JP7452504B2 - プロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置 - Google Patents

プロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、プロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置に関する。
特許文献1では、異常時のプロセスの状態を、平均、最大、最小、標準偏差といった統計的手法を用いて特徴を抽出し、ユークリッド距離やコサイン類似度を用いて現在の特徴量と比較することにより、プロセスの状態を監視する方法が開示されている。
国際公開第2020/196441号
従来、プロセスの連続データから人間が理解できる有用なデータを抽出し、低次元化した特徴量を抽出するためには、特許文献1で提案されたような平均値や最大値といった波形の挙動を考慮しない値を用いる方法や、対象が常時振動的であることが求められる周波数を用いる方法が主であった。従って、従来の手法では、連続データから、波形の挙動を考慮した特徴量を抽出することができないため、この特徴量を利用したプロセスの異常判定の精度向上にも限界があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、連続データから、波形の挙動を考慮した特徴量を抽出することにより、当該特徴量を利用したプロセスの異常判定の精度を向上させることができるプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法は、コンピュータによって構築された装置によって実行されるプロセスの異常状態判定方法であって、前記コンピュータが備えるデータ取得手段が、前記プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得するデータ取得ステップと、前記コンピュータが備える特徴量算出手段が、前記データ取得ステップで取得した時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、前記時系列信号が前記基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、前記コンピュータが備える異常判定手段が、前記特徴量算出ステップで算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、前記プロセスの異常状態を判定する異常判定ステップと、を含む。
また、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法は、上記発明において、前記データ取得ステップで取得する時系列信号ごとに、最大値および最小値が定められ、前記基準信号レベルが、前記最大値と前記最小値との間の中間の値である中間値と、前記最大値との間で定められる第一の基準信号レベルと、前記中間値と、前記最小値との間で定められる第二の基準信号レベルと、からなる。
また、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法は、上記発明において、前記特徴量が、前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号と前記第一の基準信号レベルとが交差した密度と、前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が前記第一の基準信号レベルを超えた密度と、前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号と前記第二の基準信号レベルとが交差した密度と、前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が前記第二の基準信号レベルを下回った密度と、を少なくとも含む。
また、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法は、上記発明において、前記異常判定ステップが、前記異常判定手段が、前記特徴量の大きさの違いと、前記特徴量をベクトルとしたときの距離の違いとに基づいて、異常判定を行う。
また、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法は、上記発明において、前記複数の特徴量の組み合わせと、前記プロセスの異常原因とを予め紐付けておき、前記異常判定ステップが、前記異常判定手段が、前記特徴量算出ステップで算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、異常原因を推定する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプロセスの異常状態判定装置は、プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段で取得した時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、前記時系列信号が前記基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量算出手段で算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、前記プロセスの異常状態を判定する異常判定手段と、を備える。
本発明に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置によれば、波形の挙動を考慮した特徴量を定量的に抽出することにより、当該特徴量を利用したプロセスの異常判定の精度を向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定装置の概略的な構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の手順を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法において、特徴量の算出方法を説明するための図である。 図4は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法において、プロセスの時系列信号の波形と、異常の原因とを紐付けた場合の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、検知可能な波形の特徴量の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、検知可能な波形の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、検知可能な波形の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、検知可能な波形の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、異常時(パターン1)、一部異常時(パターン2)、正常時(パターン3)、判定不能時(パターン3)のプロセスの時系列信号の波形パターンの一例を示す図である。 図10は、本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法の実施例であり、判定不能時(パターン3)のプロセスの時系列信号から算出した特徴量を示す三次元散布図である。
本発明の実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものも含まれる。
〔プロセスの異常状態判定装置〕
実施形態に係るプロセスの異常状態判定装置の構成について、図1を参照しながら説明する。ここで、本実施形態における「プロセス」としては、例えば鉄鋼設備等の製造設備の製造プロセス、発電設備の発電プロセス、搬送設備の搬送プロセス等が挙げられる。
図1は、プロセスの異常状態判定装置を実現するための情報処理装置1の構成の一例を示している。この情報処理装置1は、例えばワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータによって実現される。また、情報処理装置1は、図1に示すように、入力部10と、記憶部20と、演算部30と、出力部40と、を備えている。
入力部10は、演算部30に対する入力手段であり、例えばキーボード、マウスポインタ、テンキー等の入力装置によって実現される。入力部10は、演算部30における各種処理に必要な情報を入力する。
記憶部20は、例えばEPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)およびリムーバブルメディア等の記録媒体によって実現される。リムーバブルメディアとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体が挙げられる。
記憶部20には、オペレーティングシステム(Operating System:OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベース等が格納可能である。また、記憶部20には、例えばプロセスから取得した連続データ(以下、「時系列信号」という)、プロセスから取得した時系列信号に対して平滑化、正規化等の処理が施されたデータ、後記する特徴量算出部32が算出した特徴量、後記する異常判定部33における異常判定結果、複数の特徴量の組み合わせとプロセスの異常原因との紐付けデータ等が、必要に応じて格納されてもよい。
演算部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)等からなるプロセッサと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等からなるメモリ(主記憶部)と、によって実現される。
演算部30は、プログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等を制御することにより、所定の目的に合致した機能を実現する。演算部30は、前記したプログラムの実行を通じて、データ取得部31、特徴量算出部32および異常判定部33として機能する。なお、図1では、一台のコンピュータによって演算部30の各部の機能を実現する場合の例を示しているが、各部の機能の実現方法は特に限定されず、例えば複数のコンピュータによって各部の機能をそれぞれ実現してもよい。
データ取得部31は、プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得するデータ取得ステップを実施する。なお、このデータ取得ステップの詳細については後記する。
特徴量算出部32は、データ取得部31で取得した時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、時系列信号が基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する特徴量算出ステップを実施する。なお、この特徴量算出ステップの詳細については後記する。
異常判定部33は、特徴量算出部32で算出した複数の特徴量の組み合わせに基づいて、プロセスの異常状態を判定する異常判定ステップを実施する。なお、この異常判定ステップの詳細については後記する。
出力部40は、演算部30による演算結果を出力する出力手段である。出力部40は、例えばディスプレイ、プリンタ等の入力装置によって実現される。出力部40は、例えば特徴量算出部32における特徴量の算出結果、異常判定部33において異常を判定した場合の警告情報、異常判定部33において推定した異常原因等を出力する。
〔プロセスの異常状態判定方法〕
実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法について、図2~図4を参照しながら説明する。プロセスの異常状態判定方法では、図2に示すように、データ取得ステップ(ステップS1)と、特徴量算出ステップ(ステップS2)と、異常判定ステップ(ステップS3~S5)と、を行う。以下、各工程の詳細について説明する。
(データ取得ステップ)
データ取得ステップでは、データ取得部31が、プロセスの状態を示す時系列信号(連続データ)を取得する(ステップS1)。データ取得ステップでは、具体的には、プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得する。また、データ取得ステップでは、例えばネットワークを経由して、あるいは入出力ポート(I/Oポート)等を介して、時系列データを取得する。
(特徴量算出ステップ)
特徴量算出ステップでは、データ取得ステップで取得した時系列信号から複数の特徴量を算出する(ステップS2)。特徴量算出ステップでは、具体的には、時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、時系列信号が基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する。
図3は、特徴量算出ステップにおける特徴量の算出方法を説明するための図である。特徴量算出ステップでは、同図に示すように、まずデータ取得ステップで取得した時系列信号Sごとに、最大値(図中のmax)と最小値(図中のmin)とを定める。なお、最大値と最小値との中間(中央)の値のことを、本実施形態では「中間値」と定義する。
「中間値」は、例えば最大値と最小値との中央の値や、時系列データを所定期間採取したときのデータの発現分布の中央値(最頻値)等が例示できる。また、特定の信号については、追従すべき目標値等も中間値の候補となる。このように、中間値は、信号に応じて、最大値と最小値との間で適宜に決定される値である。
続いて、中間値と最大値との間で第一の基準信号レベルAを定め、中間値と最小値との間で第二の基準信号レベルBを定める。言い換えると、時系列信号Sの波形の上半分の範囲で第一の基準信号レベルAを設定し、時系列信号Sの波形の下半分の範囲で第二の基準信号レベルBを設定する。
ここで、上記のA,Bの値は、取得する時系列信号によって可変であり、例えば実績データに基づく上限値および下限値、当該上限値および下限値の割合、取得した時系列信号の最大値および最小値の割合、取得した時系列信号の平均値、中央値、四分位点等を用いることができる。なお、図3に示した例では、時系列信号Sの最大値(max)および最小値(min)の8割の値を第一の基準信号レベルAとし、時系列信号Sの最大値(max)および最小値(min)の2割の値を第二の基準信号レベルBとしている。
続いて、特徴量算出ステップでは、図3に示すように、(1)A交差密度、(2)A超過密度、(3)B交差密度、(4)B未満密度からなる四種類の特徴量を算出する。
特徴量(1)のA交差密度は、データ取得ステップで取得した所定期間内の時系列信号と第一の基準信号レベルAとが交差した密度のことを示している。このA交差密度は、具体的には、時系列信号Sが第一の基準信号レベルAに対して交差した回数を、総データ点数によって割ることにより算出することができる。
特徴量(2)のA超過密度は、データ取得ステップで取得した所定期間内の時系列信号が、第一の基準信号レベルAを超えた密度のことを示している。このA超過密度は、具体的には、図3の最大値(max)から第一の基準信号レベルAまでの点数を、総データ点数によって割ることにより算出することができる。
特徴量(3)のB交差密度は、データ取得ステップで取得した所定期間内の時系列信号と第二の基準信号レベルBとが交差した密度のことを示している。このB交差密度は、具体的には、時系列信号Sが第二の基準信号レベルBに対して交差した回数を、総データ点数によって割ることにより算出することができる。
特徴量(4)のB未満密度は、データ取得ステップで取得した所定期間内の時系列信号が、第二の基準信号レベルBを下回った密度のことを示している。このB未満密度は、具体的には、図3の最小値(min)から第二の基準信号レベルBまでの点数を、総データ点数によって割ることにより算出することができる。
なお、特徴量(1)~(4)において、共通して総データ点数で割っているのは、時系列信号(連続データ)の長さに依存しないために行っている処理である。そのため、処理する時系列信号の長さが毎回同一である場合や、時系列信号の長さに依存してもよい場合は、総データ点数で割らずに、密度(A交差密度、A超過密度、B交差密度、B未満密度)ではなく、回数(A交差回数、A超過回数、B交差回数、B未満回数)を特徴量として算出してもよい。
(異常判定ステップ)
異常判定ステップでは、特徴量算出ステップで算出した複数の特徴量の組み合わせに基づいて、プロセスの異常状態を判定する。異常判定ステップでは、具体的には、特徴量算出ステップで算出した特徴量と、予め取得しておいた異常時の特徴量とを比較し(ステップS3)、類似性がある場合(ステップS4でYes)、例えば出力部40から所定の警告情報を出力する(ステップS5)。なお、ステップS4の類似性の判定は、両者の特徴量をベクトルとしたときの距離や角度を利用して判定することができる。
また、異常判定ステップでは、後記するように、特徴量算出ステップで算出した複数の特徴量の大きさの違いと、当該特徴量をベクトルとしたときの距離の違いとに基づいて、異常判定を行うこともできる(図10参照)。
また、異常判定ステップでは、例えば図4に示すように、時系列信号の波形から算出した複数の特徴量の組み合わせと、プロセスの異常原因とを予め紐付けておき、複数の特徴量の組み合わせに基づいて、異常原因を推定できるようにしてもよい。このように、プロセスの異常原因と特徴量とを予め紐付けておくことにより、類似の時系列信号の波形が現れた場合に、未知の異常原因を推定することが可能となる。
〔実施例〕
本発明の実施例について、図5~図10を参照しながら説明する。まず、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法によって検知可能な時系列信号の波形の一例について、図5~図8を参照しながら説明する。なお、以下で説明する波形は、検知可能な波形の一例であり、この他にも検知可能な波形は存在する。
図5において、左側の欄から順に、時系列信号の波形No.、所定の閾値に対するA交差密度(特徴量(1))の大小関係、所定の閾値に対するA超過密度(特徴量(2))の大小関係、所定の閾値に対するB交差密度(特徴量(3))の大小関係、所定の閾値に対するB未満密度(特徴量(4))の大小関係、をそれぞれ示している。同図では、各特徴量が閾値を上回る場合は「大」と示し、閾値以下である場合は「小」と示している。なお、この閾値は、検知したい時系列信号に応じて適宜設定すればよい。
また、図6~図8は、図5の「波形No.」に対応する波形を示している。すなわち、図6の(a)~(f)は、波形No.1~6の波形を、図7の(a)~(f)は、波形No.7~12の波形を、図8の(a)~(d)は、波形No.13~16の波形を、それぞれ示している。
続いて、図9は、異常時および正常時における時系列信号の波形の一例を示している。同図において、(a)は値が周期的に大きく跳ね上がっている異常の波形(パターン1)を、(b)は値の大きな跳ね上がりが一部でのみ発生している一部異常の波形(パターン2)を、(c)は値の大きな跳ね上がりが発生していない正常の波形(パターン3)を、(d)は異常か正常かを判別できない波形(パターン4)を、それぞれ示している。
なお、図9の(d)の波形(パターン4)は、図7の(f)で示した波形No.12に相当するものであり、特徴量(1)、(3)、(4)が閾値よりも大きく、特徴量(2)が閾値以下となっている。
図10は、図9に示したパターン1~4の波形から、それぞれ本発明の手法によって特徴量(1)~(4)を算出し、そのうちの特徴量(1)、(3)、(4)を三次元散布図で示したものである。同図に示すように、各パターンが明確に分離しているため、異常か否かの判別に加えて、時系列信号の全部が異常であるかや、時系列信号の一部が異常であるかについても、定量的に示せていることがわかる。
ここで、従来の手法では、例えばパターン4(図9の(d)参照)のように、異常か正常かを判別できない波形の特徴量を定量的に抽出することは困難であった。一方、本発明の手法によれば、このような波形の場合であっても、特徴量を定量的に抽出することが可能となる。
以上説明した実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置によれば、連続データから、波形の挙動を考慮した特徴量を抽出することにより、当該特徴量を利用したプロセスの異常判定の精度を向上させることができる。
また、実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置によれば、時系列信号の波形から、四種類の特徴量を抽出することにより、これらの特徴量を用いて波形の形状を推定し、推定した波形をもとに、異常の生じている期間との一致性を判断することが可能となる。また、その際に、連続データであることを考慮した特徴量を抽出することにより、より正確に連続データ間の一致性を示すことが可能となる。
また、実施形態に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置では、例えば時系列信号がパルス的な波形を有している場合、当該パルスの回数等も定量化することが可能である。
以上、本発明に係るプロセスの異常状態判定方法およびプロセスの異常状態判定装置について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 情報処理装置
10 入力部(入力手段)
20 記憶部(記憶手段)
30 演算部(演算手段)
31 データ取得部(データ取得手段)
32 特徴量算出部(特徴量算出手段)
33 異常判定部(異常判定手段)
40 出力部(出力手段)

Claims (4)

  1. コンピュータによって構築された装置によって実行されるプロセスの異常状態判定方法であって、
    前記コンピュータが備えるデータ取得手段が、前記プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得するデータ取得ステップと、
    前記コンピュータが備える特徴量算出手段が、前記データ取得ステップで取得した時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、前記時系列信号が前記基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
    前記コンピュータが備える異常判定手段が、前記特徴量算出ステップで算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、前記プロセスの異常状態を判定する異常判定ステップと、
    を含み、
    前記データ取得ステップで取得する時系列信号ごとに、最大値および最小値が定められ、
    前記基準信号レベルは、
    前記最大値と前記最小値との間の中間の値である中間値と、前記最大値との間で定められる第一の基準信号レベルと、
    前記中間値と、前記最小値との間で定められる第二の基準信号レベルと、
    からなり、
    前記特徴量は、
    前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記第一の基準信号レベルに対して交差した回数を、総データ点数によって評価する交差密度と、
    前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記最大値から前記第一の基準信号レベルまでの範囲に含まれる点数を、総データ点数によって評価する超過密度と、
    前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記第二の基準信号レベルに対して交差した回数を、総データ点数によって評価する交差密度と、
    前記データ取得ステップで取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記最小値から前記第二の基準信号レベルまでの範囲に含まれる点数を、総データ点数によって評価する未満密度と、
    を少なくとも含むプロセスの異常状態判定方法。
  2. 前記異常判定ステップは、前記異常判定手段が、前記特徴量の大きさの違いと、前記特徴量をベクトルとしたときの距離の違いとに基づいて、異常判定を行う、
    請求項1に記載のプロセスの異常状態判定方法。
  3. 前記複数の特徴量の組み合わせと、前記プロセスの異常原因とを予め紐付けておき、
    前記異常判定ステップは、前記異常判定手段が、前記特徴量算出ステップで算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、異常原因を推定する、
    請求項1または請求項2に記載のプロセスの異常状態判定方法。
  4. プロセスの状態を示す時系列信号を、予め定めた所定区間の信号として取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段で取得した時系列信号の信号レンジ内で予め定めた二以上の基準信号レベルに対して、前記時系列信号が前記基準信号レベルを通過することにより起因して定まる複数の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段で算出した前記複数の特徴量の組み合わせに基づいて、前記プロセスの異常状態を判定する異常判定手段と、
    を備え
    前記データ取得手段で取得する時系列信号ごとに、最大値および最小値が定められ、
    前記基準信号レベルは、
    前記最大値と前記最小値との間の中間の値である中間値と、前記最大値との間で定められる第一の基準信号レベルと、
    前記中間値と、前記最小値との間で定められる第二の基準信号レベルと、
    からなり、
    前記特徴量は、
    前記データ取得手段で取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記第一の基準信号レベルに対して交差した回数を、総データ点数によって評価する交差密度と、
    前記データ取得手段で取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記最大値から前記第一の基準信号レベルまでの範囲に含まれる点数を、総データ点数によって評価する超過密度と、
    前記データ取得手段で取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記第二の基準信号レベルに対して交差した回数を、総データ点数によって評価する交差密度と、
    前記データ取得手段で取得した所定期間内の前記時系列信号が、前記最小値から前記第二の基準信号レベルまでの範囲に含まれる点数を、総データ点数によって評価する未満密度と、
    少なくとも含むプロセスの異常状態判定装置。
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