異なる波長は、635±50nm、840±50nm、970±50nm、1040±50nm、及び1550±50nmの波長範囲から選択される。
物体の円筒面の走査中にビームが光学物体内の点に集束されると有利であることも判明している。円筒物体の体積内の点、例えば円筒長手方向軸に焦点を合わせる場合、屈折率ジャンプの形態の鋭い遷移は、体積の外側に焦点を合わせる場合よりも良好に画像化及び評価され得る。
定義
上記の説明の個々の方法ステップ及び用語は、以下で更に定義される。定義は、本発明の説明の一部を形成する。本明細書で表されるものは、以下の定義のうちの1つと残りの説明との間で事実上矛盾した場合に決定的である。
光ビーム
走査中に測定物体の円筒面に入射する光ビームは、例えばレーザ光などの光の変位から生じる。
偏向角度分布Ψ(y)
偏向角度は、測定されるべき物体を出る出射ビームと測定されるべき光学物体に入る入射ビームとの間の角度として定義される。光ビームの円筒長手方向軸に垂直な(y方向の)シフトの結果として物体の走査中に測定される偏向角度のグループは、「偏向角度分布Ψ(y)」をもたらす。
ビーム強度分布
偏向角度分布は、測定される光学物体の走査中に光学検出器が取り込むビーム強度の局所分布として表すことができる。この点において、走査中に測定されたビーム強度分布は、偏向角度分布を表す。ビーム強度分布は、回折効果及び1つ以上の領域における回折高次ビームの形成の結果としてファンアウトされ得る。
このファンアウトは、プリフォームの特定の半径方向位置に割り当てられるべきであり、1つの同じ測定位置にある検出器がその光学センサの複数の点でビーム強度を同時に取り込むときに生じる。
実施例
以下の実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。図面は以下で詳細を示す。
偏向角度分布を測定するための測定システムの一実施形態の概略図である。 測定の実施を説明するための図である。 3つの異なる測定波長について、OVDプロセスによって製造されたコア及びシェルを有するプリフォーム上で測定されたビーム強度分布を示す図である。 図3のビーム強度分布の詳細を拡大して示す図である。 回折放射の一部を排除する目的で元の光プロファイルの計算処理((c)及び(d))のために、1つの同じ測定位置((a)及び(b))でラインスキャンカメラの画素を励起することによって得られる元の光プロファイルを有する図である。 生データ内の破壊的な高次回折が識別され排除される、従来技術による方法及び本発明による方法による評価が与えられた、決定された屈折率分布の比較を示す図である。
この方法は、光ファイバを線引きするためのOVD法によって製造された光学プリフォームの例示的な実施形態において、円筒光学物体の屈折率プロファイルを決定するのに役立ち、光プリフォームは、その体積の部分領域にわたって顕著な層構造を有する。
プリフォームの断面は、光ビームによってグリッドパターンで透過照明(走査)され、偏向角度は、プリフォームの円筒シェル表面上の光ビームのそれぞれの入射点及び光学センサ上の光ビームの入射点から計算することができる。走査の光ビームの偏向角度群は、偏向角度分布を形成し、そこからプリフォームの屈折率プロファイルが再構成される。
偏向角度分布は、York Technology Ltd.製の構造的に修正された市販のプリフォーム分析器P-106によって測定される。図1は、光学構造を概略的に示す。分析器は、測定されるプリフォームの断面を受け入れるための円筒形の測定セル1と、プリフォームを取り囲む浸漬液とを有する。工場に設置されている光源は、それぞれ特定の発光波長が842nm(2a)、977nm(2b)、1080nm(2c)の3つのレーザダイオード2a、2b、2cに置き換えられている。これらの測定波長は、ラインスキャンカメラ7の分光感度の範囲内で、異なる高次の回折されたビームの「近似一致」が除外されるように選択される。
異なる発光波長を有するレーザダイオード2a、2b、2cは、2つのYファイバ束3を介してビーム入力構成要素4に接続され、ビーム入力構成要素4は、ビーム調整光学系5と共に構造ユニットを形成する。ビーム調整光学系は、実質的に、同じ焦点上の異なる波長の測定ビームの分散に依存しない集束に役立つ。これは、軸外放物面鏡5として知られているもののうちの2つから実質的になり、光ビームのビーム焦点が測定セル1のy-z平面内及び長手方向円筒軸内に位置するように構成される。プリフォームを出る光ビームは、ラインセンサ8を有するラインスキャンカメラ7に当たる。ラインセンサ8の延伸方向は、デカルト座標十字によって示されるように、y方向である。ラインスキャンカメラ7の中心は、理想的には光軸13上に位置する。これにより、偏向角度分布の最大可能偏向角度も依然として完全に分解することができることが達成される。
ラインスキャンカメラ7は、Teledyne e2VからUNIIQA+16K CL MONOCHROMEの名称で市販されている、単色センサを備えたCMOSラインスキャンカメラである。センサ長82mm、画素サイズ5μmの水平解像度16384画素、色深度(輝度解像度)12ビットであるが、8ビットのみ使用する。ラインスキャンカメラは、400nm~約1100nmの波長範囲において十分な分光感度を有する。
y方向に偏向された光ビームは、ラインスキャンカメラ7のラインセンサ8によって検出され、この目的のために処理される必要なデータセットは、82mmのセンサ長でその大部分にもかかわらず(エリアスキャンカメラを使用する場合よりも約1000秒小さい)管理可能に小さいままである。このセンサ長の結果として、分解されるべきプリフォームの比較的大きな屈折率ジャンプが与えられたとしても、測定セル1の背後の可能な光学系を省くことができる。ラインスキャンカメラ7は、評価対象の測定データの範囲を必要最小限に抑えることで、性能結果を大幅に向上させる。評価は、図3~図6を使用して以下により詳細に説明される。
測定セル1の位置は、光軸13に対して変更可能である。この目的のために、測定セル1は、変位テーブル9に取り付けられ、これによって、指向性矢印10によって示される方向(y方向)に光軸13に対して垂直に変位され得る。変位テーブル9及びラインスキャンカメラ7は、データ線12を介してコンピュータ11に接続されている。
図2は、上部走査位置(a)及び下部走査位置(b)において、プリフォーム22が測定セル1(図1)に挿入された状態の光ビーム21のビーム経路を概略的に示す。ビーム入力部品4に入射する光ビーム21は、円筒面26に衝突し、入射位置23でプリフォーム中心軸25の方向にプリフォーム22内に屈折する。出口位置24で出射すると、光ビーム21は再び屈折し、ラインスキャンカメラ7のラインセンサ8に到達する。この場合、ラインセンサ8の感光性画素は、中心線M(図2b)から距離sにある走査位置23などの1つの同じ走査位置23で単一のビーム強度を取り込み、1つの画素又はいくつかの隣接画素が励起されている。又は、それらは、ラインセンサ8の異なる点で複数のビーム強度を取り込み、互いに離間した複数の画素が励起されている。後者は、例えば、0次光モードとは別に、1つ以上の高次を更に運ぶ光ビームの場合に行われる。励起された画素は、偏向光ビーム14のビーム強度を示し、ビーム強度はラインセンサ8の長さにわたって分布し、以下では「発光画素プロファイル」とも呼ばれる。ラインセンサ8及び発光画素プロファイルは、(図2の座標系において)y方向に延びる。発光画素プロファイルに関する以下の説明では、「ypixel」という名称がその延伸方向にも使用される。
光軸13に垂直なプリフォーム22の格子パターンシフトによって、光ビームの入射点は、その断面積が完全に透過照明されるまでプリフォーム22に沿ってシフトする。各シフト位置において、ラインスキャンカメラ7のラインセンサ8は、それぞれの場合に偏向された回折されていない0次ビームならびに偏向され回折された高次ビームによって形成される新しい発光画素プロファイルを取り込む。プリフォーム22は、同様に、(図2の座標系において)y方向にシフトされる。伸長方向「ypixel」と区別するために、シフト方向は「yshift」とも呼ばれる。
一般に、偏向角度分布Ψ(y)は、発光画素プロファイルを方向ypixelの一方の軸にプロットし、シフト位置をyshiftに沿った他方の軸にプロットした二次元強度分布図に示される。プリフォーム22全体の一次元偏向角度分布Ψ(y)を表す二次元ビーム強度分布は、yshiftに沿って全ての取り込まれた発光画素プロファイルを連結することによってこの表現をもたらす。
例えば、図3は、これらの図のうちの3つを示す。ビーム強度分布40a、40b、40cは、0次ビームの強度信号と高次ビームの強度信号の両方を含む偏向角度分布である。
これらのビーム強度分布は、0次ビームの強度プロファイルを特定し、この目的のために高次ビームに起因する信号を排除する目的で評価される。この目的のために、同じプリフォーム断面が、全てのレーザダイオード2a、2b、2cの光ビーム及びそれらの特定の異なる発光波長で連続的に走査される。これにより、ラインスキャンカメラ8によって記録され、コンピュータ11によって記憶された3つの元のビーム強度分布が得られる。
図3の3つの偏向角度分布は、いずれの場合も、上述の測定波長(ダイオード2a、2b、2c)のうちの1つについて、ラインスキャンカメラ7によって取り込まれたビーム強度分布40a、40b、40cを示す。ビーム強度分布40a、40b、40cは、一般に、単一の共通記録に含まれる。ただし、説明のために、ここでは色チャネルごとに個別の記録が示されている。二次元ビーム強度分布40a、40b、40cは各々、水平方向に8000画素(ypixel)及び垂直方向に12000画素(yshift)を含む。それらは同時に偏向角度分布Ψ(y)を形成する。偏向角度分布Ψ(y)の各々は、いずれの場合も測定セル材料41又は浸漬油42に割り当てられる縁部領域を示す。プリフォーム22の中心コア領域43は、ドープされていない石英ガラスからなり、フッ素がドープされた石英ガラスからなるシェル44によって囲まれている。プリフォーム22の半径は、ブロック矢印「r」によって示されている。「r」セクション内で、各偏向角度又は各ビーム強度値は、プリフォーム表面上の光ビームの特定の入射点及び測定されたプリフォームの特定の半径方向位置に割り当てられるべきである。
シェル44の領域において、ビーム強度分布40a、40b、40cは、フレームによってマークされた領域44a、44b、44cを示し、この領域は、方向ypixelに著しく構造化され、広くファンアウトされた光強度分布を有し、この領域における偏向角度分布の明確で固有の識別を可能にしない。シェル領域内の光強度分布のファンアウトは、プリフォーム22の層構造におけるそれぞれの光ビーム21の回折から生じる。ラインセンサ8によってこれらの領域で取り込まれた「発光画素プロファイル」は、単一のビーム強度(例えば、コア領域43の場合のように、)を示すだけでなく、互いに離間した複数のビーム強度を示す。これは、図4及び図5を参照して以下により詳細に説明される。
図4に示される領域44a、44b、44cの拡大は、シェル領域44に割り当てられるべき、約2500~6000のypixel範囲及び8000~8500のyshift数範囲を含む。各場合の記録は、それぞれの測定波長で0次ビーム及び回折高次ビームに割り当てられる複数の光強度線L、L、Lを示す。より詳細に検査すると、光強度線L、L、Lの間の距離は、領域44a、ビア44bから領域44cまで増加することが分かる。これにより、そのような間隔の波長依存性、又は高次ビームの偏向角度分布の位置の波長依存性がそれぞれ証明される。これとは対照的に、0次ビームの位置は、1つの同じ位置で測定波長とは無関係に見出されるべきである。例示的な実施形態では、これは光強度線Lであり、これは全ての記録において約3600の垂直画素数範囲にある。ここで、光強度線Lが現れる回折次数の中央にないことが注目に値する。この原因は、ビームが回折される光学格子(すなわち、プリフォームのストライプ構造又は層構造)が理想的ではなく、むしろ湾曲して非周期的であることである。領域44aにおいて、水平補助線45aが半径位置r-s(画素番号8300、ここで、r=プリフォーム半径、s=走査位置23とプリフォーム中心線Mとの間の距離)において線引きされ、更なる水平補助線45b及び45cが、同じ半径位置r-s(画素番号8300)において、それぞれ領域44b及び44cを通って引き込まれる。補助線45a、45b、45cは、方向ypixelに延び、各々が複数の光強度線L、L、Lと交差する。補助線45a、45b、45cに沿って測定可能な光強度プロファイルは、本明細書では「発光画素プロファイル」と呼ばれる。
0次ビームの偏向角度分布Ψ(y)の位置独立性、より正確には光強度線Lの位置独立性は、以下に説明するように、他の光強度線L及びL(及び他の任意のもの)の識別、マスキング、及び排除を可能にする。図5(a)、図5(b)の図は、いずれの場合も特定の測定波長(λ、λ2)に対する発光画素プロファイル(Ι(λ1)、Ι(λ))を概略的に示す。積分光強度I(相対単位)は、位置座標Pに対してプロットされ、位置座標Pは、方向ypixelにおけるラインセンサの画素シーケンスを表す。発光画素プロファイルΙ(λ)は、例えば、補助線45a(図4)に沿って測定することができ、発光画素プロファイルΙ(λ)は、例えば、補助線45bに沿って測定することができた。2つの発光画素プロファイル(Ι(λ)、Ι(λ))は、ラインセンサ8の同じ半径方向位置s(図2b)に形成され、この点で「同じ場所」のビーム強度分布に属する。それらは、回折された高次ビームに対する強度信号I、I、Iの位置が互いに実質的に異なる。回折された高次ビームの強度最大の位置P1~P5は互いに対して変位しているが、実施例では位置P3において、屈折した0次ビームのみの強度信号Iは強度分布において実質的に同じ位置にある。
図5(c)は、数学的演算を受けている第1の発光画素プロファイルΙ(λ)及び第2の発光画素プロファイルΙ(λ)の同じ位置の強度値によって得られる、準備された発光画素プロファイル(Ι(λ)×Ι(λ))を概略的に示す。後者は、第1及び第2の発光画素プロファイル(Ι(λ)、Ι(λ))の同じ位置の強度値の乗算を含む。乗算の結果、同じ位置の強度値の交点セットの積が得られ、これは例示的な実施形態では、既に元々比較的高い強度信号Iの2つに対して特に高く、強度信号I、I、Iに対して比較的小さい。第1の数学的処理ステップの後に得られた調製された発光画素プロファイル(Ι(λ)×Ι(λ))は、偏向角度においてかなりの相対変位を有する領域において比較的小さい強度値を有し、変位がないか又はほとんどない領域、すなわち、0次ビームの空間的に安定した偏向角度の領域において比較的高い強度値を有する。
0次ビームの検出精度を更に改善するために、調製された発光画素プロファイル(Ι(λ)×Ι(λ))は、第2の数学的処理ステップにおいて、強度閾値フィルタにかけられ、強度閾値フィルタでは、調製された発光画素プロファイル(λ(P)、λ(P))の最大値の10%で定義されるレベルL未満の強度信号が計算的に除去される。
図5(d)は、この数学的演算が実行された後の発光画素プロファイル(Ι(λ)×Ι(λ)+L)を概略的に示す。ゼロ次ビームの偏向角度の位置が決定及び定義される基準となる単一のピークのみが残っている。この準備後に得られた発光画素プロファイル(Ι(λ)×Ι(λ)+L)において、光ビーム21の回折に起因してプリフォーム22の層構造上に広く広げられた最初に測定された発光画素プロファイルは、半径方向測定位置sにおけるゼロ次ビームの偏向角度のみを反映する明確で固有の信号によって置き換えられる。
全ての半径方向位置又はこの準備が必要とされる半径方向位置におけるビーム強度分布40a、40b、40cの対応する処理の後、準備されたビーム強度分布又は偏向角度分布Ψが、0次ビームの固有の強度プロファイルで得られる。プリフォームの半径方向屈折率プロファイルは、既知の逆Abel変換を使用してそこから決定される。この例が図6の図に示されており、屈折率n(ドープされていない石英ガラスと比較して、相対単位で)が半径位置P(mm)に対してプロットされている。測定されたプリフォームは、コア領域50、内側シェル領域51、及び外側シェル領域52を含み、シェル領域はそれらの屈折率が異なる。図は、2つの曲線を含む。曲線Aは、従来技術を使用して決定された屈折率プロファイルを示し、曲線Bは、本発明を使用して決定されたA屈折率プロファイルを示す。これにより、プリフォームを842nm、977nm及び1080nmの測定波長で走査し、その後に得られた強度分布を、上記の第1の数学的処理ステップ(同じ位置の強度値の乗算)及び第2の数学的処理ステップ(最大強度の10%の強度閾値フィルタ)を用いて修正した。曲線Bに反映され、請求項1の方法ステップ(d)の後に得られるプリフォームの屈折率プロファイルは、従来の方法、例えば欧州特許出願公開第3315948号明細書に記載されている方法を使用して屈折率分布を更に調製するための良好な基礎を提供する。この方法では、屈折率プロファイルは、プリフォームの層半径の配向値又は層の屈折率の配向値などの配向値を定義するのに役立つ。対照的に、曲線Aの屈折率プロファイルでは、内側シェル領域51及びコア領域50の屈折率は低すぎ、ステップ指数プロファイルは明確には顕著ではない。歪みが発生し、基礎となる数学のためにコアレベルを変位及び変形させることもできることが分かる。
非半径方向に対称な屈折率分布の場合、測定された偏向角度分布からの変換は、逆Abel変換によってではなく、逆ラドン変換として知られるものによって行われることが有利である。これにより、偏向角度分布の処理は、例を使用して上述したように行われる。しかしながら、プリフォームがその長手方向軸を中心に回転されるという点で、複数の偏向角度分布が決定される。それぞれの偏向角度分布は組み合わされ、サイノグラムとして知られる位相差図に変換される。後者への逆ラドン変換の適用は、2D屈折率分布をもたらす。

Claims (10)

  1. 円筒面(26)及び円筒長手方向軸(25)を有する光学物体(22)の屈折率プロファイルを決定するための方法であって、
    (a)前記円筒長手方向軸(25)に対して垂直に入射する光ビーム(21)によって、複数の走査位置(23)で前記物体(22)の前記円筒面(26)を走査するステップと、
    (b)光学検出器(7、8)によって、前記光学物体(22)内で偏向された前記光ビーム(21)の位置依存ビーム強度分布(40a、40b、40c)を取り込むステップと、
    (c)前記強度分布(40a、40b、40c)から各走査位置(23)に対する0次ビーム(I)の偏向角度を決定するステップであって、前記0次ビーム(I)の偏向角度分布が得られるように、前記強度分布(40a、40b、40c)から高次ビーム(I、I、I)のビーム強度を排除することを含む、ステップと、
    (d)前記偏向角度分布に基づいて、前記物体(22)の前記屈折率プロファイルを計算するステップと、を含み、
    方法ステップ(a)及び(b)が各々異なる波長(λ、λ、λ)の光ビームを用いて実行され、第1の波長(λ)を有する第1の光ビームの第1の位置依存強度分布(40a)及び第2の波長(λ)を有する第2の光ビームの少なくとも1つの更なる第2の位置依存強度分布(40b)が得られ、高次ビーム(I、I、I)のビーム強度の前記排除が、同じ走査位置(23)での前記第1の強度分布(40a)及び前記第2の強度分布(40b)のビーム強度の比較を含み、
    高次ビーム(I 、I 、I )のビーム強度を排除するために、前記第1の強度分布(40a)及び前記第2の強度分布(40b)の同じ走査位置での強度は、互いに数学的に処理され、
    前記数学的に処理されるとは、同じ走査位置での強度の交点セットの処理、特に、前記第1の強度分布(40a)及び前記第2の強度分布(40b)の前記同じ走査位置での強度の少なくとも1つの乗算及び/又は少なくとも1つの加算を含み、
    高次ビーム(I 、I 、I )のビーム強度の前記排除は、強度閾値(L)を下回る前記第1の強度分布(40a)及び/又は前記第2の強度分布(40b)の強度が完全に又は部分的に排除される手段を含み、
    前記強度閾値(L)は、前記強度分布(I λ1 (y)、I λ2 (y))の最大強度値の20%未満の値に設定され、
    方法ステップ(a)に従って円筒面(26)を走査するために、異なる発光波長(λ、λ、λ)を有するレーザダイオード(2a,2b,2c)がYファイバ束(3)を介してビーム入力構成要素(4)に接続され、前記ビーム入力構成要素(4)から出射される前記光ビーム(21)は、放物面鏡(5)によって集光されることを特徴とする、方法。
  2. 前記強度閾値(L)は、前記強度分布(Iλ1(y)、Iλ2(y))の最大強度値の好ましくは15%未満の値に設定されることを特徴とする、
    請求項1に記載の方法。
  3. 高次ビーム(I、I、I)のビーム強度の前記排除は、コンピュータ支援画像処理を含むことを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 1つの感光性ラインセンサ(8)のみを有するラインスキャンカメラ(7)は、方法ステップ(b)に従って前記強度分布(40a、40b、40c)を取り込むための光学検出器として使用されることを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記感光性ラインセンサ(8)は、少なくとも40mmの長さを有し、8ビットのビット深度で動作する単色ラインセンサが使用されることを特徴とする、
    請求項4に記載の方法。
  6. 方法ステップ(a)及び(b)は、前記第1の波長(λ)及び少なくとも1つの前記第2の波長(λ、λ)の放射を用いて行われることを特徴とし、前記第1の波長(λ)及び前記第2の波長(λ、λ)は、少なくとも50nm及び最大400nmだけ互いに異なる、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 方法ステップ(a)及び(b)は、前記第1の波長(λ)の放射を用いて実行され、続いて前記第2の波長(λ、λ)の放射を用いて実行されることを特徴とする、
    請求項6に記載の方法。
  8. 方法ステップ(a)及び(b)は、前記第1の波長(λ)、前記第2の波長(λ)、及び第3の波長(λ)の放射を用いて実行されることを特徴とし、前記第3の波長(λ)は、前記第1の波長よりも長くかつ前記第2の波長(λ)よりも短く、前記第3の波長(λ)は、前記第1の波長(λ)及び前記第2の波長(λ)と少なくとも50nm及び最大400nmだけ異なる、
    請求項1~7に記載の方法。
  9. 前記異なる波長(λ、λ、λ)は、400~1600nmの波長範囲にあり、好ましくは1100nm未満であることを特徴とする、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記異なる波長(λ、λ、λ)は、635±50nm、840±50nm、970±50nm、1040±50nmの波長範囲から選択されることを特徴とする、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
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