本出願の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に記載する。
以下では、当業者がより良く理解するのを助けるために、本出願の実施形態のいくつかの用語が記載される。
(1)レーダ検出装置は、たとえばレーダ(radar)であるか、または検出(たとえば、測距)を実行するように構成された別の装置であってもよい。
(2)レーダは、レーダ装置、検出器、レーダ検出装置、レーダ信号送信装置などと呼ばれる場合もある。レーダの動作原理は、(サウンディング信号とも呼ばれる)信号を送信し、対象物によって反射された反射信号を受信することにより、対応する対象物を検出することである。レーダによって送信された信号はレーダ信号であってもよく、それに対応して、対象物によって反射された受信反射信号もレーダ信号であってもよい。
(3)(レーダ検出装置の周波数走査期間、周波数走査時間、周波数走査持続時間などとも呼ばれる)レーダ検出装置の送信期間は、レーダ検出装置が完全な波形のレーダ信号を送信する期間である。レーダ検出装置は、通常、連続する持続時間の複数の周波数走査期間にレーダ信号を送信する。
(4)レーダ検出装置の初期周波数の場合、送信期間の開始時に、レーダ検出装置は1つの周波数でレーダ信号を送信する。その周波数は、レーダ検出装置の初期周波数と呼ばれる。加えて、レーダ検出装置の送信周波数は、初期周波数に基づいて送信期間内で変化する。
(5)レーダ検出装置の周波数走査帯域幅は、レーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の波形によって占有される帯域幅である。本明細書では、「周波数走査帯域幅」は、説明を簡単にするために定義され、技術的には、レーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の波形によって占有される帯域幅であることに留意されたい。さらに、レーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の波形によって占有される周波数帯域は、周波数走査周波数帯域と呼ばれる場合がある。
(6)周波数変調連続波(frequency modulated continuous wave、FMCW)は、その周波数が時間とともに変化する電磁波である。
(7)線形周波数変調連続波は、その周波数が時間とともに線形に変化する電磁波である。本明細書では、線形変化は、一般に、1つの送信期間内の線形変化を意味する。具体的には、線形周波数変調連続波の波形は、通常、鋸歯状波もしくは三角波、またはステップ周波数波形などの別の可能な波形である。
(8)レーダ検出装置の最大検出距離とも呼ばれるレーダ検出装置の最大測距範囲は、レーダ検出装置の構成に関係する(たとえば、レーダ検出装置の工場設定パラメータに関係する)パラメータである。たとえば、レーダ検出装置がレーダである場合、長距離適応走行制御(adaptive cruise control、ACC)レーダの最大測距距離は250mであり、中距離レーダの最大測距距離は70m~150mである。
(9)中間周波(intermediate frequency、IF)信号について、レーダ検出装置がレーダである例では、レーダの局部発振器信号およびレーダによって受信された反射信号(レーダの送信信号が対象物によって反射された後に得られた信号)に対してミキサが処理を実行した後に得られた信号が中間周波信号である。具体的には、発振器によって生成された周波数変調連続波信号の一部が局部発振器信号として使用され、周波数変調連続波信号の他の一部が送信アンテナを使用して送信される送信信号として使用される。「中間周波信号」を得るために、受信アンテナによって受信された送信信号の反射信号および局部発振器信号に対して周波数混合が実行される。対象物の位置情報、速度情報、および角度情報のうちの1つまたは複数は、中間周波信号を使用することによって取得されてもよい。位置情報は、現在のレーダに対する対象物の位置情報であってもよく、速度情報は、現在のレーダに対する対象物の速度情報であってもよく、角度情報は、現在のレーダに対する対象物の角度情報であってもよい。さらに、中間周波信号の周波数は中間周波数と呼ばれる。
(10)レーダ信号の最大伝搬遅延は、現在のレーダの属性またはパラメータに基づいて決定され、属性またはパラメータは、具体的に、以下の検出装置(干渉源として使用される検出装置)のレーダ信号の送信電力、および検出装置(現在の検出装置)の受信機の感度のうちの少なくとも1つを含んでもよい。具体的には、特定の伝搬遅延の後に現在のレーダによって別のレーダ信号が受信される。伝搬遅延の後、干渉信号の電力が受信機の感度よりも大きい場合、干渉信号は現在のレーダに対する干渉を引き起こし、または干渉信号の電力が受信機の感度よりも大きくない場合、干渉信号は現在のレーダに対する干渉を引き起こさず、干渉信号はノイズとして処理される。伝搬遅延の後、干渉信号の電力が受信機の感度に等しい場合、伝搬遅延はレーダ信号の最大伝搬遅延と呼ばれる。
(11)「少なくとも1つ」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味する「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを記述するための関連付け関係を記述し、3つの関係が存在してもよいことを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の3つのケースを表すことができる。Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する。AおよびBは、単数形であっても複数形であってもよい。文字「/」は、一般に、関連付けられたオブジェクト間の「または」関係を示す。「以下のうちの少なくとも1つまたはその同様の表現は、項目のうちの1つまたは複数の任意の組合せを意味する。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、「aおよびb」、「aおよびc」、「bおよびc」、または「a、b、およびc」を表し、a、b、およびcは、単数形であっても複数形であってもよい。
加えて、別段の定めがない限り、本出願の実施形態では、「第1の」および「第2の」などの序数語は、複数のオブジェクトを区別するために使用され、複数のオブジェクトの順序、時系列、優先度、または重要度を限定するために使用されない。たとえば、第1の情報および第2の情報は、異なる情報を区別するために使用されるにすぎず、2つのタイプの情報の内容、優先度、送信順序、重要度などにおける違いを示すために使用されない。
以上で、本出願の実施形態におけるいくつかの概念を記載しており、以下では、本出願の実施形態の技術的特徴を記載する。
社会の発展に伴い、現代生活におけるより多くの機械が自動化および知的に向かって発展している。移動走行用の車両も例外ではなく、知的な車両が徐々に人々の日常生活に入り込んでいる。近年、ADASは、知的な車両において非常に重要な役割を果たしている。このシステムは、車両に設置された様々なセンサを使用して周囲環境を検知し、データを収集し、静止物体または移動物体を識別し、検出し、追跡し、車両の運転プロセスにおいていつでもナビゲーション地図データを参照して体系的な動作および分析を実行し、その結果、運転者は事前に起こり得る危険を検出し、それによって車両の運転の快適性および安全性を効果的に改善する。本物の自動運転は、ADASの開発の最終製品であると考えられることができる。自動運転アーキテクチャでは、センシング層は車両の「目」に例えられ、車載カメラなどの視覚センサと、車載ミリ波レーダ、車載レーザレーダ、および車載超音波レーダなどのレーダセンサとを含む。低コストで比較的成熟した技術のために、ミリ波レーダは、自動運転システムのメインセンサになる最初のものである。現在、ADASは10を超える機能を開発しており、適応走行、自律緊急ブレーキ、車線変更支援、死角監視などは、車載ミリ波レーダから切り離されることができない。
ミリ波は波長が1mmから10mmの間の電磁波であり、対応する周波数範囲は30GHzから300GHzである。この周波数帯域では、ミリ波関連の特徴により、車載ミリ波レーダが車両分野への適用に非常に適することが可能になる。広帯域幅、豊富な周波数領域リソース、および低アンテナサイドローブは、撮像または疑似撮像を実施するのに役立ち、波長が短く、レーダデバイスの体積およびアンテナ開口が小さいので軽量化され、ビームが狭く、具体的には、同じアンテナサイズの場合、ミリ波ビームはマイクロ波ビームよりもはるかに狭いのでレーダ分解能が高く、貫通度が強く、具体的には、ミリ波レーダは、レーザレーダおよび光学系よりも煙、埃、および霧を貫通することが可能であり、ミリ波レーダは毎日24時間週7日間働くことができる。
車載ミリ波レーダシステムは、一般に、発振器、送信アンテナ、受信アンテナ、ミキサ、プロセッサ、およびコントローラなどの装置を含む。図1は、ミリ波レーダの動作原理図である。発振器は、その周波数が時間とともに線形に増加するレーダ信号を生成する。レーダ信号は、通常、周波数変調連続波である。レーダ信号の一部は方向性結合器を使用して局部発振器信号としてミキサに出力され、他の一部は送信アンテナを使用して送信される。受信アンテナは、送信されたレーダ信号が車両前方の物体に遭遇した後に反射されたレーダ信号を受信する。ミキサは、受信されたレーダ信号および局部発振器信号に対して周波数混合を実行して、中間周波信号を取得する。中間周波信号は、レーダシステムに対する対象物の距離、速度、および角度などの情報を含む。中間周波信号は、ローパスフィルタを通過し増幅され、次いでプロセッサに出力される。プロセッサは、受信信号を処理する。プロセッサは、通常、受信信号に対して高速フーリエ変換、スペクトル解析などを実行して、レーダシステムに対する対象物の距離、速度、および角度などの情報を取得する。最後に、プロセッサは、車両の挙動を制御するために、取得された情報をコントローラに出力することができる。
ミリ波レーダの周波数変調連続波の波形は、通常、鋸歯状波または三角波である。以下で、一例として鋸歯状波を使用して、ミリ波レーダの測距原理を詳細に記載する。三角波の測距原理は同様である。
図2に示されたように、線形周波数変調連続波は、その周波数が時間とともに線形に変化する信号である。図3に示されたように、周波数変調連続波の期間はTcであり、勾配はa0であり、帯域幅はBであり、周波数変調連続波の開始周波数はb0である。図2に示された1つの周波数変調連続波信号は、1つの線形周波数変調パルス(chirp)信号とも呼ばれる。
ミリ波レーダの発振器によって出力された単一期間の周波数変調連続波の等価ベースバンド信号は、以下のように表されてもよい。
Aは等価ベースバンド信号の振幅を表し、a
0は等価ベースバンド信号の勾配を表し、b
0は等価ベースバンド信号のy切片を表し、φ
0は等価ベースバンド信号の初期位相を表し、expはeの指数関数を表す。周波数は時間に対する位相の変化率として定義されるので、等価ベースバンド信号の周波数は以下の通りである。
式1.2のイメージが図3に示されている。
発振器によって送信された等価ベースバンド信号がアップコンバートされた後に得られた信号は、ミリ波レーダの送信アンテナから放射される。送信信号は、以下のように表されてもよい。
信号が障害物に遭遇した後、信号は反射され、次いで、ミリ波レーダによって受信される。送信信号の波形の形状は、反射信号の波形が送信信号の波形に対して遅延τを有することを除いて、反射信号の波形と同じである。図4を参照されたい。図4では、エコー信号は反射信号である。受信された反射信号は、以下のように表されてもよい。
受信された等価ベースバンド信号がダウンコンバートされた後に得られた信号は、以下の通りである。
A’は、発振器によって送信された等価ベースバンド信号に対して、送信アンテナ利得、目標反射、伝搬損失、および受信アンテナ利得が考慮された後に取得された信号の振幅であり、τは、ミリ波レーダの送信機がレーダ信号を送信してから、ミリ波レーダの受信機がエコー信号(すなわち、反射信号)を受信するまでの遅延である。図4に示されたように、この遅延は距離/光速の2倍である。加えて、図4では、τ
maxは、ミリ波レーダの最大検出距離に対応するエコー遅延を表し、すなわち、τ
maxは、ミリ波レーダと対象物との間の距離がミリ波レーダによって検出され得る最大距離であるときの、送信信号に対するミリ波レーダによって受信された反射信号の遅延である。τと対象距離dとの間の関係は、以下のように表されてもよい。
ここで、cは光速である。
ミリ波レーダのミキサは、受信信号および局部発振器信号に対して周波数混合を実行して信号を取得し、信号がローパスフィルタを通過した後に中間周波信号が出力される。中間周波信号は以下のように表される。
中間周波信号は、中間周波信号の周波数fIFを取得するために、高速フーリエ変換などの処理のためにミリ波レーダのプロセッサに送られる。
加えて、図4に示されたように、中間周波信号の周波数は、送信信号の波形の勾配と遅延τの積であり、すなわち、
である。
したがって、ミリ波レーダと対象物との間の距離dは以下の通りである。
前述の導出プロセスから、送信信号と受信信号との間の周波数差(すなわち、中間周波信号の周波数)と遅延との間に線形関係があることが分かる。対象物が遠くなるほど、反射信号が遅く受信され、反射信号と送信信号との間の周波数差が大きくなる。したがって、中間周波信号の周波数を決定することにより、レーダと対象物との間の距離が決定されてもよい。加えて、前述のレーダ信号の処理プロセスは一例にすぎず、具体的なレーダ処理プロセスは限定されない。
車載レーダの貫通率が増えるとともに、車載レーダ間の相互干渉はより深刻になり、それは、レーダの検出確率を大きく低下させるか、またはレーダの検出の誤警報確率を上げるので、無視されることができない運転の安全性または快適性に影響を与える。
図5は、車載レーダ間の相互干渉の概略図である。レーダ1は送信信号を送信し、対象物によって反射された送信信号の反射信号を受信する。レーダ1が反射信号を受信するとき、レーダ1の受信アンテナは、レーダ2の送信信号または反射信号も受信する。したがって、レーダ1によって受信されたレーダ2の送信信号または反射信号は、レーダ1に対する干渉信号である。
たとえば、レーダ1が観測レーダであり、レーダ1の周波数変調連続波の勾配がa0であり、切片がb0であり、期間がTcであり、レーダ2が干渉レーダであり、レーダ2の周波数変調連続波の勾配がa1であり、切片がb1であると仮定される。この場合、b0=b1と仮定される。レーダ1の最大測距距離に対応するエコー遅延はτmaxであり(すなわち、式1.6にレーダの最大検出距離を代入して計算された遅延であり、たとえば、レーダの最大検出距離が250mである場合、式1.6に最大検出距離を代入して計算された遅延は1.67μsである)、レーダ1の受信機に到達するレーダ2の干渉信号の遅延はτ1である。レーダの送信時点のタイミング誤差はΔτ(たとえば、全地球測位システム(global positioning system、GPS)のタイミング誤差に起因して発生する送信時点の60nsなどの誤差)であると見なされる。レーダが受信信号を検出する時間範囲は、τmaxからTcまでである。
図6および図7は、起こり得る偽の中間周波信号の概略図である。レーダ1によって送信されたレーダ信号の勾配がレーダ2によって送信されたレーダ信号の勾配と同じである、すなわち、a0=a1であり、2つのレーダ信号の動作周波数帯域が重複する場合、誤警報が発生する。図6に示されたように、レーダ1は、対象物に信号を送信し、対象物から反射信号を受信するが、レーダ1による信号の送信とレーダ1による反射信号の受信との間の時間範囲内で、レーダ1の受信アンテナは、レーダ2の送信信号または反射信号(破線)を受信する。レーダ1の信号波形とレーダ2の信号波形は一致し、同じ周波数走査帯域幅を有する。レーダ1の目標エコー観測範囲内で、レーダ1が対応する周波数の破線で示された信号を受信した場合、レーダ1は「対象物1」が存在すると見なす。レーダ1が、信号処理の時間範囲(τmax~Tc)内で破線で示された信号および実線で示された反射信号を検出した場合、レーダ1は、破線で示された受信信号を、レーダ1の前方に存在する物体の反射信号として誤って見なす。この場合、偽の中間周波信号が生成される。レーダ1は、高速フーリエ変換を実行した後、スペクトル解析を介して2つのピークを見つけることができる。図7に示されたように、各ピークは1つの対象物に対応する。レーダ1は、「対象物1」と「対象物2」の両方が存在すると見なす。レーダ1は、前方に「対象物1」が存在すると誤って見なすが、実際には「対象物1」は存在しない。これは「ghost」または「誤警報」と呼ばれる。誤警報が発生された後、前方に物体が存在しない場合、自動運転車両は減速または制動し、それによって運転の快適性を低下させる。
図8および図9は、起こり得る干渉信号がターゲット信号をかき消す概略図である。図8に示されたように、レーダ1は、対象物に信号を送信し、対象物から反射信号を受信する。しかしながら、レーダ1の目標エコー観測範囲内で、レーダ1の受信アンテナは、レーダ2の送信信号または反射信号(破線)を受信する。レーダ1の信号波形の勾配は、レーダ2の信号波形の勾配とは異なる。信号検出時間範囲(τmax~Tc)内で、レーダ1は、レーダ1の反射信号とレーダ2の関連信号の両方を検出する。検出されたレーダ2の関連信号およびレーダ1の反射信号に対して周波数混合が実行された後、様々な周波数成分を含む中間周波信号が生成される。中間周波信号に対して高速フーリエ変換が実行された後、図9に示されたように、干渉プラットフォームが発生する。その結果、実際の対象物の「突出」度が十分ではなく、それによって検出が困難になり、検出漏れの可能性が上がる。検出漏れが発生した後、自動運転車両は、物体が存在しないと誤って見なし、前方に物体があるときに減速またはブレーキをかけず、交通事故を引き起こし、車両の運転安全性を低下させる。
具体的には、レーダ1の信号波形の勾配は、レーダ2の信号波形の勾配とは異なる。レーダ1の波形の勾配がa0であり、レーダ2の波形の勾配がa1である場合、2つの勾配間の差に対して以下の2つのケースが存在してもよい。
a1<a0であるとき、図10に示されたように、干渉プラットフォームの問題が発生し、検出漏れの問題を引き起こす。
a1>a0であるとき、図11に示されたように、干渉プラットフォームの問題が同様に発生し、検出漏れの問題を引き起こす。
本明細書では、ある時点またはある時間期間内に受信された信号が干渉信号であり得るか、または対象物の反射信号であり得、レーダの検出事例が、送信/反射信号の時間および周波数の関連する変化事例によって明確に反映され得ることを、当業者なら知ることができることに留意されたい。したがって、本出願の実施形態の次の説明では、送信/反射信号の勾配(単位時間における周波数の変化範囲)を反映する線図は、ほとんどの場合、レーダ間の相互干渉の事例を表すために使用される。
レーダの検出確率が低下されるか、またはレーダの検出の誤警報確率が改善された場合、運転の安全性または快適性に対して無視されることができない影響が発生される。したがって、車載レーダ間の干渉をどのように低減するかは、解決される必要がある問題である。
前述の問題を解決するために、可能な解決策では、波形勾配および期間などの異なるパラメータが異なるレーダに対して設定されてもよい。図12は、可能な解決策の概略図である。図12に示されたように、レーダ1の信号の波形勾配および送信期間などのパラメータは、レーダ2のそれらとは一致しない。したがって、レーダ1がレーダ2の信号を受信した場合でも、レーダ1とレーダ2の信号波形が一致しないので、レーダ1およびレーダ2の信号がミキサを通過するとき、すなわち、信号の周波数間の差が計算されるとき、一定周波数の中間周波信号は生成されない。方法は、一定周波数の中間周波信号のみがスペクトル解析におけるピーク信号として反映されるので、ghostの発生確率を低減することができる。しかしながら、レーダ1がレーダ2の信号を受信し、ミキサが使用された後、干渉信号が有効受信中間周波数帯域幅内に入った場合、干渉信号の強度が増大される。干渉信号の強度が増大された後、元のターゲットは干渉によってかき消される。図13を参照されたい。図13は、起こり得る誤警報結果の概略図である。その結果、車両前方の障害物が検出されず、したがって検出漏れが発生する。これは、車両の運転の安全性、特に自動運転車両の安全性に悪影響を及ぼす。
図14は、別の可能な解決策の概略図である。この解決策で使用される技術は、レーダ波形周波数シフト(shift)技術である。レーダの周波数走査帯域内で別のレーダによって生成された干渉をレーダが検出した場合、レーダは、別の周波数帯域を使用して、複数のレーダ間の干渉を防止する。周波数シフト(shift)技術における周波数シフト(shift)間隔は、レーダの周波数走査帯域幅より大きくてもよい。図14に示されたように、すべてのレーダの波形の周波数は完全に分離され、重複しない。しかしながら、周波数シフト(shift)間隔を設定すると、過剰な周波数領域リソースが占有され、車載レーダに現在割り当てられている周波数領域リソースが制限される。あるいは、周波数シフト(shift)技術が依然として適用されるが、レーダは、図15に示されたように、動作周波数帯域内で別のレーダによって生成された干渉を検出した後にランダムな周波数シフトを実行する。図15は、さらに別の可能な解決策の概略図である。この場合、干渉はある程度減衰されることができる。しかしながら、完全にランダム化された周波数シフト(shift)は、必然的に、周波数シフト(shift)後の2つのレーダの波形を周波数領域において過度に接近させ、ghostの発生または干渉信号の強度の増大をもたらし、物体の検出漏れをもたらす。
これを考慮して、本出願の実施形態の技術的解決策が提供される。本出願の実施形態では、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下であってもよい。第1のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。たとえば、任意の2つの時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延の中の最大値以上である必要がある。1つのレーダ検出装置のみが1つの時間領域範囲内で送信を実行することを許可される。このようにして、1つのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号は、別のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らず、別のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号は、第1のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らない。このようにして、レーダ検出装置間の干渉は低減されることができる。
図16は、本出願の実施形態の可能な適用シナリオの概略図である。適用シナリオは、自動運転、自律運転、インテリジェント運転、コネクテッド運転などであってもよい。レーダ検出装置は、自動車(たとえば、自動運転車両、インテリジェント車両、電気車両、またはデジタル車両)、ドローン、鉄道車両、自転車、信号灯、速度計測装置、ネットワークデバイス(たとえば、様々なシステムにおける基地局または端末デバイス)などに設置されてもよい。本出願の実施形態は、車両間のレーダ検出装置に適用可能であるだけでなく、車両とドローンなどの別の装置との間のレーダ検出装置、または他の装置間のレーダ検出装置にも適用可能である。加えて、レーダ検出装置は、モバイルデバイス、たとえば、車載レーダ検出装置として車両に設置されてもよく、固定デバイス、たとえば、路側ユニット(road side unit、RSU)などのデバイスに設置されてもよい。レーダ検出装置の設置場所、機能などは、本出願の実施形態では限定されない。
本出願の実施形態は、検出装置によって実行されてもよい。たとえば、本出願の実施形態で提供される方法を実行する検出装置は、第1の検出装置と呼ばれる場合がある。説明を容易にするために、本出願の以下の実施形態では、検出装置がレーダ検出装置であり、レーダ検出装置がミリ波レーダなどのレーダである例が、実施形態の説明および記載に主に使用される。しかしながら、本出願の実施形態における検出装置は、レーダ検出装置のみに限定されず、レーダ検出装置は、ミリ波レーダまたはレーダのみに限定されない。さらに、本出願の実施形態では、L個の時間領域範囲の中の対応する時間領域範囲内でレーダ信号を送信する複数のレーダ検出装置は、同じ周波数走査期間を有してもよい。たとえば、レーダ検出装置1が複数の時間領域範囲の中の第1の時間領域範囲内でレーダ信号を送信し、レーダ検出装置2が複数の時間領域範囲の中の第2の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する場合、レーダ検出装置1の周波数走査期間はレーダ検出装置2の周波数走査期間と同じである。
加えて、検出装置によって送信された信号は無線信号であってもよい。検出装置がレーダ検出装置である例が使用される場合、検出装置によって送信された信号はレーダ信号であると見なされてもよい。本出願の実施形態では、検出装置がレーダ検出装置であり、検出装置によって送信された信号がレーダ信号である例が使用される。
L個の時間領域範囲において、複数のレーダ検出装置は、対応する時間領域範囲内でレーダ信号を送信することに留意されたい。時間領域範囲は、連続持続時間であってもよい。レーダ検出装置は、連続持続期間内の1つまたは複数の周波数走査期間内に無線信号を送信することができる。加えて、時間領域範囲は、時間領域単位、時間領域リソース、時間単位、時間リソース、持続時間などと呼ばれる場合もある。具体的な名前は限定されない。1つの時間領域範囲の長さは、レーダ検出装置の(周波数走査期間、周波数走査持続時間などとも呼ばれる)送信期間に等しくてもよい。言い換えれば、L個の時間領域範囲の各々の時間領域の長さは、レーダ検出装置の周波数走査期間であってもよい。あるいは、1つの時間領域範囲の長さは、レーダ検出装置の周波数走査期間の整数倍に等しくてもよい。たとえば、時間領域範囲の持続時間が500周波数走査期間である場合、対応するレーダ検出装置は、この時間領域範囲内の500周波数走査期間内にレーダ信号を送信する必要がある。いくつかのシナリオでは、L個の時間領域範囲の時間領域の長さは同じである。他のシナリオでは、L個の時間領域範囲の時間領域の長さはすべて同じでなくてもよい。
加えて、起こり得る事例では、レーダ検出装置は、特定の送信タイミングでレーダ信号を送信することに留意されたい。しかしながら、実際の通信シナリオ、環境、またはハードウェアデバイスでは違いが生じる可能性があるので、レーダ信号の実際の送信時点は誤差を有する可能性があり、それは信号送信誤差、たとえば、GPSの精度によって引き起こされる誤差と呼ばれる場合もある。別の起こり得る事例では、製造プロセスにおいて、異なるレーダ検出装置は、製造の違いにより、信号送信で僅かな誤差を有する場合がある。別の事例では、別の理由によって引き起こされる誤差が存在する場合もある。前述の起こり得るすべての誤差は、特定の実装形態において本出願の実施形態で提供される方法の中で考慮されてもよい。あるいは、本出願の実施形態では、これらの誤差は無視されてもよく、解決策は均一な規格および均一な送信タイミングに基づいて記載される。技術的解決策が本出願の実施形態に記載されるとき、本出願の実施形態の実装および有益な効果は、誤差が考慮されるか無視されるかにかかわらず実質的に影響されないことに留意されたい。
本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、添付の図面を参照して以下に記載される。
本出願の一実施形態は、レーダ信号送信方法を提供する。図17Aは方法のフローチャートである。以下の説明プロセスでは、方法が図16に示されたネットワークアーキテクチャに適用される例が使用される。図17Aに示された実施形態で提供される方法は、図16に示されたネットワークアーキテクチャにおけるレーダ検出装置によって実行されてもよい。たとえば、レーダ検出装置は第1のレーダ検出装置と呼ばれる。加えて、以下の説明プロセスでは、レーダ検出装置によって送信される信号は、すべてレーダ信号であってもよく、当然、受信されるエコー信号もレーダ信号であってもよい。
S1701.第1のレーダ検出装置が第1の時間領域範囲を決定する。
第1の時間領域範囲は、L個の時間領域範囲の中の時間領域範囲であり、Lは1より大きい正の整数である。
L個の時間領域範囲のうちの任意の1つは、他の(L-1)個の時間領域範囲のうちの少なくとも1つと部分的に重複し、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下である。第1のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され、少なくとも1つのエコー遅延は、第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応する(たとえば、第1のエコー遅延と呼ばれる)エコー遅延を含み、少なくとも1つの伝搬遅延は、第1のレーダ検出装置によって送信された第1のレーダ信号に対応する(たとえば、第1の伝搬遅延と呼ばれる)伝搬遅延を含む。本明細書における「L」は、事前定義もしくは事前構成されてもよく、事前設定規則に従って決定されてもよい。たとえば、1つのレーダ検出装置の場合、「L」は、1つの周波数走査期間におけるL個の候補時間領域グリッドとして具現化されてもよく、各時間領域グリッドおよび特定の持続時間が1つの時間領域範囲を形成する。時間領域グリッドは、時間領域範囲の開始位置または終了位置、時間領域範囲の中間位置などであってもよい。これは本明細書では特に限定されない。レーダ検出装置は特定の持続時間で動作するので、本出願では「時間領域範囲」を使用して解決策が記載および説明される。技術的には、時間領域範囲は、時間領域グリッドおよび持続時間を使用して定義されてもよい。S1701は、「S1701.第1のレーダ検出装置が第1の時間領域グリッドを決定する」と置き替えられてもよい。第1の検出装置は、第1の時間領域グリッドに基づいて第1の時間領域範囲を決定する。さらに、第1の時間領域グリッドは、L個の時間領域グリッドのうちの1つである。
本出願のこの実施形態では、L個の時間領域範囲は、1つの時間領域範囲セットと呼ばれる場合がある。当然ながら、L個の時間領域範囲およびL個の時間領域範囲の各々はまた、他の名前として定義されてもよい。L個の時間領域範囲およびL個の時間領域範囲の各々の名前にかかわらず、L個の時間領域範囲は比較的粗い粒度の時間長を指し、各時間領域範囲は比較的細かい粒度の時間長を指す。
L個の時間領域範囲のうちの任意の1つは、他の(L-1)個の時間領域範囲のうちの少なくとも1つと部分的に重複する(または言い換れば、完全には重複しない)。2つの時間領域範囲が完全に重複することは、2つの時間領域範囲が全体的に同じであることを意味する。たとえば、2つの時間領域範囲の時間領域開始位置が同じであり、時間領域終了位置が同じである。あるいは、2つの時間領域範囲が完全に重複することは、2つの時間領域範囲のうちの1つが他の時間領域範囲にすべて含まれることを意味する。2つの時間領域範囲が完全には重複しないことは、2つの時間領域範囲が交差セットを有するが、2つの時間領域範囲が全体的に同じではないことを意味する。たとえば、2つの時間領域範囲の時間領域開始位置は同じであり、時間領域終了位置は異なるか、または2つの時間領域範囲の時間領域開始位置は異なり、時間領域終了位置は同じであるか、または2つの時間領域範囲の時間領域開始位置は異なり、時間領域終了位置は異なる。この設計により、完全に時分割されたリソース設計は回避されることができ、時間領域リソースは削減されることができる。加えて、時間領域内のレーダ検出装置の分布密度は適切に調整されることができるので、可能な限り多くのレーダ検出装置は、高性能な通信が確保されながら特定の時間領域長でレーダ信号を送信する。
複数の時間領域範囲が部分的に重複する設計方式では、時間領域内で複数のレーダ検出装置の周波数走査期間を全体的に分離することによって引き起こされる時間領域リソースの浪費が回避されることができ、時間領域リソースは効果的に使用されることができ、比較的低い時間領域リソースコストで比較的高い干渉防止性能が実装されることができ、より多くのレーダ検出装置の通信がサポートされることができる。
さらに、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下である事例の場合、以下のケースが存在してもよい。
たとえば、L個の時間領域範囲の時間領域開始位置は、時間領域内で等間隔である。この例では、L個の時間領域範囲の中の時間領域内で「隣接する」任意の2つの時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は、たとえばFに等しく、この場合、時間領域内で「隣接しない」任意の2つの時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は、FのX倍に等しくてもよく、Xは1より大きい正の整数である。
別の例では、L個の時間領域範囲の時間領域開始位置は、時間領域内で等間隔ではない。この例では、時間領域開始位置の間の差の絶対値がL個の時間領域範囲のうちの2つに対して最小である場合、2つの時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は、Fに等しいことが想定される。L個の時間領域範囲のうちの2つ以外のいずれか2つの時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は、Fより大きくてもよい。
以下では、図17Bを参照しながら一例を使用して説明を提供する。
図17Bは、Lが3に等しいときの任意選択の事例を示す。Lが3に等しいとき、3つの時間領域範囲は、第1の時間領域範囲、第2の時間領域範囲、および第3の時間領域範囲と呼ばれる場合がある。3つの時間領域範囲のうちの任意の1つは、他の2つの時間領域範囲と部分的に重複する。図17Bでは、第1の時間領域範囲と第2の時間領域範囲との間の重複領域が重複領域1としてマークされ、第1の時間領域範囲と第3の時間領域範囲との間の重複領域が重複領域3としてマークされ、第2の時間領域範囲と第3の時間領域範囲との間の重複領域が重複領域2としてマークされる。図17Bでは、3つの時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下である。第1の時間領域範囲の時間領域開始位置と第2の時間領域範囲の開始位置との間の差の絶対値は間隔領域1の長さであり、第2の時間領域範囲の時間領域開始位置と第3の時間領域範囲の開始位置との間の差の絶対値は間隔領域2の長さであり、第3の時間領域範囲の時間領域開始位置と第1の時間領域範囲の開始位置との間の差の絶対値は間隔領域3の長さである。本出願のこの実施形態では、間隔領域1の長さ、間隔領域2の長さ、および間隔領域3の長さはすべて、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下である。
L個の時間領域範囲が時間領域の昇順で第1の時間領域範囲、第2の時間領域範囲、および第3の時間領域範囲を含む場合、第1の時間領域範囲および第2の時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は第1の絶対値と呼ばれ、第2の時間領域範囲および第3の時間領域範囲の時間領域開始位置の間の差の絶対値は第2の絶対値と呼ばれ、第1の絶対値は第2の絶対値と等しくてもよく、または第2の絶対値と等しくなくてもよいことに留意されたい。しかしながら、第1の絶対値と第2の絶対値の両方は、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下である。
第1のレーダ検出装置は、レーダ信号を送信する必要があるレーダ検出装置であってもよい。したがって、第1のレーダ検出装置は、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から第1の時間領域範囲を選択することができる。たとえば、第2のレーダ検出装置も、レーダ信号を送信する必要があるレーダ検出装置であってもよい。たとえば、第2のレーダ検出装置も、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から対応する時間領域範囲を選択することができる。時間領域範囲とレーダ検出装置との間には1対1の対応関係が存在するべきである。言い換えれば、第2のレーダ検出装置は、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から第2の時間領域範囲を選択することができ、第2の時間領域範囲と第1の時間領域範囲は異なる時間領域範囲である。しかしながら、第2のレーダ検出装置が時間領域範囲を選択する必要があるとき、L個の時間領域範囲がすべて占有されている別の可能性が存在し、この場合、第2のレーダ検出装置は、送信のために、占有されているL個の時間領域範囲から時間領域範囲を選択することができる。
加えて、第1のレーダ検出装置と第2のレーダ検出装置のタイプは異なっていてもよく、同じであってもよい。たとえば、合計N個のタイプのレーダ検出装置が存在し、第1のレーダ検出装置は、N個のタイプのレーダ検出装置の中の第1のタイプのレーダ検出装置に属し、第2のレーダ検出装置は、N個のタイプのレーダ検出装置の中の第2のタイプのレーダ検出装置に属する。レーダ検出装置は、複数のパラメータを有してもよい。たとえば、1つのパラメータは、レーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、他のパラメータは、レーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延である。2つのレーダ検出装置について、2つのパラメータのうちの少なくとも1つの値が異なるという条件で、それは2つのレーダ検出装置のタイプが異なることを示す。たとえば、第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延と、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が異なる場合、それは第1のレーダ検出装置と第2のレーダ検出装置のタイプが異なることを示し、または第1のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延が、第2のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延と異なる場合、それは第1のレーダ検出装置と第2のレーダ検出装置のタイプが異なることを示し、または第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延と、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が異なり、第1のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延と、第2のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延が異なる場合、それは第1のレーダ検出装置と第2のレーダ検出装置のタイプが異なることを示し、または第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延と、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が同じであり、第1のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延と、第2のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延が同じである場合、それは第1のレーダ検出装置と第2のレーダ検出装置のタイプが同じであることを示す。
第1のエコー遅延に加えて、少なくとも1つのエコー遅延は、別のレーダ検出装置のエコー遅延を含んでもよい。少なくとも1つのエコー遅延は、少なくとも1つのレーダ検出装置に対応してもよいことが理解されよう。たとえば、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延は、第2のエコー遅延と呼ばれる場合があり、第2のエコー遅延は少なくとも1つのエコー遅延に含まれてもよい。第2のエコー遅延は、第1のエコー遅延と等しくてもよく、または第1のエコー遅延と等しくなくてもよい。第2のエコー遅延が第1のエコー遅延と等しくない場合、それは、第2のレーダ検出装置と第1のレーダ検出装置のタイプが異なることを示す。この場合、第2のレーダ検出装置によって送信された(たとえば、第2のレーダ信号と呼ばれる)レーダ信号の伝搬遅延は、第1の伝搬遅延と等しくてもよく、または第1の伝搬遅延と等しくなくてもよく、これは限定されない。
第1の伝搬遅延に加えて、少なくとも1つの伝搬遅延は、別のレーダ検出装置に対応するレーダ信号(または別のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号)の伝搬遅延を含んでもよい。少なくとも1つの伝搬遅延は、少なくとも1つのレーダ検出装置に対応してもよいことが理解されよう。たとえば、第3のレーダ検出装置によって送信された(たとえば、第3のレーダ信号と呼ばれる)レーダ信号の伝搬遅延は、第2の伝搬遅延と呼ばれ、第2の伝搬遅延は少なくとも1つの伝搬遅延に含まれてもよい。第2の伝搬遅延は、第1の伝搬遅延と等しくてもよく、または第1の伝搬遅延と等しくなくてもよい。第2の伝搬遅延が第1の伝搬遅延と等しくない場合、それは、第3のレーダ検出装置と第1のレーダ検出装置のタイプが異なることを示す。この場合、第3のレーダ検出装置によって送信された第3のレーダ信号のエコー遅延は、第1のエコー遅延と等しくてもよく、第1のエコー遅延と等しくなくてもよく、これは限定されない。
第2のレーダ検出装置と第3のレーダ検出装置は、同じレーダ検出装置であってもよく、異なるレーダ検出装置であってもよい。
レーダ検出装置に対応するエコー遅延は、レーダ検出装置が検出を実行するときにレーダ検出装置がレーダ信号を送信した時点と、送信されたレーダ信号が対象物に到達し反射された後に取得された反射信号がレーダ検出装置によって受信された時点との間の時間差を指す。検出された対象物とレーダ検出装置との間の距離がレーダ検出装置によってサポートされる最大検出距離である場合、レーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延は、レーダ検出装置が検出を実行するときにレーダ検出装置がレーダ信号を送信した時点と、送信されたレーダ信号が対象物に到達し反射された後に取得された反射信号がレーダ検出装置によって受信された時点との間の時間差を指す。
第1のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定されてもよい。たとえば、複数の第1のサブしきい値が少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され得る場合、複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として使用されてもよい。加えて、第2のしきい値も、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定されてもよい。たとえば、複数の第2のサブしきい値が少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され得る場合、複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として使用されてもよい。本明細書では、複数の第1のサブしきい値および複数の第2のサブしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され、具体的な決定方式は異なっていてもよいことに留意されたい。
たとえば、合計N個のレーダ検出装置が含まれる場合、第1のサブしきい値は、2つのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第1のサブしきい値は2つのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第1のサブしきい値がN個のレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第1のサブしきい値の各々が、N個のレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第1のしきい値は、
個の第1のサブしきい値の中の最大値であってもよい。
加えて、第2のサブしきい値は、2つのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第2のサブしきい値は2つのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第2のサブしきい値がN個のレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第2のサブしきい値の各々が、N個のレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第2のしきい値は、
個の第2のサブしきい値の中の最小値であってもよい。
N個のレーダ検出装置のすべては、レーダ信号を送信する必要があるレーダ検出装置であってもよく、レーダ信号を送信するために複数の時間領域範囲から時間領域範囲を選択する必要があるレーダ検出装置であってもよく、またはN個のレーダ検出装置のうちのいくつかは、複数の時間領域範囲から時間領域範囲を選択する必要がなくてもよい。N個のレーダ検出装置に厳密に含まれるものは、本出願のこの実施形態では限定されない。
前述の方式では、第1のサブしきい値または第2のサブしきい値は、レーダ検出装置のタイプにかかわらず、2つの異なるレーダ検出装置に基づいて計算されることができ、2つのレーダ検出装置のタイプは異なっていてもよく、同じであってもよい。
あるいは、別の方式では、異なるタイプのレーダ検出装置は互いに区別されてもよく、第1のサブしきい値もしくは第2のサブしきい値は、異なるタイプのレーダ検出装置に基づいて計算されもよく、または第1のサブしきい値もしくは第2のサブしきい値は、同じタイプのレーダ検出装置に基づいて計算されてもよい。
たとえば、合計N個のタイプのレーダ検出装置が含まれる場合、第1のサブしきい値は、2つのタイプのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第1のサブしきい値は2つのタイプのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択される。あるいは、第1のサブしきい値は、レーダ検出装置の各タイプに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第1のサブしきい値はレーダ検出装置のタイプごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第1のサブしきい値がN個のタイプのレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第1のサブしきい値のうちの1つが、N個のタイプのレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定されるか、またはN個のタイプのレーダ検出装置のうちの1つの最大検出距離に対応するエコー遅延およびこのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第1のしきい値は、
個の第1のサブしきい値の中の最大値であってもよい。
加えて、第2のサブしきい値は、2つのタイプのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第2のサブしきい値は2つのタイプのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として選択される。あるいは、第2のサブしきい値は、レーダ検出装置の各タイプに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第2のサブしきい値はレーダ検出装置のタイプごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第2のサブしきい値がN個のタイプのレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第2のサブしきい値の各々が、N個のタイプのレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定されるか、またはN個のタイプのレーダ検出装置のうちの1つの最大検出距離に対応するエコー遅延およびこのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第2のしきい値は、
個の第2のサブしきい値の中の最小値であってもよい。
あるいは、別の方式では、異なるタイプのレーダ検出装置は互いに区別されてもよく、第1のサブしきい値もしくは第2のサブしきい値は、異なるタイプのレーダ検出装置のみに基づいて計算されもよく、2つのレーダ検出装置のタイプが同じである場合、第1のサブしきい値もしくは第2のサブしきい値は、2つのレーダ検出装置に基づいて計算されない。
たとえば、合計N個のタイプのレーダ検出装置が含まれる場合、第1のサブしきい値は、2つのタイプのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第1のサブしきい値は2つのタイプのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第1のサブしきい値がN個のタイプのレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第1のサブしきい値の各々が、N個のタイプのレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第1のしきい値は、
個の第1のサブしきい値の中の最大値であってもよい。
加えて、第2のサブしきい値は、2つのタイプのレーダ検出装置ごとに基づいて計算されてもよく、すなわち、1つの第2のサブしきい値は2つのタイプのレーダ検出装置ごとに計算されてもよく、次いで、計算された複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として選択される。たとえば、合計
個の第2のサブしきい値がN個のタイプのレーダ検出装置に基づいて決定されてもよく、
個の第2のサブしきい値の各々が、N個のタイプのレーダ検出装置のうちの2つの最大検出距離に対応するエコー遅延および2つのタイプのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される場合、第2のしきい値は、
個の第2のサブしきい値の中の最小値であってもよい。
計算が1つのタイプのレーダ検出装置に基づいて実行されるとき、計算は、いずれか1つのタイプのレーダ検出装置のみに基づいて実行される必要がある。N個のタイプのレーダ検出装置のすべては、レーダ信号を送信する必要があるレーダ検出装置であってもよく、レーダ信号を送信するために複数の時間領域範囲から時間領域範囲を選択する必要があるレーダ検出装置であってもよく、またはN個のタイプのレーダ検出装置のうちのいくつかは、複数の時間領域範囲から時間領域範囲を選択する必要がなくてもよい。たとえば、N個のタイプのレーダ検出装置は、現在市販されているすべてのタイプのレーダ検出装置を含んでもよい。N個のタイプのレーダ検出装置に厳密に含まれるものは、本出願のこの実施形態では限定されない。
本出願のこの実施形態では、第1のしきい値(もしくは第1のサブしきい値)または第2のしきい値(もしくは第2のサブしきい値)は、異なる方法を使用して決定されてもよい。以下の説明プロセスでは、第1のしきい値が第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて計算される例が使用される。言い換えれば、第1のしきい値は、複数の第1のサブしきい値の中の最大値であり、最終的に選択される最大値は、たとえば、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて計算される。第4のレーダ検出装置もしくは第5のレーダ検出装置は、たとえば、第1のレーダ検出装置であるか、または第4のレーダ検出装置も第5のレーダ検出装置も第1のレーダ検出装置ではない。しかしながら、第1のしきい値は複数の第1のサブしきい値の中の最大値なので、第1のレーダ検出装置のパラメータ(たとえば、第1のエコー遅延および第1の伝搬遅延)も複数の第1のサブしきい値のうちのいくつかの計算プロセスに関与され、第4のレーダ検出装置も第5のレーダ検出装置も第1のレーダ検出装置ではない場合でも、第1のしきい値は少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され、少なくとも1つのエコー遅延は第1のエコー遅延を含み、少なくとも1つの伝搬遅延は第1の伝搬遅延を含むと依然として見なされてもよい。
加えて、第1のサブしきい値または第2のサブしきい値を決定することは、レーダ検出装置の位置にも関係される。たとえば、レーダ検出装置は、移動式レーダ検出装置、たとえば車載レーダ検出装置(たとえば、車載レーダ)であるか、またはレーダ検出装置は、固定された位置にあるレーダ検出装置(たとえば、RSUに配置されたレーダ検出装置)である。両方の事例では、決定された第1のサブしきい値または決定された第2のサブしきい値は、異なっていてもよい。以下では、別々に説明を提供する。以下の説明プロセスでは、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される例が一例として使用される。言い換えれば、以下の説明プロセスは、第1のしきい値および第2のしきい値を決定すると見なされてもよく、または第1のサブしきい値および第2のサブしきい値を決定すると見なされてもよい。
1.レーダ検出装置は車載レーダなどの移動式レーダ検出装置である。
この場合、1つの第1のサブしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第4のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第5のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)に基づいて決定されてもよい。あるいは、1つの第2のサブしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第4のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第5のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)に基づいて決定されてもよい。
たとえば、最終的な第1のしきい値は、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて決定された第1のサブしきい値であり、最終的な第2のしきい値は、第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて決定された第2のサブしきい値である。言い換えれば、第2のしきい値は、第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、および第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に基づいて決定された第2のサブしきい値である。第4のレーダ検出装置と第6のレーダ検出装置は、同じ検出装置であってもよく、異なる検出装置であってもよく、第5のレーダ検出装置と第7のレーダ検出装置は、同じ検出装置であってもよく、異なる検出装置であってもよい。
次に、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づく計算を一例として使用することにより、第1のサブしきい値および第2のサブしきい値を取得する方法が記載される。計算が他のレーダ検出装置に基づいて実行される場合、たとえば、計算が第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて実行される場合も、計算プロセスは以下のプロセスと同様であることに留意されたい。以下では、第1のしきい値が第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて取得された第1のサブしきい値であり、第2のしきい値が第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて取得された第2のサブしきい値である例を使用して、解決策を記載する。
レーダ信号の最大伝搬遅延は、現在のレーダ検出装置の属性またはパラメータに基づいて決定される。具体的には、特定の伝搬遅延の後に現在のレーダ検出装置によって別のレーダ信号が受信される。伝搬遅延の後、干渉信号の電力が現在のレーダ検出装置の受信機の感度よりも大きい場合、干渉信号は現在のレーダ検出装置に対する干渉を引き起こし、または干渉信号の電力が現在のレーダ検出装置の受信機の感度よりも大きくない場合、干渉信号は現在のレーダ検出装置に対する干渉を引き起こさず、干渉信号はノイズとして処理される。したがって、伝搬遅延の後、干渉信号の電力が現在のレーダ検出装置の受信機の感度に等しい場合、干渉信号を送信するレーダ検出装置と現在のレーダ検出装置との間の距離は最大許容干渉距離と呼ばれ、伝搬遅延は最大伝搬遅延と呼ばれる。
第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、および第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延は、同じであっても異なっていてもよく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延は、同じであっても異なっていてもよい。第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置は、同じタイプのレーダ検出装置であってもよく、異なるタイプのレーダ検出装置であってもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号は、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号よりも早い。本出願のこの実施形態では、時間領域範囲の間の間隔が設定されるとき、以下が考慮されてもよい。
(1)第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離が非常に短い場合、2つのレーダ検出装置が互いに干渉しないことを保証するために、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の送信時点の間に少なくとも間隔τmax1が必要とされ、τmax1は第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延を表す。
(2)第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がτmax1に対応する距離よりも大きい場合、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号は、伝搬遅延Δp1の後に第5のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入ることができない。
(3)第5のレーダ検出装置の送信信号は、伝搬遅延Δ
p2の後の次の期間内で、第4のレーダ検出装置の有効検出領域内に入ることができない。言い換えれば、1つのレーダ検出装置は、周期的に信号を送信し、周期的に信号を受信することができ、第5のレーダ検出装置の送信信号は、伝搬遅延Δ
p2の後に第4のレーダ検出装置によって受信されることができない。上記は以下を取得するために組み合わされてもよい。
式2.1はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、
は、第1のしきい値を決定するために使用される第1の式と見なされてもよく、
は、第2のしきい値を決定するために使用される第5の式と見なされてもよい。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.1に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
式2.1において、τmax1は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延を表し、τmax2は、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延を表す。Δp1は、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延を表す。したがって、式2.1において、Δp1はΔp1maxと表されてもよい。Δp2は、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延を表す。したがって、式2.1において、Δp2はΔp2maxと表されてもよい。a1は第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配を表し、a2は第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配を表す。本出願のこの実施形態では、勾配の絶対値は、単位時間内の周波数変化量を表すことができる(または単位時間内の周波数変化範囲を表すことができる)。したがって、a1は単位時間内に第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の周波数変化量を表し、a2は単位時間内に第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の周波数変化量を表すと見なされてもよい。理解を容易にするために、以下では依然として、a1が第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配を表し、a2が第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配を表す事例を記載する。本出願のこの実施形態におけるa1は、勾配の絶対値を表してもよく、勾配を表してもよいことを理解されたい。a1が勾配を表す場合、a1の値は正であっても負であってもよい。同様に、a2は勾配の絶対値を表してもよく、勾配を表してもよい。a2が勾配を表す場合、a2の値は正であっても負であってもよい。Δtは、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値を表す。Tcは、第4のレーダ検出装置の周波数走査期間である。第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方は移動式レーダ検出装置なので、式2.1には、2つのレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の実際の伝搬遅延ではなく、2つのレーダ検出装置に送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延が代入される。
図18は、前述の方法に基づいて決定された第4のレーダ検出装置の時間領域範囲および第5のレーダ検出装置の時間領域範囲の概略図である。図18において、すべての実線は第4のレーダ検出装置の信号を表し、(3本の垂直破線を除く)すべての破線は第5のレーダ検出装置の信号を表し、Bは第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅を表す。それは、第5のレーダ検出装置が信号を送信する時点は、少なくとも第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延より後である必要があり(図18において、左から右に1番目の実線は、ある期間内の第4のレーダ検出装置の送信信号を表し、左から右に2番目の実線は、送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表し、左から右に3番目の実線は、送信信号に対する最大伝搬遅延Δp1maxが満了した後に取得された信号を表す)、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延より後である必要があるという要件に基づいて知ることができる。この場合、第4のレーダ検出装置の送信信号は、受信信号として第5のレーダ検出装置によって受信されない。したがって、max(τmax1,τmax2,Δp1max,Δp2max)≦Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1max,Δp2max)である。
加えて、第5のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第4のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らないこと、言い換えれば、第5のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第4のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲と交差しないことがさらに保証されるべきであり、当然ながら、第4のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第5のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らないことも保証される必要がある。したがって、
である。加えて、上記の式が第5のレーダ検出装置の周波数走査期間を制限しないように、a
2は以下の制約を満たす必要がある。
3つの式は式2.1を取得するために組み合わされてもよい。2つのレーダ検出装置の各々の送信信号は、相手側の目標エコー観測範囲内に入らず、相手側に対する干渉を引き起こさないことが図18から分かる。加えて、図18では、第4のレーダ検出装置の信号が基準として使用され、第5のレーダ検出装置の信号は、2つのレーダ検出装置が互いに干渉しないように、対応する要件を満たす必要がある。したがって、式2.1が図18に適用されるとき、Tcは第4のレーダ検出装置の周波数走査期間であってもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方は車載レーダである。たとえば、第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配(レーダ検出装置の場合、送信信号(すなわち、送信されたレーダ信号)の勾配、反射信号の勾配、および送信信号の伝搬遅延の後に取得された信号の勾配は同じである)は、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配の1.2倍であり、第5のレーダ検出装置の最大検出距離は同様に250mであり、複数のレーダ間の信号の最大伝搬遅延は2μsである(たとえば、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のレーダ検出装置の受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のレーダ検出装置の受信機の感度に等しい場合、第4のレーダ検出装置の最大伝搬遅延は2μsである)。最大検出距離250mに基づいて、τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.1に代入することにより、
すなわち、6.7μs≦Δ
t≦25.7μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が6.7μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。分析に基づいて、このシナリオでは、L=4である。
図19は、複数のレーダが入る時間領域範囲の配置の概略図である。図20では、すべての比較的太い実線は対応するレーダの送信信号を表し、破線は対応するレーダの反射信号(エコー信号)を表し、比較的細い実線は対応するレーダの送信信号に対する伝搬遅延が満了した後に取得された信号を表す。明らかに、時間領域範囲の間の間隔が小さいほど、同じ周波数走査持続時間の場合に配置される時間領域範囲の数が多いことを示す。レーダ検出装置と時間領域範囲との間には1対1の対応関係が存在してもよい。したがって、本出願の各実施形態では、計算された範囲の最小値が時間領域範囲の間の間隔として選択され、その結果、より多くのレーダ検出装置が収容されることができる。
第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じである比較的特殊な事例も存在する。この場合、式2.1は以下のように変換されてもよい。
max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2) (式2.2)
式2.2はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第2の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)は、第2のしきい値を決定するために使用される第6の式と見なされてもよい。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.2に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
図20は、前述の方法に基づいて決定された第4のレーダ検出装置の時間領域範囲および第5のレーダ検出装置の時間領域範囲の概略図である。図20において、すべての実線は第4のレーダ検出装置の信号を表し、(3本の垂直破線を除く)すべての破線は第5のレーダ検出装置の信号を表し、Bは第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅を表す。それは、第5のレーダ検出装置が信号を送信する時点は、少なくとも第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延より後である必要があり(図20において、左から右に1番目の実線は、ある期間内の第4のレーダ検出装置の送信信号を表し、左から右に2番目の実線は、送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表し、左から右に3番目の実線は、送信信号に対する最大伝搬遅延Δp1が満了した後に取得された信号を表す)、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延より後である必要があるという要件に基づいて知ることができる。この場合、第4のレーダ検出装置の送信信号は、受信信号として第5のレーダ検出装置によって受信されない。したがって、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)である。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配は同じなので、2つのレーダ検出装置の波形が交差する場合を考慮する必要はなく、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)は式2.2である。2つのレーダ検出装置の各々の送信信号は、相手側の目標エコー観測範囲内に入らず、相手側に対する干渉を引き起こさないことが図20から分かる。
加えて、図20では、第4のレーダ検出装置の信号が基準として使用され、第5のレーダ検出装置の信号は、2つのレーダ検出装置が互いに干渉しないように、対応する要件を満たす必要がある。したがって、式2.2が図20に適用されるとき、Tcは第4のレーダ検出装置の周波数走査期間であってもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置の両方は車載長距離レーダ(long range radar、LRR)であり、第4のレーダ検出装置のパラメータは第5のレーダ検出装置のパラメータと同じである。たとえば、第4のLRRの周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzであり、最大伝搬遅延は2μsである(たとえば、第4のLRRのレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のLRRの受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のLRRの受信機の感度に等しい場合、第4のLRRの最大伝搬遅延は2μsである)。第4のLRRのパラメータは第5のLRRのパラメータと同じなので、前述のパラメータは第4のLRRに対応し、第5のLRRにも対応する。最大検出距離250mに基づいて以下が計算されてもよい。τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μs
式2.2に代入することにより、max(1.67,2)≦Δ
t≦27.8-max(1.67,2)、すなわち、2μs≦Δ
t≦25.8μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が2μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるLRRの数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。
複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。加えて、LRRが76GHz~77GHzの1GHz帯域幅を使用することができ、LRRの周波数走査帯域幅が250MHzであることを考慮して、互いに干渉しない4つの周波数領域リソースがLRRによる使用のために周波数分割によって取得されてもよい。図21を参照すると、4つの周波数領域リソースは、図21の76GHz~76.25GHz、76.25GHz~76.50GHz、76.50GHz~76.70GHz、および76.70GHz~77GHzである。各周波数領域リソースに複数の時間領域範囲が設定されてもよい。したがって、76GHz~77GHzの1GHz帯域幅では、互いに干渉しない合計4*13=52個のグループのレーダ信号がサポートされることができ、すなわち、52個のLRRがサポートされることができる。
別の例を挙げると、式2.2に基づいて、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延に等しく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延が第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に等しい、たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置が同じタイプのレーダ検出装置である場合、式2.1は以下のようにさらに変換されてもよい。
max(τmax,Δp)≦Δt≦Tc-max(τmax,Δp) (式2.2-1)
式2.2-1はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえばmax(τmax,Δp)≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第2の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(τmax,Δp)は、第2のしきい値を決定するために使用される第6の式と見なされてもよい。τmaxは、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延を表し、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延も表し、Δpは、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延を表し、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延も表す。2つのレーダ検出装置の対応するパラメータが同じである場合、第1のしきい値または第2のしきい値は、レーダ検出装置のうちの1つのパラメータに基づいて計算されるだけでよいことが分かる。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.2-1に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方は車載レーダである。たとえば、第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzであり、複数のレーダ間の信号の最大伝搬遅延は2μsである(たとえば、第4のレーダ検出装置のレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のレーダ検出装置の受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のレーダ検出装置の受信機の感度に等しい場合、第4のレーダ検出装置の最大伝搬遅延は2μsである)。最大検出距離250mに基づいて、τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.2-1に代入することにより、max(1.67,2)≦Δ
t≦27.8-max(1.67,2)、すなわち、2μs≦Δ
t≦25.8μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が2μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。
式2.1、式2.2、および式2.2-1において、レーダ検出装置間の同期誤差は考慮されず、異なるレーダ検出装置の間で時間の理解に矛盾が生じる可能性がある。たとえば、第4のレーダ検出装置は時点が10:00:00であると見なし、第5のレーダ検出装置は時点が10:00:02であると見なす場合がある。したがって、2つのレーダ検出装置間に同期誤差が存在する。2つのレーダ検出装置間の同期誤差が考慮された場合、第1のしきい値を決定するための方法が異なる。たとえば、第1のしきい値は、少なくとも1つの伝搬遅延、少なくとも1つのエコー遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよく、第2のサブしきい値は、少なくとも1つの伝搬遅延、少なくとも1つのエコー遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。
第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が例として使用される場合、第1のしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。同様に、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が例として使用される場合、第2のサブしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。
第1の情報は、時間マージンを含んでもよく、2つのレーダ検出装置間の同期誤差を含んでもよく、時間マージンと2つのレーダ検出装置間の同期誤差の和を含んでもよい。たとえば、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される場合、第1の情報は、時間マージン、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差、または時間マージンと第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差の和を含んでもよい。計算に関与されるレーダ検出装置が変わると、同期誤差が変わる可能性があり、時間マージンが変わる可能性があるか、または変わらない可能性がある。
たとえば、第1のしきい値は第3の式に基づいて決定されてもよく、第3の式は、
であってもよい。たとえば、第2のしきい値は第7の式に基づいて決定されてもよく、第7の式は、
であってもよい。以下は組合せによって取得されてもよい。
Δは第1の情報を表すたとえば、Δ=Δs+δ、またはΔ=Δs、またはΔ=δである。Δsは、2つのレーダ検出装置間の同期誤差を表す。第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される場合、Δsは、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差を表す。δは時間マージンを表す。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.3に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はLRRである。たとえば、第4のLRRの周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。第5のLRRによって送信されたレーダ信号の勾配(レーダ検出装置の場合、送信信号の勾配、反射信号の勾配、および送信信号の伝搬遅延の後に取得された信号の勾配は同じである)は、第4のLRRによって送信されたレーダ信号の勾配の1.2倍であり、第5のLRRの最大検出距離は同様に250mであり、第4のLRRによって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延は2μsであり、第5のLRRによって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延も2μsである(たとえば、第4のLRRのレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のLRRの受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のLRRの受信機の感度に等しい場合、第4のLRRの最大伝搬遅延は2μsである)。最大検出距離250mに基づいて、τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
一般に、第4のLRRと第5のLRRとの間の同期誤差Δ
sについては、全地球測位システム(global positioning system、GPS)の2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報が第4のLRRと第5のLRRとの間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.3への代入によって8.7μs≦Δ
t≦21.8μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、LRRの非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよび第4のLRRと第5のLRRとの間の同期誤差を含む場合、式2.3への代入によって9.7μs≦Δ
t≦20.8μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が9.7μs以上かつ20.8μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、9.7μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が9.7μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
第1の情報が考慮されるとき、特殊な事例も考慮されてもよい。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じである。この場合、式2.3は以下のように変換されてもよい。
max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)+Δ≦Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)-Δ (式2.4)
式2.4はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)+Δ≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第4の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)-Δは、第2のしきい値を決定するために使用される第8の式と見なされてもよい。第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.4に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はLRRであり、第4のレーダ検出装置のパラメータは第5のレーダ検出装置のパラメータと同じである。たとえば、LRRの周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzであり、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延の両方は2μsである(たとえば、第4のレーダ検出装置のレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のレーダ検出装置の受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のレーダ検出装置の受信機の感度に等しい場合、第4のレーダ検出装置の最大伝搬遅延は2μsである)。第4のレーダ検出装置のパラメータは第5のレーダ検出装置のパラメータと同じなので、前述のパラメータは第4のレーダ検出装置に対応し、第5のレーダ検出装置にも対応する。最大検出距離250mに基づいて以下が計算されてもよい。τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μs
一般に、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差Δ
sについては、GPSの2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報が第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.4への代入によって4μs≦Δ
t≦23.8μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、レーダ検出装置の非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよび第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差を含む場合、式2.4への代入によって5μs≦Δ
t≦22.8μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が5μs以上かつ22.8μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、5μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が5μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
式2.4に基づいて、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延に等しく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延が第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に等しい、たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置が同じタイプのレーダ検出装置である場合、式2.4は以下のようにさらに変換されてもよい。
max(τmax,Δp)+Δ≦Δt≦Tc-max(τmax,Δp)-Δ (式2.4-1)
式2.4-1はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(τmax,Δp)+Δ≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第2の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(τmax,Δp)-Δは、第2のしきい値を決定するために使用される第6の式と見なされてもよい。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.4-1に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方は車載レーダである。たとえば、第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzであり、複数のレーダ間の信号の最大伝搬遅延は2μsである(たとえば、第4のレーダ検出装置のレーダ信号が600メートル伝搬された後、第5のレーダ検出装置の受信機に到達する信号の電力が-115dBmであり、第5のLRRの受信機の感度に等しい場合、第4のレーダ検出装置の最大伝搬遅延は2μsである)。最大検出距離250mに基づいて以下が計算されてもよい。τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μs
一般に、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差Δ
sについては、GPSの2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報が第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.4-1への代入によって4μs≦Δ
t≦23.8μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、レーダ検出装置の非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよび第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差を含む場合、式2.4-1への代入によって5μs≦Δ
t≦22.8μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が5μs以上かつ22.8μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、5μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が5μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
上記は、レーダ検出装置が移動式レーダ検出装置である事例を記載している。以下で、レーダ検出装置が移動できない事例を記載する。
2.レーダ検出装置の位置は固定されている。たとえば、レーダ検出装置は、RSU、基地局、または別のデバイスに固定されている。あるいは、レーダ検出装置は単独で配備されてもよいが、位置は固定されている。
この場合、第1のしきい値(または第1のサブしきい値)は、少なくとも1つの伝搬遅延および少なくとも1つのエコー遅延に基づいて決定されてもよく、第2のしきい値(または第2のサブしきい値)は、少なくとも1つの伝搬遅延および少なくとも1つのエコー遅延に基づいて決定されてもよい。
第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される例では、第1のしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される。同様に、第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置が計算に関与される例では、第2のしきい値は、第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延に基づいて決定される。
第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、および第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延は、同じであっても異なっていてもよく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、同じであっても異なっていてもよい。加えて、レーダ検出装置の位置はすべて固定されている。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、第5のレーダ検出装置に到達する際の第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延であり、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、第4のレーダ検出装置に到達する際の第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延である。第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、および第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延は、同じであっても異なっていてもよく、第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、同じであっても異なっていてもよい。加えて、レーダ検出装置の位置はすべて固定されている。第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、第7のレーダ検出装置に到達する際の第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延であり、第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延は、第6のレーダ検出装置に到達する際の第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延である。
たとえば、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号は、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号よりも早い。本出願のこの実施形態では、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が設定されるとき、第1の点において(1)、(2)、および(3)も考慮される必要がある。
Δp1は、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延を表し、Δp2は、第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延を表す。式2.5に含まれる残りのパラメータの意味については、前述の関連する説明を参照されたい。
式2.5はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、
は、第1のしきい値を決定するために使用される第1の式と見なされてもよく、
は、第2のしきい値を決定するために使用される第5の式と見なされてもよい。第1の式は、
または
であってもよく、第5の式は、
または
であってもよいことが第1の点から分かる。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.5に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
図22は、前述の方法に基づいて決定された第4のレーダ検出装置の時間領域範囲および第5のレーダ検出装置の時間領域範囲の概略図である。図22において、すべての実線は第4のレーダ検出装置の信号を表し、(3本の垂直破線を除く)すべての破線は第5のレーダ検出装置の信号を表し、Bは第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅を表す。それは、第5のレーダ検出装置がレーダ信号を送信する時点は、少なくとも第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延より後である必要があり(図22において、左から右に1番目の実線は、ある期間内の第4のレーダ検出装置の送信信号を表し、左から右に2番目の実線は、送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表し、左から右に3番目の実線は、送信信号に対する伝搬遅延Δp1が満了した後に取得された信号を表す)、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延より後である必要があるという要件に基づいて知ることができる。この場合、第4のレーダ検出装置の送信信号は、受信信号として第5のレーダ検出装置によって受信されない。したがって、max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)である。
加えて、第5のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第4のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らないこと、言い換えれば、第5のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第4のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲と交差しないことがさらに保証されるべきであり、当然ながら、第4のレーダ検出装置の送信信号が帯域幅Bの範囲内で第5のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲内に入らないことも保証される必要がある。したがって、
である。加えて、上記の式が第5のレーダ検出装置の周波数走査期間を制限しないように、a
2は以下の制約を満たす必要がある。
3つの式は式2.5を取得するために組み合わされてもよい。2つのレーダ検出装置の各々の送信信号は、相手側の目標エコー観測範囲内に入らず、相手側に対する干渉を引き起こさないことが図22から分かる。加えて、図22では、第4のレーダ検出装置の信号が基準として使用され、第5のレーダ検出装置のレーダ信号は、2つのレーダ検出装置が互いに干渉しないように、対応する要件を満たす必要がある。したがって、式2.5が図22に適用されるとき、Tcは第4のレーダ検出装置の送信期間であってもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ2によって送信されたレーダ信号の勾配は、RSUレーダ1によって送信されたレーダ信号の勾配の1.2倍であり、RSUレーダ2の最大検出距離は200mであり、周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp1=Δp2=1μsが取得されてもよい。第4のレーダ検出装置の最大検出距離250mに基づいて、τmax1=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよく、第5のレーダ検出装置の最大検出距離200mに基づいて、τmax2=200×2/光速≒1.33μsが計算されてもよい。
式2.5に代入することにより、
、すなわち、5.7μs≦Δ
t≦26.7μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が5.7μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査持続時間の場合
である。
複数のレーダ検出装置が入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じである比較的特殊な事例も存在する。この場合、式2.5は以下のように変換されてもよい。
max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2) (式2.6)
式2.6はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第2の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)は、第2のしきい値を決定するために使用される第6の式と見なされてもよい。第2の式は、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δtまたはmax(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δtであってもよく、第6の式は、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)またはΔt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)であってもよいことが第1の点から分かる。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.6に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
図23は、前述の方法に基づいて決定された第4のレーダ検出装置の時間領域範囲および第5のレーダ検出装置の時間領域範囲の概略図である。図23において、すべての実線は第4のレーダ検出装置の信号を表し、(3本の垂直破線を除く)すべての破線は第5のレーダ検出装置の信号を表し、Bは第4のレーダ検出装置の周波数走査帯域幅を表し、左から右に1番目の実線は、ある期間内の第4のレーダ検出装置の送信信号を表し、左から右に2番目の実線は、送信信号に対する伝搬遅延Δp1が満了した後に取得された信号を表し、左から右に3番目の実線は、送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表す。第4のレーダ検出装置の送信信号、および送信信号に対する伝搬遅延Δp1が満了した後に取得された信号は、第5のレーダ検出装置の目標エコー観測範囲を超える必要があり、したがって、max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)である。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配は同じなので、2つのレーダ検出装置の波形が交差する場合を考慮する必要はなく、max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)は式2.6である。2つのレーダ検出装置の各々の送信信号は、相手側の目標エコー観測範囲内に入らず、相手側に対する干渉を引き起こさないことが図23から分かる。
加えて、図23では、第4のレーダ検出装置のレーダ信号が基準として使用され、第5のレーダ検出装置のレーダ信号は、2つのレーダ検出装置が互いに干渉しないように、対応する要件を満たす必要がある。したがって、式2.6が図23に適用されるとき、Tcは第4のレーダ検出装置の送信期間であってもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。RSU1によって送信されたレーダ信号の勾配とRSU2によって送信されたレーダ信号の勾配は同じである。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ2の最大検出距離は250mであり、周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp1=Δp2=1μsが取得されてもよい。最大検出距離250mに基づいて、τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.6に代入することにより、max(1.67,1)≦Δ
t≦27.8-max(1.67,1)、すなわち、1μs≦Δ
t≦26.8μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が1μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるLRRの数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。
複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
別の例を挙げると、式2.6に基づいて、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延に等しく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延が第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に等しい場合、式2.6は以下のように変換されてもよい。
max(Δp,τmax-Δp)≦Δt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp) (式2.6-1)
式2.6-1はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(Δp,τmax-Δp)≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第2の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp)は、第2のしきい値を決定するために使用される第6の式と見なされてもよい。第2の式は、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)≦Δtまたはmax(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)≦Δtまたはmax(Δp,τmax-Δp)≦Δtあってもよく、第6の式は、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)またはΔt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)またはΔt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp)であってもよいことが第1の点から分かる。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.6-1に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp=1μsが取得されてもよい。最大検出距離250mに基づいて、τmax=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.6-1に代入することにより、max(1.67,1)≦Δ
t≦27.8-max(1.67,1)、すなわち、1μs≦Δ
t≦26.8μsが取得されてもよい。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が1μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるLRRの数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。
任意選択の実装形態では、式2.6および式2.6-1は、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離が、τmax1およびτmax2の中の大きい方の値に対応する光速伝搬距離よりも小さい場合に適用可能であると考えられてもよい。言い換えれば、伝搬時間がτmax1およびτmax2の中の大きい方の値であり、伝搬速度が光速であるとき、距離が計算されてもよく、距離はτmax1およびτmax2の中の大きい方の値に対応する光速伝搬距離である。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じであり、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がその距離より小さい場合、式2.6または式2.6-1が使用されてもよい。第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がその距離以上である場合、Δtは別の方式で決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がτmax1およびτmax2の中の大きい方の値に対応する光速伝搬距離以上である場合、ΔtはTcの整数倍である、すなわち、Δt=MTcであってもよく、ここでMは正の整数である。たとえば、簡単にするために、Mは0であってもよく、この場合、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置は同時に信号を送信する。
図24は、前述の方法に基づいて決定された第4のレーダ検出装置の時間領域範囲および第5のレーダ検出装置の時間領域範囲の概略図である。図24において、左から右に1番目の実線は、ある期間内の第4のレーダ検出装置の送信信号を表し、ある期間内の第5のレーダ検出装置の送信信号も表し、左から右に2番目の実線は、第4のレーダ検出装置の送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表し、左から右に1番目の破線は、第5のレーダ検出装置の送信信号の反射信号、すなわちエコー信号を表し、左から右に3番目の実線は、第4のレーダ検出装置の送信信号に対する伝搬遅延Δp1が満了した後に取得された信号を表し、左から右に2番目の破線は、第5のレーダ検出装置の送信信号に対する伝搬遅延Δp2が満了した後に取得された信号を表す。2つのレーダ検出装置の各々の送信信号は、相手側の目標エコー観測範囲内に入らず、相手側に対する干渉を引き起こさないことが分かる。
第1の情報は、式2.5、式2.6、または式2.6-1では考慮されない。第1の情報が考慮される場合、第1のしきい値を決定するための方法は異なる。たとえば、第1のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延、少なくとも1つの伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。同様に、第2のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延、少なくとも1つの伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。
第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される例が使用される場合、第1のしきい値は、第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第1のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、第2のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。同様に、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置が計算に関与される例が使用される場合、第2のしきい値は、第1のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第1のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、第2のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の伝搬遅延、および第1の情報に基づいて決定されてもよい。
たとえば、第1のしきい値は第3の式に基づいて決定されてもよく、第3の式は、
であってもよい。たとえば、第2のしきい値は第7の式に基づいて決定されてもよく、第7の式は、
であってもよい。以下は組合せによって取得されてもよい。
第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.7に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
加えて、第3の式は、
または
であってもよく、第7の式は、
または
であってもよいことが第1の点から分かる。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。たとえば、RSUレーダ2によって送信されたレーダ信号の勾配は、RSUレーダ1によって送信されたレーダ信号の勾配の1.2倍である。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ2によって送信されたレーダ信号の勾配は、RSUレーダ1によって送信されたレーダ信号の勾配の1.2倍であり、RSUレーダ2の最大検出距離は200mであり、周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp1=Δp2=1μsが取得されてもよい。RSUレーダ1の最大検出距離250mに基づいて、τmax1=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよく、RSUレーダ2の最大検出距離200mに基づいて、τmax2=200×2/光速≒1.33μsが計算されてもよい。
式2.5に代入することにより、
すなわち、5.7μs≦Δ
t≦26.7μsが取得されてもよい。RSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差Δ
sについては、GPSの2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報がRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.7への代入によって7.7μs≦Δ
t≦24.7μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、RSUレーダの非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよびRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含む場合、式2.7への代入によって8.7μs≦Δ
t≦23.7μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が8.7μs以上かつ23.7μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、8.7μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が8.7μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
第1の情報が考慮されるとき、特殊な事例も考慮されてもよい。第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じである。この場合、式2.7は以下のように変換されてもよい。
max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)+Δ≦Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)-Δ (式2.8)
式2.8はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)+Δ≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第4の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)-Δは、第2のしきい値を決定するために使用される第8の式と見なされてもよい。第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.8に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
加えて、第4の式は、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)+Δ≦Δtまたはmax(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)+Δ≦Δtであってもよく、第8の式は、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)-ΔまたはΔt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)-Δであってもよいことが第1の点から分かる。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。たとえば、RSU1によって送信されたレーダ信号の勾配とRSU2によって送信されたレーダ信号の勾配は等しい。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ2の最大検出距離は250mであり、周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp1=Δp2=1μsが取得されてもよい。最大検出距離250mに基づいて、τmax1=τmax2=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.8に代入することにより、max(1,1.67-1)≦Δ
t≦27.8-max(1,1.67-1)、すなわち、1μs≦Δ
t≦26.8μsが取得されてもよい。RSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差Δ
sについては、GPSの2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報がRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.8への代入によって3μs≦Δ
t≦24.8μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、RSUレーダの非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよびRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含む場合、式2.8への代入によって4μs≦Δ
t≦23.8μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が4μs以上かつ23.8μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、4μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が4μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートすることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
同様に、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配と第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の勾配が同じであり、同期誤差および時間マージンが考慮され、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がその距離より小さい場合、式2.8が使用されてもよい。第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がその距離以上である場合、Δtは別の方式で決定されてもよい。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の距離がτmax1およびτmax2の中の大きい方の値に対応する光速伝搬距離以上である場合、ΔtはTcの整数倍である、すなわち、Δt=MTcであってもよく、ここでMは正の整数である。たとえば、簡単にするために、Mは0であってもよく、この場合、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置は同時に信号を送信する。
式2.8に基づいて、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延が第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延に等しく、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延が第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に等しい、たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置が同じタイプのレーダ検出装置である場合、式2.8は以下のように変換されてもよい。
max(Δp,τmax-Δp1)+Δ≦Δt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp1)-Δ (式2.8-1)
式2.8-1はまた、2つの式と見なされてもよい。たとえば、max(Δp,τmax-Δp1)+Δ≦Δtは、第1のしきい値を決定するために使用される第4の式と見なされてもよく、Δt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp1)-Δは、第2のしきい値を決定するために使用される第8の式と見なされてもよい。第1のしきい値を決定するための式と第2のしきい値を決定するための式は、1つの式、たとえば、式2.8-1に組み合わされてもよい。この場合、第1のしきい値および第2のしきい値は一緒に決定されてもよい。あるいは、第1のしきい値を決定するための式および第2のしきい値を決定するための式は別々に存在してもよく、第1のしきい値および第2のしきい値は別々に決定されてもよい。
加えて、第4の式は、max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)+Δ≦Δtまたはmax(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)+Δ≦Δtまたはmax(Δp,τmax-Δp1)+Δ≦Δtであってもよく、第8の式は、Δt≦Tc-max(τmax1,τmax2,Δp1,Δp2)-ΔまたはΔt≦Tc-max(Δp1,Δp2,τmax2-Δp1,τmax1-Δp2)-ΔまたはΔt≦Tc-max(Δp,τmax-Δp1)-Δであってもよいことが第1の点から分かる。
たとえば、第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置の両方はRSU上に配置されたレーダであり、それぞれ、RSUレーダ1およびRSUレーダ2と呼ばれる場合がある。たとえば、RSUレーダ1の周波数走査帯域幅は250MHzであり、周波数走査期間Tcは27.8μsであり、最大検出距離は250mであり、対応する最大中間周波数は15MHzである。RSUレーダ1とRSUレーダ2が300m離れていると仮定すると、Δp=1μsが取得されてもよい。最大検出距離250mに基づいて、τmax=250×2/光速≒1.67μsが計算されてもよい。
式2.8-1に代入することにより、max(1,1.67-1)≦Δ
t≦27.8-max(1,1.67-1)、すなわち、1μs≦Δ
t≦26.8μsが取得されてもよい。RSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差Δ
sについては、GPSの2μsなどのタイミング誤差を参照されたい。第1の情報がRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含み、時間マージンを含まない場合、式2.8-1への代入によって3μs≦Δ
t≦24.8μsが取得されてもよい。δは、事前定義または事前構成された定数であってもよく、RSUレーダの非理想的な要因によって引き起こされる時間ジッタを表す。たとえば、δ=1μsである。第1の情報が時間マージンおよびRSUレーダ1とRSUレーダ2との間の同期誤差を含む場合、式2.8-1への代入によって4μs≦Δ
t≦23.8μsが取得されてもよい。L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が4μs以上かつ23.8μs以下であるという条件で、L個の時間領域範囲内でレーダ信号を送信する任意の2つのレーダ検出装置の間に干渉は存在することができない。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値に等しく、たとえば、4μsに等しくされてもよく、その結果、互いに干渉しないレーダ検出装置の数が最大に達し、それによって時間領域リソースの利用率を向上させる。たとえば、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値が4μsである場合、互いに干渉せず、かつサポートすることができるレーダ検出装置の数は、27.8μsの周波数走査期間の場合
である。複数のLRRが入る時間領域範囲の配置の概略図については、図19をさらに参照されたい。
上述されたように、複数のレーダ検出装置(または複数のタイプのレーダ検出装置)が存在する場合、複数の第1のサブしきい値が計算されてもよく、次いで、複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択される。同様に、複数のレーダ検出装置(または複数のタイプのレーダ検出装置)が存在する場合、複数の第2のサブしきい値が計算されてもよく、次いで、複数の第2のサブしきい値の中の最大値が第2のしきい値として選択される。以下では、一例を使用して説明を提供する。たとえば、最終的な第1のしきい値は、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて計算された第1のサブしきい値であり、第2のしきい値は、第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて計算された第2のサブしきい値である。言い換えれば、1つの第1のサブしきい値は、第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第4のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第4のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)、および第5のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延(または第5のレーダ検出装置の送信信号の最大伝搬遅延)に基づいて決定されてもよく、第1のサブしきい値は、複数の第1のサブしきい値の中の最大値、すなわち、最終的な第1のしきい値である。1つの第2のサブしきい値は、第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延、第6のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延、および第7のレーダ検出装置によって送信されたレーダ信号の最大伝搬遅延に基づいて決定されてもよく、第2のサブしきい値は、複数の第2のサブしきい値の中の最大値、すなわち、最終的な第2のしきい値である。
加えて、前述の説明プロセスでは、第2のサブしきい値が第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置に基づいて計算される例が使用されている。(最終的に第2のしきい値として使用される)第2のサブしきい値が第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて計算される場合、計算式は前述の式と同じである。簡単にするために、第2のサブしきい値がレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて計算されるとき、第2のサブしきい値を計算するために使用される式の中の前述の文字はまた、対応するパラメータを表すために使用されてもよく、同等に、本出願のこの実施形態では異なるパラメータを表すために同じ文字が使用されてもよい。たとえば、対応するレーダ検出装置のパラメータが式2.1~式2.8のいずれか1つに代入された場合、対応するレーダ検出装置に基づいて計算が実行されることができる。前述の説明プロセスでは、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置のパラメータが式2.1~式2.8に代入されている。しかしながら、第4のレーダ検出装置および第5のレーダ検出装置のパラメータの代わりに、第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置のパラメータが代入されてもよく、この場合、第1のサブしきい値または第2のサブしきい値は、第6のレーダ検出装置および第7のレーダ検出装置に基づいて計算される。
第4のレーダ検出装置と第6のレーダ検出装置は、同じ検出装置であってもよく、異なる検出装置であってもよく、第5のレーダ検出装置と第7のレーダ検出装置は、同じ検出装置であってもよく、異なる検出装置であってもよい。
たとえば、レーダ検出装置1、レーダ検出装置2、およびレーダ検出装置3が存在し、レーダ検出装置1はレーダ検出装置2から300m離れ、レーダ検出装置1はレーダ検出装置3から400m離れ、レーダ検出装置2はレーダ検出装置3から500m離れ、レーダ検出装置1によって送信されたレーダ信号の勾配、レーダ検出装置2によって送信されたレーダ信号の勾配、およびレーダ検出装置3によって送信されたレーダ信号の勾配は同じである。たとえば、第1の情報が考慮されない場合、式2.5に基づく計算により、レーダ検出装置1の時間領域範囲とレーダ検出装置2の時間領域範囲との時間領域開始位置の間の差の絶対値範囲は1μs≦Δt≦26.8μsであり、レーダ検出装置1の時間領域範囲とレーダ検出装置3の時間領域範囲との時間領域開始位置の間の差の絶対値範囲は1.3μs≦Δt≦26.5μsであり、レーダ検出装置2の時間領域範囲とレーダ検出装置3の時間領域範囲との時間領域開始位置の間の差の絶対値範囲は1.67μs≦Δt≦26.1μsであり、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値範囲が1.67μs≦Δt≦26.1μsであることを知るために、3つの範囲の交差セットが選択される(言い換えれば、複数の第1のサブしきい値の中の最大値が第1のしきい値として選択され、複数の第2のサブしきい値の中の最小値が第2のしきい値として選択される)。
本出願のこの実施形態では、1つのレーダ検出装置は、Δtを計算してL個の時間領域範囲を決定し、次いで、L個の時間領域範囲に関する情報を別のレーダ検出装置に送信することができる。したがって、レーダ検出装置は、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から対応する時間領域範囲を選択するだけでよい。あるいは、L個の時間領域範囲はプロトコル内で指定されてもよく、たとえば、プロトコルはL個の時間領域範囲およびΔtを指定する。したがって、レーダ検出装置は、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から対応する時間領域範囲を選択するだけでよい。あるいは、L個の時間領域範囲は、レーダ検出装置において事前構成されてもよく、たとえば、L個の時間領域範囲に関する情報とΔtの両方がレーダ検出装置において事前構成される。したがって、レーダ検出装置は、レーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から対応する時間領域範囲を選択するだけでよい。
加えて、実際の用途では、第1のしきい値および第2のしきい値は、本出願のこの実施形態で提供された方法を使用して計算されてもよく、その結果、Δtは、第1のしきい値および第2のしきい値に基づいて決定される。あるいは、本出願のこの実施形態で提供された方法を使用して第1のしきい値のみが計算されてもよく、別の方式で第2のしきい値が計算されてもよく、次いで、第1のしきい値および第2のしきい値に基づいてΔtが決定される。第2のしきい値を計算するための方法は限定されない。あるいは、本出願のこの実施形態で提供された方法を使用して第2のしきい値のみが計算されてもよく、別の方式で第1のしきい値が計算されてもよく、次いで、第1のしきい値および第2のしきい値に基づいてΔtが決定される。第1のしきい値を計算するための方法は限定されない。
S1702.第1のレーダ検出装置が第1の時間領域範囲内で第1のレーダ信号を送信する。
第1のレーダ検出装置が第1の時間領域範囲を選択した後、第1のレーダ検出装置は、第1の時間領域範囲内で第1のレーダ信号を送信することができ、信号は第1のレーダ信号が対象物に到達した後に反射されてもよく、その結果、第1のレーダ装置は反射信号を受信する。第1のレーダ装置は、反射信号および局部発振器信号に対して周波数混合を実行して中間周波信号を取得し、その結果、対象物の位置、速度、および角度などの情報のうちの1つまたは複数は、中間周波信号に基づいて決定されることができる。
同様にレーダ信号を送信する必要がある別のレーダ検出装置が存在する場合、たとえば、第2のレーダ検出装置が存在する場合、第2のレーダ検出装置は、第2のレーダ信号を送信するためにL個の時間領域範囲から第2の時間領域範囲を選択することができる。
言い換えれば、異なるレーダ検出装置は、レーダ信号を送信するために異なる時間領域範囲を選択することができる。第1の時間領域範囲と第2の時間領域範囲との間に、交差セットは存在しても存在しなくてもよい。第1の時間領域範囲と第2の時間領域範囲との間に交差セットが存在する場合、第1の時間領域範囲と第2の時間領域範囲との時間領域開始位置の間の差の絶対値は、S1701において計算されたΔtであってもよい。したがって、本出願のこの実施形態で提供された方法によれば、レーダ検出装置の相互干渉領域が消滅することが保証されることができ、その結果、誤警報または干渉プラットフォームの問題が回避される。加えて、本出願のこの実施形態では、計算された範囲の最小値がΔtとして選択されてもよく、すなわち、第1のしきい値はΔtと等しくされてもよく、その結果、同じ利用可能な時間領域リソースの場合、互いに干渉せず、かつサポートされることができるレーダ検出装置の数が最大値に達し、それによって時間領域リソースの利用率を大幅に向上させる。
上記は、第1のレーダ検出装置の観点から、または第1のレーダ検出装置とレーダ検出装置もしくは対象物との間の相互作用の観点から、本出願の実施形態で提供される解決策を主に記載している。前述の解決策に含まれる式は、具体的な表現方式にすぎない。同じ技術的問題を解決し、同じまたは同様の技術的効果を実現するために行われる前述の式の可能な修正または書き換えは、本出願の実施形態の保護範囲内に入る。前述の機能を実装するために、第1のレーダ検出装置などの各装置は、機能に対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解されよう。当業者は、本明細書に開示された実施形態に記載されている例と組み合わせて、ユニット、アルゴリズム、およびステップが、ハードウェアによって、またはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組合せによって実装されてもよいことに容易に気付くはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、またはコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計上の制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとに異なる方法を使用して記載された機能を実装することができるが、実装形態が本出願の実施形態の範囲を越えると考えられるべきではない。
本出願の実施形態では、第1のレーダ検出装置は機能モジュールに分割されてもよい。たとえば、機能モジュールは機能に基づいて分割を介して取得されてもよく、または2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合モジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。本出願の実施形態では、モジュール分割は一例であり、論理的な機能分割にすぎないことに留意されたい。実際の実装形態では、別の分割方式が使用されてもよい。
たとえば、レーダ検出装置の機能モジュールが統合方式で分割を介して取得される場合、図25は、本出願の前述の実施形態における第1のレーダ検出装置の可能な概略構造図である。第1のレーダ検出装置25は、処理ユニット2501およびトランシーバユニット2502を含んでもよい。処理ユニット2501は、図17Aに示された実施形態における第1のレーダ検出装置によって実行される送受信動作を除くすべての動作、たとえば、S1701を実行するように構成されてもよく、かつ/または本明細書に記載された技術をサポートするために使用される別のプロセスを実行するように構成されてもよい。トランシーバユニット2502は、図17Aに示された実施形態における第1のレーダ検出装置によって実行されるすべての送受信動作、たとえば、S1702を実行するように構成されてもよく、かつ/または本明細書に記載された技術をサポートするために使用される別のプロセスを実行するように構成されてもよい。
処理ユニット2501は、第1の時間領域範囲を決定するように構成され、第1の時間領域範囲はL個の時間領域範囲の中の時間領域範囲であり、Lは1より大きい正の整数である。
トランシーバユニット2502は、第1の時間領域範囲内で第1のレーダ信号を送信するように構成され、L個の時間領域範囲のうちの任意の1つは、他の(L-1)個の時間領域範囲のうちの少なくとも1つと部分的に重複し、L個の時間領域範囲のうちの任意の2つの時間領域開始位置の間の差の絶対値は、第1のしきい値以上かつ第2のしきい値以下であり、第1のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定され、少なくとも1つのエコー遅延は、第1のレーダ検出装置25の最大検出距離に対応する第1のエコー遅延を含み、少なくとも1つの伝搬遅延は、第1のレーダ信号に対応する第1の伝搬遅延を含む。
任意選択の実装形態では、少なくとも1つのエコー遅延は第2のエコー遅延を含み、第2のエコー遅延は第2のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、かつ/または少なくとも1つの伝搬遅延は第2の伝搬遅延を含み、第2の伝搬遅延は第3のレーダ検出装置に対応する第3のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、第2のエコー遅延は第1のエコー遅延と等しくなく、第2の伝搬遅延は第1の伝搬遅延と等しくない。
任意選択の実装形態では、第1のしきい値は複数の第1のサブしきい値の中の最大値であり、複数の第1のサブしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。
任意選択の実装形態では、第1のしきい値は以下の式を満たす。
、または
、ここで、
τ
max1は第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、τ
max2は第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、Δ
p1は第4のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、Δ
p2は第5のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、a
1は単位時間における第4のレーダ信号の周波数変化量であり、a
2は単位時間における第5のレーダ信号の周波数変化量であり、T
cは第4のレーダ検出装置の周波数走査時間であり、第4のレーダ信号は第4のレーダ検出装置に対応し、第5のレーダ信号は第5のレーダ検出装置に対応し、Δは時間マージン、同期誤差、または時間マージンと同期誤差の和であり、同期誤差は第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差である。
任意選択の実装形態では、第4のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第4のレーダ信号に対応する最大伝搬遅延であり、第5のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第5のレーダ信号に対応する最大伝搬遅延である。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は複数の第2のサブしきい値の中の最小値であり、複数の第2のサブしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は以下の式を満たす。
、または
、ここで、
τ
max1は第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、τ
max2は第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、Δ
p1は第6のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、Δ
p2は第7のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、a
1は単位時間における第6のレーダ信号の周波数変化量であり、a
2は単位時間における第7のレーダ信号の周波数変化量であり、T
cは第6のレーダ検出装置の周波数走査時間であり、第6のレーダ信号は第6のレーダ検出装置に対応し、第7のレーダ信号は第7のレーダ検出装置に対応し、Δは時間マージン、同期誤差、または時間マージンと同期誤差の和であり、同期誤差は第6のレーダ検出装置と第7のレーダ検出装置との間の同期誤差である。
任意選択の実装形態では、第4のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第4のレーダ信号に対応する最大伝搬遅延であり、第5のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第5のレーダ信号に対応する最大伝搬遅延である。
任意選択の実装形態では、第1のしきい値は以下の式を満たす。
、または
、ここで、
τ
max1は第4のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、τ
max2は第5のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、Δ
p1は第4のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、Δ
p2は第5のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、a
1は単位時間における第4のレーダ信号の周波数変化量であり、a
2は単位時間における第5のレーダ信号の周波数変化量であり、T
cは第4のレーダ検出装置の周波数走査時間であり、第4のレーダ信号は第4のレーダ検出装置に対応し、第5のレーダ信号は第5のレーダ検出装置に対応し、Δは時間マージン、同期誤差、または時間マージンと同期誤差の和であり、同期誤差は第4のレーダ検出装置と第5のレーダ検出装置との間の同期誤差である。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は複数の第2のサブしきい値の中の最小値であり、複数の第2のサブしきい値は、少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に基づいて決定される。
任意選択の実装形態では、第2のしきい値は以下の式を満たす。
、または
、ここで、
τ
max1は第6のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、τ
max2は第7のレーダ検出装置の最大検出距離に対応するエコー遅延であり、Δ
p1は第6のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、Δ
p2は第7のレーダ信号に対応する伝搬遅延であり、a
1は単位時間における第6のレーダ信号の周波数変化量であり、a
2は単位時間における第7のレーダ信号の周波数変化量であり、T
cは第6のレーダ検出装置の周波数走査時間であり、第6のレーダ信号は第6のレーダ検出装置に対応し、第7のレーダ信号は第7のレーダ検出装置に対応し、Δは時間マージン、同期誤差、または時間マージンと同期誤差の和であり、同期誤差は第6のレーダ検出装置と第7のレーダ検出装置との間の同期誤差である。
任意選択の実装形態では、第4のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第4のレーダ検出装置から第5のレーダ検出装置に到達する際の第4のレーダ信号の遅延であり、第5のレーダ信号に対応する伝搬遅延は、第5のレーダ検出装置から第4のレーダ検出装置に到達する際の第5のレーダ信号の遅延である。
任意選択で、第1のレーダ検出装置25は、処理ユニット2501による読取りのためにプログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された記憶ユニット2503をさらに含んでもよい。
任意選択の設計は単独で実装されてもよく、前述の任意選択の設計のいずれか1つと統合されてもよい。
図26は、本出願の一実施形態による、第1のレーダ検出装置の別の概略構造図である。第1のレーダ検出装置26は、プロセッサ2601、送信機2602、および受信機2603を含んでもよい。プロセッサ2601、送信機2602、および受信機2603の機能は、図25に示された処理ユニット2501およびトランシーバユニット2502の具体的な機能に別々に対応することができる。詳細はここでは再び記載されない。任意選択で、第1のレーダ検出装置26は、プロセッサ2601による読取りのためにプログラム命令および/またはデータを記憶するように構成されたメモリ2604をさらに含んでもよい。
図1はレーダ装置の概略構造図である。前述の内容を参照して、別の任意選択の方式が提供される。図27は、本出願の一実施形態による、第1のレーダ検出装置のさらに別の可能な概略構造図である。図25~図27で提供された第1のレーダ検出装置は、実際の通信シナリオにおけるレーダ装置の一部またはすべてであってもよく、レーダ装置に統合されるか、またはレーダ装置の外部に位置する機能モジュールであってもよく、たとえばチップシステムであってもよい。詳細は対応する機能に依存し、第1のレーダ検出装置の構造および構成は具体的に限定されない。
この任意選択の方式では、第1のレーダ検出装置27は、送信アンテナ2701、受信アンテナ2702、およびプロセッサ2703を含む。さらに、第1のレーダ検出装置は、ミキサ2704および/または発振器2705をさらに含む。さらに、第1のレーダ検出装置27は、ローパスフィルタ、方向性結合器などをさらに含んでもよい。送信アンテナ2701および受信アンテナ2702は、無線通信を実行する際に検出装置をサポートするように構成され、送信アンテナ2701はレーダ信号送信をサポートし、受信アンテナ2702はレーダ信号受信および/または反射信号受信をサポートして、最終的に検出機能を実装する。プロセッサ2703は、いくつかの可能な決定機能および/または処理機能を実行する。さらに、プロセッサ2703はさらに、送信アンテナ2701および/または受信アンテナ2702の動作を制御する。具体的には、プロセッサ2703は、送信される必要がある信号を送信するように送信アンテナ2701を制御し、受信アンテナ2702を使用して受信された信号は、対応する処理のためにプロセッサ2703に転送されてもよい。第1のレーダ検出装置27に含まれる構成要素は、図17Aに示された実施形態で提供された方法を協働して実行するように構成されてもよい。任意選択で、第1のレーダ検出装置は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成されたメモリをさらに含んでもよい。送信アンテナ2701および受信アンテナ2702は、単独で配置されてもよく、対応する送受信機能を実行するために統合を介してトランシーバアンテナとして配置されてもよい。
図28は、本出願の一実施形態による、装置28の概略構造図である。図28に示された装置28は、第1のレーダ検出装置であってもよく、第1のレーダ検出装置の機能を完了することができるチップまたは回路であってもよい。たとえば、チップまたは回路は、第1のレーダ検出装置内に配置されてもよい。図28に示された装置28は、プロセッサ2801(たとえば、処理ユニット2501はプロセッサ2801を使用して実装されてもよく、プロセッサ2601およびプロセッサ2801は、たとえば、同じ構成要素であってもよい)、ならびにインターフェース回路2802(たとえば、トランシーバユニット2502はインターフェース回路2802を使用して実装されてもよく、送信機2602および受信機2603は、たとえば、インターフェース回路2802と同じ構成要素である)を含んでもよい。プロセッサ2801は、装置28が、図17Aに示された実施形態で提供された方法において第1のレーダ検出装置によって実行されるステップを実施することを可能にすることができる。任意選択で、装置28はメモリ2803をさらに含んでもよく、メモリ2803は命令を記憶するように構成されてもよい。プロセッサ2801はメモリ2803に記憶された命令を実行し、その結果、装置28は、図17Aに示された実施形態で提供された方法において第1のレーダ検出装置によって実行されるステップを実施する。
さらに、プロセッサ2801、インターフェース回路2802、およびメモリ2803は、内部接続チャネルを介して互いに通信して、制御信号および/またはデータ信号を転送することができる。メモリ2803はコンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサ2801は、メモリ2803からコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、信号を受信するかまたは信号を送信するようにインターフェース回路2802を制御して、図17Aに示された実施形態で提供された方法において第1のレーダ検出装置によって実行されるステップを完了することができる。メモリ2803は、プロセッサ2801に一体化されてもよく、プロセッサ2801とは別々に配置されてもよい。
任意選択で、装置28がデバイスである場合、インターフェース回路2802は、受信機および送信機を含んでもよい。受信機および送信機は、同じ構成要素であってもよく、異なる構成要素であってもよい。受信機および送信機が同じ構成要素であるとき、構成要素はトランシーバと呼ばれる場合がある。
任意選択で、装置28がチップまたは回路である場合、インターフェース回路2802は入力インターフェースおよび出力インターフェースを含んでもよく、入力インターフェースおよび出力インターフェースは、同じインターフェースであってもよく、異なるインターフェースであってもよい。
任意選択で、装置28がチップまたは回路である場合、装置28はメモリ2803を含まなくてもよく、プロセッサ2801は、チップまたは回路の外部のメモリ内の命令(プログラムまたはコード)を読み取って、図17Aに示された実施形態で提供された方法において第1のレーダ検出装置によって実行されるステップを実施することができる。
任意選択で、装置28がチップまたは回路である場合、装置28は、抵抗器、コンデンサ、または別の対応する機能構成要素を含んでもよく、プロセッサ2801またはインターフェース回路2802は、対応する機能構成要素を使用して実装されてもよい。
一実装形態では、インターフェース回路2802の機能は、トランシーバ回路または専用送受信チップを使用して実装されてもよい。プロセッサ2801は、専用処理チップ、処理回路、プロセッサ、または汎用チップを使用して実装されてもよい。
別の実装形態では、本出願のこの実施形態で提供された第1のレーダ検出装置は、汎用コンピュータを使用して実装されてもよい。具体的には、プロセッサ2801およびインターフェース回路2802の機能を実装するためのプログラムコードがメモリ2803に記憶され、プロセッサ2801は、メモリ2803に記憶されたプログラムコードを実行することにより、プロセッサ2801およびインターフェース回路2802の機能を実施する。
装置28内のモジュールまたはユニットの前述された機能および動作は単に例の説明のためのものであり、装置28内の機能ユニットは、図17Aに示された実施形態において第1のレーダ検出装置によって実行される動作または処理プロセスを実行するように構成されてもよい。繰返しを避けるために、ここでは詳細な説明は省略される。
第2のレーダ検出装置、第3のレーダ検出装置、第4のレーダ検出装置、第5のレーダ検出装置などは、第1のレーダ検出装置と同じ構造を有してもよく、すなわち、図25~図28に示された概略構造図も適用可能であることに留意されたい。
さらに別の任意選択の方式では、ソフトウェアがレーダ検出装置を実装するために使用されるとき、実施形態のすべてまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ実行されると、本出願の実施形態に記載された手順または機能のすべてまたは一部が実施される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL))またはワイヤレス(たとえば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)の方式で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、または1つもしくは複数の使用可能媒体を統合するサーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであってもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(たとえば、DVD)、半導体媒体(たとえば、ソリッドステートディスク(solid state disk、SSD))などであってもよい。
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの組合せであってもよいことに留意されたい。プロセッサは、本出願で開示された内容を参照して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行することができる。プロセッサは、計算機能を実装するプロセッサの組合せ、たとえば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはDSPとマイクロプロセッサの組合せであってもよい。
本出願の実施形態ととともに記載された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実施されてもよく、ソフトウェア命令を実行することによりプロセッサによって実施されてもよい。ソフトウェア命令は対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、または当技術分野でよく知られた任意の他の形態の記憶媒体に記憶されてもよい。たとえば、記憶媒体はプロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み取るか、または記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に配置されてもよい。加えて、ASICは検出装置内に配置されてもよい。当然ながら、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素として検出装置内に存在してもよい。
図25~図28は、レーダ検出装置の簡略化された設計のみを示すことが理解されよう。実際の用途では、レーダ検出装置は、任意の数の送信機、受信機、プロセッサ、コントローラ、メモリ、および他の可能な要素を含んでもよい。
本出願の一実施形態は、本出願の前述の実施形態で言及された少なくとも1つのエコー遅延および少なくとも1つの伝搬遅延に対応する少なくとも1つのレーダ検出装置を含む通信システムをさらに提供する。
本出願の一実施形態は、本出願の前述の実施形態で言及された少なくとも1つのレーダ検出装置および/または少なくとも1つの中央処理装置/中央コントローラを含む通信システムをさらに提供する。中央処理装置/中央コントローラは、少なくとも1つのレーダ検出装置の出力に基づいて、車両の運転および/または別のレーダ検出装置の処理を制御するように構成される。中央処理装置/中央コントローラは、制御を実施するために車両または別の可能な場所に配置されてもよい。
実装形態に関する前述の説明により、説明を簡便にする目的で前述の機能モジュールの分割が説明のための例として使用されていることが当業者には理解されよう。実際の用途では、前述の機能は、様々なモジュールに割り当てられ、要件に基づいて実装されてもよく、すなわち、装置の内部構造は、前述された機能のすべてまたは一部を実装するために様々な機能モジュールに分割される。
本出願で提供されたいくつかの実施形態では、開示された装置および方法が他の方式で実装されてもよいことを理解されたい。たとえば、記載された装置実施形態は一例にすぎない。たとえば、モジュール分割またはユニット分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成要素は、別の装置に組み合わされても統合されてもよく、またはいくつかの特徴は、無視されても実行されなくてもよい。加えて、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用して実装されてもよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的、機械的、または他の形態で実装されてもよい。
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、1つまたは複数の物理ユニットであってもよく、1つの場所に配置されてもよく、異なる場所に分散されてもよい。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてもよい。
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、またはユニットの各々は物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、統合ユニットは可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策のすべてもしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。ソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、本出願の実施形態に記載された方法のステップのすべてまたは一部を実行するように、(シングルチップマイクロコンピュータ、チップなどであり得る)デバイスまたはプロセッサ(processor)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
前述の説明は、本出願の具体的な実装形態にすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではない。本出願に開示された技術的範囲内のいかなる変形または置換も、本出願の保護範囲内に入るべきである。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。